平成16年度 教師海外研修 派遣国:シリア)実践報告書( 3 ...平成16年度...

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平成16年度 教師海外研修 派遣国: シリア)実践報告書 1.タイトル 教科「商業」での開発教育 2.氏 閑野 所属名 群馬県教育委員会 担当教科 商業 3.科 国際ビジネス 4.対象学年 2年生 5.カリキュラム案 (1) 教科「商業」での開発教育 高等学校学習指導要領の教科「商業」の目標は 「商業の各分野に関する基礎的・ 基本的な知識と技術を習得させ、ビジネスに対する望ましい心構えや理念を身に付け させるとともに、ビジネスの諸活動を主体的、合理的に行い、経済社会の発展に寄与 する能力と態度を育てる 」としている。 「基礎的・基本的な知識と技術」とは、サービス化に対応できるマーケティング能 力、国際間の経済活動に対応できる国際交流能力、企業会計に対応できる会計活用能 力、情報化に対応できる情報活用能力などのビジネスの理解力と実践力である。 「ビジネスに対する望ましい心構えや理念」とは、望ましい人間関係や、社会生活 上のルールの習得などの社会性、社会の基本的なモラルなどの倫理観の豊かな人間性 及び、進むべき道を自ら選択して行動する個人の主体性や、自己責任の観念、独創性 などの創造性である。 この目標が示している商業の各分野に関する基礎的・基本的な知識と技術及びビジ ネスに対する望ましい心構えや理念を「ビジネスの基礎・基本の能力」として、その 能力の育成を目標に商業教育の学習が進めている。 さて、現在、人、物、金、情報などの資源は国境を越えて自由な移動と交換が行わ れ、経済のグローバル化が急速に進展しており、その中で、国際理解教育、開発教育 は必要不可欠になっている。教科「商業」では、国際交流能力や望ましい人間関係形 成能力の育成を目標としており、特に国際交流能力については、国際経済分野の科目 「英語実務 「経済活動と法 「国際ビジネス」を中心に学習し、身に付けるように なっている。ただ、教科「商業」におけるこの分野は、語学力と経済・経営・法規な どに関する基礎的な知識や技術を学習することに重点が置かれ、異文化理解、地球規

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平成16年度 教師海外研修 派遣国: シリア)実践報告書(

1.タイトル 教科「商業」での開発教育

2.氏 名 閑野 泉

所 属 名 群馬県教育委員会

担当教科 商業

3.科 目 国際ビジネス

4.対象学年 2年生

5.カリキュラム案

(1) 教科「商業」での開発教育

高等学校学習指導要領の教科「商業」の目標は 「商業の各分野に関する基礎的・、

基本的な知識と技術を習得させ、ビジネスに対する望ましい心構えや理念を身に付け

させるとともに、ビジネスの諸活動を主体的、合理的に行い、経済社会の発展に寄与

する能力と態度を育てる 」としている。。

「基礎的・基本的な知識と技術」とは、サービス化に対応できるマーケティング能

力、国際間の経済活動に対応できる国際交流能力、企業会計に対応できる会計活用能

力、情報化に対応できる情報活用能力などのビジネスの理解力と実践力である。

「ビジネスに対する望ましい心構えや理念」とは、望ましい人間関係や、社会生活

上のルールの習得などの社会性、社会の基本的なモラルなどの倫理観の豊かな人間性

及び、進むべき道を自ら選択して行動する個人の主体性や、自己責任の観念、独創性

などの創造性である。

この目標が示している商業の各分野に関する基礎的・基本的な知識と技術及びビジ

ネスに対する望ましい心構えや理念を「ビジネスの基礎・基本の能力」として、その

能力の育成を目標に商業教育の学習が進めている。

さて、現在、人、物、金、情報などの資源は国境を越えて自由な移動と交換が行わ

れ、経済のグローバル化が急速に進展しており、その中で、国際理解教育、開発教育

は必要不可欠になっている。教科「商業」では、国際交流能力や望ましい人間関係形

成能力の育成を目標としており、特に国際交流能力については、国際経済分野の科目

「英語実務 「経済活動と法 「国際ビジネス」を中心に学習し、身に付けるように」 」

なっている。ただ、教科「商業」におけるこの分野は、語学力と経済・経営・法規な

どに関する基礎的な知識や技術を学習することに重点が置かれ、異文化理解、地球規

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模の開発問題をめぐる諸問題の理解とその解決については、内容が薄くなっている。

国際理解教育、開発教育の内容は、教科「商業」の中では科目「国際ビジネス」で

扱うことが考えられる。科目「国際ビジネス」の目標は 「企業の経営、経済活動に、

関する基礎的・基本的な知識を習得させ、国際社会の一員としての心構えを身に付け

、 。」させるとともに 国際的なビジネスの諸活動に適切に対応する能力と態度を育てる

としており、内容は次の第1図のようになっている。

第1図

国際ビジネス

(1) くらしと企業

ア 企業の活動と役割 イ 企業の成長と地域の発展 ウ 企業の国際化

(2) 我が国の企業経営

ウ 企業の社会的責任ア 企業経営の特質 イ 企業経営と外部環境

(3) 我が国の経済

ア サービス経済化と産業構造の変化 イ 国民所得と経済成長

ウ 財政と金融

(4) 国際経済と企業経営

ア 貿易と国際収支 イ 国際金融と外国為替 ウ 国際マーケティング

エ 企業の海外進出と経営

(5) 国際経済事情

イ 国際機構の役割と課題 ウ 地球経済事情ア 国際交流の諸課題

中でも、第1図の太字の小単元では扱いやすいと考える。たとえば 「ア 国際交、

流の諸課題」の範囲や程度では 「人、物、金、サービス、情報等の国際的な移動に、

伴う経済、文化、環境面などに関する諸課題と貿易摩擦の要因と対策について理解さ

せる 」としている。。

(2) 授業の構成案

① 目的

・国際理解の重要性とともに、開発援助の重要性や必要性を理解する。

・異文化や価値の多様性を受容できる力や、正しい国際理解を深める能力と態度を

養う。

・気づきや発見を促し、自ら考え実行できる「生きる力」を身に付ける。

② 授業計画案

時限・テーマ・ねらい 方法・内容 使用教材

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1時限 ・シリアの写真を見せ、自国と違うことを 写真1

「シリアを知る」 考えさせる。 ワークシート

他国を知り、自国を知 ・Web検索し、ワークシートの空欄を埋

る。 めさせる。

・ワークシートについて発表させる。

2時限 グループ活動

「販売活動を考える」 ・シリアの写真 「交渉により購入額が決 写真2、

販売活動から文化を考 まる 「ストックよりフロー」等のキーワ」

えさせる。 ードを示し、気付いたことを付箋に記入さ

せる (5W1Hで考えさせる。日本との。

。 、販売活動とも比較させる 必要によっては

Web検索を活用させる )。

・各自の付箋を模造紙に貼り、グループ分

けをさせる。

・グループ分けした内容を整理し、考えを

まとめさせる。

・代表者がグループの考えとして発表さ

せ、個人ごとに感想を書かせる。

2時限 ・ODA等について、説明する。

「国際貢献を知る」 ・シリアで活躍している青年海外協力隊員 写真3

国際貢献を理解させ、 やシニアボランティアの活動写真を見せ、

社会との関わりや役割 知りたいことをまとめさせる。

を考えさせる。 ・青年海外協力隊員の話を聞く。 青年海外協力

・青年海外協力隊員にインタビューする。 隊委員の講話

・個人ごとに感想を書かせる。

(3) 所感

商業教育と開発教育の関わりに視点をあて、実践報告書を作成しました。この報告

書をまとめることで、生活・文化・環境等の内容は必ず経済活動を伴っており商業教

育でも十分に扱えること、また、教科「商業」の内容は、企業側からの見方が多いこ

と等を再確認することができました。今回の経験を生かし、商業教育の中でも、開発

教育推進に向けて様々な場面で実践をしていきたいと思います。貴重な機会を与えて

いただいたことに深く感謝申し上げます。

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写真1の一部

写真2

写真3の一部

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引用文献

「高等学校学習指導要領解説 商業編」 文部省

「商業科教育法-21世紀のビジネス教育-」 吉野弘一 著 実教出版株式会社

「International Business 国際ビジネス」 伊東光晴 他 著 実教出版株式会社

その他の教材

年 組 番(氏名)

「シリアを知る」ワークシート

シリア・アラブ共和国 日本

Syrian Arab Republic Japan

1.面積

2.人口

3.人種

4.言語

5.宗教

6.元首・首相

7.外交

8.軍事力

9.主要産業

10.経済成長率

11.失業率

12.貿易

13.経済概況

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平成16年度 教師海外研修 派遣国: SYRIA)実践報告書(

1.タイトル アラビアンナイトの国へ

2.氏 名 中 川 好 美

学校名 千葉市立新宿小学校 担当教科 全教科

4年《総合的な学習の時間》6年《社会》3.実践教科 1年《国語・生活・音楽・学級活動》

4年2時間 6年4時間時間数 1年14時間

4年2クラス・6年2クラス4.対象生徒 学年 1年1クラス

対象人数 計140人1年27人 4年68人 6年45人

5.カリキュラム案

(1)実践の目的

SYRIAは子供にとってはなじみのない国である。悩んだ末 「総合的な学習の時間」や「社,

会科」ではなく,あえて実践事例の少ない低学年の国際理解学習に取り組んでみようと考えた。

導入として目をつけたのは「アラビアンナイト」である。空想と冒険の世界は子ども達の大好

きな世界。キーワードは理解ではなく「共感 。知識も思考も幼い彼らだが,未知なことへの好奇」

心,みずみずしい感性や素直な表現力に溢れている。複雑な社会情勢や紛争という問題を背伸び

して考えるのではなく,発達段階にあった等身大の体験的学習をクロスカリキュラムの中で研究

・実践してみたいと考え取り組んだ。

(2)授業の構成案

時限・テーマ・ねらい 方法・内容 使用教材

1・2・3時間目《国語》 1.図書室に行き日本の民話を読む。 世界お話名作全集

日本のむかしばなし 2.知っている世界の民話を発表する。 アラビアンナイト

*アリババと40人世界のむかしばなし 3 「アリババと40人の盗賊」を聞く。.

の盗賊4 「アラビアンナイト」の本の紹介を聞く。.

*アラジンと魔法の4・5時間目《国語》 1 「アラジンと魔法のランプ」を聞く。.

ランプ*シンドバッ中東との出会い 2 「シンドバットの冒険」の紙芝居を見る。.

トの冒険3.アラビアンナイトの感想を話し合う。

6.時間目《図工》 1.話を思い出し,粘土でアラビアンナイトの世界

アラビアンナイトの世界 を自由に作る。

( )6時間《国語》 1.世界のあいさつについて学習する。 教科書 教育出版

挨拶はいろいろあるね *国や民族によるあいさつの違いと思い

,7・8時間《学級活動》 1.SYRIAの新聞,お金,絵本や写真などから SYRIAの新聞

SYRIAの人のくらし 人々の生活の様子を話し合う。 お金,絵本や写真

はどんなかな? *日本と似ているところ,違うところ

, , ,9時間《生活》 1.アラブのパンとチーズ,アーモンド,ピスタチ 写真 パン 紅茶

ちょっぴりSYRIA人! オとシャイを味わう。 木の実,CD

10・11時間《音楽》 1.中東の音楽CDを聞く。 世界の民族音楽C

中東の音楽と日本人の 2.SIRIAの楽器を演奏してみる。 D・太鼓・タンバ

先生 3.パレスチナ難民の子ども達の音楽学習を知る。 リン

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12時間《学級活動》 1.これまでの学習から交流活動を話し合う。 プリント

歌を届けよう テーマ:わたしたちの音楽を贈ってあげよう 歌集・CD

13時間《音楽》 2.歌のプレゼントの練習と吹き込みをする。

歌を届けよう

14・15時間《生活》 1.似顔絵やメッセージをかく。

歌を届けよう 2 歌と手紙を入れ封をし,郵便局に出す。

16時間《学級活動》 1.学習を振り返り感想を話し合う。 プリント

活動を振り返って

6.導入の授業展開 *国語(1~5/16)

(1)本時のねらい

世界的に有名な昔話「アリババと40人の盗賊」との出会いから,物語の面白さや挿絵の不思議

な雰囲気を味わうことより,アラビアへの興味・関心を持つことができる。

学 習 活 動 と 内 容 教 師 の 支 援 資 料

1.民話を読む。 ○教科書教材の おむすびころりん や お ・教科書「 」 「

おきなかぶ」の発展として民話にふれ,

学習への導入とする。

2.読んだことがある日本や世界の民話 ○低学年向け図書室で司書教諭とTT授業

について話し合う。 を行い,児童の意欲を引き出す。

3 「アリババと40人の盗賊」の話を ○担任が現地で購入した衣装を着て登場す ・民族衣装.

聞く。 る。絵本の挿絵にも興味を持たせながら ・絵本

情感を込め読み聞かせる。

, ,4.話の感想を話し合う。 ○自由に発表させる中で 不思議さや怖さ

あやしさなど物語の魅力を共感しあう。 ・アラビア

5 「アラビアンナイト」について知る。 ○アラビア文字で書かれた本を見せ,他に 文字と訳付.

も多くの物語があることを伝える。 本

○物語の生まれた地域を世界地図で示し, ・世界地図

中東の国々の名前や国旗を紹介する。 ・国旗

6.友達が発表する「シンドバットの冒 ○読みたい子をつのり事前に練習させ児童 ・紙芝居

険」の紙芝居を見る。 の活躍の場とする。

7 「子供裁判」の話を聞く。 ○担任が絵本を読み聞かせた後,話に出て ・絵本.

きたDAMASCUSという都市はSY ・世界地図

RIAの首都であることを話して地図で ・写真

確認する。街の様子を写真で見せる。

○同様の話が日本にあり,おそらくアラビ

アンナイトからの引用であろうという解

説を紹介する。

8 「アラビアンナイト」の感想を話し ○夢と冒険やロマンの世界を共にわかちあ.

合う。 い,中東の国への興味・関心を高める。

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*授業の様子と児童の反応

【日本や世界の民話について話し合う】

学級の実態としては読書好きが多く,苦手と答える数人の子も読み

聞かせは好きで楽しむことができる。

どんなお話を読んだかな という図書館司書教諭の質問に児童は 桃「 」 「

太郎 「かさじぞう 「白雪姫」など積極的に読んだ本を発表した。」 」

日本の民話が6割。外国の民話が4割であったが,アラビアンナイ

トを読んだ児童はいない。動物や人間など様々な主人公の活躍を面白いと感じることはできている。

【 アリババと40人の盗賊”読み聞かせと話し合い】“

民族衣装にスカーフを巻いての登場に教室はにぎやかになったが,絵本が

めくられ話が始まると静かに聞き入った。宝を取りに行ったカシムが「ひら

けごま」の呪文を忘れて困るシーンでは 「 ひらけごま”だよ!」と声が。,“

アリババの家を探し目印を付けたり,40人の盗賊が壷に潜んで夜を待った

り,頭が変装して宴会に来たり…ドキドキの連続に,子ども達は夢中になり

絵本を食い入るように見ていた。話が終わると自然に大きな拍手が起きた。

その後の感想では「呪文で岩が開くところがいい 「女だけれど賢くて勇。」

気がある 「くつやの技がすごい 「衣装がきれい 」など,幼いなりにも。」 。」 。

アラビア独特の雰囲気を感じたり,特徴を発見したりしていることがわかった (全員の感想は学習の。

紹介として学級通信に載せ保護者に配布 )。

【 シンドバットの冒険”紙芝居をしよう】“

その後「また聞きたい」という声や,本を借りて読もうと図書室に

行っている児童が多く見られた。そこで,次の時間は読み聞かせだけ

でなく “シンドバットの冒険”の紙芝居を準備し児童をつのって活躍,

の場を設定した。多くの立候補の中から選ばれた6人は放課後も練習

, 。 。を行い 発表 奇想天外な話の展開とシンドバットの活躍を楽しんだ

【 ( ) 】子供裁判からDAMASCUS SYRIA へ

アラビアンナイトより「子供裁判」を読み聞か

せた。この中に出てくるDAMASCUSはSYR

IAの首都であることを話すと「えっ,本当にある場

所なの!」と盛り上がり,地図や地球儀で場所を確認

した。その後,研修で撮ってきた写真を見せた。歴史

を感じさせる旧市街やモスク,馬車で果物を売る様子

に「SYRIAに行ってみたい」と目を輝かせた。

広く整備された道路や近代的な建物,豊かな農

, ,産物や電気商品の店 ホテルやレストランの様子

映画館などの写真に,自分たちの街との共通点を見出し,人々の生活を想像することができた。

最後に物語に立ち返り 『同様の話「大岡裁判」が日本にあるが,アラビアンナイトからの改作であ,

』 。「 。」ろうといわれている と書かれた解説を紹介した 昔の人もアラビアンナイトでつながっていたんだ

という発言には思わず拍手を送った。感想を話し合った後,文化は長い旅をすること,伝えるのは人

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であることを話して学習が終わった。

【アラビアンナイトの世界】

図工の時間「アラビアンナイトのお城を作ろう」となげかけると,みんな

夢中で粘土を手に作り始めた。さすが子ども達の発想は豊かでさまざまな建

物ができた。みんなで並べて街にしようということになり,作品をロッカー

の上に並べてみる 「先生,お話の世界みたいだね 「かっこいいなあ 「今日はこれを見ながら給食。 。」 。」

。」 。「 , 。」 ,を食べたい と大満足の子ども達 お祈りだから 笑ったりふざけたりしちゃだめだよ と話して

。 , 。買ってきたコーランのCDを流す 粘土に鮮やかな色はないが 一瞬そこはイスラムの世界になった

写真資料①~⑨【SYRIAの人のくらしはどんなかな】

絵本と同じようにターバンやスカーフを頭に巻いて,ゆったりとした洋服を着ているのは,暑い中

での工夫であること,それでも人々はおしゃれで装飾品や香水が好きなことを写真を見せて話した。

そして確かに暑い国だが,冬には雪が降ることもあると話すと「えっ!ほんとに 」と一同に声をあげ。

た。雪景色の街の本を見てやっと納得の様子。砂漠のベドウィンの人々の素朴でたくましい暮らしや

知恵を使った生き方についても簡単にふれた。

お札や硬貨を見せると,人や建物などが描かれていること,古い硬貨には50円玉のように穴があ

いているなど日本との共通点をみつけることができた。絵本や新聞のアラビア文字は不思議な古い文

字という印象を受けたようだが,ABC…アルファベットが生まれた国はSYRIAであると知ると

表情が一変した。英語を習ってる児童は「イギリスで生まれた文字

だと思っていた 」とびっくりしていた。。

生活の中でたくさんの日本製の製品が使われていることや日本映

画が上映されてること,アラビア文字で書かれた新聞に日本の記事

があったりすることは,児童にとって驚きであると同時に喜びであ

ったようだ。日本のことをよく知っているし,日本の先生から日本

語を習って勉強している人もいると話すと感心していた。

写真資料⑩~⑪【ちょっぴりSYRIA人】

SYRIAは食べ物を自分の国で生産しているが,日本は外国から買っている話をする。その後,

アラブパンにチーズ,アーモンドやピスタチオにシャイ(甘い紅茶)だけだったが,SYRIAで購

。「 , 。」入したCDを流しておしゃべりを楽しんだ 小学生は男女一緒だけど 今日はちょっと大人の気分ね

と話してテーブルは男子と女子を分ける。発酵させていないパンの素朴な味は,児童の嗜好には合わ

ないようだったが,少し塩味の木の実は好評であっという間に皿が空っぽに

なった。シャイは「甘過ぎ!」と言う声も。

男女別については「男だけのひみつの話ができる 」という意見に大笑いし。

たが「女子だけでしゃべるのも楽しいけれど,いつもじゃつまんないよ 」と。

いう発言に「たまにならよい 」の結論となった。。

写真⑫~⑭【中東の音楽と日本人の先生】

中東の音楽を聴いた後,現地で購入したタンバリンと太鼓を見せた。どち

らも大人気で,交替で演奏。特に乾いた太鼓の響きのある音は子ども達にう

けていた。また,タンバリンの細かな寄木細工の装飾や,太鼓の模様に中東

の雰囲気を感じる子もいた。

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続いて国連パレスチナ難民学校の音楽授業の写真を見せた。子ども達が音楽で使っているカスタネ

ット・トライアングル・鈴…次々と楽器の名前があがる 「タンバリンが先生の買ってきたのと同じ」。

「鍵盤ハーモニカにアラビア文字でドレミが書いてある 「スカーフをしている子がいる 」たくさん。」 。

の発見の中に「どうして教えている先生が日本人なの?」という声が。

簡単にパレスチナ難民の話をした。学校には実は日本のような音楽の勉強はないこと,それで日本

から先生が行って音楽の勉強を教えていることを説明した。友達はみんな音楽が好きで,世界の音楽

を歌ったり演奏したりしていて日本の曲も歌えることを紹介した。子ども達も音楽が好きなので「日

本から先生が行って,音楽が勉強できるようになってよかった 「日本から楽器など送ってあげてい。」

るんだ 」と援助についても関心を示した。。

【歌を届けよう】

音楽の学習で習った曲や毎月のテーマ曲から選んだ歌を,録音してパレスチナ難民の友達に送って

あげようということになった。話し合いの結果,楽しい合奏として「とんくるりん・ぱんくるりん」

, 「 」 。 「 」が 希望をあげる美しい歌として BELIEVE が選ばれた せっかくだから国歌もと 君が代

が加わり計3曲。朝の会や休み時間に練習がスタートした。録音は音楽専科の協力で音楽室で実施。

自分たちの演奏や歌をプレゼントする機会は今までになかったので,良い体験になった。

その後「歌った自分たちの似顔絵や名前も一緒に入れたい 」ということになり贈り物は完成した。。

6.終わりに

小学校1年生の子ども達に「知っている外国は?」と問いかけてみた。ぱっと手が挙がって,食べ

物から中国や韓国,インド,フィリピン…。人気スポーツや名所からアメリカ,イギリス,フランス,

オーストラリアなど。そしてジャングルと動物からアフリカが上がった。断片的だが子ども達の中に世

界が広がっていることは確かだ。だが残念ながら(当然かもしれないが)彼らにとって中東は存在して

いない 「イラク」という国の名前を出すと,TVで知っていると答えた児童が数人いたが,場所は全。

くわからない。1年生の実態とすればこれもまた普通であろう。

児童だけではない。私だってそうなのである。希望がかなって派遣が決まった訳だが,ほとんどSY

RIAの知識はなかった。実際に行くことになり,初めて観光ガイドブックを探し,イスラム関係の本

, 。 , 。を読み インターネットで検索をした そして 自分がいかに無知であったかを知り恥ずかしくなった

アラブという国や人々を想像する時,私たちの中にはどうしてもマイナスのイメージや偏見がある。

中東の不安定な情勢によるところが大きいと思うが,それも欧米よりの報道の中で植えてけられたもの

かもしれない。しかし,治安にしても,人々の暮らしぶりや社交的で誠実な対応にしても,本当に頭が

下がるほど良いのである。この半年,多くの人に研修報告をする中で驚かれるが,これは事実である。

今日なお砂漠の遊牧民“ベドウィン”は,らくだに乗り,テント暮らしをしながら,パスポートを持

たず風のように生きている。彼らは「国,宗教,民族が異なる見知らぬ者でも,侵略者でない限りは,

。」 。 , , ,客人として大切にもてなす と言う また 私が出会った多くのSYRIA人は 第2次世界大戦後

復興を成し遂げた日本人を尊敬していた。アジアカップの勝利をおめでとうと笑顔で祝ってくれた。

私が子ども達に何より伝えたいと思っていることは,5千年の歴史を持つSYRIAのすばらしさ,

こんな人々の生き方や思いである。そして,そこで地道な支援活動をする日本人の情熱である。

だからこそ,幼い1年生という時期の子ども達にプラスのイメージで中東と出会い,SYRIAを知

ってほしいと願い,学習を模索し展開した。

簡単には平和は語れない。だが平和を願い,家族や友人を思うことは誰もが同じである。

, , , , 。児童が成長した時 自分の目で見て 耳で聞いて 肌で感じて 考える中東の平和はどんなだろうか

アラビアンナイトの国というこの出会いが,そこに少しでも存在してくれたらと思う。

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【学習で使用した主な写真資料】

①大都市ダマスカス ②世界最古のモスク ③スカーフやターバンを身にまとう人々

④電気製品のお店 ⑤馬車で果物を売る ⑥コンピュータの学習

⑦砂漠の家 ⑧子どもとラクダ ⑨5千年前の遺跡(気温44度)

⑩量り売りのナッツ店や果物の店 ⑪豊かな食材と料理(自給率100%)

⑫青年海外協力隊の音楽教師 ⑬パレスチナ難民の子ども達 ⑭アラビア文字で書かれたドレミ

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平成 16年度 教師海外研修 派遣国:(シリア) 実践報告書

1. イスラムの国 シリア 2. 氏名 新井麻規子 学校名 淑徳小学校 担当教科 情報・体育

3. 実践教科 情報 時間数 5時間 4. 対象児童・学年 5年生 対象人数 118名 5. カリキュラム案 (1)実践の目的 本校では1年生から始まる英語の授業、4・5年生の希望者による夏休み中の海外体験

旅行・姉妹校との交流などから、こまで主に英語圏の国々への子どもたちの興味関心を高

め、それらの国々と交流を深めてきた。また、学園全体でのセーブザチルドレンへの協力

でネパールに小学校を建設、併せて衣料品や文房具を送ったりする活動も行ってきている。

毎年ユニセフ募金、ダルニー奨学金への協力も、授業や特別活動の中で呼びかけてきてお

り、児童の中に「困っている子供たちを助けたい。できることで協力したい。」という気持

ちがだんだんと育ってきている。 そんな本校児童に、世界にはまだまだもっと様々な人々の暮らしや文化があることを伝

え、個人や学校だけでなく、国全体での国際援助や協力について考える機会にしたい。さ

らには、6年情報で取り上げる「世界の子どもたち」の学習へとつなげたい。 (2)授業の構成案

時限・テーマ・ねらい 方法・内容 使用教材

1 シリアって どんな国?

・アンケートによりシリアや中東につい

て子どもたちの持っているイメージを

つかむ。 ・シリアクイズを行い、子どもたちのシ

リアに対する興味関心を高める。 ・疑問に思ったこと、もっと知りたいこ

となどを引き出す。

・シリアへの パスポート

・マイクロソフト エンカルタ ・シリアクイズ *A ・現地の新聞

2 シリアの暮らし

について知ろう ・児童の興味関心をもとに、「食べ物」「生

活の様子」「こども」について紹介する。 ・現地写真 *B ・DVD *C

3 シリアでの日本 の協力

・シリアと日本の関係について知らせる。 ・写真や映像を通じ現地での日本人スタ

ッフのがんばりを伝え、日本の協力に

ついて考えさせる。

・現地写真 *D ・現地映像

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4 日本の国際協力 ・ODA開発援助のビデオを通じ、日本

の協力について考えさせる。 ・ ビデオ *E

5 シリアの話を聞

こう ・国際交流基金日本語国際センターで日

本語教師研修を受けていらっしゃる ムハンマドバグダディさんにシリアに

ついて話を聞く。 ・アラビア語ミニ講座

・シリアグッズ

【授業の実際】 第1時 シリアの国旗を提示し、どこの国か・首都はなんと言う名前か当てさせる。「マイクロソ

フトエンカルタ」の地球儀の使い方を示し、シリアの位置、首都、周りにどんな国がある

かを各自確認させる。 シリアへの旅にはパスポートが必要ということで「シリアへのパスポート」を配布し、

国土の様子や人口などの基本事項を押さえる。 その後全 10問のシリアクイズを行い、シリアに対する興味関心を高める。 最後にシリアについて興味をもったこと、もっと知りたいことなどをパスポートに書か

せる。 第2時 第1時に書かせた子供たちの興味をもとに、シリアの人々の暮らし、食べ物、子供たち

や学校の様子を現地で撮影してきた写真を提示しながら紹介する。イスラム教の習慣や考

え方にも触れる。 世界遺産のDVD映像を見せることにより、シリアやイスラム教により具体的なイメー

ジをもたせる。 第 3時 日本のODAについて、どのような国でどのような活動を行っているか、具体的にビデ

オを通じて紹介する(グアテマラ・エルサルバドル)。日本の子供の生活と異なる点に注目

させ、感じたこと考えたことを話し合わせる。 第 4時 シリアでの日本の開発援助について、現地で撮影した画像・映像を交えながら紹介する。

現地で働く青年協力隊員、専門家、シニアボランティアの方々の気持ちを考え、日本の援

助について自分の考えを持たせる。 第 5時 研修期間中、ダマスカス大学日本語学科初級者コースで授業を見せていただいた、来日

中のムハンマド・バグダディさん(国際交流基金浦和国際センターで日本語教師研修中)

を招き、シリアの暮らしや学校生活について話を伺い、ミニアラビア語講座を開催する。

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【児童の感想】 ・ 日本で当たり前のことが当たり前でない。生きるのに必死。 ・ 学校に行けない子が多い。女の子が学校に行きにくい国がある。 ・ 日本では普通に学校に通っているが、むこうは通えることが貴重。 ・ 全部の子供が学校に行けるといい。授業を受けさせてあげたい。 ・ 日本が発展途上国によく協力していることがわかった。 ・ ぼくたちは恵まれた環境にいるけれど、そうでない国の人々にお金を出し合って優秀

な人材を育てることはすごいと思う。 ・ 少しの援助がたくさんの人を喜ばせることがわかった。もっと募金したい。 ・ 日本の援助がないと困る国があることがわかった。 ・ こんなに苦しんでいる人たちがいるなんて知らなかった。 ・ 日本の援助ですごいことができるんだなと思った。みんなが平等になってほしい。 ・ 貧しくても明るく生きていてすごい。 ・日本はぜいたくだ。 ・ ODAの協力がとても大事だと思った。地球のみんなが幸せに思ってくれたらいい。 ・ なんで貧しい国とそうでない国があるのだろう。子供なのに働かないといけないなん

てかわいそう。 ・ 日本の資金協力でみんなが助かっていると知ってとてもうれしく感じた。 ・ 自分も募金して少しでも役に立ちたい。 ・ 他国の発展に協力している日本はすばらしい。 ・ 日本が金銭面でも人材面でもこんなに援助していることがびっくりした。 ・ シリアで日本の援助が 1位だったとはびっくりした。感心した。 ・ お金だけでなくコンピュータ等を持っていき、その使い方を教えているのがすごい。 ・ 自分も将来やりたい。一度は働いてみたい。 ・ いつか私も途上国へ行って何か助けてあげたい。 ・ もっといろんなことを協力したい。支援したい。 ・ 私たちが他の国のことを知れば、その国が助かると思った。 ・ お互いに助け合いたい。 ・ 予想以上にたくさんの人が行っている。すばらしいと思う。 ・ 隊員の方は、文化の違いがあっても、がんばってほしい。 ・ 向こうに住んでまで助けようとするのはすごいと思った。 ・ 中国みたいに軍事費などに金を使わず、良いことにあてる国にはできるならもっと送

るべきだと思う。 ・ ボランティアはとても大変なことだけれど、協力し合い、言葉でないコミュニケーシ

ョンができるのはすごい。 ・ お年寄りの方もシリアの国へ行っていろいろなことを教えてあげてえらいと思った。

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日本では引退してもシリアなどの国へ行って助けてあげられたら、という考え方がす

ばらしいと思う。 ・ 現地の人も努力をしていてえらいなと思った。 ・ 日本の援助はその国のことをよく考えていると思った。 ・ シリアのことについてもっと知りたいと思った。 ・ 現地の隊員の方たちにがんばってもらいたい。 ・ なぜこのような仕事をしようと思ったのか、教えてほしい。 ・ シリアは貧しいかもしれないけれど、日本のように子供が自殺する国にはなってほし

くない。 ・ 貧しい国はいっぱいあるので、もっと他の国にも援助がまわってほしい。 ・ いろいろな人ががんばっている。日本はすごくがんばっている。 ・ シリアを応援したい。もっと援助すべき。 【評価・所感・反省】 シリアという国名を初めて耳にするという児童もおり、最初シリアに対して「戦争」「こ

わい」「テロ」「砂漠」「貧しい」「わからない」など、マイナスのイメージを持つ児童が多

かった。イラクやアフガニスタンと重なる印象のようであった。 しかし今回の授業を通じてシリアにも人々の普通の暮らしがあること、そこでシリアの

発展のためにがんばる輝く日本人の姿があることを理解させることができた。また、いろ

いろな国でその国の発展のために尽力する日本人の活躍を知り、その活動について考える

機会となった。このことは子どもたちが「今、将来、自分に何ができるか」ということを

考える際、ベースになる何かとなってくれたことに期待したい。 むずかしかったのは、食べ物も豊富、家も学校もパソコンもあるシリアが、本当は貧し

い国なんだよ、ということを子供たちにわからせること。パレスチナやクルド民族の問題

について話す時間が十分取れなかったことなどである。 毎日朝と帰りに仏様に手を合わせる本校児童にとって、ふだんあまり身近でないイスラ

ム教は大変興味深いもののようだった。 6 年生に進級すると、タイを中心に世界の子供たちの生活について学ぶ予定なので、新年度が始まったらすぐにJICAスタッフに出前授業をお願いし、援助の現場で活躍なさ

った方々のの生の声を子供たちに届けたいと考えている。

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(資料)

* A シリアクイズ(パワーポイント)

Q1 アラビア語はどちらか書く? Q3 木の幹が白く塗ってあるのはなぜ?

* B シリアの暮らし(スライドショー)

羊の脳のから揚げ 香辛料を売る店(スーク)

* C THE WORLD HERITAGE ユネスコ世界遺産6 イスラム

* D 現地で活躍する日本の方々(パワーポイント)

ジャンダール電力技術研修所 パレスチナ難民キャンプサマースクール

* E ODAってなんだろう? 政府開発援助の現場から