201501...

32
⑳介護サービスとは違います 交流会で介護サービスを提供するのではありません。 本人たちが望んでいるサポーターは、「友人として一緒 に時間を共有してくれ、その中で困ったことや苦手なこ とがあれば、さりげなく手伝ってくれる人」です。友人と して、または、人生の後輩として一緒に時間を楽しむ気 持ちでサポートしてください。 “主役は本人 サポーターは黒子です。会の活動内容を決めるのに、 サポーターだけで決めないで、みんなできめましよう。 サポーターだけが一方的に話をしたり決めたりするの はNO! 、一 弓'~ 弓'~ 若年'性認知症本人・家族交流 若年'性認知症本人・家族交流 i・羅交室室」 家族交流会は、同じ立場の者同士がサポートしあう場です。 抵夏’ ④同世代の同じ認知症の人や家族との交流を 望んでいます。 ●ニーズや情報交換したいことも高齢者とは違 うので若年性認知症の交流会が必要です。 ④同世代の同じ認知症の人や家族との交流を 望んでいます。 ●ニーズや情報交換したいことも高齢者とは違 うので若年性認知症の交流会が必要です。 『1jノ ロ、、〃。 ノ.侭 F; 〃只 仮7. L『Oが *サポーターは。。‘、 ●話の交通整理役 ●助言は求められた時に 画■■ 画■■ 若年'性認知症の方に なぜサポーターが必要か *今すぐには、家族交流会への 参加を望まない人に・・・ ●「いつでも来てください。 あなたの話をいつでも聞きますよ と発信することが大切です。 ●高齢者の家族会と違い、 本人も参加されることが多いです。 本人が参加することで したいことのできることの 発見発見 発見してね!嘩交流会で実行1 |お問い合わせ先| 特定非営利活動法人認知症の人とみんなのサポートセンター 〒537-0024大阪市東成区東小橋1-18-33 電話:06-6972-6490FAX:06-6972-6492 ホームページ:http://minnanospc.grupo.jp/ 若年性認知症の各地の交流会やサポート'情報を載せています マンツーマンに近い体制のサポーターが必要になります

Upload: naomi-kanetake

Post on 05-Aug-2015

187 views

Category:

Healthcare


0 download

TRANSCRIPT

⑳介護サー ビスとは違います交流会で介護サービスを提供するのではありません。

本人たちが望んでいるサポーターは、「友人として一緒

に時間を共有してくれ、その中で困ったことや苦手なこ

とがあれば、さりげなく手伝ってくれる人」です。友人と

して、または、人生の後輩として一緒に時間を楽しむ気

持ちでサポートしてください。

“主役は本人サポーターは黒子です。会の活動内容を決めるのに、

サポーターだけで決めないで、みんなできめましよう。

サポーターだけが一方的に話をしたり決めたりするの

はNO!

難聴

難 一一

四、 一

⑧今医

弓'~

〃弓'~

〃 =

若年'性認知症本人・家族交流若年'性認知症本人・家族交流

i・羅交室室」家族交流会は、同じ立場の者同士がサポートしあう場です。 抵夏’

④同世代の同じ認知症の人や家族との交流を

望んでいます。

●ニーズや情報交換したいことも高齢者とは違

うので若年性認知症の交流会が必要です。

④同世代の同じ認知症の人や家族との交流を

望んでいます。

●ニーズや情報交換したいことも高齢者とは違

うので若年性認知症の交流会が必要です。

『1jノ

ロ、、〃。

』ノ.侭

厩F ;

側〃只仮7.L『Oが

*サポーターは。。‘、

●話の交通整理役

●助言は求められた時に

画■■

画■■

若年'性認知症の方に

なぜサポーターが必要か*今すぐには、家族交流会への

参加を望まない人に・・・

●「いつでも来てください。

あなたの話をいつでも聞きますよ

と発信することが大切です。

●高齢者の家族会と違い、

本人も参加されることが多いです。

本人が参加することで

したいことのできることの

発見発見

発見してね!嘩交流会で実行1

|お問い合わせ先|特定非営利活動法人認知症の人とみんなのサポートセンター〒537-0024大阪市東成区東小橋1-18-33

電話:06-6972-6490FAX:06-6972-6492

ホームページ:http://minnanospc.grupo.jp/若年性認知症の各地の交流会やサポート'情報を載せています

蕊 マンツーマンに近い体制のサポーターが必要になります一

厩天の交流会亘旦」⑳本人のやりたいことは?「本人のやりたいこと」主体性を

尊重しつつ、想像力も本人がやりた

いことを聞いてください。

わからないときは、想像力を働かせ

て、いろいろ試してみましよう。

「写テR一夕一の狸uマンツーマンで関わる認知症の人に対して

⑪@K_》

●「○○さん「担当」の△△です」ではなく「ご一緒する」という

言葉で挨拶をしましよう。担当と紹介すると、何か特別扱い

ではないかと誤解を与えてしまいます。

●サポーター(複数でついている場合は誰か-人)は、本人の

傍を離れないように。万が一、離れる場合は他のサポー

ターに声をかけましょう。視界からなじみのある人が消え

ると、不安になってしまう人もいます。

サポーター:「そうだ!確か歌が

好きだったな…;

サポーター:「卓球しようか?青

本人:「嫌だ。」

③ ④字タ

本人をお客様扱いしないで、一緒に楽しむように;

●準備などは、サポーターだけでするのでなく、本人にもできる部分は手伝ってもらってください。

サポーター:「卓球じゃなくて力弓

オケにしようか?」

本人:「うん!」

「ラララ~J J

r界一夕一は何をサポー トするのI

′②スケジュールを覚えておいてねへ|交流会でのプログラムメニューや場所が変わると量

きなどに、本人は不安になられることが多いので、:

サポーターはスケジュールをしっかり頭の中に入:

れておいて下さい。次に何をするか本人に伝えて章

⑳場所もみんなで作ろう!ご本人が考える場、つながる場所を一緒

に作ってもらいましよう。

/⑪持ち物、服装は覚えておいてね-、ご本人の持ち物(コート、鞄、靴、帽子など)、服装

は覚えておいてください(できればメモをo忘れ

物をした時や、持参していないのに持参したと勘

⑳本人の居場所は?

職;…髄違いをしておられる時の

言葉がけに役立ちます。

万が一、所在不明になっ

た時に、服装などが探す

時の手がかりとなりま式島一緒に行動して下さい。

特に家族と離れる時、大

諜諜§j‘、

'■■■

■,ロ■■

匡園鏡鏡話しかけている方が好

静かな方が好き?

き?

( ・・》》一ノノ

①GB

I》

(DL

/③トイレなどのサボート ー、

同性の人がサポートをしましょう。必要な人には、

会の最初と最後にトイレの声かけをしてください。

行き帰り時にトイレに行くことが難しい人もいます。

また、自宅でのトイレは一人で使えても、外出先では

難しい人がいます。洋式・和式、水洗の方法(自動、

ボタン、レバーなど)の違い、手洗いの場所など自宅

「身請驚鯛蓮懲罰童 ノノ

になったら、家族に任せましょ

う。交流会はデイサービスでは

ないので、基本的に介護はしま

せん。このことを、家族の人にも

いかってもらいましょう。

×r■二一

’1

⑳ご本人同士のつなぎ役ご本人同士のつながりを意識的に作ってください。サポーター

と2人だけの世界に入ることがマンツーマンではありません。

認知症の人がただ集まっただけでは、誰が自分の仲間なの

か、誰が自分に共感してくれる人なのかがわからず、緊張した

まま過ごすことになります。本人同士が同じ病気を持った仲間

として話しができるようにつなぎ役をしてください。

との違いに戸惑ってしまいます瞳、

便座が冷たいと座れなかったり、

落ち着かない音があると排池でき

ないこともあります。その人が、ど

んな環境を苦手とするか、わかっ

たら他の人にも伝えましょう。

′⑤臨機応変な行動を-,予定していた行動とは違った行動をご本人がさ

れるかもわかりません。そんなときは、「決まって

いたこと」に固執せず、その場でご本人の気持ち

1ICあわせた行動をしましょう。g一一診-~…ノ

平成26年度大阪府地域福祉振興助成金

若年'性認知症・初期認知症の支援力向上のための情報交換会及び研修会の実施事業

若年』性認知症交流会ガイドブック

2015年1月発行

特定非営利活動法人

認知症の人とみんなのサポートセンター

目次

はじめに。。 1

I.なぜ、当時者交流会が必要なのか. 2

Ⅱ、当事者交流会を開こうと,思ったら ●●● 。。・・。。。。・・原U

Ⅲ、当事者交流会を続けていくには.

Ⅳ、若年‘性認知症交流会を実施しているグループのお悩み共有・・・・

V.大阪府内で若年‘性認知症交流会を実施しているグループ紹介

若年‘性認知症支援者のための交流会ガイドブック発行に寄せて

~

・イ

・・13

。・・・15

若年‘性認知症の支援者・交流会は増えていますが、支援者は運営や継続していく上での‘悩みが

あります。

今年度、若年‘性認知症支援情報交換会では、①運営上の問題、②支援者作り、③当事者家族へ

の広報という、3つのテーマで話し合いました。そして、今後もこのような‘情報交換の場が必要

とされていることを確認しました。

本ガイドブックは、‘情報交換会で話題にされたことすべてに答えられているわけではありませ

んが、今後の交流会支援の一助となれば幸いです。

そして、何よりも重要な「本人を中心としたサポート」の理念を忘れず、本人の希望が反映さ

れるようなサポートを目指していきたいと,思います。サポーターが楽しむことは良いことだと,思

うのですが、本人が取り残されることがないように、本人の小さな声、声にならない声をサポー

トの中心に置くことを忘れないで黒子として楽しめたらと,思います。

代表沖田裕子(特定非営利活動法人認知症の人とみんなのサポートセンター)

I.なぜ、当事者交流会が必要なのか

認知症の当事者(本人、家族)会は、家族だけのもの(家族会)が多くあります。

でも、診断が早くなった今では、自分の意見を伝えられる、伝えたい認知症の本人も多くいます。

当事者交流会として、本人も参加できる交流会が必要になってきています。

認知症の本人や家族にも当事者会は必蓉!!

・認知症の人は、Jどこで誰に悩み;を話すのだろう?

q認知症の人のストレス:解消は?Jf〃

認知症の本人も悩みを共有する

「仲間と出会う場」が必要です。

特に若年‘性認知症や初期の認知症の人にとっては重要です.

1.当事者交流会とは

当事者交流会は、セルフヘルプグループ自助グループとも呼ばれ、なんらかの困難や問題、悩みを

抱えた人が同様な問題を抱えている個人や家族と共に当事者同士の自発的なつながりで結びついたグル

ープのことです。

2.当事者交流会の役割

・孤独感から救われる。自分だけではない。

・安心感が得られ、気持ちにゆとりができる。

・同じI悩みや問題を抱えている人から

解決方法を学ぶ。

。'盾報を交換しあう。

・お互いの成長をわかちあえ、生き生きと活

動している他の人を見て希望を持つことが

できる。

・後輩のメンバーの話を聞いて、過去の自分

を振り返ることができる。

・仲間を大切に思う気持ち、自分自身を大切

に思う気持ちが育つ。

当事者交流会の役割は、体験の共有、分かち合い、

自分の抱える問題や‘悩みをしっかりと直視すること

です。そして、自分たち独自の問題を、私たちの問

題として、社会化していく役割があります。当事者

交流会では、個人の悩みを共有するだけでなく、自

分たちがより生きやすい社会づくりを考えることに

繋がり、ひいては次の当事者を助けていくことに繋

がる力があるのです。

当事者会は、彼らをエンパワメントする力も持っ

ています。

当事者が集まる会を交流会として、交流会の実施

方法や継続方法について紹介します。

、一色

S・認知症の人や家族にとっての交流会の意味

認知症の人や家族にとって交流会は次のような意味があります。

認知症の人にとっての交流会の意味

<仲間と会える>

・仲間同士で話ができる、自分だけじやないと思える

。近い年代の人と話ができる

<安心して話せる>

・同じ悩みをもつ人たちなので、もの忘れをタブー視しない、自分の思いが話せる

・気を使わないで、ありのままの姿でいられる、安心できる

・自分たちの希望、しんどさを語れる

<家族以外の人との付き合い>

・家族以外の人と話ができる

・家族に言わないことも本音で語れる

・家族の愚痴も話せる

<社会参加の場>

・家族と一緒に参加できる

.楽しい気持ちで帰れる

・家族とだけでは行けないところに行ける

<力を発揮できる>

・自分たちで決めたことを実行できる

・記'億のサポートが得られるので一人ではできないことができる

・特技を発揮できる

・自信を取り戻すことができる

.助け合うことによって、自分も人から手伝ってもらったり人のために動く事が

できる。

・体を動かせる

向く一J

湾琴字…〃||宴駕f鯉鴛蕊噸

認知症の家族にとっての交流会の意味 ~

<情報を得ることができる>

・介護保険サービスや障害者支援サービスの知識、医療'情報を得ることができる。

・他の家族の話、経過などを聞いて介護方法を学ぶ

・本人や家族自身の将来のことを考えることができる。

<第三者と関わることができる>

「私が本人と離れても大丈夫_: という気持ちを感じることができる

_ノ家に帰っても素直な対応ができる

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■垂■■■■■■■■■■■■■■■■■■■口々々◆◆◆

tri、牛のAさん|丈.二弁ノーーク人雲尾|ノーアル、ソハイマー型認知斥奏弄り布irrつ圧弓

●●・◆々●■■ 50歳代、女性のAさんは、夫と2人善らし・アルツハイマー型認知症を発症して2年

です。Aさんは、当事者交流会に参加するようになってから、「私にもできることがある」

と自信を回復していきました。-万、夫は、妻の楽しそうな様子を見て、「そばにいるのは、

自分じゃなくても大丈夫」と思えるようになりました。また他の家族から介護保険サービ

ス利用へのアドバイスを受けることができました。

1年後にAさんは、デイサービスに通い始めました。当事者交流会では、本人のアセス

メント内容を介護サービス事業所にも引き継ぎサービスのスムーズな利用が継続できまし

た。

発症以来、自宅で夫婦二人っきりで過ごすことにより、集団の中で過ごすことに不安を

抱いていたAさん夫婦ですが、本人、家族それぞれが、当事者交流会で自信回復や情報を

i得ることができ、サービス利用につながることができました。;

》 ..、#◆今CG■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■南■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■。●・◆◆

Ⅱ、当事者交流会を開こうと思ったら

1.交流会の開き方

1)2人以上の本人や家族がいれば、交流会は開けます。

まずは、場所と時間を決めましょう。

<日時>

・本人・家族が参加しやすい

日程を

・働いている人もいるので、

土日が望ましい

<場所>

・誰でも参加できる会場

。できれば同じ場所を継続して

・駅近で、駐車スペースがあればなお可

・部屋は2つ以上使用。

2)会のお知らせチラシを作り、広報しましょう。

本人、家族、サポーターの参加をよびかけましょう。第1回は、広く周知するために「認知症を勉強

しよう!」などの講演会開催などの工夫もあります。

サポーターの参加を呼び掛けるために、サポーター養成講座を開き、会へ協力してくれる人を集める

などの方法もあります。

3)会の名前を決めましょう。

本人も家族も「○○の会に行こう」と話しができるようになるといいですね。本人にもわかりやすい

名前をつけましょう。

愛が集まる場所で

愛都(アート)の会

5

日々草の花言葉は「忘

れえぬ‘思い出」。みんな

と一緒に楽しい,思い出

がつくれるように日々

草の会と名付けました。

桃山学院大学を会場としたので、「桃山に

行こう」とご本人に言ってもらえるよう。

「なごみ」はご家族が考えられました。

合わせて桃山などみ会になりました。

2.参加の呼びかけ

最初は、本人も家族も参加をためらってしまうこともあります。本人は、認知症を発症して、今まで

できていたことがだんだんできなくなってきて自信をなくしてしまい、家族以外の人に会ったり話をす

ることに対して不安を感じている人も少なくありません。特に初回参加時の配慮は大切です。歓迎して

いる気持ちを表すことは良いですが、「そっとしておいてほしい」と思う人もいるかもしれません。

家族は、先輩たちの話を聞きたいと思う一方で、病気の将来のことは考えたくない、今は仕事ど慣れ

ない介護で生活するだけでヘトヘト、会へ参加する余裕がないと思っておられる人もいます。そんな人

には「今すぐでなくても、何か大変になった時に、いつでも来てください」と会の開催のお知らせだけ

でも伝えておいてください。たとえ参加できなくても、いざとなったら、当事者交流会に頼れば良いと

思うことで勇気づけられます。会を知ってから3年後にようやく参加できたという人もいます。

初めて参加するときの工夫例

・初回は、ケアマネジャーなどなじみのある人も一緒に参加

・最初は家族だけの参加からスタートし、家族自身がなじんだら、本人も参加

・子どもや孫も一緒に参加

・家族が参加できなくても、本人だけが移動支援サービス*を利用してガイドヘルパーと参加

*移動支援サービスとは?

障害者福祉サービスの1つで、障害者の外出の際の移動を支援してくれるサービスです。ガイドヘ

ルパーという外出用のヘルパーが外出に同行します。詳しくはお住まいの役所の障害者福祉課などに

お聞きください。

必6