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25
" , 疇奪 8 ( - ) ( O H O ) ( § 9 O O O ) ( § n O n g ω o o ( 2 ) 172

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究"

,

疇奪

わが国の氷河周辺地形についての知識は最近著るしく増大

しつつある。しかし、最近の報文中にも、

、九二〇年代のも

のから

一歩も進んでいないものが見受けられるし、依然とし

て抽象的な議論や予想めいた記述が多い。

これは単なる研究

史の展望ではなく、そのような記事をなくして氷河周辺地形

研究を

一層押し進めるために、現在までに知られていること

がらの紹介を兼ねた論評とした。

したがつて、やや冗長にな・るきらいはあ

つたが、筆者の私見

を多く述

べた。あるいは、誤った結論を下

したところや理解

の浅い点が少くないかも知れない、御教示頂ければ幸である。

一、氷河周

辺地形と

は何

ユ笹8

(-)、

(口一く巴

O-」H口釦吟O)

は氷

(§9村ぺ讐O

O旨日暮O)

地域と温暖気候

(昌昌

§

n冒

地域の間の

怜O倶

n江田g甘

ωロげ置く巴

oば自賠o(2)の地域を指

し、必ず

も氷河を

とりまく地域という

わけではな

い。

氷河周辺地

は、

このような気候

地域

に特徴的

に形成される地形

総称

であ

つて、前

二者

の気候地域

に形成

される地形とは

を異

にする。

地形

は乾

燥地域の

一部

を除

いて、本質的

には水

の作用

によ

つて形成されるが、

この三

つの地域

は水

は、各

々その物

理的性質を異

にし、そのため地表

作用

して、地形を作り

出す地形営力

に相違

を生ず

から

であ

る。

すなわ

ち、氷雪気候地域

では、年降

水量

の大部分

は雪

の形

でもたらされ、水

が液体

として存

在でき

る期間

は皆

かきわ

めて短期

間、或

は面積

にはごく小部分

に限ら

れるから、

この地域

では氷河

が形成される。氷河

の侵蝕

172

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作用

は、そ

の型、規模、基盤

の地形及び構造

の他

によ

つて

一様

でな

い。

しか

し氷河

は地表

にぼう大な圧力

をか

けな

がら移

動し、.面的

に地表を削剥

して、独特

の氷

河地

形を生

み出す。

一方温暖湿潤気候地域

では、年降水

小く

とも半分以上

は雨

としても

たら

され、霜柱

が立

つこ

はあ

つても土が深層ま

で凍結

したり、初夏迄残雪

が見

られ

ること

はな

い。

したが

つて、

この地域

の主要

な地形

営力

は流

であ

つて、

]≦・冨

く冶

はこれを

8

§

田o臥O田(3)と呼

んだ。

の地域

では、

風と傾斜

の影響

多少

の差があ

るとはいえ、各斜、面に

ほぼ均等な降雨

あり、堆積地形

は別

とし

て、侵蝕地形

に関す

る限り原

地形

の開析

はとり

もな

おさず谷

の発達

であ

つて、

いわ

ば線的

に地表

は開析

され

て行く。わ

が国

の大部分

この地域

含まれ

ている。

氷河周

辺気候地域

は、以上

つの地域

の性格を兼

ねそ

なえ

ている地域

であ

つて、気温

はあ

る周期

をも

つて氷点

を上下

し、

それに伴

って、岩石

の節

理や地中

に保持

され

ている水

は凍結

と融解

をくり

返す。

いうま

でもなく水

ると約

一割体積

を増す

から、

これ

によ

つて岩石

は節

にく

さび

を打

ち込まれ

たと同

じ状態

とな

つて

る。

土壌

の凍結

によ

つて土中

に霜柱層

が形成され

ると地

は持

ち上げ

られ

て凍

上を起

こし、さら

に、'これ

が融解

ると、

一時的な出水

によ

つて飽和

され

た土壌が、わず

かな傾斜

でも流

れ出す(4)。

このような

作用

一括

して

∩q8

冨昌昌6.問

(強

い霜

の作用

によ

地表

削剥)(5)'と

呼ばれ、流水

の作用と

は全

く異

った面

的な削剥営力

る。

また

この地域

では降

の多

くは雪

としても

たらさ

るが雪

は、比重が小さく風

に飛

ばされやす

いので、風

上斜面

にはほと

んど積

らず

、風下斜面

に大きな雪庇や吹

溜り

とな

つて堆積

し、そ

の深さ

は時

に十

米以上にも及

でいわゆ

る万年雪となる。積雪

は結晶

の間に多

の空気

を含

んでいる

ので、断熱効

果が著

るしく、厳寒期

でも積

雪下

では土壌凍結

はさ

ほどではない口

たとえば、冬は乾

して積

雪が少なく、

その上寒気

のきび

しい帯広市

では

土壌

の凍結深度

一米ないし

一・二米

であ

る、

これ

に対

し旭川市

では、冬期

の気温

が帯広市

とほとんど同じであ

のに土、壌凍結

は無視

し得

る程度

である、さら

に札幌

では、根

雪が積

もるまでは土は凍

っているが、根雪

が積

ると融解

してしまう。

このように氷河周辺地域

の地形営

は、冬期

に積

口吟ヨで保護

されず直接寒気

にさらされる所

は激

しい霜

の作

であり

、万年雪を作

る程積雪

の多

では雪

の作

によるも

のであ

る。

した

つて、山

の尾

根すじ

や谷

のよう

に全

く相

反した方向性を持

つた

二つの

斜面

からなる地形

の所

では、

二つの斜面

は積

雪量

の差

173

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つて、全く性質

の違

った削剥作

用を

こうむる。

その結

つの斜

は、傾斜、

ひだ

の密度、植生、土壌

の型及

び厚

さ等

のす

べてが異な

る非対称斜面を形成す

る。霜蝕

と雪蝕

のどちらが強力

かは、個

々の場合

によ

つて異な

るが、同

一面積

をとれば雪

蝕力

の方が勝

っている。

なぜ

なら雪蝕斜

と霜蝕斜面

が隣合

っていると

ころ

では雪

斜面

は常

霜触斜面

より

であり、

またかり

に積

雪(6)

の平均比重を○

・六積雪深を

五米

と仮定す

ると、積雪水

は三、○

○○粍、す

なわち積雪

のな

い斜而

より年

三、

○○○粍

つ降

水量が多

いこと

にな

(夏期

の降雨量

斜面

とも同

一と仮定す

る)

から

である。更

に雪蝕

は、

の移

によるも

のと、ほとんど動かな

い積

によ

のと

の二

つに区別

され

る。

このよう

にして形成

される氷河周辺

形とし

ては次のよ

うなも

のがあげられる。

土及び

それ

に関

係あ

る地形

(霜蝕地形)

造土、石畳、岩石氷河

、岩石

流、成層

斜面堆積物、

ぎくoξ9

目、葺

く些

q

"永

久凍

土、

の作

によ

る地形

(雪融地形)

雪蝕

凹地

ほとんど移

しな

い積

による

(呂o司-宴村ば08忠o邑

(?)

雪蝕溝、雪蝕斜面…積雪の移動にょる

(雪崩と緩慢

継続的な移動)

雪蝕堆積物

.両者の合成にょる地形

岩石原、二重山稜、非対称谷、非対称山稜。

(註)

1氷河縁辺、氷河周縁、周氷河等とも訳されている。

2ω昏

甘く巴

は、,一般に準氷雪と訳されているようであ

るが、

oカロげ障8凶8一、ω㍍9巳曽

が、夫

々亜熱帯、亜寒帯

と訳されて

いるのであ

から

これもやはり亜氷雪とす

べき

であろう。

30§

ω妻

(声Qo8)昌

。冒

・。『①嘗

口。言

o眉

法旦

。霧曙Φ"∨Nお

。。・否§

8紳{8。。a

夢。何8鴨竜宮昆

q。言

句8唱題注旦

。ωω昌μ

諺一塁O・

4山田忍

(一九

一)火山性

の凍結並びに融凍作用が土壌と

作物に及ぼす影響

と之れが対策

に関する

調

究、(第

報)日本土壇

肥料学雑誌、第二十

一巻四号二六八-二七四

頁。

山田忍、田村昇市

(一九五三)同

(第

二報)

日本土壌肥料

学雑

誌、第

二十

三巻

二号

一〇

一一

一〇

四頁。

山田忍、田村昇市、山

田正視

(一九五五)同

(第三報)日

本土壌肥料学

雑誌、第

二十五巻

六号

一一七四ー二七九頁

5句目己葺

民・(這⑰

否己。唱包。冨

ぺよ

9

ξ

。二

§

65

0q8右目△

①ロ亀

ぎ甘葛含6ひ8神智珪8

呂ぬ冒

江8ω

05

i174

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器R

-跨

日φ

』菩ミ

・\も恕、.縛

叫●匂昌o・

Nぱ

・㍗

N-

Oお

6

の積

い残

7

↑Φ旦

P名

.<

.(戸OωO)

むカロ§

・宴

⇔各

8

《8

】8

綜5江・

⇔§

⇔、・さ

決、.くo一.恕

"8

・N

㊥・嶺

ωー

S

P

二、わが国における氷河周辺地形研究史

わが国でこのような氷河周辺地形が問題にされ始めた

  

 

の竺

二〇年

ってからの、、とで、山崎霧

つて、北

ルプ

スに氷河地形の存在が確認されて二

〇年も後のことである。しかも最初の約十五年間は氷河

周辺地域という概念ははつきりしておらず、地表の削剥

営力としての霜や雪の作用は、正当

には評価されてはい

なかつた。ことに、雪融地形は多くの場合氷河地形と混同

されて、いわゆる氷河問題の紛糾の

一因となり、また氷蝕

地形と断定できない擬似氷河地形を雪蝕地聾

するとい

つた、氷蝕

の側

から

の消極的

発言

が多

った。

また、

これら

の氷

河周辺地形

が特殊な気候条件

の下

にのみ形

されるも

のである

こと

は早く

から認

めら

れていた、

しか

し、具体的

にそれがど

のようなも

のかと

いう

こと

が問題

にされ出

した

のは、

つまり、気候地形学的な観点

から氷

河周辺地形

が論

ぜられるよう

にな

つた

のはごく最近

のこ

とである。

論文の内容あるいはそれに扱われている問題と、記述

の都合上、

一応

一九三五年以前を氷河周辺地形研究の第

一期、

】九三六ー

一九五四年を第

二期、

一九五五年以後

を第三期とする。しかしそれらの年代をも

つて判然と時

代を劃すことは勿論できないので、

ここでは

一応年代順

に記述するが多少前後する部分もある。また、雪蝕地形

の問題は現在なお未解決なものが多く、実証的研究は、

今村学郎

(一九三四ー三五)、

三浦牧男

(一九五六シ

るのみなのでここでは取り上げないことにす

る。ただし文献は本文末にあげてある。

一期

田中阿歌磨。橋本福松

一九

二〇年乗鞍岳亀甲池畔に

わが国で初めて構造土を発見した。

一九二八年西村健二は、三年にわたる北アルプ

ス踏査

(11

)

の結果、右のものの他、数ケ所に構造土を発見し、簡単な

がら構造土が発達するに必要な土地的な条件について考

察して、次の諸点を明らかにした。(1)傾斜にょつて構造

土の型が異なり、平坦面では環状のものが、傾斜地では

敵状のものが、その中間程度の傾斜地では中間型が形成

される。

(2)土壌断面の観察では、礫の下の土が非常に

細粒で保水力が大きく、穂水時には、ωo法言695

を起し

175

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やす

い。

(3)乗鞍

に構造土

の発達

が良

いのは、

ラピリ

この土壌

を作

るのに好都合

であ

る。

ただし

(3)は火

山礫

が風化

してこのような細粒

土層

形成

された

のではなく、実

は最初

から細粒

の火山

灰層

存在

し、表面

の礫

は下層

の岩屑層あ

るいは熔岩層

から霜

の作用

で表面

に押

し出され

てき

たも

のであ

る。

いず

れに

せよ。

わが国最初

の構造土

に関す

るこの報文中

には、定

量的記載

はな

いが、構造土

ついての本質的な

ことは

通り述

べられ

ている。

今村学郎

・岡山俊

(一九

三四)

は、槍

ケ岳付近

の氷

蝕地形

に、関す

る報文

に、南岳

の標高

三千米

の侵

蝕面遣

上に構造

土が見られ

ることを記載

している。

これより

先、岡

山俊雄

は鉢

伏山

(一九

二八

・五米)、入笠山

(一、

五五米)

の頂上付

に構造土を発見

し、

いずれも春先

の融凍時

には水

に飽和され

ていて、

・三〇糎も膝

没す

ことがあ

つたと、西村健

二と同様な観察

を行

ている

(未発表)o

た、中島

盛男

(一九

三八)

は、

以上のような

日本

ルプ

スの山頂付近

のみな

らず、蓼

亀甲池

(二〇

四〇米)

にも構造土

が発達

しているのを報告

した。

これ

は湖岸

と減

水時

には水面上

に現れ

る湖底部

にでき

ている

ので、粗礫

が散在し

ていると

ころではそれ

が径

三〇ー

一五〇糎

の亀甲状

に配列し

て、中央部

は細泥

が幾分盛り

っており、砂礫

の少な

いと

ころでは軟泥

のみが六

角形

て中央部

が盛り

っている、8詳9

およガ

昌o亭

(12

)

o力o詳9

■◎qoロo・

である。

そして各

相巨詣

ooo。

の軟泥

分は、

・四〇糎

の棒

を容易

にさし込あ

る程非常

に軟

であ

ることを観察

した。彼は、構造

土が形成

される

に必

な諸条

件に

ついては全く考察を

o。8甕

b①詳2

昌8

ωO詳a

勺彗⇔6§

は、

に同

じも

のであ

ることが示唆され

ている。彼

このような観

は構造

土の成因

や大きさ

の問題を考

える上に貴重なも

のである。

さて、

この構造

上の成因

は意外

にむつか

しい問題

であ

(13

)

つて非常に多くの説明が試みられ、実験も行なわれてい

(14

)

るが、現在まだ疑問の点が少なくない。わが国では、藤

原咲平

(一九二八)が前記田中等の撮影した乗鞍岳の構

造土の写真を見

て、寺田広彦の薄-層対流の実験結果に基

づく成因論を発表しており、これが今回でも

一般に信ぜ

られているようである。その要点は次のようなものであ

る。冬期間凍結していた地表は、夏期には表面から融解

が始まるが、融解したばかりの部分の温度は

(摂氏、以下同じ)

であるのに対して、表面はそれより

高温にな

っている。○度から4度の間では、水は温度が

176

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昇るほど密度を増すから、表層の比重の大きな水は沈下

し、下層

のより比重の小さな○度の水が表、血に出て、泥

と礫を伴

った薄層対流を生ずることが考えられる。

この

場合、寺田の実験によれば、水は

一定方向の流れがない

場合には、薄層対流は多角形

(普通六角)

の境界をもつ

細胞状渦巻となり、水平方向

の流れが加われば畦状の平

行境界を有するものになる。また、

一般

に渦巻において

は下行流の場所

に浮遊物が集積するから、礫が細泥より

浮きやすく、礫が大きい程浮力も大きいと考えると、平

担面上に多角形の構造上が傾斜面に畦状平行列をなす構

造上が形成される機構がよく説明できる。

これは

一見非常に合理的な説明

のようであるが、事実

は全く反対である。

高橋基生

(一九四〇)は簡単な実験と理論

ら、この程度の対流ではけ

つして礫の移動は生じないこ

とを明らかにしている。中村功

九五〇)、

小林国夫

(邑(◎ひ餌菖

・]("ピΦ切Φ)、島

(一九

九)

の結果から、バ対流説反対の意見を述

べている。筆者も

全国二百余ケ所の構造土を観察したが対流によつて生じ

(15

)

たと考えられるものには出合

っていない。欧米においで

も以前には藤原説と全く同じ成因論を提唱した者もあ

たが、今日では対流説を認めている

ないようで

(16

)

る。

が国

の氷河

周辺地形研究史

の第

一期

は、

に専ら構造上

のみが問題にされた。

以上

のよう

(註)

8

一九二〇年、

間中阿歌歴、橋本福松が、乗鞍岳亀甲池畔

見事な構造土

を発見

した。

これがわが国

に於け

る氷河周辺

地形

の最初

の発見とされている。

9

山崎直方

九〇二)氷河果

して本邦に存在

せざりしか、.

地質学雑誌

第九巻

.山崎直方論文集

(前編)、五〇三ー五

一七頁。

10氷河問題

ついては、次めものを参照されたい。

77

々保雄、今

西錦司

(一九三一.一)本邦

の氷河問題に関する

1

文献、山岳

二八年、

.一号、付録

一…

一〇頁

岡山俊

(.九.∴五

・一九三六)本邦氷河問題

の回顧と現

(上

・山Ψ)

山丘刀U第

一二∩)年

一一旦ワ

一九五二ー

一六頁。

第二ニュ年

二号

一一一五

一ー六

一頁。

々保雄

(一九

一.一四)氷河問題、地

理学年報、第二巻

一一二

〇ー三五八頁

小林国夫

(一九

五八)

日本

の氷蝕地形

の研究、地理

第三

…巻

一号・

三七ー

四七頁

・11乗鞍岳の摩利

支天

の四囲及び頂

上(二八〇〇一二八二〇米)

五ノ池

鞍部

(二人二〇米)、権

現池畔

(ご八

一〇米)

ケ池南方

高地

(二八二〇米)、及び白馬槍

ケ岳南方

一粁

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尾根上の西斜面。

12

9

庁9

P

.

(お

9

)

Ω

斥§

亘oロ

9

窪ゆ日

a

oq『♀

ロ昌全

m5食

く』6笥

o栖

σq鳴

o・吟窪

o江ぬ日o・・句ミ

~.O§~●

ψ

へ・

』§

・・<O-.Φぷ

◎。Nωー

o。Oα.

。8

詳亀

は地表

面の礫

がふる

い分けられて様

々な模様を

ロo霧o詳巴

宴啓6」日

は地表面

に礫

が見られない所

で、地

表面

の亀裂や植

物が地表面

に様

々な模

様を描くもの。

13笥

餌許ぴ¢目》・↑・(お器)前掲

14例えば、

百日

P

》.国●(苗

OO)

eり×罵

民§69

隔g

日讐

」8

oロo詳o鮎

§

9

く色

o<6ユ∨首σq

日o宣

ロ加

一8

。n良

8

0・切

Xミ災、ミ

S&

ミぷ

弓・。o、

8

↓N

'

器げぴ葦

》・ピ・

(↑8

0)

切仲呂

目窪

江呂

袖o『

§

田拐

宅9

注目ぬ

①a

#2

ロ巴

o田口●

oり9

法oo。首

29峠亨

。。⇔O『8

己§

切ミ合せ

辱㌻這

ミミミ

Q。、

-

Qカヨ

」合

、い

(」8

0)

O目

9

庁9

8ロ

怜8

◎力o暮

08

「胞句

句ヘミ

oせ

s

V

⇔合Oミ

二号

・。◎"

U・謎

15

の結

一部

一九

七年

の駿

16

ゴ9

、》.↑.(お

9

)

二期

】≦・留

庁百首島二

三六、

一九三七)は、

三夏

にわ

て中央

ルプ

スと南ア

ルプ

ス及び北

ルプ

スの

一部を踏

して、各

で氷

蝕地形と構造

上を新ら

しく発見

した。

は氷河周辺地形が発達す

るための気候的、地形的条件

とそ

の重要性

について、次

のよ

うな注目す

べき意見

を述

べている。

ω氷河地形

の発達

の重要な前提

となるも

のは二八〇〇

の山頂高度

であり、それ

によ

つて北

ルプ

スは五

つの

地域

に分

けられ

る。②

これら

の地域設定

によ

つて、日本

ルプ

スの雪線決定

には全

く新

らしい作業方法が導

入さ

る。

つまり、

これら

五地域

には夫

々異な

つた状況が卓

し、それら

は氷河地形発達

の度合

において、またこれら

地形

の横

わる高度

にお

いて夫

々異

っている。③全

ルプ

スにわたり、約

二〇

〇〇米

以上

の山地

は全

て非対称山稜

をな

し圏谷も北ア

ルプ

ス五〇

ケ中

五ケが稜線

の西側

にあ

るほか

は全

て東斜面

であ

る。困構

造土は西側

に卓越

し、植

生生育限界以上

一〇度

以下

の緩傾斜面

に発達す

る。構

造土

一般的限界は二六〇〇米

であ

るが、それ以下

でも

例外的

に形成される

ことがあ

る。⑤

このよ

に、

ωoま旨o吟8ロ

が卓越す

る東側

と、

少数

の圏谷

と構造

土が

特徴

であ

る西側

とは

oo日田。・古をなす。

これは卓越

風向

178

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が現在も氷期

も同じ

であ

つた

ことを意味す

る。

以上

のごとぐ、彼

が最

も重視

ているこ

は、

は、各山脈

というよりは各

山塊

の地域性

であり、他

つは、寒冷気候下

にあ

る山地

では風

に対する斜面

の向き

によ

つて地形

々成営力

に違

いがあり、それが非対

称山稜

を作

る原

因とな

つているという事実

である。

ωと②

は氷

地形に関

するも

ので、氷河周

辺地形

とは直

の関

い。しか

し、そ

の後

このような見方

がほとんど行なわ

れて

いな

いのは残念

であ

る。

二八〇〇米

以下

の山地

に氷

の痕跡

が認

めら

れな

いという

ことは、高

の山頂付

だけが氷期

にかろうじて気候的雪

線に

ひつかか

つて

いた

ような所

では、氷蝕

の下限

は気候

的な要素

のみならず

形的な要素

にも大きく影響

されて

いる

こと

いる。

つまり氷

河を少なく

とも標高

二六〇〇米

まで流下

させる

には、あ

るいは、氷河

を形

成す

るに必要

にして充

な堆雪を確保す

るためには、

の背後

に少

なくとも比

二〇〇米

の斜面

を必要

としたことを物

っている、と

て聞違

いな

かろう。

③1⑤

では風

上、風下両斜面

の気候条

の違

いを強

調

ている。

これ

は氷蝕地形

の大部

分が東側

に位置

して

いる

ことから、早く

から知

られ

ていた

のであ

るが、

西側

の緩斜面

ついて言及

した者

はいなか

つたまた構造

下限を問題

にしたのも彼が最初であ

る。

しかし、彼

の氷

(17

)

蝕地形についての解釈

には若干

の疑点が表明されており

(18

)

に示され

ている構造土

の分布範囲も、筆者等

の調査

よれば少

しく過大

であるように見

られる。

とはいえ、

のような

ことはいわば枝葉の問題

であ

つて、上

に述

べた

ような本質的な問題

には何

の影響も及

ぼすも

い。一

九三〇年代未まで

の、氷河周辺地形

ついての報告

は、す

べて日本

アルプ

スとそ

の付近

に関す

るも

のであ

た。

しかし

一九四〇年

以降

には、

その範囲が徐

々に北方

へそ

して低所

へ、さらに、満州、

シベリ

ア、サ

ハリ

ンへ

79

と拡げられ

た。

1

一九四〇年西村嘉助

は、群馬県大峯山

の南面

五〇〇ー

九〇〇米

に見られるやや角

のとれた安山岩

の巨礫

の分布

を、氷

の寒冷

気候下

に形成

され現在

は動き

の止

ってい

る化石岩石流と考え、氷

期には相当低位置

にも氷河周

地形

が形成

され

ていた

ことを示唆

した。

一方、千葉徳

(一九四九

a

・b、

一九五〇)

は、大

興安嶺、北満、ザバイカ

ル山地

の非対称斜面を論じ、

れが

日向斜面と日陰斜面

の輻射受熱量

の差

によ

つて生ず

る、両

斜面間

の土壌流

亡量の違

いによるも

のである

こと

を明ら

かにした。

ここでは日射

の強

い日向斜面

は輻射

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つて地

表付近

の気層

は著

るしく高温

となり、

そのため

土壌水

分が減

して森林が育

たず、禾本科

と硬

い細葉

植物

がまばら

に生育す

るのみであ

る。

したが

つて融凍時

の土壌流

亡が激しく、特

にそれ

は斜面

の下部

において著

るし

いので、南向斜面

は急になる。これ

に対

して日陰斜面

は輻射

量が少なく、地表付近

の気温

が低

いので土壌水分

は失

なわれず森

の生育が可能

で、腐

植層

も厚

い。このた

め北

向斜面

は土壌侵蝕を受けず緩斜面をな

している。

の地域

は年降水

三〇〇1

五〇〇粍

で、

しかも

その大部

は夏

の間

に降

る。そ

して緯

度高

にゆえ、南北斜面問

日射量

の差

が大き

い。

このような理由

から、非対称斜面

形成

の原因

はわ

が国

の山地と大

いに違

っている。

塚爽平

(一九

四九)

は、

これと同様

な事実が関東平

にも認

められ

ことを報告

ている○す

なわち、彼

東平野

の河岸段

丘の多

くが河

の南岸

および

西

、北岸

および東岸

にはきわ

て少な

なく、緩

い傾斜

台地

表面

から沖積而

に下

るも

のが多

ことを指摘

て、

それ

が本質

的に北満や

シベリ

アの非対称斜面

と同

じであ

ると考

え、

これら

の地形

が形成

され

た時代

の気温

は現在

の北満、

シベリア程

であ

つたと推

した。現在

の関東

.平野

における年

平均気温

一三-

一四度、

これ

に対

して

北満

・シベリア

の年平均気

は、イ

ルクーツク、チ

タ、満

里黒河

で○・五ー

マイナ

ス三度

であ

る。したが

つて、貝

塚説にしたがえ

ば、.関東平野

におい

てはか

つて

一一、一-

六度

の気温低下

があ

つたと考えなければならな

い。

これ

(19

)

は小林国夫

・星合誠

の本邦氷期夏季気温低下。厄約

七・五度

という値、

その他

の諸事実

にてらし

ても少

し大きすぎる

であ

る。

しかし、

いわゆる関

に、

6qo旦㎝5口口o昌

を受

けやす

い事実を考

え合わ

せれば、

平均気温

一〇度

以下

の気温低下

でも十分霜蝕地形が発達

(20

)

ことが予想

され

る。

このよ

うに氷河周辺地形は気候

的条件

によ

つて大き

規制

され

るが、そ

の場所

の土地的な条件もまた非常

に大

きなウ

ェイトを占

めている

のであ

る。

構造土

ついては、前述

の高橋基生

(一九四〇)

がサ

ハリ

ンと

シベリアで観察

し、簡単な実験と理論的考察

ら、対

流説を否定

した。

しかし、それ

にかわるも

のと

て彼

が挙げ

ているも

のはさら

に可能性

の少

ないも

のであ

る(21>。また、中村功

(一九五〇)

は乗鞍岳亀川池

のも

を改

めて調査

し、

これも対流説に不利な結論

を下

してい

る。佐

々保雄

(一九五四)

は、男鹿半島

・寒風山

の標

四〇米

の所

に、小

ωo『[ぎ領のあまり良くない

ωOωけ6合

口o一領

8ωを、

二五〇ー

二八〇米

の所に現在

媒動いてい

180

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いとみられ

昌§

ωo「巨

蟹江駕ψり

を発見

した。

これ

つて、中部

地方

の二〇〇〇米以上

の山地

で云

々され

いた構造

土問題

は、

一足

とび

に東北地方

の、

しかも異常

(22

)

な低所

に引き

おろされたo

この時代

は、

以上のごとく欧米で知

られ

ている霜融地

と同じも

のが、

日本

ルプ

スや北満

および

シベリア等

では現在

形成され

つつあり、氷河時代

には上越

地方

のさ

ほど高

くな

い山地やさら

には関東.平.野

にも形成

され.た

とが知

られた。また、

これら

の氷河周辺地形

が形成

され

ための、気候的、

土地的条

件もあ

る程度明ら

かにされ

た。

しかし、

の諸条

件が具、体的にど

のようなも

のかと

いう

こと、

および、氷河周

辺地域あ

いは氷河周

辺地形

々成城

いう概念

はまだ

この時代

にはなか

つた○

(註)

17今村学則

(一九四〇)日本

ルプ

スと氷

の氷河、

一〇

九一

〇頁。

18

小鶴岡、榎

本佳弘、斎藤

隆、篠崎介ご。

19小林国夫、星合誠

(一九五五)本邦

氷期

の気温

低下量、地

質雑、第六

一.巻、

一八号、

一.一ご五ド一.一ご六頁

.

20合

目でも関東

ロームの露出

した傾斜地

では、土壌

の凍結

と融解

のた、めに、

一冬

一ヘク

ター

ル当り

約、∴〇一五〇ト

の土壌流

亡があ

ると

いわれている

(川

口武雄、∴

五六、.

)。また十勝

年平均気温五度前後であ

るが、火山恢地

では同じメカ

ニズムによ

つて土壌侵蝕が行

なわれている

(・山田忍

・仙、

一九五

一・五、二・五五)。

掲。

21高橋

は構造土

の成因として次

のも

のを挙げ

ている。

a天然ガ

スを噴

き出す場合、d

-n-地F

に閉込

められた空

を放出す

る場合、

c温

泉、鉱泉、その他

一般湧泉、d海

岸付近に於け

る干満

の差による周期的湧水、

e半流動性

地下溜塗

体が

ピ下

から圧縮されその反作用

によ

つて弱

い部

分より96土及

び砂礫を洗えた半流動物

を噴き上げる場合。

このうち、

一般

に高山

および極地

で起

るも

のはbと

eであ

ると考えてい

る。

eは欧米でも

いわれ

ているが実験

にょる

81

証明

はな

いよう

であ

る。

1

22小林国夫

(民oぴ曙器江

民.お窓臼)は、

この

ψ・o詳庄

Oo寄騎o霧

は乾裂ではな

いかと疑

っている。

しかし写真

で見るかぎり

明らかに構造土

である。

一九五九年七月筆者

が現地を訪れ

た時は踏み荒

され

ていて、構造土

は見られなか

つた。

一九五五年

、小林

国夫

は日本

ルプ

スの様

々な氷河周

辺地形を紹

介し、・それらがいずれ.も構造土

線以上にあることを確認した・そして豊

縞)を

Gりo庁弍獣ユが植生限界

一致す

るとした

のに対

て、森林

限界

一致

するとした。

さら

に森林限界

はべ夏

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(七、

八月)

の平均

気温

一〇度

の等

温線

一致

すると考

え、

これと七、

八月

平均気温○度

の間を氷河

周辺気候、

のような気

候条件が存在す

る地域

を氷河周辺地域

と定

した

(小林、

一九

五五、民oゲ但ペロ許』、HΦ留)。㊦6詳{氏

年平

均気温

と年降水量

を組合

せてダイ

アグ

(24

)

き、氷

河周

辺地形

々成域

を決定

しているが、小林

のも

はこれ

に矛盾す

るも

ので

はな

い。従

来、単

に寒冷気候

呼ばれ内

容が漠

然と

していた氷河周辺気候

は、

ここに至

って初

めて具体的

に定義

され

た。

しかし、

ここで

「大切

ことは、

このような気候条件

が、氷河周

辺地

形を

つく

のにぜ

つたいに優位な原因

とな

つているも

が、

あくま

で土地と気候

とが相

に関

しあ

つて、氷

辺地形を

つく

る」

(、小林、

一九

五五、

一五七頁原

ま)

のであ

つて気候条件

のみが決定

的な意味

を持

つも

ので

はな

い、

いう

ことである。

だが、果

して構造

土限

が森林

限界

一致

し、

さら

に七

・八月

の平均気温

一〇

の線

一致す

るであ

ろうか。

小林

は日本

アルプ

スの森林

限界を約

二六

〇〇米

(一九

五八C)

ある

いは二五〇〇米

(25

)

(一九

五八)

とし

ている。

しかし今西錦司

によれ

ば、

は北

ルプ

ス北部

で二二〇〇米、南部

で二七〇〇米

る。

一方、実際

の構

造上限界

は北

ルプ

スでは例外

なも

のを除

いて、森

林限界よりも

一〇〇一

く、

一般

ハイ

マツ限界と

一致す

る。ま

た、吉良龍

夫は

(部)

森林限界を温量指数

一五度の値

で与えている。

気象観測のデータの少ない高山で森林限界の気温を推

定するのはむつかしい。筆者が高層気象

の観測データか

ら計算したところでは、札幌付近で自由大気の七

・八月

平均気温が

一〇度になる高さは約二四〇〇米、同じく温

量指数が

一五度になるのは約二二〇〇米弱であり、稚内

では前者が約二

一〇〇米、後者が二〇〇〇米弱である。

そして、実

の森

林限界は札幌付近では約

一三〇〇米

(27

)

であ

るが、現在動

いている構造土

はな

い。

また、大雪

では

一般

に森林限界

は約

一六〇〇米、ハイ

マツ帯

の限界

は約

一八〇〇米

で、後

者が構

造土限界

ている。小林

は森林限界

ついては改

めて定義

を下

(28

)

ていな

いが、今西

の定義

による森林限界と実際

の構

上限界

の問

には

一〇〇1

二〇〇米の高

さの開きがある。

いま、小林

の森林限界を樹

木限

界と解す

るならば、それ

はほと

んど

ハイ

マツ帯

の限界と

一致す

るから、構造土限

界とも合致する。

これ

は前

のごとく、欝

零菖

が早く

から指摘

していることである。

一〇〇1

二〇〇米の高度

は気温

では

一度程度

の違

いであ

つて、問題

にす

るほど

のも

のではな

いかも知れないが、地域的な拡

がりを考

れば無視

できな

い。と

ころが霜蝕の行なわ

れるところ

182

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必ず構造

土が形成

されると

はかぎらな

いのであ

つて、

般的な構造

土限界

より下方

でも条件

さえ

そろえ

ば構造

は形成

されるから、新ら

しい火山

で植生

がまだ極盛相

して

いな

いような場合

を除

けば、氷河周

辺地

域は森林

限界

と雪線

の問

の地域

であ

るとい

つて間違

いはな

い。た

し、森林限界

が何

によ

つて決定

され

るか、そ

していか

る数値

で示

され

るかと

いう

こと

は別

の問題

であ

る。

このような氷

河周

辺地域

で、山地

がどのような営力

つて削

剥され

るかと

いう問題

は、す

でに述

べたように

によつて論ぜられている。小林

ぎ臥の

考えを実証するとともにこれを前進させ、後立山連峰の

非対称山稜の成因が稜線をはさんで相反する方向性をも

つ両斜面に働く削剥営力

の質の相違

にあることを認め、

(29

)

これ

を表

にまと

めている

(小林、一九

五六、苛民oひ①噌

。。巨、

戸Φ9)。

これを

れば、次

のよう

であ

る。

西斜面一

風が強く積雪

が少

いー↓

い霜

の作用ー↓

蝕斜面

をなすー↓

緩斜面

の形成

東斜面-

が弱く積雪

が多

いー↓

多量

の積雪

による雪

蝕ー↓

雪蝕斜面

をなすー↓

急斜面

の形成。

わが国

のよう

に、氷河周辺地域

が湿潤

で降雪量

の多

山地

に限

られると

ころ

では、氷

河周辺地形営力

は最終的

には非対称斜面

の形成

に集約

される。

しかし、

このよう

な非対称斜面

は、稜線付

近に限

って現われる

て、主稜線

から山麓

までの両斜面

の傾斜

が大

て、山脈全

体が非対称

形を示す

ような場合

は、そ

の原形

が最初から構

造的に決定

され

ていることが多

い。

金子史郎

九五六)

は、後

立山

で岩石

の節理

の方向

を詳細

に調

べて、急斜面

や崖

の方向

がこれ

に左右され

いる

ことを確

め、非対称山稜

の成因を節

理に沿

って働く

.

の作用

によるも

のと考え

ている。要

するに金

子は非対

山稜

の成因

として構造

を重視す

るのに対し、小林

は専

ら削剥営力

の質

の違

いを強調

しているのである。しかし

83

霜が岩石面

に作用し

てそれ

を砕く

のは、主と

して節

1

沿

って行なわれ

「こじあけ」

にあ

るのであ

るから、小

林説

と金子説

は相客れな

い性質

のものではなく、相

おぎ

い合

べきも

のであ

る。

こと

に後

者山連峰

のような大

規模

な非対称山稜

を削剥営力

の違

いのみ

で説明す

ること

は困難

であろう。

(註)

23構造土には上方限界と下方限界がある。上方限界は雪線で

あるが、わが国では氷河は現存しないから問題となるのは

下方限界のみである。

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24頴

蚕⑳5

↑・O・(G9

)

↓庁ひ冒

日嘗

〔oo鴇甘

署ユoQ9

鼠】

8

吐8

ω器

《ωg

訂⇔豊

8

6=目良

o

o壱

ゴ巳自

o◎嘱§眉8

日目

窃q8

o弓

ざ零

5

g

o時

0

90夢

§

<氏留目

o袖

夢ゆ

ぴ片吟庁

≦法廿日

]≦oユo。

O碧

』・◎

<9

《⇔

N忘

NωΦ・

25今

西錦

(一九三五)日本ア

ルプ

スの森

林限界

て、山

岳、第

三十年二号

二三ー七〇頁。

26今西錦司、吉良龍

(一九五三)、

生物地

理、新地

理、学

講座

(朝倉版)第

四巻、自然地

理1、

一ご、一五ー

一三頁、

吉良龍夫

植物、R本地理新大系

(河出版)第

一巻、自然、

、一四ー

、二七頁

、吉良龍夫

・依

田恭

九五

八)山

の生態、系現代生物学講座

(共立版)第五巻、

生物と環境

一一三

一ー二六九頁。植物が生育するに必要な最

低気温生理的○度を月平均五度とし、丹平均気温五度以上

の月について、その数値から五度を引いたものを

る。その値が温讃指数あるいは暖かさの指数である。

27手稲山

(一〇二三七米)の標高約九四〇米の地点に、熊笹

におおわれ現在は動いていない化。石構造土がある。従って

過去には、この付近はかなり広範に構造土が形成されてい

たらしい。

28森林を形成する樹種がもはやその分布の連続性を失ってし

まう限界。

29この中で森林限界が西に高く束に低いとしているのは、今

西錦司

(前掲)の観察および実際と逆である。

三、構造土

の問題

'

このように、氷河周辺地域

とそ

こに働く削剥営力は、

かな

り具体的

に認識

され

るよう

にな

つたにも

ず、最

も51くからか

つ最も多く

の人

々の注

目を引

いた構

土の問題

は、

いまだ

に完全

には鯉…決されていな

い。最

の数年間

に、佐々保雄

(一九

五四)小林

国夫

(一九五

五ー

一九五八の諸論文)田村昇市

・山

田忍

(一九

五八)

田忍

(一九

五九)山田忍

・近堂祓

(一九

五九)氷

84

(一

九五六

・一九

五九)

によ

つて、

主として中部

1

地方

以北

の各地

に構造

土が発見

され、

これに

ついての知

識…は急速

に増大

したo

西村昭

二は構造

の下限

を調

べ、

日本

の氷河周

辺地域

について次

のような結論

を下

している。ω氷河周

辺地域

の下限

はヨー

ロッパ

の同緯度地域

に比

べてかなり低

い。

(30

)

この地域

の中

では、熱帯高山型

と高緯度型と

の移

行型の

ωo法言o口8

が起

り、そ

のため構造

上限界線

行くと下

っている。②氷期

には現在

よりも更

ωo法言o江Oロ

があり、高緯度半乾燥地域

における

のと似

た侵蝕

が行なわれた。ω

の前半

は冬期

の等温線

の走り方

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からも

うなつかれる。

しかし、そ

の後半

は小林

(一九五

八)が指摘

しているとおり、具体的

に何

を意味

しているの

か理解

できな

い。

おそ

らく構造

上の大き

さと下限

の関

をい

つている

のであ

ろう

が、それ

は後述す

ると

おり全

く別

の原

によるも

のであ

る。②

は先

に述

べたように貝

、濠

ぼぷ

甲、

や ・ぷ

冒 頭'

ズ鰺  灘讃 ・ぽ ・

嚢継 凝鞠トム ラ ウ シ 山 のsortedPOIygons

嚢警

策 一一図

ヒナ ゴ沼 西方 の稜 線の す ぐ西側 に あ る浅 い凹地(標 高 約1,840rr】)

内の構 造 土。傾 斜 が ない ので 多角 形に,ま た排 水が 悪 く七壌 の含水

量が 多 いため 大 型 とな る。

 羅

 

`

が同じ考えを述

べている。

田村昇市、山

田忍、近堂祐弘等

は、帯広

市郊外

の火山

におおわれ

た標高約

一〇〇米

の段

丘上に、径

一米前後

昌O白むりo詳&

⇔岸江Φωが

一面

に発達し

ているのを報

た。

これ

は大雪山

・白雲

岳旧火

口内の海抜

一〇〇米

るも

のに非

によく似

ている。

これ

が構造上

一種で

ある

ことは間違

いなく、現在

もそれを形成する条

件がそ

(31

)

つている

ことも

れている。

しか

問巷Oによ

れば

このようなも

のは

ω笥ΦユΦロ

のほと

んど全域

で、放棄

され

た牧場

や草原

に普通

に見られ

ると

いう

し、

一九五七年、】Oこ

男⑦Oq《O問注

OO昆O詰問OΦ

の現地

論が帯

広市

で行なわれ

た折、》巨白図自

は現物

を見

て、

それと同

じような発言をしたと

いう

ことであ

る。

したが

つてこれを他

ωo詳6口唱昌9日ω

と同列

に置く

のは少

理なようである。勝井義

(未発表)

は、川湯硫黄

山麓

と計根別飛行場

に、現在形成途上

にある

む・o詳Φ亀O讐甘珂目

を発見

して

いる。両者共標高

一〇〇米台

の火山

灰地

であ

る。若生達生

および酒勾純俊

・他

は、北海道中央

火山域

の見事な構造

土を、小林国夫

は、

日本

アルプ

スとその付

の山地

のも

のを紹介

した。

小林

は構造土

が形成され

る場所

の土地的な条件、

こと

に土壌

の含水量を重視

し、含水量

が大き

いほど構造土も

185

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し述

いる

(丙oO図嵩

o摩注"民.

§

§

5.∨㎡・声80)。

実際、筆・者等

二四ニ

ケ所

で行な

(32

)

つた観察瀦撃

よれば、土壌が湿潤あるいは水で飽和さ

ている所

に形成

され

ている構

造土五

二の内四〇は径

米前

の大型

のも

のであ

(第

一表)。そし

て、大

雪山や

ムラウ

シ山

(二

一四

一米)等

では、

一斜

面でも

上部

に小

型あ

るいは中型

の構造

土が形成

され、下

に大型

のが発達し

ている所

があ

(第

一図)。白馬岳

(二九三

三米)付

近や蝶

ケ岳

(二六六

四米)でも

ω9

司も讐合

末端

とか二重山稜

の内

のも

のは、大型

であ

のに、稜線

のも

のは小型あ

るいは中型

のも

のが多

い。

このような事実

は決

して気候条件

では説明

できな

い。

したが

つて火

山灰や熔岩等

おおわれた化石構造土

が発

されたと

しても

、その

きさ

のみからそれが形成され

た当時

の気候状態

を推定す

ことは危険

であ

る。

また第

一表と第

二図

から、構

造土が火

および火山灰

に発達

しやすく

その上大型

のも

のが多

いこ

る。

これ

には、ω新

らしい火

では66生は極盛相

に達

ておらず

、裸

の斜面

が広く拡

っている。

②節

理の多

熔岩

や多

孔質

の熔岩あ

るいは岩屑層等

が、Ω喝o巳自

oロ

を受

けやす

い。③毛管力

が強く保水性

の良

い火

山灰が厚

く堆積

ている。等

の原因

が考

えられ

る。

日本の構造土の分類第1表

大 型 中 型 小 型環 境 (糸勺80cm(糸 勺20-(糸 口20cm 合 計

以上)80cm)以 下)

緩 斜 面 100(91)37(21)26(2) 163(114)

場 所 急 斜 面 19(8)2(0)3(0) 24(8)

凹 地 32(28) 17(10)s-一 一 一 ー一

6(4)一

55(42)一

乾 燥 0(0)0(0)1(1) 1(1)

土 壌 水 分適 温 99(93)44(21)29(1) 172(115)

湿 潤 31(28)3(2)2(1) 36(31)

過 湿 9(9)5(4)2(2) 、16(15)『 一   _

0~10 110(93)46(24)30(2) 186(119)

稜 線か らの 10~20 20(13)5(3)2(ユ) 27(]7)

高 距(米) 20~50 7(7) 7(7)

5◎ ~200 14(14)5(4)3(3) 22(21)

(6)1242(156)1

,圏 谷底,二 重は前 の数字 の内斜面上 の もの。

総 ∋{・5・(・27)156(・ ・)「 ・9一

緩斜面は約10度 以下,急 斜 面はそれ以上。 凹地 は湖畔,湖 底山稜 内の凹地ジ雪蝕凹地,谷 床,火 口,鞍 部を含 む。()内火山斜面上 にあるもの,例 えば226(125)は 計226の 内125は 火 山

186

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火山 その他● ▲ 筆者等 が観察 した もの,お よび

'文献 に詳 しい記述 のあ るもの。

X 〉 簡単な報告があるものo(筆者等未確認)

小蓮華山

白馬岳"白馬鑓ケ岳

五韻岳・鹿島槍ケ岳

上ノ岳'薬師岳 一\

ニシ岳・本島岳・蓮華山 ~ 一

南岳.

蝶ケ岳

笠ケ岳'

白山

乗鞍岳

御岳

本曽駒ケ岳

空ホ岳

i緕句ケ岳

大雪山東部 筍

畑 帥 蜥o

大雪tll西部

。諜 ㌶こミミ五色ケ原・iヒ霞岳

トムラウシ山~

十勝岳

手稲

駒ケ岳

鳥海山

朝日山

x/「

\ ・

八甲田山1

八幡平

岩手山

早池率由

二三峯岳

禍 ノ.岳・農鳥岳

音更山

・ぺ ・杣/纏 岳

ウペベサ ンケlll

計根別

Ill湯

帯広エサオマン トッタペッ岳

帳尻岳

第二図L;本 における構造土分布

187

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構造上

の下

限が

ハイ

マツ帯

の上限

一致

している

こと

は前

に述

べた。

しかし、

ハイ

マツ帯

の上限

は多

の場

地形的条件

によ

つて決定

されるのであ

つて、気

候的条

によ

つて規制され

ている場合

はほとんどな

い。実際、

の山

でも

ハイ

マツ帯

の上限

は森林限界

(こと

西

…面)

のような等高

性を示さな

い。

一般

に高川

では雪線付

の西

向斜

面は、

冬期

に積雪が少なく

⇔目◎宮自

①江○昌

んに行なわれ

るから、植

の生育

は阻害

され、岩

おおわれ

た平滑斜面をな

している。

したが

つて、

植物

の上限

は雪線

にほぼ

一定

の間隔

を保

って平行

て走

る。

構造上

の多く

このような所

に発達

し、第

一表

にも明

かな

ように、山

腹斜

面上

のも

のは、稜線

から標高差

二〇

(34

)

以内

にある。

このたあ山

が高けれ

ば構造

土限界

は高く

なり、山

が低

ければ必然的

に構造土限界も低くな

る。北

ルプ

スの東側

で構

造圭限界が急低ドす

るのは、西村昭

二が考

えているようなも

のではなく、実

はこのような

によ

るのであ

る。

見順

一(一九五六、

一九

五九)は構造土を形作

る地表

の土

の物

理的性質

を、田村昇市

(未

発表)

はその化学

性質を調

べている。

しかし、

6昌阜

∩5餌江Oロ

の本質的

な問題

であ

る礫

の移

動量やそ

のメカ

ニズ

ムを観察

したの

は、小林国夫

(民oげg嵩

・・日

一㊤密)

のみであ

つて、定

量的な観察デ

ータはまだまだ不足

る。小林国夫

は、地表面

に礫

が集積

ているのに、下層

部は細粒物質

のみ

である

ことから、

はじめ、下層

の細

粒物

質が融凍時

に対流を生じて地表、而に粗粒

の礫を放

出し、それ

が地表

の霜

の作

用によ

つて選り分けられ

て構

造土が出来

ると

えた

(一九

五五)。

しかしそ

の後

は対流

を疑問視

してい

(閤oO遺

留富

民"ド口切O)。筆者等も南ア

ルプ

スの薬師岳

造土の凍

上と融解

の様子を観察

し(第

二.図、第

四図)そ

の他

の各地

での観察

と合わ

せて、構

造土の成因

は凍上と

凍結

による地面

の亀裂

にあると考え

ている。

上は凍ると

冷却方向

に毛管水が分離

て土中

に霜柱層

が生長

し、そ

(35

)

の方向

に膨張す

る。

つまり地.而は凍

上を起す

が、

これ

して直角

の方向

つまり水、平方向

には収縮

して亀裂を生

(37

)

(38

)

(36

)

る。

これ

坤oωけ

自8

昌o昌ψ。o詳a

口Φ】β

」⇔甲

(38

)

≦6△ぴqΦ

であ

ろう。地表面

に礫

がある所

では、

それ

の作

によ

つて

この亀裂

の中

み、

切o詳a

U忠信§

の原形が出来

る、一度び

これが形成され

ると、礫

(40

)

は熱伝導度が土よりもはるかに大き

いから、融凍時

には

が多く集

っている部分

が先

に融

けて沈下し、まだ凍

したまま

の部分と

の落

差が大きくな

つて、ますます礫

が転落

しやす

い状態

になる

(第

三図)。

これが何度

もく

り返

して行なわれ

ているうちに見事な構造

土が出来

上る

188

Page 18: ú - 明治大学 · ú { Ì X Í ü Ó n ` Ì ¤ ", áe D í ª Ì. ì p Í A » Ì ^ A K Í A î Õ Ì n ` y Ñ \ ¢ » Ì

・1∴∫':・ ・

凍 っていない時の状態

o⇔一 ⇒、

..

o△'

1

置 嚇一 ・

'

θo●

σ>o.田 囎

'

,'

=」ソク リー トカこ湧(認i

霜 柱 屑

米 凍結

霜柱によって凍上が起 る

完全に融解

まばらになつた霜柱屑のレンズ

融励 始 まる

\へゆ

\.。

'

'〃

'

,"

-

l

I"

デ ぴ㍗\

、~ .ノ

へく/

・_,ノ

12月 中旬 正午の

藷虫解線(1957,il-)

霜 降状 凍結

融解 が完 了 し元 の状態に もどる

南御室小屋 〔2,740m)

ハ 、 一,、..一 構 造 臓 地 点 ・(・,75・m)

lZ㌘ 鴇 『 嘆鋤 ・一 凹・・k・1's・7

、 ▽ \、1t■ 一ー一;ノ一 一 一 一"「 ニ ー 一 一 プ ア 『-

L>こ ミ く ふ∠ 二二,ノ

・ ツ,日 、 そ6・810・12'4161四220",…,466"

融 解頗 る 融解 完了'『 凍 上 始 まる.

第三1頸 南アル プス薬師岳におけ る構造土の凍hと 融 解,お よび

その間 の気温変化(1956年11月2・3日)

189

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のである。薬

師岳

の構造土

は、

一度型を崩す

と元

の見事

型にもどるま

でに最低

三年

かか

つている。

坦面

上の構

造土がが多角型

にな

るのは、側面

から

圧力

がな

いため、原

の亀

の細

胞が多角型

になるから

であ

る。

これ

に対

し、傾斜

面上

のも

のは上部斜面から

圧力が加わ

るから、亀裂

の細

胞は61き伸

ばされた多角型

になり、構

造土も

それに応じた型

になる。さら

に傾斜

増す

と、亀裂

の中

を融解

水や雨水

が流れ

るのと、最

大傾斜

に斜

交する亀裂中

に落

ち込

だ礫は不安定

になる

ので、

構造

土は最大傾斜方向

に並

ぶ結状

のも

のになる。

o力o詳a

ψ・日罵

ω

は二十度

以上の斜面

にも形成され

るが、

ような急斜

面に対

流を生ずる

ほど多量

の水

が蓄えられ

は考

えられ

いし、

へ流下しようとする力よりも大きな

で対

が起

ことはあり

得な

い。

地表面

に散在

しあ

るいは層

をなす礫

も対

流によ

つて下

からもたらされ

たも

のではなく、凍

上によ

つて押

し出

され

たも

のであ

る。

土中

に礫

が混

っていると、凍結時

にそ

の下

で.霜柱

の生

長が特

に著

しく大きく、持

ち上げ

 れ 

られる。と

ころが融解

時に

は、霜柱

が融

て出来

た礫

の下

の空

洞は周囲

の土

の崩落

によ

つて塞

がれ

てしま

う。ま

た、

とえ空

洞がそ

のまま残され

ても礫

は周囲

の土

との摩擦

のため、以前

の位置

でも

どることはな

い、礫

はこのよう

にして姿

に地表面に押し出され語

土のみならず

石畳も、地表面

には礫が文字

通りすき間もなく並

んでい

のが、そ

の下

は細

の土

で両者

の境

は非常

には

つきり

ている。しかし、そ

の細粒

土層

の厚

さも数十糎

かせいぜい

一米

で、そ

の下には母岩

に由来す

る砂礫が現れる。上

べた

孤山

によ

つて、土壌

の凍結深度

はこれによ

つても

ある程度推定出来る。

水量

の多

い所

に大

型の構造

土が形成され

は、土壌

の粘性

が乾

いた土壌

のそれよりも大き

いため亀

の細

胞、ならび

に凍

上量

が大きくなるからであ

るう。

たただし含水量

が多ければ必ず大型

の亀裂細胞

ができる

は限

らな

いのであ

つて、

これ

には冬期

の気

度、気温

の下り方、土壌

の粒

度組

成等

が複雑

にらみ合

て、いる。

この問

題もある程度見通

しは

ついて来たが、

だ結論を下すま

でには到

っていな

い。

註30熱帯地方では、気温は年変化よりも日変化の方が大きい。

したがつて気温がO度以下に下る高山では土壌は毎日結凍

と融解をくり返す。これに対して高緯度地方では気温変化

は、年変化の方が日変化よりも大であるから、年周期で土

は凍

ったり融けたりする。

190

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31

男§

"〉◆

(G

ΦO)

8̀6昌

ユσq】R

{巴

勺ゲo昌9昌9

知・絢

ω≦oユ9

.句ヘミ

㌻せ

Q

ミ§

6.へ這

"

R

.◎◎も

・江

ω一

《・

32

33

の悪

、夏

.干

の底

ω昌o弍柏δ言ロ

⌒\翻撫甕蕪.蕊

・騨

'

く、で'㌫ ∵ ぐ三 ∵.・ ミ㌢∵'∵ ∴ 、:

∴;。箒 霧 ジξ∴ 〆∴ さ一,x㌧ ジ:…`・'t・.‥パ ごべ 綜 ㌶≡ 当,・ ∵'㌻;智 ご'堅 ▽ ∵'

,ご ∵、.、

㌻震 曇艇i:織鎌継三㌧ 亘∴ × パ ひ タごゾ'㌻ ㌢ ,㌦'㌦!亨 _、.,∴

第 四 図 南 ア ル プ ル 薬 師 岳 のSortedStripes

薬師岳の稜線附近の西向斜面上には構造土が見事に発達してい る。

これは稜線直下の標高2,760mの 斜面上のもので,傾 斜が急でかつ

土壌水分が少ないため,小 型で縞状の もの となる。

"い"

々◆ポ

'万、

ゾ、`

-ぼ

`ピ

、∵

'

.

'

』.

末端、火口、鞍部、平坦画筆。

34新しい火山は植生限界が低いから、稜線から相当下った山

腹斜面にも構造土は形成される。その他の場合は圏谷底と

湖畔にあるもの。

35

司書

o『"乙力金(這

ωO)

弓庁o

日8

●日

8

0S

啓8

廿§

ぎ・q・

、oミ・Osで

くo】、ω◎◎、づ9

《、∨

ωOωーωミ・

中谷宇吉郎

・孫野長治

(一九

四四

a)凍

上の機構

について

ー、低温科学、第

一輯、

一一

一〇頁。

中谷宇吉郎・(一九

四四)凍

上の機構

ついて丑、

、第

∵輯、

二七ー三六頁O

中谷宇吉郎

・孫野長治

(一九四四b)凍

ヒの実験的研究、

低温科学、第

一輯、三七ー五二頁。

谷宇吉郎

・荒川淳

(一九四四)凍結

による土壇

の体積変

について、低温科学、第

一輯、六七-七八頁。

36中

谷宇吉郎

・荒川淳

(一九

四四)前掲

前川勲

(一九

四四)安達地域地割

れ現象に就

て、雪氷、第

六巻、六号、五五-五八頁。

訂匂㍍艮"民'喝・(HΦ切∨)

O訂6]巴

ふ5全句重留8§6頒o巳R∨・

38綱ぽ庁9

日"鋭

い・(拾OΦ)前掲

39

]oげ口留o見

ρ

(田口O)↓凄6目

△木江む・⑳

{8白aぬ窃

・力§

夢⑦ヨ

oo弍o亀o昌◆O窓辺、・』さ§芯3

<oドふど

ロρ]"

田ーωω・

40火山岩を除

く各種

の岩石

の熱伝導度

は、

O~

O×戸O|ω、乾

いた土壌は

O・ωω×声Oよ

(理科年表による)。

191

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41中谷宇吉郎

(一九

四四)前掲

42山田忍、

田村昇市

(未発表)

は構造土

を実験室

で人工的に

った、

その結果を見ても、以上の

べたような

メカ

ニズム

でそれが出来

上った

ことは確

かであ

る。

四、今後の問題

わが国

の氷

河周

辺地域

はごく限

られた範囲

く、氷河周

辺地形

々成営力も微弱

であ

る。

しかし、

日本

ルプ

スや日高山

に氷河が輝

いた氷期

には、中部地方

では約

一五〇〇米

以上

が、北海道

では山地

の全

てと東部

および北部

の大部

分が、氷

河周

辺地域

に含

まれ

いた

とが予想

され、水

蝕地域と

は比

べも

のにはならな

いほど

大きな面積

をおお

っていた

こと

は明

らかであ

る。最近、鈴

秀夫

(一九六

〇)

は、北海道最北部

がか

つて強力な霜

と雪

の削剥

を受け

ていたこ

とを示唆

した。

このような化

(43

)

石地

いは

唱o】詣

o昌o註6

甘〔60Q叶㏄嘗

いては

現在ま

であまり注意が拡われ

ていな

つた。だ

が、山地

の地

形発達を考え

る場合

は勿論、北海道

の北部

および東

の低

地を問

にす

る場合

にも、

つては現在

と違

った

気候条

の下

で地形

が形成

され

ことを考慮す

る必要

ろう。しかも、気候条件

は裏

日本、中部地方、北海道

の夫

々にお

いて異な

るのみならず、

留ゲ箒目△

が述

いるように、

北ア

ルプ

一つをと

つてみ

ても地域差

が大

いのである。

のような

ことを問題とす

るには、現在各地

の高山

行なわれ

ている、霜や雪

の地形営力

を正しく理解

しなけ

ばならな

い。と

ころが、氷河周辺地形

ついては、か

文未

にあげたも

のは別とし

て、山歩き

の片手間と

いつた

じの無責任な記述があまりにも多ずぎ

る、

したが

つて

この問題

を前進さ

せるため

には、

より実証的

で定量的

ータを集

して行かな

ければならな

い。山

田忍、田村昇

(未発表)等

は、決

して設備

がととの

つているとは・いえ

い帯広蓄産大学土壌学教室

で、人

工的

に構造上を作

ている。

①ω吉

日ロ、や

Oo詳⑦

が行な

っているような、

るいは合

衆国

の氷雪永

久凍上研究所

でなされ

ているよ

うな大実験は望

めなくとも、

oo昆

ooO已汗

OoOお賦

で行な

った程度

のことは出来

るはず

であ

る。筆者等

五七年南

ルプ

ス薬師

岳に実験地を撰

んだが、

一ケ所

一週間もたたな

い問

に、他

一ケ所

は三年後、満足な

デー

タが得られる

山者

によ

つて荒

されてしま

た。残

念な

こと

であるが、実験地もよ

ほど慎

重に撰

ばな

ければならな

い。

43

㊥6宣

③烈

[・ρ

(一⑰口O)

192

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44ω§』吟亡べ(H⑩8)O蔓9已39]8

合言

埠o日

ω8昏

086

①.

勾画ミoせ惹さ

這ミ8.ミ§♪β口◎。、唱・品ーQ⑰

末筆ながら、有益な助言をいただいた、岡山俊雄教授、文

献をお貸し下さ

った、東大、多田文男教授、吉川虎雄助教授、

ならびに明大在学中

の共同研究者でありまた、良き川仲間で

ある榎本佳弘、斎藤

隆、篠崎介二の皆様にお礼申上げる。

日本

の氷河周

辺地

形に関

る文献

(五十音順)

秋葉

(一九

五八)

大雪山

の構造

土、郷

の科学

、第

二〇亘り、

一五ー⊥

⊥ハ頁。

西錦司

(一九

二九)

劒沢

の万年雪

に就

いて、地球、第

一巻

四号、

二六七ー

二八

一頁。

今村学郎

・岡山俊雄

(一九

三四

a)槍

ケ岳附近

の氷河地

(日本高山地形研究第

一報)

地質雑、第

一巻、四

八四号、一二

一頁

(一九

三四b)

ケ岳附近

の氷河地形、科学、

四巻、

号、

二二九ー

一四

今村学部

(一九

三四)

白馬岳附近

の雪融現象

(日本高山

形研

五報)

地質雑

、第

一巻、

一一号、'七

三八ー

七四〇頁

]白図日日

O.抄出口

出好書

但き

{、日

(お

ω研)

Z含患

oづ

O汀

g

目窪

図曽

oβ目合

Φ

田犀

o西

8田日興鷺

o日o喜

oぎ田

oS許

廿

O雪

Φωoげ菖

日o口口ロぎω角

oa

苫宮

`㌔ミ

㌻'き

』§S

<o-・

已"噂.ω窪ーωωW

今村学郎

(一九三五)

白馬

岳の雪蝕擦痕

(日本

高山地形

'

研究第

一〇報)地質雑、第四

一巻

一一号、七

=

一四頁ぴ

金子史朗

(一九五六)

後立山連峰

北部

の非対称山稜、地

理評、第

二九巻、八号

、四七〇ー

93

四八四頁。

1

久野

(一九三四)

上越山岳地方

に於

ける岩石面

の擦

とそ

の成因

に就

いて、地質雑、

第四

一巻

、四九四号、六

ーー

一頁。

小島鳥

(一九三

一)氷河と万年雪

の山、

小林国夫

(一九

五五)

日本

アルプ

スの自然

丙o冨富

。。富

民.(冶留)》昌

書付「a

g賦8

9

駕江σq庁o」巴

o吟oリロび昌才泣

目o§

一鶏

・さミ

・却

9

卜苦

』ミ句警

S切隷合

Sミ

9

昌o.伊

ー招

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(S

9)勺oユσQ宮o芭

日自冨

90問

廿富

畑"ミ恥定器

、㌻這くミ☆ミ還

こ5門

ふ、

HOー昂

小林

国夫

(一九

五六)

日本

ルプ

スの非

対称

山稜

、地理

評、

二九巻、

八号、

四八四ー

四九二頁。

民音餌嵩

ω富

民.自

ユ】≦o喜

(お9)淳

o品目

冨宮

oS

窪6

詳Φ日

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8

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○ゆロ☆巴

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9

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駕ユぴq冨⇔』民

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内合

⑦o磨ぎ

廿■5.\§

e

▽・

』ミ偽印

切ミ嵩●ミ

QミS

・ロρ

唱・旨ーNべ

小林

国夫

・森義直

・原

田哲朗

・河内

晋平

(一九五七)

ルプ

ス圏谷底

の堆積物

とそ

地中 学的意義、M地質八難…、第⊥ハ三巻

三六号、九ー

二五頁。

小林国夫

(一九五八

a)

日本

の氷蝕地形

の研究、地

理、

三巻、

一号、四九ー

五九頁。

(一九

五八b)

御岳

一の池

の構造

(日本

の氷

河周

辺地形研究業蹟第

五号)

御岳

究、自然編

、九七ー

一一〇頁

丙oひ曙

図法

"民

(這頓。。)

◎已9⑦日

田q

旭g

9

oS

畠o

O自

\§

、.却

ト合●』ミ句

句ミミ書

§

へS

昌ρ

。。、

悼、∨

声ωーOべ

酒勾純俊

・河内晋平

・藤木忠

・小林

国夫

・稲垣益次

千野光芳

(一九

五八)ト

ムラウ

のみごとな構造土を

めぐ

つて、

地球科学、第

三六号、

一-

四頁。

々保雄

(一九三四)本邦高

山地域

に於

る残雪

の諸形態

に就

いて

(日本高山地形研究

四報)地質雑

、第

一巻、

94

四二四頁。

1

(一九

五四)

男鹿半島寒風川における構造土、

地質雑

、第六〇巻

、七

一一号、五

三三ー

五三四頁。

留ゴ忌日ら

】≦

(這撃)

笠岳山脈と抜戸

岳附近

の羊背岩、

地理詳、第

=

一巻、五号、四三八

四四六頁。

(一Φωや)

昭和

一一年夏期

の中央及び南

ス旅行

に於ける観察、地

理評、

一三巻、五号、四〇五一

四〇九

頁。

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島津

九五九)

生き

ている山肌

、科

学画報、第

巻、

八号、四

四ー

四七頁

鈴木秀夫

(一九六〇)

北海道北部

の周

氷河地形、地

理評

三一{二巷、

一二号、⊥ハ二五-

二八頁

高橋基生

(一九四〇)

北部東亜大陸を

一括

せる植物生態

(一ー

一一、そ

の五)

地理学、第

八巻、

五号、七七

一、一ー

八七頁。

田村昇市

・山田忍

(】九五八)

火山灰

土の基本的断面形

ついて

(土壌凍結地帯

におけ

る火山性土

の特性

に関す

る研究、

一報)

日本土肥学雑

、第

二九巻

九号、

三七五ー

三七九頁

中尾欣

四郎

(一九

五八)構

造土

一種

の亀甲状砂礫

て、郷

の科学、第

二〇号、

四-

一五頁

中島盛男

(一九

三八)蓼科

山亀印池

の亀甲形礫

に就

て、地学雑

、第

五〇巻

、五八

八号

一ー

九五頁。

西村嘉

(一九

四〇)利根川

上流

の河岸段

丘、地

理評、

=

ハ巻

、五号、

二八

三ー

二九〇

中村

西村健

西村昭二

氷見順

浦牧男

藤原咲平

平林武夫

頁。

(一九五〇)乗鞍岳

亀甲石、科

日、十

巻、

九号、

二四三ー五頁

(一九

二八)飛騨山脈

に於

ける構造土

の新紹介

地球、第九巻、六号、四四七-

八頁。

(一九五七)

日本

の周氷河地域

の特性、地

理評

三〇巻、九号、七五六ー

七五七

頁。

(一九

五六)構造

土の観察

と記載

の方法に

つい

て、東北地理、第

九巻、臨時増刊

号、

一三頁。

(一九

五九)氷河と氷河周縁

の地形、自然地

学研究法、

一三四-

一四六頁。

(一九

三八)飛騨山地

に於

ける氷蝕地形並び

蝕地形

の考察、地

理学、第六巻、

一.亘り、四

二三-

四二八頁。

(一九

二八)乗鞍

岳亀ケ池附

近の亀甲形礫堆

て、地理評、第

四巻、

八号、

一五ー

一九頁。

(一九

五六

a)

秋田県

の中

山地

に於

ける雪蝕地

形、東北地

理、第九巻、

一号

、八

195

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=二頁。

三浦

牧男

(一九

五六b)残雪景観

の検討

による雪蝕地

の解明、東北地

理、第

九巻、臨時

増刊号、

八ー

九頁。

山崎

直方

(一九

一四)高山

に於

ける雪

の営力2含讐{oコに

つき

て、東洋学

芸学雑

誌、第

巻、山崎直方論文集、前編

(一九

三〇)、

五四六ー

五二頁。

五九)

野地

坊主と十

勝坊主

ついて

(北

海道

における

増田口⑦日Ω巳噌oロ昆

に関す

る研究

一報)

日本

土肥

学雑、

三〇巻、

二号、

四九ー

。二頁。

山田忍

・近

堂祐

(一九五九)

十勝坊主

とその中

に見出

された配石遺構

、北海道地方史研

、第

三二号、

一一

=二頁。

若生達生

(一九

五七)

大雪山

の構造土、北海道学芸大学

紀要

(第

二部)、第

八巻、

二号、

=

二五一

ニ九頁。

196