contents...1,044 1,200 1,344 1,513 経常利益(連結) 1,500 1,000 500 0 (百万円)...

20
Contents .......... 1p .............................................. 3p ........................................................ 7p .......................................... 8p ............ 9p ................... 11p .................................................. 13p .................................................. 15p .............................. 17p ......................................................... 18p 世界中の人々の「健康」と「美」を追い求めて 株主のみなさまへ 営業の概況 シリーズ 歯科医療の現在 最小の侵襲「MI」 歯科医療を通じたQOLの向上 ネイルケア市場への展開 連結財務諸表 個別財務諸表 会社概要・役員、株式の状況 株主優待 136報告書 特集 特集 (平成19 4 1 日から平成20 3 31 日まで) 白い歯が輝く、 世界中の笑顔のために 証券コード 7979

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Page 1: Contents...1,044 1,200 1,344 1,513 経常利益(連結) 1,500 1,000 500 0 (百万円) 中間期 通期 779 1,424 778 527 652 797 平成16年 3月期 平成17年 3月期 平成18年

Contents..........1p

..............................................3p........................................................7p

..........................................8p............9p

...................11p

..................................................13p

..................................................15p..............................17p

.........................................................18p

世界中の人々の「健康」と「美」を追い求めて株主のみなさまへ営業の概況シリーズ 歯科医療の現在❹最小の侵襲「MI」   歯科医療を通じたQOLの向上   ネイルケア市場への展開連結財務諸表個別財務諸表会社概要・役員、株式の状況株主優待

第136期 報告書

特集

特集

(平成19年4月1日から平成20年3月31日まで)

白い歯が輝く、世界中の笑顔のために

証券コード 7979

Page 2: Contents...1,044 1,200 1,344 1,513 経常利益(連結) 1,500 1,000 500 0 (百万円) 中間期 通期 779 1,424 778 527 652 797 平成16年 3月期 平成17年 3月期 平成18年

創造的な企業活動を通じて、世界の歯科医療に貢献します。

世界中の人々の「健康」と「美」を追い求めて株式会社松風は、1922(大正11)年の創立以来、研究開発を重視した姿勢を貫き、世界中の人々が願ってやまない「健康」と「美」を追い求め、時代に先駆けた製品を数多く市場に提供し続けてきました。現在、歯科医療に期待されているのは、健康長寿社会の実現、Quality Of Life (QOL)の向上への貢献です。松風は歯科材料メーカーとしてその期待に応えるべく、高品質で独創的な製品を生み出す「新製品開発型企業(スペシャリティファーム)」を目指していきます。

プロビナイス ファスト(化工品類)

エンデュラ(人工歯類)

アイスペシャルC-(機械器具類その他)

ユニゴールドイエローBH(金属類)

MIダイヤセット(研削材類)

1

Page 3: Contents...1,044 1,200 1,344 1,513 経常利益(連結) 1,500 1,000 500 0 (百万円) 中間期 通期 779 1,424 778 527 652 797 平成16年 3月期 平成17年 3月期 平成18年

レジセム(セメント類他)

主な事業内容

※市場シェアは、厚生労働省薬事工業生産動 態統計(メーカー出荷額)に基づく当社調べ (2005年暦年・国内)

2

入れ歯や差し歯などに使われる当社の主要歯科材料で、国内でトップシェアを誇っています。

●人工歯/陶歯、レジン歯     硬質レジン歯●歯科用陶材

人工歯類

51.2%

市場シェア(国内)

10.8%

セメントは被せものや詰めもの、差し歯などの接着に、石こうは歯列模型製作に、埋没材は鋳造時の鋳型に使用されます。

●歯科用セメント ●歯科用石こう●歯科用埋没材

セメント類他

市場シェア(国内)

歯科治療や技工に用いられる機械器具や歯列矯正、ホワイトニング、予防・衛生材料などを含んだ製品分野です。

●歯科用機器   ●歯内療法用器具 ●歯科用矯正材料 ●変色歯漂白剤 ●感染予防製品  ●美容器具 ●予防・衛生材料

機械器具類その他

4.7% 4.2%

差し歯の土台や被せものなど、歯科鋳造用として広範囲に使用されています。

●歯科陶材焼付用合金 歯科鋳造用合金

金属類

市場シェア(国内)

50.8%

天然歯や人工歯、歯科用合成樹脂や金属などの切削・研磨に用いられ、歯科治療・歯科技工ともに使用されています。

●歯科用研削材●歯科用研磨材

研削材類

市場シェア(国内)

13.4%

歯の詰めものや被せもの、入れ歯や差し歯に使用される歯科用合成樹脂や、歯の型をとる印象材、技工用ワックスなど種類は多岐にわたっています。

●歯科用合成樹脂 ●歯科用印象材●歯科用ワックス

化工品類

市場シェア(国内)

市場シェア(国内)

Page 4: Contents...1,044 1,200 1,344 1,513 経常利益(連結) 1,500 1,000 500 0 (百万円) 中間期 通期 779 1,424 778 527 652 797 平成16年 3月期 平成17年 3月期 平成18年

14,141 14,231 14,650

売上高(連結)

平成16年3月期

平成17年3月期

平成18年3月期

平成19年3月期

平成20年3月期

15,000

10,000

5,000

0

(百万円)

中間期 通期

15,332

7,4887,033 7,063 7,238

15,212

7,598

3

株主のみなさまへ

ニーズの的確な把握と徹底した顧客指向によって、市場創出とシェア向上を図ってまいります。株主のみなさまには、ますますご清栄のこととお慶び申しあげます。このたび当社では、第136期(平成19年4月1日から平成20年3月31日まで)の決算を終了いたしましたので、その概況についてご報告申しあげます。

松風グループの総合的な発展を目指して株式会社ネイルラボを子会社化しました。

当期の営業概況についてQ

A

 当期の日本経済は、サブプライムローン問題の影響による米

国経済の先行き不透明感、急速な円高の進展、エネルギー・原材

料価格の上昇などの懸念材料により、年度後半に入って減速感は

ありましたものの、全般的には好調な企業業績を背景に設備投

資の増加や雇用情勢の改善は続き、緩やかながら回復基調で推

移いたしました。

 歯科業界におきましては、政府の医療費抑制政策が継続・強化

される一方、歯科界全域における供給過剰要因もあって、歯科医

太田 勝也取締役社長

Page 5: Contents...1,044 1,200 1,344 1,513 経常利益(連結) 1,500 1,000 500 0 (百万円) 中間期 通期 779 1,424 778 527 652 797 平成16年 3月期 平成17年 3月期 平成18年

1,0441,200

1,3441,513

経常利益(連結)

1,500

1,000

500

0

(百万円)

中間期 通期

779

1,424

778

527652

797

平成16年3月期

平成17年3月期

平成18年3月期

平成19年3月期

平成20年3月期

4

国内・海外売上高(連結)

12,000

10,000

8,000

6,000

4,000

2,000

0

中間期国内 通期中間期海外 通期

5,583 5,520 5,634

11,119 11,057 11,350

3,1731,542

3,2991,6041,449

3,021

11,294

5,621

平成16年3月期

平成17年3月期

平成18年3月期

平成19年3月期

平成20年3月期

1,866

4,037

(百万円)

11,090

2,140

4,1225,458

院経営を取り巻く環境は一段と厳しさを増しており、歯科材料需

要への影響が懸念されます。また、医療の質の向上に向けた安

全対策面での規制強化、市場のグローバル化による競争激化も

あって、経営環境は依然明るさが見えない状態が続きました。

 このような状況のもと、当社グループは、すべての競争力の源

泉となる研究開発活動に経営資源を重点的に配分するとともに、

国内外で積極的な販売とマーケティング活動を進めることによっ

て、市場創出とシェア拡大に努めました。また、生産面ではさらな

るコストダウン活動を展開し、競争力の向上に取り組んでまいり

ました。さらに、平成20年2月には、当社グループの総合的な発

展を目指して、ネイルケア用品及び機器の輸出入並びに販売を

行う株式会社ネイルラボの株式を取得し、子会社化いたしました。

 国内におきましては、研究開発サイクルの関係から新製品の発

売は小規模にとどまりましたが、歯科汎用アクリル系レジン「プロ

ビナイス ファスト」、デジタル口腔撮影装置「アイスペシャルC-Ⅰ」

などを新たに発売いたしました。また、グラスアイオノマー系レ

ジンセメント「ハイ-ボンド レジグラス」、審美性歯科充填用コンポ

ジットレジン「ビューティフィルⅡ」、矯正歯科材料分野のマイクロ

インプラントシステム「アブソアンカー」など、今後成長が期待さ

れる審美・予防・矯正分野における既存品の販売にも力を注ぎま

した。このように、市場ニーズを踏まえた新製品投入と環境の変

化に対応した販売政策によって業容拡大に努めましたが、厳しい

市場環境と競争激化の影響を受け、連結国内売上高は110億

90百万円と、前期に比べ2億4百万円(1.8%)の減収となり

ました。

 一方、海外におきましては、マーケティングや学術機能を強化

し、陶材や歯冠用硬質レジンを重点商品として戦略的に投入しま

した。また、BRICs諸国をはじめとする、アジア、東欧、中南米な

どの新たな市場開拓を強力に推進いたしました。この結果、北米・

中南米、欧州、アジア・オセアニアの各地域とも堅調に推移し、連

結海外売上高は41億22百万円と過去最高を更新し、前期に比

べ84百万円(2.1%)の増収となりました。

 これらの結果、当期の連結売上高は152億12百万円と、前期

に比べ1億19百万円(0.8%)の減収となりました。

 利益面につきましては、退職給付費用の減少やコストダウン活

動の浸透などの増益要因はありましたが、売上高の減少に加え

て、会計基準の変更もあり減価償却費が増加したことや研究開

発費用の増加などによって、連結営業利益は 14億68百万円と、

前期に比べ12百万円(0.8%)の減益となりました。しかし、連結

経常利益につきましては、受取利息の増加などによって、営業外

Page 6: Contents...1,044 1,200 1,344 1,513 経常利益(連結) 1,500 1,000 500 0 (百万円) 中間期 通期 779 1,424 778 527 652 797 平成16年 3月期 平成17年 3月期 平成18年

 歯科業界は、医療費抑制政策など厳しい環境下に置かれていま

すが、高齢者の増加や国民の健康増進意識の高まりもあり、長期

的に見れば成長が期待される有望な市場とも考えられます。また、

歯科は「食べる」「話す」という日常の営みに関わる医療であり、また

疾病の発生リスクを抑え、全身の健康を維持するという観点から

も、「生活の医療」として求められる役割は大きいものがあります。

 このような状況のもと、当社グループは、品質競争力、価格競

争力、マーケティング力の強化を重点課題に掲げ、総力を挙げて、

企業価値の向上・経営基盤の拡充に取り組んでまいります。具体

的には、市場ニーズを的確に把握し、開発スピードを一層向上さ

5

632

当期純利益(連結)

1,000

750

500

250

0

(百万円)

 当社は、長期的な企業価値(株主価値)の増大と、株主のみな

さまへの利益還元を目指しつつ、安定した配当の維持・継続を基

本方針としております。一方で、経営基盤の強化・財務体質の改

善を図りながら、海外事業の拡大や新製品開発のための研究開

発投資など、将来における積極的な事業展開に備えるため、内部

留保の充実にも配慮していく考えです。

 連結業績に応じた利益配分の指標としましては、連結配当性向

配当性向30%を目標に安定した配分に努める一方、海外事業の拡大、積極的な研究開発投資を行います。

当期の利益配分と配当政策についてQ

A

開発スピードを一層向上させ、歯科医療をリードする新製品開発を推進します。

今後取り組むべき課題についてQ

A

を30%程度とすることを目標として、中間配当、期末配当の年2

回の配当を通じて、安定した配分を続けてまいります。

 今期の期末配当金につきましては、当年度末日(平成20年

3月31日)を基準日とする配当金を1株あたり12円(うち記念

配当2円)とさせていただきます。なお、既に実施済みの中間配

当金8円と合わせた年間配当金は20円となります。

中間期 通期

平成16年3月期

平成17年3月期

平成18年3月期

平成19年3月期

平成20年3月期

320

794

386

822

488

865

464

910

498

40

30

20

10

0

60

40

20

0

配当性向と配当金

(円) (%)

連結配当性向

¥20¥25

¥18¥18 ¥18

45.9%

※ 平成20年3月期配当金の内訳:普通配当18円 創立85周年記念配当2円

普通配当記念配当

平成16年3月期

平成17年3月期

平成18年3月期

平成19年3月期

平成20年3月期

37.6% 36.4%31.9%

¥2

¥18¥18

¥7

34.6%

収益が増加したことから、15億13百万円と、前期に比べ89百

万円(6.3%)の増益となりました。また、連結当期純利益は、欧

州の販売子会社の関税還付金を特別利益に計上する一方、投資

有価証券評価損を特別損失に計上した結果、9億10百万円と、

前期に比べ45百万円(5.3%)の増益となりました。

 なお、当社は平成20年3月25日に、資本効率の向上を通じた

株主のみなさまへの利益還元とともに、経営環境の変化に対応し

た機動的な資本戦略遂行に備えて、取得株式数1,600,000株、

取得総額24億円の自己株式取得を実施いたしました。

Page 7: Contents...1,044 1,200 1,344 1,513 経常利益(連結) 1,500 1,000 500 0 (百万円) 中間期 通期 779 1,424 778 527 652 797 平成16年 3月期 平成17年 3月期 平成18年

利益還元と機動的な資本戦略の遂行に備えて自己株式を取得しました

当社は資本効率の向上を通じた株主のみなさまへの利益還元を

図るとともに、経営環境の変化に対応した機動的な資本戦略の

遂行に備えるため、会社法第459条第1項の規定による定款の

定めに基づき、平成20年3月19日および3月24日開催の取締

役会決議を経て、下記のとおり自己株式の取得を実施しました。

6

取締役社長

平成20年6月

ROE・ROA(連結)

(%)

ROAROE

5

4

3

2

1

0

4.55% 4.39%4.93%

4.37%

2.89%

3.60% 3.50%3.91%

3.45%

3.81%

ROE =当期純利益

(期首自己資本+期末自己資本)÷2×100

※ ROEは収益性を分析するための一指標で、株主の持分に対してどれだけのリターンを生み出しているのかを示します。

※ ROAは収益性を示す一指標で、保有している資産をどれだけ有効活用しているのかを示します。⦆

ROA =当期純利益

(期首総資産+期末総資産)÷2×100

取得した株式の種類

取得した株式の総数

取得価格

取得総額

取得日

取得の方法

当社普通株式

1,600,000株

1株につき1,500円

24億円

平成20年3月25日

大証「J-NET市場における自己株式取得取引」による取得

平成16年3月期

平成17年3月期

平成18年3月期

平成19年3月期

平成20年3月期

せることで、歯科医療をリードする新製品開発を推進してまいり

ます。また、歯科市場において成長が予測される分野を探り、そ

の商品戦略を構築するとともに、徹底した顧客指向によって、市

場創出とシェアアップを図ります。

 海外におきましては、中国をはじめとするBRICs諸国で業容拡

大に取り組むとともに、当社グループ各拠点のマーケティング力

を有機的に連携させ、新製品投入に向けた戦略的活動で、世界

規模での松風製品の販売拡大を目指します。

 生産面では、医療機器に対する安全対策面での規制強化など

の変化に対応すべく、より高いレベルの品質保証・安全管理体制

を目指します。さらに、生産・物流の効率化と顧客サービスの強

化に向けた体制を整備してまいります。

 また、ネイル事業分野においては、株式会社ネイルラボのブ

ランド力と当社グループの開発技術力・生産技術力を結集して、

マーケットシェアのさらなる獲得を図ってまいります。

 株主のみなさまにおかれましては、今後とも一層のご支援を賜

りますようお願い申しあげます。

Page 8: Contents...1,044 1,200 1,344 1,513 経常利益(連結) 1,500 1,000 500 0 (百万円) 中間期 通期 779 1,424 778 527 652 797 平成16年 3月期 平成17年 3月期 平成18年

人工歯類

研削材類

化工品類

製品分類別売上高比率(平成20年3月期)

19.2%

19.4%

24.4%

営業の概況

15,212百万円

セメント類他

金属類

機械器具類その他  23.0%

10.9%

3.1%

アイスペシャルC-(機械器具類その他)

プロビナイス ファスト(化工品類)

7

入れ歯や差し歯などに使われる材料

当期は、幅広いセラミックス材料に対応し、天然歯の色調を容易に

再現できる歯科セラミックス用着色材料「ヴィンテージアート」を

発売しました。人工歯類の売上高は29億50百万円(構成比

19.4%)と、前期比28百万円(1.0%)の増収となりました。

人工歯類

天然歯や人工歯、歯科用合成樹脂などの切削・研磨に使われる材料

歯のホワイトニング前後のケアに最適な知覚過敏予防歯磨剤

「メルサージュ ヒスケア」、ダイヤモンドの砥粒を配合した研磨材

「CRポリッシャーPS」などを製品投入しましたが、売上高は37億

5百万円(構成比24.4%)と、前期比1億33百万円(3.5%)の

減収となりました。

研削材類

差し歯や虫歯の詰めものなどに用いる材料

治療時間の短縮を実現した歯科汎用アクリル系レジン「プロビナ

イス ファスト」を発売しました。また、前期に投入した審美性歯科充

填用コンポジットレジン「ビューティフィルⅡ」など既存品の売上げ

も好調で、売上高は29億23百万円(構成比19.2%)と、前期比

58百万円(2.1%)の増収となりました。

化工品類

被せものや差し歯、詰めものなどの接着材料

既存品の拡売に注力し、グラスアイオノマー系レジンセメント「ハイ-

ボンド レジグラス」、接着用レジンセメント「レジセム」などが売上げ

を伸ばしましたが、売上高は16億61百万円(構成比10.9%)と、

前期比36百万円(2.2%)の減収となりました。

セメント類他

診療や技工に使用される機械・器具やその他の材料など

簡単撮影を可能にしたデジタル口腔撮影装置「アイスペシャル

C-Ⅰ」などを発売しましたが、売上高は34億95百万円(構成比

23.0%)と、前期比42百万円(1.2%)の減収となりました。

機械器具類その他 

歯の被せものや差し歯の土台に使われる材料

前期に発売した陶材焼付用金パラジウム合金「オーロラ51」など

既存品の販売に努めました。その結果、売上高は4億75百万円

(構成比3.1%)と、前期比6百万円(1.4%)の増収となりました。

金属類

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最小の侵襲「MI」シリーズ 歯科医療の現在DENTAL NOW ④

~高品質の研削材で世界の歯科医療に貢献~

 MI(ミニマル・インターベンション)とは、「最小の侵襲※」という意味です。健全な歯をなるべく削らず、むし歯になった部分(感染歯質)だけを確実に治療する ― つまり、歯の寿命を最大限に引き延ばそうという考え方です。現在では、このMIというコンセプトが、21世紀の歯科治療を方向づけるものになっています。 削る部分を最小限に抑えるためには、精密で高品質な研削材が不可欠です。これを実現したのが、松風ダイヤモンドポイントFG「MIダイヤ」です。ヘッドが小さく、長く細いネックで、広い視野が確保できるため、効果的なMI修復が可能になります。※ 侵襲・・・ 医療において、生体内の恒常性を乱す     可能性がある外部からの刺激

歯の寿命を延ばす新しい歯科治療

1特長 小さなバーヘッド

2特長

3特長

4特長

4

ロングネック

高い強度の素材

研磨用バーとの併用

感染歯質のみを除去でき、健全歯質を保存必要な窩洞の拡大を防ぐ

術者の視野を確保、周囲歯質の不必要な研削防止

金属疲労による破折などの防止

修復完成までの一連の操作をシステムとしてカバー

松風「MIダイヤ」のつの特長

MIダイヤ 通常のダイヤモンドポイント

 松風は、昭和27年に日本で初めてダイヤモンド研削材の国産化に成功しました。現在、国内の研削・研磨材分野で約50%のシェアを占めるトップメーカーです。さらに、610種類にも及ぶ研削・研磨材を世界100ヵ国以上に提供しており、欧米では「アブレシブ・ショウフウ(研削材の松風)」と呼ばれるなど、高い評価と信頼をいただいています。 平成18年には、「ダイヤモンドポイントFG」がADA(米国歯科医師会)から高い評価を受け、また平成19年には「タウニー賞」を受賞(下欄参照)するなど、その技術力が世界トップレベルであることが認められました。 これからも高品質な研削・研磨材の提供を通じて、MIの進展にも貢献していきます。

世界からも高い評価を受ける松風の研削材

アメリカで名誉ある賞を受賞 松風の海外子会社であるSHOFU DENTAL CORPORATION(米国)が、研磨材部門で2007年「タウニー賞」を受賞しました。この賞は、米国の歯科専門誌「デンタル・タウン」の読者投票によって選ばれるもので、研磨材「ワングロス」をはじめ、松風が海外で販売している研削・研磨材が多くの臨床家から高く評価された結果です。 また、平成20年には当社の研磨材「スーパースナップ」が、米国の歯科医療器具評価機関誌「デンタル・アドバイザー」で、高い性能と品質が評価を受け、2008 Product Awards を獲得しました。

スーパースナップ(左) ワングロス(右) タウニー賞の賞状

8

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健康長寿社会の実現に向けて健康で楽しく暮らすためには「歯」が重要

歯科医療を通じたQOL(Quality Of Life)の向上特集1

生きることは食べ続けること。健康で楽しく長生きするには、歯の健康が欠かせません。そのためには「歯」についてもっと知っていただくことが必要です。松風は、人々の健康とQOL(生活の質)の向上を願って、世界の歯科医療に貢献していきます。

 歯科医療は、「生きる力」を支え、一生にわたるQOLの向上に

貢献する「生活医療」とも言うべき重要な医療サービスです。

 歯科は、他の医療に比べると関心が低く、歯科治療や定期的な

ケアの必要性を感じながらも、生命との関連性が低いという思い

込みから後回しにされる傾向がありました。

 しかし、最近では歯科医療に対する認識にも変化がみられ、昨

年4月に内閣官房長官主催の有識者会議がまとめた「新健康フ

ロンティア戦略」では、国民自らが行う健康対策の一つとして「歯

の健康づくり」が挙げられるなど、生きる力を支える歯科医療の

役割が国の政策でも重視されてきています。

歯科医療は生きる力を支える「生活の医療」

 口腔と歯は、生命を維持するためのエネルギーを取り込む

重要な器官であり、歯の健康は全身の健康と深い関わりがあり

ます。近年の研究では、糖尿病や動脈硬化、骨粗しょう症などの

全身疾患と歯周病との関連性が明らかにされつつあります。

 高齢化社会が進み、国民医療費の抑制が大きな課題となる中

で、歯科疾患が健康に影響を与えるという視点から、厚生労働省

と日本歯科医師会では「80歳になっても20本、自分の歯を保ち

ましょう」という8020(ハチマルニイマル)運動を展開していま

す。また、昨年11月に実施された8020表彰者の一部の方を対

象にした調査によると、85歳で歯が20本以上ある人は、生存率

全身疾患にもつながる口腔と歯の病気

9

歯・口の健康に対する意識

歯・口腔の病気

歯科医院での定期ケア(検診・清掃)は必要だと思いますか?

実際に定期ケアを受けていますか? 全 身 ・ 敗血症 ・ 頭痛 ・ 肩こり

・ 内臓の不調 ・ 栄養障害

・ 胃炎 ・ 胃潰瘍・ 誤嚥性肺炎

・ 心内膜炎 ・ 心筋炎・ 動脈硬化

・ 皮膚炎

・ 糖尿病

・ 早産 ・ 低体重児出産妊 娠

消化器・呼吸器の病気

循環器の病気

皮膚の病気

代謝異常の病気

潜在需要

必要である79.2%

必要でない5.2%

わからない15.6%

はい25.9%

いいえ74.1%

むし歯や歯周病が引き起こす全身の病気

( 出典 : 社会保険研究所発刊「いい歯いきいき めざそう8020」)( 出典 : 平成19年度版「歯科医療機器産業ビジョン(参考資料集)」)

Page 11: Contents...1,044 1,200 1,344 1,513 経常利益(連結) 1,500 1,000 500 0 (百万円) 中間期 通期 779 1,424 778 527 652 797 平成16年 3月期 平成17年 3月期 平成18年

多彩な製品と先進の技術力で人々の健康ニーズに応える

歯科医療のレベルアップに寄与するデジタル口腔撮影装置を開発・販売 近年、歯科医療では、患者様に治療に対する理解や納得をしていただくために、術前・術後の比較や記録の必要性が高まっています。松風は、治療中の口腔内を簡単に撮影できる歯科専用のデジタル口腔撮影装置「アイスペシャルC-Ⅰ」を開発・販売しました。 臨床現場での使いやすさを追求し、軽量・コンパクトなボディで簡単操作を実現、自然な色調も再現できます。今後、歯科医療の向上に貢献する製品として売上げ拡大を目指します。

アイスペシャルC-ⅠアイスペシャルC-Ⅰの使用シーン

10

?トステルタンデ IQ

「歯」について、いくつご存じですか?

□ 人間の歯は全部で28本(親知らずを含めると32本)である□ 歯磨きは、下の奥歯の内側からはじめるのが合理的である□ 歯の二大疾患とは、むし歯と歯周病である□ むし歯も歯周病も歯垢の中のばい菌が原因だが、 ばい菌の種類が異なる□ 歯科医療の最大の目的は歯の喪失防止である□ 幼児のむし歯予防には、歯磨きよりも規則正しい食生活のほうが大切である□ 噛みあわせが悪いと頭痛を引き起こすことがある

ご存じの項目に□ チェックしてください。

□ チェックの数が多ければ多いほどデンタルIQが高い人です。

が高く、また介護を受ける割合が低いという結果が出ており、

歯の健康が健康長寿に与える影響が大きいことがうかがえます。

 子どもからお年寄りまで、一生にわたって歯の健康を保つため

には、「デンタルIQ」(歯に対する意識・価値観)を向上させること

が必要です。

 歯科界では、日本歯科医師会、日本歯科医学会、日本歯科商工

協会の三者で「歯科医療機器産業ビジョン」をまとめ、口腔や歯

の健康に関わる歯科医療の重要性について、国民の理解が得ら

れるように働きかけています。

 松風は、歯科業界のトップメーカーとして、常に時代に先駆け

た研究開発に努め、歯の健康を維持・向上させるためにさまざま

な製品を提供するとともに、歯科医療の技術向上を目指して研

修会やセミナーなどを積極的に開催しています。これからも人々

のニーズを的確にとらえた先進的な研究開発に取り組み、歯科

医療の発展に寄与することを通じて、人々の健康長寿とQOLの

向上に貢献していきます。

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歯科材料で培ってきた技術を指先を美しく彩るネイルケアへ活用

ネイルケア市場への展開特集2

美容への関心の高まりに伴って、注目が集まるネイルケア。ネイル材料と歯科材料とは実は近い関係にあります。歯科材料のメーカーとしてこれまで培ってきた技術を活用できる分野として、ネイルケア市場への展開を目指し、2008年2月、株式会社ネイルラボを子会社化しました。

急速に拡大する日本のネイルケア市場

 「ネイル」と「歯」は意外に接点が多く、ネイルケアでは歯科治

療と同じ材料が使われていることがあります。つけ爪の一種であ

るスカルプチュアは、人工歯と同じくアクリルレジンを材料に使

用しています。

 つけ爪も人工歯も体に直接つけるものであり、生体親和性と

いう面で、ともに高い安全性が求められます。その点から、ネイル

ケアは歯科材料の分野で培った技術を活かせる分野です。

「ネイル」と「歯」の意外な接点

 ネイルケアは、1988年のソウル五輪でネイルアートをしていた女

性金メダリストの活躍をきっかけに、日本でも一般的に浸透するよう

になりました。1990年代後半には専門誌も創刊され、学生やOLだけ

でなく、主婦をも巻き込んだブームとなり、さらにその市場はここ

4~5年で急速に拡大。国内のネイルサロンの数は約8,000軒に

達し、現在の市場規模は約600億円と言われています。それでも

なお、市場規模が約1兆円と言われる本場アメリカとはまだ10倍以

上の差があり、これからもまだまだ成長が期待されている分野です。

 また、ネイルケア材料はこれまでアメリカからの輸入品が中心

でしたが、ネイリストの技術レベルは手先の器用な日本人の方が

高いという見方もあり、海外で活躍する日本人ネイリストも増え

ています。技術レベルの高さに見合った高度な製品を開発する

つけ爪の一種であるスカルプチュアの材料は、人工歯と同じアクリルレジン(左)。研磨材も歯科用とそっくりです(右)。

歯科材料と共通するネイル材料

ネイルサロンの市場規模推移

平成15年 平成17年 平成19年(予測)

平成21年(予測)

平成23年(予測)

80,000

60,000

40,000

20,000

0

(百万円)78,000

66,000

35,00046,000

55,500

(出典:株式会社 矢野経済研究所「ウィッグサロン&ネイルサロン マーケティング総鑑2007年版」より作成)

11

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松風の技術開発力とネイルラボのブランド力が連携

12

株式会社ネイルラボの概要株式会社 ネイルラボ代表取締役社長 関 敏明東京都渋谷区神宮前6-28-9 東武ビル昭和63年9月16日ネイルケア用品及び機器の輸出入並びに販売3月31日70名(平成20年3月31日現在)

商       号代   表   者所   在   地設 立 年 月 日事 業 内 容決   算   期従 業 員 数

ネイルセミナー

ネイルラボ 原宿店

ことで、これからは逆に日本からアメリカへネイルケア材料を輸

出するという展開も予想されます。

 当社では、これまでも「保有する技術やネットワークを活かせる

分野へ積極的に進出する」という方針を掲げてきました。今回、成

長著しいネイルケア市場に積極的に参入すべく、平成20年2月、

株式会社ネイルラボの株式を取得し、子会社化しました。

 同社は、日本のネイル産業が黎明期にあった昭和63年に設立

されて以来、国内でのネイルケアの普及に努めるとともに、ネイ

リストの育成にも貢献してきたリーディングカンパニーです。昨

年の売上高は1,470百万円と業界第3位の位置を占めている

ほか、創業時からネイル業界で培ってきた強力な人的ネットワー

クを有しており、業界の情報に精通している点からも業界のリー

ダー的存在となっています。

 これまでは、当社と子会社のプロメック、ネイルラボとの3社で

ネイルケア材料を開発し、ネイルラボがオリジナルブランドとし

て販売するという形で事業を展開してきました。今回の子会社化

によって、当社が有する研究開発力・生産技術力、ネイルラボが

有するネットワークやブランド力の連携を強化し、ネイル業界に

おいて、より一層のブランド力・競争力の向上を目指します。

Page 14: Contents...1,044 1,200 1,344 1,513 経常利益(連結) 1,500 1,000 500 0 (百万円) 中間期 通期 779 1,424 778 527 652 797 平成16年 3月期 平成17年 3月期 平成18年

連結貸借対照表

前 期平成19年3月31日現在

前 期平成19年3月31日現在

建 物 及 び 構 築 物

そ の 他

投 資 有 価 証 券

そ の 他

貸 倒 引 当 金

流 動 資 産

有 形 固 定 資 産

無 形 固 定 資 産

投 資 そ の 他 の 資 産

固 定 資 産

株 主 資 本

資 本 金

資 本 剰 余 金

利 益 剰 余 金

自 己 株 式

評 価 ・ 換 算 差 額 等

その他有価証券評価差額金

為 替 換 算 調 整 勘 定

純 資 産 合 計

負 債 ・ 純 資 産 合 計

流 動 負 債

固 定 負 債

負 債 合 計

(負債の部)(資産の部)

(純資産の部)

資 産 合 計

11,326

10,026

4,519

2,749

1,769

786

4,721

3,697

1,033

△9

21,353

13,399

11,790

4,195

2,655

1,539

69

7,525

6,654

878

△7

25,189

科 目科 目当 期

平成20年3月31日現在当 期

平成20年3月31日現在

現 金 及 び 預 金

受取手形及び売掛金

有 価 証 券

棚 卸 資 産

繰 延 税 金 資 産

そ の 他

貸 倒 引 当 金

3,525

2,758

1,474

2,966

511

317

△228

6,653

2,738

412

3,007

511

290

△214

支払手形及び買掛金

短 期 借 入 金

未 払 法 人 税 等

役 員 賞 与 引 当 金

そ の 他

繰 延 税 金 負 債

退 職 給 付 引 当 金

役員退職慰労引当金

そ の 他

16,352

4,474

4,641

9,798

△2,562

611

684

△73

16,963

21,353

負 債 合 計

純 資 産 合 計

連結財務諸表

1

自己株式の取得などにより現金及び預金が減少したことや、保有株式の時価評価が前期末比低下したことにより投資有価証券が減少した結果、資産合計は減少いたしました。

資産POINT 1

当期純利益による利益剰余金の増加はありましたが、自己株式の取得や、その他有価証券評価差額金が減少した結果、純資産合計は減少いたしました。

純資産POINT 2

国内では、研究開発サイクルの関係から新製品の発売が小規模にとどまったことなどから前年同期比で1.8%の減収となりました。一方、海外では戦略的な製品投入やBRICs諸国などの新たな市場開拓を強力に推進した結果、前年同期比で2.1%の増収となりました。

売上高POINT 3

売上高の減少に加えて、会計基準の変更もあり減価償却費が増加したことや研究開発費用が増加したため、前年同期比0.8%の減益となりました。

営業利益POINT 4

2

3,075

633

1,020

228

49

1,144

1,314

239

88

515

470

4,389

3,288

621

1,025

397

41

1,203

1,885

839

78

478

487

5,173

18,240

4,474

4,641

9,284

△160

1,775

1,663

112

20,015

25,189

13

Page 15: Contents...1,044 1,200 1,344 1,513 経常利益(連結) 1,500 1,000 500 0 (百万円) 中間期 通期 779 1,424 778 527 652 797 平成16年 3月期 平成17年 3月期 平成18年

当 期平成19年4月1日から平成20年3月31日まで

前 期平成18年4月1日から平成19年3月31日まで

1,26443

△2,803△78

△1,5745,5703,995

1,002655△29756

1,4164,1535,570

平成19年4月1日から平成20年3月31日まで連結株主資本等変動計算書

連結損益計算書 連結キャッシュ・フロー計算書

平成19年3月31日残高

連結会計年度中の変動額

 剰余金の配当

 当期純利益

 自己株式の取得

 自己株式の処分

連結会計年度中の変動額合計

平成20年3月31日残高

資本金

4,474

4,474

資本剰余金

4,641

0

0

4,641

利益剰余金

株主資本

9,284

△396

910

514

9,798

自己株式

△160

△2,402

0

△2,402

△2,562

株主資本合計

18,240

△396

910

△2,402

0

△1,888

16,352

その他有価証券評価差額金

為替換算調整勘定

112

△185

△185

△73

評価・換算差額等

評価・換算差額等合計

1,775

△1,163

△1,163

611

純資産合計

20,015

△396

910

△2,402

0

△1,163

△3,051

16,963

15,332

6,933

8,398

6,917

1,480

232

289

1,424

1,424

617

△58

865

売 上 高

売 上 原 価

売 上 総 利 益

販売費及び一般管理費

営 業 利 益

営 業 外 収 益

営 業 外 費 用

経 常 利 益

特 別 利 益

特 別 損 失

税金等調整前当期純利益

法人税、住民税及び事業税

法 人 税 等 調 整 額

当 期 純 利 益

15,212

6,836

8,376

6,907

1,468

355

310

1,513

63

97

1,479

537

31

910

当 期平成19年4月1日から平成20年3月31日まで

前 期平成18年4月1日から平成19年3月31日まで

営業活動によるキャッシュ・フロー

投資活動によるキャッシュ・フロー

財務活動によるキャッシュ・フロー

現金及び現金同等物に係る換算差額

現金及び現金同等物の増減額(減少:△)

現金及び現金同等物の期首残高

現金及び現金同等物の期末残高

区 分科 目

株主資本以外の項目の連結会計年度中の変動額(純額)

3

4

5

6

7

これは主に税金等調整前当期純利益1,479百万円によるものです。

営業活動によるキャッシュ・フローPOINT 5

主に株式会社ネイルラボの株式取得や増資、東京支社土地建物の所有権全部取得に要した費用や子会社での設備投資資金を、有価証券、投資有価証券及び定期預金で手当した結果によるものです。

投資活動によるキャッシュ・フローPOINT 6

主に自己株式取得及び配当金の支払いによるものです。

財務活動によるキャッシュ・フローPOINT 7

(単位:百万円 単位未満切り捨て)

14

1,663

978

△978

684

Page 16: Contents...1,044 1,200 1,344 1,513 経常利益(連結) 1,500 1,000 500 0 (百万円) 中間期 通期 779 1,424 778 527 652 797 平成16年 3月期 平成17年 3月期 平成18年

前 期平成19年3月31日現在

個別財務諸表

当 期平成20年3月31日現在

流 動 資 産

現 金 及 び 預 金

受取手形及び売掛金

有 価 証 券

棚 卸 資 産

繰 延 税 金 資 産

そ の 他

貸 倒 引 当 金

固 定 資 産

 有 形 固 定 資 産

建 物 及 び 構 築 物

そ の 他

 無 形 固 定 資 産

 投 資 そ の 他 の 資 産

投 資 有 価 証 券

関 係 会 社 株 式

そ の 他

貸 倒 引 当 金

資   産   合   計

7,512

1,195

2,568

1,305

2,147

335

174

△217

10,675

3,068

2,078

989

41

7,565

3,687

2,773

1,122

△18

18,187

貸借対照表

10,106

4,539

2,553

412

2,250

359

200

△209

12,206

2,738

1,998

740

68

9,399

6,654

1,676

1,086

△17

22,313

(資産の部)

科 目

(負債の部)

科 目前 期

平成19年3月31日現在当 期

平成20年3月31日現在

(純資産の部)

流 動 負 債

支払手形及び買掛金

短 期 借 入 金

未 払 法 人 税 等

そ の 他

固 定 負 債

繰 延 税 金 負 債

役員退職慰労引当金

預 り 保 証 金

そ の 他

負 債 合 計

2,609

589

1,020

68

932

1,131

190

510

357

73

3,740

13,761

4,474

4,641

7,207

△2,562

684

684

14,446

18,187

16,032

4,474

4,641

7,076

△160

1,663

1,663

17,696

22,313

2,919

618

1,025

281

994

1,697

779

469

365

83

4,616

15

株 主 資 本

資 本 金

資 本 剰 余 金

利 益 剰 余 金

自 己 株 式

評 価 ・ 換 算 差 額 等

その他有価証券評価差額金

純 資 産 合 計

負 債 ・ 純 資 産 合 計

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平成19年4月1日から平成20年3月31日まで株主資本等変動計算書

損益計算書

売 上 高

売 上 原 価

売 上 総 利 益

販売費及び一般管理費

営 業 利 益

営 業 外 収 益

営 業 外 費 用

経 常 利 益

特 別 利 益

特 別 損 失

税 引 前 当 期 純 利 益

法人税、住民税及び事業税

法 人 税 等 調 整 額

当 期 純 利 益

13,133

6,864

6,269

5,342

926

371

342

955

97858

264

65

527

当 期平成19年4月1日から平成20年3月31日まで

前 期平成18年4月1日から平成19年3月31日まで科 目

13,0606,8396,2215,327893361288966

966412△39594

平成19年3月31日残高

事業年度中の変動額

事業年度中の変動額合計

平成20年3月31日残高

資本金

4,474

4,474

4,576

4,576

65

0

  

0

65

1,118

   

1,118

4,945

0

△396

527

   

131

5,076

△160

△2,402

0

   

△2,402

△2,562

16,032

△396

527

△2,402

0

  

△2,271

13,761

17,696

△396

527

△2,402

0

△978

△3,249

14,446

260

   

260

740

   

740

12

△0

   △0

12

1,663

△978

△978

684

その他資本剰余金

資本準備金

利益準備金

株主資本

資本剰余金 利益剰余金

その他利益剰余金 自己株式

株主資本合計

その他有価証券評価差額金

評価・換算差額等

別途積立金

固定資産圧縮積立金

配当準備金

繰越利益剰余金

純資産合計

固定資産圧縮積立金の取崩

剰余金の配当

当期純利益

自己株式の取得

自己株式の処分

株主資本以外の項目の事業年度中の変動額(純額)

(単位:百万円 単位未満切り捨て)

南米技工研修会の様子

16

 平成19年12月4日~6日の3日間、本社研修センターにおいて「中南米技工研修会」を開催しました。ブラジル・メキシコ・チリ・ペルー・ベネズエラの各国から、歯科医師・歯科技工士の方々にご参加いただき、当社製品の「ヴィンテージAL」「セラマージュ」「ヴィンテージハロー」を使用した講習会は好評を博しました。今回の研修会のほかにも、既に中国やロシアなどの方を対象にした技工研修会などを実施しています。  急速な経済発展を遂げ、歯科医療の需要が高まる新興諸国の方々に対して、当社の技術と製品情報を積極的に発信し、グローバルな市場開拓を展開していきます。

本社研修センターで「中南米技工研修会」を開催

TOPICS

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17

会社の概要社 名

事 業 内 容設 立 年 月 日資 本 金本 社・工 場

支 社営 業 所

インターネットホームページURL

スティール パートナーズ ジャパンストラテジック ファンド(オフショア),エル.ピー.株式会社 京都銀行日本生命保険相互会社株式会社 滋賀銀行松風 愼一松風社員持株会松風 定二住友信託銀行株式会社日新火災海上保険株式会社大日本スクリーン製造株式会社

会社が発行する株式の総数発行済株式総数株主数

64,000,000株

16,114,089株

1,862名

1,662

765718602506429418364339330

10.32

4.754.463.743.142.662.602.262.112.05

株式会社 松 風(SHOFU INC.)歯科材料及び歯科用機器の製造・販売大正11年5月15日4,474,646,614円京都市東山区福稲上高松町11番地〒605-0983 TEL 075-561-1112(代)東京支社   東京都文京区札幌営業所  札幌市中央区仙台営業所  仙台市宮城野区名古屋営業所 名古屋市名東区大阪営業所  大阪市中央区福岡営業所  福岡市博多区

http://www.shofu.co.jp

取締役及び監査役 取締役社長

専務取締役

専務取締役

専務取締役

常務取締役

常務取締役

常務取締役

取 締 役

取 締 役

太 田 勝 也

橋 本   孝

脇 野 喜 和

梶   浩 行

白波瀬 文 雄

関   敏 明

根 來 紀 行

西 田 喜 直

松 村 光 常

取 締 役

取 締 役

取 締 役

取 締 役

常勤監査役

常勤監査役

監 査 役

監 査 役

牧 野 宏 治

南 部 敏 之

早 川 雄 一

近 持 貴 之

池 内 幹 夫

河 合 正 勝

西 田 憲 司

酒 見 康 史

※ 代表取締役

株主名 所有株式数(千株)

発行済み株式総数に対する所有株式数の割合(%)

大株主の状況

株主のみなさまとのよりよいコミュニケーションを目指し、今後も業績情報の開示充実に努めてまいりたいと考えております。つきましては、この報告書や弊社に対するご意見、ご感想をお聞かせいただきたくアンケートにご協力をお願いいたします。アンケートハガキを同封しておりますので、アンケートの各項目にご記入いただき、ご投函ください。

アンケートのお願い

会社概要・役員 株式の状況

株価の推移 (平成16年4月~平成20年3月) 株価(円)

1,9001,8001,7001,6001,5001,4001,3001,2001,1001,000

900800700

平成16年 平成17年 平成18年 平成19年

平成16年5月20日付をもちまして、当社普通株式1株を1.5株に株式分割を実施いたしました。株価チャートに連続性を持たせるため、分割基準日以前の株価も遡って修正しております。

当社は自己株式を1,839千株(11.41%)保有しておりますが、上記の主な株主から除いております。

Page 19: Contents...1,044 1,200 1,344 1,513 経常利益(連結) 1,500 1,000 500 0 (百万円) 中間期 通期 779 1,424 778 527 652 797 平成16年 3月期 平成17年 3月期 平成18年

18

所有者別分布状況 所有株数別分布状況

金融機関20.40%

その他国内法人20.50%

証券会社0.37%

個人・その他44.84%

1,000,000株以上21.73%

500,000株以上16.09%

100,000株以上35.31%

50,000株以上3.85%

10,000株以上7.51%

5,000株以上4.63%

1,000株以上9.94%

1,000株未満0.94%

外国人13.89%

株主様ご優待のお知らせ

当社では、日頃の株主のみなさまのご愛顧にお応えするため、株主様ご優待を実施しています。平成20年3月31日現在で、当社株式をご所有のすべての株主様に下記の当社取扱製品を特別価格にて販売させていただきます。ご購入の際には、同封の申込みハガキに必要事項をご記入のうえお申し込みください。なお、当社株式を100株以上ご所有の株主様に自社製品を無償提供させていただきました(5月下旬に発送済み)。

※ 詳しくは同封の「株主優待のご案内」リーフレット をご覧ください。             ※ 今回、お申し込みいただけるご優待は、当社取  扱製品のご優待価格での販売のみになります。

【お申し込み締切日 平成20年8月29日(金)】 

無償でのご提供商品

就寝前のスペシャルケア薬用ハミガキ(フッ素配合)「メルサージュ クリアジェル」

知覚過敏予防と歯のトータルケア薬用ハミガキ(知覚過敏予防用)「メルサージュ ヒスケア」

ご優待価格での販売商品

歯周炎の予防に薬用ハミガキ「プロフィーラ薬用ハミガキ」

就寝前のスペシャルケア薬用ハミガキ(フッ素配合)「メルサージュ クリアジェル」

知覚過敏予防と歯のトータルケア薬用ハミガキ(知覚過敏予防用)「メルサージュ ヒスケア」

きれいな歯間ブラシできました歯間ブラシ 「ウインデント」

歯垢除去で歯周病・むし歯を予防薬用液体ハミガキ「ハピカエース」

入れ歯とお口の健康のために入れ歯洗浄剤 「ピカ」

Page 20: Contents...1,044 1,200 1,344 1,513 経常利益(連結) 1,500 1,000 500 0 (百万円) 中間期 通期 779 1,424 778 527 652 797 平成16年 3月期 平成17年 3月期 平成18年

株主メモ(株式のご案内)

事 業 年 度

定 時 株 主 総 会

基 準 日

株 主 名 簿 管 理 人

同 事 務 取 扱 場 所

( 郵 便 物 送 付 先 )

(電 話 照 会 先)

(インターネットホームページURL)

同 取 次 所

公 告 の 方 法

上場金融商品取引所

毎年4月1日から翌年3月31日まで

毎年6月

定時株主総会 毎年3月31日期末配当金  毎年3月31日中間配当金  毎年9月30日そのほか必要があるときは、あらかじめ公告して定めた日

大阪市中央区北浜四丁目5番33号住友信託銀行株式会社

大阪市中央区北浜四丁目5番33号住友信託銀行株式会社 証券代行部

〒183-8701 東京都府中市日鋼町1番10住友信託銀行株式会社 証券代行部

① 住所変更等用紙のご請求   0120-175-417② その他のご照会    0120-176-417

http://www.sumitomotrust.co.jp/STA/retail/service/daiko/index.html

住友信託銀行株式会社 全国各支店

当社ホームページに掲載します。http://www.shofu.co.jp/ir/lib/lib.htmただし、やむを得ない事由が生じたときは、日本経済新聞に掲載します。

(見通しに関する注意事項)本報告書に掲載している将来に関する予想については、現在入手可能な情報から得られた当社の経営者の判断に基づいております。実際の業績は、さまざまな要因の変化により、異なる場合があることをご承知おきください。

東京証券取引所 市場第二部大阪証券取引所 市場第二部

この印刷物は環境に配慮し、再生紙(古紙配合率100%)、大豆油インキ、水なしオフセット印刷で制作しています。

本社・工場〒605-0983 京都市東山区福稲上高松町11番地TEL 075-561-1112(代)

http://www.shofu.co.jp

国産初の高級陶歯を開発、創立へ【連載コラム】松風の歴史をたどる②

 工業用陶磁器への挑戦に情熱を燃やしていた創業者の三代・松風嘉定が、陶器による人工歯製造の必要性を感じたのは1915(大正4)年のこと。北米視察中に出会った医学博士・岡田満氏から国産の高級陶歯の必要性について強く訴えられたのがきっかけでした。 当時、高級陶歯は欧米からの輸入品に頼っていた時代。その国産化に熱意を抱いた嘉定は、米国企業の副工場長を務めていた荒木紀男氏に陶歯の研究を委嘱。後に帰国した氏を迎えて、1918年、現在の当社敷地内に「松風陶歯研究所」を開設し、陶歯製造の本格的な研究に着手しました。 その後、日本人の歯牙形態研究の権威を同研究所に招くなどして、1921年、日本人に適合した「松風アナトーム形態」という国産初の高級陶歯の開発に成功。翌年には現在の当社南工場付近に800坪の工場を建設し、「松風陶歯製造株式会社」を設立しました。1922(大正11)年5月15日、当社はこうして創立を迎えたのです。

創立当時の人工歯・陶歯設立当時の会社