2017次世代イノベーション概要版€¦ ·...
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登録番号(29)11
次世代イノベーション創出プロジェクト 2020 について
分野別の個別課題について
2 健康・スポーツ分野 ① スポーツ都市東京の実現に向けたスポーツ・健康増進に関する技術・製品の開発
② 障害者スポーツに関する技術・製品の開発
医療・福祉分野 ① 子ども・高齢者・障害者等の安全に資する技術・製品の開発
② 介護・福祉機器に関する技術・製品の開発
③ 各種医療機器とその部品・部材に関する技術・製品の開発
環境・エネルギー分野 ① スマートエネルギーに関する技術・製品の開発
② 資源のリサイクルに関する技術・製品の開発
③ 環境改善に関する技術・製品の開発
危機管理分野 ① 防災・減災に関する技術・製品の開発
② 災害時の情報提供・収集に関する技術・製品の開発
③ インフラメンテナンスに関する技術・製品の開発
④ 生活の安全・安心に関する技術・製品の開発
大手メーカーヒアリング及び東京都関係各局の声(参考)
次世代イノベーション創出プロジェクト2020イノベーションマップ (概要版 ) 次世代イノベーション創出プロジェクト2020イノベーションマップ (概要版 )
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東京都では、次代の都内産業の礎となる技術の創出を目指して、健康・医療、環境・エネルギー、危機管理等の、大都市・東京が抱える課題の解決に役立ち、国内外において市場の拡大が期待される産業分野への都内中小企業の参入を促進する「次世代イノベーション創出プロジェクト 2020」事業を平成 27年度から実施している。 本事業では、「2020 年に向けた実行プラン」で示された都市課題を解決するため、各分野における開発支援テーマと技術・製品開発動向等を示した「イノベーションマップ」を策定するとともに、都内中小企業と大手企業、大学・研究機関等との新たなイノベーション創出の場として「交流会」を開催する。 また、都内中小企業を中心とした連携体が、双方の知見・ノウハウ等を活用しつつ、「イノベーションマップ」に沿って行う技術・製品開発を支援し、新たな技術イノベーションを創出していく。(本書は、平成 29年度イノベーションマップの概要版である。)
中小企業と他企業等との連携により、新たな技術イノベーションを創出
事業スキーム
「大都市の課題を解決する産業」について
東京都は、「新しい東京」の実現を達成するための基本目標や政策目標を定めた「都民ファーストでつくる『新しい東京』~ 2020 年に向けた実行プラン~」を平成 28年 12月に策定した。 「2020 年に向けた実行プラン」においては、「セーフシティ」「ダイバーシティ」「スマートシティ」の3つのシティの実現に向けた政策を掲げており、そのうち、「スマートシティ」においては以下の8つの政策の柱を掲げている。「政策の柱4」の中で、今後成長が見込まれる、健康・医療、環境・エネルギー、危機管理等を、都市課題を解決する産業分野として位置付けている。
目 次
イノベーションマップの策定
交流会 助成事業
成長産業分野において東京が抱える都市課題と、技術・製品開発動向を提示
都内中小企業と大手企業、大学・研究機関等が一堂に会する新たなイノベーション創出の場を提供
イノベーションマップに沿って、都内中小企業を中心とした連携体が行う技術・製品開発を支援
助成限度額 :8,000万円 (下限額 :800万円)助成率 :2/3 以内助成対象期間 :4年以内※他企業・大学・公設試験研究機関等 との連携が条件となります。
~成長産業分野~健康・スポーツ 医療・福祉
環境・エネルギー
危機管理
東京都 大手企業等
都内中小企業
大学・研究機関等
イノベーションのきっかけを提供
次世代産業の創出
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「2020年に向けた実行プラン」の「スマートシティ」における8つの政策の柱政策の柱1 スマートエネルギー都市 政策の柱5 交通・物流ネットワークの形成政策の柱2 快適な都市環境の創出 政策の柱6 多様な機能を集積したまちづくり政策の柱3 豊かな自然環境の創出・保全 政策の柱7 世界に開かれた国際・観光都市政策の柱4 国際金融・経済都市 政策の柱8 芸術文化の振興
医療・福祉分野
環境・エネルギー分野
危機管理分野
大手メーカーヒアリング及び東京都関係各局の声(参考)
分野別の個別課題について
次世代イノベーション創出プロジェクト2020について
次世代イノベーション創出プロジェクト2020について
健康・スポーツ分野
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次世代イノベーション創出プロジェクト2020イノベーションマップ (概要版 ) 次世代イノベーション創出プロジェクト2020イノベーションマップ (概要版 )
※「技術・製品開発の例示」はあくまで一例を示したものであり、「開発支援テーマ」に即した内容 であれば対象となります。各機器・システムの構成部品や部材等の周辺技術・製品の開発も対象 になります。※複数の分野・開発支援テーマにまたがる技術・製品開発も対象になります。 「2020 年に向けた実行プラン」に掲げられている課題を中心として、関係各局の意見を参考にし、中小企業の
技術・製品開発動向を踏まえて抽出した分野別の個別課題は以下のとおりである。
分野別の個別課題について
大
都
市
の
課
題
を
解
決
す
る
産
業
分
野
背 景 課 題 開発支援テーマ 代表的な技術・製品開発の例示※
健康・
スポーツ
医療・福祉
環境・エネルギー
危
機
管
理
・都は、2020 年の都民のスポーツ実施率 70%を目標として掲げている
・東京 2020 大会の開催気運醸成が求められる・障害者等がスポーツ活動をする場や、障害者スポーツを支える人材が不足している
・2030 年には都民の 4 人に 1 人が高齢者となる見込みである
・高齢者が住み慣れた地域で日常生活を継続できる地域包括ケアシステムの構築が求められる
・質の高い医療を受けられ、生涯を通して健康に暮らせる社会の実現が求められる
・2014 年度の都内温室効果ガス排出量は、東日本大震災以降、CO2 排出量の多い火力発電が中心となっていたことで、2000 年度比 8.4%増加している
・古紙や飲料容器等のリサイクルが進んでいる一方、その他の事業系廃棄物のリサイクルは十分に進んでいない
・気候変動等による水循環の変化に伴い、水質汚濁等水環境に関わる様々な課題が発生している
・都内環境中の PM2.5 は濃度の低下が見られる一方、環境基準は未達成の状況である
・近年、時間 50 ミリを超える局地的な集中豪雨が頻発している
・東京 23 区における無電柱化率は7%程度にとどまる
・東京 2020 大会時には、大地震の経験がない外国人を含む多数の観光客が訪れ、発災時の大きな混乱が想定される
・戦略的な維持管理と計画的な更新により都市インフラをリニューアルし、東京の経済・社会を支えていく良質な社会資本ストックとして次世代に継承していく必要がある
・パリにおける同時多発テロの発生等、今まで以上にテロの脅威が現実のものとなっている
・急速に拡大しているサイバー空間の脅威に対応していく必要がある
・水素社会の実現に向けた CO2 フリー水素の活用を含む水素の利活用推進
・都内における省エネルギー化の更なる推進及び再生可能エネルギーの導入促進
・持続的発展可能な都市の構築に向け、資源ロスの削減と廃棄物の循環利用の更なる促進
・健全な水循環、水辺の水質回復に向けた取組・VOC など大気汚染物質削減による大気環境の改善
・首都直下地震や異常気象をはじめとする様々な災害リスクに対する耐震化、不燃化、無電柱化等、各取組の推進
・災害情報のリアルタイムでの共有・情報収集・伝達体制強化
・外国人への多言語による情報発信
・都市インフラの維持管理の効率化・高度化・低コスト化の実現
・劣化が進行する前に計画的に補修補強等を行う予防保全型管理の推進
・治安に対する不安のない世界一安全な都市の実現・サイバー攻撃やテロ等への対策強化
・世代別アプローチを通じたスポーツの裾野拡大による健康促進
・日常の中で気軽にスポーツができる環境の整備
・障害者スポーツの裾野拡大と理解促進
・子ども、高齢者、障害者等が地域で安心して生活できる環境の整備
・急性期・回復期・慢性期など患者の状態に応じた、より質の高い医療の提供
・ロボット介護機器・福祉用具の効果的な導入方法の検証・普及
①スマートエネルギーに関する技術・製品の開発
②資源のリサイクルに関する技術・製品の開発
③環境改善に関する技術・製品の開発
①防災・減災に関する技術・製品の開発
②災害時の情報提供・収集に関する技術・製品の開発
③インフラメンテナンスに関する技術・製品の開発
④生活の安全・安心に関する技術・製品の開発
①スポーツ都市東京の実現に向けたスポーツ・健康増進に関する技術・製品の開発
②障害者スポーツに関する技術・製品の開発
①子ども・高齢者・障害者等の安全に資する技術・製品の開発
③各種医療機器とその部品・部材に関する技術・製品の開発
②介護・福祉機器に関する技術・製品の開発
エネルギー管理システム・エコハウスに関する技術・製品、水素エネルギーシステム、再生可能エネルギーシステム、コージェネレーションシステム、蓄電池 等
鉱物資源リサイクル技術、廃棄物系バイオマス技術、建設廃棄物リユース・リサイクル技術 等
VOC検出・処理に関する技術、代替フロンに関する技術、水質改善技術、光触媒を用いた環境改善製品 等
構造物の耐震化技術、火災・防火対策技術、無電柱化に関する技術・製品、その他技術(避難生活に関する技術・製品) 等
安否確認システム、災害情報収集・自動処理・配信システム 等
非破壊検査技術、モニタリング技術、自己修復材料等の新素材、その他補修技術 等
防犯カメラ・画像解析システム、侵入検知・出入管理システム、情報セキュリティ、流通支援システム、自動走行に関する技術・製品 等
各種スポーツに関する技術・製品、健康機器、健康管理システム 等
障害者スポーツに関する技術・製品、バリアフリー・ユニバーサルデザインに関する技術・製品 等
緊急通報システム、各種センシング技術、ネットワークカメラ 等
画像診断システム、生体現象計測・監視システム、医用検体検査装置、処置用機器と生体機能補助・代行機器、各種医療器具 等※薬機法に規定する医薬品・医薬部外品及びそれに類するものは原則対象外
義肢・装具、パーソナル関連用具、コミュニケーション機器、移乗・移動支援機器 等
ア.現状と技術的課題■国は、文部科学省の外局として 2015 年 10 月にスポーツ庁を新設し、スポーツに関する施策を総合的に推進している。また、新たな有望成長市場の一つとして「スポーツの成長産業化」を掲げ、2015 年 5.5 兆円から 2025 年 15 兆円へと成長させる目標を設定している。
■都は、都民一人ひとりの主体的な健康づくりを推進するとともに、東京オリンピック・パラリンピック大会の開催決定を契機に、国際大会で活躍するアスリートを発掘・育成・強化するだけでなく、誰もがスポーツに親しめる環境整備を進めている。
イ.今後成長が見込まれる技術・製品の代表例■各種スポーツに関する技術・製品、健康機器、健康管理システム 等
ウ.技術・製品開発の動向と課題■各種スポーツに関する技術・製品 機能的素材は、発熱性・保温性、太陽光遮断性等の様々な機能を単体もしくは複合的に有する技術・製品の開発が期待される。 ウェアラブル端末は、より装着しやすい端末の製品化が求められることから、小型化・軽量化・耐久性・動作時間に関わる技術の開発が期待される。また、センシング技術の向上やデータ表示システム、データ解析システム等 IT の活用分野への参入も期待される。
■健康機器 健康機器には、健康治療器、健康維持・増進機器、健康・美容機器、健康管理機器等がある。特に、健康管理機器(体重計、体重体組成計、血圧計)は、各種センシング技術を活用して自己の健康状態を管理する機器として成長が期待される。
■健康管理システム 各種データを一体的に扱う機能や利用しやすいインターフェース等の開発とともに、機微情報を扱うシステムであるため、情報セキュリティに関する高度な技術が期待される。
エ.市場動向■2016 年のスポーツ用品国内市場規模(メーカー出荷金額ベース)は、1 兆 4,186 億 9,000 万円の見込みとなっている。また、2017 年(メーカー出荷金額ベース)は、前年比 102.6%の 1 兆4,555 億 5,000 万円と予測され、年々市場拡大となる見通しである。(スポーツ用品市場に関する調査を実施(2017 年)(株)矢野経済研究所)■2014 年の国内における家庭用健康機器の市場規模(メーカー出荷金額ベース)は、前年比 103.2%の 2,295 億 4,000 万円と推計される。2015 年では、前年比 102.0%の 2,341 億 8,000 万円と予測される。(セルフケア健康機器市場に関する調査結果 2015(株)矢野経済研究所)
ア.現状と技術的課題■国は、2015 年 10 月に新設されたスポーツ庁へ関連する政策を一元化している。また、地域における障害者スポーツについて、障害者の生きがいや生活の質の向上、地域社会の活性化、健康長寿社会や共生社会の構築にも貢献するとして、障害者スポーツの普及促進を進めている。■都は、東京オリンピック・パラリンピック大会の開催決定を契機に、国際大会で活躍するアスリートの発掘・育成・強化を掲げている。また、誰もがスポーツに親しめる社会づくりとして、障害者スポーツの裾野拡大のため、障害者スポーツの理解促進や普及啓発を図るとともに、障害者スポーツを支える人材の育成と資質向上の推進を掲げている。
イ.今後成長が見込まれる技術・製品の代表例■障害者スポーツに関する技術・製品、バリアフリー・ユニバーサルデザインに関する技術・製品 等
ウ.技術・製品開発の動向と課題■障害者スポーツに関する技術・製品 障害者スポーツに関する技術・製品は、トップアスリートをはじめとする競技用の器具・用具から、障害者の生活をより豊かにする観点やリハビリの一環としての器具・用具まで多岐にわたる。障害の種類やレベル、体格差等の異なる条件に応える技術と一品生産への対応が求められるだけでなく、スポーツ用品の性能としての軽量化、強度・安定性・安全性の向上も求められる。
■バリアフリー・ユニバーサルデザインに関する技術・製品 障害者がスポーツを実施する場所や環境に関連した幅広い技術・製品を指す。例えば、障害者がスポーツを楽しむための補助器具や、車椅子などを用いた障害者スポーツを実施した際に生じる傷や痕、汚れを修繕・掃除するための技術・製品、またはそれらを未然に防ぐ(保護する)ための技術・製品の開発が期待される。
(東レ(株))
健康・スポーツ分野テーマ①:スポーツ都市東京の実現に向けたスポーツ・健康増進に 関する技術・製品の開発
健康・スポーツ分野テーマ②:障害者スポーツに関する技術・製品の開発
エ.市場動向■障害者スポーツ用車椅子は、日常生活用車椅子を従来製造している複数の国内メーカーが開発・販売している。障害者スポーツ用義足は、海外メーカー製品を輸入していたが、2009 年に国内の義肢義足メーカーが初めて国産製品を開発した。その後、国内大手スポーツ用品メーカーも開発に取り組み始めているものの、参入企業や販売数はまだ少ない状況である。今後、2020 年に東京で開催されるパラリンピック大会に向け、国内企業の競技用義足の開発参入も期待される。
美容機器 健康管理機器等がある 特
(東レ(株))
機能的素材の例 生体情報を計測できる機能繊維素材「hitoe®」
東京都障害者総合スポーツセンターでは、グラウンドから施設内に入る際に車いすのタイヤについた砂等の汚れを洗浄するための洗浄装置を設置している。
機能名 機能の概要
発熱性・保温性 吸湿発熱素材を用いた発熱現象や、保温素材を用いた保温等。
太陽光遮断性 太陽光の赤外線遮断や日焼けに繋がる紫外線透過の抑制。
吸汗性・速乾性 汗を素早く吸収、拡散し、ウェア等を快適な状態に保つ。
疲労軽減効果 着圧による疲労軽減や、血流促進効果による疲労回復等。
サポート機能 テーピングの原理により、筋肉や膝・関節を保護。
陸上競技用
テニス用
(ミズノ(株))(東京都・(公社)東京都障害者スポーツ協会)
ヒアリング企業画像障害者用スポーツにも対応した保護性能に優れた床材
障害者用スポーツ用品の例示(車椅子)
((株)オーエックスエンジニアリング)陸上競技用 テニス用
障害者用スポーツ用品の例示(義足)
(ミズノ(株)・(株)今仙技術研究所 共同開発)車椅子洗浄装置
(東京都北区内スポーツ施設等バリアフリー化検討会)
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次世代イノベーション創出プロジェクト2020イノベーションマップ (概要版 ) 次世代イノベーション創出プロジェクト2020イノベーションマップ (概要版 )
機能名 機能の概要
発熱性・保温性 吸湿発熱素材を用いた発熱現象や、保温素材を用いた保温等。
太陽光遮断性 太陽光の赤外線遮断や日焼けに繋がる紫外線透過の抑制。
吸汗性・速乾性 汗を素早く吸収、拡散し、ウェア等を快適な状態に保つ。
疲労軽減効果 着圧による疲労軽減や、血流促進効果による疲労回復等。
サポート機能 テーピングの原理により、筋肉や膝・関節を保護。
ア.現状と技術的課題■国は、「日本再興戦略 2016」において、世界最先端の健康立国を目指し、ロボットやセンサー、ICT 等、介護現場を支える技術進歩にこれまで以上に取り組んでいく必要性を明記している。■都は、「2020 年に向けた実行プラン」において、政策の柱として「子供を安心して産み育てられるまち」、「高齢者が安心して暮らせる社会」、「障害者がいきいきと暮らせる社会」を掲げている。
■都の高齢者人口は、2015 年の 301 万人から 2025 年には 326 万人になると推計され、加えて、認知症高齢者の増加など、要介護高齢者等も含め支援を必要とする高齢者、障害者の増加が見込まれる。■一方、共働き世帯は増加傾向にあり、家庭における子育てにおいて、IT を活用し、離れたところから子どもの様子を見守る機器やサービスに対する関心が高まっている。
イ.今後成長が見込まれる技術・製品の代表例■緊急通報システム、各種センシング技術、ネットワークカメラ 等
ウ.技術・製品開発の動向と課題■緊急通報システム シンプルな操作性とユニバーサルデザインの導入や、機器の自動故障診断、省電力化等によるバックアップ機能の付加等が期待される。また、見守り機器の多くは、駆け付けサービスとの組み合わせを前提としており、提携先である警備会社等のニーズに応じた機器の開発が求められる。
■各種センシング技術 センシング技術の高度化に伴い、個々人に応じた異常の検知・予測が可能な高度なソフトウェアの開発や、双方向コミュニケーション機能を備えた機器の開発等が期待される。
■ネットワークカメラ システム全体の開発のほか、画質・視野角・動体検知精度といった基本性能の向上や、顔認証技術に基づく個体識別を活用した多人数向けの見守りシステムの開発等が期待される。
エ.市場動向■2014 年の見守り・緊急通報サービスの市場規模は 142 億円とされており、総医療負担減や高齢者の QOL 向上に貢献する社会インフラとして、サービスの認知度は年々高まっている。今後も後期高齢者や認知症高齢者、独居世帯等の増大に伴い、さらなる需要の顕在化が見込まれることから、2025 年には 227 億円規模まで成長すると予測される。これに伴い、見守り機器の需要も拡大するものと考えられる。(2015 年版 高齢者見守り・緊急通報サービスの市場動向とニーズ調査(株)シード・プランニング)
ア.現状と技術的課題■国は、「日本再興戦略2016」において、ロボットやセンサー等、技術の活用により現場の負担を軽減し、高齢者の自立支援につながる質の高い介護を実現するとしている。■都は、「2020 年に向けた実行プラン」における政策の柱の一つに「高齢者が安心して暮らせる社会」を掲げ、適切な医療・介護・介護予防・すまい・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築を目指している。
イ.今後成長が見込まれる技術・製品の代表例■義肢・装具、パーソナル関連用具、コミュニケーション機器、移乗・移動支援機器 等
ウ.技術・製品開発の動向と課題■義肢・装具 近年、3Dプリンティング技術の進化により、低コストかつ精密でカスタマイズしやすい製作環境が整いつつある。軽量かつ耐久性の高い機能性材料や、アクチュエータ、センサー等独自技術の導入が期待される。
■パーソナル関連用具 個々の生活シーン等に応じて様々な製品が展開されており、ニッチな製品ニーズも今後増加すると考えられる。中小企業特有のフットワークの軽さを活かした製品開発が期待される。
■コミュニケーション機器 広く普及している一般向け製品を高齢者・障害者向けに改良・改善するユニバーサルな視点が不可欠であり、中小企業が有する要素技術や言語処理技術など、幅広い取組が期待される。
■移乗・移動支援機器 センサー、駆動系、知能・制御系といった様々な要素技術と、それらを組み合わせる統合力が重要となる。小型化・軽量化、長時間稼働の実現、着脱の簡便化等が期待される。
エ.市場動向■2014年度の福祉用具(狭義)の国内市場規模は1兆3,995億円と推計される。品目別順位では、「パーソナル関連用具」、「コミュニケーション機器」、「義肢・装具 ( 広義 )」と続く。(2014 年度福祉用具産業の市場規模調査結果の概要(一社)日本福祉用具・生活支援用具協会)■国内介護ロボットの 2015 年度の市場規模(メーカー出荷金額ベース)は、10 億 7,600 万円で、2020 年度には 149 億 5,000 万円まで拡大するものと予測される。(介護ロボット市場に関する調査を実施(2016 年) ( 株 ) 矢野経済研究所)
れる。
ーサルな視点が不される。
わせる統合力が重検知精度といった基本性能の向上や、顔認システムの開発等が期待される。
医療・福祉分野テーマ①:子ども・高齢者・障害者等の安全に資する技術・製品 の開発
医療・福祉分野テーマ②:介護・福祉機器に関する技術・製品の開発
(パラマウントベッド(株))
睡眠/覚醒、呼吸数、心拍数を見える化できる「眠りSCAN」
(パラマウントベッド(株))
緊急通報システムの構成例
(西川リビング(株))
“快適な眠りを支える”乳幼児寝具「さらっとClean」 各種情報が連携・共有化できる「Smart Bed SystemTM」
(パラマウントベッド(株))
睡眠/覚醒、呼吸数、心拍数を見える化できる「眠りSCAN」
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次世代イノベーション創出プロジェクト2020イノベーションマップ (概要版 ) 次世代イノベーション創出プロジェクト2020イノベーションマップ (概要版 )
ア.現状と技術的課題■国は、「国民が受ける医療の質の向上のための医療機器の研究開発及び普及の促進に関する基本計画」を基に取組を進め、2016年5月に、医療機器政策に特化した基本計画を取りまとめた。この中で、中小企業・ベンチャー企業支援も掲げている。■都は、「2020 年に向けた実行プラン」における政策の柱の一つに「医療が充実し健康に暮らせるまち」を掲げ、2020 年とその先の未来に向け、東京に集積する豊富な医療資源を活かした先進医療の提供や臨床研究の推進など、医療水準向上を図っている。
イ.今後成長が見込まれる技術・製品の代表例■画像診断システム、生体現象計測・監視システム、医用検体検査装置、処置用機器と生体機能補助・代行機器、各種医療器具 等 ※ 薬機法に規定する医薬品・医薬部外品及びそれに類するものは原則対象外
ウ.技術・製品開発の動向と課題■画像診断システム 既存製品の小型化・高画質化・高機能化に資する部品・部材の開発の他、高い安全性、動作の確実性、フェイルセーフへの対応に資するシステム設計が期待される。
■生体現象計測・監視システム 各種センシング技術や IT 技術を活用しながら、新たな計測手法の開発、計測性能の高度化・迅速化、データ解析の高機能化等が期待される。
■医用検体検査装置 機器の小型化・軽量化・操作性向上の他、分析方法の高性能化、解析技術の高度化、多項目解析技術の開発等が期待される。
■処置用機器と生体機能補助・代行機器 処置用機器では、カテーテル治療に関連した技術開発(ガイドワイヤ等)が期待され、人口関節器具では、3D プリンタを活用した国産化が期待される。
■各種医療器具 故障やメンテナンスの少なさ、多品種・小ロット対応、難加工材の精密加工技術を有する企業の参入が期待される。
エ.市場動向■2015年における医療機器の国内市場規模は約2兆7,479億円である。概ね増加傾向となっており、引き続き、医療の高度化、医療機器の高額化により、市場拡大は続くと見られる。(厚生労働省)■国内生産金額について医療機器大分類の内訳を見ると、「処置用機器」、「画像診断システム」、「生体機能補助・代行機器」、「生体現象計測・監視システム」、「医用検体検査機器」、「歯科材料」と続く。(厚生労働省)
ア.現状と技術的課題■国は、2050 年までに 2010 年比で 80%の温室効果ガスの排出削減を目指している。地球温暖化対策と経済成長の両立を実現する鍵が、革新的技術の開発・普及である。■都は、「2020 年に向けた実行プラン」において、2030 年までに 2000 年比で 30%の温室効果ガス削減を目標に掲げ、水素エネルギーの普及をはじめ、省エネルギー対策の推進、再生可能エネルギーの導入促進に向けた施策を広く展開している。■エコハウスやゼロ・エネルギー・ビルの普及を通じた、家庭や商業・サービス・事業所等におけるゼロエミッション(正味の消費エネルギーが概ねゼロ以下)の実現が求められている。
イ.今後成長が見込まれる技術・製品の代表例■エネルギー管理システム・エコハウスに関する技術・製品、水素エネルギーシステム、再生可能エネルギーシステム、コージェネレーションシステム、蓄電池 等
ウ.技術・製品開発の動向と課題■エネルギー管理システム・エコハウスに関する技術・製品 センサー技術、予測技術、データを利用した周辺サービスによるエネルギー利用の「見える化」のほか、セキュリティ対策、個々の接続機器に係る省エネルギー関連技術や応用製品開発が求められる。
■水素エネルギーシステム 水素の貯蔵・輸送に対応した部材に係る技術や、燃料電池部品(燃料電池スタック集電板、ポンプ等)のコストダウン・安定供給が求められる。
■再生可能エネルギーシステム 太陽電池製造装置の部材加工・組立、検査装置等に係る技術、既設太陽光発電設備のメンテナンスに係る技術、発電パネルのリユース・リサイクルに係る技術が求められる。
■コージェネレーションシステム システム機器の部品や各種センサー類、系統連携システムのほか、低周波騒音・振動対策、エネルギー利用効率向上に係る技術が求められる。
■蓄電池 ガスケット等の周辺部材や蓄電池を活用した電動製品等の開発が求められる。
エ.市場動向■国によるエコハウス(ZEH:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)普及に向けた支援制度の創設が、エコハウスへのHEMS導入を後押しすると期待される。■水素エネルギーの市場は2030年に 1兆円程度、2050年に 8兆円程度に拡大すると期待される。(経済産業省)
部材に係る技術や、燃料電池求められる。
工・組立、検査装置等に係るユース・リサイクルに係る
ムセ サ 類 系統連携
部品(燃料電池スタ
技術、既設太陽光発技術が求められる。
ムのほか 低周波騒
集電板、ポンプ等)
設備のメンテナン
・振動対策、エネ
められる。
医療・福祉分野テーマ③:各種医療機器とその部品・部材に関する技術・製品の 開発
環境・エネルギー分野テーマ①:スマートエネルギーに関する技術・製品の開発
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人口関節の例(人口股関節)
(資源エネルギー庁HP)
エコハウスのイメージ
(東京都HP)
水素の利用と供給のイメージ
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次世代イノベーション創出プロジェクト2020イノベーションマップ (概要版 ) 次世代イノベーション創出プロジェクト2020イノベーションマップ (概要版 )
ア.現状と技術的課題■国は、PM2.5 の成分分析を含む常時監視体制の整備を推進するとともに、シミュレーションモデルの高度化、発生情報源の整備、二次生成機構の解明等に取り組んでいる。■都は、PM2.5 と光化学オキシダントの削減に向けて、窒素酸化物(NOx)及び揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制対策を進めている。■高い温室効果を有する代替フロンについては、2036 年を目標とするハイドロフルオロカーボン(HFC)に関する国際的な段階的削減スケジュールに基づく対応が求められる。■都内の河川では、下水処理場における高度処理ニーズや閉鎖性水域・海域における水質浄化対策が、引き続き課題となっている。
イ.今後成長が見込まれる技術・製品の代表例■VOC 検出・処理に関する技術、代替フロンに関する技術、水質改善技術、光触媒を用いた環境改善製品 等
ウ.技術・製品開発の動向と課題■ VOC検出・処理に関する技術 低価格、高感度、長寿命な VOC 測定技術の開発、小型で安価な VOC 処理装置の開発、内装品や材料からの揮発物質に関する簡易測定機器や消耗品等が求められる。
■代替フロンに関する技術 フロン類回収・破壊装置の性能向上、操作の簡便化、点検業務効率化や、高効率かつ低温室効果のある新冷媒の開発と機器・要素技術の開発が求められる。
■水質改善技術 ファインバブルを応用した洗浄・殺菌技術、水質浄化技術について、下水処理や海域環境改善への適用が期待される。
■光触媒を用いた環境改善製品 酸化チタン光触媒を活用した、空気清浄器、コンクリート製品、塗料、建材、道路資材等への応用展開が期待される。
エ.市場動向■2020 年の大気汚染の改善・防止に係る装置・サービス関連の市場規模(将来推計分類の「大気汚染防止」)は 8,825 億円に達する見込みである。(環境省)
■代替フロン(HFC、PFC、SF6、NF3)に代わる新冷媒(ノンフロン冷媒や発泡剤、自然冷媒)を用いた冷凍・冷蔵機器、空調機器等の市場形成が期待される。(経済産業省)■ファインバブル関連の市場規模は、付帯する設備、関連装置を含めたシステム、管理・運営サービスを含め、2020 年に 4,300 億円、2030 年に 8,500 億円と推計される。((一社)微細気泡産業会)
■光触媒を活用した技術が様々な分野で開発され、環境改善に寄与していくことが期待される。(文部科学省)
簡易測定機器や消耗品等が
性能向上、操要素技術の開
点検る。
操作の簡便化、点開発が求められる
環境・エネルギー分野テーマ③:環境改善に関する技術・製品の開発
ア.現状と技術的課題■国は、循環型社会形成推進基本法の制定、廃棄物ごとの各種リサイクル法の整備を通じて、資源の3R(リデュース・リユース・リサイクル)を推進している。■都は、「東京都資源循環・廃棄物処理計画」において、2020 年度に一般廃棄物再生利用率 27%、廃棄物最終処分量の 2012 年比 14%削減、2030 年度までに食品ロス半減を目指した施策を展開している。■コンクリート塊等建設副産物の再利用を促進し、再生資材の建設資源としての積極的活用を進めていくことが求められる。
イ.今後成長が見込まれる技術・製品の代表例■鉱物資源リサイクル技術、廃棄物系バイオマス技術、建設廃棄物リユース・リサイクル技術 等
ウ.技術・製品開発の動向と課題■鉱物資源リサイクル技術 レアメタルのリサイクル事業を高度化・効率化する選別技術・機器等の開発や、IoT 等を活用した機器・システム開発が求められる。
■廃棄物系バイオマス技術 燃料化の前処理段階の選別技術、発電設備全体の小型化に係る技術、バイオ燃料製造に係る微細藻類探索・育種、高効率培養技術、バイオマスガス化技術、バイオガスの水素化技術が求められる。
■建設廃棄物リユース・リサイクル技術 建設汚泥の材料土への改良技術、建設発生木材の再資源化技術、分別困難物や再資源化困難物の取扱い、コンクリートの再生砕石利用用途の拡大、各種アスファルト混合物の再資源化技術が求められる。
エ.市場動向■2020 年のリユース・リサイクル市場規模(将来推計分類の「廃棄物処理、リサイクル設備・サービス」「リサイクル素材」の合計)は 13.8 兆円と見込まれる。(環境省)■レアメタルは、今後も再生可能エネルギーや次世代自動車、ロボット、ライフサイエンスなどの成長産業分野での需要拡大が見込まれる。(経済産業省)■廃棄物などを原料とするバイオマス発電の容量は 2013 年の 252 万 kW から 2030 年に 602 ~728 万 kWまで拡大する見通しである。(資源エネルギー庁)■2020 年の東京オリンピック・パラリンピック大会に向けた関連工事等の本格化や社会資本の維持管理・更新時代の到来により、建設廃棄物の発生量の増加が予想される。
環境・エネルギー分野テーマ②:資源のリサイクルに関する技術・製品の開発
((国研)新エネルギー・産業技術総合開発機構HP)
メタン発酵によるエネルギー活用
(DOWAエコシステム(株))
自動車シュレッダーダストからの有価物・熱エネルギー回収
(ユニチカ(株))
VOCを効率的に除去する活性炭繊維シート
(経済産業省HP)
光触媒コーティングを施した防音壁
(東京電力パワーグリッド(株))
地上機器を活用したデジタルサイネージ「うえのビジョン」
(ユニチカ(株))
不燃透明シート「U-CLEARSHEET®」を用いた防煙垂壁
(セコム株式会社)
災害情報の収集・精査の様子
(国土地理院)
関東・東北豪雨被災地のドローンによる撮影
ア.現状と技術的課題■国は、防災行政無線に加えてテレビ・ラジオ・携帯電話・インターネット等複数の情報伝達手段を多重的に活用し、住民に確実に情報が届くよう整備を進めている。また、弾道ミサイル情報や津波警報、緊急地震速報等、対処に時間的余裕がない事態に関する情報を国から住民へ瞬時に伝達するJ アラートは整備が完了し、安全・安心に関わる公的情報を住民に伝える L アラートもまもなく整備が完了する見込みである。■都は、「東京の防災プラン」において、GIS 機能等の活用、デジタルサイネージ等の整備、災害情報の多言語化等を進め、災害発生時に必要な情報を的確かつ迅速に発信できる体制を 2020 年までに整えるとしている。■国や都は、IoT、ビッグデータ、人工知能、ドローン、ITS 等、新たな技術の災害情報提供・収集への活用を目指しており、これらに関する研究や製品開発が期待される。
イ.今後成長が見込まれる技術・製品の代表例■安否確認システム、災害情報収集・自動処理・配信システム 等
ウ.技術・製品開発の動向と課題■安否確認システム 近年、管理者が従業員等の安否を確認できる企業・団体向けサービスが注目されている。安否確認の基本機能に加え、個人情報保護の安全性確保、管理者の負担軽減の仕組み、スマートフォン等を持っていない子どもや高齢者にも対応できる機能等、多様なニーズに応える技術が求められる。■災害情報収集・自動処理・配信システム 近年、ドローンや人工衛星で撮影した画像、SNSや ITS から得られたビッグデータ等をコンピュータで自動処理し、災害による被害状況を把握するシステムに注目が集まっている。配信システムについては、防災行政無線だけでなく、モバイル回線やマルチメディア放送などを活用して伝達手段の多重化を図るとともに、テレビ・スマートフォン・タブレット等汎用端末への対応が進んでいる。 配信に際しては、外国人・高齢者・聴覚障害者・観光客等にも確実に災害情報・避難情報が届くことが重要であり、これに関連する技術が求められる。
エ.市場動向■国土強靭化に関する 2020 年の民間の市場規模推計は、システムのセキュリティ強靭化(サーバーの多重化、耐災害性の確保)が 1,514 億円(年伸び率 3.7%)、情報通信網の耐災害確保(通信網の多重化、ネットワーク化)が 3,884 億円(年伸び率 2.1%)となっている。(内閣官房)
■総務省消防庁は 2017 年度予算において消防学校へのドローン無償配備を計上した。(総務省) また、災害情報収集を目的としてドローン導入を開始する地方公共団体も増えている(概ね 1 ~数台、本体・バッテリー・講習費等で数十万~数百万円)。
環境・エネルギー分野テーマ③:環境改善に関する技術・製品の開発
ア.現状と技術的課題■国は、南海トラフ地震や首都直下地震等の大地震をはじめ、火災、津波、噴火等の災害に備えるべく、「国土強靭化」を進めており、2020 年までに住宅・建築物の耐震化率を 95%、市街地等の幹線道路の無電柱化率を 20%まで高めることとしている。■都は、「2020 年に向けた実行プラン」において、住宅の耐震化率を 2020 年度に 95%以上とし、センター・コア・エリア内の計画幅員で完成した都道の無電柱化を 2019 年度に完了すること等の目標を掲げている。■住宅の耐震化については、都道府県が掲げた 2015 年までの目標のほとんどが達成されなかった。進捗の遅れの理由は、耐震化費用の高さ、耐震化への意識の低さ等にあると指摘されている。■2016 年度の国の調べでは、時間がない、コストがかかるといった理由から、防災の備えに取り組んでいる者は 37%にとどまっており、導入の手間やコストを低減する技術・製品が求められる。
イ.今後成長が見込まれる技術・製品の代表例■構造物の耐震化技術、火災・防火対策技術、無電柱化に関する技術・製品、その他技術(避難生活に関する技術・製品) 等
ウ.技術・製品開発の動向と課題■構造物の耐震化技術 低コスト化や短期間工事を実現する、壁や接合部を耐震補強する部材や制震ダンパー等の技術・製品が求められる。また、近年はCLTやガラス繊維、炭素繊維等、新素材の開発・導入も見られる。
■火災・防火対策技術 耐火木造建築への人気の高まりや CLT 等新素材の動向に注意しつつ、木密地域不燃化のための耐火建築物等への建替えに資する被覆材や繊維の開発が求められる。消防水利も木密地域の不燃化に併せ整備され、狭隘用地への適応や住民にとっての扱いやすさ等が求められる。感震ブレーカーについては、認知拡大に伴い普及が進む可能性があり、細かなニーズに応え、いかに導入に繋げるかが課題となる。■無電柱化に関する技術・製品 コスト削減が最大の課題である。無電柱化には、直接埋設、浅層埋設、小型ボックス活用埋設、ソフト地中化等の工法が挙げられるが、これらの各工法についてコスト削減、工期短縮、安全性保持、景観保全等に資する技術・製品が求められる。無電柱化に際して歩道等に設置するトランス等の地上機器の活用も求められる。■その他技術(避難生活に関する技術・製品) 実際の避難生活の声を反映させ、様々なシチュエーションに細やかに配慮した製品が求められる。不便を感じやすい高齢者や女性向け製品、ストレスを緩和する製品、日用品としても使える製品が注目を集めている。
エ.市場動向■国土強靭化(うち防災・減災)に関する民間の市場規模は 2020 年には、非耐震建築物戸建ての建替えが約 1 兆円(上値)、防火・耐震設備が約 141 億円、備蓄品が約 702 億円にまで拡大する見込みである。また、超高層建築等の長周期地震動対策市場、CLT建築市場、災害支援ロボット市場等、新規の技術や対策方針が導入されている市場は特に伸びが大きいとされている。(内閣官房)
実現する、壁や接合部を耐震年はCLTやガラス繊維、炭素
まりや CLT 等新素材の動向の耐火建築物等への建替えにる。消防水利も木密地域の不応や住民にとっての扱いやす
環境・エネルギー分野テーマ②:資源のリサイクルに関する技術・製品の開発
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次世代イノベーション創出プロジェクト2020イノベーションマップ (概要版 ) 次世代イノベーション創出プロジェクト2020イノベーションマップ (概要版 )
危機管理分野テーマ①:防災・減災に関する技術・製品の開発
危機管理分野テーマ②:災害時の情報提供・収集に関する技術・製品の開発
(富士通(株))
手のひら静脈認証「Palm Secure」
((株)大林組)
合成開口レーダを用いた経年変位マップ
((株)大林組)
水中インフラ点検ロボット「ディアグ」
ア.現状と技術的課題■国は、「世界一安全な日本」創造戦略を策定し、サイバー攻撃やテロ対策、犯罪の防止等を通じ、良好な治安を確保し、国民や来日者が安全・安心に暮らせる社会を目指している。■都は、「2020 年に向けた実行プラン」において、治安に対する不安のない世界一安全な都市とすべく、テロの未然防止や発生時の官民協働対処体制の整備、犯罪リスクの低減と体感治安向上等に取り組むとしている。■ドローン、IoT、自動走行等、利便性・安全性向上に資する新規の技術に期待が集まるとともに、新たな安全性確保のための技術が求められる。
イ.今後成長が見込まれる技術・製品の代表例■防犯カメラ・画像解析システム、侵入検知・出入管理システム、情報セキュリティ、流通支援システム、自動走行に関する技術・製品 等
ウ.技術・製品開発の動向と課題■防犯カメラ・画像解析システム より高解像度・広範囲なカメラ性能のほか、運用面では、クラウドの利用、スマートフォン等を用いた遠隔地からの監視、正確な時刻の取得、盗難・破損への対処等、より実際的なニーズへ対応する技術が求められる。画像解析ではノイズリダクション機能や悪環境撮影の補正技術、顔認識技術の進展が期待される。
■侵入検知・出入管理システム 侵入検知システムは、風雨や電波の影響下でも安定して作動し、かつ鳥や動物の検知による誤報を防ぐ技術が求められる。出入管理システムは近年、企業や港湾等の IC カードによる導入が多い。また眼・指・手のひら等を用いた生体認証の精度向上にも注目が集まっている。
■情報セキュリティ ファイアウォール等コンピュータセキュリティの更なる安全性向上に加え、近年急速な浸透を見せる IoT のセキュリティ向上が求められる。
■流通支援システム トラックの隊列走行やマルチモーダルの促進に資する技術が求められる。またETC2.0の導入コスト削減や、配信情報の拡充、渋滞情報等のビッグデータ解析等に資する技術が求められる。
■自動走行に関する技術・製品 自動車については周囲の明るさや天候に影響されず通行帯や車間距離を把握する技術、運転者の認知や操作をサポートする技術、車車間・路車間の通信に資する技術等が求められる。ドローンについては指定区域内の飛行を制御する技術、落下・衝突事故防止に資する技術等が求められる。
エ.市場動向■近年、情報セキュリティ市場はゆるやかに拡大しており、2017 年度の情報セキュリティツール市場は 4,697 億円と見込まれる。ウイルス・不正プログラム対策ソフトウェア等のコンテンツセキュリティ対策製品全体の市場は、今後も伸びが続くとみられる。(2016 年度国内情報セキュリティ市場調査速報(2017 年 1 月 23 日時点) (特非)日本ネットワークセキュリティ協会)■国は、安全運転支援装置・システムの 2030 年の世界市場規模を 20 兆円と見込んでおり、また2020 年には国内車両の 20%に搭載する等の目標を掲げている。(首相官邸)
環境・エネルギー分野テーマ③:環境改善に関する技術・製品の開発
ア.現状と技術的課題■国は、我が国におけるインフラの老朽化への対策の一つとして、「インフラ長寿命化計画」を策定し、インフラ長寿命化に資する技術の開発・導入を国として戦略的に進め、将来予期される大地震に備え、インフラメンテナンス産業の国際競争力をこれまで以上に高める予定である。■都は、「2020 年に向けた実行プラン」において、都市インフラを良質な社会ストックとして次世代に継承すべく、予防保全型管理や計画的な更新を進め、都が有する技術や民間ノウハウを活用し、コストを抑えつつ維持管理の効率化・高度化を図るとしている。■インフラメンテナンスが抱える課題として、人材と予算の不足が深刻化しており、ICT 等の活用による省力化・省コスト化が期待される。
イ.今後成長が見込まれる技術・製品の代表例■非破壊検査技術、モニタリング技術、自己修復材料等の新素材、その他補修技術 等
ウ.技術・製品開発の動向と課題■非破壊検査技術 人材・予算不足の課題に対応すべく、従来の目視・打音検査に加え、超音波・レーザー・赤外線等を用いた検査の省力化・高効率化が求められており、それら検査技術をロボットに搭載する動きがみられる。■モニタリング技術 機器の小型化・長寿命化・高精度化を備えたセンシング技術、劣化状況を把握するイメージング技術、安定した電源・通信環境の構築に資する技術に加え、衛星撮影画像や水中・高所向けロボット等を活用した先端技術が期待される。■自己修復材料等の新素材 コンクリートや塗料の自己修復機能の需要は高いが、製品化されたものはわずかであり研究開発の余地が大きい。修復機能の継続性向上や、実用化に向けた低コスト化、環境適応性等が求められる。
■その他補修技術 補修工事のコスト削減・工期短縮に資する技術や、劣化の抑制等により補修の頻度を減らす技術、供用環境下や高所・狭隘地など作業上の制約に対応した工法に資する技術が求められる。
エ.市場動向■インフラの維持管理・更新費は、2013 年度に約 3.6 兆円と推計されたが、今後、老朽インフラの急速な増加に伴い大きく増加する見込みであり、2033 年度で約 4.6 ~ 5.5 兆円と推計される。(国土交通省)■2016 年度の都におけるインフラ関連事業費は、「都市インフラの予防保全型管理や大規模施設の計画的な更新」が増加(2,757 億円、前年度 2,213 億円)、「先端技術の活用や都の有する技術力により予防保全型管理を充実」が減少(6 億円、前年度 7 億円)、「都市インフラの整備や更新に併せて都市機能の向上や環境を改善」が微増(1,261 億円、前年度 1,217 億円)した。(東京都)
高精度化を備えたセンシング境の構築に資する技術に加え待される。
修復機能の需要は高いが、製継続性向上や、実用化に向けた
環境・エネルギー分野テーマ②:資源のリサイクルに関する技術・製品の開発
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次世代イノベーション創出プロジェクト2020イノベーションマップ (概要版 ) 次世代イノベーション創出プロジェクト2020イノベーションマップ (概要版 )
危機管理分野テーマ③:インフラメンテナンスに関する技術・製品の開発
危機管理分野テーマ④:生活の安心・安全に関する技術・製品の開発
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次世代イノベーション創出プロジェクト2020イノベーションマップ (概要版 ) 次世代イノベーション創出プロジェクト2020イノベーションマップ (概要版 )
イノベーションマップ作成にあたり、大手(最終)メーカー及び東京都の関係各局に、技術・製品開発の動向と今後期待される製品等についてヒアリングを実施した。
■乳幼児用寝具開発時に、エビデンスとなるデータを獲得できる技術の開発が求められる。たとえば、センシング技術を活用した乳幼児の快適度を計測できる製品の開発が期待される。
■睡眠中の乳幼児の状態をセンシング技術により確認し、うつぶせ状態による窒息等、事故を未然に防ぐ技術の開発が求められる。
■センサーデバイスや駆動系(軽量・高出力モーター)について中小企業と共同開発した事例が多々ある。小回りの利く中小企業は特に連携可能性が高い。
■AI(人工知能)が組み込まれた介護・医療現場の分析や診断支援が可能な機器の開発が期待される。将来的に、医療現場、介護現場、在宅医療・介護を結ぶ地域包括ケアに組み込まれることも考えられる。
■在宅での検診診療や術後の経過観察ツールとしての生体情報計測ウェア(医療分野への活用)の開発が期待される。
■夏場の屋外作業員、長距離運転手などの体調管理を行うツールとしての生体情報計測ウェア(社員の労務管理への活用)の開発が期待される。
■車椅子競技を始めるきっかけとなるような、安価(入手しやすい)・軽量(持ち運びやすい)でサイズ調整可能(長く使える)な車椅子の開発が期待される。
■サイズや障害程度に合わせた調整を施設の一般事務員等でも行える車椅子の開発が期待される。(例:エア調整で体にフィットさせられるシートクッション)
■複数台の収納が容易となるよう工夫の凝らされた競技用車椅子の開発が期待される。(スタッキング構造等)
■車椅子競技で体育館などの床に傷が付かないよう保護するシートやパネル、タイヤ痕や傷がつきにくい車椅子のタイヤや、床に傷が付いた場合に、即時補修できる充填剤の開発が期待される。
■障害者がバリアフリー化されていないプールを利用する際、入出水時の助けとなる仮設階段のような補助用具の開発が期待される。
■今後大量に発生が予想されるリチウムイオンバッテリーや太陽光発電パネル等の効率的な破砕・選別技術やリサイクルプロセスの開発が求められる。
■リサイクル率を上げるには、破砕・選別が重要であり、今後も技術改善・改良の余地がある。
■VOC 除去等環境改善に寄与する活性炭繊維の普及に向け、素材の特性や用途に合わせた複合加工技術が求められる。
■環境に悪影響を与える物質の除去に関する課題を抱えている企業・業界からのアプローチは、新たな商品開発・用途開発に繋がる可能性があるのでありがたい。
■サイネージに限らず配電地上機器設置箇所の道路空間利活用については、様々なアイデアを求めており多様な知恵を有する中小企業との連携が期待される。
■今後、人が容易に近寄れない危険箇所や長時間の作業が難しい水中等にある構造物等については①ドローン等のロボットを使用して撮影する技術、②精確な画像を撮影する技術、③撮影した画像を合成、圧縮し、より長期保存できる技術が不可欠である。
■老朽化したインフラを解体する際には、効率的に、低騒音・低振動で周囲に影響がないような解体技術が求められる。
■新たにインフラを部分的・全体的に構築する際には、できる限り現状のインフラの供用を阻害しない工法が有用であり、そうした工法に資する部材・機器の高性能化が求められる。
※P3「開発支援テーマ」に合致していれば、ここで例示したもの以外の技術・製品開発も対象となります。
平成 29年度 次世代イノベーション創出プロジェクト 2020イノベーションマップ概要版
平成29年7月発行編集・発行 東京都産業労働局商工部創業支援課 〒163-8001 東京都新宿区西新宿二丁目8番1号電話 03(5320)4745(直通)
大手メーカーヒアリング及び東京都関係各局の声(参考)
医療・福祉分野
環境・エネルギー分野
危機管理分野
健康・スポーツ分野