“ ill ”の需要と供給:素朴な疑問

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ILL ”の需要と供給:素朴な疑問 土屋俊 (大学評価・学位授与機構) 2015 11 11 2015 11 11 1/4

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Page 1: “ ILL ”の需要と供給:素朴な疑問

“ ILL”の需要と供給:素朴な疑問

土屋俊 (大学評価・学位授与機構)

2015年 11月 11日

2015 年 11 月 11 日 1/4

Page 2: “ ILL ”の需要と供給:素朴な疑問

そもそも、需要の全体像は?

1. 2000年前後においては、NACSIS-ILLが 100万件 (大学+α)、JSTが 100万件 (企業+α)、NDLが 10万件、あと商業提供 (数不明)くらいはあったものが、2010年前後で半分以下になっているらしいことはわかっている (NDLの「申込件数は緩やかな減少傾向にある」は意外?)

2. これは需要の減少を意味するのか3. 文献需要は変化していないが、別手段によって提供されているという可能性はあるのか (可能性 A)

4. それとも、需要そのものが減少しているのか (可能性B)。そうだとすれば、その原因は何か4.1 企業からの需要の実態は結局どうなっているのか4.2 病院からの需要の実態は結局どうなっているのか

5. 大学における需要が Big Deal環境において減少したことはわかる (可能性 Aが実現)。しかし、Big Deal脱落館からの ILL依頼が増えているわけでもないようであるのはなぜか。1

12014年終了時の集計ではそうでもなく、有意に ILL依頼が増えているようであった。(フォーラム終了後追記)2015 年 11 月 11 日 2/4

Page 3: “ ILL ”の需要と供給:素朴な疑問

そもそも、需要の減少動向の変化の真の原因は何?

1. オンラインジャーナル化?

2. オープンアクセス化?

3. 研究スタイルの変化?

2015 年 11 月 11 日 3/4

Page 4: “ ILL ”の需要と供給:素朴な疑問

そもそも、「間接的」な文献提供は必要か

1. すべての学術情報がオンライン利用可能となる

2. 有料ライセンスが必要な情報も残るものの、ほとんどがオープンアクセスとなる

3. 有料ライセンスは、年次機関講読契約でなく、利用ごとの契約が可能になる

4. したがって、すべての文献需要は利用者が直接に一次提供者から、有料であり、無料であり入手可能となる

5. 図書館であれ、情報館であれ、(一時)保存庫は不要になる

6. PayPerViewコストが、article単位で、DDより安い?安くなる? そうなれば「文献提供事業」自体が消滅?

2015 年 11 月 11 日 4/4