2016.12.2 院内cpa患者に対する低体温療法

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Health & Medicine


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院内 CPA 患者に対する低体温療法

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背景• 低体温療法は院内外問わず CPA 患者に行われている• 院外 CPA 患者の心室細動症例に対しては全生存期間及び神経学的予後を改善するとされている• 院内 CPA に対しては大規模な randomized trial が行われていない• 小規模なものは行われているが生存期間の改善を示すことができなかった• 今回の study で院内 CPA 患者における低体温療法の有効性を評価する

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方法  Inclusion

• 2002 年〜 2014 年に Get With the Guidelines – Resuscitation(GWTG) に登録された 18 歳以上の患者• DNR のない院内 CPA 患者で ROSC したもの

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方法  Exclusion• 65 歳以上の medicare data に登録のない患者• 低体温療法を行っていない施設の患者• 各施設で低体温療法第一例目の患者・及びそれ以前に ROSC した患者• 人工呼吸管理されていない患者• 退院に関する記録や既存症に関して記録のない患者• 院外 CPA の入院フォロー中に起きた CPA 患者

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OUTCOME

• Primary Outcome :退院率• Secondary Outcome :神経学的予後

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方法• 神経学的予後: 退院患者を

Cerebral Performance Category ( CPC ) score で評価• Score1 or 2 の患者を良好群とカウントする

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方法 統計

• 低体温療法群と非低体温療法群のベースラインの差は X2 検定と t 検定を用いて評価• 年齢・性別・人種・ arrest 時の波形・ arrest の場所等で差が出ないよう、 propensity score を用いた

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各群の Characteristic 及び Propensity score

• 1379 ページ参照

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Result

• 低体温療法は院内 CPA 症例の退院率及び神経学的予後を改善しない。有害性もあるかも。• Arrest 時の心電図波形は shockable/

nonshockable 同様の結果• 患者を1年追跡しても同様の結果

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Discussion

• Indication bias がかかった可能性あるため、ROSC から 24 時間以内に死亡した例を除外し解析→低体温療法群の方が 24 時間以内の死亡が少なかった• データベースには意識レベルを記録していないため、症例は人工呼吸管理されている患者に限られる

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Discussion

• 外傷性脳損傷や細菌性髄膜炎の場合には低体温療法が予後を悪くする報告もある• 院内 CPA 症例は院外 CPA 症例に比べ蘇生の対応が早く脳が低酸素に晒される時間が短いため、低酸素脳症に有効性のある低体温療法は効果が薄いと考えられる

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Discussion

• 院内 CPA 症例の 80% は初期波形が Asys or PEA であった。• 低体温療法の初期波形による有効性の違いを調査した trial はない • 低体温療法群の 21% の患者は 32 度以下で管理されていた• 以上の要素から低体温療法群と非低体温療法群に有意差が生じなかった可能性がある

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Limitations• ROSC 後の予後に関係する factor を

propensity score を用いて解析したが、交絡因子はまだ存在している可能性がある• 低体温療法群の体温中央値は 33.1 度であった• 非低体温療法群はおそらく体温コントロールされていない• arrest 後、昏睡に陥っていない症例も存在する

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Conclusion

• 院内 CPA 患者において低体温療法群と非低体温療法群とを比較し、院内生存率・神経学的予後に有意な差を認めなかった。

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私見• そもそも低体温療法が予後を改善するのか、高体温が予後を悪くするのかはっきりしていない• 低体温療法の画一的な方法が確立していない• 65歳以下の Vf 症例に限定すれば有意差が出たかも• 低体温療法の合併症(低カリウム血症、不整脈、循環不全、感染等)も考慮の必要あり