アイデアソン ハッカソン運営ガイドブック

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1 本資料は、CCLスタッフが過去開催したアイデアソン、ハッカソンを土台に作成 した開催マニュアルです。アイデアソン・ハッカソンの進行に用いたものを一部編 集し、共有用資料として公開します。 今回のリリースはβ版であり、今後の活用に向けたたたき台でもあります。今後 もブラッシュアップを続け、随時、改訂版をリリース予定です。 下記の条件に反しない限り、みなさまのアイデアソン、ハッカソンでもご自由に ご活用いただければ幸いです。 本資料について 【利用規約】 本資料は、以下の利用規約に同意いただく範囲で提供されます。 1.本資料は無料で自由に複製・引用・配布することができます。 使用時のルールは、クリエイティブ・コモンズのライセンスCC- BY-2.1-JPに従うものとします。クレジット表記は「CCL Inc.」 もしくは「株式会社CCL」とします。 2.本資料を活用してアイデアソン、ハッカソンを開催された場合 は、イベント概要、感想をお知らせいただき、今後のブラッシュ アップにご協力ください。 CCLでは、アイデアソン、ハッカソンの企画・運営等の業務をサポートしてお りますので、開催にあたりお困りの際は、お気軽にご相談ください。 【ご連絡先】info ( at )cc-lab.co.jp アイデアソン・ハッカソン担当 まで

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Page 1: アイデアソン ハッカソン運営ガイドブック

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 本資料は、CCLスタッフが過去開催したアイデアソン、ハッカソンを土台に作成した開催マニュアルです。アイデアソン・ハッカソンの進行に用いたものを一部編集し、共有用資料として公開します。  今回のリリースはβ版であり、今後の活用に向けたたたき台でもあります。今後もブラッシュアップを続け、随時、改訂版をリリース予定です。

 下記の条件に反しない限り、みなさまのアイデアソン、ハッカソンでもご自由にご活用いただければ幸いです。

 本資料について

【利用規約】

本資料は、以下の利用規約に同意いただく範囲で提供されます。 1.本資料は無料で自由に複製・引用・配布することができます。使用時のルールは、クリエイティブ・コモンズのライセンスCC-BY-2.1-JPに従うものとします。クレジット表記は「CCL Inc.」もしくは「株式会社CCL」とします。 2.本資料を活用してアイデアソン、ハッカソンを開催された場合は、イベント概要、感想をお知らせいただき、今後のブラッシュアップにご協力ください。

   CCLでは、アイデアソン、ハッカソンの企画・運営等の業務をサポートしておりますので、開催にあたりお困りの際は、お気軽にご相談ください。

【ご連絡先】info ( at )cc-lab.co.jp  アイデアソン・ハッカソン担当 まで

Page 2: アイデアソン ハッカソン運営ガイドブック

・本マニュアルの目的

・目次

第1章 Ideathon ・アイデアソンの説明 /アイデアソンの当日の運営体制(例)

・アイデアソン 「企画・準備」

・アイデアソン確認事項リスト(例)

・アイデアソン必要物品リスト

・アイデアソン 「チーム分け」「アイスブレイク」

・「インプットセミナー」「アイデア出しを行う際の注意点」

・アイデアソン 「アイデア出しWS」

・アイデアソン「アイデア出しWS」「発表」

・アイデアソンの全体の流れ

・アイデアソンの開催実績

第2章 Hackathon ・ハッカソンの説明/ハッカソンの種類

・ハッカソンの種類

・CCLが開催したハッカソンの事例

・ハッカソンの流れ

・ハッカソンの当日の運営体制(例)

・ハッカソン確認事項リスト(例)

・ハッカソン備品確認リスト(例)

・ハッカソン 「開発」

・ハッカソン 「中間発表」「成果発表」「事後フォロー」

・ハッカソン開催実績

・【付録】企画用シート

2

 目次

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13

15

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18

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Page 3: アイデアソン ハッカソン運営ガイドブック

Ideathon

3

アイデアとマラソンを掛け合わせた造語です。アイデ

アソンは、ある特定のテーマについて自由に話し合い、ア

イデアを出し合うプログラムになります。

____________________________________________

第1章

Page 4: アイデアソン ハッカソン運営ガイドブック

4

 アイデア(Idea)とマラソン

(Marathon)を掛け合わせた造語です。

アイデアソンは、ある特定のテーマに

ついて自由に話し合い、アイデアを出し合うプログラムになります。ここでは、

分野問わず、様々な世代、年代、性別、

職種で構成されたグループで行うと、

より幅広いアイデアを生み出す可能性

を高めることができます。また、ハッ

カソンの前に、プロトタイプのアイデ

アを生み出す場として行うと効果的で

す。

         

  アイデアソンとは?

  アイデアソンの当日の運営体制(例)

役割 内容 必要人数  

司会・ファシリテータ アイデアソンやワークショップ全体の場づくりを行う

1名  

ファシリテーションサポート ファシリテーターのサポートとして、参加者のアイデア出しの手伝いを行う

1〜3名  

ディレクター アイデアソンの全体の統括を行う 1名

AD   ファシリテータやディレクターの手足となって、雑務や事務作業を行う

1〜2名

受付 参加者の管理を行う 1〜2名

記録 写真撮影、録画、レポート作成などの記録を行う

2〜3名  

Page 5: アイデアソン ハッカソン運営ガイドブック

■テーマの設定

 テーマを絞りすぎると偏ったアイデアになってしまうため、あまり細かく設定しないように注意が必要です。テーマの設定には以下のような例があります。

 

・特定の課題によるテーマの設定

 例:温泉街の活性「温泉アイデアソン」、企業の特定の課題に焦点「企業○○アイ  

   デアソン」

・使うデータの種類によるテーマ設定

 例:気象データを用いて「気象×○○」、水のデータを用いて「水×○○」など

・使う技術の種類によるテーマの設定   

 例:APIを用いる場合「API×○○」など

 

■開催時間

 多くのアイデアソンが2時間~3時間で開催されています。

 

■会場

 体を動かしたり、模造紙を使ったりしたワークをすることが多いため、大きな机や大きな紙が広げられる会場を選びましょう。ハッカソンと違って、ほとんどパソコンを使うことが少ないため、必ずしもネット環境がある場所でなくても可です。また、飲食可能な場所も必要です。

 

■環境づくり

 アイデアソンは、頭を非常によく使います。お菓子や飲み物は準備しましょう。

  ※その他、確認事項については、6ページをご参照ください。

 

■準備物

 紙に書きだしながら、ワークを行うことが多いので、付箋・マーカーといった筆記用具は必須です。また、アイデア出しは時間の管理が重要となってきますので、ストップウォッチも重要な道具になります。その他、必要備品については、9ページをご参照ください。

5

  アイデアソン 「企画・準備」

Page 6: アイデアソン ハッカソン運営ガイドブック

6

  アイデアソン確認事項リスト(例)

確認事項 þ

企画

アイデアソンのテーマは決まっているか?

テーマに基づくゲストの選定はできているか?

ゲストへの講演依頼は行ったか?

巻き込みたいターゲットは決まっているか?

広報

巻き込みたいターゲットのリストアップはできているか?

巻き込みたいターゲットへの広報手段は確立できているか?

広報手段の実施計画はできているか?

準備

当日配布する資料はリストアップしたか?

リストアップした資料をどのように準備するか段取りはできているか?

ゲストから使用する資料は頂いているか?

アイデアソンで使用する備品はリストアップしたか?

アイデアソンで使用する備品は準備したか?

参加者へのリマインド連絡(参加確認連絡)はしたか?

当日のスタッフ配置計画と確保はできているか?

ゲストへの当日の会場入り時間および手段を確認したか?

会場の音響状態、飲食可能かどうかなど確認をしているか?

ワークショップで使う飲食物の準備はできているか?

イベントで使う台本の作成とリハーサルはしているか?

確認事項 þ

当日

スタッフへの事前の打ち合わせによる当日の確認を行ったか?

ゲストの対応を確認したか?

記録で使用する機材の充電や配置は完了できているか?

参加者の案内の流れは確認したか?

参加者から質問が出た際、フォローするスタッフは決めているか?

参加者へのフォローの方法をスタッフ内で決めているか?

ワークショップの際、流すBGMは事前に確認しているか?

ワークショップを行う際、机の配置はワークショップを行いやすいよう調整されているか?

事後

参加者への参加御礼に関する連絡体制と期日を決めているか?

開催レポートの担当と内容および期日を決めているか?

参加者へのネクストアクションに関するフォローは決めているか?

Page 7: アイデアソン ハッカソン運営ガイドブック

7

備品・資料 内容 þ

企画書 スタッフ内で全体の場をイメージするために重要になります。

スケジュール表 企画を成功するための段取りを整理することができます。

プレスリリース 外部向けに企画概要を説明するための資料です。

チラシ 参加者を募集するために視覚的に告知を行うためのツールです。

告知文 参加者を募集するために文章(メール等)で告知を行うためのツールです。

受付名簿 参加者の数を把握することと当日の参加者の確認を行うためのツールです。

案内掲示 当日参加者を会場まで誘導するためのツールです

配布資料 当日の流れを記したものやワークショップで使用する資料です。

A4用紙

ワークショップの際、参加者がメモやイラストなど、書く(描く)ための

ツールです。白紙の方がアイデアを出しやすい可能性もあります。

A3用紙

ワークショップの際、参加者がメモやイラストなど、書く(描く)ための

ツールです。白紙の方がアイデアを出しやすい可能性もあります。

ボールペン ワークショップの筆記用具として設置します。

サインペン ワークショップの筆記用具として設置します。

プロッキー等マーカー

ワークショップの筆記用具として設置します。

付箋用紙(ポストイット)

アイデアを出したり、チームメンバーが発言したことに補足コメント書いた

り、アイデアを同じ種類ごとに塊をつくったりでき、ワークショップで非常

に便利なツールです。

セロハンテープ ワークショップで、アイデア同士をつなぎ合わせたり、壁に貼るときに使用

します。

メンディングテープ

ワークショップで、アイデア同士をつなぎ合わせたり、壁に貼るときに使用

します。

  アイデアソン必需品リスト(例)

備品・資料 内容 þ

プロジェクター 趣旨説明やゲスト講演の際、スライドの映写が必要な際、使用します。

Mac用プロジェクターコネクター

スライドの映写が必要な際、使用します。近年、Apple社製のパソコンユー

ザーが増えており、プロジェクターのケーブルと規格が違うため、準備をし

ておくと柔軟に対応できます。

キッチンタイマー

ワークショップの成功のコツは、各プログラム正確に時間を測ることが重要

となります。ワークショップに夢中になると気づかないことがあるため、時

間が経つと音が鳴るキッチンタイマー

がお勧めです。

延長コード 会場で電源が距離や数の問題で使用できないこともあるので、常備しておく

と便利です。

マイク 会場が広い場合、あると良いです。

パソコン スライドの映写が必要な際、使用します。

スピーカー 会場が広い場合、あると良いです。

デジタルカメラ 記録をとるために、あると便利です。

ビデオカメラ 記録をとるために、あると便利です。

ICレコーダー 記録をとるために、あると便利です。

BGM用音楽

無音だとワークショップを行う際、アイデアを出しにくいケースがあります。

作業の邪魔にならない程度に流すと良いです。また、リズム感が程よいもの

で一定のリズムを刻むものを流すとよ

り効果的です。

ゲスト用飲み物 インプットセミナー等でゲストを呼ぶ場合、気遣いとしてあるとよいです。

参加者用飲み物

空腹や脳の疲労からアイデア出しを阻害する要因があります。リラックスお

よび脳の動きをよくするために、飲み物があると効果的です。

Page 8: アイデアソン ハッカソン運営ガイドブック

8

  アイデアソン 「チーム分け」「アイスブレイク」

■チーム分け

 アイデアソンは、バックグラウンドに多様性のあるチームで協働し、自由なアイデアを創発すると効果的です。そのためには、特定の業種や団体でメンバーが偏らないよう調整が必要です。

 当日、参加者の雰囲気を見ながら調整するのも良いですし、事前に参加申込を行い、参加者から情報を入手し、その情報を元にチーム分けする方法があります。

 チーム分けの際には、「所属」、「職種(エンジニア OR 非エンジニア)」、「年代」、「性別」、「使用できる技術」など、参加者の属性に合わせてバランスを調整すると良いでしょう。

■アイスブレイク

 初対面の人同士でチームを組むことが多いため、チーム内での円滑なコミュニケーションができるように、そして、緊張を解きほぐすためにアイスブレイクを行うと効果的です。アイスブレイクの一例は下記の通りです。

 

①2人1組で自己紹介(1人1分交代で実施) 単純に自己紹介をしてくださいでは人は、なかなか自分のことを話せないので、「普段している仕事」「趣味」「この1週間であったいいこと」「最近気になること」などテーマを設定してあげましょう。  

②グループでペアになった人の紹介を行う。(1人1分程度) ①で得た情報を元に、自己紹介でペアになった方の紹介をグループ内で行います。

○チーム内で他己紹介

Page 9: アイデアソン ハッカソン運営ガイドブック

■インプットセミナー

 設定したテーマについて、専門家からテーマに関する知識や情報を学びます。理由として、設定したテーマに対して知識のない参加者がいることが挙げられます。全く知識がないからこそ、出せるアイデアもありますが、ハッカソンで、プロトタイプを開発する際、テーマからずれたり、現状と乖離したりするなどの問題があります。

 また、専門家からテーマに関するインプットを行うことで、テーマに関する知見が増え、質の高いアイデアやプロトタイプが生まれる可能性が高まります。また、そのまま、アイデア出しWSに専門家がオブザーバーと参加することで、更に効果が高まります。

 インプットセミナーの例として、その業界に対するイメージを参加者に出してもらい、実際に現場ではどんなことが行われているのか、イメージのずれをなくすなどの取り組みがあります。

■アイデア出しを行う上での注意点  

○アイデア出しの流れ

 アイデア出しは、大きく分けて下記の3つの流れが一例として挙げられます。

         ○アイデア出しの注意点

 アイデア出しは原則自由ですが、アイスブレイクおよびアイデア出しの際、参加者には下記の点に気を付けてもらうとより効果的です。

9

  「インプットセミナー」「アイデア出しを行う際の注意点」

質より量 突飛さ歓迎 批判禁止 他の人の意見に便乗

STEP1 アイスブレイク (準備体操)

STEP2 アイデア出し (発散作業)

STEP3 アイデアの絞り込み (収束・統合作業)

Page 10: アイデアソン ハッカソン運営ガイドブック

■準備体操

 テーマに関するアイデア出しを行いますが、良いアイデアを出すためには頭の準備体操が必要です。以下のようなワークショップを準備体操として行うことで、アイデア出しの練習とアイスブレイクを兼ねることができます。

○準備体操の一例:30(サーティ)サークルズ

                       

  アイデアソン 「アイデア出しWS」

①30個の○が書いてある紙を1人1枚ずつ配布

②最初の1行目に、○で思いつくものを5個書く

③隣の人に書いた紙を渡す

④次の行に○で思いつくものを5個書く        

10

■アイデア出しWS  準備体操の後、テーマに関するアイデア出しを行います。アイデア出しの例は以下の通りです。

○アイデア出しWSの一例:ブレーンストーミング

 

②5分~10分程度、紙にアイデアを書きます。1つのアイデアにつき1枚の紙を使います

③10分間のワークが終わったら、グループ内で共有します

①グループ内で5分程度、テーマに関して自由にディスカッションします

書いたら次の人に渡す。    

30個埋まるまでこれを繰り返す。

Page 11: アイデアソン ハッカソン運営ガイドブック

■アイデア絞り込みWS  たくさん出たアイデアの中から、いいと思ったアイデアを絞り込みます。アイデアの絞り込みの仕方の例は以下の通りです。

   

     ■発表

 グループ内で話した内容を全体のグループに共有します。具体的には、ハイライト法でアイデアを絞り込んだもののうち、最も星の数が多かったアイデアを5つ程度、紹介します。その後、ハッカソンに進む場合は、全てのアイデアを見る時間を設け、チーム分けや開発するプロトタイプを選ぶ時間にします。余裕があれば、全チームのアイデアを事務局側で集約し、グループの数だけ印刷して配布すると良いです。

■WSでファシリテーター(司会)が気を付けること

 ワークショップにて、円滑にアイデア出しができるよう、ファシリテーター(司会)は、一例として、以下の点に気をつけて場づくりをするよう心がけると効果的です。

 

1.ワークショップの指示は明確にしつつ、ファシリテーターが意見を言わないように 

  する。

2.場合によっては、参加者の考えを整理したり、流れを確認する。

3.時間内にワークが終えられるよう、場をコントロールする。

4.緊張や不安をなくし、リラックスしてアイデア出しができるよう会場のセッティン

  グを行う。

11

①出たアイデアを全員が  読むまで回します

②その際、面白と思ったアイデアに☆マークをつけます。1つのアイデアに一つですが、何個のアイデアにつけても良いです

③☆マークが多くついたアイデアがテーマの解決につながる可能性が高いアイデアになります

  アイデアソン「アイデア出しWS」「発表」

Page 12: アイデアソン ハッカソン運営ガイドブック

事前に準備 当日運営

■アイデアソンの極意 ○企画・準備: テーマの設定が肝心!!

 フリーのテーマだと参加者がなかなかアイデアを出しにくいので、特定のテーマを選定する必要があります。(例)「水×IT」や「モノづくり×IT」など。  ○チーム分け:マッシュアップできるようなチームバランスの調整がポイント   様々な世代、年代、性別、職種を超えて様々なメンバーが参加できるよう、チーム分けを行います。事前に参加者のバランスを見て、事務局側でチーム分けをする方法もあれば、当日、参加者が行いたいテーマを希望してもらい、チーム分けを行う方法などがあります。

○インプットセミナー:テーマに関する知識を学ぶ場   参加者が初めて知るテーマの可能性もあり、アイデア出しを効果的に行うために、設定したテーマについて、専門家からテーマに関する知識や情報を学ぶ場があると良いで ○アイデアWS:質より量!数多くアイデアを出した上で絞り込み!!

 そのためにも、コミュニケーションツールやブレインストーミングなどの手法を用いて、アイデア出しを行うと良いです。  アイデア出しの手法については、下記のホームページを参考になります。 ・石井力重の活動報告 http://ishiirikie.jpn.org/

■当日運営の一例  1.開会の挨拶・趣旨説明(5~10分程度):アイデアソンの目的や内容を説明します。 2.アイスブレイク(10分~15分程度):その後のアイデア出しがしやすいようグループ内の          信頼関係の構築と緊張を解きほぐすために行います。 3.インプットセミナー(30分~1時間程度):設定したテーマについて、専門家からテーマ   に関する知識や現状、課題点などの情報を学びます。 4.アイデア出しワークショップ(40分~1時間程度):デザイン思考を意識して、コミュニ    ケーションツールやブレインストーミングなどの手法を用いて、アイデア出しを行います。 5.アイデア絞り込みワークショップ(20分程度):ハイライト法などの手法を用いて、アイ                       デアを整理します。 6.発表(20~30分程度):ワークショップで考えた内容を参加者全体で共有します。 7.閉会の挨拶(5分程度):次回の勉強会やイベントの情報を告知します。

12

   アイデアソン全体の流れ

■全体のフロー

企画・準備

チー

ム分け

アイスブレイク

インプ

トセミナー

アイデア出しW

S

アイデア出しW

Sアイデア

絞り込みW

S

発表

Page 13: アイデアソン ハッカソン運営ガイドブック

13

  アイデアソン開催実績

開催日 イベント名 主催 CCLの立ち位

開催地

開催場所 参加人数

概要 分類 支社

2013/9/21〜23

第1回オープンデータ・ハッカソンin大垣

株式会社CCL

主催 大垣市

ソフトピアジャパンセンタードリームコア 2F メッセ ほか

20

アイデア出しでは、所定のフォーマットを埋める形で、岐阜県の課題と、その解決に資する統計データとの組み合わせを作り、それらを盛り込んだアプリ企画を書き起こす作業を行った。ハッカソンでは、LinkDataへのデータおこしや、それを使ったアプリ開発が行われた

ハッカソン 大垣

2013/10/29

オープンデータ・カフェin会津              「行政とオープンデータ」

株式会社CCL

主催 会津若松市

会津大学 27

「行政とオープンデータ」というテーマで、オープンガバメントを含めた国内事例の紹介、そして実際の行政(会津若松市)はどのような取組みを行っているのかをテーマにした講義と、課題解決アイデアワークショップ

ODカフェ 会津

2013/11/8

オープンデータ・カフェin大垣「市民の声を聞く“いどばたODカフェ”」

株式会社CCL

主催 大垣市 綾里地区センター

10

気軽な気持ちで市民に意見交換してもらおうと、「いどばたOD」カフェと銘打った、アイデア出しカフェを行った

ODカフェ 大垣

2013/11/21

オープンデータ・カフェ 大垣 「アイデアソンのための素材集め」

株式会社CCL

主催 大垣市 市内各所 4

11/30開催のアイデアワークプレゼンの多ために、大垣の水と関わる場所を散策。写真撮影と、大垣の歴史を知る時間とした

ODカフェ 大垣

2013/11/22

オープンデータ・カフェ 大垣「アイデアソンのためのアイデアワーク」

株式会社CCL

主催 大垣市 ソフトピアジャパンセンタードリームコア 104

5

11/30開催のアイデアワークで使用予定のワークシートを使い、実際にシュミレーションを行った。当日のアイデアのヒントにもなるように準備

ODカフェ 大垣

2013/12/13

オープンデータ・カフェin会津              「TOCでオープンデータの活用を考えよう」

株式会社CCL

主催 会津若松市

ビジネスカフェteco

9 会津地域が抱える課題や問題をTOCという手法を使って解決策を見出すアイデアワークショップ

ODカフェ 会津

2013/12/16

オープンデータ・カフェin大垣「大学生と考えるまちづくりアイデアワーク」

株式会社CCL

主催 大垣市 岐阜経済大学 まちなか研究室「マイスター倶楽部」

16

岐阜経済大学のゼミ「マイスター倶楽部」の学生とともに「元気ハツラツ市をもっと盛り上げるためには?」というテーマでアイデアワークを開催

ODカフェ 大垣

開催日 イベント名 開催地 内容 支社

2013/9/13 盛岡ハッカソン (ODハッカソン枠)(共催)

盛岡市 「午前に使う物」をテーマに,ハッカソンを開催.途中「地域×ITの事例」と称して,ODを含む事例研究報告を実施

盛岡

2013/9/21〜23

第1回オープンデータ・ハッカソンin大垣(主催)

大垣市

アイデア出しでは、所定のフォーマットを埋める形で、岐阜県の課題と、その解決に資する統計データとの組み合わせを作り、それらを盛り込んだアプリ企画を書き起こす作業を行った。ハッカソンでは、LinkDataへのデータおこしや、それを使ったアプリ開発が行われた

大垣

2013/9/27〜29

介護×ITマッチングワークショップ(協力)

青森市 介護事業者とIT事業者による介護向けITサービスの試作を行う合宿形式のハッカソン。青森県「地域課題ITソリューション提案ワークショップ企画運営業務」にて実施。

仙台

2013/11/9    ~11/10

いなかソンin五城目 ~秋田の田舎で廃校ハック!~(主催)

五城目町

“地域の宝探し”や“田舎暮らし”をテーマにITサービスのプロトタイピングを目指す、2日間の体験型ハッカソン

会津・仙台

2013/11/30〜12/1

オープンデータ・ハッカソン in Gifu(主催)

大垣市

水の都・大垣にちなみ、「水とIT」をテーマに開催。観光・防災・歴史(教育)など、参加者が自由に発想し、アイディアを共有、アプリケーションのプロトタイピングを行った。また発表会では、まちづくり活動等を行う市民審査員に登壇いただき、地域に根ざした目線で、開発サービスを審査いただいた

大垣

2013/12/7 たきざワッカソン #4(後援)

滝沢村 24時間でなにかを作るハッカソンイベント 盛岡

Page 14: アイデアソン ハッカソン運営ガイドブック

Hackathon

14

ハックとマラソンを掛け合わせた造語です。ハックと

は、システムやソフトウェアを解析・改造するなど、

物事をブラッシュアップしていく意味があります。

____________________________________________

第2章

Page 15: アイデアソン ハッカソン運営ガイドブック

  ハッカソンとは?

 ハック(Hack)とマラソン(Marathon)

を掛け合わせた造語です。ハックとは、

システムやソフトウェアを解析・改造

するなど、物事をブラッシュアップしていく意味があります。ハッカソンは

短期間(主に1日~1週間)、チームを組

んで、特定のテーマに対する試作品(プ

ロトタイプ)を開発するプログラムになり

ます。アイデアソン同様、様々な世代、

年代、性別、職種で構成されたメン

バーで行うと効果的です。

             

■ハッカソンの種類   ・課題解決型  ある特定のテーマを解決するためのプロトタイプを開発 ・データ連動型  ある特定のデータを元に、新たな価値を生み出すプロトタイプを開発 ・新技術体験型  ある特定の技術の体験を兼ねたプロトタイプを開発

目的 テーマ 期間

課題解決型 開発 課題 長

データ連携型  開発 データ 長

新技術体験型 体験 技術 短

  ハッカソンの種類(例)

15

Page 16: アイデアソン ハッカソン運営ガイドブック

16

  ハッカソンの種類(例)

  ハッカソンイベン

ト名 概要 特徴 成果物

類似のもの

1 ReHack(リハック)

リクルートグループ6社の「未来を拓く事業課題」をテーマにした開発や、各社のAPIを用いた開発に取り組みます。仕事、住宅、旅行、ファッション、マーケティングなどのリ

クルートグループが取り組む事業分野からテーマを選び、Webサービスやアプリを企画・開発。2泊3日型。

(URL:http://biz-iq.jp/rehack、主催:リクルート)

特定の1社の企業に関する課題を設定したうえで、その課題を解決するアイ

デア・プロトタイプを開発するのが特徴。

  Lawson hackathon

2

第1回Linked Open Dataハッカソン関

西 in 大阪

実際にLODを作って公開する「データソン」および,公開されたLODを用いたアプリケーションを開発するハッカソン。1日型。ハッカソンで開発グループとアイデアソンを

するグループに分かれて実施。チームの内訳はデータのLOD化を行う「データソン」+LOD化したデータを利用

方法に関する「アイデアソン」チームと公開されているLODやデータソンでLOD化したデータを活用したアプリケーションを開発するチームの2種類。

URL:http://peatix.com/event/19899http://lod.sfc.keio.ac.jp/blog/?p=1720

主催:LODチャレンジ実行委員会 NPO法人リンクト・オープン・データ・イニシアティブ)

参加者のスキルに合わせて、アイデアソンとハッカソンのグループに分けてい

るのが特徴。たった数時間の開発時間であるが、

アイデアや開発はできている。事前のインプットはしっかりしているうえ、大阪

市がLODデータを提供している。

・現在地情報に防災地図や古地図を表示し、大阪市内を歩きながら防災意識を高めたり街の歴史を楽しむ

ことができるアプリ・避難経路をゲーム感覚で学べるアプリ

が開発

Wearable Hackathon

3

#MA9 週末ハッカソンイベント! シビッ

クハック and Mashup Camp

in 名古屋

シビックハック(市民(Civic)の持つ課題を、最新技術と、みんなの力で解決すること)型。テーマは「出郷者に関する課題を解決する」という参加者の地域にフォーカスを当

てている。Mashup Awards9と連動。 URL:http://atnd.org/events/43291、主催:Mashup

Awards実行委員会, Code for Japan)

mashup awardの予選会を兼ねている。地域課題に特化しているのが特徴。

事前にテーマを地域に限定することで、地域の事を

調べる宿題を課している。

最優秀作品『おかん、これつかって!』:母親にこどもが電話するとサイトURLが母親に届き、届いたURLにアクセスをすると、電話番号が表示される。そこに電話

をするとパスワードがアナウンスされ、パスワードを入力。すると、母親との交換日記ができるアプリ。子ども

の位置情報も知ることができ、それにより今電話できるかどうかもわかる仕組みとなっている。

その他のアプリ:『オカンと娘、時々オトン』は、故郷を離れた子供と親

のディスコミュニケーションの解消を目指す「次世代ボイスメールコミュニケーションツール」イメージは、ボイス版のクローズドLINE。留守電にいれたボイスがテキ

スト変換され、フィードに流れる。

4

第一回チキチキ秋のデータサイエンスア

イデアソン&ハッカソン

データスタジアムからプロ野球セ・リーグのプレーデータを3年分提供。このデータを利用した分析や開発。また、芸術の秋にちなんで、審査基準にアーティスティックな

データヴィジュアライゼーションやインフォグラフィックス的な要素も織り込んでいる。1泊2日型。

URL:http://mashupawards.tumblr.com/post/64748869860https://docs.google.com/spreadsheet/ccc?

key=0AjUQHdqRNN2BdDY3cHdRYmNvMkcyODhfTWRFb0cxdUE#gid=0、主催:iAnalysis)

季節にちなんだテーマでハッカソンを行っている。また、スポーツデータを事

前に提供することで、開発の質を高めている。

・野球とボウリングのマッシュアップアプリ「ボーリング!」。・選手のピヨピヨ度合いをモデル化した「実況パワ○ル

プロ野球」。・選手の守備範囲を詳らかにする「守備みえ〜る!」。

・打者と投手の対決を分かりやすくした「超一球速報」。・ピッチャーとバッターの相性に注目し、 それぞれの地力から想定される結果と実際の対戦の差から相性を

算出。その結果から、一般的な常識からは思いもよらなかった隠れた「お得意様」を探すアプリ「隠れたお得

意様をさがせ!!」。

 

5 恋のハッカソン

コワーキングスペースを盛り上げるためのハッカソン。テーマは徹夜で女子をキュンキュンさせるためのアプリをバレンタインで行うもの。その他に、男女ぺあでないと

できないチーム編成などの合コン要素を入れているものもある。1泊2日型。審査員は女性で、評価によってチョ

コがもらえるかどうか決まる。 URL:http://co-ba.jp/koihaku/http://blog.hamhei.com/post/17547459313/koihaku、主

催:co-ba)

季節にちなんだイベントであり、男子の心理に火をつけることで、より良いア

プリをつくらせるハッカソン

恋する女性を応援するプチストーキングツール『彼マガ』

 

Page 17: アイデアソン ハッカソン運営ガイドブック

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  CCLが開催したハッカソンの事例

■介護×ITワークショップ �

 課題解決型。2013年 9月27-29日 青森県で開催。介護福祉の専門家をアドバイザーとしてお呼びして、介護福祉の現場で活用できるアプリを開発。

■いなかソン �

 課題解決型。 2013年11月8-9日 秋田県で開催。五城目町をまちあるきした後、まちを活性化するプランやアプリを開発。

■オープンデータ・ハッカソン in GIFU

 データ連動型。 2013年11月30日-12月1日 岐阜県で開催。岐阜県の水に関するオープンデータを活用して、水に関するアプリを開発。

 

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Page 18: アイデアソン ハッカソン運営ガイドブック

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  ハッカソンの当日の運営体制(例)

役割 内容 必要人数  

司会 ワークショップ全体の場づくりを行う 1名  

サポートエンジニアスタッフ 開発で技術的な面に参加者をサポートする

3〜5名  

ディレクター アイデアソンの全体の統括を行う 1名

AD   ファシリテータやディレクターの手足となって、雑務や事務作業を行う

1〜2名

受付 参加者の管理を行う 1〜2名

記録 写真撮影、録画、レポート作成などの記録を行う

2〜3名  

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事前に準備 当日運営

■事前準備  ○企画・準備:・アイスブレイク:基本的にはアイデアソンと同じ要領で行うことができます。   ○チーム分け:マッシュアップできるようなチームバランスの調整がポイント

   様々な世代、年代、性別、職種を超えて様々なメンバーが参加できるよう、チーム分けすると効果的です。アイデアソン同様、バランスのとれたチーム編成とすると良いでしょう。ただし、ハッカソンは、参加者のもつスキルの内容や習熟度が関係するためアイデアソンよりチーム編成の調整が難しく、そのためイベント集客時の工夫が肝になります。バランスよく調整しても、技術レベルでのばらつきがでてしまう可能性が高いので、技術面で参加者をフォローできる事務局エンジニアを配置すると良いでしょう。

 

■当日運営の一例 1.開会の挨拶・趣旨説明(5~10分程度):アイデアソンの目的や内容を説明します。

2.アイスブレイク(10分~15分程度):その後のアイデア出しがしやすいようグループ内の信 

  頼関係の構築と緊張を解きほぐすために行います。

※アイデアソンを行っていない場合、ここで、アイデアソンのプログラムを行います。詳し 

   くは、アイデアソンのページを参照ください。

3.開発:設定したテーマを元に考えたアイデアを元にプロトタイプを製作します。(3時間 

  ~1週間)

4.中間発表(1グループ5~15分)

5.成果発表(1グループ10~20分)

  ※その他確認事項は20ページを、必要備品については21、22ページをご参照ください。

■事後フォロー  ハッカソンで開発したプロトタイプがイベントのみのものにならないようサポートしていくと効果的です。具体的には、作成したプロトタイプのリリースを促したり、開発したプロトタイプのキャプチャを入手し、レポートやホームページで紹介するなどのサポートがあります。

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  ハッカソンの流れ

■全体のフロー

企画・テー

マ設定

チー

ム分け

アイスブレイク

成果発表  

準 

開 

中間発表  

事後フロー

  

Page 20: アイデアソン ハッカソン運営ガイドブック

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  ハッカソン確認事項リスト(例)

確認事項 þ

企画

ハッカソンのテーマは決まっているか?

巻き込みたいターゲットは決まっているか?

開発をフォローしてくれるエンジニアスタッフは確保できているか?

広報

巻き込みたいターゲットのリストアップはできているか?

巻き込みたいターゲットへの広報手段は確立できているか?

広報手段の実施計画はできているか?

準備

当日配布する資料はリストアップしたか?

リストアップした資料をどのように準備するか段取りはできているか?

ハッカソンで使用する備品はリストアップしたか?

ハッカソンで使用する備品は準備したか?

参加者へのリマインド連絡(参加確認連絡)はしたか?

ゲストへの当日の会場入り時間および手段を確認したか?

会場のネットワーク、音響状態、飲食可能かどうかなど確認をしているか?

会場周辺の食事場所の確認、昼食や宿泊等の手配は済んでいるか?

開発で使う飲食物の準備はできているか?

イベントで使う台本の作成とリハーサルはしているか?

確認事項 þ

当日

スタッフへの事前の打ち合わせによる当日の確認を行ったか?

受付で渡す配布資料一式は準備できているか?

記録で使用する機材の充電や配置は完了できているか?

参加者の案内の流れは確認したか?

参加者から質問が出た際、フォローするスタッフは決めているか?

参加者へのフォローの方法をスタッフ内で決めているか?

開発の際、流すBGMは事前に確認しているか?

事後

参加者への参加御礼に関する連絡体制と期日を決めているか?

開催レポートの担当と内容および期日を決めているか?

参加者が開発したプロトタイプの公開体制は決まっているか?

参加者へのネクストアクションに関するフォローは決めているか?

Page 21: アイデアソン ハッカソン運営ガイドブック

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  ハッカソン確認事項リスト(例)

備品・資料  備考 þ

企画書 スタッフ内で全体の場をイメージするために重要になります。

スケジュールやガントチャート

企画を成功するための段取りを整理することができます。

プレスリリース 外部向けに企画概要を説明するための資料です。

チラシ 参加者を募集するために視覚的に告知を行うためのツールです。

告知文 参加者を募集するために文章(メール等)で告知を行うためのツールです。

受付名簿 参加者の数を把握することと当日の参加者の確認を行うためのツールです。  

案内掲示 当日参加者を会場まで誘導するためのツールです

配布資料 当日の流れを記したものやワークショップで使用する資料です。

A4用紙 開発の際、参加者がメモやイラストなど、書く(描く)ためのツールです。白紙の方がアイデアを出しやすい可能性もあります。

A3用紙 開発の際、参加者がメモやイラストなど、書く(描く)ためのツールです。白紙の方がアイデアを出しやすい可能性もあります。

ボールペン 開発の筆記用具として設置します。

サインペン 開発の筆記用具として設置します。

紙用マーカー 開発の筆記用具として設置します。

プロジェクター 中間発表や成果発表の際、スライドの映写が必要な場合、使用します。

Mac用プロジェクターコネクター

スライドの映写が必要な際、使用します。近年、Apple社製のパソコンユーザーが増えており、プロジェクターのケーブルと規格が違うため、準備をしておくと柔軟に対応できます。

ストップウォッチ 発表の際、時間を測るために使用します。発表に夢中になると気づかないことがあるため、時間が経つと音が鳴るキッチンタイマーがお勧めです。

延長コード 会場で電源が距離や数の問題で使用できないこともあるので、常備しておくと便利です。

無線LANおよびルーター 開発の中で、インターネットに快適につなげるか重要になります。多くの会場でインターネットがつながってなかったり、速度が遅かったりするので、あると非常に便利です。

開発に必要となる技術が記載されている専門書

必ずしも参加者が開発に必要な技術を持っていなかったり、普段得意とする技術ではない可能性があります。あるとその技術について調べることができ、便利です。

Page 22: アイデアソン ハッカソン運営ガイドブック

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備品・資料 備考  þ マイク 会場が広い場合、あると良いです。

デジタルカメラ 記録をとるために、あると便利です。

ビデオカメラ 記録をとるために、あると便利です。

ICレコーダー 記録をとるために、あると便利です。

BGM用音楽 無音だと作業を行う際、アイデアを出しにくいケースがあります。作業の邪魔にならない程度に流すと良いです。また、リズム感が程よいもので一定のリズムを刻むものを流すとより効果的です。

参加者用飲み物 空腹や脳の疲労からアイデア出しや作業を阻害する要因があります。リラックスおよび脳の動きをよくするために、飲み物があると効果的です。

参加者用お菓子 空腹や脳の疲労からアイデア出しや作業を阻害する要因があります。リラックスおよび脳の動きをよくするために、お菓子があると効果的です。

ウェットティッシュ 作業をする中で手が汚れるときがあるので、あると便利です。

ティッシュ 作業をする中で手が汚れるときがあるので、あると便利です。

紙皿 お菓子を提供する際、あると便利です。

紙コップ 飲み物を提供する際、必要となります。

イベントアンケート 次の開催にむけての修正点の発見や参加者の連絡先を集めるために必要となります。

  ハッカソン確認事項リスト(例)

Page 23: アイデアソン ハッカソン運営ガイドブック

■開発環境の整備(例)

○マストで準備するもの

・ネットワークの接続

 参加者の数に応じて、快適に作業ができるように無線LANおよびルーターを複数準備することが重要です。また、事前に事務局側でメーリングリストやグループウェアなどをチームの数だけ準備し、チーム内でのコミュニケーションを円滑にでき、効果的です。

 

・会場の確保

ハッカソンは合宿型で行うことが多いため、普段の開発環境の他、チームごとに徹夜で作業できる場所を確保すると良いでしょう。深夜でも使用できる多目的スペースや複数の部屋を準備することをお勧めします。

 

○あった方が良いもの

・リフレッシュできる環境の整備

 アイデアソン同様、開発しやすいようリズムが安定したBGMやお茶・お菓子など、

リフレッシュできるような環境を準備すると良いでしょう。

 

・会場周辺の環境の紹介

 開発の進め方については、食事や休憩の時間を含め、チームごとに任せる形が多

いです。会場付近にある飲食店の場所を記したMAPを配置するなどして、参加者が開発に集中できるよう事務局側で準備すると良いでしょう。

■スタッフの配置

 ハッカソンは、バランスよくチーム編成をしたとしても、参加者の技術スキルの差に左右される可能性があります。技術をあまり持っていない参加者でもハッカソンに参加できるよう、業務の分割の補助や技術面でのサポートがあると、効果的です。そのために、チームごとに、技術面でフォローできるサポートエンジニアスタッフを配置することをお勧めします。

 サポートエンジニアスタッフは、具体的には、参加者の集中力を削がない程度に、参加者とのコミュニケーションをとり、不安なことや煮詰まっている点の整理や技術面でのアドバイスをするなどのサポートを行います。

 スタッフの数に余裕があれば、サポートエンジニアスタッフが開発のサポートに集中できるよう、買い出しや事務作業などを専任で行う事務局スタッフを配置しておくことをお勧めします。

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  ハッカソン 「開発」

Page 24: アイデアソン ハッカソン運営ガイドブック

■中間発表

 作業の進捗確認や開発しているプロトタイプのマッシュアップを行う目的で、中間発表を行うとメリハリを出しやすくなります。具体的に発表方法の例として、各チーム、5~10分程度、「開発しているプロトタイプの概要」、「現在の作業状況および今後の作業予定」、「現時点での課題点」を発表すると良いでしょう。 

 その際、他のチームメンバーやサポートエンジニアスタッフから開発内容をブラッシュアップおよびマッシュアップをするためにも、発表に関する感想や改善に関するアドバイスを提示してもらうために、感想記入シート等のツールを準備して、各チームにフィードバックを行うようにすると効果的です。

 

■成果発表

 開発したプロトタイプをチームごとに、「アプリ概要」、「解決する課題」、「デモ」、「今後の展開」などについて、5~10分程度、発表してもらいます。ただ発表するだけでなく、市民審査員や参加者同士の投票などを通して、優れたプロトタイプを選ぶような競争を盛り込むことで、参加者のモチベーションの向上やプロトタイプの一般への公開を促す可能性が高まります。

 

■事後フォロー

 プロトタイプとして開発したものが、今回のイベントのみのものにならないようサポートしていきましょう。具体的には、作成したプロトタイプの一般公開を促したり、レポートやホームページで紹介するなどのサポートがあります。 

 プロトタイプのリリースを行うために、定期的に勉強会を開催し、勉強会で開発したプロトタイプを用いてケーススタディーを行ったり、参加者同士のコミュニティやメンターとの交流の場をつくるなど、ハッカソン終了後もプロトタイプ開発に取り組む場を事前に設計すると効果的です。

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  ハッカソン 「中間発表」「成果発表」「事後フォロー」

Page 25: アイデアソン ハッカソン運営ガイドブック

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  ハッカソン開催実績

開催日

イベント名 主催

CCLの立ち位置

開催地

開催場所 参加人数

概要 分類 支社

2013/9/13

盛岡ハッカソン (ODハッカソン枠)

Fandroid  EAST  JAPAN  岩手

共催 盛岡市 PiCo 9

「午前に使う物」をテーマに,ハッカソンを開催.途中「地域×ITの事例」と称して,ODを含む事例研究報告を実施

ハッカソン 盛岡

2013/9/21〜23

第1回オープンデータ・ハッカソンin大垣

株式会社CCL 主催 大垣市

ソフトピアジャパンセンタードリームコア 2F  メッセ ほか

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アイデア出しでは、所定のフォーマットを埋める形で、岐阜県の課題と、その解決に資する統計データとの組み合わせを作り、それらを盛り込んだアプリ企画を書き起こす作業を行った。ハッカソンでは、LinkDataへのデータおこしや、それを使ったアプリ開発が行われた

ハッカソン 大垣

2013/9/27〜29

介護×ITマッチングワークショップ

青森県 協力 青森市 青森公立大学 40

介護事業者とIT事業者による介護向けITサービスの試作を行う合宿形式のハッカソン。青森県「地域課題ITソリューション提案ワークショップ企画運営業務」にて実施。

ハッカソン 仙台

2013/11/9  ~11/10

いなかソンin五城目 ~秋田の田舎で廃校ハック!~

株式会社CCL 主催

五城目町

五城目町地域活性化支援センター

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“地域の宝探し”や“田舎暮らし”をテーマにITサービスのプロトタイピングを目指す、2日間の体験型ハッカソン

ハッカソン 会津・仙台

2013/11/30〜12/1

オープンデータ・ハッカソン in Gifu

株式会社CCL 主催 大垣市

ソフトピアジャパンセンタードリームコア 2F  メッセ ほか

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水の都・大垣にちなみ、「水とIT」をテーマに開催。観光・防災・歴史(教育)など、参加者が自由に発想し、アイディアを共有、アプリケーションのプロトタイピングを行った。また発表会では、まちづくり活動等を行う市民審査員に登壇いただき、地域に根ざした目線で、開発サービスを審査いただいた

ハッカソン 大垣

Page 26: アイデアソン ハッカソン運営ガイドブック

何を(WHAT) いつ(WHEN)

どこで(WHERE) 誰が(WHO)

誰に対して(WHOM) 何のために(WHY)

どれくらいの数で(HOW MANY)

どれぐらいの費用で(HOW MUCH)

どのようにするのか(HOW)

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  【付録】企画用シート

Page 27: アイデアソン ハッカソン運営ガイドブック

アイディアソン・ハッカソン

運営ガイドブック

2014年1月16日 

監修 原 亮、須藤 順

編著  坂上 英和

校正  原 亮、須藤 順

編集  髙橋 彩

連絡先株式会社CCL

設立:2012年5月22日

資本金:1,500,000円

役員:代表取締役社長 佐々木 正人

   取締役 原 亮

   取締役 須藤 順

アイデアソン&ハッカソンのサポートをします、ご連絡は下記から

WEBサイト:http://cc-lab.co.jp/

CCL ブログ:http://opendatacafe.blogspot.jp/

電子メール:[email protected]

facebookページ:community.creation.lab

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