作成;1998年3月5日/改訂;2002 年11月25日 デル...

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デルコンピュータ株式会社 - 1 - 作成; 1998 年3月5日/改訂;2002年11 月 25日 デルラック利用にあたってのご注意 本文書は、ラックをオーダーいただく前および、ご利用前に必ずお読みください。 1. 設置前 1.1 設置場所スペースについて(42U/24Uタイプ 黒ラックタイプ) (1) 設置作業および保守作業のために、下記のスペースが求められます。さらに、実際には脚立 設置や保守エンジニア自身が立って作業するためのスペースが必要です。大人 2名が設置作 業または保守作業ができるようなスペースを確保してください。 [ 図 1-1.42U( Rack4210 )ラック保守作業スペース(平面床部分)] ドア 20cm 60cm スタビライザ ラック本体 前面保守スペース 背面保守スペース 100cm 90cm 50cm 80cm 30cm 50cm 85cm 270cm 160cm

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デルコンピュータ株式会社

- 1 -

作成;1998 年 3 月 5 日/改訂;2002 年 11 月 25 日

デルラック利用にあたってのご注意 本文書は、ラックをオーダーいただく前および、ご利用前に必ずお読みください。

1. 設置前

1.1 設置場所スペースについて(42U/24Uタイプ 黒ラックタイプ)

(1) 設置作業および保守作業のために、下記のスペースが求められます。さらに、実際には脚立

設置や保守エンジニア自身が立って作業するためのスペースが必要です。大人2名が設置作

業または保守作業ができるようなスペースを確保してください。

[図 1-1. 42U(Rack4210)ラック保守作業スペース(平面床部分)]

ドア

20cm

60cm

スタビライザ

ラック本体

前面保守スペース

背面保守スペース

100cm

90cm

50cm

80cm

30cm

50cm

85cm

270cm

160cm

デルコンピュータ株式会社

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[図 1-2. 24U ラック保守作業スペース(平面床部分)]

(2) アンカー打ちしない場合は、キャスターにて多少の前後移動は可能です。ただし、移動中はお

客様のコンピュータ環境の安全のため、ラック内のすべてのシステムはサービス停止する必要

があります。

また、移動しないときはレベル調整脚とスタビライザーでラックを固定してください。

(3) 扉が開放しきれない場合には、ドア自体を取り外すことができます。尚、新しい 42U

(Rack4210)ラックは、以前の 42U に比べて、奥行が変わっています。以前のラックより6cm 程

度背面奥行にスペースが必要になっていますので、以前に御購入いただきましたお客様は、

ご注意下さい。

160cm

ドア

270cm

60cm

ラック本体

前面保守スペース

背面保守スペース

80cm

90cm 85cm

50cm

50cm

100cm

デルコンピュータ株式会社

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(4) 42U ラック自体の高さは 200cmですが、キャスターおよび搬入時の傾斜などを考慮すると、天

井まで約 240cm 以上の高さが必要です。

[図 2. 作業スペース(垂直方向)

(5) ラックの搬入にあたっては、分解はできませんので、設置までの通路、エレベータなどの天井

高も問題となります。十分な広さがない場合は、搬入できませんので、搬入経路の確認をお願

いします。搬入にあたって下見が必要な場合は、ラック設置業者への下見見積もりが必要です

ので、弊社担当営業にご相談ください(遠隔地の場合は、下見費用を申し受ける場合もござい

ますので、ご了承ください。) 高さがない場合は、低いラックをご発注ください。

8~10cm

ラック

上部作業スペース

レベル調整脚

240cm

120cm

(24U新)

キャスター

スタビライザ

200cm

(42U新)

デルコンピュータ株式会社

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[ 図 3. 42U ラックへの機器搭載例 ]

1.2 電源問題について

(1) ラック内の機器に電源供給する手段は、APC SU1400RMJ UPS/APC SU3000RMJ UPS/

APC Symmetra RMJ+専用 PDU1(PowerEdge7150/8450 のみ)/ISA EC300RM+専用

PDU(PowerEdge7150/8450 のみ)/ラック本体に添付されているPDU の 5 つの内、いずれ

かとなります。

(2) 電源供給手段によっては、電源工事を行う必要があります。

(3) APC SU1400RMJ UPS をご利用になる場合は、PC と同様のコンセントとなりますので、特に電

源工事は必要ありません。但し最大値1400VA を利用する場合、プラグを交換する必要があり

ます。詳細はAPC 社ホームページ(http://www.apc.co.jp/products/accessory/plug.html)

を参照してください。

(4) APC SU3000RMJ UPS をご利用になる場合は、次の条件でプラグが通常のものとは違います

ので、電源工事が必要です。 APC SU3000 UPS の標準入力プラグは、通常の2P E 付きの形

1 PDU : パワーディストリビューションユニット

デルコンピュータ株式会社

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状ではなく、NEMA L5-30P (100V ロック式円形 30A)となります。最大出力 3000VA を必要

とする場合は、端子盤つけの工事が必要となります。詳細は上記 APC 社のサイトをご覧くださ

い。

(5) APC Symmetra RMJ/ISA EC300RM をご利用になる場合は、次の条件でプラグが通常

のものとは違いますので、電源工事が必要です。ISA EC300RM UPSの標準入力プラグ

はNEMA L6-20P(200V ロック式円形 20A)となります。詳細は各社社ホームページを参照

してください。

http://www.apc.co.jp/products/ups/symmetra/index_rm.html APC 社 Symmetra RMJ

http://www.isa-j.co.jp/product/computer3-4.html ISA 社 EC300RM

(6) UPS 用コンセント形状

各種コンセント形状図 NEMA 5-15 NEMA 5-20 NEMA L5-20 NEMA L5-30 NEMA L6-20

1400RMJ/

ラック添付のPDU

ラック添付の

PDU 3000RMJ

EC300RM/ SymmetraRMJ

[図 4. UPS 電源コンセント]

(7) UPS を利用されない場合は、ラックに添付されているPDU からの 100V もしくは 200V 電源供

給となります。ラックには下記のいずれかが添付されています。

16Amp PDU 100V/200V対応の2種類があります。 インプットプラグの形状:

NEMA L5-20P(100V)もしくは NEMA L6-20P(200V)

アウトプットプラグの形状: IEC C13 11個(前面)、2個(背面)

12Amp PDU 100V対応 インプットプラグの形状:

NEMA 5-15P アウトプットプラグの形状:

NEMA5-15R 5個

[図 5. ラックに添付されているPDU]

(8) 電源工事は主に休日に行われる、また繁忙期に電気技術者の手配がスムースにいかな

いなどの問題が予見されますので、工事計画にあたっては事前に余裕のあるご日程でご

デルコンピュータ株式会社

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発注をお願いします。

(9) 一部のサーバ機器をラック外部に出して使用する場合、電源ケーブルが届かない場合も

ありますので距離の測定を行った上、担当営業にご相談ください。なお、あまりにケーブ

ルが長くなってしまう場合はサーバ運用の信頼性を保証するため、販売、設置および構

成をお断りすることがありますので、ご注意ください。

1.3 配線問題について

(1) 搭載した機器の電源配線は、次のような図式になります。

[図 6A. UPS 電源接続例]

サーバ

サーバ

UPS電源

ラック

MarwayPDU

UPS

デルコンピュータ株式会社

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サーバ

サーバ

電源

ラック

サーバ

PDU

[図 6B. PDU 電源接続例]

(2) 通常4mの電源延長ケーブルが付属します。 サーバ、UPS、配電盤等への配線は、全体の停

電を防ぐため、複数に分散して配線することを推奨します。

(3) 図 6Bのように接続する場合、PDUの数はラックに搭載する機器の数および冗長電源の数に

あわせて、増設が必要です。

(4) 8ポート/16 ポートスィッチボックス用のケーブルは、約 3.6m です。カップリングする場合には、

この長さでは届かない場合もありますので、その際は追加の8ポートスィッチボックス自体の増

設が必要となります。また、8 ポート/16 ポートスイッチボックスのケーブルの取り回しをしやすい

ように 8 ポートスイッチボックスのラックへの取付けは図7 の様にラックの後部よりに取付け、ラッ

クに付属の1Uブランクパネルを目隠しで前面に取付けてください。

デルコンピュータ株式会社

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ラック本体 (トップビュー)

前面側

背面側

8ポート/16ポートスイッチボックス

ケーブル

ブランクパネル(1U)

[図 7.スイッチボックスの取り付け]

(5) UPS からの信号ケーブルについては、UPS は重量がかさむのでラック搭載時には最下部に

搭載しますが、PowerChute 付属の1.8m Smart Signaling Cable では、上部に PowerEdge

サーバを搭載した場合に UPS まで届かず接続が行なえません。サーバ本体の保守作業

の際、前面に引き出す距離分の長さも考慮する必要があります(サーバ本体の奥行 + α)。

よって、標準添付されている 15Feet(4.5m) Extention Cable を使用してケーブルを延長し

てください。

その他、Interface Expander(エクスパンダーカード)を利用して複数サーバで一台の

UPS を共有する場合がありますが、このアクセサリには 2 つのシリアルポートがあり Simple

Signaling Cable にてサーバ本体と接続する必要があります(したがって、本体信号ケーブル

とあわせて、計 3 台のサーバまでを管理可能です)。ただし、この UPS からサーバに対して

送られる信号は、2 種類あり、主信号と副信号とでは、送られる信号の種類に差があります。

そのため、特に重要に管理したいサーバのほうを、UPS 本体(エクスパンダーカードでない

ほう)から出る主信号ケーブルで接続されることを御推奨します。

エクスパンダーカードを接続するサーバのOSがLinuxの場合のケーブルは、 Simple

Signaling Cable for Linux でサーバと接続する必要があります。

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1U~2Uのサーバの場合ラック搭載台数が多く、1台のUPSに4台以上の信号ケーブルを

接続する場合は、 Shere UPS 8-Port Interface Expander の使用をご検討いただけますので、

別途、担当営業にご相談ください。詳しくはAPC社のホームページをご覧下さい。

(http://www.apc.co.jp/products/accessory/ap9207.html)

ケーブル用途 長さ (1) UPS 主信号ケーブル 1.5m (2) UPS エクスパンダーカード用ケーブル 1.8m (3) UPS 信号拡張ケーブル(Signaling Extension Cable: AP9815) 4.5m (4) 電源ケーブル 4m (5) スイッチングポート用ケーブル 3.6m

[表 1. ケーブルの長さ一覧]

(6) UPS とサーバなどの接続は、UPS 内でも出力分散をさせるために、図 8 のように一定のアンペ

アの範囲で分散させるように、電源供給させてください。また、システム全体の可用性、信頼性

をより確保するために、図 6Aのように、サーバの冗長電源、UPS の電源、分電盤の電力供給

分散を御推奨します(ただし、UPS3000 のみで、1400 モデルは分配できません)。

[図 8. UPS3000 の背面]

1.4 耐震工事について

(1) ビルの工事が可能な限り、アンカーボルトでの装着をご推奨します。特に、業種、地域、会社

方針などによって耐震性が問題となるお客様については、アンカー工事が必須となる場合が

あります。アンカー位置については、工事にあたって、事前に弊社より設置業者をご紹介いた

します。

15A ずつに分散 出力サーキットブレーカ

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(2) 42U ラックのスタビライザーは転倒防止用とアンカーボルト固定用の 2 種類が選択可能です。

(詳細は営業担当にご相談ください。)アンカーボルトでの装着が不可能な場合は、レベル調

整脚と側面および前面、計 3 個の転倒防止スタビライザーのみの装着となります。レベル調整

脚は必ず装着して、適切な高さにラックが水平になるようご調整ください。(図 9.)

[図 9.レベル調整脚の取り付け]

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(3) 転倒防止スタビライザーの場合は前面に1枚と両サイドに 1 枚づつの3枚セットで、カップリン

グ時に2台目以降が前面のスタビライザーのみとなります。また、アンカーボルトで構成する場

合は、前後に一枚づつで合計2枚のアンカー固定専用のスタビライザーが付きます。図 10A、

10B はそれぞれのカップリング時の構成例です。

[図 10A. 転倒防止スタビライザー配置]

[図 10B. 耐震工事スタビライザー配置]

(4) 24U については、カップリングはできません。スタンドアロンのみのご提供となります。

(5) お客様の安全のため、ラックに過重な部品を搭載しないでください。

上から見たところ

グレー部分がスタビライザー

上から見たところ

グレー部分がスタビライザー

ボルト固定用の穴

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(6) ラック本体自体だけでは一般の家具と同等の扱いで、メーカーから耐震証明をお出しすること

はできません。耐震証明を御要求されるお客様につきましては、お客様設置環境およびお客

様の要求されます耐震証明項目に応じまして、設置工事などを含めたコンサルテーションを

行うために、一級建築士など専門家が在籍している事務所ヘの相談が必要です。

1.5 重量について

(1) ラック単独の重量は、42Uラックで 170kg、24U ラックで約100kg です。また、サーバおよび UPS

を搭載しますと、全体で 350kg を超える場合があります。さらに、弊社ストレージ製品 Power

Vault を搭載すると、500kg を超える場合があります。

(2) このため、1 平方メートルあたりの重さは、サーバ中心の構成で約 600kg 以上、Power Vault 中

心の構成で約 1000kg 以上となります。お客様の床の耐重量によっては、補強工事が必要とな

ることがあります(一般的なビルの1 平方メートルあたりの床荷重は、一般オフィスで 300kg/m2、

コンピュータルームで 500kg/m2 程度が多いようです)。また、補強工事は、ビル管理会社の許

諾が必要ですので、ビルによっては、スペースなどにかかわらず、床荷重制限によりラックを設

置できない場合がありますのでご了承ください。

1.6 設置工事者について

(1) 上記の条件を満たすラック設置業者の手配をお願いします。

(2) お客様が特にご指定のラック設置業者がいない場合は、弊社でも指定の設置業者を有償にて

手配いたします。

2.他社製ラックの混合利用について

(1) 次のような場合は、弊社では安全性を保証しておりません。お客様の責任で十分な安全手段

を確保してください。また販売にあたって、弊社ではお客様の事故、運用サービス停止などに

対する、一切の責任を保証できかねることをご了承書として締結させていただきます。最悪、

販売をお断りする場合もありますので、ご了承願います。通常、ラックの標準化は単純に横幅

や 1U のサイズ程度が規格化されているだけであり、各メーカー毎にサーバの設計によって各

シェルフはすべて取り付け方が異なります。実地での取り付けには非常に困難を伴います(通

常システム運用停止が必要)し、ネジの大きさや止め方も異なります。その点を、十分ご承知

おきくださいますようお願いいたします。

(A) 他社製ラックに弊社サーバを搭載する場合

(B) 弊社ラックに他社サーバを搭載する場合

(C) 弊社ラックに、過重物品を搭載した場合

(D) 弊社ラックに、弊社サーバ以外(デスクトップ PC など)の製品を搭載した場合

(2) なお、作業の安全を確保できないと判明した場合は、販売をお断りするか、保守にあたって、

デルコンピュータ株式会社

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弊社よりエンジニア、作業員を派遣させることができませんので、ご了承願います。

(3) 弊社より各サーバシェルフなどの設計図面などをご提供することは、不正な複製品作製の防

止や弊社の著作権などの都合上、一切行っておりませんので、ご了承ください。

3.設置後サーバなどの保守での安全性確保について

(1) ラック搭載サーバが故障した際、同時に2 個以上のサーバを引き出さないでください。

(2) ラック搭載サーバが故障した際、万一作業の安全を確保できない場合、作業スペースが確保

できない場合、およびこれに準ずると担当者が判断した場合は、すべてのサーバをラックより

お客様の手で搬出いただき、修理作業を実施することになります。その間、修理対象サーバ以

外の機器についても作動を停止していただく場合がありますので、ご了承ください。

(3) ラック搭載サーバが故障した際、上部棚収納のサーバを修理するにあたって、脚立など作業

に必要なものを借り受けしますので、ご用意をお願いします。

(4) サーバ障害時の切分け作業はお客様自身での作業となりますので、充分に安全にご注

意ください。また、万一お客様が本書の注意を守らない、読まないといった場合、事故等

が発生しても弊社では一切の責任を負いかねますので、ご了承ください。

(5) ご注意をお守りいただけない場合、弊社では従業員の身体、生命を守るために、事前に

保守契約を締結していたとしても、弊社からは一切の保守サービスをお断りすることがあり

ますのでご了承ください。

ご注意: 事前に断りなく製品仕様が変わる場合がありますのでご了承ください。

以上