121225 医療ビジネス概要

医療ビジネス概要

Perry 2013 実行委員会吉永和貴

2012/12/25 Copyright (c) Perry2013 All rights reserved 1

目次


1.  医療とは？ 2.  医療ビジネスとは？ 3.  医療業界の市場規模 4.  医療ビジネスの種類

医療とは？


「負担」ではなく「心身の健全化のためのサービスを購入すること」

→医療サービス分野をいかにして健全に育成し　　ていくかが重要

医療ビジネスとは？


ビジネスとは、「誰かと誰か」が「商品・サービスと、お金」を「交換」する行為医療ビジネス　医療における、利益を生み出す製品やサービスに関する事業線略と収益構造

医療業界の市場規模


•  国民医療費　35兆円（2007年度） •  周辺ビジネスを含めると70兆〜100兆円

– 周辺ビジネス・・・人間ドック, 美容整形, 近視手術, 特定保健用食品, 健康器具, マッサージ, フィットネスクラブ, 保険etc

医療ビジネスの種類


•  医療事業 – 病院経営 – 医薬品開発 – 医療機器 – 医療情報システム – 予防医療 – 医療コンサル – 遠隔医療 – 国際医療 – 人材派遣 – ドラッグストア

•  介護, 福祉関連事業 –  介護 –  在宅

•  医療関連サービス産業 –  美容・エステ・フィットネ

ス –  サプリメント –  病院給食 –  医療事務代行　　etc….

ビジネスモデル


•  病院経営 •  製薬会社 •  医療コンサルティング •  医療機器メーカー •  医療人材紹介 •  介護事業上記項目に関して右の略図を用いて説明していきます

ピクト図解モデル

病院経営

•  利益率は殆どない –  一般病院：1.2% –  自治体病院：-‐18.3%　（2010年）

•  収入＝「診療単価」×「患者数」

•  診療単価を上げるには？ –  手術数の増加 –  平均在院日数の短縮 –  救急医療の充実

•  患者数を増やすには？ –  紹介・逆紹介患者の増加 –  患者満足度の向上


病院

患者

卸

医療機器

ーー

医薬品

医療機器電子カルテ etc

診療行為

診療報酬点数に基づく金額自由診療（美容整形など）の患者自己負担

※逆紹介：患者の紹介元であった医療機関へ再び紹介すること

診療行為というサービスに対して、患者から対価をいただくビジネス

事例紹介（インドアラビンド眼科病院）

利益率25%の訳は？？？ •  大量手術（年間30万件）

–  手術室に4台のベッドを配置してベルトコンベア式手術→手術効率Up

•  手術に使う器具を自ら製造 →コスト削減

•  経営のIT化 •  研究所設立→将来への投資 •  支払い能力のある患者からの市場

価格でのサービス価格徴収


参考URL：hIp://business.nikkeibp.co.jp/arRcle/opinion/20111031/223508/

製薬会社


•  市場：9.5兆円 •  成長率：5.5%増 •  営業利益：約20% •  ハイリスク

–  新薬開発の成功確率は2万分の1

–  開発期間：10〜20年 –  莫大な研究開発費（1品

目あたり1000億円前後）

医療機器

ーー

製薬会社

医療機器

新薬ジェネリック（後発品）

医薬品卸

医薬品を開発・製造し販売する、ハイリスク・ハイリターンビジネス。

•  ハイリターン −　1つの開発に成功すれば、世界中に新薬が発売され、年間数千億円　　以上の高い売上げ（市場導入後は特許で守られるため）

医療コンサルティング

•  病院経営における問題・課題を分析し、対策を処方し、実際に実行を支援

•  承継ビジネス（親から子へ、もしく

は第３者へ医院を引き継ぐ）より、新規開業ビジネスの方が収益が大きい。 –  新規開業の場合は、医療機器

業者や医薬品卸などがビジネスチャンスと捉え、キックバック（奨励金）をしてくれるので


医療

会社

病院

医療コンサル（経営支援, M&A, 人材紹介, 開業支援, 病院再生etc）

・コンサル料金・医療機器業者や医薬品卸からのキックバック

主に病院の経営改善に携わり、コンサル料金をいただくビジネス

医療機器

•  市場：2.3兆円, 成長市場 •  高齢化に伴い予防医療が重要視さ

れ、診断関連機器（X線, CT, 内視鏡etc）の需要が拡大

•  国内生産額6割, 輸入額4割 •  薬事法の規制を受ける

–  人名や身体の安全に関わる機器であるため

•  医療機器は多種多様（最先端の

MRI〜身近なコンタクトレンズ）　　　→大手だけではなく中小も活躍 2012/12/25 Copyright (c) Perry2013 All rights reserved 12

医療機器

ーー

製薬会社

病院

実験機器

医療機器

医療機器を製造、販売し対価を得るビジネス

医療人材紹介

•  市場：230億円（医師・看護師・薬

剤師） •  医療従事者は有効求人倍率

が高い →転職ニーズが高い

•  採用には緊急性を要するケースが多い –  人員配置が診療報酬上の施設

基準の要件とリンクしているため（患者数に対する医療従事者の人数比によって病院の収入が異なってきます）


病院

人材派遣会社

医療従事者

広告スペース

有料

コンテンツ求人先紹介

0円

有料

人材紹介

求人先から広告掲載料や人材紹介料をもらうビジネス


医療人材紹介

医師看護師薬剤師

常勤医師紹介非常勤医師紹介

採用単価/人（目安） 300万円 60万円 48万円 80万円

広告掲載単価 20〜30万円

市場規模 100億円 71億円 65億円

※採用単価は目安であり、個々の人材紹介会社によって若干異なります。

介護事業

•  市場：7.3兆円 •  成長率：5.6%増（今後も拡大） •  課題

–  介護職員の確保 –  施設系サービスの拡充

•  訪問看護（看護師や保健師が患

者宅や老人ホームへ訪問するこ

と）・介護福祉用具貸与（医療

用ベッドなど）を中心に民間企業が進出


介護事業会社

食事・レクリエーションリハビリ・有料老人ホーム

介護保険制度に基づく料金　　　1割：利用者　　　9割：国

高齢者

最後に

•  医療産業は国家の新成長戦略に“強み”として位置づけられている

•  医療・介護・健康関連サービズは、新規市場

約45兆円, 新規雇用約280万人を見込んでいる

今後は日本の基幹産業となり得る


参考文献

1.  安達三郎（2009）『急成長・医療周辺ビジネス儲けのカラクリ』ぱる出版 2.  池上直己（2011）『ベーシック医療問題』日本経済新聞出版社 3.  板橋悟（2010）『ビジネスモデルを見える化するピクト図解』ダイヤモン

ド社 4.  川越満・布施泰男（2010）『よくわかる医療業界』日本実業出版社 5.  田中滋・古川俊治（2010）『MBAの医療・介護経営』医学書院


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