weblogic serverとデータベース接続の基礎から応用
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WebLogic Serverとデータベース接続の運用管理全般を説明します。Javaアプリケーションからデータベースをアクセスするための基礎技術、データソースや接続プールの設定方法、データソースの監視方法、Oracle RACとの接続や推奨/注意事項について解説します。 日本オラクル株式会社 オラクルユニバシティ 岡田 大輔TRANSCRIPT
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WebLogic Serverとデータベース接続の基礎から応用
日本オラクル株式会社 オラクルユニバーシティ 岡田 大輔 2013年02月20日
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以下の事項は、弊社の一般的な製品の方向性に関する概要を説明するものです。また、情報提供を唯一の目的とするものであり、いかなる契約にも組み込むことはできません。以下の事項は、マテリアルやコード、機能を提供することをコミットメント(確約)するものではないため、購買決定を行う際の判断材料になさらないで下さい。オラクル製品に関して記載されている機能の開発、リリースおよび時期については、弊社の裁量により決定されます。
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Agenda
汎用データソース – 作成編
汎用データソース – 設定編
GridLinkデータソース
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データソースとは?
アプリケーションに対して論理名(JNDI名)を使ってデータストアへの接続(Connectionオブジェクト)を提供するオブジェクト
WebLogic Serverのデータソースは接続プールから接続を取得する
– データソースはサーバー起動時、またはデプロイ時に作成される
スコープ 作成方法 モジュール追加/削除 更新
アプリケーション IDE, XMLエディタ × デロイメントプラン
システム 管理コンソール,
WLST ○ JMX
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データソースを使ったデータベースアクセス アプリケーションは接続情報を意識しない
WebLogic Server
データソース
接続プール
JNDI デプロイ時にバインド
RDBMS
デプロイ時に
初期容量まで接続
JNDIルックアップ
(論理名で検索)
@Resource(name = "jdbc/test") DataSource ds; try (Connection conn = ds.getConnection(); PreparedStatement pstmt = conn.prepareStatement(QUERY)) { pstmt.setString(1, "xxx"); ResultSet rs = pstmt.executeQuery(); while(rs.next()) { // .... } } catch (SQLException e) { // 例外処理
}
開発者 運用担当者
接続オブジェクト取得
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データソース作成の前の確認事項
JDBCドライバ
– JDBCドライバクラス名
– JDBC URL書式
DB接続情報
– ホスト名/ポート番号
– ユーザ名/パスワード
– 最大接続数
WebLogic Serverに同梱されていないJDBCドライバを使用する場合は事前に入手+起動CLASSPATHに追加
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WebLogic Serverで使用できるデータソース
汎用データソース
– クラスタ化されていない単一のデータベースへの接続に使用
マルチ・データソース
– 複数の(汎用)データソースをグループ化し、データソース間での負荷分散やフェイルオーバ機能を提供する ⇒ クラスタ化されたデータベースへの接続に使用
GridLink データソース
– Oracle RACの機能をフル活用するために構成するデータソース
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WebLogic Serverのデータソース
WebLogic Server
マルチデータソース データソース1
JNDI Tree
Lookup
DataSource
RAC
非RAC
Servlet
EJB
アプリケーション
データソース
データソース1
データソース2
RAC データソース
Connection
データソース2
①汎用データソース
②マルチデータソース
③GridLinkデータソース
(Active GridLink)
Connection
Connection
Connection
Connection
Connection
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データソースの作成 JNDI名の指定
WebLogic JNDIの区切り文字は 「.」もしくは「/」
JNDI名は複数バインド可能。複数バインドする場合は1行ずつ記述
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データソースの作成 JDBCドライバの選択
非XAドライバの使用する場合は、トランザクション・オプションを選択。
グローバル・トランザクションのサポート:有効化
トランザクション・オプションを選択
• LLR(ロギング・ラスト・リソース)
• 2フェーズ・コミットのエミュレート
• 1フェーズ・コミット
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データソースの作成 データベース接続情報の指定
パスワードはデータソースの設定ファイル($DOMAIN/config/jdbc/xxxxx-jdbc.xml)では暗号化されて格納される
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データソースの作成
前の画面までに指定した情報をもとにJDBCドライバ・クラス名、JDBC URLおよび接続情報が設定される。 [構成のテスト]を使用するとデータベース接続をテスト可能
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データソースの作成 対象指定
デプロイ対象は任意のサーバ、クラスタを指定可能
TIPS: データソースの対象を複数サーバにする場合のデータベースへの接続(容量)は、 データソースの設定 x 対象数 になる
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データソースの設定 データソース作成後は接続プールの設定を必ず確認
TIPS: 容量設定などはデフォルト値のままでは運用環境に適さないケースがほとんどのためかならず設定を見直す。
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容量とアクティブな接続の関係
容量 … 接続プール(WLS)とデータベースとの間の接続
アクティブな接続 … アプリケーションが使用している接続
接続プール
RDBMS
@Resource(name = "jdbc/test") DataSource ds; try (Connection conn = ds.getConnection(); PreparedStatement pstmt = conn.prepareStatement(QUERY)) { pstmt.setString(1, "xxx"); ResultSet rs = pstmt.executeQuery(); while(rs.next()) { // .... } } catch (SQLException e) { // 例外処理
}
@Resource(name = "jdbc/test") DataSource ds; try (Connection conn = ds.getConnection(); PreparedStatement pstmt = conn.prepareStatement(QUERY)) { pstmt.setString(1, "xxx"); ResultSet rs = pstmt.executeQuery(); while(rs.next()) { // .... } } catch (SQLException e) { // 例外処理
}
@Resource(name = "jdbc/test") DataSource ds; try (Connection conn = ds.getConnection(); PreparedStatement pstmt = conn.prepareStatement(QUERY)) { pstmt.setString(1, "xxx"); ResultSet rs = pstmt.executeQuery(); while(rs.next()) { // .... } } catch (SQLException e) { // 例外処理
}
容量 アクティブな接続
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データソースの容量 容量 = 接続プール内の物理接続(DB接続)数
増加した容量を縮小するまでの秒数。 0で無効化
• 初期容量 = 接続プール作成時の物理接続数。初期容量分作成できないとデプロイ失敗
• 最大容量 = 接続プールの最大物理接続数
• 最小容量 = 縮小時の最小物理接続数 (WLS12c~)
* 原則として『初期容量=最大容量』と考えて良いが、容量設定が大きい場合は、初期容量 < 最大容量とすることもあり。この場合、縮小も考慮に入れるので必要に応じて最小容量も設定
* 最小容量が設定されていない場合、下位互換のため初期容量の値を使用する。また、増加容量は常に1になる
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データベースとの接続が失われた場合
データベースとの接続が失われると接続オブジェクトは無効になる
– WebLogic Serverデータソースでは接続テストによって無効な接続をリフレッシュ可能
接続テストを行わないと無効な接続を保持し続ける
接続プール
RDBMS
@Resource(name = "jdbc/test") DataSource ds; try (Connection conn = ds.getConnection(); PreparedStatement pstmt = conn.prepareStatement(QUERY)) { pstmt.setString(1, "xxx"); ResultSet rs = pstmt.executeQuery(); while(rs.next()) { // .... } } catch (SQLException e) { // 例外処理
}
1. ds.getConnection()
2. SELECT 1 FROM dual
3. Connectionを返却
無効な接続を破棄して再作成
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データソースの自動テスト データソース内のデータベース接続が正常であることを確認する
• テスト頻度 … 未使用の接続がテストされる頻度(秒)。テストに失敗した接続は再作成される。
• 予約時に接続をテスト … クライアントが接続を予約する(DataSource#getConnection)前にテストを行う。正常な接続を返すことを保証できるがリクエスト毎にテストのオーバーヘッドが発生する
* テスト設定時はテスト対象の表名を必ず指定する
• テスト対象の表名 … 接続テストに使用する表名。接頭辞に「SQL」を指定すると任意のSQL文を指定可能。
• アイドル・プール接続を信頼する秒数 … 接続の予約時または未使用の接続テスト時に、接続が有効であると信頼しテストをスキップできる秒数。接続テストによるオーバーヘッドの低減のための設定。
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接続テストの振る舞い
データベース接続が失われた場合
– テストなし … 無効な接続が維持される
– テストあり … テストに2回失敗すると全接続を閉じる
全接続が閉じられたデータソースは無効化される(PoolDisabledSQLException)
– リフレッシュ・プロセスとして定期的なヘルス・チェックを実行
– データベースが回復すると接続を作成し、データソースを有効化する
テスト設定の有無でデータソース無効化のタイミングが異なる
DB接続の失敗を許容しない場合:
アイドル・プール接続を信頼する秒数=0, 予約時に接続をテスト=有効化
DB接続の失敗を許容できる場合:
アイドル・プール接続を信頼する秒数…大きく,テスト頻度>0 or 予約時に接続をテスト=有効化
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WebLogic Server EAR
WebLogic Serverのリクエスト処理 クライアントからのリクエストはスレッドで処理される
データベース
SocketMuxer
WorkManager
Webコンテナ EJBコンテナ
(フリープール) データ
ソース
7001
単一のスレッドプールの実行スレッドでリクエストを処理
SocketMuxerによって実行スレッドに引き渡される
Muxerキュー
Muxerスレッド
スレッドプール
ワークマネージャ
バックログ
リクエスト受信 リクエスト処理
リクエストはMuxer
キューへ(リスンスレッド)
同時リクエスト数が増加するとデータソースの容量を上回る実行スレッドが生成される場合がある
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容量と実行スレッド
接続予約を待機するリクエストの制御
– 接続予約のタイムアウト … 接続予約時に利用できる接続がない場合の待機秒数(タイムアウトした予約要求にはPoolLimitSQLExceptionを返す)
待機なし … -1, タイムアウトなし … 0, デフォルト値 … 10
– 接続の最大待機数 … 接続予約を待機できる最大数
待機なし … 0, デフォルト値 … MAX_INT (事実上無制限)
接続予約待ちによるシステムブロックを低減する設定
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PinnedToThread
実行スレッドと接続スレッドを固定(Pin)する
– 接続はプールに返されない(常にアクティブ状態)
– 縮小も無効化
– 最大容量が無視される場合もある
スレッドに固定
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データソースの監視 データソースの[監視]タブのテーブルに行が表示されていればデータソースはデプロイ済み
– 表のカスタマイズを選択して必要な情報を追加する
「現在○○数」はモニタ時点のスナップショット
「最大○○数」は最大負荷情報を取得可能
– サーバにデプロイされたコンポーネントからアクセスできるかどうかは各サーバのJNDIツリーを確認
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JNDIツリーの確認
データソースだけでなくJMSリソースやEJBのデプロイでもJNDIツリーを確認する
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主な監視項目
名前 MBean属性名 説明
現在の容量
現在の最大容量 CurrCapacity
CurrCapacityHighCount
データソースの接続プールにある現在の接続オブジェクトの数
現在アクティブな接続の数
アクティブな接続の最大数 ActiveConnectionsCurrentCount
ActiveConnectionsHighCount アプリケーションが使用中の接続の数
接続待機の現在数
最大待機時間
接続待機の失敗総数
WaitingForConnectionCurrentCount
WaitSecondsHighCount
WaitingForConnectionFailureTotal
接続待機中の接続リクエスト数(待ちスレッド数)
失敗総数は接続を取得できなかった数
状態 State
データソースの状態 •実行中 - 通常の状態。データソースは有効。
•中断 - データソースが無効化されている。
•停止 - データソースが停止されている。
•Overloaded - プール内のすべてのリソースが使用中。
•不明 - 状態が不明。
JDBCDataSourceRuntimeMBean
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接続プロファイルの取得 問題発生時の情報収集手段として
• データソースではデータソースやステートメントの使用状況をプロファイルとして収集可能
• データソースの名前(PoolName)
• 接続ID, スレッドID etc (ID)
• スレッドのスタックトレース(User)
• タイムスタンプ(Timestanp) など
•WLS 10.3.6 以降は、データソース・プロファイルはログファイルに出力される ($DOMAIN/servers/<server>/logs/datasource.log)
•WLS 10.3.5 以前は、データソース・プロファイルはWLDFイベントとして格納される
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データソース・ログ サーバーのロギング設定
• サーバーログやHTTPログ同様にログファイル名やローテーション設定が可能
• 管理コンソールの[診断]-[ログファイル]-[DataSourceLog]からも参照可能
TIPS: 管理コンソールのログ出力はWLDF問い合わせ式でフィルタリング可能 (例: PROFILETYPE LIKE '%RESV.FAIL%')
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接続作成の再試行
データソース・デプロイ時に接続が作成できない場合はデータソースはデプロイされない。
– デプロイに失敗してもWebLogic Serverは起動する
– データソースがデプロイされているかは要確認
デプロイに失敗したデータソースの接続作成を再試行するには「接続作成の再試行間隔」を指定する
– デフォルト値 … 0 (再試行しない)
接続作成の再試行間隔は容量の拡張時にも適用される
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まとめ: 汎用データソース
データソースはサーバ起動時にデプロイされる
– デプロイに失敗してもサーバは起動する
– データソースのJNDI名をルックアップできないとアプリケーションはデータソースを利用できない
接続プールのモニタやJNDIツリーを確認
アプリケーション処理スレッドが接続待ちにならないような設定が理想的
– DBとの接続数は接続プールの「容量」
初期容量、最大容量、(+最小容量) を適切に設定する
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GridLinkデータソース (Active GridLink for RAC)
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GridLinkデータソースと汎用データソース
通常のデータソース
– 接続先のRACインスタンスを意識していない
– 実行時ロードバランスはなく、RAC側の都合は意識できない。実行先RACインスタンスに偏りが出る可能性がある。
– RACサービス(インスタンス)の動的な停止、起動に対する物理接続の作成、終了タイミングが制御できない
Active GridLink
– 接続先のインスタンスを意識できる(アプリケーションからは透過)
– FANイベントによりRAC側のステータスを把握でき、適切な実行時ロードバランスが可能
– RACサービス(インスタンス)の停止では迅速にそのインスタンスだけの接続を終了させ、起動時は自動的にそこへの物理作成を作成
RAC データソース
Connection
Connection
Connection
Connection
RAC
GridLink DS
Connection
Connection
Connection
Connection
RAC1
RAC1
RAC2
RAC2
FAN
RACステータスなし
RAC ステータス
通常のデータソース
Active GridLink
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GridLinkデータソースとマルチデータソース RAC環境
機能 GridLinkデータソース マルチデータソース
データソースの構成 RAC側のサービスごとにGridLinkデータソースを1つ設定
RAC側のサービス数×ノード数分の設定が必要
RAC構成変更時の
データソース設定変更 設定変更は不要 設定変更が必要
フェールオーバー RAC側からの通知による高速接続フェールオーバー(FCF)
WLS側からの定期的なポーリングによる障害検知のため遅延が発生しやすい
ロードバランシング DB側の負荷を考慮した実行時接続ロードバランシング(RCLB)
DB側の負荷を考慮しない静的ラウンドロビン
接続アフィニティ 複数GridLinkデータソースに跨るXAアフィニティ、Webセッションアフィニティ
同一マルチデータソース内でのXAアフィニティのみ
Data Guardサポート プライマリ側、スタンバイ側に同等構成のRACを配置できる
プライマリ側のRACは1インスタンスしか利用できない
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ONS (Oracle Notification Service)
– RAC側の情報をFANイベントとして送信する仕組み
FAN (Fast Application Notification )
– RAC側の死活情報、負荷情報などを含んだ情報
UCP ( Universal Connection Pool)
– GridLinkデータソースがFANイベント情報を扱うために内部で利用
ロード・バランシング・アドバイザ
– RACのサービスレベルでの負荷状況をFANを通じてアプリケーションに提供
UCP-RAC モジュール
ONS Daemon
Web
Lo
gic
Serv
er
RA
C
死活・負荷状況通知
インスタンス1 GridLinkデータソース
(サービスA用)
インスタンス2
ON
S
clien
t
サービス
A ロード・バラ
ンシング・アドバイザ
ONS Daemon
FAN
GridLinkデータソースの仕組み WebLogic ServerデータソースにUCPの機能を統合
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高速接続フェールオーバー (FCF)
UCPがサブスクライブしているRAC FANイベントをWebLogic Server の接続プールに通知
– RACノードの計画/計画外停止(DOWNイベント)
– RACノードの新規追加や復旧(UPイベント)
通知されたイベントをもとにWebLogic Server側で接続プールを制御
– 無効な接続を検知し即座に削除 … 障害インスタンスの接続だけ削除し、正常なインスタンスへの接続は維持
– ノードの追加や削除を検知し、アクティブなRACインスタンスに再配布
障害時の早期エラー検出機能
GridLink DataSource
Instance2
RAC Database
Instance1
Instance3
Start ONS Subscribe
Handle Event ONS Publish X
X X
X
Universal Connection Pool (UCP)
FAN
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実行時接続ロードバランシング (RCLB)
Oracle RACのロード・バランシング・アドバイザ
– RACインスタンスが自身のSQL実行統計を観測し、最適なリクエスト配分を算出
– その際、サービスタイムまたはスループットのどちらかを優先した方法でリクエスト配分を算出
– リクエスト配分をFANイベントとして、ONS経由でGridLink内のUCPモジュールに送信
GridLinkデータソース
– 各インスタンスのリクエスト配分率にしたがってプールからどのインスタンスへの接続を取得するかを選択
– クラスタの設定変更、アプリケーションのワークロード、過負荷/ハング状態のノードにも対応
負荷状況に応じた最適なリクエスト配分
WebLogic
Connection Pool
Application
RAC Database
Instance1
Instance2
Instance3
ロード・バランシング・アドバイザ
リクエスト配分比率
inst1: 30%
inst2: 10%
inst3: 60%
リクエスト配分
比率情報
SQL実行統計
SQL実行統計
SQL実行統計
比率に応じた
コネクション
FAN
30%
10%
60%
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XAトランザクション・アフィニティ
最初のリクエストはRCLBによって選択
コンテキスト内にインスタンス情報が保存され同じXAトランザクション内で有効になる
WebLogicのコンテキスト伝搬機能により他のサーバーでもコンテキスト情報が共有され同じRACインスタンスを選択可能
XA処理を同じRACインスタンスで処理
WebLogic
Connection Pool
TXClient 1
RAC Database
Instance1
Instance2
Instance3
XAトランザクション
コンテキスト伝搬
TXClient 2 前回と同じインスタンス用のコネクション
Txコンテキスト
XID xxx : inst1
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最初のリクエストはRCLBによってインスタンスを選択
コンテキスト内に選択されたインスタンス情報が保存され同じHttpセッション内で有効
– セッション外のリクエストはXAアフィニティで処理
アフィニティのON/OFFをRAC側が自動的に制御。アフィニティヒントとしてFANで通知。
前回と同じインスタンス用のコネクション
Webセッション・アフィニティ セッション処理を同じRACインスタンスで処理
WebLogic
Connection Pool
Application
RAC Database
Instance1
Instance2
Instance3
ロード・バランシング・アドバイザ アフィニティヒント
inst1: true
inst2: true
inst3: true
アフィニティ
有効フラグ
待機イベント統計
待機イベント統計
待機イベント統計
HTTPセッション
セッション・コンテキスト
sessionXX : inst1
FAN
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まとめ
WebLogic Serverのデータソース
– 仕組みと必須の設定項目を理解する
容量設定、自動テスト設定、接続待機 …
– WebLogic Serverデータソースの付加価値機能
Oracle RACとの親和性も向上
– 耐障害性や負荷分散機能などRACのパフォーマンスを活かすことが可能に
GridLinkデータソースやマルチデータソースを使用するためにアプリケーション実装の変更は不要
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Oracle Universityからのお知らせ
WebLogic Serverの管理方法を体系的に学習したい方に最適な研修コースをご提供しています。
– Classroomトレーニングだけでなく、Live Virtual Classや『Oracle トレーニング・オンデマンド』など多様な受講形態から選択いただけます。
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コース内容
■Oracle Fusion Middleware の概要 ■WebLogic Serverのアーキテクチャ
■Oracle WebLogic Serverのインストール ■管理コンソールおよび他の管理ツールの概要
■WebLogic Server ドメインのコンフィグレーション ■Oracle WebLogic Server の管理およびロギングの使用
■アプリケーションのデプロイ ■データソース、JDBCドライバ、接続プールの設定
■JMS アプリケーションのコンフィグレーション ■WebLogic Serverの基本セキュリティのコンフィグレーション
■Oracle HTTP Server のコンフィグレーション ■Oracle WebLogic クラスタのコンフィグレーション
■バックアップおよびリカバリの管理 ■全体バックアップ、増分バックアップ
受講
前提条件
・Linux の基本コマンドおよびデスクトップのナビゲーション
・クライアント/サーバーの概念における TCP/IP ネットワークに関する基本的な知識
・Java EE の基礎知識(サーブレットや JSP など) ※推奨
対象者 ・Oracle WebLogic Server 11g/12c管理者
・Javaアプリケーション開発者
コース日程 5日間 日程の詳細は Oracle University Webサイト にてご確認ください。
受講料 定価¥363,825(税込) ※Oracle PartnerNetwork会員様は、パートナー割引価格で受講いただけます。
Oracle Application Gridの基盤を支える Oracle WebLogic Server 11gの管理コース!
このコースでは、Web管理者がOracle WebLogic Server 11gのインストールおよび設定する方法に
ついて説明します。Web管理者が管理コンソールやコマンドライン、およびスクリプトツール(
WLST)などを使用して、Java EEアプリケーションをOracle WebLogic Server 11gにデプロイする方
法についても説明します。
その他に、Oracle WebLogic Server のWebインタフェースとしてOracle HTTP Serverを設定する方
法を解説し、またOracle WebLogic Serverクラスタを設定してアプリケーションのフェイルオーバ
ーとロードバランシングをサポートする方法を学習します。また、WebLogic Server管理者の管理
タスクの概要について説明します。
Oracle WebLogic Server 11g: 管理
ミドルウェア
※ Oracleトレーニング・オンデマンドでのご受講をオススメします!!
※ WLS12cとの差分は参考資料を配布します
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Oracle WebLogic Server 11g: 管理コースを90日間いつでも何度でも。
新時代のラーニングソリューション •インターネット経由でお好きな時間にお好きな場所で
• 実際の講義をそのまま収録してストリーミング配信
•教室と同じ演習環境を5日間使用可能
•担当講師による Q&A
•eKit(電子媒体テキスト)付き
Oracle トレーニング・オンデマンドとは?
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WebLogic Server勉強会 参加者の皆さまの特典 http://education.oracle.co.jp/campaign_wlstudy/