非ゲーム業界のデザイナーが cedecに参加してきた

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非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた @meyco

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Design


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非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきました。自費です。でも凄い勉強になったので、その一部を是非ご紹介したく思います。

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Page 1: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

非ゲーム業界のデザイナーがCEDECに参加してきた

@meyco

Page 2: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

なんでCEDECに行ったの?

札幌のゲーム会社の友人が !

「あれは自腹でもいいから、若い時に絶対に行っておけ!東京の凄いやつらを見てこい!」 !

とその一言を聞いて行きました。

Page 3: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

本日のお話

Page 4: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

★Rayman Legends: The Design Process Within the UbiArt Framework

(Rayman Legends:UbiArt Frameworkのデザイン・プロセス) ★艦これに関するエトセトラ ★ゲーム開発の副産物で年間3000万稼ぐ

!★その後の飲み会にて

参加して面白かったセッションを主に紹介します。

Page 5: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

Rayman Legends: The Design Process Within the UbiArt

Framework (Rayman Legends:UbiArt Framework

のデザイン・プロセス)

Chris McEntee

Page 6: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

Ubisoft Entertainmentって?

フランスに本社を置くコンピュータゲームの開発・販売会社である。2014年現在、世界19ヵ国に29の開発スタジオがあり、開発スタッフ約7800人を含む約9200人のスタッフを抱える。

http://www.ubisoft.co.jp/

Page 7: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

UbiArt• 2Dゲームエンジン

• 60fps

• アーティストフレンドリー(出来る限り、プログラマーが必要ないように)

• 高速、直感的に、柔軟的

• LUA スクリプトをサポート

• シーケンスエディターhttp://www.4gamer.net/games/999/G999903/20140322007/

Page 8: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

デザインプロセスについて

出来るだけ失敗をするそして、できるだけすぐに改良をする。失敗をしなければ、成功はありえない。

迅速

反復的失敗を 繰り返す

Page 9: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

完全なアイディア、捨てる事が出来ないアイディアは、無い。

• それを早く把握して、手持ちのアイディアを捨てる事が重要。アイディアは捨てる。

• 「良くない」という事を確認する。

Page 10: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

–Chris McEntee

他の人の時間を、無駄にするな。 自分の時間は意味が無い。 他人の時間を無駄にするな。

!

無駄にするなら、自分の時間を無駄にしろ。

Page 11: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

二つのレイヤー(同時進行)を 維持する• いろんなレベルで同時並行して進める。順番に進めなくてもいい。レベルデザインに調整を加える時間が減る。

• レベルデザインのチームが、最初に場所やイメージなどを定義させなければならない。

• パイプの太さを変えたりなどの、アーティストへの付加を減らすトポロジー(芸術的な意図)が大事。

Page 12: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

ふりかえり• 十分な時間で、たくさん失敗する。ポジティブにする。

• フリーズさせる。なんども試行錯誤する。

• ちいさなチームであり続ける。100人以下。

• システムがシンプルなので、全てのクリエイティブを絞り出して、チームが取り組むことが出来る。

Page 13: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

やれば良かった事• ドキュメンテーションが必要。かならず文章化を行う。どんなちいさなチームでも。しかし、これが時間的犠牲でもあった。

• ツールが欠けていた。ある特定のツールが必要な場合もある。その御蔭で、必要でない時間を割いてしまうこともあった。

• バグが多かったが、そこから迂回策をとった。エンジンの改善策を提示しなかった。

• 小さなチームで文書化をしなかったせいで、新しいフィーチャーや追加点を言うコミュニケーションをおろそかにした。

• 全員が機能を知っている必要がある。新しい人が入った時に困る。

Page 14: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

–Chris McEntee

無駄にしていいのは、自分の時間のみ。 自分でできるか証明してから、相手の時間をかりる。

最初に、相手の時間を借りなければ出来なかったりするのであれば、最初から設計やアイディアが間違っているので、自分で証明できるようになるま

で、自分の時間を使う。

Page 15: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

セッション終了

Page 16: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

艦これに関する エトセトラ

http://www.dmm.com/netgame/feature/kancolle.html

Page 17: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

個人の縁で、艦これは 始まった。

角川ゲームスにいた田中謙介氏と、DMMにいた岡宮道生氏の 飲み会からスタートした。

Page 18: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

角川とDMMが相性がよかった。

!

お互いの会社の得意分野が一致した。 角川の人が趣味で艦艇擬人化をしていた。

Page 19: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

システム、キャラクター、 マネタイズの3つ

開発と運営が一緒に統合運用できたのはよかった。 岡宮さん((DMM.com/『艦これ』エグゼクティブプロデューサー)

に戦略的オーバービューをしてもらった。 運営鎮守府が一つの会社でできたのは良かった

Page 20: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

システムの特徴

Page 21: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

• 抽象度の高いシュミレーション

• ユーザー自身が自らいろいろと調べたくなる構造をした

• KPIは追わない!!

• (重要業績評価指標。ゴールまでの中期的なパフォーマンスの数値)

Page 22: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

いろんな戦艦を探したくなるような構成、 KPIを見ながらイベントをして、 課金やイベントをするよりも、

ゲーム的に突き詰めて、「本当に面白いか」を追いかけるようにした。

Page 23: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

継続的関心対象• 準備 兵站(へいたん) 戦略(戦いに行くまでの戦術ゲームではない)戦闘前の準備に重きを置いている。

• アクティベート(新しいときめきを挿入できる設定にした)

• 課金を前提にした作りをしない(無課金、微課金でも前進可能)

Page 24: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

• 課金必須にしない(初期のポリシーだった)

• しかし、あくまでゲーム内課金を元資として開発、運営するhttp://articleimage.nicoblomaga.jp/image/160/2013/3/b/3be8c21dbd6b2e86dc5140a9384a2b24960128bc1377440051.png

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艦これ運営費構成比• 二次商品収益10%

• ゲーム内課金90%以上

• 【母港拡張】売り上げのメイン。全体の30%を占める

• 月額/消費アイテムではなく、継続アイテムが主力。ずっとやりたいとユーザーに思ってもらえる事が重要

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艦これゲーム内課金3軸• 拡張(母港拡張など)

• 趣味/支援(ゲーム推進する上で、特に必要の無い課金。家具など。お布施のような感覚)

• 時間短縮

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キャラクター

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キャラクター 設計方法のコツ• 擬人化

• 擬人化はインターフェース

• 練り込みと空間が大事

http://www.dmm.com/netgame/feature/kancolle.html

Page 29: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

【空間】って何?

キャラクターとキャラクターを用意します。それぞれの設定を練り込みます。

キャラとキャラの関係性は強く描く。その間に【空間】の設定する。

その空間には、ユーザーがいる。(提督の力)ユーザーが、半分参加者になる。

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キャラクター キャラクターユーザー(提督)

Page 31: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

探索、導線をつくる自分で調べることをさせる設計にする。 この駆逐艦は実際にはどんなものだったんだ?など。

http://www.dmm.com/netgame/feature/kancolle.html

Page 32: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

ユーザー推移

Page 33: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

1日50万人が遊んでいます。• 2013年4月8000人

• 6月にユーザー加速

• 8月の夏コミで爆発。70万人

• 2014年5月200万人

• 現在220万人。

• MAU40-50%(100万人規模) DAU50%(50万人)

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セッション終了

Page 35: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

!

ファンも会社も大喜び! ゲーム開発の副産物で 年間3000万稼ぐ 宣伝広報室のヒミツ サイバーコネクトツー

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デベロッパーがグッズ制作する理由• 誰もグッズ化してくれないからやる

• 成功した作品じゃないとグッズ化されない

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Page 38: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

ディベロッパーが作るグッズこそ、ニーズがある。• ファンの皆さんに、見てもらうようなモノを作った方がいい。

• 自分たちが普通でも、ファンからすると宝物

• ラフも捨てさせないで、とっておく。開発段階から意識しておく。

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ゲーム部門以外での売り上げです。

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ケモナー向けのオリジナル本。 原価400円

版権料0円、443冊売れば利益。コミケに合わせて販売し、600冊程度売れた。

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利益も、もちろん大事。 だけど一番に考えるべきは・・・

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上記2つは ぷよぷよをプロデュースして感じたこと

というセッションでも、似たような事をおっしゃっていました。

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と、いう訳で

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Q.何が一番利益率がいいの?• 本が一番売れる。とくに、版権料が発生しないオリジナルの本。

• あと、タペストリー系も利益率が高い。

• ぬいぐるみはおすすめしない。

• ショップは、amazonがいちばんいい。発送業務とか大変だからamazon側で発送してもらってる

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セッション終了

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!

裏CEDEC(非公式) というものに行きました

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裏CEDECは、人数や業種が多すぎるので、各ジャンル人ごとに固まって飲み会をします。

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知り合いが一人もいないけど とりあえず参加してみた

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(無理やり)仲間に入れてもらったテーブルには• B社(3Dディレクター)

• B社(ソーシャルゲームディレクター)

• S社(アートディレクター)

• N社(UI統括デザイナー)

• 元B社の独立した人

• C社(デザイナー統括)

• その他いっぱいディレクター

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ラスボスしかいない

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でも、会話をしていく内に 解ったことがある。

Page 61: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

インディーズゲームに興味がある

• インディーズゲーム作りをしている人にすごく興味が有るようだ。

• すぐに見せることの出来るものがあるとよい。

• 特に、グラフィッカーの場合は一枚絵ではなく、動くアニメーションのようなものがあるといい。

Page 62: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

経営陣と「文字が小さい」問題の永遠の戦い• あたりまえだが、人間は偉くなる頃には年をとる

• そして老眼になるが、自分が歳をとったことを認めたくない。

• 出してきたデザインに対して「文字小さくない?」という

• 永遠の戦い

• ディレクターが納得するような戦略的なデザインが必要

Page 63: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

ゲーム業界の技術的な人材の話• エフェクトとかアニメーション出来る人が少ない。

• UIデザイナー足りない。というか設計出来る人が足りない。

• 絵が書ける人はいっぱいいる。その他には?が必要かも。

• ゲームが大好き!じゃなくてもゲーム会社は入れる。

• 会社で何を作りたいのか明確にしておく必要がある。

• 浅く広く知っていることは比較的いいこと。

• ソーシャルゲームが流行ってから、WEBの知識が社内で枯渇してて困ってる所もある。

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ゲームだけじゃなくてソリューションとかゲームエンジンを作ってる会社はやはり強いなーと思いました。

個人的な感想ですが・・・

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感想

本当に行ってよかった。 自腹でもCEDECは行くべき。

Page 66: 非ゲーム業界のデザイナーが CEDECに参加してきた

ありがとうございました。

@meyco