タンパク質の機能2 - 北海道大学 理学部 生物科学...

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分子生物学概論 11回目 タンパク質の機能2 07年7月4日(水)

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分子生物学概論 

11回目

タンパク質の機能2

07年7月4日(水)

酵素による反応速度の上昇

反応が半分進む時間

触媒なし 触媒あり

酵素は遷移状態を安定化して反応を促進する

触媒なし

触媒あり

酵素の触媒戦略

基質を配列させる 基質の電子状態を変える 基質にひずみを与える

ペプチド結合の加水分解

酵素の触媒作用

触媒なし 酸触媒 塩基触媒 酸・塩基触媒

抗体触媒(人工酵素)

リゾチームの触媒作用

細菌細胞壁の多糖鎖を加水分解する酵素

最も研究の進んでいる酵素

リゾチームの触媒作用

酵素の働きを助ける低分子

補酵素

レチナール ヘム

金属原子(Zn, Mg など)

拡散律速の酵素反応の効率をさらに高める

複合酵素系の利用

細胞内膜系の利用

(B) (C) (A)

ピルビン酸

アセチルCoA

アセチルCoA生産

酵素による制御

フィードバック阻害

活性部位:基質

調節部位:最終生成物

2種類のリガンドの負の連鎖

2種類のリガンドの正の連鎖

共同的アロステリック転移

阻害剤濃度

酵素活性(相対比)

0 10

複合体におけるリガンド結合の共同作用

アスパラギン酸カルバモイル基転移酵素のアロステリック転移

6量体酵素最終生成物CTPCTPによる反応制御CPTが過剰になると停止X線構造解析(T状態、R状態)

触媒サブユニット調節サブユニットCTP結合によりT状態

アスパラギン酸カルバモイル基転移酵素のアロステリック転移

調節サブユニットにCTP結合

コンフォメーション変化触媒サブユニットの回転T状態へ

キナーゼとフォスファターゼ

リン酸化と脱リン酸化によるスイッチのON/OFF

リン酸化による酵素の制御

1.電荷の変化による構造変化2.他分子によるリン酸基認識

キナーゼの構造

キナーゼの進化系統樹

GTP結合タンパクの制御

GTP結合型 GDP結合型

GEF: guanine nucleotide exchange factor

GAP: GTPase activating protein

受容体結合型三量体GタンパクtRNA結合タンパク

リン酸化/脱リン酸化による制御とGTP/GDPによる制御

リン酸化によるシグナリング GTP結合タンパクによるシグナリング

GTP/GDPによる制御: EF-Tuの例

EF-Tu:tRNA EF-Tu 構造変化

モータータンパクの動き

筋肉の収縮細胞の動き細胞内の動きDNA上の動き

ポンプタンパクによるイオンの輸送

来週は3度目の小試験をします.範囲は,8回目ー11回目の授業

(Molecular Biology of the Cell の3章)