修論(2:12 2)

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Page 1: 修論(2:12 2)

    嶋津 恒彦 齋藤研究室

生物の移出入がもたらすパーマネンスについて

Page 2: 修論(2:12 2)

ロトカ・ヴォルテラ方程式

食う食われるの関係にある2種の個体群動態を表したモデル

ただし

:被食者の個体群サイズ, :捕食者の個体群サイズ

Page 3: 修論(2:12 2)

解は閉曲線を描く

自然の共存状態を表現しきれていない

ロトカ・ヴォルテラ方程式の性質

閉曲線は初期値に依存する

Page 4: 修論(2:12 2)

方程式系  に組み込まれていない修復力の源は何なのか?

何が共存状態を引き起こすのか?

生物が共存するメカニズムの解明に繋がる

Page 5: 修論(2:12 2)

生物の移出入のおかげで共存している?着眼点

自然界で行われている現象

ロトカ・ヴォルテラ方程式には組み込まれていない

Page 6: 修論(2:12 2)

本研究の目的

ただしかつ

とする

移出・移入を考慮したロトカ・ヴォルテラ方程式が共存状態となる条件を求めること

Page 7: 修論(2:12 2)

被食者の移出・移入を考慮した結果

発表の流れ

( i )移入が一定( ii )移入が時間に依存する(証明の流れ)

捕食者の移出・移入を考慮した結果( i )移入が一定

( ii )移入が時間に依存する

条件の再考

共存状態の定義

被食者と捕食者の移出・移入を考慮した結果

Page 8: 修論(2:12 2)

定義定義方程式系はパーマネントである

共存状態の定義

解有界閉領域,def

第一象限内部の

第一象限内部の

Page 9: 修論(2:12 2)

被食者の移出・移入のみを考慮した場合

( i )移入が一定

ただし

方程式系   はパーマネント

定理1定理1

とする

Page 10: 修論(2:12 2)

ならば方程式系   はパーマネント

( ii )移入が時間に依存する

が存在し,任意の   に対して定理2定理2

定理1の条件定理1の条件

Page 11: 修論(2:12 2)

定理2の証明の流れ

すべての解は解に依存しない第一象限内部の有界閉領域に留まる

証明したいこと証明したいこと

(1)第一象限内部の有界閉領域  を作る

(3)解はある時刻で  に入る

(2)解は  に留まる

Page 12: 修論(2:12 2)

リヤプノフの方法を使うリヤプノフの方法を使う

Page 13: 修論(2:12 2)

(1)有界閉領域  を作る

ただし

, , ,とする

Page 14: 修論(2:12 2)

は閉曲線

関数    について

のとき

任意の    に対して

Page 15: 修論(2:12 2)

は閉曲線

関数    について

任意の    に対して

のとき

Page 16: 修論(2:12 2)

解は の上側から交わらない

Page 17: 修論(2:12 2)

(1)有界閉領域  を作る

Page 18: 修論(2:12 2)

(2)解は  に留まる

Page 19: 修論(2:12 2)

(3)解はある時刻で  に入る

  に入らない解は  の周りを反時計回りに動き続ける:詳しくは修士論文を参照

Page 20: 修論(2:12 2)

被食者の移出・移入を考慮した結果

発表の流れ

( i )移入が一定( ii )移入が時間に依存する(証明の流れ)

捕食者の移出・移入を考慮した結果( i )移入が一定

( ii )移入が時間に依存する

条件の再考

共存状態の定義

被食者と捕食者の移出・移入を考慮した結果

Page 21: 修論(2:12 2)

捕食者の移出・移入のみを考慮した場合

方程式系   はパーマネント

定理3定理3

( i )移入が一定

ただし とする

Page 22: 修論(2:12 2)

ならば方程式系  はパーマネント

定理4定理4

( ii )移入が時間に依存するとき

が存在し,任意の に対して

定理3の条件定理3の条件

Page 23: 修論(2:12 2)

条件の反省

定理2の条件定理2の条件 定理4の条件定理4の条件

一定量以上の移入を供給できるほど外部系が大きい

「移出入+外部系のパーマネント性」が方程式系をパーマネントにした?

外部系にパーマネント的な個体群の維持を要求する

Page 24: 修論(2:12 2)

被食者と捕食者の移出・移入を考慮した場合

ならば方程式系  はパーマネント

定理5定理5が存在し,任意の に対して

Page 25: 修論(2:12 2)

課題の解決

捕食者と被食者のそれぞれにパーマネント的な移入がなくともパーマネントとなる

定理5の条件定理5の条件

生物の移出入がパーマネントをもたらした

被食者の外部系 捕食者の外部系内部系

Page 26: 修論(2:12 2)

結論

生物の移出入がパーマネントを引き起こす

定理5:適切な移出入は方程式系をパーマネントにさせた

生物が移出入を行っているから

生物が共存するのは

と示唆できた

Page 27: 修論(2:12 2)

必要十分条件を求めること

ならば方程式系   はパーマネント

が存在し,任意の   に対して

定理2定理2

ならば方程式系  はパーマネント

定理5定理5が存在し,任意の に対して

ならば方程式系  はパーマネント

定理4定理4が存在し,任意の に対して