平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16r → 96 12 r r 2 16 r 64 → 0 r 2...

40
平成23年度 電験三種 解答・解説 解答一覧 理 論 電 力 機 械 法 規 問1 問2 問3 問4 問5 問6 問7 問8 問9 問 10 問 11 問 12 問 13 問 14 問15(a) 問16(a) 問17(a) 問18(a) 3 2 5 2 2 4 4 3 2 3 1 5 1 3 2 2 1 4 5 1 4 4 (b) (b) (b) (b) 問1 問2 問3 問4 問5 問6 問7 問8 問9 問 10 問 11 問 12 問 13 問 14 問15(a) 問16(a) 問17(a) 2 4 4 1 1 4 1 5 1 1 2 5 5 3 5 4 5 2 3 4 (b) (b) (b) 問1 問2 問3 問4 問5 問6 問7 問8 問9 問 10 問 11 問 12 問 13 問 14 問15(a) 問16(a) 問17(a) 問18(a) 4 1 3 4 3 1 2 3 3 3 4 5 1 1 2 1 5 3 1 2 5 3 (b) (b) (b) (b) 問1 問2 問3 問4 問5 問6 問7 問8 問9 問 10 問11(a) 問12(a) 問13(a) 2 2 4 5 2 1 3 2 1 5 3 2 4 3 3 4 (b) (b) (b)

Upload: others

Post on 27-Jun-2020

2 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

平成23年度 電験三種 解答・解説

解答一覧

理 論 電 力 機 械 法 規問 1

問 2

問 3

問 4

問 5

問 6

問 7

問 8

問 9

問 10

問 11

問 12

問 13

問 14

問 15(a)

問 16(a)

問 17(a)

問 18(a)

3

2

5

2

2

4

4

3

2

3

1

5

1

3

2

2

1

4

5

1

4

4

(b)

(b)

(b)

(b)

問 1

問 2

問 3

問 4

問 5

問 6

問 7

問 8

問 9

問 10

問 11

問 12

問 13

問 14

問 15(a)

問 16(a)

問 17(a)

2

4

4

1

1

4

1

5

1

1

2

5

5

3

5

4

5

2

3

4

(b)

(b)

(b)

問 1

問 2

問 3

問 4

問 5

問 6

問 7

問 8

問 9

問 10

問 11

問 12

問 13

問 14

問 15(a)

問 16(a)

問 17(a)

問 18(a)

4

1

3

4

3

1

2

3

3

3

4

5

1

1

2

1

5

3

1

2

5

3

(b)

(b)

(b)

(b)

問 1

問 2

問 3

問 4

問 5

問 6

問 7

問 8

問 9

問 10

問 11(a)

問 12(a)

問 13(a)

2

2

4

5

2

1

3

2

1

5

3

2

4

3

3

4

(b)

(b)

(b)

Page 2: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

1

理論 解答解説

問 1 答…(3)

解説

1. 電気力線は、導体表面に垂直に出入りする。

2. 導体Aが正に帯電している場合を考えると、静電誘導作用に

よって球導体Bの内面には負の電荷が、外面には正の電荷

が誘導されるから導体Bの外部には電界が生じる。

(右図参照)

3. ガウスの定理より、Q [C]の電荷からは SQ 0 [本]の電気力線が放出される。

S0 であるから、電気力線は電荷を取り巻く媒質の誘電率 に左右される。

ところが、Q [C]の電荷から放出される電束は、Q [C]と定義されているから

電荷を取り巻く媒質とは、無関係となる。

4. 導体に帯電するときは、電荷は導体の表面だけに分布する。

5. 導体内部は等電位であり、電界は零である。

問 2 答…(2)

解説

1. 静電容量の公式 d

SC

極板の面積S は変わらず、間隔d のみが変わる。

図 1 の静電容量を 1C 、図 2 の静電容量を 2C ,とするとd

SC

1 、

2

2 d

SC

2:1

2

:: 21 d

S

d

SCC

∴ 822 12 CC =16[μF]

2. 電荷を保持したまま極板間距離だけを変えるのであるから電荷q [C]は

8CVq ×1000=8000[μC]

3. 図 2 の極板間の電位 2V は 50016800022 CqV [V]

Page 3: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

2

4. 図 2 の静電エネルギー 2W は 250010162

1

2

1 262

222 VCW [J]

(16[μF]= 61016 [F])

問 3 答…(5)

解説

1. 長さ L [m]の直線導体を、磁束密度 B [T]の平等磁界中に

磁界の方向とθの角度に置き、これに I [A]の電流を流した

ときに、導体に生ずる電磁力の大きさ F [N]は

F=BIL sinθ [N]

2. 電磁力の方向を知るにはフレミングの左手の法則がある。

3. 電流の方向と磁界の方向が同じになれば θ =0

すなわち、sinθ =0 となり F =0

4. F=BIL sinθ [N] より F が最大になるのは sinθ=1 すなわち

θ=90°(直角)

5. F の式より F ∝I よって、F は I の 1 乗に比例する。

問 4 答…(2)

解説

(イ)正方形コイルの中心点 O1に生ずる磁界の大きさを求める。

① 正方形の各頂点に A、B、C、D の記号をつける。

② AB 間の直線部分によって O1に生ずる磁界の大きさ HAB は、

HAB=r

I

4(cosθ1+ cosθ2)

図より r =a/2、θ1=θ2=45° ∴ cosθ1=cosθ2=1/

HAB=

2

1

2

1

24

a

I

=a

I

2 [A/m]

磁界の向きは、紙面を手前から奥に貫く向きである。

③ BC 間、CD 間、DA 間の電流によって O1に生ずる磁界の大きさ及び向きは HABと同じで

ある。

④ 正方形コイルの中心点 O1に生ずる磁界の大きさ

H1=4×HAB=a

I

22…(1)

Page 4: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

3

(ロ)円形コイルの中心磁界 O2は H2=a

I

r

I

2( r は円の半径、 ra 2 )…(2)

(ハ) H1:H2=a

I

22:

a

I=

22:1=0.9:1

問 5 答…(2)

解説

① 温度と抵坑温度係数の関係より 21°における A、B の抵坑値をそれぞれ 1R、 2R

とすると 20211 111 RR = 111 RR

22 RR (抵坑温度係数 0 だから温度が変化しても抵坑値は変化しない。)

② 題意より、 20r 、 21r は、以下の式で表わされる

21

2120

RR

RRr

…(1)

21

2121

RR

RRr

…(2)

③ 変化率=20

2021

r

rr に、(1)式、(2)式を代入すると、変化率は

21

21

21

21

21

21

RR

RR

RR

RR

RR

RR

…(3)

④ (3)式の計算例

まず、 22 RR として、分子のみを計算する。

2121

21212121

21

21

21

21

RRRR

RRRRRRRR

RR

RR

RR

RR

2121

221211

221211

RRRR

RRRRRRRRRR

2121

221

221

RRRR

RRRR

2121

1122

RRRR

RRR

よって

21

21

21

21

21

21

RR

RR

RR

RR

RR

RR

21

21

2121

11

2

2

RR

RR

RRRR

RRR

121

112 1

RRR

RRR

211

112

RRR

RRR

20℃ 21℃

抵抗値 抵抗温度係数 抵抗値

A 1R 1 1R

B 2R 02 22 RR

Page 5: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

4

ここで、 1111 RRR の条件を代入する

21111

11112

RRRR

RRRR

21111

11112

RRRR

RRRR

21111

112

RRRR

RR

2111

12

21111

121

RRR

R

RRRR

RR

問 6 答…(4)

解説

① 図の回路は点 ab を結ぶとブリッジの形をしている。

② 題意 ba VV より ab 間を線で接続しても電流は

流れない、すなわち平衡ブリッジである。

③ 平衡ブリッジであれば次式が成立する。

rR 816 ∴ Rr 2 …(1)

④ ブリッジ回路の合成抵坑 R0は

R0=200/25=8[Ω] …(2)

⑤ 合成抵坑 8= Rr

Rr

816

816…(3)

(3)式の r に(1)式を代入して整理すると 03242 RR となる。

R は抵抗値であるから、正の解を採用してR =4[Ω]

よって、 Rr 2 =8[Ω]

参考:(3)式の整理の例

RR

RR

8216

82168 →

R

RRR

324

216161288

2

→ R

RR

324

)1664(28

2

R

RR

324

16644

2

→ 64163244 2 RRR

→ 64161296 2 RRR → 966412160 2 RRR

→ 03242 RR

Page 6: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

5

問 7 答…(4)

解説

① 図 1 の合成抵坑x

xA

R

RR

6

690 ∴

x

xx

x

x

A

R

RR

E

R

R

EI

6

6690

6

690

また、電流 xI は並列抵坑の逆比例配分により

xxx

x

xxx

AxRR

E

R

R

RR

E

RII

6690

6

6

6

6

66906

6

…(1)

② 図 2 の合成抵坑x

xB

R

RR

4

470 ∴

x

xx

x

x

B

R

RR

E

R

R

EI

4

4470

4

470

ここから、電流 xI は

xxx

x

xxx

BxRR

E

R

R

RR

E

RII

4470

4

4

4

4

44704

4

…(2)

③ 題意より、(1)式=(2)式であるから

xx RR

E

6690

6

xx RR

E

4470

4

…(3)

④ (3)式を解くと xR =8[Ω]

参考:(3)式の解き方の例

xx RR

E

6690

6

xx RR

E

4470

4

xx RR 6690

6

xx RR 4470

4

xx RR 690540

6

xx RR 470280

4

xR96540

6

xR74280

4

xx RR 5.18704

4

16906

6

xx RR 5.1870

1

1690

1

xx RR 5.18701690 → xR5.220 → 8xR

Page 7: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

6

問 8 答…(3)

解説

① スイッチ S を開いたとき、誘導性負荷の大きさ Z は Z=140/37.5=28/7.5[Ω]

② 負荷の力率が 0.6 であるから負荷のインピーダンスZ は

5.7

4.22

5.7

8.168.06.0

5.7

28jjZ

③ スイッチ S を閉じたとき、回路の合成インピーダンス 0Z は Z0=140/50=2.8[Ω]

誘導性負荷と抵坑の合成インピーダンス 0Z は

8.2

5.7

4.22

5.7

8.16

5.7

4.22

5.7

8.16

0

jR

jR

Z → 2

22

22

2

2

0 8.2

5.7

4.22

5.7

8.16

5.7

4.22

5.7

8.16

R

R

Z …(1)

上式を変形すると 056.614668.1975343 2 RR の二次方程式ができる。

二次方程式を解くと R =8 [Ω]

参考:(1)の計算例

2

22

22

2

8.2

5.7

4.22

5.7

8.16

5.7

4.22

5.7

8.16

R

R

→ 2

22

22

2

8.2

5.7

4.22

5.7

8.16

5.7

5.7

5.7

4.22

5.7

8.16

R

R

→2

22

22

2

8.2

5.7

4.22

5.7

8.165.7

5.7

4.22

5.7

8.16

R

R

2

22

2

22

2

2

8.2

4.228.165.75.7

1

4.228.165.7

R

R

2

22

222

8.24.228.165.7

4.228.16

R

R →

Page 8: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

7

→ 76.50124.28225225.568.24.228.16 22222 RRR

→ 78425225.568.24.228.16 22222 RRR

→ 78425225.5684.7784 22 RRR → 56.614668.1975441784 22 RRR

→ 56.614668.19753430 2 RR → 056.614668.1975343 2 RR

二次方程式の解き方の例

056.614668.1975343 2 RR → 092.1776.52 RR

解の公式より

2

92.17476.576.52

R2

68.711776.3376.5

2

24.1076.5

2

8576.10476.5

→ 8

2

16 、 24.2

2

48.4

問 9 答…(2)

解説

① コンデンサの容量リアクタンス CCfCXC 500100021021 6 [Ω]

② 題意より電圧と電流の位相差は 60°(容量性であるから電流の方が進んでいる)

図はインピーダンスベクトルである。

③ 60°の直角三角形であるから R:XC =1: =1000:500/( C )

④ 上式の比を解くと C = 0.092[F]

問 10 答…(3)

① スイッチ S を①側に倒し定常状態に達した時、コンデンサの端子電圧は 2E [V]である。

② この状態でスイッチ S を② 側に倒すと、コンデンサの端子電圧が 2E で電池の端子電圧が

E である

から、図のような向きに放電電流が流れる。

③ この電流は S を②側に倒したとき(t =0)

電流を阻止するのは抵坑だけであるから

I =(2E-E )/R = E/R [A]の電流が流れる。

④ コンデンサの端子電圧が E になったとき

放電電流は 0 になる。

Page 9: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

8

問 11 答…(1)

解答

① ゲート・ソース間電圧 VGS を 0 又は負にしてドレイン・ソース間電圧 VDSを加えてもドレイ

ン電流 IDは流れない

② 次に、VDSを加えておいて VGS を正の方向に大きくしていくと、pn 接合には逆方向の電圧が

加わるから空乏層ができると同時に、ゲート基板上に負電荷の電子が誘起され、n 形反転層のチ

ャネルが形成されて IDが流れる。

③ チャネルが形成されると、VGS に比例してチャネル幅も広がり IDも増加する。

問 12 答…(5)

解説

① 負電荷をもつ電子は正極のほうに吸引力を受ける。

その静電力 f は f =eE[N]

② 運動の法則より f = am0 [N]

③ 加速度aの物体が t [s]後の速度vは atv (t の一次関数)

④ t [s]間に移動した距離 x は 2

2

1atx (t の二次関数)

⑤ 電子の運動エネルギーは 20

2

02

1

2

1atmvmW (t の二次関数)

Page 10: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

9

問 13 答…(1)

解説

① トランジスタはベースに正電圧が加わらないとベース電流、コレクタ電流は流れない。

② S がオフのとき、トランジスタは抵坑を介してベースに正の電圧が加わる。

③ すると、トランジスタはオン状態となり、ベースには図 1 に示すような向きに電流が

流れ、コンデンサは図示のように充電される。

④ 次に、S を閉じると、トランジスタのベースにはコンデンサに充電された電圧が、負の

電圧として加わるので、トランジスタはオフになる。このとき図 2 に示すような

向きに電流が流れ、コンデンサの充電電荷は放電する

⑤ コンデンサの放電によりトランジスタのベース電圧は負から正へ変化し、トランジス

タは再びオンする。

⑥ S をオフすると、ふたたび図 1 のように電流が流れ、コンデンサが充電されて元の状態

に戻る。

問 14 答…(3)

解説

① 導電率 1 S

lR

l

RS =

m

m2

=[Ω・m]

∴ 1 =

m

1=

m

S

② 電力量 W = Pt = [W・s]

③ インダクタンス L [H]または[Wb/A] i

NL

より[Wb/A] =[H]

④ 磁束密度 B [T]

Page 11: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

10

⑤ 誘電率 [F/m] d

SC

S

Cd

m

F

m

Fm2

問 15 答(a)…(2) (b)…(2)

解説

(a)

① 負荷をY回路に変換すると、抵抗 R とコンデンサ C は並列となる。

② Δ回路のコンデンサ容量 C は、Y回路に変換すると 3C になる。

CjCjZZY

3

11

3

1

3

1

③ 負荷の中性点と電源側の1端子を取り出すと下図のようになる.

④ ao 間のインピーダンス 0Z は

22

2031

3

31

3

1

3

CR

CRj

CR

RLj

CjR

Cj

R

LjZ

参考:分数部分の計算例

CRj

R

CRj

Cj

Cj

R

Cj

CRj

Cj

R

CjCj

CRj

Cj

R

CjR

Cj

R

3131

3

3

3

31

3

3

1

3

3

3

3

1

3

2

2

22222

2

31

3

31

3

3131

31

CR

CRjR

RCj

CRjR

CRjCRj

CRjR

22

231

3

31 CR

CRj

CR

R

⑤ 題意より負荷力率が 1 であるから、 0Z の虚数部は 0 である。

したがって

031

32

2

CR

CRjLj

この式より

22

2

2

91

3

31

3

CR

CR

CR

CRL

(b)

① 0Z の虚数分は 0 であるから 2

031 CR

RZ

R

CRVI

231

3

② 負荷抵抗R に流れる電流 RI は

CjR

Cj

R

CRVI R

3

1

3

1

31

3

2

(電流は、抵抗.リアクタンスに反比例して流れる。)

Page 12: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

11

2

2

31

131

3 CRR

CRVI R

参考:

CjR

Cj

3

1

3

1

の計算例

CRjCRj

Cj

Cj

Cj

CRj

Cj

CjCj

CRj

Cj

CjR

Cj

31

1

31

3

3

1

3

31

3

1

3

1

3

3

3

1

3

1

3

1

RI は、絶対値なので、上式の絶対値は 231

1

CR

③ 図を参照して 20 313

CRV

RIV R

(並列であるから 3C の端子電圧=R の端子電圧)

④ V0はY結線の相電圧ある。

この問題は静電容量 C の 端子電圧であるから線間電圧を求めねばならない。

線間電圧 V=V0× = 231 CRV = 291 CRV

問 16 答(a)…(1) (b)…(4)

解説

(a)

① 回路にインダクタンスが含まれる場合、電流は急激に変化できないで連続する。

② スイッチ S を投入直前の電流は 0 であるから、①の考え方より投入直後の電流も 0 である。

③ コンデンサ C で充電された電荷が放電するのであるから、S 投入直後の電流は増加する。

Page 13: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

12

④ コンデンサに充電されるのは直流であるから、充電放電は本来一定の値である。しかし、①

②③のように、コンデンサやコイルの充電放電においては、時定数の関係で時間の経過に伴って

変化することになる。このようなときの電流を振動電流という。

⑤ ②、③、④より振動電流の波形は(1)図である。

*t =0 のとき電流 ί が 0 であるのは(1)と(4)である。(4)は S 投入直後の電流が減尐して

いるから不適格である。

(b)

① 振動電流の角周波数は3

1000

103001030

11

63

LC

② 振動電流 ίは ί= tIm sin [A]で表される。

L の端子電圧 tLIt

iLV mL cos

[V] より最大電流

L

VI L

m

S 投入直後には L にコンデンサの充電電圧 100[V]が加わるから mLI 100[V]

03.03

1000

100

L

VI L

m

10[A]

③ T

f

2

2

∴ 01884.0

3

1000

22

T [s] → 18.8[ms]

問 17 答(a) …(5) (b)…(1)

解説

(a)

① 固定コイル F 1、F 2には負荷電流 I を流す。(従って、F 1、F 2コイルを電流コイルともいう。)

② 可動コイルには無誘導抵坑 R を直列にして、電圧 V に比例した電流を流す。

rR

VIV

(r:可動コイルの内部抵抗)

③ この時の駆動トルク PT ∝rR

VI

rR

VIK

駆動トルク PT は VI すなわち電力に比例する。

④ この種の計器を電流力計形といい、交直両用に用いられる。

Page 14: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

13

⑤ 負荷 Z が誘導性の場合、電流は電圧より位相が遅れる。

(b)

① 図は2台の単相電力計を用いて三相電力を測定する 2 電力計法という測定法である。

② 当測定法で注意すべき点は、電圧―電流ベクトル図を描くとき、平衡三相電圧の向き

と電力計の電圧コイルの正の向きが一致しないということである。

③ 図中の abV 、 bcV 、 caV は平衡三相電圧の向きである。

④ 単相電力計 1W の電圧の向きは acV 、 2W の電圧の向きは bcV となる。

⑤ caac VVV cbbc VVV

⑥ 1W の指示値はa相に流れる電流 aI とac間の電圧 acV および力率 30cos の積になる。

30cos1 acaVIP

⑦ ⑥と同じように、 30cos2 bcbVIP

⑧ 平衡三相負荷であるから III ba VVV bcac

⑨ cos3cos30cos230cos30cos21 VIVIVIVIPPP

Page 15: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

14

参考

*1 単相電力の公式 cosVIP ( はV と I の位相角)

*2 30cos30cos VIVIP

s i n30sincos30cossin30sincos30cos VIVI

cos3cos2

32cos30cos2 VIVIVI

*3 30 、 30 の角度

問 18 答(a) …(4) (b) …(4)

解説

(a)

① トランジスタ回路においてエミッタ電流 EI =コレクタ電流 CI +ベース電流 BI

BI が十分小さいものとしたとき、 CI = EI

② 図中の P 点、Q 点の電位を求める。図より bAB III 、ところが題意より bI が AI や BI に

比べて十分小さいものとするのであるから BI = AI

∴ BI = AI333 10700

12

1060010100

12

BA

CC

RR

V[A]

7

1210100

10700

12 3

3

AAP RIV [V]

Q 点の電位は P 点の電位より 0.6[V]小さい。 ∴ 6.07

12QV ≒1.114[V]

Page 16: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

15

③ エミッタ電流1000

114.1EI [A]

④ ①よりで CI = EI あるから

100050001000

114.112 DCEDECE RRIVccRIRIVccVce

316.5684.612 [V] → 5.3[V]

(b)

① 問題の図 3 において入力側のインピーダンスは、Cj

hiZ ie

1

2

1

2 1

ChZi ie

2

1

2

1

2 11

1

ie

ie

i

ie

i

hCh

v

Ch

vib

② L

C

C RRR

RR

0

0 とおく。 LbfeLc RihRiv 0

③ 問題の図 3 の回路の電圧増幅度を vAとすると i

Lbfe

i

vv

Rih

v

vA 0

2

1

2 11

1

ie

ie

i

i

Lfe

hC

h

v

v

Rh

2

1

2 11

ie

L

ie

fe

hC

R

h

h

Page 17: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

16

④ 問題の図2の回路の電圧増幅度 vA とすると以下の式となる。

L

ie

fe

v Rh

hA

⑤ 題意より2

1

2 11

2

1

2

1

ie

L

ie

fe

L

ie

fe

vv

hC

R

h

hR

h

hAA

∴ 11

1

iehC

∴36

1 10310102

1

2

1

iehCf ≒5.3[Hz]

Page 18: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

17

kWQH.P 89

JJ 1210

28222

1043210243

103100901031

.

.mCE

  

電力 解答解説

問 1 答…(2)

解説

水力発電所の出力Pは,使用水量をQ[m3/s],有効落差をH[m],水車と発電機の総合効率をη

とすると, で表される。この式から,出力の低下は,Qの低下で,原因箇

所は,(2)の水車を含む水位観測地点(上部水槽)より下流側水路である。

問 2 答…(4)

解説

節炭器は煙道ガスの余熱を利用してボイラ給水を加熱し,ボイラプラント全体の効率を高め

るものである。

問3 答…(4)

解説

復水器は,タービンの排気蒸気を冷却水で冷却凝縮して水に戻して復水を回収する装置であ

る。内部の真空度を高く保持することで,タービンの入口蒸気と出口蒸気の圧力差を大きくし,

タービンの効率を高めている。

問 4 答…(1)

解説

ウラン 235 の核分裂エネルギーE は,

E=mC 2[J]

m= U235 の量[kg]×質量欠損 0.09%

C=光束 3×108[m/s]

したがって,ウラン 235 を 3[%]含む原子燃料 1[kg]の核分裂により発生するエネルギーは,

Page 19: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

18

問5 答…(1)

解説

太陽光発電は半導体に光が入射したときに起こる光電効果を利用し,太陽の光エネルギーを

直接電気エネルギーに変換するものである。現在主として開発されている太陽電池は、シリコ

ンを原料とする結晶型太陽電池と,非晶質型太陽電池(アモルファス太陽電池)に大別される。

太陽光発電は半導体素子による発電のため可動部分がなく、保守も容易で、かつ小規模発電

から大規模な発電まで可能である。変換効率は 10 数%と低いが,発電時の環境負荷はゼロに

等しいエネルギーである。

問6 答…(4)

解説

(4) が誤りで,電力線と通信線の間に導電率の大きい地線を布設することにより,電力線から

の誘導電圧がこの地線で遮へいされ,通信線への電磁・静電誘導障害対策として効果がある。

(1) 架空送電線路が通信線路に接近していると,通信線路に電圧が誘導されて設備やその取扱

者に危害を及ぼす等の障害が生じるおそれがある。この障害を誘導障害といい,静電誘導障

害と電磁誘導障害とがある。

(2) 誘導障害は両線路間の静電容量や相互インダクタンスの不平衡により通信線に誘導電圧

を発生し誘導障害を生じるが電力線のねん架を十分行うことで防止できるが,1線地絡事故

時には地絡電流や零相電圧によって,通信線に誘導電圧が発生し障害を生じる。

(3) 1線地絡事故時の地絡電流により,電磁誘導電圧が生じるから,中性点接地抵抗を高くす

ることは地絡電流が低くなり誘導電圧の低減となる。又誘導障害は誘導電圧だけでなく,そ

の継続時間にも比例するから,高速遮断し誘導障害を防ぐ。

(5) 同軸ケーブルの遮へい効果,電気的影響を受けない光ファイバーは有効な誘導障害対策で

ある。

問 7 答…(1)

解説

異常電圧の種類

Page 20: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

19

問 8 答…(5)

解説

(5) 補償リアクトル接地方式

ケーブル系統は,対地静電容量が大きく,1線地絡

事故が発生した時,故障回線には大きな充電電流を含

む事故電流が流れ,事故前にあった対地電圧 に対し

て,ほぼ 90°近い進み電流となる。保護リレーは電圧と事故電流で動作するため、電圧より

90°進むと動作が困難となる。

この対策として図のように中性点接地抵抗器 R と並列にリアクトル L を接続し IL と IC が相

殺されて事故電流の位相を改善し保護継電器の動作を確実にする。このリアクトルを補償リア

クトルという。

問 9 答…(1)

解説

問題に与えられた図を簡略化すると,下図のようになる。

題意にある損失を考えない場合、変圧器の一次側の電力と二次側の電力は等しいから,

OCGR

R L

C

ICIR

ILIC

V

V

2968810510080100080105

698461051008090080105

....V

....V

b

a

 

 

A

6400

1236400

19950

10010590105

1

1

.I

I

≒     

  

Page 21: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

20

直列ギャップ付

避雷器酸化亜鉛形

酸化亜鉛素子炭化けい素素子

直列ギャップ

避雷器

ZnO素子

SiC素子

電流

電圧

数十μA 数100A

常規対地電圧

問 10 答…(1)

解説

・避雷器としては,酸化亜鉛形避雷器(ZnO 素子のギャップレス避雷器)が全面的に採用され

ている。ZnO 素子は非直線抵抗特性が従来のギャップ付き避雷器の SiC 素子(炭化ケイ素素子)

に比べて大幅に向上しており,常規対地電圧で流れる電流が数十μA 程度であるため,続流を

カットするための直列ギャップは不要となる。

・避雷器の制限電圧とは,避雷器が放電しているときに

避雷器の両端(端子間)に残る電圧をいう。

・送電線路や発変電所に設置される電力設備等の絶縁強度

について,安全性と経済性の協調のとれた設計とすること

を絶縁強調といい,外部過電圧そのものの大きさを低減する

ものではない。

架空送電線は雷の襲撃を最も受けやすい設備であるが,

そこの絶縁をベースに,発変電所では,架空地線などに

よる直撃雷からの遮へいと,送電線路を介して入ってくる

異常電圧に対しては避雷器を適切に配置して抑制すること

を前提に,その制限電圧に対して各機器の絶縁設計を行っている。

問11 答…(2)

解説

マーレーループ法はホイートストンブリッジの原理を応用した直流抵抗ブリッジで,図のとおり

0-1000まで目盛ったしゅう動抵抗が主体となっており,故障点までの距離Xは,ブリッジの平衡条

件から、次のように求められる。(次ページの図も参照)

aXL2Xa1000

aXaL2aXX1000

500

aL

1000

aL2X

Page 22: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

21

Aa

ケーブル

ケーブル

故障点

短絡する

電源

1000

検流計

0

1000-a

配電用変電所

負荷時タップ切換変圧器

負荷時電圧調整器

昇圧器

変圧器タップ調整並列コンデンサ

(送出電圧制御)

直列コンデンサ

問12 答…(5)

解説

スポットネットワーク受電設備は,図に示

すように,通常,特別高圧配電線から3回線

で引き込み,それぞれ受電用断路器を経てネ

ットワーク変圧器に接続し,各低圧側はプロ

テクタ遮断器を経て母線に並列に接続されて

いる。

スポットネットワーク方式の保護装置とし

ては,特高側の停電に対するほかの特高回線

からの逆流を防止するためにネットワークプ

ロテクタが使用される。

ネットワークプロテクタはネットワーク変圧器の低圧側にあって,自動再閉路特性及び開閉

制御の機能を最も簡単な構造のもとに満足させるようにした一種の遮断装置で,遮断器と継電

器部とからなっており,次の三つの機能をもっている。

①無電圧投入特性,過電圧(差電圧)投入特性,③逆電力遮断特性

問 13 答…(5)

解説

配電線の電圧調整方法

Page 23: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

22

配電用変電所 負荷時タップ切換変圧器(LRT),負荷時電圧調整器(LRC)の設置

高圧線 昇圧器の設置

電力用コンデンサ(並列・直列)の設置

電圧の格上げ(6.6kV-22(33)kV),配電線の太線化,回線切替え

柱上変圧器 タップ位置の変更,変圧器ごとの負荷分担区域の適正化

低圧線 電圧の格上げ(100/200V→240/415V),太線化,増設

問14 答…(3)

解説

(3) 絶縁材料中の水分が含まれると絶縁耐力は低下する。したがって,水分が尐ないほど,絶

縁性能はよい。

絶縁材料の主な劣化原因として次の要因に大別されるが,これらの要因が複雑に絡み合って

いる場合が多い。

1. ほとんどの絶縁物は,温度が上昇するに従って,絶縁耐力の低下,誘電損の増大および絶

縁抵抗の低下を起こす.…熱的要因

2. 長時間の電圧印加により,絶縁耐力は-般に低下する.…電気的要因

3. 圧力や振動などによって,絶縁物が劣化することもある…機械的要因

4. 日光の直射,湿気の多い場所や酸・アルカリなどにさらされる場所での使用による絶縁劣

化…環境要因

問15 答(a)…(5) (b)…(4)

(a) 発電端熱効率ηdは,重油消費量をB [kg],重油の発熱量をH [kJ/kg]とし,発電電力量を

W [kWh]とすると,電力量[kWh]と熱量[kJ]の関係は,1[kWh]=3600[kJ]から,

(b)

102[t][kg]10102.27 3 ≒≒ これより  

4044000

10500360036003600 3

.H

WB,

BH

W

dd

[kg]103.15100

1510102H

[kg]107.86100

8510102C

33

33

素量  重油に含まれる水

素量  重油に含まれる炭

Page 24: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

23

  

  

≒   

は,絡電流 したがって,三相短

   

インピーダンスは, 短絡点からみた合成

   

は, 線路インピーダンス

   

と,スを二次側に換算する 変圧器インピーダン

kA5.10A1046.1021.1102.0

3

22000

21.1102.024.010.097.0002.0

24.010.05.048.020.0

97.0002.066

2273.8018.0

3

22

2

S

S

I

I

jjj

jj

jj

問16 答 (a)…(5) (b)…(2)

解説

(a)

(b)

短絡事故時の 22[kV]母線の電圧 V は,母線から事故点までの電圧降下に等しい。

][m1018.10.21

1052.247

][m1052.2474

103.154.22

12

107.864.22

]22.4[m]22.4[k[kmol1[kg]4OHOH2

]22.4[m]22.4[k[kmol112[kg]COOC

363

3333

3

222

3

22

≒論空気量は,したがって,必要な理

  酸素量

素量は,  重油の燃焼に必要な酸

必要燃焼に酸素が より,水素  

必要燃焼に酸素が より,炭素 

式重油燃焼時の化学反応

kVV 7144710104602401003 22 ...V ≒

Page 25: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

24

問17 答(a)…(3) (b)…(4)

(a)

(b)

[V]

[V]

67821826600

8181216600

1030022

2

2

3

2

2

V

.RI

sinXcosRI

  

 ≒  

1であるから,末端の需要家の力率が

で表される。は,電圧降下・単相2線式配電線の

7014[V][V]

[V]

A

[V]

[V]

[V]

67013763496378

7634603518031236222

23626300

6900

806600

10300

963786900

630046986

4698643866600

4386602518021806600

1030022

80

1111

1

3

1

2

2

3

2

...V

.....sinXcosRI

..

I

..'V

..V

.....

sinXcosRI

.

S 送電端電圧

≒  

は,の電圧降下送電端から昇圧器まで

」「≒昇圧器一次側電流

≒昇圧器一次側電圧

  

 ≒  

の場合,末端の需要家の力率が

Page 26: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

25

機械 解答解説

問 1 答…(4)

解説

直流発電機は,界磁巻線に界磁電流を流して形成した主磁束の中で,電機子を回転させて起電

力を発生させる.起電力によって電機子巻線に電機子電流が流れると,電機子巻線にも磁束が作

られる.この電機子巻線の磁束が,界磁巻線の主磁束を減尐させるなどの影響を直流発電機の電

気子反作用という.

直流発電機の電気子反作用の対策として,補極や補償巻線を設ける方法がある.補極は電機子

と直列に接続して整流子付近に配置し,整流時の火花を防止する.補償巻線は,界磁表面に巻線

を配置し,電機子電流と逆向きの電流を流して,主磁束を減尐させる磁束を打ち消す.

問 2 答…(1)

解説

a.巻線形誘導電動機は,二次回路(回転子回路)をスリップリングで外部回路と接続し,外部回路

の抵抗値を増減することで発生トルクを変化させることができる.比例推移の特性により,すべ

り 1 の始動時に,最大トルクを発生させることもできる. ← (ア)(イ)

b.Y-△始動は,始動時に Y 結線で電圧を下げて始動し,回転数が定格速度近くになったら△結

線に切り換えて電圧を上げる方法である.補償器始動は,単巻変圧器で 40~80%くらいの低い電

圧で始動させ,定格速度付近で全電圧を加えるものである. インバータ始動は,電圧と周波数の

両者を下げて始動し,回転数の上昇に従い両者を上げていくスムーズな始動法である.← (ウ)(エ)

c.三相誘導電動機は,位相が 120°異なる 3 組の電圧が印加されるから三相コイルに回転磁界が

形成され,回転子が駆動する.単相誘導電動機は,主コイルが形成する磁界とは位相が異なる磁

界を発生する補助コイルやくまとりコイルを設け,回転磁界や移動磁界を等価的に形成して回転

子を駆動する. ← (オ)

Page 27: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

26

問 3 答…(3)

解説

回転速度が n 1=1200 [min-1]に到達したときの滑り s 1は,同期速度が n s=1500 [min-1]

2.05001

200150011

1

s

s

n

nns

二次端子に現れる電圧 V 2[V] は,回転子拘束時に現れる電圧が V 2s=140[V]より

V 2= s 1V 2s=0.2×140=28 [V] ← (ア)

一次側から供給する電力 P 1[W],機械負荷 P m[W]及び外部抵抗で消費される電力 P 2c[W]の関

係は, P 1= P m+P 2c= P m+1×P 2c ←したがって、(イ)は 1

P 2c= s 1P 1=0.2×P 1 ←したがって、(ウ)は 0.2

電力 P 2c[W]と機械負荷 P m[W]関係は,

P 2c= s 1P 1= s 1(P m+P 2c)=s 1P m+s 1P 2c

移項して整理すると,

mmms PPPs

sP

25.0

2.01

2.0

1 1

1

2 ←したがって、(エ)は 0.25

問 4 答…(4)

解説

発電機一相の誘導起電力は,無負荷時の出力端子と中性点間の電圧であり,E=424.2[V]である.

発電機に 1 相当たり R +jX L[Ω]の負荷を接続して,I=50[A]の電流が流れたとき,発電機の同

期リアクタンス X d=3[Ω]を含めた 1 相のインピーダンス Z [Ω]は,

484.850

2.424||

I

EZZ

[Ω]

負荷の抵抗 R [Ω]は,リアクタンスが X L=3[Ω]より,

6)33(484.8 2222 ≒ Ld XXZR [Ω]

負荷 1 相のインピーダンス Z R[Ω]は,

7.636 2222 ≒ LR XRZ [Ω]

負荷の相電圧 V R[V]は,V R =I Z R=50×6.7=335 [V]

したがって,発電機の出力端子間電圧 V [V]は,

V = 3 V R= 3 ×335≒580 [V] → 581 [V]

Page 28: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

27

問 5 答…(3)

解説

同期電動機の V 曲線は,界磁電流を増減した時の電機子電流の状態を示すもので,力率 100[%]

のとき,電機子電流は一番尐なくなる V 曲線の底部に位置する.すなわち,進み力率の状態から

界磁電流を減尐させると,電機子電流も減尐して力率 100[%]の V 曲線の底部に達する.さらに

界磁電流を減尐させると,遅れ力率の状態になり,電機子電流は増加していく.

問 6 答…(1)

解説

a.電気機器の鉄心は,渦電流損を尐なくするため絶縁した薄い鉄板を積み重ねた積層鉄心である.

← (ア)

b.コイルに生じる銅損は,断面積が大きくてコイルの電気抵抗が小さいほど尐ない. ← (イ)

c.磁束が鎖交する電気機器には鉄損が生じ,鉄損は渦電流損とヒステリシス損からなる. ← (ウ)

変圧器は静止器であるから,回転機に生じる機械損は存在しない. ← (エ)

d.ヒステリシス損 P h[W/kg]は,ヒステリシス定数を k h,周波数を f [Hz],

最大磁束密度を Bm[T]とすれば,P h=k hfBm1.6~2[W/kg]で表される.

最大磁束密度 Bm[T]が一定であれば,ヒステリシス損 P h[W/kg]は,周波数 f [Hz]に比例する.

← (オ)

問 7 答…(2)

a.出力 P 1=1000[W],鉄損 p i1=40.0[W], 銅損 p c1=40.0[W]で運転しているときの効率η1[%]

は, ]%[931000.400.401000

1000100

111

11 ≒

ci ppP

P ← (ア)

b.出力電圧一定で出力を P 2=500[W]に下げた場合の銅損 p c2[W]は,

0.100.401000

5002

1

2

1

22

cc p

P

Pp [W] ← (イ)

効率 2 [%]は, ]%[911000.100.40500

500100

212

22 ≒

ci ppP

P ← (ウ)

Page 29: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

28

c.出力 P 1=1000[W],電圧 V 1[V],電流 I 1[A]から,出力 P 1=1000[W]が同じで出力電圧が 2

0[%]低下した時の電流 I 2[A]は,P 1=V 1I 1=(1-0.2)V 1I 2の関係より,

]A[25.18.0)2.01(

1

1

11

1

12 I

V

IV

V

PI

銅損 p c3[W]は, ]W[5.620.4025.1

2

1

11

2

1

23

I

Ip

I

Ip cc ← (エ)

出力 P 1=1000[W],鉄損 p i3=25.5[W],銅損 p c3=62.5[W]のときの効率η3[%]は,

]%[921005.625.251000

1000100

331

131 ≒

ci ppP

P ← (オ)

問 8 答…(3)

解説

三相変圧器が(3)のような Y-Δ結線のとき,二次電圧の位相が 30°遅れる.すなわち,三相

変圧器の一次側が Y 結線のとき,線間電圧が V 1であれば相電圧は3

1

1

VE になり,位相が 30°

遅れる.したがってΔ結線の二次側には,位相が 30°遅れた相電圧に基づく電圧 V 2を誘起する

から,結果として.二次電圧の位相は 30°遅れる.

問 9 答…(3)

解説

回路は,サイリスタ S1および S 2がアノードとカソードを逆にして並列接続され,抵抗負荷

に直列接続されている.したがって,交流電源 e の正の半周期はサイリスタ S1,負の半周期はサ

イリスタ S 2でそれぞれ電圧が制御可能になっている.サイリスタ S1および S 2の両端電圧υth

の電圧波形を見ると,正の半周期は位相角ωt =αからωt =πまでが電圧が零になっている.

負の半周期は,サイリスタ S1および S 2の両端に交流電源 e の電圧波形がそのまま出ている.し

たがって,サイリスタ S1は,位相角ωt =αからωt =πまでが導通状態で,サイリスタ S 2は

導通しないオフ状態で運転されている,

Page 30: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

29

問 10 答…(3)

解説

パワートランジスタは電力を制御するもので,オフ状態(遮断領域)と,オン状態(導通領域)を

切り換える電力スイッチとしての機能するトランジスタである,したがって,遮断領域と,能動

領域を切り換えるものではない.

問 11 答…(4)

解説

高温度の物体が発する光の放射を温度放射という.物体の温度が高まるにつれ,赤熱状態から,

橙色,黄色の発光状態を経て白熱状態に移る.色温度は,物体の光色を表す指標で,これと同一

の光色を示す黒体の温度[K]で示される.色温度が高いほど白色状態になる.

黒体は,入射する光の全部を吸収し,反射も透過もしない吸収率が 1 の理想物体であり,また,

ある温度において,その温度におけるすべての波長が放射されるものでもある.

問 12 答…(5)

解説

ヒートポンプは,室内の熱を室外へ放出したり,室外の熱を吸収して室内に取り込んだりする

ものである.効率が良く省エネ効果が高いから近年,広く普及し,エアコンや冷蔵庫,給湯器な

どはヒートポンプ方式になった.

エアコンの冷房時は圧縮機を駆動する機械的な仕事 W[J]で,室内より冷媒を介して熱量 Q 1[J]

を吸収し,室外へ熱量 Q 1[J]を放出する.このとき,ヒートポンプの効率は, W

Q1 である.

暖房時は圧縮機を駆動する機械的な仕事 W[J]で,室外より熱量 Q 1[J]を吸収して,室内へ熱量

Q 2[J]を取り込む.このとき,熱量 Q 1[J]と熱量 Q 2[J]の間には Q 2=Q 1+W の関係が成り立ち,

ヒートポンプの効率は, W

Q

W

WQ

W

Q 112 1

となり,1 より大きくなる.

この効率ηは成績係数(COP)とも呼ばれる.

Page 31: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

30

問 13 答…(1)

解説

自動制御は,シーケンス制御とフィードバック制御に大別されるが,それぞれが単独に用いら

れるのではなく,シーケンス制御のなかのサブループにフィードバック制御が組み込まれて用い

られている.

シーケンス制御は,あらかじめ定められた順序にしたがって制御の各段階を進めて行くもので,

プログラマブルコントローラに替わるまでは,電磁リレーを用いた有接点のリレーシーケンスで

あった.

リレーシーケンスにおいて,二つの相反する動作を行う電磁リレーがある場合,一方の電磁リ

レーがオン状態のとき,他方の電磁リレーはオン状態にはならないインターロック構成になって

いる.例えば電動機の正転と逆転の電磁リレーがある場合,正転の電磁リレーがオン状態で電動

機の正転しているとき、逆転のスイッチを入れてもインターロックによって逆転の電磁リレーは

オン状態にはならないようになっている.

タイムチャートを見れば,電磁リレーのオン,オフ状態など,シーケンス制御の動作の全容が

分かる.

問 14 答…(1)

解説

図の論理回路の出力 Z は,

CBABACBABAZ )()(

この論理式をド・モルガンの定理を使って整理すると,

CBACBACBACBA

CBACBACBBBAABAA

CBABACBABA

CBABACBABA

CBABACBABA

CBABACBABA

CBABACBABAZ

)(

)()(

)()(

)()(

以上の論理式の結果と一致する真理値表は,(1)である.

Page 32: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

31

問 15 答 (a)…(2) (b)…(1)

解説

(a)

変圧器の巻数比a は,定格一次電圧が V 1n=2000[V],定格二次電圧が V 2n=100[V]より,

20100

2000

2

1 n

n

V

Va

変圧器の百分率抵抗降下p [%]は,一次巻線抵抗が r 1=0.2[Ω],二次巻線抵抗が r 2=0.0005[Ω] ,

定格二次電流が I 2n=1000[A]より,

[%]1100100

0005.020

2.01000

1002

2

22

1

2

n

n

V

ra

rI

p

百分率リアクタンス降下 q [%]は,一次漏れリアクタンスが x 1=0.6[Ω],二次漏れリアクタンス

が x 2=0.0015[Ω]より,

[%]3100100

0015.020

6.01000

1002

2

22

12

n

n

V

xa

xI

q

変圧器の百分率インピーダンス降下 Z [%]は,

16.331% 2222 ≒ qpZ [%]

(b)二次側に力率 cosθ=0.8(遅れ)の定格負荷を接続しているときの電圧変動率ε[%]は,

[%]60.2

8.0138.01

sincos

2

qp

問 16 答 (a)…(5) (b)…(3)

解説

(a)

界磁電流 I f 1 [A]で,回転数が N 1=600[min-1] ,誘導起電力が E 1=200[V] ,電機子電流

が I 1=20 [A]のときのは電機子電圧 V 1[V]は,電機子抵抗が r a=0.4 [Ω]より,

V 1=E 1+r a I 1=200+0.4×20=208 [V]

Page 33: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

32

(b)

界磁電流が I f 1 [A]のときの磁束をφ1 [Wb]とすると,界磁電流が [A]2

112 ff II のときの磁束

φ2 [Wb]は,界磁磁束は界磁電流に比例するから, [Wb]2

112 になる.

回転数が N 2=1320[min-1] で,界磁電流が [A]2

112 ff II のときの誘導起電力が E 2[V]は,電

機子回路の比例定数を K として,

[V]2202006002

1320

2

2

2

1 1

1

2

2

2

1

21

11

2

11

2

1

EN

NE

N

N

N

N

NK

NK

E

Eから

このときの機械出力 P 2[W]は,回転数に比例することより,比例定数を K 2として,

[W]880020200600

132011

1

2

1

1

2

2

2

1

2

12

2

1 IEN

NP

N

NP

N

N

NK

NK

P

Pから

電機子電流が I 2 [A]は, [A]40220

8800

12

2

2 E

PI

電機子電圧 V 2[V]は, V 2=E 2+r aI 2=220+0.4×40=236 [V]

問 17 答 (a)…(1) (b)…(2)

解説

(a)

一つのダイオードで発生する損失 P d[W]は,ダイオードの順電圧降下が V F=1.0[V],直流電

流が I d=36 [A]で,通電期間が 1 サイクルの3

1であるから,

12360.13

1

3

1 dFd IVP [W]

(b)

出力電圧 V d [V]は,入力交流電圧 V L=200[V],周波数 f =50[Hz],交流側のリアクトルの

インダクタンス L L=5.56×10[H]を与えられた式に代入して,

]V[262

0.12361056.55023

20023

22323

2323

4

≒             

             

FdLLFdLd VILfVVIXVV

Page 34: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

33

問 18 答 (a)…(5) (b)…(3)

(a)

論理式 X を,ド・モルガンの定理を使って NAND 回路及び NOT 回路で実現する式に変形する

と,次のようになる.

DCBADCADBBA

DCBADCADBBA

DCBADCADBBA

DCBADCADBBAX

(b)

次は,論理式 X を NOR 回路及び NOT 回路で実現する式に変形すると,以下のようになる.

DCBADCADBBA

DCBADCADBBA

DCBADCADBBA

DCBADCADBBAX

Page 35: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

34

法規 解答解説

問 1 答…(2)

解説

a. 電気事業法第 43 条第1項「事業用電気工作物を設置する者は, 事業用電気工作物の工事,

維持及び運用に関する保安の監督をさせるため,経済産業省令で定めるところにより, 主任技

術者免状の交付を受けている者のうちから,主任技術者を選任しなければならない。」

第三種主任技術者:電圧 50000V未満の事業用電気工作物(出力 5000kW 以上の発電所を除く)の

保安監督

b. 電気事業法第 43 条第 2 項に「自家用電気工作物を設置する者は,経済産業大臣の許可を受

けて,主任技術者免状の交付を受けていない者を主任技術者として選任することができる。」こ

の主任技術者は当該事業所に勤務し,当該事業所のみの主任技術者として許可される。

第一種電気工事士試験に合格した者:電圧 7000V以下,最大電力 500kW 未満の需要設備

第二種電気工事士免状の交付を受けた者:電圧 7000V以下,最大電力 100kW 未満の需要設備

c. 電気事業法施行規則第52 条第2 項に「電圧7000V 以下の需要設備,出力1000kW 未満の発

電所の保安の監督に係る業務(以下「保安管理業務」という。)を委託する契約の承認を受けた

とき」主任技術者を電気保安協会,管理技術者協会等に委託できる。

問 2 答…(2)

解説

事業用電気工作物の保安体制として,自主保安として電気事業法第 39 条で事業用電気工

作物の維持を規定し,これに適合しないときは国の直接監督として,40 条で技術基準適合

命令を規定している。

第 40 条(技術基準適合命令) 「経済産業大臣は,事業用電気工作物が経済産業省令で定める

技術基準に適合していないと認めるときは,事業用電気工作物を設置する者に対し,その技

術基準に適合するように事業用電気工作物を修理し,改造し,若しくは移転し,若しくはそ

の使用を一時停止すべきことを命じ,又はその使用を制限することができる。」

問3 答…(4)

解説

a. 地絡電流の発生による電位上昇,混触による低電圧電路への高電圧の侵入,また絶縁が破

壊された電気機器への接触等による人体への危害及び物件の損傷を防止するため,電技第 10

条で「電気設備の必要な箇所には,異常時の電位上昇,高電圧の侵入等による感電,火災そ

Page 36: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

35

の他人体に危害を及ぼし,又は物件への損傷を与えるおそれがないよう,接地その他の適切

な措置を講じなければならない。」

b. 電気設備の接地の方法は,電技 11 条で「電気設備に接地を施す場合は,電流が安全かつ確

実に大地に通ずることができるようにしなければならない。」

問4 答…(5)

解説

(1) 電技7条(電線の接続)「電線を接続する場合は,接続部分において電線の電気抵抗を増加

させないように接続するほか,絶縁性能の低下(裸電線を除く。)及び通常の使用状態にお

いて断線のおそれがないようにしなければならない。」

(2) 解釈第12条(電線の接続法)1項1号イ「裸電線相互又は裸電線と絶縁電線,キャブタイ

ヤケーブル若しくはケーブルとを接続する場合は,電線の引張強さを20%以上減少させな

いこと。」

(3) 解釈第166条(屋内に施設する低圧用の配線器具の施設)4項「屋内に施設する低圧用の配

線器具に電線を接続する場合は,ねじ止めその他これと同等以上の効力のある方法により,

堅ろうに,かつ,電気的に完全に接続するとともに,接続点に張力が加わらないようにす

ること。」

(4) 解釈第177条(合成樹脂管工事),第178条(金属管工事)の各1項3号「 合成樹脂管内,

金属管内では,電線に接続点を設けないこと。」

(5) 解釈第162条(屋内電路の対地電圧の制限)第2項1号ハ「定格消費電力が2kW以上の電気

機械器具及びこれのみに電気を供給するための屋内配線を次により施設する場合において,

電気機械器具は,屋内配線と直接接続して施設すること。」

問5 答…(2)

解説

電技第 46 条(常時監視をしない発電所等の施設)では,第1項(本問 a.)では,常時監視をし

なければならない発電所の要件を定めていて,第2項(本問 b.)では,一定の条件を付すことに

より常時監視を不要とするが,異常が生じた場合に安全に停止できなければならないことを規

定している。

a. 異常が生じた場合に人体に危害を及ぼし,若しくは物件に損傷を与えるおそれがないよう,

異常の状態に応じた制御が必要となる発電所,又は一般電気事業に係る電気の供給に著しい

支障を及ぼすおそれがないよう,異常を早期に発見する必要のある発電所であって,発電所

の運転に必要な知識及び技能を有する者が当該発電所又はこれと同一の構内において常時

監視をしないものは,施設してはならない。

b. 上記aに掲げる発電所以外の発電所又は変電所(これに準ずる場所であって,十万ボルト

を超える特別高圧の電気を変成するためのものを含む。以下この条において同じ。)であって,

Page 37: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

36

発電所又は変電所の運転に必要な知識及び技能を有する者が当該発電所若しくはこれと同

一の構内又は変電所において常時監視をしない発電所又は変電所は,非常用予備電源を除き,

異常が生じた場合に安全かつ確実に停止することができるような措置を講じなければなら

ない。

問6 答…(1)

解説

解釈第1条(用語の定義)

(1) 18 項:「逆潮流」とは,一般電気事業者及び卸電気事業者以外の発電設備等設置者の構内

から,一般電気事業者が運用する電力系統側へ向かう有効電力の流れをいう。

(2) 24 項:「転送遮断装置」とは,遮断器の遮断信号を通信回線で伝送し,別の構内に設置さ

れた遮断器を動作させる装置をいう。

(3) 21 項:「自立運転」とは,発電設備等が電力系統から解列された状態において,当該発電

設備等設置者の構内負荷にのみ電力を供給している状態をいう。

(4) 19 項:「単独運転」とは,発電設備等が連系している電力系統が,事故等によって系統電

源と切り離された状態において,連系している発電設備等の運転だけで発電を継続

し,線路負荷に有効電力を供給している状態をいう。

(5) 20 項:「逆充電」とは,一般電気事業者及び卸電気事業者以外の者が設置する発電設備等

のみが,一般電気事業者が運用する電力系統を加圧し,かつ当該電力系統へ有効電

力を供給していない状態をいう。

問 7 答…(3)

解説

低圧引込線の施設については解釈第 97 条(低圧引込線の施設)で,使用する電線,電線の

高さについて規定している。

a. 電線は,ケーブルである場合を除き,引張強さ 2.30kN 以上のもの又は直径 2.6mm 以上の

硬銅線とする。ただし,径間が 15m 以下の場合に限り,引張強さ 1.38kN 以上のもの又は直

径 2mm 以上の硬銅線を使用することができる。

b. 電線の高さは,次によること。

① 道路(車道と歩道の区別がある道路にあっては,車道)を横断する場合は,路面上 5m

(技術上やむを得ない場合において交通に支障のないときは,3m)以上。

② 鉄道又は軌道を横断する場合は,レール面上 5.5m 以上。

Page 38: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

37

問 8 答…(2)

解説

a. 解釈第 246 条(アーク溶接装置の施設)第1項1号「可搬型の溶接電極を使用するアーク

溶接装置を施設するとき,溶接変圧器は,絶縁変圧器であること。」第1項5号「被溶接材又

はこれと電気的に接続される持具,定盤等の金属体には,D 種接地工事を施すこと。」

b. 解釈第 234 条(プール用水中照明灯等の施設)第1項2号「照明灯に電気を供給するため

には,1 次側電路の使用電圧及び 2 次側電路の使用電圧がそれぞれ 300V 以下及び 150V 以

下の絶縁変圧器を使用すること。」第1項3号イ「絶縁変圧器の 2 次側電路は,接地しない

こと。」

c. 解釈第 225 条(遊戯用電車の施設)第1項6号「遊戯用電車(遊園地,遊戯場等の構内に

おいて遊戯用のために施設するものをいう。)に電気を供給するために使用する変圧器は,絶

縁変圧器であること。」

問 9 答…(1)

解説

解釈第 185 条(ライティングダクト工事)からで,

(1) 第 1 項3号「ダクトの支持点間の距離は,2m 以下とすること。」

(2) 第1項6号「ダクトは,造営材を貫通して施設しないこと。」

(3) 第1項5号「ダクトの開口部は,下に向けて施設すること。ただし,次のいずれかに該当

する場合に限り,横に向けて施設することができる。」

(4) 第1項7号「ダクトには,合成樹脂その他の絶縁物で金属製部分を被覆したダクトを使用

する場合を除き,D 種接地工事を施すこと。ただし,対地電圧が 150V 以下で,かつ,ダ

クトの長さ(2 本以上のダクトを接続して使用する場合は,その全長をいう。)が 4m 以下

の場合は,この限りでない。」

第 1 項8号「ダクトを人が容易に触れるおそれのある場所に施設するときは,電路に地絡

を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設すること。」

(5) 第1項2号「ダクトは,造営材に堅ろうに取り付けること。」

問 10 答…(5)

解説

CB形は主遮断装置として高圧交流遮断器が使用されるタイプのもので,遮断器は負荷電流

はもとより三相短絡電流などの事故電流も遮断可能であるので,その保護は過電流継電器

(OCR)と遮断器により行っている。CB形は変圧器設備容量が小容量のものから大容量の

ものまで幅広く用いられている.

Page 39: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

38

  ≒  

       

変圧器定格容量

負荷容量  変圧器利用率     

     

     

1日中の銅損電力量1日中の鉄損電力量

1日中の供給電力量  

97.8[%]10092.316.2276

276

h][kW92.3h][W3920

655030

1/108550

30

9.0/154550

30

8.0/24

A][kV

A][kV

h][kW16.2h][W21602490

h][kW276610815424

[%]100h][kWh][kW

h][kW

222

3

2

32

2

21

2

1

i

tPtPtPW

W

W

WWW

W

cNcNcNc

i

一方,PF・S形では,主遮断装置に高圧交流負荷開閉器(LBS)と高圧限流ヒューズ(PF)

を使用したものである。高圧交流負荷開閉器は,負荷電流の開閉や 1 線地絡時の事故電流は遮

断可能であるが,短絡電流などの大きな事故電流は遮断できないので,過負荷保護や地絡保護

は過電流継電器と高圧交流負荷開閉器で遮断し,短絡保護は限流ヒューズで行うようにしてい

る。PF・S形は設備容量がキュービクル式は 300[ AkV ]以下に使用されている。

問11 答 (a)…(3) (b)…(2)

解説

(a) 全日効率ηdは,次式から求める。

(b)

問12 答 (a)…(4) (b)…(3)

解説

(a) 不等率は,次式で求まる。

[%]

[%][kW]

[kW]

4810024

24276

100

≒    

  その日の最大需要電力

1日の平均需要電力日負荷率

/

04112000

12500

12000200040006000

12500200040006500

.

P

PPPP

P

P

m

LCLBLAL

m

L

≒ 不等率

時の間で,時~は  

  

   最大電力各負荷を総合した合成

各負荷の最大電力の和不等率=

[kW]1614

[kW]

[kW]

[kW]

Page 40: 平成23年度 電験三種 解答・解説€¦ · 4 224 3 16R → 96 12 R R 2 16 R 64 → 0 R 2 16 R 12 R 64 96 → 5 問7 答…(4) 解説 ① 図1 の合成抵坑 x x A R R R

39

[%]4.90100566712000

12000cos

[kvar]56676.0

8.02000

8.0

6.040000QQQQ

[kW]12000200040006000PPPP

[%]100A][kVQ(P

[kW]Pcos

22

CBA

CBA

22

≒   

≒    

    

)の総和最大負荷時の無効電力

の総和最大負荷時の有効電力総合力率

[A] 8103

6600100150033502

3332

6

21

...

VCCfI

I

g

g

≒    

  

は,次式で求まる。り地絡電流  右図の等価回路よ

(b) 総合力率は,次式で求まる。

問13 答 (a)…(3) (b)…(4)

解説

(a)

(b)

地絡保護協調

高圧需要家の地絡継電装置と配電用変電所の地絡継電装置とで,時限協調と地絡電流協調を

とる.

① 時限協調

配電用変電所の地絡継電装置の動作時間>需要家の地絡継電装置の動作時間+遮断器の動作

時間

② 地絡電流協調(感度電流タップの選定)

変電所継電装置の動作値>需要家の地絡継電装置の整定値>需要家回線の充電電流値 Ig2

等価回路