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言語学 2011721日、221

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言語学

2011年7月21日、22日

1

今週勉強すること

• 前回の復習

• 文法カテゴリー①:ボイス(voice)

• 受身–直接受身

–間接受身

–中間的な受身

• どんな時に受身を使うか?

• まとめ

2

前回の復習

3

ニローシャンさんがサンダミニさんを殴(なぐ)ったみたいだね。

命題(めいだい)とモダリティ(modality)

ニローシャンさんがサンダミニさんをなぐった

命題(めいだい;proposition)

出来事・文の内容を表す部分

みたいだね。

モダリティ(modality)

話している人の主観(しゅかん;subjective view)を表す部

4

文法カテゴリー

• 文の中で必ず表わさなければならない文法的意味

5

命題(めいだい)の中の文法カテゴリー(category)

テンス(tense)〈時制(じせい)〉

肯否(こうひ)アスペクト(aspect)

ボイス(voice)丁寧(ていねい)さ

6

ボイス(voice)

• ある出来事の中での話している人の立場を表す。

• 受身(うけみ)

–形態素{-are-/-rare-}を付けて表わされる。

• 使役(しえき)

–形態素{-ase-/-sase-}を付けて表わされる。

7

ボイス(voice)

•受身(うけみ)

–直接受身(ちょくせつうけみ)

–間接受身(かんせつうけみ)

–中間的な受身

8

直接受身(ちょくせつうけみ)

9

直接受身(ちょくせつうけみ)

10

直接受身(ちょくせつうけみ)

11

男の人が女の人をしかった。

直接受身(ちょくせつうけみ)

12

男の人が女の人をしかった。

女の人男の人にしかられた。

直接受身(ちょくせつうけみ)

男の人

• 影響(えいきょう)を与える人

影響

しかる

女の人

• 影響(えいきょう)を受ける人

13

出来事

14

直接受身(ニ格)

15

直接受身(ニ格)

• ヌシャーニさんが知らない男に話しかけられた。

直接受身(ちょくせつうけみ)

• 影響(えいきょう)を与える人

影響

話しかける

ヌシャーニさん

• 影響(えいきょう)を受ける人

16

出来事

17

直接受身(ニ格)

18

直接受身(ニ格)

• スネティさんが大統領(だ

いとうりょう)に花束(はなたば)を贈(おく)られた。

直接受身(ちょくせつうけみ)

大統領

(だいとうりょう)

• 影響(えいきょう)を与える人

影響

贈(おく)る

スネティさん

• 影響(えいきょう)を受ける人

19

出来事

直接受身(ちょくせつうけみ)

• 直接受身には、かならず対応(たいおう)する能動文(のうどうぶん)がある。

• 能動文(のうどうぶん)

–影響を与(あた)える人をガ格で表わした文。

• 直接受動文(ちょくせつじゅどうぶん)

–影響を受(う)ける人をガ格で表わした文。

20

直接受身(ちょくせつうけみ)

21

男の人は女の人をしかった。

能動文(のうどうぶん)

女の人は男の人にしかられた。直接受動文(じゅどうぶん)

22

直接受身(ニ格)

• 知らない男がヌシャーニさんに話しかけた。

能動文(のうどうぶん)

• ヌシャーニさんが知らない男に話しかけられた。

直接受動文(じゅどうぶん)

直接受身(ニ格)

23

• 大統領(だいとうりょう)

がスネティさんに花束(はなたば)を贈(おく)った。

能動文(のうどうぶん)

• スネティさんが大統領(だい

とうりょう)に花束(はなたば)を贈(おく)られた。直接受動文(じゅどうぶん)

直接受身(ちょくせつうけみ)

• 影響を受ける人が出来事の中にいることが必要。

• 直接受動文が作れる能動文には、補語が2つ必要(ガ格、ヲ格・ニ格)

• 直接受身を作れるのは他動詞だけ。

24

直接受身(ちょくせつうけみ)

男の人

• 影響(えいきょう)を与える人

影響

しかる

女の人

• 影響(えいきょう)を受ける人

25

出来事

出来事の中にいる。

① ②

26

直接受身(無生物名詞)

27

28

29

• 花束が大統領(だいとうりょう)からスネティさんに贈(おく)られた。

30

31

アメリカ大陸(たいりく)はコロンブスによって発見(はっけん)された。

32

33

フェイスブック(FB)はマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)によって作られた。

34

35

日本国憲法(けんぽう, Constitution of

Japan)には、戦争(せんそう)の放棄(ほうき、 abandoned)が書かれている。

36

書いた人がはっきりわからない。

日本国憲法(けんぽう, Constitution of

Japan)には、戦争(せんそう)の放棄(ほうき、 abandoned)が書かれている。

37

直接受身の文を作ってみよう!

38

直接受身の文を作ってみよう!

人が主語のもの無生物が主語のもの

動作主(どうさしゅ)がわかるもの動作主(どうさしゅ)がわからないもの

間接(かんせつ)受身

田中さんは事故で弟に死なれた。

私は昨日雨に降られて、かぜをひいた。

私はゆうべ一晩じゅう隣(となり)の人にピアノを弾(ひ)かれて寝られなかった。

能動文(のうどうぶん)がありますか?

39

間接(かんせつ)受身

田中さんの弟は事故で田中さんを死んだ。

雨が昨日私を降って、かぜをひいた。

隣(となり)の人がゆうべ一晩じゅう私をピアノを弾いて、私は寝られなかった。

40

間接(かんせつ)受身

田中さんの弟は事故で田中さんを死んだ。

雨が昨日私を降って、かぜをひいた。

隣(となり)の人がゆうべ一晩じゅう私をピアノを弾いて、私は寝られなかった。

41

間接(かんせつ)受身

田中さんの弟は事故で田中さんを死んだ。

雨が昨日私を降って、かぜをひいた。

隣(となり)の人がゆうべ一晩じゅう私をピアノを弾いて、私は寝られなかった。

42

間接(かんせつ)受身

田中さんの弟は事故で田中さんを死んだ。

雨が昨日私を降って、かぜをひいた。

隣(となり)の人がゆうべ一晩じゅう私をピアノを弾いて、私は寝られなかった。

43

間接(かんせつ)受身

田中さんの弟の死

影響 田中さん

44

出来事

間接(かんせつ)受身

能動文(のうどうぶん)がない受動文(じゅどうぶん)

ガ格になる人が出来事の外にいる。

出来事の中の補語(ほご)は1つでも2つでもいい。

自動詞でも他動詞でもいい

45

46

間接受身の文を作ってみよう!

47

中間的な受身

48

49

サンダミニさんはニサンサラさんの頭を殴(なぐ)った。

50

サンダミニさんはニサンサラさんの頭を殴(なぐ)った。

受身の文にすると…

51

ニサンサラさんの頭はサンダミニさんに殴(なぐ)られた。

52

ニサンサラさんの頭はサンダミニさんに殴(なぐ)られた。

直接受身

53

ニサンサラさんの頭はサンダミニさんに殴(なぐ)られた。

直接受身

54

ニサンサラさんはサンダミニさんに頭を殴(なぐ)られた。

55

ニサンサラさんはサンダミニさんに頭を殴(なぐ)られた。

中間的な受身

56

57

泥棒(どろぼう)が田中さんのさいふを盗(ぬす)んだ。

58

田中さんのさいふが泥棒(どろぼ

う)に盗(ぬす)まれた。

59

田中さんのさいふが泥棒(どろぼ

う)に盗(ぬす)まれた。

直接受身

60

田中さんは泥棒(どろぼう)にさいふを盗(ぬす)まれた。

61

田中さんは泥棒(どろぼう)にさいふを盗(ぬす)まれた。

中間的な受身

62

63

テロリストはモハマッドさんの弟を殺(ころ)した。

64

モハマッドさんの弟はテロリストに殺(ころ)された。

65

モハマッドさんの弟はテロリストに殺(ころ)された。

直接受身

66

モハマッドさんはテロリストに弟を殺(ころ)された。

67

モハマッドさんはテロリストに弟を殺(ころ)された。

中間的な受身

68

直接受身

ニサンサラさんの頭はサンダミニさんに殴(なぐ)られた。

田中さんのさいふは泥棒(どろぼう)に盗(ぬす)まれた。

モハマッドさんの弟はテロリストに殺(ころ)された。

69

直接受身

ニサンサラさんの頭はサンダミニさんに殴(なぐ)られた。

田中さんのさいふは泥棒(どろぼう)に盗(ぬす)まれた。

モハマッドさんの弟はテロリストに殺(ころ)された。

70

中間的な受身

ニサンサラさんはサンダミニさんに頭を殴(なぐ)られた。

田中さんは泥棒(どろぼう)にさいふを盗(ぬす)まれた。

モハマッドさんはテロリストに弟を殺(ころ)された。

71

中間的な受身

ニサンサラさんはサンダミニさんに頭を殴(なぐ)られた。

田中さんは泥棒(どろぼう)にさいふを盗(ぬす)まれた。

モハマッドさんはテロリストに弟を殺(ころ)された。

72

直接受身 中間的な受身

体の部分 × ◎

持ち物 ○ ◎

親族(しんぞく)・知人(ちじん) ◎ ◎

73

直接受身 中間的な受身

体の部分 × ◎

持ち物 ○ ◎

親族(しんぞく)・知人(ちじん) ◎ ◎

言いたいことが違う

74

中間的な受身の文を作ってみよう!

どんな時に受身を使うか?

• どうして受身を使いますか?

• どんな時受身を使いますか?

75

どんな時に受身を使うか?

• 動作(どうさ、action)をする人が分からない場合。

• 影響(えいきょう)を受ける人が与(あた)える人より親しい場合。

• 文の中の主語を統一(とういつ)したいばあい。

• 迷惑(めいわく)な気持ちを表したい場合。

76

どんな時に受身を使うか?

• 動作(どうさ、action)をする人が分からない場合。

77

78

79

今年スリランカでクリケットのワールドカップが開かれた。

どんな時に受身を使うか?

今年スリランカでクリケットのワールドカップが開かれた。

開く:ガ格、ヲ格が必須補語(ひっすほご)

動作をする人(=ガ格)が分からない

受身を使う。80

どんな時に受身を使うか?

• 影響(えいきょう)を受ける人が与(あた)える人より親しい場合。

81

82

• ヌシャーニさんが知らない男に話しかけられた。

83

• スネティさんが大統領(だいとうりょう)に花束(はなたば)を贈(おく)られた。

どんな時に受身を使うか?

ヌシャーニさん>知らない男

スネティさん>大統領(だいとうりょう)

私>私に親しい人・もの>他人(たにん)>もの

84

どんな時に受身を使うか?

•複数(ふくすう)の人が出てくる文の場合、自分に身近な人を主語にする。

•能動文(のうどうぶん)で表わした時、自分に身近な人がヲ格やニ格になる場合、受身を使う。

85

どんな時に受身を使うか?

文の中の主語を統一(とういつ)したい場合。

•先生がイサーラ・コースタさんをしかった。〈従属節(じゅうぞくせつ、subordinate clause)〉

• イサーラ・コースタさんが泣(な)いた。〈主節(しゅせつ、main clause)〉

86

どんな時に受身を使うか?

先生がイサーラ・コースタさんをしかって、イサーラ・コースタさんは泣(な)いた。

先生にしかられて、イサーラ・コースタさんは泣(な)いた。

87

どんな時に受身を使うか?

先生がイサーラ・コースタさんをしかって、イサーラ・コースタさんは泣(な)いた。

先生にしかられて、イサーラ・コースタさんは泣(な)いた。

88

どんな時に受身を使うか?

先生がイサーラ・コースタさんをしかって、イサーラ・コースタさんは泣(な)いた。

先生にしかられて、イサーラ・コースタさんは泣(な)いた。

89

どんな時に受身を使うか?

従属節(じゅうぞくせつ、subordinate clause)の主語を主節(しゅせつ、main clause)の主語に合わせる。

2つの文の主語を同じにするために受身を使う。〈視点(してん、point of view)の統一(とういつ)〉

90

どんな時に受身を使うか?

• 迷惑(めいわく)な気持ちを表したい場合。

91

どんな時に受身を使うか?

• 迷惑(めいわく)な気持ちを表したい場合。

• 間接(かんせつ)受身

92

93

94

私の人形(にんぎょう)は友達にこわされた。

95

私は友達に人形(にんぎょう)

をこわされた。

私の人形(にんぎょう)は友達にこわされた。

96

私は友達に人形(にんぎょう)

をこわされた。

私の人形(にんぎょう)は友達にこわされた。

迷惑(めいわく)な気持ち

97

友達が人形(にんぎょう)をこわした

〈できごと〉

迷惑(めいわく)

〈気持ち〉

友達に人形(にんぎょ

う)をこわされた。

98

99

母が人形(にんぎょう)を直した

〈できごと〉

迷惑(めいわく)

〈気持ち〉

友達に人形(にんぎょ

う)を直された。

100

母が人形(にんぎょう)を直した

〈できごと〉

感謝(かんしゃ)

〈気持ち〉

母に人形(にんぎょう)

を直してもらった。

今週のまとめ

• ボイス(voice)

–受身(うけみ)

–使役(しえき)

101

今週のまとめ

• 受身

–直接受身

–間接受身

–中間的な受身

102

今週のまとめ

• 直接受身(ちょくせつうけみ)

–直接受身には、かならず対応(たいおう)する能動文(のうどうぶん)がある。

–影響(えいきょう)を受ける人が出来事の中にいることが必要。

–直接受動文が作れる能動文には、補語(ほご)が2つ必要(ガ格、ヲ格・ニ格)

–直接受身を作れるのは他動詞だけ。

103

今週のまとめ

• 間接受身

–影響(えいきょう)を受ける人が出来事の中にいない場合。

–迷惑(めいわく)な気持ちを表す。

104

今週のまとめ

• 中間的な受身

–直接受動文にできるが、出来事の中にいない人(もの)を主語にしたい場合に使う。

105

今週のまとめ

• どんな時に受身を使うか?

–動作(どうさ、action)をする人が分からない場合。

–影響(えいきょう)を受ける人が与(あた)える人より親しい場合。

–文の中の主語を統一(とういつ)したいばあい。

–迷惑(めいわく)な気持ちを表したい場合。

106

おつかれさまでした。また来週。

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