<2013年度主要な事業に関する報告> (1) スバ・ラン · pdf...

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スバ・ランカ通信 No.22 2014年4月18日 NPO法人スバ・ランカ協会 HP:http://www.subalanka.org/ <2013年度主要な事業に関する報告> (1) スバ・ランカ(カシューナッツ)農園の維持管理に努めました。 2012年度と同じくらいの収穫がありましたが、今年は、農園便りでご報告しました ように、オーナーの方々に配布するのを一時的に止めさせていただき、希望する 方に販売しました。約10万ルピーの収益となりました。年間に必要となる経費約30 万ルピーの一部に使わせていただきました。11月の雨期になっても雨が降らず、 断水が続き、水の確保が緊急の課題となりました。そのため、公共の井戸水を使 わせてもらうように交渉し、特殊なポンプを購入し、水管を引いて、特にやし園に 常時給水できるようにしました。約24万ルピーの経費がかかりました。サロン・ドゥ・ ベル・クララ(岡崎)からの特別寄付があり、何とか乗り切りました。 水管から噴き出す井戸水 (2) アルピティヤ村における「堆肥・エコガス生産研修センター」建設について モリコロ基金に10月末に申請書を提出しました。これは、汚水処理付きトイレ建設 堆肥作り の現地コーディネーターであるチャミット氏の農園に建設するセンターで堆肥と有 体験 機ガスを生産し、さらにその生産技術を周辺の村人に教える施設です。近年、スリ ランカでは化学肥料の過度な使用による健康被害が発生しており、深刻な問題に チャミット なっています。化学肥料の代わりに堆肥をというのが政府のスローガンです。3月 22日の公開審査に新海副会長とともに臨みました。結果、申請が受け入れられ、 大岩 助成金99万円が頂けました。2014年度の事業として実施できます。大喜び! (3) 子供を対象とした教育振興事業として識字学級校舎を建設しました。 スリランカは識字率が90%以上で高いことで知られている。しかし、全ての児童が そうではありません。紅茶園・ゴム園で働く両親を持つインド・タミルの子どもたち の中には、学校に行けない、行かない子が大勢います。特に、マータラ県デニヤ ーヤ地区に多いのです。この地区では、1990年代からこうした児童に読み書きを 教える識字学校が開設され現在にいたっています。今年度は、「東南アジアに学 校を造る会」(和歌山県宝珠寺)からの35万円の寄付で教室を1つ建設しました。 (4) 地方都市バランゴダにおける「日本語日本文化センター」について 日本・スリランカ両国の言語・文化などに関する相互理解とボランティア活動を促 進するために、今は、地方都市における日本語クラスの開設に力を入れています。 スリランカには親日家が多く、日本語が受験科目となっているために日本語教育 が盛んです。しかし、日本語を学ぶ機会は大都市に偏っており、地方には少ない のが現状です。協会はバランゴダという地方都市近郊にある「希望日本語文化セ ンター」の日本語日本文化教育を任されました。2015年1月に開校予定です。 (5)その他 本年度も日本語を学ぶ高校生や大学生に辞書を贈呈しました。 本年度もカレ―教室を5月26日に開催しました。10数名の方が参加さました。 名古屋西生涯学習センターと岡崎においてシンハラ語教室を開催しました。 特に、西生涯学習センターでは、1年を通じて、10数名の方々が、新海副会 長の指導のもと、熱心にシンハラ語を勉強されています。 スリランカ親善ボランティア―ツアーを企画し、9月末からスリランカに行って きました。芸達者な方が多く、ハーモニカ演奏、折り紙、盆踊り、忍者パホーマ ンスを披露し、大いに盛り上がりました。さらに、文房具等の寄贈も行い、ボラン ティア活動に従事しました。 頂いたPCを持って 記念撮影 「認定NPO法人イーパーツ」さんからノートパソコンを頂きました。 <2014年度の事業計画> (1)モリコロ基金の助成金を基に、アルピティヤ村に「堆肥・エコガス生産研修センター」を建設します。これは 3年前から目標にしてきた事業です。現地コーディネーターのチャミットさんとは、堆肥生産を軌道に乗せ、収 益をあげ、その一部を幼稚園の汚水処理付きトイレの建設費用に充てるように約束しました。そうすれば、日 本からの援助を待たず、スリランカ人自身で支援できるようになります。スリランカ人のためのスリランカ人によ るボランティア活動の実現を手助けできる大きな意味を持つ事業です。モリコロ基金に心から感謝しています。 (2)ガラピタマダ村の幼稚園に汚水処理付きトイレ2基を建設し、寄贈します。「東南アジアに学校を造る会」 から頂く寄付金、34万円を使わせていただきます。 (3)2015年3月に、愛知県内の大学生を対象に、トイレ建設労力奉仕ボランティアツアーを行う予定です。積水

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  スバ・ランカ通信 No.22 2014年4月18日 NPO法人スバ・ランカ協会 HP:http://www.subalanka.org/

<2013年度主要な事業に関する報告>

(1) スバ・ランカ(カシューナッツ)農園の維持管理に努めました。

  2012年度と同じくらいの収穫がありましたが、今年は、農園便りでご報告しました

 ように、オーナーの方々に配布するのを一時的に止めさせていただき、希望する

 方に販売しました。約10万ルピーの収益となりました。年間に必要となる経費約30

 万ルピーの一部に使わせていただきました。11月の雨期になっても雨が降らず、

 断水が続き、水の確保が緊急の課題となりました。そのため、公共の井戸水を使

 わせてもらうように交渉し、特殊なポンプを購入し、水管を引いて、特にやし園に

 常時給水できるようにしました。約24万ルピーの経費がかかりました。サロン・ドゥ・

 ベル・クララ(岡崎)からの特別寄付があり、何とか乗り切りました。   水管から噴き出す井戸水

(2) アルピティヤ村における「堆肥・エコガス生産研修センター」建設について

 モリコロ基金に10月末に申請書を提出しました。これは、汚水処理付きトイレ建設      堆肥作り

 の現地コーディネーターであるチャミット氏の農園に建設するセンターで堆肥と有      体験

 機ガスを生産し、さらにその生産技術を周辺の村人に教える施設です。近年、スリ

 ランカでは化学肥料の過度な使用による健康被害が発生しており、深刻な問題に        チャミット

 なっています。化学肥料の代わりに堆肥をというのが政府のスローガンです。3月         と

 22日の公開審査に新海副会長とともに臨みました。結果、申請が受け入れられ、        大岩

 助成金99万円が頂けました。2014年度の事業として実施できます。大喜び!

 

(3) 子供を対象とした教育振興事業として識字学級校舎を建設しました。

 スリランカは識字率が90%以上で高いことで知られている。しかし、全ての児童が

 そうではありません。紅茶園・ゴム園で働く両親を持つインド・タミルの子どもたち

 の中には、学校に行けない、行かない子が大勢います。特に、マータラ県デニヤ

 ーヤ地区に多いのです。この地区では、1990年代からこうした児童に読み書きを

 教える識字学校が開設され現在にいたっています。今年度は、「東南アジアに学

 校を造る会」(和歌山県宝珠寺)からの35万円の寄付で教室を1つ建設しました。

(4) 地方都市バランゴダにおける「日本語日本文化センター」について

 日本・スリランカ両国の言語・文化などに関する相互理解とボランティア活動を促

 進するために、今は、地方都市における日本語クラスの開設に力を入れています。

 スリランカには親日家が多く、日本語が受験科目となっているために日本語教育

 が盛んです。しかし、日本語を学ぶ機会は大都市に偏っており、地方には少ない

 のが現状です。協会はバランゴダという地方都市近郊にある「希望日本語文化セ

 ンター」の日本語日本文化教育を任されました。2015年1月に開校予定です。

(5)その他 ① 本年度も日本語を学ぶ高校生や大学生に辞書を贈呈しました。

② 本年度もカレ―教室を5月26日に開催しました。10数名の方が参加さました。

③ 名古屋西生涯学習センターと岡崎においてシンハラ語教室を開催しました。

  特に、西生涯学習センターでは、1年を通じて、10数名の方々が、新海副会

  長の指導のもと、熱心にシンハラ語を勉強されています。

④ スリランカ親善ボランティア―ツアーを企画し、9月末からスリランカに行って

 きました。芸達者な方が多く、ハーモニカ演奏、折り紙、盆踊り、忍者パホーマ

 ンスを披露し、大いに盛り上がりました。さらに、文房具等の寄贈も行い、ボラン

 ティア活動に従事しました。 頂いたPCを持って 記念撮影

⑤ 「認定NPO法人イーパーツ」さんからノートパソコンを頂きました。 

<2014年度の事業計画>

(1)モリコロ基金の助成金を基に、アルピティヤ村に「堆肥・エコガス生産研修センター」を建設します。これは

 3年前から目標にしてきた事業です。現地コーディネーターのチャミットさんとは、堆肥生産を軌道に乗せ、収

 益をあげ、その一部を幼稚園の汚水処理付きトイレの建設費用に充てるように約束しました。そうすれば、日

 本からの援助を待たず、スリランカ人自身で支援できるようになります。スリランカ人のためのスリランカ人によ

 るボランティア活動の実現を手助けできる大きな意味を持つ事業です。モリコロ基金に心から感謝しています。

(2)ガラピタマダ村の幼稚園に汚水処理付きトイレ2基を建設し、寄贈します。「東南アジアに学校を造る会」

 から頂く寄付金、34万円を使わせていただきます。

(3)2015年3月に、愛知県内の大学生を対象に、トイレ建設労力奉仕ボランティアツアーを行う予定です。積水

  マッチングプログラムから基盤整備として頂く助成金より、約7人分のスリランカ滞在費用を捻出します。

(4) 会員の皆さんの会費、寄付金をもとに、インド・タミル児童の識字教育を支援します。

(5) 今年も親善ボランティアツアーを実施します。シーギリヤ、キャンディ仏歯寺、ゴールの世界遺産を見学、

 インド・タミル人小学校での文具寄贈と生徒との交流、真珠日本語センターでの日本語を学ぶ高校生との交

 流、象に乗っての散歩、象の孤児園訪問などを予定しています。 9月25日~10月2日です。ぜひご参加を。

<ご連絡>

(1)2014年度が始まりました。

  上記の事業展開にご賛同いただける方は年会費1000円のお振り込みをお願いいたします。

  ご寄付もお気持で。よろしくお願いします。

すでにお振り込みいただいた方には、紙上を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。

◎三菱東京UFJ銀行 高蔵寺支店 口座番号:4680240(普通) 

   特定非営利活動法人スバ・ランカ協会理事大岩碩

◎ 郵便貯金(普通)記号番号 12150− 42829391(ゆう貯銀行間) 

   特定非営利活動法人 スバ・ランカ協会 

(2) 2014年度カレー教室のお知らせ:

    日時:6月1日(日) 午前 9時45分~12時15分 

    場所:名古屋西生涯学習センター (http://www.city.nagoya.jp/kyoiku/page/0000051935.html)

    (地下鉄)鶴舞線「浄心」下車6番出口 徒歩1分 TEL: 052-532-1551 

    チキンカレーと野菜カレーを皆さんで作り、食します。野菜を何にするかはこれから決めます。

    去年は、人参、一昨年はかぼちゃでした。

    お早めに下記までお申し込みください。

     大岩:[email protected] 大岩鈴子 090-8555-2664

(3) 2014年度総会のお知らせ:

   日時:2014年6月1日 午後1時30分~4時 

   場所:名古屋市西生涯学習センター第2集会室

   本年度は、上記のカレー教室の終了後に行います。

   ぜひ、カレー教室に参加され、ついでに総会にもお出かけください。

   総会後、懇親会を予定しております。

   後ほど、総会資料をお送りし、総会と懇親会への出欠の有無の確認をさせていただきます。

   万障繰り合わせてご出席くださいますよう切にお願い申し上げます。ご予定ください。

(4)2014年9月25日~10月2日 スリランカ親善大使ボランティアツアーを行います。

  ご希望の方は、下記までお問い合わせください。料金、詳しい日程などをお知らせします。

  大岩: [email protected] [email protected] 自宅電話:0568-92-0955

(5) 2014年11月3日 スリランカ初級検定、シンハラ語入門検定を実施します。

  詳しくは、HP(http://www.subalanka.org/)をご覧ください。

  ご友人、知人の方々に、検定があることをお知らせくださり、参加をお勧めください。

(6) 積水マッチングプログラムから、基盤整備のため、助成金20万円を頂けることになりました。

(7) 「東南アジアに学校を造る会」(和歌山県宝珠寺)から、汚水処理施設付きトイレ2基の建設費用とし

   て、34万円を頂けることになりました。これでガラピタマダ村の幼稚園に2基建設し寄贈できます。

(8) 「モリコロ基金」より、堆肥・エコガス生産研修センターの建設費用として99万円を頂けることになりま

   した。長年の夢が実現します。

                                                以上です。(文責:大岩碩)