ネットワークプロセッサを用いた実験用ネットワークエミュレータシステムの

構築

ソフトウェア科学コース村田研究室　４年

東條 晴基

研究の背景と目的• 背景　従来の IP ネットワークに関する研究、提案の評価方法

– 計算機上でのシミュレーション　実装時の詳細な性能評価ができない– PC ルータ等を用いた実験　計算機の性能による処理能力の上限 高速かつ処理動作がプログラマブルである ネットワークプロセッサの登場

• 目的　 実験用ネットワークを構築するためのネットワークプロ セッサを用いたエミュレータシステムの提案および構築

SRAM Unit

インテル IXP1200

MicroEngine3

MicroEngine4

MicroEngine5

MicroEngine0

MicroEngine1

MicroEngine2

PCI Unit

SDRAM Unit

Scratch PadMemory

IX-BusInterface

Hash Unit

64bit

32bit

64bit

32bitIntel

StrongARMSA1100

core

16KBInstruction

cache

8KBDcache

512BMini

Dcache

インテル IXP1200EB

IXP1200

ＳＲＡＭ

SDRAM

ギガビット

イーサ

10/100イーサ

• 端末間のネットワークをエミュレーション– バッファリング機能– ネットワーク特性

・・・・・・

ネットワークエミュレータシステム（１）

buffering

・・・・・・ ・・・ ・・・

TD/RED 帯域制限

ネットワークエミュレータシステム（２）

その他のバッファリング機能としてRED の拡張方式や CBQ 、 WRR など

ネットワークエミュレータシステム（３）

・・・・・・・・・

・・・ ・・・

遅延

ビットエラー

パケットロス

・ 廃棄確率、遅延時間は固定値を使用・ 確率分布テーブルを用意することで確率分布にしたがう 値を使用可能

設定用プロトコル

• 機能・パラメータ設定には、マイクロエンジンのプログラムを書き換える必要がある

• NESP (Network Emulator Setup Protocol)– 外部端末から設定情報を IXP1200 に送信し、エミュ　 レータシステムの機能を設定するためのプロトコル– 機能は各ポート毎に設定可能– IXP1200 の知識が無くともエミュレータシステムの

詳細な設定が可能

評価• ソフトウェアを用いた評価

– WorkBench• マイクロエンジンのコード開発環境• IXP1200 の動作のシミュレーションが可能

– 実装時の性能を予測したシミュレーション によって評価

評価結果（１）

0

50

100

150

200

250

300

350

400

450

50 100150200250300350400450500550

Thr

ough

put [

Mbp

s]

Packet Size [Bytes]

SRDTD

RED

050

100150200250300350400450

1 2 3 4 5 6 7 8T

hrou

ghpu

t [M

bps]

Number of Used Ports

SRDTD

RED

パケットサイズとスループットの関係

使用ポート数とスループットの関係

　

SRD: 単純なパケット転送処理のみを行うプログラムＴＤ : SRD に TD 機能を追加したプログラムRED: SRD に RED 機能を追加したプログラム

TD 、 RED とも SRD とほぼ同じスループット

評価結果（２）

0.0001

0.001

0.01

0.1

1

0.0001 0.001 0.01 0.1 1

評価

の際

に得

られ

る実

際の

確率

設定した確率

IdealOur mechanism

Our mechanism (Average)

パケット廃棄確率の精度パケットロス発生機能

のスループット

パケットロス発生機能はシステムの性能を低下させることなく、高精度の廃棄確率を実現　

0

50

100

150

200

250

300

350

400

450

60 80 100120140160180200220240260

Thr

ough

put

[Mbp

s]Packet Size [Bytes]

DROPTD

まとめと今後の課題• ネットワークエミュレータシステムの構築

– バッファリング機能– ネットワーク特性の設定機能– 環境設定用プロトコル– 実装した機能の評価

• 今後の課題– IXP1200 評価キットを用いた評価– 他の機能の実装– 複数の IXP1200 を用いたシステムの構築– NESP の拡張