共水性ガスと - geological survey of japan / aist6一 共水性ガスと その鉱床(その2)...
TRANSCRIPT
6一
共水性ガスと
その鉱床(その2)
福田理(燃料部)
1.3.2.他源的な共水性ガス
わが国の代表的な他源的共水性ガスの組成は表14お
よび図9に示すとおりである.地中のガスは下方から
上方へ向って移動しやすいから優秀なガス母層に富む
下位層灘の上に重なる一連の地層灘の孔隙率に富みか
つ浸透性の高い基底粗粒層に他源的共水性ガスが賦存
している側カミ多いのはけだし当然のことであろう.
上述'の表および図のガスもその例にもれたい.すな
わち宮崎ガス田目南ガス田および沖縄島南部ガス
田の表14および図9に示されたガスはそれぞれ最後期
中新世~初期更新世の宮崎層群の基底粗粒層である双石
部層同じく田野部層および後期中新世一初期更新世
の島尻層灘の基底粗粒層であるT13部属から産出したも
のである.しかも.基盤をなしているのはすべて広
義の四万十層群である.同じ宮崎層灘の基底粗粒層で
ありなカミら呼び名が地域によってちカミっているのは
層相が異なるからであるカミ両部層のちカミいはそれほど
顕著では扱い.
宮崎ガス田の例では宮崎温泉病院の坑井の方カミ宮崎
温泉ヘノレスセンターの坑井(旧住友2号井)よりも下り傾
斜側にあり前者のガス付随水の塩素度がおよそ6,454
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Nユ・舳.
図9
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およびその他の炭化水素類
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搬
他源的共水性ガスの組成
○宮崎ガス国△沖縄県2号試験井
鱈目南ガス田ム蟹江温泉R1号井
表14他源的共水性ガスの組成
(宮崎ガス田
宮臓温泉宮崎温泉
成分ヘルスセ日南1号井目南2号井
ンター病院
目南ガス田沖縄島南部ガス田
目南4号井
�
目南6号井
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肩南6号井
および濃尾平野)
北郷町
Rユ号井
沖縄県
2号試験井
蟹江温泉
R1号井
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CgH8�O.001�O.OOn�O.OOn�0100n�O.00n�O.00n�一�一�一�`
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1)1976(昭和51)年当時坑井の外側ぶら出ていたもの
2)完工直後の1960(昭和35)年当時坑井から付随水とともに出ていたもの(分析永田松三;ただし蟹江温泉のガスのみ地質調査所地球化学課分析)�
一7
mg/kgであり後者のそれがおよそ3,876mg/1であるに
も拘らず産出ガス水比はそれぞれおよそ1.38および
1.49であって前者が飽和(計算)ガス水比を大きく下
まわっているのに対して後者はそれとほとんど変らな
い.このちがいは前者の基盤がガス母層とは考えら
れない砂岩であるのに対して後者のそれ添すぐれたガ
ス母層である暗灰色のシルト岩頁岩たいし粘板岩か
ら狂っていることによるものでありこれ等の共水性ガ
スカミ他源的なものであることをよく示している.
ターのものと実によく似ておりまた宮崎温泉病院のも
のともよく似ている.すたわち3者のガスは8乳30
~93.34vo且屯%のCH4を主成分とし副成分は4.04
~乳74vol.劣のN2および0.24~2.10voL%のC02
である.このほかこれらのガスの基盤岩類起源であ
ることを示すHeがα016~O.028voL%も含まれてお
りまたHe/N2はO,0023~0.00421である.ちなみ
に沖縄県2号試験井の基盤をなしているのは黒色の
石灰質千枚岩である.
目南ガス田の例では北郷町R1号井と同R2号井
(旧目南6号井)との関係カミおもしろい.すたわち前
者の方が後者よりも下り傾斜側にあり前者のガス付随
水の塩素度カミおよそ4,354mg/kgであり後者のそれが
およそ2,474mg/1であるにも拘らずCH4の濃度が前者
では69.14vO1.%であるのに対して後者のそれは80.21
vo1.%でありまたC02の濃度は前者で35.18vo1.劣
であり後者で17.21∀0L%である.両者の水平距離
カミ134㎜しか扱いのにこのようにガス質に欠きた差カ主
ありしかもそれがC02の濃度につよく支配されてい
るのは両坑井の共水性ガスが他源的なものであり
CH4を主成分とするガスとC02を主成分とするガスと
カミ供給源を異にしており後者が火山性のものと考え
ることによってよく理解できる(福岡・永田1978).
これは目南ガス田におけるその他の坑井の共水性ガスを
入れて考えても同じことである.
沖縄県2号試験井の共水性ガスは宮崎温泉ヘノレスセン
以上は一連の海成層の基底粗粒層から産出する他源的
共水性ガスの例のであるカミ表14および図10の名古屋市
西方の蟹江町で1964(昭和39)年に掘削された尾張温泉
の蟹江R1号井から自噴するガスは一連の陸水成層の
基底粗粒層から産出する他源的共水性ガスの1例である.
長島温泉で有名な木曾3川下流地域を含む濃尾平野の地
下には厚い上部鮮新統~中部更新統カミ伏在しており
その岩相の垂直方向の変化は三重県北部の奄芸層灘のそ
れとよく似ていて本属灘を細分した累層名をそのまま
濃尾平野の地下の相当層灘にも適用できる.それによ
れば蟹江R1号井の掘削深度は1,097mで341m以上
くらが鉋
が沖積層と上部更新統372m以上カミ幕明層749岬以上
が市之原層893m以上が古野層そして1,053m以上
が美麗層であり孔明管は深度1,005~1,097m(掘止め)
の間に埋設されている(平野地質グループ濃尾平野班1966;
図10).本坑井から産出するガスの特徴はCH4を主
成分とするカミ副成分として25.44マ。L%ものN2を含
みぺかつα013voL%のHeを含んでいてHe/N2が
⑧締縄県至努試験邦夢)航賦装置
43触の溝弗戸であるカ婁櫛財炊欝料は大きい
⑨沖縄県2号試験井の櫓
琉球政府時代ということもありどうしてこのよ
う狂櫓で掘さく首ざるを得なくなったのかわから
恋い�
8一
0.0051であることである.これはまさに先新第三紀の
堆積岩または低級の堆積岩源変成岩類起源のガスの特徴
である.ちなみに本坑井の孔明管は美麗層の下半部
および基盤岩類にまたカミって埋設されており.美麗層の
部分の有効層厚ぱ56mである.また本坑井は5"仕
上げで初日産は自噴でガス12.3m3/dayおよび付随水
246k1/day(水温51℃)でありガス水比は0.05で飽
和ガス水比を大きく下まわる.
以上に述べた他源的な共水性ガスのうち北郷町R1
号井をはじ。めとする目南ガス由の共水性ガスに17.21~
35,18vO1.%含まれているCO。は火成作用の産物と考
えられる(福田・永岡!978).そのもっとも大きな根
拠は目南ガス田の地温勾配カミきわめて大きく北郷町
R1号井については4.67T/100mもあることである.
このような目南ガス田のガスに含まれるCO。の大部分
が火成作用の産物であり供給源が別にあるとして表14
を見直すと本表に含まれている共水性ガスの組成カ茎
先に述べた早川産ガス地の瀬戸川層群産の共水性ガスの
それによく似ていることが知られる.すなわち両者
とも副成分としてかなりの量のN2を含みまたHeを
上部新生界起原のガスよりもけたちがいに多く含んで
いる.
これまで断り征しに他源的共水性ガスカミ100劣化源
的なものであるかのように述べてきたが少しでも有機
物があれぱCH4発生の可能性があるから100%他源的
な共水性ガスというものはおそらく実在しないであろ
う.しかし以上に挙げた共水性ガスの諸例はいず
れも有機物に乏しいと思われる基底粗粒層から産出する
ものでありかつ蟹江R1号丼のものを除くと基盤
をなしているのは優秀柱ガス母層である泥質岩に富む
四万十層群であるから他源的た要素の占める割合がき
わめて大きいものであることは間違い狂いであろう.
一方蟹江R1号井のガスは内帯の二畳系の根尾相(藤本
治義ほか1962)に由来するものと推定されるが本相は
火山活動の影響の少ない地向斜中のフリッシュとされて
おりチャート粘板岩および砂岩からたっていて
ガス母層としては四万十層灘よりはるかに劣っている.
産出ガス水比がα05%しかなく飽和ガス水比を大きく
下まわっているのはこのためであろうがガスの主体を
恋しているのはやはり他源的なものであろう.
1.4付随水
共水性ガスのガス付随水は海成層のものと陸水成層
のものとに2大別しそれぞれ同源的なものと基盤の影
響が認められるものとに分けて考えるのが便利である.
1.4.1海成属のガス付随水
1)海水
海成層のガス付随水はいわゆる化石海水であるか
あるいは化石海水と天水の間の拡散による溶存物質の移
動の結果できる濃度・成分のまちまちな塩水であること
が多いのでそれ等について考えるにはまず海水の化
学組成について釣っておく必要カミある.表15は塩分35
%。の海水の化学組成で周期率表にある92の元素のうち
43番のTc45番のRh46番のPd49番のIn52番の
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図工。濃扁平野西南部における主要坑井の坑井地質の対比
(準野地鷲グルーブ濃尾平野灘王966)�
一g一
表15
海氷の化学組成(塩分35%)
元素名1元蹴号1原稲号1
水素
へ凹ウム
叩チウム
ペ明凹ウム
ホウ祭
炭素
譲嚢
享鍔
ナトリウム
青グネシウム
アルミニウム
ケイ素
リソ
イオウ
鰯
アルゴン
カリウム
カルシウム
スカソジウム
チタソ
バナジウム
クロム
マソガソ
鉄
コバルト
畠ツケル
鋼
醐
ガリウム
ゲルヤニウム
ヒ繁
セ1!ソ
臭繁
クリプトン
ルピジウム
ストロソチウムー
イツ"ウム
ジルヨニウム
ニナプ
モ四ブデソ
テクネチウム
ルナ星ウム
ロジウム
パラジウム
鍛
カドミウム
イソジウム
スズ
アンチ毛ソ
テルル
ヨウ繋
キセノソ
セ・ゾウIム
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附
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ヒドロキソ錫体
Co,十。CoSO`0
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擾三玉)原子蟻1は堕際純五妾1まむ碗酬ヒ学連合1賊・真C減1j㌔嚢麦繋員会資料(1969〕にもとづく(化学と工業。〕
23.N靱.i付録.脇.10鯛21.1970二
1)各元素の存搬芒靴し㍗レ打州献いブくTu爬止i固“・K-196パH沽杁
・rfG1曲・ill・け搬一町1d趾的K・H・W1暮111HS沖冒e「■Ve「1田蔓1B曲
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3.6x1Φ
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��だ
薯)太竿涛≡二洲寺る鮫懇紙黄淀結幾1二よれば舶は1一ヨ×工偉山王葛細(金森悟〕
S11'まユ,6束ユ0』垂聾ノk暮
4)存筏する圭な汰学徽
書肺いて算出した
児玉幸雄1坪田潮干)(ヰある
.こ奴ま利二割瓢刺したも剛1王索奉1重…安斜度定数の雫告値
(堀部純那か/0名1970)�
一10一
表16海水の主要溶存成分の組成(塩分3晩)
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2)同源的なガス付随水
同源的たガス付随水の化学的性質の年代的変化を知る
には各年代のものの分析値があれぱよいわけであるが
このような目的に則した系統的な資料はなかなかないも
のである.以下にまずこのような資料のいくつかを紹
介しそれ等の上に立っでこれまでの考え方を検討し
てみることとしさらに資源的にも重要たヨウ素につい
て項を改めて論ずることにしよう.
Te61番のPm76番のOs77番のIr78番のPt81
番のT184番のPo85番のAt86番のRn87番のFr
および89番のAcの15の元素を除く77種の元素の存在が
知られている.これ等のうち存在量がO.0019/k9を
超えるのはH,B,C,O,Na,Mg,Si,S,C1,K,Ca,Br,
およびSrの憧か13種の元素にすぎない.化石海水中
の溶存元素として重要な地位を占めることの多い53番の
IにいたってはI03一およびI一として海水中に6.4
x10-5g/kg(o.064ppm)含まれているだけである.
よく知られているように海水は複雑な組成をもつ溶
液であるカミ表16に示しであるような溶解物質の大部分
を占める少数の主要成分の組成比は事実上一定である.
したがって溶液としての海水を考える場合には一般
に塩分35%。の海水が採用されている.しかし溶液の
組成が一定であっても温度・圧カガミ変ると平衡カミずれ
ることに注意する必要がある.
量)南関東ガス田地域
千葉県下九十九里ガス田のガス付随水については磯
村泰治(1967)の詳細抵研究の結果が公表されている・
彼の研究の成果はガス層の新旧による化学的性質の変
化をある程度うかがい得る資料となっている点で貴重で
ある.表17カミそれであるが本表から重要狂項目を抜
き出しかつ採収層によるグループ別にとりまとめたの
が表18である.採収層については表19に示した上総
層灘の模式層序を参照されたい.最近の微古生物学者
および古地磁気層位学者の研究成果から総合的に判断す
ると房総半島における鮮新・更新両統の境界は大原
層の上部の校がにある(尾岡1973;高山1975;新妻
1976;福田1976).
九十九里ガス田のガス井は一般に多層仕上げで孔明
管埋設深度区間が長いのと表17および表18に含まれる
諾坑井の採収層の上・下限の層位学的間隔が短いため
両表から読みとれるガス付随水の化学的性質の層位学的
変化には顕著なものは認められないが層位が下る
(年代がさかのぼる)につれてCa2+ノMg+カミ増加してい
ることは確か狂ようである.ちなみに海水の
Ca2+/Mg2+は0-32でありまたCa2+およびMg2+は
⑪
点火された沖縄県2号試
験井(沖縄タイムス(株)
.提供)上方の太いパ
イプおよび屋良元知事の
繁前の納・パイプの・個所
慧で点火された
沖縄県2号試験井のガス1・
付随水を利用した別席温姜
良基盤の影響で
Ca2+/Mg2+カ;8.17に'
もなっているため高塩1
分にも拘らずべとつか'.
ない、一�
一11一
表17
九十九星
ガス田のガス付随水の水質
唇讐�暗記�7ル■ブf�挑淋4…�竜収漂漢{剛�湶収胴�擦収年明氷混・C��刺豆CO`'��刷.CO�C011'�α一�I・�一/C1一{m1�趾E辮��.β一.�d欧'�d1''`1耐.�cb甘�C“V="o�晩I“�般り“1�"I1..
��珊・一�合資1鑑開発^・割1`I一・81.n-10�2鮎一'52251};o一切。}5323"}'991則}391�血中、o下■'●,�905.5、一35、"o,2G.20.1�19.2胴.2刎.o卿.一19.9�8.2,.87.08.28.1�6㎝,鯛百9'1.230956�・8.藺11.8一一�胴、5一一艶。O刎。;�7,8割。一。O帥5。,509.8島。一。7m�一鵬.3100.;94.1舶.2冊、8�!.965,885.肋5."5.鎚�1I1.3-26,s1加,3".99L4�6.2',.岬,.63,.刎7,19�.055回.o帥。.サ620、冊!o■7柵�5価.3醐、5舶。'鯛、347.9�2."1.㈱I。珊I.'71.〃�2ω一931祀舳醐�I.121.岨I」20,070.7曲�5114η'刎1拠鶉岨`�2.8,2.榊2。ラIlI.鴉2…㎜�2冊2鴉榊21'1I別
123'9{07^910111213H旧16171“Io籾,1型㎜洲顯與"閑却初;.1軸33�茂原地区�以・2�合資、g㎝■,9001.OO,''910・:湖1,912■、915●.914,.軸崎`.700■.,鴫`.以一3`^一・一側溝;1L2'、F`I3�252}0042'O^■O05』㏄~0042鵯}帥92価.;032;3}四02肥~604241}512;……:搦2個}510217一'"208}佃9加O}5`02邸}“o�u中一〇上'`'''■'●■■``'■�卿.5,155,145。一45.1,5,175,175,175."5."5。旧5。一85。拠5、旭O.10.1�oo.8岨.8io.3肥.o".921.7卿.4雷O.3別.3".0肥.o".516,3加.9卿.o'�7.97.97.98.27.9牙。o,.8〒.8一。97.9ラ.07.97.08.oo,o�8岬テ日90腕“2醐4釧50蝿○盟η固醐7軸1一髄ε179649釦�8.3,.10.5一ヨ.,5.3".87.7".一テ.7乱06.99.47.79.4�一i-17.3一一一■1一.1・■一一�,.0208,110,.9103.1602.4mO.Om8.{507.ooo,."03,550'.6006.1905.loo一.1700.4島。�109.2111.21旭■刑.6碗.4122.6117.2108,290.6開■201,092.2囲.596.,10`.0�o、胴O.1'o。黎5.“5.'36。馳。.醐。.o05.駆5-1乱肥5,205.曲5.鯛5.62�1㎜.'13簑。9-25.;朗。'醐.01雪9■0109.1125.0H5,992.一醐.9H5.81".51釦。空119.7�o.75ヲ.珊一.olo、鴉6.囎,.個5.04,.070.η缶.04個.60サ。帖,.'5,.馳6.47�何.90-o.加;o.9唖一〇.o胸。.ヲ軸。.8s昔1.o"O.的10.脂叩。.す刮10.蘭3岨.一鯛。.,柵。.加3画.069�馳.478.0ω.空41.4'3.6フ5.4個.3制.藺田.;1柵一4個.9例,.460,871.島馳。5�1.剛I.仙1.η1.祀1.弱1.脚2.醐1.舳L洲1、帥1。利I。醐1,071、宙51.刷�20'2182㎝1閉1002剋2122旧1!剛1則1鴫"'1朗一刎11頸�I.141。眈1,160.卿O.^11.loI.181.加1.13`工.㎜0、肋■。o7I.031.冊0.09�4㎜1山I附3;59"、帥亮24帥147・;3附罰{'714134馳9I9�2.71.2。〃2.^12,932.蜘2。物2。舳2、^I2.冊3.00ヨ.o竈2.国22、,42,022.8I�側2加2冊1!11一曲舳㎜21^2冊2旧一241則;・2132一^榊
��11.3�企螢.9031.1{一2・.K・o■,T・2'.T・5■T.o聰亮:^珊�9顯~657209一伯91軸}'50四囲}佃32'9}4202'9-4915胴一〇〇〇�u下一〇下''`■11�905.畠."5.囲!一団5。閉5.困5。頸6.2�知.テ13.6,5,718.2,8.5蛆.1脚.4�,.o『。島ヲ.9画.o,。9,.9百.9�島17腕18“'1.一湘0899冊○脆�6.5,。一6.58.百。.王9.49.`�■■一一一一一�O.7ω,.,珊1.2ω4.,300.2008.1-09.0㎜�117.3一".^106,087.O"6.9H5.9一側.1�6.盟6.鴉。."11-116.42個.080.79�1鎚.7一蜴.2122,099,113個.31鵠.6150.3�7.13i.057,086、画一7.仙7.刷8.盟�o.8"o.脇。呵.8690.8"0,O靱O,8個0.O鴉�咀9.o刷.463,150.■74,074,591.宙�1.60L榊I。醐1.荊1.田1,561.'I�2刎1輔,酪1班1釧190257�1.!91,101,070.OlI.o,1.冊1.郷�蜘04㎜柵洲4加5I0㎜�2.羽2.拠2。,I2.蝸2。国2.㎜2.値3�2幽2鵯2脚榊9103122柵
��㎜・�公垣.舳'920。:T-1●.T-41丁一81則免;O-9�.160.1000,O』1000州1}齪0312}“84㎝}908010-70o�1{W上Kw上U下一XW上○上一Kw」:{W上~KW下○下}Kw�9㏄.5,155.一75.舶5。"5.舶。.r�理.9刎、5胴.o別.個刎、7鴉.3�百。9,.一,。9,.9?.87.8�1.O個MO01。刎11.0船1.幽61.邊餉�8.9胞.o-10.Oo.9m.011.2�■I■1一一一■�o.5909.3仙一4.5柵百、100,9.3割。旭.2則�1盟.田136.5!咽。61瑚.畠I佃、1囲.o�o.η,.060.,畠。.拮。,.胴6.7回�I“.,Iω.9脆.9旧5.41冊、O1冊、5�7。鴉,.醐8.田7,098.㎝テ.㎜�O.93'o.蝸。、.④1,o,9馳。,0H0.850�一〇.9刑.4珊.270,189.9醐.一�I。榊I、蜘乱榊1。軸1.靱1.帥�2“Io01船1一、1割日I1醐�1.10I.030■靱81。`剛1.I^o.9'�4円4岨帥5舳5I・I5"�2..lO-2.側2。弛2.田2.㎝2.百0�310“"困一田2加2軸
��o・�合資.80I'.2㎜'.那I1.4朋''.4001.3皿1.1㎜■'301・.㎡mル_`.甘勿白クルーゾ�221}4902,I}49,2Io一'97.10;}5031冊~個3I醐~他7100}個1.H1-45呈一理~'胴I57-407�0下}!{w上''''1''■`�lO05.O.把6、卿6、胸3。理。,26,306.宙。o,g06.馳〇一50�21.o囲。.419,019,019,3-9.6-9,8型.5-9.7割.o�,.88.oO.19.1日.一テ.07.o守.o一.9テ.8�1.1帥舶7醐9勉941.o'81101=鯛一.o41。帥�亜3,919.19.1“、90.3顯.o刎.6-4.1咽。雷12.4�一'一`一1一一■一`■■一■■�,1-3501記.O囲1山.O佃11.5mI2.oo015,010'11.醜O岬。o如一党.6則16.舳0�胴.l06.田宮9.7蛸.靱.61困.87.1晩。一〇{。127.�71097.",.型7.50,、固8.02,.027。"齪、o{7.79�97.8一則.595.割一02.7115.H7.11㎝.01馳.H冒、與“8.�.8.馴9.01^.718.腕藺."7、仙。.oo画.m9.1割9.08�o.8睨0.0560.齪冊0.04Io.脇1.o畠O.8600.8個。.8與0.O醐�艶.9刃一357,9棚。…1湖.弓閑。o.弼.田醐.1羽.4㏄、芒�1.珊1。湖1.洲1.=佃1.洲2,011.紺1。=閉L“1.…㎜�1岨■11口1仙11曲1191〃側1割11'1'7�O.州。.側1、地0。"0』50.蜆10.舳O。欄仏900.}I�2蜆2則,岬2152個4側1欄3'2羽・3洲�..・02..'I.咀II。田1.閉2'醐1.岬2.0I2,142.割�I醐1刑1刎12■1'03柵1與2;o1■一"11
凹顯榊岬咽囲榊仙柵仙“仙側伽柵軸蜘醐一靱靱"陥i胸肋唖兜�大多重.目地・区�0.2�企贋.o03^'、,'.403`、4刎'.仙^'512。:4'、612�2咀、oo090I~ooo閑I、εoo蜘一800258一的7252J0040一~,酬293^1.�Kw。`1'1`1'�1905.O.鴉。、畑。.囲。.20.鴉。.型6.洲O.30�四.4刑.1-6-6則.0螂.o囲.一理.^渕.7�7.9牙.8一.o守.,孔07.ラ『。9『.8�1一舳1.O艶1.52一。2㎝1,381.51i,r脳1.3醐�21,517,418.2仙。514.o鴉、9旭、216,6�一一'一■一一一�I3.“016,660-7.09013.8m1o.4割"。"皿旭.鯛。帖。1仙�90.割109、"7.9102.12'.I刎.一鴨.1㎎、�6.岬。.576,597.螂。.閑,.'7一■147.田8�"3.0139.01鯛。0I“.1珊、0150.一田.£1個.固�o.醐8。国67.60,。蘭,一520.ooo.冊一9.03�o.,900.7360.舶。.9冊0,900.9缶。o.含珊。.o'�固}.o舶.3刑.8畠ラ.o,5.1一醐.一蝸.仙。I.'�1,醐I、㈹1.螂1.閑I.㏄1。制一.他1.鶉。�割喧1個1691-01羽1他.1㏄1珊一�o.730。㎜o.950.榊0,970.凹。。蜆0.89�9欄軌8拠蜘9和舳3齪`舳�I.削I.渕I.912.胸2.oo3.腕1、眺I、蜘�1冊2825121国910螂㎜㎜
��o・3�命脈606,o皿,・:814■.615�2軸}1.0022腕一1,00518}1.31500}1棚�1{w~OII`■'�,905.o、舶。.囲。.拠。.30�刎.4顯.4卿、3軸.一1�7.8一.o守、8孔7�1.11朋2I,9m1.3割O�蜴.32'.013.2岨.藺�一一一一�11.90010.4刑19.'00咀.目。o�η.I03.1個.一刎.3�o〃5、的7.肥。.37�,8.1醐。1個。“o■日�3,507.佃7.㏄7.㎜�o.o蝸。.,嗣O.960、醐・�師.田珊.畠閉.o別.一�一。"6I.仙■。欄I。.螂�1別2仙1唖241�I..oI.;胆。.舳`I.閉�2軸9837ポ3釦�I。舳1.}I.胴1.o■�1聰・・8.3307㌫o
��〇一�企乳舳'。01,1,016■.318��3“一醐Kw一冊.K■9鴫一1㎜'㎜}1:O.9η}1。一`�190,.叫顯。、醐。。㎜O.30�31.8困.6記1.1調.1�,.8言.9,.97.7�1、咽951.刎1.訓�咀.91'.1帖.714.1�一一^一�!9.“10.5719.5m-9,030�一1,.画一〇〇。o1勉.一盟.8�o.065、醜6.刎。.“�“,.2137.0142.I㎝.�7.田7.oo,.刮8.冊�o,ooo.0020.o画。.η3�晶。.,加.一鴉.^96.9�1.“1,571.艇I.司1�2他3睨2冊243�1.45I、側1'31I。"�醐軸.93I鋤�I.,41.関1。"一.剛�蜘9細泌.棚
60伽��国吉�11兄1閉一醐'正“・柵�221}ラ㎜,1間、7鳩�1{w`�m05.o.10.1�20,7刎.4.�7.4一.5�1、'0I、閑�珊.02山■1�一一�".72017.Ioo�138,130。�,.醐7.58�139.o-24.�8,08,.刎�o.99;I.“�柵.4日。.咀�1、'7,、螂�1価17■�o.^1o.!固.�醐4ω�2."2.帥�313舳
“蜆“���太東岬二鈴;監…1�'㎜、7馳㎜}筍躬。,㎜~蠣“o�K剛1}011`■'�lO㏄。6,mO.mo.Io�舶.o刎.1刎.o�,.97.07.7�一.螂1。列01.柵�一.133,011.2�一・1一�18.8柵“、9仙咀。5㎝�H5,096.0117.9�O.11o.仙。.刮�1個.8117.OI".3�ヲ.80一.087。帥�o.,艶。.蜆。.87�}.甘喧。.冊71.7�I.岬L佃1.凹�1`51唱;1冊�o.冊。。㎜0、!㎜�4田。側4軸�2.割2、榊2.'2�竈喜一国洲
蘭固��一の宮�伊勢.I09'110�2".000300},副。�K皿`�欄5.o.一〇〇,0�兜.o囲.8�,.98≡一�1,871.“�9.3i.�一㏄。8�10,210岬.360�1伽、2m,.�8,240.lo�I28.刮I".�7.酬7.09�0.,日90.87�".969.8�I.1則1.榊�1回1他�0,750.剛�4国'螂�3.o13.郎�舳舳
㎝���東金側晃M�“8一}咀�0-K}�Io唖.o.o�刎、8�7.o�1.3釧�雪8.5�一�岨。180�101.�5.蜆�1国.�O。'2�o.9国�57.,�I。榊�1"�0.則�蜘�2.“一�910
0009刷別���腱捷.Y・10Y17'横芝'Y-I9■Y■2I�5“一一.1552-1.I5"、1.1410,1.o�O-OI1'Kw-OIlO-0II�岨㏄.G.o.go.90、�鴨.記理.田30.1囚。0�7.4『。4,、5一.5�1;刎1。洲31.2001.弼7�27.予閉.割㎜.7蝸.6�一一一i�19.佃、9.4,019.“19。鵬�舶.鴉。^皿.畠'.�4,444.帖4,154、舶�一刎.一蛸.1"。"o.�6。個乱岨。.026.09�o.拮血.岨硯06580.別�醐、5帥.4蝸.'引.7�1.〃1.鴫1。』;II.1H�2"2瑚23019島�■.12一."I.蜘I、岨�5睨,冊3理558�2.洲9.,I2.岬2.醐�2画02万顯肥204
,即'5“7・'`'●一,.-●'��匝瑳�舎沁^1{・1'.杣{一2'.^1{一2'.^1{二7'^皿一ム,:^1一一14�200一"02".6502珊一側02胴、削8削}^I722I}的2�u-0II■''''�一鵬。o.40.o.o.o.40,g�24-420,o型.9則、4則.'卿。9�7,一.^.017.4,.;7.`,。4�1-OO1。,㏄一.o珊1一一砧1.酬,.75�蘭.48.9冊.4個」4一、9個、8�・.一`一一1..�1団側016.9㎜I^.1mI7,2柵的。2s1冊.舳�01.㏄.7=1..鵬.洲.別.�4,243.朗4』83.馳“.血晶4.m�1H.Iω.71山1.1軸.O1顯.一21.8�,.316.皿45.冊`!。肥“、396。茗。�o.71o.oo.,理。.酬。.o舶9・岨�姻.3“.画㎜.550,057,355.,�I.一01.珊1、岬1.洲I.1帖1.他�1蘭H11ω1帥I柵“2�o.^'団.“山.一言0.一.io。π一〇.榊�○靱○当I○削6曲^,㎜別印�3.田3、一1〕3.冊。.靱^.、羽3。蜆�93-2`"2榊9佃3372軸
困��旭�紬i帆R・2�260、"0�U・N^1`■�19㏄6�醐.1�す・5�祀�8.9�一�17.lOO�靱。�仙2�帥。�4.個9�o.咀榊�21.8�2.糾�3個2�I.“�4軸�3.90'�1'一
����������������鐵.冊1'舳..“.1'休止舳、1出N.7;0洲帖岳��������
誰川・、・・1㎜排舳刎い・1・秋ω脇.榊N・川螂榊・…酬・棚舳9拠洲…川9洲=O・榊蝋・“・・湘=リ川㈱向舳舳い川榊時
掘繁鍔鶏蕊溢鮒、農、;、畿灘鰯墓撫灘汰欄膿撫灘二詰、」:瓢腹幣実監下川(磯村泰治1967)
裏19上総鰯群の模式煽序(河井・福固1973)
それぞれ0・4129/kgおよび1299/kgであるからCa2+ノ(扇名)■τ裏オ「(層颪m)
Mg2+の増加はM'92+の減少によるところカミ大きいと考
えられる.HC03・にも層位学的変化を認め難いが
その濃度がおよそ0.14伽とされている海水に比べると
海水並みのC1`に見合うおよそ800~1,900mg/1という
HC03.は海水のそれのおよそ5.7~13.6倍にもなっ
ている.同様な傾向をさらに顕著に示すのはNH4+で
あって海水並みのC11に見合うおよそ250~300血g/1
というNH壬十は海水のそれのおよそ125~150倍もあ
る.また海水並みのC1一に見合うI・がおよそ60~
170m9/1もあって海水のおよそ940~2,650倍にもなっ
ているが工一については項を改めてくわしく論ずるこ
とにする.
上
総
層
群
後上総第四系
[(成田層群(地蔵堂層,金剛地層)]
笠森層
長雨層
柿ノ木台層
国本属
梅ガ瀬層
犬田代層
黄和田層
大原層
浪花屑
勝浦層
野々塚層
泥質細砂岩扱いし砂質シルト岩層
秒・泥砦互層
泥措層(十砂層)
泥岩層,砂・泥岩互層
砂がち砂・泥岩互層
(泥岩秘ち)砂・泥岩互層
泥岩層
砂がち砂・泥岩互層
泥岩がち砂・泥岩互層
秒がち砂・泥岩互層
火砕質(安山岩質)礫岩・砂岩層
(籍滝不整合)
240~250
�
�紹
㈴
㌷
㈶え㈷
���
�
㌱
���
(40~50)
先上総第三系
[豊岡(亜)層群]
(注)六地蔵一長商一大多喜国吉付近大原一御宿勝浦
南方などで地表に露出する地層をもとにして作成L花もの
笠森層は長南以西では層位として万田野層を含む
野々塚層は勝浦層に含めてとり扱われることも少なく削・�
一12一
表18九十九里ガス田のガス付随水中の主要イオン濃度に関する地層別および地域別の平均値(単位はmgμ)
地名�グループ名�C1.�工'�/���������
����xlO�Br.�Br/C1'x103�I-/Br�dBr'�dI■/dBr一�Ca,十�Cal+/C卜xlOg�Mg2+�Mg2+/C1xlO,
茂風地[〈�M1_一M-2M-3M-4�14,6{O-6.4301フ、62018.360�S5,596.8112.0127.0�5.η5.S26,346.91�103,21i4.4129.9135.9�7,096,967,357.38�O.S20,850,860.94�53,158,369.6フ3,O�1.6i,7一.61.8�1471?6196187�O.961,061,101.02�3フ84524フ3487�2,502,752,692.65
犬二歩喜地区�O-10-20_30_4�i3.33016.44017.33019,540�103.5116.2112.11-9.3�7,757.0S6,456.1一�117.5135.8126.2147.7�8,838.2?フ.217.56�OI880.S60,900.8一�フ1,979,566,980.9�1.51.51.7i.5�122144-90268�0,930,871,091.37�三フ5329317354�2,032.O11,831.81
国吉��i7,460�134,3�7.69�131,7�フ.66�1,02�72.0�1.9�157�0.90�401�2.30
太東��17、蝸O�109.フ�6.29�134.0�7.68�0.83�フ4.2�一.5�153�0.88�425�2.45
一の官��16.790�工04.3�6.21�125.7�7.50�O.83�6S.4�一.5�131�0.78�459�2.73
東金��19、一80�101.5�5.29�一23.3�6.42�0,S2�57.7�1.8�175�O.91�564�2.94
櫛芝��19,410�84.5�4.36�一22.7�6.33�0.69�56.5�1.5�219�1.一3�534�2.75
匝瑳��一8,370�74.3�4.04�1-2,11�6.09�O.66�49.2�一.5�143�o.フ8�681�3.フ1
旭��17.l00�53.3�3.12�SO.3�4.69�O.66�21.8�2.4�302�1.η�496�2.90
(注)杉崎隆一ほか3名(1963)は次の式で算出されるdBゴを堆積後に付加されたBゴと考えている
dB、一=Br一試料一B正一海水xC1;試料
C1海水
同様にI一についてもdI一が考えられるが海水中のI一はごく微鑑なのでdI一≒I一として差し支えない
(磯村泰治1967)
言i)宮崎ガス田佐土原地区
宮崎ガス田佐土原地区のガス付随水の概要は表20に
示されている.採収層については表21として示した
本地区を含む宮崎一目南ガス田の層序表を参照されたい.
浮遊性有孔虫化石によれば本ガス田を構成する宮崎層
灘は最上部中新統から下部更新統にまたがり中新・
鮮新両統の境界は田野部層のなかにまた鮮新・更新両
統の境界は高鍋部層の最上部の恋かにある(名取1976;
福田1976).したがって先に述べた上総層灘の採収
層より佐土原地区の採収層の方が下位になる.表20
からCa2+/Mg2+を求めると分析値が信頼できるSR-2
SR-2bSR-3SR-4SR-5およびSR-5bの各坑井
表20
宮崎ガス田佐土原地区のガス付随水
坑井
卒�
(大炊固)
卒�
(那珂)
卒�戀
(那珂)
卒�
(前牟田)
卒�
(福島)
卒�
(明神山)
卒�戀
(明神山)
卒�
(天神)
水温�45.O.C�23.8.C�29.O.C�41.ポC�36.O.C�48.0.C�章2.7T�35.O.C
pH�7.3�7.2�7.3�一�一�^�一�一
RpH�^�}�一�7.5�7.6�7.5�7.3�一
Na+�11,320ppm�10,000ppm�7・390pPm�12,100pp㎜�10,200pPm�10,050pPm�11,OOOpPm�PPn一
K+�51.O''�47.4〃�25.5'1�50.2〃�55.O〃�128〃�71.Ol'�}〃
NH4+�55.5〃�52.21'�26.8〃�51.2〃�53.3〃�63.1''�^〃�一〃
Mg2+�955〃�195〃�140'1�258〃�265〃�357〃�251''�一〃
Ca趾�610〃』�576〃�262〃�564〃�484〃�498〃�605〃�一〃
Fe趾�5.2〃�ユ8.5〃�2.1'1�12.5''�2.4〃�6,1〃�7.9〃�一〃
Cl一�19,013〃�16,739〃�19,700〃�22,700〃�18,750〃�18,616〃�24,785〃�14.0001'
Br一�131.7〃�32.4''�54.9〃�111.2〃�67.411�64.7〃�85.9〃�一〃
I.�80.2〃�63.0〃�52.6〃�88.4〃�66.O〃�54.5〃�99.5〃�54.O〃
HC03`�ユ96.5〃�184.2〃�242.8〃�202.5〃�255.O〃�424.3〃�199.O〃�315.O〃
S042・�一〃�13.8〃�15.3〃�一''�一〃�28.2〃�22.7〃�一
HB02�120〃�100〃�31.2〃�203〃�121〃�26.3〃�121.5〃�`〃
PPn一
(分析宮崎県工業試験所)�
一13一
�
㈩
㌩
�
�
�高鍋�佐土原���戸崎鼻�
��・都於郡���:内、海�
�妻��大�淀��
��瓜生野����
川��倉岡���東�
���1黒北���郷
�原�高岡綾�鹿村野��.郷の.原�
���ト日�野��
������双石
1)G1。ム。。。正α1{い舳冊。伽1加。泌。年代基準而
2)αoあ。舳舳一08αε冊8主5年代基準而
3)αo凸f0正α1加刎柵g仙1σ施年代基準面
4)Sψα帥。泌皿ε〃α伽沁ε伽パ刎伽α主鮒α年代基準而
5)α0ム…童α1fαf砒刎泌物価fdα年代基準面
表21
宮崎煽群を構成する各部煽の偏
位学的関係と同鰯群中1二見出
された浮遊性有孔性有孔虫年代
基準面
についてそれぞれ2,951,872,191,831.49
および2.41であって平均値は2.20と算出される.こ
れを上総層群のものと比較してみると平均O・47対平均
2.20という大きな差カミある.また海水並みのC1一に
見合うHCO夏はおよそ190~430mg/1でとくに大きい
433mg/1を除いて平均値を算出するとおよそ210mg/1
となる.上総層灘のものと比べるとこれはおよそ4
分の1ないし9分の1になっている.これはHCO夏
を生化学反応の産物と考えると理解しやすい.I一ノC1-
x103は2.93~403で九十九里ガス周の旭・匝瑳・横
芝地区のものに匹敵する値を示すカミその他の地区の
5,29~7.75という値よりはかなり小さい.
表22
沖縄島南部ガス田のガス付随水
(福田理1977b)
坑�井�沖縄県1号試験井�沖縄県2号試験井�沖縄県2号試験井��沖縄県孝号試験井�沖縄県3号試験井�具志頭R1号井.�����
採取深度区間��405~435m�336~340m�312}364m��831.5~935.8m�473~709m'�1,00ト1,241m'�����
貯留�層�丁重(最上部)�T。(下部)�T≡(下部)��TI。�T。,T。�TI,T。�����
採取方�法�べ一ラー�べ一ラー�ガスリフト��自�噴�ガスリフト�自�噴���
水�温�30.0℃��28.5℃��44,O℃�3nC�49,O℃�����
�������������������
遊鑑CO。��㎎ノ坦�㎎/坦��㎎/坦�㎎/坦�13�㎎/坦�16�㎎/坦���
HC0;��245�〃�ユ28�〃�工67�〃�ユ17〃�146�〃�194�〃�
C1'��8,050�〃�10,300�〃�11,370�〃�11,920〃�15,800�〃�20,020�〃�
B〒��33.9�〃�48.1、�〃�44.8�〃�30.2〃'�72�〃�93�"�
I一��40.5�〃�45.3�"�51.5�〃�82�"�110�"��
SO…一��2.8�〃�30.8�〃�1.3�〃�O.3�〃�〃�O.75�"�
N帥��26.1�〃�27.6�〃�36.3�〃�10.4�〃�42.8�〃�63.1�〃
K+��25.9�〃�19.O�〃�18.O�〃�70.0�〃�29�''�42�〃
Na+��5,030�〃�5,950�〃�6;900�''�7,200�〃�10,250�''�12,400�丘
Ca2+��147�"�256�"�284�〃�513�〃�497�〃�577�〃
Mg2+��59.O�〃�95.3�〃�ユ19�"�63.5�''�206�"�221�"
全F。������柵.�d.�1.一2�"����
�����������
H.Si0。��������29.6�"����
KM.O.c。蝸���65,O�59.3����]53.4�〃����
蒸発残港��������35,220�"����
I7α■XlO里��4.21�4.67�3.94��2.53�4.56�4.65�����
Ca2+ノMg2+��2.49�、2.69�2.39��8.88�2,41�2.61������
一14一
表23
沖縄県3号試験井の静止時における坑底試斜採取器による測定。分析糖果
(祷壬岡毒聖1977b)
操�取�深�度�460m�530m�580m�630m�670m�720m�770m�810m�����
採取層(*は推定)�T“�T。.�T。~�T。�丁呈�T!�T。�T。.��������
ガス盤(厨)�474�689�729�683�754�820�918�928��������
水�量(“)�580�600�615�580�605�600�600�615�������
ガ�ス�水�比�0.82�1.15�1.18�1.18�'1.25�1.37�1.53�I.51�����
pH�7.21�7.20�7.05�7.22�7.10㎎/坦�7.11�7.02�7111��������
遊鰹。o。�36�㎎/坦�140�㎎/2�23�㎎μ�24�㎎ノ£�24�㎎/坦�23�㎎/坦�22�㎎/2�24�㎎/坦
HCOゴ�129�"�140�〃�142�',�146�''�142�〃�142�''�1似�"�140�"
Cr�16,800�"�18,300�〃�18,500�〃�18,600�〃�18,900�〃�19,300�〃�19,500�〃�19,500�"
趾'�90�〃�96�〃�98�〃�97�〃�96�"�95�〃�94�〃�103�〃
I'�76�〃�84�"�85�〃�86�〃�85�〃�90�"�91�〃�90�〃
NH。十�22.6�"�22.4�〃�25.2�〃�41.2�〃�52.4�〃�56.O�"�58.O�〃�56.4�〃
K+�31.5�〃�36,8�〃�39.8�〃�39.3�"�39.8�〃�46.O�〃�48.O�''�48.O�"
Na+�121750�〃�12,250�''�12,600�〃�12,O00�〃�12,500�〃�12,200�〃�12,250�"�12,250�"
Ca2+�541�''�615�〃�622�''�630�"�652�"�687�"�693�"�6?8�〃
Mg2+�214�"�202�〃�251�"�256�"�236�〃�240�235�〃�229�"�
IプCl'x103�4.52�4.59�4.59�4.62�4.50�4.66�4.67�4.62��������
Ca2+/Mg趾�2.53�3.04�2.48�2.46�2.76�2.86�2.95�2.96��������
撒)沖縄島南部ガス囲
沖縄島南部ガス田のガス付随水の水質の概要は表22
に示すとおりである.沖縄県2号試験井のT13部属を
と
除くと採収層はいずれも島尻層灘の下部を構成する豊
みぐすく
見城累層の上半部に挾まれる砂質層で層位は上部中新
統である.厚さおよそ950mの豊見城累層は砂質層と
泥質層との大きな単位の互層からなり上位よりT1部
属からT13部層にいたる13部属に分けられ奇数番号の
部属が砂質層である.こまかくみると基底砂礫層で
あるT13部属を除く奇数番号の6部属は砂がきわめて
優勢な砂泥互層である.
元され単体硫黄または酸化鉄として沈澱するか硫化
水素として海水中に溶け去るためその多くの部分カミ失
われ化石海水中に移行しないとされているがこれは
表22中のS042一の小さな値にもよく示されている.
沖縄県3号試験井については坑底試料採取器による
測定および採取されたガス付随水の分析が行われていて
短い層位学的区間の上下による水質の変化を調べること
ができる.坑底試料採取器については項を改めてく
わしく説明するが要するに坑井内の任意の深度におけ
る流体をそのままの状態で採取するのに使われる装置で
ある.
まず明らかに母集団を異にするT13部属を除く奇数
番号の諸部層から産出するガス付随水のCa2・ノMg2・は
2.41~2.69で宮崎ガス岡佐土原地区の鮮新統の平均値
の2.20という値よりはるかに大きい.次にHC03一
の値に疑問のある沖縄県1号試験井の分析値を除くと
海水並みのC1一に対応するHC03一はおよそ180mg/1で
佐土原地区の鮮新統に由来するガス付随水のそれよりも
わずかに小さくなっている.また海水並みのC1一に
対赤するNH4はおよそ60mg/1で海水のそれよりは
るかに大きい.海水におよそ2・65g/kgも含まれてい
るS042.は海底の微生物の生化学的作用によって運
上に述べた測定および分析の結果をまとめて示したの
が表23である.それによれば採取深度530mの3.04
という例外を除くとCa2+/Mg2+は採取深度630mと
670mの間ではっきり変っており630m以浅の平均値が
2.49であるのに対して670m以深の平均値は2.88であ
る.もちろんこれ等の値は宮崎ガス田佐土原地区の
鮮新統の2.20という平均値よりはかなり大きい.その
ほかの項目についてはこのよう恋短い層位学的区間の
上下の差による変化を認めることは困難であるカミ佐土
原地区の鮮新統のものとのちがいは表22よりも表23に
よく示されている.すなわち海水並みのCトに対応�
一15-1
するHC03'はおよそ140mg/1という小さい値である.
また海水には2mg/kg程度しか含まれていないとされ
ているNH4+は22.4mg/1ないし58.0mg/1で大局的
にみると下位のものほど大き柾値と狂っているがこ
れは一般的便向の一部を代表しているものではあるまい.
また表22および表23のどちらについてみても海水並
みのC1一に見合うI'はおよそ90mg/1で海水のそれ
のおよそ1,400倍も濃集されている.
i∀)まとめ
海成層中の油田水の化学的性質については一般に次
のよう放ことがいわれている(三土1966).
a)油囲水は一般に著量の塩類を溶解している.その
うち陽イオンとしてはN叡十,Ca2+,およびM92・
が主であってとくにNa+が多くまた陰イオン
としてはCトが著しく多くほかにHC03一,
C032`,およびS042・等がある.
b)一般的にいってCa2+:Mg2+の量比が海水ではお
よそ1:3であるのに対して油田水ではCa2+の
方カミ多くとくに地質時代の古い油田水でその傾向
カミ強く7:1という量比も知られている.
c)海水ではS042'がイオン総量の7.75%もあるのが
普通であるが油田水では一般にきわめて少なく
%。のオーダーである.
並)油田水はしばしばI一やB・一に富み工一はときに
数100mg/1に達する.
・)油田水はしばしばHC03一を著量にまたときに
NH4+を大量に含むことでも海水と異なる.
以上のほかに油田水の特徴として有機物に関する
ものがいくつか挙げられているがここではガス付随水
との比較の上で重要法イオンに関するものだけを引用
した.
以上のなかでCa2+:Mg2+に関するものは上部中
新統までのガス付随水にも当てはまるばかりでなく上
部中新統のなかの上部中部および下部といったもっ
とこまかい単元についてみても適用できそうである.
したがってこれを利用した年代測定法が考えられるか
も知れたい.またHC03一およびNH4+に関する特徴
は上総層灘のなかの中・下部更新統に属する部分にす
でに現われている.S042一に関する特徴も本来HCOゼ
およびNH4+に関するものと同じであろうが確認でき
るのは上部中新統の豊見城累層までさかのぼる.I■に
ついては後でまとめて述べる.
⑬産出試験準備中の沖縄県3号試験弗
3)基盤の影響のみられるガス付随水
宮崎層群および島尻層群の基底粗粒層のガス付随水に
関する資料をとりまとめて示したのが表24である.名
取(1976)によれば因野部層や双石部層として知られた
宮崎層鮮の基底粗粒層の衣かにBL0w,W且(1969)の
浮遊有孔虫帯のN18とN17との境界がありまたT13
部属とも呼ばれている島尻層灘の基底粗粒層はN16の
たかにあることは確実だから前者が堆積したのはおよ
義蟻一
⑭坑底試料操敢器で採取された試料のガス量測定
(沖縄県3号試験井)�
口16一
表24
宮崎麗譜および島尻煽群の基底粗粒煽のガス付随水
塊丼
原
産ガス量
水
ガス水化
水
場イオ1■
陰イオン
�
宮崎温泉源泉2)
宮崎=温泉病院源泉
(旧住友2号井)
旧貝島炭砿(株)
㌩
目南1号井
旧貝島炭砿(株)
㌩
目南2号井
旧貝島炭砿(株)
㌩
目南4号井
㌩
北郷町R2号井
(1目目南6号井)
互)
北郷町R1号井
沖縄県
�
2号試験井
環境�自噴�自噴�自噴�自噴�自噴�自噴�自噴�自噴
産ガス量�,980工n3/day�290㎜s/day�,OOO㎜雪/day�○脇・・/…�500㎜雷ノday�,OOO固8/day�245m畠/day�900m田/day
水量�,330k1/day�210k1/day�一�^�・�'�045k1/day�603■k1/day
ガス水比�1.49�1.38�一�一�一�一�2.15�1.49
水温�39.ぴC�42.7.C�31.O.C�一。C�36.少C�45.8.C�49.2.C�44.O.C
�����������������
RpH�8.1�一�7.6�7.6�7.6�7.7�一�一
陽イオン��������
H+�一mg/1�一血g/kg�一mg/1�一mg/1�一mg/1�一mg/1�O.000mg/た9�一mg/1
K+�29.2〃�58.26〃�45.9〃�66.8〃�58.6〃�40.8〃�84.61〃�71.O〃
Na+��,520〃4,590〃4,300〃��,820〃�。000〃�,700〃3,813〃��,2001'
NH4+�3.56〃�2,955〃�10.OO〃�7,OO〃�7.66〃�5.40〃�16.75〃�10.4〃
Ca2+�20.O〃�74.63〃�96.O〃�85.7"�89.5〃�54,3〃�84.21"�519
M92+�13.9''�33.09''�37.7〃�33.6''�34.1〃�、10.4〃6)�23.64〃�63.5〃
���������
Fe2+�O.41〃�6,766〃�O.48〃�O.94〃�O.52〃�O.46〃�3,188〃�n.d.〃
Zn2+�一〃�一〃�一〃�一〃�^〃�一〃�O.041〃�一〃
A13+�一''�6-202〃�一〃�一〃�^''�一〃�O.210''�一〃
陰イオン��������
0H■�一mg/1�O.O07mg/kg�一mg/1�一mg/1�一mg/1�一mg/1�O.O02mg/kg�一mg/1
C1一�3.8761'�6,454"�4,970〃4,865〃��5,112〃�2,474〃�4,354〃�11,920''
Bゴ�20.7"�14.35〃�14.4〃�31.8〃�22.3'1�12.7〃�11.68〃�一〃
I一�16.7〃�32.62〃�17.6〃�18.3〃�19.3〃�10.2〃�20.OO〃�、30.3〃
F一�一〃�ユ1445〃�一〃�一〃�`〃�一〃�O.841"�}〃
HC03一�1,299〃�780.4〃�3,390〃�3,392〃�3,385〃�2,248〃�2,876〃�117〃
HSiOゼ�,〃�O.193〃�一〃�一''�^〃�一''�O.170〃�一〃
H2P04一�一〃�O.014〃�一一■一〃�一〃�一''�一〃�O.029〃�一〃
B02一�一〃�32.12〃�一〃�一''�}〃�`〃�6,85工'1�一〃
HS一�一〃�一岬�一町�}〃�一町�一一山,'�O.116〃�一''
S042■�O.O〃�O.572〃�く2〃�O.O〃�O.O〃�0,O〃�2,207''�O.3〃
HP0壬2■�一〃�一〃�^〃�,〃�巾〃�一〃�O.067〃�一〃
C032一�0.O〃�2.10〃�0.O昨�o.c滞�簿、o〃�0.O}�ユ帝062〃�一〃
非解離成分��������
H2Si08�一㎜9/1�24.84加g依g�一㎜帥�一狐洲�一血g/1�一mgパ�68.77㎜g/kg�一一m9/1
HBO舅�512.6〃�1,373〃�647.O"�雛1.c抑�湖2主61'�460.6〃�952.4〃�一〃
HAs02�}〃�0,O07〃�一'~�」〃�曲〃�一距�O.01遣''�一''
C02�王§.0〃�46.91〃�97,51'�32.6捗�斡6〃�4亙宜9〃�352.3〃�一〃
恥S�曲〃�i〃�}卵�……持�山〃�岨箒�○号ユ02〃�一〃
�������
消費量�45.7鴫'1�一㎜g∫kg�32.O螂/至�脇自婁櫛洲�婁琶,望mg/I�26、?撒釧�一醐/kg�42.坐醐911
1)石印固靖章ほか5名(1961)
2)分析宮崎県衛生研究所
3)石稲田靖章・牧野登喜男(1961)
4)福目ヨ理・永田松三(1978)恕淀し
養)編錫綴一ほか24名(1969)…幅熊灘
琶)金跳
分析は宮臓県衛生研究所
(1977・b)�
一17一
そ500万年ほど前であり後者が堆積したのはおよそ
1,000万年前であると思われる.ちなみに中新・鮮
新両統の境界はN17とN18との境界におよそ対応する
(両統の境界の方が少し下になる斎藤常正1978)とされて
いる.
表25宮崎煽群および島尻鰯群の基底粗粒鰯のガス付随水中の
Ca2+,珊92+,C亙■,rおよび亙COゴ
坑井
さて表24からCa2+ノMg2+,I■/C1一×108,および
HC03'/C1一を算出して坑井別に示したのが表25である.
まずCa2+ノMg2+であるカミ宮崎・目南両ガス同ヨの田野
部層および相当層のガス付随水のうち例外的に小さい
値を示す宮崎温泉の源泉および例外的に大きい値を示
す北郷町R2号井(旧目南6号井)を除くと2.26ないし
3.56で平均値は2.71と算出される.これは島尻層
灘豊見城累層のT13部属を除いた諸カス層のガス付随水
のCa2+ノMg2+の値ときわめて近くこの点では基盤の
影響は認められない.次にI一ノC1一×103であるカミ
これも3.54ないし5.5でこれまでに述べた九十九里ガ
ス田の旭・匝瑳・横芝3地区宮崎ガス閏佐土原地区
および沖縄島南部ガス田のT13部属を除いた諸ガス層の
ガス付随水のものに近い値である.
宮崎温泉源泉(旧信友2号井)
宮崎温泉病院源泉
北郷町R2号丼(旧目南6号井)
�㈯�㈫
�
一一×lO岳
C1一
�佳�
CI一
しかしHC03'はこれまでに述べた諾例とは趣を
異にしている.すなわちC1■は2,474㎜g/1ないし
6,545mg/良gで海水およびこれまでに述べた諾例の値
を大きく下まわっているにも拘わらずHC03■は
780.4m9/kgないし3,390mg/kgで実数において海水
のおよそ5,5~23.9倍またC1一との比較において海水
宮崎温泉源泉(旧信友2号井)�1.44�4.31�O.335
宮崎温泉病院源泉�2.26�5.05�0.121
旧貝島炭砿(株)目南1号井�2,55�3.54�O.682
旧貝島炭砿(株)目南2号井�2.55�3.76�0.697
旧貝島炭砿(株)貝南4号井�2.62�3,78�O.662
北郷町R2号丼(旧目南6号井)�5.22�4.12�0.909
北郷町R1号井�3.56�4.59�O.661
沖縄県2号試験井(T18部属)�8.17�2.53�O.0098
のおよそ22.8~93.3倍という大き恋値を示す.これに
対して宮崎ガス田佐土原地区のガス付随水は184.2~
424.3pP皿のHC03一を含んでいるに過ぎない.C1一
との比較においてもこれは海水のおよそ1.07~3.05倍
・に過ぎない.しかも3.01および3.05倍という2例を
除いた6例については1.07~2.21倍という範囲に収ま
る.この程度であればもともとあったHρ031に
生化学反応の産物である耳C03一の残存物が加わったも
のとして説明できるであろうがCトとの比較において
海水のおよそ22.8~93.3倍というHC03一については
火成作用によるC02の供給を考えること荏くして説
明は困難であろう.
⑮水量測定(⑭に同じ)
⑯ガス付随水(超深層地下水)の豊富な湯量を誇る直径50mの大浴槽(グランスパー長
島温巣提供)�
一18一
表26長島温泉松蔭亙2号井のガス付随水(温泉)
水温
性状
水素イオン濃度(pH)
ラドン含有量
陽イオン
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非解離成分
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泉質
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無色透明無味無臭
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0.49マッヘ
8.O03〔皿g/k9
149.5〃
O.195〃
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O.194〃
O.304〃
O.249〃
O.OOO〃
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11.83〃
O.102〃
アルカリ性単純温泉
(九州大学混泉治療学研究所1964)
同じ宮崎層灘の基底粗粒層のガス付随水のHC03一に
ついては宮崎ガス固と目南ガス岡との間で大きな差が
ある.すなわち耳C03.の絶対量において前者で
は780.4mg/kg~1,299mg/1であるのに対して後者で
は2,248~3,392mg1でありまたHC03一ノC11におい
て前者ではα121~0,335であるのに対して後者では
O.661~O.909である.ガス中のC02についてみると
前者では1.13~2.10マ0L%であるのに対して後者で
は1?昔21~阻18vo1.%である(表14).加えて宮崎ガ
ス田の地温勾配カミ3.C/100m前後であると推定される
のに対して目南ガス田のそれは4.67T/100mもある.
以上に述べたことを総合すると宮崎・目南両ガス田
の宮崎層灘の基底粗粒層は基盤の直接的な影響をほとん
ど受けていないが基盤中の割れ目を通してC02の供
絵を受けておりこれは目南ガスにおいてとくに顕著で
ある.
これに対して沖縄県2号試験井で得られた島尻層灘
の基底粗粒層のガス付随水には基盤の四万十層鮮の影
響がはっきり認められる.すなわちそのCa2+/Mg2+
は8.17もあって同じ豊見城累層内のその他のガス層の
ガス付随水についての最高値2,96を大きく上まわってい
る.しかしそれ以外の成分・項目については基盤
の直接の影響および基盤の割れ目を通って供給される
C02等の影響はまったくといってよいほど認め難い.
すなわちHCOズおよびHC03一ノCトはそれぞれ
117mg八およびO.0098に過ぎないしまたI'および
I■ノC1一×103はそれぞれ3α2mg/1および2.53で地質年
代とガス層ならびに付随水の一部を供給したと思われ
るその直上のシルト層の堆積環境に見合う値を示してい
る.
1.4.2陸水成鰯のガス付随水
陸水成層のガス付随水の詳細な水質か公表されている
例は少ない.表26は奄芸層群の最下部層である美麗層
からおもに取水している長島温泉松蔭R2号井の例であ
る.掘上深度1,528mの本坑井において1,231~1,431
mの間にみられる美麗層はところどころに厚さ不同の
シルトを挾有する礫層からなり一応古東海湖の扇状地
性三角洲の堆積物と考えられる.溶存成分でもっとも
多いのは342.2mg/kgのHC03一であるかこれは堆積
後間もなく生化学的に生成されたC02に由来するもの
であろう.美麗層には層厚にしておよそ3割のシルト
が含まれていることもこの考えを支持するものであろ
う.次いで多いのは149.5㎜g/kgのNがであるが
これは29-57㎜g/kgのαに見合う量を大きく上まわっ
ておりHC03一によって岩石から溶脱されたものが相
当含まれているに相違ない.Ca2+/Mg2+は18.7とい
う大きた値を示すが両イオンの絶対量が少ないので
これを基盤の影響とするのは早計であろう.そのほか
非解離成分のH2SiOおよびHB02が比較的多いのも
注目されるが何分1例だけであり水質の年代的変化
を追究することは不可能である.またこの例はおそ
らく同源的なものであろうがガスの場合と同じ意味で
他源的といえる例はまだ知られてい狂いようである.
要要要�