ゼミ論文14000 (1)

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1 ソーシャルキャピタルからみる震災関連死 ~あすと長町を事例に~ Role and empirical analysis of social capital in disaster-related death 佐藤 夕映 1820140132-8 原 昂司 1820140252-9 【abstract】 Recently many big earthquakes have occurred in Japan. For example, Aftermath of the 2011 Tohoku earthquake and tsunami and Kumamoto earthquake. Especially when Aftermath of the 2011 Tohoku earthquake and tsunami happened, many people died because of not only earthquake and tsunami but also disaster-related death. There are 3417people who have died because of the disaster-related death in Iwate, Miyagi and Fukushima for five years. More than half of them died because of the physical fatigue and mental fatigue during living in evacuation shelters. Moreover, 90percentages of them are the elderly people. We think decreasing the number of the disaster-related death of the elderly leads to promote the revival. The definition of revival is that no one dies because of the disaster-related death. For those reasons, we research the way to vanish the numbers of the disaster-related death of the elderly. In our research, we apply the concept of ‘Social Capital’ to analyse the situation of reduce the victims.

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1

ソーシャルキャピタルからみる震災関連死

~あすと長町を事例に~ Role and empirical analysis of social capital in disaster-related death

佐藤 夕映 1820140132-8

原 昂司 1820140252-9

【abstract】

Recently many big earthquakes have occurred in Japan. For example, Aftermath of the

2011 Tohoku earthquake and tsunami and Kumamoto earthquake. Especially when

Aftermath of the 2011 Tohoku earthquake and tsunami happened, many people died

because of not only earthquake and tsunami but also disaster-related death. There are

3417people who have died because of the disaster-related death in Iwate, Miyagi and

Fukushima for five years. More than half of them died because of the physical fatigue and

mental fatigue during living in evacuation shelters. Moreover, 90percentages of them are the

elderly people. We think decreasing the number of the disaster-related death of the elderly

leads to promote the revival. The definition of revival is that no one dies because of the

disaster-related death. For those reasons, we research the way to vanish the numbers of the

disaster-related death of the elderly. In our research, we apply the concept of ‘Social Capital’

to analyse the situation of reduce the victims.

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目次

第1章 研究の背景と意義 3

第2章 研究の方法 6

第3章 調査の概要 6

3.1 あすと長町での入居プロセス

第4章 事例研究 7

4.1 自治組織設立の経緯 7

4.2 クラブ活動と自治活動との関係 8

4.3 外部支援団体のコミュニティ形成への活動とその効果 9

4.4 3 タイプの間でのコンフリクト 10

第5章 考察 11

5.1 市民力とソーシャルキャピタルの関係性 11

5.2 ソーシャルキャピタル指数 11

第6章 まとめと今後の展望 13

参考文献 13

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1.【研究の目的と意義】

担当者:佐藤 夕映

(1)研究の背景

近年、日本では東日本大震災や熊本地震といった大規模な震災が数多く発生している。

災害による人的被害は発生時だけでなく災害後にも大きく影響する。震災発生後、震災を

間接的理由に亡くなることを震災関連死と呼び、過去のいくつかの大規模震災を取り上げ

た時、それは人的被害にかなりの影響を及ぼしている。

阪神淡路大震災では、避難所におけるインフルエンザの蔓延、新潟中越沖地震ではエコ

ノミークラス症候群、そして東日本大震災ではストレスや過労が主な原因となって多くの

被災者が亡くなった。以下の表 1 は復興庁が行った東日本大震災における震災関連死に関

する調査のデータであり、表 2 復興庁が行った宮城県における震災関連死を時期別に表し

たデータである。

表 1.東日本大震災における震災関連死に関するデータ

都道府県 死者数 20 歳以上 20~65 66 以上

岩手県 459 1 59 300

宮城県 920 2 118 800

福島県 2,038 1 200 1,837

(H28.3 月 復興庁)

表 2. 宮城県における震災関連死

0 50 100 150 200 250 300 350 400

~4年後

~4年

~3年半

~3年

~2年半

~2年

~1年半

~1年

~6ヶ月

~3ヶ月

~1ヶ月

~1週間

東日本大震災の震災関連死(宮城県)

東日本大震災の震災関連死

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(復興庁 2015)

震災発生から 5 年で東北 3 県合わせて死者数は 3,417 名にも及ぶ。震災関連死の原因は

大きく分けて3つあり、「避難所等における生活の肉体・精神的疲労」が 3 割を占め、次に

「避難所等への移動中の肉体・精神的疲労」が 2 割、「病院の機能停止による初期治療の遅

れ等」が同様に 2 割と上記の調査から判明した。このことから、5 割の被災者が避難所・仮

設所等で亡くなっていることがわかる。

中でも表 2から、宮城において震災発生から 1ヵ月~6ヵ月の間で多くの人が亡くなって

いることがわかる。この期間を災害サイクルで表すと亜急性期・慢性期にあたる。亜急性

期とは、災害発生から 3週間後のことで大規模震災時、避難所暮らしを示す。主に被災者

の体調管理を行う期間であり神戸・新潟ともにこの時期に病気が多発した。次に慢性期で

あるが、発生から 2年~3年の期間であり東日本大震災では仮設住宅の時期を示す。亜急性

期に続いて 2番目に震災関連死が多いのがこの期間である。その 1つである孤独死の原因

としては、2011年 6月に仙台で行われた有識者会議にて述べられた。避難所から仮設住宅

への移転により生活の変化をもたらすこと、またこれまでのコミュニティとの遮断により

社会的孤立化への懸念が伺えるとされた。以上の課題への対応策として社会的な仕組みや

ネットワークの中で「支え合い」による生活再建(自立)を図れるコミュニティづくりが

必要であることが言われた(2011.6.12 宮城県仙台市副市長 稲葉信義委員提出資料『被

災者の孤立死を防止するための有識者会議』 内閣府発表より)

また、復興庁の調査においてもライフラインの復旧や食料・毛布や燃料などの備蓄、通

信手段の確保、物資の輸送などのハード面の他に被災者の心のケアといったソフト面での

サポート体制も必要であると述べた。しかし大規模震災発生後、政府は相次ぐ余震への対

応やハード面の対処から、個々人の体調管理や精神面のケアには限界があり、公助だけで

解決される問題でないことは明らかである。そこで公助の他に住民の助け合いにより課題

解決を目指すものが共助であり、先述した地域の人々による地域コミュニティである。地

域コミュニティでは様々な先行研究から地域の課題を解決する上で重要とされている。そ

こで、本論文ではまず地域コミュニティを表す概念としてソーシャルキャピタルを用い、

それを分析することから始める。

(2)コミュニティを表すソーシャルキャピタル

ソーシャルキャピタルは、1993 年アメリカの政治学者ロバート・パットナムが著書の中

で指摘したことにより広まった。彼はそれを社会的ネットワーク(友人・知人の数、近所

づきあいの程度、所属する団体の数など)と、そこから発生する規範と信頼のことである

と定義付けた。具体的には、「住民同士に交流があり、相手を思いやって行動することが当

然であるという認識を共有し、互いに信頼し合う関係がある」ということである1。ソーシ

ャルキャピタルは「結束型」「橋渡し型」「連結型」の 3 つのタイプに分類分けされた。パ

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5

ットナムは結束型ソーシャルキャピタルを「特定の互酬性を補強して連帯を生むもの」と

して捉え、橋渡し型ソーシャルキャピタルは「あるネットワークのメンバーとその外部に

あるネットワークに属するメンバーとの間の関係性」、連結型ソーシャルキャピタルは「社

会における明確な権力や形式的な権力、また制度的な権力、もしくは権威勾配を超えて交

流する人々の間の信頼関係」と定義付けた2。具体的には、「結束型」は親族関係や近隣住民

との関係性であり「橋渡し型」とは外部資源との関係性、「連結型」とは権限を行使できる

権力者や意思決定者などとの間の関係性のことである。ソーシャルキャピタルの強弱は国

民の質に影響し、ソーシャルキャピタルが高い地域ほど犯罪、医療、教育などの課題解決

に対処する力が強いと先行研究で言われている。

ソーシャルキャピタルの災害発生時への関連性について先行研究ではアメリカで発生し

たカトリーナと阪神淡路大震災を事例に取り上げている。2005 年、アメリカを強大なハリ

ケーン・カトリーナが襲った。中でもニューオリンズは大きな被害を受けた。しかし、同

じニューオリンズでもロウワー・ナインス・ワード地区とビレッジ・デ・レスト地区の2

つには復興に大きな差がった。ロウワー・ナインス・ワード地区は5年が過ぎてからも多

くの住宅は破壊されたままでありそこにはハリケーンの傷跡が残っていた。また、人口に

おいては災害発生前の4分の1程度までの回復でしかなかった。対してビレッジ・デ・レ

スト地区では、多くの商業施設が 2 年で営業を開始し、人口は発生前の 90%まで回復した。

近隣する 2 地区の被害規模はほぼ同程度であり、貧困率や外部支援も大きな差は見受けら

れなかった。復興スピードに差ができる要因はそれら以外に、統治、人口密度、人口動態、

そしてソーシャルキャピタルであると先行研究で明らかにされた。統治は、地区に優れた

意思決定者がいることで復興が早まり、人口密度は人口が少ないとこほど復興は早い、人

口動態は所得・平均年齢・経済的格差が復興の速度に影響するといったことである。

ニューオリンズの 2 地区では、外部支援・被害の大きさ・人口密度・人口動態はほぼ同

程度であった。そこで発生前の 2 地区を比較した結果、明らかな差が見受けられたのがソ

ーシャルキャピタルである。復興の早かったビレッジ・デ・レスト地区では、災害発生前

から地域の活動家が住民同士をつなぐ強い結束型ソーシャルキャピタルを維持するための

行動をとっていた。それらの活動は緊急時の地域住民の団結につながった。例えば、災害

発生後離れ離れになった住民同士が安否を確認しあったことや、電力供給に必要な署名を

すぐに集めることができたなどである。それに対し、ナインスワード地区では、インタビ

ュー調査において「他の地域のグループと協力し合う必要性は感じていなかった」と語っ

た。これらの 2 地区の比較から、地域の持つつながりは復興を早める1要因となっている

ことが伺える。

次に 1995 年に起きた阪神・淡路大震災の事例であるが、上記のカトリーナと同様、神戸

市内の 2 地区においても明らかな差が見受けられた。神戸市真野地区では震災後地域促進

のために様々な組織が作られ、多くの取組みがなされた。その結果 5 年後には人口は 99%

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まで回復をとげた。また、火災発生時には住民が協力して容器を持ち出しバケツリレーを

行い、炎を鎮火させていた。ここで住民間による結束型ソーシャルキャピタルが伺える。

対して、隣に位置する御蔵地区では、復興のためにできた施設はたった 1 つであり、がれ

き撤去の費用に必要な署名を集められなかった。その結果、人口は 42%までの回復であっ

た。また、発生時は火災が起きても住民たちは炎を見ているだけであった。そこで震災発

生前の市民活動に着目すると、真野地区は以前から活発であり、チャリティー餅つき,花

祭り,納涼盆踊り大会,地蔵盆,長田神社秋祭り,敬老会,子ども会連合会運動会,少年野

球団チャリティー餅つき,歳末警戒,チャリティーバザー,廃品回収,ひとり暮らし老人

給食サービス,寝たきり老人入浴サービス,ひとり暮らし老人友愛訪問など様々なイベン

トが住民主体で行われていた。これらの市民活動は他にはない真野地区の大きな特徴であ

った。震災発生後は、「地域のお年寄りは地域で守らねばいかん」という思いのもと、初

期の救助・救援活動は全て地元住民の手で行われた。それは長年にわたるまちづくり運動

の中で作り上げられたコミュニティが実体としてあったからであるとした。

以上の近接する 2 地区における比較により、ソーシャルキャピタルの差は復興に影響す

ると述べた。つまり災害を考える上でソーシャルキャピタルは重要であると考えた。

2.【研究方法】

上述した内容から、ソーシャルキャピタルは災害に関連しているという前提のもと、災

害関連死にどう影響しているのかを検証する。特に上記のデータから亜急性期・慢性期に

着目する。まず被害程度の低い慢性期においてあすと長町を事例に災害関連死防止に取り

組んだプロセスを文献・ヒアリング調査から理解し、その結果からソーシャルキャピタル

をいかにして震災関連死防止に役立たることができるかを検討する。

4.【調査の概要:あすと長町仮設住宅の事例分析】

担当者:原 昂司

(1)あすと長町での入居プロセス

研究対象として、東日本大震災の被害にあった宮城県仙台市内に仮設されたあすと長町

の事例を取り上げる。あすと長町は仙台市内最大の仮設住宅で 233 戸の仮設住宅があり、

市内で最初(2011 年 4 月下旬)に入居が開始された。仙台市では当初、仮設住宅へは 1 組

10 世帯以上のグループ入居を原則としていた。このグループ入居は阪神淡路大震災での仮

設住宅の改善策とみられる。阪神淡路大震災では、兵庫県から一市には弱者に入居を決め

る抽選の優先枠を設置する優先順位が示されていた。第 1 順は、60 歳以上の高齢者だけの

世帯、障害者のいる世帯、母子世帯であり、神戸市では第 1 次募集では第 1 順の世帯だけ

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で定員に達した。これは過酷な避難所生活から弱者を優先的に仮設住宅に入居できるよう

にすることが目的であったが、結果として初期に建設された仮設住宅では高齢者、障害者、

などの優先順位の世帯が集中し、仮設住宅の自治会運営や相互扶助の担い手に不足する事

態を生んだ3。これにより、仮設住宅にはそれぞれの地元を離れて入居してきた世帯が初対

面で慣れない土地での生活をはじめ、しかも高齢者や障碍者の占める割合が高いために、

より支援を必要とする人々は多いにも関わらず仮設住宅内で支援活動や自治会運営の中心

的担い手となれる人材は著しく不足していた。弱い立場の人々はより孤独や不安を高めて

いき、その最たる現象として「孤独死」が社会現象となってしまった4。この問題を解決す

る策として、東日本大震災ではグループ単位での入居の募集が行われたのである。しかし、

沿岸部から離れていたことや 10世帯以上が集まらなかったために入居者があまり集まらな

かった。1 次募集では 3 グループ 25 世帯しか入居せず、その後条件が緩和し 8 月の 3 次募

集時に満室状態となった。あすと長町の居住者へのアンケートによると、世帯主が 60 歳以

上である割合が 70.9%であり、高齢世帯の割合が高いことがわかる。また世帯構成では、

単身 39.9%と最も多い。被災時の居住地は、仙台市内が 73.4%、市外が 26.6%で、気仙沼、

南三陸など多様な地域から入居していた5。あすと長町では高齢者世帯、世帯分離の割合が

高く、被災前コミュニティの維持のためにグループで入居した世帯はごく一部であった。

グループ入居を行ったのは計 5 組にとどまった。結果的に、あすと長町は自力で住居確保

が困難であった世帯を中心に構成され、多地域集積型仮設住宅が形成されるようになった。

このような多地域集積型仮設住宅は広域災害における大都市立地の仮設住宅の特徴の一つ

とされており、入居後の見守り支援、コミュニティ形成を促す支援が不可欠となっている。

5【事例研究:ソーシャルキャピタルの形成過程】

(1)自治組織設立の経緯

入居当初からトラブルが頻発する他、入居者同士のつながりが薄く、高齢者等の孤立が

懸念されていた。この時点で、結束型ソーシャルキャピタル(以下、「結束型」とする)お

よび連結型ソーシャルキャピタル(以下、「連結型」とする)である居住者の間でのコミュ

ニティはほぼないものとされる。そこで、橋渡し型ソーシャルキャピタル(以下、「橋渡し

型」とする)である外部支援組織によるコミュニティ再構築へのアプローチがみられた。

2011 年 6 月にあすと仮設を支援してきたパーソナルサポートセンターから自治会設立の提

案があった。しかし「一度移り住んだばかりで顔も知らない状態で自治会を作ったところ

で、自治会長という名ばかりの管理人しかできず、信頼関係やコミュニティは生まれない」

という住民の声があり、住民の中では話がまとまらなかった。そこで、はじめから自治会

という形ではなく、グループ入居 5 組から各 2 名の合計 10 名の有志を中心に、自治会設立

の準備組織として「運営委員会」を発足させることとした。これは、運営委員会としての

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実績を残すことで住民の中に自治会活動に対する理解者を増やし、自治会を立ち上げるこ

とを目指したためである。2011 年 7 月の第 3 募集後にあすと長町に入居した I 氏は自治会

活動経験者であったことから運営委員会設立に向けた助言や情報提供を行い第 1 次募集で

グループ入居を行った I 氏と O 氏と共に規約・名簿・住民台帳の作成の他、組織形態や理

解者の拡充方法について検討が進められた。このような準備期間を経て 2011年 8月 25日、

運営委員会が正式に設立された。運営委員会は全 233 世帯を会員とする自治会設立を目指

し、あすと長町全体を「ABCDEF」の 6 ブロックに分け、ブロック長は情報の伝達や配布

物の投函の他、イベントの運営補助をすることが役割として分担された6。

(2)クラブ活動と自治活動との関係

あすと長町の居住者同士のつながりが促進される動きの一例として、クラブ活動があげら

れる。運営委員会とは別に住民主体の活動としてクラブ活動が存在しており、ラジオ体操

クラブやペットクラブなどの 11 のクラブ活動が行われている。住民の自然発生的なものも

あるが、運営委員会が発足当時に仮設住宅内の住民同士が顔見知りになることで、コミュ

ニティ形成が促進することに加え、運営委員会の会員拡充につながることの期待から促進

されたという経緯があった。また、そのクラブ活動には居住者の発意によって生まれた「内

発型クラブ」と外部支援者の働きかけやボランティア活動を契機として生まれた「外発的

クラブ」がある。あすと長町ではクラブ全 11 のうち、過半数の 6 つが「外発的クラブ」で

ある。また、クラブ活動は基本的に独立した任意の活動であったが、あすと長町の仮設住

宅内コミュニティ形成の過程の中で自治会と密接に関係するようになったクラブもある。

一例として、園芸クラブをあげる。あすと長町の花壇や広場は自治会として管理を行う必

要があることや、外部支援団体による緑化の提案や支援物資が自治会に寄贈されることか

らでこれを調整するために園芸クラブが自治会活動として行うこととなった。他にもあす

と長町居住者全体の親睦の場とするためにシネマ・カラオケクラブが、ペットを巡るトラ

ブルが自治会に寄せられることから、ペットクラブも自治活動へと組み込まれた。このよ

うに、将来的な自治会の設立に向け、運営委員会は準備を進めた。これと並行して運営委

員会への会員募集が段階的に進められた。8 次 25 日に第 1 次、10 月に第 2 次、12 月に第

3次募集を行い、233世帯の内 175世帯の賛同を得て、2012年 3月 11日運営員会を解散し、

正式に自治組織ある自治会を設立した。この経緯をソーシャルキャピタルの観点からみて

いくと、「結束型」である居住者同士のつながりは自治会および「橋渡し型」である外部支

援団体によって形成されていったことがわかる。多地域集積型仮設住宅では「結束型」で

ある住民同士のつながりは入居開始時ではほとんどないため、外部支援団体や自治活動が

不可欠である。また、住民同士のつながりから生まれた活動が自治活動へ取り入れられた

りと、「連結型」である自治会の形成に、「結束型」である住民同士のつながりからのアプ

ローチがみられる。一方通行的な関係性は見られず、相互関係がみられている。

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(3)外部支援団体のコミュニティ形成への活動とその効果

あすと長町内の「結束型」および「連結型」であるあすと長町内地域コミュニティの形

成要因の両方に「橋渡し型」である外部支援団体の支援がある。この外部支援団体は、自

治会活動(「運営員会」の頃の活動を含めて「自治会」活動とする)へ支援する自治会連携

型と居住者同士のコミュニティ形成を促す住民直接支援型の 2 種類がある。あすと長町は

立地が良く、震災後は多くのボランティア等が出入りしていた。そのなかでも頻度高く砂

州と長町に関わってきた 8 団体に注目する。

自治会連携型では、長町まざらいん、東北工業大学新井研究室、パーソナルサポートセ

ンター、東北大学暮らしの相談室の 4 団体を例に挙げる。長町まざらいんは、2011 年 5 月

から住民向け支援として「ふれあいサロン」の活動をはじめ、住民同士の交流の活発化を

促した。しかし、2012 年 6 月からは、自治会役員向けの支援に方向転換し自治会役員同士

が自然に挨拶をしたり、世話話のできる関係を構築した。また、活動内容は自治会と相談

しながら変化させ、内容によっては他県の団体に協力を要請するまで至った。東北工業大

学新井研究室は、2011 年 6 月から同大の伊藤研究室と共に、あすと長町内での収納づくり

活動「仮設カスタマイズお助け隊」を結成した。住民が参加できる軒先での工作作業によ

り、住民同士の交流の場を提供した。また、2012 年 3 月からは新井と居住者有志で復興住

宅に関する勉強会を開始し、のちに住民自身による復興公営住宅建築プランの作成に発展

した。これらには、自治会関係者や全国から複数の研究者が参加している。パーソナルサ

ポートセンターは 2011年 3月から仙台市からの委託業務としてあすと長町に定期的な見守

り活動を行う「絆支援員」を常駐させている。この見守りで得られた情報をヘルパーやケ

アマネージャー等にフィードバックしている。東北大学暮らしの相談室は、2011 年 8 月か

らあすと長町の内の情報を取り上げたニュースレターの発行をはじめ、住民同士の会話の

きっかけを提供した。また、自治会の要望により、戸別訪問も行っている。

住民直接支援型組織では、安心安全な町づくり、仙台傾聴の会、アート・インクルージ

ョン、色葉工房をとりあげる。安心安全な町づくりでは、2011 年 8 月から認知症や応急手

当、防災ワークショップなど、自分の身を守るための学びの場を提供している。住民に「支

援される」だけでなく、「支援する」立場になる機会を提供している。住民に他の住民の見

守りを依頼し、住民道の関わる機会を増やすと同時に自立を促していた。仙台傾聴の会は、

2011 年 9 月から、自殺予防や高齢者の心のケアのため、集会所で傾聴サロンを続けていた。

他のボランティア活動には一切参加しないが、このサロンには参加するという住民も見ら

れた。アート・インクルージョンは 2011 年 11 月から、あすと長町の外壁や教養空間にア

ートを描く「仮設住宅ラッピング計画」を開始した。またワークショップやおしるこカフ

ェも行っており住民が主体的にキッチンに立って調理する姿が見られた。色葉工房は、2011

年 10 月から「色あそびの会」と称して編み物等を楽しむ会を始めた。活動で作った作品を

誰かに送ることで感謝される経験をしてもらうことを重視しており、住民自身の「誰かの

役に立っている」という実感にもつながっていると思われている。自治会と関われ位のな

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い住民もこの活動に参加しており、住民同士のつながりが構築される場を提供いている7。

以上から、外部支援団体がこのコミュニティにもたらした効果は 6 つに分類できる。①

住民個人の心の安らぎ・生きがいづくり、②住民相互の交流機会の提供、③支援するコミ

ュニティの選択肢の増幅、④住民自らが支援する側になる機会の提供、⑤仮設住宅外の社

会資源とのネットワーク、⑥住民自治会の向上である8。多地域集積型仮設住宅では、助け

合いの関係性が困難であった。この 6 つの効果を自治会支援型組織と住民直接支援型組織

が補い合ってコミュニティの再構築に繋がったのである。「橋渡し型」である外部支援組織

が自治会と居住者のコミュニティ形成に大きく貢献していた。

(5)復興公営住宅へのコミュニティデザイン

あすと長町では、上述した通り復興公営住宅建築プランがつくられた。これは、自治会

の「せっかく育まれたコミュニティなのだから残していきたいし、高齢者が安心して暮ら

せる環境を作っていきたい」という思いからである。これに東北工業大学の新井研究室が

協力し、コミュニティ構築を考える会が結成された。2012 年 4 月から住まいまちづくり専

門家グループでサポートし、数回の学習会を重ねたのちにコミュニティを継承できる復興

公営住宅の計画提案づくりを住民主体で行う事となった。6 月からはほぼ毎月ワークショッ

プを開催した。このワークショップを行う際は、グループの意見のまとめ役として新井研

究室の学生によるファシリテートが行われた。一方、あすと長町が設置されている仙台市

では第 2 期の復興公営住宅 1380 戸の建設計画を公募買取方式で進めている。公募買取方式

とは、民間事業者が計画提案して建築したものを市が買い取るもので、あすと長町でもこ

の仕組みを使って計画提案を実現させようとした。ワークショップが進む中で仮設住宅が

建っている敷地の駐車スペースに 120 戸程度の重合体を建てて、そこに居住する人と仮説

住宅に残る人が一体のコミュニティのまま、自治運営を継続できるようにしたいと意見が

まとまってきた。コモンミールやコミュニティカフェのできる共用リビング・ダイニング

等を設けることも検討していた9。しかし、2013 年 3 月あすと長町の住民提案の否決がでた。

不採用となってしまったがその理由は「土地確保の不確実性」ということである。また、

コミュニティ維持ができるように力を注いでいたが「コミュニティへの配慮」の項目につ

いては、他の応募案の半分程度の評価であった。あすと長町から半径 500m 以内に 3 か所

の提案が採択され、建築されるようになった。不採用となりながらも、コミュニティ維持

についての検討はあすと長町内で続けられた。3 か所の復興公営住宅と共に明日と仮説に残

っている人たちと自治機能をどう維持するか、あるいは周辺地域とどう交流・連携してい

くかを検討していった10。この公営住宅のコミュニティデザインについてのワークショップ

等はあすと長町に居住している時に行われたものである。これを、ソーシャルキャピタル

の観点からみていくと、「結束型」と「連結型」である自治会と居住者が自ら、これから自

分たちが暮らしていくであろう場所のことを考えているという動きがみられる。「橋渡し型」

である外部支援組織からの支援はあったが、支援されるだけでなくこれからの自分たちの

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11

生活について自ら考えて行動している。入居当初はほとんどつながりがなかったが、明ら

かに他の居住者のことを考えて繋がっている動きがみられる。

(6)3 タイプの間でのコンフリクト

あすと長町内では、自治会、外部支援組織、居住者での連携が上手く作用しているよう

に見えたが、様々な連携団体間でコンフリクト(対立)が発生していたことが明らかにな

った。外部支援団体と自治会、自治会と居住者との間など団体間でのコンフリクト(対立)

が起き、連携が困難な状態にあった。一定数の居住者は自治会加入に反対しており、自治

会主催の催しなどにも一切参加していなかった。住民がアルコールを摂取しすぎてしまい、

見守り支援員と自治会委員を巻き込んでトラブルを起こしていた。パーソナルサポートセ

ンターが見守り状況を自治会に共有せず殺人未遂事件が発生してしい、それに対して自治

会から反発があったことなど、連携がとれずにそれぞれが対立していた。その際、自治会

はパーソナルサポートセンターの委託先である区役所を訪れ、見守り状況の共有がされて

いなかった講義するまで至った。このコンフリクトをソーシャルキャピタル理論に置き換

えると、3 タイプのソーシャルキャピタルでの間でコンフリクトが存在していたことが分か

る。しかし、それぞれの 3 タイプが対立状態にありながらも、コミュニティの再構築が行

われた。これらのコンフリクトがある状態でコミュニティの再構築が行われたことは紛争

理論によって解釈できると考える。紛争理論によれば、対立する集団の存在はその社会集

団の成員の集団に対する帰属意識を強化するという対外的敵対関係・集団の凝集という性

質を有しているという11。これをあすと長町の事例に適応させると、住民と外部組織、外部

組織と自治会、自治会と住民といったそれぞれの間での対立が、住民たちの意識を向上さ

せ、コミュニティの結束を生み出したと考えられる。また、紛争理論では社会および集団

の内部、または複数集団相互の対立から生じる紛争・闘争が秩序の形成を促し、新たな社

会の構築に貢献することも明らかになっており、対立を乗り越えようとする力にコミュニ

ティ再構築の要因があったのではと考えられる。実際、自治会は自治会反対派の居住者も

含めたコミュニティ形成方法を自治会賛成派の居住者と協力しながら考案していた。以上

のことから、ソーシャルキャピタル理論に紛争理論を組み合わせることで、仮設住宅にお

けるコミュニティ再構築のプロセスを分析できるのではないかと考える。

5.【考察】

担当者:佐藤 夕映

(1)市民力とソーシャルキャピタルの関係性

以上のあすと長町の事例から、外部との関係性を表す橋渡し型ソーシャルキャピタルが

いかに強く作用したかがわかる。また、行政との対立を乗り越える過程や地域のまちづく

りを考えるワークショップの積み重ねが課題解決へ向けた結束つまりはソーシャルキャピ

タルを生み、コミュニティ形成へとつながった。これらの課題解決に向けて努力しようと

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する市民の力として”市民力”を挙げる。市民力とは、「地域社会にアイデンティティを持ち、

自己と他者の”幸せ”の享受を目指す思考と行動から生まれる生活革新の力」と定義付けする

12。つまり、市民自身による相互扶助や課題解決のための話し合いや行動において発揮され

る力である。先に取り上げた真野地区の事例においても市民力で理解ができる。特殊なま

ちづくり形態により様々なイベントが行われ、それらの過程により地域の課題を解決しよ

うとする個々人の意識が見受けられる。震災発生時には、地震から生き残るという課題に

向けて地域住民が自然と助け合う形態が成り立ったのではないかと考えた。あすと長町の

事例では外部組織がきっかけとなり発足した様々な団体・イベントにより市民力が発揮さ

れたと考えられる。その課題解決に向けて行った様々な過程で対立が生まれたのである。

以上のことから、ソーシャルキャピタルの構築には外部組織からのアプローチだけでな

く、市民力が課題解決への要素となっていると伺える。そのためには市民力の向上が必要

であると考えられる。

(2)ソーシャルキャピタル指数

そもそもソーシャルキャピタルとは簡潔に信頼のことであるが、それを表すものとして

ソーシャルキャピタル指数がある。以下の表は 2003 年、内閣府が都道府県別に調査したソ

ーシャルキャピタル指数である。各県ごとにアンケート調査を行い、「つきあい・交流」(近

隣との交流程度)、「信頼」(見知らぬ人への信頼度)、「社会参加」(ボランティア活動への

参加実績)といった質問への回答結果を組み合わせてソーシャルキャピタル指数を表した。

表 3.

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13

このことから、多くの震災関連死を出した宮城は比較的高い指数を示しており、兵庫と

大きな差があることがわかる。ソーシャルキャピタル指数が高いほど課題解決に向けて対

処する力すなわち市民力が強いと上記に述べた。あすと長町の事例から結果としてうまれ

た市民力はソーシャルキャピタルを生み出し震災関連死防止に少なからず結びつけた。し

かし、東日本大震災による震災関連死に関するデータから見ると、全体としては多くの被

災者が亡くなっており、慢性期にも震災関連死は存在した。

阪神淡路大震災時の仮設住宅における震災関連死の事例を取り上げると、そこでは初め、

高齢者の見守りが行われていた。しかし既存のコミュニティから連れ出し、優先的に高齢

者を入居させたことや単なる一方通行な見守りは結果として仮設住宅での孤独死を防ぐこ

とが出来なかった。

以上のことから、大規模震災に関して、ソーシャルキャピタル指数は市民力の強弱に直

接関連するものではないと考えられる。近隣との交流程度は緊急時において課題解決に向

けた直接的アプローチにはならず、見知らぬ者への信頼度は個人差があるため正確ではな

いと言える。そこであすと長町・真野地区の事例から社会活動が媒体となって市民力を向

上させるのではないかと考えた。社会活動における意識の向上は緊急時共通する課題解決

に向けた発揮することがソーシャルキャピタルを生み出し結果としてコミュニティ形成へ

とつながると考える。

宮城県石巻市にある高校では東日本大震災の教訓から防災教育を積極的に行っている。

例えば災害が発生したときどういう行動をとるべきかといったワークショップを行ったり、

生徒が放課後に児童クラブを訪問し、児童に防災に関する学習を実施したりしている。ま

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た、気仙沼市の中学校では自治体と合同避難訓練を行ったり、防災マップの作成を行うな

どしている。これらは、防災に対する知識を養うことが真の目的ではなく個々人が災害と

いう課題に向けて自分に何ができるかを考え、よりよく生きるための「人間力」を養うこ

とを目的としている(2014.内閣府 「広報誌ぼうさい」第 19 回防災リーダーと地域の輪

より)。それを学校という単位で全員が協力して行うことによりその人間力が鍛えられる。

このことは災害発生時生き残るために行っているのではなく、どんな状況下においてもよ

りよくするための解決策を自身で考える力を養うのである。市民力向上のためのアプロー

チの一例としてここでは宮城県での防災教育を取り上げたが、こういった授業を行ってい

る学校はまだまだ少ないと思われる。また、地域活動としてもまちづくりを考えるワーク

ショップを行ったりしている地域は多くあるが、そういった活動への参加率や参加者の固

定などは課題である。

今後さらに上記のような市民力を養うきっかけとなる場が必要であると感じる。

6.【まとめと今後の展望】

本論文では、まずソーシャルキャピタルがいかに災害と関連しているかについて述べた。

次にあすと長町の事例からソーシャルキャピタルの構成プロセスを分析しそこに市民力が

作用しているのではないかと述べた。とくにあすと長町・真野地区の事例から市民力の構

築に社会活動が関連しているとし、現在行われている活動を例にあげ結論とした。今後の

展望として、市民力の分析を先行研究から分析し、市民力の向上はソーシャルキャピタル

構築のための要素となる仮説を検証する。

1 稲葉 陽二『ソーシャルキャピタルのフロンティア~その到達点と可能性~』ミネルヴァ

書房、2011 年 2 石田 祐『災害復興におけるソーシャル・キャピタルの役割とは何か~地域再建とレジリ

エンスの構築~』ミネルヴァ書房、2015 年、47 頁 3 櫻井常矢「震災復興を巡るコミュニティ形成とその課題」『地域政策研究』高崎経済大学

地域政策学会第 15 号、2013 年、45 頁 4 同上、46 頁 5 新井信幸「あすと長町仮設住宅居住者の入居プロセスの実態と課題~多地域集積型仮設住

宅のコミュニティ形成に関する研究その 1~」『日本建築学会大会学術講演梗概集』、2014

年、321 頁 6 新井信幸「あすと長町仮設住宅居住者の自治の形成過程~多地域集積型仮設住宅のコミュ

ニティ形成に関する研究その 2~」『日本建築学会大会学術講演梗概集』、2014 年、323 頁 7 新井信幸「あすと長町仮設住宅における自治会と支援組織の協働~多地域集積型仮設住宅

のコミュニティ形成に関する研究その 3~」『日本建築学会大会学術講演梗概集』、2015 年、

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15

351 頁 8 新井信幸「外部支援組織があすと長町仮設住宅コミュニティにもたらした効果~多地域集

積型仮設住宅のコミュニティ形成に関する研究その 4~」『日本建築学会大会学術講演梗概

集』、2015 年、351 頁 9 新井信幸「復興のその先に向けたコミュニティ・デザイン~あすと長町仮設住宅(仙台市)

での取組み~」学術講演梗概集、一般社団法人日本建築学会、2013 年、322 頁 10 新井信幸「続・復興のその先に向けたコミュニティ・デザイン~あすと長町仮設住宅(仙

台市)での取組み~」学術講演梗概集、一般社団法人日本建築学会、2014 年、29 頁 11 作田 啓一『命題コレクション 社会学』ちくま学芸文書文庫、2011 年、124 頁 12 上野征洋「市民力 ソーシャル・マーケティングのすすめ」 博報堂ソーシャル・マー

ケティング研究会、2006 年、170 頁

【参考文献】

新井 信幸「あすと長町仮設住宅居住者の入居プロセスの実態と課題~多地域集積型仮設住

宅のコミュニティ形成に関する研究その 1~」『日本建築学会大会学術講演梗概集』、2014

新井 信幸「あすと長町仮設住宅における自治の形成過程~多地域集積型仮設住宅のコミュ

ニティ形成に関する研究その 2~」『日本建築学会大会学術講演梗概集』、2014 年

新井 信幸「あすと長町仮設住宅における自治会と支援組織の協働~多地域集積型仮設住宅

のコミュニティ形成に関する研究その 3~」『日本建築学会大会学術講演梗概集』、2014 年

新井 信幸「外部支援組織があすと長町仮設住宅コミュニィにもたらした効果~多地域集積

型仮設住宅のコミュニティ形成に関する研究その 4~」『日本建築学会大会学術講演梗概集』、

2015 年

石田 祐『災害復興におけるソーシャル・キャピタルの役割とは何か~地域再建とレジリエ

ンスの構築~』ミネルヴァ書房、2015 年

上野征洋「市民力 ソーシャル・マーケティングのすすめ」 博報堂ソーシャル・マーケ

ティング研究会、2006 年

作田 啓一『命題コレクション 社会学』ちくま学芸文書文庫、2011 年

藤見 俊夫「ソーシャルキャピタルが防災意識に及ぼす影響の実証分析」『自然災害学』、2011

古本 尚樹「東日本大震災被害住民の生活について~多賀城市仮設住宅住民への聞き取り調

査から~」、第 37 号『日本プライマリ・ケア連合学会誌』、2014 年