バックアップ勉強会#1 バックアップ基礎
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2012年8月29日開催 バックアップ勉強会資料TRANSCRIPT
バックアップ勉強会#1 バックアップの基礎知識
MKTインターナショナル株式会社
代表取締役社長 赤井 誠
バックアップ勉強会について システムバックアップとデータバックアップの違いは? ホットバックアップとコールドバックアップの違いは? D2Dとか、D2D2T ってどういう意味?
昨年、今年と、バックアップが大切だという思いを持った人も多いはず。日本だけでなく、世界でも、一日数件以上データ消失事故は起こっているそうです(HP社の調査)
バックアップは、ソフトウェアだけでなく、ストレージやテープなどのハードウェアも含んで考える必要もあって、いろいろとタイヘンです。さらに、最近は、クラウドバックアップというオプションも増えました。でも、もともとの基礎知識がないと、どれがいいかも選ぶのは一苦労。
ということで、初心者の方も安心なバックアップ勉強会を開催します。
このセッションについて
基本的に初心者向け
テクニカルな詳細より、市場や用語の紹介
後半セッションへのイントロ
バックアップ・リカバリの範囲は広いため
用語が、テクニカルターム以外に、コンサルティング用語もあるので、用語が理解できないと、わかりにくい
と、なったら、いいな。。 資料は、勉強会資料的? ではなく、ビジネスでも使えるように、ちょっと堅めに作っています。
自己紹介
MKTインターナショナル株式会社 赤井誠 2011年4月28日設立 事業内容 事業企画 マーケティングコンサルティング 人材育成 翻訳業務等
経歴
• 京都大学工学部卒。神戸大学経営学修了。テキサス大学MBA交換留学。
• 元日本ヒューレット・パッカード株式会社勤務 • ソフトウェアR&D • 経営企画 • マーケティング • ソフトウェアの経験が中心(→HPではまれかも) • Oracle Partner of the Year • VMWare The OEM Partner Award受賞
• Microsoft Windows Server アジアパフィック部門No.1 アワード受賞
• 国内Linuxベンダー1位 • 全HPでLinux OSの世界一の販売
• キャリアデベロップメントアドバイザー(特定非営利活動法人 日本キャリア開発協会)
著作・翻訳 『マックで飛び込むインターネット』(翔泳社) の執筆以降、20冊以上の著作・翻訳を行う。
用語解説
データバックアップとシステムバックアップ
データバックアップ データベースなどに保存されているデータを保存
データベースが提供する機能を利用する場合
サードパーティ製品を利用する場合
データの一貫性が大切 データロストの場合、損失が大きい
システムバックアップ イメージバックアップという場合もある 稼働しているシステム構成を丸ごとバックアップする イメージファイルをリストアすると、システムの状態が戻る OSが安定稼働するためには、パッチや設定がかなり適用されてい
るため、再OSインストールなどはやりたくない システム構築での納品物として、システムバックアップデータが
提出されることが多い 利用されるのは、ハードウェア障害などで部品交換したときなど
用語解説
災害対策(DR),RPO,RTO
バックアップと対に語られることが多い
RPO 目標復旧地点
データロストしたとしても、最大許容範囲する範囲
データの重要度にあわせた決めるもの
例: 一日ごとにバックアップ ← 一日前のデータまでは復旧できる
RTO 目標復旧時間
オペレーションを復活させるまでの最長許容時間
データ復旧するだけではなく、運用まで復旧させる
バックアップが戻ったとしても、例えば、ネットワーク構成の変更などが必要になる
最近の傾向(1)
D2Dバックアップ: Disk-To-Disk
ディスクへバックアップ
高速バックアップ&リカバリ
D2D2T: Disk-To-Disk-To-Tape
ディスクへバックアップした後に、テープへ保存
稼働システムへの負担が少ない
やっぱり、テープに保存したい人もいる
テープ利用は、省エネ対策にもなる
クラウドバックアップ
Amazon Glacierのような、クラウドサービスとして、バックアップを利用する方法
最近の傾向(2)
重複排除 最近のバックアップソフトでは、提供されていることがほとん
ど すべてバックアップをとるとデータ量が莫大になる
アプライアンス 中央管理サーバーとして、バックアップソフトウェアとスト
レージを内蔵したアプライアンスが増えている 仮想化対応をうたう機会が多い
システム全体をバックアップ システムイメージ自体を、復旧時に、違う仮想サーバー上にリス
トアするなど
代表的製品: Novell PlateSpin Forge 多くは、共有ストレージ上データベースデータバックアップに
は不向き。ファイルサーバーデータなどをバックアップするには,手頃
バックアップと運用 システムの重要性に応じて、バックアップの範囲や頻度が決まる。
考慮点
システムやデータの重要度
運用や維持のコスト
法律・裁判
法律で定められた規則のために、バックアップデータをどれくらいもたないといけないかが決まってくることも多い
裁判の証拠で採用されるケースも多い
バックアップの種類
データバックアップ
システムバックアップ
フルバックアップ
差分/増分バックアップ
保存場所
場所、セキュリティなど
メディア
復旧方法
大企業は、方針決定(通常DR対策)だけで、コンサルティング導入することも多い
ストレージベンダー大手EMC調査 次ページ以降で引用
EMC、アジア太平洋地域および日本における災害復旧(DR)に関する調査結果を発表
企業の81%がデータ損失やシステム・ダウンから復旧できない恐れ 時代の要求に合わないバックアップ/リカバリ・ソリューションを使用している現状が浮き彫りに
概要
アジア太平洋地域および日本の2,500社を対象に行われた最新調査の結果、81% (日本では89%) の企業が災害発生後の完全復旧に不安があると回答
調査対象企業の71% (日本では50%) が、過去1年間にデータ損失またはシステム・ダウン(もしくは両方)を経験
データ損失とシステム・ダウンの主原因のトップ3は、ハードウェアの障害が60%(日本では55%)、データの破損が49%、電力供給の問題が44%
データ損失とシステム・ダウンによる最も大きな影響として、42%(日本では38%)の企業が従業員の生産性の低下を回答
バックアップ・コピーをオフサイトで保管している企業のうち、今でもリカバリにテープを使用している企業は44%(日本では58%)、CD-ROMを使用している企業は37%。ただし、62%(日本では66%)の企業がすでにディスク・ベースのストレージを使用中
テープを使用している企業の83%(日本では68%)がテープからの完全な切替えを希望 - 次世代バックアップ/リカバリ・ソリューションに対するニーズが浮き彫りに
http://japan.emc.com/about/news/press/japan/2012/20120615-1.htm
バックアップが必要な理由?
過去1年間に53%の調査対象企業がデータ
ロスト
データロスト理由 1. データ破壊 2. ハードウェア障害 3. ソフトウェア障害 4. 電源喪失 5. セキュリティ
http://apj.emc.com/microsites/emc-brs-survey/emc-apj-disaster-recovery-survey-2012-the-full-report.pdf
データロストするとどうなるのか?
企業にとっては、作業の遅れ、売上減少、顧客からの信頼が落
ちる
データロストが起こると? 1. 商品開発に遅れ 2. 売上のロスト 3. 顧客の信頼低下 4. 従業員の生産性低下 5. ビジネス機会のロスト
http://apj.emc.com/microsites/emc-brs-survey/emc-apj-disaster-recovery-survey-2012-the-full-report.pdf
コピーをどこにおいているのか?
災害対策している企業のほとんどが、別の場所(会社でも、アウトソース先でも)におい
ている
コピーの保存先 1. 国内の自社の別サイト 2. 国内の別会社のサイト 3. 自社ネットワーク上 4. 国外の自社の別サイト 5. 従業員の家!←マジ?
http://apj.emc.com/microsites/emc-brs-survey/emc-apj-disaster-recovery-survey-2012-the-full-report.pdf
バックアップとっているメディアは?
今は、ディスクへのバックアップが主流だけど、テープバックアップも半分くらいい
る
http://apj.emc.com/microsites/emc-brs-survey/emc-apj-disaster-recovery-survey-2012-the-full-report.pdf
テープバックアップをストップしたい理由
コストとの兼ね合いだが、結局バックアップスピードとリカバリス
ピードの話
理由 1. さらに高速なバックアップ 2. データリカバリ、システムリストアのスピード
3. 耐久性 4. 簡素化、中央管理 5. コスト
http://apj.emc.com/microsites/emc-brs-survey/emc-apj-disaster-recovery-survey-2012-the-full-report.pdf
最後に
というわけで、結構、考えないといけないことが多いです。
バックアップデータそのものの保証を行っているベンダー、プロバイダーは、ほとんど記憶にありません。
そのため、PCのバックアップレベルで、考えるのとは、ちょっと違ったりします。
年金データように、ひとりのデータが軽く50年以上保存しないといけないケースもあるので、保存方法、保存場所も考えないといけません。
社会的立場によっては、公開範囲を考慮しないと、問題が起こります
今日は、このくらいのイントロで。