ドイツ事情報告 - ホーム - connected! manufacturing | industrial … · 2016-10-14 ·...

Dr Axel H Saleck

Jun Matsumoto

[email protected]

ドイツ事情報告

IVI公開シンポジウム2016-Autumn-

Copyright 2016 (IVI) Industrial Value Chain Initiative

アジェンダ

ハノーバー・メッセを振り返って

多面的な国際連携

スマート・ファクトリーとプロトタイプ

中小企業支援

よく聞かれる質問に対する見解

OPC-UAはIndustrie 4.0において必須?

RAMIは技術アーキテクチャーモデル?

現時点で「Industrie 4.0対応」は可能?

Industrie 4.0は国家的アプローチ?

まとめと今後


プレゼンやパネルディスカッションでのコメント:

IIRAとRAMIのマッピングを行った IIRAにはライフサイクルの

軸がない

その他は非常に似ている

DDS + OPC UA: DDSベースのOPC UA の実装を検討

ハノーバー・メッセー国際連携

Industrial Internet Consortium (IIC)

見解などに相違点があり、それらを乗り越えるためのアプローチに対する意見にも違いがあるのは明らかだった。また、当時の段階ではどういう成果を期待するのかということもまだはっきりしていないという印象を受けた。


「2015年7月14日, ドイツ連邦経済エネルギー省 (BMWi) ならびに中華人民共和国工業情報化部はIndustrie 4.0 分野において、2国間で協力するというMOUを締結した。このMOUはBMWiのIndustrie 4.0 と中国のイニシアチブ“Made in China 2025”を結びつけ、 2国間のイノベーションパートナーシップを強化するものである。」


”Made in China 2025”

http://www.plattform-i40.de/I40/Navigation/EN/InPractice/International/international.html

http://www.plattform-i40.de/I40/Navigation/EN/InPractice/International/international.html


「KETI (Korea Electronics Technology Institute)ならびにフラウンホーファーIOSB研究所は韓国産業通商資源部 (MOTIE)から資金提供を受けプロジェクトを立ち上げました。Industrial Internet of Things (IIoT) の概念に基づき、分散するスマートファクトリー群の「ウェブ」をつなぐ統合アーキテクチャーならびにテクノロジーの調査を行っています。

本プロジェクトでは、生産能力の柔軟な振り分け、リソース・アセット・在庫の共有などを通じて、複数生産拠点で連携することによって、スマートファクトリーのウェブ上でいかに受注処理を改善することができるかを実証するテストベッドを構築しています。」


Korea Electronics Technology Institute (KETI)

http://smartfactoryweb.com/

http://smartfactoryweb.com/


今年9月、ドイツで開催されたIICの会合において、正式にIICのTestbed として承認されました。技術的にはOPC-UA、AutomationMLなどを採用しています。


Korea Electronics Technology Institute (KETI)


「2015年にドイツとの連携を始め、幾つかの共通テーマで協力しあうことに合意。フランスのイニシアチブ”Alliance Industrie du Futur”もドイツと同様に多くの実用的なユースケースを取りまとめました。」


Alliance Industrie du Future (フランス)

http://exemples-aif.industrie-dufutur.org/

http://exemples-aif.industrie-dufutur.org/



既にご存知のように日本も...

https://www.plattform-i40.de/I40/Redaktion/EN/News/Actual/2016/2016-04-05-aktionsplan-mit-japan.html

https://www.plattform-i40.de/I40/Redaktion/EN/News/Actual/2016/2016-04-05-aktionsplan-mit-japan.html


Smart Factory KL

ハノーバー・メッセープロトタイプ

様々なスマートファクトリーとプロトタイピングの取り組み

Fraunhofer IOSB - Plug & Work

Smart Factory OWL


ハノーバー・メッセープロトタイプ

openAAS – ドイツ電気・電子工業連盟(ZVEI)がスポンサーとなって、アーヘン工科大学が中心となって取り組んでいるアドミンシェルの概念をオープンソースベースで実装するプロジェクト、open62541 (open source OPC UA stack)を採用。


ハノーバー・メッセー中小企業支援

http://lni40.de/

Labs Network Industrie 4.0 – ドイツの製造系中小企業がI4.0に関するアイデアをより容易に検証できるように支援。

http://lni40.de/


ハノーバー・メッセー中小企業支援

http://www.plattform-i40.de/I40/Redaktion/EN/Standardartikel/in-practice-testbeds.html

Plattform Industrie 4.0としては、特に中小企業を中心に民間企業が既存のテストベッドをより容易に利用できるようにしたいと考えており、適切なアドバイスや紹介サービスなどと共に、テストベッドの利用可能なインフラを整備する取り組みを始めた。

Industrie 4.0のアイデアを実際に試すことができるドイツ国内の拠点

http://www.plattform-i40.de/I40/Redaktion/EN/Standardartikel/in-practice-testbeds.html


アジェンダ




中小企業支援






まとめと今後


OPC-UAはI4.0において必須?

既存技術の中でほぼ唯一大半のニーズを満たし、かつグローバルに受け入れられている

オープンソースの実装が利用可(open62451)

利点

プロトコルというだけでなく、オブジェクト指向を採用していることにより、タイプやメソッドの定義などができるセマンティック・SOAコンセプトを実現可能

克服すべき課題

高度なリアルタイムの実現 TSN ( time-

sensitive networking、IEEE 802.1)をサポート予定

拡張機能が多数 I4.0向けにスリム化する試みもある

ドイツの専門家の意見をまとめると…


OPC-UAはI4.0において必須?

OPC-UAとの組み合わせでよく聞かれるその他のI4.0標準と成り得る技術とは…

AutomationML

Smart Factory Webで採用されており、 openAASプロジェクトでも予定している

eCl@ss

どこまでセマンティク標準を考えるか意見は分かれているが、最低でもタイプ定義はユニークに認識されるようにすべき



ftp://ftp.cencenelec.eu/EN/EuropeanStandardization/HotTopics/SmartGrids/Reference_Architecture_final.pdf

ヨーロッパにおけるスマートグリッドの標準化において採用されているフレームワークを参考にしている

「このフレームワークは、マッピング手法として、スマートグリッドの技術的、ビジネス的、標準化ならびに(Smart Grids Information Security Work Group - SG-CG/SGISと共に構築したような)セキュリティーの視点から(Sustainable Processes Work Group - SG-CG/SPによって構築された)ユースケースを記述したり、様々な標準の間のギャップを特定したりすることに適用できる。」

ftp://ftp.cencenelec.eu/EN/EuropeanStandardization/HotTopics/SmartGrids/Reference_Architecture_final.pdf



http://www.zvei.org/Downloads/Automation/5305%20Publikation%20GMA%20Status%

20Report%20ZVEI%20Reference%20Architecture%20Model.pdf

http://www.plattform-

i40.de/I40/Navigation/EN/Industrie40/

AreasOfAction/NormsAndStandards/n

orms-and-standards.html

共通言語と定義を策定するためのフレームワーク

「Industrie 4.0においてどのような標準・ユースケースなどが必要かについての共通理解を図るためには, モデルの相互関係性や詳細を議論するための基礎として利用出来るリファレンスとしての統一アーキテクチャモデルを構築することが必要になった。その結果がReference Architecture Model for Industrie 4.0 (RAMI4.0)である。」

http://www.zvei.org/Downloads/Automation/5305 Publikation GMA Status Report ZVEI Reference Architecture Model.pdf



http://www.plattform-i40.de/I40/Navigation/EN/Industrie40/AreasOfAction/NormsAndStandards/norms-and-standards.html



Cloud Platform

Edge, Fog, Mist Platform

Cloud Platform

Edge, Fog, Mist Platform

Things

自律的に動作・相互連携するロボットや機械

プラットフォーム間の相互運用

イノベーティブなソリューションやアプリが提供されるApp Store

User interaction

layer

既存の様々なプラットフォームの分析をすると、技術アーキテクチャーには特定のパターンがあることが見て取れる。

AMQP

OPC-UA



Technical Architecture

I4.0コンポーネント(アセット+ アドミンシェル) のRAMI 4.0へのマッピング

RAMI 4.0

RAMIには技術アーキテクチャーという側面もないわけではないが、本来の意図は共通理解を図りやすくし、ギャップ分析や標準の策定などのために活用することである。

Industrie 4.0のゴールは短命かもしれない（デファクト）標準を策定することではない（より中長期的視点・特定実装技術に非依存の視点）。


現時点で「I4.0対応」は可能?

http://www.plattform-i40.de/I40/Navigation/EN/InPractice/UseCases/use-cases.html

すでに多くのユースケースがある…

「工場設備・ITシステム・ビジネスモデルをより密接につなげるイノベーティブなプロセスがすでに企業や研究所によって構築・実装されてきているのだということを、実用的な事例がすぐに実証し始めるだろう。Plattform Industrie 4.0の継続的な取り組みの中で、企業にとってIndustrie 4.0が何を意味をするのかということを示すこの事例集は今後も着実に増えていくことになる。」

http://www.plattform-i40.de/I40/Navigation/EN/InPractice/UseCases/use-cases.html


現時点で「I4.0対応」は可能?

複数のデプロイ方法

同じアセットに対して複数インスタンスはありうる?

カプセル化・階層化の概念

セマンティク

アセットの保守情報などライフサイクル情報の管理

しかし、標準化の取り組みは始まったばかりである。特に、アセット・アドミニストレーション・シェルの実現はまだ初期段階にある...


I4.0は国家的アプローチ?

http://www.industrialdataspace.org/wp-

content/uploads/2016/07/Industrial-Data-Space_whitepaper.pdf

データの所有権を保護した情報連携の仕組みとは?

フラウンホーファー研究所は予算の20%のみ政府の研究予算

12以上のフラウンホーファー研究所ならびに多くの民間企業が参画

Industrie 4.0の各種委員会に行政部門も参画し意思決定などが行われているが、ドイツ国内ならびに国際舞台における活動や連携は多岐に渡っている…

openAAS – ZVEIならびにアーヘン工科大学の取り組み

Smart Factory Web – フラウンホーファーIOSB研究所ならびに韓国の研究機関によるIICの枠組みでの取り組み

他のイニシアチブとの連携 – 例 Industry Data Space (データの所有権保護と連携)

多くのフラウンホーファー研究所は独自のIndustrie 4.0プロジェクトを民間・EUリサーチファンドなどとのプロジェクトにより推進...

データにフォーカス

製造業にフォーカス

Industrial Data Space

http://www.industrialdataspace.org/wp-content/uploads/2016/07/Industrial-Data-Space_whitepaper.pdf


I4.0は国家的アプローチ?

ヘニング・カガーマン氏との会話

「 Industrie 4.0に関してドイツが本当の意味で連携できる国は実はそれほど多くはない。というのも、産業の成熟度がかなり高い国に限られてしまうからだ。」

9月にはIVI (西岡先生) とカガーマン氏に紹介いただいたPlattform Industrie 4.0

(バンティーン氏) のフォローアップの会議がベルリンであり、ドイツとして日本との連携に関心が高いことを再確認しました。

国際連携をする上で大事なことは産業界の成熟度だけでしょうか？

タイタニックと国民性をネタにしたジョークをご存知でしょうか？

アメリカ人には… 「もし飛び込めば、あなたはヒーローになるだろう！」

フランス人には… 「どうか海には飛び込まないでください！」

イギリス人には… 「こんな時、本物の紳士であれば飛び込むのだろう…」

ドイツ人には… 「規則では、全員海に飛び込むことになっています。」

日本人には… 「すでに他の人は皆飛び込みました。」

ドイツ人は実際に行動する前にじっくりと時間をかけてあらゆるケースを検討する国民性 = プラニング・定義フェーズを重視


アジェンダ




中小企業支援






まとめと今後


まとめと今後

http://www.plattform-i40.de/I40/Navigation/EN/Home/home.html

ドイツでも様々な活動があり、また意見・見解も多様

民間企業より短期的視点かつより具体的なソリューション・テクノロジーを希求。一方、大学や研究所より中・長期的視点でより概念レベルで、特定技術に非依存な標準化を希求。

継続的な取り組みであり、まだまだ多くのことがオープン。

しかし、ドイツでは率直に、時には非常にタフな議論を続けている。

アプローチの違いも認識する必要がある。ドイツでは実行以前に非常に多くの議論を行い、しっかりした計画づくりをする

この段階で決まったことを後で変えていくのはより困難になる早い段階で関与していくことが重要

まだ初期段階であるとPlattformIndustrie 4.0のサイトでも述べている



まとめと今後


国際連携の必要性は誰しもが認識しているが、本当の意味で連携することは容易ではない… しかしながら、

容易ではない = チャンス

IVIの参加メンバーの方々は企業や組織の枠を超えてコラボすることの利点を感じているという声が多数ありました... これをさらに一歩進めて、国際的なコラボへと発展させた取り組みによる価値があ

るのでは?

数多くの国際連携を発表



まとめと今後

今後何が起こりうるのか?

今後数年以内に様々なプラットフォームが提供され、その後、それらのプラットフォームの淘汰が起こるだろう。

現状ではどのプラットフォームがより成功するのかを見通すことはできないが、成功するために必要な幾つかの要件は考えられる:

コラボレーションを可能とするオープン環境

他のプラットフォームとの相互運用性をサポート

より多くのユーザー・パートナー・開発者に採用され、エコシステムが成長し、様々なイノベーションがプラットフォーム上で実現される。

テクノロジーの進化はますます早くなり、5年先ですらどのようなイノベーションが起こるかを完全に見通すことはできない。

しかし、次世代のイノベーションのための土台（プラットフォーム）作りを今行うことが重要。

IVIの2016年のフォーカスの一つがプラットフォームの指針作り

プラットフォームの実装方式で何であろうと、指針策定は重要かつ意味のある取り組み。


最後に…

10月26日、バルセロナのIoT Solutions World Congressにて、IVIを代表したプレゼンを予定しております！


ご清聴ありがとうございました！

Dr Axel Henning SaleckPresidentEDV-Beratung Dr. SaleckAcademic Member, Industrial Value Chain Initiative

55545 Bad Kreuznach, Germany

T +49 671 2029 0070

E [email protected]

Contact:

Jun MatsumotoVice PresidentEDV-Beratung Dr. Saleck

55545 Bad Kreuznach, Germany

T +49 671 2029 0071

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