木の花ファミリー通信 vol.62 - 2012年10月

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木の花ファミリー通信 Vol.62 2012 年 10 月号[4] 1 8 5 2 8 2 2 10 62 © 2 94 86 使田んぼ隊、全員集合!後列右から 2 人目がゆうくん 土と平和の祭典 2012 今年のテーマは「いのち」です! 「土と平和の祭典」は、東京・日比谷公園を 舞台に「農」「地球環境」「平和」をテーマ にした収穫祭。多くの出店やトークショー、 コンサートなどで賑わい、毎年数万人を動員 するイベントです。昨年に引き続き、ファ ミリーも屋台を出店します! 秋空の下、手づくりのおいしさを取り揃え て皆さまをお待ちしております。 *日 時:2012 年 11 月 18 日(日) 朝 10:00 スタート *会 場:東京・日比谷公園(入場無料) *主催:種まき大作戦実行委員会 *ホームページ: http://www.tanemaki.jp/saiten2012/ *問い合わせ:[email protected] 【  お 知 ら せ 掲 示 板 】

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木の花ファミリー通信 Vol.62 - 2012年10月

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Page 1: 木の花ファミリー通信 Vol.62 - 2012年10月

木の花ファミリー通信 Vol.62 2012 年 10 月号[4]

今回も、慣れない会場でバタバタす

る私たちを参加者のみなさんが温か

くサポートしてくださり、何とか時

間内に終了。その後も、わざわざ時

間を割いて書いて下さったアンケー

トでは、「お腹も心も大満足!」と

いう評価をいただくことができまし

た。「月に1回くらいあるといいなあ」

「木の花にぜひ行きたいです」なんて

言葉もいただき、私たちもにっこり。

ファミリーのお米やお野菜を通して

心の交流ができたことや、みなさん

との出会いに感謝しながら、帰途に

ついたのでした。 (文/のんちゃん)

 

初めまして、田んぼ隊のゆうくん

です。まずは、自己紹介しますね。

僕は8月にファミリーメンバーに

なったばかりです。地球に住むすべ

ての生命が幸せに暮らせる世の中に

なったらいいな、とずっと思ってい

て、実際にどんな生活をしたらいい

のかを模索している中で、ファミリー

に出会いました。僕と5月にファミ

リーに参加したたかやんの新人2人

が加わって、田んぼ隊は8人になり

ました。

 

田んぼ隊に加わっての初仕事は、

ヒエ取りでした。ぬかるんだ田んぼ

で何度も転びそうになりながら、稲

が元気一杯に成長し、おいしいお米

がみんなに届くようにとせっせと行

いました。田んぼごとに稲の大きさ

や虫の種類が違い、また同じ田んぼ

の中でも一つ一つの稲の様子が違い、

僕たち人間の中でも一人ひとり個性

があるように、稲にも一つ一つの個

性があるんだと感じ、とても親近感

が湧きました。

 

そしていよいよ、一年の集大成の

稲刈りの季節になりました!

この2ヶ月間で穂がたくさん

実り、黄金色に色づいた稲を

見ると、まるで子どもの成長

を見守る親の気持ちのように

なり、とても愛おしく感じます。土

や水があり、空気があり、太陽の光

があって、そんなみんなの力が合わ

さったからこそ、元気に成長出来た

んだなと思うと、そんな稲たちを刈

る時は、ありがとうという感謝の気

持ちが湧きます。これからも、自然

のありがたさを日々感じながら、仲

間や田んぼと共に生きていきたいと

思います。

(ゆうくん)

木の花ファミリー通信

2012年10月号・第62号

編集・制作/木の花ファミリー

©2012

木の花ファミリー

★木の花ファミリーとは

94年創立、富士山の麓で有機農業による

自給自足を生活の基盤に86人が血縁を超

えた家族として生活を営む共同体です。

 

このニューズレターはクリエイティ

ブ・コモンズにもとづき、原著作者の

クレジットを表示し、改変せず、非営

利目的で使用する限りにおいて、自由

に複製、頒布、展示することができます。

田んぼ隊、全員集合!後列右から 2 人目がゆうくん

田んぼだより

土と平和の祭典 2012今年のテーマは「いのち」です!

「土と平和の祭典」は、東京・日比谷公園を舞台に「農」「地球環境」「平和」をテーマにした収穫祭。多くの出店やトークショー、コンサートなどで賑わい、毎年数万人を動員するイベントです。昨年に引き続き、ファミリーも屋台を出店します! 秋空の下、手づくりのおいしさを取り揃えて皆さまをお待ちしております。

*日 時:2012 年 11 月 18 日(日) 朝 10:00 スタート*会 場:東京・日比谷公園(入場無料) *主催:種まき大作戦実行委員会*ホームページ:  http://www.tanemaki.jp/saiten2012/*問い合わせ:[email protected]

【  お 知 ら せ 掲 示 板 】

Page 2: 木の花ファミリー通信 Vol.62 - 2012年10月

[3]木の花ファミリー通信 Vol.62 2012 年 10 月号

年生の女の子から69歳まで26人の方

が、満開のコスモスの花とともに私

たちを暖かく迎えてくださいました。

 

まず、ファミリーのDVDを見て

いただいてから自己紹介、そしてお

料理の開始です。ファミリーでも人

気のある「みるきーくいーん」の新米

を洗うところから始まって、たっぷ

りの野菜料理と玄米コーヒー、デザー

トのきなころ餅までの菜食フルコー

ス。あっという間の3時間半でした。

 

1年ぶり、2回目の料理教室となる

いました。ファミリーでつくった無

農薬有機栽培の新米おむすびをほお

張りながら秋の恵みを堪能し、みん

なで想いを分かちあった秋の夜長。

そんな時間を通して、お客さんから

は、「人と出会って語り合うことで、

もっと成長したいという気持ちがか

き立てられた」、「これからの生活に

向けて大事なことを考える時間を共

有できた」といった感想が寄せられ

ました。

 

次の一歩へと踏み出す「気付き」

となった今回のイベント、この動き

を未来につなげていきます。今後も

ご期待ください!

(文/えりか)

あいちゃん&のんちゃんの

出張お料理教室

 

秋晴れの美しい10月13日、あいちゃ

んと私(のんちゃん)は出張お料理

教室の講師をするためにお出かけし

ました。行き先は岐阜県の多治見。

招いてくださったのは、元自然農法

センターの職員であり、以前からファ

ミリーと親交の深い織田さんと、パー

トナーの康恵さんです。

 

会場となった公民館では、小学3

に参加した際に、「渋谷の高台にある

カフェから渋谷という谷に向かって、

良い気が流れるようなファミリーの

イベントを開催してほしい」と提案

してくださいました。そこで、その

想いに共鳴したファミリーとYVS

メンバーが共同主催者となり、若者

たちのアイデアを取り入れた企画が

実現したのでした。

 

その夜、67名のお客さんで満杯と

なったカフェは活気に満ち溢れまし

た。イベントは2部構成。第1部で

お料理教室に参加してくださった皆さまと

は、木の花楽団の音楽とゲストダン

サー嶋沢朱あ

けみさ

んのフラダンス、いさ

どんによるファミリーの紹介に加え、

3団体のゲストスピーカー(新規就

農者の吉岡龍一さん、コレクティブ

ハウスかんかん森さん、NPO法人

クレイジーワークスさん)から各団

体の活動紹介がなされ、多様な暮ら

し方に触れました。第2部では、実

践者と参加者が交じり合ってテーマ

ごとに分かれ、「これからの自分らし

い暮らし方」について自由に語り合

【材料】(4 人分)紫芋 100g、もち粉 50g、砂糖 50g、熱湯 30cc、きな粉 10g、塩 ひとつまみ

【作り方】1. さつまいもを蒸して熱いうちにつぶし、砂糖を加えて木

しゃくじで手早く混ぜる。2. もち粉を加えて手で混ぜ、熱湯を加えてさらに混ぜる。3. 2. の生地を長方形に成形する。4. 蒸し器に濡れふきんを敷いて3.を置き、強火で30分蒸す。5. 4. を冷まし、1x2cm ほどの小さな長方形に切り分ける。6. 5. をきな粉を入れたボールに入れて転がし、全体にきな

粉をまぶす。

紫芋きなころ餅今月の木の花菜食レシピ

調理:のりちゃん

Page 3: 木の花ファミリー通信 Vol.62 - 2012年10月

木の花ファミリー通信 Vol.62 2012 年 10 月号[2]

の再生プログラムの様子や破壊され

た村の様子を見学しました。村はま

だ殺伐とした雰囲気を残しており、

自分たちで作物を作り、生きること

の楽しみを味わえる日が早く来るこ

とを祈らずにはいられませんでした。

 

この視察旅行の後に3日間の会議

があり、各宗派の代表がそれぞれの

立場から気候変動という現実をどの

ようにとらえ、対応していくかにつ

いてスピーチしました。どの宗派も、

教えを生活の場で実践していくこと

がその解決につながる、と語ってい

たことが印象的でした。

 

そんな中、初日の夜に木の花ファミ

リーを事例としてエコビレッジのあ

り方を伝える機会をいただきました。

参加者の方々は大変興味を持ってく

ださり、「メイン会場でこの発表が組

み込まれなかったことが残念だ」とい

う声をいただいたほどでした。そこで

いただいたご縁により、11月にはこの

会議の主催者である「社会参加する

仏教者の国際ネットワーク(INE

B)」の役員がファミリーに来訪され

ることになりました。INEBの活動

はアジアでは大変活発で、多くの若手

リーダーを輩出しています。アジアに

おける調和的な社会づくりの動きに、

ファミリーがいよいよ本格的に関わ

り始めたことを実感しています。

 

来月はGENOA総会の様子をお

届けします。お楽しみに!

文/みちよ)

*シンハラ語(スリランカの公用語)

で「こんにちは」

こんな暮らしあったんだ!

〜「かふぇ・土ど

・暮らしへ」

  

10月7日、「こんな暮らしあったん

だ!〜自然につながる、わかちあう

〜」というコンセプトのもと、参加

者が「つながる暮らし」の実践者た

ちと共に語り合うイベントが開催さ

れました。東京・渋谷の「カフェ・ド・

クリエ渋谷桜丘スクエア店」で開催

されたイベントは、名付けて「かふぇ・

土・暮らしへ」。それは、カフェのオー

ナーである「柴ちゃん」こと柴山弘

さんの想いから始まったイベントで

した。

 

柴ちゃんは、5月にファミリーで

開催された「大人サミット」と「ユー

ス・ビジョン・サミット(YVS)」

Page 4: 木の花ファミリー通信 Vol.62 - 2012年10月

[1]木の花ファミリー通信 Vol.62 2012 年 10 月号

みちよちゃんの

スリランカ国際会議報告 

 

ア*

ーユボーワン!

みちよです。ファ

ミリーではエコビレッジをキーワー

ドとした国際活動を担当しています。

9月に私が代表を務めるGENOA

(グローバル・エコビレッジ・ネット

ワークのオセアニア・アジア地区)

の年次総会がスリランカで開催され

ました。今月から来月にかけて、そ

の様子をお届けしたいと思います。

 

年次総会に先立って、「気候変動と

生物多様性に向けた宗教間の対話」

という国際会議に3人のGENOA

メンバーとともに参加してきました。

最初の2日間はスリランカ北東部の

視察旅行で、気候変動による農業や

漁業への影響、30年に渡る内戦後の

復興に向けた取り組みを知ることの

できる場所を訪れました。

 

最初に訪れたのは、気候変動のダ

メージを受けている漁村でした。村

の人たちは私たちの質問に誠実に答

えてくれましたが、最後に一人が言

いました。「こうしてたくさんの質問

に答えたけど、それに対してあなた

たちは何をしてくれるんだい?」。私

は答えました。「地球はつながってい

るので、気候変動の問題もつながっ

ています。私たちは世界各国から来

ていますから、みなさんの現状を国

に帰って知らせることで、多くの人

たちが自らの生活の在り方を変えて

いくことにつながり、それがみなさ

んの問題の解決にもつながっていく

のです」。

 

次に訪れたのはヒンズー教、仏教、

キリスト教の信徒がお参りできると

いう珍しい寺院で、タミール人とシ

ンハラ人の内戦の際に双方の境界線

に位置していたそうです。色々な人

の話を聞きながら、高い意識で冷静

に事実を見る視点の欠如がこうした

対立の大きな要因になっていること

を痛感しました。そう思うと、そう

した視点を育てることを大切にして

いるファミリーの日々の営みが、ひ

いては社会の平和につながっていく

ことを改めて思ったのでした。

 

翌日は、内戦で破壊された村に疎

開先から戻ってきた人たちによる村

富士山麓に、今年も実りの秋がやってきました。ピカピカと輝く新米や取れたての秋野菜が食卓をにぎわせ、みんなの顔をほころばせている今日この頃。その笑顔が富士山麓から日本中へ、そして世界中へ広がっていくことを実感する毎日です。(ようこ)

トピックス

ヒンズー教、仏教、キリスト教の信徒がお参りできる寺院 気候変動の影響を受けた村で、質問に答える村人たち