膿皮症✕耐性菌 by vet derm tokyo

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Health & Medicine


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Page 1: 膿皮症✕耐性菌  by Vet Derm Tokyo

膿皮症 耐性菌✕- 治療のポイントを探る -

株式会社 VDTアジア獣医皮膚科専門医伊從 慶太

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細菌

宿主 環境

膿皮症を引き起こす“3つの要因“

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細菌

宿主 環境

まずは“宿主”と“環境”

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宿主要因• 薄い皮膚• コンパクトな角層• 細胞間脂質の不足• 高い pH

• 基礎疾患

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環境要因• 高温多湿• 誤ったスキンケア

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細菌

宿主 環境

そして“細菌”

Page 7: 膿皮症✕耐性菌  by Vet Derm Tokyo

膿皮症の主な原因菌はStaphylococcus pseudintermedius ( SP )• 犬の皮膚/粘膜に常在するコアグラーゼ陽性ブドウ球菌• 犬の表在膿皮症より高率に分離

犬表在性膿皮症 細胞診における形態(球菌)

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膿皮症のタイプ表面性 表在性 深在性

• 化膿性外傷性皮膚炎• 間擦疹

• 細菌性毛包炎

• 膿痂疹• 表在性拡大性膿皮症• 粘膜皮膚膿皮症

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膿痂疹大型膿疱(毛孔不一致)被毛の少ない部位に好発

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表在性拡大性膿皮症丘疹、膿疱(毛孔不一致)→ 遠心性に拡大

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環状の鱗屑縁を伴う紅斑(表皮小環)

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細菌性毛包炎丘疹、膿疱(毛孔一致性)→ 脱毛

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毛孔一致性丘疹

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治療のポイント• 複数の治療法を組み合わせる• 発症/増悪要因の探索・是正• 全身性抗菌療法の原則  − 薬剤感受性試験結果に基づく  – 体重に基づいた投与量決定/コンプライアンス  − 臨床症状消失後に追加投与  − グルココルチコイド製剤を併用しない

※ 外用療法、全身療法

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抗菌薬耐性• メチシリン耐性ブドウ球菌( MRS )  − β− ラクタム系抗菌薬に低親和性     ペニシリン結合蛋白( mecA 遺伝子にコード)  − 多剤耐性を獲得する傾向• メチシリン耐性 S. pseudintermedius ( MRSP )  − 1999 年に報告  − その後、世界各国で多数の報告

(Chamber, 1997)

(Gortel, 1999)

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年度 国 MRSP 分離率 文献1999 アメリカ 0.04% Gortel2004 アメリカ 0.04% Kania2006 アメリカ 17% Morris2007 アメリカ 15.6% Jones2007 ドイツ 23% Loeffler2007 ドイツ 6% Zubeir2008 イギリス 14% Steen/Webb2009 アメリカ 5%(2001)→30%(2007) Bemis2010 ドイツ 13.5% (犬)、 4.3% (猫) Ruscher2011 イタリア 21% De Lucia2011 ポーランド 12% Chrobak2012 日本 0% ( 2000-2002)→11.4%(2009) Ohnuma

(Bannoehr, 2012)

耐性菌は年々増加傾向

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日本における抗菌薬耐性動向

薬剤名 耐性株数( %)

CEX 99/170 (58.2%)

CVA/AMPC 81/170 (47.6%)

OFLX 107/170 (62.9%)

CLDM 121/170 (71.2%)

皮膚科2次診療施設、膿皮症由来株( 2007 〜 2009年)

(Kawakami, 2010)

( ASC 皮膚科、東京農工大学、岐阜大学)

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細菌培養同定・薬剤感受性検査検査のタイミング  ※診断時/抗菌療法開始前が理想   – 2週間の加療で 50%以下の改善   – 加療 2週間後に再発   – 加療 6週後において病変が残存   – 細胞診において桿菌が分離   – 過去に多剤耐性菌が分離/罹患症例と同居

(Hillier, 2014)

Page 19: 膿皮症✕耐性菌  by Vet Derm Tokyo

細菌検査の選び方正確な菌種同定  ● 菌種未同定の感受性検査は不正確    ⇒クイック感受性の落とし穴  ● SP の同定には分子生物学的な手法が必要    ⇒人用の検査では誤同定の可能性感受性/耐性の判定基準  ● 主に人の検査基準を採用    ⇒動物と人とでは基準に差    ⇒耐性/感受性の結果のみで判定するリスク

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VDT 細菌検査(皮膚・耳)のご案内Marker

(bp)

1000750500200

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皮膚科医による専門的な検査

試験結果(阻止円直径)の明記

阻止円

効果

① CEX 20mm S

② CEX 40mm S

利用しやすい身近な検査・ 増菌(–)の場合は再検査代無料

・ 何菌種出ても同一価格 ( ¥4,500 )

・ ブドウ球菌同定 PCR /多剤耐性緑膿菌同定

・ 獣医学領域における基準の採用

・ “ S” と“ R” だけではない結果の表記

・ 治療選択の上で有用な指標

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治療歴  CEX ⇒改善(ー)  DOXY⇒改善(ー)【 VDT 細菌検査】 培養同定:メチシリン耐性 S.

pseudintermedius 抗菌薬 阻止円直径CEX 形成なしDOXY 形成なしFOM 16 mm (感受性)

※ 2週間以上の投与

実際の利用例

Page 22: 膿皮症✕耐性菌  by Vet Derm Tokyo

FOM 投与後

FOM 投与前

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御利用方法に関しては弊社 HP を御覧くださいませ。

http://www.vdt.co.jp/

もしくは

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