130701政府が目指すit活用のビジョンとbpm

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BPMフォーラム講演資料

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Page 1: 130701政府が目指すit活用のビジョンとbpm

政府が目指す IT 活用のビジョンと、BPMによる改革アプローチ

 

~成長戦略の基盤としての業務・システムの要件をどう実現するか~

平本 健二政府CIO補佐官経済産業省CIO補佐官 

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日本再興戦略( 2013 年 6 月 14 日) 成長戦略の基本的考え方

今、日本は、いずれ世界の国々が直面することとなる少子高齢化、資源・エネルギー問題などに真っ先に取り組まざるを得ない「課題先進国」の立場に置かれている。これは世界に先駆けて課題を解決することができれば、新たな成長分野で一躍世界のトップに躍り出るチャンスを前にしているということでもある。

今一度、攻めの経済政策を実行し、困難な課題に挑戦する気持ちを奮い立たせ(チャレンジ)、国の内外を問わず(オープン)、新たな成長分野を切り開いていく(イノベーション)ことで、澱んでいたヒト・モノ・カネを一気に動かしていく(アクション)。

止まっていた経済が再び動き出す中で、新陳代謝を促し、成長分野への投資や人材の移動を加速することができれば、企業の収益も改善し、それが従業員の給与アップ、雇用の増大いう形で国民に還元されることとなる。そうすれば、消費が増え、新たな投資を誘発するという好循環が実現し、地域や中小企業・小規模事業者にも波及していくこととなる。

今回の成長戦略を新たなスタートとして、民間の全ての経済主体が挑戦する気概を持って積極的かつ能動的に成長に向けた取組を本格化することで、初めてこうした好循環が起動することとなり、日本経済を停滞から再生へと、そして更なる高みへと飛躍させ、成長軌道へと定着させることが可能となる。

2.成長への道筋(1)民間の力を最大限引き出す(2)全員参加・世界で勝てる人材を育てる (3)新たなフロンテイアを作り出す (4)成長の果実の国民の暮らしへの反映

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3つのアクションプラン(1)日本産業再興プラン

1.緊急構造改革プログラム(産業の新陳代謝の促進) ①民間投資の活性化 ②委縮せずフロンティアにチャレンジできる仕組みの構築 ③内外の資源を最大限に活用したベンチャー投資・再チャレンジ投資の

促進 ④事業再編・事業組換の促進 ⑤グローバルトップ企業を目指した海外展開促進

2.雇用制度改革・人材力の強化 ①行き過ぎた雇用維持型から労働移動支援型への政策転換(失業なき労働移動の実現)

②民間人材ビジネスの活用によるマッチング機能の強化 ③多様な働き方の実現 ④女性の活躍推進 ⑤若者・高齢者等の活躍推進 ⑥大学改革 ⑦グローバル化等に対応する人材力の強化 ⑧高度外国人材の活用

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3つのアクションプラン(1)日本産業再興プラン

3.科学技術イノベーションの推進4.世界最高水準の IT 社会の実現

①IT が「あたりまえ」の時代にふさわしい規制・制度改革 ②公共データの民間開放と革新的電子行政サービスの構築 ③IT を活用した安全・便利な生活環境実現 ④世界最高レベルの通信インフラの整備 ⑤サイバーセキュリティ対策の推進 ⑥産業競争力の源泉となるハイレベルな IT 人材の育成・確保

5.立地競争力の更なる強化6.中小企業・小規模事業者の革新

①地域のリソースの活用・結集・ブランド化 ②中小企業・小規模事業者の新陳代謝の促進 ③戦略市場に参入する中小企業・小規模事業者の支援 ④国際展開する中小企業・小規模事業者の支援

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成長戦略を支える IT 戦略 目指すべき社会・姿とそれを実現するための取組

1. 革新的な新産業・新サービスの創出及び全産業の成長を促進する社会 (イノベーションと成長を IT で支える)

2. 健康で安心して快適に生活できる、世界一安全で災害に強い社会 (安全、安心を IT で支える)

3. 公共サービスがワンストップで誰でもどこでもいつでも受けられる社会 (効率的な社会を IT で支える)

・利活用の裾野拡大を推進するための基盤の強化 ・戦略の推進体制・推進方策

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IT の持つ力 共有する力

業務の知識や経験を誰もが共有できる さらに、それをプロセスに組み込むことが可能

繋ぐ力 関係者を迅速につなぐことができる 情報と情報をつなぐことができる

アウ

トプ

ット

能力や経験

初級者のアウトプットを向上

上級者のアウトプットを向上 BPMは

大きな原動力

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成長を支える技術製図は、工学言語であり、意思伝達の手段として重

要である製図の特徴は以下の通りである

国際性 ・・国際的に通用汎用性 ・・業種横断的に理解される大衆性 ・・誰でもわかるように平易に一義性 ・・ひとつのものが表現できる簡略化・省略化 ・・作成工数削減が求められる近代化 ・・今後に向けて新しい技術を吸収

出展:「基礎製図」(慶應義塾大学理工学部教科書)

産業革命の発展を支えたのが製図とその活用技術であるIT 革命を支えるものがモデリングとその活用技術である

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要求仕様

要求仕様

モデリングにより何が実現できるのか コミュニケーション、シミュレーション、自動製造、データ

のフィードバックが可能になる。

要求仕様

要求仕様

企画 設計 検証 製造

業務やシステムは一意に書くことが難しいと言われてきたが・・・

IT をエンジニアリングに!!BPMN や BPM 、その他モデリング手法が重要になる 8

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BPM の重要性 パッケージ、スクラッチ開発ではない、第三の道である。

パッケージ:業務ノウハウの既製品 スクラッチ:テーラーメード、カスタマイズ

BPM は、実装レイヤーの自由度を高める 業務目的、プロセス、データをユーザが持つ 実装レイヤは、パッケージ、スクラッチ、 BPM 、アウトソーシ

ング等の様々な選択肢がある業務改革やシステム化の主導権をユーザに取り戻す

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BEABusiness

EnterpriseArchitecture

SOA 、ミドルウェアで実現、サービス購入、 BPO等様々な選択が可能

KPIプロセスデータ

ユーザは、この部分をきちんとグリップすることが必要

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企業の変化 企業自身をアジャイルに

企業内のスピードアップ 事業再編、 M&A が容易に

企業の負担の減少 行政での標準手続きの提示 行政手続きの迅速化・簡略化 行政データの供給

コンプライアンスの向上 プロセス可視化とモニター

関係企業の強化、協業 外部取引先も同じ可視化手法を活用 グローバルな連携

人材の供給と流動化の促進 標準手法を身に着けた人材 個人を強化するのではなく組織で知識やプロセスを蓄積 社内外の異動の容易化

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個人の変化 個人に無駄な時間を使わせない

プロセス改革による非付加価値業務  ( NVA )の明確化

個人の能力向上 付加価値業務( VA )への集中化

生産性向上による余裕の創出 ワークライフバランスの実現

異動や転職しても同じ環境 業務の設計図が同じであれば順応が早い

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BPM による改革事例 米陸軍は世界各地に展開しているが、その知識基盤の中核である AKO (イントラネット)の主要機能として、 BPMN ベースの BPM 基盤が導入されている。

これにより世界中でプロセスの交換が行われ、現場主導の強い組織作りが進められている。

NIEM UCore

BPM(システム)

基盤

他省

ユーザ自身が標準データを使って迅速に業務プロセスを構築可能

国の情報交換の仕組み

国防総省の情報交換の仕組み

緊急時に迅速に新しい業務をシステム化

現場

システム

BPMN.igx後援名義

経済産業省

大臣官房総務課

関係課室

担当課室

主催者等

相談を受ける

申請書類を作成する

事前審査をする

申請資料を修正、追加する

起案する 通知する 承認後の指導及び監督をする

変更等に対する報告を行う

開催概要収支予算団体の概要その他資料

開催期日の少なくとも一ヶ月前

大臣賞か?

挨拶文が必要か

相談をする

合議を確認する

課室長が決裁する

後援事業の準備をする

終了の報告を行う

事業報告書収支報告者

最終確認を行うNo

Yes

No

Yes

事業の実施をする

相談する

後援の条件が変更された時

別手続で実施

後援基準

ポイント•プロセスの資産化•蓄積された情報を使いこなす仕組み•人に依存しない組織作り

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非標準は大きなビジネスリスク 様々なシステム統合・連携の事例を見ても、独自の手法の導入は、ビジネスリスクであり、企業の資産価値を下げるものである。

A標準

B標準

C標準X標準

X標準

X標準

・統廃合・コンバージョン

・微調整13

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政府としての業務改革への取り組み 社会全体での即応性、柔軟性を高めていく等、成長戦略

を推進していくことが重要。 IT 戦略の中でも、業務改革を重視。

政府内で率先して活用する方策の検討 構造改革や業務改革に手法が必要 そうはいっても BPM をいきなり入れるのは難しい 各国でも、最初はモデリングのみの導入等、現実的な解を選択 規制改革等の他の取り組みとも合わせて検討を進めていく

社会全体での啓発活動 ユーザ企業での実践事例の蓄積 ベンダ、コンサルへの啓発活動 そのための BEAガイドの提示

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Coming Soon!プロセス指向での業務最適化実施に向けたガイド( BEAガイド)[仮称]

目次 (仮)

 第1章 本ガイドの目的と概要 第2章 成果指標の設定と改革対象業務の選定 第3章 業務プロセス改革の推進 第4章 アーキテクチャー 第5章 モニタリングと改善

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オープンガバメントを通じた推進 行政のオープン化を推進する中で、様々なものの公開が求められている 公共データ プロセス パフォーマンス そもそも、ホームページ内の情報がどこにあるか  わからないとの指摘 さらに書いてある記述内容がわからないとの指摘

現在はデータの公開の推進が中心 企業のプロセスの中で活用してもらう

ポータル化、集積化に伴う、標準化の重要性 データカタログ、ルール整備  →データやプロセスの標準化へ

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バリューチェーンを通じての改革の推進

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収集、受付

分析、利活用

公開

蓄積情報共有環境

バリューチェーン

国民、企業、 NPO等

EA

相互運用性コードボキャブラリメッセージフォーマットルール  等

BEA

Vocab.

メッセージ オープンデータ

フレームワークとして考えていくことが重要

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プロセスとともに推進される共通語彙基盤( IMI)

行政機関のシステムや業務では、それぞれ独自に語彙を定義しており、相互運用性が確保されていない。このため、米国や欧州においては、行政機関の効率化のためにシステム等のための語彙整備が積極的に進められている。

国内の行政機関をはじめ公共分野で共通的に使える語彙案の整備を行った。「人」、「場所」、「物」といった、どのような業務でも使用する語彙(コア)案と、実際の業務エリア(ドメイン)として防災の「支援物資」に関する語彙案を整備し、その仕組みの検証を行った。

「避難者数」といっても定義や基準日が違う等の揺れがあり、情報交換やマッシュアップするためには「私はこのことを言っています」という意味付きの辞書が必要。

防災

社会保障

ID

活動

業務場所

Core

ドメイン

マイナンバー 法人番号 文字セット

語彙辞書

共有、交換、蓄積(フォーマット)

アプリケーション

コア辞書案を整備

防災(支援物資)辞書案を整備

語彙があって初めて、データ間を正しく連携させることができる単なる辞書ではなく、活用方式やメッセージも含んだフレームワークとして考えていく

ことが重要

支援物資

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BEA

IMI: Infrastructure for Multilayer Interoperability

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おわりに経済が長期停滞に陥ったこの期間を指して「失われた 20 年」と言われているが、経済的なロスよりも、企業経営者が、そして国民個人もかつての自信を失い、将来への希望を持てなくなっていることの方がはるかに深刻である。 自信が無ければ新たな成長分野でリスクを負うことなどはできず、人材は能力を発揮する場が限られ、技術やアイディアが放置され、個人の金融資産や企業の内部留保が行き場も無く有効活用されないといった、ヒト・モノ・カネの構造的な「澱み」が生じるのは当然である。

成長戦略が果たすべき役割は、明確である。それは企業経営者の、そして国民一人ひとりの自信を回復し、「期待」を「行動」へと変えていくことである。

日本再興戦略「成長戦略の基本的考え方」19