yammer試用レポート(公開版)
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Yammer試用レポート
はじめに社内向けSNSツール「Yammer」をエンジニア組織内で一ヶ月ほど試験的に採用しました。https://www.yammer.com/
本論はその振り返りとしてまとめたレポートです。
アジェンダ背景問題意識取り組みたかった内容
Yammerの紹介Yammerの導入事例使用後のふりかえり今後について
背景
情報共有の目的業務上必要な事項の共有競争力の向上無駄を無くす。車輪の再開発/並行開発を抑制。皆が積み重ねた土台を活かしさらなる高みを目指す。
リスク管理社内や現場の課題、問題点の把握。今後必要とされる技術やスキル、考え方の認識の統一。
社員の不満や誤解、猜疑心の抑制と解消
情報共有は上手くいっているか?上手くいってない(と感じている人が多い)何が問題なのか?誰が何をやっているか分からない。誰が何を知っているか分からない。組織としての問題意識や到達すべき目標が分からない。
結果として自分の目標達成のために何をすれば良いか分からない。自分が組織内で何をすれば良いのか分からない。
情報共有に必要な仕組み
「ストック」と「フロー」ストック蓄積情報いわゆるノウハウの集積、暗黙知の共有知化レポート、wiki、共有ファイルサーバー等
フロー流動情報ノウハウや共有知が組織に自然に満遍なく広まる仕組みクチコミ、メールや掲示板、社内SNS等
「ストック」と「フロー」
「ストック」と「フロー」が必要ストック蓄積情報いわゆるノウハウの集積、暗黙知の共有知化レポート、wiki、共有ファイルサーバー等
フロー流動情報
ノウハウや共有知が組織に自然に満遍なく広まる仕組み
クチコミ、メールや掲示板、社内SNS等
今回はフローの活性化を目指した
「フロー」をひとことで言うと・・・
「サザエさん」における「卓袱台」の役割100人以上の組織にスケールする卓袱台が欲しい
実際に行った事
社内SNSツール「Yammer」の導入(後述)1ヶ月試用してみました。
Yammerの紹介
Yammer
社内向けSNSツールをASPで提供する会社2008年のTechCrunch50 Top Prizehttp://techcrunch.com/2008/09/10/yammer-takes-techcrunch50s-top-prize/
Yammerの画面
Yammerの特徴無料で使える手軽さメールアドレスさえあれば誰でも使用可能ただし管理機能を使用したい場合は有料(月あたり 3$~5$ /1ユーザー)
世界的に有名な某サービスに酷似したユーザーインターフェース。使用に際しての学習コストが極めて低い。
デスクトップアプリ(Adobe AIR)やiPhone/
Androidアプリなども揃っている。
Yammerの実績
https://www.yammer.com/about/logos
Yammerの導入事例
導入の目的
社内の業務未満の「気づき」の情報をやりとりする場として期待。フラットな環境で情報の「フロー」を活性化がされることを期待。その他、こういうツールを導入することでどんな化学反応が起こるかを見たい。
導入の経緯
一部有志が発起人となる。(9月頭)上長に確認→「いいんじゃないの」→1ヶ月間の閉じた組織(エンジニア組織)での試用を前提とした実行委員会を結成組織内にクチコミ(invite機能)で参加者を広げる→定着今に至る
実行委員長
しもべの面々
実行委員の面々
導入の理由
導入障壁が低い無料/ASP形式で導入コストが≒ゼロ同様に使用を辞める際のコストも低い
高機能某Facebookにある機能で必要なものは大抵そろっている画像/ファイルの添付イベント機能Poll機能(アンケート)
iPhone/Androidアプリが便利ただしセキュリティとの背反関係
[統計]参加者
67名が参加中(10/5現在)常時20名弱がオンライン一回以上発言したユーザーが35名
0
10
20
30
40
未発言 1回以上発言 5回以上 10回以上 25回以上 60回以上
参加者
[統計]グループ機能
特定の話題についてディスカッションする機能現在10前後のグループが作成済み運営用勉強会告知(データマイニング/IPv6/node.js 等)語学学習(中国語等)外部カンファレンス参加時の連絡用など
[統計]返信率
つぶやきに対してどれ位reply/likeがつくか全つぶやきの約半分に何かしらのreplay
likeも含めると2/3のつぶやきに何かしらのリアクションがある。
0
100
200
300
400
つぶやき数 like reply like/reply いずれか
数
[統計]返信率
つぶやきに対してどれ位reply/likeがつくか全つぶやきの約半分に何かしらのreplay
likeも含めると2/3のつぶやきに何かしらのリアクションがある。
0
100
200
300
400
つぶやき数 like reply like/reply いずれか
数
返信率がとにかく高い。他との比較とかよく分からないけれど、とにかくアクティブに使われているっぽい。
使用例
リリース報告サービス不具合の報告(速報的な)FYI(ツールの紹介等)他部署とのやりとり(CS⇔開発部隊等)社内外勉強会のお知らせ社内制度への質問(経費精算の方法等)業務外の告知(お菓子を買ってきました等)そのほか雑談
[使用例]リリース報告
[使用例]リリース報告
[使用例]CSとのやりとり
[使用例]勉強会の告知
[使用例]勉強会の告知
[使用例]雑談
使用してみての感想
アンケート
以下の項目でYammer参加者にアンケートを実施。1. Yammerは役に立っていますか?2.今後もYammerを使いたいですか?
Yammer上で実施したアンケートのためアクティブユーザーの意見のみが反映されています。参考程度に。
[アンケート]Yammerは役に立っていますか?
[アンケート]今後もYammer
を使いたいですか?
使用後のふりかえり
KPTによるふりかえり
Keep/Problem/Tryを各自挙げてふりかえり実行委員のメンバーで実施(結果はYammer上で皆に共有)
Keep(続けたいこと)
フロア間をまたいだ情報共有が出来たメーリングリストよりも発言の閾が低いので発言しやすい。ルールにとくに制約が無いので、雑多なことから相談まで行いやすい。双方向性がある。聞けば返事が返ってくる安心感ツールが某サービスに類似しているため学習コストが低い
Problem(課題と思う事)
セキュリティに関する懸念(情報漏えいなど)Yammer上で誹謗中傷や喧嘩などが発生した際の対応ツールとして必須で行わなければいけない初期設定の共有が大変使用ユーザーの偏りがある皆が情報発信しているわけではない。組織としてどう触ってもらうか。
Try(試してみたい事)
他部署と連携したいリリースの告知をしたいリリース前のテストの参加募集なども行ってみたい。検索の利便性を上げたい※Yammerの検索機能は日本語に非対応※Hashtagを有効活用する、などの案あり最低限共有が必要な運用マニュアルを作る
筆者の所感(ポジティブ面)
ソーシャルツールは情報共有ツールとして非常に有用。今まで話した事の無い、フロアが異なる人とも気軽に交流ができる。良いニュースには共に喜び、悩みには共に悩む事ができる。良いツールがあれば良質な情報が流れるようになる。「場づくり」が大事。
筆者の所感(ネガティブ面)
情報を可視化しすぎる事で生まれる新たなリスクもある(ありそう)。社外秘情報の漏洩など
現代的なITリテラシーが求められるため全ての人が等しく使いこなせる訳でも無い。ソーシャル文化への順応、慣れ。本人の性格等
今後
今後について
今後については未定です。。当該資料は「今後どうするか」を検討するためのミーティング向けに作られました。
社内SNSツールを使用し続けるか未定。Yammerを使い続けるか、他のツールに乗り換えるかも未定。
少なくとも言えること
社内SNSを使うことで情報の「フロー」が活性化する事は確認できた。フローが活性化することで色々な人の色々な側面が見えるようになった。誰が何をやっているか知ることが出来た。他の人の喜びや悩みも共有出来た。今までより一体感をもつことが出来た。
おわりにかえて
以上、一ヶ月間試用した経験を元にしたレポートでした。
当該資料が社内の情報共有を検討する一助になれば幸いです。