ベトナム付加価値税 circular 129-2008-tt-btc

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財務省 ベトナム社会主義共和国 独立 自由 幸福 No.129/2008/TT-BTC ハノイ 2008 12 26 付加価値税法及び同法の細則・施行ガイダンスである 2008 12 8 日付の政 No.123/2008/ND- CP に対する施行ガイダンスに関する 2008 12 26 日付財務省発行の通達 No.129/2008/TT-BTC 2008 6 3 日付の付加価値税法 No.13/2008/QH12 に基づき、 2006 11 29 日付の税務管理法 No.78/2006/QH11 に基づき、 付加価値税法の施行細則である 2008 12 8 日付の政令 No.123/2008/ND-CP に基づき、 2008 11 27 日付の財務省の機能、責任、権限及び構成の詳細規定に関する政令 No.118/2008/ND-CP に基づき、 財務省は、付加価値税の施行に関して下記の通り規定する。 A 適用範囲 I. 課税対象、納税者 1. 課税対象 付加価値税(以下、「VAT」とする)の課税対象は、ベトナムにおいて製造、販売或は消費される物 品及びサービス(国外における組織及び個人を通して購入されるものも含む)である。但し同通達 の第 A II 節に定められる VAT 非課税対象を除く。 2. 納税者 VAT 納税者は、業種、組織形態に関わらず、ベトナムにおいて VAT の課税対象となる物品及 サービスを製造或は販売する組織及び個人(以下「事業者」という)、及び、VAT 課税対象となる物 品やサービスを輸入する組織及び個人(以下「輸入者」という)である。具体的には以下の通りであ る。 2.1. 統一企業法、国営企業法(現在は「統一企業法」)及び協同組合法のもと設立された事 業法人 2.2. 政治団体、社会政治団体、社会団体、社会専門家団体、人民軍、非事業法人及びその 他組織

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財務省 ベトナム社会主義共和国

独立 – 自由 – 幸福

No.129/2008/TT-BTC ハノイ 2008年 12月 26日

付加価値税法及び同法の細則・施行ガイダンスである 2008年 12月 8日付の政 No.123/2008/ND-

CPに対する施行ガイダンスに関する

2008年 12月 26日付財務省発行の通達 No.129/2008/TT-BTC

2008年 6月 3日付の付加価値税法 No.13/2008/QH12に基づき、

2006年 11月 29日付の税務管理法 No.78/2006/QH11に基づき、

付加価値税法の施行細則である 2008 年 12 月 8 日付の政令 No.123/2008/ND-CPに基づき、

2008 年 11 月 27 日付の財務省の機能、責任、権限及び構成の詳細規定に関する政令

No.118/2008/ND-CPに基づき、

財務省は、付加価値税の施行に関して下記の通り規定する。

第 A章 適用範囲

I. 課税対象、納税者

1. 課税対象

付加価値税(以下、「VAT」とする)の課税対象は、ベトナムにおいて製造、販売或は消費される物

品及びサービス(国外における組織及び個人を通して購入されるものも含む)である。但し同通達

の第 A章 II節に定められる VAT非課税対象を除く。

2. 納税者

VAT納税者は、業種、組織形態に関わらず、ベトナムにおいて VATの課税対象となる物品及

サービスを製造或は販売する組織及び個人(以下「事業者」という)、及び、VAT 課税対象となる物

品やサービスを輸入する組織及び個人(以下「輸入者」という)である。具体的には以下の通りであ

る。

2.1. 統一企業法、国営企業法(現在は「統一企業法」)及び協同組合法のもと設立された事

業法人

2.2. 政治団体、社会政治団体、社会団体、社会専門家団体、人民軍、非事業法人及びその

他組織

Page 2: ベトナム付加価値税 Circular 129-2008-TT-BTC

2.3. 外国投資法(現在は「共通投資法」)のもと設立された外資系企業、事業協力契約を有

する外国契約者、ベトナムに法人を設立せずベトナム国内で事業活動を行う外国法人

及び外国人

2.4. 製造、販売或は輸入事業を行う個人、家族経営者、個人のグループ及びその他事業体

2.5. ベトナム国内で事業を行う組織或いは個人で、ベトナムで恒久的施設を有さない外国法

人やベトナムに居住しない個人からサービス(物品の販売に付属されるサービスも含

む)を購入する組織或いは個人

II. 非課税対象

1. 個人生産者による、或いは輸入よる農産物(植林による農産物も含む)、畜産物、養殖或

いは水産物で、未加工のもの、半加工のもの。半加工がなされたものとは、一般に、洗浄、

日干し、熱乾燥、外皮や種子の除去、薄切り、塩漬け、冷凍など一般的な保存処置のた

めに手を加えられたものをいう。

例 1:農産物の日干し、熱乾燥、外皮や種子の除去、薄切り或いは養殖・水産物の洗浄、

日干し、熱処理、塩漬けや冷凍。

2. 家畜及び家畜の卵、苗木、種子、家畜の精液、受精卵、胚及び遺伝工学的な材料など、

飼育・栽培、輸入、商業販売を目的とした国内の畜産業及び種苗業の製品。但し、これら

の製品が非課税対象となるためには、政府による認定を受けていることが必要であり、認

定を受けるに際して、製造される製品が政府の規定する一定の品質を保っていることが

条件となる。

3. 下水道の整備、整地、築堤、耕作地内の運河の浚せつ、及びその他の農業に関連するサ

ービス。

4. 海水または岩塩から作られた塩、精製塩や食塩、塩化ナトリウムから作られた塩。

5. 政府所有の住宅で、政府から住人へ譲渡されるもの

6. 土地使用権の譲渡

7. 生命保険(健康保険や傷害保険などがパッケージされたものも含む)、学資保険、船員傷

害保険、個人傷害保険など(傷害、生命保険や入院保険も含む)の保険サービス、乗客に

対する保険、旅行者に対する保険、運転手及び乗員に対する事故保険、断種手術に対す

る保険、入院や手術補償の保険、個人向け生命保険、その他の人に関する保険、家畜や

耕作物など農産品に対する保険・再保険。

8. 金融サービス

(a)クレジットサービス。貸付け、割引債やその他の債券、債務保証、ファイナンスリース、そ

の他ベトナムの金融機関により法的に定められたサービスを含む。

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(b)証券取引。証券売買仲介、自己売買、証券引受け、証券投資コンサルティング、証券預

託、証券ファンドマネージメント、ポートフォリオマネージメント、証券取引所で提供される

サービス及び証券法に定められるその他の取引。

証券取引所で提供されるサービスには、上場承認、上場管理、証券取引管理、取引業者

管理及び上場や取引に関する情報提供サービスを含む。

(c)資本譲渡。資本の全部譲渡または一部譲渡、企業の売却を含む。株券譲渡及び法律に

定められたその他の形態での譲渡

(d)デリバティブ取引。金利スワップ、予約取引、先物取引為替オプション及び法律に定めら

れたその他のデリバティブ取引

9. 医療・獣医療サービス:人や家畜の検診と治療サービス、予防医療サービス、受胎調節治

療、患者向けの病後回復・リハビリテーションサービス、患者搬送も含む患者向け医療サ

ービス、病室やベッドの提供、検査・X線・CT撮影・採血等のサービス

10. 郵便・通信サービス及び政府により促進されるインターネットサービス、ベトナム国外から

国内への郵便・通信サービス(受信サービス)

11. 公共サービス:公衆衛生、路地・住居地区での下水処理サービス、動物園・公園・街路樹

及び街灯の修繕維持サービス、葬礼サービス

当該サービスはその資金の拠出を問わない。具体的には、

(a)公衆衛生サービス、路地・住宅地での下水処理サービス:ごみの回収、清掃、廃棄及び

汚水・排水の処理。清掃組織または個人の経済事業体が行った公衆衛生サービスや下

水処理サービス。

(b)動物園・公園・街路樹の修繕維持サービス:公園・動物園・公共の場所及び国立公園に

ある動物園・公園・街路樹の管理、世話、鳥や動物の保護及び植樹

(c)街灯の修繕維持サービス:道路・住宅地・公園の街灯の設置

(d)葬礼サービス:葬儀場の貸出し、霊柩車や棺の提供、火葬及び埋葬サービス

12. 文化的・芸術的な作品、公共物、インフラストラクチャー及び公的基金または人道救済基

金による社会保障を受ける住民向けの住居にかかわる維持・修繕活動

公的基金または人道救済基金以外の資本から成る場合、公的基金または人道救済基金

からの拠出が 50%以上である場合は、全体が非課税として取り扱われる。

社会保障を受けられる住民とは、法令に基づき、国に多大な貢献をした国民、政府から生

活保護を受ける国民、貧困または貧困に近い状態にある国民及び法令に定められるその

他の国民である。

13.法令で定められる教育、職業訓練サービス:外国語の習得、コンピュータサイエンス、ダン

ス、歌、絵画、音楽、脚本、サーカス、スポーツ、肉体的な訓練、幼児教育、学問的・専門

的・職業的な知識を教育し発展させるためのその他の訓練

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就学前教育から中等教育の学校において食費を徴収している場合、当該費用は非課税対

象となる。

14. 政府により提供されるテレビ・ラジオ放送

15. 出版、新聞の輸入及び販売、雑誌、特定の新聞、政治的な書籍、教科書、教育用教材、

法律書籍、科学技術関係の書籍、尐数民族の言語で書かれた書籍、政策宣伝用の絵画・

写真・ポスター・リーフレット及びパンフレット、紙幣の印刷。これらには音声、映像及び電

子データも含む。

政治的な書籍は、政党及び政府の政策宣伝用の政治関係の書籍で、政策を提案する特

別な題材であったり、組織にとって重要な記念日または伝統的な日を紹介するもの、優秀

な国民や国民の高潔な行いが紹介されるすべての書籍や、党や政府の指導者のスピー

チや政治理論の研究を記載したものである。

教科書(音声、映像、電子ディスク、電子データも含む)は小学校から中等教育までの教師

の学習のため使用されるもので、教育要綱に沿った参考書及び教材も含まれる。

教育用教材は、教師及び大学、専門課程、職業訓練及び専門学校での教育のために使

用されるものである。

法律書籍は、政府の公布した法律関係の印刷物である。

科学技術関係の書籍は、製造や様々は科学技術部門の発展に直接関連する科学的・技

術的な知識の紹介やガイダンスである。

尐数民族の言語で書かれた書籍は、ベトナム語と尐数民族の言語の 2 つの言語で書か

れた書籍も含む。

政策宣伝用の絵画・写真・ポスター・リーフレット及びパンフレットには、スローガンや指導

者の肖像、党旗、国旗、青尐年団や青尐年開拓団の旗も含まれる。

これらの入った映像、音楽ビデオ、電子ディスクやテープも同様である。

16. バスや電車による乗客輸送サービス

運輸交通省による規定に従い、定められた省、都市及び省と都市の間、省と省の間での

乗客輸送サービスに限られる。

17. 国内で生産できないために輸入された物品

(a)科学研究または技術発展の直接的な利用のために輸入された機械、設備及び材料

(b)石油・ガス田の探索、採掘、開発のために利用される機械、設備、スペアパーツ、特別な

輸送用機械及び材料

(c)製造、事業またはリースに利用される会社の固定資産、または外国からのリースを受け

た航空機(エンジンを含む)、採掘用プラットフォーム、船舶

輸入者は当該物品の輸入に際して、VAT 課税の有無を決定するため、通関手続、通関

検査及び監督、輸出入税及び租税徴収に関する財務省の規定に従い、要求される必要

書類を準備しておく必要がある。

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計画投資省は上記の規定にある機械設備が国内で生産できず輸入する必要があるか

否かを区別するための基本となる機械設備材料一覧を公表している。

18. 国防及び国家の安全のために必要な武器や兵器

(a)国防省と公安省との合意に従い、財務省が作成する国防と国家安全のための特別な

武器及び兵器一覧に含まれる武器及び兵器。

これらの VAT 非課税対象の武器及び兵器は、完成品或は部品及び組立てや完成品の

保管のために特別にパッケージされたものである。その修理が国防省または公安省の

傘下の企業で行われる場合においては修理費も非課税対象となる。

(b)輸出入関税法に従い輸入税を免除されたもの、あるいは政府により輸入計画の許可を

得ている武器や兵器(部材、機械、設備及びスペアパーツ等を含む)。

これらの武器ならびに兵器の輸入に際しては、通関手続、通関検査及び監督、輸出入

関税及び租税徴収に関する財務省の規定に従わなければならない。

19. 人道支援、援助のために輸入される物品及びサービス

(a)財務省から承認された人道支援の団体または外国から無償援助プロジェクトのために輸

入される物品

(b)政府、政治団体、社会政治団体、社会専門家団体、社会団体、社会職業団体及び人民

軍に対して行う贈与及び寄付に関する法令に従った贈与及び寄付

(c)贈与及び寄付に関する法令に基づく、個人に対する贈与及び寄付

(d)外国の組織及び個人の所有物で外交官特権による外国品の持込みに関する規定の制

限を超えない範囲で輸入される物品、ならびにベトナム人が外国に出国する際に持ち出

し、帰国時に持ち込む物品

(đ)免税範囲内の手荷物

輸入時に非課税となる輸入品の限度は、輸出入関税法の規定に従う。

外交官特権を有する組織及び個人によって持ち込まれた輸入品に VAT は課税されない。

それらの組織及び個人がベトナムで VAT の課税対象となる物品またはサービスを購入

した場合は、当該 VATの還付申請を行うことが可能である。同通達第 C章 7条に従い、

非課税となる納税義務者、課税対象、必要書類及び手続については、大使館、総領事館、

国際的機関の代表事務所に適用される財務省の規定に従う。

非課税となる物品の輸入に関する書類及び手続は、通関手続、通関検査及び監督、輸

出入関税及び租税徴収に関する財務省の規定に従う。

(e)人道支援または無償支援を行う外国の組織、外国人または国際的機関に販売された物

品及びサービス

国際的機関や外国人が人道支援や無償援助プロジェクトのために物品やサービスを購

入する際に、これらを VAT 非課税とするためには、販売者に対し購入者がベトナム国内

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の人道支援や無償援助プロジェクトの団体であること、団体名、購入する物品、数量、金

額を書面にまとめ、財務省発行の慈善団体等の証明書を添えて提出しなければならない。

課税事業者である販売者は、販売時に VAT インボイスを発行し、当該物品またはサービ

スが人道支援や無償援助プロジェクトを行う外国の組織、外国人または国際的機関に販

売され、VAT が課税されないことをインボイスに明記した上で、前述の購入者からの文書

とともに保管しなければならない。

20. 輸送中の物品、ベトナム領土を経由して国外に輸送される物品、一時的に輸入され再輸

出される物品、または一時的に輸出され再輸入される物品。外国企業との間の委託製造

契約、委託加工契約により再輸出される製品の製造や加工のために輸入される部材・原

材料。

外国企業と非関税地域内の企業の間で販売された物品あるいはサービス。同様に、非関

税地域内、または異なる非関税地域内の企業間で販売された物品あるいはサービス。

「非関税地域」とは、輸出加工区、輸出加工型企業、保税倉庫、保税区、通関のための保

税倉庫、特別経済区、貿易工業区及びその他の政府により非関税地域としての税金の優

遇を受ける地域をいう。当該地域内の企業と他の企業との物品交換・購入及び販売は、

輸出入取引と同様に取り扱われる。

上記により非課税となる物品の輸入に関する書類及び手続は、通関手続、通関検査及び

監督、輸出入関税及び租税徴収に関する財務省の規定に従う。

21. 技術移転法の規定に基づく技術移転、知的財産権法の規定に従う知的財産権の譲渡。

機械及び設備の譲渡を伴う技術や知的財産権の譲渡の場合は、技術や知的財産権の価

値部分の割合が非課税となる。ただし、技術や財産権の価値が区分できない場合は、技

術及び知的財産権の対価と機械及び設備の対価を合わせた総額が VAT の課税対象と

なる。

コンピュータ・ソフトウェアに関しては、法律の規定に従い、ソフトウェア製品或はソフトウェ

アサービスも課税対象に含まれる。

22. 金の延べ棒及び金箔など、芸術品、宝飾品あるいはその他の完成製品として加工されて

いない金

金の延べ棒、金箔及び未完成の金製品は、金の管理に関する規定、金経営法の規定を

従わなければならない。

23. 加工されていない鉱物や天然資源で、輸出されるもの

加工されていない鉱物や天然資源には、他の製品に加工されていないもののほか、選別

や濃縮された鉱物や切断・絹分化されただけの状態の天然資源も含まれる。

24. 治療のために人間の体内に埋め込まれた部品、或は障害者用の車椅子及びその他の

特別な器具。

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25. 政府により定められる地域別最低賃金の最低賃金より平均収入が尐ない個人事業主及

び法人が取り扱う物品及びサービス

26.以下のその他の物品及びサービス

(a)首相によって定められた規定に従った免税店での免税商品

(b)政府の備蓄機関で販売される物品

(c)政府の報酬・手数料に関する規定に従った報酬及び手数料の徴収業務

(d)政府の予算に基づく国防省による不発弾や地雷の捜索及び破壊

輸入時にその目的により VAT が非課税となった物品・サービスが目的外に使用された場合は、当初

の輸入時点に遡って、輸入手続を行った税関にて VAT を申告・納税する必要がある。VAT の課税

計算日は、使用目的の変更を決定した日が基準日となる。また、組織または個人がベトナム国内市

場に製品を販売した場合は、規定に従い税務管理機関にて自らが VAT の申告・納税を行う必要が

ある。

第 B章 税額計算根拠及び課税標準

VAT税額計算根拠は課税標準と税率に基づく

I. 課税標準

1. 物品、サービスの課税標準は以下の規定に従う。

1.1 事業目的で販売された物品や提供されたサービスの課税標準は、VAT を賦課する前の

販売価格である。当該物品やサービスが特別消費税の課税対象である場合は、特別消

費税課税後の価格が課税標準となる。

物品やサービスの対価に追加手数料及びその他追加的な賦課金を加えて請求する場

合、VAT の課税標準は追加手数料等を含んだ額となる。ただし、それらの賦課金等が

後に政府に納付される租税公課である場合、それらを加算する前の価格が課税標準と

なる。販売者が顧客に対して値引きや割引を行った場合、それら値引きや割引を通常の

販売代価から控除した後の価格が課税標準となる。

1.2 輸入物品の場合、輸入品の課税標準は、通関時の輸入品の価格に輸入関税及び特別

売上税を加算した額である。通関時の輸入品の価格は、輸入品の関税を算定する課税

標準と同等の価格である。

輸入品が関税の免税または軽減税率の対象である場合、VAT の課税標準は、通関時

の輸入品の価格に減免措置を適用し、実際の輸入関税を加算した額となる。

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1.3. 交換・自家消費・贈与・寄付及び従業員への現物支給に使用される物品あるいはサービ

スについては、その使用時における同等または同等の分類に属する物品あるいはサー

ビスの価格を課税標準とする。

物品やサービスの自家消費とは、市場で販売する目的で保有する製品・商品やサービ

スを事業体内部で消費するものであり、製品の製造工程や顧客へのサービスの提供の

際に使用される物品やサービスの消費ではない。

社内において製品を倉庫に移動させるなど内部で消費される物品や,同じ製造ラインや

企業体の中で次の工程に向けて作られた原材料や半製品は VAT の対象とはならない。

例 2:企業 Aは扇風機の製造・据付を事業としており、自社内で 50台扇風機を使用する。

扇風機 1 台あたりの販売価格(VAT 除く)が 100 万ドンである場合、それら自社内で使

われる扇風機の VATは以下の通り計算される。

100万ドン x50台 x10%(VAT税率)=500万ドン

例 3:衣服を製造する企業 Bには製糸工場と縫製工場がある。企業 Bが製糸工場から

糸製品を縫縫工場に移動し、次の工程に進める場合、糸製品は VAT の課税対象となら

ない。

例 4:企業 Cは家畜用飼料を生産し、家畜の飼育事業を行う。生産した家畜の飼料は一

部が商品として販売され、一部は自社の家畜を飼育するために消費される。販売される

飼料は VAT 課税対象となるが、自社の家畜飼育のための飼料は VAT の課税対象で

はない。このような飼料の購入時に支払われた仕入 VAT は、生育した家畜等の販売時

の売上 VATから控除される。

1.4 住宅用建物、事務所、工場、倉庫、乗物の駐車場、運動場、輸送機器、または機械設備

等のリース契約の場合は、リース料を課税標準とする。

リース料が契約期間に分割して支払われる場合、あるいは契約開始時に一括して前払

いされる場合、いずれの場合も支払われるリース料の金額を課税標準として VAT を計

算する。

機械・設備あるいは輸送機器を他者にサブリースすることを目的として、それらを外国法

人からリースする場合、当該機械・設備あるいは輸送機器がベトナム国内で製造できな

いものであれば、サブリース料の VAT の計算に際し、課税標準から外国法人に支払う

リース料を控除することができる。

VAT の課税標準となるリース料の額は、当事者間の契約で定められる金額である。法

令の規定によりリース料に制限のある場合には、その規定に従ったリース料の金額を用

いる。

Page 9: ベトナム付加価値税 Circular 129-2008-TT-BTC

1.5 物品が割賦契約や延払契約で販売される場合の課税標準は、割賦払いの代価から割

賦利子を控除した額である。

例 5:定価 2,500 万ドンである二輪車が、割賦契約により 2,550 万ドンで販売された場合、

割賦利子として賦課された 50万ドンを控除した 2,500万ドンを課税標準として VAT を計

算する。

1.6 委託加工代金の VAT課税標準は、委託加工契約に基づく加工賃である。加工賃には労

務費、燃料代、電気代、補助材料および及び加工に必要とされるその他の費用が含め

られる。

1.7. 建設や据付工事については、作業がすでに完了し、建設物の一部または全部が引き渡

された部分の工事代金が課税標準となる。

1.7.1 原材料の供給を伴う建設や据付工事については、原材料の代価を含む請求額が課税

標準となる。

例 6:建設業者の B 社は、建築材料代価も含む建設工事契約を結んだ。VAT 賦課前の

合計工事金額は 15 億ドンで、そのうち建築材料代価が 10 億ドンである。課税標準は

15億ドンとなる。

1.7.2 原材料の供給が含まれない建築や据付工事については、建築や据付工事の役務のみ

の請求額が課税標準となる。

例 7:建設業者の B 社は、建築材料代価を含まない建設工事契約を結んだ。VAT 賦課

前の合計工事金額は 15億ドンで、そのうち投資家 Aが提供する VAT課税賦課前の建

築材料の価格が 10 億ドンである場合、課税標準は 5 億ドンである。(15 億ドン-10 億ド

ン)

1.7.3 建設や据付工事の請求が工事の進捗に応じて請求される場合には、工事の検収が完

了した都度の請求額を課税標準とする。

例8:繊維業X社(「当事者A」)は建設業者Y社(「当事者B」)に工場の拡張工事を依頼す

る。

VAT賦課前の建設・据付工事の代価は2000億ドンである。

- 建設工事代金: 800億ドン

- Y社が提供する設備及び据付工事代金: 1200億ドン

- VAT10%:(800億ドン+1200億ドン)x10%= 200億ドン

- 当事者Aの合計支払総額: 2200億ドン

- 当事者Aは

+建物検収が完了する際、固定資産2000億ドン(VATを含まず)を計上する。

+200億ドンのVATは、仕入VATとして控除可能、或は規定に従った還付が可能。。

建物が工事の進捗に応じて検収され、都度の請求に対して支払いを行う場合、例えば

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建設工事代金 800億ドンが先に請求される場合、800億ドンが課税標準となる。

1.8. 不動産業に関しては、課税標準は、不動産の譲渡価額から譲渡日時点における土地使

用権価格を控除した金額である。譲渡時点の土地使用権価格について、納税者が申告

する土地使用権価格に十分な合理性がないと認められた場合、各省や市の人民委員

会が定める土地使用権の公示価格を用いる。控除される土地使用権価格は、売主が買

主から回収する不動産譲渡価格を超えてはならない。

インフラ設備開発や住居建物の建築契約で、契約代金の支払いが工事の進捗の度合

いやあらかじめ定められたスケジュールにより分割して行われる場合、VATの課税標準

として契約代金から控除可能な土地使用権価格は、支払スケジュールの最初の支払日

時点の土地使用権価格となる。分割支払額からの控除額は、各支払日の支払額の契

約総額に占める比率を用いて算定する。

例9:住宅開発投資会社A社は、販売住宅建設のため政府から10,000平米の土地を割り

当てられた。1戸あたりの土地面積は100平米である。A社が申告によると、VAT賦課前

の住宅建物価格及び土地使用権の譲渡価格は20億ドンで、そのうちインフラ開発に12

億ドン、土地使用権譲渡価格は1平米あたり800万ドンである。

A社の申告額は法令に基づいた適正価格と管轄税務署から認められない。譲渡時にお

ける人民委員会の定める土地使用権の公示価格が1平米あたり600万ドンである場合、

VATは以下の通り計算される。

20億ドン-(600万ドンx100m2)=14億ドン

売上げVAT:14億ドンx10%=1億4000万ドン

例 10:不動産会社 C社は別荘 1 軒を販売する。契約価額は 80億ドンで、そのうち別荘

の建物価格が 50 億ドン、土地使用権価格が 30 億ドンである。C 社はプロジェクトの進

捗に応じて代金を請求し、3 回の分割払いとする。初回支払いは契約価額の 30%の 24

億ドン、2 回目払いは契約価額の 50%の 40 億ドン、3 回目の支払は 16 億ドンである。

VATは以下のとおり計算される。

初回払い時:

24億ドン-30%x30億ドン=15億ドン

2回目支払時:

40億ドン-50%x30億ドン=25億ドン

3回目支払時:

16億ドン-20%x30億ドン=10億ドン

- 民間企業によるインフラ整備のために政府が土地を割り当てる場合民間企業からの

土地使用権リース料収入に係る VAT の課税標準は、当該リース料収入から政府に支

払われる土地使用権リース料を控除した額となる。

例 11:工業団地開発会社 Y 社は、インフラ整備工事のため、政府より土地 50 万平米を

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50 年間割り与えられる。土地使用権リース料は 1 平米あたり 30 万ドン/年である。Y 社

はインフラ工事完了後、工場建設のため Z 社に土地 5,000 平米を 20 年間リースする。

(公共施設料金を含まない)土地使用権リース料は、1 平米当たり 80 万ドン/年である。

Z 社は土地使用権リース代金を分割毎年払いする。工業団地開発会社 Y 社が回収した

土地使用権リース代金の VATは以下のとおり計算される。

(5,000 m2 x 80万ドン) - (5,000 m2 x 30万ドン) x 1年 = 2,500,000,000 ドン

VAT : VND 2,500,000,000 x 10% = VND 250,000,000.

1.9. 代理店あるいは物品やサービスの売買仲介業及び輸出入の口銭仲介業に関して

は、当該事業活動から得られる手数料やコミッションを課税標準とする。

1.10. 切手、乗車券及び宝くじのように VAT を内税で記載するような物品やサービスについ

ての課税標準は、以下の算式により求める。

課税標準=切手・乗車券等の支払額/(1+適用される VAT税率(%))

1.11. ベトナム電力会社の運営する水力発電所で発電された電力販売に関して、各月に地元

(発電施設の所在地など)支払われる VAT を計算するための課税標準は、前年度の平

均電力価格 60%の額とする。前年度の平均電力価格が決定されていない場合、ベトナ

ム電力会社によって提示された仮の価格が適用される。ただし、この仮の価格は、前年

度の市場価格を下回らない額とする。前年度の平均電力価格が決定された時点で、仮

の価格を使用した期間の課税標準合計の差額を申告・調整する必要がある。前年度の

平均電力価格は、翌年の 3月 31日までに決定されなければならない。

1.12. カジノ事業、景品付きのゲーム・センター業または賭博的な娯楽サービス事業における

VAT の課税標準は、特別売上税を賦課した後の収入金額から顧客に支払われた懸賞

金等を控除した額とする。

このようなサービス事業の課税標準は以下の算式により求める。

課税標準=収入純額/(1+VAT税率)

例 12:カジノ事業で課税期間に次の取引が発生した。

- プレイ前、顧客が換金しカウンターが受け取った金額 :430億ドン

- プレイ後、カウンターが顧客に返金した金額:100億ドン

カジノ事業の集金額:430億ドン-100億ドン=330億ドン

この 330億ドンは VAT と特別消費税を含む。

VAT課税標準は以下のとおり計算される。

VAT課税標準=330億ドン/(1+10%)=300億ドン

1.13. 貨物輸送及び貨物の荷積み・荷降ろしサービス業における VAT の課税標準は、運送

費あるいは荷積み・荷降ろしの手数料である。

1.14. 旅行の手配やパッケージ・ツアー(宿泊費、運賃、食費を含む)の提供などの旅行事業

Page 12: ベトナム付加価値税 Circular 129-2008-TT-BTC

の場合、契約金額が課税標準となる。

当該契約金額が他国からベトナムまたはベトナムから他国への航空運賃、外国での食

事、宿泊、周遊旅行の代金を含む場合(適切な書類の備置が必要)、それら国外で発生

した費用を控除して課税標準とすることができる。

例 13:ホーチミン市の観光会社 A はパッケージツアーの形で、タイの顧客 50 人がベト

ナムへ 5 日の観光旅行をする契約を結ぶ。契約総額は 3 万 2000 ドルで、全ての飛行

機、食事、宿泊、観光チケット代を含む。ベトナム-タイ間の飛行機代は 1 万ドルである。

為替レートはここでは 1 ドル 17,000 ドンとする。

契約に基づき課税標準及び VATは以下の通り求められる。

+ 課税標準:

(3万 2000 ドル - 1万ドル)x 1万 7000 ドン= 374,000,000 ドン

+ VAT税額:

374,000,000 ドン/(1 + 10%)= 340,000,000 ドン

例 14:ハノイの観光会社 Bは、ベトナムの顧客が中国へ観光するパッケージツアーを契

約する。ツアー総額は一人あたり 400 ドルである。ハノイの観光会社は中国にある観光

会社に対し顧客一人あたり 300 ドルの支払が必要である。この場合、ハノイ観光会社の

課税標準は一人あたり 100 ドル(400米ドル- 300 米ドル)である。

1.15. 質屋業の場合は、貸金に対する利子ならびに質種の売却益で構成されるサービス収

入で、VAT額を除く額が課税標準となる。

例 15:質屋業のサービス収入が 1億 1000万ドンの場合、以下の通り求められる。

+ VATの計算価格:

1億 1000万ドン/(1+10%)=1億ドン

1.16. 出版法の規定に基づき定価販売される VAT の課税対象の書籍は、VAT を含む内税

方式で販売価格が表示される。書籍が定価で販売できない場合は、実際の販売価格に

を基づき VATを算定する。

1.17. 印刷業の場合の課税標準は、印刷に係るサービス料収入である。印刷業は印刷のサ

ービス契約をする場合、請求額が印刷用紙代等を含んだ契約となっている場合は、それ

ら代金も課税標準に含むものとする。

1.18. 鑑定評価を行う事業、保険求償額の評価や査定を行う事業、または保険求償の代理

業においては、労賃あるいは手数料が VAT の課税標準となる。その際、労賃あるいは

手数料のほかに保険事業会社から支払われるその他の経費等も課税標準に含まれる。

2. 課税点

- 物品販売の場合は、物品の所有権もしくは使用権が買主に移転した時(代金回収の有無

を問わない)

Page 13: ベトナム付加価値税 Circular 129-2008-TT-BTC

- サービス供給の場合は、サービス供給の完了時点もしくはサービス対価の請求書が発行

される時(代金回収の有無を問わない)

- 水道、電気供給の場合は、請求書に記載するために、消費量のメーターが記録される時

- 不動産事業、インフラ構築物や住居用建物の建設事業(販売、譲渡、リースを目的とする)

の場合は、工事の進捗に伴う支払スケジュールまたは契約書上のスケジュールに沿った

支払いの時

- 建設及び据付作業の場合は、建設物等の一部または全部について、顧客の検収が完了

し、引き渡された時(代金回収の有無を問わない)

- 輸入物品の場合は、物品の輸入通関の時

II. 税率

物品やサービスに対する VAT税率は以下のように定められる。

1. 0%税率が適用される物品及びサービス

0%税率は、物品またはサービスの輸出取引に適用される。他に、輸出加工型企業(EPE)に

対する建設あるいは据付サービスの提供、免税品店への物品の販売、国際輸送サービス、

VAT非課税対象の輸出品(同 1.3項に定める場合を除く)

1.1.物品及びサービスの輸出

(a)物品の輸出

- 国外への輸出(代理人を介した輸出取引を含む)

- 首相により指定される非関税地域への物品の販売、ならびに免税店への物品の販売

- 法令により輸出とみなされる取引

+外国企業等との委託加工契約で、中間加工品をベトナム国内の別の企業に搬入するよう

指定されている取引

+外国企業等への物品の売却契約で、ベトナム国内の搬入先が指定されている取引

+外国での見本市や展示会で販売する目的で物品を輸出する取引

(b)サービスの輸出とは、外国あるいは非関税地域内の法人または個人に直接提供される

サービスを意味する。

外国の法人とは、ベトナムに恒久的施設を持たない、またはベトナム国内で VAT の納税

義務者ではない法人である。

外国の個人とは、ベトナム国内に居住しない外国人、外国に居住するベトナム人、または

サービスが提供された期間にベトナム国外に滞在していたベトナム人を指す。

非関税地域内の組織または個人とは、非関税地域で事業登録を行っている組織または個

人であり、その他首相府令により規定されるものも含む。

輸出取引以外で 0%税率が適用される取引

(c)他の物品、サービス

Page 14: ベトナム付加価値税 Circular 129-2008-TT-BTC

- 輸出加工型企業(EPE)に提供される建設あるいは据付サービス

- ベトナムから外国または外国からベトナムヘの乗客、貨物、荷物、商品の輸送を含む国際

輸送サービス。国際輸送契約にベトナム国内での輸送を含む場合は、国際輸送に含めて

取り扱う。

- 輸出時に VAT が免除される物品及びサービスの輸出取引(同 1.3 項に定められた 0%税

率を適用できない場合を除く)

- 外国の組織または個人に提供される航空機あるいは船舶の修理サービス

1.2. 0%税率を適用するための条件

- 輸出品の販売或は加工に関する契約書、輸出委託契約書、輸出品の委託加工契約書、

外国或は非関税地域内の組織または個人とのサービス提供契約書を有すること。

- 外国からの送金受領を示す銀行からの入金証明その他の法令に従った書類を有すること。

- 輸出品に関する通関書類を有すること。

これ以外に、外国の組織または個人に対する航空機あるいは船舶の修繕サービスについ

ては、上記に加え、航空機や船舶のベトナム入国時、輸入通関手続の実行が必要である。

修繕完了時に国外に搬出される時、輸出通関手続の実行が必要である。

1.3. 0%税率が適用できない取引

- 外国の保険会社との再保険、外国への技術移転または知的財産権の譲渡取引、海外で

の資本譲渡取引、クレジットサービスの提供、外国の株式への投資、デリバティブ等の金

融商品、外国に向けた郵便及び通信サービス、輸出目的の未加工の天然資源や鉱物、

非関税地域で事業登録を行っていない個人に対して提供される物品の販売あるいはサー

ビスの提供(首相府令による除外規定の場合を除く)

- 非関税地域内における企業の車両のためのガソリンあるいは石油類の国内販売

- 非関税地域内における法人または個人への車両の販売

- 非関税地域の法人または個人に提供されるサービスのうち、住居、会議場、事務所、ホテ

ルまたは倉庫のリース、従業員のための送迎サービスのように、非関税地域の外で国内

の企業により提供され、消費されるサービス

2. 5%税率が適用される物品及びサービス

2.1. 製造や生活のため使用される浄水(瓶詰めされた飲料水やその他 10%税率が適用され

る飲料を除く)

2.2. 化学肥料、化学肥料の製造のための鉱物、殺虫剤・除草剤及び家畜や耕作物の成長

(a)化学肥料には、有機肥料と無機肥料の双方を含み、カリウム系の肥料、窒素系の肥料、

NPK 肥料、窒素系が混合された肥料、リン酸系の肥料、バクテリア系の肥料、その他があ

Page 15: ベトナム付加価値税 Circular 129-2008-TT-BTC

る。

(b)化学肥料の製造に使用される鉱物とは、リン酸塩系の化学肥料の製造に使用されるア

パタイトやバクテリア系の化学肥料の製造に使用される泥土のような原材料となる鉱石で

ある。

(c)殺虫剤・除草剤及び家畜や耕作物の成長剤

2.3. 牛や鶏などの家畜の飼料。加工もしくは未加工のものを含み、ふすま、あらゆる油糟、

魚粉、骨粉及びその他の家畜の飼料を含む。

2.4. 農業用の運河や貯水池の掘削・築堤・浚せつのサービス、農作物の育成・植栽・栽培・

害虫駆除のサービス、農作物の半加工及び保存処理サービス(ただし、同通達第 A 章 II

節 3条に定められた耕作地内の運河の浚せつサービスを除く)

農作物の半加工及び保存処理サービスには、日干し、外皮や種子の除去、切分け、薄切

り、塩漬けや冷凍など一般的な保存方法によるサービスを含む。

2.5. 未加工または半加工の農産物及び水産物。これは、洗浄、日干し、外皮や種子の除去、

切分け、薄切り、塩漬けや冷凍などの保存方法により処理され流通段階にある農産物・水

産物を意味する。

未加工の農産物には、米、とうもろこし、サツマイモ、キャッサバ及び小麦を含む。

2.6. クレープ状、シート状、ゴム塊などに半加工された天然ゴム、ならびに、あらゆるタイプの

魚網の製作のために使用されるテレビン油、網、撚糸及び繊維(原料の種類を問わない)

2.7. 生鮮食品ならびに未加工の林業生産物(木材、木材など非課税項目に含まれる製品を

除く)。生鮮食品とは、あらゆる食品で、調理あるいはその他の製品への加工が行われて

いないもの、もしくは洗浄、外皮や種子の除去、切分け、薄切り、冷凍などの半加工はされ

ているが、生鮮食品としての特徴を残したもので、肉類、エビ、カニ及びその他の水産物な

どがある。加工されていない林業生産物とは、竹、ラタン、きのこ類、根、葉、花及び植物

で薬、レジン及びすべての林業からの製品に利用される自然林で採取されたものをいう。

2.8. 砂糖ならびに砂糖精製の過程での副産物

2.9. 麻、ツゲ、竹、ラタン、わら、麦わら、ヤシ、ココナッツの外皮あるいはヒアシンスを加工し

て作られた製品、ならびにそれらの農産物を原材料とした手工芸品(麻のカーペット、麻の

布、麻のかばん、麻の紐、ココナッツの繊維のマット、麻もしくはツゲのマット、竹またはココ

ナッツの繊維のロープ、帽子、竹のすだれ、また、半加工の布や新聞印刷用紙など)

2.10. 耕うん機、苗植機、種まき機、刈取機、コンバイン、農薬散布機などの農業用の機械・

設備

2.11.X線機器、外科的手術用の機器、救急車、血圧・心拍測定器、輸血用機器、注射器、避

妊用器具などの医療機器などの特定の医療機器ならびに用具

医療用の脱脂綿、包帯及び衛生紙、病気予防及び治療用の薬(機能性食品を除く)またそ

れら医薬品製造のための原材料、ワクチン、バイオ製品、麻酔・輸血のための蒸留水、治

Page 16: ベトナム付加価値税 Circular 129-2008-TT-BTC

験や殺菌のための化学品などの医療用具

2.12. 授業で使用する模型、図面、黒板、チョーク、定規、コンパス、その他教育、研究、実験

に使用される補助機材

2.13. 文化的事業、展覧会、スポーツ活動、芸術活動、映画製作、映画の輸入及び配給事業

(a)文化事業、展覧会、スポーツ活動に係るサービス収入のうち、そこでの物品の販売や駐

車場代金、売店での収入は除かれる。

(b)芸術活動には、Tuong オペラ、Cheo オペラ、CaiLuong 公演、歌唱、ダンス、ミュージカル、

演劇、サーカスなど、行政機関が発行したライセンスを有する団体による芸術的な公演や

サービスを含む。

(c)映画の製作及び映画輸入、配給・上映事業について、同通達第 A 章 II 節第 15 条に定

められた映画は除く。

2.14. 幼児玩具及び書籍(同通達第 A章 II節第 15条に定められた VAT非課税対象の書籍

を除く)。

2.15 科学技術サービス。つまり、科学研究ならびに技術開発サービス、知的財産権に関

する活動、科学技術の知識・経験の情報、コンサルテーション、教育、改良、普及に関する

サービスである。

3. 10%税率が適用される物品及びサービス

本通達第 A章 II節及び第 B章 II節第 1条および 2条に定められない物品及びサービスに

対して 10%税率が適用される。

各物品及びサービスには、輸入や製造、加工、流通などすべての過程において統一的な税

率として課税される。

例 16:衣類に対する税率が 10%であれば、輸入、製造、加工、流通などすべての過程にお

いて、10%が適用されることになる。

もし、課税事業者が異なる税率で物品やサービスを提供している場合、取引項目ごとに VAT

申告を行わなければならない。一方、取引項目ごとに税率を確定できない場合、物品または

サービスに適用される税率の最高の税率で税額を計算、納税する必要がある。

運用にあたり、輸入品の優遇税率表の VAT 税率が,本通達による規定と異なる場合は、本

通達による規定が優先して適用される。同種の物品であるにもかかわらず、輸入品と国内製

品に同じ税率が適用されていない場合、現地の税務署及び税関はその旨を財務省に報告し、

適切に対応しなければならない。

III. VAT計算方法

事業者は、控除方式或いは簡易課税方式で納税する。

各方式の適用対象及び確定方法は以下の通りである。

Page 17: ベトナム付加価値税 Circular 129-2008-TT-BTC

1. 控除方式

1.1 控除方式は、会計法の規定に則って会計帳簿、VAT インボイス、証票を整備し、控除方式として

納税方法を税務署に登録した課税事業者に適用される。但し、簡易課税方式として計算方法を

利用し、同節第 2条に規定される対象を除く。

1.2 VAT納税額の確定

控除方式による、VAT納付額は以下のとおり算出される。

VAT納税額=売上 VAT – 控除可能な仕入 VAT

そのうち:

(a) 売上 VAT

売上 VATは、VATインボイスに記載された VAT税額の総額である。

VATインボイスに記載された VAT税額=課税売上高x適用税率

売価に VAT が含んで表示されている内税方式の場合、売上 VAT は次の方式で算

定される。

売上 VAT=受取総額 – 課税売上高(同章 II節 第 1.10項)

控除方式を利用する課税事業者は、物品及びサービスを販売する際、それらに関す

る VAT を算定し、それらの代価と共に観客から徴収する必要がある。VAT インボイ

スには、課税前の価格、VAT 税額及びその合計額(請求価格)を記載しなければなら

ない。課税前の価格及び VAT 税額が明記されないで請求価格だけが記載されたイ

ンボイスの場合(特定な証票の場合を除く)、VAT税額は、インボイスまたは証票に記

載された請求価格に基づき算定される。

例 17:ある企業が鉄鋼を販売する。鉄鋼の VAT 賦課前の価格は 1,100 万ベトナムド

ン/トン、VAT 税率は 10%(つまり、VAT 税額は 110 万ドン/トン)である。もし、インボ

イスには、1210 万ドンの請求価格だけを記載する場合、VAT 税額は以下の通り請求

価格に基づき算定される。

VAT税額=1210万ドン/トンx10%=121万ドン/トン

課税事業者は、会計法の規定及び本通達第 B 章 IV 節のガイダンスに則って会計制

度、VAT インボイス、証票に関する規定に従わなければならない。課税事業者が誤っ

た税率を用いてインボイスを発行し、その修正を行わなかった場合、税務署により以

下の通り取り扱われる。

物品及びサービスの販売を行う企業の場合:

VAT インボイスに記載された税率が VAT に関する法令に定められた税率よ

り高い場合、課税事業者は VAT インボイスに記載された VAT 税額を申告・

納税しなければならない。

Page 18: ベトナム付加価値税 Circular 129-2008-TT-BTC

VAT インボイスに記載された税率が VAT に関する法令に定められた税率よ

り低い場合、VAT に関する法令に定められた税率で計算された VAT 税額を

申告・納税しなければならない。

(b) 仕入 VAT

仕入 VAT は,課税対象となる物品及びサービス(固定資産を含む)の購入の際

の VAT インボイスに記載された VAT 税額の総額、及び輸入物品 VAT の納税

証票に記載された額、あるいは外国契約者の代わりに納付した外国契約者税

の納税証票に記載された VAT 税額(ベトナムにおいて法人資格を持っていない

外国法人及びベトナムにおいて運営を行う外国人またはベトナムにおいて発生

した所得を有する外国人の場合)の合計額である。

VAT 税額が請求額の合計に含まれる物品やサービスの購入の場合、課税後の

価格及び本通達第 B章 I節 1.10項に定められる計算方法に基づき、課税前の価

格や仕入 VAT税額を算定する。

例 No.18:当期、会社 A は VAT 税額が請求額の合計に含まれるサービス購入の

支払いをする。請求額の合計は 1.1 億ドン(VAT を含む)、VAT 税率は 10%、控

除可能な仕入 VAT税額は以下の通り計算される。

控除可能な仕入 VAT税額=[1.1億 / (1+10%) ] x 10%= 1億ドン

つまり、VAT賦課前の価格は 1億ドンで、VAT税額は 0.1億ドンにとなる。

税務署の調査によって、仕入 VAT として控除された VAT インボイスに記載されて

いた税率が誤った税率であることが判明した場合、税務署は以下のように取扱う。

VAT インボイスに記載された税率が VAT に関する法令に定められた税率より高

い場合、課税事業者は VAT に関する法令に定められた税率に基づいて算定され

た VAT税額のみを仕入 VAT として控除することができる。VAT インボイスに記載

された税率が VAT に関する法令に定められた税率より高い場合で、売主がその

高い税額で売上 VAT を申告・納税している時、当該インボイスに記載された VAT

税領を仕入 VAT として控除することができるが、税務署から書面によりそれらが

確認できることが必要である。VAT インボイスに記載された税率が VAT に関する

法令に定められた税率より低い場合、課税事業者は VAT インボイスに記載され

た税率で計算された VAT税額のみを仕入 VAT として控除することができる。

(c) 仕入 VATの控除

c.1. 課税対象の物品及びサービスの製造や提供のために利用された物品及びサー

ビスに係る仕入 VATはすべて控除できる。

c.2. 課税対象と非課税対象の物品及びサービスの製造や提供のために利用された

物品及びサービスに係る仕入 VAT については、課税対象の物品及びサービスの

Page 19: ベトナム付加価値税 Circular 129-2008-TT-BTC

製造または流通に係る仕入 VATのみが控除可能である。課税事業者は、控除可

能な仕入 VAT と控除できない仕入 VAT を区別し記帳する必要がある。それらを

区別できない場合、販売された物品及びサービスの売上額を元に按分し、課税対

象となる物品・サービスの売上に対応する仕入 VATのみが控除される。

c.3. 課税対象ならびに非課税対象となる物品及びサービスの製造や提供のために購

入された固定資産に係る仕入 VATについては、その全額を控除することができる。

但し、以下の場合は、仕入 VAT を控除できず、固定資産の取得原価の一部とし

て計上される。

国防・国家安全のための武器及び兵器の製造に利用される特別な固定資産

金融機関、再保険を目的とする企業、生命保険、証券業の事務所、病院、学

校として利用される建物及び設備、乗客及び貨物の輸送業、旅行業に利用さ

れない民間の航空機及びヨット

企業の固定資産となる、従業員のための食堂、休憩室、無償の社宅、更衣室、駐

車場、トイレ、事務所・社宅の給水設備、事業員のための医療施設に使用される

建物に係る仕入 VATは控除できる。

9 人乗り以下の自動車(乗客及び貨物の輸送業、旅行及びホテル業に利用される

自動車を除く)については、購入価額が 16 億ドンを超える場合、超える部分に対

する VATは控除できない。

c.4. 農業、林業、畜産業または水産業の事業者が、農産物、林産物、水産物を原料

として利用して、VAT の課税対象となる加工品の製造(輸出のための未加工品及

び VAT 対象の半加工の農林水産物を含む)を営む場合、資本投資、製造・加工

及び販売のすべての段階における仕入 VAT を申告し控除することができる。これ

らの事業者が、課税対象とならない未加工または半加工の農林水産物も同時に

販売する場合は売上高を基に按分した課税対象製品の売上に対する部分の仕

入 VATのみを控除できる。

c.5. 自然災害、火災あるいは不測の事故により損失、または損壊した固定資産に係る

仕入 VATは控除できない。

c.6 課税対象の物品・サービスの広告宣伝や販売促進活動のために利用される物品

(輸入されたものならびに課税事業者自らによって生産されたものを含む)に係る仕

入 VATは控除できる。

c.7. 本通達第 A章 II節に定められる非課税対象となる物品やサービスの製造や流通

に利用される物品及びサービスに係る仕入 VAT は、固定資産の取得原価、原材

料原価あるいは費用に含め、売上 VATからの控除はできない。ただし、以下の非

課税取引の場合を除く。

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本通達第 A章 II節 19節 a項目に定められ、外国組織または個人による人

道支援または無償援助のために、課税事業者によって購入された物品及

びサービスに係る仕入 VATはすべて控除可能である。

油田の探査,掘削及び開発に使用される物品及びサービスに係る仕入

VATはすべて控除可能である。

c.8. 控除可能な仕入 VAT は、当該購入された物品が使用されたか或いは在車に

あるかに関係なく、各月の VAT 納税額の計算の際に仕入 VAT として申告し控除

できる。インボイスまたは証票の脱漏により、発生月に申告できなかった控除可能

な仕入 VAT に関しては、発生月から最長6ヵ月の間で申告し、仕入税額控除を適

用することができる。

例 19: 課税事業者 A は 2009 年 2 月 10 日に発行された VAT インボイスを所有

しているが、会計担当が 2009 年 2 月に当該インボイスの申告を失念し行わなか

った場合、2009年 7月までに仕入 VATを申告・控除することができる。

c.9. 課税事業者は、税法の規定に従い、仕入税額控除できない仕入 VAT を法人税計

算上の損金参入、または固定資産の取得原価に算入することができる。

c.10.事業者により直接的に経営されない病院や診療所、療養施設、学校、訓練校な

どその他の事業活動を行わない組織が購入した物品及びサービスに係る VATの

控除や還付の申請ができない。

ただし、上記の組織が、VAT の課税対象取引を行った場合には、当該取引に開

する登録及び申告・納税しなければならない。

例 20:企業 A の事務所は、直接的な経営を行わず他の組織からの支援で活動し

ているが、事務所のオフィスに空スペースがあり、賃貸する場合、当該賃貸活動

については別々に管理し、申告・納税すること。

1.3 仕入 VAT控除の要件

a. 購入された物品及びサービスの合法的な VAT インボイス、通関時の納税証明書、あるいは

財務省が別途定める規定に従って外国契約者の代わりに納付した外国契約者税の納税証

票があること。

b. 購入した物品またはサービスの対価の支払いが、銀行送金で行われたことの証明書がある

こと。ただし、VAT インボイスにつき VAT を含む金額が 2,000 万ドン以下の物品またはサー

ビスの購入は対象外である。

VAT を合む金額が 1 件当たり 2000 万ドンを超える取引については、銀行送金の証明がな

い場合、仕入 VAT 控除はできない。課税事業者は、VAT インボイスと購入に関する証拠書

類の明細を別途申告書に記載しなければならない。

Page 21: ベトナム付加価値税 Circular 129-2008-TT-BTC

2,000 万ドンを超える取引であるが、延払いや分割払いで支払われる物品やサービスの購

入に関しては、物品・サービスの購入契約書、VAT インボイスならびに銀行送金の証明書に

より仕入 VAT 控除を申告することができる。その際には,仕入 VAT 額控除を行う VAT イン

ボイスの明細に,廷払いや分割払いの支払期間を記載しなければならない。支払期限がま

だ到来していないため、銀行送金の証明書が提示できない場合においても仕入税額控除は

可能である。支払期限が到来した段階で、銀行送金の証明書が入手できない場合は、VAT

額控除を適用することはできず、遡って、仕入 VATの控除額を減算しなければならない。

例 21:2009 年 1 月、製造及び事業活動のため、A 社は B 社から製品を購入した。契約の総

額は 3、3 億ドン(税率 10%の VAT を含む)。契約によると B 社への返済期限は 2009 年 5

月である。

この場合、A社は 2009年 1月に 3千万ドンの仕入 VAT控除を申告する。2009年 5月の支

払期限が到来した時、3、3 億ドン支払いの銀行送金の証明書を提示する必要がある。銀行

送金の証明書を提供できない場合、2009 年 1 月に控除申告した税額から、2009 年 5 月の

仕入 VAT控除額を減算しなければならない。

2009 年 5 月の支払期限が到来し、A 社は銀行送金証明書を提示できるが、証明書の記載

額が 2、75 億ドンである場合、控除できる税額は 2,500 万ドンのみである。そのため、2009

年 5月の仕入 VATの控除額を 500万ドン減算しなければならない。

購入した物品及びサービスに対する支払いが、契約書に具体的に規定され、他の債権の回

収と相殺された場合、あるいは、他の第三者による銀行送金で決済された場合も、銀行送金

による支払いと認められる。相殺等により決済を行った残額が 2,000 万ドンを超えており、そ

れが現金で返済された場合は、銀行送金により支払われた部分に相当する仕入 VAT のみ

が控除できる。課税事業者は、仕入税額控除を適用する VAT インボイス・証票の明細上で、

これらの特別な契約に基づく返済方法も明記しておかなければならない。

また、同日内で1つの仕入先との間に 2,000 万ドン以下の取引を複数回行った場合、その日

のインボイスの合計金額が 2,000 万ドン超えれば、仕入税額を控除できるため、銀行送金の

証明書が必要である。

c. 輸出用の物品及びサービス(同節 1d、1e 項目に定められる場合を除く)に関しては、仕入

VAT を控除・還付するため、本通達同節 a,b 項目及び B 章 II 節 1.2 項目に定められる条件

を満たす必要がある。詳細は以下の通りである。

c.1. 外国の法人または個人との間に締結された物品の売買契約書、委託加工契 約書。輸

出代理人による輸出の場合は、輸出委託契約、解約合意書(契約が満了している場

合)、委託者と代理人との問に交わされた定期的債権債務の調整に関する書類。なお、

輸出された物品の数量、品種及び金額が記載されたもの、外国の法人または個人と

Page 22: ベトナム付加価値税 Circular 129-2008-TT-BTC

輸出代理人が締結した契約書の番号及び日付、外国の組織または個人から輸出代

理人への銀行送金受領書の番号と日付及び金額、委託者から輸出代理人に支払わ

れた代金の受領書番号と日付及び金額、輸出代理人による通関書類の番号及び日

付などを明記する必要がある。

c.2. 税関の証明印のある通関書類。

物理的な媒体や文書でコンピュータ・ソフトウェアを輸出する場合、通常の輸出品と同

様の通関書類が必要である。

但しなお、以下の場合には,通関書類は必要とされない。

サービスやソフトウェアの電子メール等による輸出。ただし、Eコマースに関する規

定に従い、電子メール等により輸出されたサービス及びソフトウェアの受取りを証

明する書類を買手から入手する必要がある。

輸出加工企業への建設及び据付サービスの提供

輸出加工企業への電気、水道、文具またはその他日常用品の販売

c.3. 輸出された物品及びはサービスの対価は、以下の通り、銀行送金によって受領する必

要がある。

銀行送金による受領とは、契約書に規定された支払い方法や銀行の規定に従って、

外国の輸入者の取引銀行から輸出者の銀行に代金が送金されるということであり、そ

の銀行送金の証明とは、輸出者の取引銀行が発行する入金通知書である。輸出契約

の中で延払いの方法が規定されている場合、課税事業者は支払期日ごとに銀行送金

による領収書を準備する必要がある。輸出代理人の場合は、当該代理人自身が、外

国の組織または個人から銀行送金により返済を受ける必要がある。

以下の場合についても、銀行送金で代金が受領されたものとして見なされる。

+輸出された物品またはサービスの代価の受領が、海外にいる売却先からの借入金

と相殺によって行われる場合、以下の手順に従い書類を準備しなければならない。

(1) 金銭消賃貸借契約書(1 年未満の貸借の場合)、あるいはベトナム中央銀行

より発行された借入金登録書(1年以上の貸借の場合)

(2) 海外からベトナムへの銀行送金証明

輸出された物品またはサービスの代価の受領が売却先からの借入金と相

殺によって行われる旨が記載された輸出契約書。

(3) 相殺に関する海外の売却先からの書面での確認書

(4) 輸出売掛金と相殺額に差額がある場合、差額の決済は銀行送金により支払

われなければならない。銀行送金の証明書については同項目の規定に従う。

+輸出企業が、輪出物品またはサービスの売掛債権を、海外の売却先企業の資本金

とする場合、以下の手順に従い書類を準備しなければならない。

(1) 資本出資契約書

Page 23: ベトナム付加価値税 Circular 129-2008-TT-BTC

(2) 輸出品またはサービスの代価を出資金とすることを記載した輸出契約書

(3) 出資される資本金が輸出売掛金より低い場合、差額の決済は同項目の規

定 に従い、銀行送金により行われなければならない。

+輸出物品またはサービスの代価の支払いについて、売却先が外国の第三者(組織

または個人)に依頼した場合、その旨を輸出契約書(輸出契約書の附録や輸出契約

の修正文書など)に記載する必要がある。

+売却先である外国法人が、ベトナム国内の自社の駐在員事務所に代価の支払いを

代行させた場合、その旨を輸出契約書(輸出契約書の附録や輸出契約の修正文書

など)に記載する必要がある。

+輸出者の売掛債権が、売却先である外国の組織または個人がベトナム国内の第三

者に対して有する債権と相殺によって決済されることが輸出契約書に記載されてお

り、当該第三者から輸出者の銀行口座への送金が行われた受領証明書がある場

合、同時に、輸出者は外国の組織または個人とその第三者との間における債権債

務の相殺を証明する書類を作成する必要がある。

+輸出代金が、売却先である外国の組織または個人がベトナムの金融機関に開設し

た銀行口座から支払われ、輸出契約書(輸出契約書の附録や輸出契約の修正文書

など)に記載されている時、輸出者の銀行からの入金受領証明書が支払い証明とな

+その他の輸出物品及びサービスの代価の支払いについては政府による規定に従う。

+労働者派遣で派遣される労働者から報酬を現金で受け取る場合、受領書が必要で

ある。

+課税事業者が外国の博覧会や展示会の販売を目的として物品を輸出し、当該博覧

会や展示会での売却収入があった場合、ベトナム国内に外貨で送金された売上代

金に関する税関への申告書と、銀行送金の証明書が必要である。

+政府の対外債務の返済を目的として輸出された物品またはサービスについては、

外国の相手先が当該輸出物品・サービスと債務を相殺することに合意したことを示

す外国取引銀行からの確認書類、または、債務と相殺するために外国の相手先に

送付された書類の送付証明、ならびに、財務省の定める規定に従って作成された受

領書が必要である。

+輪出された物品(輸出品の加工委託を合む)またはサービスの代価が、当該売却先

から購入された物品またはサービスとの交換により決済される場合、以下の書類が

必要である。

(1) 交換により決済されることが明記された輸出契約書

(2) 外国側からの物品及びサービスの購入契約書

(3) 交換のために輸入された物品の通関書類

Page 24: ベトナム付加価値税 Circular 129-2008-TT-BTC

(4) 輸入された物品またはサービスの対価の金額に関する相手先からの確認

(5) 輸入された物品及びサービスの対価と輸出売掛金に差額がある場合、その

差額の決済は銀行送金にて行われなければならない。

+首相により公布される国境が隣接する近隣諸国との通商に関する法令に該当する

諸国への輸出については、財務省ならびに中央銀行の規定に従った手続を行う必

要がある。

+関連する法令及び規定に沿った輸出物品やサービスに係るその他決済方法。

c.4. 物品またはサービス販売の VATインボイス、或いは加工料に関するインボイス

d. 輸出とみなされる取引に係る仕入 VATの控除・還付の要件

d.1. 外国企業等との国際取引、売買・委託加工、口銭仲介業に関する商法の規定に従う中

間加工品について

- ベトナム国内での搬入先が明記され、外国企業等により署名された委託加工契約

委託加工料(委託契約書に明記されたの加工料と同様な額)、加工品の数量、ベト

ナムにおける搬入先が明記された VATインボイス

加工品の搬送指示書・受領書で、受託加工者ならびに加工品の受取人によって認

証され、かつ、当該委託加工契約を管轄する税関で承認されたもの

外国企業との加工料金の決済は、同項目 c.3.の規定に従って銀行送金で行われな

ければならない。

加工品の搬送指示に関する手続き・書類は税関総局の規定に従わなければならない。

例 22: A 社は外国企業と委託加工契約を締結する。委託加工品の数量は靴のソー

ルが 20 万足、委託加工料は 8 億ドンである。委託加工契約書には、受取人は、最終

製品の製造を目的とするベトナム国内の B社であることが明記されている。

その場合、A 社は、輸出向け商品の中間加工品を取り扱っていると認められ、B 社へ

のソールの搬入証明書に、数量、種類、製品の詳細等をを明確に記載すれば、8 億ド

ンの売上には VAT税率 0%が適用される。

d.2. 外国企業等との国際取引、売買・加工代理店の事業に関する商売法の規定に従う直

接引き渡しの輸出について

販売される物品、数量、金額、ベトナム国内の受取先の社名及び住所が明記された

外国企業等との売買契約書

物品がベトナム国内の指定先に搬送されたことを証した税関書類

販売代金が外国企業等により一般的に交換可能な外貨で銀行送金されたことを証

する受領書

Page 25: ベトナム付加価値税 Circular 129-2008-TT-BTC

外国の購入者名、物品の受取人の社名及び受取住所が明記された VAT インボイ

外資系企業の国内輸出については、投資ライセンスの規定に従わなければならな

い。

d.3. ベトナム企業が外国での建設工事を行うため輸出された資材や原料に関して、当該企

業が仕入 VATの控除・還付を申請する場合には、以下の条件を満たす必要がある。

輪出された資材・原料の通関書類

実際に輸出される資材等が、あらかじめ当該企業の取締役により承認された輸出

品リストと一致すること。

輸出代理人との契約書(輸出代理人を利用する場合)

d.4. ベトナム国内の企業が、外国で建設工事を請け負う別のベトナム企業に資材や原料を

販売し、直接に外国に搬送した場合、当該資材等に係る仕入 VAT の控除・還付を申

請する場合には以下の条件を満たす必要がある。

輸出された資材・原判・の通関書類(税関の確認の添付が必要)

実際に輸出される資材等は、あらかじめ当該企業の取締役により承認された輸出

品リストと一致すること。

ベトナム企業と外国で建設工事を行う別のベトナム企業との間で締結され、資材等

の搬送条件、数量、品名ならびに金額が明記された売買契約書

輸出代理人との契約書(輸出代理人を利用する場合)

銀行送金の証明書

輸出代金の銀行送金による受領証明輸出品の VATインボイス

上記の輸出取引または輸出とみなされる国内取引について、通関からの確認はあるも

のの、その他手続や書類が十分でない場合、課税事業者は、売上 VAT の請求・納付は

求められないが、仕入 VAT の控除はできない。委託加工品や国内輸出される輸出品に

関し、上記の条件を1つでも満たさない場合、課税事業者は国内販売の場合と同様に申

告・納税が求められる。輸出サービスを提供する課税事業者が、銀行送金での決済、或

いは銀行送金決済と見なされる決済を行わない場合、売上 VATに係る税率 0%の適用

ができず、売上 VATの請求・納付は求められないが、仕入 VATの控除ができない。

e. 帳簿方式から控除方式へ変更した場合の仕入 VATの控除

帳簿方式により申告していた家族経営の事業者が、控除方式に申告・納税方法を変更

した場合、控除方式を採用した月の申告から仕入 VAT を控除できるが、変更前に発生

した仕入 VATは控除できない。

1.3 課税事業者は、以下の場合は仕入 VAT控除はできない。

合法と認められない VATインボイス

Page 26: ベトナム付加価値税 Circular 129-2008-TT-BTC

VAT 額が記載されない VAT インボイス(特別に VAT を含んで売価の記載が認めら

れるインボイスを除く)

売手の社名、住所、税コードの記載がない、或いは間違っている

偽物、消去、不適切な修正、物品またはサービスの売買が実際に発生しない虚偽

のインボイス

実際に販売或いは交換された物品またはサービスの価値を反映しないインボイス

2. 簡易課税方式(帳簿方式)

2.1 帳簿方式は以下の対象に適用される。

a. 個人または家族経営の事業者で、会計法に則った会計帳簿、VAT インボイス及び

領収書を整備していないもの

b. ベトナム国内で事業を行う(外国投資法に基づく投資形態を有しない)外国法人、個

人またはその他の組織で、ベトナムの会計法に則った会計帳簿、VAT インボイス及び

領収書を整備しないもの

c. 金、銀、宝石あるいは外国通貨を売買するもの

控除方式を採用する課税事業者が他の事業と同時に金、銀、宝石あるいは外国通

貨の売買業と加工業を行っている場合、金、銀、宝石あるいは外国通貨の売買業に

関する VAT には帳簿方式が適用されるため、それらの取り扱いは区別して管理さ

れなければならない。

2.2 VAT額の確定

帳簿方式による、VAT額は以下の通り算定される。

VAT額=課税対象物品及びサービスに係る付加価値額 x 適用税率

a. 付加価値額は、物品及びサービスの販売額から、販売に関連して仕入れた物品及

び サービスの購入額を控除した額である。

物品及びサービスの販売額とは、それらが現金により回収されているか否かに関わ

らず、実際に請求書に記載された販売額であり、VAT やその他追加的な請求額な

どを合んだ合計金額である。

販売に関連して仕入れた物品及びサービスの購入額とは、販売された物品の製造

やサービスの提供に使用することを目的として購入或いは輸入された物品及びサー

ビスの対価であり、仕入先の請求する VATを含む金額である。

事業活動において付加価値額は次のとおり確定される。

製造及び販売の事業活動については、販売額と、製造及び販売のために購入された物品

及びサービスの対価の差額である。課税事業者が物品の販売に関連する原材料、商品

及びサービスを区別できない場合、以下の通り算出される。

売上に対応する原価=期首在庫+期中購入額-期末在庫

例 23:月次で A社は製品 150個を販売し、売上は 2千 5百万ドンである。

Page 27: ベトナム付加価値税 Circular 129-2008-TT-BTC

原材料費は 1千 9百万ドン、内訳は次のとおりで、VAT税率は 10%である。

主要料材料費:1千 4百万ドン

それ以外の材料費:5百万ドン

従って、A社の VAT納付額は以下の通り計算される。

販売される製品の VAT額=2千 5百万ドン-1千 9百万ドン=6百万ドン

VAT納付額=6百万ドン x 10%=60万ドン

建築及び据付作業を行う事業については、当該事業から得られた収入から、原材料、動

力、輸送、サービス及びその他の建築及び据付作業に関連する費用を控除した額。

輸送サービスを行う事業については、輸送、荷積み及び荷降ろし等で発生した収入から、

燃料費、スペアパーツ及びその他の輸送サービスに関連する費用を控除した額。

ケータリング・サービスについては、飲食代、サービス報酬及びその他の収入から、ケータ

リングに関連する費用を控除した額。

金、銀、宝石及び外国通貨の売買に関しては、当該商品の販売額から仕入額を控除した

額。

課税事業者が控除方式を適用する事業と、帳簿方式を適用する金、銀、宝石または外国

通貨の販売を兼業する場合、異なる申告・納税方法の業種ごとに VAT を算出しなければ

ならない。

業種ごとに会計帳簿が記帳できない場合、控除方式と帳簿方式の適用売上高の割合で、

仕入 VATを按分計算する。

その他の事業活動に関しては、当該事業活動から発生する収入とそれに対応する売上原

価を控除した額。

帳簿方式が適用される事業を行う課税事業者は固定資産を形成する資産、投資、建築物

等の購入に伴い支出した VAT額を、VAT納税額算定から控除できない。

b. 課税事業者が適切に VAT インボイスを発行しており、契約書や領収書により売上全額

を正しく把握することはできるが、売上に対応する仕入額を決定するための VAT インボ

イスの整備が不十分である場合、売上に対する一定のみなし VAT 税率を乗じて、VAT

を算定する。

付加価値額の算出に用いられる付加価値率は以下のとおりである。

商業(卸売りならびに小売業) 10%

サービスならびに建設業(据付け工事を除く) 50%

製造、輸送、物品の販売に付随するサービス 30%

c. 正規の会計帳簿を記帳せず、また、VAT インボイスや領収書を整備しない個人事業者

あるいは家族経営者は、別途、財務省の定める付加価値率を用いて VAT 納税額を算

定する。

Page 28: ベトナム付加価値税 Circular 129-2008-TT-BTC

IV. 物品及びサービスの売買のインボイス・証票

課税事業者は、物品及びサービスを販売する際、現行の規定に則ってインボイス、証票を整備しな

ければならない。

1. 控除方式を利用する課税事業者は、物品及びサービスの販売の際に VAT インボイスを

利用し、インボイスには漏れなく適切に必要情報を記入しなければならない。インボイス

には、課税前の価格、価格以外に手数料(ある場合)、VAT 額及びその合計額(請求価

格)を記載する必要がある。課税前の価格及び VAT 額が明記されないで請求価格だけ

が記載されたインボイスの場合(特定な証票の場合を除き)、VAT額はインボイスまたは

証票に記載された請求価格に基づき算定される。

帳簿方式で VAT を納付する課税事業者は、物品及びサービスを販売する際、商業イン

ボイスを利用しなければならない。

2. インボイス及び証票の作成方法について

2.1 控除方式で VAT を納付する課税事業者は、次の場合においても VAT インボイスは必

要であり、VAT税率及び VAT額を記載せずに VAT を含まない販売価格だけを記載し、

非課税取引の物品及びサービスである旨をインボイスに明記しなければならない。

・非課税取引に該当する物品及びサービスを販売

・金、銀、宝石或いは外国通貨の売買

2.2 控除方式により VAT を納税する輸出入事業者が委託を受けて他の事業者から VAT 課

税対象となる物品の輸入する場合、委託者へ物品を引き渡す時に、次の証明書を作成

すること。

輸入事業者が物品を輸入したときに VAT を納税した場合は、輸入事業者は輸入委託

者へ VAT インボイスを作成する。当該 VAT インボイスは、輸入委託者が物品の仕入

VAT を控除するための根拠となる。輸入事業者が物品を輸入したときに VAT を納税し

ない場合は、輸出入業者が輸入委託者に物品を引き渡す時に出庫伝票及び輸送伝票

を作成すること。輸入物品の VAT を納税しない限り、VAT インボイスを作成することが

できない。なお、出庫伝票及び輸送伝票は、市場の商品流通の証明書に関する規定に

従うこと。

VATインボイスには、下記の内容が必要である。

(a) 輸入物品の CIF 価格や輸入税額、特別消費税、その他加算額(ある場合)などの VAT

賦課前の販売価格

(b) 輸入時に納税された VAT税率、VAT額

(c) 請求価格(=(a)+ (b))

コミッションに関しては、輸出入事業が別途、VATインボイスを作成する。

2.3 控除方式で VAT を納税する課税事業者、或いは、輸出向け商品を委託加工する課税

事業者が VAT課税対象となる物品を輸出した場合、VATインボイスを利用する。

Page 29: ベトナム付加価値税 Circular 129-2008-TT-BTC

出荷時に VAT インボイスの作成のための根拠がない場合、出庫伝票及び輸送伝票を

利用し、輸出手続が完了後に VAT インボイスを作成する。

輸出代行の場合、委託者が物品を出庫する際の出庫伝票及び輸送伝票を利用する。

実際に輸出された後で、当該物品の VAT 及び還付の申請のため、委託者は VAT イン

ボイスを作成する。当該 VAT インボイスは、輸出時に税関により確認された物品の数

量・価格・その他の関連証明書類に基づく。委託者は VAY インボイスのオリジナルを補

完し、複写控えを輸出事業者が保管する。

税務署で認められた場合に限り、輸出事業者は外国売却先向けのインボイスを自社で

印刷し利用することができる。当該インボイスは、VAT 申告・納税及び還付に利用できる。

2.4 広告宣伝、見本、贈与、寄付及内消費用の物品に係るインボイスの利用について

(a) 広告宣伝、見本などの販売促進のために利用される物品及びサービス(商法に従うも

の)には VAT インボイスが必要である。インボイスには、物品の品名、数量、広告宣伝

に使われる旨を明記し、税率、VAT 税額の部分は何も記載せずに削除する必要がある。

(b) 贈与、寄付、交換、労働の対価としての支払われる、或いは内部消費のための物品及

びサービスについて、VAT インボイスまたは商業インボイスの作成が必要である。イン

ボイスには、VAT額の算出に関する十分な情報を明記しなければならない。

販売活動のために物品及びサービスを利用しない場合、輸送代金、郵便通信代金、仕

入 VAT の算定は不要であるが、内部消費の物品及びはサービスの利用について一定

のルールを定め、管轄機関から承認を受ける必要がある。

2.5 値引の場合、インボイスに値引き価額、VAT 税額、VAT を含む請求価格の明記が必要

である。実際に販売される物品及びサービスの数量と売上に基づいた一定の値引き基

準を設定するとき、値引は一定の基準に到達した後のインボイスで調整される。調整さ

れたインボイスには値引対象となる物品及びサービスのインボイス番号等を明記する。

2.6 課税事業者が、国内の別の地方(中央直轄省・都市)にある付属支店・店舗に販売目的

の物品を輸送するとき、或いは、販売代理店に物品を輸送する場合、以下からインボイ

ス及び証憑の利用方法を選択する。

(a) VATインボイスを都度申告・納税の根拠として利用する方法。

(b) 出庫伝票及び内部輸送伝票を利用する方法。販売代理店に輸送した場合、販売代理

店への出庫伝票及び内部輸送伝票を利用する。

付属支店・店舗、販売代理店などが物品を売却した際、課税事業者は売却先に VAT イ

ンボイスを作成する。付属支店・店舗、販売代理店は売却した物品のリストを作成し、課

税事業者は当該リストを基に VAT インボイスを作成する。

売却された物品及びサービスの数量、売上が大量の場合は、5 日から 10 日間ごとにリ

ストを作成することも認められる。なお、物品に異なる VAT 税率が適用される場合は、

適用される VAT税率ごとにリストを作成しなければならない。

Page 30: ベトナム付加価値税 Circular 129-2008-TT-BTC

付属支店・店舗、販売代理店などは、売却された物品に係る VAT を申告・納税すること。

また、課税事業者が発行する VATインボイスにより仕入 VAT控除もできる。

2.7 物品の代理購入事業者は、購入委託事業者に物品を配達する際、購入された物品及び

コミッション(ある場合)についてインボイスを作成する必要がある。

2.8 売主が VAT インボイスを発行した後に、物品の不良が発覚し物品の全部或いは一部の

返品が発生した場合は、買主は返品する物品の VAT インボイスを発行すること。当該

VAT インボイスには、返品となる物品の数量、種類、返品理由、VAT 税額を明記するこ

と。売主は当該 VAT インボイスをもとに売上 VAT を減額し、買主は仕入 VAT を減額す

る。

買主が VAT インボイスを発行できない場合は、売主と買主の間で覚書を作成する。合

意書には、返品の数量、種類、VAT 賦課前の価格、VAT 額、返品理由を明記する。売

主は、当該議事録と VATインボイスを保管し、売上 VAT減額の根拠とする。

売主が物品を出荷し VAT インボイスを発行したが、買主が物品をまだ受取る前に、物

品の不良が判明し、物品の全部或いは一部の返品が発生した場合、売主と買主の間で、

覚書を作成する。議事録には、返品の数量、種類、VAT 賦課前の価格、VAT 額、返品

理由を明記する。売主は、当該議事録と VAT インボイスを保管し、売上 VAT 減額の根

拠とする。

2.9 物品及びサービスが販売され、売主が VAT インボイスを発行したが、物品の品質、要

件、仕様にそぐわない、又は適正税率に従わないという理由から、販売価格或いは税率

に変更が生じる場合、売手と買手は交渉し覚書を作成する。覚書には、物品の数量、資

格、調整販売価格、調整税率理由を明記する。売主は調整価格に基づき調整用の VAT

インボイスを発行する。当該調整用 VAT インボイスには、販売価格の調整(負数で記載

してはならない)、と調整対象となる当該インボイスの番号等を明記する。当該調整用イ

ンボイスに基づき、売手と買手は売上及び売上 VAT 額、仕入 VAT を調整する。売主は

販売時の VAT インボイスの税率が規定の税率より高いかつ買手を特定できない場合

には調整用 VATインボイスを発行できない。

2.10 卸売業において、事業者は出荷時に出荷伝票及び輸送伝票を利用し、販売時にイン

ボイスを作成しなければならない。

2.11 小売業が規定を下回る対価の物品及びサービスを販売した場合はインボイスの作成が

不要であるが、買手の要求があればインボイスまたは小売詳細を作成しなければならな

い。同日中に事業者は小売詳細に基づきインボイスを作成する。

2.12 長期建設工事あるいは工事の進捗や工事の完了に応じて決済される場合、建設引渡し

決済に対応するインボイスを作成する必要がある。インボイスには VAT 賦課前の代金

Page 31: ベトナム付加価値税 Circular 129-2008-TT-BTC

及び VAT を明記する。工事完成に対応するインボイスを作成したが、建設工事価額に

調整がある場合には、調整用インボイス及び証票を作成しなければならない。

2.13 販売・賃貸を目的として政府より割り当てられる土地で住宅建物建設業、販売・リース

を目的としてインフラ整備を販売する事業者、輸送サービス、国際旅行サービスなどを

実施する事業者は、以下の通り VATインボイスを作成する。

(a) 販売代金は、住宅建物価格及びインフラ設備の価格である。(住宅建物価格は土地使用

権価格を別々に、または土地使用権リース価格とインフラ整備価格を別に記載する)、

VAT賦課前の輸送事業による売上・旅行事業による売上を記載する。

(b) VAT 課税標準は、同通達第B章I節第 1.8 項の規定に基づくもの、飲食や輸送料などが

控除された輸送による売上、旅行事業による売上である。

(c) 税率、VAT税額、請求価格について

不動産、インフラ建設、販売目的の住宅建物の建設業が、工事の進捗または契約書上

のスケジュールに基づいて請求する場合、それに応じて VAT インボイスを作成する。

VAT インボイスには、受取代金、控除する土地使用権価格、税率、税額を明記する。土

地使用権価格は、工事の進捗または契約書上のスケジュールに応じた請求額、引渡し

時点ので控除できる土地使用権価格に基づき算定される。

2.14 課税対象となる資産をリースする事業者は、VAT インボイス(国内で購入された資産の

場合)を保持する。或いは、輸入時の VAT 納税証明書(輸入された資産の場合)を保持

する。ファイナンスリースのインボイス VAT 総額と、資産購入時の VAT インボイスの税

額、又は VAT納税証明書の VAT税額が同額でなければならない。

非課税対象の資産を購入した場合、VAT インボイス或いは VAT 納税証明書がない場

合は、リースインボイスに VATを記載できない。

ファイナンスリースの資産に係る VAT が全て控除され、借主に所有権を引渡す場合、リ

ース事業者は資産に関する一切の書類を借主に引渡すこと。

ファイナンスリースの課税事業者は、同サービスに対して、VAT の申告・納付する義務

を負わない。同課税事業者は(資産購入時の)当該 VAT インボイスに基づき、当該資産

の VATの申告・納付をしなければならない。

ファイナンスリースの課税事業者は、同サービスに対して、VAT の申告書を提出する義

務を負わないが、販売した又は購入した物品及びサービスについてリストを作成する。

当該リストにおける VAT 額は、資産購入時の VAT インボイスの VAT 額と合理性がと

れていること。

課税事業者であるファイナンスリースは他社に賃貸・販売した財産に対する申告書類

を提出しなければならない。

Page 32: ベトナム付加価値税 Circular 129-2008-TT-BTC

借入の契約不履行により、賃主が資産を回収する場合は、賃主は未払 VAT を確定し、

借主へ通知する。別の借主に別のリース契約に基づき同資産をリースする場合、引き続

き同資産の未払 VATを回収する。

リース期間中に、資産を借主或いは第三者に販売する場合には、未回収 VAT を計算し、

回収済み VAT の VAT インボイスを作成すること。その場合、未回収の VAT のみが仕

入 VAT控除できる。

賃主及び借主が一緒に資産購入した資産を当該借主にリースする際に、貸主が拠出

した資産相当額をリース料及び金利額の上限として請求する場合には、当該資産購入

時の VAT インボイスは貸主により保管される。賃貸主が資産購入時に拠出した額に相

当する VATは、リース初回のインボイスに算入される。

ファイナンスリース契約が終了し、借主が VAT を全額支払った後、両当事者の合意の

上で同契約を更新する場合は、次回売上には VATが課税されない。

2.15. 外国で外貨売買を行う事業会社は、外貨ごとに売上表を作成するほか、会計法に則り、

外国での取引先との取引証明書類を保管すること。国内における外貨売買事業につい

ては規定に従い、領収書を作成する必要がある。

2.16. 金、銀、宝石売買業は、領収書を発行できない個人から購入する場合、購入した商品

をリストアップして管理しなければならない。

2.17. 輸出加工企業は物品及びサービス販売する時、財務省の規定に基づき商業インボイ

ス(或いは、自社で作成する領収書)を使用すること。

2.18. 出資・資本譲渡時のインボイス・証憑は下記の規定に従うこと。

(a) 法人ではない個人及び組織が出資する場合

a.1. 法人ではない個人及び組織が有限会社或いは株式会社に出資する場合、出資の証

拠書類は資本払込証明書或いは資産引渡し証明書である。出資される資産が新品で

かつ資本受渡委員会に認められる合法的な VAT インボイスを有する場合には、出資

される資産価格は当該 VAT インボイスに記載される価値(VAT は内税)により確定さ

れる。その際、出資を受け取った側は当該 VAT インボイスに記載の VAT 額を控除で

きる。

a.2. 個人が所有する資産或いは土地使用権を出資し民間の企業又は弁護士事務所を設立

する場合には、資産或いは土地使用権の譲渡手続きを実施する必要はない。但し、資

産価格を証明する合法的な書類がない場合、法令により定められる組織が発行する証

明書がなければ固定資産としての価格が確定されない。

(b) 企業が出資する場合

b.1. 企業に出資する場合は、生産・事業活動の為の資本の払込の記録、合弁・提携契約書

があり、当該証憑類には、資本受渡に関する社内機関により発行される資産評価額が

記載されていること、或いは法令により定められる専門機関により認められた資産価格

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が記載されていることが必要である。また、出資される資産に関する書類一式を用意し

なければならない。

b.2. 同一事業体における付属支店や付属組織間の資本譲渡

分割、統合、合併、事業変更を理由に同一事業体の中で資本譲渡を行う場合は、譲渡

指示書と譲渡資本に関する書類一式を用意すること。VAT インボイスを発行する必要は

ない。

企業の独立支店或い法人としての組織や支店の間で資本譲渡を行う場合は、規定に従い

VATインボイスを発行し申告・納税を行うこと。

企業は以下の場合においては VAT申告・納付を求められない。

- 土地使用権の対価として受取る現金、土地使用権及び土地使用権収用に関する支援

- 企業設立のための資本振込

- 同一事業体において独立決済をしない組織間での資本譲渡

- 分裂、統一、統合、合併、事業変更を理由とする資本譲渡

- 保険業における第三者からの回収金

- 物品及びサービス販売に関係しない代行回収金

2.19. 事業者が他の事業者から金銭上の支援を受ける場合、支援を受ける事業者は、支援

を受け取る際に、受領証明書を作成するほか、規定に従って法人税を申告・納付し、営業

外収益として計上する。支援をする事業者は支援契約で定められる目的のとおり支払証

明書を作成する。

2.20. 事業者が贈与、借用、返品の形式で物品を引き渡す場合、一般の商品売買に適用さ

れる規定に従い、VA インボイスを作成する。

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第 C章 VAT還付

課税事業者は下記において還付を受けられる。

1. 控除方式を採用する課税事業者が、連続する 3 ヶ月間において控除しきれない仕入

VAT がある場合、還付される税額は当該計算期間において控除しきれなかった仕入

VATの額である。

例 24:A企業は仕入 VAT及び売上 VATを次の通り申告する。

(単位: 百万ドン)

申告月 控除可能な仕入

VAT税額

発生した売上

VAT税額

税金債務 控除しきれなかっ

た仕入 VAT税額の

累計

2008年 12月 200 100 - 100 - 100

2009年 1月 300 350 +50 - 50

2009年 2月 300 200 - 100 - 150

上記の A企業は連続する 3 ヶ月間で仕入 VAT税額が VAT税額が売上 VAT税額 を上回った。そ

のため、A企業は 1億 5,000万ドンの還付を申告できる。

2. 事業登録を済ませた新設企業で、VAT 納付を控除方式を採用する企業、或いは、油

田・ガスの探査・開発投資案件で開業までに時間がかかり未だ生産活動を開始しない

場合には、次の場合において仕入 VATの還付を申請できる。

・ 開業までの期間が 1 年以上の場合、年度毎に投資のため使用される物品及

びサービスの仕入 VATの還付を申請できる。

・ 投資のため購入される物品及びサービスの仕入 VAT 税額の累計が 2 億ドン

以上の場合、当該 VAT税額の還付を申請できる。

3. 控除方式を採用する課税事業者が、既存の事業とは別に、準備段階にある新たな案件

を実施する場合、当該新規案件のため購入される物品及びサービスに係る仕入 VAT を、

既存の事業案件の生産活動による売上 VAT と相殺する。相殺した後にも、控除しきれ

ない当該新規案件の物品及びサービスに係るの仕入 VAT が 2 億ドン以上ある場合に

は、還付の申請が可能。

控除方式を採用する課税事業者で(全社の経理を一括で決算する事業体を除く)、未だ

事業登録及び税登録を行っていない開業前の新規案件が本社所在地と異なる中央直

轄省・都市にある場合、当該新規案件のため購入した物品及びサービスの VATが 2億

ドン以上であれば還付の申告ができる。但し、別途還付申請書類を作成すること。

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4. 当月内に輸出した物品及びサービスに係る VAT で控除しきれない額が 2 億ドン以上あ

る場合、課税事業者は還付を申請できる。当月内に物品及びサービスを輸出すると同

時にベトナム国内販売も行う事業体おいて、輸出した物品及びサービスの仕入 VAT が

2 億ドン以上であり、国内販売した物品及びサービスの売上げ VAT から控除した結果、

残った仕入 VAT 額が 2 億ドン未満の場合には還付を申請できないが、2 億ドン以上の

場合は還付を申請できる。

輸出に関して還付申請が認められる課税事業者とは、輸出代行(契約に基づき輸出を

代行する事業者)、委託加工(外国にある企業と直接的に委託加工契約を実施する事

業者)、中間加工(外国にある企業と委託加工契約を締結し、中間製品を国内に搬入す

る事業者)、外国での建設工事向けの輸出建材(外国にある建設工事を目的として、建

材等の物資を輸出する事業者)

5. 企業の分割、再編、解散、清算、破産、形態変更、譲渡、売却、国営企業のリース等によ

り、未払い税務を確定申告する際に、控除しきれない仕入 VAT 或いは過払い VAT が

ある場合。

6. 政府開発援助(ODA)、無償援助、人道支援プログラム・プロジェクト

6.1. 返済義務のない政府開発援助(ODA)

当該プログラム・プロジェクトの出資者、主なコントラクター、基金を拠出した外国組織によ

り指定される組織が同プログラム・プロジェクトのためにベトナムで購入した物品及びサー

ビスは、VATの還付を申請できる。

6.2. 外国にある組織又は個人の基金によりベトナムで人道支援金を使用して活動を行う組織

が当該プログラム・プロジェクトのために購入する物品及びサービスは、還付を申請できる。

例 25: 赤十字社は国際組織からの援助を受け、天災にあったベトナム国民に 2 億万ドン

の援助品を購入した。援助品の代価は 2 億万ドンで VAT は 2,000 万ドンである場合、赤

十字社は規定により税金の 2,000万ドンを還付する申告ができる。

政府開発援助金(ODA)を使用するプログラム・プロジェクトは財務省のガイダンスに従っ

て還付申請を行う。

7. 外国特権に関連する規定に従って外国特権を行使しようのためできる組織は、ベトナムで

物品及びサービスを購入する際に支払った VAT インボイス或いはインボイス(VAT が内

税)に記載の VATを還付申請できる。

8. 法律の規定により、管轄機関が還付を決定する場合について。

同章第 1、2、3、4、5、6、8 項目により還付申請を行う課税事業者は控除方法を採用し、事

業登記簿或いは投資許可書、法定の社印を有し、会計法に則った帳簿、インボイスを整備

し、税コードによる銀行口座を有していなければならない。

一度、還付を申請した仕入 VATを翌月以降に控除してはならない。

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第 D章 納税場所

課税事業者は、生産・事業を行う場所で VATの申告・納税を行うこと。VATの申告・納税は税務

管理法及びその施行ガイダンスに従ってき実施されること。

以下の特別なケースにおいて、VAT申告・納税場所は変更される。

1. 控除方式を採用する課税事業者が、中央直轄省・都市(本社と違う場所)に組立作業拠点、

加工作業拠点を含む付属事業所(独立した会計帳簿を持たない)を有する場合、当該省・都

市及び本社がある場所で VATを納税しなければならない。

原価計算を適切に行う付属事業所は、生産を行う場所で控除方式による納税を登録するほ

か、半製品又は製品を出荷する際(本社へ出荷を含む)、VATインボイスに従い、生産を行う

場所で申告・納税を行わなければならない。

付属事業所が原価計算を適切に行わない場合、本社は、VAT率 10%が適用される製品に

対して、生産工場がある場所で生産した製品及び関連製品から得た売上(税抜き)の 2%を、

VAT率 5%が適用される製品に対して 1%を乗じて計算した VAT税額を納付しなければな

らない。事業所のために支払った税金は本社がある場所での納税額から控除できる。

例 26: 企業 Aはホーチミン市に本社があり、バー・リャ-ヴン・タウに事業所(独立した会計

帳簿を有しない)がある。事業所では VAT率 10%が適用される製品を製造し、製品は本社

から販売される。この場合、企業 Aは毎月、バー・リャ-ヴン・タウで生産した製品及び関連

製品から得た売上(税抜き)の 2%を VAT として申告・納税しなければならない。事業所のた

めに支払いった税金は A企業のホーチミン市で納税すべき VATから控除できる。

2. 国庫及び税務機関の間のインボイス搬送について

納税者は本社がある場所の税務機関と同等の国庫に対し、VAT 及び中央直轄省・都市(本社

と異なる場所)におかれる付属支店の比率に従い VAT を納付する。国庫によって納税証明書

が異なるが、同証明書に納税義務が発生する各地方での国庫の口座を明記しなければならな

い。

課税事業者が本社がある場所で国庫に納税する場合、当該国庫が受領した納税額及び受領

書を事業所がある場所を監督する国庫へ搬送する。

第 E章. 施行事項

I. VAT徴収期間

1. 税務機関は事業者から VATを徴収し、還付を管理する。

2. 税関は輸入商品の VATを徴収し、管理する。

II. 有効事項

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1. 本通達は官報掲載から 15日後、2009年 1月 1日から適用され、財務書が公布した 2007年

4 月 9 日付けの通達 32/2007/TT-BTC 及び 2008 年 4 月 16 日付けの通達 30/2008/TT-

BTC と取って替わる。

2. 造船業は、本通達の有効日より前に VAT 税率の 5%で造船契約を締結したが、2008 年 12

月 31 日まで完成しておらず引渡しを行えない場合、引き続き税率の 5%を適用できる。これ

ら企業は 2009 年に持ち越される造船契約をまとめ、2009 年 3 月 31 日までに管轄税務署に

書面にて通知すること。

施行にあたり問題が発生した場合、事業体は速やかに財務省へ報告すること。

大臣代理

副大臣

Do Hoang Anh Tuan