コミュニティフォーラム2015 分科会a crファクトリー
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Community & RelationshipNPO法人CRファクトリー
CRファクトリーの人と組織のマネジメント
〜「愛着」と「関係性」のマネジメントで、
「コミットメント」と「成果」を生み出す〜
コミュニティフォーラム2015
NPO法人CRファクトリー
プロフィール
NPO法人CRファクトリー代表理事 呉 哲煥(ご てつあき)
2005年NPO法人CRファクトリー設立、代表理事就任。
「すべての人が居場所と仲間を持って心豊かに生きる社会の実現」をビジョンに、NPO・市民活動・サークル運営者向けのサービスを多数提供。
関わるメンバー一人ひとりが「コミットメント(やる気・関わり)」と「愛着」を高めていくコミュニティづくりに定評がある。
講演・セミナー実績多数。ETIC社会起業塾コーディネーター、NPOサポートセンター専門家派遣なども務める。
やってます!友達になってね。
NPO法人CRファクトリー
自己紹介
【ビジョン(目指す姿)】
すべての人が自分の「居場所」と「仲間」を持って心豊かに生きる社会
【ミッション(使命)】
居場所と仲間を感じるあたたかいコミュニティを世の中にあふれさせること
NPO法人CRファクトリー
はじめに
強くあたたかい組織・コミュニティをつくるためには、「コミュニケーションの設計」が重要です。
理念が共有され、メンバー同士の相互理解が深まるような対話・コミュニケーションの機会・場が重要であり、それを「仕組み」として組み込むことが「人と組織のマネジメント設計」です。
NPO法人CRファクトリー
はじめに
ただでさえ、人と組織のマネジメントは「相手と状況に応じた人海戦術」になり、「泥臭く人が人に対応する」というものになります。
だからこそ、「コミュニケーション」が生まれ、「関係性」が強化される仕組みを少しでも多く設計し、エスカレーターを走らせておくことがコツです。
感度の高いリーダーやマネージャーが状況対応をするだけでなく、「メンバーたちが対話する場」が定期的に生まれるようなコミュニケーションの設計をしっかりしていきましょう。
NPO法人CRファクトリー
「コミットメント」と「愛着」の高い組織づくり
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良い団体の一つの定義は、
の高いメンバーが一定数いること。その割合が高いこと。
「主体性」が高ければほとんどの問題は解決する。
「関係性」が良ければほとんどのことは問題にならない。
コミットメント(やる気のある主体的な関わり)
エンゲージメント(組織・仲間への愛着)
NPO法人CRファクトリー
強くあたたかい組織をつくるために
強くあたたかい組織をつくるために必要な観点は、
■理念共有(ビジョン・ミッション/価値観・クレドの共有)
■相互理解・関係性づくり(スタッフ間の関係性/チーム感・仲間感)
の2つです。
その観点を持って組織設計に取り組みましょう。
NPO法人CRファクトリー
スタッフギャザリング
[頻度]1〜1.5ヶ月に一回の頻度で定期開催(年間10回)
[メニュー]①経営者対話(年2回)②経験振返り(年2回)③自分×チームプレゼン(年2回)④自分×団体プレゼン(年2回)⑤経営合宿(年2回)
NPO法人CRファクトリー
スタッフギャザリング
[頻度]1〜1.5ヶ月に一回の頻度で定期開催(年間10回)
[メニュー]①経営者対話(年2回)②経験振返り(年2回)③自分×チームプレゼン(年2回)④自分×団体プレゼン(年2回)⑤経営合宿(年2回)
NPO法人CRファクトリー
キャリア資産表(説明)
「キャリア資産表」は今までの活動の中で、
・どんな出来事があって、何を経験したのか・充実度とその理由・獲得した資産(スキル・マインド・人脈、など)
を振返り自己の成長を確認するためのシートです。
これまでの活動や自分をしっかりと振り返って、「どんな経験を積んで」「どんなキャリア資産を獲得してきたのか」を言語化し認識を深めましょう。
経験振返り
NPO法人CRファクトリー
充実度の
理由
充実度
曲線
出来事
・経験
+
-
3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月
獲得資産
(スキル・マインド・
人脈、など)
キャリア資産表 名前:
NPO法人CRファクトリー
キャリア資産表(記入例)
充実度の
理由
充実度
曲線
出来事
・経験
+
-
3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月
何かが始まりそうな予感で、期待に胸膨らむ
多くの人との出逢いで楽しくなって
きた
タスクが多く、抱え込んで孤独になっていた
部隊を自分で回せるようになってきた
自分×団体プレゼンでやる気が上がった!
獲得資産
(スキル・マインド・
人脈、など)
入社式 学ギャザ 学ギャザ 学ギャザ
リサーチチームのMTGに初参加
奥多摩
モニタリング部隊の部隊長
になる
一人目のモニタリングができた!
インターンに行って、意識と時間を割けなくなっていた
奥多摩キャンプでみんなとの一体感を感じられた
Gドライブが使えるようになった
サマリーを書くのが上手になった
対外的なメールを書くスキル
主体的に考え動く姿勢
多くのTODOをこなす力
納期意識ミーティングのアジェンダを立案する力
リーダーシップ
初対面の人を和ませる力
社外の方にメールを送った
初めて企画MTGのアジェンダを立案した
納期遅れて怒られる
名前:鈴木一朗
経験振返りシート
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【成果】 (うまくいったこと・充実していたこと)
【業務経験・出来事】 (行なってきた業務・印象に残った出来事)
【課題】 (うまくいかなかったこと・停滞したこと)
【私の強み・成功法則】 【私の弱み・言い訳】
【これからの方針・方向性】
NPO法人CRファクトリー
動機・報酬・未来シート(説明)
改めて原点・初心に立ち戻り、
■動機(CRファクトリーに入った動機)■報酬(活動を通して得たいこと)■未来(実現したいこと、開発したい自分)
について記入してください。
上記を書き出して明文化することで自己理解を深めると同時に、それを仲間と共有することを通して相互理解を深めていきます。※シート記入の際の文字(フォント)の大きさは自由に設定してください。
NPO法人CRファクトリー
動機・報酬・未来シート
あああ
あああ
【動機】Q.なぜCRファクトリーに入ろうと思ったのか?
【報酬】Q.CRファクトリーでの活動を通して何を得たいのか?
【未来】Q.CRファクトリーでの活動を通して何を実現したいか?どんな自分になっていきたいか?
名前:
あああ
NPO法人CRファクトリー
スタッフギャザリング
[頻度]1〜1.5ヶ月に一回の頻度で定期開催(年間10回)
[メニュー]①経営者対話(年2回)②経験振返り(年2回)③自分×チームプレゼン(年2回)④自分×団体プレゼン(年2回)⑤経営合宿(年2回)
NPO法人CRファクトリー
経営合宿
「ビジョン・戦略」と「仲間」を熱く共有する
合宿は、たっぷりとした時間の中で「ビジョンや戦略・計画」をじっくりと話しあうことができると同時に、「メンバー間の関係性を強化する」にはとても効果的な施策です。
しっかり真面目に「団体・サークルの企画や計画」を話し合うと共に、「飲んで騒いで語り合って」仲間同士の関係性を深めましょう。
☆模造紙、ポストイット、マジックは持っていきましょう☆
NPO法人CRファクトリー
経営合宿タイムスケジュール例(2日間)
【1日目】
9:00 東京駅「銀の鈴」集合9:15 東京駅発11:20 宇佐美駅着
→コンビニでお昼ごはんやお菓子・コーヒーを買う12:00 別荘着→各自荷物などまとめ軽くうだうだする12:15 お昼ごはん
13:00 スタート合宿の趣旨・ゴールの共有
13:15 アイスブレイク(意気込みや気持ちの共有)13:30 相互理解ワークショップ15:00 前提共有「CRファクトリーの過去といま」16:00 アジェンダ1
「長期ゴール&中期ゴール・全社戦略を描く」(中長期ゴールとそこにたどり着く方法)
18:00 タクシーで温泉まで行く18:30 温泉に入る19:30 買い物20:00 タクシーで移動20:30 別荘着→宴会準備21:00 宴会→みんなが倒れるまで(先に布団を敷いておこう!)
【2日目】
8:00 起床→散歩8:30 朝食準備9:00 朝食10:00 アジェンダ2「各チームの事業戦略・計画」
(リサーチ/商品・ソリューション/マーケティング/人財)
13:30 昼食15:00 コミットメント16:00 掃除・支度16:30 別荘出発(行きたい人は伊豆観光)19:00 各自帰宅
NPO法人CRファクトリー
スタッフギャザリング
[頻度]1〜1.5ヶ月に一回の頻度で定期開催(年間10回)
[メニュー]①経営者対話(年2回)②経験振返り(年2回)③自分×チームプレゼン(年2回)④自分×団体プレゼン(年2回)⑤経営合宿(年2回)
NPO法人CRファクトリー
CRファクトリー年間カレンダー2014イベント名 日時 懇親会 対象
4月 入社式(春) 4月12日(土)13:30~16:30 懇親会17:00~20:00 全スタッフ
5月理念・戦略合宿 5月3日・4日 コアスタッフ
経営者対話/相互理解 5月18日(日)10:00~13:00 ランチ13:30~15:00 コアスタッフ
6月ドリームギャザリング 6月14日(土)13:00~17:00 懇親会17:30~19:30 全スタッフ
自分×団体プレゼン(秋) 6月21日(土)18:00~20:30 懇親会20:30~22:30 コアスタッフ
7月
8月夏のスタッフレジャー 8月9・10日(土・日) 全スタッフ
経験振り返り 8月24日(日)13:00~17:00 懇親会17:30~19:30 コアスタッフ
9月 自分×チームプレゼン(春) 9月27日(土)10:00~13:00 ランチ13:30~15:00 コアスタッフ
10月 入社式(秋) 10月19日(日)13:30~16:30 懇親会19:00~21:00 全スタッフ
11月理念・戦略合宿 11月22日・23日 コアスタッフ
経営者対話/相互理解 11月16日(日)10:00~13:00 ランチ13:30~15:00 コアスタッフ
12月 自分×団体プレゼン(春) 12月14日(日)10:00~17:00 懇親会17:30~19:30 コアスタッフ
1月 新年会ギャザリング 1月10日(土)13:00~17:00 懇親会17:30~19:30 全スタッフ
2月 経験振り返り 2月21日(土)13:00~17:00 懇親会17:30~19:30 コアスタッフ
3月
スタッフレジャー(春) 3月8日(日)終日 全スタッフ
自分×チームプレゼン(秋) 3月28日(土)10:00~13:00 ランチ13:30~15:00 コアスタッフ
卒業式 3月29日(日)13:30~16:30 懇親会17:00~20:00 全スタッフ
NPO法人CRファクトリー
強くあたたかい組織をつくるために
強くあたたかい組織をつくるために必要な観点は、
■理念共有(ビジョン・ミッション/価値観・クレドの共有)
■相互理解・関係性づくり(スタッフ間の関係性/チーム感・仲間感)
の2つです。
その観点を持って組織設計に取り組みましょう。
NPO法人CRファクトリー
スタッフのコミットメントが上がるには
■オーナシップを持てるようになること=主体性の開発
経営と目線を揃えるアプローチ
スタッフのニーズに寄り添うアプローチ
■自分の興味・関心・欲求が満たされること=報酬を支払う
NPO法人CRファクトリー
オーナシップを持てるようになるためには
メンバーがオーナーシップを持てるようになるためには、
■「上流のプロセス」から参画すること
■「上位の目的」を共有すること(上位の目的:理念、ビジョン、ミッション)
がとても重要です。
NPO法人CRファクトリー
オーナシップを持てるようになるためには
■ 「上流のプロセス」から参画すること
人は「上流のプロセス」から関わることで、オーナーシップを抱けるようになる。
-団体のビジョン・経営戦略の立案会議に参加する
-年間の事業計画づくりに参画する
-イベントの「目的」や「ターゲット」を考える会議
「目的」や「戦略」などを考える上流のプロセスにスタッフを巻きこみましょう。
そこを丁寧にやることで、上流のプロセスに参画した一人ひとりのオーナシップは高まります。
NPO法人CRファクトリー
オーナシップを持てるようになるためには
メンバーがオーナーシップを持てるようになるためには、
■「上流のプロセス」から参画すること
■「上位の目的」を共有すること(上位の目的:理念、ビジョン、ミッション)
がとても重要です。
NPO法人CRファクトリー
オーナシップを持てるようになるためには
■「上位の目的」を共有すること
Q.我々は何のために活動しているのか?(目的)
Q.我々はどこに向かっているのか?(方向性)
Q.我々の相手・ターゲットは誰なのか?(対象)
Q.我々の強みやユニークさはどこか?(強み)
共有すると同時に、「自分の言葉」で「気持ちを込めて」メンバー1人ひとりが語れるようになることが望ましい。
ただダウンロードしただけの共有では、真の主体性は開発されない。
NPO法人CRファクトリー
ドリームミーティングという手法
これらの
■「上流のプロセス」から参画すること
■「上位の目的」を共有すること
を具体的に実現する
ドリームミーティング
という手法を導入しています。
NPO法人CRファクトリー
ドリームミーティングとは?
年に1~2回行われる年間活動計画ミーティングのこと。
などについて、メンバー全員で語り合う会です。
「たっぷり時間を取って」「できるだけ全員集まって」やるのがコツです。これは「スタッフイベント」です。
団体の「上位の目的」をスタッフみんなで語り合う中で、一人ひとりのオーナーシップや主体性が育まれます。
Q.この団体をどんな団体にしていきたいか?
Q.今年はどんな活動やイベントをやりたいか?
Q.どんな仕組みやルールをつくっていくか?
NPO法人CRファクトリー
作成のコツ
できるだけ2〜3回に分けてやりましょう
【1回目】できるだけコアスタッフ全員が集まり、一人ひとりが意見を出して、「来年度この団体をどうしていきたいか」についてワイワイ話しましょう。
【2回目】1回目のミーティングを踏まえて、より深く協議すべき論点・項目を議論し、活動計画を最終化しましょう。
NPO法人CRファクトリー
作成のコツ
【1回目】
■目的:メンバー一人ひとりの参画意欲を上げて、オーナーシップを持てるようにすること
■ゴール:一人ひとりが自分のやりたいことを発言して、来年度の事業・活動に意欲的になっていること
■内容:来年度やりたいことブレスト
■時間:2〜3時間
■工夫:模造紙、ポストイット、マジックを使う
NPO法人CRファクトリー
作成のコツ
【1回目と2回目の間】
1回目のブレストで出てきた情報をマネージャーが取捨選択してまとめておきましょう。
[まとめ方のコツ]
■あまりにも実現可能性が低いものは捨てましょう
■みんなの意見が重なる総意的なものは集約しましょう
■2回目のミーティングで協議すべき論点や項目を整理しておきましょう
■事業計画のたたき台をつくりましょう
NPO法人CRファクトリー
作成のコツ
【2回目】
■目的:実現可能性を検討し、事業計画を最終化する
■ゴール:事業計画がほぼ完成している
■内容:1回目を基にした論点・項目の協議(⇒審議)年間カレンダーの作成
■時間:2〜3時間
NPO法人CRファクトリー
作成のコツ
【2回目の後】
2回のミーティングを基に、マネージャーが事業計画を最終化しましょう。
最終的には、ドキュメント(パワポ)に落とし込み、団体全体で共有できるようにしてください。
NPO法人お笑いコミュニティ2013年度年間計画表
NPO法人お笑いコミュニティ2013年度事業計画表
NPO法人CRファクトリー
実行プランを考える
【観点】
■実施時期・日程(いつやるのか)
■場所・会場(どこでやるのか)
■参加メンバー(誰を呼ぶのか)
■告知・説明方法(どう提案するか)
■その他事前準備/1回目と2回目にやること/最終化の方法
NPO法人CRファクトリー
強くあたたかい組織をつくるために
強くあたたかい組織をつくるために必要な観点は、
■理念共有(ビジョン・ミッション/価値観・クレドの共有)
■相互理解(スタッフ間の関係性/チーム感・仲間感)
の2つです。
その観点を持って組織設計に取り組みましょう。
NPO法人CRファクトリー
相互理解(スタッフ間の関係性/チーム感・仲間感)
「団体への愛着」「スタッフ間の仲間意識」は、
人を持続的にモチベートし、活動へのコミットメントが上がる重要な要因です。
高いパフォーマンスを出すためにも、活動している充実感を感じるためにも、
メンバーの「団体への愛着」「仲間意識」を醸成す
ることは、強くあたたかい組織をつくる上で重要なマネジメント項目です。
NPO法人CRファクトリー
壁打ち
一対一を積み重ねると組織・チームは強くなる
「壁打ち」とは、簡単に言うと「一対一で企画会議や相談をする」こと。
CRファクトリーでは、月に1回誰かと「壁打ち」をするという仕組みを設けています。
「10月は鈴木さん、11月は田中さん」と毎回メンバー(壁打ち相手)は変わります。
「壁打ち」をすることで、企画や思考が磨かれると共に、モチベーションも上がり、そして仲間との関係性が強くなります。
NPO法人CRファクトリー
レジャー
①全社スタッフレジャー(年2回旅行に)
CRファクトリーの全スタッフを対象に、年2回旅行を企画・実施しています。ここは普段活躍しているかどうか関係なく集まる場所。基本的にひたすら遊びます。
NPO法人CRファクトリー
「愛着と関係性のマネジメント」を考える
「団体への愛着」や「仲間との関係性」を育むために、どんな仕組みや企画(団体内行事)が考えられますか?
<例>あだ名・ニックネームで呼ぶ/サシメシ・サシ飲み・壁打ち/経営合宿/旅行・レジャー(お花見・Xmasパーティー)/コワーキング/勉強会/会報誌/交換日記 などなど