2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

33
オープンデータトークシリーズ第7回 「オープンデータ自治体担当者サミット」 オープンデータの推進に向けて ~千葉市での取り組み~ 千葉市 業務改革推進課長 松島 隆一

Upload: ryuichi-matsushima

Post on 10-Jun-2015

859 views

Category:

Documents


0 download

DESCRIPTION

自治体でこれからオープンデータを推進するご担当向けに、千葉市での取り組みの経験からの視点をまとめたものです。 尻切れトンボ感は、今後に期待です。

TRANSCRIPT

Page 1: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

オープンデータトークシリーズ第7回

「オープンデータ自治体担当者サミット」

オープンデータの推進に向けて

~千葉市での取り組み~

千葉市 業務改革推進課長 松島 隆一

Page 2: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

今日のお題

これからオープンデータに取り組もうとしている自治体の職員さん向けの

超実務的な内容の勉強会を・・

オープンデータの推進担当として経験や問題提起を・・・

「オープンデータ推進マニュアル」につなげたい!

Page 3: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

お話したいこと

推進組織と体制

周知・啓発

仕組みづくり

留意点

Page 4: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

推進組織と体制整備

⇒明確な目的の下で、適切な体制を!!

Page 5: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

オープンデータの目的

市民サービスの向上豊かさの実感

オープンガバメントの推進市民協働・参画、共創

ビジネス活用新サービスの創出・経済活性化

行政効率化・高度化外部との役割分担、戦略的事業展開

⇒市民生活や事業活動、行政運営にインパクトを与えられるか?

Page 6: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

推進組織

想定部門

トップダウンかボトムアップか

部門 考え方

政策部門 総合政策、統計

情報部門 情報システム

広報部門 ホームページ

情報公開部門 情報提供

⇒庁内ガバナンスと行政の継続性

Page 7: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

ステークホルダー

区分 役割

自治体

推進所管部門 コーディネート

情報所管部門 データ提供

事業所管部門 課題解決への参画

エンジニア・デザイナー 課題解決への参画、サービス創出

市民課題保有者 課題提起、解決への参画

一般 データ要求、活用

推進団体 OKFJ、CfJ・・

⇒エンジニア・デザイナーの参画による触媒作用

Page 8: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

周知・啓発

⇒ステークホルダーに応じて、適切な内容・手法を!!

Page 9: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

習う!(講演会や研究による座学)

オープンデータとは?自治体保有情報との相関

分かりやすさのイメージ化

社会環境からのニーズ社会構造の変化

協働の要請(オープンガバメント)

国の動向や先進事例の状況の共有G8OD憲章、IT国家戦略etc

他自治体・海外の事例etc

Page 10: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

Copyright (c) City of Chiba All rights reserved.

A. 【オープン×スモール】 法人に関わる情報、各種位置情報、公共サービス・施設情報 など

B. 【オープン×ビッグ】 環境系測定データ、情報の統計化されたもの、既存のアナログアーカイブ(図書館)

C. 【クローズド×ビッグ】 医療、福祉、税、教育など個人情報(機微の情報)が中心

自治体が保有するデータ

スモール

クローズド

10

オープン

ビッグ

<開 示>

<量>

健康診断

地質

気象・海流

学習・成績

サービス情報

飲食店開・廃業

法人登記

河川水量

大気汚染

イベント

観光

医療カルテ薬手帳

納税

福祉・介護

健康保険

図書・論文

路線・交通

人口動態

施設位置

公共経営・予算

CB

Aビッグデータ

オープンデータ

戸籍・世帯情報

地形・地図

雇用犯罪

産業統計

特許・技術

Page 11: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

Copyright (c) City of Chiba All rights reserved.

税金はどこへ行った? 1

11

下の図は、千葉市がHPで公表している「平成25年度当初予算の概要」です。

正しい情報だけど、分かりやすいとは言えない。 ⇒ そこで・・・

Page 12: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

Copyright (c) City of Chiba All rights reserved.

税金はどこへ行った? 2

12

Page 13: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

Copyright (c) City of Chiba All rights reserved.

税金はどこへ行った? 3

13

各都市が、市民のみなさんに分かりやすい

説明を工夫しているけど・・・

●独自の工夫なので、都市間比較が困難

●経年の変化もつかみにくい

●次の展開につなげられない

WDMMG?

Page 14: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

習う!(講演会や研究による座学)

オープンデータとは?自治体保有情報との相関

分かりやすさのイメージ化

社会環境からのニーズ社会構造の変化

協働の要請(オープンガバメント)

国の動向や先進事例の状況の共有G8OD憲章、IT国家戦略etc

他自治体・海外の事例etc

Page 15: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

Copyright (c) City of Chiba All rights reserved.

行政をとりまく環境の変化 1

15

・平成22年の日本の人口は1億2,806万人。以後、長期の人口減少過程に入る。

・千葉市は平成27年にピークを迎え、20年後にはピーク比で約10%減を予想して

いるが、全国平均よりは緩やか。

(千人)

746

789

829

857

887

924

962 970

115

120

125

130

135

140

145

150

700

750

800

850

900

950

1000

S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22 H27

千葉市

全国

(百万人)

千葉市人口 全国人口

※H27以降の千葉市人口は本市推計値

千葉市の総人口の見通し国と千葉市の人口の推移

Page 16: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

Copyright (c) City of Chiba All rights reserved.

行政をとりまく環境の変化 2

☆ 変化への対応

16

地方分権の推進

自治体の

自己決定権の範囲拡大

人口減少少子・高齢化の進展

税収減少社会保障費増

市民ニーズの高度化・多様化・複雑化

行政対応が困難な課題の増加

○「あれも、これも」 ⇒ 「あれか、これか」(選択と集中)○ 行政による「公平・画一な対応」

⇒ 市民や企業の「ニーズに即した柔軟な対応」へ

市民による内発的、主体的な取組を行政が後押し

Page 17: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

Copyright (c) City of Chiba All rights reserved.

行政をとりまく環境の変化 3

17

行政が何でもやる時代は終わり

•高度成長が終わった今、予算枠は大幅には増えない

•行政依存体質からの脱却が必要

•自助、共助、公助のバランスをもう一度考える必要

これからは市民によって支えられる街へ

•市民のニーズにきめ細かく応えるには、市民の参画が不可欠

•市民が本格的に街づくりに関わるための制度作りが必要

•そのためには、行政と同じ情報を市民に持ってもらう必要がある

•高齢者の生きがい対策のためにもボランティアの促進を

Page 18: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

習う!(講演会や研究による座学)

オープンデータとは?自治体保有情報との相関

分かりやすさのイメージ化

社会環境からのニーズ社会構造の変化

協働の要請(オープンガバメント)

国の動向や先進事例の状況の共有G8OD憲章、IT国家戦略etc

他自治体・海外の事例etc

Page 19: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

慣れる!(WS形式の実体験)

アイデアソン

ハッカソン

⇒運営手法のマニュアルかも必要?

の創出へ●持続可能なスキーム

●地域コミュニティ

Page 20: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

仕組みづくり

Page 21: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

Copyright (c) City of Chiba All rights reserved.

◆内 容・ 国内におけるオープンデータの背景・ 電子行政オープンデータ戦略とその意義・ 政府における推進状況、具体的成果・ 地方自治体における推進状況、具体的成果・ ハッカソン等、活用推進のための方策

◆参加者の反応・ 税金の使途の可視化など分かりやすい・ 事例が思ったより多かった・ 住民との関係性が変わるのではないか・ アイデアを形にした後の事業化や継続が難しそう・ 他市も含めた基準作り(一般化)が難しい・ オープンデータと著作権の問題・ 営利目的に使わせてよいのか・ 公共のデータを著作権で守るべきなのか・ CCBY(クリエイティブ・コモンズ)による二次利用

職員の意識~職位向け夜間セミナー~

Page 22: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

職員意識の醸成

情報の管理者が、

情報の価値に気づかなければ、

有用な情報が対象にならない!

⇒自治体に蓄積された情報は、事業者や市民から見れば宝の山!

Page 23: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

庁内で保有している情報の把握

・公開している情報

・現状、データ化されていないが、

データ化すれば価値が見込める情報窓口の混雑時間帯、自治会活動状況など

両者の把握が必要では?

Page 24: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

ルールの整備

原則公開情報公開制度との関係

データ利活用(二次利用)著作権意思表示(CCライセンス)

「All Rights Reserved」?

データ形式 ⇒RDF、XMLが必要か?

共通語彙 ⇒地域性の排除(ICTの特性)を考慮

庁内ガバナンスの発動一時的なものにしない

Page 25: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

テクニカル

データ整備データ化のプライオリティ

発生段階からの配慮(将来課題)

データ提供手段先ずは、CC-BYから?

データポータルの構築、CKAN?

Page 26: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

Copyright (c) City of Chiba All rights reserved.

千葉市のオープンデータの動向

26

◆オープンデータと著作権意思表示の試行運用

ホームページ等で公開している

以下の情報について、オープン

データと著作権意思表示(クリ

エイティブ・コモンズ)の試行

運用を10月15日に開始した。

・統計データ(統計課所管)

・保健統計(保健福祉総務課所管)

Page 27: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

留意点

Page 28: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

データ利活用のステップ目的達成のためには、どこを目指すべきか

形式・語彙・コード自治体の状況や国のルール化を踏まえた判断が必要

アプリ開発・事業化の想定範囲既存業務範囲も含み、入口~出口まで

Page 29: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

Copyright (c) City of Chiba All rights reserved.

データ利活用のステップ

29

データ化 共有化 利 活 用

オープンデータの利活用には、以下のステップがあります。特に副次利用を促す利活用フェーズが

出口戦略として重要です。

データ共用

カタログ・検索

web公開

情報公開ポリシー

著作権規定・フリー

データ生成・抽出

データ形式

データ標準

データ蓄積・収納 インターフェイス

機能・サービス

処理指標

運用者・ビジネスモデル

政策・事業目的

関係者・インセンティブ

情報システム、センサー、入力デバイス

データベース、クラウド、文書管理

機械判読向上(pdf→xls→csv→xml→rdf)

制限法令

フォーマット、共通語彙、構造化

ホームページ、ポータル、スマホアプリ

共通API、wiki、マッシュ、取り纏めサイト

アーカイブス、検索エンジン

Copyright、クリエイティブコモンズ

情報公開条例、webポリシー

個人情報保護法、機密情報

データ解析、利用項目、ロジック

地図、表・グラフ、グラフィック

シミュレート、ナビゲート、理解サポート

公共団体/NPO/民間企業、広告/受益者負担

産業振興、教育、街づくり、情報公開

巻き込み、メンバーシップ、ポイントプログラム

技術フェーズ凡 例 ルール

FirstSecond

Third

情報生成ルール

情報取得ルール電子決済、処理規定

報告形式、納入形式、処理形式

Page 30: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

Copyright (c) City of Chiba All rights reserved.

概要

形式・語彙・コード

30

データ形式・語彙・コードは、利用する際の重要な要件(特に可用性)となるので、共通規格の採用

など、データを作成する際に十分な検討が必要です。

データ形式 共 通 語 彙

機械判読、汎用的な利用に適した

データ形式で情報を開示する。

同一のものを示す用語や必要な情報

項目を共通化する。

サービス共通コード

行政サービスに(共通の)コードを付

番する。

・サービスの情報管理

・サービス間の連携や体系化

・自治体間のサービス比較

(経済産業省資料をもとに千葉市が作成)

高度な利用

限定的な利用

★ イメージ・画像→PDF、jpg など

★★ 機械判読可能→xls、doc

★★★

構造化されたメタデータ→RDF、XML

★★★★

オープンな形式→csv

例:建物情報の語彙・情報項目 例:証明書発行

各種証明書 住民票

戸 籍

印鑑証明

出生・死亡

結婚・離婚

外国人登録

住基カード

転入届

転居届

転出届

世帯主変更届

世帯分離届

世帯合併届

0101

0102

0103

0105

0106

0107

0108

010401

010402

010403

010404

010405

010406

01

転入・転出 0104

・機械判読向上

・利用環境の拡大

・可用性の向上

・必須情報項目(標準化)

・利用者の理解、認識向上

・マッシュアップデータ生成

※上記の他にも、文字コードやファイル名等についても検討を行う必要があると考えています。

Page 31: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

アプリ開発・事業化の想定範囲

OD化

オープンデータの領域

Page 32: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

◆制度面の課題

・原則オープン- 申請主義から積極的公開へ

・個人情報の保護- 匿名化の範囲

・著作権の保護・使用ライセンス- クリエイティブ・コモンズ- 公共データの著作権

・データ形式等の標準化- 標準化を巡る国等の動き- 既存の仕組みとの調整

・営利活用への対応- 営利活用の整理(機会均等)

・国・他国ルールへの対応- データ提供の義務化

32

◆運用面の課題

・データ整備に伴うコスト- データ可読形式になっていない- 既存システムからの抜出しに高コスト- 情報システムの対応(改修)

・データの正確性・可能性等- 継続的データ提供ルール- アプリ等のセキュリティ

・市民ニーズとのマッチング- ニーズとシーズ- 公開データの選択

・低い認知度・マインド- 職員意識(誤解・批判の回避)- 市民・事業者・研究機関の理解- ビジネスモデルの創出- データカタログの整備

≪参考≫

Page 33: 2013.12.20_オープンデータトーク7「自治体サミット」千葉市プレゼン資料

ご清聴ありがとうございました。