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SP824 試験 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国 人:SP824 試験,資料番号 5.3.5.2-PD10,参考資料) 2.7.6.4.19.1 治験方法の概略 項目 内容 目的 パーキンソン病患者を対象にロピニロール,プラミペキソール,カベル ゴリンからロチゴチンに切り替えた場合の忍容性及び症状への影響を検 討する。 治験デザイン 非盲検,多施設,3 群間比較試験 対象 対象:パーキンソン病患者 選択基準: 1) 本治験の参加に際し,文書による同意が得られた患者 2) 治験要件を遵守できる患者 3) 18 歳以上の男女 4) Hoehn & Yahr 重症度分類 14 度の特発性パーキンソン病(主要徴 候,動作緩慢[bradykinesia]に加え安静時振戦[resting tremor],固縮 [rigidity],姿勢反射障害[impairment of postural reflexes]の中から 1 つ以上が認められる)の患者 5) ロピニロール 9.0 mg/日,プラミペキソール 2.0 mg/日,又はカベル ゴリン 3.0 mg/日までの用量で治療効果が不十分である患者 6) L-dopa の用量が,短時間作用性,徐放性(ベンセラジド又はカル ビドパの配合剤)にかかわらず,ベースラインから遡って少なく とも 28 日間用量を変えずに服用しており,治験期間中もその用量 を維持できる患者 7) 抗コリン薬(ベンズトロピン,トリヘキシフェニジル,プロフェ ナミン,プロシクリジン,ビペリデンなど),MAO-B 阻害剤(セ レギリンなど),又は NMDA 拮抗薬(アマンタジンなど)を服用 している場合,ベースラインから遡って少なくとも 28 日間用量を 変えずに服用しており,治験期間中もその用量を維持できる患者 除外基準: 1) 過去にロチゴチンの治験に参加したことがある患者 2) ベースラインから遡って 28 日以内に,他の治験に参加している患 3) パーキンソン症候群(薬剤によるものを含む)を有する患者 4) 認知症,活動期の精神疾患,又は幻覚(パーキンソン病治療薬に よるものではない)がある患者 5) ベースラインから遡って 28 日以内に,α-メチルドパ,メトクロプ 2.7.6 個々の試験のまとめ 969

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SP824 試験

2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

人:SP824 試験,資料番号 5.3.5.2-PD10,参考資料)

2.7.6.4.19.1 治験方法の概略

項目 内容

目的 パーキンソン病患者を対象にロピニロール,プラミペキソール,カベル

ゴリンからロチゴチンに切り替えた場合の忍容性及び症状への影響を検

討する。

治験デザイン 非盲検,多施設,3 群間比較試験

対象 対象:パーキンソン病患者

選択基準:

1) 本治験の参加に際し,文書による同意が得られた患者

2) 治験要件を遵守できる患者

3) 18 歳以上の男女

4) Hoehn & Yahr 重症度分類 1~4 度の特発性パーキンソン病(主要徴

候,動作緩慢[bradykinesia]に加え安静時振戦[resting tremor],固縮

[rigidity],姿勢反射障害[impairment of postural reflexes]の中から 1

つ以上が認められる)の患者

5) ロピニロール 9.0 mg/日,プラミペキソール 2.0 mg/日,又はカベル

ゴリン 3.0 mg/日までの用量で治療効果が不十分である患者

6) L-dopa の用量が,短時間作用性,徐放性(ベンセラジド又はカル

ビドパの配合剤)にかかわらず,ベースラインから遡って少なく

とも 28 日間用量を変えずに服用しており,治験期間中もその用量

を維持できる患者

7) 抗コリン薬(ベンズトロピン,トリヘキシフェニジル,プロフェ

ナミン,プロシクリジン,ビペリデンなど),MAO-B 阻害剤(セ

レギリンなど),又は NMDA 拮抗薬(アマンタジンなど)を服用

している場合,ベースラインから遡って少なくとも 28 日間用量を

変えずに服用しており,治験期間中もその用量を維持できる患者

除外基準:

1) 過去にロチゴチンの治験に参加したことがある患者

2) ベースラインから遡って 28 日以内に,他の治験に参加している患

3) パーキンソン症候群(薬剤によるものを含む)を有する患者

4) 認知症,活動期の精神疾患,又は幻覚(パーキンソン病治療薬に

よるものではない)がある患者

5) ベースラインから遡って 28 日以内に,α-メチルドパ,メトクロプ

2.7.6 個々の試験のまとめ

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SP824 試験

項目 内容

ラミド,レセルピン,神経遮断薬(非定型を含む),MAO-A 阻害

剤,メチルフェニデート,アンフェタミンのいずれかによる治療

を受けている患者

6) 中枢神経刺激薬(鎮静剤,睡眠薬,抗うつ剤,抗不安剤など)に

よる治療を受けている患者。ただし,ベースラインから遡って 28

日間用量を変えずに服用しており,治験期間中もその用量を維持

できる患者を除く

7) 同意取得前 1 年以内にてんかん発作,脳卒中,一過性脳虚血発作

の既往がある患者,又は同意取得前 6 ヵ月以内に心筋梗塞の既往

がある患者

8) 臨床的に意味のある肝機能障害の患者

9) 臨床的に意味のある腎機能障害の患者

10) 臨床的に意味のある心血管障害の患者

11) スクリーニング検査時又はベースラインで QTcB が 500 ms 以上の

患者(1 時間以内に間隔をあけて数回測定)

12) ベースラインから遡って 6 ヵ月以内に症候性起立性低血圧の既往

がある患者

13) 粘着剤又はその他の貼付剤に対する明らかな皮膚過敏症の既往,

あるいは未回復の接触性皮膚炎がある患者

14) 同意取得前 12ヵ月以内に治療を必要とする悪性新生物が認められ

た患者

15) 過去 6 ヵ月以内に慢性アルコール中毒症又は薬物乱用の既往があ

る患者

16) 臨床的に意義のある臨床検査値異常のために治験責任医師が被験

者として不適切と判断した患者

17) 妊娠中の患者,授乳中の患者,又は妊娠の可能性のある患者[1.

不妊手術を受けていない,2.適切な避妊法を使用していない(遮

断法を 1 つしか取っていない場合を含む),3.性的に禁欲的でな

い,4.閉経から 2 年以上経過していない]

18) 臨床的に意義のある身体症状又は精神状態のために治験責任医師

が被験者として不適切と判断した患者

使用薬剤 ロチゴチン貼付剤 4.5 mg(10 cm2),9.0 mg(20 cm2

),13.5 mg(30 cm2),

18.0 mg(40 cm2)

用量及び投与方法 治験スケジュールを表 2.7.6.4.19-1 に,前治療薬とロチゴチンの用量等

価換算表を表 2.7.6.4.19-2 に示した。

前治療期として,ロピニロール,プラミペキソール又はカベルゴリンを

大 28 日間投与した後,前治療薬とロチゴチンの用量等価換算表に従い

2.7.6 個々の試験のまとめ

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SP824 試験

項目 内容

決定した用量のロチゴチンに切り替えた。ロピニロール及びプラミペキ

ソールは就寝時に 終投与を行い,翌朝ロチゴチンの投与を開始した。

カベルゴリンから切り替える場合は,カベルゴリンの 終投与時から 24

時間後にロチゴチンの投与を開始した。

ロチゴチンは 4.5,9.0,13.5,18.0 mg/日を検討用量とし,1 日 1 回(24

時間)28 日間投与した。ロチゴチン投与期間中,必要に応じてロチゴチ

ンの用量調整を行った。

投与終了後,継続長期投与試験(SP833)に参加しない被験者は 大 6

日間の用量漸減期に移行し,2 日ごとにロチゴチン 4.5 mg/日ずつ漸減を

行い,投与を終了した。

投与期間 大 62 日間:前治療期 大 28 日間,ロチゴチン投与期間 28 日間,用量

漸減期 大 6 日間

症例数 計画時:

前治療ロピニロール群 50 例,前治療プラミペキソール群 50 例,前治療

カベルゴリン群 30 例(計 130 例)

解析時:

前治療ロピニロール群 47 例,前治療プラミペキソール群 47 例,前治療

カベルゴリン群 22 例(計 116 例)

症例数の設定根拠 本治験は探索的な検討を目的としているため,正式な症例数の推定は行

わなかった。前治療ロピニロール群 50 例,前治療プラミペキソール群

50 例,前治療カベルゴリン群 30 例の登録例により,前治療ロピニロー

ル群及び前治療プラミペキソール群それぞれ約 40 例,前治療カベルゴリ

ン群約 20 例の評価対象例が得られると考えられた。

主な併用薬の規定 併用禁止薬:

以下の薬剤については,併用を禁止した。

● ドパミン受容体作動薬(ロピニロール,プラミペキソール,ペルゴ

リドなど)

● MAO-A 阻害剤(パージリン,フェネルジン,トラニルシプロミン,

モクロベミドなど)

● ドパミン調整薬(レセルピンなど)

● トルカポン

● ブジピン

● ドパミン受容体拮抗薬

制吐剤(メトクロプラミド,プロクロルペラジンなど)

神経遮断薬(クロザピン,オランザピン,フルナリジン,シンナリ

ジン,リスペリドン,フルペンチキソール,プロクロルペラジン,

クエチアピン,ハロペリドールなど)

2.7.6 個々の試験のまとめ

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SP824 試験

項目 内容

併用可能薬:

1) 以下のパーキンソン病治療薬については,ベースラインから少なく

とも 28 日間用量を変えずに服用しており,治験期間中もその用量を

維持できる場合,併用を許容した。

● L-dopa

● MAO-B 阻害剤(セレギリンなど)

● 抗コリン薬(ベンズトロピン,トリヘキシフェニジル,プロフ

ェナミン,プロシクリジン,ビペリデンなど)

● NMDA 拮抗薬(アマンタジンなど)

● COMT 阻害剤(エンタカポンのみ)

2) ドパミン受容体刺激作用による悪心及び嘔吐に対する治療として,

ドパミン受容体に拮抗作用のない制吐剤(ドンペリドン,オンダン

セトロン,グラニセトロン,トロピセトロン,ジメンヒドリナート,

グリコピロレート,トリメトベンザミド)の使用を許容した。制吐

剤の予防投与はしなかった。

評価項目

評価基準

有効性:

1) UPDRS PartⅠ,Ⅱ,Ⅲ各合計スコア及び PartⅣ各項目のベースラ

インから投与終了時への変化量

2) PDSS

3) ESS

4) CGI

5) PGI

6) PDQ-8

7) 患者による満足度評価

安全性及びその他の評価項目:

1) 治験薬の投与状況

2) 有害事象

3) バイタルサイン,12 誘導心電図及び臨床検査値

4) 身体的及び神経学的検査

5) 適用部位評価

6) 貼付時の粘着性

7) 見かけの吸収量

8) 忍容性

a) 治験を完了した被験者数

b) 割付けられた用量で治験を完了した被験者数

c) 用量調整を行い治験を完了した被験者数

2.7.6 個々の試験のまとめ

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SP824 試験

項目 内容

d) オーバーラップ期間※(投与開始日から前治療薬の消失半減期

の 5 倍の期間)に発現した有害事象のため治験を中止した被験

者数

e) 有害事象のため,オーバーラップ期間※中に治験を中止した被

験者数

f) オーバーラップ期間※中に発現した有害事象のため,ロチゴチ

ンを減量した被験者数

g) 有害事象のため,オーバーラップ期間※中にロチゴチンを減量

した被験者数

h) 前治療期間中の有害事象の発現率

i) ロチゴチンへの切り替え前,切り替え中,切り替え後の有害事

象発現率

※オーバーラップ期間は,前治療ロピニロール群 2 日間,前治療

プラミペキソール群 3 日間,前治療カベルゴリン群 14 日間

解析方法 有効性:

本治験は探索的な検討が目的であるため,主要又は副次的評価項目は特

定しなかった。正式な統計学的検定は行わず,記述的解析のみ行った。

連続変数については,測定値及びベースラインからの変化量の記述統計

量を求めた。カテゴリー変数については,度数分布表又はベースライン

からのシフトテーブルを作成した。

治験依頼者 SCHWARZ BIOSCIENCES, Inc.

治験実施国

(又は地域)

米国における 9 施設及び英国における 3 施設

治験実施期間 20 年 月 日~20 年 月 日

公表文献 LeWitt PA, Boroojerdi B, MacMahon D, Patton J, Jankovic J, et al. Overnight

switch from oral dopaminergic agonists to transdermal rotigotine patch in

subjects with Parkinson disease. Clin Neuropharmacol 2007;30:256- 65.

報告書の作成日 20 年 月 日

2.7.6 個々の試験のまとめ

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SP824 試験

表 2.7.6.4.19-1 治験スケジュール

期間 前治療期投与終了時/中止時/漸減

規定外来院 後観察期

日 −28~−1 ベースライン 5~7 28 0~28 58

同意取得 ○

IVRS ○ ○ ○ ○ ○

患者背景 ○

既往歴 ○

選択/除外基準 ○ ○

Hoehn & Yahr ○

身体的及び神経学的検査 ○ ○ ○

バイタルサイン ○ ○ ○ ○ ○

CGI,PGI,PDQ-8 ○ ○b ○ ○

UPDRS PartⅠ~Ⅳ ○ ○b ○ ○

PDSS,ESS ○ ○b ○ ○

患者による満足度評価 ○ ○ ○

血液学的,生化学検査 ○ ○b ○ ○

c

妊娠検査 ○ ○

12誘導心電図 ○ ○b ○ ○

c ○

併用薬 ○ ○ ○ ○ ○ ○

治験薬の使用方法説明 ○

適用部位評価 ○ ○

粘着性評価 ○ ○使用済み治験薬の回収

(見かけの吸収量算出用)a ○ ○

薬剤(交付) ○ ○

電話連絡の計画 ○

投与終了時の来院の計画 ○

薬剤(返却) ○ ○

有害事象 ○ ○ ○ ○ ○ ○

ロチゴチン投与期間

a 規定された手順に従い貼付剤は来院時に回収。 b 前治療期の評価がロチゴチン投与開始 5 日以上前に実施された場合のみ実施。 c 治験責任医師が必要と判断した場合実施。 <資料番号 5.3.5.2-PD10:Table 1>

表 2.7.6.4.19-2 前治療薬とロチゴチンの用量等価換算表

用量(mg/日) ロピニロール 2.0 4.0 6.0 8.0 - 9.0

プラミペキソール 0.5 1.0 1.5 2.0 前治療 カベルゴリン 0.8 1.5 2.25 3.0

↓ ↓ ↓ ↓ 切り替え後 ロチゴチン 4.5 9.0 13.5 18.0

<資料番号 5.3.5.2-PD10:35 頁の Table>

2.7.6.4.19.2 試験結果

(1) 被験者の内訳

被験者の内訳を図 2.7.6.4.19-1 に示した。本治験では 119 例のパーキンソン病患者から同意が

得られ,登録された。このうち 3 例(選択基準に不適合 2 例,同意撤回 1 例)が投与に至らず,

116 例に治験薬が投与された。

2.7.6 個々の試験のまとめ

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SP824 試験

治験薬投与例 116 例中,治験完了例は 104 例(89.7%)で,その内訳は前治療ロピニロール群

で 43 例(91.5%),前治療プラミペキソール群で 40 例(85.1%)及び前治療カベルゴリン群で

21 例(95.5%)であった。投与後の中止例は 12 例(10.1%)で,その内訳は前治療ロピニロール

群で 4 例(8.3%),前治療プラミペキソール群で 7 例(14.9%)及び前治療カベルゴリン群で 1

例(4.5%)であった。

治験薬投与例: 116例 前治療ロピニロール群: 47例 前治療プラミペキソール群: 47例 前治療カベルゴリン群: 22例

治験完了例: 104例 前治療ロピニロール群: 43例 前治療プラミペキソール群: 40例 前治療カベルゴリン群: 21例

同意取得例: 119例 前治療ロピニロール群: 48例 前治療プラミペキソール群: 47例 前治療カベルゴリン群: 22例 前治療薬の記録なし: 2例

投与開始前中止例: 3例 前治療ロピニロール群: 1例 前治療記録なし: 2例

中止例: 12例 前治療ロピニロール群: 4例 前治療プラミペキソール群: 7例 前治療カベルゴリン群: 1例

<資料番号 5.3.5.2-PD10:Table 2.1, Table 2.3 より作成>

図 2.7.6.4.19-1 被験者の内訳

安全性解析対象集団(SS:Safety Set)は 1 回以上治験薬を投与された被験者を対象とし,116

例(前治療ロピニロール群 47 例,前治療プラミペキソール群 47 例,前治療カベルゴリン群 22

例)が対象となった(資料番号 5.3.5.2-PD10 Table 3 参照)。

中止例の内訳を表 2.7.6.4.19-3 に示した。治験完了例の割合は,前治療ロピニロール群で 91.5%

(43/47 例),前治療プラミペキソール群で 85.1%(40/47 例),前治療カベルゴリン群 95.5%(21/22

例)であった。主な中止理由は効果不十分又は有害事象であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

975

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SP824 試験

表 2.7.6.4.19-3 中止例の内訳

前治療 ロピニロール群

前治療 プラミペキソール群

前治療 カベルゴリン群

合計

例数(%) 例数(%) 例数(%) 例数(%) 同意取得例 48 47 22 119a 投与開始前中止例 1 (2.1) 0 0 3 (2.5)a 同意撤回 1 (2.1) 0 0 1 (0.8) 選択基準に不適合 0 0 0 2 (1.7)a 治験薬投与例 47 (97.9) 47 (100) 22 (100) 116 (97.5) 治験完了例 43 (91.5) 40 (85.1) 21 (95.5) 104 (89.7) 中止例 4 (8.3) 7 (14.9) 1 (4.5) 12 (10.1) 治験実施計画書からの逸脱 0 1 (2.1) 0 1 (0.8) 効果不十分 2 (4.2) 3 (6.4) 1 (4.5) 6 (5.0) 有害事象 2 (4.2) 3 (6.4) 0 5 (4.2) a 選択基準に不適合であった 2 例については,前治療薬は記録されていなかった。 <資料番号 5.3.5.2-PD10:Table 2.1, Table 2.3 より作成>

(2) 人口統計学的及び他の基準値の特性

SS 116 例の人口統計学的及び他の基準値の特性を表 2.7.6.4.19-4 に示した。65 歳未満の被験者

は,前治療ロピニロール群で 57.4%,前治療プラミペキソール群で 53.2%,前治療カベルゴリン

群で 27.3%であった。

罹病期間(平均値 ± 標準偏差,以下同様)は全体で 5.0 ± 4.4 年であり,前治療ロピニロール

群で 4.9 ± 4.0 年,前治療プラミペキソール群で 4.6 ± 4.7 年,前治療カベルゴリン群で 6.2 ± 4.7

年であった。Hoehn & Yahr 重症度分類は,第 2 度 47.4%,第 3 度 29.3%,第 1 度 20.7%,第 4 度

2.6%であり,第 4 度の全例は前治療カベルゴリン群であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

976

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SP824 試験

表 2.7.6.4.19-4 人口統計学的及び他の基準値の特性(SS)

前治療ロピニロール群

前治療プラミペキソール群

前治療カベルゴリン群

全被験者

47 47 22 116平均値 ± SD 61.2 ± 10.3 61.6 ± 9.4 68.8 ± 7.9 62.8 ± 9.9

範囲 37 - 78 44 - 80 56 - 83 37 - 83< 65 27 (57.4) 25 (53.2) 6 (27.3) 58 (50.0)≥ 65 20 (42.6) 22 (46.8) 16 (72.7) 58 (50.0)< 75 44 (93.6) 44 (93.6) 16 (72.7) 104 (89.7)≥ 75 3 (6.4) 3 (6.4) 6 (27.3) 12 (10.3)

男性 35 (74.5) 29 (61.7) 13 (59.1) 77 (66.4)女性 12 (25.5) 18 (38.3) 9 (40.9) 39 (33.6)

平均値 ± SD 175.3 ± 8.48 172.1 ± 11.53 170.7 ± 9.00 173.2 ± 10.01範囲 154.9 - 188.0 142.2 - 188.0 153.0 - 183.0 142.2 - 188.0

平均値 ± SD 86.4 ± 17.17 87.1 ± 18.59 77.4 ± 16.37 85.0 ± 17.85範囲 59.9 - 127.9 50.3 - 133.8 45.9 - 109.7 45.9 - 133.8

平均値 ± SD 28.0 ± 4.63 29.4 ± 5.97 26.4 ± 4.43 28.3 ± 5.26範囲 21.1 - 41.5 20.2 - 48.2 18.6 - 38.4 18.6 - 48.2

平均値 ± SD 4.9 ± 4.0 4.6 ± 4.7 6.2 ± 4.7 5.0 ± 4.4

0 0 0 0 01 11 (23.4) 9 (19.1) 4 (18.2) 24 (20.7)2 21 (44.7) 26 (55.3) 8 (36.4) 55 (47.4)3 15 (31.9) 12 (25.5) 7 (31.8) 34 (29.3)4 0 0 3 (13.6) 3 (2.6)5 0 0 0 0

性別 例数(%)

年齢 例数(%)

例数

年齢(歳)

Hoehn & Yahr重症度分類 例数(%)

BMI(kg/m2)

罹病期間(年)

身長(cm)

体重(kg)

SD = 標準偏差 <資料番号 5.3.5.2-PD10:Table 4, Table 8 より作成>

2.7.6.4.19.3 有効性

(1) UPDRS PartⅠ,Ⅱ,Ⅲ各合計スコア及び PartⅣ各項目

UPDRS PartⅠ,Ⅱ,Ⅲ各合計スコア及び PartⅣ各項目のベースラインから投与終了時への変化

量を表 2.7.6.4.19-5 に示した。被験者全体におけるベースラインの UPDRS PartⅡ合計スコアは

10.0 ± 5.7,ベースラインから投与終了時までの変化量は–1.0 ± 3.9 であった。群ごとの変化量で

みると,いずれの前治療薬においてもロチゴチンへの切り替えによる日常生活動作のスコアの変

化量は小さいことが示された。変化量が も大きかったのは前治療カベルゴリン群(−2.6 ± 5.1)

であった。

被験者全体でのベースラインの UPDRS PartⅢ合計スコアは 18.7 ± 11.5,ベースラインから投与

終了時までの変化量は−1.8 ± 8.0 であった。群ごとの変化量でみると,いずれの前治療薬におい

てもロチゴチンへの切り替えによる運動能力のスコアの変化量は小さいことが示された。変化量

が も大きかったのは前治療カベルゴリン群(−3.1 ± 8.8)であった。

ベースラインにおける UPDRS PartⅠ,Ⅱ,Ⅲ各合計スコアはいずれも 3 群間で同様であり,

中等度の障害を示した。ベースラインの各合計スコア及びベースラインからの変化量は,前治療

ロピニロール群及び前治療プラミペキソール群と比較して前治療カベルゴリン群で も大きか

った。

2.7.6 個々の試験のまとめ

977

Page 10: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP824 試験

表 2.7.6.4.19-5 UPDRS PartⅠ,Ⅱ,Ⅲ各合計スコア及び PartⅣ各項目の変化量

(SS)

前治療ロピニロール群

前治療プラミペキソール群

前治療カベルゴリン群

全被験者

47例 47例 22例 116例

ベースライン 0.8 ± 1.1 0.9 ± 1.4 2.4 ± 1.9 1.2 ± 1.5投与終了時 0.8 ± 1.4 0.8 ± 1.4

a 2.0 ± 1.8 1.0 ± 1.6a

変化量 0.0 ± 0.9 −0.2 ± 1.4a −0.4 ± 1.8 −0.1 ± 1.3a

ベースライン 9.5 ± 5.4 8.7 ± 4.7 14.0 ± 6.8 10.0 ± 5.7投与終了時 8.7 ± 5.9 8.2 ± 4.6 11.4 ± 5.0 9.0 ± 5.3変化量 −0.8 ± 3.7 −0.5 ± 3.4 −2.6 ± 5.1 −1.0 ± 3.9

ベースライン 16.4 ± 10.7 17.6 ± 9.8 26.2 ± 13.6 18.7 ± 11.5投与終了時 15.8 ± 11.9b 15.5 ± 10.6 22.8 ± 11.5b 16.9 ± 11.5b

変化量 −0.8 ± 7.8b −2.1 ± 7.8 −3.1 ± 8.8b −1.8 ± 8.0b

ベースライン 0.2 ± 0.6 0.3 ± 0.6 0.3 ± 0.6 0.3 ± 0.6投与終了時 0.1 ± 0.4 0.3 ± 0.6 0.1 ± 0.4 0.2 ± 0.5変化量 −0.1 ± 0.6 0.0 ± 0.4 −0.1 ± 0.4 −0.1 ± 0.5

ベースライン 0.1 ± 0.4 0.2 ± 0.5 0.0 ± 0.2 0.1 ± 0.4投与終了時 0.0 ± 0.1 0.1 ± 0.3 0.0 ± 0.0 0.0 ± 0.2変化量 −0.1 ± 0.3 −0.1 ± 0.4 0.0 ± 0.2 −0.1 ± 0.3

ベースライン 0.0 ± 0.2 0.1 ± 0.4 0.0 ± 0.0 0.1 ± 0.3投与終了時 0.0 ± 0.0 0.0 ± 0.1 0.0 ± 0.0 0.0 ± 0.1変化量 0.0 ± 0.2 −0.1 ± 0.2 0.0 ± 0.0 0.0 ± 0.2

ベースライン 0.7 ± 0.8 0.8 ± 0.9c 0.6 ± 0.8c 0.7 ± 0.8c

投与終了時 0.7 ± 0.9 0.7 ± 0.9d 0.3 ± 0.6d 0.7 ± 0.8d

変化量 0.0 ± 0.8 0.0 ± 0.7e −0.3 ± 0.6e −0.1 ± 0.7e

UPDRS PartⅠ(精神機能,行動,及び気分)

UPDRS PartⅡ(日常生活動作)

UPDRS PartⅢ(運動能力検査)

項目39:起きている時間の何%がオフ時間か

UPDRS PartⅣ(治療の合併症)

項目32:ジスキネジアの出現時間

項目33:ジスキネジアに起因する障害

項目34:痛みを伴うジスキネジア

平均値 ± 標準偏差 a 前治療プラミペキソール群 46 例,合計 115 例 b 前治療ロピニロール群 46 例,前治療カベルゴリン群 21 例,合計 114 例 c 前治療プラミペキソール群 45 例,前治療カベルゴリン群 20 例,合計 112 例 d 前治療カベルゴリン群 17 例,合計 111 例 e 前治療プラミペキソール群 45 例,前治療カベルゴリン群 17 例,合計 109 例 <資料番号 5.3.5.2-PD10:Table 11, Table 12, Table 13, Table 14.1 より作成>

(2) CGI 重症度

CGI 重症度スコアのベースラインから投与終了時への変化量を表 2.7.6.4.19-6 に示した。被験

者全体におけるベースラインの CGI 重症度スコアは 3.2 ± 0.9 であった。ベースラインから投与

終了時までの変化量は−0.2 ± 0.8 で,パーキンソン病の重症度において,前治療ドパミン受容体

作動薬からロチゴチンへの切り替えによる臨床的に意味のある変化はないことが示された。変化

量が も大きかったのは前治療カベルゴリン群(−0.5 ± 0.9)であった。

ベースラインでは,重い病状(severely ill)又はパーキンソン病患者の中で も重い病状(among

the most extremely ill patients)の被験者は認められなかった。被験者全体において,ベースライン

2.7.6 個々の試験のまとめ

978

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SP824 試験

から投与終了時までに,顕著な病状(markedly ill)と中等度の病状(moderately ill)の合計は 47

例(40.5%)から 33 例(28.4%)に,不明瞭な病状(borderline ill)は 24 例(20.7%)から 22 例

(19.0%)に減少し,軽度な病状(mildly ill)は 44 例(37.9%)から 56 例(48.3%)に,正常,

病状なし(normal, not ill at all)は 1 例(0.9%)から 5 例(4.3%)に増加した(資料番号 5.3.5.2-PD10

Table 17.1 参照)。これらの変化は 3 群間で同様であった。

表 2.7.6.4.19-6 CGI 重症度スコアの変化量(SS)

前治療 ロピニロール群

47 例

前治療 プラミペキソール群

47 例

前治療 カベルゴリン群

22 例

合計 116 例

ベースライン 3.2 ± 0.8 3.2 ± 0.8 3.4 ± 1.1 3.2 ± 0.9 投与終了時 3.1 ± 0.9 3.1 ± 0.8 2.9 ± 1.0 3.1 ± 0.9 変化量 −0.1 ± 0.8 −0.1 ± 0.7 −0.5 ± 0.9 −0.2 ± 0.8

平均値 ± 標準偏差 <資料番号 5.3.5.2-PD10:Table 17.2 より抜粋>

(3) CGI 改善度

投与終了時に改善が認められた[やや改善(minimally improved),改善(much improved),

著名な改善(very much improved)]と評価された被験者は 69/116 例(59.5%)であり,各群に

均等に分布していた。やや悪化(minimally worse)及び悪化(much worse)と評価された被験者

は 20 例(17.2%)であり,各群に均等に分布していた(資料番号 5.3.5.2-PD10 Table 18.1 参照)。

著名な悪化(very much worse)は認められなかった。投与終了時の CGI 改善度スコアは 3.4 ± 1.2

[やや改善(minimally improved)]であり(資料番号 5.3.5.2-PD10 Table 18.2 参照),3 群間で

同程度であった。

(4) CGI 治療効果

投与終了時に改善が認められた[わずかな効果(minimal),中程度の効果(moderate),顕著

な効果(marked)]と評価された被験者は 74/116 例(63.8%)であり,各群に均等に分布してい

た。変化なし又は悪化(unchanged or worse)と評価された被験者は 42 例(36.2%)であり(資料

番号 5.3.5.2-PD10 Table 19.1 参照),各群に均等に分布していた。

(5) CGI 副作用

投与終了時に CGI 副作用なし(no side effects)は 89/116 例(76.7%),副作用は被験者の機能

に意味のある影響を与えない(do not significantly interfere with subject’s functioning)は 23 例

(19.8%)であった。これらの結果は 3 群間で同様であった。身体機能に重大な影響がある副作

用(significantly interfered with subject’s functioning)は 3 例(2.6%)で認められ,その内訳は前治

療ロピニロール群で 2 例(4.3%),前治療プラミペキソール群で 1 例(2.1%)であった。治療

効果を上回る副作用(outweighed the therapeutic effect)は前治療プラミペキソール群で 1 例(2.1%)

であった(資料番号 5.3.5.2-PD10 Table 19.2 参照)。

2.7.6 個々の試験のまとめ

979

Page 12: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP824 試験

(6) パーキンソン病睡眠評価尺度(PDSS)

PDSS 合計スコアのベースラインから投与終了時への変化量を表 2.7.6.4.19-7 に示した。被験

者全体におけるベースラインの PDSS 合計スコアは 93.6 ± 21.7,ベースラインから投与終了時ま

での変化量は−0.2 ± 17.5 であり,臨床的に意味のある睡眠習慣の変化はないことが示された。

ベースラインにおいて,前治療プラミペキソール群では 95.8 ± 22.0,前治療カベルゴリン群で

は 96.4 ± 20.7 で同程度であったが,前治療ロピニロール群では 90.2 ± 21.7 とやや低く,前治療ロ

ピニロール群ではベースラインにおいて睡眠障害が強かったことが示された。

表 2.7.6.4.19-7 PDSS 合計スコアの変化量(SS)

前治療 ロピニロール群

47 例

前治療 プラミペキソール群

46 例

前治療 カベルゴリン群

22 例

合計 115 例

ベースライン 90.2 ± 21.7 95.8 ± 22.0 96.4 ± 20.7 93.6 ± 21.7 投与終了時 89.7 ± 20.1 94.0 ± 22.4 100.9 ± 22.4a 93.4 ± 21.7a 変化量 −0.5 ± 18.8 −1.5 ± 17.7b 3.7 ± 13.8 b −0.2 ± 17.5b

平均値 ± 標準偏差 a 前治療カベルゴリン群 20 例,合計 113 例 b 前治療プラミペキソール群 45 例,前治療カベルゴリン群 20 例,合計 112 例 <資料番号 5.3.5.2-PD10:Table 15.1 より抜粋>

(7) エップワース眠気尺度(ESS)

ESS 合計スコアのベースラインから投与終了時への変化量を表 2.7.6.4.19-8 に示した。ESS ス

コアが 10 超を「日中の過度の眠気」と定義した。被験者全体におけるベースラインの ESS 合計

スコアは 9.9 ± 5.4 であり,日中の過度の眠気を示す境界域であった。ベースラインから投与終了

時までの変化量は−0.2 ± 3.8 であった。

ベースラインにおけるスコアは前治療ロピニロール群で 9.2 ± 4.9,前治療プラミペキソール群

で 10.1 ± 5.3,前治療カベルゴリン群で 10.7 ± 6.5 であった。ベースラインから投与終了時までの

変化量は前治療ロピニロール群で 0.2 ± 3.7,前治療プラミペキソール群で−0.8 ± 4.2,前治療カベ

ルゴリン群で 0.2 ± 2.9 であった。

ベースラインから投与終了時までに,日中の過度の眠気が「なし」から「あり」へ変化した被

験者は 16/114 例(14.0%)であり,「あり」から「なし」へ変化した被験者は 11/114 例(9.6%)

であった(資料番号 5.3.5.2-PD10 Table 16.2 参照)。

2.7.6 個々の試験のまとめ

980

Page 13: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP824 試験

表 2.7.6.4.19-8 ESS 合計スコアの変化量(SS)

前治療 ロピニロール群

47 例

前治療 プラミペキソール群

47 例

前治療 カベルゴリン群

22 例

合計 116 例

ベースライン 9.2 ± 4.9 10.1 ± 5.3 10.7 ± 6.5 9.9 ± 5.4 投与終了時 9.4 ± 3.9 a 9.4 ± 4.9 a 10.9 ± 6.1 9.7 ± 4.8 a 変化量 0.2 ± 3.7a −0.8 ± 4.2a 0.2 ± 2.9 −0.2 ± 3.8a

平均値 ± 標準偏差 a 前治療ロピニロール群 46 例,前治療プラミペキソール群 46 例,合計 114 例 <資料番号 5.3.5.2-PD10:Table 16.1 より抜粋>

2.7.6.4.19.4 安全性

(1) 治験薬の投与状況

完了例の用量調整の有無を表 2.7.6.4.19-9 に示した。ベースラインから投与終了時までに用量

調整を 1 回以上行った被験者は投与例の 9.5%であった。用量調整を 1 回以上行った被験者 11 例

のうち,増量は 10 例,減量は 1 例であった。前治療カベルゴリン群では,用量調整を 1 回以上

行った被験者の割合は 18.2%(4/22 例)であり,他の 2 群よりも多かった。

表 2.7.6.4.19-9 完了例の用量調整の有無(SS)

前治療

ロピニロール群

47 例

前治療 プラミペキソール群

47 例

前治療 カベルゴリン群

22 例

合計 116 例

完了例 43 (91.5) 40 (85.1) 21 (95.5) 104 (89.7) 用量調整を行わなかった被験者 41 (87.2) 35 (74.5) 17 (77.3) 93 (80.2) 用量調整を 1 回以上行った被験者 2 (4.3) 5 (10.6) 4 (18.2) 11 (9.5) 増量した被験者 2 (100) 5 (100) 3 (75.0) 10 (90.9) 減量した被験者 0 0 1 (25.0) 1 (9.1) 数値は例数,( )内は% <資料番号 5.3.5.2-PD10:Table 10 より抜粋>

治験薬の投与状況を表 2.7.6.4.19-10 に示した。治験薬の平均投与日数は全体で 28.7 日,前治

療ロピニロール群で 28.3 日,前治療プラミペキソール群で 27.6 日,前治療カベルゴリン群で 32.0

日であった。

ロチゴチン貼付率が 85%以上の被験者は,前治療ロピニロール群で 45 例(95.7%),前治療

プラミペキソール群で 46 例(97.9%),前治療カベルゴリン群で 22 例(100%)であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

981

Page 14: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP824 試験

表 2.7.6.4.19-10 治験薬の投与状況(SS)

前治療ロピニロール群

前治療プラミペキソール群

前治療カベルゴリン群

合計

47例 47例 22例 116例投与日数 平均値 ± SD 28.3 ± 5.1 27.6 ± 7.0 32.0 ± 6.5 28.7 ± 6.4投与期間 例数(%)

0~1週 1 (2.1) 1 (2.1) 0 2 (1.7)> 1~2週 1 (2.1) 3 (6.4) 0 4 (3.4)> 2~3週 2 (4.3) 2 (4.3) 0 4 (3.4)> 3~4週 5 (10.6) 7 (14.9) 8 (36.4) 20 (17.2)> 4週 38 (80.9) 34 (72.3) 14 (63.6) 86 (74.1)貼付率(%) 平均値 ± SD 96.2 ± 8.4 96.4 ± 7.0 98.2 ± 4.0 96.6 ± 7.185%未満 例数(%) 2 (4.3) 1 (2.1) 0 3 (2.6)85%以上115%未満 例数(%) 45 (95.7) 46 (97.9) 22 (100) 113 (97.4)115%以上 例数(%) 0 0 0 0 SD = 標準偏差 <資料番号 5.3.5.2-PD10:Table 9, Table 46.1, Table 46.2 より作成>

(2) 有害事象

投与期間中及び後観察期間中に 2%以上発現した有害事象及び副作用を表 2.7.6.4.19-14 に示し

た。有害事象の発現率は 44.0%(51/116 例)であり,前治療ロピニロール群で 38.3%(18/47 例),

前治療プラミペキソール群で 46.8%(22/47 例),前治療カベルゴリン群で 50.0%(11/22 例)で

あった。全体で発現率が 5%以上の有害事象は,投与および滴下投与部位反応 8.6%(10/116 例,

高位語),悪心 6.0%(7/116 例),傾眠 6.0%(7/116 例),頭痛 5.2%(6/116 例)であった。

副作用の発現率は 28.4%(33/116 例)であり,前治療ロピニロール群で 25.5%(12/47 例),

前治療プラミペキソール群で 29.8%(14/47 例),前治療カベルゴリン群で 31.8%(7/22 例)で

あった。全体で発現率 5%以上の副作用は,投与および滴下投与部位反応 8.6%(10/116 例,高位

語),悪心 6.0%(7/116 例),傾眠 6.0%(7/116 例)であった。

(3) 重症度別有害事象

有害事象の発現率を重症度別にみると,全体で軽度が36.2%(42/116例),中等度が18.1%(21/116

例),高度が 3.4%(4/116 例)であった。そのうち,軽度の有害事象は前治療ロピニロール群,

前治療プラミペキソール群及び前治療カベルゴリン群(以後,同様の記載順)でそれぞれ,29.8%

(14/47 例),36.2%(17/47 例),50.0%(11/22 例),中等度がそれぞれ 19.1%(9/47 例),21.3%

(10/47 例),9.1%(2/22 例),高度は前治療プラミペキソール群でのみで 8.5%(4/47 例)発現

した。認められた高度の有害事象は,筋骨格硬直,ジストニー,振戦,うつ病,皮膚炎各 1 例で

あった(資料番号 5.3.5.2-PD10 Table 27 参照)。

(4) 重篤な有害事象

本治験では死亡例は認められなかった。重篤な有害事象の一覧を表 2.7.6.4.19-11 に示した。重

篤な有害事象は 2 例 2 件認められ,その内訳は前治療ロピニロール群及び前治療カベルゴリン群

で各 1 例 1 件であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

982

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SP824 試験

表 2.7.6.4.19-11 重篤な有害事象の一覧

被験者番号

前治療群性別年齢

(歳)

有害事象名(基本語)

発現時用量

(mg/日)

投与後発現日(日)

持続期間(日)

重症度 因果関係

14303 ロピニロール男性66 接触性皮膚炎 18.0 11 64 中等度 Possible

15101 カベルゴリン女性

70 手首関節骨折 4.5 7 - 中等度 Unlikely 事象名:MedDRA ver 8.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 8.1 を用いた) <資料番号 5.3.5.2-PD10:Listing 22 より抜粋>

(5) 投与中止に至った有害事象

投与中止に至った有害事象を表 2.7.6.4.19-12 に,投与中止に至った有害事象の一覧を表

2.7.6.4.19-13 に示した。投与中止に至った有害事象の発現率は 4.3%(5/116 例)であり,その内

訳は前治療ロピニロール群で 2 例,前治療プラミペキソール群で 3 例であった。

投与中止に至った重篤な有害事象が 1 例(接触性皮膚炎)認められた。投与中止に至った高度

の有害事象は,前治療プラミペキソール群で 2 例認められた(うつ病,皮膚炎が各 1 例)。

その他の投与中止に至った有害事象はいずれも軽度又は中等度で,治験終了時までに回復した。

有害事象のため治験を中止した被験者は,いずれもロチゴチン 13.5 mg/日以上を投与されていた。

オーバーラップ期間中に発現した有害事象のため治験を中止した被験者は 3 例(2.6%)で,そ

の内訳は前治療ロピニロール群で 1 例(不眠症),前治療プラミペキソール群で 2 例(悪心及び

うつ病)であった(資料番号 5.3.5.2-PD10 Table 31.2 参照)。

有害事象のためオーバーラップ期間中に治験を中止した被験者はいなかった。

表 2.7.6.4.19-12 投与中止に至った有害事象(SS)

基本語 例数 (%) 例数 (%) 例数 (%) 例数 (%)

2 (4.3) 3 (6.4) 5 (4.3)

1 (2.1) 1 (0.9)頻脈 1 (2.1) 1 (0.9)

1 (2.1) 1 (0.9)悪心 1 (2.1) 1 (0.9)

1 (2.1) 1 (2.1) 2 (1.7)うつ病 1 (2.1) 1 (0.9)入眠および睡眠維持障害(高位語)

1 (2.1) 1 (0.9)

不眠症 1 (2.1) 1 (0.9)1 (2.1) 1 (2.1) 2 (1.7)

皮膚炎 1 (2.1) 1 (0.9)接触性皮膚炎 1 (2.1) 1 (0.9)

器官別大分類

前治療ロピニロール群

47例

合計

116例

前治療プラミペキソール群

47例

前治療カベルゴリン群

22例

皮膚および皮下組織障害

精神障害

投与中止に至ったすべての有害事象

心臓障害

胃腸障害

空欄は該当例数がゼロである。 事象名:MedDRA ver 8.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 8.1 を用いた) <資料番号 5.3.5.2-PD10:Table 31.1 より抜粋>

2.7.6 個々の試験のまとめ

983

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SP824 試験

表 2.7.6.4.19-13 投与中止に至った有害事象の一覧

被験者番号

前治療群性別年齢

(歳)

有害事象名(基本語)

重症度

14303 ロピニロール男性66 接触性皮膚炎 中等度

頻脈 軽度

不眠症 中等度

14605 プラミペキソール男性68 皮膚炎 高度

14708 プラミペキソール女性55 うつ病 高度

14905 プラミペキソール男性51 悪心 中等度

14812 ロピニロール女性60

事象名:MedDRA ver 8.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 8.1 を用いた) <資料番号 5.3.5.2-PD10:Listing 23 より抜粋>

(6) 臨床検査値

血液学的検査及び生化学的検査のいずれにおいても,各検査値の平均値では,ベースラインと

比較して臨床的に意味のある変化は認められなかった。

血液学的検査で,ベースラインが正常値から投与終了時に低値へ変動したのは,ヘマトクリッ

ト,赤血球数,白血球数で各 2 例(1.7%)及びヘモグロビンで 1 例(0.9%)であった(資料番

号 5.3.5.2-PD10 Table 38.1 参照)。1 例の被験者で,血小板数がベースラインの正常値(325 k/μL)

から投与終了時に警告高値(532 k/μL)へと変動した(資料番号 5.3.5.2-PD10 97 頁参照)。

生化学的検査では,尿素窒素のベースラインが正常値から投与終了時に高値へ変動したのは

6/83 例(7.2%)であり,クレアチニンのベースラインが正常値から投与終了時に高値へ変動した

のは 1/114 例(0.9%,1 例は測定せず)であった。Ca のベースラインが正常値から投与終了時に

低値への変動が 6/110 例(5.5%),GGT のベースラインが正常値から投与終了時に高値への変

動が 4/103 例(3.9%)認められた(資料番号 5.3.5.2-PD10 Table 38.2 参照)。投与終了時に 2 例

で警告高値が認められた。1 例は総蛋白のベースラインが正常値(7.6 g/dL)から投与終了時に警

告低値(4.3 g/dL)への変動であり,他の 1 例は ALT (GPT)のベースラインが高値(73 IU/L)か

ら投与終了時に警告高値(217 IU/L)への変動であった(資料番号 5.3.5.2-PD10 97 頁参照)。

投与終了時に 1 例で AST 増加(89 IU/L)及び ALT 増加(217 IU/L)が認められ,臨床的に意

味のある異常と判断され,これらの異常は有害事象として報告された。

前治療期に 1 例でリンパ球(%)減少(13.0%,基準値 15.5~46.6%)及び好中球(%)増加(81.0%,

基準値 40.9~77%)が認められたが,投与終了時にはこれらの値は正常であった。当該被験者の

リンパ球数及び好中球数は,治験期間を通して正常であった。

前治療期に 1 例でヘマトクリット,ヘモグロビン,リンパ球のわずかな減少及び好中球(%),

血小板数の増加が認められたが,臨床的に意味のある異常とは判断されなかった。投与終了時に

はヘマトクリット及びヘモグロビンはさらに減少,好中球(%)はさらに増加し,低色素血(1+)

及び赤血球数のわずかな減少が認められ,これらの値は臨床的に意味のある異常と判断された。

2.7.6 個々の試験のまとめ

984

Page 17: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP824 試験

投与終了時,血小板数は正常範囲を上回り,臨床的に意味のある異常と判断されたが,前治療期

より少なかった。

前治療期及び投与終了時に 1 例で血清クレアチニン増加(124 μmol/L,基準値 44~115 μmol/L)

及び尿素増加(前治療期 13.21 mmol/L,投与終了時 10.71 mmol/L,基準値 2.86~8.21 mmol/L)

が認められ,臨床的に意味のある異常と判断された(資料番号 5.3.5.2-PD10 Listing 20.2 参照)。

(7) バイタルサイン

治験期間中,体位性の血圧低下はほとんど認められず,有害事象(体位性低血圧)として報告

されたものはなかった。

1 例が投与 3 日目に頻脈を発現したが,規定外来院時の心拍数は 68 bpm であった。

1 例が投与 1 日目に浮動性めまいを発現した。当該被験者のベースラインにおける,5 分間仰

臥位での血圧は 120/90 mmHg,心拍数は 92 bpmであり,立位に変換 1分後の血圧は 110/80 mmHg,

心拍数は 92 bpm であった。投与終了時の血圧及び心拍数は,仰臥位でそれぞれ 120/84 mmHg 及

び 92 bpm,立位ではそれぞれ 104/78 mmHg 及び 108 bpm であった。後観察期の測定値は,仰臥

位でそれぞれ 120/90 mmHg 及び 92 bpm,立位で 116/88 及び 92 bpm であった(資料番号

5.3.5.2-PD10 98 頁,表 2.7.6.4.19-14 参照)。

心拍数,拡張期血圧及び収縮期血圧において,ベースラインと比較して臨床的に意味のある変

化は認められなかった。

(8) 12 誘導心電図

投与開始後,QTcB 又は QTcF が 500 ms 以上を示した被験者は認められなかった。投与開始後

の QTcB 又は QTcF の変化量がベースラインと比較して 60 ms 以上の増加を示した被験者は認め

られなかった。

2.7.6.4.19.5 結果の要約

• ドパミン受容体作動薬であるロピニロール,プラミペキソール,カベルゴリンの経口剤か

らロチゴチン貼付剤に切り替えた場合,UPDRS PartⅠ,Ⅱ,Ⅲ各合計スコア及び PartⅣ各項

目はいずれの治療薬からの切り替えにおいても改善を示した。ロチゴチンへの切り替えによ

って も大きな改善が認められたのは UPDRS PartⅢ合計スコア(−1.8 ± 8.0)であった。各

群のうち も大きな改善が認められたのは前治療カベルゴリン群(−3.1 ± 8.8)であった。

• パーキンソン病評価尺度による評価では,ロチゴチンへの切り替えによりパーキンソン様

症状の改善が認められた。CGI 重症度,CGI 改善度,CGI 治療効果,CGI 副作用でも改善が

示された。

• 有害事象の発現率は,全体では 44.0%(51/116 例)であり,副作用の発現率は 28.4%(33/116

例)であった。ほとんどの有害事象は軽度又は中等度であった。全体で発現率が 5%以上の

有害事象は,投与および滴下投与部位反応 8.6%(10/116 例,高位語),悪心 6.0%(7/116

例),傾眠 6.0%(7/116 例),頭痛 5.2%(6/116 例)であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

985

Page 18: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP824 試験

• 本治験では死亡例は認められず,重篤な有害事象は 2 例 2 件(接触性皮膚炎及び手首関節

骨折)であった。投与中止に至った有害事象は 5 例(4.3%)であり,前治療ロピニロール群

で 2 例,前治療プラミペキソール群で 3 例であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

986

Page 19: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP824 試験

2.7.6.4.19.6 付録

表 2.7.6.4.19-14 投与期間中及び後観察期間中に 2%以上発現した有害事象及び副作用(SS)

器官別大分類基本語

全事象 18 38.3 22 46.8 11 50.0 51 44.0 12 25.5 14 29.8 7 31.8 33 28.4心臓障害 3 6.4 3 2.6 1 2.1 1 0.9  頻脈 1 2.1 1 0.9 1 2.1 1 0.9  心房細動 1 2.1 1 0.9  洞性徐脈 1 2.1 1 0.9耳および迷路障害 1 4.5 1 0.9  回転性めまい 1 4.5 1 0.9眼障害 1 2.1 1 0.9  霧視 1 2.1 1 0.9胃腸障害 4 8.5 6 12.8 2 9.1 12 10.3 3 6.4 4 8.5 2 9.1 9 7.8  下痢 1 2.1 1 0.9  便秘 2 4.3 2 1.7 1 2.1 1 0.9  悪心 2 4.3 4 8.5 1 4.5 7 6.0 2 4.3 4 8.5 1 4.5 7 6.0  嘔吐 1 2.1 1 4.5 2 1.7 1 2.1 1 4.5 2 1.7  口内炎 1 2.1 1 0.9全身障害および投与局所様態 5 10.6 4 8.5 4 18.2 13 11.2 5 10.6 4 8.5 4 18.2 13 11.2

投与および滴下投与部位反応(高位語) 5 10.6 2 4.3 3 13.6 10 8.6 5 10.6 2 4.3 3 13.6 10 8.6  投与部位紅斑 2 4.3 2 9.1 4 3.4 2 4.3 2 9.1 4 3.4  投与部位刺激感 1 2.1 1 0.9 1 2.1 1 0.9  投与部位そう痒感 3 6.4 1 2.1 1 4.5 5 4.3 3 6.4 1 2.1 1 4.5 5 4.3

無力症(高位語) 1 2.1 2 4.3 3 2.6 2 4.3 2 1.7  疲労 1 2.1 2 4.3 3 2.6 2 4.3 2 1.7  歩行障害 1 4.5 1 0.9 1 4.5 1 0.9感染症および寄生虫症 5 10.6 5 4.3  鼻咽頭炎 3 6.4 3 2.6  上気道感染 2 4.3 2 1.7

合計(n=116)

有害事象

ロピニロール(n=47)

プラミペキソール

(n=47)

カベルゴリン(n=22)

前治療

発現例数

% 発現例数

% 発現例数

% 発現例数

% % 発現例数

ロピニロール(n=47)

プラミペキソール

(n=47)

関連性が否定できない有害事象

%発現例数

カベルゴリン(n=22)

% 発現例数

%

前治療合計

(n=116)

発現例数

2.7.6 個々の試験のまとめ

987

Page 20: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP824 試験

表 2.7.6.4.19-14 投与期間中及び後観察期間中に 2%以上発現した有害事象及び副作用(SS)(続き)

器官別大分類基本語

傷害,中毒および処置合併症 1 2.1 1 2.1 1 4.5 3 2.6  眼外傷 1 4.5 1 0.9  足骨折 1 2.1 1 0.9  皮膚裂傷 1 2.1 1 0.9  手首関節骨折 1 4.5 1 0.9臨床検査 1 4.5 1 0.9  肝機能検査値異常 1 4.5 1 0.9代謝および栄養障害 1 2.1 1 4.5 2 1.7 1 2.1 1 0.9  食欲不振 1 4.5 1 0.9  食欲亢進 1 2.1 1 0.9 1 2.1 1 0.9筋骨格系および結合組織障害 3 6.4 3 6.4 2 9.1 8 6.9 1 2.1 2 9.1 3 2.6  関節痛 1 2.1 1 0.9  筋痙縮 1 2.1 1 0.9  筋攣縮 1 2.1 1 0.9 1 2.1 1 0.9  背部痛 1 2.1 1 4.5 2 1.7  筋骨格硬直 1 2.1 1 2.1 1 4.5 3 2.6 1 4.5 1 0.9  四肢痛 1 2.1 1 0.9  姿勢異常 1 4.5 1 0.9 1 4.5 1 0.9神経系障害 5 10.6 11 23.4 3 13.6 19 16.4 3 6.4 9 19.1 2 9.1 14 12.1  舞踏病 1 2.1 1 0.9 1 2.1 1 0.9  傾眠 2 4.3 3 6.4 2 9.1 7 6.0 2 4.3 3 6.4 2 9.1 7 6.0  ジスキネジー 1 4.5 1 0.9 1 4.5 1 0.9  ジストニー 1 2.1 1 0.9 1 2.1 1 0.9  頭痛 1 2.1 5 10.6 6 5.2 4 8.5 4 3.4  浮動性めまい 1 2.1 2 4.3 3 2.6 1 2.1 2 4.3 3 2.6  味覚異常 1 2.1 1 0.9 1 2.1 1 0.9  振戦 1 2.1 1 2.1 1 4.5 3 2.6

合計(n=116)

有害事象

ロピニロール(n=47)

プラミペキソール

(n=47)

カベルゴリン(n=22)

前治療

発現例数

% 発現例数

% 発現例数

% 発現例数

% % 発現例数

ロピニロール(n=47)

プラミペキソール

(n=47)

関連性が否定できない有害事象

%発現例数

カベルゴリン(n=22)

% 発現例数

%

前治療合計

(n=116)

発現例数

2.7.6 個々の試験のまとめ

988

Page 21: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP824 試験

表 2.7.6.4.19-14 投与期間中及び後観察期間中に 2%以上発現した有害事象及び副作用(SS)(続き)

器官別大分類基本語

精神障害 6 12.8 5 10.6 1 4.5 12 10.3 5 10.6 3 6.4 8 6.9  激越 1 2.1 1 0.9 1 2.1 1 0.9  不安 1 2.1 1 0.9  錯乱状態 1 4.5 1 0.9  うつ病 3 6.4 1 2.1 4 3.4 2 4.3 2 1.7

入眠および睡眠維持障害(高位語) 3 6.4 2 4.3 5 4.3 3 6.4 1 2.1 4 3.4  不眠症 3 6.4 2 4.3 5 4.3 3 6.4 1 2.1 4 3.4  衝動制御障害 1 2.1 1 0.9 1 2.1 1 0.9  抑うつ気分 1 2.1 1 0.9  異常な夢 1 2.1 1 0.9 1 2.1 1 0.9  レム睡眠異常 1 2.1 1 0.9 1 2.1 1 0.9  睡眠障害 1 2.1 1 0.9呼吸器,胸郭および縦隔障害 1 2.1 2 4.3 1 4.5 4 3.4  咳嗽 1 2.1 1 2.1 2 1.7  鼻閉 1 2.1 1 0.9  鼻潰瘍 1 4.5 1 0.9皮膚および皮下組織障害 1 2.1 3 6.4 1 4.5 5 4.3 1 2.1 1 2.1 1 4.5 3 2.6  皮膚炎 1 2.1 1 0.9 1 2.1 1 0.9  接触性皮膚炎 1 2.1 1 0.9 1 2.1 1 0.9  紅斑 1 2.1 1 0.9  発疹 1 2.1 1 0.9  全身性皮疹 1 4.5 1 0.9 1 4.5 1 0.9

合計(n=116)

有害事象

ロピニロール(n=47)

プラミペキソール

(n=47)

カベルゴリン(n=22)

前治療

発現例数

% 発現例数

% 発現例数

% 発現例数

% % 発現例数

ロピニロール(n=47)

プラミペキソール

(n=47)

関連性が否定できない有害事象

%発現例数

カベルゴリン(n=22)

% 発現例数

%

前治療合計

(n=116)

発現例数

空欄は該当例数がゼロである。 事象名:MedDRA ver 8.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 8.1 を用いた) 因果関係の判定基準:治験薬との関連性を"not related", "unlikely", "possible", "probable", "highly probable", "not assessable"の 6 分類で判定した。 "highly probable", "probable", "possible", "not assessable"と判定されたものを「関連性が否定できない有害事象」とした。 <資料番号 5.3.5.2-PD10:Table 26.1, Table 29 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

989

Page 22: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

2.7.6.4.20 L-dopa 併用進行期パーキンソン病患者を対象とした 243- -001 試験からの継

続長期投与試験(日本人:243- -002 試験,資料番号 5.3.5.2-PD11,評価資料)

2.7.6.4.20.1 治験方法の概略

項目 内容

目的 L-dopa 併用進行期パーキンソン病患者を対象として,ロチゴチン 4.5~

36.0 mg の用量における 1 日 1 回反復経皮長期投与時(治験薬投与期間標

準 54 週間)の安全性を多施設共同非盲検非対照試験により検討する。ま

た,有効性についても探索的に検討する。

治験デザイン 多施設,非盲検,非対照試験

対象 対象:L-dopa 併用進行期パーキンソン病患者

選択基準:

243- -001 試験の後観察を完了した患者

除外基準:

1) 243- 001 試験を中止した患者

2) 243- 001 試験において治験薬との「関連性は否定できない」重

篤な有害事象が発現した患者

3) 243- 001 試験において発現した治験薬との「関連性は否定でき

る」重篤な有害事象が,治験薬投与開始前検査において継続して

いる患者

4) 243- 001 試験において幻覚,妄想,錯乱,興奮などの精神症状

が継続的に発現した患者

5) 243- 001 試験において強迫性障害,衝動制御障害,せん妄など

の異常行動が継続的に発現した患者

6) 243- 001 試験において重篤又は貼付部位以外にも及ぶ広範な適

用部位反応が認められた患者

7) 治験薬投与開始時に起立性低血圧の症状が認められる場合,又は

治験薬投与開始前検査において収縮期血圧が 100 mmHg 以下の場

合で,起立性低血圧の評価により収縮期血圧の臥位から立位の低

下が 30 mmHg 以上認められた患者

8) 243- 001 試験において,てんかん発作及び痙攣等が認められた

患者

9) 治験薬投与開始前検査において重篤な心電図異常がある患者

10) 治験薬投与開始前検査においてQTc間隔が 500 ms以上の数値が確

認された場合又は 243- -001 試験の治験薬投与前値との差が 60

ms 以上認められ且つ女性 470 ms,男性 450 ms を超える数値が観

察された患者

11) 243- 001 試験の用量漸減期終了時検査において血清カリウムが

2.7.6 個々の試験のまとめ

990

Page 23: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

項目 内容

3.5 mEq/L 未満の患者

12) 243- 001 試験の用量漸減期終了時検査において,総ビリルビン

が 3.0 mg/dL 以上,又は AST (GOT),ALT (GPT) が臨床検査測定

機関における基準値の 2.5 倍以上(あるいは 100 IU/L 以上)の患

13) 243- 001 試験の用量漸減期終了時検査において,BUN が 30

mg/dL 以上又は血清クレアチニンが 2.0 mg/dL 以上の患者

14) 治験期間中に妊娠を希望している患者

15) 同意能力のない患者

16) その他,治験責任医師が対象として不適切と判断した患者

使用薬剤,ロット番

被験薬:

1) ロチゴチン貼付剤 4.5 mg(10 cm2):

2) ロチゴチン貼付剤 9.0 mg(20 cm2):

3) ロチゴチン貼付剤 13.5 mg(30 cm2):

用量及び投与方法 治験スケジュールを表 2.7.6.4.20-1 に,投与スケジュールを表

2.7.6.4.20-2 に示した。

治験薬は 1 日 1 回(24 時間)貼付した。

用量漸増・維持期は,4.5 mg/日から投与を開始し,36.0 mg/日に至るま

で 1 週ごとに 4.5 mg ずつ増量した。維持用量決定までの期間において減

量が必要となった場合,原則 1 回(4.5 mg)の減量を許容した。維持用

量決定後は原則として用量を維持し,治験薬の用量変更は行わないこと

とした。

用量漸増・維持期終了後,被験者は維持治療期へ移行した。維持治療期

間中,用量漸増・維持期において決定された維持用量を原則として維持

することとしたが,被験者の安全性及び有効性を考慮し,維持用量を変

更することを許容した。増量又は減量する際は用量漸増・維持期と同様

に 1 週ごとに 4.5 mg ずつ増量又は減量した。なお,増量する場合は,最

大維持用量である 36.0 mg/日を超えないこととした。

維持治療期終了後,用量漸減期を経て治験薬投与を終了した。漸減は 4.5

mg 単位で各用量を 2 日間以上維持しながら減量した。なお,中止時の場

合も,原則として 4.5 mg 単位で各用量を 2 日間以上維持しながら減量を

行った。

用量の設定根拠 治験薬の用法・用量の設定根拠:

本治験は 243- 001 試験の結果をもとに最大維持用量を 36.0 mg/日と設

定し,初回用量 4.5 mg/日,増量間隔 1 週間,増量幅 4.5 mg/日の漸増法

を採用した。

用量漸減期の設定根拠:

2.7.6 個々の試験のまとめ

991

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243- 002 試験

項目 内容

ドパミン受容体作動薬の中断により,悪性症候群が発症することが報告

されている。また,急激な減薬にともなう薬効の減弱により転倒等の危

険が増すことから用量漸減期を設定した。

243-05-001 試験では,用量漸減期において悪性症候群が 1 例認められた

ことから,漸減は各段階の用量を 2 日以上継続することとした。

投与期間 用量漸増・維持期:12 週間

維持治療期:40 週間

用量漸減期:標準 2 週間

症例数 計画時:

最大解析対象集団として 300 例

解析時:

治験薬投与例 321 例(治験薬投与中止例 75 例,治験完了例 246 例)

症例数の設定根拠 243- -001 試験では最大解析対象集団として 400 例を評価対象と設定し

た。日本国内で実施された後期第Ⅱ相試験(243- -001 試験)では 174

例に治験薬が投与され,そのうち 130 例(約 75%)が継続長期試験

(243- 001 試験)に移行した。この後期第Ⅱ相試験の経験より

243- -001 試験の 400 例の 75%が本試験に移行すると想定し,目標症例

数を 300 例と設定した。

主な併用薬の規定 併用禁止薬:

以下に示した有効性評価項目に影響を与えると考えられる薬剤,ロチゴ

チンの安全性評価に重大な影響を与えると考えられる薬剤については,

治験薬投与開始から維持治療期終了時までの間,使用を禁止した

1) パーキンソン病の症候に影響があると思われる薬剤:

a) ドパミン受容体作動薬

b) モノアミン遊離促進作用のある薬剤:メチルフェニデート,メ

タンフェタミン

c) 中枢系降圧薬:レセルピン,α-メチルドパなど

d) 精神神経用薬:フェノチアジン系薬剤,ブチロフェロン系薬剤,

ベンズアミド系薬剤,セロトニン・ドパミン受容体拮抗薬など

e) ドパミン受容体に拮抗作用のある消化器系用剤:スルピリド製

剤,リンゴ酸クレボプリド製剤,メトクロプラミド製剤など(ド

ンペリドンを除く)

2) 単剤で顕著な QT 延長作用のある薬剤:

a) クラスⅠa 抗不整脈薬:キニジン,プロカインアミドなど

b) クラスⅢ抗不整脈薬:アミオダロン,ソタロールなど

併用制限薬:

以下に示した薬剤は,治験薬投与開始から用量漸増・維持期終了時まで

2.7.6 個々の試験のまとめ

992

Page 25: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

項目 内容

の間,原則として用法・用量の変更をしない場合は併用可能とした。ま

た,維持治療期,用量漸減期及び後観察期において,制限を設けないこ

ととした。

1) L-dopa

2) 抗コリン薬

3) アマンタジン

4) セレギリン

5) ドロキシドパ

6) エンタカポン

7) ゾニサミド

評価項目

評価基準

安全性:

1) 有害事象

2) 適用部位反応

3) 血圧・脈拍

4) 12 誘導心電図

5) 臨床検査

6) 身体的検査及び神経学的検査

7) 心エコー検査

8) 強迫性障害・衝動制御障害調査

9) 体重

有効性:

1) UPDRS PartⅠ合計スコアと各項目別スコア

2) UPDRS PartⅡ(オン時)合計スコアと各項目別スコア

3) UPDRS PartⅡ(オフ時)合計スコアと各項目別スコア

4) UPDRS PartⅡ(オン時とオフ時の平均)合計スコアと各項目別ス

コア

5) UPDRS PartⅢ(オン時)合計スコアと各項目別スコア

6) UPDRS PartⅣ合計スコアと各項目別スコア

7) UPDRS PartⅡ(オン時とオフ時の平均)合計スコアと PartⅢ(オ

ン時)合計スコアの和

8) UPDRS PartⅠ合計スコア,PartⅡ(オン時とオフ時の平均)合計ス

コア,PartⅢ(オン時)合計スコア,及び PartⅣ合計スコアの和

9) オフ時間

10) 改訂 Hoehn & Yahr 重症度分類

薬物動態:

血漿中濃度[ロチゴチン及びその代謝物(ロチゴチン抱合体)]

解析方法 安全性:

2.7.6 個々の試験のまとめ

993

Page 26: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

項目 内容

発現時期別(用量漸増・維持・治療期間の 1~12 週目,13~24 週目,1

~24 週目及び 25~52 週目,用量漸減期,後観察期)の有害事象の重症

度集計を行い,長期投与(24 週を超える投与)により,発現率が上昇す

る有害事象又は新たに発現する有害事象を評価した。

243- -001 試験の用量漸増・維持期に発現した有害事象,本治験の用量

漸増・維持期に発現した有害事象について,243- -001 試験でロチゴチ

ンを投与された被験者,ロピニロールを投与された被験者及びプラセボ

を投与された被験者ごとに集計(発現例数,発現率,発現件数)を行い,

243- -001 試験における投与群及び本治験の投与開始時の状態が,本治

験における有害事象の発現に及ぼす影響を検討した。

用量維持期及び維持治療期における最頻用量a(4.5 mg/日,9.0 mg/日,13.5

mg/日,18.0 mg/日,22.5 mg/日,27.0 mg/日,31.5 mg/日,36.0 mg/日,用

量漸増期中止)ごとに,投与開始後(含む後観察期)に発現した有害事

象の集計(発現例数,発現率,発現件数)を行い,曝露量と有害事象発

現の関係を検討した。

治験依頼者 大塚製薬株式会社

治験実施医療機関 他,計 62 施

治験実施期間 20 年 月 日~20 年 月 日

公表文献 なし

報告書の作成日 20 年 月 日

a 被験者にとって用量維持期及び維持治療期において最も長く投与された用量。

2.7.6 個々の試験のまとめ

994

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243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-1 治験スケジュール

維持治療期維持治療期の規定外来院

漸減終了 後観察b 中止時

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 12 維持治療期4,8,12,16,20,24,28,32,36,40週

維持治療期終了時~2週

基準週 ~-5 投与前

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 12 16,20,24,28,32,36,4044,48,52 (4週間ごと)

用量変更を行う場合

~54

基準日 ~-35 1 8 15 22 29 36 43 50 57 64 71 85 (28日ごと) ~379同意c ○

登録 ○

被験者背景 ○ ○

安全性評価項目

有害事象 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

適用部位の評価 ■ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

血圧・脈拍数d ■ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

臨床検査 ■ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ▽ ○ ○ ○

12誘導心電図検査e ■ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ▽ ○ ○ ○

心エコー検査f ■ ◎g ○

身体的検査及び神経学的検査 ○ ◎ ○

強迫性障害・衝動制御障害調査 ○ ○ ◎ ○

体重 ○ ○ ◎ ○

有効性評価項目

UPDRS ○ ▲ ○ ▲ ○ ▲ ○ ▲ ○ ▲ ○ ○ ○ ○ ○

オフ時間の評価 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

改訂 Hoehn&Yahr重症度分類 ○ ○ ◎ ○ ○

その他の評価項目

血漿中薬物濃度採血h ○ ◎ ○

妊娠検査i ○ ◎ ○ ○

治験薬使用状況 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

用量漸増・維持期a

○必ず評価又は検査を実施する。 ■243- 001 試験の後観察終了時検査結果に該当する。ただし,心エコー検査は 243- -001 試験の用量漸増・維持期 16 週目に該当する。 ▲維持用量が決定する場合に限って評価を行う。 ▽必要に応じて検査を実施する。 ◎維持治療期 12 週目(24 週目)及び 40 週目(52 週目)のみ評価又は検査を実施する。ただし,妊娠検査は維持治療期 12 週目(24 週目)のみ検査を実施する。

2.7.6 個々の試験のまとめ

995

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243- -002 試験

a 用量漸増・維持期では,維持用量が決定するまでは 1 週間に 1 回来院させる。維持用量決定後は原則として 2 週間に 1 回来院させるが,いかなる維持用量においても,網掛

けの基準週(基準日)は必ず来院させ,規定の検査・調査を実施する。 b 後観察は漸減終了時の 1 週間後に実施する。 c 本治験への参加同意は,243- -001 試験の用量漸増・維持期終了時までに取得する。 d 起立性低血圧の症状が認められた場合又は収縮期血圧が 100 mmHg 以下の場合は,臥位 − 立位の収縮期血圧の差により起立性低血圧の評価を行う。 e 中止基準に示した QTc 値が観察され治験を中止する場合は,2 分以上間隔をあけて追跡検査を実施する。 f 実施可能な医療機関でのみ実施する。 g 維持治療期 12 週目から±14 日までの期間及び維持治療期 40 週目から後観察終了時までの期間で実施 h 血漿中薬物濃度採血は実施可能な被験者のみを対象とし,前日貼付した治験薬を貼付したまま実施する。有害事象により投与を中止する場合は可能な限り実施する。 i 妊娠検査は,外科的処置などにより妊娠の可能性がない被験者又は閉経後 12 ヵ月以上経過している被験者は実施しない。 <資料番号 5.3.5.2-PD11:図 9.5-1>

2.7.6 個々の試験のまとめ

996

Page 29: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

表 2.7.6.4.20-2 投与スケジュール

維持治療期

1週 2週 3週 4週 5週 6週 7週 8週 9~12週 13~52週ロチゴチン(mg/日) 4.5 9.0 13.5 18.0 22.5 27.0 31.5 36.0 4.5~36.0 4.5~36.0

用量漸増・維持期

<資料番号 5.3.5.2-PD11 より作成>

2.7.6.4.20.2 試験結果

(1) 被験者の内訳

被験者の内訳を図 2.7.6.4.20-1 に,同意取得例及び中止例の内訳を表 2.7.6.4.20-3 に示した。

本治験では 337 例の被験者で同意が得られたが,このうち 16 例が治験薬投与に至らなかった。

これら 16 例の内訳は,「先行する 243- 001 試験で中止」が 7 例,「被験者希望」が 5 例,「先

行する 243- -001 試験の用量漸減期終了時における BUN が 30 mg/dL 以上」が 3 例,「先行す

る 243- -001 試験で発現した重篤な有害事象が継続」が 1 例であった。その結果,321 例に治験

薬が投与された。

治験薬投与例 321 例中,投与完了例は 246 例であり,いずれも後観察を終了した。治験薬投与

後の中止例は 75 例であり,中止理由は「有害事象の発現」が 47 例,「被験者の希望」が 13 例,

「効果不十分」が 7 例,「治験実施計画書からの逸脱」が 4 例,「治験実施計画書で特に定めた

中止基準に抵触」が 1 例,「上記以外の理由で医師が中止を決定」が 3 例であった。

治験薬投与例 321 例すべてが安全性解析対象集団(以下,SS:Safety Set)となった。重要な

逸脱が認められた「除外基準に抵触」2 例を除く 319 例が最大解析対象集団(以下,FAS:Full

Analysis Set)として採用された。血漿中薬物濃度の採血が 1 回以上行われた 241 例が薬物動態解

析対象集団として採用された。

同意取得例数:337例

治験薬投与前中止例:16例

治験薬投与中止例:75例

治験完了例:246例

治験薬投与例:321例

<資料番号 5.3.5.2-PD11:図 10.1-1>

図 2.7.6.4.20-1 被験者の内訳

2.7.6 個々の試験のまとめ

997

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243- 002 試験

表 2.7.6.4.20-3 同意取得例及び中止例の内訳

33716

321246

治験薬後観察完了 246治験薬後観察未完了

75有害事象の発現 47効果不十分 7被験者の希望 13治験実施計画書からの逸脱a 4治験実施計画書で特に定めた中止基準b 1治験依頼者あるいは治験実施医療機関側の理由

被験者の追跡が不可能

上記以外の理由で医師が中止を決定 3

主たる中止理由

治験薬投与例の内訳

治験完了例

中止例

内訳

同意取得例数

治験薬未投与例

治験薬投与例

同意取得例の内訳

空欄は 0 例

a 治験実施計画書からの逸脱:243- -001 試験より重篤な有害事象が継続していることが判明(被験者番号

8110005),243- 001 試験の用量漸減終了時の血清カリウム値が 3.5 mEq/L 未満であったことが判明(被験者

番号 8560007),治験薬の用法・用量の不遵守(被験者番号 8070004,8300004) b 治験実施計画書で特に定めた中止基準の内訳:幻視が継続的に発現(被験者番号 8140006) <資料番号 5.3.5.2-PD11:表 10.1-1>

(2) 人口統計学的及び他の基準値の特性

SS の人口統計学的及び他の基準値の特性を表 2.7.6.4.20-4 に示した。SS の平均年齢(範囲)

は,65.9 歳(38~80 歳)であり,65 歳以上の被験者は 206 例(64.2%)であった。男性は 136

例(42.4%),女性は 185 例(57.6%)であった。平均体重(範囲)は 55.5 kg(33.1~92.6 kg)

であり,罹病期間(平均 ± 標準偏差,以下同様)は 7.4 ± 4.5 年であった。

投与開始前の UPDRS PartⅢ(オン時)合計スコアの平均は,320 例対象で 22.3,投与開始前 7

日間(含むオフのない日)の平均オフ時間(範囲)は,320 例対象で 3.9 時間/日(0~17.5 時間/

日)であった。

いずれの被験者も,治験薬投与開始前にパーキンソン病に対する治療薬を使用していた。先行

する 243- 001 試験では,後観察終了時までドパミン受容体作動薬の使用を禁止していたため,

ドパミン受容体作動薬を使用した被験者はいなかった。また,243- -001 試験では投与開始から

用量漸増・維持期終了時までの期間は L-dopa の用法・用量の変更を許容しなかった。243- -001

試験の後観察期の L-dopa の 1 日最高用量は,300 mg/日以下が 175 例(54.5%),300 mg/日超 600

mg/日以下が 134 例(41.7%),600 mg/日超 900 mg/日以下が 11 例(3.4%),900 mg/日超が 1 例

(0.3%)であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

998

Page 31: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

表 2.7.6.4.20-4 人口統計学的及び他の基準値の特性(SS)

水準 例数 %321 -

男 136 42.4女 185 57.6~<65 115 35.865≦~ 206 64.2平均値標準偏差最小値中央値最大値平均値標準偏差最小値中央値最大値平均値標準偏差最小値中央値最大値~<11~<5 96 29.95~<10 141 43.910~<15 62 19.315~<20 18 5.620≦~ 4 1.2平均値標準偏差最小値中央値最大値あり 210 65.4なし 111 34.6あり 57 17.8なし 264 82.2あり 58 18.1なし 263 81.9あり 74 23.1なし 247 76.9あり 274 85.4なし 47 14.60 1 0.31 8 2.51.5 2 0.62 97 30.22.5 57 17.83 125 38.94 30 9.35不明 1 0.3

ロチゴチン群

55.511.433.153.892.6

16.0

156.0

34

7.44.5

身長(cm)a

68.080

65.98.438

186

156.89.5131

要因

L-dopaの投与不十分

改訂Hoehn & Yahr重症度分類

性別

罹病期間(年)b

年齢(歳)

解析対象集団

年齢(歳)

on-off現象

delayed on,no-on現象

体重(kg)

罹病期間(年)b

ジスキネジー

243- -001における

L-dopa服用の問題点

wearing off 現象

2.7.6 個々の試験のまとめ

999

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243- 002 試験

表 2.7.6.4.20-4 人口統計学的及び他の基準値の特性(SS)(続き)

水準 例数 %例数平均値標準偏差最小値中央値最大値例数平均値標準偏差最小値中央値最大値例数平均値標準偏差最小値中央値最大値あり 321 100.0なしあり 321 100.0なしあり 300 93.5なし 21 6.5あり 59 18.4なし 262 81.6あり 81 25.2なし 240 74.8あり 135 42.1なし 186 57.9あり 26 8.1なし 295 91.9あり 105 32.7なし 216 67.3あり 37 11.5なし 284 88.5なし0<~300 175 54.5300<~600 134 41.7600<~900 11 3.4900<~ 1 0.3平均値標準偏差最小値中央値最大値

ロチゴチン群

投与開始前7日間(含むオフのない日)のオフ時間平均

(時間/日)

前治療薬の内訳

UPDRS PartⅡ(オン時とオフ時の平均)合計スコア

前治療L-dopa(mg/日)

243- -001後観察期の1日最高用量

前治療抗パーキンソン病薬の内訳

前治療抗コリン薬

抗パーキンソン病薬以外の前治療薬

300.01050

135.3100

前治療エンタカポン

前治療ゾニサミド

前治療ドロキシドパ

前治療薬c

前治療抗パーキンソン病薬

368.5

320

17.5

3.94.20.02.7

320

62

22.311.2

121.0

320

29.0

9.75.90.09.0

要因

UPDRS PartⅢ(オン時)合計スコア

前治療L-dopa(mg/日)

243- -001後観察期の1日最高用量

前治療アマンタジン

前治療セレギリン

空欄は 0 例 a 243- -001 試験スクリーニング時の測定結果 b 243- -001 試験スクリーニング時の調査結果 c 243- -001 試験の後観察期に使用した薬剤 <資料番号 5.3.5.2-PD11:表 11.2-1 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1000

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243- 002 試験

2.7.6.4.20.3 安全性

(1) 治験薬の投与状況

最頻用量bごとの投与期間(SS)を表 2.7.6.4.20-5 に示した。治験薬の平均投与期間(範囲)は,

全体で 334.0 日(3~399 日)であった。最頻用量は 4.5 mg/日が 5 例,9.0 mg/日が 15 例,13.5 mg/

日が 29 例,18.0 mg.日が 40 例,22.5 mg/日が 23 例,27.0 mg/日が 50 例,31.5 mg/日が 25 例,36.0

mg/日が 122 例であり,36.0 mg/日が最も多かった。いずれの最頻用量でも,投与期間(中央値)

は 364 日以上であった。

表 2.7.6.4.20-5 最頻用量ごとの投与期間(SS)

例数平均値

標準偏差

最小値

中央値

最大値

例数平均値

標準偏差

最小値

中央値

最大値

例数平均値

標準偏差

最小値

中央値

最大値

4.5 5 315.4 110.5 118 364.0 370 5 315.4 110.5 118 364.0 3709.0 15 328.7 97.0 105 371.0 383 15 320.7 93.8 103 364.0 371 12 9.5 3.5 7 7.0 16

13.5 29 318.5 107.5 34 371.0 389 29 311.1 106.8 28 364.0 376 20 8.0 2.6 5 7.0 1418.0 40 356.4 57.1 56 372.0 399 40 346.1 54.9 56 364.0 378 33 11.2 4.4 6 13.0 2122.5 23 345.6 75.5 104 378.0 399 23 334.6 70.7 104 364.0 378 18 13.6 3.0 8 14.0 2127.0 50 353.8 67.1 119 378.0 392 50 341.1 64.0 119 364.0 378 42 13.9 2.3 10 14.0 2131.5 25 348.3 79.9 71 378.0 393 25 333.8 78.6 59 364.0 378 20 15.4 2.8 13 14.0 2136.0 122 349.0 74.8 64 378.0 399 122 335.4 71.8 63 364.0 378 98 15.1 2.5 8 14.0 21

漸増期中止 12 24.8 21.6 3 19.0 76 12 21.2 18.6 3 19.0 63合計 321 334.0 97.6 3 377.0 399 321 322.5 94.5 3 364.0 378 243 13.4 3.7 5 14.0 21

用量漸増・維持・治療期間(日)c

用量漸減期間(日)d

最頻用量

(mg/日)a

治験薬が投与された期間(日)b

空欄は 0 例 a 用量維持期移行例は用量維持期及び維持治療期における最頻用量,用量漸増期中止例は漸増期中止として集計 b 最終投与日(含む用量漸減期)-投与開始日+1 c 用量漸増・維持期と維持治療期を合わせた期間(用量漸増・維持期又は維持治療期最終投与日-投与開始日+1) d 用量漸減期最終投与日−用量漸減期投与開始日+1 <資料番号 5.3.5.2-PD11:表 11.4-1>

各時期の最頻用量の分布(SS)を表 2.7.6.4.20-6 に示した。いずれの時期でも最も多く投与さ

れた最頻用量は 36.0 mg/日で,用量維持期及び維持治療期では 122 例(38.0%),維持治療期 1

~84 日目で 117 例(36.4%),維持治療期 85~168 日目で 115 例(35.8%),維持治療期 169 日

目~維持治療期終了時で 107 例(33.3%)であった。

b 被験者にとって用量維持期及び維持治療期において最も長く投与された用量

2.7.6 個々の試験のまとめ

1001

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243- 002 試験

表 2.7.6.4.20-6 各時期の最頻用量の分布(SS)

例数 % 例数 % 例数 % 例数 %4.5 5 1.6 5 1.6 4 1.2 4 1.29.0 15 4.7 12 3.7 14 4.4 11 3.4

13.5 29 9.0 30 9.3 23 7.2 25 7.818.0 40 12.5 40 12.5 38 11.8 36 11.222.5 23 7.2 24 7.5 22 6.9 20 6.227.0 50 15.6 49 15.3 46 14.3 43 13.431.5 25 7.8 25 7.8 25 7.8 27 8.436.0 122 38.0 117 36.4 115 35.8 107 33.3

中止例a 12 3.7 19 5.9 34 10.6 48 15.0合計 321 321 321 321

維持治療期169日目~維持治療期終了時

用量維持期及び維持治療期

維持治療期1~84日目

維持治療期85~168日目最頻用量

(mg/日)

a 用量維持期及び維持治療期における中止例は用量漸増期中止例,維持治療期 1~84 日目における中止例は用量

漸増・維持期中止例,維持治療期 85~168 日目における中止例は維持治療期 12 週目(維持治療期 85 日目)ま

での中止例,維持治療期 169 日目~維持治療期終了時における中止例は維持治療期 24 週目(維持治療期 169 日

目)までの中止例 <資料番号 5.3.5.2-PD11:表 11.4-3>

(2) 有害事象

有害事象及び副作用(SS)を表 2.7.6.4.20-13 に示した。有害事象は 96.9%(311/321 例)に 1268

件発現した。治験薬との関連性が否定できない有害事象すなわち副作用は 83.8%(269/321 例)

に 590 件発現した。

本治験で最も発現率が高かった有害事象は,適用部位反応 61.7%(198/321 例,217 件)で,1

件を除く全件が治験薬との関連性は否定されなかった。その他で発現率が 5%以上の有害事象は,

鼻咽頭炎 23.7%(76/321 例),ジスキネジー15.6%(50/321 例),幻視 10.6%(34/321 例),悪

心 9.7%(31/321 例),血中クレアチンホスホキナーゼ増加 8.1%(26/321 例),挫傷 7.5%(24/321

例),傾眠 6.9%(22/321 例),背部痛 6.5%(21/321 例),齲歯 6.2%(20/321 例),嘔吐 5.0%

(16/321 例),幻覚 5.0%(16/321 例)で,鼻咽頭炎,挫傷及び齲歯は全例治験薬との関連性は

否定された。

(3) 重症度別有害事象

高度の有害事象は 5.0%(16/321 例)に 18 件認められ,突然死,大腸癌,低ナトリウム血症,

敗血症,熱中症,上肢骨折,胆嚢炎,パーキンソン病,節外周辺帯 B 細胞リンパ腫(MALT 型),

乳癌,意識レベルの低下,胃癌,傾眠,出血性胃潰瘍,椎間板突出,骨髄炎,適用部位変色,適

用部位小水疱が各 1 件であった。このうち,突然死,低ナトリウム血症,適用部位変色及び適用

部位小水疱の 3 例 4 件が治験薬との関連性は否定されなかった。適用部位変色,適用部位小水疱

を除く高度の有害事象は,いずれも重篤な有害事象と判断された(資料番号 5.3.5.2-PD11「11.5.3.1

重症度別有害事象」参照)。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1002

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243- 002 試験

(4) 死亡,その他の重篤な有害事象

死亡に至った有害事象の一覧表を表 2.7.6.4.20-14 に示した。その他の重篤な有害事象を発現し

た症例の一覧表を表 2.7.6.4.20-15 に示した。本治験では,死亡例が 1 例(突然死)に認められ,

治験薬との関連性は否定されなかった。死亡例の詳細を「2.7.6.4.20.7(2) 死亡例の叙述」に示し

た。

その他の重篤な有害事象は 33 例 40 件発現し,このうち,5 例 5 件(譫妄,低ナトリウム血症,

出血性胃潰瘍,幻視,意識レベルの低下)の重篤な有害事象は治験薬との関連性を否定されなか

った。その他の重篤な有害事象で中止に至ったのは 10 例 10 件[意識レベルの低下が 2 例 2 件,

脊椎圧迫骨折,譫妄,硬膜下血腫,敗血症,節外周辺帯 B 細胞リンパ腫(MALT 型),乳癌,

胃癌,変形性関節症がそれぞれ 1 例 1 件]であった。その他の重篤な有害事象について

「2.7.6.4.20.7(3) その他の重篤な有害事象の叙述」に詳細を示した。

(5) 投与中止に至った有害事象

重篤以外の投与中止に至った有害事象の一覧表を表 2.7.6.4.20-16 に示した。投与中止に至った

有害事象は 48 例 53 件に認められた。このうち,重篤以外の投与中止に至った有害事象は 37 例

42 件で,頚部脊柱管狭窄症,起立性低血圧及び椎間板突出を除いた 34 例 39 件が治験薬との関

連性は否定されなかった(資料番号 5.3.5.2-PD11「11.6.1.3 他の重要な有害事象」参照)。

(6) 注目すべき有害事象

注目すべき有害事象を「突発的睡眠」,「強迫性障害・衝動制御障害」,「心弁膜症」,「幻

覚・妄想等」と定義し,詳細を検討した。

(a) 突発的睡眠

「突発的睡眠」は 7 例 10 件に認められた。「突発的睡眠」が認められた被験者の発現時用量

は,13.5 mg/日で 2 例,18.0 mg/日で 2 例,22.5 mg/日で 1 例,27.0 mg/日で 2 例であった。発現

時期は,用量漸増期が 3 例,維持治療期が 4 例であった。「突発的睡眠」が認められた 7 例中

3 例が減量して治験を継続し,残りの 4 例は用量調整することなく治験を継続しており,中止

に至った被験者は認められなかった。

(b) 強迫性障害・衝動制御障害

「強迫性障害・衝動制御障害」は 4 例 5 件に認められた。「強迫性障害・衝動制御障害」が

認められた被験者の発現時用量は,9.0 mg/日で 2 例,22.5 mg/日で 1 例,27.0 mg/日で 1 例であ

った。発現時期は,用量漸増期が 1 例,維持治療期が 3 例であった。「強迫性障害・衝動制御

障害」が認められた 4 例中 1 例が中止に至り,1 例は減量して治験を継続し,2 例は用量調整す

ることなく治験を継続した。

(c) 心弁膜症

本治験では心弁膜症に分類される有害事象は認められなかった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1003

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243- 002 試験

(d) 幻覚・妄想等

「幻覚・妄想等」は 54 例 83 件に認められた。「幻覚・妄想等」が認められた被験者の発現

時用量は,4.5 mg/日で 5 例,9.0 mg/日で 7 例,13.5 mg/日で 7 例,18.0 mg/日で 10 例,22.5 mg/

日で 6 例,27.0 mg/日で 7 例,31.5 mg/日で 7 例,36.0 mg/日で 15 例,投与終了後が 1 例であっ

た(重複症例あり)。発現時期は,用量漸増期が 28 例,用量維持期が 8 例,維持治療期が 30

例,用量漸減期が 4 例,後観察期が 1 例であった(重複症例あり)。「幻覚・妄想等」が認め

られた 54 例中 6 例が中止に至り,9 例は減量して治験を継続し,残りは用量調整することなく

治験を継続した。

(7) 臨床検査

治験薬投与終了時にベースラインに比較して変化が認められた項目は,血液学的検査の白血球

数,赤血球数,ヘモグロビン,ヘマトクリット,生化学的検査の CK(CPK),プロラクチンで

あった。

白血球数は,ベースラインから用量漸増・維持期 10 週目にかけて減少し,用量漸増・維持期

10 週目の変化量は−323.7 ± 1212.3 /μL(平均値 ± 標準偏差,以下同様)であった。用量漸増・維

持期 10 週目以降,維持治療期 40 週目に最も低下し,変化量は−440.9 ± 1347.8 /μL であった。治

験期間を通して継続的な減少傾向は認められたが,ベースラインからの変動は軽微かつ正常範囲

内であったことから,臨床的に問題となる変動ではないと考えられた。赤血球数は,ベースライ

ンから維持治療期 8 週目にかけて減少し,維持治療期 8 週目の変化量は−9.3 ± 21.3 ×104/μL であ

った。維持治療期 8 週目以降,大きな変化はなく,維持治療期 40 週目の変化量は−8.0 ± 22.1 ×

104/μL であった。治験期間を通して継続的な減少傾向は認められず,ベースラインからの変動は

軽微かつ正常範囲内であったことから,臨床的に問題となる変動ではないと考えられた。ヘモグ

ロビン及びヘマトクリットは,ベースラインから維持治療期 8 週目にかけて減少し,維持治療期

8 週目の変化量はそれぞれ−0.27 ± 0.67 g/dL,−0.65 ± 1.90%であった。維持治療期 8 週目以降,ヘ

モグロビンは維持治療期 40 週目に,ヘマトクリットは維持治療期 36 週目に最も低下し,変化量

はそれぞれ−0.52 ± 0.77 g/dL,−0.83 ± 2.25%であった。治験期間を通して継続的な減少傾向が認

められたが,ベースラインからの変動は軽微であり,臨床的に問題となる変動ではないと考えら

れた。

CK(CPK)は維持治療期 40 週目に最も増加し,ベースラインからの平均変化量は 44.8 IU/L

であった。ベースラインに比較して臨床的に問題となる変化ではないと考えられた。プロラクチ

ンは,ベースラインから用量漸増・維持期 12 週目にかけて減少し,ベースラインからの変化量

は−15.915 ± 25.560 ng/mL であった。用量漸増・維持期 12 週目以降,維持治療期 12 週目に最も

低下し,ベースラインからの変化量は−16.567 ± 25.119 ng/mL であった。

その他の臨床検査値は,投与期間中に増加又は減少傾向を認めなかった(資料番号 5.3.5.2-PD11

「11.7.2.1 治験期間を通しての臨床検査値」参照)。

グレード 3 以外から投与後グレード 3 低値にシフトした被験者は,白血球数が用量漸増・維持

期 6 週目,維持治療期 4 週目,40 週目,用量漸減期に各 1 例,赤血球数が用量漸増・維持期 12

2.7.6 個々の試験のまとめ

1004

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243- 002 試験

週目,維持治療期 20 週目,28 週目,後観察期に各 1 例,ヘモグロビンが用量漸増・維持期 12

週目,維持治療期 28 週目,32 週目,36 週目,後観察期に各 1 例であった。グレード 3 以外から

投与後グレード 3 高値にシフトした被験者は,CK(CPK)が用量漸増・維持期 6 週目,10 週目,

維持治療期 8 週目,20 週目,36 週目,40 週目,後観察期に各 1 例,血糖が用量漸増・維持期 2

週目,12 週目に各 4 例,維持治療期 16 週目,24 週目,後観察期に各 2 例,用量漸増・維持期 4

週目,6 週目,8 週目,維持治療期 4 週目,8 週目,12 週目,20 週目,32 週目,36 週目,40 週

目に各 1 例,プロラクチンが用量漸増・維持期 2 週目,維持治療期 16 週目,後観察期に各 2 例,

用量漸増・維持期 6 週目,8 週目,10 週目,12 週目,維持治療期 4 週目,8 週目,20 週目,用

量漸減期に各 1 例,尿糖が用量漸増・維持期 8 週目,維持治療期 8 週目,12 週目,32 週目,36

週目に各 3 例,用量漸増・維持期 2 週目,4 週目,12 週目,維持治療期 4 週目,16 週目,20 週

目,24 週目に各 2 例,用量漸増・維持期 10 週目,後観察期に各 1 例であった(資料番号 5.3.5.2-PD11

「11.7.2.2 個々の被験者の変化」参照)。

(8) その他の安全性評価項目

(a) 適用部位反応

皮膚刺激性判定結果(SS)を表 2.7.6.4.20-7 に示した。投与期間全体を通じて,最悪値が++

(紅斑+浮腫)と判定されたのは 6.9%(22/321 例),+++(紅斑+浮腫+丘疹,漿液性丘疹,小

水疱)と判定されたのは 3.7%(12/321 例),++++(大水疱)と判定されたのは 0.6%(2/321 例)

であった。

最悪値を時期別に評価すると,1~12 週目では++が 4.4%(14/321 例),+++が 1.6%(5/321

例),++++が 0%(0/321 例)で,13~24 週目ではそれぞれ 3.7%(11/301 例),0.7%(2/301

例),0.3%(1/301 例)で,25~52 週目ではそれぞれ 3.1%(9/287 例),2.4%(7/287 例),0.3%

(1/287 例)であり,13 週目以降に++++と判定された被験者が 2 例(被験者番号 8320012,

8400011)認められた。

+++以上が認められた 14 例中 4 例は「適用および滴下投与部位反応」により治験中止となり,

13~24 週目に治験中止となった被験者が 2 例(被験者番号 8400011,8450006),25~52 週目

に治験中止となった被験者が 2 例(被験者番号 8140012,8530012)であった。他の 4 例は+++

以上が認められた後も治験を継続したが,「適用および滴下投与部位反応」以外の理由で治験

中止となり,中止時の判定は−~+であった。残りの 6 例は規定の投与期間及び後観察を終了し,

治験を完了した。投与終了時(用量漸減期終了時)の判定は−~+であった(資料番号 5.3.5.2-PD11

「11.8.3 適用部位の評価」参照)。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1005

Page 38: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

表 2.7.6.4.20-7 皮膚刺激性判定結果(SS)

例数 % 例数 % 例数 % 例数 % 例数 % 例数 % 例数 %1~12週目 321例 82 25.5 129 40.2 91 28.3 14 4.4 5 1.6 5 1.613~24週目 301例 79 26.2 139 46.2 69 22.9 11 3.7 2 0.7 1 0.3 3 1.01~24週目 321例 59 18.4 127 39.6 109 34.0 19 5.9 6 1.9 1 0.3 7 2.225~52週目 287例 62 21.6 120 41.8 88 30.7 9 3.1 7 2.4 1 0.3 8 2.81~52週目 321例 46 14.3 112 34.9 127 39.6 22 6.9 12 3.7 2 0.6 14 4.4

319例 124 38.9 132 41.4 51 16.0 5 1.6 6 1.9 1 0.3 7 2.2終了時

用量漸増・維持期及び維持治療期

最悪値

- ± + ++ +++ ++++ +++以上

<資料番号 5.3.5.2-PD11:表 11.8-2>

(b) 血圧・脈拍

ベースライン,用量漸増・維持期 12 週目,維持治療期 12 週目及び維持治療期 40 週目におけ

る脈拍数(平均値 ± 標準偏差,以下同様)はそれぞれ 78.0 ± 11.6 拍/分,80.3 ± 11.1 拍/分,79.7

± 11.6 拍/分,79.1 ± 11.4 拍/分,収縮期血圧はそれぞれ 123.0 ± 16.1 mmHg,122.5 ± 15.3 mmHg,

122.4 ± 15.3 mmHg,122.2 ± 15.9 mmHg,拡張期血圧はそれぞれ 73.1 ± 10.5 mmHg,72.8 ± 10.7

mmHg,72.1 ± 10.4 mmHg,71.6 ± 11.1 mmHg であった。

用量漸増・維持期,維持治療期及び用量漸減終了時の各時期でベースラインからの変化量を

評価すると,脈拍数,収縮期血圧及び拡張期血圧で認められた最も大きな変化量は,ぞれぞれ

2.2 拍/分(用量漸増・維持期 12 週目),−1.4 mmHg(維持治療期 8 週目)及び−1.3 mmHg(維

持治療期 20 週目)であった。いずれの評価項目も投与期間と変化量との間に明らかな関係は見

い出せなかった。

本治験では起立性低血圧の症状が認められた場合又は座位収縮期血圧が 100 mmHg 以下とな

った場合に,起立性低血圧の評価を行うこととした。起立性低血圧の評価を行った被験者のう

ち,座位収縮期血圧が 100 mmHg 以下となった被験者 9 例(被験者番号 8090001,8180008,

8270004,8300003,8300005,8390002,8480003,8490005,8540003)は,いずれも収縮期血圧

の臥位から立位の差で 30 mmHg 以上低下し,有害事象として起立性低血圧が報告された(資料

番号 5.3.5.2-PD11「11.8.1 血圧・脈拍」参照)。

(c) 12 誘導心電図

心電図中央判読機関による判読結果では,ベースライン,用量漸増・維持期 12 週目,維持治

療期 12 週目及び維持治療期 40 週目における心拍数はそれぞれ 71.1 拍/分,73.0 拍/分,72.7 拍/

分,71.3 拍/分,RR 間隔はそれぞれ 0.8632 s,0.8390 s,0.8436 s,0.8618 s,QT 間隔はそれぞれ

383.6 ms,381.2 ms,381.7 ms,385.3 ms,QTcB はそれぞれ 414.9 ms,418.1 ms,417.4 ms,417.3

ms,QTcF はそれぞれ 403.9 ms,405.2 ms,404.9 ms,406.1 ms であった。

用量漸増・維持期,維持治療期及び用量漸減終了時の各時期でベースラインからの平均変化

量を評価すると,心拍数,RR 間隔,QT 間隔,QTcB,QTcF で認められた最も大きな変化は,

それぞれ 2.4 拍/分(維持治療期 20 週目),−0.0272 s(維持治療期 8 週目),−4.0 ms(維持治

療期 20 週目),4.2 ms(用量漸増・維持期 2 週目及び維持治療期 16 週目)及び 2.9 ms(用量漸

増・維持期 2 週目)であった。いずれの評価項目も投与期間と変化量との間に明らかに関係は

見い出せなかった。

心電図中央判読機関における判読結果において,投与開始後のいずれかの測定(後観察及び

2.7.6 個々の試験のまとめ

1006

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243- 002 試験

規定外の測定を含む)で,QTc 間隔が 500 ms 以上を超えた被験者は,QTcB で 5 例(被験者番

号 8010003,8180004,8280020,8320001,8610010),QTcF で 2 例(被験者番号 8010003,8320001)

であった。投与開始後のいずれかの測定で,QTc 間隔が男性で 450 ms,女性で 470 ms を超えか

つQTc 間隔のベースラインからの変化量が 60 ms 以上増加を示した被験者(被験者番号 8010003,

8180004,8280020,8320001,8610010 を除く)は,QTcB で 2 例(被験者番号 8230009,8390002)

であり,QTcF ではみられなかった。これらの被験者については,資料番号 5.3.5.2-PD11「11.8.2(3)

QTc 間隔の延長が認められた被験者の個別評価」に記載した。

投与開始後のいずれかの測定で QTc 間隔が男性で 450 ms,女性で 470 ms を超えかつ QTc 間

隔のベースラインからの変化量が 30 ms 以上増加した被験者は QTcB で 14 例(被験者番号

8010003,8180004,8230009,8280020,8320001,8390002,8610010 を除く),QTcF で 4 例(被

験者番号 8010003,8320001 を除く)みられた。投与開始後のいずれかの測定で QTc 間隔のベ

ースラインからの変化量が 30 ms 以上であった被験者は QTcB で 119 例,QTcF で 68 例であっ

た。そのうち,60 ms 以上であった被験者は QTcB で 11 例,QTcF で 5 例であった(資料番号

5.3.5.2-PD11「11.8.2(2) 心電図中央判読機関で判読された心電図」参照)。

心電図所見がベースラインの Normal から投与後に Abnormal Significant に変化した被験者は,

用量漸増・維持期 10 週目に 4 例,用量漸増・維持期 12 週目及び維持治療期 12 週目に各 3 例,

用量漸増・維持期 4 週目,6 週目,8 週目,維持治療期 4 週目,16 週目及び 24 週目に各 2 例,

用量漸増・維持期 2 週目,維持治療期 20 週目,28 週目及び 32 週目に各 1 例で,計 11 例 34 件

(被験者番号 8060001,8060011,8070001,8140011,8230004,8260009,8270005,8310001,

8410005,8510002,8520003)であった。

心電図所見がベースラインの Abnormal Insignificant から投与後に Abnormal Significant に変化

した被験者は,維持治療期 20 週目及び後観察期に各 5 例,用量漸増・維持期 4 週目,維持治療

期 16 週目,24 週目,36 週目及び用量漸減期に各 4 例,維持治療期 4 週目,12 週目,28 週目,

32 週目及び 40 週目に各 3 例,用量漸増・維持期 6 週目,8 週目,10 週目,12 週目及び維持治

療期 8 週目に各 2 例,用量漸増・維持期 2 週目に各 1 例で,計 12 例 94 件(被験者番号 8010003,

8040011,8150004,8180004,8180009,8210003,8310003,8320001,8400008,8490005,8520007,

8530011)であった(資料番号 5.3.5.2-PD11「11.8.2(2) 心電図中央判読機関で判読された心電図」

参照)。

2.7.6.4.20.4 有効性

(1) UPDRS PartⅢ合計スコアの変化量及び有効率

UPDRS PartⅢ(オン時)合計スコアのベースラインから用量漸増・維持期,維持治療期及び用

量漸減終了時への変化量及び有効率(FAS,LOCF)を表 2.7.6.4.20-8 に示した。UPDRS PartⅢ(オ

ン時)合計スコアのベースラインから用量漸増・維持期 12 週目,維持治療期 12 週目及び維持治

療期 40 週目への変化量は,ぞれぞれ−8.3 ± 7.1(95%信頼区間−9.0~−7.5),−8.0 ± 7.6(95%信頼

区間−8.8~−7.1)及び−7.5 ± 8.6(95%信頼区間−8.4~−6.5)であった。

UPDRS PartⅢ(オン時)合計スコアのベースラインから用量漸増・維持期 12 週目,維持治療

期 12 週目及び維持治療期 40 週目への変化率(ベースラインに対する用量漸増・維持期終了時に

2.7.6 個々の試験のまとめ

1007

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243- 002 試験

おける変化量の割合)の 30%有効率(変化率が 30%以上の減少であった症例の割合)は,それ

ぞれ 59.4%(186/313 例),59.9%(188/314 例)及び 60.6%(189/312 例)であった。

表 2.7.6.4.20-8 UPDRS PartⅢ(オン時)合計スコアのベースラインから用量漸

増・維持期,維持治療期及び用量漸減終了時への変化量及び有効

率(FAS,LOCF)

下限 上限 下限 上限 下限 上限

ベースライン 316 22.3 11.2 - - - - - - - - - - - - -

2週目 316 19.5 11.3 -2.8 4.1 -3.2 -2.3 -14.6 98 31.0 25.9 36.1 66 20.9 16.4 25.4

4週目 316 16.9 10.4 -5.4 5.5 -6.0 -4.8 -25.9 169 53.5 48.0 59.0 131 41.5 36.0 46.9

6週目 315 15.5 10.0 -6.8 6.6 -7.5 -6.1 -31.6 204 64.8 59.5 70.0 163 51.7 46.2 57.3

8週目 316 14.7 9.9 -7.6 7.1 -8.4 -6.9 -35.8 217 68.7 63.6 73.8 182 57.6 52.1 63.0

10週目 314 14.2 9.6 -8.1 6.9 -8.9 -7.3 -38.6 230 73.2 68.4 78.1 188 59.9 54.5 65.3

12週目 313 14.1 9.4 -8.3 7.1 -9.0 -7.5 -37.6 230 73.5 68.6 78.4 186 59.4 54.0 64.9

4週目 313 14.0 9.4 -8.2 7.3 -9.0 -7.4 -37.3 226 72.2 67.2 77.2 191 61.0 55.6 66.4

8週目 313 14.1 9.7 -8.2 7.5 -9.0 -7.3 -37.2 222 70.9 65.9 76.0 184 58.8 53.3 64.2

12週目 314 14.3 9.9 -8.0 7.6 -8.8 -7.1 -35.5 228 72.6 67.7 77.5 188 59.9 54.5 65.3

16週目 313 14.2 9.9 -8.0 8.1 -8.9 -7.1 -29.9 228 72.8 67.9 77.8 188 60.1 54.6 65.5

20週目 312 14.3 9.9 -8.0 8.1 -8.9 -7.1 -33.3 220 70.5 65.5 75.6 192 61.5 56.1 66.9

24週目 312 14.6 10.1 -7.7 8.4 -8.6 -6.8 -32.0 220 70.5 65.5 75.6 181 58.0 52.5 63.5

28週目 312 15.0 10.4 -7.3 8.5 -8.2 -6.3 -28.2 212 67.9 62.8 73.1 179 57.4 51.9 62.9

32週目 312 14.8 10.5 -7.5 8.7 -8.5 -6.5 -31.8 220 70.5 65.5 75.6 183 58.7 53.2 64.1

36週目 312 14.8 10.3 -7.5 8.5 -8.4 -6.5 -31.6 218 69.9 64.8 75.0 184 59.0 53.5 64.4

40週目 312 14.7 10.2 -7.5 8.6 -8.4 -6.5 -31.7 216 69.2 64.1 74.4 189 60.6 55.2 66.0

238 16.4 10.9 -5.4 8.4 -6.5 -4.4 -18.6 140 58.8 52.6 65.1 113 47.5 41.1 53.8

有効率95%信頼区間

20%有効率 30%有効率

有効例数

有効率95%信頼区間 有効

例数

平均変化率例数

標準偏差

平均値95%信頼区間標準

偏差平均値

変化量測定値

ベースラインからの変化量・変化率・有効率

用量漸減終了時

用量漸増維持期

維持治療期

評価時期

<資料番号 5.3.5.2-PD11:表 12.1-1>

(2) UPDRS PartⅡ(オン時とオフ時の平均)合計スコアの変化量

UPDRS PartⅡ(オン時とオフ時の平均)合計スコアのベースラインから用量漸増・維持期,維

持治療期及び用量漸減終了時への変化量(FAS,LOCF)を表 2.7.6.4.20-9 に示した。UPDRS Part

Ⅱ(オン時とオフ時の平均)合計スコアのベースラインから用量漸増・維持期 12 週目,維持治

療期12週目及び維持治療期40週目への変化量は,ぞれぞれ−2.6 ± 3.0(95%信頼区間−2.9~−2.3),

−2.5 ± 3.4(95%信頼区間−2.9~−2.2)及び−1.9 ± 4.0(95%信頼区間−2.3~−1.4)であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1008

Page 41: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

表 2.7.6.4.20-9 UPDRS PartⅡ(オン時とオフ時の平均)合計スコアのベースライ

ンから用量漸増・維持期,維持治療期及び用量漸減終了時への変

化量(FAS,LOCF)

下限 上限

ベースライン 316 9.7 5.9 - - - -

2週目 316 8.8 6.0 -0.9 1.9 -1.1 -0.7

4週目 316 8.1 5.8 -1.6 2.4 -1.9 -1.4

6週目 314 7.5 5.6 -2.2 2.8 -2.5 -1.9

8週目 316 7.2 5.6 -2.5 3.1 -2.9 -2.2

10週目 315 7.1 5.5 -2.6 3.1 -2.9 -2.3

12週目 315 7.1 5.5 -2.6 3.0 -2.9 -2.3

4週目 313 7.2 5.6 -2.5 3.1 -2.9 -2.2

8週目 314 7.1 5.5 -2.7 3.3 -3.0 -2.3

12週目 316 7.2 5.5 -2.5 3.4 -2.9 -2.2

16週目 314 7.1 5.6 -2.5 3.5 -2.9 -2.1

20週目 310 7.3 5.6 -2.4 3.6 -2.8 -2.0

24週目 312 7.5 5.7 -2.3 3.7 -2.7 -1.8

28週目 312 7.6 5.8 -2.2 3.8 -2.6 -1.7

32週目 312 7.6 5.8 -2.1 3.8 -2.5 -1.7

36週目 314 7.7 5.9 -2.0 3.9 -2.4 -1.5

40週目 313 7.8 5.9 -1.9 4.0 -2.3 -1.4

239 8.3 5.9 -1.2 3.9 -1.7 -0.7

標準偏差

95%信頼区間評価時期

測定値 ベースラインからの変化量

用量漸減終了時

用量漸増維持期

維持治療期

平均値例数標準偏差

平均値

<資料番号 5.3.5.2-PD11:表 12.1-2 より作成>

(3) UPDRS PartⅡ(オン時)合計スコアの変化量

UPDRS PartⅡ(オン時)合計スコア(LOCF)のベースラインから用量漸増・維持期 12 週目,

維持治療期 12 週目及び維持治療期 40 週目への変化量は,ぞれぞれ−1.9 ± 2.8(95%信頼区間−2.2

~−1.5),−1.7 ± 3.0(95%信頼区間−2.1~−1.4)及び−1.3 ± 3.7(95%信頼区間−1.7~−0.9)であっ

た(資料番号 5.3.5.2-PD11「12.2.1(2) UPDRS PartⅡ(オン時)合計スコア」参照)。

(4) UPDRS PartⅡ(オフ時)合計スコアの変化量

UPDRS PartⅡ(オフ時)合計スコア(LOCF)のベースラインから用量漸増・維持期 12 週目,

維持治療期 12 週目及び維持治療期 40 週目への変化量は,ぞれぞれ−3.7 ± 4.3(95%信頼区間−4.3

~−3.1),−3.8 ± 4.8(95%信頼区間−4.5~−3.1)及び−2.5 ± 5.5(95%信頼区間−3.3~−1.7)であっ

た(資料番号 5.3.5.2-PD11「12.2.1(3) UPDRS PartⅡ(オフ時)合計スコア」参照)。

(5) オフ時間の変化量及び有効率

オフ時間のベースラインから用量漸増・維持期,維持治療期及び用量漸減終了時への変化量及

び有効率(FAS,LOCF)を表 2.7.6.4.20-10 に示した。オフ時間のベースラインから用量漸増・

2.7.6 個々の試験のまとめ

1009

Page 42: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

維持期 12 週目,維持治療期 12 週目及び維持治療期 40 週目への変化量は,それぞれ−2.5 ± 2.5 時

間(95%信頼区間−2.9~−2.2),−2.5 ± 2.7 時間(95%信頼区間−2.8~−2.1)及び−2.0 ± 2.7 時間(95%

信頼区間−2.4~−1.7)であった。

オフ時間のベースラインから用量漸増・維持期 12 週目,維持治療期 12 週目及び維持治療期

40 週目への 30%有効率は,それぞれ 67.1%(143/213 例),65.7%(140/213 例)及び 54.1%(112/207

例)であった。

表 2.7.6.4.20-10 オフ時間のベースラインから用量漸増・維持期,維持治療期及び

用量漸減終了時への変化量及び有効率(FAS,LOCF)

下限 上限 下限 上限 下限 上限

ベースライン 213 5.8 3.9 - - - - - - - - - - - - -

2週目 212 4.8 3.6 -1.0 1.8 -1.2 -0.8 -13.6 91 42.9 36.3 49.6 69 32.5 26.2 38.9

4週目 213 3.8 3.3 -2.0 2.3 -2.3 -1.7 -33.1 142 66.7 60.3 73.0 115 54.0 47.3 60.7

6週目 213 3.4 3.1 -2.4 2.5 -2.7 -2.1 -41.2 157 73.7 67.8 79.6 133 62.4 55.9 68.9

8週目 213 3.3 3.1 -2.5 2.6 -2.9 -2.2 -41.0 164 77.0 71.3 82.6 136 63.8 57.4 70.3

10週目 213 3.3 3.1 -2.5 2.5 -2.9 -2.2 -43.5 160 75.1 69.3 80.9 141 66.2 59.8 72.5

12週目 213 3.3 3.1 -2.5 2.5 -2.9 -2.2 -44.9 157 73.7 67.8 79.6 143 67.1 60.8 73.4

4週目 213 3.4 3.2 -2.4 2.6 -2.7 -2.0 -42.5 150 70.4 64.3 76.6 132 62.0 55.5 68.5

8週目 213 3.3 3.1 -2.5 2.7 -2.9 -2.1 -44.7 159 74.6 68.8 80.5 142 66.7 60.3 73.0

12週目 213 3.3 3.1 -2.5 2.7 -2.8 -2.1 -42.7 157 73.7 67.8 79.6 140 65.7 59.4 72.1

16週目 213 3.4 3.2 -2.4 2.7 -2.7 -2.0 -42.4 153 71.8 65.8 77.9 133 62.4 55.9 68.9

20週目 212 3.5 3.2 -2.3 2.6 -2.7 -2.0 -40.8 147 69.3 63.1 75.5 132 62.3 55.7 68.8

24週目 211 3.6 3.2 -2.2 2.8 -2.6 -1.9 -37.1 145 68.7 62.5 75.0 127 60.2 53.6 66.8

28週目 211 3.6 3.2 -2.2 2.7 -2.5 -1.8 -36.0 135 64.0 57.5 70.5 116 55.0 48.3 61.7

32週目 211 3.7 3.2 -2.1 2.8 -2.5 -1.8 -37.1 137 64.9 58.5 71.4 122 57.8 51.2 64.5

36週目 208 3.8 3.4 -2.1 2.7 -2.4 -1.7 -35.4 130 62.5 55.9 69.1 114 54.8 48.0 61.6

40週目 207 3.8 3.4 -2.0 2.7 -2.4 -1.7 -36.8 130 62.8 56.2 69.4 112 54.1 47.3 60.9

159 4.9 3.7 -1.2 3.1 -1.7 -0.8 -15.7 79 49.7 41.9 57.5 72 45.3 37.5 53.0

標準偏差

平均値

30%有効率

平均変化率

用量漸減終了時

用量漸増維持期

維持治療期

95%信頼区間標準偏差

平均値

変化量

例数

ベースラインからの変化量・変化率・有効率

評価時期

測定値

有効例数

有効率95%信頼区間 有効

例数有効率

95%信頼区間

20%有効率

単位:時間 対象被験者:FAS のうちベースラインにオフのある被験者 <資料番号 5.3.5.2-PD11:表 12.1-3>

(6) 改訂 Hoehn & Yahr 重症度分類

改訂 Hoehn & Yahr 重症度分類(FAS,LOCF)を表 2.7.6.4.20-11 に示した。改訂 Hoehn & Yahr

重症度分類におけるベースラインからの変化では,スコアが減少(改善)した割合は,用量漸増・

維持期 12 週目で 27.1%(85/314 例),維持治療期 12 週目で 30.7%(97/316 例),維持治療期 40

週目で 30.2%(95/315 例)であった。一方,スコアが増加(悪化)した割合は,用量漸増・維持

期 12 週目で 1.6%(5/314 例),維持治療期 12 週目で 4.1%(13/316 例),維持治療期 40 週目で

7.3%(23/315 例)であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1010

Page 43: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

表 2.7.6.4.20-11 改訂 Hoehn & Yahr 重症度分類(FAS,LOCF)

例数 % 例数 % 例数 %用量漸増・維持期 12週目 314 5 1.6 224 71.3 85 27.1

12週目 316 13 4.1 206 65.2 97 30.740週目 315 23 7.3 197 62.5 95 30.2

240 23 9.6 150 62.5 67 27.9用量漸減終了時

維持治療期

評価時期

ベースラインからの変化

減少不変増加例数

<資料番号 5.3.5.2-PD11:表 12.2-11 より抜粋>

2.7.6.4.20.5 薬物動態

用量ごとの用量補正した血漿中ロチゴチン濃度の記述統計量を表 2.7.6.4.20-12 に示した。血漿

中ロチゴチン濃度の中央値は,用量漸増・維持期 12 週目,維持治療期 12 週目及び維持治療期 40

週目でそれぞれ 68.3 pg/mL,74.9 pg/mL,69.5 pg/mL であり,経皮長期投与時でも各時期において

血漿中 SPM 962 濃度はほぼ同程度であった。

表 2.7.6.4.20-12 用量ごとの用量補正した血漿中ロチゴチン濃度の記述統計量

投与量 時期

(mg/日) 平均値 標準偏差 最小値 中央値 最大値

4.5 用量漸増・維持期12週目 1 164.2 - - - -維持治療期12週目 2 285.1 - 34 - 537維持治療期40週目 2 113.2 - 108 - 118

9.0 用量漸増・維持期12週目 10 106.2 88.5 54 65.0 341維持治療期12週目 8 112.6 50.2 35 108.8 178維持治療期40週目 6 93.7 53.2 4 107.6 141

13.5 用量漸増・維持期12週目 23 132.0 296.6 13 66.7 1483維持治療期12週目 19 165.6 396.2 27 62.0 1792維持治療期40週目 15 89.4 71.6 12 69.4 289

18.0 用量漸増・維持期12週目 27 139.5 260.2 7 87.1 1422維持治療期12週目 29 93.0 47.9 15 88.0 230維持治療期40週目 24 76.7 42.0 23 61.2 163

22.5 用量漸増・維持期12週目 24 80.5 52.3 30 62.2 240維持治療期12週目 19 88.5 51.1 19 85.9 230維持治療期40週目 16 73.9 29.3 17 69.4 143

27.0 用量漸増・維持期12週目 32 81.8 48.7 10 76.9 208維持治療期12週目 28 86.8 48.8 22 76.0 242維持治療期40週目 30 65.5 26.4 20 66.9 134

31.5 用量漸増・維持期12週目 20 92.9 95.3 17 57.9 382維持治療期12週目 20 312.7 652.1 3 74.1 2264維持治療期40週目 17 77.6 52.9 31 58.2 244

36.0 用量漸増・維持期12週目 82 120.9 328.3 0 64.7 2909維持治療期12週目 78 132.7 327.4 8 70.6 2457維持治療期40週目 68 91.2 89.5 0 76.6 546用量漸増・維持期12週目 219 111.2 243.3 0 68.3 2909維持治療期12週目 203 138.1 317.3 3 74.9 2457維持治療期40週目 178 82.2 65.6 0 69.5 546

ロチゴチン全体

例数記述統計量(pg/mL/mg)

- 算出不可,定量下限未満の血漿中薬物濃度は 0 pg/mL として計算 <資料番号 5.3.5.2-PD11:表 12.6-1,表 12.6-2 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1011

Page 44: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

2.7.6.4.20.6 全般的結論

• 用量維持期移行理由の分析より,被験者の安全性及び有効性に留意して維持用量が選択さ

れたことが確認された。

• 本治験で最も発現率が高かった有害事象は適用部位反応であった。その他,発現率が 10%

以上の有害事象は,鼻咽頭炎,ジスキネジー,幻視であった。

• 本治験では死亡例が 1 例認められ,治験薬との関連性は否定されなかった。その他の重篤

な有害事象は 33 例 40 件認められ,このうち 5 例 5 件(出血性胃潰瘍,低ナトリウム血症,

意識レベルの低下,幻視,譫妄)は治験薬との関連性が否定されない重篤な副作用であっ

た。

• 本剤は 52 週間の長期にわたり L-dopa 併用下の進行期パーキンソン病患者の運動能力及び

日常生活動作の改善を持続し,オフ時間の減少を持続した。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1012

Page 45: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

2.7.6.4.20.7 付録

(1) 有害事象

表 2.7.6.4.20-13 有害事象及び副作用(SS)

器官別大分類

基本語

全事象 311 96.9 1268 269 83.8 590血液およびリンパ系障害 8 2.5 9 4 1.2 4

貧血 4 1.2 4 3 0.9 3鉄欠乏性貧血 4 1.2 5 1 0.3 1

心臓障害 10 3.1 11 3 0.9 3動悸 4 1.2 4上室性期外収縮 2 0.6 2 1 0.3 1心房細動 1 0.3 1 1 0.3 1心房粗動 1 0.3 1上室性頻脈 1 0.3 2 1 0.3 1心室性期外収縮 1 0.3 1

耳および迷路障害 6 1.9 7 2 0.6 2回転性めまい 3 0.9 3 1 0.3 1頭位性回転性めまい 2 0.6 3 1 0.3 1耳鳴 1 0.3 1

内分泌障害 1 0.3 1高プロラクチン血症 1 0.3 1

眼障害 8 2.5 10 1 0.3 2結膜炎 2 0.6 2白内障 1 0.3 1角膜びらん 1 0.3 2虹彩炎 1 0.3 1点状角膜炎 1 0.3 1視力障害 1 0.3 2 1 0.3 2強膜出血 1 0.3 1

胃腸障害 101 31.5 159 43 13.4 68悪心 31 9.7 38 24 7.5 29齲歯 20 6.2 21嘔吐 16 5.0 25 12 3.7 20便秘 13 4.0 13 4 1.2 4口内炎 8 2.5 8 1 0.3 1下痢 6 1.9 6 3 0.9 3歯周病 6 1.9 6上腹部痛 4 1.2 5 2 0.6 2歯痛 4 1.2 4胃潰瘍 3 0.9 3 1 0.3 1出血性胃潰瘍 3 0.9 3 1 0.3 1胃炎 3 0.9 3 2 0.6 2痔核 3 0.9 3歯周炎 3 0.9 3腹部不快感 2 0.6 2 1 0.3 1消化不良 2 0.6 2 1 0.3 1歯肉炎 2 0.6 2逆流性食道炎 2 0.6 2アフタ性口内炎 1 0.3 1結腸ポリープ 1 0.3 1出血性腸憩室 1 0.3 1口内乾燥 1 0.3 1 1 0.3 1腸炎 1 0.3 1胃ポリープ 1 0.3 1胃酸過多 1 0.3 1鼡径ヘルニア 1 0.3 1食道潰瘍 1 0.3 1 1 0.3 1口腔内不快感 1 0.3 1 1 0.3 1

発現例数

% 発現件数

発現例数

% 発現件数

合計

有害事象321例

副作用321例合計

2.7.6 個々の試験のまとめ

1013

Page 46: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

表 2.7.6.4.20-13 有害事象及び副作用(SS)(続き)

器官別大分類

基本語一般・全身障害および投与部位の状態 215 67.0 276 213 66.4 265適用部位反応 198 61.7 217 198 61.7 216適用部位そう痒感 12 3.7 13 12 3.7 13末梢性浮腫 12 3.7 12 11 3.4 11適用部位紅斑 10 3.1 10 10 3.1 10口渇 5 1.6 5 3 0.9 3倦怠感 4 1.2 4 2 0.6 2適用部位変色 4 1.2 4 4 1.2 4適用部位小水疱 2 0.6 2 2 0.6 2炎症 2 0.6 2適用部位浮腫 1 0.3 2 1 0.3 2適用部位発疹 1 0.3 1胸部不快感 1 0.3 1胸痛 1 0.3 1突然死 1 0.3 1 1 0.3 1適用部位びらん 1 0.3 1 1 0.3 1

肝胆道系障害 4 1.2 4肝機能異常 2 0.6 2胆嚢炎 1 0.3 1胆石症 1 0.3 1

免疫系障害 2 0.6 2薬物過敏症 1 0.3 1節足動物刺傷アレルギー 1 0.3 1

感染症および寄生虫症 111 34.6 177 1 0.3 1鼻咽頭炎 76 23.7 108膀胱炎 11 3.4 17肺炎 5 1.6 5足部白癬 4 1.2 4気管支炎 3 0.9 3帯状疱疹 3 0.9 3インフルエンザ 3 0.9 3尿路感染 3 0.9 3蜂巣炎 2 0.6 2胃腸炎 2 0.6 2麦粒腫 2 0.6 2中耳炎 2 0.6 2咽頭炎 2 0.6 2歯髄炎 2 0.6 2鼻炎 2 0.6 2 1 0.3 1丹毒 1 0.3 1毛包炎 1 0.3 1皮膚真菌感染 1 0.3 1せつ 1 0.3 2爪カンジダ症 1 0.3 1骨髄炎 1 0.3 1爪囲炎 1 0.3 1腎盂腎炎 1 0.3 1敗血症 1 0.3 1皮膚感染 1 0.3 1膿痂疹性湿疹 1 0.3 1熱性感染症 1 0.3 1細菌性咽頭炎 1 0.3 1感染性腸炎 1 0.3 1細菌性爪床感染 1 0.3 1口腔ヘルペス 1 0.3 1

発現例数

% 発現件数

発現例数

% 発現件数

合計

有害事象321例

副作用321例合計

2.7.6 個々の試験のまとめ

1014

Page 47: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

表 2.7.6.4.20-13 有害事象及び副作用(SS)(続き)

器官別大分類

基本語傷害、中毒および処置合併症 63 19.6 85 1 0.3 1挫傷 24 7.5 27転倒 4 1.2 7 1 0.3 1脊椎圧迫骨折 4 1.2 4歯牙破折 4 1.2 4熱中症 4 1.2 4凍瘡 3 0.9 3裂傷 3 0.9 5創傷 3 0.9 3熱傷 3 0.9 3手骨折 2 0.6 2関節捻挫 2 0.6 2肋骨骨折 2 0.6 2交通事故 2 0.6 2硬膜下血腫 2 0.6 2骨格損傷 2 0.6 2節足動物刺傷 1 0.3 1大腿骨骨折 1 0.3 1足骨折 1 0.3 1凍傷 1 0.3 1股関節部骨折 1 0.3 1上腕骨骨折 1 0.3 1顎の骨折 1 0.3 1橈骨骨折 1 0.3 1皮下血腫 1 0.3 1尺骨骨折 1 0.3 1口腔内損傷 1 0.3 1擦過傷 1 0.3 1上肢骨折 1 0.3 1

臨床検査 50 15.6 58 12 3.7 12血中クレアチンホスホキナーゼ増加 26 8.1 27 5 1.6 5体重減少 8 2.5 8 3 0.9 3白血球数減少 5 1.6 5 1 0.3 1血中ブドウ糖減少 2 0.6 3血圧低下 2 0.6 2 1 0.3 1血中プロラクチン増加 2 0.6 2 1 0.3 1尿中ブドウ糖陽性 2 0.6 3 1 0.3 1血圧上昇 1 0.3 2血中トリグリセリド増加 1 0.3 1血中尿素増加 1 0.3 1C-反応性蛋白増加 1 0.3 1体重増加 1 0.3 1白血球数増加 1 0.3 1血中アルカリホスファターゼ増加 1 0.3 1

代謝および栄養障害 12 3.7 13 7 2.2 7食欲減退 5 1.6 5 4 1.2 4脱水 4 1.2 4悪液質 1 0.3 1糖尿病 1 0.3 1 1 0.3 1低カリウム血症 1 0.3 1 1 0.3 1低ナトリウム血症 1 0.3 1 1 0.3 1

発現例数

% 発現件数

発現例数

% 発現件数

合計

有害事象321例

副作用321例合計

2.7.6 個々の試験のまとめ

1015

Page 48: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

表 2.7.6.4.20-13 有害事象及び副作用(SS)(続き)

器官別大分類

基本語筋骨格系および結合組織障害 62 19.3 79 9 2.8 10背部痛 21 6.5 22 2 0.6 2関節痛 11 3.4 12 1 0.3 1四肢痛 8 2.5 8 1 0.3 1変形性関節症 6 1.9 7腱鞘炎 4 1.2 4筋骨格痛 3 0.9 3滑液嚢腫 3 0.9 3椎間板突出 3 0.9 3腰部脊柱管狭窄症 2 0.6 2筋肉痛 2 0.6 2斜頚 2 0.6 2 2 0.6 2筋骨格硬直 2 0.6 2 1 0.3 1関節炎 1 0.3 1 1 0.3 1滑液包炎 1 0.3 1 1 0.3 1頚部脊柱管狭窄症 1 0.3 1側腹部痛 1 0.3 1 1 0.3 1出血性関節症 1 0.3 1筋痙縮 1 0.3 1関節周囲炎 1 0.3 1横紋筋融解症 1 0.3 1狭窄性腱鞘炎 1 0.3 1

良性、悪性および詳細不明の新生物(嚢胞およびポリープを含む) 5 1.6 6乳癌 1 0.3 1胃癌 1 0.3 1脂漏性角化症 1 0.3 1皮膚乳頭腫 1 0.3 1大腸癌 1 0.3 1節外周辺帯B細胞リンパ腫(MALT型) 1 0.3 1

神経系障害 96 29.9 135 72 22.4 91ジスキネジー 50 15.6 57 48 15.0 55頭痛 9 2.8 14 2 0.6 2姿勢異常 8 2.5 8 8 2.5 8浮動性めまい 5 1.6 5 3 0.9 3突発的睡眠 5 1.6 8 5 1.6 8橈骨神経麻痺 4 1.2 4失神 4 1.2 4 1 0.3 1側反弓 3 0.9 3 3 0.9 3パーキンソン病 3 0.9 3手根管症候群 2 0.6 2意識レベルの低下 2 0.6 2 1 0.3 1体位性めまい 2 0.6 3 2 0.6 3異常感覚 2 0.6 2 1 0.3 1ジストニー 2 0.6 2 2 0.6 2坐骨神経痛 2 0.6 2緊張性頭痛 2 0.6 2自律神経失調 1 0.3 1 1 0.3 1小脳梗塞 1 0.3 1頚腕症候群 1 0.3 1味覚異常 1 0.3 1感覚鈍麻 1 0.3 1意識消失 1 0.3 1ミオクローヌス 1 0.3 1神経痛 1 0.3 1末梢性ニューロパチー 1 0.3 1感覚障害 1 0.3 1一過性全健忘 1 0.3 1 1 0.3 1

発現例数

% 発現件数

発現例数

% 発現件数

合計

有害事象321例

副作用321例合計

2.7.6 個々の試験のまとめ

1016

Page 49: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

表 2.7.6.4.20-13 有害事象及び副作用(SS)(続き)

器官別大分類

基本語パーキンソン歩行 1 0.3 1 1 0.3 1認知障害 1 0.3 1すくみ現象 1 0.3 1 1 0.3 1

精神障害 84 26.2 125 72 22.4 103幻視 34 10.6 48 33 10.3 46傾眠 22 6.9 22 15 4.7 15幻覚 16 5.0 21 15 4.7 19不眠症 7 2.2 8 1 0.3 1幻聴 6 1.9 6 6 1.9 6譫妄 4 1.2 4 3 0.9 3妄想 2 0.6 3 2 0.6 3うつ病 2 0.6 2 1 0.3 1睡眠発作 2 0.6 2 2 0.6 2衝動制御障害 2 0.6 2 1 0.3 1過食 1 0.3 1 1 0.3 1錯覚 1 0.3 1 1 0.3 1悪夢 1 0.3 1 1 0.3 1レム睡眠異常 1 0.3 1 1 0.3 1夢遊症 1 0.3 1常同症 1 0.3 1 1 0.3 1強迫性購買 1 0.3 1 1 0.3 1

腎および尿路障害 6 1.9 7緊張性膀胱 2 0.6 2尿路結石 1 0.3 1頻尿 1 0.3 1尿失禁 1 0.3 1膀胱脱 1 0.3 1非感染性膀胱炎 1 0.3 1

生殖系および乳房障害 6 1.9 6良性前立腺肥大症 2 0.6 2亀頭包皮炎 1 0.3 1乳房痛 1 0.3 1陰部そう痒症 1 0.3 1性器出血 1 0.3 1

呼吸器、胸郭および縦隔障害 26 8.1 31上気道の炎症 11 3.4 14アレルギー性鼻炎 6 1.9 6咳嗽 4 1.2 4しゃっくり 2 0.6 2口腔咽頭痛 2 0.6 2喘息 1 0.3 1喘鳴 1 0.3 1口腔咽頭不快感 1 0.3 1

皮膚および皮下組織障害 36 11.2 42 5 1.6 6湿疹 4 1.2 5発疹 4 1.2 4褥瘡性潰瘍 3 0.9 3皮膚炎 3 0.9 4 1 0.3 1皮脂欠乏性湿疹 3 0.9 3そう痒症 2 0.6 2皮膚色素脱失 2 0.6 2 2 0.6 2乾皮症 2 0.6 2皮膚嚢腫 1 0.3 1接触性皮膚炎 1 0.3 1紅斑 1 0.3 1皮下出血 1 0.3 2 1 0.3 2紅色汗疹 1 0.3 1

発現例数

% 発現件数

発現例数

% 発現件数

合計

有害事象321例

副作用321例合計

2.7.6 個々の試験のまとめ

1017

Page 50: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

表 2.7.6.4.20-13 有害事象及び副作用(SS)(続き)

器官別大分類

基本語過角化 1 0.3 1網状皮斑 1 0.3 1全身性皮疹 1 0.3 1脂漏性皮膚炎 1 0.3 1ひび・あかぎれ 1 0.3 1皮膚びらん 1 0.3 1蕁麻疹 1 0.3 1全身性そう痒症 1 0.3 1 1 0.3 1皮脂欠乏症 1 0.3 1爪床の炎症 1 0.3 1皮膚腫瘤 1 0.3 1

血管障害 20 6.2 25 10 3.1 15起立性低血圧 15 4.7 20 10 3.1 15末梢血管障害 2 0.6 2閉塞性動脈硬化症 2 0.6 2低血圧 1 0.3 1

発現例数

% 発現件数

発現例数

% 発現件数

合計

有害事象321例

副作用321例合計

空欄は 0 例 MedDRA/J Ver.14.0 <資料番号 5.3.5.2-PD11:表 14.3-4 より抜粋>

(2) 死亡例の叙述

• 被験者番号 8360004,重篤な有害事象:突然死

1) 被験者背景:男性,69 歳

2) 既往症:なし

3) 合併症:高血圧症,便秘,ラクナ梗塞

4) 発現時用量:ロチゴチン 36.0 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:適用部位反応

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:マドパー錠,エフピ

ーOD 錠,シンメトレル錠

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:マグラックス錠,タナトリ

ル錠,バイアスピリン錠,エナラプリル M 錠

7) 死亡に至る有害事象発現の経緯

20 年 5 月 19 日より治験薬の投与を開始した。20 年 12 月 26 日の 19 時頃,警察より治験

実施医療機関に被験者が死亡された旨の連絡があった。その内容は「本日 13 時半頃,被験者は

昼食を摂った後,一人でリビングにいた。15 時頃,被験者は開口し目を半開きの状態で倒れて

いるのを家族に発見され,呼び掛けにも応じなかった。直ぐに,他院に救急搬送され蘇生処置

が行われたが回復せず,15 時 56 分に死亡が確認された。」であった。

治験責任医師の見解は以下のとおりであった。

243- 001 試験から本治験にかけて実施した心電図検査では心拍数,RR 間隔及び QT 間隔は

2.7.6 個々の試験のまとめ

1018

Page 51: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

正常範囲であり,形態学的所見では軽度の左心肥大が認められた。心エコー検査では心筋収縮

力の軽度低下と AR 及び TR が認められた。心電図及び心エコー検査で認められた異常所見は合

併症である高血圧及び加齢の影響による軽度な変化と考えられ,臨床的に重要な異常ではない

と考えられた。一方,起立性低血圧の評価では臥位-立位の収縮期血圧の差は 20 mmHg を上回

る場合もあり,被験者はパーキンソン病に伴う自律神経障害を有していたと考えられた。

治験開始後の臨床検査値の推移では特記すべき点は認められず,概ね正常範囲であった。パ

ーキンソン病の運動症状は治験開始後改善しており,臨床経過は良好であった。

緊急搬送先の他院からの情報では,心血管系のイベントによる突然死である可能性が高いと

考えられるが,被験者の家族の希望により死後に病理検査等詳細な検討がされなかったことか

ら死因は不明である。なお,突然死が心血管系イベントによるものであれば,合併症の高血圧,

パーキンソン病に随伴している自律神経障害が影響した可能性は高く,またラクナ梗塞を合併

していることを考慮すると被験者素因が大きいと考えられた。

以上のことから,突然死が心血管系イベントにより生じた事象であれば被験者素因によるも

のと考えるが,死因が特定されていないため,治験薬との関連性は否定できないと判断した。

(3) その他の重篤な有害事象の叙述

(a) 被験者番号 8010003,重篤な有害事象:鼡径ヘルニア

1) 被験者背景:男性,77 歳

2) 既往症:なし

3) 合併症:高血圧症,便秘症

4) 発現時用量:ロチゴチン 36.0 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:嘔吐,良性前立腺肥大症

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:メネシット錠,エフ

ピーOD 錠

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:ディオバン錠,アダラート

CR 錠,マグラックス錠,モーラステープ,アレジオン錠,レスタミンコーワクリーム

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 3 月 31 日より治験薬の投与を開始した。20 年 11 月 4 日,10 日前より右鼡径部に

違和感があったため,治験実施医療機関の整形外科を受診した。両側鼡径ヘルニアと診断され,

根治術が必要と判断された。20 年 11 月 15 日に入院し,翌 20 年 11 月 16 日に鼡径ヘルニ

ア根治術を実施し,回復と判断された。

治験責任医師は,加齢に伴い偶発的に発現したと考えられるため,治験薬との関連性は否定

できると判断した。

(b) 被験者番号 8020005,重篤な有害事象:脊椎圧迫骨折

1) 被験者背景:女性,75 歳

2) 既往症:なし

2.7.6 個々の試験のまとめ

1019

Page 52: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

3) 合併症:便秘症,腰痛症,不眠症,変形性脊椎症,腰椎すべり症,骨粗鬆症

4) 発現時用量:ロチゴチン 36.0 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:鼻咽頭炎,尿路感染,足部白癬,歯牙破折

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:マドパー錠,ドプス

カプセル,アーテン錠

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:プルゼニド錠,アローゼン,

ホリゾン錠,MS 冷シップ,アスパラカリウム散,ケラチナミンコーワ軟膏,エパテック

ゲル,イソジンガーグル,SP トローチ,PL 配合顆粒,ボルタレンサポ

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 10 月 13 日より治験薬の投与を開始した。20 年 1 月 4 日,自宅で椅子から立ち上が

る際に腰を捻ったことで腰痛が悪化し,自立歩行できない状態となった。翌 20 年 1 月 5 日,

腰痛に対して安静及びリハビリテーションが必要で,被験者が独居であることから入院となっ

た。胸椎及び腰椎のレントゲン検査にて第 2 腰椎の扁平化が認められたため,腰痛に対する治

療を開始した。20 年 1 月 13 日の腰椎レントゲン検査にて第 2 腰椎の圧潰が認められたため,

腰椎圧迫骨折と診断された。20 年 4 月 12 日,腰椎圧迫骨折の治療専念のため治験中止とな

った。20 年 4 月 28 日の腰椎レントゲン検査にて第 2 腰椎に骨硬化像が認められ,軽快と判

断された。

治験責任医師は,椅子から立ち上がろうとした際に体勢を崩したことが原因であるため,治

験薬との関連性は否定できると判断した。

(c) 被験者番号 8030004,重篤な有害事象:手根管症候群

1) 被験者背景:女性,68 歳

2) 既往症:なし

3) 合併症:便秘症,変形性膝関節症,頭痛症,白斑症,爪白癬症

4) 発現時用量:ロチゴチン 22.5 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:適用部位反応

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:メネシット錠,エフ

ピーOD 錠,ドプスカプセル

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:ガスターD 錠,マーズレン

S 顆粒,モーラステープ,ザーネ軟膏,アンテベート軟膏,オキサロール軟膏,ボレー外

用液,リボトリール細粒,マグラックス錠,マイザー軟膏

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 8 月 9 日より治験薬の投与を開始した。20 年 9 月 15 日から認められた手の痺れを

主訴とした手根管症候群が保存療法で治癒しないため,20 年 4 月 27 日に他院の整形外科を

受診するよう指示された。20 月 5 月 10 日に他院の整形外科を受診し,外科手術が必要と判

断された。20 年 5 月 16 日に左手の手根管症候群の手術のため,他院の整形外科に入院し,

2.7.6 個々の試験のまとめ

1020

Page 53: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

翌 20 年 5 月 17 日に左手の手術を実施した。20 年 5 月 28 日に退院し,20 年 8 月 31 日に

痺れは継続しているものの改善しているため,軽快と判断された。

治験責任医師は,農作業が原因と考えられ,被験者の年齢及び性別からも治験薬との関連性

は否定できると判断した。

(d) 被験者番号 8040008,重篤な有害事象:痔核,結腸ポリープ,大腸癌

1) 被験者背景:女性,71 歳

2) 既往症:高脂血症,膀胱炎

3) 合併症:便秘症

4) 発現時用量:ロチゴチン 27.0 mg/日(すべての事象)

5) 重篤以外の有害事象:変形性関節症,歯周病,齲歯

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:メネシット配合錠,

エフピーOD 錠

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:プルゼニド錠,セルタッチ

パップ,ロキソプロフェンナトリウム錠,グリマック配合顆粒,クラビット錠

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 6 月 28 日より治験薬の投与を開始した。20 年 8 月 16 日,10 日程前より痔核の脱

出が認められ,増大傾向となったため他院を受診した。痔核に対し薬物治療を開始し通院にて

経過観察となったが,保存的療法による痔核の改善が認められないため,20 年 2 月 15 日に

通院中の他院に入院し,局所麻酔下にて痔核根治術が施行された。翌 20 年 2 月 16 日に退院

し,20 年 3 月 7 日に回復と判断された。

痔核で 20 年 8 月 16 日に他院を受診した際,下部大腸内視鏡検査を実施し,肛門弁より約

25 cm に山田Ⅱ~Ⅲ型ポリープが確認された。20 年 9 月 3 日に治験実施医療機関の消化器内

科にて全大腸内視鏡検査を実施し,1 cm 以上の大腸ポリープが認められたため,内視鏡的粘膜

切除術が必要と判断された。20 年 11 月 8 日に内視鏡的粘膜切除術のため入院し,2 病変を切

除し,大腸癌は回復と判断された。切除病変以外に 2~4 mm大のポリープが数個確認されたが,

20 年 11月 9日に退院した。翌 20 年11月 10日の病理診断の結果,2病変はTubular adenoma,

Carcinoma with adenoma であり,病変切除部への浸潤はないことが確認された。20 年 11 月 15

日の病理診断の結果,病変切除部への浸潤はなく,Carcinoma with adenoma は治癒切除されてお

り,その他の病変も追加加療の必要はなく,経過観察となった。20 年 8 月 22 日,経過確認

のため大腸内視鏡検査を実施したところ,粘膜切除の部分は瘢痕化し,経過観察していた大腸

ポリープに変化はみられなかったため,大腸ポリープは未回復と判断された。

治験責任医師は,痔核については偶発的に発現したものと考えられるため,治験薬との関連

性は否定できると判断した。大腸ポリープ及び大腸癌については治験薬投与中に発現した事象

であるが,治験薬の薬理作用から考えられるような事象ではなく,精査によって発見された偶

発的なものであることから,治験薬との関連性は否定できると判断した。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1021

Page 54: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

(e) 被験者番号 8060002,重篤な有害事象:股関節部骨折

1) 被験者背景:女性,50 歳

2) 既往症:右大腿骨頚部骨折,右肘部骨折

3) 合併症:腰痛症,不安症,L4 腰椎圧迫骨折,骨粗鬆症

4) 発現時用量:ロチゴチン 13.5 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:上気道の炎症,適用部位反応,関節痛,膀胱炎

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:マドパー錠,コムタ

ン錠,トレリーフ錠

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:メイラックス錠,リボトリ

ール錠,ベシケア錠,キンダベート軟膏,セレコックス錠,ベネット錠,PL 顆粒,ムコ

ソルバン錠

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 2 月 23 日より治験薬の投与を開始した。20 年 4 月 20 日に腰痛増強,左下肢にしび

れも認められるため,腰椎 MRI 検査を実施したところ,L4 に圧迫骨折痕が認められた。骨密

度の低下も認められたため,骨粗鬆症と診断され,腰痛に対し薬物治療を開始した。20 年 4

月 28 日に立てないぐらい股関節に痛みがあると訴え,整形外科を受診するよう指示された。翌

20 年 4 月 29 日に救急にて他院を受診し,X 線撮影を実施したが,診断不明のまま,整形外

科医の診察を受けるため入院となった。20 年 4 月 30 日に整形外科を受診し,X 線撮影及び

CT 撮影の結果より,右股関節骨折と診断され,3 週間の入院下,ベッド上で安静が必要となっ

た。20 年 5 月 17 日よりリハビリテーションを開始し,20 年 5 月 21 日の X 線撮影にて,

骨折部の治癒が認められたため,退院となった。20 年 6 月 15 日に股関節痛はほとんどなく,

歩行状況から回復と判断された。

治験責任医師は,治験実施中に起こった事象であるが,合併症である骨粗鬆症により右股関

節部の骨折を引き起こしたものと考えられるため,治験薬との関連性は否定できると判断した。

(f) 被験者番号 8060009,重篤な有害事象:肺炎

1) 被験者背景:女性,72 歳

2) 既往症:なし

3) 合併症:鉄欠乏性貧血,腰痛症,爪白癬,便秘症,アレルギー性鼻炎,心房細動,頻尿,

腰部脊柱管狭窄症,頸椎椎間板ヘルニア,腰椎椎間板ヘルニア,第 1 腰椎圧迫骨折,骨粗

鬆症

4) 発現時用量:ロチゴチン 4.5 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:ジスキネジー,胃酸過多,鼻咽頭炎,適用部位反応,背部痛,側腹

部痛,裂傷

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:マドパー錠,コムタ

ン錠,トレリーフ錠,エクセグラン錠

2.7.6 個々の試験のまとめ

1022

Page 55: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:フェロミア錠,セレコック

ス錠,サンリズムカプセル,ラミシール外用液,センノサイド錠,モーラステープ,強力

ポステリザン軟膏

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 6 月 1 日より治験薬の投与を開始した。20 年 6 月 6 日の夕方より咳嗽が認められた

ため,翌 20 年 6 月 7 日に来院した。来院時,咽頭痛はなく,鼻水が少しあり,体温 36.4 °C,

SpO2 96%であったことから,感冒と診断された。その日の夜に発熱(37.9 °C)が認められたた

め,翌 20 年 6 月 8 日に再度来院した。来院時,痰はなく,咳嗽及び咽頭痛があり,体温 38.6

°C,SpO2 94%であった。臨床検査は白血球数が 18,890 /μL(基準値 3,500~9,700 /μL),CRP が

22.08 mg/dL(基準値 0.30 mg/dL 以下),BUN が 45.3 mg/dL(基準値 8.0~20.0 mg/dL),Cre が

0.94 mg/dL(基準値 0.46~0.82 mg/dL)で,胸部 X 線で肺炎の所見は認められなかった。20

年 6 月 9 日の朝より咳嗽と痰が認められたため,再度来院した。尿量は少なく,体温 36.9 °C,

SpO2 96%で,臨床検査は白血球数が 20,930 /μL,CRP が 34.30 mg/dL,BUN が 66.0 mg/dL,Cre

が 1.78 mg/dL であった。胸部 X 線で肺炎が疑われたため,入院治療が必要と判断され,他院を

紹介された。他院での胸部 CT で肺炎と診断され,入院加療が必要と判断された。尿中肺炎球

菌抗原が+であり,治療を開始した。20 年 6 月 10 日及び 6 月 14 日の臨床検査は,白血球数

がそれぞれ 13,500 /μL 及び 3,820 /μL(基準値 3,000~9,000 /μL),CRP が 21.15 mg/dL 及び 2.47

mg/dL(基準値 0.30 mg/dL 以下),BUN が 45.2 mg/dL 及び 21.6 mg/dL(基準値 10.0~22.0 mg/dL),

Cre が 1.21 mg/dL 及び 0.71 mg/dL(基準値 0.50~0.80 mg/dL)であった。20 年 6 月 18 日に炎

症所見も正常値となり,発熱,咳などの臨床症状も消失していることから,退院し回復と判断

された。

治験責任医師は,治験薬投与中に起こった事象であるが,肺炎球菌感染による肺炎のため,

治験薬との関連性は否定できると判断した。

(g) 被験者番号 8060011,重篤な有害事象:肺炎,尿路感染

1) 被験者背景:男性,79 歳

2) 既往症:右鎖骨骨折

3) 合併症:腰痛症,低血圧症,頻尿,便秘症,無症候性脳梗塞,変形性頚椎症

4) 発現時用量:ロチゴチン 36.0 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:滑液嚢腫,鼻咽頭炎,熱傷

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:マドパー錠,コムタ

ン錠,ドプスカプセル

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:メトリジン錠,ツムラ芍薬

甘草湯エキス顆粒,センノサイド錠,ハルナール D 錠,ウブレチド錠,テレミンソフト坐

薬,リン酸ジヒドロコデイン散,ペレックス配合顆粒,ムコダイン錠,アストフィリン配

合錠,グロリアミン顆粒,クラリス錠,アズノールうがい液,エブランチルカプセル,ゲ

ーベンクリーム,レスプレン錠,メイアクト MS 錠,セレスタミン配合錠,ツムラ五苓散

2.7.6 個々の試験のまとめ

1023

Page 56: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

エキス顆粒

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 6 月 29 日より治験薬の投与を開始した。20 年 3 月 17 日,神経因性膀胱に対し膀胱

バルーンカテーテル留置を行った。20 年 4 月 13 日に嘔気・嘔吐が出現したため,他院を受

診した。翌 20 年 4 月 14 日に嘔気が継続していたため来院し,精査目的で他院に紹介入院と

なった。採血,頭部 CT,胸腹部 X 線検査を実施し,異常所見は認められなかった。20 年 4

月 16 日に嘔気・嘔吐が回復したため退院となった。帰宅後,悪寒,咳,痰が出現し,発熱(40℃)

がみられたため,他院へ救急搬送され,肺炎が疑われ再入院となった。身体所見及び胸部 X 線

検査などの精査結果より,肺炎,尿路感染症と診断され,治療を開始した。20 年 5 月 6 日に

発熱,咳などの症状は認められず,肺炎及び尿路感染症は回復と判断された。

治験責任医師は,神経因性膀胱に対して膀胱留置バルーンカテーテルを使用していることか

ら,尿路感染症の一因となったと考えられ,治験実施中に起こった事象ではあるが,いずれも

感染症によるものと判断し,治験薬との関連性は否定できると判断した。

(h) 被験者番号 8070004,重篤な有害事象:硬膜下血腫

1) 被験者背景:男性,73 歳

2) 既往症:なし

3) 合併症:糖尿病,血小板減少症,睡眠障害

4) 発現時用量:ロチゴチン 36.0 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:なし

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:マドパー錠,エフピ

ーOD 錠

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:ダオニール錠,モーラステ

ープ L

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 8 月 17 日より治験薬の投与を開始した。20 年 3 月 11 日の地震により,床に物が散

乱し停電のため照明がつかなくなったことから,20 年 3 月 11 日から 20 年 3 月 16 日にか

けて数回転倒した。20 年 3 月 17 日に歩行不能となり,治験実施医療機関に救急搬送された。

頭部 CT 検査の結果,右硬膜下血腫と診断され,入院し治療を開始した。右硬膜下血腫の影響

による意識レベルの低下,低ナトリウム血症が認められ,右硬膜下血腫に伴う SIADH が疑われ

た。翌 20 年 3 月 18 日の頭部 CT 検査の結果,右硬膜下血腫の濃度は低下傾向となった。20

年 3 月 28 日の頭部 CT 検査の結果,右硬膜下血腫の濃度,量ともに低下傾向であった。翌 20

年 3 月 29 日に治験薬使用方法の不遵守のため,治験中止となった。20 年 4 月 10 日,松葉杖

による歩行が可能となり,退院となった。20 年 4 月 25 日に歩行状態等が入院前の状態に戻

ったため,右硬膜下血腫は回復と判断された。

治験責任医師は,20 年 3 月 11 日に発生した震災に伴う転倒が原因と考えられるため,治

験薬との関連性は否定できると判断した。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1024

Page 57: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

(i) 被験者番号 8080003,重篤な有害事象:譫妄

1) 被験者背景:男性,63 歳

2) 既往症:なし

3) 合併症:高血圧症,高脂血症,痛風,糖尿病

4) 発現時用量:ロチゴチン 31.5 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:幻覚

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:マドパー錠,コムタ

ン錠,エフピーOD 錠

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:バイアスピリン錠,メイン

テート錠,リピトール錠,ディオバン錠,アロシトール錠,グリコラン錠

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 3 月 9 日より治験薬の投与を開始した。20 年 12 月 3 日に誘因なく睡眠が浅くなり,

夜中に何度も眼が覚めるようになった。20 年 12 月 6 日に同じ曲が何度も聞こえ,近所の人

が家の中にいるのが見えるようになった。20 年 12 月 9 日に「幻覚が発現し困っている」と

被験者の家族が連絡し,規定外来院するよう指示された。来院時,精神状態は安定しており,

前記症状が幻覚であることを自覚していたため,治験薬の減量を行い,経過観察となった。翌

20 年 12 月 10 日,家にいると幻聴が強く家にいられなくなったため,裸足で家を出て一人で

歩いて病院に向かおうとしたところを警察に保護され,治験実施医療機関に来院した。来院時,

せん妄状態で,「家族に無理矢理病院に入院させられる」との妄想発言があったため,治験中

止と判断された。リスパダール内用液服用後帰宅したが,その日の夜,家族が目を離した間に

屋外徘徊し,警察に再び保護された。興奮状態であったため,他院に救急搬送された。血液検

査,頭部 CT 検査を実施したが,特記すべき異常はなかった。「妻に体の中に金属を埋め込ま

れた。調べて下さい。」などの意味不明な発言をしたため,点滴を行った。深夜,点滴中に病

院を抜け出そうとしたため,翌朝まで救急外来で観察された。20 年 12 月 11 日,相変わらず

妄想発言があり,病院を抜け出そうとするなど,せん妄状態及び理解力の低下のため,入院が

必要と判断された。すべての内服薬を一旦中止しセレネース注の筋肉内注射を行った。頭部 MRI,

心電図,胸部レントゲンが実施されたが,特記すべき異常はなかった。20 年 12 月 15 日の夜,

「病室で他の患者が自分のことを悪く言っているので,病院にいられないと言って,勝手に帰

宅した。」と被験者の家族が連絡した。20 年 12 月 16 日に病院に戻ったが,家族への不信感

が強く妄想が継続していると判断され,メイラックス錠,セロクエル錠の服用を開始した。20

年 12 月 24 日に幻覚,妄想発言はなく,精神状態が落ち着いたため退院となったが,メイラッ

クス錠,セロクエル錠の服用は継続した。精神状態が落ち着いたため軽快と判断された。

治験責任医師は,治験薬を最高用量で約半年間継続投与しており,時間的経過から治験薬と

の関連性は否定できないと判断した。

(j) 被験者番号 8130001,重篤な有害事象:低ナトリウム血症

1) 被験者背景:男性,62 歳

2.7.6 個々の試験のまとめ

1025

Page 58: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

2) 既往症:腰椎ヘルニア,うつ病

3) 合併症:便秘症,前立腺肥大症

4) 発現時用量:ロチゴチン 36.0 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:幻聴

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:マドパー錠,コムタ

ン錠,ドプスカプセル,エフピーOD 錠

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:フリバス錠,パンデル軟膏,

レスタミンコーワクリーム

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 1 月 26 日より治験薬の投与を開始した。20 年 5 月 6 日の早朝,気道閉塞感(呼吸

困難感)を自覚し,治験実施医療機関の救急外来を受診した。検査の結果,呼吸機能に異常は

なく,パーキンソン病による固縮によるものと判断された。気道閉塞感は落ち着いたが,臨床

検査の結果,血中ナトリウムが 117 mEq/L と低値であったため,精査,加療目的により入院と

なった。胸部 X 線の結果,異常はなかった。原因特定及び神経障害を懸念し,CT 検査を行い,

点滴によるナトリウム補正を開始すると共に飲水を制限(1 L/日)した。20 年 5 月 7 日に気

道閉塞感の訴えはなく,頭部 CT 検査の結果,若干の脳萎縮がみられたが,異常はなかった。

20 年 5 月 11 日の血中ナトリウムは 128 mEq/L で,低ナトリウム血症は改善傾向となった。

20 年 5 月 14 日にオフ時間が長く,ADL に支障をきたしているため,治験中止と判断された。

同日の検査の結果,ADH 2.4 pg/mL(基準値 0.3~3.5 pg/mL),血症浸透圧 270 mOsm/kg(基準

値 275~295 mOsm/kg),尿中 Na 98 mEq/L,尿浸透圧 465 mOsm/kg で,脱水症状はなかった。

20 年 5 月 21 日の内分泌代謝内科による所見は,肝臓,腎臓,副腎皮質,甲状腺は問題なく,

悪性腫瘍なども認められなかった。SIADH 診断基準に当てはまる項目は多いが,確定診断には

至らず,薬剤性低ナトリウム血症の可能性が考えられるとの判断であった。20 年 5 月 22 日

の検査の結果,血中ナトリウムは 135 mEq/L であり,20 年 5 月 23 日に回復と判断された。

治験責任医師は,治験薬投与期間中に発現しており,関連性を否定する根拠が見当たらず,

治験薬との関連性は否定できないと判断した。

(k) 被験者番号 8140005,重篤な有害事象:硬膜下血腫

1) 被験者背景:男性,73 歳

2) 既往症:なし

3) 合併症:不眠症,便秘症,白癬症,過活動膀胱,背部そう痒感

4) 発現時用量:ロチゴチン 36.0 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:しゃっくり,歯周病,鼻咽頭炎,適用部位反応,咳嗽,幻視

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:ネオドパストン錠,

エフピーOD 錠,コムタン錠,ドプスカプセル

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:ベシケア錠,メサデルム軟

2.7.6 個々の試験のまとめ

1026

Page 59: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

膏,マイスリー錠,プルゼニド錠,ツムラ抑肝散エキス顆粒,エンペシドクリーム,ツム

ラ芍薬甘草湯エキス顆粒,ツムラ五虎湯エキス顆粒,濃厚ブロチンコデイン液,歯科用シ

タネスト-オクタプレシンカートリッジ,カロナール錠,セフゾンカプセル,PL 配合顆

粒,ロルフェナミン錠,インフルエンザ HA ワクチン,アリセプト D 錠,クラリチンレデ

ィタブ錠,オイラックス H クリーム

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 1 月 19 日より治験薬の投与を開始した。20 年 12 月 30 日に自宅で転倒し,頭部打

撲による頭痛のため,他院を受診した。頭部 CT 検査の結果,慢性硬膜下血腫と診断されたが,

意識清明であり,急を要するものではなかったため,別の他院を受診するよう指示された。20

年 12 月 31 日に再び自宅で転倒し,頭部を打撲したため別の他院に搬送された。血腫除去が必

要と判断され,入院し血腫除去を実施した。20 年 1 月 18 日に入院先の担当医師により,慢

性硬膜下血腫は軽快し経過観察で問題ないと判断されたが,家族によるパーキンソン病の介護

が困難な状況のため,介護目的での転院を指示され,来院の目処が立たないため,治験中止と

判断された。20 年 2 月 2 日の頭部 CT 検査,20 年 2 月 3 日の頭部 MRI 検査で血腫が認めら

れなかったことから,回復と判断された。

治験責任医師は,以前から転倒し頭部を打撲していたことが原因と考えられ,転倒は原疾患

に伴う突進現象によるものであり,治験薬との関連性は否定できると判断した。

(l) 被験者番号 8180001,重篤な有害事象:橈骨骨折,尺骨骨折

1) 被験者背景:女性,65 歳

2) 既往症:なし

3) 合併症:複視,胃ポリープ,変形性頚椎症,変形性腰椎症,不眠症,頻尿

4) 発現時用量:ロチゴチン 27.0 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:適用部位反応

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:ネオドパストン配合

錠,エフピーOD 錠,ドプスカプセル,コムタン錠

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:ナウゼリン錠,マグラック

ス錠,強力レスタミンコーチゾンコーワ軟膏

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 12 月 2 日より治験薬の投与を開始した。20 年 11 月 8 日,玄関戸締まりの際,薄暗

く足元が見え難かったため,自宅玄関で転倒した。他院の整形外科を受診し,骨折と診断され

た。20 年 11 月 12 日に右手首関節の複雑骨折のため,他院の整形外科に入院し,20 年 11

月 15 日に全身麻酔にて右手首関節の手術を施行し,20 年 11 月 18 日に退院した。状態は安

定しており,退院をもって軽快と判断された。

治験責任医師は,転倒したことにより生じた偶発的事象であるため,治験薬との関連性は否

定できると判断した。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1027

Page 60: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

(m) 被験者番号 8180004,重篤な有害事象:敗血症

1) 被験者背景:男性,70 歳

2) 既往症:結膜炎,両足湿疹,陰部湿疹

3) 合併症:高血圧,糖尿病,頚肩腕症候群,糖尿病性網膜症,高脂血症,閉塞偶角緑内障,

遠視性乱視,手湿疹,胼胝,足白癬,末梢神経障害

4) 発現時用量:ロチゴチン 36.0 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:適用部位反応,末梢性ニューロパチー

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:ネオドパストン配合

錠,エフピーOD 錠,コムタン錠

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:酸化マグネシウム,ノルバ

スク錠,アンテベート軟膏,イクタモール,亜鉛華軟膏,亜鉛華単軟膏,オリブ油,ナウ

ゼリン錠,ノボリン 30R 注,ボルタレンゲル,ラミシールクリーム,ケラチナミンコーワ

軟膏,強力レスタミンコーチゾンコーワ軟膏,メチコバール錠,ユベラ N カプセル,キネ

ダック錠,ミドリン P 点眼液,親水軟膏,プロピレングリコール,カプサイシン,ロキソ

ニンテープ

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 1 月 14 日より治験薬の投与を開始した。20 年 8 月 18 日に治験実施医療機関の整形

外科受診のため,自転車で来院した。来院後,駐輪場にて脱力して倒れこみ,救急外来にて診

察を受けた。発熱,発汗,脱力を認め,感染症が疑われたため,心電図,CT,血液培養,尿培

養,一般採血を実施し,併せて低酸素血症に対し酸素投与を開始した。CT 結果及び血液検査結

果より,炎症反応が認められ,急性腸炎が疑われたため,消化器内科に緊急入院となった。20

年 8 月 19 日体温 39°C,CRP 31.67 mg/dL と高値,血液,尿,便培養で重症感染症の起因菌は検

出されず,腫瘍形成や憩室炎も現段階で否定的であることから,補液と抗生剤による保存的治

療を継続した。20 年 8 月 20 日に呼吸促迫のため,心エコー及び心電図を実施したところ,

心房細動が認められた。酸素化不良,炎症反応の上昇及び腎機能の悪化が認められ,全身状態

は悪化した。CT 検査の結果,何らかの血流障害による腸管の虚血,壊死に伴う敗血症が疑われ,

病巣部確認のため,緊急開腹手術を実施した。その結果,腸管に壊死や明らかな異常所見は認

められず,原因は特定できなかったため,重症感染症に準じた治療を行った。エンドトキシン

吸着及び持続的血液濾過透析を開始し,術後は胃瘻造設,気管内挿管のまま ICU にて経過観察

となった。内服が不可能な状況となったことから,治験中止となった。20 年 8 月 21 日,心

房細動継続,心房性期外収縮散発,20 年 8 月 22 日,心房細動継続,循環動態は依然不安定

であり,心不全の要素も考えられた。20 年 8 月 24 日に SpO2低下,CRP 35 mg/dL,白血球数

23000 /μL であり,引き続き経過観察を行った。20 年 8 月 27 日に循環動態安定し,持続的血

液濾過透析からも離脱,炎症所見は低下し,20 年 9 月 7 日に微熱はあるものの,心電図所見

は洞調律となり,状態は改善傾向であった。20 年 9 月 13 日に全身状態は改善し,経口摂取

も開始され,ICU から一般病棟へ転科し,退院に向け,リハビリテーションを中心に経過をみ

ることになった。全身状態が改善したことから,敗血症は回復と判断された。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1028

Page 61: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

治験責任医師は,治験薬投与から半年以上経過しており,原因不明の敗血症が遅延して発現

したとは考え難く,時間的経過からみて,治験薬との関連性は否定できると判断した。

(n) 被験者番号 8180008,重篤な有害事象:熱中症

1) 被験者背景:男性,63 歳

2) 既往症:なし

3) 合併症:高血圧,慢性蕁麻疹

4) 発現時用量:ロチゴチン 4.5 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:腎盂腎炎,妄想,腱鞘炎,起立性低血圧,適用部位発疹,適用部位

反応

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:ネオドパストン配合

錠,エフピーOD 錠,シンメトレル錠

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:シナール顆粒,ベシケア錠,

メトリジン錠,マイスリー錠

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 9 月 2 日より治験薬の投与を開始した。翌 20 年 9 月 3 日より全身状態が悪化(脱

力)し,20 年 9 月 4 日に食欲低下や体動困難な状態がみられたため,救急車にて他院に搬送

され,熱中症と診断され入院となった。脱水症状による腎機能低下が指摘(体温 39.5°C,CK 7295

IU/L,Cre 1.16 mg/dL,BUN 44 mg/dL)され,補液を中心に加療した。20 年 9 月 7 日頃,発

熱が鎮静化し,20 年 9 月 9 日,Cre 0.73 mg/dL,BUN 15.9 mg/dL と正常化となり,筋痛も消

失した。20 年 9 月 12 日に食欲低下も回復し,20 年 9 月 15 日に自立歩行可能となり症状回

復と判断され,退院となった。

治験責任医師は,来院のため 20 年 9 月 2 日に長時間野外を徒歩にて移動したこと,同時期

に自宅の空調の故障が重なったことにより,偶発的に熱中症になったと考えられることから,

治験薬との関連性は否定できると判断した。

(o) 被験者番号 8180009,重篤な有害事象:脱水,横紋筋融解症

1) 被験者背景:男性,59 歳

2) 既往症:頭部顔面脂漏性皮膚炎,うつ病

3) 合併症:色素性母斑,両足白癬症,前立腺肥大症

4) 発現時用量:ロチゴチン 36.0 mg/日(すべての事象)

5) 重篤以外の有害事象:皮膚びらん,橈骨神経麻痺

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:ネオドパストン配合

錠,コムタン錠,エフピーOD 錠

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:ホリゾン錠,プロスタンデ

ィン軟膏,ヒルドイドソフト軟膏,メンタックス外用液,リストリーム OD 錠,ステーブ

2.7.6 個々の試験のまとめ

1029

Page 62: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

ラ OD 錠

7) 重篤な有害事象発現経緯

20 年 10 月 6 日より治験薬の投与を開始した。20 年 7 月 4 日の治験薬の貼り直しの際に

wearing off が出現し,うつ伏せで右半身を下にした状態で動けなくなった。翌 20 年 7 月 5 日,

前日より同じ体勢で動けなくなっていた状態をヘルパーに発見され,治験実施医療機関に救急

搬送された。搬入時は意識清明で,体温 37℃,血圧 130 mmHg/82 mmHg,脈拍 113 拍/分,SPO2

97%であった。動けないことによって長時間摂水が不可能であった状況及び臨床検査(CK 18660

IU/L)結果から,脱水,横紋筋融解症と診断され,入院し治療を開始した。20 年 7 月 8 日,

褐色尿は薄くなり,CK は 12088 IU/L となった。20 年 7 月 11 日,20 年 7 月 14 日の CK は

1370 IU/L,403 IU/L となり,脱水及び横紋筋融解症は軽快した。20 年 7 月 19 日の CK は 173

IU/L となり,脱水及び横紋筋融解症は回復と判断され,20 年 7 月 23 日に退院となった。

治験責任医師は,オフの出現により動けなくなり,季節的に暑い中摂水不可能な状態が 9 時

間以上も続き,脱水状態になったと考えられることから,脱水は治験薬との関連性は否定でき

ると判断した。横紋筋融解症は脱水に伴い発現したと考えられることから,治験薬との関連性

は否定できると判断した。

(p) 被験者番号 8200007,重篤な有害事象:上肢骨折

1) 被験者背景:女性,68 歳

2) 既往症:なし

3) 合併症:高コレステロール血症,白内障

4) 発現時用量:ロチゴチン 31.5 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:悪心,適用部位そう痒感,齲歯,転倒,嘔吐,皮膚腫瘤,四肢痛,

適用部位反応,挫傷,貧血

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:ドパコール錠

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:エパデール S,サワシリン

錠,ツムラ当帰四逆加呉茱萸生姜湯エキス顆粒,AZ 点眼液,セルタッチパップ,レスタ

ミンコーワクリーム

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 6 月 9 日より治験薬の投与を開始した。「20 年 2 月 11 日に家のカーテンを閉めよ

うとして転倒した。右肩の痛みが続くため,他院の救急外来を受診し,右肩関節の脱臼と骨折

が判明し入院となった。」と 20 年 2 月 15 日に被験者の家族が連絡した。20 年 3 月 8 日に

右肩固定による保存的治療では改善の目処が立たないため,手術が実施され,20 年 3 月 12

日よりリハビリテーションを開始した。20 年 3 月 24 日に治験実施医療機関に来院し,治験

薬の効果不十分により治験中止となった。20 年 3 月 31 日に右肩固定がとれ,20 年 4 月 21

日に経過良好のため,追跡調査は終了となった。

治験責任医師は,転倒が原疾患の進行に伴うものと考えられるため,右肩脱臼骨折と治験薬

との関連性は否定できると判断した。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1030

Page 63: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

(q) 被験者番号 8230009,重篤な有害事象:出血性胃潰瘍

1) 被験者背景:男性,76 歳

2) 既往症:なし

3) 合併症:うつ病,不眠症,前立腺肥大,変形性頚椎症,変形性腰椎症,膝関節症,骨粗鬆

症,神経因性膀胱,全般性不安障害

4) 発現時用量:ロチゴチン 18.0 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:接触性皮膚炎

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:メネシット錠,アー

テン錠,ドプスカプセル

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:レンドルミン錠,ルジオミ

ール錠,ハルナール D 錠,サイレース錠,トリプタノール錠,ウブレチド錠,アリセプト

D 錠,セルシン錠,カトレップ,リンラキサー,ロキソニン錠,ムコスタ錠,バファリン

A 錠,正露丸,エラダーム軟膏

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 9 月 3 日より治験薬の投与を開始した。20 年 10 月 29 日に用量漸増期 6 週目(20

年 10 月 15 日)の臨床検査でヘモグロビンの低下が認められたため,精査目的で検査を実施し

た。腫瘍マーカーに異常は認められなかったが,血清鉄の低下が認められたため,鉄欠乏性貧

血と判断され,薬物治療を開始した。20 年 11 月 20 日の夕方頃に自宅にて失神し,気がつく

と口と鼻から出血し周囲が血で赤くなっていた。また,下血(黒色便)もあったが,黒色便は

以前より認められた。家族が不在であったため,床で安静にしていた。20 年 11 月 22 日に血

圧が 89 mmHg/ 54 mmHg に低下し,吐下血の経緯から治験実施医療機関の内科を受診した。胃

内視鏡検査にて出血性胃潰瘍(A1 Stage)が認められ,内視鏡下止血処置が実施された。入院

し治療を開始した。20 年11月24日に胃内視鏡再検査にて潰瘍出血が認められないことから,

翌日より流動食となった。20 年 11 月 26 日に下血なく経過良好で,20 年 12 月 3 日に全身

状態も落ち着き退院となった。20 年 1 月 21 日,腹部症状はなく,維持療法に変更した。20

年 10 月 14 日,維持療法継続により,再発はなく回復と判断された。

治験責任医師は,243- -001 試験実施中に服用を開始した NSAIDs による可能性が強く疑わ

れるが,治験薬との関連性は不明であり,ドパミン作動薬の消化管へのストレス効果等が関与

している可能性は否定できないことから,治験薬との関連性を否定できないと判断した。

(r) 被験者番号 8280005,重篤な有害事象:背部痛

1) 被験者背景:男性,77 歳

2) 既往症:右白内障

3) 合併症:心房細動,高血圧,糖尿病,高脂血症,便秘症,慢性胃炎,前立腺肥大症,キラ

イディティ症候群,右無気肺,ラクナ梗塞,腰痛,足白癬,角化症,皮膚炎,左白内障,

慢性結膜炎,胸椎圧迫骨折,脊髄新生物

4) 発現時用量:ロチゴチン 36.0 mg/日

2.7.6 個々の試験のまとめ

1031

Page 64: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

5) 重篤以外の有害事象:膀胱炎,適用部位反応,閉塞性動脈硬化症,褥瘡性潰瘍,血中ブド

ウ糖減少,譫妄

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:メネシット錠,エフ

ピーOD 錠,コムタン錠

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:ジベトス錠,パミルコン錠,

ラミシールクリーム,ケラチナミンコーワ軟膏,アローゼン,アンテベート軟膏,ランタ

ス注ソロスター,マグラックス錠,ワーファリン錠,フルオロメトロン点眼液,ネオメド

ロール EE 軟膏,タナトリル錠,メバロチン錠,バファリン錠,ジゴシン錠,カリーユニ

点眼液,アルタットカプセル,オフロキシン点眼液,サリチル酸ワセリン軟膏,ユリーフ

錠,ステーブラ錠,サンドール P 点眼液,クラビット錠,ミノマイシンカプセル,サワシ

リンカプセル,リンデロン V 軟膏,ラシミール外用液,ウレパールローション,ヒルドイ

ドソフト軟膏,プロペト,ゲンタシン軟膏

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 6 月 7 日より治験薬の投与を開始した。20 年 1 月 16 日から腰痛が増強(原因不明)

し,20 年 1 月 22 日から次第に腰痛が増強し,起立,体動が困難になった。20 年 1 月 23 日

より腰痛で動けないため,治験実施医療機関の救急外来へ搬送された。X 線検査の結果,胸椎

(Th12)圧迫骨折が確認された。ボルタレン坐剤 50 mg を挿入されたが疼痛がひどく自己体動

できない状態であったため,保存療法目的で入院となった。20 年 1 月 26 日に疼痛は改善し,

自制内でコントロールできているため,リハビリテーションを開始し,つかまり立位は可能と

なった。20 年 1 月 31 日,腰痛悪化の改善は認められたが,継続治療のために介護療養型施

設へ転院予定となり,継続来院が困難となることから治験中止となった。20 年 2 月 28 日に

リハビリテーションにより,起立,体動もできるようになり,介護療養型施設へ転院となった。

腰痛は継続治療が必要な状態であるが,軽快と判断された。

治験責任医師は,治験開始前より腰痛を合併していることから,治験薬との関連性は否定で

きると判断した。

(s) 被験者番号 8300004,重篤な有害事象:胆嚢炎

1) 被験者背景:男性,48 歳

2) 既往症:なし

3) 合併症:高脂血症,高尿酸血症,痔核

4) 発現時用量:ロチゴチン 27.0 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:血中クレアチンホスホキナーゼ増加,咳嗽

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:ネオドパゾール配合

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:ガスモチン錠,強力ポステ

リザン軟膏,ツムラ麦門冬湯エキス顆粒,インフルエンザ HA ワクチン

2.7.6 個々の試験のまとめ

1032

Page 65: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 3 月 16 日より治験薬の投与を開始した。20 年 2 月 1 日の夕方頃より悪寒,熱感,

咳嗽,頭痛が出現し,市販の感冒薬を服用した。20 年 2 月 3 日に発熱が続くため,治験実施

医療機関に来院し,他院を紹介された。体温 38.3°C,血圧 110 mmHg / 74 mmHg,脈拍 116 拍/

分,発熱の精査加療と炎症反応が強いことから他院に入院し,治療を開始した。20 年 12 月

頃より治験薬の用量を自己判断で変更していたため,20 年 2 月 4 日に治験中止となり,被験

者の強い希望により退院となった。20 年 2 月 10 日に治験実施医療機関を来院し,来院時の

体温は 37.2°C で軽快と判断された。20 年 3 月 3 日,微熱継続,アルカリフォスファターゼ高

値,右側腹部痛があり,腹部エコーにて胆のう壁の肥厚があり,胆嚢炎と診断され治療を行っ

た。20 年 3 月 17 日に微熱はなく,右側腹部痛は消失しており,胆嚢炎は回復と判断された。

治験責任医師は,偶発症による胆嚢炎のため,治験薬との関連性を否定できると判断した。

(t) 被験者番号 8310004,重篤な有害事象:大腿骨骨折

1) 被験者背景:女性,77 歳

2) 既往症:なし

3) 合併症:高コレステロール血症,骨粗鬆症,便秘症,腰痛症,白内障,不眠症,眼精疲労

4) 発現時用量:ロチゴチン 13.5 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:ジスキネジー,適用部位反応

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:マドパー錠,コムタ

ン錠

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:メバロチン錠,マグミット

錠,ロキソニン錠,イサロン錠,アクトネル錠,カリーユニ点眼液,サンコバ点眼液,パ

ントシン錠,セルタッチパップ,オーラ注カートリッジ,ラキソベロン内用液,マグラッ

クス錠

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 5 月 25 日より治験薬の投与を開始した。20 年 12 月 23 日,太陽に目がくらみ,バ

ランスを崩して転倒した。救急車で他院に搬送され,左大腿骨転子部骨折と診断された。手術

適用となり,入院し脊椎麻酔下にて骨折観血的手術が施行された。20 年 2 月 26 日に骨折部

位の疼痛は軽減したため,退院となった。その後,動作時に骨折部位の疼痛が継続していたが,

20 年 5 月 31 日の来院時に疼痛が完全に消失したため,回復と判断された。

治験責任医師は,めまいやふらつきなどがあったとの報告はなく,左大腿骨転子部骨折は偶

発的な転倒により発現したと考えられることから,治験薬との関連性は否定できると判断した。

(u) 被験者番号 8320002,重篤な有害事象:幻視,帯状疱疹

1) 被験者背景:男性,64 歳

2) 既往症:なし

3) 合併症:左鎖骨上窩腫瘍,不眠症,腰痛症,高コレステロール血症

2.7.6 個々の試験のまとめ

1033

Page 66: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

4) 発現時用量:ロチゴチン 27.0 mg/日(すべての事象)

5) 重篤以外の有害事象:上気道の炎症,挫傷,幻視,血中クレアチンホスホキナーゼ増加,

強迫性購買,体重減少,食欲減退,傾眠

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:メネシット錠,シン

メトレル錠,コムタン錠,エフピーOD 錠

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:レンドルミン D 錠,プラバ

スタン錠,モーラステープ L,リボトリール錠,マグミット錠,リンデロン VG 軟膏,ウ

レパールクリーム,PL 配合顆粒,イソジンガーグル液,ハップスターID

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 11 月 24 日より治験薬の投与を開始した。20 年 4 月 1 日に「黒いものがすーっと通

る」という幻視が発現し,以後も散発的に同様の症状が継続して発現した。20 年 7 月 19 日

に「掃除機やポットが動いている人に見える(明るい所では見えないが,暗い所で見える)。」

という幻視が発現した。20 年 7 月 20 日に前日と同様の幻視が発現した旨及び「昨日ぐらい

から体の動きが悪くなり,自転車のペダルが上手くこげなくなった。」と訴え,翌日来院する

よう指示された。翌 20 年 7 月 21 日,規定外で来院し,「物が人に見える」という幻視(人

物幻視)は 20 年 7 月 19 日のみの発現であったが,20 年 4 月 1 日より継続している幻視と

は性質の異なるものと考え,入院下で経過観察することになった。血液検査にて CRP 上昇がみ

られたことから,感染初期の可能性も否定できず,治療を開始した。20 年 7 月 23 日に「明

け方,病室の窓から見える木と壁の隙間が,人が仕事しているように見えた」と訴えたが,処

置は行われず経過観察となった。20 年 7 月 24 日,人物幻視の訴えはなく,幻視は回復と判

断された。20 年 7 月 25 日,左腰部から臀部にかけてかゆみを伴う紅斑小水疱が発現した。

翌 20 年 7 月 26 日に皮膚科にて帯状疱疹と診断され,治療のため入院期間を延長した。20

年 8 月 3 日,体幹の皮疹は痂皮化しており,帯状疱疹は軽快と判断され退院となった。20 年

8 月 31 日,帯状疱疹は回復と判断された。

治験責任医師は,人物幻視の成因として,軽度の感染,原疾患の進行,パーキンソン病治療

薬が考えられ,治験薬との関連性は否定できないと判断した。帯状疱疹は,偶発症と考えられ

るため,治験薬との関連性は否定できると判断した。

(v) 被験者番号 8320012,重篤な有害事象:意識レベルの低下

1) 被験者背景:女性,77 歳

2) 既往症:腰椎圧迫骨折

3) 合併症:骨粗鬆症,腰痛症,高コレステロール血症

4) 発現時用量:ロチゴチン 22.5 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:喘鳴,適用部位反応,転倒,挫傷,口腔内損傷

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:マドパー配合錠,シ

ンメトレル錠,エフピーOD 錠

2.7.6 個々の試験のまとめ

1034

Page 67: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:セルベックスカプセル,ワ

ンアルファ錠,グラケーカプセル,メチコバイド錠,ロブ錠,ミオナール錠,プラバスタ

ン錠,リボトリール錠,ボナロン錠,セルタッチパップ,リンデロン VG 軟膏,亜鉛華軟

膏,アクアチム軟膏,フルタイド 100 ディスカス,アドエア 250 ディスカス,セチリジン

塩酸塩錠,アレグラ錠,レスタミンコーワクリーム,アレロック錠,ジルテック錠,セフ

タックカプセル

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 1 月 19 日より治験薬の投与を開始した。20 年 11 月 16 日の朝,治験実施医療機関

受診のため家を出ようとした際,意識が朦朧として動けなくなり,被験者の夫が救急車を要請

した。治験実施医療機関の救急外来到着時,医師の呼びかけには応じるが,うつらうつらした

状態であった。来院時,治験薬を貼付しておらず,血圧は正常,血中酸素飽和度(SpO2)の低

下はなく,頭痛,吐き気,めまい,痛み,痺れもなかったが,精査と経過観察のため入院とな

った。入院後は閉眼しており傾眠状態にあるが,声を掛けられると開眼した。構音障害があり,

こもったような喋り方で聞き取りにくいが,質問に対しては答えることができ,失見当識は認

められなかったが,適切な治験の評価ができないと判断され,治験中止となった。20 年 11

月 17 日,起床時より意識は清明であり,覚醒困難は回復と判断され,20 年 11 月 22 日に退

院となった。

治験責任医師は,治験薬の貼付が不適切となった可能性があり,その後に生じているため,

治験薬との関連性は否定できないと判断した。

(w) 被験者番号 8320013,重篤な有害事象:パーキンソン病

1) 被験者背景:女性,75 歳

2) 既往症:なし

3) 合併症:白内障,便秘,過活動膀胱,高コレステロール血症,骨粗鬆症,腰痛症,萎縮性

胃炎,下垂体腺腫,胃ポリープ

4) 発現時用量:ロチゴチン 27.0 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:幻視,挫傷,口内炎,姿勢異常,幻聴,点状角膜炎,口内乾燥,幻

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:ドパコール錠,シン

メトレル錠,コムタン錠

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:セルベックス細粒,マグミ

ット錠,ガスモチン錠,デパス錠,リピトール錠,ナウゼリン錠,ベシケア錠,リボトリ

ール錠,モーラステープ L,ワンアルファ錠,ヘルベッサー錠,パーヒューザミン注,生

食注シリンジ,ケナログ口腔用軟膏,ボルタレンゲル,セフタック細粒,カリーユニ点眼

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 3 月 1 日より治験薬の投与を開始した。20 年 8 月 10 日(維持治療期 12 週目)に以

2.7.6 個々の試験のまとめ

1035

Page 68: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

前より継続していたジスキネジアの軽減を目的に,ドパコール錠を 200 mg/日(分 4)から 150 mg/

日(分 3)に減量した。20 年 8 月 13 日にドパコール錠の減量により動きが悪くなったため,

ドパコール錠を 200 mg/日(分 4)に戻した。20 年 8 月 23 日に規定外にて来院し,3 日前よ

りパーキンソン病症状が悪化したと訴えた。運動症状全般の悪化が認められ,パーキンソン病

の悪化と判断され,ドパコール錠が 250 mg/日(分 4)に増量となり,20 年 9 月 6 日にドパコ

ール錠が 350 mg/日(分 4)に増量となった。20 年 9 月 13 日(維持治療期 16 週目)に「立位

保持,独歩が困難なため,しばしば転倒する。動きが悪く,食事摂取が困難。3 日前頃より患

者日誌の記載も困難になった」と訴えた。来院時の全身状態も悪かったことから,入院下で服

薬調整を行う必要があると判断され,翌 20 年 9 月 14 日に入院となった。20 年 9 月 15 日

にドパコール錠を 475 mg/日に増量し,20 年 9 月 16 日にドパコール錠を 425 mg/日に減量し

て経過観察となった。20 年 9 月 21 日,これまで記載を手伝っていた夫の体調が悪化し,患

者日誌の記載を継続することが困難となったため,治験中止と判断された。20 年 10 月 6 日

よりリハビリテーションを開始した。症状の改善傾向はなく,入院加療継続となったが,20

年 10 月 14 日に追跡は不要と判断された。

治験責任医師は,病勢の進行によるものと考えられるため,治験薬との関連性は否定できる

と判断した。

(x) 被験者番号 8400005,重篤な有害事象:出血性胃潰瘍

1) 被験者背景:男性,76 歳

2) 既往症:右鼡径ヘルニア,両足爪白癬

3) 合併症:睡眠時無呼吸症候群,不眠症,便秘症,全身慢性湿疹

4) 発現時用量:ロチゴチン 13.5 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:適用部位反応,背部痛,譫妄

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:マドパー錠,コムタ

ン錠,エフピーOD 錠

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:プルゼニド錠,酸化マグネ

シウム,ヒルドイドローション,リンデロン VG ローション,マイスリー錠,ボルタレン

錠,l-メントール,レスタミンコーワクリーム,ハイペン錠,モーラステープ L

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 5 月 27 日より治験薬の投与を開始した。20 年 6 月 15 日(用量漸増・維持期 3 週目)

に強い腰痛が 4 日前からあると訴えたため,薬物治療を開始した。20 年 6 月 25 日(用量漸

増・維持期 4 週目)に腰痛が継続していることから,腰痛の治療専念のため,治験中止となっ

た。20 年 6 月 26 日の起床後から呼吸困難感があり,治験実施医療機関に救急車にて搬送さ

れた。来院時の血圧は 77 mmHg / 40 mmHg,脈拍は 97 拍/分であったため,点滴を行い,血圧

は 110 mmHg /70 mmHg 前後に回復し呼吸苦は軽減した。血液検査の結果より,ヘモグロビン

9.4 g/dL(基準値 13.5~17.6 g/dL),BUN 44.6 mg/dL(基準値 8.0~20.0 mg/dL)を認め,2 ヵ月

前から黒色便を呈していたことを聴取したため,消化器内科を受診させた。輸血を行った後,

2.7.6 個々の試験のまとめ

1036

Page 69: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

胃内視鏡検査が実施され,胃体上部後壁に露出血管を伴う多発性胃潰瘍(A1 stage)が認められ,

止血処置が行われた。入院・加療が必要と判断されたため,入院し治療を開始した。20 年 6

月 28 日に再度上部内視鏡検査が実施され,胃体上部後壁の潰瘍に白苔を認め,治癒傾向であっ

た。20 年 6 月 30 日に退院となった。20 年 9 月 21 日にヘモグロビンが 12.4 g/dL まで改善

し,20 年 10 月 5 日に 20 年 9 月 21 日実施の内視鏡検査の結果(S1 stage)より,回復と判

断された。

治験責任医師は,腰痛に対して服用したボルタレン錠及びハイペン錠,更に H.pylori 陽性で

あることが胃潰瘍の主たる要因と考えられるため,治験薬との関連性は否定できると判断した。

(y) 被験者番号 8400006,重篤な有害事象:節外周辺帯 B 細胞リンパ腫(MALT 型)

1) 被験者背景:女性,68 歳

2) 既往症:なし

3) 合併症:慢性胃炎,便秘症,貧血,アトピー性皮膚炎

4) 発現時用量:ロチゴチン 4.5 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:なし

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:ネオドパストン錠,

エフピーOD 錠,シンメトレル錠

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:プルゼニド錠

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 8 月 19 日より治験薬の投与を開始した。同日,合併症である貧血の精査の際に疑わ

れたMALTリンパ腫の確定診断のために他院にて PET検査を実施した。20 年 8月 23日に PET

検査により MALT リンパ腫と診断された。20 年 8 月 25 日に MALT リンパ腫の治療優先のた

め,治験中止を判断され,20 年 9 月 3 日に治験中止となった。20 年 10 月 25 日の尿素呼気

試験の結果,H. pylori 陰性であった。20 年 11 月 18 日実施の上部内視鏡検査及び病理検査の

結果より,リンパ腫は認められず,20 年 11 月 26 日に症状は回復と判断された。

治験責任医師は,H.pylori 菌の感染により発症したと考えられることから,治験薬との関連性

は否定できると判断した。

(z) 被験者番号 8430005,重篤な有害事象:乳癌

1) 被験者背景:女性,72 歳

2) 既往症:鼠径ヘルニア

3) 合併症:骨粗鬆症,不眠症

4) 発現時用量:ロチゴチン 31.5 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:低血圧,悪心,口内炎,逆流性食道炎

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:メネシット配合錠,

ネオドパストン錠,コムタン錠

2.7.6 個々の試験のまとめ

1037

Page 70: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:メナテトレノンカプセル,

イドメシンコーワパップ,ナウゼリン錠,ベネット錠,レンドルミン D 錠,ムコスタ錠,

ガスモチン錠,ヨーデル S 糖衣錠,スポラミン注,プロナーゼ MS,炭酸水素ナトリウム,

キシロカインビスカス,タケプロン OD 錠,ソラナックス錠,マグラックス錠,アルファ

スリーカプセル

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 4 月 15 日より治験薬の投与を開始した。20 年 11 月 5 日に市の乳癌検診を受診し,

視触診で左乳房に腫瘤 20 × 20 mm を指摘された。20 年 11 月 8 日に他院を受診し,エコー,

マンモグラフィーを実施し,左乳癌が疑われた。20 年 11 月 25 日に治験実施医療機関の外科

を受診し,マンモグラフィーを実施,20 年 11 月 29 日には生検を実施した。20 年 12 月 2

日にこれまでの検査結果及び細胞診結果から左乳癌と診断され,手術が必要と判断された。20

年 12 月 6 日に乳癌治療優先のため,治験中止となった。20 年 12 月 20 日に入院し,翌 20

年 12 月 21 日に左乳房温存術を実施した。20 年 12 月 27 日に退院となり,20 年 1 月 7 日に

軽快と判断され,今後は他院にて放射線療法及びホルモン療法が開始予定であることが確認さ

れた。

治験責任医師は,腫瘤径の大きさから治験開始以前から存在していた可能性があると考えら

れるため,治験薬との関連性は否定できると判断した。

(aa) 被験者番号 8480011,重篤な有害事象:意識レベルの低下

1) 被験者背景:女性,72 歳

2) 既往症:なし

3) 合併症:神経症,高脂血症,慢性肝炎,頚部脊椎症,高血圧症,慢性胃炎,骨粗鬆症,多

発性神経炎,便秘症,腰椎症

4) 発現時用量:ロチゴチン 27.0 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:膀胱炎,適用部位反応,幻視,食欲減退,認知障害,起立性低血圧,

脱水

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:マドパー錠,エフピ

ーOD 錠

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:ムコスタ錠,ウルソ錠,ミ

オナール錠,リバロ錠,メチコバール錠,フォサマック錠,モーラステープ L,アシノン

錠,コロネル錠,プルゼニド錠,ヨーデル S 糖衣錠,アスパラカリウム錠,オルメテック

錠,デパス錠,リプラス,ジアイナミックス注射液,クラビット錠,リンデロン VG 軟膏,

インフルエンザ HA ワクチン,アルファロールカプセル,オルメテック錠,アリセプト錠,

フィジオ,ペリアクチン錠

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 4 月 27 日より治験薬の投与を開始した。20 年 8 月 4 日,幻視発現のため,治験薬

の減量を実施した。20 年 8 月 11 日,幻視の頻度が変わらないため,治験薬の減量を実施し

2.7.6 個々の試験のまとめ

1038

Page 71: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

た。20 年 8 月 23 日に被験者の家族の日々の介護が困難になったため,介護施設に入所した。

20 年 12 月 7 日に 6 日前よりもの忘れが多くなったと被験者の家族が連絡した。20 年 12 月

10 日に規定外来院し,「昨日昼よりあまり食事が摂れていない」と訴えた。20 年 10 月上旬

より食欲不振が認められ,食事量及び飲水量が低下していることを被験者の家族より聴取した

ため,エネルギー補給及び脱水予防を目的に補液治療を行った。20 年 12 月 17 日,「食欲不

振が継続し,十分眠れておらず朝から目を覚まさない状態である。」と被験者の家族が連絡し

来院するよう指示された。来院時,皮膚の乾燥,低血圧(99 mmHg/67 mmHg),意識の低下が

認められたため,脱水と判断され補液治療を行った。入院による更なる治療が必要と判断され,

治験を中止し他院に入院となった。他院に入院時の意識レベルは JCS200 であった。20 年 12

月 20 日,臨床検査の結果[BUN 16.4(基準値 8.0~20.0 mg/dL),クレアチン 0.63(基準値 0.40

~0.80 mg/dL)]より脱水は回復と判断された。意識は改善と低下を繰り返し,不安定な状態で,

20 年 2 月 1 日に介護施設の入所先が決定したことから退院となったが,意識は不安定な状態

で未回復であった。

治験責任医師は,認知機能低下,脱水及び環境変化によるストレスが「意識低下」の要因と

考えられ,治験薬との関連性は否定できると判断した。

(bb) 被験者番号 8510005,重篤な有害事象:胃癌

1) 被験者背景:女性,63 歳

2) 既往症:なし

3) 合併症:便秘症

4) 発現時用量:ロチゴチン 13.5 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:適用部位反応

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:ネオドパストン配合

錠,エフピーOD 錠

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:ツムラ大建中湯エキス顆粒,

ベシケア錠,プルゼニド錠,ヒルドイドソフト軟膏,セレキノン錠,ラキソベロン内用液,

ガスモチン錠,リンデロン VG 軟膏

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 6 月 23 日より治験薬の投与を開始した。20 年 9 月 15 日に体重減少傾向(20 年 1

月 27 日:45 kg→20 年 6 月 23 日:43.5 kg→20 年 9 月 15 日:42.6 kg)が認められているこ

と及び近年胃部内視鏡検査を受けていないとの訴えにより,精査目的のため,胃部内視鏡検査

が必要と判断された。20 年 10 月 13 日に治験実施医療機関の内科にて胃部内視鏡検査を実施

し,萎縮性胃炎が認められたため,胃粘膜の生検を実施した。20 年 11 月 9 日,病理検査の

結果より早期胃癌と判断された。20 年 11 月 10 日に早期胃癌の治療優先のため,治験中止と

なった。20 年 11 月 19 日に転移検索のため,腹部 CT を実施し,肝臓,リンパ節への転移は

認められなかった。20 年 11 月 26 日に入院となり,20 年 11 月 29 日に幽門前庭部小弯の発

赤調のⅡc 病変に対して,内視鏡的粘膜下層剥離術(以下 ESD)が実施され,切除径 36 × 31 mm

2.7.6 個々の試験のまとめ

1039

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243- 002 試験

大,腫瘍径 11 × 7 mm 大であった。20 年 11 月 30 日に ESD 後の経過観察のため,胃部内視鏡

検査を実施し,幽門前庭部に ESD 後潰瘍が認められ,内視鏡的止血術を行った。20 年 12 月

3 日に ESD にて切除した組織の病理組織診断結果より,水平断端に癌浸潤が認められ,幽門側

胃切除術の適応となった。20 年 12 月 7 日に退院となったが,今後,幽門側胃切除術が必要

であることから,本事象は未回復と判断された。

治験責任医師は,腫瘍径の大きさから治験開始以前から存在していたものと考えられるため,

治験薬との関連性を否定できると判断した。

(cc) 被験者番号 8520003,重篤な有害事象:傾眠

1) 被験者背景:男性,58 歳

2) 既往症:なし

3) 合併症:便秘

4) 発現時用量:ロチゴチン 9.0 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:口内炎,ジスキネジー,衝動制御障害,不眠症,耳鳴

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:ネオドパゾール配合

錠,アーテン錠,シンメトレル錠,コムタン錠,ドプスカプセル

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:プルゼニド錠,セルベック

ス細粒,メチコバール錠,メリスロン錠,リボトリール細粒,セフタック細粒,デキサル

チン口腔用軟膏,グリセリン浣腸,ポピヨドン液,ロカイン注,セフゾンカプセル,ガス

ターD 錠,デパス錠,レンドルミン D 錠

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 3 月 19 日より治験薬の投与を開始した。20 年 9 月 16 日に不眠を訴え,薬物治療を

開始した。20 年 10 月 29 日にジスキネジア改善のため,シンメトレル錠を 300 mg から 150 mg

へ減量した。20 年 11 月 4 日に流涎が顕著に増加したと連絡があり,アーテン錠を 6 mg(分

3)から 8 mg(分 4)へ増量するよう指示されたが,実際には 12 mg(分 3)を服用した。20

年 11 月 12 日に最近眠れないとの訴えがあり,規定外にて治験実施医療機関を来院した。来院

時に意識が朦朧としていたため,入院加療を行うこととなった。アーテン錠を 12 mg(分 3)服

用したことによる傾眠と考えられたため,アーテン錠を 6 mg(分 3)へ減量し,シンメトレル

錠を 300 mg へ増量した。20 年 11 月 13 日に不眠は継続しているものの,意識は清明であり

傾眠状態は消失したため,回復と判断された。

治験責任医師は,アーテン錠の増量により生じた事象と判断したため,治験薬との関連性は

否定できると判断した。

(dd) 被験者番号 8540001,重篤な有害事象:出血性胃潰瘍

1) 被験者背景:女性,70 歳

2) 既往症:蜂巣織炎,足白癬,急性膀胱炎

3) 合併症:骨粗鬆症,変形性脊椎症,子宮頸管ポリープ,足底角化症,鶏眼,血栓性静脈炎,

2.7.6 個々の試験のまとめ

1040

Page 73: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

慢性胃炎,心臓弁膜症

4) 発現時用量:ロチゴチン 36.0 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:口内炎,適用部位反応,凍瘡,白血球数減少

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:メネシット配合錠,

コムタン錠,エフピーOD 錠,トレリーフ錠,アキネトン錠

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:マグラックス錠,ツムラ大

黄甘草湯エキス顆粒,エビスタ錠,サリチル酸ワセリン軟膏,ラシックス錠,タカベンス

錠,フルメタ軟膏,スピール膏 M,ロキソニン錠,セルベックスカプセル,チョコラ BB

プラス,ヒルドイドソフト軟膏

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 2 月 23 日より治験薬の投与を開始した。20 年 12 月 27 日の臨床検査結果にて,ヘ

モグロビン低下(7.5 g/dL)が認められたため,20 年 1 月 6 日に規定外にて来院し,ヘモグロ

ビンは 5.2 g/dL であった。症状は特に認められなかったが,20 年 1 月 4 日及び 5 日に黒色便

があったことを聴取したため,消化管出血を疑い,治験実施医療機関の第三内科で上部内視鏡

検査を実施した。体上部から体中部前後壁に A1~H1 stage の潰瘍が多発しており,胃潰瘍と診

断された。薬物治療を開始し入院の上,経過観察となった。胃に明らかな露出血管が認められ

なかったことから,下部消化管からの出血の可能性も否定できないため,下部内視鏡検査を実

施することとなった。20 年 1 月 7 日に貧血に対し,輸血を行い,20 年 1 月 8 日にヘモグロ

ビンは 8.8 g/dL と回復傾向となった。20 年 1 月 14 日の大腸内視鏡検査にて急激なヘモグロビ

ン低下を引き起こすような出血は認められず,貧血の原因は出血性胃潰瘍と判断された。翌 20

年 1 月 15 日にヘモグロビンは 9.8 g/dL と改善傾向であったため退院した。20 年 4 月 5 日に実

施した上部消化管内視鏡検査結果より出血性胃潰瘍は回復と判断された。

治験責任医師は,鶏眼に対してロキソニンを長期使用しており,NSAIDs による出血性胃潰

瘍と考えられることから,治験薬との関連性は否定できると判断した。

(ee) 被験者番号 8550015,重篤な有害事象:椎間板突出,骨髄炎

1) 被験者背景:男性,51 歳

2) 既往症:心房粗動

3) 合併症:僧帽弁閉鎖不全症,坐骨神経痛,慢性糸球体腎炎,胃グロームス腫瘍,前立腺肥

大症,腰痛症,頚椎症,腰椎椎間板ヘルニア

4) 発現時用量:ロチゴチン 18.0 mg/日(椎間板突出),ロチゴチン 31.5 mg/日(骨髄炎)

5) 重篤以外の有害事象:適用部位反応,湿疹,便秘,口内炎,鼻咽頭炎,体重減少,心房粗

動,肝機能異常

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:ネオドパゾール錠,

コムタン錠,アーテン錠,シンメトレル錠,エフピーOD 錠

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:リンデロン VG 軟膏,モー

2.7.6 個々の試験のまとめ

1041

Page 74: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

ラステープ,ロキソプロフェン錠,タケプロン OD 錠,モーラステープ L,ペルサンチン

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 8 月 20 日より治験薬の投与を開始した。20 年 9 月 12 日の朝から強い腰痛のため,

歩行困難となった。翌 20 年 9 月 13 日も歩行困難であり,腰から左足にかけて電気が走るよ

うな痛みがあった。整骨院で手技療法・温罨法を受けるが,症状が改善しないため,他院を受

診し,腰部硬膜外ブロックを実施した。20 年 9 月 15 日に治験実施医療機関の整形外科を受

診し,後屈時左臀部痛があり,坐骨神経圧痛+/+,坐骨神経膝窩圧痛点+/+,下腿圧痛−/−であっ

た。帰宅後も痛みが強かったため,他院を受診したところ,安静を要するため入院となった。

20 年 9 月 16 日にルートブロックを実施し,20 年 9 月 18 日に独歩はできないが介助があれ

ば歩行可能な状態で,痛みは継続していた。20 年 9 月 22 日に仙骨裂孔ブロックを実施し,

20 年 9 月 28 日に独歩可能となり退院となった。20 年 11 月 15 日に腰部疼痛が再度増強し

たため,他院を受診しブロック注射を実施した。20 年 11 月 17 日に症状改善が認められず,

外科的処置希望のため,他院に入院となった。MRI,椎間板造影,脊髄造影,CT を実施し,左

L5/S1 脊柱管内から外に至るヘルニア及び骨棘(L5 椎体後面下縁,S1 椎体後面上縁)を認め,

手術適応となった。20 年 11 月 30 日に除痛のため,手術(左 L5/S1 TLIF+自家骨移植)を実

施した。20 年 1 月 7 日,疼痛軽減のため退院となった。20 年 3 月 11 日に腰部疼痛増強の

ため,他院を受診した。腰椎骨髄炎の所見が認められ,別の他院へ紹介入院となり,治療を開

始した。20 年 4 月 11 日に腰部疼痛が軽減したため,リハビリテーション目的にて他院へ転

院した。20 年 5 月 2 日に皮下液貯留が認められたため,掻爬・洗浄術を実施した。20 年 6

月 7 日,CRP 低下,腰部疼痛減弱により退院となった。腰椎骨髄炎は外来で治療継続するが,

腰椎椎間板ヘルニアの症状は悪化前と同程度となり,回復と判断された。20 年 9 月 16 日の

追跡調査において,腰椎骨髄炎は経過が良好で後療法は継続しているが,経過は安定している

ことが確認された。

治験責任医師は,合併症に腰椎椎間板ヘルニアがあり,治験参加以前より腰痛の訴えはあっ

たことから,椎間板突出は治験薬との関連性は否定できると判断した。腰椎骨髄炎は 20 年

11 月 30 日に実施した手術の術後感染によるものと考えられることから,治験薬との関連性は

否定できると判断した。

(ff) 被験者番号 8560001,重篤な有害事象:顎の骨折

1) 被験者背景:男性,71 歳

2) 既往症:なし

3) 合併症:不眠症,胃炎,交代性便秘下痢症,副腎腫瘤,眼瞼けいれん,涙液減少症,変形

性腰椎症,腰椎椎間板ヘルニア,慢性根尖性歯周炎,腺腫様甲状腺腫

4) 発現時用量:ロチゴチン 36.0 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:適用部位反応,挫傷,裂傷,骨格損傷,体重減少

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:メネシット錠,エフ

2.7.6 個々の試験のまとめ

1042

Page 75: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 002 試験

ピーOD 錠,ドプスカプセル

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:アドフィードパップ,ザン

タック錠,リボトリール錠,コンドロン点眼液,ラックビー微粒,セキコデシロップ,PL

顆粒,フラベリック錠,SP トローチ,ボトックス注,生食注,キシロカインゼリー,キ

シロカインビスカス,ガスコンドロップ内用液,プロナーゼ MS,重曹,ロキソニンテー

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 1 月 19 日より治験薬の投与を開始した。243- -001 試験の参加前より,1 ヵ月に 3~4

回程度転倒していたが,20 年 7 月頃より以前と比較すると運動機能の悪化が認められ,突進

や立ち直り反射障害のため,転倒の頻度が増加した。20 年 10 月 9 日に自宅で転倒した際に

顎を強打した。他院を受診し顎関節骨折と診断され,治療のため入院となった。顎関節骨折に

伴う疼痛に対して治療を開始した。20 年 10 月 10 日に他院にて顎間固定を施行し,20 年

11 月 9 日に退院となった。20 年 11 月 13 日に骨折部位の癒合を確認し,顎間固定を抜去した。

20 月 2 月 8 日に開口時の痛みが継続しているため,引き続き経過観察を行い,20 年 2 月

22 日も開口時の痛みは継続しているが,症状は改善しており軽快となった。

治験責任医師は,原疾患に伴う転倒により生じた事象であるため,治験薬との関連性は否定

できると判断した。

(gg) 被験者番号 8610007,重篤な有害事象:変形性関節症

1) 被験者背景:女性,67 歳

2) 既往症:大腸ポリープ,左人工股関節周囲骨折

3) 合併症:高血圧,脂質異常症,左股関節変形症,便秘症,神経症,腰痛症,浮動性めまい,

肩こり,神経因性膀胱

4) 発現時用量:ロチゴチン 31.5 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:紅色汗疹,筋骨格硬直

6) 併用薬

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたパーキンソン病治療薬:ネオドパストン錠,

エフピーOD 錠

• 重篤な有害事象発現時までに使用されていたその他の併用薬:パキシル錠,マグミット錠,

ノルバスク錠,メバロチン錠,ビオフェルミン散,ディオバン錠,ヤクバン,メリスロン

錠,フラボネート錠,レスタミンコーワクリーム,ロキソニン錠,レバミピド錠,リンデ

ロン VG 軟膏,ヒルドイドローション,アレグラ錠

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 5 月 26 日より治験薬の投与を開始した。20 年 11 月 24 日,右足疼痛を訴えた。20

年 4 月 13 日に左股関節変形症の経過観察のため,他院の整形外科を受診した。レントゲン検査

にて右股関節の破壊が認められたため,右股関節変形症と診断され,手術のため他院の整形外

科を紹介された。20 年 4 月 26 日,右変形性股関節症の治療専念のため治験中止となった。

20 年 5 月 2 日に術前管理のため他院に入院し,20 年 5 月 10 日に右人工股関節置換術を実

2.7.6 個々の試験のまとめ

1043

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243- 002 試験

施した。20 年 5 月 11 日にリハビリテーションが開始され,軽快と判断された。

治験責任医師は,治験開始前に左人工股関節置換術をされており,加齢に伴い右股関節も病

状が進行したものと考えられることから,治験薬との関連性は否定できると判断した。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1044

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243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-14 死亡に至った有害事象の一覧表

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8360004 用量漸増維持期 適用部位反応 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できない20 / 適用部位反応 26 20 軽度 なし20 / 18.0 56

36.0男69 維持治療期 適用部位反応 20 / 未回復 非重篤 変更なし 否定できない

適用部位反応 138 20 軽度 なし36.0 83+

突然死 20 / 死亡 重篤 該当せず 否定できない突然死 221 20 高度 あり

36.0 0+

一般・全身障害および投与部位の状態

一般・全身障害および投与部位の状態

一般・全身障害および投与部位の状態

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日 持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

発現時期

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

a 治験責任医師による因果関係判定及び判断理由 + 回復日時/転帰確認日/死亡日において,転帰確認日又は死亡日を用いた場合 MedDRA/J Ver.14.0 <資料番号 5.3.5.2-PD11:表 14.2-19 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1045

Page 78: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8010003 用量漸増維持期 嘔吐 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる

20 / 嘔吐 9 20 軽度 なし

20 / 9.0 036.0男

77 維持治療期 鼡径ヘルニア 20 回復 重篤 変更なし 否定できる両側そけいヘルニア 208 20 中等度 あり

36.0 22

良性前立腺肥大症 20 / 未回復 非重篤 変更なし 否定できる前立腺肥大症 216 20 軽度 あり

36.0 198+

8020005 用量漸増維持期 鼻咽頭炎 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できる

20 / 感冒 26 20 軽度 あり

20 / 18.0 1236.0女

75 脊椎圧迫骨折 20 / 軽快(回復途上) 重篤 中止 否定できる腰椎圧迫骨折 83 20 中等度 あり

36.0 114+

治験薬投与と事象の経過から,関連は考え難い場合

傷害、中毒および処置合併症

生殖系および乳房障害

感染症および寄生虫症

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日

胃腸障害

発現時期

胃腸障害

年齢,性別などから推測される場合

原疾患,合併症,既往症から推測される場合偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

年齢,性別などから推測される場合偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

2.7.6 個々の試験のまとめ

1046

Page 79: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

維持治療期 尿路感染 20 未回復 非重篤 変更なし 否定できる尿路感染症 98 20 軽度 なし

36.0 97+

足部白癬 20 未回復 非重篤 変更なし 否定できる足白癬 114 20 軽度 あり

36.0 81+

歯牙破折 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できる歯根破折 148 20 軽度 あり

36.0 20

8030004 用量漸増維持期 適用部位反応 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できない

20 / 適用部位反応 1 20 軽度 あり

20 / 4.5 37236.0女

68 手根管症候群 20 / 軽快(回復途上) 重篤 変更なし 否定できる手根管症候群 37 20 中等度 あり

22.5 350+神経系障害

感染症および寄生虫症

一般・全身障害および投与部位の状態

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

感染症および寄生虫症

傷害、中毒および処置合併症

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

年齢,性別などから推測される場合偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

年齢,性別などから推測される場合農作業による手の過度の使用

持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

2.7.6 個々の試験のまとめ

1047

Page 80: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8040008 用量漸増維持期 変形性関節症 20 未回復 非重篤 変更なし 否定できる

20 / 左膝変形性関節症 12 20 中等度 あり

20 / 9.0 418+27.0女

71 痔核 20 回復 重篤 変更なし 否定できる痔核 39 20 中等度 あり

27.0 213

結腸ポリープ 20 / 未回復 重篤 変更なし 否定できる大腸ポリープ 49 20 中等度 あり

27.0 371+

維持治療期 大腸癌 20 / 回復 重篤 変更なし 否定できる大腸癌 133 20 高度 あり

27.0 0

歯周病 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できる歯周病 176 20 軽度 あり

27.0 154

齲歯 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できるう歯 190 20 軽度 あり

27.0 140

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

筋骨格系および結合組織障害

良性、悪性および詳細不明の新生物(嚢胞およびポリープを含む)

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期

胃腸障害

胃腸障害

胃腸障害偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

胃腸障害

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

年齢,性別などから推測される場合偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

2.7.6 個々の試験のまとめ

1048

Page 81: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8060002 用量漸増維持期 上気道の炎症 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる

20 / 急性上気道炎 14 20 軽度 あり

20 / 9.0 313.5女

50 適用部位反応 20 回復 非重篤 変更なし 否定できない適用部位反応 14 20 軽度 あり

9.0 368

股関節部骨折 20 / 回復 重篤 変更なし 否定できる右股関節骨折 65 20 中等度 あり

13.5 47

維持治療期 関節痛 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できる右足首痛 98 20 軽度 あり

13.5 26

膀胱炎 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できる膀胱炎 161 20 軽度 あり

13.5 9

膀胱炎 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できる膀胱炎 288 20 軽度 あり

13.5 8

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期

筋骨格系および結合組織障害

感染症および寄生虫症

感染症および寄生虫症

呼吸器、胸郭および縦隔障害

一般・全身障害および投与部位の状態

傷害、中毒および処置合併症原疾患,合併症,既往症から推測される場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

2.7.6 個々の試験のまとめ

1049

Page 82: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8060009 用量漸増維持期 肺炎 20 回復 重篤 変更なし 否定できる

20 / 肺炎 5 20 中等度 あり

20 / 4.5 1222.5女

72 ジスキネジー 20 回復 非重篤 変更なし 否定できないジスキネジアの悪化 30 20 軽度 なし

22.5 79

胃酸過多 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる胃酸過多 67 20 軽度 あり

22.5 18

維持治療期 鼻咽頭炎 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できる感冒 89 20 軽度 あり

22.5 10

適用部位反応 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できない適用部位反応 120 20 軽度 あり

22.5 266

背部痛 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できる急性腰痛症 130 20 軽度 あり

22.5 23

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期

感染症および寄生虫症偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

神経系障害

胃腸障害

感染症および寄生虫症

一般・全身障害および投与部位の状態

筋骨格系および結合組織障害

2.7.6 個々の試験のまとめ

1050

Page 83: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8060009 維持治療期 側腹部痛 20 回復 非重篤 変更なし 否定できない

20 / 右側腹部痛 145 20 軽度 あり

20 / 22.5 19922.5女

72 裂傷 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる後頭部裂傷 206 20 軽度 あり

22.5 26

鼻咽頭炎 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる感冒 231 20 軽度 あり

22.5 6

鼻咽頭炎 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できる感冒 314 20 軽度 あり

36.0 4

鼻咽頭炎 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できる感冒 343 20 軽度 あり

31.5 4

感染症および寄生虫症

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期 持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

感染症および寄生虫症

筋骨格系および結合組織障害

傷害、中毒および処置合併症

感染症および寄生虫症

2.7.6 個々の試験のまとめ

1051

Page 84: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8060011 用量漸増維持期 滑液嚢腫 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる

20 / ガングリオン 83 20 軽度 あり

20 / 36.0 5836.0男

79 維持治療期 鼻咽頭炎 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる感冒 131 20 軽度 あり

36.0 4

熱傷 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる低温熱傷 209 20 軽度 あり

36.0 78

鼻咽頭炎 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できる感冒 225 20 軽度 あり

36.0 10

肺炎 20 / 回復 重篤 変更なし 否定できる肺炎 288 20 中等度 あり

36.0 23

尿路感染 20 / 回復 重篤 変更なし 否定できる尿路感染症 288 20 中等度 あり

36.0 23

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

感染症および寄生虫症

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合膀胱留置バルーンカテーテルを使用していたため

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期 持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

傷害、中毒および処置合併症

感染症および寄生虫症

筋骨格系および結合組織障害

感染症および寄生虫症

感染症および寄生虫症

2.7.6 個々の試験のまとめ

1052

Page 85: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8070004 維持治療期 硬膜下血腫 20 回復 重篤 変更なし 否定できる

20 / 右硬膜下血腫 212 20 中等度 あり

20 / 36.0 3936.0男

73

8080003 維持治療期 幻覚 20 軽快(回復途上) 非重篤 減量 否定できない

20 / 幻覚 272 20 中等度 あり

20 / 36.0 18+36.0男

63 譫妄 20 軽快(回復途上) 重篤 中止 否定できないせん妄状態 276 20 中等度 あり

31.5 14+

8130001 維持治療期 低ナトリウム血症 20 / 回復 重篤 変更なし 否定できない

20 / 低ナトリウム血症 100 20 高度 あり

20 / 36.0 1736.0男

62 幻聴 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できない幻聴 104 20 軽度 なし

36.0 1

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合傷害、中毒および処置合併症

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期 持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

精神障害

精神障害

精神障害

代謝および栄養障害

2.7.6 個々の試験のまとめ

1053

Page 86: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8140005 用量漸増維持期 しゃっくり 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる

20 / しゃっくり 1 20 軽度 あり

20 / 4.5 636.0男

73 歯周病 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる歯周病 9 20 軽度 あり

9.0 59

鼻咽頭炎 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できる感冒 28 20 軽度 あり

18.0 7

適用部位反応 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できない適用部位反応 70 20 軽度 あり

36.0 301

咳嗽 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できる咳嗽 84 20 軽度 あり

36.0 140

維持治療期 幻視 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できない幻視 168 20 軽度 なし

36.0 209

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

呼吸器、胸郭および縦隔障害

胃腸障害

感染症および寄生虫症

一般・全身障害および投与部位の状態

呼吸器、胸郭および縦隔障害

精神障害

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

年齢,性別などから推測される場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

2.7.6 個々の試験のまとめ

1054

Page 87: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8140005 維持治療期 鼻咽頭炎 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる

20 / 感冒 273 20 軽度 あり

20 / 36.0 636.0男

73 鼻咽頭炎 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる感冒 315 20 軽度 あり

36.0 31

硬膜下血腫 20 回復 重篤 中止 否定できる慢性硬膜下血腫 345 20 中等度 あり

36.0 34

8180001 維持治療期 適用部位反応 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できない

20 / 適用部位反応 161 20 軽度 あり

20 / 22.5 22022.5女

65 橈骨骨折 20 / 軽快(回復途上) 重篤 変更なし 否定できる右橈骨遠位端粉砕骨折 341 20 中等度 あり

27.0 60+

尺骨骨折 20 軽快(回復途上) 重篤 変更なし 否定できる右尺骨遠位端骨折 341 20 中等度 あり

27.0 60+

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期 持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

感染症および寄生虫症

感染症および寄生虫症

傷害、中毒および処置合併症

一般・全身障害および投与部位の状態

傷害、中毒および処置合併症

傷害、中毒および処置合併症

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

原疾患,合併症,既往症から推測される場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

2.7.6 個々の試験のまとめ

1055

Page 88: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8180004 用量漸増維持期 適用部位反応 20 回復 非重篤 変更なし 否定できない

20 / 適用部位反応の悪化 14 20 中等度 あり

20 / 9.0 20736.0男

70 末梢性ニューロパチー 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる末梢神経障害の悪化 60 20 軽度 あり

36.0 8

維持治療期 敗血症 20 回復 重篤 中止 否定できる敗血症 216 20 高度 あり

36.0 26

8180008 用量漸増維持期 熱中症 20 / 回復 重篤 変更なし 否定できる

20 / 熱中症 1 20 高度 あり

20 / 4.5 1213.5男

63 腎盂腎炎 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できる腎盂腎炎 2 20 軽度 あり

4.5 11

妄想 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できない妄想 7 20 軽度 あり

4.5 0

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期 持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

一般・全身障害および投与部位の状態

神経系障害

感染症および寄生虫症

傷害、中毒および処置合併症

感染症および寄生虫症

精神障害

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

治験薬投与と事象発現に,時間的な関連は考え難い場合偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

2.7.6 個々の試験のまとめ

1056

Page 89: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8180008 用量漸増維持期 腱鞘炎 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる

20 / 腱鞘炎 20 20 軽度 あり

20 / 9.0 3213.5男

63 起立性低血圧 20 回復 非重篤 変更なし 否定できない起立性低血圧 20 20 軽度 あり

9.0 91

適用部位発疹 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる適用部位発疹 28 20 軽度 あり

13.5 2

維持治療期 起立性低血圧 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できない起立性低血圧 223 20 軽度 なし

13.5 28

適用部位反応 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できない適用部位反応 370 20 軽度 なし

13.5 14

起立性低血圧 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できない起立性低血圧 370 20 軽度 あり

13.5 14

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期 持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

筋骨格系および結合組織障害

血管障害

一般・全身障害および投与部位の状態

血管障害

一般・全身障害および投与部位の状態

血管障害

年齢,性別などから推測される場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

2.7.6 個々の試験のまとめ

1057

Page 90: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8180009 維持治療期 脱水 20 回復 重篤 変更なし 否定できる

20 / 脱水 271 20 中等度 あり

20 / 36.0 1536.0男

59 横紋筋融解症 20 回復 重篤 変更なし 否定できる横紋筋融解症 272 20 中等度 あり

36.0 14

皮膚びらん 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる皮膚びらん 272 20 軽度 あり

36.0 14

橈骨神経麻痺 20 / 軽快(回復途上) 非重篤 変更なし 否定できる右撓骨神経麻痺 272 20 中等度 なし

36.0 122+

8200007 用量漸増維持期 悪心 20 回復 非重篤 変更なし 否定できない

20 / 嘔気 0 20 軽度 なし

20 / 4.5 227.0女

68 適用部位そう痒感 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できない適用部位掻痒感 0 20 軽度 なし

4.5 20

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期 持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

代謝および栄養障害

筋骨格系および結合組織障害

皮膚および皮下組織障害

神経系障害

胃腸障害

一般・全身障害および投与部位の状態

原疾患,合併症,既往症から推測される場合偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合脱水によりひきおこされた

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

2.7.6 個々の試験のまとめ

1058

Page 91: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8200007 用量漸増維持期 齲歯 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる

20 / う歯 2 20 軽度 あり

20 / 4.5 2027.0女

68 維持治療期 転倒 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる転倒 94 20 軽度 なし

27.0 0

悪心 20 回復 非重篤 変更なし 否定できない嘔気 98 20 中等度 なし

27.0 0

嘔吐 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できない嘔吐 98 20 中等度 なし

27.0 0

皮膚腫瘤 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できる左眼瞼腫瘤 98 20 軽度 あり

27.0 15

嘔吐 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できない嘔吐 101 20 軽度 なし

27.0 0

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期 持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

傷害、中毒および処置合併症

胃腸障害

胃腸障害

皮膚および皮下組織障害

胃腸障害

胃腸障害

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

原疾患,合併症,既往症から推測される場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

2.7.6 個々の試験のまとめ

1059

Page 92: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8200007 維持治療期 悪心 20 回復 非重篤 変更なし 否定できない

20 / 嘔気 101 20 軽度 なし

20 / 27.0 12927.0女

68 四肢痛 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる下肢痛 129 20 軽度 あり

27.0 117

嘔吐 20 回復 非重篤 変更なし 否定できない嘔吐 133 20 軽度 なし

27.0 0

嘔吐 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できない嘔吐 138 20 軽度 なし

27.0 1

適用部位反応 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できない適用部位反応 190 20 中等度 あり

27.0 98

嘔吐 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できない嘔吐 204 20 軽度 なし

27.0 0

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期

胃腸障害

胃腸障害

一般・全身障害および投与部位の状態

胃腸障害

持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

筋骨格系および結合組織障害

胃腸障害

原疾患,合併症,既往症から推測される場合

2.7.6 個々の試験のまとめ

1060

Page 93: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8200007 維持治療期 転倒 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる

20 / 転倒 214 20 軽度 なし

20 / 27.0 027.0女

68 嘔吐 20 回復 非重篤 変更なし 否定できない嘔吐 216 20 軽度 なし

27.0 0

転倒 20 回復 非重篤 増量 否定できる転倒 218 20 軽度 なし

27.0 1

挫傷 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できる後頭部打撲 219 20 軽度 なし

27.0 0

転倒 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できる転倒 247 20 軽度 なし

31.5 0

上肢骨折 20 / 軽快(回復途上) 重篤 変更なし 否定できる右肩脱臼骨折 247 20 高度 あり

31.5 69+

貧血 20 未回復 非重篤 変更なし 否定できる貧血 276 20 軽度 あり

31.5 40+

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期 持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

傷害、中毒および処置合併症

胃腸障害

傷害、中毒および処置合併症

傷害、中毒および処置合併症

傷害、中毒および処置合併症

傷害、中毒および処置合併症

血液およびリンパ系障害

原疾患,合併症,既往症から推測される場合

原疾患,合併症,既往症から推測される場合

原疾患,合併症,既往症から推測される場合

原疾患,合併症,既往症から推測される場合

原疾患,合併症,既往症から推測される場合

手術後におこった貧血のため

2.7.6 個々の試験のまとめ

1061

Page 94: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8230009 用量漸増維持期 接触性皮膚炎 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる

20 / 腰部局所かぶれ 7 20 軽度 なし

20 / 4.5 4918.0男

76 出血性胃潰瘍 20 回復 重篤 変更なし 否定できない出血性胃潰瘍 42 20 中等度 あり

18.0 364

8280005 用量漸増維持期 膀胱炎 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できる

20 / 膀胱炎 49 20 軽度 あり

20 / 31.5 9136.0男

77 適用部位反応 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できない適用部位反応 70 20 軽度 あり

36.0 184

維持治療期 閉塞性動脈硬化症 20 / 未回復 非重篤 変更なし 否定できる下肢閉塞性動脈硬化症 140 20 軽度 なし

36.0 126+

背部痛 20 / / 軽快(回復途上) 重篤 変更なし 否定できる腰痛の悪化 223 20 中等度 あり

36.0 43+

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期 持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

皮膚および皮下組織障害

胃腸障害

感染症および寄生虫症

一般・全身障害および投与部位の状態

血管障害

筋骨格系および結合組織障害

原疾患,合併症,既往症から推測される場合

併用薬の影響と考えられる場合

原疾患,合併症,既往症から推測される場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

2.7.6 個々の試験のまとめ

1062

Page 95: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8280005 維持治療期 褥瘡性潰瘍 20 / 未回復 非重篤 変更なし 否定できる

20 / 左臀部褥瘡 230 20 / 軽度 あり

20 / 36.0 36+36.0男

77 血中ブドウ糖減少 20 / 08:10 回復 非重篤 変更なし 否定できる低血糖 232 20 / 15:19 軽度 なし

36.0 0

譫妄 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できるせん妄 232 20 / 軽度 あり

36.0 17

血中ブドウ糖減少 20 / 07:30 回復 非重篤 変更なし 否定できる低血糖 233 20 / 15:22 軽度 あり

36.0 0

8300004 用量漸増維持期 血中クレアチンホスホキナーゼ増加 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できる

20 / CK値高値 28 20 / 軽度 なし

20 / 18.0 1427.0男

48 維持治療期 咳嗽 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できる咳嗽 222 20 / 軽度 あり

27.0 5

胆嚢炎 20 / 回復 重篤 変更なし 否定できる胆のう炎 322 20 / 高度 あり

27.0 44

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期 持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

皮膚および皮下組織障害

臨床検査

精神障害

臨床検査

臨床検査

呼吸器、胸郭および縦隔障害

肝胆道系障害

腰痛の悪化によるADL低下が原因と考えられるため

併用薬の影響と考えられる場合

入院による環境変化のため発現したと考えられるため

併用薬の影響と考えられる場合

治験薬投与と事象の経過から,関連は考え難い場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

2.7.6 個々の試験のまとめ

1063

Page 96: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8310004 用量漸増維持期 ジスキネジー 20 回復 非重篤 減量 否定できない

20 / ジスキネジア 78 20 軽度 なし

20 / 18.0 11818.0女

77 維持治療期 適用部位反応 20 回復 非重篤 変更なし 否定できない適用部位反応 140 20 軽度 あり

13.5 259

大腿骨骨折 20 回復 重篤 変更なし 否定できる左大腿骨転子部骨折 212 20 中等度 あり

13.5 159

8320002 用量漸増維持期 上気道の炎症 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる

20 / 上気道炎 39 20 軽度 あり

20 / 27.0 1027.0男

64 維持治療期 挫傷 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる打撲 86 20 軽度 あり

27.0 103

幻視 20 回復 非重篤 変更なし 否定できない幻視 128 20 軽度 なし

27.0 284

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期 持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

神経系障害

一般・全身障害および投与部位の状態

傷害、中毒および処置合併症

呼吸器、胸郭および縦隔障害

傷害、中毒および処置合併症

精神障害

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

2.7.6 個々の試験のまとめ

1064

Page 97: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8320002 維持治療期 血中クレアチンホスホキナーゼ増加 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できる

20 / 血清CK高値 224 20 / 軽度 なし

20 / 27.0 2027.0男

64 幻視 20 / 回復 重篤 変更なし 否定できない人物幻視 237 20 / 中等度 なし

27.0 5

帯状疱疹 20 / 回復 重篤 変更なし 否定できる帯状疱疹 243 20 / 中等度 あり

27.0 37

強迫性購買 20 / 回復 非重篤 減量 否定できない病的買い物 311 20 / 軽度 なし

27.0 160

体重減少 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できる体重減少 317 20 / 軽度 なし

27.0 126

食欲減退 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できない食欲低下 330 20 / 軽度 なし

27.0 41

後観察期 傾眠 20 / 回復 非重篤 該当せず 否定できる日中の眠気 384 20 / 軽度 なし

4.5 50

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期 持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

精神障害

臨床検査

精神障害

感染症および寄生虫症

臨床検査

代謝および栄養障害

精神障害

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

原疾患,合併症,既往症から推測される場合偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

併用薬の影響と考えられる場合

2.7.6 個々の試験のまとめ

1065

Page 98: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8320012 維持治療期 喘鳴 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる

20 / 喘鳴 102 20 軽度 あり

20 / 22.5 21522.5女

77 適用部位反応 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できない適用部位反応 108 20 中等度 あり

22.5 193

転倒 20 / 22:00 回復 非重篤 変更なし 否定できる転倒 191 20 22:05 軽度 なし

22.5 0

挫傷 20 / 22:00 回復 非重篤 変更なし 否定できる頭部打撲 191 20 軽度 なし

22.5 4

適用部位反応 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できない適用部位反応の悪化 243 20 中等度 あり

22.5 37

口腔内損傷 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できる口腔内裂傷 294 20 軽度 なし

22.5 6

意識レベルの低下 20 / 回復 重篤 中止 否定できない覚醒困難 301 20 中等度 あり

22.5 1

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期 持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

呼吸器、胸郭および縦隔障害

一般・全身障害および投与部位の状態

傷害、中毒および処置合併症

傷害、中毒および処置合併症

一般・全身障害および投与部位の状態

傷害、中毒および処置合併症

神経系障害

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

2.7.6 個々の試験のまとめ

1066

Page 99: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8320013 用量漸増維持期 幻視 20 回復 非重篤 減量 否定できない

20 / 幻視 42 20 中等度 なし

20 / 27.0 427.0女

75 挫傷 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる右膝打撲 61 20 軽度 あり

27.0 32

口内炎 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる口内炎 72 20 軽度 あり

27.0 8

維持治療期 姿勢異常 20 回復 非重篤 変更なし 否定できない前傾姿勢 121 20 中等度 なし

27.0 72

幻視 20 回復 非重篤 変更なし 否定できない幻視 127 20 軽度 なし

27.0 83

パーキンソン病 20 未回復 重篤 変更なし 否定できるパーキンソン病の悪化 172 20 高度 あり

27.0 55+

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期 持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

精神障害

傷害、中毒および処置合併症

胃腸障害

神経系障害

精神障害

神経系障害

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

併用薬の影響と考えられる場合

原疾患,合併症,既往症から推測される場合

2.7.6 個々の試験のまとめ

1067

Page 100: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8320013 維持治療期 幻聴 20 回復 非重篤 減量 否定できない

20 / 幻聴 177 20 中等度 なし

20 / 27.0 2027.0女

75 点状角膜炎 20 軽快(回復途上) 非重篤 変更なし 否定できる点状表層角膜炎 183 20 中等度 あり

27.0 44+

口内乾燥 20 回復 非重篤 変更なし 否定できない口腔乾燥 197 20 軽度 あり

22.5 10

用量漸減期 幻覚 20 回復 非重篤 変更なし 否定できない睡眠関連幻覚 206 20 軽度 なし

18.0 1

8400005 用量漸増維持期 適用部位反応 20 回復 非重篤 変更なし 否定できない

20 / 適用部位反応 7 20 軽度 あり

20 / 4.5 2318.0男

76 背部痛 20 未回復 非重篤 中止 否定できない腰痛 15 20 中等度 あり

13.5 61+

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期 持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

精神障害

眼障害

胃腸障害

精神障害

一般・全身障害および投与部位の状態

筋骨格系および結合組織障害

併用薬の影響と考えられる場合

2.7.6 個々の試験のまとめ

1068

Page 101: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8400005 用量漸減期 出血性胃潰瘍 20 回復 重篤 変更なし 否定できる

20 / 出血性胃潰瘍 30 20 中等度 あり

20 / 13.5 10118.0男

76 譫妄 20 回復 非重篤 変更なし 否定できないせん妄 32 20 中等度 なし

13.5 3

8400006 用量漸増維持期 節外周辺帯B細胞リンパ腫(MALT型)

20 軽快(回復途上) 重篤 中止 否定できる

20 / MALTリンパ腫 4 20 高度 あり

20 / 4.5 95+4.5女

68

8430005 用量漸増維持期 低血圧 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる

20 / 低血圧 49 20 軽度 なし

20 / 31.5 3531.5女

72 維持治療期 悪心 20 / 未回復 非重篤 変更なし 否定できない嘔気 85 20 中等度 あり

31.5 168+

口内炎 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できる口内炎 136 20 軽度 なし

31.5 29

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期 持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

胃腸障害

精神障害

良性、悪性および詳細不明の新生物(嚢胞およびポリープを含む)

血管障害

胃腸障害

胃腸障害

併用薬の影響と考えられる場合偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

H.pylori菌の感染により発症したと考えられるため

治験薬投与と事象の経過から,関連は考え難い場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

2.7.6 個々の試験のまとめ

1069

Page 102: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8430005 維持治療期 逆流性食道炎 20 未回復 非重篤 変更なし 否定できる

20 / 逆流性食道炎 162 20 中等度 あり

20 / 31.5 91+31.5女

72 乳癌 20 軽快(回復途上) 重篤 中止 否定できる左乳癌 228 20 高度 あり

31.5 39+

8480011 用量漸増維持期 膀胱炎 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる

20 / 膀胱炎 22 20 軽度 あり

20 / 18.0 2736.0女

72 適用部位反応 20 回復 非重篤 変更なし 否定できない適用部位反応 42 20 軽度 あり

27.0 6

維持治療期 幻視 20 未回復 非重篤 減量 否定できない幻視 87 20 軽度 なし

36.0 193+

食欲減退 20 未回復 非重篤 変更なし 否定できる食欲不振 157 20 中等度 あり

27.0 123+

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期 持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

一般・全身障害および投与部位の状態

精神障害

代謝および栄養障害

重篤度

胃腸障害

良性、悪性および詳細不明の新生物(嚢胞およびポリープを含む)

感染症および寄生虫症

今回、内視鏡検査により判明した食道裂孔ヘルニアによるものと考える。食道裂孔ヘルニアは、治験開始前から存在した可能性が高い

腫瘍径の大きさから治験開始前から存在していた可能性があると考えられ治験薬との因果関係はないと判断した

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

原疾患,合併症,既往症から推測される場合環境変化による強いストレス

2.7.6 個々の試験のまとめ

1070

Page 103: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8480011 維持治療期 認知障害 20 未回復 非重篤 変更なし 否定できる

20 / 認知機能低下 218 20 軽度 あり

20 / 27.0 62+36.0女

72 起立性低血圧 20 / 未回復 非重篤 変更なし 否定できる起立性低血圧 219 20 軽度 なし

27.0 40+

脱水 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できる脱水 234 20 中等度 あり

27.0 3

意識レベルの低下 20 / 未回復 重篤 中止 否定できる意識低下 234 20 高度 あり

27.0 46+

8510005 用量漸増維持期 適用部位反応 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できない

20 / 適用部位反応 7 20 軽度 あり

20 / 4.5 3513.5女

63 維持治療期 胃癌 20 / 未回復 重篤 中止 否定できる早期胃癌 112 20 高度 あり

13.5 51+

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期 持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

神経系障害

血管障害

代謝および栄養障害

神経系障害

一般・全身障害および投与部位の状態

良性、悪性および詳細不明の新生物(嚢胞およびポリープを含む)

原疾患,合併症,既往症から推測される場合年齢,性別などから推測される場合環境変化による強いストレス

原疾患,合併症,既往症から推測される場合食欲不振に起因する脱水によるもの

原疾患,合併症,既往症から推測される場合食欲不振によるもの

原疾患,合併症,既往症から推測される場合認知機能低下、脱水及び環境変化によるストレスによるもの

腫瘍径の大きさから治療開始以前から存在していたものと考えられ治験薬との因果関係はないと判断する

2.7.6 個々の試験のまとめ

1071

Page 104: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8520003 用量漸増維持期 口内炎 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる

20 / 口内炎 35 20 軽度 あり

20 / 22.5 722.5男

58 ジスキネジー 20 回復 非重篤 減量 否定できないジスキネジアの悪化 62 20 中等度 なし

22.5 22

維持治療期 ジスキネジー 20 回復 非重篤 減量 否定できないジスキネジアの悪化 140 20 中等度 なし

13.5 56

衝動制御障害 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる衝動制御障害 178 20 中等度 あり

9.0 11

不眠症 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる不眠 178 20 軽度 あり

9.0 65

傾眠 20 回復 重篤 変更なし 否定できる傾眠 238 20 高度 なし

9.0 1

耳鳴 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる耳鳴 248 20 軽度 なし

9.0 116

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期 持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

併用薬の影響と考えられる場合

生活習慣によるもの

精神障害

精神障害

胃腸障害

神経系障害

神経系障害

精神障害

耳および迷路障害

併用薬の影響と考えられる場合

環境変化によるもの

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

2.7.6 個々の試験のまとめ

1072

Page 105: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8540001 用量漸増維持期 口内炎 20 回復 非重篤 変更なし 否定できない

20 / 口内炎 50 20 軽度 あり

20 / 31.5 4936.0女

70 維持治療期 適用部位反応 20 回復 非重篤 変更なし 否定できない適用部位反応 194 20 軽度 あり

36.0 4

凍瘡 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる凍瘡 272 20 軽度 あり

36.0 140

出血性胃潰瘍 20 回復 重篤 変更なし 否定できる出血性胃潰瘍 307 20 高度 あり

36.0 99

用量漸減期 白血球数減少 20 回復 非重篤 該当せず 否定できる白血球減少 377 20 軽度 なし

4.5 7

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期 持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

傷害、中毒および処置合併症

胃腸障害

臨床検査治験薬投与と事象発現に,時間的な関連は考え難い場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

併用薬の影響と考えられる場合

胃腸障害

一般・全身障害および投与部位の状態

2.7.6 個々の試験のまとめ

1073

Page 106: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8550015 用量漸増維持期 湿疹 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる

20 / 湿疹 8 20 軽度 なし

20 / 4.5 731.5男

51 適用部位反応 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できない適用部位反応 8 20 軽度 あり

4.5 370

椎間板突出 20 / 回復 重篤 変更なし 否定できる腰椎椎間板ヘルニアの悪化 23 20 高度 あり

18.0 268

維持治療期 便秘 20 / 軽快(回復途上) 非重篤 変更なし 否定できる便秘 92 20 軽度 あり

31.5 300+

口内炎 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる口内炎 100 20 軽度 あり

31.5 181

鼻咽頭炎 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる感冒 121 20 軽度 あり

31.5 16

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期 持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

感染症および寄生虫症

一般・全身障害および投与部位の状態

筋骨格系および結合組織障害

胃腸障害

胃腸障害

皮膚および皮下組織障害治験薬投与と事象の経過から,関連は考え難い場合

原疾患,合併症,既往症から推測される場合

原疾患,合併症,既往症から推測される場合併用薬の影響と考えられる場合

併用薬の影響と考えられる場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

2.7.6 個々の試験のまとめ

1074

Page 107: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8550015 維持治療期 骨髄炎 20 軽快(回復途上) 重篤 変更なし 否定できる

20 / 腰椎骨髄炎 203 20 高度 あり

20 / 31.5 189+31.5男

51 鼻咽頭炎 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる感冒 204 20 軽度 あり

31.5 17

体重減少 20 未回復 非重篤 変更なし 否定できる体重減少 223 20 軽度 なし

31.5 169+

心房粗動 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる心房粗動 279 20 軽度 あり

31.5 0

肝機能異常 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる肝機能異常 302 20 軽度 あり

31.5 69

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期 持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

臨床検査

心臓障害

肝胆道系障害

感染症および寄生虫症

感染症および寄生虫症偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

術後感染によるものと考える

入院の影響による生活環境の変化のため

原疾患,合併症,既往症から推測される場合

併用薬の影響と考えられる場合

2.7.6 個々の試験のまとめ

1075

Page 108: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8560001 用量漸増維持期 適用部位反応 20 回復 非重篤 変更なし 否定できない

20 / 適用部位反応 49 20 軽度 なし

20 / 31.5 736.0男

71 維持治療期 挫傷 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる左)腓腹筋挫傷 106 20 中等度 あり

36.0 6

裂傷 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる頭皮裂傷 112 20 中等度 あり

36.0 7

適用部位反応 20 回復 非重篤 変更なし 否定できない適用部位反応 196 20 軽度 なし

36.0 28

骨格損傷 20 未回復 非重篤 変更なし 否定できる左)腸骨部打撲傷 214 20 中等度 あり

36.0 185+

顎の骨折 20 軽快(回復途上) 重篤 変更なし 否定できる顎関節骨折 263 20 中等度 あり

36.0 136+

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期 持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

傷害、中毒および処置合併症

傷害、中毒および処置合併症

一般・全身障害および投与部位の状態

一般・全身障害および投与部位の状態

傷害、中毒および処置合併症

傷害、中毒および処置合併症

原疾患,合併症,既往症から推測される場合

原疾患,合併症,既往症から推測される場合

原疾患,合併症,既往症から推測される場合

原疾患,合併症,既往症から推測される場合

2.7.6 個々の試験のまとめ

1076

Page 109: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号投与開始日投与終了日

性別年齢(歳)

8560001 維持治療期 適用部位反応 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できない

20 / 適用部位反応 364 20 / 軽度 なし

20 / 36.0 1436.0男

71 体重減少 20 / 未回復 非重篤 変更なし 否定できる体重減少 364 20 / 中等度 なし

36.0 35+

8610007 用量漸増維持期 紅色汗疹 20 / 回復 非重篤 変更なし 否定できる

20 / 汗疹 41 20 / 軽度 あり

20 / 27.0 8431.5女

67 筋骨格硬直 20 / 回復 非重篤 減量 否定できない筋硬直感 50 20 / 軽度 あり

36.0 62

維持治療期 変形性関節症 20 / 軽快(回復途上) 重篤 中止 否定できる右変形性股関節症 182 20 / 中等度 あり

31.5 168+

到達用量mg/日

発現日時用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語 発現までの日数

[器官別大分類] 発現時用量 mg/日発現時期 持続日数重症度 新たな

治療の有無関連性が否定できる理由

治験薬投与に対する措置

治験薬との関連性a転帰

回復日時/転帰確認日/死亡日

重篤度

一般・全身障害および投与部位の状態

臨床検査

皮膚および皮下組織障害

筋骨格系および結合組織障害

筋骨格系および結合組織障害原疾患,合併症,既往症から推測される場合

顎関節骨折に伴い咀嚼困難となったため

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

a 治験責任医師による因果関係判定及び判断理由 + 回復日時/転帰確認日/死亡日において,転帰確認日又は死亡日を用いた場合 MedDRA/J Ver.14.0 <資料番号 5.3.5.2-PD11:表 14.2-20 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1077

Page 110: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-16 重篤以外の投与中止に至った有害事象の一覧表

治験実施医療機関被験者番号 年齢投与開始日投与終了日 性別

8040002 70 維持治療期 頚部脊柱管狭窄症 20 未回復 非重篤 中止 否定できる

20 / 頸椎脊柱管狭窄症の悪化 251 20 / 中等度 あり

20 / 男 36.0 38+36.0

8060007 50 用量漸増維持期 側反弓 20 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / ピサ症候群 68 20 / 軽度 なし

20 / 女 36.0 20536.0

8140006 80 維持治療期 幻視 20 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / 幻視 168 20 / 中等度 あり

20 / 女 13.5 21013.5

8140012 72 用量漸増維持期 適用部位反応 20 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / 適用部位反応 69 20 / 中等度 あり

20 / 男 27.0 32327.0

8160002 66 用量漸増維持期 適用部位反応 20 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / 適用部位反応 7 20 / 中等度 なし

20 / 女 4.5 5722.5

8160004 65 用量漸増維持期 適用部位反応 20 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / 適用部位反応 15 20 / 中等度 なし

20 / 男 13.5 2013.5

一般・全身障害および投与部位の状態

原疾患,合併症,既往症から推測される場合

新たな治療の有無

重篤度 治験薬投与に対する措置

到達用量mg/日

発現までの日数

用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語

[器官別大分類]発現時期 発現時用量 mg/日 重症度

筋骨格系および結合組織障害

神経系障害

精神障害

一般・全身障害および投与部位の状態

一般・全身障害および投与部位の状態

発現日時

回復日時/転帰確認日/死亡日

転帰

持続日数

治験薬との関連性

関連性が否定できる理由

2.7.6 個々の試験のまとめ

1078

Page 111: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-16 重篤以外の投与中止に至った有害事象の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号 年齢投与開始日投与終了日 性別

8160005 73 維持治療期 適用部位反応 20 / 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / 適用部位反応 196 20 / 中等度 あり

20 / 男 22.5 16122.5

8160009 67 用量漸増維持期 適用部位反応 20 / 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / 適用部位反応 52 20 / 中等度 なし

20 / 男 18.0 718.0

8190005 76 用量漸増維持期 衝動制御障害 20 / 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / 衝動性制御障害 8 20 中等度 なし

20 / 女 9.0 2013.5

8190009 63 維持治療期 末梢性浮腫 20 / 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / 下肢浮腫の悪化 252 20 中等度 なし

20 / 男 22.5 4222.5

幻聴 20 / 軽快(回復途上) 非重篤 中止 否定できない幻聴 259 20 / 中等度 あり

22.5 60+

8200004 69 用量漸増維持期 幻覚 20 / 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / 幻覚 20 20 軽度 なし

20 / 男 13.5 1513.5

一般・全身障害および投与部位の状態

発現日時

回復日時/転帰確認日/死亡日

転帰

持続日数重症度

精神障害

治験薬との関連性

関連性が否定できる理由新たな治療の有無

重篤度 治験薬投与に対する措置

到達用量mg/日

発現までの日数

用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語

[器官別大分類]発現時期 発現時用量 mg/日

一般・全身障害および投与部位の状態

一般・全身障害および投与部位の状態

精神障害

精神障害

2.7.6 個々の試験のまとめ

1079

Page 112: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-16 重篤以外の投与中止に至った有害事象の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号 年齢投与開始日投与終了日 性別

8210004 66 用量漸増維持期 適用部位反応 20 / 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / 適用部位反応 19 20 / 軽度 なし

20 / 男 13.5 25218.0

8220006 66 用量漸増維持期 適用部位反応 20 / 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / 適用部位反応 42 20 軽度 あり

20 / 女 18.0 31218.0

8240007 69 用量漸増維持期 起立性低血圧 20 / 回復 非重篤 中止 否定できる

20 / 起立性低血圧 1 20 軽度 あり

20 / 男 4.5 894.5

8250004 71 維持治療期 姿勢異常 20 / 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / 姿勢異常 145 20 軽度 あり

20 / 男 13.5 2513.5

8260002 66 用量漸増維持期 ジスキネジー 20 / 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / ジスキネジアの悪化 6 20 / 中等度 なし

20 / 女 4.5 289.0

原疾患,合併症,既往症から推測される場合

発現日時

回復日時/転帰確認日/死亡日

転帰

持続日数重症度

治験薬との関連性

関連性が否定できる理由新たな治療の有無

重篤度 治験薬投与に対する措置

到達用量mg/日

発現までの日数

用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語

[器官別大分類]発現時期 発現時用量 mg/日

一般・全身障害および投与部位の状態

神経系障害

神経系障害

一般・全身障害および投与部位の状態

血管障害

2.7.6 個々の試験のまとめ

1080

Page 113: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-16 重篤以外の投与中止に至った有害事象の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号 年齢投与開始日投与終了日 性別

8290007 75 維持治療期 適用部位反応 20 / 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / 適用部位反応 141 20 / 軽度 あり

20 / 女 22.5 5622.5

8300001 73 用量漸増維持期 食欲減退 20 / 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / 食欲低下 56 20 中等度 あり

20 / 男 27.0 7727.0

8300008 51 用量漸増維持期 ジスキネジー 20 / 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / ジスキネジアの悪化 7 20 中等度 なし

20 / 女 4.5 1713.5

8320008 68 用量漸増維持期 幻視 20 / 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / 幻視 1 20 軽度 なし

20 / 女 4.5 54.5

8380003 73 用量漸増維持期 適用部位反応 20 / 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / 適用部位反応 56 20 中等度 あり

20 / 女 27.0 7727.0

発現日時

回復日時/転帰確認日/死亡日

転帰

持続日数重症度

治験薬との関連性

関連性が否定できる理由新たな治療の有無

重篤度 治験薬投与に対する措置

到達用量mg/日

発現までの日数

用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語

[器官別大分類]発現時期 発現時用量 mg/日

代謝および栄養障害

一般・全身障害および投与部位の状態

神経系障害

精神障害

一般・全身障害および投与部位の状態

2.7.6 個々の試験のまとめ

1081

Page 114: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-16 重篤以外の投与中止に至った有害事象の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号 年齢投与開始日投与終了日 性別

8400005 76 用量漸増維持期 背部痛 20 / 未回復 非重篤 中止 否定できない

20 / 腰痛 15 20 / 中等度 あり

20 / 男 13.5 61+18.0

8400011 73 維持治療期 適用部位反応 20 / 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / 適用部位反応の悪化 95 20 中等度 あり

20 / 女 9.0 299.0

8450006 73 維持治療期 適用部位びらん 20 / 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / 適用部位びらん 140 20 中等度 あり

20 / 男 27.0 1427.0

8460004 63 維持治療期 適用部位反応 20 / 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / 適用部位反応 253 20 軽度 なし

20 / 女 36.0 6936.0

8460007 62 維持治療期 椎間板突出 20 / 未回復 非重篤 中止 否定できる

20 / 腰椎椎間板ヘルニア 344 20 中等度 なし

20 / 男 36.0 20+36.0

発現日時

回復日時/転帰確認日/死亡日

転帰

持続日数

筋骨格系および結合組織障害

一般・全身障害および投与部位の状態

一般・全身障害および投与部位の状態

重症度

治験薬との関連性

関連性が否定できる理由新たな治療の有無

重篤度 治験薬投与に対する措置

到達用量mg/日

発現までの日数

用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語

[器官別大分類]発現時期 発現時用量 mg/日

筋骨格系および結合組織障害

一般・全身障害および投与部位の状態

年齢,性別などから推測される場合偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

2.7.6 個々の試験のまとめ

1082

Page 115: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-16 重篤以外の投与中止に至った有害事象の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号 年齢投与開始日投与終了日 性別

8500002 78 維持治療期 側反弓 20 / 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / 側反弓 146 20 / 中等度 あり

20 / 女 9.0 10613.5

8500006 74 維持治療期 心房細動 20 / 10:00 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / 発作性心房細動 103 20 13:00 中等度 あり

20 / 女 9.0 09.0

8520008 76 用量漸増維持期 適用部位反応 20 / 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / 適用部位反応 84 20 中等度 あり

20 / 女 22.5 3422.5

8530007 70 用量漸増維持期 適用部位そう痒感 20 / 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / 適用部位掻痒感 7 20 中等度 あり

20 / 男 4.5 4813.5

適用部位紅斑 20 / 回復 非重篤 中止 否定できない適用部位紅斑 7 20 中等度 あり

4.5 82

適用部位変色 20 / 軽快(回復途上) 非重篤 中止 否定できない適用部位色素沈着 7 20 中等度 なし

4.5 117+

発現日時

回復日時/転帰確認日/死亡日

転帰

持続日数

神経系障害

一般・全身障害および投与部位の状態

一般・全身障害および投与部位の状態

心臓障害

一般・全身障害および投与部位の状態

一般・全身障害および投与部位の状態

重症度

治験薬との関連性

関連性が否定できる理由新たな治療の有無

重篤度 治験薬投与に対する措置

到達用量mg/日

発現までの日数

用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語

[器官別大分類]発現時期 発現時用量 mg/日

2.7.6 個々の試験のまとめ

1083

Page 116: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-16 重篤以外の投与中止に至った有害事象の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号 年齢投与開始日投与終了日 性別

8530010 65 用量漸増維持期 ジスキネジー 20 / 未回復 非重篤 中止 否定できない

20 / ジスキネジア 21 20 / 中等度 なし

20 / 女 13.5 160+9.0

8530012 65 維持治療期 適用部位浮腫 20 / 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / 適用部位浮腫 259 20 / 中等度 あり

20 / 女 36.0 3536.0

適用部位変色 20 / 未回復 非重篤 中止 否定できない適用部位色素沈着低下 259 20 / 高度 あり

36.0 119+

適用部位小水疱 20 / 回復 非重篤 中止 否定できない適用部位水疱 287 20 / 高度 あり

36.0 7

8550007 67 用量漸増維持期 適用部位反応 20 / 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / 適用部位反応 2 20 中等度 あり

20 / 男 4.5 13836.0

8560006 66 用量漸増維持期 適用部位反応 20 / 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / 適用部位反応 49 20 中等度 なし

20 / 男 31.5 3536.0

発現日時

回復日時/転帰確認日/死亡日

転帰

持続日数

神経系障害

重症度

治験薬との関連性

関連性が否定できる理由新たな治療の有無

重篤度 治験薬投与に対する措置

到達用量mg/日

発現までの日数

用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語

[器官別大分類]発現時期 発現時用量 mg/日

一般・全身障害および投与部位の状態

一般・全身障害および投与部位の状態

一般・全身障害および投与部位の状態

一般・全身障害および投与部位の状態

一般・全身障害および投与部位の状態

2.7.6 個々の試験のまとめ

1084

Page 117: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -002 試験

表 2.7.6.4.20-16 重篤以外の投与中止に至った有害事象の一覧表(続き)

治験実施医療機関被験者番号 年齢投与開始日投与終了日 性別

8560010 77 用量漸増維持期 適用部位反応 20 / 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / 適用部位反応 49 20 / 中等度 あり

20 / 男 31.5 2136.0

8600004 77 用量漸増維持期 適用部位反応 20 / 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / 適用部位反応の悪化 56 20 中等度 あり

20 / 女 36.0 1336.0

8610001 76 用量漸増維持期 幻視 20 / 回復 非重篤 中止 否定できない

20 / 幻視 48 20 軽度 あり

20 / 女 36.0 29636.0

発現日時

回復日時/転帰確認日/死亡日

転帰

持続日数重症度

治験薬との関連性

関連性が否定できる理由新たな治療の有無

重篤度 治験薬投与に対する措置

到達用量mg/日

発現までの日数

用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語

[器官別大分類]発現時期 発現時用量 mg/日

一般・全身障害および投与部位の状態

精神障害

一般・全身障害および投与部位の状態

a 治験責任医師による因果関係判定及び判断理由 + 回復日時/転帰確認日/死亡日において,転帰確認日又は死亡日を用いた場合 MedDRA/J Ver.14.0 <資料番号 5.3.5.2-PD11:表 14.2-21, 16.2.6 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1085

Page 118: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP629 試験

2.7.6.4.21 健康成人を対象としたロチゴチンの皮膚刺激性を検討するプラセボ対照試験

(外国人:SP629 試験,資料番号 5.3.5.4-PD02,参考資料)

2.7.6.4.21.1 治験方法の概略

項目 内容

目的 ロチゴチン貼付剤 1.125 mg(2.5 cm2)を同一部位に 21 日間反復経皮投

与時のヒト皮膚での累積刺激性を,プラセボ貼付剤と比較して検討する。

また,同一部位投与と投与部位を変えた場合とで比較する。ロチゴチン

の忍容性,安全性及び貼付時の粘着性についても検討する。

治験デザイン 単施設,プラセボ対照試験

対象 対象:健康成人

選択基準:

1) 本治験の参加に際し,文書による同意が得られた者

2) 治験要件を遵守できる者

3) 18~60 歳の白人男女

4) BMI が 18~30 kg/m2の者

5) 適格性評価時の検査(既往歴,身体的検査,皮膚検査,血圧,脈

拍数,心電図,血液学的検査,生化学的検査,尿検査)で健康と

判断された者

除外基準:

1) 過去にロチゴチンの治験に参加したことがある者

2) 現在,又は過去 3 ヵ月以内に他の治験に参加している者

3) 適切な避妊法(経口避妊薬又は子宮内避妊具と機械的方法との併

用など)を用いる意思がない女性。ただし,不妊手術を受けてい

る,閉経している,子宮摘出術を受けている,性的に禁欲的であ

る女性は除く

4) 妊娠中,又は授乳中の女性

5) 過去 5 年以内に慢性アルコール中毒症又は薬物乱用の既往がある

6) 適格性評価前 6 ヵ月以内の喫煙量が 5 本/日を超える者

7) アルコール摂取量が 20 g/日(ビール 500 mL/日,ワイン 250 mL/

日又はスピリッツグラス 3 杯分(約 0.2 L)/日に相当)を超える者

8) 適格性評価前 3 ヵ月以内に 400 mL超の献血を行った,又は同程度

の失血があった者

9) 治験薬の成分に対する複数の既知の過敏症/アレルギーを有する,

又はその疑いがある者

10) アトピー性皮膚炎,湿疹性皮膚炎,乾癬,ケブネル現象陽性の皮

2.7.6 個々の試験のまとめ

1086

Page 119: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP629 試験

項目 内容

膚疾患,又は活動性皮膚疾患あるいは皮膚腫瘍の既往がある,あ

るいは現在診断されている者

11) 適格性評価時の身体的検査でアトピー体質の確定診断を受けた者

12) 粘着剤(絆創膏など)又はその他の貼付剤に対する明らかな皮膚

過敏症の既往,あるいは未回復の接触性皮膚炎がある者

13) 適格性評価時,又は投与開始前日の呼気中アルコール検査又は尿

中薬物検査が陽性の者

14) HIV-1/2Ab,HBsAg,HCV-Ab 検査が陽性の者

15) 狭隅角緑内障の既往がある,又は現在診断されている者

16) 併用薬を使用している者,又は投与開始前から遡って薬剤の消失

半減期の 5 倍の期間以内に併用薬による治療を受けた者。ただし,

経口避妊薬又はパラセタモール/アセトアミノフェン(投与開始の

48 時間前まで 1000 mg/日を服用可能)を除く

17) 治験開始前 28 日間にメチルフェニデート,アンフェタミン,COMT

阻害剤による治療を受けている者,又は適格性評価前 3 ヵ月以内

に MAO 阻害剤,レセルピン,α-メチルドパ,抗精神病薬,神経遮

断薬,クロザピン,オランザピン,フルナリジン,シンナリジン,

メトクロプラミド,リスペリドン,クエチアピンによる治療を受

けている者

18) 適格性評価時の身体的検査で臨床的に意味のある異常が認められ

た者

19) 適格性評価時の安静時脈拍数が 50 bpm未満,又は 100 bpm超の者

20) 適格性評価時の収縮期血圧が 100 mmHg 未満,又は 145 mmHg 超,

拡張期血圧が 95 mmHg 超,又は 60 mmHg 未満の者

21) 適格性評価時の心電図に臨床的に意味のある変化(第 2~3 度房室

ブロック,完全脚ブロック,120 ms を超える QRS 群延長又は QTc

間隔が男性で 430 ms,女性で 450 ms を超える)が認められる者

22) 適格性評価時,又は投与開始前日に症候性の起立性低血圧が認め

られる者

23) 適格性評価時,又は投与開始前日に臨床的に意味のある臨床検査

値異常が認められる者

24) 適格性評価前 2 日間に過度の運動を行った者

25) 呼吸器障害又は心血管障害(症候性起立性低血圧,心不全,冠動

脈性心疾患,高血圧,不整脈,頻脈性不整脈,陳旧性心筋梗塞な

ど)の既往がある,あるいは現在診断されている者

26) 精神異常,精神病又は神経疾患,自律神経ニューロパチーの既往

があるか,現在診断されているために,治験責任医師が被験者と

2.7.6 個々の試験のまとめ

1087

Page 120: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP629 試験

項目 内容

して不適切と判断した者

27) 腎障害(アルブミン尿,慢性感染症)又は腎機能障害の既往があ

る,あるいは現在診断されている者

28) 糖尿病,甲状腺機能障害(特に甲状腺機能亢進症)又はその他の

内分泌障害の既往がある,あるいは現在診断されている者

29) 悪性腫瘍の既往がある,又は現在診断されている者

使用薬剤 1) 被験薬

ロチゴチン貼付剤 1.125 mg(2.5 cm2)

2) 対照薬

• ロチゴチン貼付剤と外見上識別不能なプラセボ貼付剤 2.5 cm2

• 低刺激対照(陰性対照):塩化ナトリウム 0.9%注射用水溶液

• 高刺激対照(陽性対照):ラウリル硫酸ナトリウム 0.1%溶液(ラ

ウリル硫酸ナトリウム塩を蒸留水に溶解して調製)

低刺激対照(以下,陰性対照)及び高刺激対照(以下,陽性対照)は,

貼付面積 2.5 cm2に対して 200 μLを検査用絆創膏(Finn Chambers®)を

用いて貼付した。 用量及び投与方法 治験スケジュールを表 2.7.6.4.21-1 に,貼付部位及び貼付方法を図

2.7.6.4.21-1 に示した。

図 2.7.6.4.21-1に示したとおり,背部の傍脊柱部の同側でロチゴチン1.125

mg,プラセボ貼付剤,陽性対照(0.1%ラウリル硫酸ナトリウム)200 μL

及び陰性対照(生理食塩水)200 μLを,それぞれ同一部位に 1 日 1 回(23

± 1 時間),21 日間反復経皮投与した。ロチゴチン及びプラセボ貼付剤

は盲検化された(同一部位投与)。

同時に背部の反対側で,ロチゴチン 1.125 mg を毎日貼付部位を変えて 1

日 1 回(23 ± 1 時間),21 日間反復経皮投与した(ローテーション投与)。

皮膚反応スコアが 3 以上又はその他の反応性スコアが F,G あるいは H

に達した場合,当該用法による投与を中止することとした。

その後 6~16 週間の休薬を行い,分類不能の皮膚反応を示した 4 例の被

験者に対し,ロチゴチン 1.125 mg 及びプラセボ貼付剤を 2 日間単回経皮

投与するフォローアップ試験を設けた。フォローアップ試験のスケジュ

ールを表 2.7.6.4.21-2 に示した。

投与期間 最長 21 日間,フォローアップ試験 2 日間

症例数 計画時:登録例 40 例 解析時:無作為化例 40 例

症例数の設定根拠 本治験は探索的な検討を目的としているため,正式な統計学上の被験者

数の推定は実施しなかった。皮膚の累積刺激性の検討に関する FDA のガ

イドライン(Skin irritation and sensitization testing of generic transdermal drug

2.7.6 個々の試験のまとめ

1088

Page 121: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP629 試験

項目 内容

products,1999)は 30 例を推奨している。本治験では完了例が十分な数

に達するよう 40 例を登録する計画とした。

主な併用薬の規定 経口避妊薬を除き,併用薬の使用は禁止した。ただし,治験責任医師の

判断による 1000 mg/日までのパラセタモール/アセトアミノフェンの経

口投与は併用を認めることとした。他の貼付剤(ホルモン補充療法,ニ

コチンパッチなど)は禁止した。悪心及び嘔吐に対するドンペリドン(10

mg,1 日 3 回)の使用は許容した。

評価項目

評価基準

主要評価項目:

• 皮膚反応スコア及びその他の反応性スコアに基づく皮膚刺激性の

評価

同一部位投与及びローテーション投与の各用法について,FDA のガ

イドライン(Skin irritation and sensitization testing of generic transdermal

drug products,1999)に基づき,皮膚反応スコア及びその他の反応性

スコアを評価した。判定基準を以下に示す。

【皮膚反応スコア(Dermal Response Score)】

0:皮膚刺激性の徴候なし(no evidence of irritation)

1:不明瞭な軽い紅斑(minimal erythema, barely perceptible)

2:明らかな紅斑,軽い浮腫又は軽い丘疹(definite erythema, readily

visible; or minimal edema or minimal papular response)

3:紅斑及び丘疹(erythema and papules)

4:明らかな浮腫(definite edema)

5:紅斑,浮腫及び丘疹(erythema, edema, and papules)

6:小水疱性皮疹(vesicular eruption)

7:投与部位を超えて広がる強い反応(strong reactions spreading beyond

test site)

【その他の反応性スコア(Other Effects Score)】

A:わずかな光沢(slight glazed appearance)

B:著しい光沢(marked glazing)

C:剥離及びひび割れを伴う光沢(glazing with peeling and cracking)

F:亀裂を伴う光沢(glazing with fissures)

G:投与部位全体に広がる乾燥した漿液性滲出液の皮膜(film of dried

serous exudate covering all or part of the patch site)

H:点状出血性皮疹及び/又は痂皮(small petechial erosions and/or

scabs)

• 密封法による影響

2.7.6 個々の試験のまとめ

1089

Page 122: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP629 試験

項目 内容

• 自覚症状

• その他の観察所見

副次的評価項目:

• 粘着性

• 有害事象

• バイタルサイン,12 誘導心電図,起立性低血圧の評価,身体的検

• 臨床検査値

解析方法 主要評価項目について,記述統計量及び信頼区間を求めた。連続変数に

ついては記述統計量(N,平均,標準偏差,最小値,中央値,最大値)

を算出し,カテゴリー変数については度数分布表を作成した。ベースラ

インからの変化量は,連続変数については記述統計量を算出し,カテゴ

リー変数についてはシフトテーブルを作成した。

追加解析として,各用法の投与中止スコアに達するまでの日数を

Kaplan-Meier 法による生存分析を用いて検討した。その他の反応性スコ

アは度数分布表により解析した。

治験依頼者 Schwarz BioSciences GmbH

治験実施医療機関 (ドイツ)

(入院施設: ,ドイツ)

治験実施期間 20 年 月 日~20 年 月 日

公表文献 なし

報告書の作成日 20 年 月 日

2.7.6 個々の試験のまとめ

1090

Page 123: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP629 試験

表 2.7.6.4.21-1 治験スケジュール

Day適格性

評価a −1 1 2 3 4~6 7 8~13 14 15~20 21 22 23

後観察

期b

既往歴 ○

身体的検査 ○ ○E ○ ○ ○薬物及び

アルコール検査c ○ ○E ○

12誘導心電図d ○

○e

M/E ○e ○ ○ ○ ○ ○

バイタルサイン ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

起立時の反応 ○ ○E ○ ○

血清検査 ○生化学的,血液学的検査

○ ○M ○j

○j

○j ○

尿検査 ○ ○M ○

妊娠検査 ○ ○M ○

入院前治療及び併用療法

○ ○E

有害事象f ○E

治験薬貼付

粘着性評価g

治験薬除去

皮膚評価h

写真撮影i ○M ○

Day −1の夕方から

M = 朝,E = 夕方 a −14~−2 日目に実施。 b 最終治験薬除去 14 日後,又は治験を中止した被験者を対象に実施。 c 治験期間を通じて無作為に測定を実施。 d ドンペリドンを投与した場合,その翌日に実施。 e ベースラインの中央値を求めるため,24 時間以内に 3 回実施(Day −1 の朝,Day −1 の夕方,Day1 の朝)。 f 各評価日に「調子はどうですか」という質問も行った。重篤でない皮膚反応は有害事象として記録しなかった。 g 治験薬除去前に実施(ロチゴチン及びプラセボのみ)。 h 同一部位投与では,初回投与前,各回治験薬除去後 50~60 分以内,最終除去の 24 時間(± 1 時間)後に実施。

ローテーション投与では,各回投与前,治験薬除去後 50~60 分以内,及び治験薬除去の 24 時間(± 1 時間)後

に実施。 i 写真による記録は標準化した条件下で実施した。初回投与前及び後観察期の来院時に背部全体の写真を撮影し

た。皮膚反応スコアが 3 以上又はその他の反応性スコアが F,G あるいは H に達した場合並びに投与部位を超

えて広がる反応又は全身性皮膚反応は,それぞれの投与部位を撮影した。 j 一部の項目のみ実施。 <資料番号 5.3.5.4-PD02:Table 1>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1091

Page 124: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP629 試験

<資料番号 5.3.5.4-PD02:29 頁の Figure>

図 2.7.6.4.21-1 貼付部位及び貼付方法

表 2.7.6.4.21-2 フォローアップ試験のスケジュール

Day −1 1 2 3 4~7 後観察期a

同意取得 ○

既往歴 ○

薬物及びアルコール検査 ○

12誘導心電図 ○ ○

バイタルサイン ○ ○

生化学的,血液学的検査 ○ ○

妊娠検査(女性) ○ ○

併用薬 ○

有害事象 ○

治験薬貼付 ○

治験薬除去 ○

適用部位評価 ○ ○ ○ ○

写真撮影 ○ ○ a 治験薬除去後,5 日以上経過した後に実施し(皮膚反応の発現又は生検実施の場合),皮膚反応/生検部位が完

治した後に最終来院日を設けた。 <資料番号 5.3.5.4-PD02:1369 頁の Table>

2.7.6.4.21.2 試験結果

(1) 被験者の内訳

被験者の内訳を図 2.7.6.4.21-2 に示した。本治験では 40 例の被験者が登録された。そのうち 2

例が中止し,38 例が治験を完了した。中止理由は,1 例が 1 日目の初回投与後に治験実施計画書

からの重要な逸脱が認められたため,1 例が 7 日目の投与前に同意を撤回したためであった。

分類不能の皮膚反応を示した 4 例のうち,治験参加に同意しなかった 1 例を除く 3 例がフォロ

同一部位投与用法A:プラセボ用法B:ロチゴチン用法C:低刺激対照(陰性)用法D:高刺激対照(陽性)

ローテーション投与

用法E:ロチゴチン

2.7.6 個々の試験のまとめ

1092

Page 125: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP629 試験

ーアップ試験に登録され,いずれの被験者も計画通り治験を終了した。

同意取得例: 40例

投与開始例: 40例

治験完了例: 38例

中止例: 2例 治験実施計画書からの重要な逸脱: 1例 同意撤回: 1例

<資料番号 5.3.5.4-PD02:Table 2, Table 3.1 より作成>

図 2.7.6.4.21-2 被験者の内訳

解析対象集団の内訳を表 2.7.6.4.21-3 に示した。安全性解析対象集団(SS:Safety Set)は治験

薬が 1 回以上投与された 40 例が対象となった。最大解析対象集団(FAS:Full Analysis Set)は,

1日目の初回投与後に中止したために投与後の皮膚反応に関する有効なデータが得られなかった

1 例を除外した 39 例が対象となった。治験実施計画書に適合した対象集団(PPS:Per Protocol Set)

は,FAS から治験実施計画書からの重要な逸脱があった被験者及び中止例を除く 30 例が対象と

なった。

なお,本治験で用いられたすべての貼付剤について,Day 21 までにカットオフ基準に達した被

験者を治験完了例とした。

表 2.7.6.4.21-3 解析対象集団の内訳

例数

SS 40 例 FAS 39 例 PPS 30 例 <資料番号 5.3.5.4-PD02:Table 3.3 より抜粋>

(2) 人口統計学的及び他の基準値の特性

人口統計学的及び他の基準値の特性を表 2.7.6.4.21-4に示した。人口統計学的特性は FASとPPS

で類似していた。SS では女性(57.5%)は男性(42.5%)よりわずかに多く,60 歳を超える被験

者はいなかった。

Braun-Falco の分類(1996 年)に基づく皮膚タイプは,Ⅱ型が 13 例(32.5%),Ⅲ型が 27 例(67.5%)

であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1093

Page 126: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP629 試験

表 2.7.6.4.21-4 人口統計学的及び他の基準値の特性

SS FAS PPS 例数 40 39 30 年齢(歳) 平均値 ± 標準偏差(範囲)

35.2 ± 9.14 (21 - 60)

35.1 ± 9.26 (21 - 60)

35.1 ± 9.07 (23 - 60)

性別 例数(%) 男性 女性

17 (42.5) 23 (57.5)

17 (43.6) 22 (56.4)

15 (50.0) 15 (50.0)

身長(cm) 平均値 ± 標準偏差(範囲)

175.2 ± 9.24 (158 - 193)

175.3 ± 9.29 (158 -193)

176.4 ± 9.74 (158 - 193)

体重(kg) 平均値 ± 標準偏差(範囲)

75.0 ± 11.14 (53 - 98)

75.2 ± 11.16 (53 - 98)

77.1 ± 10.72 (56 - 98)

BMI(kg/m2)

平均値 ± 標準偏差(範囲) 24.376 ± 2.738 (18.78 - 30.06)

24.411 ± 2.764 (18.78 - 30.06)

24.734 ± 2.543 (21.04 - 30.06)

皮膚タイプ 例数(%) Ⅱ型 13 (32.5) - - Ⅲ型 27 (67.5) - -

<資料番号 5.3.5.4-PD02:Table 4, Table 8 より作成>

2.7.6.4.21.3 安全性

(1) 治験薬の投与状況

治験薬の投与状況(SS)を表 2.7.6.4.21-5 に示した。ロチゴチンの同一部位投与の場合,プラ

セボの同一部位投与及びロチゴチンのローテーション投与と比較して,投与中止件数が多かった。

この傾向は 10 日目から認められ,投与最終日(21 日目)まで続いた。

ロチゴチンの平均投与日数は,同一投与部位では 14.4 日,ローテーション投与では 20.1 日で

あり,2 種類の用法を合わせたロチゴチンの平均総投与量は 38.841 mg であった(資料番号

5.3.5.4-PD02 Table 18.1, Table 19 参照)。

フォローアップ試験では,3 例がロチゴチン 1.125 mg 及びプラセボを 1 ヵ所ずつ,48 時間単回

経皮投与された。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1094

Page 127: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP629 試験

表 2.7.6.4.21-5 治験薬の投与状況(SS)

例数 % 例数 % 例数 %

1a 40 100.0 40 100.0 40 100.02 39 97.5 39 97.5 39 97.53 39 97.5 39 97.5 39 97.54 39 97.5 39 97.5 39 97.55 39 97.5 39 97.5 39 97.56 39 97.5 39 97.5 39 97.5

7a 38 95.0 38 95.0 38 95.08 38 95.0 38 95.0 38 95.09 38 95.0 38 95.0 38 95.0

10 38 95.0 36 90.0 38 95.011 38 95.0 34 85.0 38 95.012 38 95.0 33 82.5 38 95.013 38 95.0 24 60.0 38 95.014 38 95.0 22 55.0 38 95.015 38 95.0 18 45.0 38 95.016 38 95.0 17 42.5 38 95.017 38 95.0 12 30.0 38 95.018 38 95.0 9 22.5 38 95.019 38 95.0 8 20.0 38 95.020 38 95.0 7 17.5 38 95.021 38 95.0 7 17.5 38 95.0

プラセボ貼付剤

(2.5 cm2)同一投与部位

ロチゴチン貼付剤

1.125 mg(2.5 cm2)同一投与部位

ロチゴチン貼付剤

1.125 mg(2.5 cm2)投与部位を変えた場合

a 1 日目及び 7 日目に治験を中止した 2 例では,すべての用法の投与を中止した。 <資料番号 5.3.5.4-PD02:Table 17.1, Table 18.2 より作成>

(2) 累積刺激性

(a) 同一部位投与

同一部位投与における除去 50~60 分後の皮膚反応スコア(平均値)の推移(PPS,LOCF)

を図 2.7.6.4.21-3 に示した。皮膚反応スコアは,当初はロチゴチンとプラセボとで同程度であっ

たが 10 日目からはロチゴチンで大きくなった。FAS でも同様の結果が得られた。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1095

Page 128: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP629 試験

n = 30 <資料番号 5.3.5.4-PD02:Figure 1.2>

図 2.7.6.4.21-3 同一部位投与における皮膚反応スコア(平均値)の推移(PPS,LOCF)

同一部位投与における累積刺激スコア(PPS)を表 2.7.6.4.21-6 に示した。

表 2.7.6.4.21-6 同一部位投与における累積刺激スコア(PPS)

例数 累積刺激スコア 刺激スコアの 1 日平均a

プラセボ 30 17.7 ± 6.57 (1 - 28)

0.843 ± 0.313 (0.05 - 1.33)

ロチゴチン 30 37.5 ± 7.90 (21 - 50)

1.786 ± 0.376 (1.00 - 2.38)

陰性対照 30 1.4 ± 1.98 (0 - 7)

0.067 ± 0.094 (0.00 - 0.33)

陽性対照 30 53.1 ± 3.70 (45 - 62)

2.527 ± 0.176 (2.14 - 2.95)

a 累積刺激スコアを貼付日数(21 日間)で除した値 平均値 ± 標準偏差(範囲) <資料番号 5.3.5.4-PD02:Table 11.2 より抜粋>

同一部位投与での除去 50~60 分後の累積刺激スコアの差(PPS)を表 2.7.6.4.21-7 に示した。

ロチゴチンと陽性対照の刺激スコアの 1 日平均の差は−0.741(90%信頼区間−0.857~−0.625),

累積刺激スコアの差は−15.6(−18.0~−13.1)であった。

プラセボと陽性対照の刺激スコアの 1 日平均の差は−1.684(90%信頼区間−1.786~−1.582),

累積刺激スコアの差は−35.4(−37.5~−33.2)であった。

累積刺激スコア及び刺激スコアの 1 日平均は,皮膚タイプがⅡ型とⅢ型の被験者で類似して

いた。

ロチゴチンの累積刺激性は,プラセボより大きかったが,陽性対照より小さかった。FAS で

も同様の結果が得られた。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1096

Page 129: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP629 試験

表 2.7.6.4.21-7 同一部位投与での累積刺激スコアの差(PPS)

累積刺激スコア 刺激スコアの 1 日平均a

用法 例数 平均値 90%信頼区間 平均値 90%信頼区間

ロチゴチン vs 陽性対照 30 −15.6 −18.0~−13.1 −0.741 −0.857~−0.625

ロチゴチン vs プラセボ 30 19.8 17.5~22.1 0.943 0.833~1.053

プラセボ vs 陽性対照 30 −35.4 −37.5~−33.2 −1.684 −1.786~−1.582

a 累積刺激スコアを貼付日数(21 日間)で除した値 <資料番号 5.3.5.4-PD02:Table 12.6 より抜粋>

(b) ローテーション投与

ローテーション投与における累積刺激スコア(PPS)を表 2.7.6.4.21-8 に示した。除去 50~60

分後の刺激スコアの 1 日平均は 0.340 ± 0.262,累積刺激スコアは 7.1 ± 5.51 であった。除去 24

時間後では刺激スコアの 1 日平均は 0.036 ± 0.114,累積刺激スコアは 0.7 ± 2.29 に低下し,ほと

んどの皮膚反応が一過性であることが示された。

平均累積刺激スコア及び総累積刺激スコアは,皮膚タイプがⅡ型とⅢ型の被験者で類似して

いた。FAS でも同様の結果が得られた。

表 2.7.6.4.21-8 ローテーション投与における累積刺激スコア(PPS)

評価時間 例数 累積刺激スコア 刺激スコアの 1 日平均a

除去 50~60 分後 30 7.1 ± 5.51 (0 - 17)

0.340 ± 0.262 (0.00 - 0.81)

除去 24 時間後 30 0.7 ± 2.29 (0 - 12)

0.036 ± 0.114 (0.00 - 0.60)

a 累積刺激スコアを貼付日数(21 日間)で除した値 平均値 ± 標準偏差(範囲) <資料番号 5.3.5.4-PD02:Table 11.2 より抜粋>

ロチゴチンの同一部位投与とローテーション投与での累積刺激スコアの差(PPS)を表

2.7.6.4.21-9 に示した。刺激スコアの 1 日平均の差は 1.446(90%信頼区間 1.338~1.554),累積

刺激スコアの差は 30.4(28.2~32.7)であった。FAS でも同様の結果が得られた。

表 2.7.6.4.21-9 ロチゴチンの同一部位投与とローテーション投与での累積刺激ス

コアの差(PPS)

累積刺激スコア 刺激スコアの 1 日平均a

用法 例数平均値 90%信頼区間 平均値 90%信頼区間

同一部位投与 vs ローテーション投与 30 30.4 28.2~32.7 1.446 1.338~1.554

a 累積刺激スコアを貼付日数(21 日間)で除した値 <資料番号 5.3.5.4-PD02:Table 12.8 より抜粋>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1097

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SP629 試験

(c) その他の反応性スコア

同一部位投与での陰性対照における「その他の反応性スコア」(PPS)を図 2.7.6.4.21-4 に示

した。陰性対照では,皮膚に対する「その他の反応」はほとんど認められなかった。被験者の

90%以上では治験期間を通じて「その他の反応」はみられず,スコア A(わずかな光沢)が最

大 3 例,B(著しい光沢)が 1 例であった(資料番号 5.3.5.4-PD02 Table 14.2.1 参照)。

<資料番号 5.3.5.4-PD02:Figure 10.2.1>

図 2.7.6.4.21-4 同一部位投与での陰性対照における「その他の反応性スコア」

(PPS)

同一部位投与での陽性対照における「その他の反応性スコア」(PPS)を図 2.7.6.4.21-5 に示

した。陽性対照では,治験期間を通じて複数の時点でスコア A 及び B の被験者の割合が増加し

た。スコア C(剥離及びひび割れを伴う光沢)の被験者も 1 例みられた。スコア F(亀裂を伴

う光沢),G(投与部位全体に広がる乾燥した漿液性滲出液の皮膜)又は H(点状出血性皮疹

及び/又は痂皮)は認められなかった(資料番号 5.3.5.4-PD02 Table 14.2.2 参照)。治験が進行す

るに従って,皮膚反応スコアが 3 に達したため,陽性対照の投与を受ける被験者数が減少した。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1098

Page 131: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP629 試験

<資料番号 5.3.5.4-PD02:Figure 10.2.2>

図 2.7.6.4.21-5 同一部位投与での陽性対照における「その他の反応性スコア」

(PPS)

同一部位投与でのプラセボにおける「その他の反応性スコア」(PPS)を図 2.7.6.4.21-6 に示

した。プラセボでは,被験者の最大 96.7%でスコア A,最大 16.7%でスコア B が認められた。

スコア C 以上はみられなかった(資料番号 5.3.5.4-PD02 Table 14.2.3 参照)。

<資料番号 5.3.5.4-PD02:Figure 10.2.3>

図 2.7.6.4.21-6 同一部位投与でのプラセボにおける「その他の反応性スコア」

(PPS)

2.7.6 個々の試験のまとめ

1099

Page 132: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP629 試験

同一部位投与でのロチゴチンにおける「その他の反応性スコア」(PPS)を図 2.7.6.4.21-7 に

示した。ロチゴチンの同一部位投与では,被験者の最大 83.3%でスコア A,最大 16.7%でスコア

B,最大 3 例でスコア C が認められた(資料番号 5.3.5.4-PD02 Table 14.2.4 参照)。

<資料番号 5.3.5.4-PD02:Figure 10.2.4>

図 2.7.6.4.21-7 同一部位投与でのロチゴチンにおける「その他の反応性スコア」

(PPS)

ロチゴチンのローテーション投与での治験薬除去 50~60 分後における「その他の反応性スコ

ア」(PPS)を図 2.7.6.4.21-8 に示した。ローテーション投与では,被験者の 80%以上では治験期

間を通じて治験薬除去 50~60 分後に「その他の反応」はみられず,被験者の最大 20.0%でスコ

ア A が認められた。ほとんどの場合,皮膚反応は一過性であり,治験薬除去 24 時間後には,ス

コアAが2例(6.7%)とスコアBが1例認められるにとどまった(資料番号5.3.5.4-PD02 Table 14.2.5

参照)。

本治験では,スコア F,G 及び H は認められなかった。FAS でも同様の結果が得られた。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1100

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SP629 試験

<資料番号 5.3.5.4-PD02:Figure 11.2.1>

図 2.7.6.4.21-8 ローテーション投与での治験薬除去 50~60 分後における「その他

の反応性スコア」(PPS)

(d) 投与中止までの時間

皮膚反応スコアが 3 以上又はその他の反応性スコアが F,G あるいは H に達した場合,当該

用法による投与を中止することとした。

同一部位投与での投与中止までの時間(PPS)を図 2.7.6.4.21-9 に示した。PPS において,陰

性対照又はプラセボの投与により,投与中止スコアに達した被験者はいなかった。

陽性対照では,すべての被験者が投与中止スコアに達し,投与中止までの時間の中央値は 8.0

日(4~10 日)であった。

ロチゴチンの同一部位投与で投与中止スコアに達した被験者は 24 例(80.0%)で,投与中止

までの時間の中央値は 15.0 日(9~21 日)であった。6 例(20.0%)は投与中止スコアに至らず,

21 日間の投与を完了した。一方,ロチゴチンのローテーション投与では投与中止スコアに達し

た被験者はいなかった(資料番号 5.3.5.4-PD02 Table 13.2 参照)。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1101

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SP629 試験

<資料番号 5.3.5.4-PD02:Figure 12.2>

図 2.7.6.4.21-9 同一部位投与での投与中止までの時間(PPS)

(e) 密封法による影響

PPS では,密封法による影響,すなわち汗疹及び毛包炎の発現はきわめて少なかった。ロチ

ゴチンの同一部位投与及びローテーション投与では密封による影響はなく,陰性対照及びプラ

セボの同一部位投与で報告された密封法による影響は少数であった。

FAS では,ロチゴチンのローテーション投与で密封法による影響(毛包炎)が 2 例認められ

た(資料番号 5.3.5.4-PD02 68 頁参照)。

(f) 皮膚の自覚症状

PPS では,そう痒及び疼痛などの自覚症状は,同一部位投与及びローテーション投与のいず

れにおいても少数であった。ロチゴチンのローテーション投与において 1 例で 24 日目以降にそ

う痒及び灼熱感を伴う皮膚反応が認められ,数日間継続した(資料番号 5.3.5.4-PD02 68 頁参照)。

FAS では,陰性対照及び陽性対照の同一部位投与で自覚症状の発現率がわずかに上昇し,各

評価時期に最大 2~3例みられた(6日目の治験薬除去後など)(資料番号 5.3.5.4-PD02 Table 16.1.1

参照)。

(g) フォローアップ試験

本治験では,4 例で明確に分類できない皮膚反応が認められた。これらの反応は有害事象(複

数の投与部位における接触性湿疹)として報告された(2.7.6.4.21.3(4)参照)。そのうち 1 例(被

験者番号 80005)は治験責任医師により接触感作が疑われると判断された。これらの反応を詳

細に解明するため,国際接触皮膚炎研究班(ICDRG)の判定基準を用いてフォローアップ試験

が立案・実施された。4 例のうち試験参加に同意が得られた 3 例がフォローアップ試験に参加

し,ロチゴチン及びプラセボ貼付剤の再投与を受けた。

フォローアップ試験において,被験者番号 80005 及び 80030 は治験薬除去 30 分後から 24 時

間後にかけて,皮膚反応が次第に強まり,紅斑,浸潤及び丘疹が認められ,アレルギー性接触

皮膚炎と診断された。本試験でみられた臨床的徴候は,これらのアレルギー性接触皮膚炎を示

すものであり,皮膚生検によって Coombs と Gell の分類でⅣ型に分類される接触性皮膚炎と診

2.7.6 個々の試験のまとめ

1102

Page 135: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP629 試験

断された。被験者番号 80020 は,治験薬除去 48,72 及び 96 時間後にかけて皮膚反応が次第に

弱まり,臨床所見及び病理組織学的検査所見が明確ではなく,アレルギー性接触皮膚炎か中毒

性皮疹かが判別できなかった(資料番号 5.3.5.4-PD02 68 頁参照)。

(3) 粘着性

SS を対象に粘着性の評価を行った。同一部位投与でのロチゴチンの粘着性は,2 件を除いて粘

着性スコア 0(粘着率 90%以上)であった。1 件では貼付剤が完全に剥離していたため粘着性ス

コアは 4 であり,1 件は貼付剤の固着により粘着性を評価できなかった。ローテーション投与で

ロチゴチンの粘着性は 78.9%以上の被験者で粘着性スコア 0(粘着率 90%以上)であった(資料

番号 5.3.5.4-PD02 Table 17.1 参照)。

粘着性スコア 4(貼付剤の剥離,評価不能例含む)が認められた日数の割合は,プラセボ及び

ロチゴチンの同一部位投与のいずれも 0.0%(中央値)で,その範囲はプラセボで 0.0~4.8%,ロ

チゴチンで 0.0~6.3%であった。ロチゴチンのローテーション投与で粘着性スコア 4 が認められ

た日数の割合は中央値で 4.8%でその範囲は 0.0~33.3%であり,ローテーション投与で粘着性が

低いことが示された。(資料番号 5.3.5.4-PD02 Table 17.2 参照)。

(4) 有害事象

投与期間中に発現した有害事象及び副作用を表 2.7.6.4.21-10 に,後観察期間中に発現した有害

事象を表 2.7.6.4.21-11 に示した。投与期間中の有害事象の発現率は 62.5%(25/40 例)であった。

本治験では投与部位反応は,治験実施計画書に従い有害事象として報告されなかった。ただし,

4 例で,明確に分類できない皮膚反応が認められたため,これらは投与部位反応として報告され

た。本治験で認められた他のすべての皮膚反応とは異なり,治験実施計画書では予想されなかっ

たものであることから,有害事象(複数の投与部位における接触性湿疹)として報告された。

投与期間中に発現率 5%以上の有害事象は,上気道感染(17.5%),投与部位反応(10.0%),

疲労(10.0%),頭痛(10.0%),悪心(10.0%),咽頭炎(10.0%)及び白血球増多(症)(7.5%)

であった。投与期間中の副作用の発現率は 32.5%(13/40 例)であった。投与期間中に発現率 5%

以上の副作用は,投与部位反応(10.0%),疲労(10.0%)及び悪心(10.0%)であった。

後観察期間中の有害事象の発現率は 12.8%(5/39 例)であった。後観察期で発現率 5%以上の

有害事象は,クレアチンフォスフォキナーゼ上昇(5.1%)及び上気道感染(5.1%)であった。

後観察期では治験薬との関連性が否定できない有害事象は発現しなかった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1103

Page 136: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP629 試験

表 2.7.6.4.21-10 投与期間中に発現した有害事象及び副作用(SS)

器官別大分類

基本語 発現例数 % 発現例数 %全事象 25 62.5 13 32.5適用部位障害 4 10.0 4 10.0

投与部位反応 4 10.0 4 10.0自律神経系障害 1 2.5 1 2.5

起立性低血圧 1 2.5 1 2.5一般的全身障害 7 17.5 5 12.5

疲労 4 10.0 4 10.0事故NOS* 1 2.5胸痛 1 2.5 1 2.5疼痛 1 2.5

中枢・末梢神経系障害 4 10.0頭痛 4 10.0

消化管障害 5 12.5 4 10.0悪心 4 10.0 4 10.0口内炎 1 2.5

肝臓・胆管系障害 1 2.5ビリルビン血症 1 2.5

代謝・栄養障害 1 2.5クレアチンフォスフォキナーゼ上昇 1 2.5

筋・骨格系障害 1 2.5背(部)痛 1 2.5

呼吸器系障害 11 27.5上気道感染 7 17.5咽頭炎 4 10.0鼻炎 1 2.5

皮膚・皮膚付属器障害 1 2.5 1 2.5脂漏 1 2.5 1 2.5

白血球・網内系障害 3 7.5白血球増多(症) 3 7.5

有害事象 関連性が否定できない有害事象

ロチゴチン(n=40) ロチゴチン(n=40)

空欄は該当例数がゼロである。 事象名:WHO-ART(日本語の事象名は医薬品副作用用語集 1996 を用いた) *医薬品副作用用語集 1996 に該当する日本語の事象名がないため,MedDRA 13.1 を用いた。 因果関係の判定基準:治験薬との関連性を"not related", "unlikely", "possible", "probable", "highly probable", "not

assessable"の 6 分類で判定した。 "highly probable", "probable", "possible"と判定されたものを「関連性が否定できない有害事象」とした。 <資料番号 5.3.5.4-PD02:Table 21.2, Table 22.1 より作成>

表 2.7.6.4.21-11 後観察期間中に発現した有害事象(SS)

器官別大分類基本語

全事象 5 12.8中枢・末梢神経系障害 1 2.6

頭痛 1 2.6代謝・栄養障害 2 5.1

クレアチンフォスフォキナーゼ上昇 2 5.1呼吸器系障害 2 5.1

上気道感染 2 5.1

発現例数

%

ロチゴチン(n=39)

有害事象

事象名:WHO-ART(日本語の事象名は医薬品副作用用語集 1996 を用いた) 本試験の後観察期では治験薬との因果関係が否定できない有害事象は発現しなかった。 <資料番号 5.3.5.4-PD02:Table 21.3>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1104

Page 137: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP629 試験

(5) 重症度別有害事象

本治験では高度の有害事象は認められず,有害事象はいずれも軽度又は中等度であった。

(6) 死亡,その他の重篤な有害事象

本治験では死亡例及びその他の重篤な有害事象は認められなかった。

(7) 投与中止に至った有害事象

本治験では投与中止に至った有害事象は認められなかった。

(8) 臨床検査値

血液学的検査,生化学的検査及び尿検査のいずれにおいても,各検査値の平均値では,ベース

ラインと比較して臨床的に意味のある変化は認められなかった。

総ビリルビンで正常範囲を上回る値が 1 例にみられ,臨床的に意味のある異常と判定され,有

害事象(ビリルビン血症)として報告された。CK (CPK)で正常範囲を上回る値が 1 例にみられ,

臨床的に意味のある異常と判定され,有害事象(クレアチンフォスフォキナーゼ上昇)として報

告された。また,3 例の被験者で白血球数の増加が認められ,いずれも治験責任医師により有害

事象[白血球増多(症)]として報告された(資料番号 5.3.5.4-PD02 Listing 15,表 2.7.6.4.21-10

参照)。そのうち 2 例が臨床的に意味のある異常と認められた。

治験責任医師により治験薬との因果関係を“related”と判定された臨床検査値異常はなかった。

(9) バイタルサイン

治験期間を通して,収縮期血圧,拡張期血圧及び脈拍数の平均値で,臨床的に意味のある変化

は認められなかった。

治験実施計画書で規定された起立性低血圧基準aに合致した被験者が 1 例認められた。当該被

験者は 3 日目に症候性起立性低血圧を発現し,治験責任医師により有害事象(起立性低血圧)と

して報告された。投与開始後に拡張期血圧で 10 mmHg 以上の低下が 1 回以上認められたのは計

2 例であり,投与開始前日では 1 例であった(資料番号 5.3.5.4-PD02 Table 31.4.1, Table 31.5.1 参

照)。

スクリーニング/投与開始前又は投与開始後に,収縮期血圧で 40 mmHg 以上又は拡張期血圧で

20 mmHg 以上の変化が認められた被験者はいなかった。

脈拍数が 30 bpm以上の増加を示した被験者は,立位へ体位変換 3 分後にスクリーニング時に

1 例認められた(資料番号 5.3.5.4-PD02 Table 31.10 参照)。

a ベースラインは仰臥位の最低収縮期血圧及びその時の拡張期血圧とし,立位への体位変換 1 分後又は 3 分後の

測定値で,立位の間に持続的に収縮期血圧に 20 mmHg 以上,又は拡張期血圧に 10 mmHg 以上の低下がみられ

る。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1105

Page 138: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP629 試験

(10) 12 誘導心電図

全被験者について,QTcB は男性で 450 ms 未満,女性で 470 ms 未満であった。QTc が 500 ms

以上を示した被験者及びQTcのベースラインからの変化量が60 ms以上の増加を示した被験者は

認められなかった。

2.7.6.4.21.4 結果の要約

• ロチゴチン貼付剤を同一部位に反復投与した場合,累積刺激スコア及び刺激スコアの 1 日

平均はプラセボ貼付剤よりも大きかったが,陽性対照より小さかった。

• ロチゴチン貼付剤のローテーション投与において,除去 50~60 分後の刺激スコアの 1 日平

均は 0.340 ± 0.262,累積刺激スコアは 7.1 ± 5.51 であった。除去 24 時間後では刺激スコア

の 1 日平均は 0.036 ± 0.114,累積刺激スコアは 0.7 ± 2.29 に低下し,ほとんどの皮膚反応が

一過性であることが示された。

• 「その他の反応性スコア」でみると,ロチゴチンの同一部位投与では,被験者の最大 83.3%

でスコア A,最大 16.7%でスコア B,最大 3 例でスコア C が認められた。ロチゴチンのロ

ーテーション投与では,被験者の 80%以上では治験期間を通じて治験薬除去 50~60 分後に

「その他の反応」はみられず,被験者の最大 20.0%でスコア A が認められた。ほとんどの

場合,皮膚反応は一過性であり,治験薬除去 24 時間後には,スコア A が 2 例(6.7%)とス

コア B が 1 例認められるにとどまった。

• 事前に定めた投与中止スコアに達するまでの時間の中央値は,ロチゴチン貼付剤の同一投

与部位で 15.0 日(9~21 日),陽性対照で 8.0 日(4~10 日)であった。

• 本治験では 4 例で明確に分類できない皮膚反応が認められたため,フォローアップ試験で

詳細に評価した。そのうち 2 例はアレルギー性接触性皮膚炎であることが確定診断され,1

例は臨床所見及び病理組織学的検査所見が明確ではなく,アレルギー性接触皮膚炎か中毒

性皮疹かが判別できなかった。

• 有害事象の発現率は 62.5%であり,最も高頻度に認められた有害事象は上気道感染であっ

た。高度及び重篤な有害事象は認められず,有害事象による中止例もなかった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1106

Page 139: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP673 試験

2.7.6.4.22 健康成人を対象としたロチゴチンの皮膚感作性を検討するプラセボ対照試験

(外国人:SP673 試験,資料番号 5.3.5.4-PD03,参考資料)

2.7.6.4.22.1 治験方法の概略

項目 内容

目的 健康成人を対象とし,ロチゴチン 1.125 mg(2.5 cm2)の皮膚感作性をプ

ラセボと比較して検討する。ロチゴチン貼付時の粘着性,安全性及び忍

容性についても検討する。

治験デザイン 2 施設,プラセボ対照,反復投与試験

対象 対象:健康成人

選択基準:

1) 本治験の参加に際し,文書による同意が得られた者

2) 治験要件を遵守できる者

3) 18~50 歳の白人男女

4) BMI が 18~34 kg/m2の者

5) 適格性評価時の検査(既往歴,身体的検査,皮膚検査,血圧,心

拍数,心電図,血液学的検査,生化学的検査,尿検査)で健康と

判断された者

除外基準:

1) 過去にロチゴチンの治験に参加したことがある者

2) 現在又は過去 3 ヵ月以内に他の治験に参加している者

3) 全治験期間を通して適切な避妊法(経口避妊薬又は子宮内避妊具

と機械的方法との併用など)を用いる意思のない女性(不妊手術

を受けている,子宮摘出術を受けている,性的に禁欲的である女

性は除く)

4) 妊娠中又は授乳中の女性

5) 過去 5 年以内に慢性アルコール中毒症又は薬物乱用の既往がある

6) 適格性評価前 6 ヵ月以内の喫煙量が 5 本/日を超える者

7) アルコール摂取量が 20 g/日[ビール 500 mL/日,ワイン 250 mL/

日又はリキュールグラス 3 杯分(1 杯約 20 mL/日)に相当]を超

える者

8) 適格性評価前 3 ヵ月以内に 400 mL 超の献血を行った,又は同程度

の失血があった者

9) 複数の薬物過敏症/アレルギーを有するか,その疑いがある者(特

に治験薬に含まれる成分に対して)

10) アトピー性又は湿疹性皮膚炎,乾癬,ケブネル現象陽性の皮膚疾

2.7.6 個々の試験のまとめ

1107

Page 140: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP673 試験

項目 内容

患,又は活動性皮膚疾患あるいは皮膚腫瘍の既往がある,あるい

は現在診断されている者

11) 適格性評価時の身体的検査でアトピー体質の確定診断を受けた者

12) 粘着剤(絆創膏など)又はその他の貼付剤に対する明らかな皮膚

過敏症の既往,あるいは未回復の接触性皮膚炎がある者

13) 適格性評価時,又は投与開始前日の呼気中アルコール検査又は尿

中薬物検査が陽性の者

14) HIV-1/2Ab,HBsAg,HCV-Ab 検査が陽性の者

15) 狭隅角緑内障の既往がある,又は現在診断されている者

16) 投与開始前 2 週間以内に併用薬を使用した者,ただし,経口避妊

薬又はパラセタモール/アセトアミノフェン(投与開始の 48 時間前

まで 1000 mg/日を服用可能)を除く

17) 投与開始前 72 時間以内に全身性又は局所性鎮痛薬(パラセタモー

ル/アセトアミノフェンを除く),抗ヒスタミン薬による治療を受

けている者,又は投与開始前 3 週間以内に全身性又は局所性副腎

皮質ステロイド薬による治療を受けている者

18) 治験開始前 28 日間にメチルフェニデート,アンフェタミン又は

COMT 阻害剤による治療を受けている者,又は適格性評価前 3 ヵ

月以内に MAO 阻害剤,レセルピン,α-メチルドパ,抗精神病薬,

神経遮断薬,クロザピン,オランザピン,フルナリジン,シンナ

リジン,メトクロプラミド,リスペリドン又はクエチアピンによ

る治療を受けている者

19) 適格性評価時の身体的検査で臨床的に意味のある異常が認められ

た者

20) 適格性評価時の安静時心拍数が 50 bpm 未満,又は 100 bpm 超の者

21) 適格性評価時の収縮期血圧が 100 mmHg 未満,又は 145 mmHg 超,

拡張期血圧が 60 mmHg 未満又は 95 mmHg 超の者(仰臥位で 5 分

間安静後の測定値)

22) 適格性評価時の心電図に臨床的に意味のある変化(第 2~3 房室ブ

ロック,完全脚ブロック,120 ms を超える QRS 群延長,QTc 間隔

が男性で 430 ms 超,女性で 450 ms 超)が認められる者

23) 適格性評価時,又は投与開始前日に症候性起立性低血圧が認めら

れる者

24) 適格性評価時,又は投与開始前日に臨床的に意味のある臨床検査

値異常が認められる者

25) 適格性評価前 2 日間に過度の運動を行った者

26) 呼吸器障害又は心血管障害(症候性起立性低血圧,心不全,冠動

2.7.6 個々の試験のまとめ

1108

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SP673 試験

項目 内容

脈性心疾患,高血圧,不整脈,頻脈性不整脈,陳旧性心筋梗塞な

ど)の既往があるか,現在診断されている者

27) 精神異常,精神病又は神経疾患,自律神経ニューロパチーの既往

がある,又は現在診断されているために治験責任医師が被験者と

して不適切と判断した者

28) 腎障害(アルブミン尿,慢性感染症)又は腎機能障害の既往があ

る,あるいは現在診断されている者

29) 糖尿病又は甲状腺機能障害(特に甲状腺機能亢進症)又はその他

の内分泌障害の既往がある,あるいは現在診断されている者

30) 悪性新生物の既往がある,又は現在診断されている者

使用薬剤 1) 被験薬

ロチゴチン貼付剤 1.125 mg(2.5 cm2)

2) 対照薬

ロチゴチン貼付剤と外見上識別不能な貼付剤

用量及び投与方法 治験スケジュールを表 2.7.6.4.22-1 に示した。

本治験ではロチゴチン 1.125 mg 及びプラセボを同時投与した。投与期間

は感作期(Day 1~22),休薬期(Day 23~35),誘発期(Day 36~41

日)から構成された。

感作期では,ロチゴチン及びプラセボ貼付剤をそれぞれ皮膚の同一部位

に週 3 回,3 週間投与し(各部位に計 9 回投与),貼付時間は各週の初

回及び 2 回目の貼付では 48 ± 2 時間,3 回目の貼付では 72 ± 2 時間とし

た。

休薬期は貼付剤を投与しなかった。誘発期では,両貼付剤をそれぞれ無

傷皮膚に 1 回(48 時間 ± 5 分)貼付した。

投与期間 最大 41 日間:感作期最大 22 日間,休薬期 13 日間,誘発期最大 6 日間

症例数 計画時:登録例 240 例

解析時:無作為化例 229 例

症例数の設定根拠 本治験は探索的な検討を目的としているため,正式な統計学上の症例数

の推定は実施しなかった。アメリカ保健福祉省のガイドライン(1999 年)

に基づき,200 例の完了例を得るために 240 例を登録することとした。

主な併用薬の規定 経口避妊薬を除き,併用薬の使用は禁止した。ただし,治験責任医師の

判断によるパラセタモール/アセトアミノフェンの経口投与(最大 1 日量:

1000 mg)は併用を認めることとした。悪心及び嘔吐に対するドンペリド

ン(10 mg,1 日 3 回)の使用は許容した。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1109

Page 142: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP673 試験

項目 内容

評価項目

主要評価項目:

• 48 時間の治験薬貼付による単回誘発後の皮膚感作性

国際接触皮膚炎研究班(ICDRG)基準に従い,治験薬除去 30 分

後及び 24,48,72 時間後に判定した。判定基準を以下に示す。

【皮膚感作性スコア】

0:陰性[Negative reaction]

1:疑わしい反応(かすかな紅斑のみ)[Doubtful reaction(ie, faint

erythema only)]

2:弱い陽性反応(紅斑,浸潤,時に丘疹)[Weak positive reaction

(ie, erythema, infiltration, possibly papules)]

3:強い陽性反応(紅斑,浸潤,丘疹,小水疱)[Strong positive reaction

(ie, erythema, infiltration, papules, vesicles)]

4:非常に強い陽性反応(強い紅斑,浸潤,大水疱)[Extreme positive

reaction(ie, intensive erythema, infiltration, coalescing vesicles)]

5:種々の刺激反応[Irritant reactions of different types]

副次的評価項目:

• 皮膚反応(感作期)

• 貼付時の粘着性

• 有害事象

• バイタルサイン,起立性低血圧,身体的検査,12 誘導心電図

• 臨床検査値

感作期における皮膚反応は,FDA のガイドライン(Skin irritation and

sensitization testing of generic transdermal drug products,1999)に基づ

いて治験薬除去約 15 分後に皮膚反応スコア及びその他の反応性ス

コアを評価した。以下に判定基準を示す。

【皮膚反応スコア(Dermal Response Score)】

0:皮膚刺激性の徴候なし(no evidence of irritation)

1:不明瞭な軽い紅斑(minimal erythema, barely perceptible)

2:明らかな紅斑,軽い浮腫又は軽い丘疹(definite erythema, readily

visible; or minimal edema or minimal papular response)

3:紅斑及び丘疹(erythema and papules)

4:明らかな浮腫(definite edema)

2.7.6 個々の試験のまとめ

1110

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SP673 試験

項目 内容

5:紅斑,浮腫及び丘疹(erythema, edema, and papules)

6:小水疱性皮疹(vesicular eruption)

7:投与部位を超えて広がる強い反応(strong reactions spreading

beyond test site)

【その他の反応性スコア(Other Effects Score)】

A:わずかな光沢(slight glazed appearance)

B:著しい光沢(marked glazing)

C:剥離及びひび割れを伴う光沢(glazing with peeling and cracking)

F:亀裂を伴う光沢(glazing with fissures)

G:投与部位全体に広がる乾燥した漿液性滲出液の皮膜(film of dried

serous exudate covering all or part of the patch site)

H:点状出血性皮疹及び/又は痂皮(small petechial erosions and/or

scabs)

解析方法 記述統計量及び信頼区間を求めた。連続変数には記述統計量を,カテゴ

リ変数には度数分布表を示した。ベースラインからの変化については,

連続変数には記述統計量を,カテゴリ変数にはシフトテーブルを示した。

治験依頼者 Schwarz BioSciences GmbH

治験実施医療機関 1. Berlin, Germany

2. Hamburg, Germany

治験実施期間 20 年 月 日~20 年 月 日

公表文献 なし

報告書の作成日 20 年 月 日

2.7.6 個々の試験のまとめ

1111

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SP673 試験

表 2.7.6.4.22-1 治験スケジュール 適格性評価

休薬期後観察

日−14~−2 −1 1 3 5 8 10 12 15 17 19 22 23~35 36 38 39~41 50~54

選択基準,除外基準

人口統計 ○

既往歴 ○

身体的検査 ○ ○ ○a ○

皮膚検査 ○薬物及び

アルコール検査b ○ ○ ○

a○

a

バイタルサイン ○ ○a ○ ○ ○

c○

a ○

起立時の反応 ○ ○ ○ ○ ○c

○a ○

12誘導心電図 ○ ○d

○e ○ ○ ○

c○

a ○

血清検査 ○

血液学的,生化学的検査

○ ○ ○f

○c f

○af ○

尿検査 ○ ○ ○c

○a ○

妊娠検査 ○ ○ ○ ○

治験薬貼付 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

有害事象 ○前治療及び併用療法

○ ○

適用部位評価g

○a ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

a ○ ○

写真撮影h

○a

粘着性評価 ○c

○c

○c

○c

○c

○c

○c

○c

○c

○c

治験薬除去 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

誘発期感作期

a 治験薬貼付前 b 治験期間を通して来院時ごとに行うことがある。 c 治験薬除去前 d ベースラインの心電図を 2 回測定(30 分以上間隔をあけて測定)。 e ベースラインの心電図の 3 回目を測定(投与前日の初回ベースライン心電図の測定後 24 時間以内で治験薬投与

前に測定)。 f 一部の項目のみ実施(治験実施計画書 7.2 章参照)。 g 感作期では,治験薬除去 15 分後に皮膚反応スコア及びその他の反応性スコアによる評価を実施。 誘発期では,治験薬除去 30 分,24 時間,48 時間及び 72 時間後に皮膚感作性スコアによる評価を実施。 h 治験責任医師がアレルギー性と判断したすべての皮膚反応は写真により記録した。 <資料番号 5.3.5.4-PD03:Table 1>

2.7.6.4.22.2 試験結果

(1) 被験者の内訳

被験者の内訳を図 2.7.6.4.22-1 に示した。本治験では 229 例の被験者が登録され,治験薬を投

与された。そのうち 221 例(96.5%)が治験を完了し,8 例(3.5%)が治験を中止した。中止理

由は有害事象,治験薬使用不遵守,同意撤回,その他の理由が各 2 例(0.9%)であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1112

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SP673 試験

同意取得例:229例

投与開始例:229例

治験完了例:221例

中止例: 8例 有害事象: 2例 治験薬使用不遵守: 2例 同意撤回: 2例 その他: 2例

<資料番号 5.3.5.4-PD03:Table 2, Table 3.1 より作成>

図 2.7.6.4.22-1 被験者の内訳

解析対象集団の内訳を表 2.7.6.4.22-2 に示した。安全性解析対象集団(SS:Safety Set)は,治

験薬を 1 回以上投与された 229 例全例が対象となった。最大解析対象集団(FAS:Full Analysis Set)

は,すべての治験薬投与部位について有効な皮膚感作性の評価データを 1 つ以上有する被験者

221 例が対象となった。治験実施計画書に適合した対象集団(PPS:Per Protocol Set)は,治験を

完了し,治験実施計画書からの重要な逸脱がなかった 202 例が対象となった。

表 2.7.6.4.22-2 解析対象集団の内訳

例数 SS 229 例 FAS 221 例 PPS 202 例 <資料番号 5.3.5.4-PD03:Table 3.3 より抜粋>

(2) 人口統計学的及び他の基準値の特性

登録症例の人口統計学的及び他の基準値の特性を表 2.7.6.4.22-3 に示した。SS では女性の比率

(64.2%)が男性(35.8%)より高かった。人口統計学的特性は SS,FAS 及び PPS で類似してい

た。

Braun-Falco の分類(1996 年)に基づく皮膚タイプは,Ⅱ型が 66 例(28.8%),Ⅲ型が 145 例

(63.3%)であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1113

Page 146: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP673 試験

表 2.7.6.4.22-3 人口統計学的及び他の基準値の特性

SS FAS PPS

例数 229 221 202

年齢(歳) 平均値 ± 標準偏差(範囲)

33.5 ± 8.59 (18 - 49)

33.6 ± 8.48 (18 - 49)

33.6 ± 8.52 (18 - 49)

性別 例数(%) 男性 女性

82 (35.8) 147 (64.2)

79 (35.7) 142 (64.3)

72 (35.6) 130 (64.4)

身長 (cm) 平均値 ± 標準偏差(範囲)

172.3 ± 7.87 (156 - 192)

172.3 ± 7.98 (156 - 192)

172.2 ± 7.97 (156 - 192)

体重 (kg) 平均値 ± 標準偏差(範囲)

71.5 ± 11.50 (47 - 106)

71.3 ± 11.46 (47 - 106)

71.4 ± 11.63 (47 - 106)

BMI (kg/m2) 平均値 ± 標準偏差(範囲)

24.0 ± 3.05 (18.3 - 33.2)

23.9 ± 3.03 (18.3 - 33.2)

24.0 ± 3.10 (18.3 - 33.2)

皮膚タイプ 例数(%)

Ⅱ型 66 (28.8) - -

Ⅲ型 145 (63.3) - -

<資料番号 5.3.5.4-PD03:Table 4, Table 8 より作成>

2.7.6.4.22.3 安全性

(1) 治験薬の投与状況

本治験では計 229 例の健康人にプラセボ及びロチゴチン 1.125 mg が投与された。平均投与期

間は 23.6 日であった(資料番号 5.3.5.4-PD03 Table 19.1 参照)。

治験薬の投与状況を表 2.7.6.4.22-4 に示した。

表 2.7.6.4.22-4 治験薬の投与状況(SS)

プラセボ ロチゴチン 1.125 mg 日

例数 % 例数 %

1 229 100.0 229 100.0 3 227 99.1 227 99.1 5 226 98.7 226 98.7 8 226 98.7 226 98.7

10 226 98.7 226 98.7 12 226 98.7 226 98.7 15 226 98.7 226 98.7 17 222 96.9 222 96.9 18 1 0.4 1 0.4 19 222 96.9 222 96.9 36 221 96.5 221 96.5

<資料番号 5.3.5.4-PD03:Table 19.2>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1114

Page 147: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP673 試験

(2) 皮膚感作性

誘発期の皮膚感作性スコア(FAS)を表 2.7.6.4.22-5 に示した。プラセボ及びロチゴチンのい

ずれにおいても,皮膚感作性スコア 3 以上の反応は認められなかった。治験薬除去 30 分後に弱

い陽性反応はプラセボの 5.0%,ロチゴチンの 6.8%の被験者で認められた。これらの皮膚反応の

重症度は速やかに低下し,治験薬除去 24 時間後に弱い陽性反応が認められた被験者はプラセボ

で 0.5%,ロチゴチンで 0.9%であった。次の評価時点である治験薬除去 48 時間後(40 日目)ま

でに,これらの反応は完全に消失した。

誘発期終了時(治験薬除去 72 時間後)に,プラセボ及びロチゴチンのいずれにおいても,皮

膚感作性が認められた被験者はいなかった。

表 2.7.6.4.22-5 誘発期の皮膚感作性スコア(FAS)

プラセボ(221 例) ロチゴチン(221 例) 治験薬除去後 経過時間 陰性

(スコア 0) 疑わしい反応

a

(スコア 1)弱い陽性反応

b

(スコア 2)陰性

(スコア 0)疑わしい反応

a (スコア 1)

弱い陽性反応b

(スコア 2)

30 分 120(54.3) 90(40.7) 11(5.0) 133(60.2) 73(33.0) 15(6.8)

24 時間 190(86.0) 30(13.6) 1(0.5) 172(77.8) 47(21.3) 2(0.9)

48 時間 218(98.6) 3(1.4) -(-) 217(98.2) 4(1.8) -(-)

72 時間 221(100.0) -(-) -(-) 221(100.0) -(-) -(-)

例数(%) a かすかな紅斑のみ b 紅斑,浸潤,時に丘疹 <資料番号 5.3.5.4-PD03:Table 10.1>

(3) 皮膚反応(感作期)

感作期の累積刺激スコア(FAS)を表 2.7.6.4.22-6 に示した。感作期のプラセボ及びロチゴチ

ンの反復投与後の皮膚刺激性は,治験薬の初回投与前及び毎回の治験薬除去約 15 分後に判定し

た。

感作期における両貼付剤投与後の皮膚刺激性の評価は同程度であった。PPS においても同様の

結果が得られた。

表 2.7.6.4.22-6 感作期の累積刺激スコア(FAS)

例数 累積刺激スコア 刺激スコアの 1 日平均a

プラセボ 221 3.2 ± 3.65(0 - 18) 0.353 ± 0.406(0.00 - 2.00)

ロチゴチン 221 2.6 ± 3.43(0 - 18) 0.292 ± 0.379(0.00 - 2.00)

a 累積刺激スコアを貼付日数(9 日間)で除した値 平均値± 標準偏差(範囲) <資料番号 5.3.5.4-PD03:Table 15.2 より抜粋>

(a) 投与部位の変更(感作期)

治験薬除去後の皮膚反応を判定し,皮膚反応スコア 2 以上,又はその他の反応性スコアが C,

2.7.6 個々の試験のまとめ

1115

Page 148: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP673 試験

F,G,又は H に達した場合,次回の投与部位を皮膚の無傷部位に変更した。

FAS 221 例のうち,感作期に投与部位変更を行わなかったのはプラセボで 207 例(93.7%),

ロチゴチンで 206 例(93.2%)であった(資料番号 5.3.5.4-PD03 Table 13.2 参照)。ロチゴチン

の投与部位を変更した 15 例のうち,1 回の変更を行ったのが 12 例,2 回の変更を行ったのは 3

例であった。プラセボの投与部位を変更した 14 例のうち,1 回の変更を行ったのが 10 例,2 回

の変更を行ったのは 2 例,3 回の変更を行ったのは 1 例,6 回の変更を行ったのは 1 例であった

(資料番号 5.3.5.4-PD03 Table 12.2 参照)。PPS においても同様の結果が得られた。

(b) その他の反応性スコア(感作期)

感作期の投与期間中,FAS では 85%を超える被験者でロチゴチン投与部位において反応は認

められなかった。スコア A(わずかな光沢)が最も多く認められたのは 22 日目の 33 例(14.9%)

であり,スコア B(著しい光沢)が最も多く認められたのは 19 日目の 4 例(1.8%)であった(資

料番号 5.3.5.4-PD03 Table 16.2 参照)。

プラセボでは,ロチゴチンと同程度の割合でスコア A 又はスコア B が認められた。スコア C

(剥離及びひび割れを伴う光沢)が,投与15日目に1例(0.5%)認められた(資料番号5.3.5.4-PD03

Table 16.2 参照)。プラセボ及びロチゴチンのいずれにおいてもスコア C を超える反応は認め

られなかった。PPS においても同様の結果が得られた。

(4) 密封法による影響

FAS では,感作期のプラセボ及びロチゴチン投与後に,密封法による影響が 6 例で認められた。

誘発期では毛包炎 2 例が認められた(プラセボ及びロチゴチンで各 1 例)。これら 2 例の被験者

では,感作期において既に密封法による影響(毛包炎)が認められていた(資料番号 5.3.5.4-PD03

Table 17.2 参照)。PPS 及び SS においても同様の結果が得られた。

(5) 皮膚の自覚症状

FAS では,感作期において自覚症状(主にそう痒)はプラセボに比較してロチゴチンに多く認

められた(プラセボで 11 例,ロチゴチンで 23 例)。疼痛はいずれの貼付剤投与部位でも認めら

れなかった。

誘発期においても,自覚症状はプラセボに比較してロチゴチンに多く認められた(プラセボ:

そう痒 3 例,疼痛 1 例,ロチゴチン:そう痒 22 例)(資料番号 5.3.5.4-PD03 Table 17.5 参照)。

PPS 及び SS においても同様の結果が得られた。

(6) 粘着性

FAS では,感作期において,粘着性スコア 0(粘着度 ≥ 90%:ほとんど剥離していない)と判

定された被験者は,プラセボで 88.7~99.5%で,ロチゴチンでは 73.3~96.4%であった。スコア 1

(粘着度 ≥ 75~ < 90%:貼付剤の角が一部剥離している)と判定されたのは,プラセボでは 0.5%

以下,ロチゴチンでは 2.7%以下であり,スコア 2(粘着度 ≥ 50~< 75%:貼付剤の半分弱が剥離

している)及びスコア 3(粘着度 < 50%:半分以上剥離しているが,落剥していない)と判定さ

れたのは,プラセボでは 10 日目のスコア 2 の 0.5%を除き認められず,ロチゴチンでは 0.9%以

2.7.6 個々の試験のまとめ

1116

Page 149: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP673 試験

下であった。スコア 4(貼付剤剥離:貼付剤が完全に剥離している)と判定されたのは,プラセ

ボでは 0.9%以下,ロチゴチンでは 0.5~1.8%であった。

誘発期では,粘着性スコア 0 と判定された被験者は,プラセボで 90.5%,ロチゴチンで 79.2%

であった。貼付剤の一部が剥離したと判定された被験者(スコア 1~3)は,ロチゴチンで 1.8%

以下であり,プラセボでは認められなかった。貼付剤が完全に剥離した(スコア 4)被験者は,

プラセボで 2.3%,ロチゴチンで 3.6%であった。

貼付剤の剥離部分を絆創膏で留めたことにより,プラセボで最大 9.5%,ロチゴチンで最大

19.9%の被験者では粘着性を評価できなかった。また,プラセボの 1 例及びロチゴチンの 5 例で

は,貼付剤の交換を行っていたため粘着性を評価しなかった(資料番号 5.3.5.4-PD03 Table 18.2

参照)。これら絆創膏による剥離部分の固定及び貼付剤の交換は,本治験での評価において不適

切と考えられた(ただし,感作期の貼付剤剥離時間が 24 時間超又は誘発期の貼付時間が 46 時間

未満の場合はこの限りではない)。

全体としてプラセボ及びロチゴチン共に,貼付時の粘着性は良好であった。

(7) 有害事象

本治験ではロチゴチン及びプラセボが同時投与されたことから,治験薬別の有害事象の評価は

行わなかった。

投与期間中に 2%以上発現した有害事象及び副作用を表 2.7.6.4.22-7 に,休薬期間中に 2%以上

発現した有害事象及び副作用を表 2.7.6.4.22-8 に,後観察期間中に 2%以上発現した有害事象を

表 2.7.6.4.22-9 に示した。投与期間中,休薬期間中及び後観察期間中の有害事象の発現率は,そ

れぞれ 52.0%(119/229 例),17.6%(39/222 例)及び 15.7%(36/229 例)であった。

投与期間中の発現率が 5%以上の有害事象は,上気道感染(18.8%),頭痛(16.2%),疲労(7.0%)

及び悪心(5.7%)であった。休薬期間中及び後観察期間中の発現率 5%以上の有害事象は,いず

れも上気道感染(それぞれ 6.8%及び 6.1%)であった。

投与期間中の副作用の発現率は29.7%(68/229例)で,発現率5%以上の副作用は,頭痛(12.2%),

疲労(6.6%)及び悪心(5.2%)であった。休薬期間中の副作用は 0.9%(2/222 例)であり,後観

察期では副作用は発現しなかった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1117

Page 150: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP673 試験

表 2.7.6.4.22-7 投与期間中に 2%以上発現した有害事象及び副作用(SS)

器官別大分類基本語 発現例数 % 発現例数 %

全事象 119 52.0 68 29.7自律神経系障害 5 2.2 5 2.2

多汗 5 2.2 5 2.2一般的全身障害 19 8.3 16 7.0

疲労 16 7.0 15 6.6中枢・末梢神経系障害 47 20.5 40 17.5

頭痛 37 16.2 28 12.2めまい 5 2.2 5 2.2眩暈 5 2.2 5 2.2

消化管障害 22 9.6 18 7.9悪心 13 5.7 12 5.2

呼吸器系障害 47 20.5上気道感染 43 18.8

ロチゴチン(n=229)

有害事象関連性が否定できない

有害事象ロチゴチン(n=229)

空欄は該当例数がゼロである。 事象名:WHO-ART(日本語の事象名は医薬品副作用用語集 1996 を用いた) 因果関係の判定基準:治験薬との関連性を"not related", "unlikely", "possible", "probable", "highly probable", "not

assessable"の 6 分類で判定した。 "highly probable", "probable", "possible"と判定されたものを「関連性が否定できない有害事象」とした。 <資料番号 5.3.5.4-PD03:Table 21.6.1, Table 22.1.1 より作成>

表 2.7.6.4.22-8 休薬期間中に 2%以上発現した有害事象及び副作用(SS)

器官別大分類基本語 発現例数 % 発現例数 %

全事象 39 17.6 2 0.9中枢・末梢神経系障害 8 3.6

頭痛 6 2.7呼吸器系障害 16 7.2

上気道感染 15 6.8

有害事象

ロチゴチン(n=222)

関連性が否定できない有害事象

ロチゴチン(n=222)

空欄は該当例数がゼロである。 事象名:WHO-ART(日本語の事象名は医薬品副作用用語集 1996 を用いた) 因果関係の判定基準:治験薬との関連性を"not related", "unlikely", "possible", "probable", "highly probable", "not

assessable"の 6 分類で判定した。 "highly probable", "probable", "possible"と判定されたものを「関連性が否定できない有害事象」とした。 休薬期に移行した被験者数 <資料番号 5.3.5.4-PD03:Table 21.7, Table 22.2 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1118

Page 151: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP673 試験

表 2.7.6.4.22-9 後観察期間中に 2%以上発現した有害事象(SS)

器官別大分類基本語 発現例数 %

全事象 36 15.7中枢・末梢神経系障害 7 3.1

頭痛 6 2.6呼吸器系障害 16 7.0

上気道感染 14 6.1

有害事象

ロチゴチン(n=229)

事象名:WHO-ART(日本語の事象名は医薬品副作用用語集 1996 を用いた) 本試験の後観察期では治験薬との因果関係が否定できない有害事象は発現しなかった。 <資料番号 5.3.5.4-PD03:Table 21.8 より抜粋>

(8) 重症度別有害事象

本治験では高度の有害事象は認められず,いずれも軽度又は中等度であった。

(9) 重篤な有害事象

本治験では死亡例は認められなかった。重篤な有害事象の一覧を表 2.7.6.4.22-10 に示した。重

篤な有害事象は 1 例 2 件(流産,卵巣嚢胞)認められた。当該被験者は 16 日目に治験を中止し,

後観察期に卵巣嚢胞の手術を受け,自然流産した。いずれの事象も治験薬との関連性は否定され

た。

表 2.7.6.4.22-10 重篤な有害事象の一覧(SS)

被験者番号

性別年齢

(歳)

有害事象名(基本語)

発現時期投与後発現日(日)

重症度 因果関係

80125 女性 流産 後観察期 42 高度 not related29 卵巣嚢胞 後観察期 42 高度 not related

事象名:WHO-ART(日本語の事象名は医薬品副作用用語集 1996 を用いた) <資料番号 5.3.5.4-PD03:Section 14, Listing 23 より作成>

(10) 投与中止に至った有害事象

投与中止に至った有害事象は,感作期に投与部位反応及びQT延長が各1例1件認められたが,

心臓専門医がマニュアル判読により心電図測定値を再評価した結果,心電図計による測定結果が

誤りであったと考えられた。

表 2.7.6.4.22-11 投与中止に至った有害事象の一覧(SS)

被験者番号

性別年齢(歳)

有害事象名(基本語)

発現時期投与後発現日(日)

重症度 因果関係

80070男性

39 投与部位反応 感作期 1 軽度 possible

80238女性

48 QT延長* 感作期 3 中等度 probable

事象名:WHO-ART(日本語の事象名は医薬品副作用用語集 1996 を用いた) *医薬品副作用用語集 1996 に該当する日本語の事象名がないため,MedDRA 13.1 を用いた。 <資料番号 5.3.5.4-PD03:67~68 頁, Listing 24 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1119

Page 152: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP673 試験

(11) 臨床検査値

血液学的検査,生化学的検査及び尿検査(pH 値及び定性検査の所見)のいずれの平均値でも,

ベースラインから投与終了時までの変化量では,臨床的に意味のある変化は認められなかった。

個々の被験者の変化をシフトテーブルで評価したところ,各被験者の臨床検査値に臨床的に意

味のある変動は認められなかった。

血液学的検査では,6 例の白血球増多(症)が有害事象として報告され,このうち 4 例は軽度,

2 例は中等度であった。いずれも治験薬との因果関係は否定された(資料番号 5.3.5.4-PD03 69 頁

参照)。

生化学的検査では,1 例で正常範囲上限を超える AST (GOT),LDH 及び CK (CPK)が認められ,

いずれも臨床的に意味のある異常値であり,有害事象として報告されたが,治験薬との因果関係

は“not related”と判定された。他の 1 例で正常範囲上限を超える ALT (GPT),AST (GOT)及び

CK (CPK)が認められ,有害事象として報告された。また,3 例で正常範囲を超える CK (CPK)の

上昇が認められた。いずれも臨床的に意味のある異常と判定され,有害事象として報告された。

1 例で正常範囲を超えるγ-GTP の増加が認められ,これは臨床的に意味のある異常と判定され,

有害事象として報告された(資料番号 5.3.5.4-PD03 Listing15.2 参照)。

(12) バイタルサイン

治験期間を通して,収縮期血圧,拡張期血圧及び脈拍数の平均値では,ベースラインと比較し

て臨床的に意味のある変化は認められなかった。

治験実施計画書で規定された起立性低血圧基準aに合致した被験者が 12 例で認められた(資料

番号 5.3.5.4-PD03 Table 31.6.1 参照)。

また,FDAによる基準bに合致した被験者は 19例認められた(資料番号 5.3.5.4-PD03 Table 31.6.2

参照)。

立位による測定で,収縮期血圧に 40 mmHg 以上の低下,又は拡張期血圧に 20 mmHg 以上の低

下が認められた被験者はいなかった。

脈拍数において,立位へ体位変換 1 分後又は 3 分後に 30 bpm 以上の増加が 1 回以上認められ

た被験者は 10 例であったが,30 bpm 以上の低下を示した被験者はなかった(資料番号

5.3.5.4-PD03 Table 31.12 参照)。

(13) 12 誘導心電図

投与開始後,臨床的に意味のある心電図パラメータ(PQ 間隔,QRS 間隔,QT 間隔,QTcB,

心拍数,QTcFr 及び QTcF)の変化は認められなかった。

a ベースラインは仰臥位の最低収縮期血圧及びその時の拡張期血圧とし,立位へ体位変換 1 分後又は 3 分後の測

定値で,収縮期血圧に 20 mmHg 以上,又は拡張期血圧に 10 mmHg 以上の低下がみられる。 b 8 分間の仰臥位の後,立位へ体位変換 1 分後又は 3 分後に,収縮期血圧に 20 mmHg 以上の低下,又は拡張期血

圧に 10 mmHg 以上の低下がみられる。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1120

Page 153: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP673 試験

治験実施計画書に規定された中止基準の QTc 延長(QTcB の変化量がベースラインと比較して

60 ms 以上の増加)が 1 例で認められたが(資料番号 5.3.5.4-PD03 Table 36.2.1.1 及び Table 36.2.1.2

参照),マニュアル判読により再評価した結果,QT 間隔及び補正後 QT 間隔はいずれも正常で

あった。QTc 間隔が 500 ms 以上を示した被験者はいなかった。

2.7.6.4.22.4 結果の要約

• 誘発期では,ロチゴチン及びプラセボ貼付剤のいずれの投与部位についても,皮膚感作性

スコア 3 以上の反応は認められず,誘発期終了時(治験薬除去 72 時間後)に治験責任医師

により皮膚感作性が認められると判定された被験者はなかった。

• 感作期では,ロチゴチン及びプラセボ貼付剤投与後の皮膚反応の評価は同等であり,両貼

付剤の粘着性は共に良好であった。

• 投与期間中,休薬期間中及び後観察期間中の有害事象の発現率は,それぞれ 52.0%(119/229

例),17.6%(39/222 例)及び 15.7%(36/229 例)であった。発現率が 5%以上の有害事象

は,上気道感染,頭痛,疲労及び悪心であった。投与期間中の副作用は 29.7%(68/229 例),

休薬期間中は 0.9%(2/222 例)であり,後観察期では副作用は発現しなかった。すべての

有害事象は軽度又は中等度であった。

• 治験期間中に死亡例はなかった。1 例の被験者で 2 件の重篤な有害事象が認められた(卵

巣嚢胞及び流産)が,いずれも治験薬との因果関係は否定された。

• 感作期に有害事象による中止が 2 例認められた。このうち 1 例は QT 延長のために中止し

たが,心臓専門医がマニュアル判読により心電図測定値を再評価した結果,心電図計によ

る測定結果が誤りであったと考えられた。また,1 例はロチゴチン貼付剤の投与部位反応

(投与部位及び周辺の軽度のそう痒及び紅斑)により中止した。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1121

Page 154: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP534 試験 Part 1

2.7.6.4.23 L-dopa 非併用早期パーキンソン病患者を対象とした用量探索試験(固定用量)

(外国人:SP534 Part 1 試験,資料番号 5.3.5.4-PD04,参考資料)

2.7.6.4.23.1 治験方法の概略

項目 内容

目的 歩行可能な L-dopa 非併用早期パーキンソン病患者を対象とし,ロチゴチ

ンの 5 種類の固定用量を 4 週間投与したときの安全性及び忍容性をプラ

セボと比較して検討する。また,固定用量で投与した場合でも,漸増法

と同様に安全に投与可能かどうかについても検討する。

治験デザイン 単施設,二重盲検,プラセボ対照,並行群間,用量探索試験

対象 対象:L-dopa 非併用早期パーキンソン病患者

選択基準:

1) 本治験の参加に際し,文書による同意が得られた患者

2) 治験要件を遵守できる患者

3) 特発性パーキンソン病を罹患しており(罹患期間 5 年未満),動

作緩慢[bradykinesia],安静時振戦[resting tremor],固縮[rigidity],

姿勢反射障害[impaired postural reflexes]といった主要徴候のうち

2 つ以上が認められ,パーキンソニズムを誘発する他の要因がない

患者

4) 改訂 Hoehn & Yahr 重症度分類が 3 度以下の患者

5) 30 歳以上の患者

6) MMSE スコアが 26 以上の患者

7) セレギリン,抗コリン薬(ベンズトロピン,トリヘキシフェニジ

ル,プロフェナミン,プロシクリジン,ビペリデン),又はアマ

ンタジンを服用している場合,同意取得前少なくとも 28 日間用量

を変えずに服用している患者

8) 治験薬を適切に使用できる患者

9) 男性,又は閉経後 2 年以上経過したか不妊手術を受けた女性,あ

るいはスクリーニング検査時の妊娠検査が陰性で,同意取得の少

なくとも 2 ヵ月前から適切な避妊法(経口避妊薬,子宮内避妊具,

Norplant®などの埋め込みホルモン避妊薬,遮断法)を行っており,

治験期間を通して避妊を継続することに同意する女性。授乳中で

ない女性

除外基準:

1) ドパミン受容体作動薬による治療を受けたことがある,又は現在

服用中の患者

2) カルビドパ/L-dopa を服用中の患者

2.7.6 個々の試験のまとめ

1122

Page 155: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP534 試験 Part 1

項目 内容

3) 薬剤(メトクロプラミド,フルナリジンなど),代謝性神経変性

疾患(ウィルソン病など),脳炎,又は変性疾患(進行性核上性

麻痺など)によるパーキンソン症候群を有する患者

4) 淡蒼球切除術,視床破壊術,深部脳刺激,又は胎児組織移植術の

既往のある患者

5) 肝機能障害[総ビリルビン > 2.0 mg/dL(> 34.2 μmol/L),又は ALT

(GPT) / AST (GOT)が基準値上限の 3 倍超]の患者

6) 腎機能障害[血清クレアチニン > 2.0 mg/dL(> 180 μmol/L)]の

患者

7) 心室性頻脈の既往のある患者

8) 原因不明の失神が認められる患者

9) QTc 間隔が 500 ms 以上の患者

10) 第 2~3 度房室ブロック,又は洞不全症候群の患者

11) NYHA 心機能分類でクラスⅢ又はⅣのうっ血性心不全の患者

12) 同意取得前 12 ヵ月以内に心筋梗塞の既往がある患者

13) 症候性起立性低血圧の既往がある,又は同意取得時の収縮期血圧

が 85 mmHg 未満の患者

14) 臨床的に意義のある身体症状又は臨床検査値異常のために,治験

責任医師が被験者として不適切と判断した患者

15) 同意取得前 3 ヵ月以内に抗精神病薬,神経遮断薬,抗不整脈薬,

α-メチルドパ,メトクロプラミド,クロザピン,オランザピン,

フルナリジン,リスペリドン,クエチアピン,メチルフェニデー

ト,シンナリジン,レセルピン,アンフェタミン,MAO-A 阻害剤

(パージリン,フェネルジン,トラニルシプロミン),又は COMT

阻害剤による治療を受けている患者

16) 中枢神経刺激薬(鎮静薬,睡眠薬,抗うつ薬,抗不安薬など)に

よる治療を受けている患者。ただし,同意取得前 28 日間用量を変

えずに服用している場合を除く

17) 同意取得前 28 日以内に,他の治験に参加している患者

18) 粘着剤又はその他の貼付剤に対する明らかな皮膚過敏症の既往,

あるいは未回復の接触性皮膚炎がある患者

19) 制吐剤(トリメトベンザミド,オンダンセトロン,又はグリコピ

ロレート)に対して不耐性/過敏症の既往がある患者

20) アルコール中毒症又は薬物乱用の既往がある患者

21) 過去に本治験に参加したことがある患者,又はロチゴチンの投与

歴がある,あるいはロチゴチンに対する過敏症のある患者

2.7.6 個々の試験のまとめ

1123

Page 156: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP534 試験 Part 1

項目 内容

使用薬剤 1) 被験薬

ロチゴチン貼付剤 4.5 mg(10 cm2),9.0 mg(20 cm2

2) 対照薬

ロチゴチン貼付剤と外見上識別不能なプラセボ貼付剤

用量及び投与方法 治験スケジュールを表 2.7.6.4.23-1 に示した。

ロチゴチンは 1 日 1 回(24 時間)投与した。投与は忍容性評価期(4 日

間投与),休薬期(3 日間休薬),用量維持期(21 日間投与)の順に行

った。忍容性評価期では,割付けられた用量による 4 日間の投与が可能

かどうかを検討し,その後の休薬期では 21 日間の用量維持期への移行が

可能かどうかを確認することとした。

本治験では,最初に登録された 6 例のコホートをロチゴチン 9.0 mg/日又

は該当するプラセボに 5:1 で割付け,次に登録された 6 例のコホートを

13.5 mg/日又は該当するプラセボに 5:1 で割付けた。

以降のコホートも,ロチゴチン 18.0,22.5,27.0 mg/日に段階的に割付け,

計 5 つの固定用量のコホートを検討する予定であった。しかし,2 番目

のコホート(ロチゴチン 13.5 mg/日又は該当するプラセボ)で忍容性の

問題が認められたため,本治験を中止した。その後,漸増法を用いた治

験デザインに変更し,新たな試験(SP534 Part 2)を行った。

投与期間 25 日間:忍容性評価期 4 日間,用量維持期 21 日間(両期間の間に 3 日

間の休薬期を設けた)

症例数 計画時:

無作為化例 30 例[各用量 6 例(プラセボ 1 例,ロチゴチン 5 例)]

解析時:

無作為化例 12 例(プラセボ 2 例,ロチゴチン 9.0 mg/日 5 例,13.5 mg/

日 5 例)

主な併用薬の規定 併用禁止薬:

以下の薬剤については併用を禁止した。

• カルビドパ/L-dopa

• 神経遮断薬

• α-メチルドパ

• メトクロプラミド

• MAO-A 阻害剤

• メチルフェニデート

• アンフェタミン

2.7.6 個々の試験のまとめ

1124

Page 157: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP534 試験 Part 1

項目 内容

• COMT 阻害剤

• ドパミン受容体作動薬

• 抗精神病薬

• クロザピン

• オランザピン

• フルナリジン

• リスペリドン

• クエチアピン

• シンナリジン

• レセルピン

併用制限薬:

1) 以下の薬剤については,同意取得前 28 日間用量を変えずに服用して

いる場合,併用を許容した。

• 中枢神経刺激薬(鎮静薬,睡眠薬,抗うつ薬,抗不安薬など)

• セレギリン

• 抗コリン薬(ベンズトロピン,トリヘキシフェニジル,プロフェ

ナミン,プロシクリジン,ビペリデン)

• アマンタジン

2) 悪心及び嘔吐に対する治療には,トリメトベンザミド,オンダンセ

トロン,グリコピロレートを推奨した。

評価項目

評価基準

有効性評価項目:

1) UPDRS PartⅠ合計スコア,PartⅡ合計スコア,PartⅢ合計スコア,

及び PartⅣ合計スコアの和のベースラインから投与終了時への変

化量

2) UPDRS PartⅡ合計スコアと PartⅢ合計スコアの和のベースライン

から投与終了時への変化量

3) UPDRS PartⅠ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳ各合計スコアのベースラインから投与

終了時への変化量

安全性評価項目:

1) 有害事象

2) 身体的及び神経学的検査

3) バイタルサイン

4) 12 誘導心電図及び 2 分間の心調律検査

5) 臨床検査値

2.7.6 個々の試験のまとめ

1125

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SP534 試験 Part 1

項目 内容

6) 忍容性(忍容性評価期及び用量維持期の完了例数)

7) MMSE スコア

8) 改訂 Hoehn & Yahr 重症度分類

9) 投与部位の評価

薬物動態:

血漿中薬物濃度

解析方法 記述的及び探索的解析により主要目的である安全性及び忍容性の検討を

行った。

治験依頼者 Schwarz Pharma AG

治験実施医療機関 (米国)

治験実施期間 19 年 月 日~19 年 月 日

公表文献 なし

報告書の作成日 20 年 月 日

2.7.6 個々の試験のまとめ

1126

Page 159: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP534 試験 Part 1

表 2.7.6.4.23-1 治験スケジュール

スクリーニング/プラセボ

投与観察期 電話 来院

週 −1 2 3 6 82

ベースライン

日 −7~−1 1 2 3 4 5 8 15 22 29 43 57同意取得 ○

患者背景 ○

既往歴 ○

選択/除外基準 ○

危険因子 ○

MMSE ○

身体的検査a ○ ○ ○ ○ ○

適用部位評価 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

バイタルサインb ○ ○

d,f○

e○

e○

e○

e,i○

d○

e○

e○

e,i ○ ○

身長,体重 ○ ○c

○c

血液学的,生化学的,尿検査

○ ○e

○e

○e ○ ○

血漿中薬物濃度 ○d,f

○e

○e

○e

○e,g

○d

○e

○e

○e,j ○ ○

e

妊娠検査 ○h

12誘導心電図 ○ ○d,f

○e

○e

○e

○e,i

○d

○e

○e

○e,i ○ ○

e

2分間の心調律検査 ○ ○d,f

○e

○e

○e

○e,i

○d

○e

○e

○e,i ○ ○

e

併用薬 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

有害事象 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

治験薬の使用方法説明 ○

用量への割付け ○

無作為割付 ○

治験薬(交付) ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○治験薬(返却/遵守確認)

○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

改訂Hoehn & Yahr ○ ○ ○ ○

UPDRSⅠ~Ⅳ ○ ○ ○

- 11Visit 1 3 4

後観察期

中止時

1 4

5 6 7 8 9 10

期間 忍容性評価期休薬期

用量維持期

a 神経学的検査を含む。 b 起立性低血圧の評価を含む。 c 体重のみ実施。 d 治験薬投与直前に実施。 e 治験薬除去直前に実施 f 治験薬投与 2,4,6 時間後に実施。 g 治験薬除去 2,4,6 時間後に実施。 h 妊娠の可能性がある女性のみ実施。 i 治験薬除去 6 時間後に実施。 j 治験薬除去 1,2,4,8,12 時間後に実施。 <資料番号 5.3.5.4-PD04:30~31 頁の Table>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1127

Page 160: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP534 試験 Part 1

2.7.6.4.23.2 試験結果

(1) 被験者の内訳

被験者の内訳を図 2.7.6.4.23-1 に示した。本治験は途中で中止されたため,計画した 30 例の被

験者のうち,12 例(プラセボ 2 例,ロチゴチン 9.0 mg/日 5 例,13.5 mg/日 5 例)が無作為化され,

治験薬を投与された。このうち 11 例(プラセボ 2 例,ロチゴチン 9.0 mg/日 5 例,13.5 mg/日 4

例)が用量維持期に移行し,8 例(プラセボ 1 例,ロチゴチン 9.0 mg/日 4 例,13.5 mg/日 3 例)

が治験を完了した。

同意取得例:12例

無作為化例:12例 プラセボ:2例 ロチゴチン9.0 mg/日:5例 ロチゴチン13.5 mg/日:5例

用量維持期移行例(FAS):11例 プラセボ:2例 ロチゴチン9.0 mg/日:5例 ロチゴチン13.5 mg/日:4例

治験完了例(FAS): 8例 プラセボ:1例 ロチゴチン9.0 mg/日:4例 ロチゴチン13.5 mg/日: 3例

中止例(FAS):3例 プラセボ:1例 ロチゴチン9.0 mg/日:1例 ロチゴチン13.5 mg/日:1例

中止例(FAS): 1例 ロチゴチン13.5 mg/日: 1例

<資料番号 5.3.5.4-PD04:60 頁の Figure, Table 1.1, Table 22.1 より作成>

図 2.7.6.4.23-1 被験者の内訳

最大解析対象集団(FAS:Full Analysis Set)は治験薬を 1 回以上投与された被験者 12 例(プ

ラセボ 2 例,ロチゴチン 9.0 mg/日 5 例,13.5 mg/日 5 例)が対象となった。安全性解析対象集団

(SS:Safety Set)は FAS と同一であった。

中止例の内訳を表 2.7.6.4.23-2 に示した。忍容性評価期では,ロチゴチン 13.5 mg/日の 1 例が

有害事象(悪心及び頭痛)のため治験を中止した。用量維持期では,プラセボの 1 例が効果不十

分のため,ロチゴチン 9.0 mg/日の 1 例が有害事象(動脈圧低下,発汗,悪心,頭痛,息切れ,

眠気,嘔吐)のため,13.5 mg/日の 1 例が有害事象(高血圧)のため治験を中止した(2.7.6.4.23.4(6)

参照)。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1128

Page 161: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP534 試験 Part 1

表 2.7.6.4.23-2 中止例の内訳

ロチゴチン プラセボ

9.0 mg/日 13.5 mg/日 全被験者

例数 例数 例数 例数 同意取得例 12 治験完了例 1 4 3 8 中止例 1 1 2 4 中止理由 効果不十分 1 0 0 1 有害事象 0 1 2 3

<資料番号 5.3.5.4-PD04:Table 1.1, Table 22.1 より作成>

(2) 人口統計学的及び他の基準値の特性

最大解析対象集団(FAS)12 例の人口統計学的及び他の基準値の特性を表 2.7.6.4.23-3 に示し

た。年齢を除き,人口統計学的特性はプラセボ及びロチゴチン各用量で同様であった。

パーキンソン病罹病期間はプラセボ及びロチゴチン各用量で同様であった。改訂 Hoehn & Yahr

重症度分類は,プラセボで 2.5 及び 3.0,ロチゴチン 9.0 mg/日で 2.0 以下,13.5 mg/日で 2.0~3.0

であった。

表 2.7.6.4.23-3 人口統計学的及び他の基準値の特性(FAS)

ロチゴチン

プラセボ

(n = 2) 9.0 mg/日 (n = 5)

13.5 mg/日 (n = 5)

全被験者 (n = 12)

平均値 ± SD 56.0 ± 15.56 71.8 ± 5.40 71.2 ± 8.23 68.9 ± 9.68 年齢(歳)

範囲 45 - 67 64 - 78 62 - 83 45 - 83 男性 2 3 5 10

性別(例数) 女性 0 2 0 2

平均値 ± SD 178.0 ± 7.07 170.6 ± 2.61 177.6 ± 4.34 174.8 ± 5.22 身長(cm)

範囲 173 - 183 168 - 175 175 - 185 168 - 185 平均値 ± SD 86.635 ± 7.7004 86.092 ± 25.1417 87.274 ± 9.3228 86.675 ± 16.3454

体重(kg) 範囲 81.19 - 92.08 64.41 - 125.65 78.93 - 101.61 64.41 - 125.65

罹病期間(年) 平均値 ± SD 2.20 ± 2.675 1.42 ± 1.250 2.06 ± 2.051 1.81 ± 1.696 改訂 Hoehn & Yahr 重症度分類(例数)

1.0 0 3 0 3 1.5 0 1 0 1 2.0 0 1 1 2 2.5 1 0 3 4 3.0 1 0 1 2

SD = 標準偏差 <資料番号 5.3.5.4-PD04:Table 2.1.1, Table 3.2.1 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1129

Page 162: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP534 試験 Part 1

2.7.6.4.23.3 有効性

(1) UPDRS 合計スコアの和

UPDRS PartⅠ合計スコア,PartⅡ合計スコア,PartⅢ合計スコア及び PartⅣ合計スコアの和,

並びに UPDRS PartⅡ合計スコアと PartⅢ合計スコアの和のベースラインから投与終了時への変

化量(FAS)を表 2.7.6.4.23-4 に示した。UPDRS PartⅠ合計スコア,PartⅡ合計スコア,PartⅢ合

計スコア,及び PartⅣ合計スコアの和の変化量(平均値 ± 標準偏差,以下同様)は,プラセボ

で 6.5 ± 7.78,ロチゴチン 9.0 mg/日で 1.6 ± 5.18,13.5 mg/日で 0.2 ± 2.49 であった。

UPDRS PartⅡ合計スコアと PartⅢ合計スコアの和の変化量は,プラセボで 4.5 ± 4.95,ロチゴ

チン 9.0 mg/日で 1.2 ± 5.22,13.5 mg/日で 0.2 ± 2.49 であった。

表 2.7.6.4.23-4 UPDRS 合計スコアの和(PartⅠ+Ⅱ+Ⅲ+Ⅳ及び PartⅡ+Ⅲ)の変

化量(FAS)

9.0 mg/日 13.5 mg/日(n = 5) (n = 5)

UPDRS(Ⅰ+Ⅱ+Ⅲ+Ⅳ)

記述統計量

ベースライン 38.5 ± 19.09 32.4 ± 14.93 35.4 ± 19.18 投与終了時 45.0 ± 26.87 34.0 ± 10.44 35.6 ± 21.34 変化量 6.5 ± 7.78 1.6 ± 5.18 0.2 ± 2.49ANCOVAによる解析

プラセボとの差 - −4.833 −6.266 p値 - 0.2767 0.1660 95%信頼区間 - −14.381~4.715 −15.746~3.214UPDRS(Ⅱ+Ⅲ)

記述統計量

ベースライン 37.0 ± 16.97 30.6 ± 14.94 33.8 ± 18.10 投与終了時 41.5 ± 21.92 31.8 ± 11.43 34.0 ± 20.20 変化量 4.5 ± 4.95 1.2 ± 5.22 0.2 ± 2.49ANCOVAによる解析

プラセボとの差 - −3.319 −4.310 p値 - 0.4034 0.2813 95%信頼区間 - −11.995~5.357 −12.911~4.292

ロチゴチンプラセボ(n = 2)

平均値 ± 標準偏差 <資料番号 5.3.5.4-PD04:Table 19.1.5, Table 19.1.6 より作成>

(2) UPDRS PartⅠ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳ各合計スコア

UPDRS PartⅠ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳ各合計スコアのベースラインから投与終了時への変化量(FAS)を

表 2.7.6.4.23-5 に示した。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1130

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SP534 試験 Part 1

表 2.7.6.4.23-5 UPDRS PartⅠ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳ各合計スコアの変化量(FAS)

9.0 mg/日 13.5 mg/日(n = 5) (n = 5)

UPDRS PartⅠ記述統計量

ベースライン 0.5 ± 0.71 1.4 ± 0.55 1.2 ± 1.10 投与終了時 1.0 ± 1.41 1.6 ± 1.52 1.2 ± 1.10 変化量 0.5 ± 0.71 0.2 ± 1.10 0.0 ± 0.00ANCOVAによる解析

プラセボとの差 - −0.591 −0.726 p値 - 0.4169 0.3095 95%信頼区間 - −2.182~1.001 −2.270~0.817UPDRS PartⅡ記述統計量

ベースライン 13.5 ± 12.02 10.4 ± 5.98 10.8 ± 5.89 投与終了時 14.5 ± 13.44 11.0 ± 6.44 9.8 ± 5.89 変化量 1.0 ± 1.41 0.6 ± 2.07 −1.0 ± 0.00ANCOVAによる解析

プラセボとの差 - −0.256 −1.875 p値 - 0.8470 0.1812 95%信頼区間 - −3.219~2.707 −4.827~1.077UPDRS PartⅢ記述統計量

ベースライン 23.5 ± 4.95 20.2 ± 9.47 23.0 ± 12.39 投与終了時 27.0 ± 8.49 20.8 ± 5.81 24.2 ± 14.39 変化量 3.5 ± 3.54 0.6 ± 5.08 1.2 ± 2.49ANCOVAによる解析

プラセボとの差 - −3.069 −2.326 p値 - 0.4062 0.5221 95%信頼区間 - −11.141~5.003 −10.337~5.686UPDRS PartⅣ記述統計量

ベースライン 1.0 ± 1.41 0.4 ± 0.55 0.4 ± 0.55 投与終了時 2.5 ± 3.54 0.6 ± 0.89 0.4 ± 0.55 変化量 1.5 ± 2.12 0.2 ± 0.84 0.0 ± 0.71ANCOVAによる解析

プラセボとの差 - −1.082 −1.282 p値 - 0.2749 0.2024 95%信頼区間 - −3.210~1.047 −3.410~0.847

ロチゴチンプラセボ(n = 2)

平均値 ± 標準偏差 <資料番号 5.3.5.4-PD04:Table 19.1.1, Table 19.1.2, Table 19.1.3, Table 19.1.4 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1131

Page 164: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP534 試験 Part 1

2.7.6.4.23.4 安全性

(1) 治験薬の投与状況

本治験では,5 種類の固定用量(9.0,13.5,18.0,22.5,27.0 mg/日)のコホートを設定し,低

い用量のコホートから忍容性を確認し,忍容性が確認された場合,順次段階的に高い用量のコホ

ートに移行する予定であった。しかしながら,2 番目の 13.5 mg/日のコホートにおける忍容性の

問題で治験を中止したため,9.0 mg/日及び 13.5 mg/日の用量のみ投与を行った。

(2) 忍容性

時期ごとの完了例数を表 2.7.6.4.23-6 に示した。忍容性評価期では,ロチゴチン 13.5 mg/日の 1

例が有害事象(悪心及び頭痛)により治験を中止した。その結果,12 例中 11 例が用量維持期へ

移行した。

用量維持期では,11 例中プラセボ,ロチゴチン 9.0 mg/日及び 13.5 mg/日各 1 例の計 3 例が治

験を中止した。中止理由はプラセボの 1 例が効果不十分,ロチゴチン 9.0 mg/日の 1 例が有害事

象(動脈圧低下,発汗,悪心,頭痛,息切れ,眠気,嘔吐),13.5 mg/日の 1 例が有害事象(高

血圧)であった(表 2.7.6.4.23-2 参照)。

以上より,治験薬を投与された 12 例のうち,4 日間の忍容性評価期を完了した被験者は 11 例

(プラセボ 2 例,ロチゴチン 9.0 mg/日 5 例,13.5 mg/日 4 例),21 日間の用量維持期を完了した

被験者は 8 例(プラセボ 1 例,ロチゴチン 9.0 mg/日 4 例,13.5 mg/日 3 例)であった。

表 2.7.6.4.23-6 時期ごとの完了例数(FAS)

期間 コホート 合計 完了例数 中止例数

忍容性評価期 プラセボ 2 2 0 ロチゴチン 9.0 mg/日 5 5 0 ロチゴチン 13.5 mg/日 5 4 1 休薬期 プラセボ 2 2 0 ロチゴチン 9.0 mg/日 5 5 0 ロチゴチン 13.5 mg/日 4 4 0 用量維持期 プラセボ 2 1 1 ロチゴチン 9.0 mg/日 5 4 1 ロチゴチン 13.5 mg/日 4 3 1 <資料番号 5.3.5.4-PD04:Table 15.1>

(3) 有害事象

本治験で発現した有害事象及び副作用を表 2.7.6.4.23-7 に示した。有害事象は,治験薬を投与

された全例に発現し,プラセボで 2 例 8 件,ロチゴチン 9.0 mg/日で 5 例 48 件,13.5 mg/日で 5

例 36 件であった。高頻度に認められた有害事象は,投与部位反応,頭痛,悪心,発汗であった。

副作用はプラセボで 2 例 4 件,ロチゴチン 9.0 mg/日で 5 例 40 件,13.5 mg/日で 4 例 27 件認め

られた。高頻度に認められた副作用は,投与部位反応,頭痛,悪心,発汗であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1132

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SP534 試験 Part 1

表 2.7.6.4.23-7 有害事象及び副作用(FAS)

器官別大分類

基本語

全事象 2 8 5 48 5 36 2 4 5 40 4 272 2 5 12 5 6 2 2 5 12 4 5

投与部位反応a 2 2 5 12 5 6 2 2 5 12 4 5

2 2 5 7 3 4 1 1 4 4 3 4頭痛 1 1 3 3 2 3 1 1 3 3 2 3混乱 1 1めまい 1 1 1 1 1 1歩行障害 1 1激しい情緒不安 1 1 1 1皮膚刺痛(感) 1 1

5 8 2 4 4 7 2 4異夢 2 2 2 2眠気 2 3 2 3思考緩徐 2 2 1 1傾眠 2 3 2 3刺激性 1 1 1 1感覚性幻覚 1 1 1 1

3 4 1 1 3 3疲労 2 3 2 2腹部痙直 1 1倦怠(感) 1 1 1 1

1 3 3 10 3 8 3 9 3 8悪心 3 5 3 5 3 5 3 5腹痛 1 1食欲減退 1 1 1 1胃食道逆流 1 1 1 1口内乾燥 1 1 1 1歯痛 1 2嘔吐 1 1 1 2 1 2 1 2 1 2

1 1 1 1 1 1 1 1動脈圧低下 1 1 1 1高血圧 1 1 1 1

1 1 1 1心房性頻脈 1 1 1 1

1 1血清GOT上昇 1 1

1 1 2 2 1 1関節炎悪化 1 1背(部)痛 1 1筋脱力 1 1 1 1

1 1腫瘍 1 1

2 3分類不能

b 2 31 1 1 1

息切れ 1 1 1 11 2 3 4 1 2 3 4

発汗 1 2 3 3 1 2 3 3多汗 1 1 1 1

1 1 1 1 1 1皮膚潮紅 1 1 1 1血管障害 1 1

1 1眼痛 1 1

視覚障害

発現例数

発現件数

プラセボ(n=2)

発現例数

発現例数

発現件数

消化管障害

心・血管障害(一般)

筋・骨格系障害

プラセボ(n=2)

有害事象

9.0mg/日(n=5)

13.5mg/日(n=5)

13.5mg/日(n=5)

9.0mg/日(n=5)

発現例数

発現件数

関連性が否定できない有害事象

発現例数

発現件数

発現件数

発現件数

発現例数

新生物(腫瘍)

適用部位障害

中枢・末梢神経系障害

精神障害

一般的全身障害

心拍数・心リズム障害

肝臓・胆管系障害

分類不能

呼吸器系障害

皮膚・皮膚付属器障害

血管(心臓外)障害

空欄は該当例数がゼロである。 事象名:WHO-ART(日本語の事象名は医薬品副作用用語集 1996 を用いた) 因果関係の判定基準:治験薬との関連性を"not related", "unlikely", "possible", "probable", "highly probable", "not

assessable"の 6 分類で判定した。 "highly probable", "probable", "possible"と判定されたものを「関連性が否定できない有害事象」とした。 a プラセボ投与観察期に発現した投与部位反応 1 例 1 件(ロチゴチン 13.5 mg/日)を含む。 b Not codable は分類不能とした。ロチゴチン 13.5 mg/日で分類不能とされた有害事象が 2 例 3 件認められた。治

2.7.6 個々の試験のまとめ

1133

Page 166: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP534 試験 Part 1

験責任医師の報告用語は,1 例が転倒と上肢と下肢の擦過傷(後観察期)及び 1 例が唾液増加(用量維持期)

であった。 <資料番号 5.3.5.4-PD04:Table 14.1.1, Table 14.1.2, Table 14.2.1 より作成>

(4) 重症度別有害事象

ロチゴチン 13.5 mg/日で高度の悪心 1 例 1 件が認められ,投与中止となった(資料番号

5.3.5.4-PD04 Table 14.1.1,表 2.7.6.4.23-8 参照)。その他の有害事象はいずれも軽度又は中等度

であった。

(5) 死亡,その他の重篤な有害事象

本治験では,死亡例及びその他の重篤な有害事象は認められなかった。

(6) 投与中止に至った有害事象

投与中止に至った有害事象を表 2.7.6.4.23-8 に示した。有害事象のため投与中止に至った症例

はロチゴチン 9.0 mg/日 1 例及び 13.5 mg/日 2 例であった。

表 2.7.6.4.23-8 投与中止に至った有害事象(FAS)

被験者 番号

有害事象名 (基本語) 発現日

a 発現時 用量

持続期間 重症度 転帰 因果関係

動脈圧低下 Day 9 3.5 時間 軽度 completely recovered highly probable発汗 Day 9 0 日間 中等度 completely recovered highly probable頭痛 Day 1 8 日間 軽度 completely recovered highly probable悪心 Day 9 0 日間 中等度 completely recovered highly probable

息切れ Day 9 3.5 時間 軽度 completely recovered possible 眠気 Day 9 3.5 時間 中等度 completely recovered highly probable

101/501

嘔吐 Day 9

9.0 mg/日

0 日間 中等度 completely recovered highly probable頭痛 Day 2 2.5 時間 中等度 completely recovered highly probable109/508 悪心 Day 2

13.5 mg/日2.5 時間 高度 completely recovered highly probable

112/511 高血圧 Day 2 13.5 mg/日 8 日間 中等度 completely recovered highly probable事象名:WHO-ART(日本語の事象名は医薬品副作用用語集 1996 を用いた) a 投与開始日を Day 1 とする。 <資料番号 5.3.5.4-PD04:Listing 10.2 より抜粋>

(7) 臨床検査値

血液学的検査及び尿検査において平均値では,臨床的に意味のあるベースラインからの変化は

みられず,また,ベースライン及び投与期間中に臨床的に意味のある異常と結論されたものはな

かった。

生化学的検査では,ロチゴチン 13.5 mg/日の 1 例で中止時(悪心及び頭痛による中止)に臨床

的に意味のある AST (GOT)増加(132 U/L,基準値 0~42 U/L)が認められ,有害事象と判定され

た。当該被験者はベースラインの AST (GOT)(86 U/L)及び ALT (GPT)(79 U/L)が基準値上限

を上回っており,肝炎(1953 年)の既往があり,過去のアルコール摂取量が約 2.1 L/日であった

ことから,当該事象と治験薬との因果関係は“unlikely”と判定された(資料番号 5.3.5.4-PD04 Table

18.2.2, Listing 13.1, 表 2.7.6.4.23-7 参照)。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1134

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SP534 試験 Part 1

(8) バイタルサイン

忍容性評価期及び用量維持期を通して,収縮期及び拡張期血圧の平均値ではベースラインから

の大きな変化は認められなかった。起立性低血圧の有害事象はなかった。

心拍数は,ベースラインと比較して投与後ではロチゴチン 9.0 mg/日でわずかに高かったが,

13.5 mg/日及びプラセボではわずかに低かった。

(9) 12 誘導心電図

投与開始後に QTc が 500 ms 以上を示した被験者はいなかった。投与開始後の QTc の変化量が

ベースラインと比較して 60 ms 以上の増加を示した被験者が,ロチゴチン 9.0 mg/日で 1 例認め

られた(スクリーニング:400 ms,ベースライン:405 ms,Visit 7:487 ms)(資料番号 5.3.5.4-PD04

83 頁, Table 13.1 参照)。

2.7.6.4.23.5 結果の要約

• 本治験では,5 種類の固定用量(9.0,13.5,18.0,22.5,27.0 mg/日)のコホートを設定し,

低い用量のコホートから忍容性を確認し,忍容性が確認された場合,順次段階的に高い用

量のコホートに移行する予定であったが,二番目の 13.5 mg/日のコホートにおける忍容性

の問題で治験を中止したため,9.0 mg/日及び 13.5 mg/日の用量のみ投与を行った。

• UPDRS PartⅠ合計スコア,PartⅡ合計スコア,PartⅢ合計スコア,及び PartⅣ合計スコアの

和のベースラインから投与終了時への変化量は,プラセボで 6.5 ± 7.78,ロチゴチン 9.0 mg/

日で 1.6 ± 5.18,13.5 mg/日で 0.2 ± 2.49 であった。UPDRS PartⅡ合計スコアと PartⅢ合計ス

コアの和のベースラインから投与終了時への変化量は,プラセボで 4.5 ± 4.95,ロチゴチン

9.0 mg/日で 1.2 ± 5.22,13.5 mg/日で 0.2 ± 2.49 であった。

• 治験薬を投与された 12 例のうち,4 日間の忍容性評価期を完了した被験者は 11 例(プラ

セボ 2 例,ロチゴチン 9.0 mg/日 5 例,13.5 mg/日 4 例),21 日間の用量維持期を完了した

被験者は 8 例(プラセボ 1 例,ロチゴチン 9.0 mg/日 4 例,13.5 mg/日 3 例)であった。

• 有害事象は,本治験で治験薬を投与された全例に発現し,プラセボで 2 例 8 件,ロチゴチ

ン 9.0 mg/日で 5 例 48 件,13.5 mg/日で 5 例 36 件であった。高頻度に認められた有害事象

は,投与部位反応,頭痛,悪心,発汗であった。ほとんどの有害事象は軽度又は中等度で

あった。

• 死亡例及びその他の重篤な有害事象は認められなかった。投与中止に至った有害事象は 3

例(ロチゴチン 9.0 mg/日 1 例,13.5 mg/日 2 例)であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1135

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SP534 試験 Part 2

2.7.6.4.24 L-dopa 非併用早期パーキンソン病患者を対象とした用量探索試験(漸増法)(外

国人:SP534 Part 2 試験,資料番号 5.3.5.4-PD05,参考資料)

2.7.6.4.24.1 治験方法の概略

項目 内容

目的 歩行可能な L-dopa 非併用早期パーキンソン病患者を対象とし,ロチゴチ

ンを 4 段階の漸増法で 4 週間投与したときの安全性及び忍容性をプラセ

ボと比較して検討する。また,本治験で設定した用量漸増幅でロチゴチ

ンを投与した場合に,安全に投与可能かどうかについても検討する。

治験デザイン 単施設,二重盲検,プラセボ対照,用量探索試験

対象 対象:L-dopa 非併用早期パーキンソン病患者

選択基準:

1) 本治験の参加に際し,文書による同意が得られた患者

2) 治験要件を遵守できる患者

3) 特発性パーキンソン病を罹患しており(罹患期間 5 年未満),動

作緩慢[bradykinesia],安静時振戦[resting tremor],固縮[rigidity],

姿勢反射障害[impaired postural reflexes]といった主要徴候のうち

2 つ以上が認められ,パーキンソニズムを誘発する他の要因がない

患者

4) 改訂 Hoehn & Yahr 重症度分類が 3 度以下の患者

5) 30 歳以上の患者

6) MMSE スコアが 26 以上の患者

7) セレギリン,抗コリン薬(ベンズトロピン,トリヘキシフェニジ

ル,プロフェナミン,プロシクリジン,ビペリデン),又はアマ

ンタジンを服用している場合,同意取得前少なくとも 28 日間用量

を変えずに服用している患者

8) 治験薬を適切に使用できる患者

9) 男性,又は閉経後 2 年以上経過したか不妊手術を受けた女性,あ

るいはスクリーニング検査時の妊娠検査が陰性で,同意取得の少

なくとも 2 ヵ月前から適切な避妊法(経口避妊薬,子宮内避妊具,

Norplant®などの埋め込みホルモン避妊薬,遮断法)を行っており,

治験期間を通して避妊を継続することに同意する女性。授乳中で

ない女性

除外基準:

1) ドパミン受容体作動薬による治療を受けたことがある,又は現在

服用中の患者

2) カルビドパ/L-dopa を服用中の患者

2.7.6 個々の試験のまとめ

1136

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SP534 試験 Part 2

項目 内容

3) 薬剤(メトクロプラミド,フルナリジンなど),代謝性神経変性

疾患(ウィルソン病など),脳炎,又は変性疾患(進行性核上性

麻痺など)によるパーキンソン症候群を有する患者

4) 淡蒼球切除術,視床破壊術,深部脳刺激,又は胎児組織移植術の

既往のある患者

5) 肝機能障害[総ビリルビン > 2.0 mg/dL(> 34.2 μmol/L),又は ALT

(GPT) / AST (GOT)が基準値上限の 3 倍超]の患者

6) 腎機能障害[血清クレアチニン > 2.0 mg/dL(> 180 μmol/L)]の

患者

7) 心室性頻脈の既往のある患者

8) 原因不明の失神が認められる患者

9) QTc 間隔が 500 ms 以上の患者

10) 第 2~3 度房室ブロック,又は洞不全症候群の患者

11) NYHA 心機能分類でクラスⅢ又はⅣのうっ血性心不全の患者

12) 同意取得前 12 ヵ月以内に心筋梗塞の既往がある患者

13) 症候性起立性低血圧の既往がある,又は同意取得時の収縮期血圧

が 85 mmHg 未満の患者

14) 臨床的に意義のある身体症状又は臨床検査値異常のために,治験

責任医師が被験者として不適切と判断した患者

15) 同意取得前 3 ヵ月以内に抗精神病薬,神経遮断薬,抗不整脈薬,

α-メチルドパ,メトクロプラミド,クロザピン,オランザピン,

フルナリジン,リスペリドン,クエチアピン,メチルフェニデー

ト,シンナリジン,レセルピン,アンフェタミン,MAO-A 阻害剤

(パージリン,フェネルジン,トラニルシプロミン),又は COMT

阻害剤による治療を受けている患者

16) 中枢神経刺激薬(鎮静薬,睡眠薬,抗うつ薬,抗不安薬など)に

よる治療を受けている患者。ただし,同意取得前の 28 日間用量を

変えずに服用している場合を除く

17) 同意取得前 28 日以内に,他の治験に参加している患者

18) 粘着剤又はその他の貼付剤に対する明らかな皮膚過敏症の既往,

あるいは未回復の接触性皮膚炎がある患者

19) 制吐剤(トリメトベンザミド,オンダンセトロン,又はグリコピ

ロレート)に対して不耐性/過敏症の既往がある患者

20) アルコール中毒症又は薬物乱用の既往がある患者

21) 過去に本治験に参加したことがある患者,又はロチゴチンの投与

歴がある,あるいはロチゴチンに対する過敏症のある患者

2.7.6 個々の試験のまとめ

1137

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SP534 試験 Part 2

項目 内容

使用薬剤 1) 被験薬

• ロチゴチン貼付剤 4.5 mg(10 cm2)

• ロチゴチン貼付剤 9.0 mg(20 cm2)

2) 対照薬

• ロチゴチン貼付剤と外見上識別不能なプラセボ貼付剤 10 cm2

• ロチゴチン貼付剤と外見上識別不能なプラセボ貼付剤 20 cm2

用量及び投与方法 治験スケジュールを表 2.7.6.4.24-1 に,投与スケジュールを表

2.7.6.4.24-2 に示した。

ロチゴチンは 1 日 1 回(24 時間)投与した。

ロチゴチン 4.5 mg/日(又は該当するプラセボ)から投与を開始し,1 週

ごとに 4.5 mg/日ずつ,ロチゴチン 18.0 mg/日又は該当するプラセボまで

強制漸増した。18.0 mg/日を 1 週間投与した後,投与を終了した。

投与期間 28 日間

症例数 計画時:

無作為化例 12 例(プラセボ群 2 例,ロチゴチン群 10 例)

解析時:

無作為化例 12 例(プラセボ群 2 例,ロチゴチン群 10 例) 症例数の設定根拠 安全性の推定を目的として症例数を設定した。対象集団の平均的な最大

耐用量を推定するには 12 例は十分と考えられた。

主な併用薬の規定 併用禁止薬:

以下の薬剤については併用を禁止した。

• カルビドパ/L-dopa

• 神経遮断薬

• α-メチルドパ

• メトクロプラミド

• MAO-A 阻害剤

• メチルフェニデート

• アンフェタミン

• COMT 阻害剤

• ドパミン受容体作動薬

• 抗精神病薬

• クロザピン

• オランザピン

• フルナリジン

2.7.6 個々の試験のまとめ

1138

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SP534 試験 Part 2

項目 内容

• リスペリドン

• クエチアピン

• シンナリジン

• レセルピン

併用制限薬:

1) 以下の薬剤については,同意取得前 28 日間用量を変えずに服用して

いる場合,併用を許容した。

• 中枢神経刺激薬(鎮静薬,睡眠薬,抗うつ薬,抗不安薬など)

• セレギリン

• 抗コリン薬(ベンズトロピン,トリヘキシフェニジル,プロフェ

ナミン,プロシクリジン,ビペリデン)

• アマンタジン

2) 悪心及び嘔吐に対する治療には,トリメトベンザミド,オンダンセ

トロン,グリコピロレートを推奨した。

評価項目

評価基準

有効性評価項目:

1) UPDRS PartⅠ合計スコア,PartⅡ合計スコア,PartⅢ合計スコア,

及び PartⅣ合計スコアの和のベースラインから投与終了時への変

化量

2) UPDRS PartⅡ合計スコアと PartⅢ合計スコアの和のベースライン

から投与終了時への変化量

3) UPDRS PartⅠ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳ各合計スコアのベースラインから投与

終了時への変化量

安全性評価項目:

1) 有害事象

2) バイタルサイン

3) 12 誘導心電図及び 2 分間の心調律検査

4) 臨床検査値

5) 忍容性(用量漸増期の完了例数及び用量ごとの投与完了例数)

6) 身体的及び神経学的検査

7) MMSE スコア

8) 改訂 Hoehn & Yahr 重症度分類

9) 投与部位の評価

薬物動態:

血漿中薬物濃度

2.7.6 個々の試験のまとめ

1139

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SP534 試験 Part 2

項目 内容

解析方法 記述的及び探索的解析により主要目的である安全性及び忍容性の検討を

行った。

治験依頼者 Schwarz Pharma AG

治験実施医療機関 (米国)

治験実施期間 19 年 月 日~19 年 月 日

公表文献 なし

報告書の作成日 20 年 月 日(20 年 月 日修正)

2.7.6 個々の試験のまとめ

1140

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SP534 試験 Part 2

表 2.7.6.4.24-1 治験スケジュール スクリーニング/プラセボ

投与観察期 電話 来院

週 −1 5 7 92

ベースライン

日 −7~−1 1 2 8 9 15 16 22 23 29 43 57同意取得 ○

患者背景 ○

既往歴 ○

選択/除外基準 ○

危険因子 ○

MMSE ○

身体的検査a ○ ○f ○ ○

適用部位評価 ○ ○d,j

○d,j

○d,j

○d,j

○d,j

○d,j

○d,j

○d,j

○j ○ ○

バイタルサイン ○b ○d,g,m ○f ○f,g,m ○f ○f,g,m ○f ○f,g,m ○f ○f ○ ○

身長,体重 ○ ○c

○c

○c

血液学的,生化学的,尿検査

○ ○d ○f ○f ○f ○f ○ ○

血漿中薬物濃度 ○d ○f ○f ○f ○f ○f ○f ○f ○f ○ ○

妊娠検査 ○i

○i

○i

○i

12誘導心電図 ○e ○g,k ○l ○g,l ○l ○g,l ○l ○g,l ○l ○h,l ○e ○h,j

2分間の心調律検査 ○e

○d,n

○f

○f,n

○f

○f,n

○f

○f,n

○f

○f,o

○e

○j

併用薬 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

有害事象 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

治験薬の使用方法説明 ○

無作為割付 ○

治験薬(交付) ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○治験薬(返却/遵守確認)

○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

改訂Hoehn & Yahr ○ ○ ○f ○

UPDRSⅠ~Ⅳ ○ ○f ○

9 10 - 11

3 4

Visit 1 3 4 5 6 7 8

期間用量漸増期 後観察期

中止時

4.5 mg/日 9.0 mg/日 13.5 mg/日 18.0 mg/日1 2

a 神経学的検査を含む。 b 起立性低血圧の評価を含む。 c 体重のみ実施。 d 治験薬投与直前に実施。 e 約 15 分間隔で 3 回測定。 f 治験薬除去直前に実施。 g 治験薬投与 2,4,6,8,10,12 時間後に実施。 h 治験薬除去 2,4,6 時間後に実施。 i 妊娠の可能性がある女性のみ実施。 j 治験薬除去直後に実施。 k 治験薬投与前に約 15 分間隔で 2 回測定。 l 治験薬除去前に約 15 分間隔で 2 回測定。 m 治験薬投与 6,12 時間後及び/又は症状が認められた場合に座位及び立位血圧を測定。 n 治験薬投与 2 時間後に実施。 o 治験薬除去 2 時間後に実施。 <資料番号 5.3.5.4-PD05:29~31 頁の Table>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1141

Page 174: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP534 試験 Part 2

表 2.7.6.4.24-2 投与スケジュール

用量漸増期

1 週 2 週 3 週 4 週 ロチゴチン群(mg/日) 4.5 9.0 13.5 18.0 <資料番号 5.3.5.4-PD05:28 頁の Figure より抜粋>

2.7.6.4.24.2 試験結果

(1) 被験者の内訳

被験者の内訳を図 2.7.6.4.24-1 に示した。本治験では 13 例の L-dopa 非併用早期パーキンソン

病患者から同意が得られたが,このうち 1 例が投与に至らなかった。その結果,12 例が無作為

化され,治験薬が投与された。

無作為割付けされた 12 例全例が治験を完了した。

同意取得例: 13例

無作為化例(FAS): 12例 プラセボ群: 2例 ロチゴチン群: 10例

治験完了例(FAS): 12例 プラセボ群: 2例 ロチゴチン群: 10例

無作為化前中止例: 1例

<資料番号 5.3.5.4-PD05:57 頁の Figure, Table 1 より作成>

図 2.7.6.4.24-1 被験者の内訳

最大解析対象集団(FAS:Full Analysis Set)は治験薬を 1 回以上投与された被験者 12 例(プ

ラセボ群 2 例,ロチゴチン群 10 例)が対象となった。

(2) 人口統計学的及び他の基準値の特性

最大解析対象集団(FAS)12 例の人口統計学的及び他の基準値の特性を表 2.7.6.4.24-3 に示し

た。体重を除き,人口統計学的特性は両群間で同様であった。

パーキンソン病罹病期間は,プラセボ群で 2.05 年,ロチゴチン群で 1.12 年であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1142

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SP534 試験 Part 2

表 2.7.6.4.24-3 人口統計学的及び他の基準値の特性(FAS)

プラセボ群 (n = 2)

ロチゴチン群 (n = 10)

平均値 ± 標準偏差 71.0 ± 5.66 77.7 ± 4.60 年齢(歳)

範囲 67 - 75 70 - 85 男性 1 7

性別(例数) 女性 1 3

平均値 ± 標準偏差 175.0 ± 14.14 170.7 ± 9.45 身長(cm)

範囲 165 - 185 157 - 185 平均値 ± 標準偏差 96.160 ± 25.0174 75.660 ± 9.3769

体重(kg) 範囲 78.47 - 113.85 56.70 - 88.91

罹病期間(年) 平均値 ± 標準偏差 2.05 ± 2.358 1.12 ± 1.198 改訂 Hoehn & Yahr 重症度分類(例数)

2.0 0 1 2.5 1 7 3.0 1 2

<資料番号 5.3.5.4-PD05:Table 2.1, Table 3.2 より作成>

2.7.6.4.24.3 有効性

(1) UPDRS 合計スコアの和

UPDRS PartⅠ合計スコア,PartⅡ合計スコア,PartⅢ合計スコア及び PartⅣ合計スコアの和,

並びに PartⅡ合計スコアと PartⅢ合計スコアの和のベースラインから投与終了時への変化量

(FAS)を表 2.7.6.4.24-4 に示した。

UPDRS PartⅠ合計スコア,PartⅡ合計スコア,PartⅢ合計スコア及び PartⅣ合計スコアの和の

変化量は,プラセボ群で 0.0 ± 1.41(平均値 ± 標準偏差,以下同様),ロチゴチン群で−4.3 ± 7.62

であった。

UPDRS PartⅡ合計スコアと PartⅢ合計スコアの和の変化量は,プラセボ群で 2.5 ± 3.54,ロチ

ゴチン群で−3.7 ± 6.96 であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1143

Page 176: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP534 試験 Part 2

表 2.7.6.4.24-4 UPDRS 合計スコアの和(PartⅠ+Ⅱ+Ⅲ+Ⅳ及び PartⅡ+Ⅲ)の変

化量(FAS)

プラセボ群 ロチゴチン群

(n = 2) (n = 10)UPDRS(Ⅰ+Ⅱ+Ⅲ+Ⅳ)

記述統計量

ベースライン 39.5 ± 6.36 38.2 ± 11.24 投与終了時 39.5 ± 4.95 33.9 ± 9.67 変化量 0.0 ± 1.41 −4.3 ± 7.62ANCOVAによる解析

プラセボ群との差 - −4.762 p値 - 0.3667 95%信頼区間 - −16.094~6.570UPDRS(Ⅱ+Ⅲ)

記述統計量

ベースライン 33.5 ± 7.78 34.7 ± 10.91 投与終了時 36.0 ± 4.24 31.0 ± 10.15 変化量 2.5 ± 3.54 −3.7 ± 6.96ANCOVAによる解析

プラセボ群との差 - −5.863 p値 - 0.2621 95%信頼区間 - −16.950~5.223 平均値 ± 標準偏差 <資料番号 5.3.5.4-PD05:Table 19.1.5, Table 19.1.6 より作成>

(2) UPDRS PartⅠ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳ各合計スコア

UPDRS PartⅠ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳ各合計スコアのベースラインから投与終了時への変化量(FAS)を

表 2.7.6.4.24-5 に示した。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1144

Page 177: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP534 試験 Part 2

表 2.7.6.4.24-5 UPDRS PartⅠ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳ各合計スコアの変化量(FAS)

プラセボ群 ロチゴチン群

(n = 2) (n = 10)UPDRS PartⅠ記述統計量

ベースライン 2.5 ± 2.12 2.2 ± 1.14 投与終了時 2.0 ± 1.41 2.1 ± 0.88 変化量 −0.5 ± 0.71 −0.1 ± 0.99ANCOVAによる解析

プラセボ群との差 - 0.245 p値 - 0.6858 95%信頼区間 - −1.083~1.573UPDRS PartⅡ記述統計量

ベースライン 13.0 ± 2.83 11.2 ± 4.94 投与終了時 11.0 ± 1.41 11.1 ± 4.79 変化量 −2.0 ± 4.24 −0.1 ± 1.79ANCOVAによる解析

プラセボ群との差 - 1.641 p値 - 0.3588 95%信頼区間 - −2.197~5.478UPDRS PartⅢ記述統計量

ベースライン 20.5 ± 4.95 23.5 ± 7.74 投与終了時 25.0 ± 5.66 19.9 ± 6.59 変化量 4.5 ± 0.71 −3.6 ± 5.72ANCOVAによる解析

プラセボ群との差 - −6.941 p値 - 0.1010 95%信頼区間 - −15.535~1.653UPDRS PartⅣ記述統計量

ベースライン 3.5 ± 0.71 1.3 ± 1.42 投与終了時 1.5 ± 2.12 0.8 ± 1.03 変化量 −2.0 ± 1.41 −0.5 ± 1.35ANCOVAによる解析

プラセボ群との差 - 0.140 p値 - 0.8964 95%信頼区間 - −2.220~2.500 平均値 ± 標準偏差 <資料番号 5.3.5.4-PD05:Table 19.1.1, Table 19.1.2, Table 19.1.3, Table 19.1.4 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1145

Page 178: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP534 試験 Part 2

2.7.6.4.24.4 安全性

(1) 治験薬の投与状況

本治験では,治験薬を投与されたすべての被験者が投与スケジュール通りに治験を完了した。

ロチゴチン群の 10 例は,いずれも本治験の最高用量である 18.0 mg/日に到達した(資料番号

5.3.5.4-PD05 Table 15.2 参照)。

(2) 有害事象

投与期間中に発現した有害事象及び副作用を表 2.7.6.4.24-6 に,後観察期間中に発現した有害

事象及び副作用を表 2.7.6.4.24-7 に示した。投与期間中,有害事象は治験薬を投与された全例に

認められ,プラセボ群で 2 例 9 件,ロチゴチン 4.5 mg/日投与時に 10 例 21 件,9.0 mg/日投与時

に 6 例 11 件,13.5 mg/日投与時に 6 例 6 件,18.0 mg/日投与時に 5 例 8 件であった。いずれかの

用量で 2 例以上認められた有害事象は,投与部位反応,頭痛,めまいであった。

副作用はプラセボ群で 1 例 4 件,ロチゴチン 4.5 mg/日投与時に 7 例 12 件,9.0 mg/日投与時に

4 例 7 件,13.5 mg/日投与時に 4 例 4 件,18.0 mg/日投与時に 3 例 3 件認められた。いずれかの用

量で 2 例以上認められた副作用は,投与部位反応,頭痛,めまいであった。

後観察期間中に発現した有害事象は,プラセボ群で 1 例 3 件,ロチゴチン群で 7 例 14 件であ

った。後観察期間中に発現した副作用は,ロチゴチン群で 1 例 1 件であり,プラセボ群では認め

られなかった。

(3) 重症度別有害事象

本治験では,高度の有害事象は認められず,いずれも軽度又は中等度であった。

(4) 死亡,その他の重篤な有害事象

本治験では,死亡例及びその他の重篤な有害事象は認められなかった。

(5) 投与中止に至った有害事象

投与中止に至った有害事象は認められなかった。

(6) 臨床検査値

血液学的検査値及び生化学的検査値のベースラインから投与終了時への変化量は,平均値でみ

ると AST (GOT)と ALT (GPT)を除いて,ほとんどの項目でロチゴチン群とプラセボ群で同様であ

った。AST (GOT)のベースラインから投与終了時への変化量は,プラセボ群で−1.5 U/L(ベース

ライン 18.5 U/L),ロチゴチン群で 8.2 U/L(ベースライン 24.3 U/L)であった。ALT (GPT)のベ

ースラインから投与終了時への変化量は,プラセボ群で−6.5 U/L(ベースライン 20.0 U/L),ロ

チゴチン群で 2.6 U/L(ベースライン 21.0 U/L)であった(資料番号 5.3.5.4-PD05 Table 18.1.2 参

照)。

ロチゴチン群の 1 例で,治験責任医師により臨床的に意味のある臨床検査値異常と判定された。

当該被験者は,ベースラインで AST (GOT)増加(67 U/L,基準値 0~55 U/L)が認められ,治験

2.7.6 個々の試験のまとめ

1146

Page 179: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP534 試験 Part 2

期間を通して悪化した(投与終了時 132 U/L)。投与終了時には,ALT (GPT)増加(61 U/L,基

準値 0~48 U/L)もみられた(資料番号 5.3.5.4-PD05 Table 18.2.2, Listing 13.1 参照)。AST (GOT)

及び ALT (GPT)いずれも投与終了 20 日後にベースラインのレベルまで回復した。AST (GOT)増

加及び ALT (GPT)増加は,臨床的に意味のある臨床検査値異常及び有害事象と判定され,治験薬

との因果関係を“possible”と判定された。

(7) バイタルサイン

起立性低血圧の有害事象はなかった。

拡張期血圧及び収縮期血圧において,各検査値の平均値では,ベースラインと比較して臨床的

に意味のある変化はみられなかった。ロチゴチン群では治験薬初回投与後に座位心拍数が減少し,

その後の来院を通してベースラインのレベルまで回復した。ロチゴチン群の座位心拍数のベース

ラインからの変化量は,Visit 2(投与開始日)で−6.0~−2.8 bpm(治験薬投与直前,投与 2,4,6,

8,10,12 時間後に測定,以下同様),Visit 4 で−2.0~0.4 bpm,Visit 6 で−3.2~3.2 bpm,Visit 8

で 0~4.0 bpm であった。ロチゴチン群の立位心拍数のベースラインからの変化量は,Visit 2 で

−4.6 bpm,Visit 4 で−0.6~0.2 bpm,Visit 6 で−1.0~2.2 bpm,Visit 8 で 1.8~3.4 bpm であった(資

料番号 5.3.5.4-PD05 Table 11 参照)。

(8) 12 誘導心電図

投与開始後に QTc が 500 ms 以上を示した被験者及び変化量がベースラインと比較して 60 ms

以上の増加を示した被験者はいなかった。

2.7.6.4.24.5 結果の要約

• ロチゴチン群に割付けられた 10 例は,いずれも本治験の最高用量である 18.0 mg/日に到達

した。

• UPDRS PartⅠ合計スコア,PartⅡ合計スコア,PartⅢ合計スコア及び PartⅣ合計スコアの和

のベースラインから投与終了時への変化量は,プラセボ群で 0.0 ± 1.41,ロチゴチン群で−4.3

± 7.62 であった。UPDRS PartⅡ合計スコア及び PartⅢ合計スコアの和のベースラインから

投与終了時への変化量は,プラセボ群で 2.5 ± 3.54,ロチゴチン群で−3.7 ± 6.96 であった。

• 有害事象は投与した全例に認められ,プラセボ群で 2 例 9 件,ロチゴチン 4.5 mg/日投与時

に 10 例 21 件,9.0 mg/日投与時に 6 例 11 件,13.5 mg/日投与時に 6 例 6 件,18.0 mg/日投与

時に 5 例 8 件であった。いずれかの用量で 2 例以上認められた有害事象は,適用部位反応,

頭痛,めまいであった。有害事象はいずれも軽度又は中等度であった。

• 死亡例,重篤な有害事象及び投与中止に至った有害事象は認められなかった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1147

Page 180: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP534 試験 Part 2

2.7.6.4.24.6 付録

表 2.7.6.4.24-6 投与期間中に発現した有害事象及び副作用(FAS)

器官別大分類

基本語

全事象 2 9 10 21 6 11 6 6 5 8 1 4 7 12 4 7 4 4 3 32 4 10 12 4 4 2 2 1 2 5 5 4 4 2 2

投与部位反応 2 4 10 12 4 4 2 2 1 2 5 5 4 4 2 25 5 1 1 1 1 4 4 1 1

頭痛 3 3 2 2めまい 2 2 2 2平衡障害 1 1 1 1振戦 1 1

1 2 1 2 1 2 1 1 1 1 1 2 1 2 1 1悪心 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1しゃっくり 1 1 1 1歯痛 1 1嘔吐 1 1腹部不快感 1 1 1 1下痢 1 1 1 1

1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1睡眠障害 1 1 1 1不安定睡眠 1 1 1 1傾眠 1 1 1 1

1 1 1 1鼻充血 1 1上気道感染 1 1

1 1 1 1尿失禁 1 1尿路感染 1 1

1 2胸痛 1 2

呼吸器系障害

泌尿器系障害

一般的全身障害

適用部位障害

中枢・末梢神経系障害

消化管障害

精神障害

有害事象 関連性が否定できない有害事象

プラセボ(n=2)

4.5mg/日(n=10)

9.0mg/日(n=10)

18.0mg/日(n=10)

プラセボ(n=2)

4.5mg/日(n=10)

18.0mg/日(n=10)

発現例数

発現件数

発現例数

発現件数

発現例数

発現件数

発現例数

発現件数

発現例数

発現件数

発現件数

発現例数

発現件数

発現例数

13.5mg/日(n=10)発現例数

発現件数

13.5mg/日(n=10)発現例数

発現件数

発現件数

発現例数

9.0mg/日(n=10)

2.7.6 個々の試験のまとめ

1148

Page 181: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP534 試験 Part 2

表 2.7.6.4.24-6 投与期間中に発現した有害事象及び副作用(FAS)(続き)

器官別大分類

基本語

1 1 1 1ST上昇 1 1 1 1

1 1 1 1 1 1 1 1血清GOT上昇 1 1 1 1血清GPT上昇 1 1 1 1

1 2 1 1頸肩痛 1 1関節痛 1 2

1 1 1 1分類不能 1 1 1 1

1 1血腫 1 1

1 1皮膚疾患 1 1

皮膚・皮膚付属器障害

肝臓・胆管系障害

筋・骨格系障害

分類不能

血小板・出血凝血障害

心・血管障害(一般)

有害事象 関連性が否定できない有害事象

プラセボ(n=2)

4.5mg/日(n=10)

9.0mg/日(n=10)

18.0mg/日(n=10)

プラセボ(n=2)

4.5mg/日(n=10)

18.0mg/日(n=10)

発現例数

発現件数

発現例数

発現件数

発現例数

発現件数

発現例数

発現件数

発現例数

発現件数

発現件数

発現例数

発現件数

発現例数

13.5mg/日(n=10)発現例数

発現件数

13.5mg/日(n=10)発現例数

発現件数

発現件数

発現例数

9.0mg/日(n=10)

空欄は該当例数がゼロである。 事象名:WHO-ART(日本語の事象名は医薬品副作用用語集 1996 を用いた) 因果関係の判定基準:治験薬との関連性を"not related", "unlikely", "possible", "probable", "highly probable", "not assessable"の 6 分類で判定した。 "highly probable", "probable", "possible"と判定されたものを「関連性が否定できない有害事象」とした。 発現時の用量ごとに有害事象を集計した。 Not codable は分類不能とした。 <資料番号 5.3.5.4-PD05:Table 14.2.2, Table 14.3.1, Listing 10.2 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1149

Page 182: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP534 試験 Part 2

表 2.7.6.4.24-7 後観察期間中に発現した有害事象及び副作用(FAS)

器官別大分類

基本語

全事象 1 3 7 14 1 12 3

筋圧痛 1 1頸肩痛 1 2

2 2不眠(症) 1 1傾眠 1 1

2 2発汗 1 1角化(症) 1 1

1 1 1 2疲労 1 1体温上昇 1 1全身脱力(感) 1 1

1 1反射消失 1 1

1 1 1 1食欲減退 1 1悪心 1 1

1 1 1 1CPK上昇 1 1 1 1

1 1挫傷 1 1

1 1上気道感染 1 1

1 1両下腿痙直 1 1

発現件数

発現例数

発現件数

発現例数

関連性が否定できない有害事象

プラセボ(n=2)

ロチゴチン(n=10)

プラセボ(n=2)

ロチゴチン(n=10)

有害事象

発現例数

発現件数

発現例数

発現件数

皮膚・皮膚付属器障害

筋・骨格系障害

血小板・出血凝血障害

消化管障害

精神障害

呼吸器系障害

代謝・栄養障害

一般的全身障害

血管(心臓外)障害

中枢・末梢神経系障害

空欄は該当例数がゼロである。 事象名:WHO-ART(日本語の事象名は医薬品副作用用語集 1996 を用いた) 因果関係の判定基準:治験薬との関連性を"not related", "unlikely", "possible", "probable", "highly probable", "not

assessable"の 6 分類で判定した。 "highly probable", "probable", "possible"と判定されたものを「関連性が否定できない有害事象」とした。 <資料番号 5.3.5.4-PD05:Table 14.4, Listing 10.2 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1150

Page 183: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 003 試験

2.7.6.5 有効性及び安全性試験(レストレスレッグス症候群)

2.7.6.5.1 RLS 患者を対象としたプラセボ対照二重盲検比較用量探索試験(日本人:

243- -003 試験,資料番号 5.3.5.1-RLS01,評価資料)

2.7.6.5.1.1 治験方法の概略

項目 内容

目的 RLS 患者を対象として,ロチゴチン 2.25,4.5,6.75 mg/日の用量における

有効性及び安全性を多施設共同プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験

により主要評価項目である IRLS 合計スコアの変化量における用量反応の

線形性及びロチゴチンの推奨用量を検討する。

治験デザイン 多施設,二重盲検,無作為化,プラセボ対照,並行 4 群間比較試験

対象 対象:特発性 RLS 患者(Idiopathic Restless Legs Syndrome)

選択基準:

1) 同意取得時の年齢が 20 歳以上 80 歳未満で,同意能力のある患者

2) IRLSSG/NIH criteria による以下の 4 項目の診断基準をすべて満たす

ことにより,RLS と診断された患者

a) 脚を動かしたいという強い欲求が存在し,また,多くの場合,

その欲求が不快な下肢の異常感覚に伴って生じる,又は異常感

覚が原因となって起こること(An urge to move legs, usually

accompanied or caused by uncomfortable and unpleasant sensations

in the legs)

b) 脚を動かしたいという強い欲求や異常感覚が,安静にして,静

かに横になったり座ったりしている状態で始まる,又は増悪す

ること(The urge to move or unpleasant sensations begin or worsen

during periods of rest or inactivity such as lying or sitting)

c) 脚を動かしたいという強い欲求や異常感覚が,歩いたり脚をの

ばすなどの運動によって,少なくとも運動を続けている間は,

完全に又は部分的に改善すること(The urge to move or

unpleasant sensations are partially or totally relieved by movement,

such as walking or stretching, at least as long as the activity

continues)

d) 脚を動かしたいという強い欲求や異常感覚が,日中より夕方・

夜間に増強する,又は夕方・夜間のみに起こること(The urge to

move or unpleasant sensations are worse in the evening or night than

during the day or only occur in the evening or night)

3) RLS 治療について,以下のいずれかに該当する患者

• 過去に RLS の治療を受けていない患者

2.7.6 個々の試験のまとめ

1151

Page 184: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 003 試験

項目 内容

• これまでに RLS 治療を受けた場合,L-dopa 又はドパミン受容体作

動薬に限っては,いずれかの薬剤に効果が認められた患者

4) 投与開始前の IRLS 合計スコアが 15 以上で,RLS 症状の発現頻度が

1 週間に 2 回以上(IRLS 質問 7 においてスコア 2 以上)である患者

5) 投与開始前の CGI 重症度スコアが 4 以上である患者

除外基準:

1) 二次性 RLS 患者[腎不全(尿毒症),鉄欠乏性貧血a,薬剤性

bなど]

2) 睡眠時無呼吸症候群c,ナルコレプシー,睡眠発作・突発的睡眠な

どの睡眠障害が認められる患者及びこれらの疾患が疑われる患者,

又は既往のある患者

3) RLS 症状に影響を及ぼす疾患又は症状,例えば多発性神経障害(糖

尿病性神経障害を含む),アカシジア,跛行,静脈瘤,筋線維束収

縮,下肢痛及び足趾の不随意運動,神経根障害などを合併する患者

4) パーキンソン病,認知症,進行性核上性麻痺,多系統萎縮症,ハン

チントン舞踏病,筋萎縮性側索硬化症,アルツハイマー病などの中

枢神経系疾患を合併している患者

5) スクリーニング検査又は投与開始前検査において錯乱,幻覚,妄想,

興奮,せん妄,異常行動などの精神症状を有する患者

6) 投与開始時に起立性低血圧の症状が認められる患者又は投与開始

前検査において収縮期血圧が 100 mmHg 以下の場合で,起立性低血

圧の評価により収縮期血圧の臥位から立位の低下が 30 mmHg 以上

認められた患者

7) てんかん及び痙攣などの既往のある患者

8) 重篤な心疾患や不整脈の合併又は既往歴(例えば,NYHA 心機能分

類クラスⅢ又はクラスⅣのうっ血性心不全,2 度又は 3 度房室ブロ

ック,完全左脚ブロック,洞不全症候群,心室細動,スクリーニン

グ検査 12 ヵ月以内の心筋梗塞の既往歴及び狭心症の合併)がある

患者

9) クラスⅠa 抗不整脈薬(キニジン,プロカインアミドなど),クラ

スⅢ抗不整脈薬(アミオダロン,ソタロールなど)を投与中の不整

脈の患者

10) スクリーニング検査及び投与開始前検査において重篤な心電図異

a 以下を基準とする。

Fe:男性 50 μg/dL 未満,女性 40 μg/dL 未満,フェリチン:男性 18.6 ng/mL 未満,女性 4.0 ng/mL 未満 b ドパミン受容体拮抗薬,抗精神病薬(オランザピンなど),三環系及び四環系抗うつ薬,リチウムなどを服用

している患者。 c 過去に終夜ポリグラフ検査を行った経験のある患者では,その検査時の AHI が 15 を超える患者,又は大きな

いびきや日中の過度の眠気を自他覚症状として,睡眠中の呼吸停止を指摘されたことがある患者。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1152

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243- 003 試験

項目 内容

常がある患者

スクリーニング検査において QTc 間隔が 2 回の測定値共に 450 ms

を超える患者

投与開始前検査において QTc 間隔の 2 回測定の平均値が女性

470 ms,男性 450 ms を超える患者

11) 先天性 QT 延長症候群の患者

12) スクリーニング検査において K が 3.5 mEq/L 未満の患者

13) スクリーニング検査において総ビリルビンが 3.0 mg/dL 以上,又は

AST(GOT),ALT(GPT)が臨床検査測定機関における基準値の

2.5 倍以上(又は 100 IU/L 以上)の患者

14) スクリーニング検査において BUN が 30 mg/dL 以上,又はクレアチ

ニンが 2.0 mg/dL 以上の患者

15) 貼付剤などの外用剤に対してアレルギーの既往がある患者

16) 妊娠中,授乳中又は治験期間中に妊娠を希望している患者

17) 夜勤などのシフト制の仕事に従事する患者,その他勤務環境などに

より一定の睡眠時間の確保が困難な患者

18) 自己免疫疾患,慢性活動性肝炎,又は免疫不全症の患者

19) スクリーニング検査前 12 ヵ月以内に治療の必要な悪性新生物の既

往がある患者

20) 治験薬投与開始前 12 週間以内に他の治験薬の投与を受けた患者

21) その他,治験責任医師が対象として不適切と判断した患者

使用薬剤,ロット番

被験薬:

ロチゴチン貼付剤 2.25 mg(5 cm2):

対照薬:

ロチゴチン貼付剤 2.25 mg(5 cm2)と外観上識別不能な有効成分を含まな

いプラセボ貼付剤:

用量及び投与方法 治験スケジュールを表 2.7.6.5.1-1 に,投与スケジュールを表 2.7.6.5.1-2

に示した。

治験薬は 1 日 1 回(24 時間)貼付した。

治験薬投与期間は,6 週間の用量漸増・維持期及び最大 1 週間の用量漸減

期から構成された。2.25 mg/日群は 2.25 mg/日(又は該当するプラセボ)

から投与を開始し,用量漸増・維持期終了時までその用量を投与した。4.5

mg/日群,6.75 mg/日群は 4.5 mg/日(又は該当するプラセボ)から投与を

開始し,4.5 mg/日群は用量漸増・維持期終了時までその用量を投与し,6.75

mg/日群は投与開始 1 週後より,6.75 mg/日(又は該当するプラセボ)に

増量した。有害事象の発現などにより,増量できない又は減量が必要とな

った場合は中止することとした。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1153

Page 186: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 003 試験

項目 内容

用量漸減期は最大 1 週間とし,1 日 2.25 mg(又は該当するプラセボ)ず

つ減量した。用量漸減期終了時にはロチゴチン 2.25 mg/日(又は該当する

プラセボ)のみを貼付して来院させた。なお,中止時の場合も原則として

同様に漸減することとした。

用量の設定根拠 日本人及び白人健康成人男女を対象に実施されたロチゴチン 2.25,4.5 及

び 9.0 mg/日反復投与試験(SP718 試験)において,24 例中 22 例で 9.0 mg/

日まで増量可能であり,9.0 mg/日以下の用量範囲であれば安全性において

重大な問題を引き起こす可能性は低いと考えられた。また,海外における

後期第Ⅱ相試験(SP709 試験)では,主要評価項目である IRLS 合計スコ

アの変化量において,ロチゴチン 2.25,4.5,6.75 及び 9.0 mg/日群は,プ

ラセボに対して統計学的に有意な差が認められたが,9.0 mg/日群は 6.75

mg/日群より変化量が小さかったことから,本治験における検討用量の上

限を 6.75 mg/日と設定することは妥当と考えた。

検討用量の下限については海外後期第Ⅱ相試験(SP709 試験)及び第Ⅲ相

試験(SP790 試験,SP792 試験)の結果より,1.125 mg/日は効果用量とは

判断できなかったが,2.25 mg/日群は 2 試験(SP709 試験,SP790 試験)

でプラセボに対する有意な差が認められ,有効用量の下限である可能性が

示唆された。

以上のことから,ロチゴチン 2.25,4.5,及び 6.75 mg/日の 3 用量群を設定

することとした。

投与期間 用量漸増・維持期間:6 週間

用量漸減期間:最大 1 週間

症例数 計画時:

最大解析対象集団として 200 例(ロチゴチン 2.25 mg/日群 50 例,4.5 mg/

日群 50 例,6.75 mg/日群 50 例,プラセボ群 50 例)

解析時:

治験薬投与例 230 例(ロチゴチン 2.25 mg/日群 57 例,4.5 mg/日群 58 例,

6.75 mg/日群 57 例,プラセボ群 58 例)

症例数の設定根拠 ロチゴチンのプラセボに対する差については,海外臨床試験成績より検討

した。海外臨床試験成績におけるプラセボとロチゴチン 2.25 mg/日,4.5

mg/日,及び 6.75 mg/日の差は,SP709 試験でそれぞれ 5.8,6.5,8.3,SP790

試験で 5.1,7.5,8.2,SP792 試験で 2.3,4.5,5.2 であったことより,ロ

チゴチンのプラセボに対する差は 4.5 又は 5.0 と仮定した。

なお,SP709 試験,SP790 試験及び SP792 試験より,IRLS 合計スコアの

変化量の標準偏差を 10.5 又は 10.0,プラセボとの差を 4.5 又は 5.0 と仮定

し,境界値として 2.5 を用いた場合,検出力 0.8 以上を確保するために必

要な各群の症例数各群 40 例であった。一方,IRLS 合計スコアの変化量の

2.7.6 個々の試験のまとめ

1154

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243- 003 試験

項目 内容

標準偏差を 10.0 と仮定し,両側有意水準 0.05,分散分析における対比[-3,

-1,1,3]により線形性を検出する確率は,40 例で 0.706,50 例で 0.800

となることから,最大解析対象集団として,各群 50 例,合計 200 例と設

定することは妥当と考えた。

主な併用薬の規定 併用禁止薬:

以下に示した薬剤については,治験薬投与開始日を含めて 14 日前(ただ

し,カベルゴリンは 28 日前)及び投与開始から後観察終了時までの間,

使用を禁止した。

1) RLS の症候に影響があると思われる薬剤

a) パーキンソン病治療薬(薬効分類 116):L-dopa 製剤,MAO-B

阻害剤(セレギリン),COMT 阻害剤(エンタカポン),ドパ

ミン受容体作動薬,アマンタジンなど

b) 精神神経用薬(薬効分類 117)

c) 催眠鎮静剤,抗不安剤(薬効分類 112)

d) 抗てんかん薬(薬効分類 113)

e) 抗ヒスタミン剤(薬効分類 441):ただし,その他のアレルギ

ー用薬(薬効分類 449)に分類される鎮静作用の比較的少ない

薬剤は使用可能

f) オピオイド系薬剤(薬効分類 811,812,821)

g) ドパミン受容体拮抗性消化器官用剤:スルピリド製剤,メトク

ロプラミド製剤,リンゴ酸クレボプリド製剤など(ドンペリド

ンは除く)

h) 鉄剤(薬効分類 322 の一部)

i) その他の中枢神経系用薬(薬効分類 119)

j) オピオイド様作用のある薬剤:ブプレノルフィン製剤,酒石酸

ブトルファノール製剤など

2) 単剤で顕著な QT 延長作用のある薬剤

a) クラスⅠa 抗不整脈薬:キニジン,プロカインアミドなど

b) クラスⅢ抗不整脈薬:アミオダロン,ソタロールなど

併用制限薬:

以下に示す薬剤は,治験薬投与開始前 14 日間(投与開始日含む)及び投

与開始から後観察終了時まで,用法・用量を変更しない場合は併用可能と

した。

• ビタミン B12 及び葉酸(薬効分類 313 の一部):B12 及び葉酸含有

の一般用医薬品も含む

評価項目

評価基準

有効性:

主要評価項目:

2.7.6 個々の試験のまとめ

1155

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243- 003 試験

項目 内容

• IRLS 合計スコアのベースラインから用量漸増・維持期終了時への

変化量

副次的評価項目:

1) CGI 重症度

2) PGI 改善度

3) PSQI

4) SF-36

5) IRLS 各項目

安全性:

1) 有害事象

2) 臨床検査

3) 適用部位反応

4) 血圧・脈拍

5) 12 誘導心電図

6) JESS

7) CES-D

8) 身体的検査及び神経学的検査

9) 性機能検査

薬物動態:

• 用量と血漿中薬物濃度[ロチゴチン及びその代謝物(ロチゴチン抱

合体)]の関係

薬物動態/薬力学:

1) 血漿中ロチゴチン濃度と主要評価項目,PSQI 及び CGI 重症度との

関係

2) 血漿中ロチゴチン濃度と重篤又は重要な有害事象との関係

3) 血漿中ロチゴチン濃度と 12 誘導心電図の QTc 値との関係

解析方法 有効性:

主要評価項目に対する主たる解析として,両側有意水準 0.05 で線形性の

検定[分散分析でプラセボ,2.25 mg/日,4.5 mg/日,6.75 mg/日に対して

(−3,−1,1,3)の線形対比を用いた検定]を行った。

線形性が検証された場合,副次的な解析として 6.75 mg/日,4.5 mg/日及び

2.25 mg/日とプラセボの比較を閉手順で行うこととした。すなわち,両側

有意水準 0.05 の t 検定(分散分析の Fisher の LSD 法)により,6.75 mg/

日とプラセボの比較を行い,6.75 mg/日のプラセボに対する優越性が検証

された場合,同様の方法で 4.5 mg/日とプラセボの比較を行った。更に,

4.5 mg/日のプラセボに対する優越性が検証された場合,同様の方法で 2.25

mg/日とプラセボの比較を行った。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1156

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243- 003 試験

項目 内容

治験依頼者 大塚製薬株式会社

治験実施医療機関 他,計 42 施設

治験実施期間 20 年 月 日~20 年 月 日

公表文献 なし

報告書の作成日 20 年 月 日作成,20 年 月 日修正

2.7.6 個々の試験のまとめ

1157

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243- 003 試験

表 2.7.6.5.1-1 治験スケジュール

漸減期

終了時a

基準週 -2~ 投与前 1 2 4 6又は中止時

基準日 - -14~ 1 8 15 29 43治験薬投与

同意 ○

被験者背景 ○

登録 ○

有効性評価項目

IRLS ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

CGI重症度 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

PGI改善度 ○ ○

PSQI ○ ○ ○

SF-36 ○ ○ ○

安全性評価項目

治験薬投与前の医学的に好ましくない事象

有害事象

臨床検査 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

血圧・脈拍数c ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

12誘導心電図d ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

適用部位の評価 ○ ○ ○ ○ ○ ○

JESS ○ ○ ○ ○ ○ ○

CES-D ○ ○

身体的検査及び神経学的検査 ○ ○

性機能検査 ○

その他の評価項目

妊娠検査 ○ ○ ○

血漿中薬物濃度採血 ◎ ◎ ◎e

治験薬使用状況

後観察bスクリー

ニング用量漸増・維持期

◎ 採血は実施可能な被験者のみを対象とし,可能な限り前日貼付した治験薬を除去する直前に 1 回実施する。た

だし,2,4,6 週のいずれかの週は来院直後及び治験薬除去直前の 2 回実施する。 a 用量漸減期間中に中止に至った場合,漸減終了時と同様の検査を実施する。 b 後観察は治験薬の漸減終了日から 1 週間後に実施する。 c 起立性低血圧の症状が認められた場合又は収縮期血圧が 100 mmHg 以下の場合は,臥位 − 立位の収縮期血圧の

差により起立性低血圧の評価を行う。 d スクリーニング時及び投与開始前検査は 2 回測定する。資料番号 5.3.5.1-RLS01「9.3.3.1 個々の被験者に対する

中止基準とその手順」に示した QTc 値が観察され治験を中止する場合は,2 分以上の間隔をあけて追跡調査を

実施する。 e 有害事象により投与を中止する場合は可能な限り実施し,その際の採血は 1 回のみ実施する。 <資料番号 5.3.5.1-RLS01:図 9.5-1>

表 2.7.6.5.1-2 投与スケジュール

1週 2週 4週 6週ロチゴチン2.25 mg/日群(mg/日) 2.25 2.25 2.25 2.25ロチゴチン4.5 mg/日群(mg/日) 4.5 4.5 4.5 4.5ロチゴチン6.75 mg/日群(mg/日) 4.5 6.75 6.75 6.75

用量漸増・維持期

<資料番号 5.3.5.1-RLS01 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1158

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243- 003 試験

2.7.6.5.1.2 試験結果

(1) 被験者の内訳

被験者の内訳を図 2.7.6.5.1-1 に,同意取得例及び中止例の内訳を表 2.7.6.5.1-3 に示した。本

治験では 305 例の被験者で同意が得られたが,このうち 75 例が治験薬投与に至らず(同意撤回

11 例,スクリーニング又は投与開始時検査不適 64 例),その結果 230 例(ロチゴチン 2.25 mg/

日群 57 例,4.5 mg/日群 58 例,6.75 mg/日群 57 例,プラセボ群 58 例)が無作為化され,治験薬

が投与された。

治験薬投与例 230 例中,投与完了例は 206 例(ロチゴチン 2.25 mg/日群 53 例,4.5 mg/日群 56

例,6.75 mg/日群 42 例,プラセボ群 55 例)であった。治験薬投与後の中止例は 24 例(ロチゴチ

ン 2.25 mg/日群 4 例,4.5 mg/日群 2 例,6.75 mg/日群 15 例,プラセボ群 3 例)で,ロチゴチン

6.75 mg/日群の中止例が多かった。主な中止理由は「有害事象の発現」が 12 例(ロチゴチン 2.25

mg/日群 2 例,4.5 mg/日群 1 例,6.75 mg/日群 9 例),「効果不十分」が 2 例(ロチゴチン 2.25 mg/

日群 1 例,プラセボ群 1 例),「被験者の希望」が 2 例(ロチゴチン 6.75 mg/日群 2 例),「治

験実施計画書からの逸脱」が 2 例(ロチゴチン 6.75 mg/日群 2 例),「治験実施計画書で特に定

めた中止基準」が 6 例(ロチゴチン 2.25 mg/日群 1 例,4.5 mg/日群 1 例,6.75 mg/日群 2 例,プ

ラセボ群 2 例)であった。

同意取得例数:305例

登録前中止例:75例

無作為化例:230例

ロチゴチン2.25 mg/日群:57例

ロチゴチン4.5 mg/日群:58例

ロチゴチン6.75 mg/日群:57例 治験薬投与中止例:24例

プラセボ群:58例 ロチゴチン2.25 mg/日群:4例

ロチゴチン4.5 mg/日群:2例

治験完了例:206例 ロチゴチン 6.75 mg/日群:15例

ロチゴチン2.25 mg/日群:53例 プラセボ群:3例

ロチゴチン4.5 mg/日群:56例

ロチゴチン6.75 mg/日群:42例

プラセボ群:55例 <資料番号 5.3.5.1-RLS01:図 10.1-1 より作成>

図 2.7.6.5.1-1 被験者の内訳

2.7.6 個々の試験のまとめ

1159

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243- 003 試験

表 2.7.6.5.1-3 同意取得例及び中止例の内訳

2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日 合計

- - - - 305- - - - 75- - - - 11- - - - 64- - - -

57 58 57 58 230

57 58 57 58 23053 56 42 55 206

後観察完了 53 56 42 55 206後観察未完了

4 2 15 3 24有害事象の発現 2 1 9 12効果不十分 1 1 2被験者の希望 2 2治験実施計画書からの逸脱a 2 2治験実施計画書で特に定めた中止基準 1 1 2 2 6治験依頼者あるいは治験実施医療機関側の理由

被験者の追跡が不可能

上記以外の理由で医師が中止を決定

治験薬投与例の内訳

治験完了例

内訳

中止例

主たる中止理由

同意取得例の内訳

登録前中止例中止理由

同意撤回

スクリーニング又は投与開始時検査不適

他の登録前中止

無作為化例

無作為化例の内訳

治験薬未投与例

治験薬投与例

プラセボ群ロチゴチン群

同意取得例数

空欄は 0 例 a 被験者番号 0050006:治験薬投与後に,投与開始前 12 週以内に他の治験薬を服用していたことが判明したため。

被験者番号 0070004:併用禁止薬を服用したため。 <資料番号 5.3.5.1-RLS01:表 10.1-1 より作成>

解析対象集団の内訳を表 2.7.6.5.1-4 に示した。治験薬投与例 230 例(ロチゴチン 2.25 mg/日群

57 例,4.5 mg/日群 58 例,6.75 mg/日群 57 例,プラセボ群 58 例)すべてが安全性解析対象集団

(以下,SS:Safety Set)となった。SS のうち除外基準に抵触した 3 例を除いて,治験薬を 1 回

以上投与され,投与前及び治験薬投与後 1 回以上有効性の観察が行われた 227 例(ロチゴチン

2.25 mg/日群 57 例,4.5 mg/日群 57 例,6.75 mg/日群 56 例,プラセボ群 57 例)が最大解析対象

集団(以下,FAS:Full Analysis Set)として採用された。

210 例(ロチゴチン 2.25 mg/日群 54 例,4.5 mg/日群 55 例,6.75 mg/日群 47 例,プラセボ群 54

例)が治験実施計画書に適合した対象集団として採用された。また,血漿中薬物濃度が測定され

た被験者のうちロチゴチンが 1 回以上投与され,中止時を除き血漿中薬物濃度採血を実施した時

点の当該用量の投与期間が 2 日以内の 38 例が,薬物動態解析対象として採用された。

表 2.7.6.5.1-4 解析対象集団の内訳

2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日57 58 57 58 23057 57 56 57 22754 55 47 54 210

- 38

ロチゴチン群プラセボ群 合計

38薬物動態解析対象集団

安全性解析対象集団(SS)最大解析対象集団(FAS)治験実施計画書に適合した対象集団

<資料番号 5.3.5.1-RLS01:78 頁,表 11.1-1 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1160

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243- 003 試験

(2) 人口統計学的及び他の基準値の特性

FAS の人口統計学的及び他の基準値の特性を表 2.7.6.5.1-5 に示した。FAS では,男性が 84 例

(ロチゴチン 2.25 mg/日群 16 例,4.5 mg/日群 24 例,6.75 mg/日群 24 例,プラセボ群 20 例),

女性が 143 例(ロチゴチン 2.25 mg/日群 41 例,4.5 mg/日群 33 例,6.75 mg/日群 32 例,プラセボ

群 37 例)で女性の方が多かった。平均年齢(範囲)は全体で 49.6 歳(23~79 歳)であり,それ

ぞれロチゴチン 2.25 mg/日群 50.6 歳,4.5 mg/日群 48.3 歳,6.75 mg/日群 51.0 歳,プラセボ群 48.6

歳であった。

ベースラインの IRLS合計スコアの平均は 23.0であり,それぞれロチゴチン2.25 mg/日群で23.2,

4.5 mg/日群で 22.9,6.75 mg/日群で 22.9,プラセボ群で 22.8 であり,4 群間で同様であった。IRLS

質問 7(過去 1 週間における RLS 症状発現日数)では,時々(スコア 2)はロチゴチン 2.25 mg/

日群で 16 例,4.5 mg/日群で 14 例,6.75 mg/日群で 11 例,プラセボ群で 13 例であり,頻繁(ス

2.7.6 個々の試験のまとめ

1161

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243- 003 試験

コア 3)はロチゴチン 2.25 mg/日群で 16 例,4.5 mg/日群で 19 例,6.75 mg/日群で 21 例,プラセ

ボ群で 22 例,とても頻繁(スコア 4)はロチゴチン 2.25 mg/日群で 25 例,4.5 mg/日群で 24 例,

6.75 mg/日群で 23 例,プラセボ群で 22 例であった。

RLS の罹病期間は,全体で 10.7 年であり,5 年未満が 87 例,5 年以上が 140 例であった。投

与群別でみると,5 年未満はロチゴチン 2.25 mg/日群で 27 例,4.5 mg/日群で 20 例,6.75 mg/日

群で 24 例,プラセボ群で 16 例で,5 年以上はロチゴチン 2.25 mg/日群で 30 例,4.5 mg/日群で

37 例,6.75 mg/日群で 32 例,プラセボ群で 41 例であった。

いずれの特性でも偏り(p < 0.15)は認められなかった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1162

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243- 003 試験

表 2.7.6.5.1-5 人口統計学的及び他の基準値の特性(FAS)

水準 例数 % 例数 % 例数 % 例数 %57 - 57 - 56 - 57 - 227 -

男性 16 28.1 24 42.1 24 42.9 20 35.1 84女性 41 71.9 33 57.9 32 57.1 37 64.9 143~ < 65 48 84.2 49 86.0 48 85.7 48 84.2 19365 ≤ ~ 9 15.8 8 14.0 8 14.3 9 15.8 34例数 227平均値 49.6標準偏差 13.1最小値 23中央値 49.0最大値 79例数 227平均値 161.3標準偏差 8.8最小値 140中央値 161.0最大値 184例数 227平均値 58.6標準偏差 10.1最小値 37.2中央値 57.4最大値 104.0~ < 25 37 64.9 37 64.9 35 62.5 38 66.7 14725 ≤ ~ 20 35.1 20 35.1 20 35.7 19 33.3 79Moderate RLS (11-20) 18 31.6 17 29.8 21 37.5 19 33.3 75Severe RLS (21-30) 32 56.1 38 66.7 28 50.0 33 57.9 131Very Severe RLS (31-40) 7 12.3 2 3.5 6 10.7 5 8.8 20例数 226平均値 23.0標準偏差 5.2最小値 15.0中央値 22.5最大値 38.0まったくなし(0)たまに(1)時々(2) 16 28.1 14 24.6 11 19.6 13 22.8 54頻繁(3) 16 28.1 19 33.3 21 37.5 22 38.6 78とても頻繁 (4) 25 43.9 24 42.1 23 41.1 22 38.6 945未満 8 14.0 9 15.8 9 16.1 7 12.3 335以上 49 86.0 48 84.2 46 82.1 50 87.7 193あり 7 12.3 12 21.1 8 14.3 11 19.3 38なし 50 87.7 45 78.9 48 85.7 46 80.7 1895年未満 27 47.4 20 35.1 24 42.9 16 28.1 875年以上 30 52.6 37 64.9 32 57.1 41 71.9 140例数 227平均値 10.7標準偏差 10.8最小値 0中央値 8.0最大値 55

年齢(歳)

0.554 b

0.805 b

0.527 bRLS罹病期間

0.978 bIRLS合計スコア

身長(cm)

体重(kg)

57 56 57

57 57 56 57

46 55 358.0 7.0 5.00 0 0

群間比較p値

0.597 b

57 57 56 57

57

10.10

10.044

11.6 12.19.29.3

RLS罹病期間 0.155 a

10.8 11.157 57 56 57

投与開始時のPSQI総合得点

RLSに対する前治療薬

年齢(歳)

要因解析対象集団

性別

IRLS合計スコア

IRLS合計スコア

IRLS質問7

0.321 a

0.989 a

ロチゴチン群2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日

2648.073

0.990 a

44.058.287.4

0.555 a

50.6 48.3

0.900 a

0.927 a

0.575 a

22.85.1

15.0

24 25 23

51.013.0 14.1 12.4

78 79 7548.0 49.0 51.0

8.2 9.5 8.7159.9 161.6 161.6

159.0 162.0 160.5142 145 142

58.0 58.5 58.4

181 183 184

37.2 39.4 40.610.5 10.1 10.4

23.2 22.9 22.9

83.7 85.0 104.0

57 57 55

37.0 38.0 38.022.0 23.0 22.015.0

162.18.6140

162.0

15.0 15.05.5 4.4 6.0

23.034.0

11.9

183

59.69.6

57

プラセボ群合計

48.613.1

56.6 57.6 57.4

a χ2 検定 b Kruskal-Wallis 検定 <資料番号 5.3.5.1-RLS01:表 11.2-1 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1163

Page 196: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 003 試験

2.7.6.5.1.3 有効性

(1) 主要評価項目

(a) 各時期における IRLS 合計スコアの記述統計量

FAS227 例に対して治験実施計画書に準拠したデータの取り扱いを適用すると,用量漸増・維

持期の集計対象は 219 例(プラセボ群 57 例,SPM 962 2.25 mg/日群 55 例,4.5 mg/日群 56 例,

6.75 mg/日群 51 例)となる。

IRLS 合計スコアのベースラインから各時期及び用量漸減終了時への変化量(FAS,LOCF)

を表 2.7.6.5.1-6 に示した。IRLS 合計スコアのベースラインから用量漸増・維持期終了時(投与

6 週後)への変化量の平均値 ± 標準偏差(95%信頼区間,以下 CI)は,ロチゴチン 2.25 mg/日

群で−10.7 ± 6.3(CI −12.4~−9.0),4.5 mg/日群で−14.4 ± 7.2(CI −16.3~−12.4),6.75 mg/日群

で−14.1 ± 8.8(CI −16.6~−11.6),プラセボ群で−9.8 ± 7.2(CI −11.7~−7.9)で,4.5 mg/日群の

変化量が最も大きかった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1164

Page 197: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 003 試験

表 2.7.6.5.1-6 IRLS合計スコアのベースラインから各時期及び用量漸減終了時へ

の変化量(FAS,LOCF)

下限 上限

ロチゴチン

2.25 mg/日 55 23.1 5.6 - - - - -

4.5 mg/日 56 23.0 4.4 - - - - -

6.75 mg/日 51 23.3 6.1 - - - - -

プラセボ 57 22.8 5.1 - - - - -

ロチゴチン

2.25 mg/日 55 14.7 7.9 55 -8.4 7.4 -10.4 -6.44.5 mg/日 56 13.9 8.1 56 -9.1 7.8 -11.1 -7.06.75 mg/日 51 13.2 7.8 51 -10.1 9.4 -12.7 -7.4

プラセボ 57 18.9 6.9 57 -3.9 7.3 -5.8 -2.0ロチゴチン

2.25 mg/日 55 14.3 7.6 55 -8.8 6.9 -10.7 -7.04.5 mg/日 56 10.6 7.3 56 -12.4 7.3 -14.3 -10.46.75 mg/日 51 11.6 8.0 51 -11.7 8.2 -14.0 -9.4

プラセボ 57 16.7 8.3 57 -6.2 7.5 -8.1 -4.2ロチゴチン

2.25 mg/日 55 13.3 7.8 55 -9.8 7.4 -11.8 -7.84.5 mg/日 56 9.4 8.0 56 -13.6 8.7 -15.9 -11.26.75 mg/日 51 10.9 7.3 51 -12.4 8.1 -14.7 -10.1

プラセボ 57 14.8 7.9 57 -8.0 7.8 -10.0 -5.9ロチゴチン

2.25 mg/日 55 12.4 6.7 55 -10.7 6.3 -12.4 -9.04.5 mg/日 56 8.6 7.3 56 -14.4 7.2 -16.3 -12.46.75 mg/日 51 9.2 7.4 51 -14.1 8.8 -16.6 -11.6

プラセボ 57 13.0 7.9 57 -9.8 7.2 -11.7 -7.9ロチゴチン

2.25 mg/日 53 13.3 8.1 53 -9.8 7.4 -11.8 -7.84.5 mg/日 56 9.9 7.9 56 -13.1 7.6 -15.2 -11.16.75 mg/日 43 9.3 7.1 43 -13.8 8.5 -16.4 -11.2

プラセボ 54 12.8 8.7 54 -9.8 8.0 -12.0 -7.6

評価時期 投与群

用量漸減終了時

用量漸増・維持期

ベースライン

1週後

2週後

4週後

6週後

平均値例数

測定値標準偏差

ベースラインからの変化量標準偏差

平均値例数95%信頼区間

<資料番号 5.3.5.1-RLS01:表 11.4-1 より作成>

(b) 用量線形性及びプラセボ群に対する差

ベースラインから用量漸増・維持期終了時への IRLS 合計スコア変化量におけるロチゴチン

群とプラセボ群の差(FAS,LOCF)を表 2.7.6.5.1-7 に示した。プラセボ群との差は,ロチゴチ

ン 2.25 mg/日群で−0.9(CI −3.6~1.9),4.5 mg/日群で−4.6(CI −7.3~−1.8),6.75 mg/日群で−4.3

(CI −7.1~−1.5)であり,線形対比検定により有意な用量線形性が示された(p < 0.001)。た

だし,プラセボ群との差は,6.75 mg/日群よりも 4.5 mg/日群の方が大きかった。

線形性が検証されたことから,副次的にロチゴチン 6.75 mg/日,4.5 mg/日及び 2.25 mg/日と

プラセボの比較を閉手順で行った。その結果,ロチゴチン 6.75 mg/日群及び 4.5 mg/日群におけ

るプラセボ群との差の 95%信頼区間の上限が 0 を下回っていることから,ロチゴチン 6.75 mg/

日群及び 4.5 mg/日群のプラセボ群に対する優越性が示された。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1165

Page 198: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 003 試験

表 2.7.6.5.1-7 ベースラインから用量漸増・維持期終了時への IRLS 合計スコア変

化量におけるロチゴチン群とプラセボ群の差(FAS,LOCF)

下限 上限 下限 上限ロチゴチン

2.25 mg/日 -10.7 1.0 -12.6 -8.7 -0.9 1.4 -3.6 1.94.5 mg/日 -14.4 1.0 -16.3 -12.4 -4.6 1.4 -7.3 -1.86.75 mg/日 -14.1 1.0 -16.1 -12.1 -4.3 1.4 -7.1 -1.5

プラセボ -9.8 1.0 -11.7 -7.9 - - - -

-3.67 <0.001

投与群統計量 p値

線形対比検定最小二乗平均

標準誤差

平均値95%信頼区間95%信頼区間

各群 プラセボ群との差標準誤差

平均値

<資料番号 5.3.5.1-RLS01:表 11.4-2 より作成>

(c) IRLS 合計スコアの有効率

IRLS 合計スコアのベースラインから用量漸増・維持期終了時の 50%有効率(FAS,LOCF)

を表 2.7.6.5.1-8 に示した。IRLS 合計スコアの変化率(ベースラインに対する用量漸増・維持期

終了時における変化量の割合)の 50%有効率(変化率が 50%以上の減少であった症例の割合)

は,ロチゴチン 2.25 mg/日群で 50.9%(28/55 例),4.5 mg/日群で 73.2%(41/56 例),6.75 mg/

日群で 66.7%(34/51 例)であった。一方,プラセボ群の 50%有効率は 42.1%(24/57 例)であ

り,ロチゴチン群とプラセボ群の有効率の差は,ロチゴチン 2.25 mg/日群で 8.8%(CI −9.6~27.2),

4.5 mg/日群で 31.1%(CI 13.8~48.4),6.75 mg/日群で 24.6%(CI 6.3~42.8)であった。

表 2.7.6.5.1-8 IRLS 合計スコアのベースラインから用量漸増・維持期終了時への

50%有効率(FAS,LOCF)

下限 上限 下限 上限

ロチゴチン

2.25 mg/日 55 23.1 - - - - - - - - -

4.5 mg/日 56 23.0 - - - - - - - - -

6.75 mg/日 51 23.3 - - - - - - - - -

プラセボ 57 22.8 - - - - - - - - -

ロチゴチン

2.25 mg/日 55 12.4 55 -46.4 28 50.9 37.7 64.1 8.8 -9.6 27.24.5 mg/日 56 8.6 56 -63.3 41 73.2 61.6 84.8 31.1 13.8 48.46.75 mg/日 51 9.2 51 -58.7 34 66.7 53.7 79.6 24.6 6.3 42.8

プラセボ 57 13.0 57 -43.3 24 42.1 29.3 54.9 - - -

用量漸増・

維持期終了時

投与群変化率

有効率有効例数

平均値例数

測定値

例数 平均値評価時期

50%有効率 プラセボ群との比較

群間差95%信頼区間95%信頼区間

ベースライン

<資料番号 5.3.5.1-RLS01:表 11.4-3 より作成>

(2) 副次的評価項目

CGI 重症度での用量漸増・維持期の集計対象は,IRLS 合計スコアと同様に 219 例であった。

また,副次的評価項目のうち SF-36 については,統計解析計画書で定義された検査時期の採用範

囲に当てはまらない症例が認められた。そのため,これらの評価項目では,FAS とは異なる評価

対象例数となった。

(a) CGI 重症度

CGI 重症度(FAS,LOCF)を表 2.7.6.5.1-9 に,ベースラインから用量漸増・維持期終了時へ

2.7.6 個々の試験のまとめ

1166

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243- 003 試験

の CGI 重症度シフトテーブル(FAS,LOCF)を表 2.7.6.5.1-10 に示した。

ベースラインから用量漸増・維持期終了時への CGI 重症度の改善を,重症度集計により評価

した。用量漸増・維持期終了時に「1. 健康,全く障害なし」又は「2. RLS の疑い」まで改善し

た割合をみると,ロチゴチン 2.25 mg/日群で 18.2%(10/55 例),4.5 mg/日群で 41.1%(23/56

例),6.75 mg/日群で 39.2%(20/51 例),プラセボ群で 12.3%(7/57 例)であり,プラセボ群

が最も低く,4.5 mg/日群及び 6.75 mg/日群は改善した被験者の割合が高かった。プラセボ群と

の差は,ロチゴチン 2.25 mg/日群で 5.9%,4.5 mg/日群で 28.8%,6.75 mg/日群で 26.9%であった。

次にシフトテーブルを用いて,各投与群における CGI 重症度の改善した被験者の割合及びベ

ースラインの CGI 重症度ごとの改善の割合を評価した。用量漸増・維持期終了時においてベー

スラインに比較して CGI 重症度が改善しなかった被験者(不変又は悪化)の割合は,ロチゴチ

ン 2.25 mg/日群で 16.4%(9/55 例),4.5 mg/日群で 7.1%(4/56 例),6.75 mg/日群で 13.7%(7/51

例),プラセボ群で 26.3%(15/57 例)で,改善しなかった被験者の割合はプラセボ群で最も高

かった。

ベースラインに「5. 高度の RLS」以上の被験者で,用量漸増・維持期終了時に「1. 健康,全

く障害なし」又は「2. RLS の疑い」まで改善した被験者は,ロチゴチン 2.25 mg/日群で 24.0%

(6/25 例),4.5 mg/日群で 46.4%(13/28 例),6.75 mg/日群で 30.4%(7/23 例)で,プラセボ

群では存在しなかったことから,ベースラインに「5. 高度の RLS」以上の被験者では,プラセ

ボの効果は低い可能性が示唆された。

以上より,比較的重症の RLS と判断された被験者では,ロチゴチンのいずれの用量群におい

てもプラセボ群と比較して高い改善を示していた。

表 2.7.6.5.1-9 CGI 重症度(FAS,LOCF)

例数 % 例数 % 例数 % 例数 % 例数 % 例数 % 例数 %ロチゴチン

2.25 mg/日 55 30 54.5 17 30.9 7 12.7 1 1.84.5 mg/日 56 28 50.0 24 42.9 3 5.4 1 1.86.75 mg/日 51 28 54.9 19 37.3 4 7.8

プラセボ 57 34 59.6 17 29.8 6 10.5ロチゴチン

2.25 mg/日 55 2 3.6 8 14.5 25 45.5 13 23.6 7 12.74.5 mg/日 56 15 26.8 8 14.3 23 41.1 8 14.3 2 3.66.75 mg/日 51 12 23.5 8 15.7 21 41.2 6 11.8 4 7.8

プラセボ 57 6 10.5 1 1.8 27 47.4 17 29.8 5 8.8 1 1.8

例数重症度分類

用量漸増・

維持期終了時

ベースライン

投与群 1 2 4 5 6 73

空欄は 0 例

CGI 重症度:1 健康,全く障害なし,2 RLS の疑い,3 軽度の RLS,4 中等度の RLS,5 高度の RLS,6 非常に 高度の RLS,7 最も高度の RLS <資料番号 5.3.5.1-RLS01:表 11.4-4 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1167

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243- 003 試験

表 2.7.6.5.1-10 ベースラインから用量漸増・維持期終了時への CGI 重症度シフト

テーブル(FAS,LOCF)

1 2 3 4 5 6 7 計 1 2 3 4 5 6 7 計1234 2 2 21 4 1 30 7 3 15 3 285 5 2 6 4 17 7 4 8 4 1 246 1 2 2 2 7 1 1 1 37 1 1 1 1計 2 8 25 13 7 55 15 8 23 8 2 56

1 2 3 4 5 6 7 計 1 2 3 4 5 6 7 計1234 8 5 10 3 2 28 6 1 17 9 1 345 3 1 11 2 2 19 7 6 4 176 1 2 1 4 3 2 1 67計 12 8 21 6 4 51 6 1 27 17 5 1 57

用量漸増・維持期終了時ベースライン

用量漸増・維持期終了時ロチゴチン4.5 mg/日群

ベースライン

ロチゴチン2.25 mg/日群

ロチゴチン6.75 mg/日群 プラセボ群

空欄は 0 例

<資料番号 5.3.5.1-RLS01:表 11.4-5 より作成>

(b) SF-36

SF-36 下位尺度(FAS,LOCF)を表 2.7.6.5.1-11 に示した。ベースラインから用量漸増・維

持期終了時までの変化量でみると,最も大きな変化量が認められたのは,6.75 mg/日群における

「体の痛み」(12.6 ± 19.7)であり,改善傾向がみられた。

ベースラインから用量漸増・維持期終了時までの各下位尺度の変化量において,ロチゴチン

の用量との明確な用量反応の線形性は認められなかった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1168

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243- 003 試験

表 2.7.6.5.1-11 SF-36 下位尺度(FAS,LOCF)

例数 平均値 標準偏差 例数 平均値 標準偏差

ロチゴチン

2.25 mg/日 54 91.8 11.7 54 1.6 9.64.5 mg/日 56 91.8 12.8 56 2.8 12.76.75 mg/日 47 94.0 9.2 47 0.1 6.1

プラセボ 56 94.0 7.0 56 1.1 8.1ロチゴチン

2.25 mg/日 54 88.0 17.9 54 1.7 18.74.5 mg/日 56 90.8 15.4 56 1.3 15.86.75 mg/日 47 92.8 13.0 47 0.9 11.9

プラセボ 56 91.2 16.0 56 -0.4 18.0ロチゴチン

2.25 mg/日 54 74.0 24.6 54 5.0 28.04.5 mg/日 56 80.2 25.3 56 1.7 27.46.75 mg/日 47 85.3 19.7 47 12.6 19.7

プラセボ 56 76.9 23.5 56 -1.7 25.0ロチゴチン

2.25 mg/日 54 65.8 19.1 54 2.5 10.54.5 mg/日 56 66.0 17.0 56 4.6 14.86.75 mg/日 47 70.8 17.2 47 4.9 12.9

プラセボ 56 66.5 18.6 56 3.4 16.4ロチゴチン

2.25 mg/日 54 63.1 22.0 54 6.5 17.24.5 mg/日 56 65.1 21.6 56 3.6 19.96.75 mg/日 47 67.8 18.9 47 6.5 18.6

プラセボ 56 66.3 20.9 56 6.3 16.6ロチゴチン

2.25 mg/日 54 90.3 15.3 54 4.4 17.04.5 mg/日 56 90.2 15.8 56 1.1 18.46.75 mg/日 47 92.3 14.2 47 4.0 12.5

プラセボ 56 90.6 17.1 56 -0.2 19.3ロチゴチン

2.25 mg/日 54 90.1 16.5 54 5.7 18.44.5 mg/日 56 91.7 14.8 56 4.2 18.76.75 mg/日 47 89.7 12.2 47 0.7 16.6

プラセボ 56 89.3 18.4 56 -0.1 18.4

体の痛み

全体的健康感

活力

社会生活機能

SF-36下位尺度 投与群用量漸増・維持期終了時測定値

身体機能

日常役割機能(身体)

ベースラインからの変化量

日常役割機能(精神)

<資料番号 5.3.5.1-RLS01:表 11.4-10 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1169

Page 202: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 003 試験

2.7.6.5.1.4 安全性

(1) 治験薬の投与状況

治験薬投与期間及び時期別投与例数・中止例数(SS)を表 2.7.6.5.1-12 に示した。治験薬投与

期間は,ロチゴチン 2.25 mg/日群 46.1 ± 9.5 日,4.5 mg/日群 46.9 ± 9.0 日,6.75 mg/日群 39.8 ± 17.0

日,プラセボ群 47.8 ± 4.6 日で,6.75 mg/日群の治験薬投与期間が短かった。

投与後の中止例を時期別に検討すると,用量漸増期における中止例数は,ロチゴチン 2.25 mg/

日群 2/57 例,4.5 mg/日群 2/58 例,6.75 mg/日群 10/57 例,プラセボ群 0/58 例であり,6.75 mg/日

群で用量漸増期での中止例が多かった。一方,用量維持期における中止例は,ロチゴチン 2.25 mg/

日群 2/55 例,4.5 mg/日群 0/56 例,6.75 mg/日群 3/47 例,プラセボ群 3/58 例であり,群間で大き

な差はなかった。

表 2.7.6.5.1-12 治験薬投与期間及び時期別投与例数・中止例数(SS)

例数 平均値 標準偏差 0~14 15~28 29~42 43~ 投与例数 中止例数 投与例数 中止例数

ロチゴチン

2.25 mg/日 57 46.1 9.5 2 1 1 53 4 57 2 55 24.5 mg/日 58 46.9 9.0 2 56 2 58 2 566.75 mg/日 57 39.8 17.0 10 1 1 45 15a 57 10 47 3

プラセボ 58 47.8 4.6 1 2 55 3 58 58 3合計 230 45.2 11.3 14 3 4 209 24 230 14 216 8

用量漸増期 用量維持期投与群

治験薬が投与された期間(日) 中止例数

空欄は 0 例

a 15 例のうち 1 例は後観察期の中止例(被験者番号 0180001),1 例は用量漸減終了時の中止例(被験者番号

0370002) <資料番号 5.3.5.1-RLS01:表 12.1-1 より作成>

(2) 有害事象

有害事象を表 2.7.6.5.1-17 に,副作用を表 2.7.6.5.1-18 に示した。有害事象は,ロチゴチン 2.25

mg/日群で 70.2%(40/57 例)に 106 件,4.5 mg/日群で 87.9%(51/58 例)に 156 件,6.75 mg/日群

で 80.7%(46/57 例)に 157 件,プラセボ群で 60.3%(35/58 例)に 75 件発現した。

副作用は,ロチゴチン 2.25 mg/日群で 57.9%(33/57 例)に 78 件,4.5 mg/日群で 79.3%(46/58

例)に 120 件,6.75 mg/日群で 71.9%(41/57 例)に 123 件,プラセボ群で 44.8%(26/58 例)に

49 件発現した。

いずれかの投与群で発現率が 10%以上の有害事象は,悪心(2.25 mg/日群 33.3%,4.5 mg/日群

43.1%,6.75 mg/日群 47.4%,プラセボ群 13.8%,以下同様の順番で記載),嘔吐(7.0%,10.3%,

19.3%,1.7%),適用部位そう痒感(14.0%,19.0%,17.5%,3.4%),適用部位反応(10.5%,13.8%,

12.3%,8.6%),適用部位紅斑(7.0%,12.1%,12.3%,6.9%),鼻咽頭炎(21.1%,25.9%,24.6%,

24.1%),頭痛(5.3%,19.0%,8.8%,1.7%),傾眠(10.5%,19.0%,21.1%,5.2%)であった。

ドパミン受容体作動薬の薬理作用に関連して認められる悪心,嘔吐は,ロチゴチンではいずれ

の用量群においてもプラセボ群に比較して発現率が高かったが,2.25 mg/日群は 4.5 mg/日群及び

6.75 mg/日群より発現率が低かった。また,同様にドパミン受容体作動薬で発現率の高い有害事

2.7.6 個々の試験のまとめ

1170

Page 203: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 003 試験

象である傾眠及び頭痛も,ロチゴチンはいずれの用量群においてもプラセボ群に比較して発現率

が高かったが,2.25 mg/日群は 4.5 mg/日群及び 6.75 mg/日群より低かった。貼付剤に多くみられ

る適用部位そう痒感は,ロチゴチンはいずれの用量群においてもプラセボ群に比較して発現率が

高く,4.5 mg/日群で一番高かった。

用量漸減期に高い発現率で認められた有害事象(発現率 5%以上)は,プラセボ群における鼻

咽頭炎(5.5%)のみであった。後観察期に高い発現率で認められた有害事象も同様に,ロチゴチ

ン 2.25 mg/日群,4.5 mg/日群及びプラセボ群で発現した鼻咽頭炎(7.5%,10.7%及び 9.1%)であ

った(資料番号 5.3.5.1-RLS01 表 14.3-20, 表 14.3-24 参照)。

(3) 重症度別有害事象

高度の有害事象はプラセボ群で認められた血中クレアチンホスホキナーゼ増加 1 例(被験者番

号 0030002)のみであり,本事象は重要な有害事象と判定された(資料番号 5.3.5.1-RLS01「12.3.1.3

他の重要な有害事象」参照)。他の有害事象は軽度又は中等度であった(資料番号 5.3.5.1-RLS01

「12.2.3.1 重症度別有害事象」参照)。

(4) 死亡,その他の重篤な有害事象

本治験では,死亡及びその他の重篤な有害事象は認められなかった。

(5) 投与中止に至った有害事象

投与中止に至った有害事象の一覧表を表 2.7.6.5.1-19 に示した。投与中止に至った有害事象は,

ロチゴチン 2.25 mg/日群で 2 例 4 件(3.5%),4.5 mg/日群で 1 例 2 件(1.7%),6.75 mg/日群で

9 例 17 件(15.8%)であり,プラセボ群では認められず,6.75 mg/日群で最も多く認められた。

これらの有害事象はいずれも治験薬との関連性を否定されなかった。また,12 例中 9 例が,用

量漸増期 1 週目に発現した有害事象であった。用量漸増期 1 週目に発現し中止に至った曝露量ご

との有害事象の発現率は,2.25 mg/日で 3.5%(2/57 例),4.5 mg/日で 6.1%(7/115 例)であり,

初回用量は 4.5 mg/日より 2.25 mg/日の方が忍容性が良好であった。

いずれかの投与群において,2 例以上に認められ,投与中止に至った有害事象は,悪心(2.25 mg/

日群 1 例 1 件,4.5 mg/日群 1 例 1 件,6.75 mg/日群 3 例 3 件),嘔吐(2.25 mg/日群 1 例 1 件,

6.75 mg/日群 2 例 2 件),倦怠感(6.75 mg/日群のみ 2 例 2 件)及び頭痛(2.25 mg/日群 1 例 1 件,

6.75 mg/日群 3 例 3 件)であった(資料番号 5.3.5.1-RLS01「12.3.3 (1) 中止に至った有害事象」参

照)。

(6) 臨床検査値

臨床検査値及び尿検査値のベースラインから用量漸増・維持期終了時への変化量を表

2.7.6.5.1-13 に示した。血液学的検査でのプラセボ群との変化量の差は,赤血球数が 4.5 mg/日群

で 7.2 × 104/μL(1 週後),ヘモグロビンが 4.5 mg/日群で 0.20 g/dL(1 週後),ヘマトクリット

が 2.25 mg/日群で−0.59%(6 週後),血小板数が 4.5 mg/日群で 1.15,1.57 及び 1.04 × 104/μL(1

週後,2 週後及び 4 週後)の軽微な変化であった。

生化学的検査では,総蛋白が 4.5 mg/日群で 0.18 g/dL(1 週後)及び 2.25 mg/日群で−0.12 及び

2.7.6 個々の試験のまとめ

1171

Page 204: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 003 試験

−0.13 g/dL(6 週後及び終了時),ALT(GPT)が 2.25 mg/日群で−1.7 IU/L(2 週後),ALP が 4.5

mg/日群で 8.6 IU/L(1 週後),γ-GTP が 4.5 mg/日群で 2.7 IU/L(1 週後)で軽微な変化であった

(資料番号 5.3.5.1-RLS01「12.4.1.1 治験期間を通しての臨床検査値」参照)。

血液学的検査においてグレード 3 以外から投与後グレード 3低値又はグレード 3高値にシフト

した被験者は認められなかった。

生化学的検査でグレード 3 以外から投与後グレード 3 低値又はグレード 3高値にシフトした項

目は,プラセボ群で AST(GOT)高値 1 例(後観察),CK(CPK)高値 1 例(後観察),トリ

グリセライド高値 1 例(4 週後),ロチゴチン 2.25 mg/日群で CK(CPK)高値 1 例(後観察),

ロチゴチン 4.5 mg/日群で CK(CPK)高値 1 例(用量漸減終了時及び投与終了時)であった。

尿検査でグレード 3 以外から投与後グレード 3 低値又はグレード 3 高値にシフトした項目は,

プラセボ群で尿糖が用量漸減終了時及び投与終了後に高値 1 例ずつ,ロチゴチン 2.25 mg/日群で

尿糖が高値 1 例ずつ(4 週後,6 週後,用量漸増・維持期終了時),6.75 mg/日群で高値 1 例ずつ

(6 週後,用量漸増・維持期終了時)であった(資料番号 5.3.5.1-RLS01「12.4.1.2 個々の被験者

の変化」参照)。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1172

Page 205: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 003 試験

表 2.7.6.5.1-13 臨床検査値及び尿検査値のベースラインから用量漸増・維持期終

了時への変化量

p値2.25mg/日 57 5821.1 1623.6 - - - - - -

4.5mg/日 57 6498.2 2000.8 - - - - - -

6.75mg/日 56 5564.3 1477.6 - - - - - -

プラセボ 58 5927.6 1403.1 - - - - - -

2.25mg/日 57 5743.9 1541.3 57 -77.2 902.4 -22.0 931.9 0.8564.5mg/日 57 6431.6 1777.7 57 -66.7 1712.5 -11.5 1385.0 0.9316.75mg/日 56 5714.3 1668.5 56 150.0 1443.2 205.2 1221.5 0.604プラセボ 58 5872.4 1394.3 58 -55.2 960.1 - - -

2.25mg/日 57 424.9 41.2 - - - - - -

4.5mg/日 57 429.5 43.6 - - - - - -

6.75mg/日 56 421.8 43.5 - - - - - -

プラセボ 58 426.6 34.3 - - - - - -

2.25mg/日 57 421.8 38.0 57 -3.1 16.7 -5.7 16.4 0.0684.5mg/日 57 431.0 44.3 57 1.5 14.6 -1.0 15.4 0.7586.75mg/日 56 421.3 40.8 56 -0.6 22.0 -3.1 19.2 0.604プラセボ 58 429.2 34.2 58 2.6 16.1 - - -

2.25mg/日 57 13.43 1.28 - - - - - -

4.5mg/日 57 13.61 1.28 - - - - - -

6.75mg/日 56 13.34 1.25 - - - - - -

プラセボ 58 13.38 1.11 - - - - - -

2.25mg/日 57 13.35 1.15 57 -0.08 0.52 -0.16 0.52 0.0654.5mg/日 57 13.69 1.34 57 0.07 0.50 -0.01 0.51 0.8256.75mg/日 56 13.40 1.20 56 0.06 0.58 -0.02 0.55 0.973プラセボ 58 13.46 1.11 58 0.08 0.51 - - -

2.25mg/日 57 39.28 3.73 - - - - - -

4.5mg/日 57 39.81 3.80 - - - - - -

6.75mg/日 56 39.23 3.74 - - - - - -

プラセボ 58 39.15 3.16 - - - - - -

2.25mg/日 57 39.06 3.32 57 -0.22 1.65 -0.56 1.59 0.0554.5mg/日 57 40.05 4.00 57 0.24 1.55 -0.10 1.54 0.8786.75mg/日 56 39.29 3.53 56 0.06 1.91 -0.28 1.73 0.614プラセボ 58 39.49 3.17 58 0.34 1.53 - - -

2.25mg/日 57 25.10 5.43 - - - - - -

4.5mg/日 56 24.82 4.35 - - - - - -

6.75mg/日 56 24.33 5.01 - - - - - -

プラセボ 57 24.41 4.55 - - - - - -

2.25mg/日 57 25.65 6.03 57 0.55 2.13 -0.25 2.26 0.6444.5mg/日 56 25.99 4.37 56 1.17 2.62 0.37 2.51 0.2876.75mg/日 56 24.56 5.16 56 0.23 2.96 -0.57 2.69 0.464プラセボ 57 25.20 5.17 57 0.80 2.39 - - -

2.25mg/日 57 7.08 0.35 - - - - - -

4.5mg/日 58 6.98 0.40 - - - - - -

6.75mg/日 57 7.05 0.41 - - - - - -

プラセボ 58 7.03 0.33 - - - - - -

2.25mg/日 57 7.02 0.38 57 -0.06 0.31 -0.13 0.30 0.0134.5mg/日 58 7.07 0.35 58 0.08 0.26 0.02 0.27 0.5986.75mg/日 57 7.03 0.42 57 -0.02 0.38 -0.09 0.34 0.201プラセボ 58 7.10 0.39 58 0.07 0.29 - - -

ヘマトクリット(%)

血小板数(10^4/μL)

総蛋白(g/dL)

標準偏差

平均用量群

ヘモグロビン(g/dL)

検査項目(単位)

終了時

ベースライン

ベースライン

白血球数(/μL)

赤血球数(10^4/μL)

終了時

ベースライン

終了時

ベースライン

終了時

ベースライン

終了時

ベースライン

終了時

測定値 ベースラインからの変化量Wilcoxon

二標本検定

変化量のプラセボ群との差

標準偏差

平均n n 標準偏差

平均

2.7.6 個々の試験のまとめ

1173

Page 206: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 003 試験

表 2.7.6.5.1-13 臨床検査値及び尿検査値のベースラインから用量漸増・維持期終

了時への変化量(続き)

p値2.25mg/日 57 4.36 0.26 - - - - - -

4.5mg/日 58 4.31 0.23 - - - - - -

6.75mg/日 57 4.34 0.22 - - - - - -

プラセボ 58 4.35 0.20 - - - - - -

2.25mg/日 57 4.31 0.23 57 -0.05 0.17 -0.06 0.17 0.0754.5mg/日 58 4.33 0.22 58 0.03 0.16 0.02 0.17 0.6086.75mg/日 57 4.33 0.23 57 -0.01 0.22 -0.02 0.20 0.604プラセボ 58 4.36 0.22 58 0.01 0.18 - - -

2.25mg/日 57 0.63 0.21 - - - - - -

4.5mg/日 58 0.68 0.24 - - - - - -

6.75mg/日 57 0.68 0.22 - - - - - -

プラセボ 58 0.65 0.23 - - - - - -

2.25mg/日 57 0.61 0.19 57 -0.02 0.20 -0.01 0.18 0.4254.5mg/日 58 0.70 0.26 58 0.02 0.22 0.03 0.19 0.6856.75mg/日 57 0.61 0.20 57 -0.07 0.21 -0.05 0.19 0.089プラセボ 58 0.63 0.19 58 -0.01 0.17 - - -

2.25mg/日 57 22.8 9.5 - - - - - -

4.5mg/日 58 21.2 6.1 - - - - - -

6.75mg/日 57 20.8 5.9 - - - - - -

プラセボ 58 21.3 5.9 - - - - - -

2.25mg/日 57 21.5 6.6 57 -1.2 6.7 -1.4 5.7 0.3034.5mg/日 58 22.3 6.6 58 1.1 5.8 0.9 5.2 0.2206.75mg/日 57 20.6 4.9 57 -0.2 4.8 -0.4 4.7 0.980プラセボ 58 21.5 4.8 58 0.2 4.6 - - -

2.25mg/日 57 21.1 17.1 - - - - - -

4.5mg/日 58 19.0 9.8 - - - - - -

6.75mg/日 57 19.0 11.3 - - - - - -

プラセボ 58 19.3 10.9 - - - - - -

2.25mg/日 57 19.2 11.0 57 -1.9 10.3 -2.4 8.5 0.0984.5mg/日 58 21.4 13.6 58 2.4 9.2 1.9 7.8 0.3916.75mg/日 57 18.8 8.6 57 -0.2 8.2 -0.7 7.2 0.949プラセボ 58 19.9 9.9 58 0.6 6.2 - - -

2.25mg/日 57 215.9 61.6 - - - - - -

4.5mg/日 58 216.9 58.5 - - - - - -

6.75mg/日 57 206.1 51.8 - - - - - -

プラセボ 58 211.2 63.2 - - - - - -

2.25mg/日 57 216.5 62.6 57 0.5 21.6 -3.2 24.1 0.9204.5mg/日 58 222.1 63.8 58 5.2 25.1 1.4 25.7 0.5456.75mg/日 57 202.9 50.6 57 -3.2 24.8 -7.0 25.6 0.437プラセボ 58 215.0 63.1 58 3.8 26.3 - - -

2.25mg/日 57 22.6 19.6 - - - - - -

4.5mg/日 58 26.5 26.8 - - - - - -

6.75mg/日 57 22.7 16.8 - - - - - -

プラセボ 58 32.3 37.4 - - - - - -

2.25mg/日 57 21.9 17.7 57 -0.7 7.3 -1.7 9.0 0.9484.5mg/日 58 26.6 22.7 58 0.2 8.5 -0.8 9.5 0.8536.75mg/日 57 21.5 14.5 57 -1.1 6.2 -2.1 8.6 0.649プラセボ 58 33.3 35.9 58 0.9 10.4 - - -

ALP(IU/L)

γ-GTP(IU/L)

アルブミン(g/dL)

総ビリルビン(mg/dL)

標準偏差

平均用量群

検査項目(単位)

AST(GOT )

(IU/L)

ALT(GPT )

(IU/L)

ベースライン

終了時

ベースライン

終了時

ベースライン

終了時

ベースライン

終了時

ベースライン

終了時

ベースライン

終了時

測定値 ベースラインからの変化量Wilcoxon

二標本検定

変化量のプラセボ群との差

標準偏差

平均n n 標準偏差

平均

2.7.6 個々の試験のまとめ

1174

Page 207: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 003 試験

表 2.7.6.5.1-13 臨床検査値及び尿検査値のベースラインから用量漸増・維持期終

了時への変化量(続き)

p値2.25mg/日 57 103.7 40.5 - - - - - -

4.5mg/日 58 116.8 67.3 - - - - - -

6.75mg/日 57 111.3 57.3 - - - - - -

プラセボ 58 103.9 50.3 - - - - - -

2.25mg/日 57 107.6 56.4 57 3.9 38.2 -0.1 35.0 0.3744.5mg/日 58 125.1 75.4 58 8.2 72.8 4.2 56.1 0.6196.75mg/日 57 112.4 64.7 57 1.1 60.3 -2.9 47.9 0.644プラセボ 58 107.9 55.7 58 4.0 31.4 - - -

2.25mg/日 57 100.2 20.3 - - - - - -

4.5mg/日 58 101.6 21.1 - - - - - -

6.75mg/日 57 98.3 19.4 - - - - - -

プラセボ 58 104.4 19.5 - - - - - -

2.25mg/日 57 101.2 21.5 57 1.0 23.0 -1.5 24.5 0.3074.5mg/日 58 103.4 18.5 58 1.8 21.3 -0.7 23.7 0.7856.75mg/日 57 106.3 24.5 57 8.0 26.6 5.6 26.3 0.150プラセボ 58 106.8 26.2 58 2.5 25.9 - - -

2.25mg/日 57 203.4 34.8 - - - - - -

4.5mg/日 58 199.6 39.3 - - - - - -

6.75mg/日 57 204.6 32.9 - - - - - -

プラセボ 58 207.4 41.7 - - - - - -

2.25mg/日 57 203.2 34.1 57 -0.2 19.7 -1.8 18.5 0.6014.5mg/日 58 204.5 33.0 58 4.9 20.8 3.3 19.1 0.1906.75mg/日 57 198.0 31.2 57 -6.7 19.5 -8.2 18.4 0.052プラセボ 58 208.9 39.4 58 1.6 17.2 - - -

2.25mg/日 57 138.9 94.3 - - - - - -

4.5mg/日 58 151.9 103.9 - - - - - -

6.75mg/日 57 125.6 62.1 - - - - - -

プラセボ 58 156.6 111.4 - - - - - -

2.25mg/日 57 125.0 74.6 57 -13.9 84.4 0.9 76.4 0.8694.5mg/日 58 132.2 85.0 58 -19.7 54.3 -4.9 61.3 0.3106.75mg/日 57 118.5 59.1 57 -7.1 51.5 7.7 60.1 0.867プラセボ 58 141.7 87.8 58 -14.8 67.5 - - -

2.25mg/日 57 13.4 3.9 - - - - - -

4.5mg/日 58 13.2 3.0 - - - - - -

6.75mg/日 57 14.4 3.3 - - - - - -

プラセボ 58 13.8 3.4 - - - - - -

2.25mg/日 57 13.2 2.7 57 -0.2 3.4 0.1 3.2 0.6794.5mg/日 58 12.9 3.1 58 -0.3 2.6 -0.1 2.8 0.9296.75mg/日 57 13.5 3.6 57 -0.8 3.0 -0.6 3.0 0.343プラセボ 58 13.5 3.8 58 -0.2 3.1 - - -

2.25mg/日 57 0.661 0.127 - - - - - -

4.5mg/日 58 0.689 0.163 - - - - - -

6.75mg/日 57 0.684 0.145 - - - - - -

プラセボ 58 0.679 0.155 - - - - - -

2.25mg/日 57 0.654 0.132 57 -0.006 0.062 0.006 0.063 0.5704.5mg/日 58 0.685 0.172 58 -0.004 0.057 0.008 0.061 0.6466.75mg/日 57 0.672 0.142 57 -0.012 0.074 0.000 0.069 0.840プラセボ 58 0.667 0.154 58 -0.012 0.064 - - -

標準偏差

平均用量群

検査項目(単位)

総コレステロール(mg/dL)

トリグリセライド(mg/dL)

CK(CPK )

(IU/L)

血糖(mg/dL)

ベースライン

終了時

ベースライン

終了時

ベースライン

終了時

ベースライン

終了時

ベースライン

終了時

BUN(mg/dL)

ベースライン

終了時

クレアチニン(mg/dL)

測定値 ベースラインからの変化量Wilcoxon

二標本検定

変化量のプラセボ群との差

標準偏差

平均n n 標準偏差

平均

2.7.6 個々の試験のまとめ

1175

Page 208: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 003 試験

表 2.7.6.5.1-13 臨床検査値及び尿検査値のベースラインから用量漸増・維持期終

了時への変化量(続き)

p値2.25mg/日 57 140.5 1.9 - - - - - -

4.5mg/日 58 141.1 1.7 - - - - - -

6.75mg/日 57 140.8 1.6 - - - - - -

プラセボ 58 140.9 1.7 - - - - - -

2.25mg/日 57 140.2 2.1 57 -0.3 1.8 0.4 1.8 0.3224.5mg/日 58 140.5 1.6 58 -0.6 1.6 0.1 1.7 0.9356.75mg/日 57 140.3 1.9 57 -0.5 1.8 0.2 1.8 0.716プラセボ 58 140.2 1.6 58 -0.7 1.8 - - -

2.25mg/日 57 4.14 0.31 - - - - - -

4.5mg/日 58 4.08 0.31 - - - - - -

6.75mg/日 57 4.18 0.29 - - - - - -

プラセボ 58 4.11 0.30 - - - - - -

2.25mg/日 57 4.09 0.32 57 -0.05 0.30 -0.06 0.29 0.2334.5mg/日 58 4.11 0.32 58 0.02 0.31 0.01 0.30 0.6646.75mg/日 57 4.07 0.35 57 -0.11 0.29 -0.12 0.29 0.018プラセボ 58 4.12 0.31 58 0.01 0.28 - - -

2.25mg/日 57 103.7 1.8 - - - - - -

4.5mg/日 58 103.8 2.2 - - - - - -

6.75mg/日 57 103.9 2.0 - - - - - -

プラセボ 58 103.9 1.7 - - - - - -

2.25mg/日 57 103.2 1.9 57 -0.4 1.7 0.5 1.9 0.1674.5mg/日 58 103.1 1.6 58 -0.7 1.8 0.2 1.9 0.5656.75mg/日 57 103.3 1.8 57 -0.5 2.0 0.4 2.0 0.446プラセボ 58 103.0 1.8 58 -0.9 2.0 - - -

2.25mg/日 57 94.6 29.5 - - - - - -

4.5mg/日 58 95.2 34.6 - - - - - -

6.75mg/日 57 91.6 29.4 - - - - - -

プラセボ 58 91.8 37.5 - - - - - -

2.25mg/日 57 92.2 24.8 57 -2.5 36.5 3.0 35.6 0.6754.5mg/日 58 93.8 37.8 58 -1.4 41.0 4.1 38.0 0.7386.75mg/日 57 80.9 34.4 57 -10.7 35.9 -5.2 35.3 0.295プラセボ 58 86.3 26.9 58 -5.5 34.6 - - -

2.25mg/日 57 81.90 116.97 - - - - - -

4.5mg/日 58 90.58 76.57 - - - - - -

6.75mg/日 57 102.04 88.22 - - - - - -

プラセボ 58 71.32 65.09 - - - - - -

2.25mg/日 57 73.98 98.19 57 -7.92 26.51 -4.84 21.73 0.4054.5mg/日 58 88.91 77.99 58 -1.67 24.25 1.40 20.41 0.7516.75mg/日 57 97.62 88.99 57 -4.42 13.76 -1.35 14.75 0.071プラセボ 58 68.25 60.30 58 -3.07 15.67 - - -

2.25mg/日 57 248.3 35.8 - - - - - -

4.5mg/日 58 242.3 37.5 - - - - - -

6.75mg/日 57 236.6 37.3 - - - - - -

プラセボ 58 249.4 35.3 - - - - - -

2.25mg/日 57 251.2 31.4 57 2.9 15.1 -4.6 15.8 0.2694.5mg/日 58 251.1 39.2 58 8.9 16.4 1.4 16.4 0.5226.75mg/日 57 241.8 37.4 57 5.2 17.1 -2.3 16.7 0.873プラセボ 58 256.9 37.3 58 7.5 16.4 - - -

Cl(mEq/L)

フェリチン(ng/mL)

トランスフェリン(mg/dL)

標準偏差

平均用量群

検査項目(単位)

血清鉄(μg/dL)

ベースライン

終了時

終了時

ベースライン

終了時

ベースライン

終了時

ベースライン

終了時

Na(mEq/L)

K(mEq/L)

ベースライン

終了時

ベースライン

測定値 ベースラインからの変化量Wilcoxon

二標本検定

変化量のプラセボ群との差

標準偏差

平均n n 標準偏差

平均

2.7.6 個々の試験のまとめ

1176

Page 209: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 003 試験

表 2.7.6.5.1-13 臨床検査値及び尿検査値のベースラインから用量漸増・維持期終

了時への変化量(続き)

p値2.25mg/日 57 1.1 0.5 - - - - - -

4.5mg/日 58 1.0 0.0 - - - - - -

6.75mg/日 57 1.1 0.7 - - - - - -

プラセボ 58 1.0 0.0 - - - - - -

2.25mg/日 57 1.1 0.7 57 0.0 0.4 -0.1 0.5 0.5644.5mg/日 58 1.0 0.0 58 0.0 0.0 -0.1 0.4 0.3176.75mg/日 57 1.3 1.0 57 0.2 1.0 0.1 0.8 0.240プラセボ 58 1.1 0.5 58 0.1 0.5 - - -

2.25mg/日 57 1.1 0.5 - - - - - -

4.5mg/日 58 1.1 0.4 - - - - - -

6.75mg/日 57 1.1 0.3 - - - - - -

プラセボ 58 1.0 0.0 - - - - - -

2.25mg/日 57 1.0 0.2 57 -0.1 0.4 -0.1 0.3 0.0244.5mg/日 58 1.1 0.3 58 0.0 0.3 -0.1 0.2 0.2556.75mg/日 57 1.1 0.4 57 0.1 0.5 0.1 0.4 0.384プラセボ 58 1.0 0.1 58 0.0 0.1 - - -

2.25mg/日 57 1.3 0.8 - - - - - -

4.5mg/日 58 1.2 0.7 - - - - - -

6.75mg/日 57 1.1 0.5 - - - - - -

プラセボ 58 1.1 0.6 - - - - - -

2.25mg/日 57 1.4 1.0 57 0.1 1.0 0.0 1.0 0.5394.5mg/日 58 1.3 0.8 58 0.1 0.7 0.0 0.8 0.4866.75mg/日 57 1.3 0.9 57 0.2 1.0 0.1 1.0 0.955プラセボ 58 1.3 0.8 58 0.1 0.9 - - -

蛋白

標準偏差

平均用量群

検査項目(単位)

潜血

ベースライン

終了時

ベースライン

ベースライン

終了時

終了時

測定値 ベースラインからの変化量Wilcoxon

二標本検定

変化量のプラセボ群との差

標準偏差

平均n n 標準偏差

平均

(7) その他の安全性評価項目

(a) 適用部位反応

皮膚刺激性判定結果(SS)を表 2.7.6.5.1-14 に示した。用量漸増・維持期間中に認められた

適用部位の反応について,皮膚刺激性判定基準の評点の最悪値で検討した。いずれの投与群で

も++++(大水疱)は認められなかった。+++(紅斑 + 浮腫 + 丘疹,漿液性丘疹,小水疱)と

判定されたのは 2.25 mg/日群で 2 例(3.5%),4.5 mg/日群で 1 例(1.7%)であった。++(紅斑

+ 浮腫)と判定されたのは 4.5 mg/日群で 2 例(3.4%),6.75 mg/日群で 2 例(3.6%)であった。

+(丘疹)の皮膚反応を示した被験者数は,ロチゴチン 2.25 mg/日群で 1 例(1.8%),4.5 mg/

日群で 4 例(6.9%),6.75 mg/日群で 6 例(10.7%),プラセボ群で 1 例(1.7%)であった。

評点の最悪値を++以上で評価すると,ロチゴチン 2.25 mg/日群で 2 例,4.5 mg/日群で 3 例,

6.75 mg/日群で 2 例であり,浮腫を伴う適用部位の反応は限られていた。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1177

Page 210: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 003 試験

表 2.7.6.5.1-14 皮膚刺激性判定結果(SS)

Wilcoxon二標本検定

例数 % 例数 % 例数 % 例数 % 例数 % 例数 % p値

2.25 mg/日 57例 46 80.7 11 19.3 0.2884.5 mg/日 58例 43 74.1 15 25.9 0.0596.75 mg/日 55例 41 74.5 14 25.5 0.069

58例 51 87.9 7 12.1 -

ロチゴチン

2.25 mg/日 55例 43 78.2 11 20.0 1 1.8 0.5144.5 mg/日 56例 42 75.0 13 23.2 1 1.8 0.2946.75 mg/日 47例 31 66.0 15 31.9 1 2.1 0.044

58例 48 82.8 10 17.2 -

ロチゴチン

2.25 mg/日 54例 46 85.2 8 14.8 0.9694.5 mg/日 56例 37 66.1 15 26.8 4 7.1 0.0146.75 mg/日 44例 33 75.0 10 22.7 1 2.3 0.182

56例 48 85.7 7 12.5 1 1.8 -

ロチゴチン

2.25 mg/日 53例 43 81.1 8 15.1 2 3.8 0.0284.5 mg/日 56例 41 73.2 10 17.9 3 5.4 2 3.6 0.0026.75 mg/日 45例 27 60.0 11 24.4 6 13.3 1 2.2 < 0.001

56例 53 94.6 3 5.4 -

ロチゴチン

2.25 mg/日 57例 47 82.5 8 14.0 2 3.5 0.0344.5mg/日 58例 43 74.1 10 17.2 3 5.2 2 3.4 0.0026.75mg/日 56例 37 66.1 12 21.4 6 10.7 1 1.8 < 0.001

58例 55 94.8 3 5.2 -

ロチゴチン

2.25 mg/日 57例 35 61.4 19 33.3 1 1.8 2 3.5 0.3404.5 mg/日 58例 25 43.1 26 44.8 4 6.9 2 3.4 1 1.7 0.0026.75 mg/日 56例 29 51.8 19 33.9 6 10.7 2 3.6 0.026

58例 40 69.0 17 29.3 1 1.7 -

ロチゴチン

2.25 mg/日 53例 44 83.0 8 15.1 1 1.9 0.0564.5 mg/日 56例 43 76.8 11 19.6 2 3.6 0.0076.75 mg/日 43例 27 62.8 13 30.2 2 4.7 1 2.3 < 0.001

55例 52 94.5 3 5.5 -

ロチゴチン

2.25 mg/日 57例 48 84.2 8 14.0 1 1.8 0.0624.5 mg/日 58例 45 77.6 11 19.0 2 3.4 0.0076.75 mg/日 56例 38 67.9 15 26.8 2 3.6 1 1.8 < 0.001

58例 55 94.8 3 5.2 -

ロチゴチン

2.25 mg/日 53例 51 96.2 2 3.8 0.1484.5 mg/日 56例 50 89.3 5 8.9 1 1.8 0.0136.75 mg/日 42例 39 92.9 3 7.1 0.045

55例 55 100.0 -

対象例数

プラセボ

6週後

プラセボ

プラセボ

4週後

プラセボ

後観察

プラセボ

プラセボ

プラセボ

最悪値

用量漸増・維持期

投与終了時

用量漸減終了時

1週後

2週後

終了時

ロチゴチン

プラセボ

プラセボ

評価時期 投与群

測定値

− ± + ++ +++ ++++

空欄は 0 例

<資料番号 5.3.5.1-RLS01:表 12.5-2 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1178

Page 211: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 003 試験

(b) 血圧・脈拍

用量漸増・維持期各時期及び用量漸減終了時においてロチゴチン群とプラセボ群との変化量

の差を項目ごとに評価した。脈拍数では,2.25 mg/日群で 0.7~2.7 拍/分,4.5 mg/日群で−0.8~

4.6 拍/分,6.75 mg/日群で 0.8~5.0 拍/分であった。収縮期血圧では,それぞれ−4.8~0.6 mmHg,

−2.0~4.4 mmHg,−4.3~7.7 mmHg であった。拡張期血圧では,それぞれ−4.0~−0.4 mmHg,−0.6

~3.3 mmHg,−2.1~4.4 mmHg であった。

本治験では,起立性低血圧の症状が認められた場合,又は座位収縮期血圧が 100 mmHg 以下

となった被験者において起立性低血圧の評価を行うこととした。その結果,座位収縮期血圧が

100 mmHg 以下となった被験者数は,ロチゴチン 2.25 mg/日群で 17 例,4.5 mg/日群で 8 例,

6.75 mg/日群で 11 例,プラセボ群で 10 例であったが,これらのうち,収縮期血圧において臥位

から立位への変化が 30 mmHg 以上低下した被験者は,認められなかった(資料番号

5.3.5.1-RLS01「12.5.1 血圧・脈拍数」参照)。

(c) 12 誘導心電図

心電図中央判読機関による判読結果では,用量漸増・維持期各時期及び用量漸減終了時にお

いて,ロチゴチン群とプラセボ群の変化量の差を評価すると,最も差が認められたのは心拍数

で 6.75 mg/日群の 5.8 拍/分(2 週後),RR 間隔で 6.75 mg/日群の−0.0762 s(2 週後),QT 間隔

で 4.5 mg/日群の−10.9 ms(6 週後),QTcB 間隔で 6.75 mg/日群の 6.3 ms(2 週後),QTcF 間隔

で 6.75 mg/日群の−2.9 ms(6 週後)であった。

投与開始後のいずれかの測定で,QTcB 間隔の投与前からの変化量が 30 ms 以上の増加を示し

た被験者数は,ロチゴチン 2.25 mg/日群で 6 例(10.5%),4.5 mg/日群で 6 例(10.3%),6.75 mg/

日群で 5 例(8.8%),プラセボ群で 4 例(6.9%)であり,変化量が 60 ms 以上の増加を示した

被験者数は 6.75 mg/日群で 1 例(1.8%)であった。QTcB 間隔が男性で 450 ms,女性で 470 ms

を超えた被験者は,2.25 mg/日群で 1 例(1.8%),4.5 mg/日群で 1 例(1.7%),6.75 mg/日群で

2 例(3.5%),プラセボ群で 2 例(3.4%)であり,500 ms 以上を示した被験者はいなかった。

QTcF 間隔の投与前からの変化量が 30 ms 以上の増加を示した被験者数は,4.5 mg/日群で 1

例(1.7%),6.75 mg/日群で 1 例(1.8%),プラセボ群で 2 例(3.4%)であり,変化量が 60 ms

以上の増加を示した被験者は認められなかった。QTcF 間隔が男性で 450 ms,女性で 470 ms を

超えた被験者は,みられなかった(資料番号 5.3.5.1-RLS01「12.5.2(2) 心電図中央判読機関で判

読された心電図」参照)。

(d) JESS

JESS 合計スコアのシフトテーブルを表 2.7.6.5.1-15 に示した。JESS 合計スコアが 10 点を超

えたものを「日中の過度の眠気」と定義した。

用量漸増・維持期終了時に 10 点超から 10 点以下に改善傾向を示した被験者は,ロチゴチン

2.25 mg/日群で 10 例,4.5 mg/日群で 12 例,6.75 mg/日群で 15 例,プラセボ群で 16 例(以下同

様の順番で記載)であった。一方,10 点以下から 10 点超に悪化傾向を示した被験者は,5 例,

5 例,6 例,3 例であった。これらの悪化傾向を示した被験者のうち,有害事象として傾眠が報

2.7.6 個々の試験のまとめ

1179

Page 212: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 003 試験

告されたのは,ロチゴチン 4.5 mg/日群の 2 例及び 6.75 mg/日群の 2 例であった。

表 2.7.6.5.1-15 JESS 合計スコア,シフトテーブル

≤ 10 10 < 計 ≤ 10 10 < 計 ≤ 10 10 < 計 ≤ 10 10 < 計

≤ 10 23 8 31 28 8 36 21 5 26 23 5 2810 < 10 16 26 8 14 22 10 20 30 13 17 30計 33 24 57 36 22 58 31 25 56 36 22 58≤ 10 24 5 29 29 7 36 15 7 22 23 5 2810 < 9 17 26 7 13 20 10 15 25 12 18 30計 33 22 55 36 20 56 25 22 47 35 23 58≤ 10 25 4 29 31 5 36 16 5 21 23 4 2710 < 11 14 25 10 10 20 10 13 23 13 16 29計 36 18 54 41 15 56 26 18 44 36 20 56≤ 10 25 4 29 31 5 36 17 4 21 24 3 2710 < 9 15 24 12 8 20 12 12 24 15 14 29計 34 19 53 43 13 56 29 16 45 39 17 56≤ 10 26 5 31 31 5 36 21 6 27 25 3 2810 < 10 16 26 12 10 22 15 15 30 16 14 30計 36 21 57 43 15 58 36 21 57 41 17 58≤ 10 25 4 29 33 3 36 18 3 21 23 3 2610 < 12 12 24 9 11 20 12 11 23 16 13 29計 37 16 53 42 14 56 30 14 44 39 16 55≤ 10 26 5 31 33 3 36 22 5 27 25 3 2810 < 13 13 26 9 13 22 15 15 30 16 14 30計 39 18 57 42 16 58 37 20 57 41 17 58

投与終了時

用量漸減終了時

投与後

ロチゴチン群プラセボ群

用量漸増・維持期

1週後

2週後

4週後

6週後

4.5 mg/日 6.75 mg/日

終了時

評価時期ベースライン 2.25 mg/日

<資料番号 5.3.5.1-RLS01:表 12.5-3 より作成>

2.7.6.5.1.5 薬物動態

薬物動態は,ロチゴチン群の薬物動態解析対象集団 38 例を対象とした。

血漿中ロチゴチン濃度の記述統計量を表 2.7.6.5.1-16 に示した。血漿中ロチゴチン濃度は,平均

値ではばらつきが大きいため中央値でみると,ロチゴチン 2.25 mg/日群,4.5 mg/日群,6.75 mg/

日群の順に,2 週後貼付剤除去直前が 182.0 pg/mL,253.0 pg/mL 及び 420.5 pg/mL であり,4 週後

貼付剤除去直前が153.5 pg/mL,311.5 pg/mL及び 422.5 pg/mLであり,6週後貼付剤除去直前が 157.0

pg/mL,310.0 pg/mL 及び 394.5 pg/mL と,実投与量の増加に伴い上昇した。いずれの用量群にお

いても 2 週後,4 週後,6 週後の血漿中ロチゴチン濃度はほぼ同程度であった。

ロチゴチン抱合体は血漿中ロチゴチン濃度と同様の傾向でありロチゴチンとロチゴチン抱合体

の比(ロチゴチン抱合体/ロチゴチン)はほぼ一定であった(資料番号 5.3.5.1-RLS01 表 14.2-13 参

照)。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1180

Page 213: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 003 試験

表 2.7.6.5.1-16 血漿中ロチゴチン濃度の記述統計量

時期

(貼付剤除去直前) 例数 平均値 標準偏差 最小値 中央値 最大値

2週後 12 370.7 709.6 78 182.0 26154週後 12 155.6 68.9 0 153.5 2446週後 11 158.4 68.5 81 157.0 3312週後 13 293.0 138.0 112 253.0 6094週後 14 365.8 275.8 0 311.5 10516週後 15 384.1 278.2 122 310.0 12622週後 8 436.1 185.1 204 420.5 6804週後 8 443.8 101.3 306 422.5 6286週後 8 435.0 108.5 328 394.5 660

記述統計量 (pg/mL)

2.25 mg/日

4.5 mg/日

6.75 mg/日

ロチゴチン群

<資料番号 5.3.5.1-RLS01:表 11.4-21 より作成>

2.7.6.5.1.6 全般的結論

• 主要評価項目である IRLS 合計スコアのベースラインから用量漸増・維持期終了時への変化

量において,線形対比検定により有意な用量線形性が示された(p < 0.001)。ただし,プ

ラセボ群との差は,6.75 mg/日群よりも 4.5 mg/日群の方が大きかった。

• 主要評価項目において,ロチゴチン 6.75 mg/日群及び 4.5 mg/日群でのプラセボ群との差の

95%信頼区間の上限が 0 を下回っていることから,これらの群におけるプラセボ群に対す

る優越性が示された。

• ドパミン受容体作動薬の薬理作用に関連して認められる悪心,嘔吐は,ロチゴチンのいず

れの用量群でもプラセボに比較して発現率が高く,用量が増加するに従い発現率が高かっ

たが,6.75 mg/日群で発現した悪心及び嘔吐のほとんどが用量漸増期 1 週目の 4.5 mg/日投

与時に発現していた(資料番号 5.3.5.1-RLS01「12.2.3.2 発現時期別有害事象」参照)。

• 傾眠及び頭痛の発現率は,4.5 mg/日群及び 6.75 mg/日群は同程度で,2.25 mg/日群は 4.5 mg/

日群及び 6.75 mg/日群より低かった。

• 用量漸増期 1 週目に認められた有害事象を曝露量ごとに検討したところ,初回用量は 4.5

mg/日より 2.25 mg/日で忍容性が良好であった(資料番号 5.3.5.1-RLS01「12.2.3.2 発現時期

別有害事象」参照)。

• ロチゴチン各投与群では重篤な有害事象及び高度な有害事象は認められず,6.75 mg/日まで

の用量範囲であれば,安全性に大きな問題がないことが示唆された。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1181

Page 214: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -003 試験

2.7.6.5.1.7 付録

表 2.7.6.5.1-17 有害事象

2.25mg/日 4.5mg/日 6.75mg/日器官別大分類 χ2検定 χ2検定 χ2検定

基本語 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 p値 p値 p値全事象 40 70.2 106 51 87.9 156 46 80.7 157 35 60.3 75 0.268 <0.001 0.017耳および迷路障害 1 1.8 1 2 3.4 2 3 5.3 3 0.311 0.154 0.077

回転性めまい 2 3.5 2 0.150耳鳴 1 1.8 1 1 1.7 1 1 1.8 1 0.311 0.315 0.311頭位性回転性めまい 1 1.7 1 0.315

眼障害 2 3.5 2 3 5.2 3 0.150 0.079光視症 2 3.4 2 0.154アレルギー性結膜炎 1 1.8 1 0.311眼充血 1 1.8 1 0.311結膜炎 1 1.7 1 0.315

胃腸障害 23 40.4 35 31 53.4 47 30 52.6 51 13 22.4 17 0.038 <0.001 <0.001悪心 19 33.3 19 25 43.1 29 27 47.4 35 8 13.8 10 0.013 <0.001 <0.001嘔吐 4 7.0 6 6 10.3 7 11 19.3 14 1 1.7 1 0.164 0.051 0.002便秘 2 3.5 2 3 5.2 3 0.150 0.079口内炎 1 1.8 1 3 5.2 4 0.311 0.079上腹部痛 2 3.5 2 1 1.7 1 2 3.4 2 0.986 0.559 0.157胃不快感 2 3.5 2 1 1.7 1 0.548 0.315 0.319消化不良 1 1.8 1 2 3.4 2 0.311 0.154下腹部痛 1 1.8 1 0.311下痢 1 1.7 1 1 1.8 1 0.315 0.311歯肉腫脹 1 1.8 1 0.311痔核 1 1.8 1 1 1.7 2 0.319 0.315 0.990胃炎 1 1.7 1 0.319 0.315 0.319

プラセボ群との比較

58例

プラセボ群6.75 mg/日

57例2.25 mg/日

57例4.5 mg/日

58例

ロチゴチン群

2.7.6 個々の試験のまとめ

1182

Page 215: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -003 試験

表 2.7.6.5.1-17 有害事象(続き)

2.25mg/日 4.5mg/日 6.75mg/日器官別大分類 χ2検定 χ2検定 χ2検定

基本語 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 p値 p値 p値全身障害および投与局所様態 19 33.3 24 24 41.4 35 25 43.9 39 15 25.9 17 0.380 0.077 0.043適用部位そう痒感 8 14.0 8 11 19.0 11 10 17.5 10 2 3.4 2 0.044 0.008 0.013適用部位反応 6 10.5 6 8 13.8 8 7 12.3 8 5 8.6 5 0.728 0.377 0.521適用部位紅斑 4 7.0 4 7 12.1 7 7 12.3 7 4 6.9 4 0.980 0.342 0.326倦怠感 2 3.5 2 2 3.4 2 4 7.0 4 2 3.4 2 0.986 1.000 0.389無力症 1 1.8 1 0.311胸部不快感 1 1.8 1 1 1.8 1 1 1.7 1 0.990 0.315 0.990不快感 1 1.8 1 0.311疲労 1 1.8 1 1 1.7 1 0.319 0.315 0.990異常感 1 1.8 1 1 1.8 1 0.311 0.311熱感 1 1.8 1 0.311発熱 1 1.8 2 1 1.7 1 0.319 0.315 0.990口渇 1 1.8 1 1 1.7 1 0.311 0.315適用部位湿疹 1 1.8 2 0.311適用部位変色 1 1.8 1 0.311適用部位疼痛 1 1.7 1 0.315適用部位発疹 1 1.7 1 0.315悪寒 1 1.7 1 0.315適用部位小水疱 1 1.7 1 0.315適用部位びらん 1 1.7 1 0.315適用部位痂皮 1 1.7 1 0.315粘膜乾燥 1 1.7 1 0.319 0.315 0.319

感染症および寄生虫症 13 22.8 14 15 25.9 15 15 26.3 20 16 27.6 19 0.555 0.834 0.878鼻咽頭炎 12 21.1 13 15 25.9 15 14 24.6 18 14 24.1 17 0.692 0.830 0.958涙嚢炎 1 1.8 1 0.311せつ 1 1.8 1 0.311麦粒腫 1 1.8 1 0.311気管支炎 1 1.7 1 0.319 0.315 0.319膀胱炎 1 1.7 1 0.319 0.315 0.319

プラセボ群との比較

58例

プラセボ群6.75 mg/日

57例2.25 mg/日

57例4.5 mg/日

58例

ロチゴチン群

2.7.6 個々の試験のまとめ

1183

Page 216: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -003 試験

表 2.7.6.5.1-17 有害事象(続き)

2.25mg/日 4.5mg/日 6.75mg/日器官別大分類 χ2検定 χ2検定 χ2検定

基本語 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 p値 p値 p値傷害,中毒および処置合併症 1 1.8 1 3 5.2 4 2 3.5 3 0.311 0.079 0.150

転倒・転落 1 1.8 1 0.311挫傷 1 1.7 1 1 1.8 1 0.315 0.311創傷 1 1.8 1 0.311皮膚裂傷 1 1.8 1 0.311節足動物刺傷 1 1.7 1 0.315背部損傷 1 1.7 1 0.315皮下血腫 1 1.7 1 0.315

臨床検査 1 1.8 1 4 6.9 6 3 5.3 4 5 8.6 7 0.098 0.729 0.479血中クレアチンホスホキナーゼ増加 1 1.8 1 3 5.2 3 1 1.7 1 0.990 0.309 0.319血圧低下 1 1.8 1 0.311血中トリグリセリド増加 1 1.8 1 0.311尿中ブドウ糖陽性 1 1.8 2 0.311血中カリウム減少 1 1.7 1 0.315γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加 1 1.7 1 1 1.7 1 0.319 1.000 0.319尿中血陽性 1 1.7 1 0.315アラニン・アミノトランスフェラーゼ増加 1 1.7 1 0.319 0.315 0.319アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加 1 1.7 1 0.319 0.315 0.319血中尿素増加 1 1.7 1 0.319 0.315 0.319心電図異常 1 1.7 1 0.319 0.315 0.319尿量減少 1 1.7 1 0.319 0.315 0.319

代謝および栄養障害 1 1.8 1 2 3.4 2 4 7.0 4 1 1.7 1 0.990 0.559 0.164食欲不振 1 1.8 1 1 1.7 1 4 7.0 4 0.311 0.315 0.040食欲減退 1 1.7 1 0.315耐糖能障害 1 1.7 1 0.319 0.315 0.319

プラセボ群との比較

58例

プラセボ群6.75 mg/日

57例2.25 mg/日

57例4.5 mg/日

58例

ロチゴチン群

2.7.6 個々の試験のまとめ

1184

Page 217: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -003 試験

表 2.7.6.5.1-17 有害事象(続き)

2.25mg/日 4.5mg/日 6.75mg/日器官別大分類 χ2検定 χ2検定 χ2検定

基本語 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 p値 p値 p値筋骨格系および結合組織障害 3 5.3 5 3 5.2 3 3 5.3 3 3 5.2 3 0.983 1.000 0.983

関節痛 2 3.4 2 2 3.5 2 0.154 0.150関節炎 1 1.8 1 0.311背部痛 1 1.8 1 2 3.4 2 0.569 0.154 0.157筋骨格痛 1 1.8 1 0.311筋肉痛 1 1.8 1 0.311筋骨格硬直 1 1.8 1 1 1.7 1 0.990 0.315 0.319筋骨格不快感 1 1.8 1 0.311四肢痛 1 1.7 1 0.315

神経系障害 7 12.3 7 14 24.1 20 7 12.3 8 1 1.7 2 0.026 <0.001 0.026頭痛 3 5.3 3 11 19.0 13 5 8.8 6 1 1.7 2 0.300 0.002 0.089浮動性めまい 2 3.5 2 4 6.9 5 2 3.5 2 0.150 0.042 0.150筋痙直 1 1.8 1 0.311緊張性頭痛 1 1.8 1 0.311意識レベルの低下 1 1.7 1 0.315体位性めまい 1 1.7 1 0.315

精神障害 6 10.5 6 11 19.0 13 13 22.8 14 3 5.2 3 0.285 0.023 0.006傾眠 6 10.5 6 11 19.0 13 12 21.1 12 3 5.2 3 0.285 0.023 0.011不眠症 2 3.5 2 0.150

腎および尿路障害 1 1.7 1 1 1.8 1 0.315 0.311排尿困難 1 1.8 1 0.311夜間頻尿 1 1.7 1 0.315

生殖系および乳房障害 1 1.8 1 2 3.4 2 3 5.3 3 2 3.4 2 0.569 1.000 0.633不規則月経 1 1.8 1 2 3.4 2 0.311 0.154月経困難症 1 1.8 1 0.311性機能不全 1 1.8 1 0.311男性生殖器障害 1 1.8 1 0.311月経過多 1 1.7 1 0.319 0.315 0.319月経障害 1 1.7 1 0.319 0.315 0.319

プラセボ群との比較

58例

プラセボ群6.75 mg/日

57例2.25 mg/日

57例4.5 mg/日

58例

ロチゴチン群

2.7.6 個々の試験のまとめ

1185

Page 218: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -003 試験

表 2.7.6.5.1-17 有害事象(続き)

2.25mg/日 4.5mg/日 6.75mg/日器官別大分類 χ2検定 χ2検定 χ2検定

基本語 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 p値 p値 p値呼吸器,胸郭および縦隔障害 3 5.3 3 2 3.4 2 3 5.3 3 0.077 0.154 0.077

喘息 1 1.8 1 0.311アレルギー性鼻炎 1 1.8 1 0.311鼻漏 1 1.8 1 0.311上気道の炎症 1 1.7 1 1 1.8 1 0.315 0.311咽頭障害 1 1.8 1 0.311口腔咽頭痛 1 1.8 1 0.311鼻出血 1 1.7 1 0.315

皮膚および皮下組織障害 4 7.0 4 1 1.8 1 4 6.9 4 0.980 0.042 0.176多汗症 3 5.3 3 2 3.4 2 0.633 0.154 0.157湿疹 1 1.8 1 1 1.8 1 0.311 0.311ざ瘡 1 1.7 1 0.319 0.315 0.319発疹 1 1.7 1 0.319 0.315 0.319

血管障害 1 1.8 1 1 1.7 1 0.311 0.315ほてり 1 1.8 1 1 1.7 1 0.311 0.315

プラセボ群との比較

58例

プラセボ群6.75 mg/日

57例2.25 mg/日

57例4.5 mg/日

58例

ロチゴチン群

空欄は 0 例

MedDRA/J Ver.11.1 <資料番号 5.3.5.1-RLS01:表 14.3-2 より抜粋>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1186

Page 219: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -003 試験

表 2.7.6.5.1-18 副作用

2.25mg/日 4.5mg/日 6.75mg/日器官別大分類 χ2検定 χ2検定 χ2検定

基本語 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 p値 p値 p値全事象 33 57.9 78 46 79.3 120 41 71.9 123 26 44.8 49 0.161 <0.001 0.003耳および迷路障害 1 1.8 1 1 1.7 1 3 5.3 3 0.311 0.315 0.077回転性めまい 2 3.5 2 0.150耳鳴 1 1.8 1 1 1.8 1 0.311 0.311頭位性回転性めまい 1 1.7 1 0.315

眼障害 2 3.4 2 0.154光視症 2 3.4 2 0.154

胃腸障害 23 40.4 33 30 51.7 43 29 50.9 50 11 19.0 14 0.012 <0.001 <0.001悪心 19 33.3 19 25 43.1 29 27 47.4 35 8 13.8 10 0.013 <0.001 <0.001嘔吐 4 7.0 6 6 10.3 7 11 19.3 14 1 1.7 1 0.164 0.051 0.002便秘 2 3.5 2 3 5.2 3 0.150 0.079上腹部痛 2 3.5 2 1 1.7 1 2 3.4 2 0.986 0.559 0.157胃不快感 2 3.5 2 1 1.7 1 0.548 0.315 0.319消化不良 1 1.8 1 2 3.4 2 0.311 0.154下腹部痛 1 1.8 1 0.311下痢 1 1.8 1 0.311口内炎 1 1.7 1 0.315

全身障害および投与局所様態 19 33.3 24 24 41.4 34 25 43.9 39 13 22.4 15 0.191 0.028 0.015適用部位そう痒感 8 14.0 8 11 19.0 11 10 17.5 10 2 3.4 2 0.044 0.008 0.013適用部位反応 6 10.5 6 8 13.8 8 7 12.3 8 5 8.6 5 0.728 0.377 0.521適用部位紅斑 4 7.0 4 7 12.1 7 7 12.3 7 4 6.9 4 0.980 0.342 0.326倦怠感 2 3.5 2 2 3.4 2 4 7.0 4 2 3.4 2 0.986 1.000 0.389無力症 1 1.8 1 0.311胸部不快感 1 1.8 1 1 1.8 1 0.311 0.311不快感 1 1.8 1 0.311疲労 1 1.8 1 1 1.7 1 0.319 0.315 0.990異常感 1 1.8 1 1 1.8 1 0.311 0.311熱感 1 1.8 1 0.311発熱 1 1.8 2 0.311

プラセボ群との比較

58例

プラセボ群6.75 mg/日

57例2.25 mg/日

57例4.5 mg/日

58例

ロチゴチン群

2.7.6 個々の試験のまとめ

1187

Page 220: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -003 試験

表 2.7.6.5.1-18 副作用(続き)

2.25mg/日 4.5mg/日 6.75mg/日器官別大分類 χ2検定 χ2検定 χ2検定

基本語 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 p値 p値 p値口渇 1 1.8 1 1 1.7 1 0.311 0.315適用部位湿疹 1 1.8 2 0.311適用部位変色 1 1.8 1 0.311適用部位疼痛 1 1.7 1 0.315悪寒 1 1.7 1 0.315適用部位小水疱 1 1.7 1 0.315適用部位びらん 1 1.7 1 0.315適用部位痂皮 1 1.7 1 0.315粘膜乾燥 1 1.7 1 0.319 0.315 0.319

感染症および寄生虫症 1 1.7 1 0.319 0.315 0.319鼻咽頭炎 1 1.7 1 0.319 0.315 0.319

傷害,中毒および処置合併症 1 1.8 1 0.311転倒・転落 1 1.8 1 0.311

臨床検査 1 1.7 1 1 1.8 2 4 6.9 6 0.044 0.170 0.176尿中ブドウ糖陽性 1 1.8 2 0.311γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加 1 1.7 1 1 1.7 1 0.319 1.000 0.319アラニン・アミノトランスフェラーゼ増加 1 1.7 1 0.319 0.315 0.319アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加 1 1.7 1 0.319 0.315 0.319血中クレアチンホスホキナーゼ増加 1 1.7 1 0.319 0.315 0.319血中尿素増加 1 1.7 1 0.319 0.315 0.319心電図異常 1 1.7 1 0.319 0.315 0.319

代謝および栄養障害 1 1.8 1 2 3.4 2 4 7.0 4 1 1.7 1 0.990 0.559 0.164食欲不振 1 1.8 1 1 1.7 1 4 7.0 4 0.311 0.315 0.040食欲減退 1 1.7 1 0.315耐糖能障害 1 1.7 1 0.319 0.315 0.319

筋骨格系および結合組織障害 2 3.5 2 2 3.4 2 0.986 0.154 0.157筋骨格痛 1 1.8 1 0.311筋骨格不快感 1 1.8 1 0.311背部痛 1 1.7 1 0.319 0.315 0.319筋骨格硬直 1 1.7 1 0.319 0.315 0.319

プラセボ群との比較

58例

プラセボ群6.75 mg/日

57例2.25 mg/日

57例4.5 mg/日

58例

ロチゴチン群

2.7.6 個々の試験のまとめ

1188

Page 221: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -003 試験

表 2.7.6.5.1-18 副作用(続き)

2.25mg/日 4.5mg/日 6.75mg/日器官別大分類 χ2検定 χ2検定 χ2検定

基本語 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 p値 p値 p値神経系障害 7 12.3 7 14 24.1 20 6 10.5 7 1 1.7 2 0.026 <0.001 0.048頭痛 3 5.3 3 11 19.0 13 4 7.0 5 1 1.7 2 0.300 0.002 0.164浮動性めまい 2 3.5 2 4 6.9 5 2 3.5 2 0.150 0.042 0.150筋痙直 1 1.8 1 0.311緊張性頭痛 1 1.8 1 0.311意識レベルの低下 1 1.7 1 0.315体位性めまい 1 1.7 1 0.315

精神障害 4 7.0 4 11 19.0 13 13 22.8 14 3 5.2 3 0.679 0.023 0.006傾眠 4 7.0 4 11 19.0 13 12 21.1 12 3 5.2 3 0.679 0.023 0.011不眠症 2 3.5 2 0.150

腎および尿路障害 1 1.7 1 1 1.8 1 0.315 0.311排尿困難 1 1.8 1 0.311夜間頻尿 1 1.7 1 0.315

生殖系および乳房障害 1 1.8 1 2 3.4 2 1 1.8 1 2 3.4 2 0.569 1.000 0.569不規則月経 1 1.8 1 2 3.4 2 0.311 0.154性機能不全 1 1.8 1 0.311月経過多 1 1.7 1 0.319 0.315 0.319月経障害 1 1.7 1 0.319 0.315 0.319

呼吸器,胸郭および縦隔障害 1 1.8 1 0.311咽頭障害 1 1.8 1 0.311

皮膚および皮下組織障害 4 7.0 4 3 5.2 3 0.679 0.079 0.082多汗症 3 5.3 3 2 3.4 2 0.633 0.154 0.157湿疹 1 1.8 1 0.311発疹 1 1.7 1 0.319 0.315 0.319

血管障害 1 1.8 1 1 1.7 1 0.311 0.315ほてり 1 1.8 1 1 1.7 1 0.311 0.315

プラセボ群との比較

58例

プラセボ群6.75 mg/日

57例2.25 mg/日

57例4.5 mg/日

58例

ロチゴチン群

空欄は 0 例,MedDRA/J Ver.11.1 因果関係の判定基準:治験薬との関連性を「関連なし」,「関連あるかもしれない」,「関連あり」の 3 分類で判定した。「関連あるかもしれない」,「関連あり」と判定

されたものを副作用とした。<資料番号 5.3.5.1-RLS01:表 14.3-4 より抜粋>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1189

Page 222: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -003 試験

表 2.7.6.5.1-19 投与中止に至った有害事象の一覧表 治験実施医療機関 転帰

被験者番号 性別 用語集に基づく基本語

投与開始日 症例報告書記載用語 発現日時 重篤度 治験薬との因果関係a

投与群 投与終了日 年齢 発現時期 [器官別大分類] 発現までの日数 持続日数 重症度 因果関係の判断理由

ロチゴチン 0290004 女性 用量漸増期 悪心 20 / / 13:00 回復 非重篤 中止 関連あるかもしれない

2.25 mg/日 20 / 悪心 0 20 12:00 中等度 あり

20 / 55 胃腸障害 37

ロチゴチン 0320003 女性 用量漸増期 嘔吐 20 / / 回復 非重篤 中止 関連あるかもしれない

2.25 mg/日 20 / 嘔吐 0 20 中等度 あり

20 / 31 胃腸障害 2

頭痛 20 / / 回復 非重篤 中止 関連あるかもしれない

頭痛 0 20 中等度 あり

神経系障害 7

耳鳴 20 / / 回復 非重篤 中止 関連あるかもしれない

耳鳴り 1 20 軽度 なし

11

ロチゴチン 0110003 女性 用量漸増期 浮動性めまい 20 / / 03:00 回復 非重篤 中止 関連あり

4.5 mg/日 20 / めまい 1 20 12:00 中等度 なし

20 / 57 神経系障害 0

悪心 20 / / 03:00 回復 非重篤 中止 関連あり

吐き気 1 20 12:00 中等度 なし

胃腸障害 0

耳および迷路障害

服薬との時間的関係がみられるため

服薬との時間的関係がみられるため

回復日時/転帰確認日/死亡日

治験薬投与に対する措置

新たな治療の有無

2.7.6 個々の試験のまとめ

1190

Page 223: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -003 試験

表 2.7.6.5.1-19 投与中止に至った有害事象の一覧表(続き) 治験実施医療機関 転帰

被験者番号 性別 用語集に基づく基本語

投与開始日 症例報告書記載用語 発現日時 重篤度 治験薬との因果関係a

投与群 投与終了日 年齢 発現時期 [器官別大分類] 発現までの日数 持続日数 重症度 因果関係の判断理由

ロチゴチン 0020002 女性 用量漸増期 嘔吐 20 / / 03:30 回復 非重篤 中止 関連あり

6.75 mg/日 20 / 嘔吐 1 20 中等度 あり

20 / 44 胃腸障害 0

ロチゴチン 0050007 女性 用量漸増期 頭痛 20 / / 回復 非重篤 中止 関連あり

6.75 mg/日 20 / 頭痛 1 20 軽度 なし

20 / 49 神経系障害 1

ロチゴチン 0130002 男性 用量漸増期 悪心 20 / / 回復 非重篤 中止 関連あるかもしれない

6.75 mg/日 20 / 嘔気 11 20 軽度 なし

20 / 45 胃腸障害 19

ロチゴチン 0220002 女性 用量漸増期 適用部位そう痒感 20 / / 17:00 回復 非重篤 中止 関連あり

6.75 mg/日 20 / 適用部位そうよう感 0 20 22:30 軽度 なし

20 / 65 0

悪心 20 / / 19:00 回復 非重篤 中止 関連あり

嘔気 0 20 06:00 軽度 なし

胃腸障害 1

下痢 20 / / 22:00 回復 非重篤 中止 関連あり

下痢 0 20 06:00 軽度 なし

胃腸障害 1

全身障害および投与局所様態

回復日時/転帰確認日/死亡日

治験薬投与に対する措置

新たな治療の有無

2.7.6 個々の試験のまとめ

1191

Page 224: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -003 試験

表 2.7.6.5.1-19 投与中止に至った有害事象の一覧表(続き) 治験実施医療機関 転帰

被験者番号 性別 用語集に基づく基本語

投与開始日 症例報告書記載用語 発現日時 重篤度 治験薬との因果関係a

投与群 投与終了日 年齢 発現時期 [器官別大分類] 発現までの日数 持続日数 重症度 因果関係の判断理由

ロチゴチン 0240003 男性 用量漸増期 食欲不振 20 / / 15:40 回復 非重篤 中止 関連あるかもしれない

6.75 mg/日 20 / 食欲不振 8 20 軽度 なし

20 / 61 代謝および栄養障害 2

胸部不快感 20 / / 15:40 回復 非重篤 中止 関連あるかもしれない

胸苦しさ 8 20 軽度 なし

2

倦怠感 20 / / 15:40 回復 非重篤 中止 関連あるかもしれない

倦怠感 8 20 軽度 なし

2

ロチゴチン 0330004 男性 用量漸増期 頭痛 20 / 06:30 回復 非重篤 中止 関連あり

6.75 mg/日 20 / / 頭痛 3 20 中等度 あり

20 / / 45 神経系障害 14

全身障害および投与局所様態

全身障害および投与局所様態

回復日時/転帰確認日/死亡日

治験薬投与に対する措置

新たな治療の有無

2.7.6 個々の試験のまとめ

1192

Page 225: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -003 試験

表 2.7.6.5.1-19 投与中止に至った有害事象の一覧表(続き) 治験実施医療機関 転帰

被験者番号 性別 用語集に基づく基本語

投与開始日 症例報告書記載用語 発現日時 重篤度 治験薬との因果関係a

投与群 投与終了日 年齢 発現時期 [器官別大分類] 発現までの日数 持続日数 重症度 因果関係の判断理由

ロチゴチン 0330006 男性 用量維持期 頭痛 20 / / 14:00 回復 非重篤 中止 関連あり

6.75 mg/日 20 頭痛 15 20 中等度 あり

20 51 神経系障害 32

倦怠感 20 / / 14:00 回復 非重篤 中止 関連あり

倦怠感 15 20 軽度 なし

32

傾眠 20 / / 14:00 回復 非重篤 中止 関連あり

眠気 15 20 軽度 なし

精神障害 32

上気道の炎症 20 / / 回復 非重篤 中止 関連なし

急性上気道炎 22 20 中等度 あり

25

ロチゴチン 0350003 女性 用量漸増期 無力症 20 / / 回復 非重篤 中止 関連あり

6.75 mg/日 20 / 全身脱力感 0 20 軽度 なし

20 / 57 1

悪心 20 / / 回復 非重篤 中止 関連あり

嘔気 0 20 軽度 なし

胃腸障害 1

シュノーケリングで体を冷やし風邪をひいたため呼吸器,胸郭および縦隔障害

全身障害および投与局所様態

全身障害および投与局所様態

回復日時/転帰確認日/死亡日

治験薬投与に対する措置

新たな治療の有無

2.7.6 個々の試験のまとめ

1193

Page 226: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -003 試験

表 2.7.6.5.1-19 投与中止に至った有害事象の一覧表(続き) 治験実施医療機関 転帰

被験者番号 性別 用語集に基づく基本語

投与開始日 症例報告書記載用語 発現日時 重篤度 治験薬との因果関係a

投与群 投与終了日 年齢 発現時期 [器官別大分類] 発現までの日数 持続日数 重症度 因果関係の判断理由

ロチゴチン 0400010 女性 用量漸増期 嘔吐 20 / / 00:30 回復 非重篤 中止 関連あり

6.75 mg/日 20 / 嘔吐 1 20 03:30 中等度 あり

20 / 67 胃腸障害 0

回復日時/転帰確認日/死亡日

治験薬投与に対する措置

新たな治療の有無

a 治験責任医師による因果関係判定及び判断理由 MedDRA/J Ver.11.1 <資料番号 5.3.5.1-RLS01:表 14.3-30, 16.2.5 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1194

Page 227: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 001 試験

2.7.6.5.2 RLS 患者を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験(日本人:243- 001 試

験,資料番号 5.3.5.1-RLS02,評価資料)

2.7.6.5.2.1 治験方法の概略

項目 内容

目的 RLS 患者を対象として,ロチゴチン 4.5 及び 6.75 mg/日の用量における 1

日 1 回反復経皮投与時(用量漸増・維持期間 13 週間)の有効性及び安全

性を多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照並行 3 群間比較試験によ

り検討する。主要評価項目である IRLS 合計スコアの変化量におけるプラ

セボに対する優越性を検証する。

治験デザイン 多施設,二重盲検,無作為化,プラセボ対照,並行 3 群間比較試験

対象 対象:特発性 RLS 患者(Idiopathic Restless Legs Syndrome)

選択基準:

1) 同意取得時の年齢が 20 歳以上 80 歳未満で,同意能力のある患者

2) IRLSSG/NIH criteriaによる以下の4項目の診断基準をすべて満たす

ことにより,RLS と診断された患者

a) 脚を動かしたいという強い欲求が存在し,また,多くの場合,

その欲求が不快な下肢の異常感覚に伴って生じる,又は異常感

覚が原因となって起こること(An urge to move legs, usually

accompanied or caused by uncomfortable and unpleasant sensations

in the legs)

b) 脚を動かしたいという強い欲求や異常感覚が,安静にして,静

かに横になったり座ったりしている状態で始まる,又は増悪す

ること(The urge to move or unpleasant sensations begin or worsen

during periods of rest or inactivity such as lying or sitting)

c) 脚を動かしたいという強い欲求や異常感覚が,歩いたり,脚を

のばすなどの運動によって,少なくとも運動を続けている間

は,完全に又は部分的に改善すること(The urge to move or

unpleasant sensations are partially or totally relieved by movement,

such as walking or stretching, at least as long as the activity

continues)

d) 脚を動かしたいという強い欲求や異常感覚が,日中より夕方・

夜間に増強する,又は夕方・夜間のみに起こること(The urge to

move or unpleasant sensations are worse in the evening or night than

during the day or only occur in the evening or night)

3) RLS 治療について,以下のいずれかに該当する患者

• 過去に RLS の治療を受けていない患者

• 過去に RLS の治療を受けた場合,L-dopa 又はドパミン受容体作

2.7.6 個々の試験のまとめ

1195

Page 228: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 001 試験

項目 内容

動薬に効果が認められた患者(その他の RLS 治療薬については

反応性を問わない)

4) 投与開始前の IRLS 合計スコアが 15 以上である患者

5) 投与開始前 2 週のうち,いずれの週においても夕方・夜間に RLS

症状が少なくとも 2 日以上認められた患者

6) 後観察終了時又は治験薬投与終了 1 週後まで,患者本人及びパー

トナーの避妊が実施できる患者

除外基準:

1) 過去にロチゴチンの治験に参加し,治験薬の投与を受けた患者

2) 二次性 RLS 患者[腎不全(尿毒症),鉄欠乏a,薬剤性b,妊娠な

ど]

3) 睡眠時無呼吸症候群c,ナルコレプシー,睡眠発作・突発的睡眠な

どの睡眠障害が認められる患者及びこれらの疾患が疑われる患

者,又は既往のある患者

4) RLS 症状に影響を及ぼす疾患又は症状,例えば多発性神経障害(糖

尿病性神経障害を含む),アカシジア,跛行,静脈瘤,筋線維束

収縮,下肢痛及び足趾の不随意運動,神経根障害,葉酸欠乏症な

どを合併する患者

5) パーキンソン病,認知症,進行性核上性麻痺,多系統萎縮症,ハ

ンチントン舞踏病,筋萎縮性側索硬化症,アルツハイマー病など

の中枢神経系疾患を合併している患者

6) スクリーニング検査又は投与開始前検査において錯乱,幻覚,妄

想,興奮などの精神症状を有する患者,せん妄,強迫性障害,衝

動制御障害などの行動異常のある患者

7) スクリーニング検査において収縮期血圧の臥位から立位の低下が

30 mmHg 以上認められた患者,又は治験薬投与開始時に起立性低

血圧のある患者

8) てんかん及び痙攣などの既往のある患者

9) 重篤な心疾患や不整脈の合併又は既往歴(例えば,NYHA 心機能

分類クラスⅢ又はクラスⅣのうっ血性心不全,2 度又は 3 度房室ブ

ロック,完全左脚ブロック,洞不全症候群,心室細動,スクリー

a 以下を基準とする。

血清鉄:男性 50 μg/dL 未満,女性 40 μg/d 未満,フェリチン:男性 18.6 ng/mL 未満,女性 12.0 ng/mL 未満 b ドパミン受容体拮抗薬,抗精神病薬(薬効分類 117),抗ヒスタミン薬(薬効分類 441,449),非ステロイド

系消炎鎮痛薬などの服用により RLS 症状が認められた患者。 c 過去に終夜ポリグラフ検査を行った経験のある患者では,その検査時の AHI が 15 を超える患者,又は大きな

いびきや日中の過度の眠気を自他覚症状として,睡眠中の呼吸停止を指摘されたことがある患者。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1196

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243- 001 試験

項目 内容

ニング検査 12 ヵ月以内の心筋梗塞の既往歴及び狭心症の合併)が

ある患者

10) クラスⅠa 抗不整脈薬(キニジン,プロカインアミドなど),クラ

スⅢ抗不整脈薬(アミオダロン,ソタロールなど)を投与中の不

整脈の患者

11) スクリーニング検査及び投与開始前検査において重篤な心電図異

常がある患者

スクリーニング検査において QTc 間隔が 2 回の測定値共に 450 ms

を超える患者

投与開始前検査において QTc 間隔の 2 回測定の平均値が女性 470

ms,男性 450 ms を超える患者

12) 先天性 QT 延長症候群の患者

13) スクリーニング検査において K が 3.5 mEq/L 未満の患者

14) スクリーニング検査において総ビリルビンが 3.0 mg/dL 以上,又は

AST(GOT),ALT(GPT)が臨床検査測定機関における基準値の

2.5 倍以上(又は 100 IU/L 以上)の患者

15) スクリーニング検査において BUN が 30 mg/dL 以上,又は血清ク

レアチニンが 2.0 mg/dL 以上の患者

16) 貼付剤などの外用剤に対してアレルギーの既往がある患者

17) 妊娠中,授乳中又は治験期間中に妊娠を希望している患者

18) アルコール常飲者d,過剰喫煙者e

19) 夜勤などのシフト制の仕事に従事する患者,その他勤務環境など

により一定の睡眠時間の確保が困難な患者

20) 自動車の運転を主たる業務とする職業に従事する患者,機械の操

作,高所作業など危険を伴う職業に従事する患者

21) 自己免疫疾患,慢性活動性肝炎,又は後天性免疫不全症の患者

22) スクリーニング検査前 12 ヵ月以内に悪性新生物の既往/合併のあ

る患者又は治療を受けた患者

23) 患者日誌を適切に記載できない患者

24) 治験薬投与開始前 12 週間以内に他の治験薬の投与を受けた患者

25) その他,治験責任医師が対象として不適切と判断した患者

d アルコール 1 日の平均的摂取量が 60 g/日(日本酒 3 合,ビール中瓶 3 本,ウィスキーダブル 3 杯)で,300 g/

週を超える患者。 e 喫煙摂取量が 1 日 30 本を超える患者。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1197

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243- 001 試験

項目 内容

使用薬剤,ロット番

被験薬:

ロチゴチン貼付剤 2.25 mg(5 cm2):

対照薬:

ロチゴチン貼付剤 2.25 mg(5 cm2)と外観上識別不能な有効成分を含ま

ないプラセボ貼付剤:

用量及び投与方法 治験スケジュールを表 2.7.6.5.2-1,投与スケジュールを表 2.7.6.5.2-2 に

示した。

治験薬は 1 日 1 回(24 時間)貼付した。

治験薬投与期間は標準 5 週間の用量漸増期(維持用量決定までの期間),

標準 8 週間の用量維持期(維持用量決定後の期間)からなる 13 週間の用

量漸増・維持期及び最大 1 週間の用量漸減期から構成された。用量漸増

期は,いずれの投与群においても 2.25 mg/日(又は該当するプラセボ)

から開始し,投与開始 1 週目の投与終了後に 2.25 mg/日から 4.5 mg/日(又

は該当するプラセボ)へ,投与開始 3 週目の投与終了後に最大維持用量

である 6.75 mg/日(又は該当するプラセボ)へ漸増し,投与開始 5 週目

の投与終了後に維持用量を決定することを標準とした。4.5 mg/日又は

6.75 mg/日への増量後,有害事象により減量が必要と判断された場合は,

1 回のみ減量を許容した。維持用量決定後は,増量及び減量は許容せず,

有害事象の発現などにより用量変更が必要になった場合は中止すること

とした。

用量漸減期は最大 1 週間とし,用量漸減終了時には 2.25 mg/日(又は該

当するプラセボ)を貼付して来院させた。なお,中止時の場合も原則と

して同様に漸減することとした。

用量の設定根拠 初回用量:

243- -003 試験の安全性評価において,初回曝露量として 2.25 mg/日は

4.5 mg/日に比較して忍容性が高く,本治験でも初回用量は 2.25 mg/日が

妥当と考えられた。

標準的維持用量:

243- -003 試験の有効性主要評価項目である IRLS 合計スコアのベース

ラインから用量漸増・維持期終了時の変化量において,4.5 mg/日群及び

6.75 mg/日群はプラセボに対する優越性が示された。ただし,プラセボ群

との差は 6.75 mg/日群よりも 4.5 mg/日群の方が大きかったため,その理

由を IRLS 合計スコアの変化量のサブグループ解析を用いて検討した。そ

の結果,RLS 重症度が高い患者及び RLS 症状の発現頻度の非常に高い患

者では,6.75 mg/日の必要性が示唆された。

以上のことから,ロチゴチンの RLS における標準的維持用量は 4.5 mg/

日,重症度が高い患者及び RLS 症状の発現頻度の非常に高い患者には

2.7.6 個々の試験のまとめ

1198

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243- 001 試験

項目 内容

6.75 mg/日まで増量する必要性があると考えられた。

最大維持用量:

243- 003 試験において,4.5 mg/日と共にプラセボに対する優越性が検

証された 6.75 mg/日を最大維持用量として設定した。

増量幅/増量間隔:

243- 003 試験において,用量の増加に伴い増加した有害事象は悪心及

び嘔吐であったが,これらの有害事象のほとんどは投与開始 1 週目に認

められており,4.5 mg/日から 6.75 mg/日への増量により認められたもの

ではないことから,増量幅を 2.25 mg と設定することは問題ないと考え

た。

増量間隔については,243- -003 試験において 2.25 mg/日はプラセボに

対する差が小さく,有効用量とは言えないことから,2.25 mg/日から 4.5

mg/日への増量は 1 週間で実施することとした。一方,有効用量と考えら

れる 4.5 mg/日に到達した後,曝露早期の消化器症状に考慮して緩徐に増

量することが望ましいと考え,増量間隔を 2 週間と設定した。

投与期間 用量漸増・維持期:13 週間

用量漸減期間:最大 1 週間

症例数 計画時:

最大解析対象集団として 240 例(ロチゴチン 4.5 mg/日群 80 例,6.75 mg/

日群 80 例,プラセボ群 80 例)

解析時:

治験薬投与例 284 例(ロチゴチン 4.5 mg/日群 95 例,6.75 mg/日群 94 例,

プラセボ群 95 例)

症例数の設定根拠 ロチゴチンのプラセボに対する差については,243- -003 試験における

プラセボとロチゴチン 4.5 mg/日及び 6.75 mg/日の差がそれぞれ 4.5,4.0

であったことより,4.5 と仮定した。また,IRLS 合計スコアの変化量の

標準偏差については,243- -003 試験における標準偏差がプラセボ 7.3,

4.5 mg/日 7.2,6.75 mg/日 8.8 であったことより,8.5 又は 9.0 と仮定した。

各群の症例数を 80 例とし,標準偏差が 8.5 の場合,閉手順における検出

力は 0.835,標準偏差が 9.0 の場合,閉手順における検出力は 0.778 とな

り,閉手順における検出力が約 80%以上確保できることから,目標症例

数を 240 例とした。

主な併用薬の規定 併用禁止薬:

以下に示した有効性評価項目に影響を与えると考えられる薬剤,ロチゴ

チンの安全性評価に重大な影響を与えると考えられる薬剤については,

治験薬投与開始日を含めて 14 日前(ただし,カベルゴリンは 28 日前)

から用量漸増・維持期終了時までの間,使用を禁止した。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1199

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243- 001 試験

項目 内容

1) RLS の症状に影響があると思われる薬剤

a) パーキンソン病治療薬(薬効分類 116):L-dopa 製剤,MAO-B

阻害剤(セレギリン),COMT 阻害剤(エンタカポン),ドパ

ミン受容体作動薬,アマンタジン,ゾニサミドなど

b) 精神神経用薬(薬効分類 117)

c) 催眠鎮静剤,抗不安剤(薬効分類 112)

d) 抗てんかん薬(薬効分類 113)

e) オピオイド系薬剤(薬効分類 811,812,821)

f) ドパミン受容体拮抗性消化器官用剤:スルピリド製剤,メトク

ロプラミド製剤,リンゴ酸クレボプリド製剤など(ドンペリド

ンは除く)

g) 鉄剤(薬効分類 322 の一部,サプリメントfを含む)

h) 抗ヒスタミン剤(点鼻薬以外の軟膏など外用剤は除く)

• 薬効分類 441(ドリエル®などの一般用医薬品を含む)

• 薬効分類 449(フェキソフェナジン,ロラタジンを除く)

• 薬効分類 132(クロモグリク酸ナトリウム,フマル酸ケト

チフェン,レボカバスチン)

i) その他の中枢神経系用薬(薬効分類 119)

j) オピオイド様作用のある薬剤:ブプレノルフィン製剤,ブトル

ファノール製剤など(薬効分類 114 の一部)

k) クロニジン(カタプレス®など)(薬効分類 214 の一部)

l) トリプタン系片頭痛治療薬(薬効分類 216 の一部)

m) マグネシウム製剤(サプリメントを含む)

n) 他の治験薬

2) 単剤で顕著な QT 延長作用のある薬剤

a) クラスⅠa 抗不整脈薬:キニジン,プロカインアミドなど

b) クラスⅢ抗不整脈薬:アミオダロン,ソタロールなど

併用制限薬:

以下に示す薬剤は,治験薬投与開始日を含めて 14 日前から用量漸増・維

持期終了時まで用法・用量の変更をしない場合は,併用可能とした。ま

た,投与開始後から用量漸増・維持期終了時まで新規使用は禁止した。

1) フェキソフェナジン,ロラタジン

2) ビタミン B12 及び葉酸(サプリメントを含む)

f 特定保健用食品及び栄養機能食品を含む(以下同様)。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1200

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243- 001 試験

項目 内容

使用制限する飲食物及び嗜好品:

治験薬投与開始前から用量漸増・維持期終了時まで,嗜好習慣(カフェ

イン,喫煙及びアルコール飲料)を変えないよう被験者に指導した。

評価項目

評価基準

有効性:

主要評価項目:

• IRLS 合計スコアのベースラインから用量漸増・維持期 13 週目へ

の変化量

副次的評価項目:

1) CGI 改善度

2) PGI 改善度

3) PSQI

4) IRLS 各項目

安全性:

1) 有害事象

2) 臨床検査

3) 適用部位反応

4) 血圧・脈拍

5) 12 誘導心電図

6) JESS

7) CES-D

8) 身体的検査及び神経学的検査

9) 強迫性障害・衝動制御障害調査

薬物動態:

1) 血漿中薬物濃度[ロチゴチン及びその代謝物(ロチゴチン抱合体)]

2) 用量と血漿中薬物濃度[ロチゴチン及びその代謝物(ロチゴチン

抱合体)]との関係

薬物動態/薬力学:

1) 血漿中ロチゴチン濃度と主要評価項目との関係

2) 血漿中ロチゴチン濃度と重篤又は重要な有害事象との関係

3) 血漿中ロチゴチン濃度と 12 誘導心電図の QTc 値,心拍数及び血圧

の変化量との関係

解析方法 有効性:

主要評価項目に対する主たる解析として,IRLS 合計スコアのベースライ

ンから用量漸増・維持期 13 週目(LOCF)への変化量について,投与群

を因子とした分散分析を行い,6.75 mg/日とプラセボの比較,4.5 mg/日と

プラセボの比較を閉手順で行うこととした。すなわち,両側有意水準 0.05

の t 検定(分散分析で対比を用いたプラセボ群との比較)により,6.75 mg/

2.7.6 個々の試験のまとめ

1201

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243- 001 試験

項目 内容

日とプラセボの比較を行った。6.75 mg/日のプラセボに対する優越性が検

証された場合,同様の方法で 4.5 mg/日とプラセボの比較を行った。

治験依頼者 大塚製薬株式会社

治験実施医療機関 他,計 44 施設

治験実施期間 20 年 月 日~20 年 月 日

公表文献 なし

報告書の作成日 20 年 月 日

2.7.6 個々の試験のまとめ

1202

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243- 001 試験

表 2.7.6.5.2-1 治験スケジュール

漸減期

終了時a後

観察b

基準週 -4 -2 投与前

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13又は中止時

基準日 - -28 -14 1 8 15 22 29 36 43 50 57 64 71 78 85 92同意 ○

仮登録 ○

被験者背景の調査

本登録 ○

有効性評価項目

IRLS ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

CGI改善度 ○ ○ ○ ○

PGI改善度 ○ ○ ○ ○

PSQI ○ ○ ○ ○

RLS症状及び睡眠時間の評価

○ ○ ○ ○

安全性評価項目

有害事象 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

臨床検査 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

血圧・脈拍数c ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

12誘導心電図検査d ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

適用部位の評価 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

JESS ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

CES-D ○ ○ ○身体的検査及び神経学的検査

○ ○

強迫性障害・衝動制御障害調査

○ ○

その他

妊娠検査 ○ ○ ○

血漿中薬物濃度採血 ◎ ◎ ◎ ◎e

治験薬使用状況 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

電話確認 ○ ○ ○

スクリーニング

用量漸増・維持期

◎ 採血は実施可能な被験者のみを対象とし,前日貼付した治験薬を除去する前に実施する。 a 用量漸減期間中に中止に至った場合,漸減終了時と同様の検査を実施する。 b 後観察は治験薬の投与終了日から 1 週間後に実施する。 c スクリーニング検査時及び起立性低血圧の症状が認められた場合又は収縮期血圧が 100 mmHg 以下の場合は,

臥位 −1 立位の収縮期血圧の差により起立性低血圧の評価を行う。 d スクリーニング時及び投与開始前検査は 2 回測定する。資料番号 5.3.5.1-RLS02「9.3.3.1 個々の被験者に対する

中止基準とその手順」に示した QTc 値が観察され治験を中止する場合は,2 分以上の間隔をあけて追跡調査を

実施する。 e 有害事象により投与を中止する場合は可能な限り実施する。 <資料番号 5.3.5.1-RLS02:図 9.5-1>

表 2.7.6.5.2-2 投与スケジュール

1週目 2~3週目 4~5週目 6~7週目 8~9週目 10~11週目 12~13週目

ロチゴチン4.5 mg/日群(mg/日) 2.25 4.5 4.5 4.5 4.5 4.5 4.5ロチゴチン6.75 mg/日群(mg/日) 2.25 4.5 6.75 6.75 6.75 6.75 6.75

用量漸増・維持期

<資料番号 5.3.5.1-RLS02:表 9.1-1 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1203

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243- 001 試験

2.7.6.5.2.2 試験結果

(1) 被験者の内訳

被験者の内訳を図 2.7.6.5.2-1 に,同意取得例及び中止例の内訳を表 2.7.6.5.2-3 に示した。本

治験では 480 例の被験者で同意が得られたが,このうち 196 例が治験薬投与に至らなかった(同

意撤回 37 例,スクリーニング又は投与開始時検査不適 142 例,他の登録前中止 17 例)。その結

果,284 例(ロチゴチン 4.5 mg/日群 95 例,6.75 mg/日群 94 例,プラセボ群 95 例)が無作為化さ

れ,治験薬が投与された。

治験薬投与例 284 例中,治験完了例は 253 例(ロチゴチン 4.5 mg/日群 81 例,6.75 mg/日群 86

例,プラセボ群 86 例)で,これらすべてが投与後の観察を完了した。

投与後の中止例は,31 例(ロチゴチン 4.5 mg/日群 14 例,6.75 mg/日群 8 例,プラセボ群 9 例)

であった。中止理由は,「有害事象の発現」が 15 例(ロチゴチン 4.5 mg/日群 9 例,6.75 mg/日

群 4 例,プラセボ群 2 例),「効果不十分」が 3 例(ロチゴチン 6.75 mg/日群 1 例,プラセボ群

2 例),「被験者の希望」が 3 例(ロチゴチン 4.5 mg/日群 1 例,プラセボ群 2 例),「治験実施

計画書からの逸脱」が 6 例(ロチゴチン 4.5 mg/日群 4 例,プラセボ群 2 例),「被験者の追跡

が不可能」が 3 例(ロチゴチン 6.75 mg/日群 3 例),「上記以外の理由で医師が中止を決定」が

1 例(プラセボ群 1 例)であった。

同意取得例数:480例

登録前中止例:196例

無作為化例:284例 ロチゴチン4.5 mg/日群:95例 ロチゴチン6.75 mg/日群:94例 プラセボ群:95例

治験薬投与中止例:31例 ロチゴチン4.5 mg/日群:14例 ロチゴチン6.75 mg/日群:8例 プラセボ群:9例

治験完了例:253例 ロチゴチン4.5 mg/日群:81例 ロチゴチン6.75 mg/日群:86例 プラセボ群:86例

<資料番号 5.3.5.1-RLS02:図 10.1-1>

図 2.7.6.5.2-1 被験者の内訳

2.7.6 個々の試験のまとめ

1204

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243- 001 試験

表 2.7.6.5.2-3 同意取得例及び中止例の内訳

4.5 mg/日 6.75 mg/日- - - 480- - - 196- - - 37- - - 142- - - 1795 94 95 284

95 94 95 28481 86 86 253

後観察完了 81 86 86 253後観察未完了

14 8 9 31有害事象の発現 9 4 2 15効果不十分 1 2 3被験者の希望 1 2 3治験実施計画書からの逸脱 4 2 6治験実施計画書で特に定めた中止基準

治験依頼者あるいは治験実施医療機関側の理由

被験者の追跡が不可能 3 3上記以外の理由で医師が中止を決定 1 1

ロチゴチン群プラセボ群

投与群

合計

主たる中止理由

同意取得例の内訳

無作為化例の内訳

治験薬投与例の内訳

治験完了例

中止例

同意撤回中止理由

内訳

無作為化例

治験薬未投与例

治験薬投与例

同意取得例数

登録前中止例

スクリーニング又は投与開始時検査不適

他の登録前中止

空欄は 0 例 <資料番号 5.3.5.1-RLS02:表 10.1-1>

解析対象集団の内訳を表 2.7.6.5.2-4 に示した。治験薬投与例 284 例(ロチゴチン 4.5 mg/日群

95 例,6.75 mg/日群 94 例,プラセボ群 95 例)すべてが安全性解析対象集団(以下,SS:Safety Set)

となった。治験薬を 1 回以上投与され,投与前及び治験薬投与後 1 回以上有効性の観察が行われ

た 284 例(ロチゴチン 4.5 mg/日群 95 例,6.75 mg/日群 94 例,プラセボ群 95 例)が FAS(以下,

FAS:Full Analysis Set)として採用された。

272 例(ロチゴチン 4.5 mg/日群 89 例,6.75 mg/日群 91 例,プラセボ群 92 例)が治験実施計画

書に適合した対象集団として採用された。また,血漿中薬物濃度の採血が 1 回以上行われた 218

例のうち,ロチゴチンを投与された 143 例が薬物動態解析対象集団(以下,PKS:Pharmacokinetic

Set)として採用され,投与後の検査が 1 回も解析対象とならなかった 1 例(ロチゴチン 4.5 mg/

日群)を除く 142 例が薬物動態/薬力学解析対象集団として採用された。

表 2.7.6.5.2-4 解析対象集団の内訳

4.5 mg/日 6.75 mg/日安全性解析対象集団(SS) 95 94 95 284最大解析対象集団(FAS) 95 94 95 284治験実施計画書に適合した対象集団 89 91 92 272薬物動態解析対象集団 - 143薬物動態/薬力学解析対象集団 - 142

合計

142

ロチゴチン群プラセボ群

143

<資料番号 5.3.5.1-RLS02:76 頁,表 14.1-2 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1205

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243- 001 試験

(2) 人口統計学的及び他の基準値の特性

FAS の人口統計学的及び他の基準値の特性を表 2.7.6.5.2-5 に示した。FAS では,男性が 130

例(ロチゴチン 4.5 mg/日群 41 例,6.75 mg/日群 48 例,プラセボ群 41 例),女性が 154 例(ロ

チゴチン 4.5 mg/日群 54 例,6.75 mg/日群 46 例,プラセボ群 54 例)で女性の方が多かった。平

均年齢(範囲)は全体が 51.7 歳(20~79 歳)であり,ロチゴチン 4.5 mg/日群が 50.7 歳,6.75 mg/

日群が 50.9 歳,プラセボ群が 53.4 歳であった。

ベースラインの IRLS合計スコアの平均は 23.1であり,それぞれロチゴチン4.5 mg/日群で 23.4,

6.75 mg/日群で 22.7,プラセボ群で 23.1 であり,3 群間で同様であった。IRLS 質問 7(過去 1 週

間における RLS 症状発現日数)では,時 (々スコア 2)はロチゴチン 4.5 mg/日群で 10 例,6.75 mg/

日群で 10 例,プラセボ群で 10 例であり,頻繁(スコア 3)はロチゴチン 4.5 mg/日群で 16 例,

6.75 mg/日群で 20 例,プラセボ群で 17 例,とても頻繁(スコア 4)はロチゴチン 4.5 mg/日群で

69 例,6.75 mg/日群で 64 例,プラセボ群で 68 例であった。

RLS の罹病期間は,全体で 13.9 年であり,5 年未満が 81 例,5 年以上が 203 例であった。投

与群別でみると,5 年未満はロチゴチン 4.5 mg/日群で 31 例,6.75 mg/日群で 28 例,プラセボ群

で 22 例であり,5 年以上はロチゴチン 4.5 mg/日群で 64 例,6.75 mg/日群で 66 例,プラセボ群で

2.7.6 個々の試験のまとめ

1206

Page 239: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 001 試験

73 例であった。

年齢で偏り(p < 0.15)が認められたが,その他の特性では偏りは認められなかった。

表 2.7.6.5.2-5 人口統計学的及び他の基準値の特性(FAS)

水準 n % n % n %95 - 94 - 95 - 284 -

男 41 43.2 48 51.1 41 43.2 130女 54 56.8 46 48.9 54 56.8 15465歳未満 77 81.1 77 81.9 65 68.4 21965歳以上 18 18.9 17 18.1 30 31.6 65平均 51.7標準偏差 14.1最小値 20中央値 51.0最大値 79

53.415.322

54.077

49.0

50.713.3

78

22

解析対象集団

性別

年齢(歳)

20年齢(歳)

0.047a

0.453a

6.75mg/日要因

4.5mg/日 群間比較p値

0.254b

50.0

50.913.7

79

ロチゴチン群合計

プラセボ群

2.7.6 個々の試験のまとめ

1207

Page 240: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 001 試験

表 2.7.6.5.2-5 人口統計学的及び他の基準値の特性(続き)

水準 n % n % n %95 - 94 - 95 - 284 -

平均 162.2標準偏差 8.8最小値 141中央値 162.0最大値 185平均 60.5標準偏差 11.6最小値 39.9中央値 59.9最大値 93.95年未満 31 32.6 28 29.8 22 23.2 815年以上 64 67.4 66 70.2 73 76.8 203平均 13.9標準偏差 13.3最小値 0中央値 10.0最大値 5925未満 62 65.3 61 64.9 59 62.1 18225以上 33 34.7 33 35.1 36 37.9 102Moderate RLS (11-20) 30 31.6 36 38.3 31 32.6 97Severe RLS (21-30) 57 60.0 54 57.4 56 58.9 167Very Severe RLS (31-40) 8 8.4 4 4.3 8 8.4 20平均 23.1標準偏差 5.1最小値 15中央値 23.0最大値 40まったくなし(0)たまに(1)時々(2) 10 10.5 10 10.6 10 10.5 30頻繁(3) 16 16.8 20 21.3 17 17.9 53とても頻繁 (4) 69 72.6 64 68.1 68 71.6 2016未満 23 24.2 22 23.4 21 22.1 666以上 72 75.8 72 76.6 74 77.9 218あり 60 63.2 62 66.0 61 64.2 183なし 35 36.8 32 34.0 34 35.8 101あり 13 13.7 14 14.9 8 8.4 35なし 82 86.3 80 85.1 87 91.6 249あり 1 1.1 1なし 94 98.9 94 100.0 95 100.0 283あり 7 7.4 11 11.7 7 7.4 25なし 88 92.6 83 88.3 88 92.6 259あり 4 4.2 3 3.2 1 1.1 8なし 91 95.8 91 96.8 94 98.9 276あり 4 4.2 2 2.1 1 1.1 7なし 91 95.8 92 97.9 94 98.9 277

38

13.1 12.3

8.00

23.0

54

0

12.5

17.0

RLSに対する前治療薬

23.44.95.1

15

22.7

15

0.369a

0.354a

0.921a

0.676a

0.942a

0.952a

0.664b

23.0

23.1

1522.0

3740

0.348b

0.884a

0.185b

55

60.310.540.660.4

0.333a

59

前治療薬

投与開始時のPSQI総合得点

IRLS合計スコア

IRLS合計スコア

IRLS質問7

罹病期間(年)

13.4

5.3

13.3

161.1

59.2178

39.9

85.0

10.0141

163.0

93.9

解析対象集団

40.657.885.0

14.4

10.0

15.7

6.75mg/日要因

4.5mg/日 群間比較p値

162.0

RLSに対する前治療薬の内訳

0.578b

0.361a

0.479a

0.406a

10.662.2

142161.0

185

他のRLSに対する前治療薬

前治療ドパミン受容体作動薬

前治療L-dopa

前治療ベンゾジアゼピン系薬剤

ロチゴチン群合計

プラセボ群

62.0

7.8

180

162.68.5147

162.8

身長(cm)

体重(kg)

罹病期間(年)

IRLS合計スコア

空欄は 0 例 a χ2 検定 b Kruskal-Wallis 検定 <資料番号 5.3.5.1-RLS02:表 11.2-1>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1208

Page 241: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 001 試験

2.7.6.5.2.3 有効性

(1) 主要評価項目

(a) 各時期における IRLS 合計スコア

IRLS 合計スコアのベースラインから用量漸増・維持期各時期への変化量(FAS,LOCF)を

表 2.7.6.5.2-6 に示した。IRLS 合計スコアのベースラインから用量漸増・維持期 13 週目への変

化量(平均値 ± 標準偏差,以下同様)は,ロチゴチン 4.5 mg/日群で−14.3 ± 8.9,6.75 mg/日群

で−14.6 ± 9.0,プラセボ群で−11.6 ± 8.2 であった。ロチゴチン 6.75 mg/日群とプラセボ群との変

化量の群間差は,−3.1(95%信頼区間,以下 CI −5.6~−0.6)であり,95%信頼区間の上限が 0

未満であることから,プラセボ群に対するロチゴチン 6.75 mg/日群の優越性が示された。また,

ロチゴチン 4.5 mg/日群とプラセボ群との変化量の群間差は,−2.8(CI −5.3~−0.3)であり,95%

信頼区間の上限が 0 未満であることから,プラセボ群に対するロチゴチン 4.5 mg/日群の優越性

が示された。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1209

Page 242: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 001 試験

表 2.7.6.5.2-6 IRLS 合計スコアのベースラインから用量漸増・維持期各時期への

の変化量(FAS,LOCF)

下限 上限 下限 上限

4.5mg/日 93 23.3 5.3 - - - - - - - - - - -

6.75mg/日 94 22.7 5.1 - - - - - - - - - - -

95 23.1 4.9 - - - - - - - - - - -

4.5mg/日 93 15.0 7.6 93 -8.3 7.6 -8.3 0.7 -9.7 -6.8 -3.9 1.0 -5.8 -1.96.75mg/日 94 14.9 7.8 94 -7.8 7.4 -7.8 0.7 -9.2 -6.4 -3.4 1.0 -5.4 -1.4

95 18.7 5.5 95 -4.4 5.5 -4.4 0.7 -5.8 -3.0 - - - -

4.5mg/日 93 11.7 7.8 93 -11.6 8.8 -11.6 0.8 -13.1 -10.0 -4.3 1.1 -6.5 -2.16.75mg/日 94 13.3 8.0 94 -9.4 7.8 -9.4 0.8 -11.0 -7.8 -2.1 1.1 -4.4 0.1

95 15.8 7.0 95 -7.3 6.6 -7.3 0.8 -8.8 -5.7 - - - -

4.5mg/日 93 10.8 7.9 93 -12.5 9.0 -12.5 0.8 -14.1 -10.8 -4.1 1.2 -6.4 -1.86.75mg/日 94 11.6 8.2 94 -11.1 8.2 -11.1 0.8 -12.8 -9.5 -2.7 1.2 -5.1 -0.4

95 14.7 7.3 95 -8.4 7.0 -8.4 0.8 -10.0 -6.8 - - - -

4.5mg/日 93 10.7 7.8 93 -12.6 8.5 -12.6 0.8 -14.3 -11.0 -3.9 1.2 -6.3 -1.66.75mg/日 94 9.9 7.8 94 -12.8 8.1 -12.8 0.8 -14.5 -11.2 -4.1 1.2 -6.5 -1.8

95 14.4 8.3 95 -8.7 7.6 -8.7 0.8 -10.3 -7.1 - - - -

4.5mg/日 93 10.1 7.9 93 -13.2 9.2 -13.2 0.9 -14.9 -11.4 -4.0 1.2 -6.5 -1.66.75mg/日 94 10.0 8.3 94 -12.7 8.6 -12.7 0.9 -14.4 -11.0 -3.5 1.2 -6.0 -1.1

95 13.9 8.2 95 -9.2 7.8 -9.2 0.9 -10.9 -7.4 - - - -

4.5mg/日 93 9.4 8.2 93 -13.9 9.4 -13.9 0.9 -15.6 -12.1 -3.4 1.3 -5.8 -0.96.75mg/日 94 9.5 8.1 94 -13.2 8.8 -13.2 0.9 -14.9 -11.4 -2.7 1.3 -5.2 -0.2

95 12.6 8.4 95 -10.5 7.8 -10.5 0.9 -12.3 -8.8 - - - -

4.5mg/日 93 9.0 8.3 93 -14.3 8.9 -14.3 0.9 -16.1 -12.6 -2.8 1.3 -5.3 -0.36.75mg/日 94 8.1 7.9 94 -14.6 9.0 -14.6 0.9 -16.4 -12.9 -3.1 1.3 -5.6 -0.6

95 11.5 8.7 95 -11.6 8.2 -11.6 0.9 -13.3 -9.8 - - - -プラセボ

5週目

13週目

11週目

用量漸増・維持期

プラセボ

プラセボ

プラセボ

プラセボ

プラセボ

プラセボ

プラセボ

ロチゴチン

ロチゴチン

7週目

9週目

ロチゴチン

ロチゴチン

ロチゴチン

ロチゴチン

1週目

標準偏差

評価時期

ベースライン

ロチゴチン

ロチゴチン

3週目

例数

用量漸増・維持期開始時からの変化量

平均値

例数

測定値

投与群 平均値

標準偏差

最小二乗平均

平均値

標準誤差

95%信頼区間プラセボとの差

平均値

標準誤差

95%信頼区間

<資料番号 5.3.5.1-RLS02:表 11.4-1>

(b) IRLS 合計スコアの有効率

IRLS 合計スコアの用量漸増・維持期各時期の 50%有効率(FAS,LOCF)を表 2.7.6.5.2-7 に

示した。IRLS 合計スコアの用量漸増・維持期 13 週目における変化率(ベースラインに対する

用量漸増・維持期 13 週目における変化量の割合)の 50%有効率(変化率が 50%以上の減少であ

った症例の割合)は,ロチゴチン 4.5 mg/日群で 60.2%(56/93 例),6.75 mg/日群で 66.0%(62/94

例)であった。一方,プラセボ群の 50%有効率は 47.4%(45/95 例)であり,ロチゴチン群とプ

ラセボ群の有効率の差は,ロチゴチン 4.5 mg/日群で 12.8%(CI −1.3~27.0%),6.75 mg/日群で

18.6%(CI 4.7~32.5%)であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1210

Page 243: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 001 試験

表 2.7.6.5.2-7 IRLS 合計スコアの用量漸増・維持期各時期の 50%有効率(FAS,LOCF)

下限 上限 下限 上限

4.5mg/日 93 -34.9 29 31.2 21.8 40.6 22.8 11.8 33.76.75mg/日 94 -34.0 27 28.7 19.6 37.9 20.3 9.6 31.0

95 -17.7 8 8.4 2.8 14.0 - - -

4.5mg/日 93 -48.8 43 46.2 36.1 56.4 23.1 9.9 36.36.75mg/日 94 -41.2 39 41.5 31.5 51.4 18.3 5.2 31.4

95 -31.1 22 23.2 14.7 31.6 - - -

4.5mg/日 93 -52.4 49 52.7 42.5 62.8 21.1 7.3 34.96.75mg/日 94 -48.7 47 50.0 39.9 60.1 18.4 4.7 32.2

95 -36.1 30 31.6 22.2 40.9 - - -

4.5mg/日 93 -53.8 46 49.5 39.3 59.6 16.8 3.0 30.76.75mg/日 94 -56.2 57 60.6 50.8 70.5 28.0 14.4 41.7

95 -37.9 31 32.6 23.2 42.1 - - -

4.5mg/日 93 -55.5 52 55.9 45.8 66.0 21.2 7.3 35.16.75mg/日 94 -55.7 54 57.4 47.5 67.4 22.7 8.9 36.6

95 -39.7 33 34.7 25.2 44.3 - - -

4.5mg/日 93 -58.5 55 59.1 49.1 69.1 14.9 0.8 29.16.75mg/日 94 -57.2 52 55.3 45.3 65.4 11.1 -3.1 25.3

95 -45.9 42 44.2 34.2 54.2 - - -

4.5mg/日 93 -61.4 56 60.2 50.3 70.2 12.8 -1.3 27.06.75mg/日 94 -63.3 62 66.0 56.4 75.5 18.6 4.7 32.5

95 -50.8 45 47.4 37.3 57.4 - - -

ロチゴチン

プラセボ

ロチゴチン

プラセボ

ロチゴチン

プラセボ

ロチゴチン

プラセボ

ロチゴチン

プラセボ

11週目

9週目

7週目

ロチゴチン

プラセボ

ロチゴチン

プラセボ

有効率有効例数

50%以上低下した例数

95%信頼区間 95%信頼区間差

プラセボ群との差

5週目

3週目

1週目

変化率

投与群平均値例数

評価時期

用量漸増・維持期

13週目

<資料番号 5.3.5.1-RLS02:表 11.4-2>

(2) 副次的評価項目

(a) CGI 改善度

用量漸増・維持期 13 週目の CGI 改善度(FAS,LOCF)を表 2.7.6.5.2-8 に示した。用量漸増・

維持期 13 週目の CGI 改善度が「著明な改善」又は「改善」であった被験者の割合は,ロチゴ

チン 4.5 mg/日群で 67.7%(63/93 例),6.75 mg/日群で 74.2%(69/93 例),プラセボ群で 57.9%

(55/95 例)であった。

表 2.7.6.5.2-8 CGI 改善度 用量漸増・維持期 13 週目(FAS,LOCF)

例数 % 例数 % 例数 % 例数 % 例数 % 例数 % 例数 % 例数 %

4.5mg/日 93 39 41.9 24 25.8 17 18.3 11 11.8 1 1.1 1 1.1 63 67.76.75mg/日 93 42 45.2 27 29.0 15 16.1 8 8.6 1 1.1 69 74.2

95 32 33.7 23 24.2 20 21.1 17 17.9 2 2.1 1 1.1 55 57.9

例数投与群

ロチゴチン

プラセボ

やや改善 悪化不変 やや悪化

著明な改善+

改善

CGI改善度分類

著明な改善 改善 著明な悪化

空欄は 0 例 <資料番号 5.3.5.1-RLS02:表 11.4-3>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1211

Page 244: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 001 試験

2.7.6.5.2.4 安全性

(1) 治験薬の投与状況

治験薬投与期間及び時期別投与例数・中止例数(SS)を表 2.7.6.5.2-9 に示した。治験薬投与

期間は,ロチゴチン 4.5 mg/日群で 89.0 ± 21.8 日,6.75 mg/日群で 91.9 ± 19.6 日,プラセボ群で

91.8 ± 19.5 日であった。

投与後の中止例を時期別に検討すると,用量漸増期における中止例は,ロチゴチン 4.5 mg/日

群で 6/95 例,6.75 mg/日群で 6/94 例,プラセボ群で 7/95 例であり,投与群間で大きな差はなか

った。一方,用量維持期における中止例はロチゴチン 4.5 mg/日群で 8/89 例,6.75 mg/日群で 1/88

例,プラセボ群で 2/88 例であり,4.5 mg/日群で用量維持期での中止例が多かった。

表 2.7.6.5.2-9 治験薬投与期間及び時期別投与例数・中止例数(SS)

例数 平均値標準偏差

-7 8-21 22-35 36-49 50-63 64-77 78-91 92- 例数 中止例 例数 中止例

4.5 mg/日 95 89.0 21.8 3 1 1 2 4 2 4 78 95 6 89 86.75 mg/日 94 91.9 19.6 1 1 4 1 1 86 94 6 88 1

95 91.8 19.5 1 3 4 1 86 95 7 88 2プラセボ

投与群用量漸増期 用量維持期治験薬が投与された期間(日)

ロチゴチン

空欄は 0 例 <資料番号 5.3.5.1-RLS02:表 12.1-1>

(2) 有害事象

有害事象及び副作用を表 2.7.6.5.2-14 に示した。有害事象は,ロチゴチン 4.5 mg/日群で 80.0%

(76/95 例)に 169 件,6.75 mg/日群で 86.2%(81/94 例)に 215 件,プラセボ群で 51.6%(49/95

例)に 95 件発現した。

副作用は,ロチゴチン 4.5 mg/日群で 70.5%(67/95 例)に 119 件,6.75 mg/日群で 77.7%(73/94

例)に 146 件,プラセボ群で 26.3%(25/95 例)に 39 件発現した。

いずれかの投与群で発現率が 3%以上の有害事象のうち,プラセボ群と比較してロチゴチン用

量群で発現率が 3%以上高かった有害事象は,心室性期外収縮,悪心,嘔吐,便秘,腹痛,適用

部位反応,鼻咽頭炎,頭痛,傾眠,上気道の炎症であり,心室性期外収縮,便秘,腹痛,頭痛は

ロチゴチン用量群のみに認められた。

このうち,ロチゴチン 4.5 mg/日群と比較して 6.75 mg/日群で発現率が 1%以上高かった有害事

象は,心室性期外収縮,悪心,嘔吐,適用部位反応,鼻咽頭炎,傾眠,上気道の炎症であった。

ドパミン受容体作動薬の薬理作用に関連して認められる悪心及び嘔吐,ドパミン受容体作動薬

で発現頻度の高い傾眠は,プラセボ群と比較してロチゴチン用量群で発現率が高く,4.5 mg/日群

よりも 6.75 mg/日群で発現率が高かった(資料番号 5.3.5.1-RLS02「12.2.2 有害事象の表示」参照)。

(3) 重症度別有害事象

すべての有害事象が軽度又は中等度であり,高度の有害事象は認められなかった(資料番号

5.3.5.1-RLS02「12.2.3.1 重症度別有害事象」参照)。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1212

Page 245: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 001 試験

(4) 死亡,その他の重篤な有害事象

本治験では,死亡した被験者は認められなかった。

本治験で発現したその他の重篤な有害事象を発現したの症例の一覧表を表 2.7.6.5.2-15 に示し

た。その他の重篤な有害事象は,ロチゴチン 6.75 mg/日群で 1 例 2 件,プラセボ群で 2 例 2 件発

現した。このうち,プラセボ群で発現した 1 例 1 件(ラクナ梗塞)は,治験薬との関連性が否定

されなかった。ロチゴチン 6.75 mg/日群の 1 例(交通事故及び挫傷)及びプラセボ群の 1 例(第

7 脳神経麻痺)は,治験薬の投与を継続し,プラセボの 1 例(ラクナ梗塞)は,治験薬の投与を

中止した。その他の重篤な有害事象について「2.7.6.5.2.7(2) その他の重篤な有害事象の叙述」に

詳細を示した。

(5) 投与中止に至った有害事象

重篤以外の投与中止に至った有害事象の一覧表を表 2.7.6.5.2-16 に示した。投与中止に至った

有害事象は,ロチゴチン 4.5 mg/日群で 9 例 9 件(9.5%),6.75 mg/日群で 4 例 5 件(4.3%),プ

ラセボ群で 2 例 2 件(2.1%)認められた。このうち,重篤以外の投与中止に至った有害事象はロ

チゴチン 4.5 mg/日群で 9 例 9 件,6.75 mg/日群で 4 例 5 件,プラセボ群で 1 例 1 件認められた。

ロチゴチン 4.5 mg/日群の 8 例 8 件,6.75 mg/日群の 4 例 5 件,プラセボ群の 1 例 1 件は,治験薬

との関連性が否定されなかった(資料番号 5.3.5.1-RLS02「12.3.3 死亡,その他の重篤な有害事象

及び他のいくつかの重要な有害事象の分析及び考察」参照)。

(6) 注目すべき有害事象

注目すべき有害事象を「突発的睡眠」,「強迫性障害・衝動制御障害」,「心弁膜症」,「幻

覚・妄想等」と定義し,詳細を検討した。

(a) 突発的睡眠

突発的睡眠は,ロチゴチン 4.5 mg/日群で 1 例認められた。当該被験者は,投与開始後 10 日

目に軽度の突発的睡眠が発現し,9 日後に回復したが,その 2 日後に治験を中止した(資料番

号 5.3.5.1-RLS02「12.3.4 注目すべき有害事象」参照)。

(b) 強迫性障害・衝動制御障害

強迫性障害・衝動制御障害は,ロチゴチン 4.5 mg/日群で 1 例,6.75 mg/日群で 1 例認められ

た。ロチゴチン 4.5 mg/日群の 1 例は,投与開始後 50 日目に中等度のドーパミン調節障害症候

群が発現し,治験薬投与を中止することなく治験を継続し,66日後の追跡調査時点で軽快した。

6.75 mg/日群の 1 例は,投与開始後 75 日目に中等度の強迫性障害が発現し,治験薬投与を中止

することなく治験を継続したが,104 日後の追跡調査時点で未回復であった(資料番号

5.3.5.1-RLS02「12.3.4 注目すべき有害事象」参照)。

(c) 心弁膜症

本治験では心弁膜症に分類される有害事象は認められなかった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1213

Page 246: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 001 試験

(d) 幻覚・妄想等

本治験では幻覚・妄想等に分類される有害事象は認められなかった。

(7) 臨床検査値

臨床検査値及び尿検査値のベースラインから用量漸増・維持期終了時への変化量を表

2.7.6.5.2-10 に示した。血液学的検査において,各検査値の平均値では,ベースラインと比較して

臨床的に意味のある変化は認められなかった。

生化学的検査において,治験薬投与による影響が懸念された臨床検査項目は,CK(CPK)で

あった。ベースラインから用量漸増・維持期終了時までの変化量は,ロチゴチン 4.5 mg/日群で

3.6 IU/L,6.75 mg/日群で 214.9 IU/L,プラセボ群で−6.1 IU/L であった。6.75 mg/日群では,用量

漸増・維持期 3 週目に 13850 IU/L となり,治験を中止した被験者が 1 例,用量漸増・維持期 13

週目に 6500 IU/L となった被験者が 1 例認められたが,治験期間中の中央値,最小値及びこれら

2 例を除く最大値に変動が認められないことから,CK の増加傾向はなかったと考えられた。

尿検査において,ベースラインと比較して臨床的に意味のある変化は認められなかった(資料

番号 5.3.5.1-RLS02「12.4.1.1 治験期間を通しての臨床検査値」参照)。

血液学的検査において,グレード 3 以外から投与後グレード 3 低値又はグレード 3 高値にシフ

トした被験者は認められなかった。生化学的検査において,グレード 3 以外から投与後グレード

3 低値にシフトした被験者は認められなかった。グレード 3 高値にシフトした被験者が認められ

た項目は,γ-GTP,CK(CPK),血糖,トリグリセライド,K 及びプロラクチンであった。γ-GTP

はロチゴチン 4.5 mg/日群で 13 週目,用量漸減終了時及び後観察に各 1 例,プラセボ群で 3 週目,

5 週目,用量漸減終了時及び後観察に各 1 例,CK(CPK)はロチゴチン 4.5 mg/日群で 11 週目に

1 例,6.75 mg/日群で 3 週目及び 13 週目に各 1 例,血糖はロチゴチン 6.75 mg/日群で 1 週目,9

週目,11 週目,13 週目,用量漸減終了時及び後観察に各 1 例,トリグリセライドはロチゴチン

6.75 mg/日群で 1 週目及び 5 週目に各 1 例,プラセボ群で 1 週目,3 週目,7 週目及び 9 週目に各

1 例,K はプラセボ群で用量漸減終了時に 1 例,プロラクチンはロチゴチン 6.75 mg/日群で 7 週

目,13 週目及び用量漸減終了時に各 1 例,5 週目に 2 例,プラセボ群で 3 週目に 1 例であった。

尿検査において,グレード 3 以外から投与後グレード 3 低値にシフトした被験者は認められな

かった。グレード 3 高値にシフトした被験者が認められた項目は尿糖であり,ロチゴチン 4.5 mg/

日群で 5 週目,9 週目,11 週目及び用量漸減終了時に各 1 例,6.75 mg/日群で 1 週目,5 週目,9

週目,11 週目及び後観察に各 1 例,13 週目及び用量漸減終了時に各 2 例,プラセボ群で 11 週目

に 1 例であった(資料番号 5.3.5.1-RLS02「12.4.1.2 個々の被験者の変化」参照)。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1214

Page 247: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 001 試験

表 2.7.6.5.2-10 臨床検査値及び尿検査値のベースラインから用量漸増・維持期終

了時への変化量

n 平均 標準偏差 n 平均 標準偏差

4.5mg/日 94 6048.9 1636.7 - - -

6.75mg/日 94 5841.5 1713.5 - - -

プラセボ 95 5663.2 1401.4 - - -

4.5mg/日 93 6289.2 1662.1 93 230.1 1330.66.75mg/日 94 5993.6 1755.2 94 152.1 1101.7プラセボ 95 5786.3 1515.1 95 123.2 1173.04.5mg/日 94 430.2 42.8 - - -

6.75mg/日 94 430.7 42.8 - - -

プラセボ 95 427.1 42.8 - - -

4.5mg/日 93 431.7 47.3 93 1.1 19.16.75mg/日 94 431.8 40.8 94 1.1 19.0プラセボ 95 424.7 40.1 95 -2.4 18.34.5mg/日 94 13.81 1.30 - - -

6.75mg/日 94 13.80 1.31 - - -

プラセボ 95 13.58 1.33 - - -

4.5mg/日 93 13.94 1.44 93 0.13 0.626.75mg/日 94 13.91 1.35 94 0.11 0.76プラセボ 95 13.66 1.30 95 0.08 0.574.5mg/日 94 40.41 3.77 - - -

6.75mg/日 94 40.36 3.82 - - -

プラセボ 95 39.90 3.83 - - -

4.5mg/日 93 41.06 4.24 93 0.62 1.826.75mg/日 94 40.96 3.99 94 0.60 2.23プラセボ 95 40.15 3.75 95 0.26 1.724.5mg/日 93 22.29 4.90 - - -

6.75mg/日 94 22.54 4.69 - - -

プラセボ 95 22.23 4.87 - - -

4.5mg/日 91 23.20 5.41 91 0.90 2.256.75mg/日 94 23.79 4.88 94 1.25 2.51プラセボ 94 22.81 4.89 94 0.53 1.894.5mg/日 94 6.95 0.36 - - -

6.75mg/日 94 7.01 0.40 - - -

プラセボ 95 6.91 0.34 - - -

4.5mg/日 93 7.05 0.38 93 0.10 0.376.75mg/日 94 7.13 0.41 94 0.12 0.32プラセボ 95 7.03 0.37 95 0.12 0.32

用量群

ベースライン

ベースライン

検査項目(単位)

終了時

ベースライン

終了時

ベースライン

終了時

ベースライン

ベースラインからの変化量

総蛋白(g/dL)

血小板数(10^4/μL)

終了時

終了時

ベースライン

測定値

赤血球数(10^4/μL)

終了時

ヘマトクリット(%)

白血球数(/μL)

ヘモグロビン(g/dL)

2.7.6 個々の試験のまとめ

1215

Page 248: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 001 試験

表 2.7.6.5.2-10 臨床検査値及び尿検査値のベースラインから用量漸増・維持期終

了時への変化量(続き)

n 平均 標準偏差 n 平均 標準偏差

4.5mg/日 94 4.32 0.24 - - -

6.75mg/日 94 4.35 0.26 - - -

プラセボ 95 4.32 0.21 - - -

4.5mg/日 93 4.37 0.27 93 0.05 0.236.75mg/日 94 4.40 0.22 94 0.06 0.21プラセボ 95 4.35 0.25 95 0.04 0.214.5mg/日 94 0.66 0.30 - - -

6.75mg/日 94 0.69 0.24 - - -

プラセボ 95 0.69 0.29 - - -

4.5mg/日 93 0.61 0.25 93 -0.05 0.196.75mg/日 94 0.65 0.24 94 -0.03 0.24プラセボ 95 0.69 0.29 95 0.00 0.234.5mg/日 94 21.9 7.0 - - -

6.75mg/日 94 21.1 5.6 - - -

プラセボ 95 21.6 5.8 - - -

4.5mg/日 93 23.2 7.7 93 1.3 6.16.75mg/日 94 25.2 23.9 94 4.2 23.1プラセボ 95 22.4 7.1 95 0.8 5.74.5mg/日 94 22.1 15.0 - - -

6.75mg/日 94 18.8 9.3 - - -

プラセボ 95 20.6 11.1 - - -

4.5mg/日 93 24.1 16.2 93 2.1 9.26.75mg/日 94 21.5 17.1 94 2.7 13.1プラセボ 95 21.9 15.9 95 1.3 9.14.5mg/日 94 217.1 60.2 - - -

6.75mg/日 94 228.5 66.5 - - -

プラセボ 95 224.3 78.4 - - -

4.5mg/日 93 224.9 60.8 93 7.3 28.46.75mg/日 94 233.5 62.6 94 5.0 42.2プラセボ 95 227.7 70.4 95 3.4 32.94.5mg/日 94 32.0 39.4 - - -

6.75mg/日 94 28.3 21.4 - - -

プラセボ 95 30.6 35.7 - - -

4.5mg/日 93 32.8 32.8 93 0.6 18.76.75mg/日 94 30.4 25.4 94 2.1 10.9プラセボ 95 33.9 41.0 95 3.3 15.14.5mg/日 94 102.9 63.6 - - -

6.75mg/日 94 105.5 51.9 - - -

プラセボ 95 126.8 108.5 - - -

4.5mg/日 93 106.4 73.9 93 3.6 35.66.75mg/日 94 320.4 1558.0 94 214.9 1560.3プラセボ 95 120.7 126.1 95 -6.1 131.54.5mg/日 94 105.4 26.0 - - -

6.75mg/日 94 102.1 22.2 - - -

プラセボ 95 99.9 17.5 - - -

4.5mg/日 93 100.8 22.7 93 -4.8 29.86.75mg/日 94 106.7 30.2 94 4.6 23.0プラセボ 95 102.3 20.2 95 2.4 20.3

用量群検査項目(単位)

終了時

ベースライン

終了時

ベースライン

ベースライン

ベースライン

ベースライン

終了時

終了時

ベースライン

終了時

ベースライン

終了時

終了時

AST(GOT)(IU/L)

γ-GTP(IU/L)

ALP(IU/L)

血糖(mg/dL)

CK(CPK)

(IU/L)

ベースラインからの変化量

総ビリルビン(mg/dL)

アルブミン(g/dL)

終了時

ベースライン

測定値

ALT(GPT)(IU/L)

2.7.6 個々の試験のまとめ

1216

Page 249: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 001 試験

表 2.7.6.5.2-10 臨床検査値及び尿検査値のベースラインから用量漸増・維持期終

了時への変化量(続き)

n 平均 標準偏差 n 平均 標準偏差

4.5mg/日 94 199.0 33.3 - - -

6.75mg/日 94 198.9 38.2 - - -

プラセボ 95 199.2 32.5 - - -

4.5mg/日 93 205.4 33.7 93 6.6 18.96.75mg/日 94 198.8 35.7 94 -0.1 21.9プラセボ 95 203.3 35.3 95 4.1 20.64.5mg/日 94 160.2 164.3 - - -

6.75mg/日 94 141.2 77.3 - - -

プラセボ 95 144.7 93.5 - - -

4.5mg/日 93 154.9 127.5 93 -6.1 87.16.75mg/日 94 143.2 83.6 94 2.0 71.1プラセボ 95 146.8 108.5 95 2.1 69.34.5mg/日 94 13.6 3.5 - - -

6.75mg/日 94 14.0 3.8 - - -

プラセボ 95 14.2 3.7 - - -

4.5mg/日 93 13.4 2.8 93 -0.2 2.56.75mg/日 94 13.7 3.5 94 -0.3 3.3プラセボ 95 14.2 3.4 95 0.1 2.54.5mg/日 94 0.717 0.148 - - -

6.75mg/日 94 0.707 0.142 - - -

プラセボ 95 0.707 0.154 - - -

4.5mg/日 93 0.708 0.151 93 -0.009 0.0636.75mg/日 94 0.691 0.142 94 -0.016 0.058プラセボ 95 0.703 0.160 95 -0.004 0.0524.5mg/日 94 141.2 1.8 - - -

6.75mg/日 94 141.0 1.6 - - -

プラセボ 95 141.0 1.7 - - -

4.5mg/日 93 140.1 1.7 93 -1.1 2.06.75mg/日 94 140.0 1.9 94 -1.0 1.8プラセボ 95 140.8 1.7 95 -0.1 1.54.5mg/日 94 4.16 0.28 - - -

6.75mg/日 94 4.14 0.33 - - -

プラセボ 95 4.21 0.32 - - -

4.5mg/日 93 4.12 0.32 93 -0.04 0.306.75mg/日 94 4.06 0.32 94 -0.08 0.32プラセボ 95 4.17 0.26 95 -0.04 0.294.5mg/日 94 104.5 2.0 - - -

6.75mg/日 94 104.1 1.7 - - -

プラセボ 95 104.4 2.0 - - -

4.5mg/日 93 103.5 2.1 93 -1.1 2.06.75mg/日 94 103.1 2.0 94 -0.9 2.0プラセボ 95 104.1 2.1 95 -0.3 1.84.5mg/日 94 97.3 36.2 - - -

6.75mg/日 94 94.6 32.3 - - -

プラセボ 95 95.2 32.7 - - -

4.5mg/日 93 93.5 31.9 93 -3.8 38.76.75mg/日 94 94.6 36.4 94 -0.1 38.8プラセボ 95 96.0 38.5 95 0.8 42.1

用量群検査項目(単位)

ベースライン

終了時

ベースライン

ベースライン

終了時

ベースライン

終了時

ベースライン

終了時

終了時

終了時

ベースライン

ベースライン

終了時

終了時

ベースライン

K(mEq/L)

Na(mEq/L)

血清鉄(μg/dL)

Cl(mEq/L)

トリグリセライド(mg/dL)

総コレステロール(mg/dL)

クレアチニン(mg/dL)

BUN(mg/dL)

ベースラインからの変化量測定値

2.7.6 個々の試験のまとめ

1217

Page 250: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 001 試験

表 2.7.6.5.2-10 臨床検査値及び尿検査値のベースラインから用量漸増・維持期終

了時への変化量(続き)

n 平均 標準偏差 n 平均 標準偏差

4.5mg/日 94 129.21 162.26 - - -

6.75mg/日 94 119.35 108.40 - - -

プラセボ 95 111.84 92.56 - - -

4.5mg/日 93 124.18 157.25 93 -5.22 34.546.75mg/日 94 116.51 118.77 94 -2.84 46.62プラセボ 95 111.49 100.12 95 -0.35 24.434.5mg/日 94 239.9 33.6 - - -

6.75mg/日 94 241.2 32.8 - - -

プラセボ 95 239.0 29.8 - - -

4.5mg/日 93 251.6 37.8 93 11.2 20.56.75mg/日 94 251.6 40.9 94 10.4 19.7プラセボ 95 244.5 32.2 95 5.5 17.94.5mg/日 94 9.909 8.294 - - -

6.75mg/日 94 10.062 6.425 - - -

プラセボ 95 10.186 5.338 - - -

4.5mg/日 93 13.841 21.571 93 3.879 20.3036.75mg/日 94 17.985 31.713 94 7.923 29.680プラセボ 95 12.179 11.126 95 1.993 10.017

用量群検査項目(単位)

トランスフェリン(mg/dL)

フェリチン(ng/mL)

終了時

ベースライン

終了時

ベースライン

ベースラインからの変化量

終了時

プロラクチン(ng/mL)

測定値

ベースライン

<資料番号 5.3.5.1-RLS02:表 14.3-30, 表 14.3-31 より作成>

(8) その他の安全性評価項目

(a) 適用部位反応

皮膚刺激性判定結果(SS)を表 2.7.6.5.2-11 に示した。用量漸増・維持期間中に認められた

適用部位の反応について,皮膚刺激性判定基準の評点の最悪値(用量漸増・維持期における最

大値)で検討した。

用量漸増・維持期の最悪値が++++(大水疱)はいずれの投与群でも認められず,+++(紅斑 +

浮腫 + 丘疹,漿液性丘疹,小水疱)以上と判定された被験者がロチゴチン 4.5 mg/日群に 1 例

認められた。当該被験者は中止することなく治験を完了した。++(紅斑 + 浮腫)と判定され

た被験者は,ロチゴチン 4.5 mg/日群に 6 例,6.75 mg/日群に 5 例,プラセボ群に 1 例認められ

た。このうち,適用部位反応により治験薬の投与を中止した被験者がロチゴチン 4.5 mg/日群に

1 例,治験薬の減量を行った被験者がロチゴチン 4.5 mg/日群に 1 例認められた。

ロチゴチン 2.25 mg/日投与時の評価時期である用量漸増・維持期 1 週目では,++以上は認め

られなかった。ロチゴチン 4.5 mg/日投与時の評価時期である用量漸増・維持期 3 週目では,+++

以上は認められず,++が 4.5 mg/日群で 1 例認められた。ロチゴチン 6.75 mg/日投与時の用量漸

増・維持期 5 週目では,+++が 4.5 mg/日群で 1 例,++がプラセボ群で 1 例認められた。投与開

始から用量漸増・維持期 5 週目までの期間において,最悪値が++以上となった被験者は,4.5 mg/

日群の 2 例,プラセボ群の 1 例であり,++以上となった被験者は限られていた。維持用量決定

後の用量漸増・維持期 7 週目以降では,+++以上は認められず,++以上となった被験者は,用

量漸増・維持期 7 週目では 4.5 mg/日群の 1 例,6.75 mg/日群の 3 例,用量漸増・維持期 9 週目

及び 11 週目では 4.5 mg/日群の 3 例,6.75 mg/日群の 1 例,用量漸増・維持期 13 週目では 4.5 mg/

2.7.6 個々の試験のまとめ

1218

Page 251: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 001 試験

日群の 3 例で,用量漸増・維持期 5 週目に比較して++以上に悪化した被験者は限られていた。

治験期間中を通して最悪値が+++以上になった被験者は 4.5 mg/日群の 1 例のみで,投与期間

と最悪値,ロチゴチンの用量と最悪値に明らかな関係は認められず,13 週間の治療期間では,

投与期間と重症度との関係は見いだせなかった。また,6.75 mg/日群の適用部位反応の発現率は

50.0%でプラセボ群及び 4.5 mg/日群と比較して高かったが,重症度への影響は認められなかっ

た。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1219

Page 252: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 001 試験

表 2.7.6.5.2-11 皮膚刺激性判定結果(SS)

例数 率 例数 率 例数 率 例数 率 例数 率 例数 率 例数 率

4.5 mg/日 93 68 73.1 22 23.7 3 3.26.75 mg/日 93 73 78.5 19 20.4 1 1.1

プラセボ 94 89 94.7 5 5.3

4.5 mg/日 91 66 72.5 21 23.1 3 3.3 1 1.16.75 mg/日 92 72 78.3 17 18.5 3 3.3

プラセボ 93 86 92.5 7 7.5

4.5 mg/日 90 61 67.8 22 24.4 6 6.7 1 1.1 1 1.16.75 mg/日 89 63 70.8 22 24.7 4 4.5

プラセボ 91 79 86.8 10 11.0 1 1.1 1 1.1

4.5 mg/日 88 53 60.2 27 30.7 7 8.0 1 1.16.75 mg/日 87 60 69.0 20 23.0 4 4.6 3 3.4

プラセボ 87 79 90.8 7 8.0 1 1.1

4.5 mg/日 84 50 59.5 23 27.4 8 9.5 3 3.66.75 mg/日 86 58 67.4 20 23.3 7 8.1 1 1.2

プラセボ 86 79 91.9 6 7.0 1 1.2

4.5 mg/日 80 44 55.0 27 33.8 6 7.5 3 3.86.75 mg/日 86 56 65.1 21 24.4 8 9.3 1 1.2

プラセボ 87 83 95.4 3 3.4 1 1.1

4.5 mg/日 81 49 60.5 25 30.9 4 4.9 3 3.76.75 mg/日 87 52 59.8 27 31.0 8 9.2

プラセボ 86 80 93.0 5 5.8 1 1.2

4.5 mg/日 93 53 57.0 29 31.2 7 7.5 4 4.36.75 mg/日 94 58 61.7 28 29.8 8 8.5

プラセボ 95 89 93.7 5 5.3 1 1.1

4.5 mg/日 93 30 32.3 41 44.1 15 16.1 6 6.5 1 1.1 1 1.16.75 mg/日 94 39 41.5 36 38.3 14 14.9 5 5.3

プラセボ 95 79 83.2 12 12.6 3 3.2 1 1.1

4.5 mg/日 79 52 65.8 23 29.1 2 2.5 2 2.56.75 mg/日 86 57 66.3 23 26.7 6 7.0

プラセボ 85 81 95.3 3 3.5 1 1.2

4.5 mg/日 94 58 61.7 28 29.8 6 6.4 2 2.16.75 mg/日 94 63 67.0 25 26.6 6 6.4

プラセボ 95 91 95.8 3 3.2 1 1.1

4.5 mg/日 81 80 98.8 1 1.26.75 mg/日 86 79 91.9 7 8.1

プラセボ 86 85 98.8 1 1.2

評価時期

測定値

投与群+++と++++の合計対象

例数- ± + ++ +++

ロチゴチン

ロチゴチン

ロチゴチン

ロチゴチン

++++

ロチゴチン

ロチゴチン

ロチゴチン

ロチゴチン

ロチゴチン

後観察

最悪値

ロチゴチン

用量漸減終了時

投与終了時

用量漸増・維持期

ロチゴチン

ロチゴチン

9週目

11週目

13週目

終了時

1週目

3週目

5週目

7週目

空欄は 0 例 <資料番号 5.3.5.1-RLS02:表 12.5-2>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1220

Page 253: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 001 試験

(b) 血圧・脈拍

用量漸増・維持期各時期及び用量漸減終了時において,ロチゴチン群とプラセボ群との変化

量の差を項目ごとに評価した。脈拍数では,ロチゴチン 4.5 mg/日群で 0.3~3.0 拍/分,6.75 mg/

日群で 1.9~4.9 拍/分であった。収縮期血圧では,それぞれ 0.4~4.7 mmHg,−1.7~3.2 mmHg

であった。拡張期血圧では,それぞれ−0.3~1.4 mmHg,−0.9~2.1 mmHg であった。

本治験では,起立性低血圧の症状が認められた場合,又は座位収縮期血圧が 100 mmHg 以下

となった被験者において起立性低血圧の評価を行うこととした。その結果,座位収縮期血圧が

100 mmHg 以下となった被験者数は,ロチゴチン 4.5 mg/日群で 17 例,6.75 mg/日群で 14 例,プ

ラセボ群で 25 例であったが,これらのうち,収縮期血圧において臥位から立位への変化が 30

mmHg 以上低下した被験者は認められなかった(資料番号 5.3.5.1-RLS02「12.5.1 血圧・脈拍数」

参照)。

(c) 12 誘導心電図

心電図中央判読機関での判読結果では,用量漸増・維持期各時期及び用量漸減終了時におい

て,ロチゴチン用量群とプラセボ群の変化量の差を評価すると,最も差が認められたのは心拍

数でロチゴチン 6.75 mg/日群の 5.8 拍/分(5 週目),RR 間隔で 6.75 mg/日群の−0.0779 ms(5 週

目),QT 間隔で 6.75 mg/日群の−14.7 ms(5 週目),QTcB でプラセボ群の 3.7 ms(13 週目),

QTcF で 6.75 mg/日群の−5.8 ms(7 週目)であった。

投与開始後のいずれかの測定で QTc 間隔の測定値が 500 ms 以上を超えた被験者は,QTcB で

プラセボ群に 1 例認められた。QTc 間隔の測定値が男性で 450 ms,女性で 470 ms を超え且つ

QTc間隔のベースラインからの変化量が60 ms以上の増加を示した被験者は認められなかった。

QTc 間隔の測定値が男性で 450 ms,女性で 470 ms を超え且つ QTc 間隔のベースラインからの

変化量が 30 ms 以上の増加を示した被験者は,QTcB ではロチゴチン 4.5 mg/日群に 4例,6.75 mg/

日群に 2 例,プラセボ群に 2 例,QTcF ではプラセボ群に 2 例認められた。

QTc 間隔のベースラインからの変化量が 30 ms 以上の増加を示した被験者は,QTcB ではロチ

ゴチン 4.5 mg/日群に 18 例,6.75 mg/日群に 24 例,プラセボ群に 19 例みられ,このうち,変化

量が 60 ms 以上の増加を示した被験者は,プラセボ群の 3 例であった。QTcF ではロチゴチン

4.5 mg/日群に 5 例,6.75 mg/日群に 1 例,プラセボ群に 9 例みられ,このうち,変化量が 60 ms

以上の増加を示した被験者は,プラセボ群の 2 例であった(資料番号 5.3.5.1-RLS02「12.5.2(2) 心

電図中央判読機関で判読された心電図」参照)。

(d) JESS

JESS 合計スコアのシフトテーブルを表 2.7.6.5.2-12 に示した。JESS 合計スコアが 10 点超を

「日中の過度の眠気」が認められると考え,10 点以下の被験者と 10 点超の被験者の投与開始

後の推移を確認した。ベースラインの 10 点超から用量漸増・維持期終了時に 10 点以下に改善

傾向を示した被験者は,ロチゴチン 4.5 mg/日群で 19 例,6.75 mg/日群で 14 例,プラセボ群で

17 例であった。一方,10 点以下から 10 点超に悪化傾向を示した被験者は,それぞれ 8 例,5

例,7 例であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1221

Page 254: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 001 試験

表 2.7.6.5.2-12 JESS 合計スコア,シフトテーブル(SS)

≤ 10 10 < 計 ≤ 10 10 < 計 ≤ 10 10 < 計

≤ 10 55 5 60 62 7 69 57 7 6410 < 18 15 33 10 15 25 15 16 31計 73 20 93 72 22 94 72 23 95≤ 10 50 9 59 62 6 68 55 8 6310 < 17 16 33 7 17 24 21 10 31計 67 25 92 69 23 92 76 18 94≤ 10 49 9 58 58 9 67 50 10 6010 < 18 14 32 8 14 22 16 15 31計 67 23 90 66 23 89 66 25 91≤ 10 51 7 58 54 11 65 50 8 5810 < 16 14 30 12 10 22 19 10 29計 67 21 88 66 21 87 69 18 87≤ 10 52 4 56 53 11 64 50 8 5810 < 15 13 28 12 10 22 19 9 28計 67 17 84 65 21 86 69 17 86≤ 10 49 5 54 57 8 65 54 4 5810 < 15 12 27 10 11 21 18 11 29計 64 17 81 67 19 86 72 15 87≤ 10 48 6 54 60 5 65 52 5 5710 < 16 11 27 12 10 22 16 13 29計 64 17 81 72 15 87 68 18 86≤ 10 52 8 60 64 5 69 57 7 6410 < 19 14 33 14 11 25 17 14 31計 71 22 93 78 16 94 74 21 95≤ 10 48 4 52 58 6 64 50 6 5610 < 15 12 27 12 10 22 19 10 29計 63 16 79 70 16 86 69 16 85≤ 10 55 6 61 63 6 69 57 7 6410 < 18 15 33 14 11 25 20 11 31計 73 21 94 77 17 94 77 18 95

用量漸減終了時

投与終了時

1週目

3週目

5週目

7週目

9週目

11週目

13週目

終了時

用量漸増・維持期

評価時期ベースライン

投与後

4.5 mg/日 6.75 mg/日ロチゴチン群

プラセボ群

<資料番号 5.3.5.1-RLS02:表 12.5-3>

2.7.6.5.2.5 薬物動態

薬物動態は,ロチゴチン群の薬物動態解析対象集団 69 例を対象とした。

血漿中ロチゴチン濃度の記述統計量を表 2.7.6.5.2-13 に示した。本治験では,すべてのデータを

採用し集計に用いたため,外れ値による平均値のばらつきが大きくなり,中央値での評価を行っ

た。血漿中ロチゴチン濃度の中央値は,ロチゴチン 4.5 mg/日群の用量漸増・維持期 1 週目,3 週

目,5 週目,13 週目ではそれぞれ 145.0 pg/mL,326.0 pg/mL,280.5 pg/mL,273.0 pg/mL,6.75 mg/

日群の用量漸増・維持期 1 週目,3 週目,5 週目,13 週目ではそれぞれ 137.0 pg/mL,300.0 pg/mL,

420.0 pg/mL,425.0 pg/mL であった。いずれの用量群も投与量が同じ時期である用量漸増・維持期

1 週目及び 3 週目では,血漿中ロチゴチン濃度の中央値はほぼ同程度であった。6.75 mg/日投与と

なる用量漸増・維持期 5 週目以降では,6.75 mg/日群で血漿中ロチゴチン濃度は上昇した。

ロチゴチン抱合体は血漿中ロチゴチン濃度と同様の傾向であり,ロチゴチンとロチゴチン抱合

体の比(ロチゴチン/ロチゴチン抱合体)はほぼ一定であった。(資料番号 5.3.5.1-RLS02 表 14.2-18

2.7.6 個々の試験のまとめ

1222

Page 255: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 001 試験

参照)。

表 2.7.6.5.2-13 血漿中ロチゴチン濃度の記述統計量

例数 平均値 標準偏差 最小値 中央値 最大値

4.5 mg/日 1週目 69 178.4 138.8 0 145.0 8773週目 67 379.8 433.8 0 326.0 34905週目 68 444.2 933.0 0 280.5 782013週目 61 1673.0 10756.1 0 273.0 84292

6.75 mg/日 1週目 69 230.5 760.9 0 137.0 64243週目 68 300.7 158.3 0 300.0 7435週目 66 450.2 251.3 0 420.0 108413週目 65 1678.0 9803.6 0 425.0 79407

ロチゴチン群(mg/日)

時期記述統計量 (pg/mL)

注)4.5 mg/日群:1 週目の用量 = 2.25 mg/日,3 週目以降の用量= 4.5mg/日 6.75 mg/日群:1 週目の用量= 2.25 mg/日,3 週目の用量= 4.5 mg/日,5 週目以降の用量 = 6.75 mg/日 <資料番号 5.3.5.1-RLS02:表 11.4-23>

2.7.6.5.2.6 全般的結論

• 主要評価項目である IRLS 合計スコアのベースラインから用量漸増・維持期 13 週目への変

化量において,ロチゴチン 4.5 mg/日群及び 6.75 mg/日群のプラセボ群との差の 95%信頼区

間の上限が 0 を下回っていることから,これらの群におけるプラセボ群に対する優越性が

示された。

• ドパミン受容体作動薬の薬理作用に関連して認められる悪心及び嘔吐,ドパミン受容体作

動薬で発現頻度の高い傾眠は,プラセボ群と比較してロチゴチン用量群で発現率が高く,

4.5 mg/日群よりも 6.75 mg/日群で発現率が高かった。

• 初回用量を 2.25 mg/日と設定し増量することで 6.75 mg/日までの用量範囲において,安全性

に大きな問題がないことが示唆された。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1223

Page 256: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -001 試験

30

2.7.6.5.2.7 付録

(1) 有害事象及び副作用

表 2.7.6.5.2-14 有害事象及び副作用

基本語 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数

全事象 76 80.0 169 81 86.2 215 49 51.6 95 <0.001 <0.001 67 70.5 119 73 77.7 146 25 26.3 39 <0.001 <0.001心臓障害 6 6.4 7 0.012 3 3.2 4 0.079

心室性期外収縮 3 3.2 3 0.079 1 1.1 1 0.313動悸 2 2.1 3 0.153 2 2.1 3 0.153第一度房室ブロック 1 1.1 1 0.313

耳および迷路障害 2 2.1 2 0.155 0.157 1 1.1 1 0.316 0.319耳鳴 2 2.1 2 0.155 0.157 1 1.1 1 0.316 0.319

眼障害 2 2.1 2 0.153結膜出血 1 1.1 1 0.313眼痛 1 1.1 1 0.313

胃腸障害 40 42.1 51 53 56.4 75 21 22.1 27 0.003 <0.001 34 35.8 41 45 47.9 61 13 13.7 16 <0.001 <0.001悪心 32 33.7 37 41 43.6 48 9 9.5 12 <0.001 <0.001 30 31.6 34 39 41.5 44 9 9.5 11 <0.001 <0.001嘔吐 4 4.2 5 10 10.6 11 1 1.1 2 0.174 0.005 2 2.1 2 8 8.5 9 1 1.1 2 0.561 0.016腹部不快感 4 4.3 4 3 3.2 3 0.081 0.690 3 3.2 3 1 1.1 1 0.316 0.307便秘 3 3.2 3 3 3.2 3 0.081 0.079 3 3.2 3 3 3.2 3 0.081 0.079腹痛 3 3.2 3 1 1.1 1 0.081 0.313 1 1.1 1 0.316齲歯 2 2.1 2 1 1.1 1 0.316 0.554上腹部痛 1 1.1 1 0.313 1 1.1 1 0.313下痢 1 1.1 1 3 3.2 3 0.081 0.317 1 1.1 1 0.313腸炎 1 1.1 1 0.313食中毒 1 1.1 1 0.313歯肉炎 1 1.1 2 1 1.1 1 0.316 0.994胃炎 1 1.1 1 0.316歯肉腫脹 1 1.1 1 0.316 1 1.1 1 0.316逆流性食道炎 1 1.1 1 1 1.1 1 1.000 0.319 1 1.1 1 0.316 0.319消化不良 2 2.1 2 0.155 0.157 1 1.1 1 0.316 0.319胃腸障害 1 1.1 1 0.316 0.319痔核 1 1.1 1 0.316 0.319

器官別大分類

有害事象 副作用

4.5 mg/日95例

6.75 mg/日94例

4.5 mg/日95例

6.75 mg/日94例

χ2検定

ロチゴチン群ロチゴチン群 ロチゴチン群

χ2検定

ロチゴチン群プラセボ

95例プラセボ

95例

p値

4.5 mg/日 6.75 mg/日

p値

4.5 mg/日 6.75 mg/日

2.7.6 個々の試験のまとめ

1224

Page 257: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -001 試験

31

表 2.7.6.5.2-14 有害事象及び副作用(続き)

基本語 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数

41 43.2 47 51 54.3 58 9 9.5 13 <0.001 <0.001 41 43.2 47 50 53.2 55 8 8.4 10 <0.001 <0.001

適用部位反応 40 42.1 41 47 50.0 50 7 7.4 8 <0.001 <0.001 40 42.1 41 47 50.0 50 7 7.4 8 <0.001 <0.001倦怠感 2 2.1 2 3 3.2 3 1 1.1 2 0.561 0.307 2 2.1 2 2 2.1 2 1 1.1 2 0.561 0.554胸部不快感 1 1.1 1 0.313 1 1.1 1 0.313異常感 1 1.1 1 0.313 1 1.1 1 0.313熱感 1 1.1 1 1 1.1 1 0.316 0.313 1 1.1 1 0.316末梢性浮腫 1 1.1 1 0.313発熱 1 1.1 1 1 1.1 1 1 1.1 1 1.000 0.994 1 1.1 1 1 1.1 1 0.316 0.313口渇 1 1.1 1 0.316 1 1.1 1 0.316適用部位丘疹 1 1.1 1 0.316 1 1.1 1 0.316胸痛 1 1.1 1 0.316 0.319注射部位血腫 1 1.1 1 0.316 0.319

肝胆道系障害 1 1.1 1 1 1.1 1 0.316 0.994 1 1.1 1 1 1.1 1 0.316 0.994肝機能異常 1 1.1 1 1 1.1 1 0.316 0.994 1 1.1 1 1 1.1 1 0.316 0.994

感染症および寄生虫症 15 15.8 19 20 21.3 22 15 15.8 22 1.000 0.332 1 1.1 1 0.316鼻咽頭炎 12 12.6 14 16 17.0 17 12 12.6 17 1.000 0.396ウイルス性胃腸炎 1 1.1 1 0.313咽頭炎 1 1.1 1 1 1.1 1 0.316 0.313副鼻腔炎 1 1.1 1 1 1.1 1 0.316 0.994尿路感染 1 1.1 1 0.313四肢膿瘍 1 1.1 1 0.313膀胱炎 1 1.1 1 2 2.1 2 0.561 0.157胃腸炎 1 1.1 1 1 1.1 1 1.000 0.319 1 1.1 1 0.316扁桃炎 1 1.1 1 0.316ウイルス性腸炎 1 1.1 1 0.316麦粒腫 1 1.1 1 0.316 0.319

一般・全身障害および投与部位の状態

器官別大分類

有害事象 副作用

4.5 mg/日95例

6.75 mg/日94例

4.5 mg/日95例

6.75 mg/日94例

χ2検定

ロチゴチン群ロチゴチン群 ロチゴチン群

χ2検定

ロチゴチン群プラセボ

95例プラセボ

95例

p値

4.5 mg/日 6.75 mg/日

p値

4.5 mg/日 6.75 mg/日

2.7.6 個々の試験のまとめ

1225

Page 258: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -001 試験

32

表 2.7.6.5.2-14 有害事象及び副作用(続き)

基本語 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数

4 4.2 4 3 3.2 6 1 1.1 1 0.174 0.307

転倒 1 1.1 1 0.313筋損傷 1 1.1 1 0.313交通事故 1 1.1 2 0.313尾骨骨折 1 1.1 1 0.313挫傷 1 1.1 1 1 1.1 1 0.316 0.313節足動物刺傷 1 1.1 1 0.316皮膚裂傷 1 1.1 1 0.316熱中症 1 1.1 1 0.316創傷 1 1.1 1 0.316 0.319

臨床検査 3 3.2 4 5 5.3 5 3 3.2 3 1.000 0.461 3 3.2 3 4 4.3 4 1 1.1 1 0.312 0.170血中クレアチンホスホキナーゼ増加

2 2.1 3 2 2.1 2 1 1.1 1 0.561 0.554 2 2.1 2 2 2.1 2 0.155 0.153

血中トリグリセリド増加 1 1.1 1 0.313γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加

1 1.1 1 0.313 1 1.1 1 0.313

赤血球数減少 1 1.1 1 1 1.1 1 0.316 0.313 1 1.1 1 1 1.1 1 0.316 0.313収縮期血圧上昇 1 1.1 1 0.316 0.319 1 1.1 1 0.316 0.319尿中ブドウ糖陽性 1 1.1 1 0.316 0.319

代謝および栄養障害 1 1.1 2 2 2.1 2 0.155 0.567 1 1.1 1 0.316 0.319痛風 1 1.1 2 1 1.1 1 0.316 0.994食欲減退 1 1.1 1 0.316 0.319 1 1.1 1 0.316 0.319

4 4.2 4 3 3.2 3 2 2.1 2 0.407 0.642

背部痛 1 1.1 1 1 1.1 1 1 1.1 1 1.000 0.994筋肉痛 1 1.1 1 0.313椎間板障害 1 1.1 1 0.313関節痛 1 1.1 1 0.316関節炎 1 1.1 1 0.316鼡径部痛 1 1.1 1 0.316変形性関節症 1 1.1 1 0.316 0.319

傷害,中毒および処置合併症

筋骨格系および結合組織障害

器官別大分類

有害事象 副作用

4.5 mg/日95例

6.75 mg/日94例

4.5 mg/日95例

6.75 mg/日94例

χ2検定

ロチゴチン群ロチゴチン群 ロチゴチン群

χ2検定

ロチゴチン群プラセボ

95例プラセボ

95例

p値

4.5 mg/日 6.75 mg/日

p値

4.5 mg/日 6.75 mg/日

2.7.6 個々の試験のまとめ

1226

Page 259: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -001 試験

33

表 2.7.6.5.2-14 有害事象及び副作用(続き)

基本語 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数

神経系障害 13 13.7 16 3 3.2 4 5 5.3 5 0.047 0.479 8 8.4 11 2 2.1 2 4 4.2 4 0.233 0.414頭痛 5 5.3 6 2 2.1 2 0.023 0.153 1 1.1 2 1 1.1 1 0.316 0.313浮動性めまい 2 2.1 2 1 1.1 1 3 3.2 3 0.650 0.317 1 1.1 1 1 1.1 1 3 3.2 3 0.312 0.317体位性めまい 2 2.1 4 0.155 2 2.1 4 0.155下肢静止不能症候群 2 2.1 2 0.155 2 2.1 2 0.155感覚鈍麻 1 1.1 1 0.313振戦 1 1.1 1 0.316 1 1.1 1 0.316突発的睡眠 1 1.1 1 0.316 1 1.1 1 0.316第7脳神経麻痺 1 1.1 1 0.316 0.319ラクナ梗塞 1 1.1 1 0.316 0.319 1 1.1 1 0.316 0.319

精神障害 14 14.7 14 15 16.0 18 5 5.3 5 0.030 0.017 14 14.7 14 13 13.8 15 2 2.1 2 0.002 0.003傾眠 10 10.5 10 14 14.9 14 2 2.1 2 0.017 0.002 10 10.5 10 13 13.8 13 1 1.1 1 0.005 <0.001不眠症 2 2.1 2 0.155 2 2.1 2 0.155うつ病 1 1.1 1 0.313 1 1.1 1 0.313悪夢 1 1.1 1 0.313強迫性障害 1 1.1 1 0.313 1 1.1 1 0.313睡眠関連摂食障害 1 1.1 1 0.313多幸気分 1 1.1 1 0.316 1 1.1 1 0.316ドーパミン調節障害症候群

1 1.1 1 0.316 1 1.1 1 0.316

激越 1 1.1 1 0.316 0.319 1 1.1 1 0.316 0.319不安 1 1.1 1 0.316 0.319抑うつ気分 1 1.1 1 0.316 0.319

腎および尿路障害 2 2.1 2 0.155血尿 1 1.1 1 0.316頻尿 1 1.1 1 0.316

生殖系および乳房障害 1 1.1 1 0.316 0.319 1 1.1 1 0.316 0.319不規則月経 1 1.1 1 0.316 0.319 1 1.1 1 0.316 0.319

器官別大分類

有害事象 副作用

4.5 mg/日95例

6.75 mg/日94例

4.5 mg/日95例

6.75 mg/日94例

χ2検定

ロチゴチン群ロチゴチン群 ロチゴチン群

χ2検定

ロチゴチン群プラセボ

95例プラセボ

95例

p値

4.5 mg/日 6.75 mg/日

p値

4.5 mg/日 6.75 mg/日

2.7.6 個々の試験のまとめ

1227

Page 260: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -001 試験

34

表 2.7.6.5.2-14 有害事象及び副作用(続き)

基本語 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数 例数 % 件数

6 6.3 7 6 6.4 6 3 3.2 3 0.306 0.298 2 2.1 2 2 2.1 2 1 1.1 1 0.561 0.554

上気道の炎症 3 3.2 4 4 4.3 4 1 1.1 1 0.312 0.170喘息 1 1.1 1 0.313 1 1.1 1 0.313口腔咽頭不快感 1 1.1 1 0.313 1 1.1 1 0.313息詰まり感 1 1.1 1 1 1.1 1 1.000 0.319 1 1.1 1 1 1.1 1 1.000 0.319喀痰増加 1 1.1 1 0.316 1 1.1 1 0.316口腔咽頭痛 1 1.1 1 0.316咳嗽 1 1.1 1 0.316 0.319

皮膚および皮下組織障害 3 3.2 6 7 7.4 8 0.007 0.200 1 1.1 2 1 1.1 1 0.316 0.994冷汗 1 1.1 2 0.313 1 1.1 2 0.313湿疹 1 1.1 1 0.313紅色汗疹 1 1.1 2 0.313そう痒症 1 1.1 1 0.313脱毛症 1 1.1 1 0.316 0.319 1 1.1 1 0.316 0.319接触性皮膚炎 1 1.1 2 0.316 0.319皮膚乾燥 1 1.1 1 0.316 0.319皮脂欠乏性湿疹 1 1.1 1 0.316 0.319紅斑 1 1.1 1 0.316 0.319皮下出血 2 2.1 2 0.155 0.157

血管障害 1 1.1 1 0.316高血圧 1 1.1 1 0.316

呼吸器,胸郭および縦隔障害

器官別大分類

有害事象 副作用

4.5 mg/日95例

6.75 mg/日94例

4.5 mg/日95例

6.75 mg/日94例

χ2検定

ロチゴチン群ロチゴチン群 ロチゴチン群

χ2検定

ロチゴチン群プラセボ

95例プラセボ

95例

p値

4.5 mg/日 6.75 mg/日

p値

4.5 mg/日 6.75 mg/日

空欄は 0 例 MedDRA/J Ver.13.1 因果関係の判定基準:治験薬との関連性を「関連性は否定できる」,「関連性は否定できない」の 2 分類で判定した。「関連性は否定できる」以外の有害事象を副作用とした。 <資料番号 5.3.5.1-RLS02:表 14.3-6 より抜粋>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1228

Page 261: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 001 試験

35

(2) その他の重篤な有害事象の叙述

(a) 被験者番号 9220030,6.75 mg/日群,重篤な有害事象:交通事故,挫傷

1) 被験者背景:25 歳,女性

2) 既往症:なし

3) 合併症:なし

4) 発現時用量:いずれの事象もロチゴチン 6.75 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:副鼻腔炎,適用部位反応,交通事故,上気道の炎症

6) 重篤な有害事象発現時までに使用されていた併用薬:なし

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 9 月 3 日より治験薬の投与を開始した。20 年 10 月 13 日,ドライブ中,不注意によ

り車が横転した。無傷で車中から脱出し,通りがかりの車に移動し待機していたところ,トラ

ックが激突し,頭部及び全身をぶつけた。他院へ搬送され入院し,レントゲン,頭部 CT,超音

波検査を実施したところ,内臓に異常なく,全身打撲と診断された。20 年 10 月 14 日に退院

し,アドフィードパップを頓用にて使用を開始した。20 年 10 月 30 日より 1 回/週の頻度でリ

ハビリテーション(電気療法,マッサージ)を開始した。20 年 12 月 13 日に全身打撲の回復

を確認した。

治験責任医師は,不注意な運転の原因は連日の徹夜ドライブによる睡眠不足と疲労であり,

被害事故のため,治験薬との関連性は否定できると判断した。

(b) 被験者番号 9300015,プラセボ群,重篤な有害事象:ラクナ梗塞

1) 被験者背景:59 歳,男性

2) 既往症:なし

3) 合併症:なし

4) 発現時用量:0 mg/日(プラセボ群)

5) 重篤以外の有害事象:なし

6) 重篤な有害事象発現時までに使用されていた併用薬:ラジカット注,ヘパリン Na ロック用

シリンジ,バイアスピリン錠,ガスターD 錠,キサクロット点滴静注,KN3 号輸液,プレ

タール OD 錠,マイスリー錠

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 7 月 27 日より治験薬の投与を開始した。20 年 8 月 11 日,起床時より右上肢の書字

障害,右下肢の筋力低下を感じたが,翌日にはいずれの症状も軽減した。20 年 8 月 17 日,

右上肢の書字障害,右下肢の筋力低下を訴え,脳梗塞の可能性が示唆されたため,治験実施医

療機関の脳神経外科を受診した。頭部 MRI 検査の結果,拡散強調画像上に左放線冠に皮質高信

号域があり,脳梗塞(急性期のラクナ梗塞)と診断された。症状は軽微であったが,増悪が懸

念されたため,同日より入院した。キサクロット点滴静注 80 mg,ラジカット注 30 mg,バイア

スピリン錠 200 mg の投与を開始した。20 年 8 月 21 日より,プレタール OD 錠 100 mg の投

与を開始し,症状は安定した。20 年 8 月 24 日,症状悪化はなく軽快と判断され退院した。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1229

Page 262: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 001 試験

36

20 年 9 月 21 日,頚動脈エコー検査の結果,プラークが認められるが有意な狭窄はなく,書

字障害回復と判断された。

治験責任医師は,頚動脈エコーによりプラーク形成が認められたものの,治験薬投与期間中

の事象であることから,治験薬との関連性は否定できないとした。

(c) 被験者番号 9440007,プラセボ群,重篤な有害事象:第 7 脳神経麻痺

1) 被験者背景:39 歳,男性

2) 既往症:なし

3) 合併症:脂質異常症

4) 発現時用量:0 mg/日(プラセボ群)

5) 重篤以外の有害事象:齲歯

6) 重篤な有害事象発現時までに使用されていた併用薬:ドンペリドン錠,ダーゼン錠,サワ

シリン錠

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 6 月 28 日より治験薬の投与を開始した。20 年 9 月 2 日に軽度の頭痛,20 年 9 月

3 日に耳の外側に痛みを感じた。20 年 9 月 4 日の夜,上口唇のしびれ感が出現し,入浴時に

シャンプーが左眼に入ったものの眼が閉じないことに気づいた。他院の救急外来を受診し,採

血・心電図・脳 CT を実施したが異常はなかった。「左顔面神経麻痺」の診断にて,安静治療

を行うため同日入院となり,生食 100 mL 及びプリドール 40 mg による治療を開始した。20

年 9 月 9 日に症状が軽快したため退院となった。20 年 9 月 13 日,歯茎,舌先,口唇のしび

れ感が持続していたため,ツムラ五苓散エキス顆粒(医療用)が処方され,経過観察となった。

20 年 12 月 6 日に左顔面神経麻痺の症状は消失し,回復と判断された。

治験責任医師は,ウイルスによる可能性が高く,治験薬の用法・用量を変更せずに症状が軽

快していることより,治験薬との関連性は否定できると判断した。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1230

Page 263: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -001 試験

37

表 2.7.6.5.2-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表

治験実施医療機関 転帰

被験者番号 性別 用語集に基づく基本語

投与開始日 年齢 症例報告書記載用語 発現日時 重篤度 治験薬との関連性a

投与群 投与終了日 発現時期 [器官別大分類] 発現までの日数 持続日数 重症度 関連性が否定できる理由

ロチゴチン 9220030 女性 用量漸増期 副鼻腔炎 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる6.75 mg/日 20 25 副鼻腔炎 0 20 / / 軽度 あり

20 22

適用部位反応 20 回復 非重篤 変更なし 否定できない適用部位反応 8 20 / / 軽度 あり一般・全身障害および投与部位の状態 93

用量維持期 交通事故 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる交通事故 40 20 / / 軽度 なし

0

交通事故 20 回復 重篤 変更なし 否定できる交通事故 40 20 / / 中等度 あり傷害,中毒および処置合併症 61

挫傷 20 回復 重篤 変更なし 否定できる全身打撲 40 20 / / 中等度 あり傷害,中毒および処置合併症 61

上気道の炎症 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる上気道炎 89 20 / / 軽度 あり呼吸器,胸郭および縦隔障害 12

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

治験薬投与に対する措置回復日時/

転帰確認日/死亡日 新たな治療の有無

ウイルス感染のため

感染症および寄生虫症

傷害、中毒および処置合併症

細菌感染のため

徹夜が続き睡眠不足となり不注意な運転となったため

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

2.7.6 個々の試験のまとめ

1231

Page 264: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -001 試験

38

表 2.7.6.5.2-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き)

治験実施医療機関 転帰

被験者番号 性別 用語集に基づく基本語

投与開始日 年齢 症例報告書記載用語 発現日時 重篤度 治験薬との関連性a

投与群 投与終了日 発現時期 [器官別大分類] 発現までの日数 持続日数 重症度 関連性が否定できる理由

プラセボ 9300015 男性 用量漸増期 ラクナ梗塞 20 回復 重篤 中止 否定できない

20 59 ラクナ梗塞 15 20 / 軽度 あり

20 神経系障害 41

プラセボ 9440007 男性 用量漸増期 齲歯 20 回復 非重篤 変更なし 否定できる20 39 う歯 2 20 / / 軽度 あり20 胃腸障害 48

用量維持期 第7脳神経麻痺 20 回復 重篤 変更なし 否定できる左顔面神経麻痺 66 20 / 中等度 あり神経系障害 95

治験薬投与と事象の経過から,関連は考え難い場合

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

治験薬投与に対する措置回復日時/

転帰確認日/死亡日 新たな治療の有無

a 治験責任医師による因果関係判定及び判断理由 MedDRA/J Ver.13.1 <資料番号 5.3.5.1-RLS02:表 14.3-26, 16.2.6, 16.2.26 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1232

Page 265: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -001 試験

39

表 2.7.6.5.2-16 重篤以外の投与中止に至った有害事象の一覧表

治験実施医療機関 転帰

被験者番号 性別 用語集に基づく基本語

投与開始日 年齢 症例報告書記載用語 発現日時 重篤度 治験薬との因果関係a

投与群 投与終了日 発現時期 [器官別大分類] 発現までの日数 持続日数 重症度 因果関係の判断理由

ロチゴチン 9070003 女性 用量漸増期 不眠症 20 回復 非重篤 中止 否定できない

4.5 mg/日 20 60 不眠 0 20 中等度 なし

20 精神障害 1

ロチゴチン 9110005 女性 用量漸増期 悪心 20 回復 非重篤 中止 否定できない

4.5 mg/日 20 29 悪心 1 20 軽度 あり

20 胃腸障害 629110017 男性 用量漸増期 適用部位反応 20 22:00 軽快(回復途上) 非重篤 中止 否定できない

20 55 適用部位反応 21 20 中等度 あり

20 一般・全身障害および投与部位の状態 113+

ロチゴチン 9170001 男性 用量維持期 下肢静止不能症候群 20 回復 非重篤 中止 否定できない

4.5 mg/日 20 72 RLS症状の悪化 44 20 軽度 あり

20 神経系障害 19

ロチゴチン 9180001 女性 用量維持期 適用部位反応 20 軽快(回復途上) 非重篤 中止 否定できない

4.5 mg/日 20 64 適用部位反応 48 20 軽度 あり

20 一般・全身障害および投与部位の状態 214+

ロチゴチン 9250003 男性 用量漸増期 胃炎 20 10:00 軽快(回復途上) 非重篤 中止 否定できる

4.5 mg/日 20 43 急性胃炎 16 20 中等度 あり

20 胃腸障害 60+

偶発的な事象(事故,偶発症など)と考えられる場合

治験薬投与に対する措置回復日時/

転帰確認日/死亡日 新たな治療の有無

2.7.6 個々の試験のまとめ

1233

Page 266: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -001 試験

40

表 2.7.6.5.2-16 重篤以外の投与中止に至った有害事象の一覧表(続き)

治験実施医療機関 転帰

被験者番号 性別 用語集に基づく基本語

投与開始日 年齢 症例報告書記載用語 発現日時 重篤度 治験薬との因果関係a

投与群 投与終了日 発現時期 [器官別大分類] 発現までの日数 持続日数 重症度 因果関係の判断理由

ロチゴチン 9260012 女性 用量漸増期 突発的睡眠 20 22:00 回復 非重篤 中止 否定できない

4.5 mg/日 20 57 突発性睡眠 10 20 16:00 軽度 なし

20 神経系障害 9

ロチゴチン 9320007 男性 用量維持期 適用部位反応 20 回復 非重篤 中止 否定できない

4.5 mg/日 20 59 適用部位反応 49 20 中等度 あり

20 一般・全身障害および投与部位の状態 49

ロチゴチン 9330010 女性 用量維持期 適用部位反応 20 回復 非重篤 中止 否定できない

4.5 mg/日 20 49 適用部位反応 76 20 中等度 なし

20 一般・全身障害および投与部位の状態 36

ロチゴチン 9150004 女性 用量漸増期 血中クレアチンホスホキナーゼ増加 20 回復 非重篤 中止 否定できない

6.75 mg/日 20 45 CK増加 22 20 中等度 なし

20 臨床検査 7

ロチゴチン 9360007 男性 用量漸増期 冷汗 20 12:00 回復 非重篤 中止 否定できない

6.75 mg/日 20 48 冷汗 34 20 16:00 中等度 なし

20 皮膚および皮下組織障害 0

動悸 20 12:00 回復 非重篤 中止 否定できない

動悸 34 20 16:00 中等度 なし心臓障害 0

治験薬投与に対する措置回復日時/

転帰確認日/死亡日 新たな治療の有無

2.7.6 個々の試験のまとめ

1234

Page 267: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -001 試験

41

表 2.7.6.5.2-16 重篤以外の投与中止に至った有害事象の一覧表(続き)

治験実施医療機関 転帰

被験者番号 性別 用語集に基づく基本語

投与開始日 年齢 症例報告書記載用語 発現日時 重篤度 治験薬との因果関係a

投与群 投与終了日 発現時期 [器官別大分類] 発現までの日数 持続日数 重症度 因果関係の判断理由

ロチゴチン 9390013 男性 用量漸増期 適用部位反応 20 回復 非重篤 中止 否定できない

6.75 mg/日 20 46 適用部位反応 7 20 軽度 なし

20 一般・全身障害および投与部位の状態 18

ロチゴチン 9410012 男性 用量漸増期 傾眠 20 回復 非重篤 中止 否定できない

6.75 mg/日 20 70 傾眠 21 20 中等度 なし

20 精神障害 38

プラセボ 9090005 男性 用量漸増期 激越 20 03:30 回復 非重篤 中止 否定できない

20 77 興奮 22 20 軽度 なし

20 精神障害 33

治験薬投与に対する措置回復日時/

転帰確認日/死亡日 新たな治療の有無

a 治験責任医師による因果関係判定及び判断理由 + 回復日時/転帰確認日/死亡日において,転帰確認日又は死亡日を用いた場合 MedDRA/J Ver.13.1 <資料番号 5.3.5.1-RLS02:表 14.3-27, 16.2.6 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1235

Page 268: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP709 試験

2.7.6.5.3 RLS 患者を対象としたプラセボ対照二重盲検用量設定試験(外国人:SP709 試

験,資料番号 5.3.5.1-RLS03,参考資料)

2.7.6.5.3.1 治験方法の概略

項目 内容

目的 RLS 患者を対象とし,プラセボと比較してロチゴチン 5 用量(1.125 mg/

日,2.25 mg/日,4.5 mg/日,6.75 mg/日,9.0 mg/日)を投与したときの有

効性を検証する。ロチゴチンの忍容性及び安全性についても検討する。

治験デザイン 多施設,二重盲検,無作為化,プラセボ対照 6 群並行,用量設定試験

対象 対象:RLS 患者

選択基準:本治験の参加に際し,文書による同意が得られた患者

1) 治験要件を遵守できる患者

2) 治験薬を適切に使用できる患者

3) 二重盲検期間中にプラセボ投与の可能性があることに同意する患

4) 18~75 歳の男女,民族は問わない

5) 国際レストレスレッグス症候群研究会(IRLSSG)による以下の 4

項目の診断基準に基づき,特発性 RLS と診断されている患者

a) 脚を動かしたいという強い欲求が存在し,また,多くの場合,

その欲求が不快な下肢の異常感覚に伴って生じる,あるいは

異常感覚が原因となって起こること

b) 脚を動かしたいという強い欲求や異常感覚が,安静にして,

静かに横になったり座ったりしている状態で始まる,あるい

は増悪すること

c) 脚を動かしたいという強い欲求や異常感覚が,歩いたり,脚

をのばすなどの運動によって,少なくとも運動を続けている

間は,完全にあるいは部分的に改善すること

d) 脚を動かしたいという強い欲求や異常感覚が,日中より夕

方・夜間に増強する,もしくは夕方・夜間のみに起こること

6) 新規患者,又は継続的に RLS の治療を受けていない患者。また,

治療を受けたことがある場合,スクリーニング時で治療効果が芳

しくない患者

7) 既往歴情報により,過去に L-dopa 又はドパミン受容体作動薬の治

療を受けていた場合,いずれかの薬剤に効果が認められた患者

8) BMI が 18~35 kg/m2の患者

9) ベースラインの IRLS 合計スコアが 15 以上(中等度)の患者

除外基準:

2.7.6 個々の試験のまとめ

1236

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SP709 試験

項目 内容

1) 二次性 RLS 患者[腎不全(尿毒症),鉄欠乏性貧血,関節リウマ

チなど]

2) ドパミン D2 受容体拮抗薬,ブチロフェノン系薬剤,メトクロプラ

ミド,非定型抗精神病薬(オランザピンなど),三環系及び四環

系抗うつ薬,ミアンセリン,リチウム又は H2 受容体遮断薬(シメ

チジンなど)の薬剤服用に伴う二次性 RLS 患者,あるいは抗痙攣

薬,ベンゾジアゼピン系薬剤,バルビツール酸系睡眠薬,その他

の睡眠薬などの薬剤を中止したことによる二次性 RLS 患者

3) 終夜睡眠ポリグラフ検査により睡眠時無呼吸症候群,ナルコレプ

シー,ミオクローヌスてんかんなどの睡眠障害が認められる,又

はその既往のある患者

4) 多発性ニューロパチー,アカシジア,跛行,静脈瘤,筋攣縮,下

肢痛及び足趾の不随意運動,神経根障害などの合併症がある患者

5) パーキンソン病,認知症,進行性核上性麻痺,多系統萎縮症,ハ

ンチントン舞踏病,筋萎縮性側索硬化症,アルツハイマー病など

の中枢神経系疾患の合併症がある患者

6) スクリーニング検査前 12ヵ月以内に治療を要する精神病のエピソ

ードを発現した患者

7) 身体症状又は精神症状のために,治験責任医師が被験者として不

適切と判断した患者

8) 同意取得前 4 週間以内にドパミン受容体作動薬による治療を受け

た患者

9) 過去にドパミン受容体作動薬の治療を受けたことがある場合,ド

パミン受容体作動薬に対し不耐性を示したことのある患者

10) 臨床的に意味のある心機能異常又は不整脈(伝導系異常が疑われ

る疾患,第 2 度又は第 3 度房室ブロック,完全左脚又は右脚ブロ

ック,洞不全症候群,NYHA 心機能分類クラスⅢ又はクラスⅣの

うっ血性心不全,同意取得前 12 ヵ月以内の心筋梗塞)が認められ

る患者

11) 腎機能障害(血清クレアチニン > 2.0 mg/dL)の患者

12) 肝機能障害[総ビリルビン > 2.0 mg/dL,又は ALT (GPT)又は AST

(GOT)が基準値上限の 2 倍超]の患者

13) 同意取得前 12ヵ月以内に治療の必要な悪性新生物の既往のある患

14) 治験薬又は対照薬に含まれる成分に対して過敏症のある患者

15) 神経遮断薬,睡眠薬,抗うつ薬,抗不安薬,抗痙攣薬,精神刺激

薬,L-dopa 又はドパミン受容体作動薬,ブジピン,オピオイド系

2.7.6 個々の試験のまとめ

1237

Page 270: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP709 試験

項目 内容

薬剤,ベンゾジアゼピン系薬剤,MAO 阻害剤,鎮静作用のある抗

ヒスタミン剤,アンフェタミンに系薬剤よる治療を受けている患

者(これらの薬剤による治療を受けている患者には,投与開始前

に薬剤の消失半減期の5倍以上のウォッシュアウト期間を設けた)

16) スクリーニング検査前 28 日以内に他の治験に参加している患者

17) スクリーニング検査前 12ヵ月以内に慢性アルコール中毒症又は薬

物乱用の既往がある患者

18) 妊娠中の患者,授乳中の患者,又は妊娠の可能性がある患者(不

妊手術を受けていない,閉経後 2 年経過していない,2 つ以上の避

妊法を組み合わせていない,性的に禁欲的でない)

19) 夜勤などのシフト制の仕事に従事する患者,病気以外の原因で夜

間の一定の睡眠時間の確保が困難な患者

20) 血管障害(静脈瘤又は動脈硬化症など)を有する患者

21) 粘着剤又はその他の貼付剤に対する明らかな皮膚過敏症の既往,

又は未回復の接触性皮膚炎がある患者

22) 安静時の QTcB が男性で 450 ms 超,女性で 470 ms 超の患者

23) スクリーニング検査前 28日以内に症候性起立性低血圧の既往があ

る,又は同意取得時に収縮期血圧が 105 mmHg 未満の患者

24) ベースラインで安静時の QTc 間隔が男性で 450 ms 超,女性で 470

ms 超の患者(15 分以上間隔をあけて 3 回測定した心電図からの平

均値)

25) ベースラインで立位の収縮期血圧に 20 mmHg 超,又は拡張期血圧

に 10 mmHg 超の低下がみられる患者

使用薬剤 1) 被験薬

ロチゴチン貼付剤 1.125 mg(2.5 cm2),4.5 mg(10 cm2

2) 対照薬

ロチゴチン貼付剤と外見上識別不能なプラセボ貼付剤

用量及び投与方法 治験スケジュールを表 2.7.6.5.3-1 に,投与スケジュールを表 2.7.6.5.3-2

に示した。

ロチゴチン(又は該当するプラセボ)は 1 日 1 回(24 時間)投与した。

ロチゴチン 1.125 mg/日群,2.25 mg/日群及び 4.5 mg/日群はいずれも割付

けられた用量から投与を開始し,用量漸増は行わなかった。ロチゴチン

6.75 mg/日群及び 9.0 mg/日群では 4.5 mg/日から投与を開始し,1 週ごと

に 2.25 mg ずつ増量し,割付けられた用量まで漸増した。

維持用量到達後,4 週間の用量維持期に移行した。用量維持期終了後,

最大 7 日間の用量漸減期に移行し,ロチゴチン 4.5 mg/日群,6.75 mg/日

群及び 9.0 mg/日群では,2.25 mg ずつ漸減した。ロチゴチン 1.125 mg/日

2.7.6 個々の試験のまとめ

1238

Page 271: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP709 試験

項目 内容

群又は 2.25 mg/日群では用量の漸減は行わなかった。

治験薬投与期間中の減量及び用量維持期間中の増量は許容しなかった。

用量の設定根拠 用量の設定は,過去に実施された第Ⅱa 相パイロット試験(SP666)の結

果に基づいて行った。当該治験では,RLS の重症度はロチゴチンの用量

の増量(1.125 mg,2.25 mg,4.5 mg)とともに低下し,プラセボ群との

比較において各ロチゴチン群の効果を示すには検出力が不十分であった

ものの,ロチゴチン 4.5 mg/日群では統計学的有意差が示された。更に,

ロチゴチン 1.125 mg/日群,2.25 mg/日群,4.5 mg/日群において忍容性は

良好であった。4.5 mg/日以上の用量は RLS の症状をさらに改善する可能

性があると考えられたため,6.75 mg/日及び 9.0 mg/日も検討用量とした。

投与期間 最大 7 週間:用量漸増期 2 週間,用量維持期 4 週間,用量漸減期最大 7

症例数 計画時:無作為化例 250 例

解析時:無作為化例 341 例

症例数の設定根拠 プラセボ群とロチゴチン 9.0 mg/日群間の差を 7.0 ポイント,及び共通標

準偏差を 10.0 であると仮定すると,片側有意水準 0.025 の t 検定で,IRLS

合計スコアの変化量におけるプラセボに対するロチゴチンの優越性を

0.80 の検出力で検出するために必要な症例数は各用量群 35 例であった。

最大解析対象集団(FAS)として 210 例を確保するためには,無作為割

付例として 250 例が必要であった。

主な併用薬の規定 併用禁止薬:

以下の薬剤については,治験期間中又はベースラインから遡って 7 日間

の併用を禁止した。

• ドパミン受容体拮抗性制吐剤(メトクロプラミドなど)

• L-dopa

• ドパミン受容体作動薬(必ずベースラインから 4 週間前に中止す

る)

• ブジピン

• オピオイド系薬剤

• 神経遮断薬

• 睡眠薬

• 抗うつ薬

• 抗不安薬

• 抗痙攣薬

• 精神刺激薬

2.7.6 個々の試験のまとめ

1239

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SP709 試験

項目 内容

併用制限薬:

以下の薬剤については,投与開始後に発現した悪心嘔吐に対して併用を

許容した。

• オンダンセトロン,トロピセトロン,グラニセトロン

• ジメンヒドリナート

• グリコピロレート

• トリメトベンザミド

• ドンペリドン

評価項目

評価基準

有効性:

主要評価項目:

1) IRLS合計スコアのベースラインから用量維持期終了時への変化量

副次的評価項目:

1) RLS-6 評価尺度の経時的変化

2) CGI 重症度の経時的変化

3) CGI 改善度(用量維持期終了時)

4) CGI 治療効果(用量維持期終了時)

5) 被験者による有効性評価

6) IRLS 合計スコアの変化率(ベースラインに対する用量維持期終了

時における変化量の割合)の 50%有効率(変化率が 50%以上の減

少であった症例の割合)及び CGI 改善度スコアの有効率(用量維

持期終了時に CGI 改善度が「大幅に改善」又は「中程度に改善」

した被験者の割合)

7) 用量維持期終了時の IRLS スコアが 10 以下であった被験者を寛解

例とした寛解率

安全性及びその他の評価項目:

1) 有害事象

2) 臨床検査値

3) バイタルサイン(起立性低血圧の評価を含む)

4) 12 誘導心電図

5) 身体的及び神経学的検査

6) ESS

7) 治験責任医師による忍容性の全般的評価(CGI 副作用)

8) PGI

2.7.6 個々の試験のまとめ

1240

Page 273: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP709 試験

項目 内容

薬物動態/薬力学:

血漿中薬物濃度

解析方法 有効性:

主たる解析として,IRLS 合計スコアのベースラインから用量維持期終了

時への変化量について,用量群を主効果,投与前値を共変量とした共分

散分析を行い,9.0 mg/日群とプラセボ群の比較,6.75 mg/日群とプラセ

ボ群の比較,4.5 mg/日群とプラセボ群の比較,2.25 mg/日群とプラセボ

群の比較,1.125 mg/日群とプラセボ群の比較を閉手順で行った。

また,共分散分析を用いてプラセボとロチゴチン各用量群の差の点推定

値及び 95%両側信頼区間を求めた。

治験依頼者 SCHWARZ BIOSCIENCES, GmbH

治験実施国

(又は地域)

オーストリア,ドイツ,スペインにおける 34 施設

治験実施期間 20 年 月 日~20 年 月 日

公表文献 Oertel WH, Benes H, Garcia-Borreguero D, Geisler P, Högl B, Saletu B, et al.

Efficacy of rotigotine transdermal system in severe restless legs syndrome: a

randomized, double-blind, placebo-controlled, six-week dose-finding trial in

Europe. Sleep Med 2008;9:228-39.

報告書の作成日 20 年 月 日

2.7.6 個々の試験のまとめ

1241

Page 274: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP709 試験

表 2.7.6.5.3-1 治験スケジュール 観察期(7日間

± 3日)

用量漸減期(7日間)

後観察期a

(14日間

± 3日)Visit V1

スクリーニングV2

ベースラインV3 V4 V5 V6 V7 V8 V9

週 −1 0 1 2 3 4 6 7 9 1 - 9日 −10 / −7b 1 8 15 22 29 43 50 64 −7~64同意取得 ○

患者背景 ○

選択/除外基準 ○ ○c

無作為割付 ○

既往歴 ○

合併症 ○

併用薬 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

身体検査(簡易) ○ ○ ○ ○神経学的検査(簡易)

○ ○ ○ ○

バイタルサイン(血圧/脈拍)

○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

体重/身長 ○ ○ ○ ○ ○

12誘導心電図 ○ ○d ○ ○ ○ ○ ○ ○

臨床検査 ○ ○ ○ ○ ○ ○

妊娠検査 ○ ○e ○ ○

血漿中薬物濃度 ○ ○ ○

IRLS ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

RLS-6評価 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

CGI ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

QoL-RLS ○ ○

ESS ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○被験者による有効性評価

治験薬交付 ○ ○ ○ ○ ○ ○

治験薬返却 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

適用部位評価 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

患者日誌交付 ○ ○ ○

患者日誌返却 ○ ○ ○安全性評価/有害事象

○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

用量維持期(28日間 ± 3日)

規定外来院

用量漸増期(14日間 ± 1日)

a 治験を完了した被験者及び中止した被験者のみ実施,継続長期投与試験 SP710 に参加した被験者は除く。 b 観察期はベースラインの前日で終了とする。 c ベースライン時,被験者の IRLS 合計スコアは 15 以上であること,及び QTcB の変化又は起立性低血圧が認め

られていないこと。 d 心電図は 15 分以上間隔をあけて 3 回測定する。その他の来院日には 1 回測定する(ただし,新しい事象又は異

常の悪化の場合は複数回測定する)。 e ガイドラインで実施が規定されている国でのみ実施する。 <資料番号 5.3.5.1-RLS03:Table 1>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1242

Page 275: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP709 試験

表 2.7.6.5.3-2 投与スケジュール

用量漸増期 用量維持期 用量漸減期

0 週 1 週 2 週 3 週 4 週 5 週6 週

(3 段階で漸減/7 日間)ロチゴチン 1.125 mg/日群(mg/日) 1.125 1.125 1.125 1.125 1.125 1.125 1.125 1.125 1.125ロチゴチン 2.25 mg/日群(mg/日) 2.25 2.25 2.25 2.25 2.25 2.25 2.25 2.25 2.25 ロチゴチン 4.5 mg/日群(mg/日) 4.5 4.5 4.5 4.5 4.5 4.5 4.5 4.5 2.25 ロチゴチン 6.75 mg/日群(mg/日) 4.5 6.75 6.75 6.75 6.75 6.75 6.75 4.5 2.25 ロチゴチン 9.0 mg/日群(mg/日) 4.5 6.75 9.0 9.0 9.0 9.0 6.75 4.5 2.25 <資料番号 5.3.5.1-RLS03:51 頁の Table より抜粋>

2.7.6.5.3.2 試験結果

(1) 被験者の内訳

被験者の内訳を図 2.7.6.5.3-1 に示した。本治験では 371 例のRLS 患者から同意が得られたが,

このうち 30 例が投与に至らなかった。その結果,341 例が無作為化されたが,ロチゴチン 1.125

mg/日群の 1 例が投与開始前に中止したため,340 例に治験薬が投与された。

投与完了例は 310 例(90.9%)で,その内訳はプラセボ群,ロチゴチン 1.125 mg/日群,2.25 mg/

日群,4.5 mg/日群,6.75 mg/日群及び 9.0 mg/日群でそれぞれ,47 例(85.5%),47 例(90.4%),

59 例(92.2%),48 例(98.0%),58 例(89.2%)及び 51 例(91.1%)であった(表 2.7.6.5.3-4

参照)。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1243

Page 276: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP709 試験

同意取得例:371例

無作為化例: 341例 プラセボ群: 55例 ロチゴチン1.125 mg/日群: 52例 ロチゴチン2.25 mg/日群: 64例 ロチゴチン4.5 mg/日群: 49例 ロチゴチン6.75 mg/日群: 65例 ロチゴチン9.0 mg/日群: 56例

治験薬投与例: 340例 プラセボ群: 55例 ロチゴチン1.125 mg/日群: 51例 ロチゴチン2.25 mg/日群: 64例 ロチゴチン4.5 mg/日群: 49例 ロチゴチン6.75 mg/日群: 65例 ロチゴチン9.0 mg/日群: 56例

治験完了例: 310例 プラセボ群: 47例 ロチゴチン1.125 mg/日群: 47例 ロチゴチン2.25 mg/日群: 59例 ロチゴチン4.5 mg/日群: 48例 ロチゴチン6.75 mg/日群: 58例 ロチゴチン9.0 mg/日群: 51例

中止例: 30例 プラセボ群: 8例 ロチゴチン1.125 mg/日群 4例 ロチゴチン2.25 mg/日群: 5例 ロチゴチン4.5 mg/日群: 1例 ロチゴチン6.75 mg/日群: 7例 ロチゴチン9.0 mg/日群: 5例

無作為化前中止例:30例(いずれもスクリーニング不適格)

投与開始前中止例:1例 ロチゴチン1.125 mg/日群:1例

<資料番号 5.3.5.1-RLS03:Table 2.1, Table 3.1, Table 3.3 より作成>

図 2.7.6.5.3-1 被験者の内訳

解析対象集団の内訳を表 2.7.6.5.3-3 に示した。安全性解析対象集団(SS:Safety Set)は 1 回

以上治験薬を投与された被験者 340 例(プラセボ群 55 例,ロチゴチン 1.125 mg/日群 51 例,2.25

mg/日群 64 例,4.5 mg/日群 49 例,6.75 mg/日群 65 例,9.0 mg/日群 56 例)が対象となった。

最大解析対象集団(FAS:Full Analysis Set)は,投与開始後に 1 回以上主要評価項目について

の有効なデータが得られた被験者 333 例(プラセボ群 53 例,ロチゴチン 1.125 mg/日群 50 例,

2.25 mg/日群 64 例,4.5 mg/日群 49 例,6.75 mg/日群 64 例,9.0 mg/日群 53 例)が対象となった。

治験実施計画書に適合した集団(PPS:Per Protocol Set)は,FAS から治験実施計画書からの

重大な逸脱が認められた被験者,及び治験薬の投与期間が 5 日未満であった被験者を除外した

291 例(プラセボ群 43 例,ロチゴチン 1.125 mg/日群 44 例,2.25 mg/日群 58 例,4.5 mg/日群 43

例,6.75 mg/日群 57 例,9.0 mg/日群 46 例)が対象となった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1244

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SP709 試験

表 2.7.6.5.3-3 解析対象集団の内訳

ロチゴチン群 例数(%)

プラセボ群 例数(%) 1.125 mg/日 2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日 9.0 mg/日

全被験者

例数(%)

SS 55 (100) 51 (98.1) 64 (100) 49 (100) 65 (100) 56 (100) 340 (99.7)FAS 53 (96.4) 50 (96.2) 64 (100) 49 (100) 64 (98.5) 53 (94.6) 333 (97.7)PPS 43 (78.2) 44 (84.6) 58 (90.6) 43 (87.8) 57 (87.7) 46 (82.1) 291 (85.3)<資料番号 5.3.5.1-RLS03:Table 3.4 より抜粋>

中止例の内訳を表 2.7.6.5.3-4 に示した。無作為化割り付け 341 例中,中止例は 31/340 例(9.1%)

で,プラセボ群で 8/55 例(14.5%),ロチゴチン 1.125 mg/日群で 5/52 例(9.6%),2.25 mg/日群

で 5/64 例(7.8%),4.5 mg/日群で 1/49 例(2.0%),6.75 mg/日群で 7/65 例(10.8%),9.0 mg/

日群で 5/56 例(8.9%)であった。

表 2.7.6.5.3-4 中止例の内訳

1.125 mg/日 2.25mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日 9.0 mg/日例数(%) 例数(%) 例数(%) 例数(%) 例数(%) 例数(%) 例数(%)

- - - - - - 371- - - - - - 3055 52 64 49 65 56 34155 51 64 49 65 56 340

47 (85.5) 47 (90.4) 59 (92.2) 48 (98.0) 58 (89.2) 51 (91.1) 310 (90.9)8 (14.5) 5 (9.6) 5 (7.8) 1 (2.0) 7 (10.8) 5 (8.9) 31 (9.1)

治験実施計画からの逸脱 3 (5.5) 1 (1.9) 0 0 0 2 (3.6) 6 (1.8)効果不十分 3 (5.5) 2 (3.8) 1 (1.6) 0 0 0 6 (1.8)有害事象 2 (3.6) 1 (1.9)a 3 (4.7) 0 6 (9.2) 3 (5.4) 15 (4.4)治験薬使用

不遵守

同意撤回 0 1 (1.9) 1 (1.6) 0 0 0 2 (0.6)追跡不能(来院せず)

0 0 0 0 1 (1.5) 0 1 (0.3)

プラセボ群ロチゴチン群

全被験者

同意取得例

無作為化前中止例

無作為化割付例

治験完了例

治験薬投与例

中止例

中止理由

0 0 1 (0.3)0 1 (2.0) 0 0

( )は無作為化割付例数に対する割合 a 投与開始前中止例 <資料番号 5.3.5.1-RLS03:Table 2.1, Table 3.1, Table 3.3 より作成>

(2) 人口統計学的及び他の基準値の特性

FAS 333 例の人口統計学的及び他の基準値の特性を表 2.7.6.5.3-5 に示した。IRLS 合計スコア

のベースライン平均値は,プラセボ群で 28.0,ロチゴチン 1.125 mg/日群で 27.8,2.25 mg/日群で

28.2,4.5 mg/日群で 28.0,6.75 mg/日群で 27.4,9.0 mg/日群で 28.2 であり 6 群間で偏りはみられ

なかった。また,CGI 重症度のベースライン平均値はプラセボ群で 5.1,ロチゴチン 1.125 mg/日

群で 4.9,2.25 mg/日群で 5.0,4.5 mg/日群で 5.0,6.75 mg/日群で 5.1,9.0 mg/日群で 5.1 であり,

全用量群を通じて偏りはみられなかった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1245

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SP709 試験

表 2.7.6.5.3-5 人口統計学的及び他の基準値の特性(FAS)

1.125 mg/日 2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日 9.0 mg/日50例 64例 49例 64例 53例

年齢(歳) 58.5 ± 11.44 58.9 ± 9.85 57.3 ± 10.65 58.4 ± 10.57 57.8 ± 10.50 59.9 ± 8.55 58.4 ± 10.28平均値 ± SD(範囲) (22 - 75) (36 - 75) (27 - 75) (31 - 75) (31 - 74) (38 - 75) (22 - 75)男性 21 (39.6) 13 (26.0) 20 (31.3) 21 (42.9) 17 (26.6) 17 (32.1) 109 (32.7)女性 例数(%) 32 (60.4) 37 (74.0) 44 (68.8) 28 (57.1) 47 (73.4) 36 (67.9) 224 (67.3)身長 (cm) 169.2 ± 7.73 166.2 ± 8.85 166.4 ± 8.26 168.7 ± 9.27 167.8 ± 8.15 166.5 ± 8.43 167.4 ± 8.45平均値 ± SD(範囲) (153 - 190) (150 - 187) (150 - 186) (150 - 187) (152 - 190) (148 - 185) (148 - 190)体重 (kg) 74.8 ± 14.95 72.3 ± 12.04 73.3 ± 11.62 75.7 ± 13.49 73.7 ± 14.81 75.4 ± 13.58 74.2 ± 13.43平均値 ± SD(範囲) (47.0 - 114.0) (50.0 - 102.0) (46.5 - 97.0) (49.0 - 114.0) (50.0 - 110.0) (45.0 - 104.0) (45.0 - 114.0)BMI (kg/m2) 25.995 26.159 26.469 26.494 26.016 27.190 26.378平均値 ± SD ± 4.124 ± 3.725 ± 3.666 ± 3.531 ± 3.928 ± 4.423 ± 3.902(範囲) (18.94-37.37) (15.78-34.89) (17.29-34.77) (19.21-34.42) (17.65-35.51) (16.33-34.95) (15.78-37.37)罹病期間(年) 3.5 ± 3.79 3.5 ± 3.00 3.7 ± 4.59 2.9 ± 3.34 3.6 ± 3.75 3.4 ± 3.23 3.4 ± 3.68平均値 ± SD(範囲) (0 - 14) (0 - 12) (0 - 24) (0 - 13) (0 - 23) (0 - 14) (0 - 24)

RLS治療期間a 3.6 ± 3.02 3.2 ± 2.91 3.3 ± 3.36 3.2 ± 3.23 3.4 ± 2.97 3.8 ± 3.00 3.4 ± 3.07

平均値 ± SD(範囲) (0 - 13) (0 - 12) (0 - 18) (0 - 13) (0 - 16) (0 - 14) (0 - 18)IRLS合計スコア 28.0 ± 6.25 27.8 ± 6.01 28.2 ± 5.43 28.0 ± 5.38 27.4 ± 6.12 28.2 ± 6.56平均値 ± SD(範囲) (15.0 - 38.0) (15.0 - 38.0) (17.0 - 39.0) (15.0 - 40.0) (16.0 - 39.0) (15.0 - 38.0)CGI重症度 5.1 ± 0.86 4.9 ± 1.04 5.0 ± 0.86 5.0 ± 0.95 5.1 ± 1.01 5.1 ± 1.03平均値 ± SD(範囲) (3 - 7) (3 - 7) (4 - 7) (3 - 7) (3 - 7) (3 - 7)

-

ロチゴチン群

-

プラセボ群53例

全被験者333例

SD = 標準偏差 a プラセボ群 41 例,ロチゴチン 1.125 mg/日群 46 例,2.25 mg/日群 54 例,4.5 mg/日群 38 例,6.75 mg/日群 50 例,

9.0 mg/日群 46 例 <資料番号 5.3.5.1-RLS03:Table 4.2, Table 7.1.2, Table 13.1, Table 24.1.1.1 より作成>

2.7.6.5.3.3 有効性

(1) 主要評価項目

IRLS 合計スコアは,0 = none,1 to 10 = mild,11 to 20 = moderate,21 to 30 = severe,31 to 40 = very

severe で評価された。

IRLS 合計スコアのベースラインから用量維持期終了時への変化量(FAS,LOCF)を表

2.7.6.5.3-6 に,経時的推移(FAS,LOCF)を図 2.7.6.5.3-2 に示した。IRLS 合計スコアの変化量

(平均値 ± 標準偏差,以下同様)は,プラセボ群で−9.3 ± 9.60,ロチゴチン 1.125 mg/日群で−10.5

± 9.20,2.25 mg/日群で−15.3 ± 10.02,4.5 mg/日群で−15.7 ± 9.54,6.75 mg/日群で−17.3 ± 10.49,9.0

mg/日群で−14.9 ± 10.26 であった。

IRLS 合計スコアの変化量のプラセボ群に対するロチゴチン群の差は,ロチゴチン 1.125 mg/日

群で−1.3(p = 0.2338),2.25 mg/日群で−5.8(p = 0.0004),4.5 mg/日群で−6.5(p = 0.0003),6.75

mg/日群で−8.3(p < 0.0001),9.0 mg/日群で−5.5(p = 0.0013)であり,1.125 mg/日群を除くすべ

てのロチゴチン群で統計学的に有意であった。また,1.125~6.75 mg/日の用量範囲では単調な用

量反応性が認められたが,9.0 mg/日群における変化量は 6.75 mg/日群より小さかった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1246

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SP709 試験

表 2.7.6.5.3-6 IRLS合計スコアのベースラインから用量維持期終了時への変化量

(FAS,LOCF)

ロチゴチン群 プラセボ群

1.125 mg/日 2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日 9.0 mg/日 例数 53 50 64 49 64 53 記述統計量 ベースライン 28.0 ± 6.25 27.8 ± 6.01 28.2 ± 5.43 28.0 ± 5.38 27.4 ± 6.12 28.2 ± 6.56 用量維持期終了時 18.7 ± 10.57 17.3 ± 9.74 13.0 ± 10.08 12.2 ± 9.12 10.1 ± 8.56 13.3 ± 10.07 変化量 −9.3 ± 9.60 −10.5 ± 9.20 −15.3 ± 10.02 −15.7 ± 9.54 −17.3 ± 10.49 −14.9 ± 10.26ANCOVA による解析

a プラセボ群との差 −1.3 −5.8 −6.5 −8.3 −5.5 95%信頼区間 −4.96~2.28 −9.26~−2.43 −10.10~−2.81 −11.73~−4.90 −9.09~−1.95 p 値 0.2338 0.0004 0.0003 < 0.0001 0.0013

a 用量群を主効果,投与前値を共変量とする ANCOVA による調整後の値

平均値 ± 標準偏差 <資料番号 5.3.5.1-RLS03:Table 10.2, Table 13.1 より作成>

<資料番号 5.3.5.1-RLS03:Figure 3.1>

図 2.7.6.5.3-2 IRLS 合計スコアの経時的推移(FAS,LOCF)

投与量と IRLS 合計スコア変化量の関係(FAS,LOCF)を図 2.7.6.5.3-3 に示した。投与量と

IRLS 合計スコア変化量の関係をみると,ロチゴチンの用量が 1 mg 増量すると,IRLS 合計スコ

アが 0.685(95%信頼区間:−1.0116, −0.3584)減少した(資料番号 5.3.5.1-RLS03 Table 18 参照)。

これは PPS(LOCF)及び CS でも同様の結果であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1247

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SP709 試験

<資料番号 5.3.5.1-RLS03:Figure 21.1>

図 2.7.6.5.3-3 投与量と IRLS 合計スコア変化量の関係(FAS,LOCF)

(2) 副次的評価項目

(a) RLS-6 評価尺度

6 つの評価尺度のスコアは 0(completely satisfied)から 10(completely dissatisfied)で評価さ

れた。被験者は,来院前 7 日間の状態に関してのスコアを回答した。前回の来院から投与中止

などにより 7 日未満の場合は,前回の来院時以降の期間についてのスコアを回答した。

RLS-6 評価尺度のベースラインから用量維持期終了時までの変化量(FAS)を表 2.7.6.5.3-7

に示した。ロチゴチン 1.125 mg/日群又はプラセボ群と比較して,ロチゴチン 2.25 mg/日群,4.5

mg/日群,6.75 mg/日群及び 9.0 mg/日群では,RLS-6 スコアに改善が認められた。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1248

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SP709 試験

表 2.7.6.5.3-7 RLS-6 評価尺度のベースラインから用量維持期終了時までの変化

量(FAS)

例数平均値(SD)

例数平均値(SD)

例数平均値(SD)

例数平均値(SD)

例数平均値(SD)

例数平均値(SD)

7.4 6.9 7.5 7.2 7.1 7.1(2.34) (2.82) (2.25) (2.28) (2.50) (2.76)

4.4 4.0 3.2 3.2 2.6 3.7(2.91) (2.78) (2.79) (2.65) (2.35) (2.53)

変化量 46 −2.8(2.88) 47 −2.7

(3.17) 59 −4.1(2.87) 48 −3.9

(2.95) 57 −4.5(3.64) 50 −3.7

(3.13)

5.8 6.5 6.4 5.9 5.4 5.9(3.12) (2.71) (2.58) (2.96) (3.12) (3.24)

用量維持期終了時

47 3.3(2.83) 46 3.1

(3.12) 59 2.2(2.69) 47 2.2

(2.43) 58 1.2(1.70) 51 2.1

(2.31)

変化量 47 −2.1(2.99) 46 −3.2

(3.31) 59 −4.3(2.76) 47 −3.8

(3.17) 56 −4.2(3.41) 51 −3.9

(3.28)

6.8 6.7 7.1 6.3 6.3 7.1(2.67) (3.00) (2.60) (2.57) (2.84) (2.70)

用量維持期終了時

47 3.8(3.12) 47 3.3

(2.83) 58 2.5(2.66) 48 2.1

(2.10) 58 1.6(2.01) 51 2.8

(2.39)

変化量 47 −2.8(2.90) 47 −3.3

(3.19) 58 −4.5(3.10) 48 −4.0

(2.97) 57 −4.9(3.51) 51 −4.5

(2.87)

5.5 5.2 4.8 4.3 4.6 5.2(2.26) (2.69) (2.55) (2.39) (2.83) (2.77)

用量維持期終了時

47 2.6(2.77) 47 2.3

(2.73) 59 1.8(2.30) 47 2.1

(2.10) 58 1.3(1.52) 51 2.0

(2.36)

変化量 47 −2.7(3.25) 47 −2.7

(3.12) 59 −2.9(2.64) 47 −2.3

(2.53) 56 −3.3(3.31) 51 −3.2

(3.11)

1.5 1.8 2.0 2.0 2.0 2.2(1.98) (2.10) (1.98) (2.02) (1.90) (2.42)

用量維持期終了時

47 0.9(1.35) 47 0.9

(1.70) 59 0.6(1.09) 47 0.8

(1.24) 58 0.3(0.85) 51 0.7

(1.36)

変化量 47 −0.6(2.20) 47 −0.9

(1.96) 59 −1.3(1.74) 47 −1.3

(1.84) 57 −1.6(2.15) 51 −1.5

(2.50)

5.1 4.6 4.6 5.0 5.0 4.9(2.68) (2.98) (2.62) (2.44) (2.74) (2.58)

用量維持期終了時

47 3.3(2.63) 47 2.7

(2.48) 59 2.1(2.14) 48 2.6

(2.38) 58 2.5(2.13) 51 2.7

(2.48)

変化量 47 −1.6(2.93) 47 −1.8

(2.54) 59 −2.3(2.26) 48 −2.4

(2.21) 57 −2.5(3.41) 51 −2.3

(2.83)

プラセボ群ロチゴチン群

1.125 mg/日 2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日 9.0 mg/日

47 47

睡眠の満足度

52 50 64 49 63 53

59 48 58 50

53

睡眠時の重症度

53 50 64 49 62 53

日中の安静時の重症度

53 50 64 49 62 53ベースライン

日中の活動時の重症度

53 50 64 49 63 53ベースライン

ベースライン

疲労感及び眠気

53 50 64 49 63 53

ベースライン

用量維持期終了時

ベースライン

ベースライン

夜間の重症度

53 50 64 49 63

SD = 標準偏差 <資料番号 5.3.5.1-RLS03:Table 21 より抜粋>

(b) CGI 重症度

CGI 重症度スコアは,0 = 未判定,1 = 健康,全く障害なし,2 = RLS の疑い,3 = 軽度の RLS,

4 = 中等度の RLS,5 = 高度の RLS,6 = 非常に高度の RLS,7 = 最も高度の RLS,で評価され

た。

CGI 重症度のベースラインから用量維持期終了時までの変化量(FAS,LOCF)を表 2.7.6.5.3-8

に示した。CGI 重症度スコアの変化量は,プラセボ群で−1.5 ± 1.39,ロチゴチン 1.125 mg/日群

2.7.6 個々の試験のまとめ

1249

Page 282: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP709 試験

で−1.6 ± 1.37,2.25 mg/日群で−2.2 ± 1.47,4.5 mg/日群で−2.4 ± 1.32,6.75 mg/日群で−2.7 ± 1.63,

9.0 mg/日群で−2.3 ± 1.46 であり,プラセボ群に対するロチゴチン群の差は,ロチゴチン 1.125 mg/

日群で−0.3(p = 0.1403),2.25 mg/日群で−0.8(p = 0.0009),4.5 mg/日群で−1.1(p < 0.0001),

6.75 mg/日群で−1.3(p < 0.0001),9.0 mg/日群で−0.8(p = 0.0004)であった。

表 2.7.6.5.3-8 CGI 重症度のベースラインから用量維持期終了時までの変化量

(FAS,LOCF)

ロチゴチン群 プラセボ群

1.125mg/日 2.25mg/日 4.5mg/日 6.75mg/日 9.0mg/日 例数 53 50 64 49 64 53 記述統計量 ベースライン 5.1 ± 0.86 4.9 ± 1.04 5.0 ± 0.86 5.0 ± 0.95 5.1 ± 1.01 5.1 ± 1.03 用量維持期終了時 3.7 ± 1.46 3.3 ± 1.32 2.9 ± 1.42 2.6 ± 1.31 2.4 ± 1.09 2.8 ± 1.40 変化量 −1.5 ± 1.39 −1.6 ± 1.37 −2.2 ± 1.47 −2.4 ± 1.32 −2.7 ± 1.63 −2.3 ± 1.46ANCOVA による解析

a プラセボ群との差 −0.3 −0.8 −1.1 −1.3 −0.8

95%信頼区間 −0.78~0.23−1.24~−0.29

−1.57~−0.55

−1.73~−0.78

−1.35~−0.35

p 値 0.1403 0.0009 < 0.0001 < 0.0001 0.0004

平均値 ± 標準偏差 a 用量群を主効果,投与前値を共変量とする ANCOVA による調整後の値 <資料番号 5.3.5.1-RLS03:Table 23.1.2, Table 24.1.1.1 より作成>

(c) CGI 改善度

CGI 改善度のスコアは,0 = 評価せず,1 = 大幅な改善,2 = 中程度の改善,3 = 若干の改善,

4 = 変化なし,5 = 若干の悪化,6 = 中程度の悪化,7 = 大幅な悪化,で評価された。

用量維持期終了時の CGI 改善度(FAS)を表 2.7.6.5.3-9 に示した。用量維持期終了時,ロチ

ゴチン群 263 例のうち 205 例において「大幅な改善」,「中程度の改善」と評価された。最も

よい反応が認められたのはロチゴチン 6.75 mg/日群で,被験者の 58.6%が「大幅の改善」であっ

た。ロチゴチン 4.5 mg/日群又は 6.75 mg/日群では,悪化と評価された被験者はいなかった。

表 2.7.6.5.3-9 用量維持期終了時の CGI 改善度(FAS)

CGI 改善度 例数(%) 例数 大幅な

改善 中程度

の改善 若干の 改善

変化なし若干の 悪化

中程度の 悪化

大幅な

悪化 プラセボ群 47 11 (23.4) 17 (36.2) 10 (21.3) 7 (14.9) 0 2 (4.3) 0

1.125 mg/日 47 19 (40.4) 16 (34.0) 8 (17.0) 3 (6.4) 1 (2.1) 0 0 2.25 mg/日 59 26 (44.1) 20 (33.9) 6 (10.2) 6 (10.2) 1 (1.7) 0 0 4.5 mg/日 48 19 (39.6) 17 (35.4) 10 (20.8) 2 (4.2) 0 0 0 6.75 mg/日 58 34 (58.6) 13 (22.4) 8 (13.8) 3 (5.2) 0 0 0

ロチゴチン群 9.0 mg/日 51 24 (47.1) 17 (33.3) 5 (9.8) 4 (7.8) 1 (2.0) 0 0

<資料番号 5.3.5.1-RLS03:Table 24.2.2 より抜粋>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1250

Page 283: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP709 試験

(d) CGI 治療効果

CGI治療効果のスコアは,0 = not assessable,1 = very good,2 = moderate,3 = slight,4 = unchanged

or worse で評価された。

用量維持期終了時の CGI 治療効果の変化(FAS)を表 2.7.6.5.3-10 に示した。用量維持期終了

時,全ロチゴチン群 263 例のうち 218 例が”very good”,”moderate”と評価された。最もよい反応

が認められたのはロチゴチン 6.75 mg/日群で,67.2%が”very good”の治療効果と評価された。

表 2.7.6.5.3-10 用量維持期終了時の CGI 治療効果の変化(FAS)

CGI 治療効果の変化 例数(%) 例数

Very good Moderate Slight Unchanged

or worse プラセボ群 47 14 (29.8) 17 (36.2) 8 (17.0) 8 (17.0)

1.125 mg/日 47 21 (44.7) 15 (31.9) 9 (19.1) 2 (4.3) 2.25 mg/日 59 33 (55.9) 16 (27.1) 6 (10.2) 4 (6.8) 4.5 mg/日 48 24 (50.0) 15 (31.3) 8 (16.7) 1 (2.1) 6.75 mg/日 58 39 (67.2) 12 (20.7) 5 (8.6) 2 (3.4)

ロチゴチン群

9.0 mg/日 51 30 (58.8) 13 (25.5) 3 (5.9) 5 (9.8)

<資料番号 5.3.5.1-RLS03:Table 24.3.2 より抜粋>

(e) 被験者による有効性評価

被験者による有効性評価のスコアは,“very good”から“very bad”までの 5 段階で評価した。

用量維持期終了時の被験者による有効性評価(FAS)を表 2.7.6.5.3-11 に示した。用量維持期

終了時,全ロチゴチン群 265 例のうち 210 例の被験者は“very good”又は“good”と評価した。プ

ラセボ群及びロチゴチン 1.125 mg/日群と比較して,ロチゴチン 2.25 mg/日群,4.5 mg/日群,6.75

mg/日群及び 9.0 mg/日群では,“very good”の割合が高かった。

表 2.7.6.5.3-11 用量維持期終了時の被験者による有効性評価(FAS)

被験者による有効性評価 例数(%) 例数

Very good Good Neither good

nor bad Bad Very bad

プラセボ群 47 11 (23.4) 20(42.6) 4 (8.5) 7 (14.9) 5 (10.6) 1.125 mg/日 48 11 (22.9) 24 (50.0) 7 (14.6) 4 (8.3) 2 (4.2) 2.25 mg/日 59 25 (42.4) 23 (39.0) 9 (15.3) 0 2 (3.4) 4.5 mg/日 49 23 (46.9) 16 (32.7) 7 (14.3) 2 (4.1) 1 (2.0) 6.75 mg/日 58 34 (58.6) 15 (25.9) 6 (10.3) 3 (5.2) 0

ロチゴチン群

9.0 mg/日 51 21 (41.2) 18 (35.3) 9 (17.6) 1 (2.0) 2 (3.9)

<資料番号 5.3.5.1-RLS03:Table 25>

(f) IRLS 及び CGI 改善度スコアの有効率

IRLS 合計スコアの 50%有効率(FAS,LOCF)を表 2.7.6.5.3-12 に示した。IRLS 合計スコア

の 50%有効率は,プラセボ群で 41.5%,ロチゴチン 1.125 mg/日群,2.25 mg/日群,4.5 mg/日群,

6.75 mg/日群及び 9.0 mg/日群でそれぞれ 40.0%,59.4%,61.2%,68.8%及び 58.5%であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1251

Page 284: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP709 試験

表 2.7.6.5.3-12 IRLS 合計スコアの 50%有効率(FAS,LOCF)

ロチゴチン群 プラセボ群

1.125 mg/日 2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日 9.0 mg/日 例数 53 50 64 49 64 53 50%有効率 例数(%) 22 (41.5) 20 (40.0) 38 (59.4) 30 (61.2) 44 (68.8) 31 (58.5) プラセボ群との差(SE) −1.5 (9.69) 17.9 (9.14) 19.7 (9.71) 27.2 (8.91) 17.0 (9.57)95%信頼区間 −20.5~17.5 −0.0~35.8 0.7~38.7 9.8~44.7 −1.8~35.7

SE = 標準誤差 <資料番号 5.3.5.1-RLS03:Table 16.1 より抜粋>

CGI 改善度スコアの有効率(FAS,LOCF)を表 2.7.6.5.3-13 に示した。CGI 改善度スコアの

有効率は,プラセボ群で 59.6%,ロチゴチン 1.125 mg/日群,2.25 mg/日群,4.5 mg/日群,6.75 mg/

日群及び 9.0 mg/日群でそれぞれ 74.5%,78.0%,75.0%,81.0%及び 80.4%であった。

表 2.7.6.5.3-13 CGI 改善度スコアの有効率(FAS,LOCF)

ロチゴチン群 プラセボ群

1.125 mg/日 2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日 9.0 mg/日 例数 47 47 59 48 58 51 有効率 例数(%) 28 (59.6) 35 (74.5) 46 (78.0) 36 (75.0) 47 (81.0) 41 (80.4)

<資料番号 5.3.5.1-RLS03:Table 24.2.3 より抜粋>

2.7.6.5.3.4 安全性

(1) 治験薬の投与状況

治験薬の平均投与期間は,プラセボ群で 44.9 日間,全ロチゴチン群で 47.2 日間であり,同程

度であった(資料番号 5.3.5.1-RLS03 Table 27 参照)。

(2) 有害事象

投与期間中及び後観察期間中にいずれかの群で 2%以上発現した有害事象を表 2.7.6.5.3-18 に,

投与期間中及び後観察期間中に発現した副作用を表 2.7.6.5.3-19 に示した。

有害事象の発現率は,プラセボ群で 45.5%(25/55 例),ロチゴチン 1.125 mg/日群,2.25 mg/

日群,4.5 mg/日群,6.75 mg/日群,9.0 mg/日群及び全ロチゴチン群でそれぞれ 64.7%(33/51 例),

48.4%(31/64 例),57.1%(28/49 例),75.4%(49/65 例),64.3%(36/56 例)及び 62.1%(177/285

例)であった。

いずれかのロチゴチン群で発現率が 5%以上だった有害事象は,便秘,悪心,嘔吐,投与およ

び点滴部位反応(高位語),投与部位紅斑,投与部位そう痒感,投与部位反応,無力症(高位語),

疲労,鼻咽頭炎,背部痛,頭痛,浮動性めまい,そう痒症であった。

プラセボ群に比較して全ロチゴチン群で 5%以上発現率が高かった有害事象は,悪心(プラセ

ボ群で 9.1%,全ロチゴチン群で 14.4%,以後同様の記載順),投与および点滴部位反応(高位

2.7.6 個々の試験のまとめ

1252

Page 285: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP709 試験

語,1.8%,17.5%),投与部位紅斑(0%,9.5%),投与部位反応(0%,6.0%)であった。

副作用の発現率は,プラセボ群で 29.1%(16/55 例),ロチゴチン 1.125 mg/日群,2.25 mg/日

群,4.5 mg/日群,6.75 mg/日群,9.0 mg/日群及び全ロチゴチン群でそれぞれ 37.3%(19/51 例),

32.8%(21/64 例),36.7%(18/49 例),61.5%(40/65 例),53.6%(30/56 例)及び 44.9%(128/285

例)であった。

いずれかのロチゴチン群で発現率が 5%以上だった副作用は,便秘,悪心,嘔吐,投与および

点滴部位反応(高位語),投与部位紅斑,投与部位そう痒感,投与部位反応,無力症(高位語),

疲労,頭痛,浮動性めまい,そう痒症であった。

プラセボ群に比較して全ロチゴチン群で 5%以上発現率が高かった副作用は,投与および点滴

部位反応(高位語,1.8%,16.8%),投与部位紅斑(0%,9.1%),投与部位反応(0%,5.6%)

であった。

(3) 重症度別有害事象

有害事象の重症度別発現率は,軽度はプラセボ群,ロチゴチン 1.125 mg/日群,2.25 mg/日群,

4.5 mg/日群,6.75 mg/日群及び 9.0 mg/日群(以後,同様の記載順)で,それぞれ 29.1%,49.0%,

34.4%,40.8%,49.2%及び 51.8%であった。中等度がそれぞれ,16.4%,27.5%,20.3%,30.6%,

43.1%及び 30.4%であった。高度がそれぞれ,7.3%,2.0%,3.1%,2.0%,7.7%及び 0%であった。

ロチゴチン群で認められた高度の有害事象は,ロチゴチン 1.125 mg/日群:背部痛(2.0%),

2.25 mg/日群:転倒,橈骨骨折,悪心(各 1.6%),4.5 mg/日群:嘔吐(2.0%),6.75 mg/日群:

多汗症,悪心,便秘,胆嚢炎,筋痛,紅斑(各 1.5%)であった(資料番号 5.3.5.1-RLS03 Table 33.2

参照)。

(4) 重篤な有害事象

本治験では死亡例は認められなかった。重篤な有害事象を表 2.7.6.5.3-20 に,その一覧を表

2.7.6.5.3-14 に示した。重篤な有害事象は,プラセボ群で 1 例 1 件,ロチゴチン 1.125 mg/日群で 1

例 1 件,2.25 mg/日群で 1 例 2 件,6.75 mg/日群で 2 例 3 件認められ,いずれも投与期間中に発現

した。なお,心電図 QT 補正間隔延長 1 件は,治験責任医師は非重篤としたが,後日治験依頼者

が重篤な有害事象と判定した。ロチゴチン 6.75 mg/日群で発現した 1 件(心電図 QT 補正間隔延

長)を除き,治験薬との関連性は否定された。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1253

Page 286: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP709 試験

表 2.7.6.5.3-14 重篤な有害事象の一覧

被験者番号 有害事象名(基本語) 重症度 因果関係 転帰

プラセボ群

12407 交感神経切除 高度 Not related Recovered/resolved with sequelaeロチゴチン 1.125mg/日群

12208 末梢血管閉塞性疾患 中等度 Not related Recovered/resolvedロチゴチン 2.25mg/日群

11103 橈骨骨折 高度 Not related Not yet completely recovered 転倒 高度 Not related Recovered/resolvedロチゴチン 6.75mg/日群

10509 椎間板突出 中等度 Not related Recovered/resolved 12403 便秘 高度 Unlikely Recovered/resolved 胆嚢炎 高度 Not related Recovered/resolved

10423 心電図QT補正間隔延長a 中等度 Possible Recovered/resolved

事象名:MedDRA ver 7.0(日本語の事象名は MedDRA/J ver 7.0 を用いた) a 本事象は非重篤として報告されたが,治験依頼者の判断で重篤な有害事象と判定された。 <資料番号 5.3.5.1-RLS03:112 頁の Table, Listing 31 より作成>

(5) 投与中止に至った有害事象

投与中止に至った有害事象を表 2.7.6.5.3-21 に,投与中止に至った有害事象の一覧を表

2.7.6.5.3-15 に示した。投与中止に至った有害事象は,プラセボ群の 3 例及び全ロチゴチン群の

12 例に認められた。うちプラセボ群の 1 件は重篤な有害事象(交感神経切除)であった(表

2.7.6.5.3-20 参照)。投与中止に至った有害事象で最も多かったのは悪心であり,5 例 5 件に認め

られ,いずれの事象も治験薬との因果関係は“highly probable”と判定された。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1254

Page 287: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP709 試験

表 2.7.6.5.3-15 投与中止に至った有害事象の一覧

被験者番号 基本語 重症度

10504 アレルギー性皮膚炎 高度

12407 交感神経切除 高度

13008 肝酵素上昇 中等度

11607 心電図QT補正間隔延長 軽度

11423 悪心 高度

投与部位皮膚炎 中等度

アレルギー性皮膚炎 中等度

17303 過敏症 中等度

紅斑 高度

そう痒症 中等度

投与部位反応 中等度

狭心症 軽度 10423 心電図QT補正間隔延長 中等度

11429 悪心 高度 13012 悪心 中等度

13025 嘔吐 中等度

11817 悪心 中等度 13016 疲労 中等度

13019 悪心 中等度

ロチゴチン 6.75mg/日群

ロチゴチン 9.0mg/日群

12312

10207

10208

プラセボ群

ロチゴチン 1.125mg/日群

ロチゴチン 2.25mg/日群

事象名:MedDRA ver 7.0(日本語の事象名は MedDRA/J ver 7.0 を用いた) <資料番号 5.3.5.1-RLS03:Listing 32 より抜粋>

(6) 臨床検査値

血液学的検査,生化学的検査及び尿検査のいずれにおいても,各検査値の平均値では,ベース

ラインと比較して臨床的に意味のある変化は認められなかった。内分泌学的検査ではいずれの用

量群でも個々のパラメータの変動は小さく,臨床的に意味のある変動ではなかった。ロチゴチン

用量群では投与量にかかわらず,女性(閉経前又は閉経後)でわずかなプロラクチンの減少がみ

られた。

ベースラインでの血液学的検査,生化学的検査,内分泌学的検査及び尿検査値は多くの被験者

で正常で,投与終了時まで正常値を持続しており,臨床的に意味のある傾向又は変動は認められ

なかった。

有害事象と判定された臨床検査値異常を表 2.7.6.5.3-16 に示した。本治験期間中,有害事象と

判定された臨床検査値異常は 8 件で,これらの事象はすべて軽度又は中等度であった。8 件のう

ち 4 件の事象が治験終了前に回復した。治験薬との関連性を否定されなかった事象又は重篤と判

断された事象はなかった(資料番号 5.3.5.1-RLS03 119 頁参照)。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1255

Page 288: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP709 試験

表 2.7.6.5.3-16 有害事象と判定された臨床検査値異常(SS)

器官別大分類1.125mg/日

(n = 51)2.25mg/日

(n = 64)4.5mg/日(n = 49)

6.75mg/日(n = 65)

9.0mg/日(n = 56)

基本語 例数(%) 例数(%) 例数(%) 例数(%) 例数(%) 例数(%)

血液およびリンパ系障害

リンパ節症 1 (1.5)

甲状腺機能低下症 1 (2.0)b

臨床検査

肝酵素上昇 1 (1.8)a

白血球数増加 1 (1.5)

高コレステロール血症 1 (1.5)b,c

ビタミンB12欠乏 1 (2.0)b

血尿 1 (1.6) 1 (1.5)b,c

ロチゴチン群

内分泌障害

代謝および栄養障害

腎および尿路障害

プラセボ群(n = 55)

空欄は該当例数がゼロである。 事象名:MedDRA ver 7.0(日本語の事象名は MedDRA/J ver 7.0 を用いた) a 投与中止例 b 治験終了時に事象は継続。 c 同一被験者にて報告。 <資料番号 5.3.5.1-RLS03:119 頁の Table, Table 31.2.1, Table 39 より作成>

(7) バイタルサイン

体重,脈拍数,収縮期及び拡張期血圧において,各検査値の平均値では,ベースラインと比較

して臨床的に意味のある変動はみられなかった。

投与開始後に起立性低血圧基準aに合致した被験者数を表 2.7.6.5.3-17 に示した。高度の起立性

低血圧bについては,投与開始後,立位に変換 1 分後及び 3 分後で収縮期血圧に 40 mmHg 以上の

低下がみられた被験者はいなかった。3 例(プラセボ群で 1 例,ロチゴチン 4.5 mg/日群及び 6.75

mg/日群でそれぞれ 1 例)で,立位に変換 1 分後及び 3 分後で拡張期血圧に 20 mmHg 以上の低下

がみられた。

表 2.7.6.5.3-17 投与開始後に起立性低血圧基準に合致した被験者数(SS)

プラセボ群 ロチゴチン群,例数 (%) 仰臥位と立位の差

a 例数 (%) 55 例

1.125 mg/日51 例

2.25 mg/日64 例

4.5 mg/日49 例

6.75 mg/日 65 例

9.0 mg/日56 例

収縮期血圧で 20 mmHg 以上の低下 1 (1.8) 0 3 (4.7) 4 (8.2) 2 (3.1) 3 (5.4)

拡張期血圧で 10 mmHg 以上の低下 5 (9.1) 5 (9.8) 8 (12.5) 8 (16.3) 8 (12.3) 2 (3.6)

a 仰臥位から立位への体位変換 1 分後及び 3 分後の両方の測定値において低下がみられた被験者 <資料番号 5.3.5.1-RLS03:Table 48.1 より抜粋>

a 仰臥位から立位への体位変換 1 分後及び 3 分後の測定値において,収縮期血圧で 20 mmHg 以上の低下,又は

拡張期血圧で 10 mmHg 以上の低下がみられる。 b 仰臥位から立位への体位変換 1 分後及び 3 分後の測定値において,収縮期血圧で 40 mmHg 以上の低下,又は

拡張期血圧で 20 mmHg 以上の低下がみられる。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1256

Page 289: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP709 試験

投与開始後,脈拍数の仰臥位と立位の差(体位変換 1 分後及び 3 分後に測定)で,1 分後及び

3 分後の両方の測定値において 15 bpm 以上の変化が認められた被験者の割合は,プラセボ群:

25.5%,ロチゴチン 1.125 mg/日群:23.5%,2.25 mg/日群:25.0%,4.5 mg/日群:22.4%,6.75 mg/

日群:21.5%,9.0 mg/日群:21.4%であった(資料番号 5.3.5.1-RLS03 Table 48.1 参照)。

(8) 12 誘導心電図

投与開始後,QTcB が 500 ms 以上を示した被験者はロチゴチン 6.75 mg/日群の 1 例であった。

投与開始後の QTcB の変化量がベースラインと比較して 60 ms 以上の増加を示した被験者は認め

られなかった(資料番号 5.3.5.1-RLS03 Table 54.2.1.1 参照)。

心電図の異常所見の発現率は,プラセボ群:47.3%,ロチゴチン 1.125 mg/日群:51.0%,2.25 mg/

日群:46.9%,4.5 mg/日群:42.9%,6.75 mg/日群:49.2%,9.0 mg/日群:50.0%であった(資料番

号 5.3.5.1-RLS03 Table 56 参照)。

2.7.6.5.3.5 結果の要約

• IRLS 合計スコアのベースラインから用量維持期終了時への変化量は,ロチゴチン 1.125 mg/

日群で−10.5 ± 9.20,2.25 mg/日群で−15.3 ± 10.02,4.5 mg/日群で−15.7 ± 9.54,6.75 mg/日群

で−17.3 ± 10.49,9.0 mg/日群で−14.9 ± 10.26 であり,一方,プラセボ群で−9.3 ± 9.60 であっ

た。

• IRLS 合計スコアの変化量のプラセボ群に対するロチゴチン群の差は,ロチゴチン 1.125 mg/

日群で−1.3(p = 0.2338),2.25 mg/日群で−5.8(p = 0.0004),4.5 mg/日群で−6.5(p = 0.0003),

6.75 mg/日群で−8.3(p < 0.0001),9.0 mg/日群で−5.5(p = 0.0013)であり,1.125 mg/日群

を除くすべてのロチゴチン群で統計学的に有意であった。また,1.125~6.75 mg/日の用量

範囲では単調な用量反応性が認められたが,9.0 mg/日群における変化量は 6.75 mg/日群よ

り小さかった。

• 有害事象の発現率は,プラセボ群で 45.5%(25/55 例)及び全ロチゴチン群で 62.1%(177/285

例)であった。いずれかのロチゴチン群で発現率が 5%以上だった有害事象は,便秘,悪心,

嘔吐,投与および点滴部位反応(高位語),投与部位紅斑,投与部位そう痒感,投与部位

反応,無力症(高位語),疲労,鼻咽頭炎,背部痛,頭痛,浮動性めまい,そう痒症であ

った。

• 本治験では死亡例は認められなかった。重篤な有害事象は,プラセボ群で 1 例 1 件,ロチ

ゴチン 1.125 mg/日群で 1 例 1 件,2.25 mg/日群で 1 例 2 件,6.75 mg/日群で 2 例 3 件認めら

れた。ロチゴチン 6.75 mg/日群で発現し,後日治験依頼者が重篤な有害事象と判定した 1

件(心電図 QT 補正間隔延長)を除き,治験薬との関連性は否定された。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1257

Page 290: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP709 試験

2.7.6.5.3.6 付録

表 2.7.6.5.3-18 投与期間中及び後観察期間中にいずれかの群で 2%以上発現した有害事象(SS)

器官別大分類基本語

全事象 25 45.5 33 64.7 31 48.4 28 57.1 49 75.4 36 64.3 177 62.1心臓障害 1 1.8 2 3.1 3 4.6 1 1.8 6 2.1

頻脈 2 3.1 1 1.8 3 1.1耳および迷路障害 1 2.0 1 1.6 1 2.0 1 1.8 4 1.4

回転性眩暈 1 2.0 1 1.6 1 2.0 1 1.8 4 1.4内分泌障害 1 2.0 1 0.4

甲状腺機能低下症 1 2.0 1 0.4胃腸障害 7 12.7 10 19.6 10 15.6 9 18.4 20 30.8 14 25.0 63 22.1

歯痛 1 2.0 1 1.6 2 0.7下痢 1 2.0 2 3.1 3 1.1十二指腸潰瘍 1 2.0 1 0.4鼓腸 1 2.0 1 1.6 2 0.7上腹部痛 2 3.9 2 0.7便秘 1 1.6 3 6.1 1 1.5 5 1.8小腸炎 1 1.8 1 2.0 1 0.4悪心 5 9.1 3 5.9 6 9.4 3 6.1 16 24.6 13 23.2 41 14.4嘔吐 1 1.8 2 3.9 1 1.6 1 2.0 5 7.7 2 3.6 11 3.9口内乾燥 1 1.8 2 3.9 1 1.6 1 1.5 4 1.4

全身障害および投与局所様態 6 10.9 8 15.7 12 18.8 10 20.4 19 29.2 19 33.9 68 23.9投与および点滴部位反応(高位語) 1 1.8 5 9.8 10 15.6 8 16.3 13 20.0 14 25.0 50 17.5投与部位刺激感 1 1.8 2 3.1 2 0.7投与部位紅斑 1 2.0 6 9.4 7 14.3 7 10.8 6 10.7 27 9.5投与部位そう痒感 1 2.0 1 1.6 2 4.1 3 5.4 7 2.5投与部位反応 3 5.9 2 3.1 2 4.1 4 6.2 6 10.7 17 6.0無力症(高位語) 5 9.1 2 3.9 4 6.3 3 6.1 7 10.8 5 8.9 21 7.4疲労 5 9.1 2 3.9 3 4.7 3 6.1 7 10.8 4 7.1 19 6.7無力症 1 2.0 1 1.6 2 0.7熱感 1 2.0 1 0.4発熱 1 2.0 1 0.4インフルエンザ様疾患 1 2.0 1 0.4治癒不良 1 2.0 1 0.4末梢性浮腫 1 2.0 1 0.4

ロチゴチン群プラセボ群(n=55)

全ロチゴチン群(n=285)

発現例数

%

4.5 mg/日(n=49)

%% 発現例数

% 発現例数

%%

6.75 mg/日(n=65)

発現例数

1.125 mg/日(n=51)

2.25 mg/日(n=64)

発現例数

発現例数

9.0 mg/日(n=56)

発現例数

%

2.7.6 個々の試験のまとめ

1258

Page 291: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP709 試験

表 2.7.6.5.3-18 投与期間中及び後観察期間中にいずれかの群で 2%以上発現した有害事象(SS)(続き)

器官別大分類基本語

感染症および寄生虫症 5 9.1 5 9.8 3 4.7 7 14.3 5 7.7 8 14.3 28 9.8単純ヘルペス 1 2.0 1 0.4インフルエンザ 2 3.6 2 0.7肺炎 1 2.0 1 0.4鼻咽頭炎 5 9.1 4 7.8 1 1.6 7 14.3 4 6.2 5 8.9 21 7.4

傷害,中毒および処置合併症 1 1.8 1 1.6 1 2.0 2 0.7頭部損傷 1 2.0 1 0.4

臨床検査 1 0.8 1 2.0 1 1.6 3 4.6 1 1.8 6 2.1血圧上昇 1 2.0 1 1.6 1 1.8 3 1.1

代謝および栄養障害 1 2.0 1 1.6 1 2.0 3 4.6 1 1.8 7 2.5インスリン非依存性糖尿病 1 2.0 1 0.4ビタミンB12欠乏 1 2.0 1 0.4

筋骨格系および結合組織障害 4 7.3 9 17.6 1 1.6 5 10.2 8 12.3 2 3.6 25 8.8関節痛 1 2.0 1 1.6 1 2.0 1 1.8 4 1.4関節腫脹 1 2.0 1 0.4筋痛 1 2.0 1 1.5 2 0.7筋痙攣 1 2.0 1 1.5 2 0.7背部痛 2 3.6 7 13.7 1 2.0 2 3.1 10 3.5四肢痛 1 1.8 1 2.0 1 2.0 2 0.7筋痙縮 1 2.0 1 0.4頚部痛 1 2.0 1 1.6 1 1.5 3 1.1重感 1 2.0 1 1.8 2 0.7

神経系障害 9 16.4 8 15.7 6 9.4 7 14.3 10 15.4 11 19.6 42 14.7頚腕症候群 1 2.0 1 1.8 2 0.7傾眠 1 1.8 2 4.1 3 4.6 1 1.8 6 2.1頭痛 4 7.3 6 11.8 5 7.8 1 2.0 3 4.6 7 12.5 22 7.7緊張性頭痛 1 2.0 1 0.4坐骨神経痛 1 2.0 1 1.8 2 0.7片頭痛 1 1.6 1 2.0 2 0.7浮動性めまい 4 7.3 1 2.0 1 1.6 3 6.1 4 6.2 3 5.4 12 4.2体位性めまい 1 2.0 1 0.4

ロチゴチン群プラセボ群(n=55)

全ロチゴチン群(n=285)

発現例数

%

4.5 mg/日(n=49)

%% 発現例数

% 発現例数

%%

6.75 mg/日(n=65)

発現例数

1.125 mg/日(n=51)

2.25 mg/日(n=64)

発現例数

発現例数

9.0 mg/日(n=56)

発現例数

%

2.7.6 個々の試験のまとめ

1259

Page 292: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP709 試験

表 2.7.6.5.3-18 投与期間中及び後観察期間中にいずれかの群で 2%以上発現した有害事象(SS)(続き)

器官別大分類基本語

精神障害 4 7.3 4 7.8 1 1.6 2 4.1 3 4.6 3 5.4 13 4.6うつ病 1 2.0 1 2.0 1 1.8 3 1.1入眠および睡眠維持障害(高位語) 1 1.8 1 2.0 1 1.8 2 0.7不眠症 1 1.8 1 2.0 1 1.8 2 0.7落ち着きのなさ 1 1.8 2 3.9 2 0.7抑うつ症状 1 2.0 1 0.4睡眠障害 1 1.8 1 2.0 1 1.5 1 1.8 3 1.1

生殖系および乳房障害 1 2.0 1 1.6 2 0.7不正子宮出血 1 2.0 1 0.4

皮膚および皮下組織障害 4 7.3 5 9.8 5 7.8 3 6.1 8 12.3 4 7.1 25 8.8多汗症 1 2.0 2 4.1 3 4.6 1 1.8 7 2.5湿疹 1 2.0 1 0.4紅斑 1 1.8 1 1.6 2 3.1 2 3.6 5 1.8紅斑性皮疹 1 2.0 1 0.4そう痒症 1 1.8 3 5.9 2 3.1 7 10.8 2 3.6 14 4.9全身性そう痒症 1 2.0 1 0.4

血管障害 3 5.9 2 3.1 1 2.0 4 6.2 10 3.5血腫 1 2.0 1 0.4ほてり 1 2.0 1 1.6 1 1.5 3 1.1末梢血管閉塞性疾患 1 2.0 1 0.4高血圧 2 3.1 2 0.7起立性低血圧 1 2.0 1 1.5 2 0.7

ロチゴチン群プラセボ群(n=55)

全ロチゴチン群(n=285)

発現例数

%

4.5 mg/日(n=49)

%% 発現例数

% 発現例数

%%

6.75 mg/日(n=65)

発現例数

1.125 mg/日(n=51)

2.25 mg/日(n=64)

発現例数

発現例数

9.0 mg/日(n=56)

発現例数

%

空欄は該当例数がゼロである。 事象名:MedDRA ver 7.0(日本語の事象名は MedDRA/J ver 7.0 を用いた) <資料番号 5.3.5.1-RLS03:Table 31.2.1 より抜粋>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1260

Page 293: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP709 試験

表 2.7.6.5.3-19 投与期間中及び後観察期間中に発現した副作用(SS)

器官別大分類基本語

全事象 16 29.1 19 37.3 21 32.8 18 36.7 40 61.5 30 53.6 128 44.9心臓障害 1 1.8 2 3.1 2 0.7

動悸 1 1.8頻脈 2 3.1 2 0.7

耳および迷路障害 1 1.6 1 0.4回転性眩暈 1 1.6 1 0.4

胃腸障害 6 10.9 8 15.7 9 14.1 7 14.3 17 26.2 13 23.2 54 18.9下痢 2 3.1 2 0.7腹部膨満 1 1.5 1 0.4鼓腸 1 1.6 1 0.4腹痛 1 1.6 1 0.4上腹部痛 1 2.0 1 0.4便秘 1 1.6 3 6.1 4 1.4胃食道逆流性疾患 1 1.8 1 0.4胃障害 1 1.5 1 0.4悪心 5 9.1 3 5.9 6 9.4 3 6.1 14 21.5 13 23.2 39 13.7嘔吐 1 1.8 2 3.9 1 1.6 1 2.0 5 7.7 1 1.8 10 3.5口内乾燥 1 1.8 2 3.9 1 1.6 1 1.5 4 1.4

全身障害および投与局所様態 5 9.1 7 13.7 11 17.2 9 18.4 18 27.7 19 33.9 64 22.5投与および点滴部位反応(高位語) 1 1.8 5 9.8 9 14.1 8 16.3 12 18.5 14 25.0 48 16.8投与部位刺激感 1 1.8 2 3.1 2 0.7投与部位皮膚炎 1 1.6 1 0.4投与部位紅斑 1 2.0 6 9.4 7 14.3 6 9.2 6 10.7 26 9.1投与部位そう痒感 1 2.0 1 1.6 2 4.1 3 5.4 7 2.5投与部位反応 3 5.9 1 1.6 2 4.1 4 6.2 6 10.7 16 5.6無力症(高位語) 4 7.3 2 3.9 4 6.3 3 6.1 7 10.8 5 8.9 21 7.4疲労 4 7.3 2 3.9 3 4.7 3 6.1 7 10.8 4 7.1 19 6.7無力症 1 2.0 1 1.6 2 0.7倦怠感 1 1.8 1 0.4熱感 1 2.0 1 0.4インフルエンザ様疾患 1 2.0 1 0.4末梢性浮腫 1 2.0 1 0.4

免疫系障害 1 1.5 1 0.4過敏症 1 1.5 1 0.4

感染症および寄生虫症 1 2.0 1 0.4単純ヘルペス 1 2.0 1 0.4

ロチゴチン群全ロチゴチン群

(n=285)1.125 mg/日(n=51)

2.25 mg/日(n=64)

9.0 mg/日(n=56)

4.5 mg/日(n=49)

6.75 mg/日(n=65)

プラセボ群(n=55)

発現例数

%% 発現例数

発現例数

%%発現例数

% % 発現例数

発現例数

%発現例数

2.7.6 個々の試験のまとめ

1261

Page 294: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP709 試験

表 2.7.6.5.3-19 投与期間中及び後観察期間中に発現した副作用(SS)(続き)

器官別大分類基本語

臨床検査 2 3.1 2 0.7心電図QT補正間隔延長 1 1.5 1 0.4血圧低下 1 1.5 1 0.4

代謝および栄養障害 1 1.6 1 1.5 1 1.8 3 1.1食欲不振 1 1.6 1 0.4食欲減退 1 1.5 1 1.8 2 0.7

筋骨格系および結合組織障害 1 2.0 2 4.1 2 3.1 1 1.8 6 2.1筋痛 1 2.0 1 1.5 2 0.7筋痙攣 1 1.5 1 0.4筋痙縮 1 2.0 1 0.4四肢痛 1 2.0 1 0.4重感 1 2.0 1 1.8 2 0.7

神経系障害 7 12.7 3 5.9 3 4.7 5 10.2 9 13.8 8 14.3 28 9.8傾眠 1 2.0 3 4.6 1 1.8 5 1.8頭痛 4 7.3 2 3.9 2 3.1 2 3.1 5 8.9 11 3.9片頭痛 1 1.6 1 0.4浮動性めまい 4 7.3 1 2.0 1 1.6 3 6.1 4 6.2 3 5.4 12 4.2体位性めまい 1 2.0 1 0.4

精神障害 3 5.5 3 5.9 1 2.0 3 4.6 2 3.6 9 3.2神経過敏 1 1.8激越 1 1.5 1 0.4うつ病 1 1.8 1 0.4入眠および睡眠維持障害(高位語) 1 1.8 1 2.0 1 1.8 2 0.7不眠症 1 1.8 1 2.0 1 1.8 2 0.7落ち着きのなさ 2 3.9 2 0.7無感情 1 1.5 1 0.4悪夢 1 1.5 1 0.4知覚障害(高位語) 1 1.8幻視 1 1.8睡眠障害 1 1.8 1 2.0 1 1.5 2 0.7

生殖系および乳房障害 1 2.0 1 0.4不正子宮出血 1 2.0 1 0.4

ロチゴチン群全ロチゴチン群

(n=285)1.125 mg/日(n=51)

2.25 mg/日(n=64)

9.0 mg/日(n=56)

4.5 mg/日(n=49)

6.75 mg/日(n=65)

プラセボ群(n=55)

発現例数

%% 発現例数

発現例数

%%発現例数

% % 発現例数

発現例数

%発現例数

2.7.6 個々の試験のまとめ

1262

Page 295: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP709 試験

表 2.7.6.5.3-19 投与期間中及び後観察期間中に発現した副作用(SS)(続き)

器官別大分類基本語

皮膚および皮下組織障害 4 7.3 4 7.8 4 6.3 2 4.1 7 10.8 2 3.6 19 6.7寝汗 1 1.8多汗症 1 2.0 2 4.1 3 4.6 1 1.8 7 2.5アレルギー性皮膚炎 1 1.8 1 1.6 1 0.4紅斑 1 1.8 1 1.6 2 3.1 3 1.1紅斑性皮疹 1 2.0 1 0.4そう痒症 1 1.8 3 5.9 2 3.1 6 9.2 1 1.8 12 4.2

血管障害 1 1.6 1 2.0 2 3.1 4 1.4ほてり 1 1.5 1 0.4低血圧 1 1.6 1 0.4起立性低血圧 1 2.0 1 1.5 2 0.7

ロチゴチン群全ロチゴチン群

(n=285)1.125 mg/日(n=51)

2.25 mg/日(n=64)

9.0 mg/日(n=56)

4.5 mg/日(n=49)

6.75 mg/日(n=65)

プラセボ群(n=55)

発現例数

%% 発現例数

発現例数

%%発現例数

% % 発現例数

発現例数

%発現例数

空欄は該当例数がゼロである。 事象名:MedDRA ver 7.0(日本語の事象名は MedDRA/J ver 7.0 を用いた) 因果関係の判定基準:治験薬との関連性を"not related", "unlikely", "possible", "probable", "highly probable", "not assessable"の 6 分類で判定した。 "not related", "unlikely"以外と判定されたものを「関連性が否定できない有害事象」とした。 <資料番号 5.3.5.1-RLS03:Table 32 より抜粋>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1263

Page 296: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP709 試験

表 2.7.6.5.3-20 投与期間中に発現した重篤な有害事象(SS)

器官別大分類基本語 例数 (%) [件数] 例数 (%) [件数] 例数 (%) [件数] 例数 (%) [件数] 例数 (%) [件数] 例数 (%) [件数] 例数 (%) [件数]

すべての重篤な有害事象 1 ( 1.8) [ 1] 1 ( 2.0) [ 1] 1 ( 1.6) [ 2] 2 ( 3.1) [ 3] 4 ( 1.4) [ 6]胃腸障害 1 ( 1.5) [ 1] 1 ( 0.4) [ 1]

便秘 1 ( 1.5) [ 1] 1 ( 0.4) [ 1]肝胆道系障害 1 ( 1.5) [ 1] 1 ( 0.4) [ 1]

胆嚢炎 1 ( 1.5) [ 1] 1 ( 0.4) [ 1]傷害,中毒および処置合併症 1 ( 1.6) [ 2] 1 ( 0.4) [ 2]

転倒 1 ( 1.6) [ 1] 1 ( 0.4) [ 1]橈骨骨折 1 ( 1.6) [ 1] 1 ( 0.4) [ 1]

筋骨格系および結合組織障害 1 ( 1.5) [ 1] 1 ( 0.4) [ 1]椎間板突出 1 ( 1.5) [ 1] 1 ( 0.4) [ 1]

外科および内科処置 1 ( 1.8) [ 1]交感神経切除 1 ( 1.8) [ 1]

血管障害 1 ( 2.0) [ 1] 1 ( 0.4) [ 1]末梢血管閉塞性疾患 1 ( 2.0) [ 1] 1 ( 0.4) [ 1]

2.25 mg/日 4.5 mg/日プラセボ群

(n = 55)全ロチゴチン群

(n = 285)(n = 51) (n = 64)

ロチゴチン群

6.75 mg/日 9.0 mg/日(n = 49) (n = 65) (n = 56)

1.125 mg/日

空欄は該当例数がゼロである。 事象名:MedDRA ver 7.0(日本語の事象名は MedDRA/J ver 7.0 を用いた) <資料番号 5.3.5.1-RLS03:Table 36.1>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1264

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SP709 試験

表 2.7.6.5.3-21 投与中止に至った有害事象(SS)

器官別大分類基本語 例数 (%) 例数 (%) 例数 (%) 例数 (%) 例数 (%) 例数 (%) 例数 (%)

投与中止に至った有害事象 3 ( 5.5) 3 ( 4.7) 6 ( 9.2) 3 ( 5.4) 12 ( 4.2) 心臓障害 1 ( 1.5) 1 ( 0.4)

狭心症 1 ( 1.5) 1 ( 0.4) 胃腸障害 1 ( 1.6) 3 ( 4.6) 2 ( 3.6) 6 ( 2.1)

悪心 1 ( 1.6) 2 ( 3.1) 2 ( 3.6) 5 ( 1.8) 嘔吐 1 ( 1.5) 1 ( 0.4)

全身障害および投与局所様態 1 ( 1.6) 1 ( 1.5) 1 (1.8) 3 ( 1.1) 投与および点滴部位反応(高位語) 1 ( 1.6) 1 ( 1.5) 2 ( 0.7) 投与部位皮膚炎 1 ( 1.6) 1 ( 0.4) 投与部位反応 1 ( 1.5) 1 ( 0.4) 無力症(高位語) 1 ( 1.8) 1 ( 0.4) 疲労 1 ( 1.8) 1 ( 0.4)

免疫系障害 1 ( 1.6) 1 ( 0.4) 過敏症 1 ( 1.6) 1 ( 0.4)

臨床検査 1 ( 1.8) 1 ( 1.5) 1 ( 0.4) 心電図QT補正間隔延長 1 ( 1.5) 1 ( 0.4) 肝酵素上昇 1 ( 1.8)

皮膚および皮下組織障害 1 ( 1.8) 1 ( 1.6) 1 ( 1.5) 2 ( 0.7) アレルギー性皮膚炎 1 ( 1.8) 1 ( 1.6) 1 ( 0.4) 紅斑 1 ( 1.5) 1 ( 0.4) そう痒症 1 ( 1.5) 1 ( 0.4)

外科および内科処置 1 ( 1.8) 交感神経切除 1 ( 1.8)

(n = 56)1.125 mg/日 2.25 mg/日 4.5 mg/日

ロチゴチン群プラセボ群

(n = 55)全ロチゴチン群

(n = 285)(n = 51) (n = 64)

6.75 mg/日 9.0 mg/日(n = 49) (n = 65)

空欄は該当例数がゼロである。 事象名:MedDRA ver 7.0(日本語の事象名は MedDRA/J ver 7.0 を用いた) <資料番号 5.3.5.1-RLS03:Table 37 より抜粋>

2.7.6 個々の試験のまとめ

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SP790 試験

2.7.6.5.4 RLS 患者を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験(ロチゴチン 3 用量)(外

国人:SP790 試験,資料番号 5.3.5.1-RLS04,参考資料)

2.7.6.5.4.1 治験方法の概略

項目 内容

目的 RLS 患者を対象とし,6 ヵ月間の治療期間におけるロチゴチン 3 用量

(2.25 mg/日,4.5 mg/日,6.75 mg/日)のプラセボに対する優越性を検証

する。ロチゴチンの有効性及び安全性についても検討する。

治験デザイン 多施設,無作為化,二重盲検,プラセボ対照 4 群並行群間比較試験

対象 対象:RLS 患者

選択基準:

1) 本治験の参加に際し,文書による同意が得られた患者

2) 治験要件を遵守できる患者,治験期間中にプラセボ投与の可能性

があることに同意する患者

3) 治験薬を適切に使用できる患者

4) 18~75 歳の男女

5) 国際レストレスレッグス症候群研究会(IRLSSG)による以下の 4

項目の診断基準に基づき,特発性 RLS と診断されている患者

a) 脚を動かしたいという強い欲求が存在し,また,多くの場合,

その欲求が不快な下肢の異常感覚に伴って生じる,あるいは異

常感覚が原因となって起こること

b) 脚を動かしたいという強い欲求や異常感覚が,安静にして,静

かに横になったり座ったりしている状態で始まる,あるいは増

悪すること

c) 脚を動かしたいという強い欲求や異常感覚が,歩いたり,脚を

のばすなどの運動によって,少なくとも運動を続けている間

は,完全にあるいは部分的に改善すること

d) 脚を動かしたいという強い欲求や異常感覚が,日中より夕方・

夜間に増強する,もしくは夕方・夜間のみに起こること

6) 過去に RLS の治療を受けた場合,ドパミン受容体作動薬に効果が

認められた,又はドパミン受容体作動薬による治療を受けたこと

がない患者

7) BMI が 18~35 kg/m2の患者

8) ベースラインの IRLS 合計スコアが 15 以上(中等度から高度)の

患者

9) ベースラインの CGI 重症度が 4 以上(中等度以上)の患者

2.7.6 個々の試験のまとめ

1266

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SP790 試験

項目 内容

除外基準:

1) 二次性 RLS 患者[腎不全(尿毒症),鉄欠乏性貧血,関節リウマ

チなど]

2) ドパミン D2 受容体拮抗薬,ブチロフェノン系薬剤,メトクロプラ

ミド,非定型抗精神病薬(オランザピンなど),三環系及び四環

系抗うつ薬,ミアンセリン,リチウムなどの薬剤服用に伴う二次

性 RLS 患者,あるいは抗痙攣薬,ベンゾジアゼピン系薬剤,バル

ビツール酸系睡眠薬,その他の睡眠薬などの薬剤を中止したこと

による二次性 RLS 患者

3) 終夜睡眠ポリグラフ検査により睡眠時無呼吸症候群,ナルコレプ

シー,睡眠発作・突発的睡眠,ミオクローヌスてんかんなどの睡

眠障害が認められる,又はその既往のある患者

4) 多発性ニューロパチー,アカシジア,跛行,静脈瘤,筋線維束収

縮,下肢痛及び足趾の不随意運動,神経根障害などの合併症があ

る患者

5) パーキンソン病,認知症,進行性核上性麻痺,多系統萎縮,ハン

チントン舞踏病,筋萎縮性側索硬化症,アルツハイマー病などの

中枢神経系疾患患者

6) 精神病の既往のある患者

7) スクリーニング検査前 12 ヵ月以内に慢性アルコール中毒症,又は

薬物乱用の既往のある患者

8) 身体症状又は精神症状のために,治験責任医師が被験者として不

適切と判断した患者

9) 臨床的に意味のある心機能異常又は不整脈(伝導系異常が疑われ

る疾患,第 2 度又は第 3 度房室ブロック,完全左脚又は右脚ブロ

ック,洞不全症候群,NYHA 心機能分類クラスⅢ又はクラスⅣの

うっ血性心不全,スクリーニング検査前 12 ヵ月以内の心筋梗塞の

既往)が認められる患者

10) 臨床的に意味のある静脈又は動脈における末梢血管障害の患者

11) 腎機能障害(血清クレアチニン > 2.0 mg/dL)の患者

12) 肝機能障害[総ビリルビン > 2.0 mg/dL,又は ALT (GPT) / AST

(GOT)が基準値上限の 2 倍超]の患者

13) スクリーニング検査前 12ヵ月以内に治療の必要な悪性新生物の既

往のある患者

14) 神経遮断薬,睡眠薬,抗うつ薬,抗不安薬,抗痙攣薬,オピオイ

ド系薬剤,ベンゾジアゼピン系薬剤,MAO 阻害剤,COMT 阻害剤,

鎮静作用のある抗ヒスタミン剤,精神刺激剤,アンフェタミン系

2.7.6 個々の試験のまとめ

1267

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SP790 試験

項目 内容

薬剤による治療を受けている患者(これらの薬剤による治療を受

けている患者には,ベースラインの少なくとも 7 日前からウォッ

シュアウト期間を設けた)

15) 妊娠中の患者,授乳中の患者,又は妊娠の可能性がある患者(不

妊手術を受けていない,閉経後 2 年経過していない,2 つ以上の避

妊法を組み合わせていないか遮断法を 1 つしかとっていない,性

的に禁欲的でない)

16) 夜勤などのシフト制の仕事に従事する患者,病気以外の原因で夜

間の一定の睡眠時間の確保が困難な患者

17) スクリーニング検査時の QTcB が 500 ms 以上,又はベースライン

の平均値が 500 ms 以上の患者(15 分以上間隔をあけて 3 回測定し

た心電図からの平均値)

18) スクリーニング検査時又はベースラインで,5 分間の安静後に仰臥

位から立位に変換 1 分後又は 3 分後で,収縮期血圧に 20 mmHg 以

上の低下,又は拡張期血圧に 10 mmHg 以上の低下が認められる症

候性起立性低血圧,又はベースラインの仰臥位収縮期血圧が 105

mmHg 未満の患者

19) ベースラインから遡って 28日以内にドパミン受容体作動薬の投与

を受けた患者,又はベースラインから遡って 7 日以内に L-dopa の

投与を受けた患者

20) ドパミン受容体作動薬による治療を受けたことがある場合,ドパ

ミン受容体作動薬に対し不耐性を示したことのある患者

21) 過去にロチゴチンの投与を受けたことのある患者

22) ベースラインから遡って 28日以内に他の治験に参加している患者

23) 粘着剤に対する明らかな皮膚過敏症の既往など,治験薬の成分に

対する過敏症,他の貼付剤に対する過敏症,又は未回復の接触性

皮膚炎がある患者

使用薬剤 1) 被験薬

ロチゴチン貼付剤 2.25 mg(5 cm2),4.5 mg(10 cm2

2) 対照薬

ロチゴチン貼付剤と外見上識別不能なプラセボ貼付剤

用量及び投与方法 治験スケジュールを表 2.7.6.5.4-1 に,投与スケジュールを表 2.7.6.5.4-2

に示した。

ロチゴチン(又は該当するプラセボ)は 1 日 1 回(24 時間)投与した。

ロチゴチン 2.25 mg/日(又は該当するプラセボ)から投与を開始し,安

全性に留意しながら 1 週ごとに 2.25 mg(又は該当するプラセボ)ずつ割

付けられた用量まで漸増した。用量漸増期第 2 週~3 週の 2 週間に 1 回

2.7.6 個々の試験のまとめ

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SP790 試験

項目 内容

のみ 2.25 mg(又は該当するプラセボ)単位で減量することを許容した。

3 週間の漸増期を終了した被験者は 6 ヵ月間の用量維持期へ移行した。

用量維持期終了後,7 日間で漸減を行った。

用量の設定根拠

海外後期第Ⅱ相試験の SP709(資料番号 5.3.5.1-RLS03)では,主要評価

項目である IRLS 合計スコアの変化量において,ロチゴチン 2.25 mg/日

群,4.5 mg/日群,6.75 mg/日群及び 9.0 mg/日群は,プラセボに対して統

計学的に有意な差が認められた。しかし,ロチゴチン 9.0 mg/日群の IRLS

合計スコアの変化量が−14.9 であったのに対して 6.75 mg/日群の変化量

は−17.3 であり,6.75 mg/日を超える用量の投与により更なる有効性の向

上は期待できないと考えられた。また,安全性の面からも 6.75 mg/日を

超える用量の投与は望ましくないと考えられた。

以上のことから,本治験における検討用量の上限を 6.75 mg/日と設定し

た。

投与期間 最大 7 ヵ月:用量漸増期 3 週間,用量維持期 6 ヵ月,用量漸減期 1 週間

症例数 計画時:無作為化例 400 例

解析時:無作為化例 458 例

症例数の設定根拠 本治験における 2 つの主要評価項目(IRLS 合計スコア,CGI 重症度)に

対し,閉手順により 2.25mg/日のプラセボに対する優越性の検出力(本

治験全体の検出力)を 60%以上確保するために必要な症例数を算出した。

本治験全体の検出力を 60%以上確保するためには,各比較(各主要評価

項目に対するロチゴチン各用量群とプラセボとの比較)における検出力

が 92%必要となる。

IRLS 合計スコアに対しては,プラセボとの差を 5.0,変化量の標準偏差

を 10.0 と仮定すると,各群 95 例で,片側有意水準 2.5%の t 検定による

プラセボに対する差の検出力が 92%確保できる。なお,一般的に臨床的

に意味のある差は 4 ポイント以上と考えられるため,プラセボとの差が

5.0 であることは妥当と考えられた。

CGI 重症度に対しても,プラセボとの差を 0.75,変化量の標準偏差を 1.5

と仮定すると,各群 95 例で,片側有意水準 2.5%の t 検定によるプラセ

ボに対する差の検出力が 92%確保できる。

主な併用薬の規定 併用禁止薬:

• 神経遮断薬

• 睡眠薬

• 抗うつ薬

• 抗不安薬

• ベンゾジアゼピン系薬剤

• 抗痙攣薬

2.7.6 個々の試験のまとめ

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SP790 試験

項目 内容

• L-dopa

• ブジピン

• ドパミン受容体作動薬

• オピオイド系薬剤

• MAO 阻害剤

• COMT 阻害剤

• 鎮静作用のある抗ヒスタミン剤

• ドンペリドンを除く,ドパミン受容体拮抗性制吐剤(メトクロプ

ラミド,プロメタジンなど)

• 精神刺激薬(アンフェタミン系薬剤など)

評価項目

評価基準

有効性:

主要評価項目:

1) IRLS合計スコアのベースラインから用量維持期終了時への変化量

2) CGI 重症度のベースラインから用量維持期終了時への変化量

副次的評価項目:

1) IRLS 合計スコアの変化率(ベースラインに対する用量維持期終了

時における変化量の割合)の 50%有効率(変化率が 50%以上の減

少であった症例の割合)

2) CGI 重症度スコアの変化率(ベースラインに対する用量維持期終

了時における変化量の割合)の 50%有効率(変化率が 50%以上の

減少であった症例の割合)

3) 用量維持期間中の CGI 改善度,CGI 治療効果の変化量

4) RLS-6 合計スコアの変化量

安全性評価項目:

1) 有害事象

2) 臨床検査値

3) バイタルサイン(起立性低血圧の評価を含む)

4) 身体的及び神経学的検査

5) 12 誘導心電図

6) ESS

7) 月経及び性機能

8) ASRS

9) MOS 睡眠尺度

10) SDS

11) PGI

2.7.6 個々の試験のまとめ

1270

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SP790 試験

項目 内容

12) CGI 副作用

13) 適用部位評価

14) 粘着性

その他の評価項目:

1) IRLS 寛解率

2) 被験者による有効性評価

3) 血漿中薬物濃度

4) RLS-QoL

5) WPAI

解析方法 有効性:

共分散分析(用量群を主効果,ベースラインを共変量,必要に応じて施

設,地域,又は国も要因として追加)を用いて,主要評価項目である IRLS

合計スコア及びCGI重症度におけるベースラインから用量維持期終了時

(LOCF)への変化量の解析を行い,「プラセボ群とロチゴチン各用量

群の差の最小二乗平均及び 95%信頼区間の推定」,「片側有意水準 2.5%

の棄却検定(共分散分析における t 検定)によるプラセボ群とロチゴチ

ン各用量群の比較」を実施した。棄却検定は閉手順で実施した。ロチゴ

チン高用量(6.75 mg/日)群から逐次,プラセボと棄却検定を行い,主

要評価項目である IRLS 合計スコア変化量と CGI 重症度スコア変化量の

いずれかにおいて,プラセボに対する優越性が統計学的に示されない場

合,次用量における棄却検定は実施しないこととした。

観察データに欠測のある場合には直前の観察データを用いる LOCF(Last

Observation Carried Forward)法を用いた最大解析対象集団(FAS)にお

ける解析結果を主たる試験結果とする。

治験依頼者 SCHWARZ BIOSCIENCES, GmbH

治験実施国

(又は地域)

オーストリア,オランダ,フィンランド,ドイツ,イタリア,スペイン,

スウェーデン,英国における 49 施設

治験実施期間 20 年 月 日~20 年 月 日

公表文献 Trenkwalder C, Hening WA, Montagna P, Oertel WH, Allen RP, Walters AS,

et al. Treatment of restless legs syndrome: an evidence-based review and

implications for clinical practice. Mov Disord 2008;23:2267-302.

報告書の作成日 20 年 月 日

2.7.6 個々の試験のまとめ

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SP790 試験

表 2.7.6.5.4-1 治験スケジュール

期間スクリーニング

用量

漸減期a

週/月(日)

−1週(−7~−1日)

1週 2週 3週 1ヵ月 2ヵ月 3ヵ月 4ヵ月 5ヵ月 6ヵ月維持期終了時/

中止時b

漸減期終了時

Visita 1a2

ベースライン

3 4 5 6 7 8 9 10 11 12

同意取得 ○

患者背景 ○

選択基準 ○d ○

無作為割付 ○

既往歴 ○併用薬 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○身体検査 ○ ○ ○ ○

神経学的検査 ○ ○ ○ ○月経・性機能 ○ ○ ○ ○ ○バイタルサイン ○ ○

e ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

体重及び身長f ○ ○ ○ ○ ○ ○

12誘導心電図 ○ ○g ○ ○ ○ ○ ○ ○

血液学的,生化学的,及び尿検査 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

内分泌学的検査 ○ ○ ○ ○ ○妊娠検査

(尿検査)h ○ ○ ○ ○ ○

血漿中薬物濃度i ○ ○ ○

貼付剤回収

(見かけの吸収量)i ○ ○ ○

IRLS ○j ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

RLS-6 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

CGI ○j ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

ASRS ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

SDS ○ ○ ○ ○

WPAI ○ ○

RLS-QoL ○ ○ ○ ○ ○

MOS ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

ESS ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

PGI/被験者による有効性評価

貼付剤の粘着性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

適用部位評価 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○安全性評価(有害事象)

○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

IVRS ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○治験薬(交付) ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○治験薬(返却) ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

規定外

来院c

用量維持期a

後観察

期a

用量漸増期a

a スクリーニング時の評価はベースラインから遡って 1 週間以内に実施。ドパミン受容体作動薬の投与を受けて

いる被験者はベースラインから遡って 4 週間(28 日)以内にスクリーニング時の評価を実施。 評価時期の許容範囲を以下の通りに設定した;用量漸増期:ベースラインから 21 ± 3 日間,用量維持期:Visit

5 から 180 ± 7 日間,用量漸減期:7 日間,後観察期:Visit 12 から 30 ± 3 日間。 後観察来院は,継続長期投与試験に参加しない被験者又は治験を中止した被験者が対象。 b 用量漸減の開始。用量漸減は全被験者が対象。7 日間でロチゴチン又はプラセボ貼付剤を 5 cm2 まで漸減。 継続長期投与試験に参加しない被験者は後観察来院で終了。 c 治験責任医師の判断により評価を実施。 d 治験責任医師の立ち会いのもと,被験者は薬剤を含有しない練習用貼付剤を貼付。 e 起立時バイタルサインは 20 分以上の間隔をあけて 3 回測定。 f 身長測定はスクリーニング時のみ。 g 心電図は 15 分以上間隔をあけて 3 回測定。QTcB が 500 ms 以上の被験者は除外。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1272

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SP790 試験

QTcB は 3 回測定した平均値。 h ガイドラインで実施が規定されている国においてのみ妊娠検査を実施。 i 特定の医療機関のみ実施(前日の貼付剤のみ回収)。 j 選択基準:ベースラインの IRLS スコアが 15 以上(中等度から高度の RLS),CGI 重症度スコアが 4 以上(中

等度以上の RLS) この時点で CGI 改善度,CGI 治療効果,CGI 副作用スコアの測定は実施しない。 <資料番号 5.3.5.1-RLS04:Table 1.1>

表 2.7.6.5.4-2 投与スケジュール

用量漸増期 用量維持期 用量漸減期 1 週 2 週 3 週 6 ヵ月 4 日 3 日 ロチゴチン 2.25 mg/日群(mg/日) 2.25 2.25 2.25 2.25 2.25 2.25 ロチゴチン 4.5 mg/日群(mg/日) 2.25 4.5 4.5 4.5 4.5 2.25 ロチゴチン 6.75 mg/日群(mg/日) 2.25 4.5 6.75 6.75 4.5 2.25

<資料番号 5.3.5.1-RLS04:Table 1.2 より抜粋>

2.7.6.5.4.2 試験結果

(1) 被験者の内訳

被験者の内訳を図 2.7.6.5.4-1 に示した。本治験では 549 例のRLS 患者から同意が得られたが,

このうち 91 例が投与に至らなかった。その結果,458 例が無作為化され,治験薬が投与された。

治験薬投与例 458 例中,治験完了例(用量維持期完了例)は 313 例(68.3%)で,その内訳は

プラセボ群,ロチゴチン 2.25 mg/日群,4.5 mg/日群及び 6.75 mg/日群でそれぞれ,68 例(58.1%),

84 例(73.0%),87 例(77.7%)及び 74 例(64.9%)であった。投与後の中止例は 145 例(31.7%)

で,その内訳はプラセボ群,ロチゴチン 2.25 mg/日群,4.5 mg/日群及び 6.75 mg/日群でそれぞれ,

49 例(41.9%),31 例(27.0%),25 例(22.3%)及び 40 例(35.1%)であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1273

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SP790 試験

同意取得例:549例

無作為化例: 458例 プラセボ群: 117例 ロチゴチン2.25 mg/日群: 115例 ロチゴチン4.5 mg/日群: 112例 ロチゴチン6.75 mg/日群: 114例

無作為化前中止例:91例

治験完了例: 313例 プラセボ群: 68例 ロチゴチン2.25 mg/日群: 84例 ロチゴチン4.5 mg/日群: 87例 ロチゴチン6.75 mg/日群: 74例

中止例: 145例 プラセボ群: 49例 ロチゴチン2.25 mg/日群: 31例 ロチゴチン4.5 mg/日群: 25例 ロチゴチン6.75 mg/日群: 40例

<資料番号 5.3.5.1-RLS04:Table 2.1.1 より作成>

図 2.7.6.5.4-1 被験者の内訳

解析対象集団の内訳を表 2.7.6.5.4-3 に示した。安全性解析対象集団(SS:Safety Set)は 1 回

以上治験薬を投与された被験者 458 例(プラセボ群 117 例,ロチゴチン 2.25 mg/日群 115 例,4.5

mg/日群 112 例,6.75 mg/日群 114 例)が対象となった。

最大解析対象集団(FAS:Full Analysis Set)は 1 回以上治験薬が投与され,投与後に IRLS 合

計スコア及び CGI 重症度の有効なデータを有する患者 447 例(プラセボ群 114 例,ロチゴチン

2.25 mg/日群 112 例,4.5 mg/日群 109 例,6.75 mg/日群 112 例)が対象となった。

治験実施計画書に適合した解析対象集団(PPS:Per protocol Set)は,治験実施計画書からの重

大な逸脱が認められた被験者を除外した最大解析対象集団の部分集団とし,387 例(プラセボ群

99 例,ロチゴチン 2.25 mg/日群 99 例,4.5 mg/日群 95 例,6.75 mg/日群 94 例)が対象となった。

表 2.7.6.5.4-3 解析対象集団の内訳

ロチゴチン群 例数(%)

プラセボ群 例数(%) 2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日

全被験者 例数(%)

SSa 117 (100) 115 (100) 112 (100) 114 (100) 458 (100) FAS 114 (97.4) 112 (97.4) 109 (97.3) 112 (98.2) 447 (97.6) PPS 99 (84.6) 99 (86.1) 95 (84.8) 94 (82.5) 387 (84.5)

a 無作為化割付け用量 <資料番号 5.3.5.1-RLS04:Table 3.1 より抜粋>

中止例の内訳を表 2.7.6.5.4-4 に示した。無作為化された 458 例のうち,中止例は 145/458 例

(31.7%)で,その内訳はプラセボ群 49/117例(41.9%),ロチゴチン 2.25 mg/日群 31/115例(27.0%),

4.5 mg/日群 25/112 例(22.3%),6.75 mg/日群 40/114 例(35.1%)であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1274

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SP790 試験

表 2.7.6.5.4-4 中止例の内訳

ロチゴチン群 例数(%) プラセボ群

例数(%) 2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日 全被験者 例数(%)

同意取得例 549 無作為化前中止例 91 無作為化例 117 115 112 114 458 治験完了例

a 68 (58.1) 84 (73.0) 87 (77.7) 74 (64.9) 313 (68.3) 中止例

b 49 (41.9) 31 (27.0) 25 (22.3) 40 (35.1) 145 (31.7) 有害事象 4 (8.2) 14 (45.2) 14 (56.0) 24 (60.0) 56 (38.6) 効果不十分 37 (75.5) 8 (25.8) 6 (24.0) 8 (20.0) 59 (40.7) 同意撤回 4 (8.2) 3 (9.7) 3 (12.0) 3 (7.5) 13 (9.0) 治験実施計画書からの逸脱 0 2 (6.5) 1 (4.0) 0 3 (2.1) 治験薬使用 不遵守 2 (4.1) 0 0 1 (2.5) 3 (2.1)

その他 2 (4.1) 2 (6.5) 0 3 (7.5) 7 (4.8)

主たる中止理由c

追跡不能 0 2 (6.5) 1 (4.0) 1 (2.5) 4 (2.8) a 用量維持期間中のすべての規定日に来院した被験者数。( )は無作為割付例数に対する割合 b 用量漸増期,維持期,漸減期,後観察期に中止した症例数 c 主たる中止理由は被験者 1 例につき 1 つ。 <資料番号 5.3.5.1-RLS04:Table 2.1.1 より抜粋>

(2) 人口統計学的及び他の基準値の特性

最大解析対象集団(FAS)447 例の人口統計学的及び他の基準値の特性を表 2.7.6.5.4-5 に示し

た。RLS 罹病期間は全体で 3.1 年であった。全体の 28.0%の被験者が RLS に対する前治療を受け

ていなかった(過去 3 年以内に RLS 治療薬を投与していない)。RLS の前治療を受けた被験者

の治療期間は全体で 3.7 年であった。

IRLS 合計スコアのベースライン平均値は,プラセボ群で 28.1,ロチゴチン 2.25 mg/日群で 28.1,

4.5 mg/日群で 28.2,6.75 mg/日群で 28.0 であり,4 群間で同様であった。また CGI 重症度のベー

スライン平均値は,プラセボ群で 5.0,ロチゴチン 2.25 mg/日群で 5.0,4.5 mg/日群で 5.1,6.75 mg/

日群で 5.0 であり,4 群間で偏りはみられなかった。また,その他の基準値においても全用量群

を通じて偏りはみられなかった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1275

Page 308: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP790 試験

表 2.7.6.5.4-5 人口統計学的及び他の基準値の特性(FAS)

2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日114例 112例 109例 112例 447例

59.7 ± 10.0 57.3 ± 10.1 57.3 ±12.1 56.5 ± 12.0 57.7 ± 11.1(31 - 78) (27 - 75) (28 - 75) (23 - 74) (23 - 78)

男性 34 (29.8) 31 (27.7) 27 (24.8) 30 (26.8) 122 (27.3)女性 80 (70.2) 81 (72.3) 82 (75.2) 82 (73.2) 325 (72.7)

167.9 ± 8.8 167.2 ± 8.1 166.3 ± 7.8 166.4 ± 9.0 167.0 ± 8.4(149 - 196) (143 - 189) (149 - 185) (148 - 198) (143 - 198)76.7 ± 13.7 75.2 ± 13.1 74.8 ± 13.2 74.2 ± 12.1 75.2 ± 13.0(51 - 115) (42 - 112) (44 - 110) (51 - 110) (42 - 115)

27.191± 4.155 26.845 ± 4.042 27.002 ± 4.287 26.825 ± 4.236 26.967 ± 4.169(19.05 - 38.77) (18.83 - 35.46) (18.94 - 41.91) (19.72 - 40.79) (18.38 - 41.91)

3.8 ± 5.4 2.9 ± 4.1 3.0 ± 4.5 2.8 ± 3.9 3.1 ± 4.5(0 - 29) (0 - 21) (0 - 35) (0 - 20) (0 - 35)

27 (23.7) 32 (28.6) 32 (29.4) 34 (30.4) 125 (28.0)

3.9 ± 4.3 3.6 ± 3.3 4.2 ± 4.9 3.3 ± 3.2 3.7 ± 4.0(0 - 30) (0 - 16) (0- 36) (0 - 18) (0 - 36)

28.1 ± 6.3 28.1 ± 6.3 28.2 ± 6.1 28.0 ± 5.9 28.1 ± 6.1(15 - 39) (15 - 39) (15 - 39) (16 - 40) (15 - 40)5.0 ± 0.8 5.0 ± 0.9 5.1 ± 0.8 5.0 ± 0.8 5.0 ± 0.8(4 - 7) (4 - 7) (4 - 7) (4 - 7) (4 - 7)

平均値 ± SD(範囲)

CGI重症度

平均値 ± SD(範囲)

RLS前治療なしb 例数(%)

RLS治療期間c

平均値 ± SD(範囲)

IRLS合計スコア

BMI (kg/m2)平均値 ± SD(範囲)

罹病期間a(年)

平均値 ± SD(範囲)

身長 (cm)平均値 ± SD(範囲)

体重 (kg)平均値 ± SD(範囲)

例数

年齢(歳)

平均値 ± SD(範囲)

性別 例数(%)

プラセボ群ロチゴチン群

全被験者

a プラセボ群 114 例,ロチゴチン 2.25 mg/日群 112 例,4.5 mg/日群 109 例,6.75 mg/日群 111 例,全被験者 446 例 b 治験開始前 3 年以内に RLS 治療薬の投与を受けていない被験者。 c プラセボ群 87 例,ロチゴチン 2.25 mg/日群 80 例,4.5 mg/日群 77 例,6.75 mg/日群 82 例,全被験者 326 例 SD = 標準偏差 <資料番号 5.3.5.1-RLS04:Table 4.3, Table 8.2, Table 11.1, Table 15.1 より作成>

(3) 最終用量の分布

最終用量の分布(SS)を表 2.7.6.5.4-6 に示した。本治験では用量漸増期に 1 回の減量が許容

されていた。減量しなかった症例(偽減量は含まない)の割合はロチゴチン 2.25 mg/日群で 84.3%

(97/115 例),4.5 mg/日群で 75.0%(84/112 例),6.75 mg/日群で 79.8%(91/114 例)であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1276

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SP790 試験

表 2.7.6.5.4-6 最終用量の分布(SS,Randomized)

プラセボ群

117例 2.25 mg/日 6.75 mg/日115例 114例

例数(%) 例数(%) 例数(%) 例数(%)

85 (72.6) 97 (84.3) 84 (75.0) 91 (79.8)

3 (2.6) 8 (7.0)22 (19.6) 12(10.5)

8 (7.0)

26 (22.2)10 (8.7)

6 (5.4)3 (2.6)

2 (1.7)1 (0.9)

ロチゴチン群

4.5 mg/日112例

減量しなかった症例

用量漸増期の減量例

偽減量a(割付用量)ロチゴチン2.25 mg/日へ減量

ロチゴチン4.5 mg/日へ減量

誤ってロチゴチンが投与された被験者b

ロチゴチン2.25 mg/日ロチゴチン4.5 mg/日

用量漸増期の中止例

ロチゴチン4.5 mg/日

ロチゴチン0.0 mg/日ロチゴチン2.25mg/日

ロチゴチン6.75 mg/日

a 用量漸増期第 2 週~3 週の 2 週間で 1 回のみ 1 段階前の用量までの減量を許容。ロチゴチン 2.25 mg/日群及

びプラセボ群においては,実際には減量していない。 b 投与期間中にプラセボ割付群にも係わらず実薬を投与された被験者。誤投与が複数回の場合は,最低用量で

表示。 <資料番号 5.3.5.1-RLS04:Table 30.1>

2.7.6.5.4.3 有効性

(1) 主要評価項目

(a) IRLS 合計スコアの変化量

IRLS 合計スコアのベースラインから用量維持期終了時への変化量(FAS,LOCF)を表

2.7.6.5.4-7 に示した。IRLS 合計スコアの変化量(平均値 ± 標準偏差,以下同様)は,プラセボ

群で−8.0 ± 9.7,ロチゴチン 2.25 mg/日群で−13.2 ± 10.0,4.5 mg/日群で−15.6 ± 9.5,6.75 mg/日群

で−16.1 ± 10.9 であった。

IRLS 合計スコアの変化量のプラセボ群に対するロチゴチン群の差は,ロチゴチン 2.25 mg/日

群,4.5 mg/日群及び 6.75 mg/日群で,それぞれ−5.1(p < 0.0001),−7.5(p < 0.0001)及び−8.2

(p < 0.0001)であり,すべての用量群においてプラセボ群に対して統計学的に有意な差が認め

られた。これらの差は臨床的に意味がある差であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1277

Page 310: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP790 試験

表 2.7.6.5.4-7 IRLS合計スコアのベースラインから用量維持期終了時への変化量

(FAS,LOCF)

ロチゴチン群 プラセボ群

2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日 例数 114 112 109 112 記述統計量 ベースライン 28.1 ± 6.3 28.1 ± 6.3 28.2 ± 6.1 28.0 ± 5.9 用量維持期終了時 20.0 ± 11.2 14.9 ± 11.1 12.5 ± 9.6 11.9 ± 10.9 変化量 −8.0 ± 9.7 −13.2 ± 10.0 −15.6 ± 9.5 −16.1 ± 10.9 ANCOVA による解析

a プラセボ群との差 −5.1 −7.5 −8.2 95%信頼区間 −7.6~−2.7 −10.0~−5.1 −10.6~−5.7 p 値 < 0.0001 < 0.0001 < 0.0001

a 用量群を主効果,地域を因子,投与前値を共変量とする ANCOVA による調整後の値

平均値 ± 標準偏差 <資料番号 5.3.5.1-RLS04:Table 11.1,Table 13.2.1 より作成>

IRLS 合計スコアの経時的推移(FAS,LOCF)を図 2.7.6.5.4-2 に示した。IRLS 合計スコアの

減少は用量漸増期から認められ,6 ヵ月の用量維持期間中持続していた。

<資料番号 5.3.5.1-RLS04:Figure 2.4.1>

図 2.7.6.5.4-2 IRLS 合計スコアの経時的推移(FAS,LOCF)

(b) CGI 重症度スコアの変化量

CGI 重症度スコアのベースラインから用量維持期終了時への変化量(FAS,LOCF)を表

2.7.6.5.4-8 に示した。CGI 重症度スコアの変化量はプラセボ群で−1.3 ± 1.5,ロチゴチン 2.25 mg/

日群で−2.0 ± 1.6,4.5 mg/日群で−2.4 ± 1.4,6.75 mg/日群で−2.5 ± 1.5 であった。

CGI 重症度スコアの変化量のプラセボ群に対するロチゴチン群の差は,ロチゴチン 2.25 mg/

2.7.6 個々の試験のまとめ

1278

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SP790 試験

日群で−0.76(p < 0.0001),4.5 mg/日群で−1.07(p < 0.0001),6.75 mg/日群で−1.21(p < 0.0001)

であり,すべての用量群においてプラセボ群に対して統計学的に有意な差が認められた。

表 2.7.6.5.4-8 CGI 重症度スコアのベースラインから用量維持期終了時への変化

量(FAS,LOCF)

ロチゴチン群 プラセボ群

2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日 例数 114 112 109 112 記述統計量 ベースライン 5.0 ± 0.8 5.0 ± 0.9 5.1 ± 0.8 5.0 ± 0.8 用量維持期終了時 3.8 ± 1.7 3.0 ± 1.6 2.7 ± 1.3 2.6 ± 1.4 変化量 −1.3 ± 1.5 −2.0 ± 1.6 −2.4 ± 1.4 −2.5 ± 1.5 ANCOVA による解析

a プラセボ群との差 −0.76 −1.07 −1.21 95%信頼区間 −1.13~−0.38 −1.44~−0.69 −1.58~−0.83 p 値 < 0.0001 < 0.0001 < 0.0001

a 用量群を主効果,地域を因子,投与前値を共変量とした ANCOVA による調整後の値 平均値 ± 標準偏差 <資料番号 5.3.5.1-RLS04:Table 15.1, Table 17.1 より作成>

CGI 重症度スコアの経時的推移(FAS,LOCF)を図 2.7.6.5.4-3 に示した。CGI 重症度スコア

の減少は用量漸増期から認められ,6 ヵ月の用量維持期間中持続した。

<資料番号 5.3.5.1-RLS04:Figure 3.1.4.1>

図 2.7.6.5.4-3 CGI 重症度スコアの経時的推移(FAS,LOCF)

2.7.6 個々の試験のまとめ

1279

Page 312: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP790 試験

(2) 副次的評価項目

(a) IRLS,CGI 重症度による有効率

IRLS 合計スコア及び CGI 重症度スコアの 50%有効率を表 2.7.6.5.4-9 に示した。IRLS 合計ス

コアの 50%有効率は,プラセボ群で 25.4%(29/114 例)に対し,ロチゴチン 2.25 mg/日群,4.5 mg/

日群及び 6.75 mg/日群でそれぞれ,51.8%(58/112 例),57.8%(63/109 例)及び 55.4%(62/112

例)と高かった。

CGI 重症度スコアの 50%有効率は,プラセボ群で 31.6%(36/114 例)に対し,ロチゴチン 2.25

mg/日群,4.5 mg/日群及び 6.75 mg/日群でそれぞれ,50.9%(57/112 例),53.2%(58/109 例)及

び 61.6%(69/112 例)と高かった。

表 2.7.6.5.4-9 IRLS 合計スコア及び CGI 重症度スコアの変化率の 50%有効率

(FAS,LOCF)

ロチゴチン群 プラセボ群

114 例 2.25 mg/日 112 例

4.5 mg/日 109 例

6.75 mg/日 112 例

IRLS 合計スコア 50%有効率 例数(%) 29 (25.4) 58 (51.8) 63 (57.8) 62 (55.4)

(%) - 26.3 32.4 29.9 プラセボ群との差

χ2検定 p 値 - < 0.0001 < 0.0001 < 0.0001

CGI 重症度スコア 50%有効率 例数(%) 36 (31.6) 57 (50.9) 58 (53.2) 69 (61.6)

(%) - 19.3 21.6 30.0 プラセボ群との差

χ2検定 p 値 - 0.0032 0.0011 < 0.0001

<資料番号 5.3.5.1-RLS04:Table 14.1, Table 18 より作成>

2.7.6.5.4.4 安全性

(1) 治験薬の投与状況

治験薬の平均投与期間は,プラセボ群で 135.7 日,全ロチゴチン群で 175.1 日であった。ロチ

ゴチン各用量群の平均投与期間は,ロチゴチン 2.25 mg/日群で 174.8 日,ロチゴチン 4.5 mg/日群

で 176.3 日,ロチゴチン 6.75 mg/日群で 174.2 日といずれの用量群でも同程度であった(資料番

号 5.3.5.1-RLS04 Table 34.2 参照)。

(2) 有害事象

投与期間中及び後観察期間中にいずれかの群で 2%以上発現した有害事象(SS, Randomized)

を表 2.7.6.5.4-13 に,投与期間中に発現した副作用(SS, Randomized)を表 2.7.6.5.4-14 に示した。

有害事象の発現率はプラセボ群,ロチゴチン 2.25 mg/日群,4.5 mg/日群,6.75 mg/日群及び全ロ

チゴチン群でそれぞれ 54.7%(64/117 例),73.0%(84/115 例),80.4%(90/112 例),79.8%(91/114

例)及び 77.7%(265/341 例)であった。

いずれかのロチゴチン群で発現率が 5%以上の有害事象は,回転性めまい,悪心,口内乾燥,

2.7.6 個々の試験のまとめ

1280

Page 313: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP790 試験

適用および滴下投与部位反応(高位語),適用部位紅斑,適用部位そう痒感,適用部位反応,適

用部位発疹,無力症(高位語),疲労,鼻咽頭炎,頭痛,浮動性めまい,入眠および睡眠維持障

害(高位語),不眠症,睡眠障害,多汗症,そう痒症であった。

プラセボ群に比較して全ロチゴチン群で 5%以上発現率が高かった有害事象は,悪心(プラセ

ボ群で 5.1%,全ロチゴチン群で 16.4%,以後同様の記載順),適用および滴下投与部位反応(高

位語)(1.7%,42.5%),適用部位紅斑(0.9%,21.4%),適用部位そう痒感(0%,15.5%),

適用部位反応(0.9%,12.3%),適用部位発疹(0%,6.2%),頭痛(9.4%,15.8%)であった。

副作用の発現率は,プラセボ群,ロチゴチン 2.25 mg/日群,4.5 mg/日群,6.75 mg/日群及び全

ロチゴチン群でそれぞれ 32.5%(38/117 例),60.0%(69/115 例),70.5 %(79/112 例),73.7%

(84/114 例)及び 68.0%(232/341 例)であった。

いずれかのロチゴチン群で発現率が 5%以上の副作用は,回転性めまい,悪心,口内乾燥,適

用および滴下投与部位反応(高位語),適用部位紅斑,適用部位そう痒感,適用部位反応,適用

部位発疹,無力症(高位語),疲労,頭痛,浮動性めまい,入眠および睡眠維持障害(高位語),

不眠症,多汗症であった。

プラセボ群に比較して全ロチゴチン群で 5%以上発現率が高かった副作用は,悪心(3.4%,

16.1%),適用および滴下投与部位反応(高位語)(1.7%,42.5%),適用部位紅斑(0.9%,21.4%),

適用部位そう痒感(0%,15.5%),適用部位反応(0.9%,12.3%),適用部位発疹(0%,6.2%),

頭痛(6.8%,12.6%)であった。

(3) 重症度別有害事象

高度の有害事象の発現率(SS, Randomized)は,プラセボ群,ロチゴチン 2.25 mg/日群,4.5 mg/

日群及び 6.75 mg/日群でそれぞれ 7.7%(9/117 例),11.3%(13/115 例),13.4%(15/112 例)及

び 19.3%(22/114 例)であった。

ロチゴチン 2.25 mg/日群で発現した高度の有害事象は,適用および滴下投与部位反応(高位語)

が 3.5%,頭痛,適用部位炎症が各 1.7%,耳鳴,悪心,嘔吐,適用部位紅斑,適用部位反応,橈

骨骨折,肺虚脱,背部痛,膣出血,胸膜炎,膝関節形成,潮紅が各 0.9%であった。

ロチゴチン 4.5 mg/日群で発現した高度の有害事象は,頭痛,適用および滴下投与部位反応(高

位語)が各 2.7%,回転性めまい,悪心,適用部位反応,無力症(高位語),疲労,入眠および

睡眠維持障害(高位語)が各 1.8%,嘔吐,適用部位紅斑,上気道感染,疼痛,治療効果なし,

手首関節骨折,四肢外傷切断,足骨折,関節痛,筋痙縮,浮動性めまい,不眠症,中期不眠症,

食欲減退,咳嗽,そう痒症が各 0.9%であった。

ロチゴチン 6.75 mg/日群で発現した高度の有害事象は,適用および滴下投与部位反応(高位語)

が 7.9%,適用部位反応が 6.1%,悪心が 2.6%,入眠および睡眠維持障害(高位語),不眠症,多

汗症が各 1.8%,嘔吐,口内乾燥,腸雑音異常,便秘,適用部位紅斑,適用部位小水疱,無力症

(高位語),疲労,鼻炎,細菌性副鼻腔炎,手首関節骨折,頭痛,緊張性頭痛,失神,落ち着き

のなさ,そう痒症,全身性そう痒症,アレルギー性皮膚炎,紅斑,皮膚乾燥が各 0.9%であった

(資料番号 5.3.5.1-RLS04 Table 40.2 参照)。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1281

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SP790 試験

(4) 重篤な有害事象

本治験では死亡例は認められなかった。重篤な有害事象(SS, Randomized)を表 2.7.6.5.4-15

に示した。重篤な有害事象は,プラセボ群,ロチゴチン 2.25 mg/日群,4.5 mg/日群及び 6.75 mg/

日群でそれぞれ 5 例 5 件,7 例 8 件,5 例 7 件及び 13 例 14 件認められた。被験者番号 11405 は,

プラセボ群に割り付けられたが,治験期間中に誤ってロチゴチンを投与され,重篤な有害事象が

1 件(高血圧性クリーゼ)認められた。ただし,当該事象発現時はプラセボを投与されていた(資

料番号 5.3.5.1-RLS04 Section 14 参照)。

ロチゴチンとの関連性が否定されなかった重篤な有害事象は,ロチゴチン 2.25 mg/日群で肝酵

素上昇が 2 件,耳鳴,適用部位反応が各 1 件,4.5 mg/日群で治療効果なし,深部静脈血栓症,適

用部位反応が各 1 件,6.75 mg/日群で適用部位反応が 4 件,心電図変化が 1 件であった(資料番

号 5.3.5.1-RLS04 Listing 7.2 参照)。

(5) 投与中止に至った有害事象

投与中止に至った有害事象(SS, Randomized)を表 2.7.6.5.4-16 に,投与中止に至った有害事

象が 2 件以上発現している被験者を表 2.7.6.5.4-17 に示した。投与中止に至った有害事象の発現

率はプラセボ群,ロチゴチン 2.25 mg/日群,4.5 mg/日群及び 6.75 mg/日群でそれぞれ 6.8%(8/117

例),12.2%(14/115 例),13.4%(15/112 例)及び 21.9%(25/114 例)であり,6.75 mg/日群で

はプラセボ群と比較して発現率が 10%以上高かった。

最も発現率の高かった投与中止に至った有害事象は,適用および滴下投与部位反応(高位語)

で,その発現率はプラセボ群,ロチゴチン 2.25 mg/日群,4.5 mg/日群及び 6.75 mg/日群でそれぞ

れ,0%,5.2%(6/115 例),9.8%(11/112 例)及び 15.8%(18/114 例)であった。6.75 mg/日群

ではプラセボ群に比較して 10%以上高い発現率が認められた。6.75 mg/日群では他の用量群に比

較して投与中止に至った有害事象の発現率は高かったが,主に適用および滴下投与部位反応(高

位語)によるものであった。

有害事象による投与中止例のうち,重篤な有害事象と判定されたのは,適用部位反応 6 例,結

腸癌,肝酵素上昇,耳鳴,手首関節骨折,治療効果なし及び心電図変化(各 1 例)であった(資

料番号 5.3.5.1-RLS04 Listing 7.3 参照)。

(6) 注目すべき有害事象

(a) 適用および滴下投与部位反応

ロチゴチン群で適用および滴下投与部位反応(高位語)を発現した 145 例中,40.0%(58/145

例)は軽度,49.0%(71/145 例)は中等度であった。高度の適用および滴下投与部位反応(高位

語)はロチゴチン群全体で 11.0%(16/145 例)であり,2.25 mg/日群で 4 例,4.5 mg/日群で 3 例,

6.75 mg/日群で 9 例であった。適用および滴下投与部位反応(高位語)により,10.3%(35/341

例)の被験者が投与中止に至り,そのうち 1.8%(6/341 例)が重篤な有害事象と判定された。

プラセボ群では投与中止に至った適用および滴下投与部位反応(高位語)は認められなかった

(SS, Randomized,資料番号 5.3.5.1-RLS04 Table 36.1.2, Table 40.2, Table 42.2, Table 48.2.2 参照)。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1282

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SP790 試験

(b) 睡眠発作/突発的睡眠

プラセボ群の 1 例で突発的睡眠,ロチゴチン 2.25 mg/日群及び 6.75 mg/日群のそれぞれ 1 例で

睡眠発作が認められたが,いずれも重篤又は投与中止に至った有害事象ではなかった(SS,

Randomized,資料番号 5.3.5.1-RLS04 Table 36.1.2 参照)。

(c) 起立性低血圧

本治験期間中,起立性低血圧に関連する有害事象は認められなかった。

(d) 幻覚

本治験期間中,幻覚は認められなかった。

(e) 転倒及び失神

プラセボ群において転倒(基本語)に関連する有害事象は認められなかった。転倒に関連す

る事象のほとんどは,骨折又は整形外科的な事象などの身体的な怪我であり,ロチゴチン群で

発現した有害事象は,治験薬との関連性を否定された。

プラセボ群の 1 例及びロチゴチン 6.75 mg/日群の 3 例で失神に関連する有害事象が認められ

たが,いずれも治験薬との関連性は否定された(SS, Randomized,資料番号 5.3.5.1-RLS04 Table

52.2 参照)。

(f) 心弁膜症

ロチゴチン 4.5 mg/日群の 1 例で心弁膜症に関連する有害事象が認められた(SS, Randomized)

が,治験薬との関連性は否定された(資料番号 5.3.5.1-RLS04 Table 52.2 参照)。

(g) 強迫性障害,衝動制御障害,性機能障害

ギャンブル又は強迫性障害の有害事象は認められなかった。ロチゴチン 6.75 mg/日群の 3 例

に性欲の変化に関連した有害事象が認められた。これらの事象は治験薬との因果関係を

“probable”又は“possible”と判定され,治験薬の用量変更をすることなく事象は回復した。強迫性

障害に関連する事象はロチゴチン 2.25 mg/日群で認められなかったが,プラセボ群では 1 例に

認められた(SS, Randomized,資料番号 5.3.5.1-RLS04 Table 52.2 参照)。

(7) 臨床検査値

血液学的検査,生化学的検査及び尿検査(SS, Randomized)のいずれにおいても,投与後にベ

ースラインと比較して臨床的に意味のある変化は認められなかった。内分泌学的検査において,

ベースラインから用量維持期終了時へのプロラクチンの変化量(平均値)は,プラセボ群で−2.70

μg/L,ロチゴチン 2.25 mg/日群で−1.88 μg/L,4.5 mg/日群で−0.13 μg/L,6.75 mg/日群で−0.19 μg/L

であった。ベースラインから用量維持期終了時へのテストテロンの変化量(平均値)は,プラセ

ボ群で−8.715 nmol/L,ロチゴチン 2.25 mg/日群で 13.052 nmol/L,4.5 mg/日群で−7.730 nmol/L,6.75

mg/日群で−4.687 nmol/L であり,2.25 mg/日群を除いていずれの用量群でも減少がみられた(資

2.7.6 個々の試験のまとめ

1283

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SP790 試験

料番号 5.3.5.1-RLS04 Table 55.3.2 参照)が,プロラクチン及びテストステロンの減少は,いずれ

も臨床的に意味のある変動とは判定されなかった。また,プロラクチン及びテストステロンの変

化量は,プラセボ群と比較してロチゴチン群全体では小さかった。その他の内分泌学的パラメー

タの変化量では,臨床的に重要な変動又は傾向は認められなかった。

ベースラインでの血液学的検査,生化学的検査,内分泌学的検査及び尿検査値は多くの被験者

で正常で,投与終了時まで正常値を持続しており,臨床的に意味のある検査値の変動はほとんど

認められなかった。

内分泌学的検査において,プロラクチンのベースラインが正常値から用量維持期終了時に低値

へ変動した被験者の割合は,プラセボ群で 3.7%,ロチゴチン 2.25 mg/日群で 3.7%,4.5 mg/日群

で 6.5%,6.75 mg/日群で 7.5%であり,プラセボ群と比較してロチゴチン群において高い頻度で

認められ,ロチゴチン投与によるプロラクチンへの影響が示された。また,正常値から高値への

変動と比較しても,正常値から低値への変動が高い頻度で認められた。

6.75 mg/日群では,プロラクチン低値の被験者の割合はベースラインで 16.9%であったが,用

量維持期終了時には 21.6%に増加した。ベースラインと比較して用量維持期終了時にプロラクチ

ン低値であった被験者の割合は,2.25 mg/日群及び 4.5 mg/日群では変化がみられなかった。

テストステロンでは,ベースラインから用量維持期終了時にかけて,正常範囲内の被験者の割

合が減少し,正常範囲外になった被験者の割合が最も大きかったのはプラセボ群であった。テス

トステロンがベースラインで正常値から用量維持期終了時に低値へ変動した割合は,プラセボ群

で 16.7%,ロチゴチン 2.25 mg/日群で 6.5%,4.5 mg/日群で 7.4%,6.75 mg/日群で 3.7%であり,

プラセボ群での減少が最も多くみられた(資料番号 5.3.5.1-RLS04 Table 56.2.3.2 参照)。

有害事象と判定された臨床検査値異常(SS, Randomized)を表 2.7.6.5.4-10 に示した。有害事

象と判定された臨床検査値異常はロチゴチン群の 7 例で認められた血清フェリチン減少を除い

ては,一定の傾向はみられなかった。本治験期間中,有害事象と判定された臨床検査値異常は,

高度の血尿の 1 例(プラセボ群)を除きすべて軽度又は中等度であった。2.25 mg/日群の 1 例は

肝酵素上昇を 2 件発現し,両事象ともに重篤な有害事象と判定され,投与中止に至った。血清フ

ェリチン減少を発現した 6.75 mg/日群の 1 例は投与中止に至ったが,当該事象は重篤とは判定さ

れなかった(資料番号 5.3.5.1-RLS04 Table 40.2,表 2.7.6.5.4-15,表 2.7.6.5.4-16 参照)。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1284

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SP790 試験

表 2.7.6.5.4-10 有害事象と判定された臨床検査値異常(SS, Randomized)

2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日117例 115例 112例 114例

基本語 例数(%) 例数(%) 例数(%) 例数(%)

肝酵素上昇 3 (2.6) 2 (1.8)肝機能検査異常 1 (0.9)トランスアミナーゼ上昇 1 (0.9)γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加 1 (0.9) 1 (0.9) 1 (0.9)アラニン・アミノトランスフェラーゼ増加 1 (0.9)アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加 1 (0.9)血中クレアチニン増加 1 (0.9)血中尿酸増加 1 (0.9)高尿酸血症 1 (0.9)血中コレステロール増加 1 (0.9) 1 (0.9)高コレステロール血症 1 (0.9)血中ブドウ糖増加 1 (0.9)高血糖 1 (0.9)血清フェリチン減少 1 (0.9) 2 (1.8) 4 (3.5)血中鉄減少 1 (0.9) 1 (0.9)鉄欠乏 1 (0.9) 1 (0.9)尿中血陽性 1 (0.9) 1 (0.9)尿中蛋白陽性 1 (0.9)血尿 1 (0.9) 1 (0.9) 1 (0.9)

ロチゴチン群プラセボ群

事象名:MedDRA ver 9.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 9.1 を用いた) 空欄は該当例数がゼロである。 <資料番号 5.3.5.1-RLS04:Table 36.2.2 より作成>

(8) バイタルサイン

体重,脈拍数,収縮期及び拡張期血圧において,各検査値の平均値では,ベースラインと比較

して臨床的に意味のある変動はみられなかった。投与開始後に起立性低血圧基準aに合致した被

験者数(SS, Randomized)を表 2.7.6.5.4-11 に示した。

起立性低血圧に関連する収縮期血圧及び拡張期血圧の変動がみられた被験者の割合は,各用量

群で同様であった。起立性低血圧に関して,用量に関連した傾向は認められなかった。

a 仰臥位から立位へ体位変換 1 分後又は 3 分後の測定値において,収縮期血圧に 20 mmHg 以上の低下かつ拡張

期血圧に 10 mmHg 以上の低下がみられる。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1285

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SP790 試験

表 2.7.6.5.4-11 投与開始後に起立性低血圧基準に合致した被験者数(SS, Randomized)

プラセボ群 ロチゴチン群,例数 (%) 仰臥位と立位の差 例数(%)

117 例 2.25 mg/日

115 例 4.5 mg/日

112 例 6.75 mg/日

114 例 仰臥位から立位に体位変換 1 分後の測定

収縮期血圧に 20 mmHg 以上の低下 かつ拡張期血圧に 10 mmHg 以上の低下 12 (10.3) 6 (5.2) 6 (5.4) 6 (5.3)

仰臥位から立位に体位変換 3 分後の測定

収縮期血圧に 20 mmHg 以上の低下 かつ拡張期血圧に 10 mmHg 以上の低下 8 (6.8) 6 (5.2) 1 (0.9) 6 (5.3)

仰臥位から立位に体位変換 1 分後及び 3 分後の測定

収縮期血圧に 20 mmHg 以上の低下 かつ拡張期血圧に 10 mmHg 以上の低下 6 (5.1) 1 (0.9) 0 2 (1.8)

<資料番号 5.3.5.1-RLS04:Table 58.3.2 より抜粋>

(9) 12 誘導心電図

投与開始後に QTcB 及び QTcF が 500 ms 以上を示した被験者は認められなかった。

投与開始後の QTcB の変化量がベースラインと比較して 60 ms 以上の増加を示した被験者は,

ロチゴチン 2.25 mg/日群及びロチゴチン 4.5 mg/日群において各 1 例認められた(SS, Randomized,

資料番号 5.3.5.1-RLS04 Table 64.2.1.2 参照)。

(10) ASRS

ASRS スコア(SS)を表 2.7.6.5.4-12 に示した。ASRS スコアは用量維持期開始時と比較して

用量維持期終了時では増加した。用量維持期終了時,ASRS スコアはプラセボ群及びロチゴチン

2.25 mg/日群で高く,ロチゴチン 4.5 mg/日群で最も低かった。

表 2.7.6.5.4-12 ASRS スコア(SS, Randomized)

ロチゴチン群 プラセボ群

2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日 85 例 98 例 96 例 100 例

用量維持期開始時(Visit 5) 0.238 0.204 0.148 0.193

104 例 101 例 96 例 99 例 用量維持期終了時

a(Visit 11)

0.300 0.312 0.242 0.250 a 中止症例については,用量維持期終了時前に実施した中止時検査におけるデータを採用した。 <資料番号 5.3.5.1-RLS04:Table 68.2 より抜粋>

2.7.6.5.4.5 結果の要約

• IRLS 合計スコアのベースラインから用量維持期終了時への変化量は,プラセボ群で−8.0 ±

9.7,ロチゴチン 2.25 mg/日群で−13.2 ± 10.0,4.5 mg/日群で−15.6 ± 9.5,6.75 mg/日群で−16.1 ±

10.9 であり,CGI 重症度の変化量はプラセボ群で−1.3 ± 1.5,ロチゴチン 2.25 mg/日群で−2.0 ±

1.6,4.5 mg/日群で−2.4 ± 1.4,6.75 mg/日群で−2.5 ± 1.5 であった。ロチゴチン 2.25 mg/日~6.75

2.7.6 個々の試験のまとめ

1286

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SP790 試験

mg/日群においてプラセボ群に対する統計学的な優越性が検証された。

• IRLS 合計スコア及び CGI 重症度スコアの減少は用量漸増期から認められ,いずれも 6 ヵ月

の用量維持期間中持続していた。

• 有害事象の発現率はプラセボ群,ロチゴチン 2.25 mg/日群,4.5 mg/日群,6.75mg/日群及び

全ロチゴチン群でそれぞれ 54.7%(64/117 例),73.0%(84/115 例),80.4%(90/112 例),

79.8%(91/114 例)及び 77.7%(265/341 例)であった。いずれかのロチゴチン群で発現率が

5%以上の有害事象は,回転性めまい,悪心,口内乾燥,適用および滴下投与部位反応(高位

語),適用部位紅斑,適用部位そう痒感,適用部位反応,適用部位発疹,無力症(高位語),

疲労,鼻咽頭炎,頭痛,浮動性めまい,入眠および睡眠維持障害(高位語),不眠症,睡眠

障害,多汗症,そう痒症であった。副作用の発現率は,プラセボ群,ロチゴチン 2.25 mg/日

群,4.5 mg/日群,6.75 mg/日群及び全ロチゴチン群でそれぞれ 32.5%(38/117 例),60.0%(69/115

例),70.5 %(79/112 例),73.7%(84/114 例)及び 68.0%(232/341 例)であった。

• 本治験では死亡例は認められず,重篤な有害事象は,プラセボ群,ロチゴチン 2.25 mg/日群,

4.5 mg/日群及び 6.75 mg/日群でそれぞれ 5 例 5 件,7 例 8 件,5 例 7 件及び 13 例 14 件認めら

れた。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1287

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SP790 試験

2.7.6.5.4.6 付録

表 2.7.6.5.4-13 投与期間中及び後観察期間中にいずれかの群で 2%以上発現した

有害事象(SS, Randomized)

器官別大分類基本語

全事象 64 54.7 84 73.0 90 80.4 91 79.8 265 77.7心臓障害 3 2.6 3 2.6 8 7.1 6 5.3 17 5.0

狭心症 2 1.8 3 2.6 5 1.5頻脈 1 0.9 3 2.7 3 0.9

耳および迷路障害 3 2.6 10 8.7 6 5.4 2 1.8 18 5.3回転性めまい 2 1.7 7 6.1 6 5.4 2 1.8 15 4.4

胃腸障害 17 14.5 30 26.1 38 33.9 35 30.7 103 30.2悪心 6 5.1 10 8.7 24 21.4 22 19.3 56 16.4嘔吐 1 0.9 3 2.7 5 4.4 9 2.6口内乾燥 4 3.4 4 3.5 6 5.4 8 7.0 18 5.3下痢 4 3.4 3 2.6 5 4.5 4 3.5 12 3.5便秘 2 1.7 4 3.5 2 1.8 5 4.4 11 3.2胃炎 1 0.9 4 3.5 2 1.8 2 1.8 8 2.3消化不良 2 1.7 4 3.6 3 2.6 7 2.1

全身障害および投与局所様態 18 15.4 46 40.0 58 51.8 65 57.0 169 49.6適用および滴下投与部位反応(高位語) 2 1.7 40 34.8 46 41.1 59 51.8 145 42.5適用部位紅斑 1 0.9 27 23.5 18 16.1 28 24.6 73 21.4適用部位そう痒感 12 10.4 19 17.0 22 19.3 53 15.5適用部位反応 1 0.9 9 7.8 13 11.6 20 17.5 42 12.3適用部位発疹 2 1.7 9 8.0 10 8.8 21 6.2適用部位刺激感 1 0.9 3 2.7 3 2.6 7 2.1無力症(高位語) 11 9.4 10 8.7 19 17.0 14 12.3 43 12.6疲労 11 9.4 9 7.8 19 17.0 14 12.3 42 12.3易刺激性 3 2.7 1 0.9 4 1.2

感染症および寄生虫症 25 21.4 28 24.3 19 17.0 23 20.2 70 20.5鼻咽頭炎 8 6.8 12 10.4 7 6.3 8 7.0 27 7.9上気道感染 3 2.6 2 1.7 1 0.9 2 1.8 5 1.5尿路感染 5 4.3 5 4.3 2 1.8 1 0.9 8 2.3気管支炎 2 1.7 3 2.6 1 0.9 3 2.6 7 2.1インフルエンザ 3 2.6 2 1.7 3 2.7 2 1.8 7 2.1

臨床検査 5 4.3 11 9.6 8 7.1 12 10.5 31 9.1肝酵素上昇 3 2.6 2 1.8 5 1.5血清フェリチン減少 1 0.9 2 1.8 4 3.5 7 2.1

筋骨格系および結合組織障害 20 17.1 16 13.9 13 11.6 14 12.3 43 12.6背部痛 6 5.1 3 2.6 2 1.8 4 3.5 9 2.6四肢痛 1 0.9 3 2.6 5 4.5 8 2.3関節痛 3 2.6 3 2.6 2 1.8 4 3.5 9 2.6

神経系障害 21 17.9 24 20.9 33 29.5 33 28.9 90 26.4頭痛 11 9.4 16 13.9 18 16.1 20 17.5 54 15.8浮動性めまい 3 2.6 5 4.3 10 8.9 5 4.4 20 5.9傾眠 1 0.9 5 4.4 5 1.5失神 3 2.6 3 0.9片頭痛 1 0.9 1 0.9 3 2.6 5 1.5

精神障害 17 14.5 9 7.8 16 14.3 23 20.2 48 14.1入眠および睡眠維持障害(高位語) 4 3.4 4 3.5 3 2.7 9 7.9 16 4.7不眠症 4 3.4 2 1.7 2 1.8 9 7.9 13 3.8睡眠障害 2 1.7 2 1.7 6 5.4 6 5.3 14 4.1悪夢 4 3.4 1 0.9 1 0.3

皮膚および皮下組織障害 8 6.8 17 14.8 13 11.6 17 14.9 47 13.8多汗症 4 3.4 6 5.2 7 6.3 5 4.4 18 5.3そう痒症 3 2.6 7 6.1 2 1.8 5 4.4 14 4.1紅斑 4 3.5 4 1.2

血管障害 4 3.4 5 4.3 6 5.4 6 5.3 17 5.0高血圧 1 0.9 2 1.8 5 4.4 8 2.3

全ロチゴチン群(n=341)2.25 mg/日

(n=115)発現例数

発現例数

%%

6.75 mg/日(n=114)

発現例数

発現例数

%

4.5 mg/日(n=112)

%発現例数

%

プラセボ群(n=117)

ロチゴチン群

空欄は該当例数がゼロである。 事象名:MedDRA ver 9.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 9.1 を用いた) <資料番号 5.3.5.1-RLS04:Table 36.1.2 より抜粋>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1288

Page 321: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP790 試験

表 2.7.6.5.4-14 投与期間中に発現した副作用(SS, Randomized)

器官別大分類基本語

全事象 38 32.5 69 60.0 79 70.5 84 73.7 232 68.0血液およびリンパ系障害 1 0.9 1 0.3

白血球減少症 1 0.9 1 0.3心臓障害 2 1.7 3 2.6 7 6.3 3 2.6 13 3.8

頻脈 1 0.9 3 2.7 3 0.9期外収縮 1 0.9 1 0.3発作性頻脈 1 0.9 1 0.3不整脈 1 0.9狭心症 1 0.9 2 1.8 3 0.9心血管障害 2 1.7 1 0.9 3 0.9動悸 2 1.8 2 0.6洞性徐脈 1 0.9 1 0.3

耳および迷路障害 1 0.9 7 6.1 5 4.5 1 0.9 13 3.8回転性めまい 1 0.9 6 5.2 5 4.5 1 0.9 12 3.5耳鳴 1 0.9 1 0.3

眼障害 1 0.9 1 0.3視覚障害 1 0.9 1 0.3

胃腸障害 9 7.7 20 17.4 33 29.5 32 28.1 85 24.9悪心 4 3.4 10 8.7 24 21.4 21 18.4 55 16.1嘔吐 1 0.9 3 2.7 5 4.4 9 2.6口内乾燥 4 3.4 3 2.6 6 5.4 8 7.0 17 5.0便秘 1 0.9 2 1.7 2 1.8 4 3.5 8 2.3下痢 1 0.9 2 1.7 3 2.7 2 1.8 7 2.1消化不良 1 0.9 2 1.8 2 1.8 4 1.2胃炎 1 0.9 1 0.9 1 0.9 3 0.9胃不快感 1 0.9 1 0.9 2 0.6腸雑音異常 1 0.9 1 0.3歯周炎 1 0.9 1 0.3鼓腸 1 0.9 1 0.3

全身障害および投与局所様態 14 12.0 45 39.1 57 50.9 62 54.4 164 48.1適用および滴下投与部位反応(高位語) 2 1.7 40 34.8 46 41.1 59 51.8 145 42.5適用部位紅斑 1 0.9 27 23.5 18 16.1 28 24.6 73 21.4適用部位そう痒感 12 10.4 19 17.0 22 19.3 53 15.5適用部位反応 1 0.9 9 7.8 13 11.6 20 17.5 42 12.3適用部位発疹 2 1.7 9 8.0 10 8.8 21 6.2適用部位刺激感 1 0.9 3 2.7 3 2.6 7 2.1適用部位湿疹 1 0.9 1 0.9 2 1.8 4 1.2適用部位小水疱 2 1.8 2 0.6適用部位炎症 2 1.7 2 0.6無力症(高位語) 11 9.4 9 7.8 17 15.2 12 10.5 38 11.1疲労 11 9.4 8 7.0 17 15.2 12 10.5 37 10.9倦怠感 2 1.7 2 0.6易刺激性 3 2.7 1 0.9 4 1.2異常感 1 0.9末梢性浮腫 1 0.9 1 0.9 2 1.8 1 0.9 4 1.2末梢冷感 1 0.9 1 0.3熱感 1 0.9 1 0.3治療効果なし 1 0.9 1 0.3胸痛 1 0.9 1 0.9 1 0.3

感染症および寄生虫症 1 0.9鼻炎 1 0.9

臨床検査 3 2.6 6 5.2 4 3.6 5 4.4 15 4.4肝酵素上昇 3 2.6 2 1.8 5 1.5γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加 1 0.9 1 0.9 1 0.9 2 0.6アラニン・アミノトランスフェラーゼ増加 1 0.9 1 0.3トランスアミナーゼ上昇 1 0.9 1 0.3体重増加 1 0.9 2 1.8 2 0.6心電図変化 1 0.9 1 0.3心電図QT補正間隔延長 1 0.9 1 0.3心拍数増加 1 0.9 1 0.3血清フェリチン減少 1 0.9 1 0.3尿中血陽性 1 0.9

全ロチゴチン群

(n=341)2.25 mg/日(n=115)

発現例数

発現例数

%%

6.75 mg/日(n=114)発現例数

発現例数

%

4.5 mg/日(n=112)

%発現例数

%

プラセボ群(n=117)

ロチゴチン群

2.7.6 個々の試験のまとめ

1289

Page 322: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP790 試験

表 2.7.6.5.4-14 投与期間中に発現した副作用(SS, Randomized)(続き)

器官別大分類基本語

代謝および栄養障害 2 1.7 2 0.6食欲亢進 1 0.9 1 0.3鉄欠乏 1 0.9 1 0.3

筋骨格系および結合組織障害 1 0.9 1 0.9 5 4.5 4 3.5 10 2.9四肢痛 3 2.7 3 0.9頚部痛 1 0.9 1 0.3筋攣縮 1 0.9 1 0.3筋痙縮 1 0.9 1 0.3関節炎 1 0.9 1 0.3筋力低下 1 0.9 1 0.3関節腫脹 1 0.9 1 0.3筋痛 1 0.9 1 0.9 1 0.3

神経系障害 13 11.1 17 14.8 24 21.4 26 22.8 67 19.6頭痛 8 6.8 11 9.6 14 12.5 18 15.8 43 12.6緊張性頭痛 1 0.9 1 0.3浮動性めまい 3 2.6 5 4.3 8 7.1 5 4.4 18 5.3頭部不快感 1 0.9 1 0.3傾眠 1 0.9 4 3.5 4 1.2嗜眠 1 0.9 1 0.3錯感覚 1 0.9 2 1.8 1 0.9 3 0.9感覚鈍麻 1 0.9 1 0.9 1 0.3灼熱感 1 0.9 1 0.3不器用 1 0.9 1 0.9 2 0.6記憶障害 1 0.9 1 0.9 2 0.6振戦 1 0.9 1 0.9 2 0.6注意力障害 1 0.9 1 0.3手根管症候群 1 0.9 1 0.3自律神経失調 1 0.9 1 0.3不随意性筋収縮 1 0.9 1 0.3睡眠の質低下 1 0.9 1 0.3突発的睡眠 1 0.9失語症 1 0.9 1 0.3

精神障害 13 11.1 7 6.1 12 10.7 20 17.5 39 11.4入眠および睡眠維持障害(高位語) 4 3.4 2 1.7 1 0.9 8 7.0 11 3.2不眠症 4 3.4 8 7.0 8 2.3中期不眠症 1 0.9 1 0.9 2 0.6早朝覚醒 1 0.9 1 0.3睡眠障害 1 0.9 2 1.7 4 3.6 5 4.4 11 3.2リビドー減退 1 0.9 1 0.9 2 1.8 3 0.9性欲障害 2 1.8 2 0.6リビド消失 1 0.9 2 1.7 2 0.6リビドー亢進 1 0.9 1 0.3異常な夢 1 0.9 2 1.8 3 2.6 6 1.8悪夢 3 2.6 1 0.9 1 0.3落ち着きのなさ 1 0.9 1 0.9 2 1.8 3 0.9睡眠発作 1 0.9 1 0.9 2 0.6気分変動 1 0.9 1 0.9 1 0.3抑うつ気分 1 0.9 1 0.3神経過敏 1 0.9 1 0.3感情障害 1 0.9

生殖系および乳房障害 2 1.7 2 1.7 1 0.9 2 1.8 5 1.5勃起不全 1 0.9 1 0.9 2 0.6勃起増強 1 0.9 1 0.3乳房不快感 1 0.9 1 0.9 1 0.3月経過多 1 0.9 1 0.3月経障害 1 0.9

呼吸器,胸郭および縦隔障害 2 1.7 2 1.8 4 1.2労作性呼吸困難 1 0.9 1 0.3呼吸困難 1 0.9 1 0.3鼻閉 1 0.9 1 0.3しゃっくり 1 0.9 1 0.3

全ロチゴチン群

(n=341)2.25 mg/日(n=115)

発現例数

発現例数

%%

6.75 mg/日(n=114)発現例数

発現例数

%

4.5 mg/日(n=112)

%発現例数

%

プラセボ群(n=117)

ロチゴチン群

2.7.6 個々の試験のまとめ

1290

Page 323: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP790 試験

表 2.7.6.5.4-14 投与期間中に発現した副作用(SS, Randomized)(続き)

器官別大分類基本語

皮膚および皮下組織障害 6 5.1 12 10.4 13 11.6 15 13.2 40 11.7多汗症 3 2.6 6 5.2 7 6.3 5 4.4 18 5.3冷汗 1 0.9 1 0.3発汗減少症 1 0.9 1 0.3そう痒症 3 2.6 5 4.3 2 1.8 4 3.5 11 3.2全身性そう痒症 1 0.9 1 0.3皮膚刺激 1 0.9 2 1.8 3 0.9アレルギー性皮膚炎 2 1.8 2 0.6紅斑 2 1.8 2 0.6皮膚乾燥 1 0.9 1 0.9 2 0.6ざ瘡 1 0.9 1 0.9 2 0.6蕁麻疹 1 0.9 1 0.3発疹 1 0.9 1 0.3

社会環境 1 0.9 1 0.3精神障害者 1 0.9 1 0.3

外科および内科処置 1 0.9 1 0.3子宮頚管拡張術および掻爬 1 0.9 1 0.3

血管障害 1 0.9 4 3.5 2 1.8 3 2.6 9 2.6高血圧 1 0.9 2 1.8 3 0.9ほてり 1 0.9 1 0.9 1 0.9 2 0.6潮紅 1 0.9 1 0.3低血圧 1 0.9 1 0.3深部静脈血栓症 1 0.9 1 0.3血腫 1 0.9 1 0.3

全ロチゴチン群

(n=341)2.25 mg/日(n=115)

発現例数

発現例数

%%

6.75 mg/日(n=114)発現例数

発現例数

%

4.5 mg/日(n=112)

%発現例数

%

プラセボ群(n=117)

ロチゴチン群

空欄は該当例数がゼロである。 事象名:MedDRA ver 9.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 9.1 を用いた) 因果関係の判定基準:治験薬との関連性を"not related", "unlikely", "possible", "probable", "highly probable", "not

assessable"の 6 分類で判定した。 "highly probable", "probable", "possible", "not assessable"と判定されたもの及び判定の無かったものを「関連性が否

定できない有害事象」とした。 <資料番号 5.3.5.1-RLS04:Table 41.2 より抜粋>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1291

Page 324: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP790 試験

表 2.7.6.5.4-15 重篤な有害事象(SS, Randomized)

例数 (%) [件数] 例数 (%) [件数] 例数 (%) [件数] 例数 (%) [件数] 例数 (%) [件数]5 (4.3) [5] 7 (6.1) [8] 5 (4.5) [7] 13 (11.4) [14] 25 (7.3) [29]

1 (0.9) [1] 1 (0.3) [1]狭心症 1 (0.9) [1] 1 (0.3) [1]

1 (0.9) [1] 1 (0.9) [1] 2 (0.6) [2]回転性めまい 1 (0.9) [1] 1 (0.3) [1]耳鳴 1 (0.9) [1] 1 (0.3) [1]

1 (0.9) [1] 1 (0.9) [1] 2 (0.6) [2]潰瘍性大腸炎 1 (0.9) [1] 1 (0.3) [1]下痢 1 (0.9) [1] 1 (0.3) [1]

1 (0.9) [1] 2 (1.8) [2] 4 (3.5) [4] 7 (2.1) [7]適用および滴下投与部位反応(高位語) 1 (0.9) [1] 1 (0.9) [1] 4 (3.5) [4] 6 (1.8) [6]適用部位反応 1 (0.9) [1] 1 (0.9) [1] 4 (3.5) [4] 6 (1.8) [6]治療効果なし 1 (0.9) [1] 1 (0.3) [1]

1 (0.9) [1] 1 (0.9) [1] 2 (0.6) [2]胆石症 1 (0.9) [1] 1 (0.3) [1]胆嚢炎 1 (0.9) [1] 1 (0.3) [1]

2 (1.7) [2]膿瘍 1 (0.9) [1]下気道感染 1 (0.9) [1]

1 (0.9) [1] 1 (0.9) [2] 2 (0.6) [3]四肢外傷性切断 1 (0.9) [1] 1 (0.3) [1]手首関節骨折 1 (0.9) [1] 1 (0.3) [1]肺虚脱 1 (0.9) [1] 1 (0.3) [1]

1 (0.9) [2] 1 (0.9) [1] 2 (0.6) [3]心電図変化 1 (0.9) [1] 1 (0.3) [1]肝酵素上昇 1 (0.9) [2] 1 (0.3) [2]

115例 112例

プラセボ群ロチゴチン群

2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日全ロチゴチン群

臨床検査

傷害,中毒および処置合併症

肝胆道系障害

感染症および寄生虫症

耳および迷路障害

胃腸障害

全身障害および投与局所様態

341例114例 基本語

すべての重篤な有害事象

心臓障害

器官別大分類 117例

2.7.6 個々の試験のまとめ

1292

Page 325: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP790 試験

表 2.7.6.5.4-15 重篤な有害事象(SS, Randomized)(続き)

例数 (%) [件数] 例数 (%) [件数] 例数 (%) [件数] 例数 (%) [件数] 例数 (%) [件数]

1 (0.9) [1] 3 (2.6) [4] 3 (0.4) [4]

良性線種 1 (0.9) [1] 1 (0.3) [1]前立腺腺腫 1 (0.9) [1] 1 (0.3) [1]上皮腫 1 (0.9) [2] 1 (0.3) [2]結腸癌 1 (0.9) [1]

1 (0.9) [1] 1 (0.3) [1]失神 1 (0.9) [1] 1 (0.3) [1]

1 (0.9) [1] 1 (0.9) [1] 1 (0.3) [1]子宮脱 1 (0.9) [1] 1 (0.3) [1]卵巣嚢胞 1 (0.9) [1]

1 (0.9) [1] 1 (0.9) [1] 2 (0.6) [2]股関節形成 1 (0.9) [1] 1 (0.3) [1]膝関節形成 1 (0.9) [1] 1 (0.3) [1]

1 (0.9) [1] 1 (0.9) [1] 1 (0.3) [1]深部静脈血管症 1 (0.9) [1] 1 (0.3) [1]高血圧性クリーゼ 1 (0.9) [1]

115例 112例

プラセボ群ロチゴチン群

2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日全ロチゴチン群

良性,悪性および詳細不明の新生物(嚢胞およびポリープを含む)

神経系障害

生殖系および乳房障害

外科および内科処置

血管障害

341例114例 基本語

器官別大分類 117例

空欄は該当例数がゼロである。 事象名:MedDRA ver 9.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 9.1 を用いた) <資料番号 5.3.5.1-RLS04:Table 48.2.2 より抜粋>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1293

Page 326: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP790 試験

表 2.7.6.5.4-16 投与中止に至った有害事象(SS, Randomized)

2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日117例 115例 112例 114例 341例

例数(%) 例数(%) 例数(%) 例数(%) 例数(%)

8 (6.8) 14 (12.2) 15 (13.4) 25 (21.9) 54 (15.8)1 (0.9) 1 (0.3)

耳鳴 1 (0.9) 1 (0.3)2 (1.7) 2 (1.8) 2 (1.8) 6 (1.8)

悪心 1 (0.9) 2 (1.8) 1 (0.9) 4 (1.2)嘔吐 1 (0.9) 1 (0.9) 1 (0.9) 3 (0.9)腸雑音異常 1 (0.9) 1 (0.3)

7 (6.1) 13 (11.6) 18 (15.8) 38 (11.1)適用および滴下投与部位反応(高位語) 6 (5.2) 11 (9.8) 18 (15.8) 35 (10.3)適用部位反応 1 (0.9) 4 (3.6) 10 (8.8) 15 (4.4)適用部位そう痒感 3 (2.6) 3 (2.7) 3 (2.6) 9 (2.6)適用部位紅斑 3 (2.6) 2 (1.8) 3 (2.6) 8 (2.3)適用部位発疹 1 (0.9) 3 (2.7) 3 (2.6) 7 (2.1)適用部位湿疹 1 (0.9) 1 (0.9) 2 (0.6)適用部位刺激感 2 (1.8) 2 (0.6)適用部位炎症 1 (0.9) 1 (0.3)無力症(高位語) 1 (0.9) 1 (0.9) 2 (0.6)疲労 1 (0.9) 1 (0.3)倦怠感 1 (0.9) 1 (0.3)治療効果なし 1 (0.9) 1 (0.3)

1 (0.9) 1 (0.3)四肢外傷性切断 1 (0.9) 1 (0.3)手首関節骨折 1 (0.9) 1 (0.3)

1 (0.9) 2 (1.7) 2 (1.8) 4 (1.2)心電図変化 1 (0.9) 1 (0.3)心電図QT補正間隔延長 1 (0.9) 1 (0.3)血清フェリチン減少 1 (0.9) 1 (0.3)肝酵素上昇 1 (0.9) 1 (0.3)体重増加 1 (0.9)

1 (0.9) 1 (0.9) 1 (0.9) 2 (0.6)四肢痛 1 (0.9) 1 (0.3)筋拘縮 1 (0.9)関節痛 1 (0.9) 1 (0.3)

1 (0.9)

結腸癌 1 (0.9)2 (1.7) 1 (0.9) 1 (0.3)

頭痛 1 (0.9) 1 (0.9) 1 (0.3)錯感覚 1 (0.9)

4 (3.4) 1 (0.9) 1 (0.9) 2 (0.6)落ち着きのなさ 1 (0.9) 1 (0.9) 1 (0.3)入眠および睡眠維持障害(高位語) 1 (0.9) 1 (0.9) 1 (0.3)不眠症 1 (0.9) 1 (0.9) 1 (0.3)抑うつ気分 1 (0.9)悪夢 1 (0.9)

全ロチゴチン群

精神障害

筋骨格系および結合組織障害

良性,悪性および詳細不明の新生物(嚢胞およびポリープを含む)

神経系障害

臨床検査

傷害,中毒および処置合併症

全身障害および投与局所様態

基本語

投与中止に至ったすべての有害事象

耳および迷路障害

胃腸障害

プラセボ群ロチゴチン群

器官別大分類

2.7.6 個々の試験のまとめ

1294

Page 327: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP790 試験

表 2.7.6.5.4-16 投与中止に至った有害事象(SS, Randomized)(続き)

2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日117例 115例 112例 114例 341例

例数(%) 例数(%) 例数(%) 例数(%) 例数(%)

2 (1.7) 2 (1.7) 1 (0.9) 6 (5.3) 9 (2.6)そう痒症 1 (0.9) 1 (0.9) 1 (0.9) 2 (0.6)全身性そう痒症 1 (0.9) 1 (0.3)アレルギー性皮膚炎 2 (1.8) 2 (0.6)多汗症 1 (0.9) 1 (0.9) 1 (0.3)皮膚乾燥 1 (0.9) 1 (0.3)紅斑 1 (0.9) 1 (0.3)発疹 1 (0.9) 1 (0.3)

1 (0.9) 1 (0.9) 1 (0.3)低血圧 1 (0.9) 1 (0.3)循環虚脱 1 (0.9)

全ロチゴチン群

皮膚および皮下組織障害

血管障害

基本語

プラセボ群ロチゴチン群

器官別大分類

空欄は該当例数がゼロである。 事象名:MedDRA ver 9.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 9.1 を用いた) <資料番号 5.3.5.1-RLS04:Table 42.2 より抜粋>

表 2.7.6.5.4-17 投与中止に至った有害事象が 2 件以上発現している被験者

被験者番号

投与中止に至った有害事象(基本語)

被験者番号

投与中止に至った有害事象(基本語)

10212 適用部位そう痒感 11810 悪心

適用部位発疹 嘔吐

10214 適用部位刺激感 12204 頭痛

適用部位そう痒感 嘔吐

適用部位発疹 12312 適用部位紅斑

10218 適用部位そう痒感 全身性そう痒症

適用部位発疹 12314 低血圧

10503 適用部位そう痒感 心電図変化

適用部位発疹 15203 多汗症

10902 適用部位紅斑 悪心

適用部位そう痒感 嘔吐

10907 適用部位紅斑 15206 多汗症

適用部位そう痒感 悪夢

11013 適用部位紅斑 18009 四肢痛

適用部位そう痒感 治療効果なし

悪心 18708 悪心

11711 適用部位紅斑 そう痒症

適用部位そう痒感 事象名:MedDRA ver 9.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 9.1 を用いた) <資料番号 5.3.5.3-RLS02:表 7-1 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1295

Page 328: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP792 試験

2.7.6.5.5 RLS 患者を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験(ロチゴチン 4 用量)(外

国人:SP792 試験,資料番号 5.3.5.1-RLS05,参考資料)

2.7.6.5.5.1 治験方法の概略

項目 内容

目的 RLS 患者を対象とし,6 ヵ月間の治療期間におけるロチゴチン 4 用量

(1.125 mg/日,2.25 mg/日,4.5 mg/日,6.75 mg/日)のプラセボに対する

優越性を検証する。ロチゴチンの忍容性及び安全性についても検討する。

治験デザイン 多施設,無作為化,二重盲検,プラセボ対照 5 群並行群間比較試験

対象 対象:RLS 患者

選択基準:

1) 本治験の参加に際し,文書による同意が得られた患者

2) 治験要件を遵守できる患者,治験期間中にプラセボ投与の可能性

があることに同意する患者

3) 治験薬を適切に使用できる患者

4) 18~75 歳の男女

5) 国際レストレスレッグス症候群研究会(IRLSSG)による以下の 4

項目の診断基準に基づき,特発性 RLS と診断されている患者

a) 脚を動かしたいという強い欲求が存在し,また,多くの場合,

その欲求が不快な下肢の異常感覚に伴って生じる,あるいは異

常感覚が原因となって起こること

b) 脚を動かしたいという強い欲求や異常感覚が,安静にして,静

かに横になったり座ったりしている状態で始まる,あるいは増

悪すること

c) 脚を動かしたいという強い欲求や異常感覚が,歩いたり,脚を

のばすなどの運動によって,少なくとも運動を続けている間

は,完全にあるいは部分的に改善すること

d) 脚を動かしたいという強い欲求や異常感覚が,日中より夕方・

夜間に増強する,もしくは夕方・夜間のみに起こること

6) 過去に RLS の治療を受けた場合,ドパミン受容体作動薬に効果が

認められた,又はドパミン受容体作動薬による治療を受けたこと

がない患者

7) BMI が 18~35 kg/m2の患者

8) ベースラインの IRLS 合計スコアが 15 以上(中等度から高度)で

ある患者

9) ベースラインの CGI 重症度が 4 以上(中等度以上)である患者

2.7.6 個々の試験のまとめ

1296

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SP792 試験

項目 内容

除外基準:

1) 二次性 RLS 患者[腎不全(尿毒症),鉄欠乏性貧血,関節リウマ

チなど]

2) ドパミン D2 受容体拮抗薬,ブチロフェノン系薬剤,メトクロプラ

ミド,非定型抗精神病薬(オランザピンなど),三環系及び四環

系抗うつ薬,ミアンセリン,リチウムなどの薬剤服用に伴う二次

性 RLS 患者,あるいは抗痙攣薬,ベンゾジアゼピン系薬剤,バル

ビツール酸系睡眠薬,その他の睡眠薬などの薬剤を中止したこと

による二次性 RLS 患者

3) 終夜睡眠ポリグラフ検査により睡眠時無呼吸症候群,ナルコレプ

シー,睡眠発作・突発的睡眠,ミオクローヌスてんかんなどの睡

眠障害が認められる患者,又はその既往のある患者

4) 多発性ニューロパチー,アカシジア,跛行,静脈瘤,筋線維束収

縮,下肢痛及び足趾の不随意運動,神経根障害などの合併症があ

る患者

5) パーキンソン病,認知症,進行性核上性麻痺,多系統萎縮症,ハ

ンチントン舞踏病,筋萎縮性側索硬化症,アルツハイマー病など

の中枢神経系疾患患者

6) 精神病の既往のある患者

7) スクリーニング検査前 12 ヵ月以内に慢性アルコール中毒症,又は

薬物乱用の既往のある患者

8) 身体症状又は精神症状のために,治験責任医師が被験者として不

適切と判断した患者

9) 臨床的に意味のある心機能異常又は不整脈(伝導系異常が疑われ

る疾患,第 2 度又は第 3 度房室ブロック,完全左脚又は右脚ブロ

ック,洞不全症候群,NYHA 心機能分類クラスⅢ又はクラスⅣの

うっ血性心不全,スクリーニング検査前 12 ヵ月以内に心筋梗塞の

既往)が認められる患者

10) 臨床的に意味のある静脈又は動脈における末梢血管障害の患者

11) 腎機能障害(血清クレアチニン > 2.0 mg/dL)の患者

12) 肝機能障害[総ビリルビン > 2.0 mg/dL,又は ALT (GPT) / AST

(GOT)が基準値上限の 2 倍超]の患者

13) スクリーニング検査前 12ヵ月以内に治療の必要な悪性新生物の既

往のある患者

14) 神経遮断薬,睡眠薬,抗うつ薬,抗不安薬,抗痙攣薬,オピオイ

ド系薬剤,ベンゾジアゼピン系薬剤,MAO 阻害剤,COMT 阻害剤,

鎮静作用のある抗ヒスタミン剤,精神刺激剤,アンフェタミン系

2.7.6 個々の試験のまとめ

1297

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SP792 試験

項目 内容

薬剤による治療を受けている患者(これらの薬剤による治療を受

けている患者には,ベースラインから遡って少なくとも 7 日前か

らウォッシュアウト期間を設けた)

15) 妊娠中の患者,授乳中の患者,又は妊娠の可能性がある患者(不

妊手術を受けていない,閉経後 2 年経過していない,2 つ以上の避

妊法を組み合わせていないか遮断法を 1 つしかとっていない,性

的に禁欲的でない)

16) 夜勤などのシフト制の仕事に従事する患者,病気以外の原因で夜

間の一定の睡眠時間の確保が困難な患者

17) スクリーニング検査時の QTcB が 500 ms 以上,又はベースライン

の平均値が 500 ms 以上の患者(15 分以上間隔をあけて 3 回測定し

た心電図からの平均値)

18) スクリーニング検査時又はベースラインで,5 分間の安静後仰臥位

から立位に変換 1 分後又は 3 分後で収縮期血圧に 20 mmHg 以上の

低下,又は拡張期血圧に 10 mmHg 以上の低下が認められる症候性

起立性低血圧,又はベースラインの仰臥位収縮期血圧が 105 mmHg

未満の患者

19) ベースラインから遡って 28日以内にドパミン受容体作動薬の投与

を受けた患者,又はベースラインから遡って 7 日以内に L-dopa の

投与を受けた患者

20) ドパミン受容体作動薬による治療を受けたことがある場合,ドパ

ミン受容体作動薬に対し不耐性を示したことのある患者

21) 過去にロチゴチンの投与を受けたことのある患者

22) ベースラインから遡って 28日以内に他の治験に参加している患者

23) 粘着剤に対する明らかな皮膚過敏症の既往など,治験薬の成分に

対する過敏症,他の貼付剤に対する過敏症,又は未回復の接触性

皮膚炎がある患者

使用薬剤 1) 被験薬

ロチゴチン貼付剤 1.125 mg(2.5 cm2),4.5 mg(10 cm2

2) 対照薬

ロチゴチン貼付剤と外見上識別不能なプラセボ貼付剤

用量及び投与方法 治験スケジュールを表 2.7.6.5.5-1 に,投与スケジュールを表 2.7.6.5.5-2

に示した。

ロチゴチン(又は該当するプラセボ)は 1 日 1 回(24 時間)投与した。

ロチゴチン 1.125 mg/日(又は該当するプラセボ)から投与を開始し,安

全性に留意しながら割付けられた用量まで,第 2 週に 1.125 mg(又は該

当するプラセボ),第 3~4 週に 2.25 mg(又は該当するプラセボ)ずつ

2.7.6 個々の試験のまとめ

1298

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SP792 試験

項目 内容

増量した。用量漸増期の第 2 週では 1.125 mg 単位(又は該当するプラセ

ボ)で,第 3 週~4 週では 2.25 mg 単位(又は該当するプラセボ)で 1

回のみ減量することを許容した。

4 週間の漸増期を終了した被験者は 6 ヵ月間の用量維持期へ移行した。

用量維持期終了後,7 日間で漸減を行った。

用量の設定根拠 海外後期第Ⅱ相試験の SP709(資料番号 5.3.5.1-RLS03)では,主要評価

項目である IRLS 合計スコアの変化量において,ロチゴチン 2.25 mg/日

群,4.5 mg/日群,6.75 mg/日群及び 9.0 mg/日群は,プラセボに対して統

計学的に有意な差が認められた。しかし,ロチゴチン 9.0 mg/日群の IRLS

合計スコアの変化量が−14.9 であったのに対して 6.75 mg/日群の変化量

は−17.3 であり,6.75 mg/日を超える用量の投与により更なる有効性の向

上は期待できないと考えられた。また,安全性の面からも 6.75 mg/日を

超える用量の投与は望ましくないと考えられた。

以上のことから,本治験における検討用量を 2.25~6.75 mg/日と設定し

たが,FDA から最低有効用量の検証を求められたため,1.125 mg/日群を

本治験の検討用量に加えた。

投与期間 用量漸増期 4 週間,用量維持期 6 ヵ月,用量漸減期 1 週間

症例数 計画時:無作為化例 500 例

解析時:無作為化例 505 例

症例数の設定根拠 本治験における 2 つの主要評価項目(IRLS 合計スコア,CGI 重症度)に

対し,閉手順により 2.25mg/日のプラセボに対する優越性の検出力(本

治験の検出力)を 60%以上確保するために必要な症例数を算出した。閉

手順による 1.125mg/日のプラセボに対する優越性の検出力は考慮してい

ない。

本治験の検出力を 60%以上確保するためには,各比較(各主要評価項目

に対するロチゴチン 6.75 mg/日,4.5 mg/日及び 2.25 mg/日とプラセボと

の比較)における検出力が 92%必要となる。

IRLS 合計スコアに対しては,プラセボとの差を 5.0,変化量の標準偏差

を 10.0 と仮定すると,各群 95 例で,片側有意水準 2.5%の t 検定による

プラセボに対する差の検出力が 92%確保できる。

CGI 重症度に対しても,プラセボとの差を 0.75,変化量の標準偏差を 1.5

と仮定すると,各群 95 例で,片側有意水準 2.5%の t 検定によるプラセ

ボに対する差の検出力が 92%確保できる。

主な併用薬の規定 併用禁止薬:

• 神経遮断薬

• 睡眠薬

2.7.6 個々の試験のまとめ

1299

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SP792 試験

項目 内容

• 抗うつ薬

• 抗不安薬

• ベンゾジアゼピン系薬剤

• 抗痙攣薬

• L-dopa

• ドパミン受容体作動薬

• オピオイド系薬剤

• MAO 阻害剤

• COMT 阻害剤

• 鎮静作用のある抗ヒスタミン剤

• ドパミン受容体拮抗性制吐剤(メトクロプラミド,プロメタジン

など)

• 精神刺激薬(アンフェタミン系薬剤など)

評価項目

評価基準

有効性:

主要評価項目:

1) IRLS合計スコアのベースラインから用量維持期終了時への変化量

2) CGI 重症度のベースラインから用量維持期終了時への変化量

副次的評価項目:

1) IRLS 合計スコアの変化率(ベースラインに対する用量維持期終了

時における変化量の割合)の 50%有効率(変化率が 50%以上の減

少であった症例の割合)

2) CGI 重症度スコアの変化率(ベースラインに対する用量維持期終

了時における変化量の割合)の 50%有効率(変化率が 50%以上の

減少であった症例の割合)

3) 用量維持期間中の CGI 改善度,CGI 治療効果の変化量

4) RLS-6 評価尺度の合計スコアの変化量

安全性評価項目:

1) 有害事象

2) 臨床検査値

3) バイタルサイン(起立性低血圧の評価を含む)

4) 身体的及び神経学的検査

5) 12 誘導心電図

6) ESS

7) 月経及び性機能

8) ASRS

2.7.6 個々の試験のまとめ

1300

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SP792 試験

項目 内容

9) MOS 睡眠尺度

10) SDS

11) PGI

12) CGI 副作用

13) 適用部位評価

14) 粘着性

その他の評価項目:

1) IRLS 寛解率

2) 被験者による有効性評価

3) 血漿中薬物濃度

4) RLS-QoL

5) WPAI

解析方法 有効性:

共分散分析(用量群を主効果,ベースラインを共変量,必要に応じて施

設,地域,又は国も要因として追加)を用いて,主要評価項目である IRLS

合計スコア及び CGI 重症度における投与開始前から用量維持期終了時

(LOCF)の変化量の解析を行い,「プラセボ群とロチゴチン各用量群

の差の最小二乗平均及び 95%信頼区間の推定」,「片側有意水準 2.5%の

棄却検定(共分散分析における t 検定)によるプラセボ群とロチゴチン

各用量群の比較」を実施した。

棄却検定は閉手順で実施する。ロチゴチン高用量(6.75 mg/日)群から

逐次,プラセボと棄却検定を行い,主要評価項目である IRLS 合計スコ

ア変化量と CGI 重症度スコア変化量のいずれかにおいて,プラセボに対

する優越性が統計学的に示されない場合,次用量における棄却検定は実

施しないこととした。

目標症例数算出では,試験の検出力として,ロチゴチン 2.25 mg/日まで

の検出力しか考慮していない。しかし,ロチゴチン 2.25 mg/日でプラセ

ボに対する優越性が示された場合,ロチゴチン 1.125 mg/日とプラセボの

比較も行う。

観察データに欠測のある場合には直前の観察データを用いる LOCF(Last

Observation Carried Forward)法を用いた最大解析対象集団(FAS)にお

ける解析結果を主たる試験結果とする。

治験依頼者 SCHWARZ BIOSCIENCES, Inc.

治験実施国

(又は地域)

米国における 58 施設

治験実施期間 20 年 月 日~20 年 月 日

2.7.6 個々の試験のまとめ

1301

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SP792 試験

項目 内容

公表文献 Hening WA, Allen RP, Ondo WG, Walters AS, Winkelman JW, Becker P, et

al. Rotigotine improves restless legs syndrome: a 6-month randomized,

double-blind, placebo-controlled trial in the United States. Mov Disord

2010;25:1675-83.

報告書の作成日 20 年 月 日

2.7.6 個々の試験のまとめ

1302

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SP792 試験

表 2.7.6.5.5-1 治験スケジュール

週/月(日)

−1週(−7~−1日)

1週 2週 3週 4週 1ヵ月 2ヵ月 3ヵ月 4ヵ月 5ヵ月 6ヵ月維持期終了時/

中止時b

漸減期終了時

Visita 1a2

ベースライン

3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13

同意取得 ○患者背景 ○

選択基準 ○d ○

無作為割付 ○既往歴 ○併用薬 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○身体検査 ○ ○ ○ ○神経学的検査 ○ ○ ○ ○月経・性機能 ○ ○ ○ ○ ○

バイタルサイン ○ ○e ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

体重及び身長f ○ ○ ○ ○ ○ ○

12誘導心電図 ○ ○g ○ ○ ○ ○ ○ ○血液学的,生化学的及び尿検査 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

内分泌学的検査 ○ ○ ○ ○ ○

血漿中薬物濃度h ○ ○ ○

貼付剤回収h

(見かけの吸収量)

○ ○ ○

IRLS ○i ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

RLS-6 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○CGI ○i ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

ASRS ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○SDS ○ ○ ○ ○WPAI ○ ○RLS-QoL ○ ○ ○ ○ ○MOS ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ESS ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○PGI/被験者による有効性評価

貼付剤の粘着性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○適用部位評価 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○安全性評価(有害事象)

○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

IVRS ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○薬剤(交付) ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○薬剤(返却) ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

用量

漸減期a規定外

来院c

後観察

期a期間

スクリーニング 用量漸増期a

用量維持期a

a スクリーニング時の評価はベースラインから遡って 1 週間以内に実施。ドパミン受容体作動薬の投与を受けて

いる被験者はベースラインから遡って 4 週間(28 日)以内にスクリーニング時の評価を実施。評価時期の許

容範囲を以下の通りに設定した;用量漸増期:ベースラインから 28 ± 3 日間,用量維持期:Visit 6 から 180 ± 7 日間,用量漸減期:7 日間,後観察期:Visit 13 から 30 ± 3 日間,後観察来院は,継続長期投与試験に参加し

ない被験者又は治験を中止した被験者が対象。 b 用量漸減の開始。用量漸減は全被験者が対象。7 日間でロチゴチン又はプラセボ貼付剤を 2.5 cm2

まで漸減。 継続長期投与試験に参加しない被験者は後観察で終了。 c 治験責任医師の判断により評価を実施。 d 治験責任医師の立会いのもと,被験者は薬剤を含有しない練習用貼付剤を貼付。 e 起立性バイタルサインは 20 分以上の間隔をあけて 3 回測定。 f 身長測定はスクリーニング時のみ。 g 心電図は 15 分以上の間隔をあけて 3 回測定。QTcB が 500 ms 以上の被験者は除外。 QTcB は 3 回測定した平均値。 h 特定の医療機関のみ実施。前日の貼付剤のみ回収。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1303

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SP792 試験

i 選択基準:ベースラインの IRLS スコアが 15 以上(中等度から高度の RLS),CGI 重症度スコア 4 以上(中

等度以上の RLS)。この時点で CGI 改善度,CGI 治療効果,CGI 副作用の測定は実施しない。 <資料番号 5.3.5.1-RLS05:Table 1.1>

表 2.7.6.5.5-2 投与スケジュール

用量漸増期 用量維持期 用量漸減期

1 週 2 週 3 週 4 週 6 ヵ月 3 日 2 日 2 日 ロチゴチン 1.125 mg/日群(mg/日) 1.125 1.125 1.125 1.125 1.125 1.125 1.125 1.125ロチゴチン 2.25 mg/日群(mg/日) 1.125 2.25 2.25 2.25 2.25 2.25 2.25 1.125ロチゴチン 4.5 mg/日群(mg/日) 1.125 2.25 4.5 4.5 4.5 4.5 2.25 1.125ロチゴチン 6.75 mg/日群(mg/日) 1.125 2.25 4.5 6.75 6.75 4.5 2.25 1.125

用量漸増期の第 2 週では 1.125 mg 単位(又は該当するプラセボ)で,第 3 週~4 週では 2.25 mg 単位(又は該

当するプラセボ)で 1 回のみ減量することを許容した。 <資料番号 5.3.5.1-RLS05:Table 1.2 より抜粋>

2.7.6.5.5.2 試験結果

(1) 被験者の内訳

被験者の内訳を図 2.7.6.5.5-1 に示した。本治験では 811 例のRLS 患者から同意が得られたが,

このうち 306 例が投与に至らなかった。その結果,505 例が無作為化された。

無作為化された 505 例中,治験完了例(用量維持期完了例)は 320 例(63.4%)で,その内訳

はプラセボ群,ロチゴチン 1.125 mg/日群,2.25 mg/日群,4.5 mg/日群及び 6.75 mg/日群でそれぞ

れ,67 例(67.0%),76 例(76.8%),54 例(53.5%),63 例(63.6%)及び 60 例(56.6%)で

あった。投与後の中止例は 185 例(36.6%)で,その内訳はプラセボ群,ロチゴチン 1.125 mg/

日群,2.25 mg/日群,4.5 mg/日群及び 6.75 mg/日群でそれぞれ,33 例(33.0%),23 例(23.2%),

47 例(46.5%),36 例(36.4%)及び 46 例(43.4%)であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1304

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SP792 試験

同意取得例:811例

無作為化例: 505例 プラセボ群: 100例 ロチゴチン1.125 mg/日群: 99例 ロチゴチン2.25 mg/日群: 101例 ロチゴチン4.5 mg/日群: 99例 ロチゴチン6.75 mg/日群: 106例

治験完了例: 320例 プラセボ群: 67例 ロチゴチン1.125 mg/日群: 76例 ロチゴチン2.25 mg/日群: 54例 ロチゴチン4.5 mg/日群: 63例 ロチゴチン6.75 mg/日群: 60例

中止例: 185例 プラセボ群: 33例 ロチゴチン1.125 mg/日群: 23例 ロチゴチン2.25 mg/日群: 47例 ロチゴチン4.5 mg/日群: 36例 ロチゴチン6.75 mg/日群: 46例

無作為化前中止例:306例

<資料番号 5.3.5.1-RLS05:Table 2.1.1 より作成>

図 2.7.6.5.5-1 被験者の内訳

解析対象集団の内訳を表 2.7.6.5.5-3 に示した。安全性解析対象集団(SS:Safety Set)は 1 回

以上治験薬を投与された 504 例(プラセボ群 100 例,ロチゴチン 1.125 mg/日群 99 例,2.25 mg/

日群 100 例,4.5 mg/日群 99 例,6.75 mg/日群 106 例)が対象となった。

最大解析対象集団(FAS:Full Analysis Set)は 1 回以上治験薬が投与され,投与後に IRLS 合

計スコア及び CGI 重症度の有効なデータを有する被験者 494 例(プラセボ群 99 例,ロチゴチン

1.125 mg/日群 98 例,2.25 mg/日群 99 例,4.5 mg/日群 95 例,6.75 mg/日群 103 例)が対象となっ

た。

治験実施計画書に適合した対象集団(PPS:Per Protocol Set)は,治験実施計画書からの重大

な逸脱が認められた被験者を除外した 394 例(プラセボ群 79 例,ロチゴチン 1.125 mg/日群 80

例,2.25 mg/日群 78 例,4.5 mg/日群 79 例,6.75 mg/日群 78 例)が対象となった。

表 2.7.6.5.5-3 解析対象集団の内訳

ロチゴチン群例数(%)

プラセボ群 例数(%) 1.125 mg/日 2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日

全被験者 例数(%)

SS 100 (100) 99 (100) 100 (99.0) 99 (100) 106 (100) 504 (99.8)

FAS 99 (99.0) 98 (99.0) 99 (98.0) 95 (96.0) 103 (97.2) 494 (97.8) PPS 79 (79.0) 80 (80.8) 78 (77.2) 79 (79.8) 78 (73.6) 394 (78.0) <資料番号 5.3.5.1-RLS05:Table 3.1 より抜粋>

中止例の内訳を表 2.7.6.5.5-4 に示した。無作為化された 505 例中,中止例は 185/505 例(36.6%)

で,その内訳はプラセボ群 33/100 例(33.0%),ロチゴチン群 1.125 mg/日群 23/99 例(23.2%),

2.7.6 個々の試験のまとめ

1305

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SP792 試験

2.25 mg/日群 47/101 例(46.5%),4.5 mg/日群 36/99 例(36.4%),6.75 mg/日群 46/106 例(43.4%)

であった。

表 2.7.6.5.5-4 中止例の内訳

プラセボ群

例数(%) 1.125 mg/日 2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日- - - - - 811- - - - - 306

100 99 101 99 106 50567 (67.0) 76 (76.8) 54 (53.5) 63 (63.6) 60 (56.6) 320 (63.4)59 (59.0) 69 (69.7) 52 (51.5) 49 (49.5) 50 (47.2) 279 (55.2)33 (33.0) 23 (23.2) 47 (46.5) 36 (36.4) 46 (43.4) 185 (36.6)

有害事象 3 (9.1) 9 (39.1) 18 (38.3) 20 (55.6) 28 (60.9) 78 (42.2)効果不十分 8 (24.2) 3 (13.0) 8 (17.0) 4 (11.1) 4 (8.7) 27 (14.6)同意撤回 9 (27.3) 6 (26.1) 10 (21.3) 4 (11.1) 4 (8.7) 33 (17.8)治験実施計画書からの逸脱 1 (3.0) 0 1 (2.1) 2 (5.6) 0 4 (2.2)治験薬使用不遵守 1 (3.0) 1 (4.3) 1 (2.1) 0 1 (2.2) 4 (2.2)その他 6 (18.2) 3 (13.0) 5 (10.6) 2 (5.6) 5 (10.9) 21 (11.4)追跡不能 5 (15.2) 1 (4.3) 4 (8.5) 4 (11.1) 4 (8.7) 18 (9.7)

主たる中止理由c

中止例b

無作為化前中止例

無作為化例

治験完了例a

継続長期投与試験に移行

ロチゴチン群 例数(%) 全被験者例数(%)

同意取得例

a 用量維持期間中のすべての規定日に来院した被験者数(%)は無作為割付例数に対する割合 b 用量漸増期,維持期,漸減期,後観察期に中止した症例数 c 主たる中止理由は被験者 1 例につき 1 つ <資料番号 5.3.5.1-RLS05:Table 2.1.1>

(2) 人口統計学的及び他の基準値の特性

最大解析対象集団(FAS)494 例の人口統計学的及び他の基準値の特性を表 2.7.6.5.5-5 に示し

た。RLS 罹病期間の平均は全体で 2.1 年であった。全体の 64.2%の被験者が RLS に対する前治療

を受けていなかった(過去 3 年以内に RLS 治療薬を投与していない)。RLS の前治療を受けた

被験者の治療期間は 4.1 年であった。

IRLS 合計スコアの平均値はプラセボ群で 23.5,ロチゴチン 1.125 mg/日群で 23.1,2.25 mg/日

群で 23.2,4.5 mg/日群で 23.3,6.75 mg/日群で 23.6 であり,5 群間で同様であった。また CGI 重

症度の平均値はプラセボ群で 4.7,ロチゴチン 1.125 mg/日群で 4.7,2.25 mg/日群で 4.6,4.5 mg/

日群で 4.7,6.75 mg/日群で 4.7 であり,5 群間で同様であった。また,その他の基準値において

も 5 群間で偏りはみられなかった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1306

Page 339: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP792 試験

表 2.7.6.5.5-5 人口統計学的及び他の基準値の特性(FAS)

1.125 mg/日 2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日99 98 99 95 103 494

52.8 ± 12.6 53.2 ± 12.7 51.5 ± 13.1 53.2 ± 12.2 51.2 ± 12.4 52.4 ± 12.6(19 - 75) (20 - 75) (20 - 77) (20 - 76) (19 - 77) (19 - 77)

男性 43 (43.4) 38 (38.8) 43 (43.4) 34 (35.8) 38 (36.9) 196 (39.7)女性 56 (56.6) 60 (61.2) 56 (56.6) 61 (64.2) 65 (63.1) 298 (60.3)

171.3 ± 8.9 168.9 ± 8.9 170.1 ± 10.2 170.1 ± 9.8 169.2 ± 8.2 169.9 ± 9.2(152 - 193) (150 -185) (151 - 191) (147 - 191) (152 - 188) (147 - 193)78.8 ± 14.9 79.1 ± 15.2 78.1 ± 16.2 79.0 ± 14.6 78.2 ± 15.7 78.6 ± 15.3(50 - 118) (50 -116) (48 - 117) (48 - 111) (48 - 118) (48 - 118)

26.779 ± 4.196 27.643 ± 4.303 26.858 ± 4.197 27.228 ± 4.153 27.168 ± 4.282 27.134 ± 4.221(18.72 - 37.22) (18.97 - 34.99) (15.70 - 34.45) (18.33 - 36.16) (18.00 - 37.89) (15.70 - 37.89)

2.1 ± 4.4 2.1 ± 4.4 2.1 ± 4.2 2.5 ± 4.7 1.8 ± 3.7 2.1 ± 4.3(0 - 23) (0 - 25) (0 - 21) (0 -32) (0 -17) (0 - 32)

5.1 ± 9.2 4.0 ± 5.0 3.4 ± 4.1 3.8 ± 3.8 4.5 ± 5.0 4.1 ± 5.6(0 - 46) (0 - 26) (0 - 20) (0 - 16) (0 - 17) (0 - 46)

23.5 ± 5.1 23.1 ± 5.0 23.2 ± 5.3 23.3 ± 4.6 23.6 ± 5.0 23.3 ± 5.0(15 - 40) (15 - 39) (15 - 38) (15 - 35) (15 - 39) (15 - 40)4.7 ± 0.6 4.7 ± 0.8 4.6 ± 0.7 4.7 ± 0.8 4.7 ± 0.8 4.7 ± 0.7

(4 - 6) (4 - 7) (4 - 6) (4 - 6) (4 - 7) (4 - 7)CGI重症度

平均値 ± SD(範囲)

RLS治療期間b(年)

平均値 ± SD(範囲)

IRLS合計スコア

平均値 ± SD(範囲)

65 (65.7) 57 (60.0) 74 (71.8) 317 (64.2)RLS前治療なしa

例数(%)67 (67.7) 54 (55.1)

BMI (kg/m2)平均値 ± SD(範囲)

罹病期間(年)平均値 ± SD(範囲)

身長 (cm)平均値 ± SD(範囲)

体重 (kg)平均値 ± SD(範囲)

例数

年齢(歳)

平均値 ± SD(範囲)

性別 例数(%)

プラセボ群ロチゴチン群

全被験者

SD = 標準偏差 a 治験開始前 3 年以内に RLS 治療薬の投与を受けていない被験者 b プラセボ群 33 例,ロチゴチン 1.125 mg/日群 46 例,2.25 mg/日群 36 例,4.5 mg/日群 37 例,6.75 mg/日群 31 例,

全被験者 183 例 <資料番号 5.3.5.1-RLS05:Table 4.3, Table 8.2, Table 11.1, Table 15.1 より作成>

(3) 最終用量の分布

最終用量の分布(SS,Randomized)を表 2.7.6.5.5-6 に示した。本治験では用量漸増期に 1 回

の減量が許容されていた。減量しなかった症例(偽減量は含まない)の割合はロチゴチン 1.125

mg/日群で 85.9%(85/99 例),2.25 mg/日群で 75.0%(75/100 例),4.5 mg/日群で 74.7%(74/99

例),6.75 mg/日群で 71.7%(76/106 例)であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1307

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SP792 試験

表 2.7.6.5.5-6 最終用量の分布(SS,Randomized)

プラセボ群

100例 1.125 mg/日 2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日例数(%) 99例 100例 99例 106例

88 (88.0) 85 (85.9) 75 (75.0) 74 (74.7) 76 (71.7)

偽減量a(割付用量) 2 (2.0) 9 (9.1)ロチゴチン1.125 mg/日へ減量 15 (15.0) 4 (4.0) 2 (1.9)ロチゴチン2.25 mg/日へ減量 9 (9.1) 8 (7.5)ロチゴチン4.5 mg/日へ減量 5 (4.7)

ロチゴチン0.0 mg/日 10 (10.0)ロチゴチン1.125 mg/日 5 (5.1)ロチゴチン2.25 mg/日 10 (10.0)ロチゴチン4.5 mg/日 12 (12.1)ロチゴチン6.75 mg/日 15 (14.2)

用量漸増期の中止例

漸増期の結果

ロチゴチン群 例数(%)

減量しなかった症例

用量漸増期の減量例

a 用量漸増期第 2 週~第 4 週の 3 週間で 1 回のみ,1 段階前の用量までの減量を許容。ロチゴチン 1.125 mg/日

群及びプラセボ群においては,実際には減量していない。 <資料番号 5.3.5.1-RLS05:Table 30.1>

2.7.6.5.5.3 有効性

(1) 主要評価項目

(a) IRLS 合計スコアの変化量

IRLS 合計スコアのベースラインから用量維持期終了時への変化量(FAS,LOCF)を表

2.7.6.5.5-7 に示した。IRLS 合計スコアの変化量(平均値 ± 標準偏差,以下同様)は,プラセボ

群で−9.0 ± 7.7,ロチゴチン 1.125 mg/日群で−10.9 ± 8.9,2.25 mg/日群で−11.1 ± 9.3,4.5 mg/日群

で−13.4 ± 9.2,6.75 mg/日群で−14.3 ± 9.4 であった。

IRLS 合計スコアの変化量のプラセボ群に対するロチゴチン群の差は,ロチゴチン 1.125 mg/日

群で−2.2(p = 0.0682),2.25 mg/日群で−2.3(p = 0.0535),4.5 mg/日群で−4.5(p = 0.0002),6.75

mg/日群で−5.2(p < 0.0001)であり,プラセボ群に対して最も大きな差を示したのはロチゴチン

6.75 mg/日群であった。また,ロチゴチン 4.5 mg/日群及び 6.75 mg/日群において,プラセボ群に

対して統計学的に有意な差が認められ,これらの差は臨床的に意味のある差であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1308

Page 341: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP792 試験

表 2.7.6.5.5-7 IRLS合計スコアのベースラインから用量維持期終了時への変化量

(FAS,LOCF)

ロチゴチン群 プラセボ群

1.125 mg/日 2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日 例数 99 98 99 95 103 記述統計量 ベースライン 23.5 ± 5.1 23.1 ± 5.0 23.2 ± 5.3 23.3 ± 4.6 23.6 ± 5.0 用量維持期終了時 14.5 ± 8.0 12.2 ± 8.2 12.1 ± 8.7 9.9 ± 8.8 9.3 ± 8.5 変化量 −9.0 ± 7.7 −10.9 ± 8.9 −11.1 ± 9.3 −13.4 ± 9.2 −14.3 ± 9.4 ANCOVA による解析

a プラセボ群との差 - −2.2 −2.3 −4.5 −5.2 95%信頼区間 - −4.5~0.2 −4.6~0.0 −6.9~−2.2 −7.5~−2.9 p 値 - 0.0682 0.0535 0.0002 < 0.0001

平均値 ± 標準偏差 a 用量群を主効果,地域を因子,投与前値を共変量とした ANCOVA による調整後の値 <資料番号 5.3.5.1-RLS05:Table 11.1, Table 13.1 より作成>

IRLS 合計スコアの経時的推移(FAS,LOCF)を図 2.7.6.5.5-2 に示した。IRLS 合計スコア変

化量の低下は用量漸増期から認められ,6 ヵ月の用量維持期間中持続していた。

<資料番号 5.3.5.1-RLS05:Figure 2.4.1>

図 2.7.6.5.5-2 IRLS 合計スコアの経時的推移(FAS,LOCF)

(b) CGI 重症度スコアの変化量

CGI 重症度スコアのベースラインから用量維持期終了時への変化量(FAS,LOCF)を表

2.7.6.5.5-8 に示した。CGI 重症度スコアの変化量はプラセボ群で−1.4 ± 1.2,ロチゴチン 1.125 mg/

日群で−1.8 ± 1.5,2.25 mg/日群で−1.7 ± 1.5,4.5 mg/日群で−2.0 ± 1.5,6.75 mg/日群で−2.4 ± 1.5

2.7.6 個々の試験のまとめ

1309

Page 342: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP792 試験

であった。

CGI 重症度スコアの変化量のプラセボ群に対するロチゴチン群の差は,ロチゴチン 1.125 mg/

日群で−0.35(p = 0.0603),2.25 mg/日群で−0.32(p = 0.0857),4.5 mg/日群で−0.65(p = 0.0007),

6.75 mg/日群で−0.90(p < 0.0001)であり,ロチゴチン 4.5 mg/日群及び 6.75 mg/日群において,

プラセボ群に対して統計学的に有意な差が認められた。

表 2.7.6.5.5-8 CGI 重症度スコアのベースラインから用量維持期終了時への変化

量(FAS,LOCF)

ロチゴチン群 プラセボ群

1.125 mg/日 2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日 例数 99 98 99 95 103 記述統計量 ベースライン 4.7 ± 0.6 4.7 ± 0.8 4.6 ± 0.7 4.7 ±0.8 4.7 ± 0.8 用量維持期終了時 3.3 ± 1.2 2.9 ± 1.3 2.9 ± 1.4 2.6 ± 1.4 2.4 ± 1.3 変化量 −1.4 ± 1.2 −1.8 ± 1.5 −1.7 ± 1.5 −2.0 ± 1.5 −2.4 ± 1.5 ANCOVA による解析

a プラセボ群との差 - −0.35 −0.32 −0.65 −0.90 95%信頼区間 - −0.72~0.02 −0.69~0.05 −1.02~−0.28 −1.27~−0.54 p 値 - 0.0603 0.0857 0.0007 < 0.0001

平均値 ± 標準偏差 a 用量群を主効果,地域を因子,投与前値を共変量とした ANCOVA による調整後の値 <資料番号 5.3.5.1-RLS05:Table 15.1, Table 17.1 より作成>

CGI 重症度スコアの経時的推移(FAS,LOCF)を図 2.7.6.5.5-3 に示した。CGI 重症度スコア

変化量の低下は用量漸増期から認められ,6 ヵ月の用量維持期間中持続していた。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1310

Page 343: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP792 試験

<資料番号 5.3.5.1-RLS05:Figure 3.1.4.1>

図 2.7.6.5.5-3 CGI 重症度スコアの経時的推移(FAS,LOCF)

(2) 副次的評価項目

(a) IRLS,CGI 重症度による有効率

IRLS 合計スコア及び CGI 重症度スコアの 50%有効率(FAS,LOCF)を

表 2.7.6.5.5-9 に示した。IRLS 合計スコアの 50%有効率は,プラセボ群で 37.4%(37/99 例)

に対し,ロチゴチン 1.125 mg/日群,2.25 mg/日群,4.5 mg/日群及び 6.75 mg/日群でそれぞれ 48.0%

(47/98 例),51.5%(51/99 例),60.0%(57/95 例)及び 67.0%(69/103 例)と高かった。

CGI 重症度スコアの 50%有効率は,プラセボ群で 30.3%(30/99 例)に対し,ロチゴチン 1.125

mg/日群,2.25 mg/日群,4.5 mg/日群及び 6.75 mg/日群でそれぞれ 40.8%(40/98 例),46.5%(46/99

例),52.6%(50/95 例)及び 59.2%(61/103 例)と高かった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1311

Page 344: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP792 試験

表 2.7.6.5.5-9 IRLS 合計スコア及び CGI 重症度スコアの 50%有効率(FAS,LOCF)

ロチゴチン群 プラセボ群

99 例 1.125 mg/日98 例

2.25 mg/日99 例

4.5 mg/日 95 例

6.75 mg/日 103 例

IRLS 合計スコア 50%有効率 例数(%) 37 (37.4) 47 (48.0) 51 (51.5) 57 (60.0) 69 (67.0)

(%) - 10.6 14.1 22.6 29.6 プラセボ群との差

χ2検定 p 値 - 0.1331 0.0453 0.0016 < 0.0001

CGI 重症度スコア 50%有効率 例数(%) 30 (30.3) 40 (40.8) 46 (46.5) 50 (52.6) 61 (59.2)

(%) - 10.5 16.2 22.3 28.9 プラセボ群との差

χ2検定 p 値 - 0.1232 0.0194 0.0016 < 0.0001

<資料番号 5.3.5.1-RLS05:Table 14.1, Table 18 より作成>

2.7.6.5.5.4 安全性

(1) 治験薬の投与状況

治験薬の平均投与期間は,プラセボ群で 173.5 日,全ロチゴチン群で 160.5 日であった。ロチ

ゴチン各用量群の平均投与期間は,1.125 mg/日群で 174.2 日,2.25 mg/日群で 156.1 日,4.5 mg/

日群で 156.9 日,6.75 mg/日群で 150.7 日であった(資料番号 5.3.5.1-RLS05 Table 34.2 参照)。こ

れはロチゴチン 1.125 mg/日群と比較して,高用量群で中止例の割合が高くなる(ロチゴチン 1.125

mg/日群,2.25 mg/日群,4.5 mg/日群及び 6.75 mg/日群でそれぞれ,23.2%,46.5%,36.4%及び 43.4%)

ためであると考えられた(表 2.7.6.5.5-4 参照)。

(2) 有害事象

投与期間中及び後観察期間中にいずれかの群で 2%以上発現した有害事象(SS, Randomized)

を表 2.7.6.5.5-13 に,投与期間中に発現した副作用(SS, Randomized)を表 2.7.6.5.5-14 に示した。

有害事象の発現率はプラセボ群,ロチゴチン 1.125 mg/日群,2.25 mg/日群,4.5 mg/日群,6.75 mg/

日群及び全ロチゴチン群でそれぞれ 84.0%(84/100 例),84.8%(84/99 例),88.0%(88/100 例),

89.9%(89/99 例),88.7%(94/106 例)及び 87.9%(355/404 例)であった。

いずれかのロチゴチン群で発現率が 5%以上の有害事象は,悪心,嘔吐,便秘,下痢,口内乾

燥,適用および滴下投与部位反応(高位語),適用部位そう痒感,適用部位紅斑,適用部位刺激

感,適用部位反応,無力症(高位語),疲労,上気道感染,鼻咽頭炎,背部痛,四肢痛,筋痙縮,

傾眠,頭痛,浮動性めまい,入眠および睡眠維持障害(高位語),不眠症,そう痒症,発疹であ

った。

プラセボ群に比較して全ロチゴチン群で発現率が 5%以上高かった有害事象は,悪心(プラセ

ボ群で 15.0%,全ロチゴチン群で 21.5%,以後同様の記載順),適用および滴下投与部位反応(高

位語,6.0%,27.2%),適用部位そう痒感(0%,11.6%),適用部位紅斑(3.0%,8.7%),適用

部位刺激感(0%,5.9%)であった。

副作用の発現率は,プラセボ群,ロチゴチン 1.125 mg/日群,2.25 mg/日群,4.5 mg/日群,6.75

2.7.6 個々の試験のまとめ

1312

Page 345: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP792 試験

mg/日群及び全ロチゴチン群でそれぞれ 54.0%(54/100 例),60.6%(60/99 例),63.0%(63/100

例),73.7%(73/99 例),75.5%(80/106 例)及び 68.3%(276/404 例)であった。

いずれかのロチゴチン群で発現率が 5%以上の副作用は,悪心,口内乾燥,適用および滴下投

与部位反応(高位語),適用部位そう痒感,適用部位紅斑,適用部位刺激感,適用部位反応,無

力症(高位語),疲労,傾眠,頭痛,浮動性めまい,入眠および睡眠維持障害(高位語),不眠

症,そう痒症であった。

プラセボ群に比較して全ロチゴチン群で発現率が 5%以上高かった副作用は,悪心(10.0%,

18.1%),適用および滴下投与部位反応(高位語,5.0%,27.0%),適用部位そう痒感(0%,11.6%),

適用部位紅斑(3.0%,8.7%),適用部位刺激感(0%,5.9%),傾眠(6.0%,11.6%)であった。

(3) 重症度別有害事象

高度の有害事象の発現率(SS, Randomized)は,プラセボ群,ロチゴチン 1.125 mg/日群,2.25

mg/日群,4.5 mg/日群及び 6.75 mg/日群でそれぞれ,12.0%(12/100 例),13.1%(13/99 例),17.0%

(17/100 例),27.3%(27/99 例)及び 20.8%(22/106 例)であった。

ロチゴチン群で認められた高度の有害事象は,ロチゴチン 1.125 mg/日群では四肢痛 2.0%,視

覚障害,下痢,適用および滴下投与部位反応(高位語),適用部位紅斑,無力症(高位語),疲

労,発熱,過敏症,肺炎,迷路炎,レンサ球菌性咽頭炎,足関節部骨折,筋痙縮,頭痛,リビド

ー減退,入眠および睡眠維持障害(高位語),不眠症,うつ病,足首手術が各 1.0%であった。

ロチゴチン 2.25 mg/日群では,入眠および睡眠維持障害(高位語),不眠症が各 4.0%,消化不

良 2.0%,心房細動,動悸,口内乾燥,腹部膨満,胆嚢炎,鼻咽頭炎,上気道感染,肺炎,転倒,

挫傷,足骨折,血清フェリチン減少,筋痙縮,傾眠,悪夢,膝関節形成が各 1.0%であった。

ロチゴチン 4.5 mg/日群では,悪心 4.0%,下痢,適用および滴下投与部位反応(高位語),筋

痙縮が各 3.0%,嘔吐,うつ病が各 2.0%,洞性徐脈,上腹部痛,歯痛,痔核,食道閉塞症,適用

部位反応,適用部位発疹,適用部位小水疱,易刺激性,胸痛,悪寒,季節性アレルギー,肺炎,

転倒,挫傷,装置破損,関節脱臼,背部痛,関節痛,頭痛,反射減弱,傾眠,失神,血管迷走神

経性失神,自殺念慮,腎結石症,多汗症が各 1.0%であった。

ロチゴチン 6.75 mg/日群では,傾眠,浮動性めまい,不安が各 1.9%,脊椎すべり症,回転性め

まい,悪心,嘔吐,消化不良,適用および滴下投与部位反応(高位語),適用部位そう痒感,適

用部位紅斑,末梢性浮腫,筋挫傷,肋骨骨折,背部痛,腰部脊柱管狭窄,異形成母斑症候群,肺

の悪性新生物,頭痛,入眠および睡眠維持障害(高位語),不眠症,異常な夢,睡眠発作,幻覚,

頻尿,勃起不全,月経障害,乳房腫大,膣分泌物,副鼻腔手術,高血圧が各 0.9%,であった(資

料番号 5.3.5.1-RLS05 Table 40.2 参照)。

(4) 重篤な有害事象

本治験期間では死亡例は認められなかった。重篤な有害事象(SS, Randomized)を表 2.7.6.5.5-15

に示した。重篤な有害事象は,プラセボ群,ロチゴチン 1.125 mg/日群,2.25 mg/日群,4.5 mg/

日群及び 6.75 mg/日群でそれぞれ 4 例 5 件,3 例 3 件,6 例 7 件,6 例 7 件及び 2 例 3 件認められ

た。

ロチゴチンとの関連性が否定されなかった重篤な有害事象は,ロチゴチン 2.25 mg/日群で記憶

2.7.6 個々の試験のまとめ

1313

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SP792 試験

障害が 1 件,ロチゴチン 4.5 mg/日群で洞性徐脈,及び転倒が各 1 件であった(資料番号

5.3.5.1-RLS05 Listing 7.2 参照)。

(5) 投与中止に至った有害事象

投与中止に至った有害事象(SS, Randomized)を表 2.7.6.5.5-16 に,投与中止に至った有害事

象が 2 件以上発現している被験者を表 2.7.6.5.5-17 に示した。投与中止に至った有害事象の発現

率はプラセボ群,ロチゴチン 1.125 mg/日群,2.25 mg/日群,4.5 mg/日群及び 6.75 mg/日群でそれ

ぞれ 4.0%(4/100 例),9.1%(9/99 例),21.0%(21/100 例),22.2%(22/99 例)及び 28.3%(30/106

例)であった。

最も発現率の高かった投与中止に至った有害事象は,適用および滴下投与部位反応(高位語)

であり,プラセボ群 0%,ロチゴチン 1.125 mg/日群 1.0%(1/99 例),2.25 mg/日群 1.0%(1/100

例),4.5 mg/日群 8.1%(8/99 例),6.75 mg/日群 8.5%(9/106 例)で,ロチゴチン 4.5 mg/日群及

び 6.75 mg/日群で発現率が高かった。

(6) 注目すべき有害事象

(a) 適用および滴下投与部位反応

治験薬投与期間中,全ロチゴチン群の 110 例に適用および滴下投与部位反応(高位語)が発

現した。ロチゴチン群で発現した適用および滴下投与部位反応(高位語)の 45%(50/110 例)

は軽度,50%(55/110 例)は中等度であった。高度の適用および滴下投与部位反応(高位語)

は全ロチゴチン群の 5%(5/110 例)で認められ,内訳は 1.125 mg/日群,4.5 mg/日群及び 6.75 mg/

日群でそれぞれ 1 例,3 例及び 1 例であった。全ロチゴチン群の 4.7%(19/404 例)で投与中止

に至った適用および滴下投与部位反応(高位語)が認められた(SS, Randomized,資料番号

5.3.5.1-RLS05 132 頁, Table 40.2, Table 42.2 参照)。重篤な適用および滴下投与部位反応(高位

語)は認められなかった。

(b) 睡眠発作/突発的睡眠

ロチゴチン群の 4 例で睡眠発作及び 5 例で突発的睡眠がみられたが,プラセボ群では認められ

なかった(表 2.7.6.5.5-13 参照)。ロチゴチン 2.25 mg/日群の 1 例及び 6.75 mg/日群の 2 例が睡

眠発作により治験薬の投与を中止した(SS, Randomized,表 2.7.6.5.5-16 参照)。重篤と判定さ

れた睡眠発作及び突発的睡眠はなかった。

(c) 起立性低血圧

ロチゴチン 1.125 mg/日群の 1 例及び 4.5 mg/日群の 2 例で起立性低血圧が認められたが,高度

又は重篤と判定された事象はなかった(SS, Randomized,表 2.7.6.5.5-13 参照)。

(d) 幻覚

治験期間中,プラセボ群及びロチゴチン 6.75 mg/日群においてそれぞれ 1 例で幻覚が認めら

れた。ロチゴチン群の 1 例で発現した幻覚は高度であり,被験者は幻覚の発現により治験薬の

投与を中止した(SS, Randomized,資料番号 5.3.5.1-RLS05 Table 36.1.2, Table 40.2 参照)。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1314

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SP792 試験

(e) 転倒及び失神

プラセボ群の 2 例(2%)及びロチゴチン群の 4 例(1%)で転倒が認められた(SS, Randomized,

表 2.7.6.5.5-13 参照)。ロチゴチン群の 1 例は治験責任医師により,治験薬との因果関係を

“possible”と判定されたが,その他は治験薬との関連性を否定された(資料番号 5.3.5.1-RLS05 142

頁参照)。

ロチゴチン 6.75 mg/日群では失神又は失神に関連する有害事象は認められなかった。プラセボ

群及びロチゴチン 4.5 mg/日群で発現した失神各 1 件はいずれも重篤な事象であった(表

2.7.6.5.5-15 参照)。ロチゴチン 4.5 mg/日群で発現した血管迷走神経性失神は治験薬の投与中止

に至った(表 2.7.6.5.5-16 参照)。プラセボ群の 1 件及びロチゴチン 2.25 mg/日群の 1 件は治験

薬との因果関係は“possible”と判定され,ロチゴチン 4.5 mg/日群の 1 件は“highly probable”と判定

された(資料番号 5.3.5.1-RLS05 143 頁の Table 参照)。

(f) 心弁膜症

心弁膜症に関連する有害事象は認められなかった。

(g) 強迫性障害,衝動制御障害,性機能障害

ロチゴチン 1.125 mg/日群の 1 例で強迫性購買(報告用語,MedDRA 基本語は強迫性障害),

ロチゴチン 4.5 mg/日群の 1 例で強迫性賭博の悪化(報告用語,MedDRA 基本語は病的賭博)が

みられた。ロチゴチン群の 16/404 例でリビドーの変化が認められ,強迫性行動に関連する事象

であると考えられた。これらの事象のほとんどは,治験薬との関連性を否定されなかった(SS,

Randomized,資料番号 5.3.5.1-RLS05 Table 52.2 参照)。

(7) 臨床検査値

血液学的検査,生化学的検査及び尿検査(SS, Randomized)のいずれにおいても,各検査値の

平均値では,ベースラインと比較して臨床的に意味のある変化は認められなかった。内分泌学的

検査において,ベースラインから用量維持期終了時へのプロラクチンの変化量(平均値)は,プ

ラセボ群で 0.48 μg/L,ロチゴチン 1.125 mg/日群で 0.43 μg/L,2.25 mg/日群で 0.59 μg/L,4.5 mg/

日群で 0.73 μg/L,6.75 mg/日群で 1.19 μg/L であり,すべての用量群でわずかな増加が認められ

た。ベースラインから用量維持期終了時までのテストテロンの変化量(平均値)は,プラセボ群

で 9.761 nmol/L,ロチゴチン 1.125 mg/日群で−2.358 nmol/L,2.25 mg/日群で−4.029 nmol/L,4.5 mg/

日群で−14.611 nmol/L,6.75 mg/日群で 4.306 nmol/L で,プラセボ群及び 6.75 mg/日群以外の用量

群で減少が認められた(資料番号 5.3.5.1-RLS05 Table 55.3.2 参照)。その他の内分泌学的パラメ

ータの変化量では,臨床的に意味のある変動又は傾向は認められなかった。

ベースラインでの血液学的検査,生化学的検査,内分泌学的検査及び尿検査値は多くの被験者

で正常で,投与終了時まで正常値を持続しており,臨床的に意味のある検査値はほとんど認めら

れなかった。

内分泌学的検査において,プロラクチンのベースラインが正常値から用量維持期終了時に低値

へ変動した被験者の割合は,プラセボ群 0%,ロチゴチン 1.125 mg/日群 3.4%,2.25 mg/日群 4.8%,

2.7.6 個々の試験のまとめ

1315

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SP792 試験

4.5 mg/日群 3.5%,6.75 mg/日群 11.8%であり,プラセボ群と比較してロチゴチン群において高い

頻度で認められた。

また,正常値から高値へ変動と比較しても,正常値から低値への変動が高い頻度で認められた。

6.75 mg/日群では,ベースラインにおけるプロラクチン低値の被験者は 5.5%であったが,用量維

持期終了時には 14.0%に増加した。

テストステロンがベースラインで正常値から用量維持期終了時に低値へ変動した被験者の割

合は,プラセボ群 5.1%,ロチゴチン 1.125 mg/日群 16.2%,2.25 mg/日群 18.9%,4.5 mg/日群 13.8%,

6.75 mg/日群 12.8%であり,プラセボ群と比較してロチゴチン群において高い頻度でみられた(資

料番号 5.3.5.1-RLS05 Table 56.2.3.2 参照)。また,正常値から高値への変動と比較しても,正常

値から低値への変動した被験者の割合が高い頻度で認められた。用量維持期終了時にテストステ

ロン低値であった被験者の割合は,ベースラインと比較してロチゴチン各用量群では増加したが,

プラセボ群では変化がみられなかった。その他の内分泌学的パラメータにおいて,臨床的関連性

のある傾向又は変動は認められなかった。

有害事象と判定された臨床検査値異常(SS, Randomized)を表 2.7.6.5.5-10 に示した。用量群

間で明らかな傾向はみられなかった。有害事象と判定された臨床検査値異常は,ロチゴチン 2.25

mg/日群の 1 例で発現した高度の血清フェリチン減少及びプラセボ群の 1 例で発現した高度の肝

酵素上昇を除いて,すべて軽度又は中等度であった(資料番号 5.3.5.1-RLS05 Table 40.2 参照)。

5 例が有害事象と判定された臨床検査値異常により投与を中止した。その内訳は,ロチゴチン

1.125 mg/日群で 2 例(血中尿素増加,妊娠反応陽性),2.25 mg/日群で 2 例(血清フェリチン減

少,血中鉄減少)及び 6.75 mg/日群で 1 例(血清フェリチン減少)であった(表 2.7.6.5.5-16 参

照)。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1316

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SP792 試験

表 2.7.6.5.5-10 有害事象と判定された臨床検査値異常(SS, Randomized)

1.125 mg/日 2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日基本語 100例 99例 100例 99例 106例

血清フェリチン減少 2 (2.0) 1 (1.0) 2 (2.0) 1 (0.9)血中鉄減少 3 (3.0) 1 (1.0) 1 (1.0)ヘモグロビン減少 1 (1.0) 1 (1.0)γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加 2 (2.0) 1 (1.0) 1 (1.0) 1 (0.9)アラニン・アミノトランスフェラーゼ増加 2 (2.0) 1 (1.0)アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加 2 (2.0) 1 (1.0)トランスアミナーゼ上昇 1 (1.0)肝酵素上昇 2 (2.0) 1 (0.9)血中コレステロール増加 3 (3.0) 1 (1.0)血中ブドウ糖増加 1 (1.0) 1 (1.0) 1 (1.0)血中カルシウム増加 1 (1.0) 1 (1.0)血中クレアチニン増加 1 (1.0) 1 (0.9)血中カリウム増加 1 (1.0)血中カリウム減少 1 (1.0)血中尿素増加 1 (1.0) 1 (0.9)血中乳酸脱水素酵素増加 1 (1.0)尿中血陽性 1 (1.0) 1 (1.0) 1 (0.9)尿中蛋白陽性 1 (0.9)尿中ブドウ糖陽性 1 (1.0)インスリン様増殖因子減少 1 (1.0) 1 (1.0)インスリン様増殖因子増加 1 (1.0)血中カルシウム減少 1 (0.9)血中ブドウ糖減少 1 (1.0)血中テストステロン減少 1 (1.0) 1 (1.0) 2 (2.0)ヘマトクリット減少 1 (1.0)赤血球数減少 1 (1.0)トランスフェリン飽和度低下 1 (0.9)トランスフェリン増加 1 (1.0)好酸球数増加 1 (1.0)白血球数増加 1 (1.0)前立腺特異性抗原増加 1 (1.0)血中黄体形成ホルモン減少 1 (1.0)妊娠反応陽性 1 (1.0)

プラセボ群例数(%)

ロチゴチン群 例数(%)

空欄は該当例数がゼロである。 事象名:MedDRA ver 9.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 9.1 を用いた) <資料番号 5.3.5.1-RLS05:Table 36.2.2 より抜粋>

(8) バイタルサイン

体重,脈拍数,収縮期及び拡張期血圧において,各検査値の平均値では,ベースラインと比較

して臨床的に意味のある変動はみられなかった。

投与開始後に起立性低血圧基準aに合致した被験者数(SS, Randomized)を表 2.7.6.5.5-11 に示

した。起立性低血圧基準に合致した被験者の割合は,ロチゴチン各用量群とプラセボ群では同程

度であった。

a 仰臥位から立位に体位変換 1 分後又は 3 分後の測定値において,収縮期血圧に 20 mmHg 以上の低下かつ拡張

期血圧に 10 mmHg 以上の低下がみられる。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1317

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SP792 試験

表 2.7.6.5.5-11 投与開始後に起立性低血圧基準に合致した被験者数(SS, Randomized)

プラセボ群 ロチゴチン群,例数(%) 仰臥位と立位の差 例数(%)

100 例 1.125 mg/日

99 例 2.25 mg/日

100 例 4.5 mg/日

99 例 6.75 mg/日

106 例 仰臥位から立位に体位変換 1 分後の測定

収縮期血圧に 20 mmHg 以上の低下 かつ拡張期血圧に 10 mmHg 以上の低下 8 (8.0) 9 (9.1) 3 (3.0) 9 (9.1) 3 (2.8)

仰臥位から立位に体位変換 3 分後の測定

収縮期血圧に 20 mmHg 以上の低下 かつ拡張期血圧に 10 mmHg 以上の低下 8 (8.0) 7 (7.1) 6 (6.0) 5 (5.1) 7 (6.6)

仰臥位から立位に体位変換 1 分後及び 3 分後の測定

収縮期血圧に 20 mmHg 以上の低下 かつ拡張期血圧に 10 mmHg 以上の低下 4 (4.0) 4 (4.0) 1 (1.0) 5 (5.1) 2 (1.9)

<資料番号 5.3.5.1-RLS05:Table 58.3.2 より抜粋>

(9) 12 誘導心電図

投与開始後,QTcB 及び QTcF が 500 ms 以上を示した被験者は認められなかった。

投与開始後の QTc 間隔の変化量がベースラインと比較して 60 ms 以上の増加を示した被験者

はなかった。

(10) ASRS

ASRS スコア(SS, Randomized)を表 2.7.6.5.5-12 に示した。ASRS スコアはロチゴチン 6.75 mg/

日群を除くすべての用量群において,用量維持期開始時と比較して用量維持期終了時では増加し

た。用量維持期終了時,ASRS スコアはプラセボ群で最も高かった。

表 2.7.6.5.5-12 ASRS スコア(SS, Randomized)

ロチゴチン群 プラセボ群

1.125 mg/日 2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日 87 例 88 例 86 例 86 例 87 例

用量維持期開始時(Visit 6) 0.282 0.233 0.195 0.131 0.147 90 例 89 例 88 例 86 例 95 例

用量維持期終了時a(Visit 12)

0.350 0.253 0.267 0.209 0.147 a 中止症例については,用量維持期終了時前に実施した中止時検査におけるデータを採用した。 <資料番号 5.3.5.1-RLS05:Table 68.2 より抜粋>

2.7.6.5.5.5 結果の要約

• IRLS 合計スコアのベースラインから用量維持期終了時への変化量はプラセボ群で−9.0 ±

7.7,ロチゴチン 1.125 mg/日群で−10.9 ± 8.9,2.25 mg/日群で−11.1 ± 9.3,4.5 mg/日群で−13.4

± 9.2,6.75 mg/日群で−14.3 ± 9.4 であった。ロチゴチン群のプラセボ群に対する差は,ロチ

ゴチン 1.125 mg/日群で−2.2(p = 0.0682),2.25 mg/日群で−2.3(p = 0.0535),4.5 mg/日群

で−4.5(p = 0.0002),6.75 mg/日で−5.2(p < 0.0001)であり,4.5 mg/日群及び 6.75 mg/日群

2.7.6 個々の試験のまとめ

1318

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SP792 試験

において,プラセボ群に対して統計学的に有意な差が認められ,これらの差は臨床的に意

味のある差であった。

• CGI 重症度のベースラインから用量維持期終了時への変化量は,プラセボ群で−1.4 ± 1.2,

ロチゴチン 1.125 mg/日群で−1.8 ± 1.5,2.25 mg/日群で−1.7 ± 1.5,4.5 mg/日群で−2.0 ± 1.5,

6.75 mg/日群で−2.4 ± 1.5 であった。ロチゴチン群のプラセボ群に対する差は,ロチゴチン

1.125 mg/日群で−0.35(p = 0.0603),2.25 mg/日群で−0.32(p = 0.0857),4.5 mg/日群で−0.65

(p = 0.0007),6.75 mg/日で−0.90(p < 0.0001)であり,4.5 mg/日群及び 6.75 mg/日群にお

いて,プラセボ群に対して統計学的に有意な差が認められた。

• IRLS 合計スコア変化量及び CGI 重症度スコア変化量の低下は,いずれも用量漸増期から認

められ,6 ヵ月の用量維持期間中持続していた。

• 治験薬の減量をしなかった症例の割合はロチゴチン 1.125 mg/日群 85.9%(85/99 例),2.25

mg/日群 75.0%(75/100 例),4.5 mg/日群 74.7%(74/99 例),6.75 mg/日群 71.7%(76/106

例)であった。

• 有害事象の発現率はプラセボ群,ロチゴチン 1.125 mg/日群,2.25 mg/日群,4.5 mg/日群,

6.75 mg/日群及び全ロチゴチン群でそれぞれ 84.0%(84/100 例),84.8%(84/99 例),88.0%

(88/100 例),89.9%(89/99 例),88.7%(94/106 例)及び 87.9%(355/404 例)であった。

いずれかのロチゴチン群で発現率が 5%以上の有害事象は,悪心,嘔吐,下痢,口内乾燥,

適用および滴下投与部位反応(高位語),適用部位そう痒感,適用部位紅斑,適用部位刺

激感,適用部位反応,無力症(高位語),疲労,上気道感染,鼻咽頭炎,四肢痛,筋痙縮,

傾眠,頭痛,浮動性めまい,入眠および睡眠維持障害(高位語),不眠症,そう痒症であ

った。副作用の発現率は,プラセボ群,ロチゴチン 1.125 mg/日群,2.25 mg/日群,4.5 mg/

日群,6.75 mg/日群及び全ロチゴチン群でそれぞれ 54.0%(54/100 例),60.6%(60/99 例),

63.0%(63/100 例),73.7%(73/99 例),75.5%(80/106 例)及び 68.3%(276/404 例)で

あった。

• 本治験期間中に死亡例は認められなかった。重篤な有害事象は,プラセボ群,ロチゴチン

1.125 mg/日群,2.25 mg/日群,4.5 mg/日群及び 6.75 mg/日群でそれぞれ 4 例 5 件,3 例 3 件,

6 例 7 件,6 例 7 件及び 2 例 3 件認められた。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1319

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SP792 試験

2.7.6.5.5.6 付録

表 2.7.6.5.5-13 投与期間中及び後観察期間中にいずれかの群で 2%以上発現した有害事象(SS, Randomized)

器官別大分類基本語

全事象 84 84.0 84 84.8 88 88.0 89 89.9 94 88.7 355 87.9心臓障害 2 2.0 2 2.0 5 5.0 3 3.0 2 1.9 12 3.0

洞性徐脈 2 2.0 2 0.5心房細動 2 2.0 2 0.5動悸 1 1.0 1 1.0 3 3.0 4 1.0

耳および迷路障害 4 4.0 3 3.0 1 1.0 3 2.8 7 1.7耳痛 1 1.0 2 2.0 2 0.5

胃腸障害 30 30.0 32 32.3 34 34.0 37 37.4 41 38.7 144 35.6悪心 15 15.0 18 18.2 22 22.0 24 24.2 23 21.7 87 21.5嘔吐 2 2.0 2 2.0 4 4.0 6 6.1 4 3.8 16 4.0便秘 5 5.0 6 6.1 2 2.0 2 2.0 5 4.7 15 3.7胃食道逆流性疾患 1 1.0 3 3.0 1 1.0 2 2.0 1 0.9 7 1.7下痢 5 5.0 6 6.1 5 5.0 6 6.1 4 3.8 21 5.2口内乾燥 4 4.0 3 3.0 3 3.0 1 1.0 8 7.5 15 3.7消化不良 2 2.0 3 3.0 4 3.8 9 2.2上腹部痛 3 3.0 1 1.0 2 2.0 2 1.9 5 1.2腹痛 1 1.0 2 2.0 3 0.7鼓腸 2 2.0 1 1.0 1 1.0 1 0.9 5 1.2腹部不快感 2 2.0 1 1.0 1 0.2歯痛 2 2.0 2 2.0 1 0.9 3 0.7

全身障害および投与局所様態 17 17.0 31 31.3 24 24.0 45 45.5 49 46.2 149 36.9適用および滴下投与部位反応(高位語) 6 6.0 23 23.2 17 17.0 34 34.3 36 34.0 110 27.2適用部位そう痒感 7 7.1 8 8.0 18 18.2 14 13.2 47 11.6適用部位紅斑 3 3.0 7 7.1 5 5.0 11 11.1 12 11.3 35 8.7適用部位刺激感 4 4.0 5 5.0 6 6.1 9 8.5 24 5.9適用部位反応 3 3.0 4 4.0 3 3.0 4 4.0 10 9.4 21 5.2適用部位発疹 1 1.0 2 2.0 4 4.0 2 1.9 9 2.2適用部位疼痛 2 2.0 1 1.0 3 0.7適用部位擦過傷 2 2.0 2 0.5無力症(高位語) 7 7.0 11 11.1 6 6.0 11 11.1 12 11.3 40 9.9疲労 6 6.0 11 11.1 6 6.0 9 9.1 10 9.4 36 8.9易刺激性 1 1.0 3 3.0 1 0.9 5 1.2胸痛 3 3.0 1 1.0 3 2.8 7 1.7疼痛 2 2.0 1 1.0 1 0.9 4 1.0末梢性浮腫 2 2.0 1 1.0 2 2.0 3 3.0 2 1.9 8 2.0

1.125 mg/日(n=99)

2.25 mg/日(n=100)

発現例数

% 発現例数

ロチゴチン群プラセボ(n=100) 4.5 mg/日

(n=99)発現例数

%%

6.75 mg/日(n=106)

発現例数

全ロチゴチン群(n=404)

%% 発現例数

% 発現例数

2.7.6 個々の試験のまとめ

1320

Page 353: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP792 試験

表 2.7.6.5.5-13 投与期間中及び後観察期間中にいずれかの群で 2%以上発現した有害事象(SS, Randomized)(続き)

器官別大分類基本語

免疫系障害 3 3.0 5 5.1 1 1.0 4 4.0 10 2.5過敏症 4 4.0 2 2.0 6 1.5季節性アレルギー 3 3.0 1 1.0 2 2.0 3 0.7

感染症および寄生虫症 29 29.0 26 26.3 28 28.0 26 26.3 35 33.0 115 28.5上気道感染 10 10.0 6 6.1 8 8.0 9 9.1 10 9.4 33 8.2鼻咽頭炎 7 7.0 5 5.1 10 10.0 8 8.1 9 8.5 32 7.9副鼻腔炎 2 2.0 2 2.0 1 1.0 3 3.0 4 3.8 10 2.5尿路感染 4 4.0 1 1.0 4 3.8 9 2.2気管支炎 3 3.0 4 4.0 3 3.0 7 1.7ウイルス性胃腸炎 1 1.0 2 2.0 3 3.0 2 1.9 8 2.0インフルエンザ 1 1.0 2 2.0 1 1.0 3 2.8 6 1.5爪真菌症 1 1.0 2 2.0 2 0.5

傷害,中毒および処置合併症 14 14.0 6 6.1 8 8.0 13 13.1 6 5.7 33 8.2擦過傷 2 2.0 1 1.0 1 0.9 4 1.0転倒 2 2.0 2 2.0 2 2.0 4 1.0筋挫傷 2 2.0 2 2.0 2 1.9 4 1.0関節捻挫 2 2.0 1 1.0 1 0.2四肢損傷 2 2.0処置による疼痛 1 1.0 4 4.0 4 1.0

臨床検査 18 18.0 16 16.2 13 13.0 12 12.1 11 10.4 52 12.9血清フェリチン減少 2 2.0 2 2.0 2 2.0 1 0.9 5 1.2血中鉄減少 3 3.0 1 1.0 2 2.0 3 0.7γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加 3 3.0 2 2.0 1 1.0 1 0.9 4 1.0アラニン・アミノトランスフェラーゼ増加 3 3.0 1 1.0 1 1.0 1 1.0 3 0.7肝酵素上昇 2 2.0 1 0.9 1 0.2アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加 3 3.0 1 1.0 1 0.2体重増加 2 2.0 2 2.0 1 1.0 1 0.9 6 1.5尿中血陽性 2 2.0 1 1.0 1 0.9 4 1.0血圧上昇 1 1.0 2 2.0 1 0.9 4 1.0血中クレアチニン増加 2 2.0 1 0.9 3 0.7血中テストステロン減少 1 1.0 1 1.0 2 2.0 3 0.7ヘモグロビン減少 2 2.0 1 1.0 1 0.2ヘマトクリット減少 2 2.0血中コレステロール増加 3 3.0 1 1.0 1 0.2

1.125 mg/日(n=99)

2.25 mg/日(n=100)

発現例数

% 発現例数

ロチゴチン群プラセボ(n=100) 4.5 mg/日

(n=99)発現例数

%%

6.75 mg/日(n=106)

発現例数

全ロチゴチン群(n=404)

%% 発現例数

% 発現例数

2.7.6 個々の試験のまとめ

1321

Page 354: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP792 試験

表 2.7.6.5.5-13 投与期間中及び後観察期間中にいずれかの群で 2%以上発現した有害事象(SS, Randomized)(続き)

器官別大分類基本語

代謝および栄養障害 4 4.0 3 3.0 4 4.0 2 2.0 3 2.8 12 3.0食欲不振 1 1.0 1 1.0 2 2.0 1 0.9 4 1.0高コレステロール血症 2 2.0

筋骨格系および結合組織障害 18 18.0 19 19.2 18 18.0 19 19.2 13 12.3 69 17.1背部痛 4 4.0 3 3.0 2 2.0 5 5.1 4 3.8 14 3.5四肢痛 3 3.0 5 5.1 4 4.0 2 1.9 11 2.7筋骨格痛 2 2.0 2 2.0 1 1.0 3 0.7筋痙縮 3 3.0 3 3.0 2 2.0 7 7.1 1 0.9 13 3.2関節痛 3 3.0 2 2.0 4 4.0 3 3.0 9 2.2筋痛 1 1.0 1 1.0 1 1.0 1 1.0 3 2.8 6 1.5滑液包炎 2 2.0 2 0.5肩回旋筋腱板症候群 2 2.0 2 0.5

2 2.0 1 1.0 3 3.0 4 4.0 2 1.9 10 2.5

扁平上皮癌 2 2.0 2 0.5神経系障害 29 29.0 41 41.4 35 35.0 42 42.4 39 36.8 157 38.9

頭痛 13 13.0 21 21.2 17 17.0 19 19.2 14 13.2 71 17.6副鼻腔炎に伴う頭痛 2 2.0 1 1.0 1 1.0 2 1.9 6 1.5傾眠 8 8.0 8 8.1 10 10.0 16 16.2 17 16.0 51 12.6失神 1 1.0 1 1.0 2 2.0 1 1.0 4 1.0浮動性めまい 9 9.0 7 7.1 5 5.0 8 8.1 8 7.5 28 6.9錯感覚 5 5.0 3 3.0 1 1.0 3 2.8 7 1.7味覚異常 2 2.0 2 2.0 1 0.9 5 1.2突発的睡眠 2 2.0 2 2.0 1 1.0 5 1.2片頭痛 2 2.0 2 2.0 4 1.0記憶障害 1 1.0 2 2.0 1 1.0 4 1.0

精神障害 12 12.0 13 13.1 17 17.0 19 19.2 27 25.5 76 18.8リビドー亢進 1 1.0 3 3.0 2 2.0 4 4.0 4 3.8 13 3.2リビドー減退 1 1.0 3 3.0 2 2.0 1 1.0 3 2.8 9 2.2入眠および睡眠維持障害(高位語) 3 3.0 2 2.0 5 5.0 4 4.0 12 11.3 23 5.7不眠症 2 2.0 2 2.0 4 4.0 4 4.0 10 9.4 20 5.0異常な夢 2 2.0 1 1.0 2 2.0 3 2.8 8 2.0うつ病 1 1.0 3 3.0 1 1.0 4 4.0 8 2.0不安 4 4.0 1 1.0 3 3.0 2 1.9 6 1.5睡眠発作 1 1.0 3 2.8 4 1.0錯乱状態 1 1.0 2 2.0 1 1.0 3 0.7睡眠障害 2 2.0 2 0.5

良性,悪性および詳細不明の新生物(嚢胞およびポリープを含む)

1.125 mg/日(n=99)

2.25 mg/日(n=100)

発現例数

% 発現例数

ロチゴチン群プラセボ(n=100) 4.5 mg/日

(n=99)発現例数

%%

6.75 mg/日(n=106)

発現例数

全ロチゴチン群(n=404)

%% 発現例数

% 発現例数

2.7.6 個々の試験のまとめ

1322

Page 355: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP792 試験

表 2.7.6.5.5-13 投与期間中及び後観察期間中にいずれかの群で 2%以上発現した有害事象(SS, Randomized)(続き)

器官別大分類基本語

腎および尿路障害 1 1.0 6 6.1 3 3.0 3 3.0 2 1.9 14 3.5血尿 1 1.0 2 2.0 1 1.0 1 1.0 1 0.9 5 1.2頻尿 2 2.0 1 1.0 1 0.9 4 1.0

生殖系および乳房障害 4 4.0 6 6.1 6 6.0 8 8.1 10 9.4 30 7.4勃起不全 1 1.0 2 2.0 1 0.9 4 1.0月経障害 1 1.0 2 2.0 1 0.9 4 1.0不規則月経 2 2.0 2 0.5

呼吸器,胸郭および縦隔障害 12 12.0 15 15.2 13 13.0 6 6.1 11 10.4 45 11.1咽喉頭疼痛 1 1.0 1 1.0 1 1.0 2 2.0 1 0.9 5 1.2咳嗽 3 3.0 3 3.0 3 3.0 1 1.0 3 2.8 10 2.5副鼻腔うっ血 3 3.0 2 2.0 4 4.0 3 3.0 2 1.9 11 2.7鼻閉 2 2.0 3 3.0 2 2.0 1 0.9 6 1.5喘息 1 1.0 2 2.0 1 1.0 3 0.7

皮膚および皮下組織障害 21 21.0 20 20.2 16 16.0 15 15.2 17 16.0 68 16.8そう痒症 4 4.0 9 9.1 2 2.0 5 5.1 10 9.4 26 6.4発疹 4 4.0 3 3.0 5 5.0 3 3.0 11 2.7多汗症 1 1.0 1 1.0 1 1.0 4 4.0 2 1.9 8 2.0接触性皮膚炎 1 1.0 2 2.0 1 1.0 1 0.9 5 1.2皮膚病変 2 2.0 2 0.5脱毛症 2 2.0 2 0.5

血管障害 4 4.0 8 8.1 8 8.1 5 4.7 21 5.2ほてり 4 4.0 4 4.0 8 2.0高血圧 3 3.0 1 1.0 4 3.8 8 2.0起立性低血圧 1 1.0 2 2.0 3 0.7

1.125 mg/日(n=99)

2.25 mg/日(n=100)

発現例数

% 発現例数

ロチゴチン群プラセボ(n=100) 4.5 mg/日

(n=99)発現例数

%%

6.75 mg/日(n=106)

発現例数

全ロチゴチン群(n=404)

%% 発現例数

% 発現例数

空欄は該当例数がゼロである。 事象名:MedDRA ver 9.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 9.1 を用いた) <資料番号 5.3.5.1-RLS05:Table 36.1.2 より抜粋>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1323

Page 356: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP792 試験

表 2.7.6.5.5-14 投与期間中に発現した副作用(SS, Randomized)

器官別大分類基本語

全事象 54 54.0 60 60.6 63 63.0 73 73.7 80 75.5 276 68.3血液およびリンパ系障害 1 0.9 1 0.2

貧血 1 0.9 1 0.2白血球減少症 1 0.9 1 0.2

心臓障害 1 1.0 2 2.0 1 1.0 2 1.9 6 1.5動悸 1 1.0 2 2.0 3 0.7頻脈 1 0.9 1 0.2心室性期外収縮 1 0.9 1 0.2洞性徐脈 1 1.0 1 0.2

耳および迷路障害 1 1.0 1 1.0 1 0.9 2 0.5回転性めまい 1 1.0 1 1.0 1 0.9 2 0.5

眼障害 1 1.0 2 2.0 1 1.0 2 1.9 5 1.2霧視 1 1.0 1 0.9 2 0.5視覚障害 1 1.0 1 0.2緑内障 1 0.9 1 0.2眼痛 1 0.9 1 0.2眼乾燥 1 1.0 1 0.2視神経障害 1 1.0

胃腸障害 18 18.0 17 17.2 28 28.0 24 24.2 34 32.1 103 25.5悪心 10 10.0 13 13.1 20 20.0 18 18.2 22 20.8 73 18.1嘔吐 1 1.0 1 1.0 4 4.0 4 3.8 9 2.2口内乾燥 4 4.0 2 2.0 3 3.0 1 1.0 8 7.5 14 3.5便秘 4 4.0 3 3.0 1 1.0 2 2.0 4 3.8 10 2.5胃食道逆流性疾患 1 1.0 1 0.2消化不良 1 1.0 2 2.0 2 1.9 5 1.2下痢 1 1.0 2 2.0 2 2.0 4 1.0鼓腸 1 1.0 1 1.0 1 1.0 3 0.7上腹部痛 2 2.0 1 1.0 1 0.9 2 0.5血便排泄 1 0.9 1 0.2口の錯感覚 1 0.9 1 0.2胃不快感 1 1.0 1 0.2腹部不快感 1 1.0胃炎 1 1.0 1 0.2憩室 1 1.0

6.75 mg/日(n=106)

ロチゴチン群プラセボ群(n=100) 1.125 mg/日

(n=99)2.25 mg/日(n=100)

4.5 mg/日(n=99)

発現例数

% 発現例数

%

全ロチゴチン群(n=404)

発現例数

% 発現例数

%発現例数

% 発現例数

%

2.7.6 個々の試験のまとめ

1324

Page 357: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP792 試験

表 2.7.6.5.5-14 投与期間中に発現した副作用(SS, Randomized)(続き)

器官別大分類基本語

全身障害および投与局所様態 11 11.0 27 27.3 18 18.0 39 39.4 45 42.5 129 31.9適用および滴下投与部位反応(高位語) 5 5.0 22 22.2 17 17.0 34 34.3 36 34.0 109 27.0適用部位そう痒感 7 7.1 8 8.0 18 18.2 14 13.2 47 11.6適用部位紅斑 3 3.0 7 7.1 5 5.0 11 11.1 12 11.3 35 8.7適用部位刺激感 4 4.0 5 5.0 6 6.1 9 8.5 24 5.9適用部位反応 2 2.0 3 3.0 3 3.0 4 4.0 10 9.4 20 5.0適用部位発疹 1 1.0 2 2.0 4 4.0 2 1.9 9 2.2適用部位疼痛 2 2.0 1 1.0 3 0.7適用部位擦過傷 2 2.0 2 0.5適用部位小水疱 1 1.0 1 1.0 2 0.5適用部位皮膚炎 1 0.9 1 0.2適用部位熱感 1 0.9 1 0.2適用部位腫脹 1 1.0 1 0.2適用部位蕁麻疹 1 1.0 1 0.2適用部位変色 1 1.0 1 0.2無力症(高位語) 5 5.0 10 10.1 3 3.0 7 7.1 9 8.5 29 7.2疲労 4 4.0 10 10.1 3 3.0 7 7.1 7 6.6 27 6.7無力症 1 1.0 1 0.9 1 0.2不活発 1 0.9 1 0.2易刺激性 2 2.0 2 0.5胸部不快感 1 1.0 1 0.9 1 0.2びくびく感 1 1.0 1 0.9 1 0.2口渇 1 0.9 1 0.2異常感 1 1.0末梢性浮腫 1 1.0 1 1.0 1 1.0 1 0.9 3 0.7浮腫 1 0.9 1 0.2圧痕浮腫 1 1.0 1 0.2胸痛 1 0.9 1 0.2疼痛 1 0.9 1 0.2医薬品副作用 1 0.9 1 0.2

感染症および寄生虫症 1 0.9 1 0.2咽頭炎 1 0.9 1 0.2

6.75 mg/日(n=106)

ロチゴチン群プラセボ群(n=100) 1.125 mg/日

(n=99)2.25 mg/日(n=100)

4.5 mg/日(n=99)

発現例数

% 発現例数

%

全ロチゴチン群(n=404)

発現例数

% 発現例数

%発現例数

% 発現例数

%

2.7.6 個々の試験のまとめ

1325

Page 358: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP792 試験

表 2.7.6.5.5-14 投与期間中に発現した副作用(SS, Randomized)(続き)

器官別大分類基本語

傷害,中毒および処置合併症 1 1.0 1 1.0 1 0.2転倒 1 1.0 1 1.0 1 0.2挫傷 1 1.0

臨床検査 8 8.0 4 4.0 7 7.0 3 3.0 5 4.7 19 4.7血中鉄減少 1 1.0 1 1.0 2 0.5トランスフェリン飽和度低下 1 0.9 1 0.2血清フェリチン減少 1 1.0 1 1.0 1 0.2γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加 2 2.0 1 1.0 1 1.0 2 0.5肝酵素上昇 2 2.0 1 0.9 1 0.2アラニン・アミノトランスフェラーゼ増加 2 2.0 1 1.0 1 0.2アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加 2 2.0 1 1.0 1 0.2血中テストステロン減少 1 1.0 1 1.0 2 2.0 3 0.7体重増加 1 1.0 2 2.0 3 0.7心拍数不整 1 0.9 1 0.2心拍数増加 1 1.0 1 0.2血中尿素増加 1 1.0 1 0.9 2 0.5血中クレアチニン増加 1 0.9 1 0.2尿中蛋白陽性 1 0.9 1 0.2血中ブドウ糖増加 1 1.0 1 0.2血中黄体形成ホルモン減少 1 1.0 1 0.2心電図QT延長 1 1.0ヘマトクリット減少 1 1.0ヘモグロビン減少 1 1.0赤血球数減少 1 1.0血中乳酸脱水素酵素増加 1 1.0

代謝および栄養障害 1 1.0 2 2.0 2 2.0 1 1.0 1 0.9 6 1.5食欲不振 1 1.0 1 1.0 2 2.0 1 0.9 4 1.0食欲減退 1 1.0 1 0.2食欲亢進 1 1.0 1 0.2

6.75 mg/日(n=106)

ロチゴチン群プラセボ群(n=100) 1.125 mg/日

(n=99)2.25 mg/日(n=100)

4.5 mg/日(n=99)

発現例数

% 発現例数

%

全ロチゴチン群(n=404)

発現例数

% 発現例数

%発現例数

% 発現例数

%

2.7.6 個々の試験のまとめ

1326

Page 359: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP792 試験

表 2.7.6.5.5-14 投与期間中に発現した副作用(SS, Randomized)(続き)

器官別大分類基本語

筋骨格系および結合組織障害 4 4.0 2 2.0 5 5.0 2 2.0 3 2.8 12 3.0背部痛 1 1.0 2 1.9 3 0.7四肢痛 1 1.0 1 1.0 2 2.0 3 0.7重感 1 1.0 1 0.2筋骨格不快感 1 1.0筋痙縮 1 1.0 1 1.0 1 1.0 2 2.0 4 1.0筋緊張 1 1.0筋攣縮 1 1.0筋痛 1 0.9 1 0.2関節痛 1 1.0 1 0.2

1 1.0 1 1.0 2 0.5

基底細胞癌 1 1.0 1 0.2脂漏性角化症 1 1.0 1 0.2

神経系障害 18 18.0 28 28.3 29 29.0 29 29.3 32 30.2 118 29.2傾眠 6 6.0 8 8.1 10 10.0 13 13.1 16 15.1 47 11.6血管迷走神経性失神 1 1.0 1 0.2失神 1 1.0 1 1.0 1 0.2嗜眠 1 1.0頭痛 8 8.0 14 14.1 12 12.0 10 10.1 11 10.4 47 11.6浮動性めまい 6 6.0 4 4.0 3 3.0 7 7.1 7 6.6 21 5.2体位性めまい 1 1.0 1 0.2頭部不快感 1 1.0錯感覚 2 2.0 1 1.0 1 1.0 2 1.9 4 1.0知覚過敏 1 1.0 1 0.2感覚鈍麻 1 1.0 1 0.2味覚異常 2 2.0 2 2.0 1 0.9 5 1.2注意力障害 1 1.0 1 1.0 1 0.9 3 0.7精神的機能障害 1 1.0 1 0.2突発的睡眠 1 1.0 2 2.0 1 1.0 4 1.0片頭痛 1 1.0 1 1.0 2 0.5記憶障害 2 2.0 2 0.5眼振 1 1.0 1 1.0 1 0.2振戦 1 1.0 1 0.2睡眠時麻痺 1 1.0 1 0.2精神運動亢進 1 1.0 1 0.2無嗅覚 1 1.0会話障害 1 1.0

6.75 mg/日(n=106)

ロチゴチン群プラセボ群(n=100) 1.125 mg/日

(n=99)2.25 mg/日(n=100)

4.5 mg/日(n=99)

発現例数

% 発現例数

%

全ロチゴチン群(n=404)

良性,悪性および詳細不明の新生物(嚢胞およびポリープを含む)

発現例数

% 発現例数

%発現例数

% 発現例数

%

2.7.6 個々の試験のまとめ

1327

Page 360: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP792 試験

表 2.7.6.5.5-14 投与期間中に発現した副作用(SS, Randomized)(続き)

器官別大分類基本語

精神障害 10 10.0 11 11.1 12 12.0 11 11.1 23 21.7 57 14.1リビドー亢進 1 1.0 3 3.0 2 2.0 4 4.0 3 2.8 12 3.0リビドー減退 1 1.0 2 2.0 1 1.0 2 1.9 5 1.2性欲障害 1 1.0 1 1.0 2 0.5リビド消失 1 1.0 1 0.2入眠および睡眠維持障害(高位語) 2 2.0 1 1.0 5 5.0 2 2.0 10 9.4 18 4.5不眠症 2 2.0 1 1.0 4 4.0 2 2.0 9 8.5 16 4.0中期不眠症 1 1.0 1 0.9 2 0.5初期不眠症 1 1.0 1 0.2異常な夢 2 2.0 2 2.0 3 2.8 7 1.7悪夢 1 1.0 1 1.0 1 1.0 1 1.0 1 0.9 4 1.0睡眠発作 1 1.0 3 2.8 4 1.0不安 3 3.0 1 1.0 1 1.0 2 1.9 4 1.0激越 1 1.0 1 0.2錯乱状態 1 1.0 2 2.0 2 0.5失見当識 1 0.9 1 0.2うつ病 2 2.0 1 1.0 3 0.7知覚障害(高位語) 1 1.0 1 0.9 1 0.2幻覚 1 1.0 1 0.9 1 0.2病的賭博 1 1.0 1 0.2ニコチン依存 1 1.0 1 0.2感情障害 1 1.0 1 0.2睡眠障害 1 1.0 1 0.2強迫性障害 1 1.0 1 0.2気分変動 1 1.0

腎および尿路障害 1 1.0 1 1.0 1 0.9 3 0.7頻尿 1 0.9 1 0.2膀胱脱 1 1.0 1 0.2血尿 1 1.0 1 0.2

6.75 mg/日(n=106)

ロチゴチン群プラセボ群(n=100) 1.125 mg/日

(n=99)2.25 mg/日(n=100)

4.5 mg/日(n=99)

発現例数

% 発現例数

%

全ロチゴチン群(n=404)

発現例数

% 発現例数

%発現例数

% 発現例数

%

2.7.6 個々の試験のまとめ

1328

Page 361: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP792 試験

表 2.7.6.5.5-14 投与期間中に発現した副作用(SS, Randomized)(続き)

器官別大分類基本語

生殖系および乳房障害 3 3.0 2 2.0 1 1.0 4 4.0 8 7.5 15 3.7勃起増強 1 1.0 2 1.9 2 0.5勃起不全 1 1.0 1 0.9 2 0.5射精障害 1 0.9 1 0.2月経障害 1 1.0 1 1.0 1 0.9 3 0.7月経困難症 1 1.0 1 0.9 2 0.5過少月経 1 0.9 1 0.2月経遅延 1 1.0 1 1.0 1 0.2無月経 1 1.0 1 0.2月経過多 1 1.0 2 1.9 2 0.5頻発月経 1 0.9 1 0.2腟分泌物 1 0.9 1 0.2閉経期症状 1 1.0 1 0.2閉経後出血 1 1.0 1 0.2性機能不全 1 1.0 1 0.2

呼吸器,胸郭および縦隔障害 4 4.0 1 1.0 4 3.8 9 2.2咽喉頭疼痛 1 0.9 1 0.2鼻漏 1 0.9 1 0.2あくび 1 1.0 1 0.2咳嗽 3 3.0 3 0.7労作性呼吸困難 1 1.0 1 0.9 2 0.5しゃっくり 1 0.9 1 0.2喘息 1 1.0 1 0.2

6.75 mg/日(n=106)

ロチゴチン群プラセボ群(n=100) 1.125 mg/日

(n=99)2.25 mg/日(n=100)

4.5 mg/日(n=99)

発現例数

% 発現例数

%

全ロチゴチン群(n=404)

発現例数

% 発現例数

%発現例数

% 発現例数

%

2.7.6 個々の試験のまとめ

1329

Page 362: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP792 試験

表 2.7.6.5.5-14 投与期間中に発現した副作用(SS, Randomized)(続き)

器官別大分類基本語

皮膚および皮下組織障害 9 9.0 11 11.1 9 9.0 7 7.1 11 10.4 38 9.4そう痒症 2 2.0 9 9.1 2 2.0 3 3.0 8 7.5 22 5.4多汗症 1 1.0 3 3.0 2 1.9 6 1.5冷汗 1 0.9 1 0.2寝汗 1 1.0発疹 1 1.0 1 1.0 3 3.0 4 1.0斑状丘疹状皮疹 1 1.0 1 0.2斑状皮疹 1 1.0接触性皮膚炎 1 1.0 1 1.0 2 0.5紅斑 1 1.0 1 1.0 2 0.5限局性蕁麻疹 1 0.9 1 0.2皮膚乾燥 1 1.0 1 0.2皮膚疼痛 1 1.0脱毛症 1 1.0 1 0.2丘疹 1 1.0光線過敏性反応 1 1.0毛髪障害 1 1.0

血管障害 2 2.0 3 3.0 4 4.0 7 1.7ほてり 2 2.0 3 3.0 5 1.2起立性低血圧 1 1.0 1 0.2低血圧 1 1.0高血圧 1 1.0 1 0.2表在性静脈炎 1 1.0

6.75 mg/日(n=106)

ロチゴチン群プラセボ群(n=100) 1.125 mg/日

(n=99)2.25 mg/日(n=100)

4.5 mg/日(n=99)

発現例数

% 発現例数

%

全ロチゴチン群(n=404)

発現例数

% 発現例数

%発現例数

% 発現例数

%

空欄は該当例数がゼロである。 事象名:MedDRA ver 9.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 9.1 を用いた) 因果関係の判定基準:治験薬との関連性を"not related", "unlikely", "possible", "probable", "highly probable", "not assessable"の 6 分類で判定した。 "highly probable", "probable", "possible", "not assessable"と判定されたもの及び判定の無かったものを「関連性が否定できない有害事象」とした。 <資料番号 5.3.5.1-RLS05:Table 41.2 より抜粋>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1330

Page 363: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP792 試験

表 2.7.6.5.5-15 重篤な有害事象(SS, Randomized)

例数 (%) [件数] 例数 (%) [件数] 例数 (%) [件数] 例数 (%) [件数] 例数 (%) [件数] 例数 (%) [件数]4 (4.0) [5] 3 (3.0) [3] 6 (6.0) [7] 6 (6.1) [7] 2 (1.9) [3] 17 (4.2) [20]

1 (1.0) [1] 1 (1.0) [1] 2 (0.5) [2]洞性徐脈 1 (1.0) [1] 1 (0.2) [1]心房細動 1 (1.0) [1] 1 (0.2) [1]

1 (0.9) [1] 1 (0.2) [1]脊椎すべり症 1 (0.9) [1] 1 (0.2) [1]

1 (1.0) [1]回転性めまい 1 (1.0) [1]

1 (1.0) [1] 1 (1.0) [1] 1 (0.2) [1]食道閉塞症 1 (1.0) [1] 1 (0.2) [1]腹部ヘルニア 1 (1.0) [1]

1 (1.0) [1] 1 (1.0) [1] 1 (0.2) [1]胆嚢炎 1 (1.0) [1] 1 (0.2) [1]急性肝炎 1 (1.0) [1]

1 (1.0) [1] 1 (0.2) [1]過敏症 1 (1.0) [1] 1 (0.2) [1]

1 (1.0) [1] 1 (1.0) [1] 2 (0.5) [2]肺炎 1 (1.0) [1] 1 (1.0) [1] 2 (0.5) [2]

1 (1.0) [1] 1 (0.2) [1]転倒 1 (1.0) [1] 1 (0.2) [1]

1 (1.0) [2] 1 (0.9) [1] 2 (0.5) [3]腰部脊椎管狭窄 1 (0.9) [1] 1 (0.2) [1]脊柱管狭窄症 1 (1.0) [1] 1 (0.2) [1]椎間板変性症 1 (1.0) [1] 1 (0.2) [1]

1 (1.0) [1] 1 (1.0) [1] 1 (0.9) [1] 3 (07) [3]

肺の悪性新生物 1 (0.9) [1] 1 (0.2) [1]腎細胞癌,病期不明 1 (1.0) [1] 1 (0.2) [1]基底細胞癌 1 (1.0) [1] 1 (0.2) [1]

404例

全ロチゴチン群

良性,悪性および詳細不明の新生物(嚢胞およびポリープを含む)

骨格筋系および結合組織障害

感染症および寄生虫症

傷害,中毒および処置合併症

免疫系障害

肝胆道系障害

耳および迷路障害

胃腸障害

心臓障害

先天性,家族性および遺伝性障害

99例 106例 基本語

すべての重篤な有害事象

器官別大分類 100例 99例 100例

プラセボ群ロチゴチン群

1.125 mg/日 2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日

2.7.6 個々の試験のまとめ

1331

Page 364: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP792 試験

表 2.7.6.5.5-15 重篤な有害事象(SS, Randomized)(続き)

例数 (%) [件数] 例数 (%) [件数] 例数 (%) [件数] 例数 (%) [件数] 例数 (%) [件数] 例数 (%) [件数]1 (1.0) [1] 1 (1.0) [1] 1 (1.0) [1] 1 (1.0) [1] 3 (07) [3]

失神 1 (1.0) [1] 1 (1.0) [1] 1 (0.2) [1]記憶障害 1 (1.0) [1] 1 (0.2) [1]一過性脳虚血発作 1 (1.0) [1] 1 (0.2) [1]

1 (1.0) [2] 1 (0.2) [2]うつ病 1 (1.0) [1] 1 (0.2) [1]自殺念慮 1 (1.0) [1] 1 (0.2) [1]

血管障害 1 (1.0) [1]大動脈瘤 1 (1.0) [1]

404例

全ロチゴチン群

精神障害

神経系障害

99例 106例 基本語

器官別大分類 100例 99例 100例

プラセボ群ロチゴチン群

1.125 mg/日 2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日

空欄は該当例数がゼロである。 事象名:MedDRA ver 9.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 9.1 を用いた) <資料番号 5.3.5.1-RLS05:Table 48.1.2>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1332

Page 365: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP792 試験

表 2.7.6.5.5-16 投与中止に至った有害事象(SS, Randomized)

例数 (%) 例数 (%) 例数 (%) 例数 (%) 例数 (%) 例数 (%)4 (4.0) 9 (9.1) 21 (21.0) 22 (22.2) 30 (28.3) 82 (20.3)

1 (1.0) 1 (0.9) 2 (0.5)白血球減少症 1 (1.0) 1 (0.9) 2 (0.5)貧血 1 (0.9) 1 (0.2)

2 (2.0) 1 (1.0) 3 (0.7)動悸 2 (2.0) 2 (0.5)洞性徐脈 1 (1.0) 1 (0.2)

1 (0.9) 1 (0.2)回転性めまい 1 (0.9) 1 (0.2)

1 (1.0) 1 (1.0) 1 (1.0) 3 (3.0) 3 (2.8) 8 (2.0)悪心 1 (1.0) 2 (2.0) 2 (1.9) 4 (1.0)嘔吐 1 (0.9) 1 (0.2)消化不良 1 (1.0) 1 (0.9) 2 (0.5)口内乾燥 1 (0.9) 1 (0.2)下痢 1 (1.0) 1 (0.2)腹痛 1 (1.0) 1 (0.2)

1 (1.0) 2 (2.0) 2 (2.0) 10 (10.1) 11 (10.4) 25 (6.2)適用および滴下投与部位反応(高位語) 1 (1.0) 1 (1.0) 8 (8.1) 9 (8.5) 19 (4.7)適用部位反応 1 (1.0) 2 (2.0) 3 (2.8) 6 (1.5)適用部位刺激感 1 (1.0) 3 (2.8) 4 (1.0)適用部位紅斑 3 (3.0) 1 (0.9) 4 (1.0)適用部位発疹 1 (1.0) 2 (1.9) 3 (0.7)適用部位そう痒感 2 (2.0) 1 (0.9) 3 (0.7)適用部位腫脹 1 (1.0) 1 (0.2)適用部位小水疱 1 (1.0) 1 (0.2)無力症(高位語) 1 (1.0) 2 (2.0) 1 (0.9) 4 (1.0)疲労 1 (1.0) 2 (2.0) 1 (0.9) 4 (1.0)胸痛 2 (1.9) 2 (0.5)圧痛 1 (1.0)末梢性浮腫 1 (1.0) 1 (0.2)

1 (0.9) 1 (0.2)インフルエンザ 1 (0.9) 1 (0.2)

1 (0.9) 1 (0.2)半月板障害 1 (0.9) 1 (0.2)

全ロチゴチン群

404例

感染症および寄生虫症

血液およびリンパ系障害

心臓障害

99例

傷害,中毒および処置合併症

耳および迷路障害

胃腸障害

全身障害および投与局所様態

106例 基本語すべての投与中止に至った有害事象

器官別大分類 100例 99例 100例

プラセボ群ロチゴチン群

1.125 mg/日 2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日

2.7.6 個々の試験のまとめ

1333

Page 366: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP792 試験

表 2.7.6.5.5-16 投与中止に至った有害事象(SS, Randomized)(続き)

例数 (%) 例数 (%) 例数 (%) 例数 (%) 例数 (%) 例数 (%)2 (2.0) 3 (3.0) 2 (1.9) 7 (1.7)

血清フェリチン減少 1 (1.0) 1 (0.9) 2 (0.5)血中鉄減少 1 (1.0) 1 (0.2)心電図ST部分異常 1 (0.9) 1 (0.2)心拍数不整 1 (1.0) 1 (0.2)血中尿素増加 1 (1.0) 1 (0.2)妊娠反応陽性 1 (1.0) 1 (0.2)

2 (2.0) 1 (1.0) 3 (0.7)筋痙縮 1 (1.0) 1 (1.0) 2 (0.5)関節痛 1 (1.0) 1 (0.2)

1 (1.0) 1 (1.0) 1 (0.9) 3 (0.7)

肺の悪性新生物 1 (0.9) 1 (0.2)乳房の良性新生物 1 (1.0) 1 (0.2)腎細胞癌,病期不明 1 (1.0) 1 (0.2)

2 (2.0) 2 (2.0) 4 (4.0) 4 (4.0) 5 (4.7) 15 (3.7)浮動性めまい 1 (1.0) 1 (1.0) 2 (2.0) 3 (2.8) 7 (1.7)傾眠 1 (1.0) 1 (1.0) 1 (1.0) 2 (1.9) 4 (1.0)血管迷走神経性失神 1 (1.0) 1 (0.2)知覚過敏 1 (1.0) 1 (0.2)錯感覚 1 (1.0)記憶障害 1 (1.0) 1 (0.2)精神的機能障害 1 (1.0) 1 (0.2)片頭痛 1 (1.0) 1 (0.2)

1 (1.0) 2 (2.0) 5 (5.0) 3 (3.0) 4 (3.8) 14 (3.5)うつ病 2 (2.0) 2 (2.0) 4 (1.0)睡眠発作 1 (1.0) 2 (1.9) 3 (0.7)入眠および睡眠維持障害(高位語) 3 (3.0) 3 (0.7)不眠症 3 (3.0) 3 (0.7)不安 1 (1.0) 1 (1.0) 1 (0.9) 2 (0.5)激越 1 (1.0) 1 (0.2)知覚障害(高位語) 1 (0.9) 1 (0.2)幻覚 1 (0.9) 1 (0.2)悪夢 1 (1.0) 1 (0.2)ニコチン依存 1 (1.0) 1 (0.2)自殺念慮 1 (1.0) 1 (0.2)

プラセボ群ロチゴチン群

1.125 mg/日 2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日106例

基本語器官別大分類 100例 99例 100例

神経系障害

精神障害

筋骨格系および結合組織障害

臨床検査

全ロチゴチン群

404例

良性,悪性および詳細不明の新生物(嚢胞およびポリープを含む)

99例

2.7.6 個々の試験のまとめ

1334

Page 367: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP792 試験

表 2.7.6.5.5-16 投与中止に至った有害事象(SS, Randomized)(続き)

例数 (%) 例数 (%) 例数 (%) 例数 (%) 例数 (%) 例数 (%)1 (1.0) 1 (0.9) 2 (0.5)

頻尿 1 (0.9) 1 (0.2)血尿 1 (1.0) 1 (0.2)

1 (1.0) 1 (0.9) 2 (0.5)勃起不全 1 (0.9) 1 (0.2)月経障害 1 (1.0) 1 (0.2)

2 (2.0) 1 (1.0) 1 (0.9) 4 (1.0)労作性呼吸困難 1 (1.0) 1 (0.9) 2 (0.5)呼吸困難 1 (1.0) 1 (0.2)睡眠時無呼吸症候群 1 (1.0) 1 (0.2)

1 (1.0) 3 (3.0) 2 (1.9) 5 (1.2)発疹 2 (2.0) 2 (0.5)斑状丘疹状皮疹 1 (1.0) 1 (0.2)斑状皮疹 1 (1.0)多汗症 1 (0.9) 1 (0.2)そう痒症 1 (0.9) 1 (0.2)

1 (1.0) 1 (1.0) 2 (1.9) 3 (0.7)高血圧 1 (0.9) 1 (0.2)低血圧 1 (0.9) 1 (0.2)末梢血管障害 1 (1.0) 1 (0.2)表在性静脈炎 1 (1.0)

プラセボ群ロチゴチン群

1.125 mg/日 2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日106例

基本語器官別大分類 100例 99例 100例

血管障害

腎および尿路障害

生殖系および乳房障害

呼吸器,胸郭および縦隔障害

皮膚および皮下組織障害

全ロチゴチン群

404例99例

空欄は該当例数がゼロである。 事象名:MedDRA ver 9.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 9.1 を用いた) <資料番号 5.3.5.1-RLS05:Table 42.2 より抜粋>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1335

Page 368: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP792 試験

表 2.7.6.5.5-17 投与中止に至った有害事象が 2 件以上発現している被験者

被験者番号 投与中止に至った有害事象(基本語)

11004 浮動性めまい

低血圧

11011 口内乾燥

疲労

多汗症

回転性めまい

11902 激越

不安

12204 腹痛

浮動性めまい

呼吸困難

12307 疲労

傾眠

12707 不眠症

動悸

13408 不安

頻尿

13411 浮動性めまい

動悸

13509 悪心

斑状皮疹

傾眠

13615 うつ病

自殺念慮

13620 消化不良

悪心

嘔吐

14217 下痢

血管迷走神経性失神

14221 適用部位紅斑

適用部位そう痒感

14702 適用部位刺激感

片頭痛

14902 浮動性めまい

疲労

15104 傾眠

勃起不全

15608 適用部位紅斑

適用部位そう痒感

適用部位腫脹

16204 関節痛

知覚過敏

精神的機能障害

16210 浮動性めまい

悪心 <資料番号 5.3.5.3-RLS02:表 7-1 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1336

Page 369: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP794 試験

2.7.6.5.6 RLS 患者を対象とした周期性四肢運動指数を評価するプラセボ対照二重盲検比

較試験(外国人:SP794 試験,資料番号 5.3.5.1-RLS06,参考資料)

2.7.6.5.6.1 治験方法の概略

項目 内容

目的 RLS 患者を対象とし,終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)により測定した

周期性四肢運動指数[周期性四肢運動指数(PLMI);睡眠時周期性四肢

運動の発現回数(PLMs)を就床時間(TIB)で除した値]に基づいて,

ロチゴチンの有効性を検討する。

治験デザイン 多施設,二重盲検,無作為化,プラセボ対照 2 群並行群間,睡眠(sleep

lab)試験

対象 対象:RLS 患者

選択基準:

1) 本治験の参加に際し,文書による同意が得られた患者

2) 治験要件を遵守できる患者,治験期間中のプラセボ投与の可能性

に同意する患者

3) 治験薬を適切に使用できる患者

4) 18~75 歳の男女

5) 国際レストレスレッグス症候群研究会(IRLSSG)による以下の 4

項目の診断基準に基づき,特発性 RLS と診断された患者

a) 脚を動かしたいという強い欲求が存在し,また,多くの場合,

その欲求が不快な下肢の異常感覚に伴って生じる,あるいは異

常感覚が原因となって起こること

b) 脚を動かしたいという強い欲求や異常感覚が,安静にして,静

かに横になったり座ったりしている状態で始まる,あるいは増

悪すること

c) 脚を動かしたいという強い欲求や異常感覚が,歩いたり,脚を

のばすなどの運動によって,少なくとも運動を続けている間

は,完全にあるいは部分的に改善すること

d) 脚を動かしたいという強い欲求や異常感覚が,日中より夕方・

夜間に増強する,もしくは夕方・夜間のみに起こること

6) 過去に RLS の治療を受けた場合,ドパミン受容体作動薬に効果が

認められた,又はドパミン受容体作動薬による治療を受けたこと

がない患者

7) BMI が 18~35 kg/m2の患者

8) ベースラインの IRLS 合計スコアが 15 以上(中等度から高度)の

患者

9) ベースラインの CGI 重症度が 4 以上(中等度以上)の患者

2.7.6 個々の試験のまとめ

1337

Page 370: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP794 試験

項目 内容

10) ベースラインで,2 夜目の終夜睡眠ポリグラフ検査により PLMI

が 15 PLM/h 以上であると治験責任医師により判断された患者

除外基準:

1) 二次性 RLS 患者[腎不全(尿毒症),鉄欠乏性貧血,関節リウマ

チなど]

2) ドパミン D2 受容体拮抗薬,ブチロフェノン系薬剤,メトクロプラ

ミド,非定型抗精神病薬(オランザピンなど),三環系及び四環

系抗うつ薬,ミアンセリン,リチウム,H2 受容体遮断薬(シメチ

ジンなど)などの薬剤服用に伴う二次性 RLS 患者,又は,抗痙攣

薬,ベンゾジアゼピン系薬剤,バルビツール酸系睡眠薬,その他

の睡眠薬などの薬剤を中止したことによる二次性 RLS 患者

3) 終夜睡眠ポリグラフ検査により睡眠時無呼吸症候群(閉塞性睡眠

時無呼吸症候群を含む),ナルコレプシー,睡眠発作・突発的睡

眠,ミオクローヌスてんかんなどの睡眠障害が認められた患者,

又はその既往のある患者

4) 注意欠如・多動性障害,多発性神経障害,アカシジア,跛行,静

脈瘤,筋線維束収縮,下肢痛及び足趾の不随意運動,神経根障害

などの合併症がある患者

5) パーキンソン病,認知症,進行性核上性麻痺,多系統萎縮症,ハ

ンチントン舞踏病,筋萎縮性側索硬化症,アルツハイマー病など

の中枢神経系疾患の合併症がある患者

6) 精神病の既往のある患者

7) 過去 12 ヵ月以内に慢性アルコール中毒症,又は薬物乱用の既往の

ある患者

8) 身体症状又は精神症状のために,治験責任医師が被験者として不

適切と判断した患者

9) 臨床的に意味のある心機能異常又は不整脈(伝導系異常が疑われ

る疾患,第 2 度又は第 3 度房室ブロック,完全左脚又は右脚ブロ

ック,洞不全症候群,NYHA 心機能分類クラスⅢ又はクラスⅣの

うっ血性心不全,スクリーニング前 12 ヵ月以内の心筋梗塞)が認

められる患者

10) 臨床的に意味のある静脈又は動脈における末梢血管障害の患者

11) 腎機能障害(血清クレアチニン > 2.0 mg/dL)の患者

12) 肝機能障害[総ビリルビン > 2.0 mg/dL,又は ALT (GPT) /AST

(GOT)が基準値上限の 2 倍超)の患者]

13) スクリーニング前 12ヵ月以内に治療の必要な悪性新生物の既往の

2.7.6 個々の試験のまとめ

1338

Page 371: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP794 試験

項目 内容

ある患者

14) 神経遮断薬,睡眠薬,抗うつ薬,抗不安薬,抗痙攣薬,ブジピン,

ドパミン受容体拮抗性制吐剤(ドンペリドンを除く),オピオイ

ド系薬剤,ベンゾジアゼピン系薬剤,MAO 阻害剤,COMT 阻害剤,

鎮静作用のある抗ヒスタミン剤,精神刺激剤,アンフェタミン系

薬剤による治療を受けている患者(これらの薬剤による治療を受

けている患者には,ベースラインの少なくとも 7 日前からウォッ

シュアウト期間を設けた)

15) 妊娠中の患者,授乳中の患者,又は妊娠の可能性がある患者(不

妊手術を受けていない,閉経後 2 年経過していない,2 つ以上の避

妊法を組み合わせていないか遮断法を 1 つしかとっていない,性

的に禁欲的ではない)

16) 夜勤などのシフト制の仕事に従事する患者,病気以外の原因で夜

間の一定の睡眠時間の確保が困難な患者

17) 心電図の自動又は手動による再判読の結果,スクリーニング時の

QTc が 500 ms 以上,又はベースラインの平均 QTc が 500 ms 以上

の患者(15 分以上間隔をあけて 3 回測定した心電図からの平均値)

18) スクリーニング検査時又はベースラインで,5 分間の安静後に仰臥

位から立位に変換 1 分後又は 3 分後で,収縮期血圧に 20 mmHg 以

上の低下,又は拡張期血圧に 10 mmHg 以上の低下が認められる症

候性起立性低血圧,又はベースラインの仰臥位収縮期血圧が 105

mmHg 未満の患者

19) ベースラインから遡って 28日以内にドパミン受容体作動薬の投与

を受けた患者,又はベースラインから遡って 7 日以内に L-dopa の

投与を受けた患者

20) ドパミン受容体作動薬に対する不耐性の既往のある患者

21) 過去にロチゴチンの治験に参加したことがある患者

22) ベースラインから遡って 28日以内に他の治験に参加している患者

23) 粘着剤に対する明らかな皮膚過敏症の既往など,治験薬の成分に

対する過敏症,他の貼付剤に対する過敏症,又は未回復の接触性

皮膚炎がある患者

使用薬剤 1) 被験薬

ロチゴチン貼付剤 2.25 mg(5 cm2),4.5 mg(10 cm2

),6.75 mg(15 cm2)

2) 対照薬

ロチゴチン貼付剤と外見上識別できないプラセボ貼付剤

用量及び投与方法 治験スケジュールを表 2.7.6.5.6-1 に,投与スケジュールを表 2.7.6.5.6-2

に示した。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1339

Page 372: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP794 試験

項目 内容

ロチゴチン(又は該当するプラセボ)は 1 日 1 回(24 時間)投与した。

ロチゴチンは 2.25 mg/日(又は該当するプラセボ)から投与を開始し,1

週ごとに 2.25 mg(又は該当するプラセボ)ずつ,6.75 mg/日(又は該当

するプラセボ)を最大維持用量として被験者の至適用量aまで漸増した。

減量が必要な場合は,2.25 mg 単位で 1 回のみ減量することを許容した。

維持用量決定後,4 週間の用量維持期に移行した。用量維持期間中は用

量調整を許容しなかった。用量維持期終了後,7 日間の用量漸減期に移

行した。

用量の設定根拠 第Ⅱb 相の用量設定試験(SP709)において,ロチゴチンは 2.25 mg/日~

9.0 mg/日の単剤療法で,RLS 患者に対して有効であることが示された。

有効性及び安全性成績より,9.0 mg/日は 6.75 mg/日と比較して安全性の

リスクが増大する可能性があることから上限用量を 6.75 mg/日とした。

以上のことから,本治験における検討用量を 2.25 mg/日~6.75 mg/日とし

た。

投与期間 最大 8 週間:用量漸増期最大 3 週間,用量維持期 4 週間,用量漸減期 7

日間

症例数 計画時:無作為化例 60 例

解析時:無作為化例 67 例

症例数の設定根拠 治療効果比として 2,変動係数として 0.8 を仮定し,片側有意水準 0.025

の t 検定により,ロチゴチンのプラセボに対する優越性を検出力 90%で

示すためには,51 例(ロチゴチン 34 例,プラセボ 17 例)必要となる。

無作為化後の中止例を約 15%と仮定し,ロチゴチン群 40 例,プラセボ

群 20 例の計 60 例と設定した。

主な併用薬の規定 併用禁止薬:

• 神経遮断薬

• 睡眠薬

• 抗うつ薬

• 抗不安薬

• ベンゾジアゼピン系薬剤

• 抗痙攣薬

• L-dopa

• ブジピン

• ドパミン受容体作動薬

• オピオイド系薬剤

a 至適用量は,忍用できない副作用がない,又は RLS 症状が最も軽減した用量とした。増量によって臨床的改善

が期待でき,かつ忍容できない有害事象が認められないと治験責任医師が判断した場合,増量を続けた。増量

によって臨床的改善が期待できないと判断した場合は,その時点での用量を被験者の至適用量とした。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1340

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SP794 試験

項目 内容

• MAO 阻害剤

• COMT 阻害剤

• 鎮静作用のある抗ヒスタミン剤

• ドンペリドンを除く,ドパミン受容体拮抗性制吐剤(メトクロプ

ラミド,プロメタジンなど)

• 精神刺激薬(アンフェタミン系薬剤など)

評価項目

評価基準

有効性:

主要評価項目:

1) PLMI のベースラインから用量維持期終了時への変化量

副次的評価項目:

以下の項目のベースラインから用量維持期終了時への変化量

1) PLMSAI(覚醒を伴う周期性四肢運動指数;中途覚醒を伴う周期性

四肢運動数を睡眠時間で除した値

2) 睡眠効率(%;睡眠時間を TIB で除した値)

3) IRLS 合計スコア

4) CGI 重症度

5) MOS 睡眠尺度(Adequacy subscale)

その他の有効性評価項目:

1) PLMSI(PLMS / 睡眠時間)

2) PLMWI(覚醒中の周期性四肢運動数 / 全覚醒時間)

3) 睡眠段階における睡眠時間

4) CGI 改善度

5) CGI 治療効果

6) RLS-6

7) MOS 睡眠尺度(Adequacy subscale を除く)

8) 被験者による有効性評価

安全性及びその他の評価項目:

1) 有害事象

2) 臨床検査

3) バイタルサイン(起立性低血圧の評価を含む)

4) 身体的及び神経学的検査

5) 12 誘導心電図

6) ESS

7) 月経及び性機能

2.7.6 個々の試験のまとめ

1341

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SP794 試験

項目 内容

8) ASRS

9) SDS

10) PGI

11) CGI 副作用

薬物動態:

血漿中薬物濃度,見かけの吸収量

解析方法 有効性:

対数変換した用量維持期終了時の PLMI(主要評価項目)に対して,対

数変換したベースラインの PLMI を共変量,及び地域を因子とした共分

散分析(ANCOVA)を用いて,治療効果を求めた。片側有意水準 0.025

の t 検定により群間比較を行った。さらに,対数変換後の治療効果の最

小二乗平均値の差,両側 p 値及び 95%信頼区間を求めた。逆対数変換を

行い,各群の治療効果の最小二乗平均値及びロチゴチン群のプラセボ群

に対する治療効果比を求めた。

治験依頼者 SCHWARZ BIOSCIENCES, GmbH.

治験実施国

(又は地域)

スペイン,イタリア,ドイツ,オーストリア,フィンランドにおける 11

施設

治験実施期間 20 年 月 日~20 年 月 日

公表文献 Oertel WH, Benes H, Garcia-Borreguero D, Högl B, Poewe W, Montagna P, et

al. Rotigotine transdermal patch in moderate to severe idiopathic restless legs

syndrome: a randomized, placebo-controlled polysomnographic study. Sleep

Med 2010;11:848-56.

報告書の作成日 20 年 月 日

2.7.6 個々の試験のまとめ

1342

Page 375: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP794 試験

表 2.7.6.5.6-1 治験スケジュール

用量漸減期

Visit V1b V2 V3 V4 V5 V6 V7c V8日 −28~−1 1

ベースライン7

(+3)14

(+3)21

(+3)b14

(+3)b28

(+3)7

(+3)

同意取得 ○

患者背景 ○

選択基準 ○ ○f

無作為割付 ○

既往歴 ○g

併用薬 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

身体的検査 ○ ○ ○ ○

神経学的検査 ○ ○ ○ ○

月経/性機能 ○ ○ ○ ○

バイタルサインh ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

体重/身長i ○ ○ ○ ○

12誘導心電図 ○ ○j ○ ○ ○ ○ ○

血液学的,生化学的

及び尿検査k ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

内分泌学的検査 ○ ○ ○ ○

血漿中薬物濃度 ○ ○

貼付剤の回収(見かけの吸収量算出)

○ ○

終夜睡眠

ポリグラフ検査l ○f ○

IRLS ○f ○ ○ ○ ○ ○

RLS-6 ○ ○ ○ ○ ○ ○

CGI ○f ○ ○ ○ ○ ○

MOS ○ ○

ASRS ○ ○

SDS ○ ○

WPAI ○ ○

RLS-QoL ○ ○

ESS ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

PGI/被験者による有効性評価

粘着性評価 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

適用部位評価 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

有害事象 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

用量変更 ○ ○ ○m

治験薬剥離記録(交付)

○ ○ ○ ○ ○ ○

治験薬剥離記録(返却)

○ ○ ○ ○ ○ ○

IVRS ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○n

治験薬交付 ○ ○ ○ ○ ○ ○c

治験薬返却 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

後観察

(30 ± 3)d規定外

来院e投与前 治療期間

用量漸増期a 用量維持期

a 治験責任医師が,増量は被験者に対して有効である判断した場合,用量維持期開始日まで漸増する。 増量が有効でない,又は減量が必要であると判断した場合は,その時点での用量を至適用量とし,4 週間の用

量維持期を開始する(その時点で Visit 5 の評価項目を実施する)。 b Day −7 から Day 1 の間に Visit 1 の評価を実施しない。 Visit 5 はベースラインから 21(+ 3)日後,Visit 6 は Visit 5 から 14(+ 3)日後。 c 用量漸減期は全被験者が対象。用量維持期間中,ロチゴチン 2.25 mg/日又は 4.5 mg/日を投与されていた被験者

は,用量漸減期間中,2.25 mg/日を投与する。同じく,ロチゴチン 6.75 mg/日を投与されていた被験者は,用量

漸減期間の 1~4 日目に 4.5 mg/日を,5~7 日目に 2.25 mg/日を投与する。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1343

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SP794 試験

d 用量漸増期はベースラインから 21(+ 3)日間,用量維持期は 28 + 3 日間,用量漸減期は 7 日間,後観察期は

Visit 8 から 30 ± 3 日間。 後観察来院は,継続長期投与試験に参加しない被験者又は治験を中止した被験者が対象。 e 治験責任医師の判断により評価を実施。 f ベースラインに,治験責任医師により,IRLS スコア 15 以上(中等度から高度),CGI 重症度 4 以上(中等度),

PSG 検査に基づく PLMI15 PLM/h 以上の評価を受けていること。 g 合併症及び RLS の診断を含む。 h バイタルサインには仰臥位及び立位での血圧測定を含む。 ベースラインにおいて,20 分以上間隔をあけて 3 回,起立性バイタルサインを測定。 i 身長はスクリーニング時にのみ測定。 j 心電図は 15 分以上間隔をあけて 3 回測定。 被験者の平均 QTcB は 500 ms 以下(3 回測定した平均値)。 k 妊娠検査を含む。 l 終夜睡眠ポリグラフ(PSG)は,ベースライン及び Visit 7 の前に 2 夜連続実施。 早期に治験を中止した被験者には実施しない。 m 減量は,ロチゴチン 6.75 mg/日の投与を受けている被験者のみ。 n いずれの規定外来院時にも IVRS を実施する。 <資料番号 5.3.5.1-RLS06:Table 1>

表 2.7.6.5.6-2 ロチゴチン投与スケジュール

用量漸増期 用量維持期 用量漸減期 1 週 2 週 3 週 4~7 週 1~4 日 5~7 日

ロチゴチン群(mg/日) 2.25 4.5 6.75 6.75 4.5 2.25 用量漸増期において,被験者の至適用量まで漸増することとし,減量は 2.25 mg 単位で 1 回のみ許容された。 <資料番号 5.3.5.1-RLS06 より引用>

2.7.6.5.6.2 試験結果

(1) 被験者の内訳

被験者の内訳を図 2.7.6.5.6-1 に示した。本治験では 96 例の RLS 患者から同意が得られ,登録

された。このうち 67 例が無作為化され,治験薬が投与された。

治験薬投与例 67 例中,治験完了例(用量維持期完了例)は 61 例(91.0%)で,その内訳はプ

ラセボ群,ロチゴチン群でそれぞれ 20 例(95.2%)及び 41 例(89.1%)であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1344

Page 377: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP794 試験

同意取得例:96例

無作為化例: 67例 プラセボ群: 21例 ロチゴチン群: 46例

治験完了例: 61例 プラセボ群: 20例 ロチゴチン群: 41例

中止例: 6例 プラセボ群: 1例 ロチゴチン群: 5例

無作為化前中止例: 29例

<資料番号 5.3.5.1-RLS06:Table 2.1.1 より作成>

図 2.7.6.5.6-1 被験者の内訳

安全性解析対象集団(SS:Safety Set)は 1 回以上治験薬を投与された被験者 67 例(プラセボ

群 21 例,ロチゴチン群 46 例)が対象となった。最大解析対象集団(FAS:Full Analysis Set)は

1 回以上治験薬を投与され,投与後に 1 回以上有効な有効性評価項目のデータが得られた患者を

対象とした。SS から 1 例を除いた 66 例(プラセボ群 20 例,ロチゴチン群 46 例)が対象となっ

た。

中止例の内訳を表 2.7.6.5.6-3 に示した。治験薬の投与例 67 例中,中止例はプラセボ群で 1/21

例(4.8%),ロチゴチン群で 5/46 例(10.9%)であった。

表 2.7.6.5.6-3 中止例の内訳

プラセボ群 例数(%)

ロチゴチン群 例数(%)

全被験者 例数(%)

無作為化例 21 46 67 治験完了例

a 20 (95.2) 41 (89.1) 61 (91.0) 中止例

b 1 (4.8) 5 (10.9) 6 (9.0) 有害事象 1 (100) 2 (40.0) 3 (50.0) 効果不十分 0 1 (20.0) 1 (16.7) 主たる中止理由

c 同意撤回 0 2 (40.0) 2 (33.3)

* 中止例の詳細は中止例を分母とした割合を示す。 a 4 週間の用量維持期を完了した被験者 b 用量漸増期,維持期,漸減期,後観察期に中止した被験者数 c 主たる中止理由は被験者 1 例につき 1 つ <資料番号 5.3.5.1-RLS06:Table 2.1.1 より抜粋>

(2) 人口統計学的及び他の基準値の特性

FAS 66 例の人口統計学的及び他の基準値の特性を表 2.7.6.5.6-4 に示した。PLMI の平均値は,

プラセボ群で 45.3,ロチゴチン群で 59.4,IRLS 合計スコアの平均値はプラセボ群で 25.4,ロチ

2.7.6 個々の試験のまとめ

1345

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SP794 試験

ゴチン群で 26.3 であった。

表 2.7.6.5.6-4 人口統計学的及び他の基準値の特性(FAS)

プラセボ群 ロチゴチン群 全被験者 例数 20 46 66 年齢(歳) 平均 ± SD(範囲)

56.3 ± 9.8 (40 - 75)

60.8 ± 9.4 (40 - 75)

59.4 ± 9.7 (40 - 75)

性別 例数(%) 男性 女性

6 (30.0) 14 (70.0)

11 (23.9) 35 (76.1)

17 (25.8) 49 (74.2)

身長 (cm) 平均 ± SD(範囲)

166.5 ± 10.8 (151 - 193)

164.7 ± 8.5 (150 - 181)

165.2 ± 9.2 (150 - 193)

体重 (kg) 平均 ± SD(範囲)

70.4 ± 12.0 (48 - 98)

69.7 ± 11.3 (45 - 94)

69.9 ± 11.4 (45 - 98)

BMI (kg/m2) 平均 ± SD(範囲)

25.280 ± 2.738 (20.07 - 30.82)

25.660 ± 3.505 (18.73 - 33.79)

25.545 ± 3.275 (18.73 - 33.79)

罹病期間(年) 平均 ±SD(範囲)

3.1 ± 8.0 (0 - 36)

1.8 ± 2.9 (0 - 11)

2.2 ± 5.0 (0 - 36)

PLMI (1/h) 平均 ± SD(範囲)

45.3 ± 28.4 (11 - 105)

59.4 ± 29.5 (15 - 130)

55.1 ± 29.7 (11 - 130)

IRLS 合計スコア 平均 ± SD(範囲)

25.4 ± 6.3 (16 - 36)

26.3 ± 6.4 (15 - 37)

26.0 ± 6.3 (15 - 37)

SD = 標準偏差 <資料番号 5.3.5.1-RLS06:Table 4.3, Table 8.2, Table 10.1, Table 16.1.1 より作成>

(3) 維持用量の分布

維持用量の分布(SS)を表 2.7.6.5.6-5 に示した。本治験で設定された最大用量である 6.75 mg/

日で維持期に移行した症例の割合は,ロチゴチン群で 32.6%(15/46 例)であった。

表 2.7.6.5.6-5 維持用量の分布(SS)

維持用量a及び用量選択理由

プラセボ群 21 例

ロチゴチン群 46 例

2.25 mg/日 2 例 12 例 至適用量到達 - 7 (15.2) 有害事象による減量 1 (4.8) 4 (8.7) 用量漸増期に中止

b 1 (4.8) 1 (2.2) 4.5 mg/日 5 例 18 例 至適用量到達 4 (19.0) 14 (30.4) 有害事象による減量 1 (4.8) 3 (6.5) 用量漸増期に中止

b - 1 (2.2) 6.75 mg/日 14 例 16 例 最大維持用量到達 14 (66.7) 15 (32.6) 用量漸増期に中止

b - 1 (2.2)

a 維持用量は,用量維持期移行時の用量又は用量漸増期中止例では最終用量を維持用量と定義した。 b 有害事象による減量例は含まず。 <資料番号 5.3.5.1-RLS06:Table 25.1>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1346

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SP794 試験

2.7.6.5.6.3 有効性

(1) 主要評価項目

PLMI のベースラインから用量維持期終了時への変化量(FAS)を表 2.7.6.5.6-6 に示した。PLMI

の変化量(平均値 ± 標準偏差,以下同様)は,プラセボ群で−7.2 ± 22.6,ロチゴチン群で−43.7 ±

30.6 であった。

表 2.7.6.5.6-6 PLMI のベースラインから用量維持期終了時への変化量(FAS)

ベースライン 用量維持期終了時 変化量 例数 平均値 ± 標準偏差 幾何平均値 例数 平均値 ± 標準偏差 幾何平均値 平均値 ± 標準偏差

プラセボ群 20 45.3 ± 28.4 37.4 20 38.1 ± 35.1 27.1 −7.2 ± 22.6 ロチゴチン群 46 59.4 ± 29.5 51.8 41 14.8 ± 17.7 8.1 −43.7 ± 30.6 <資料番号 5.3.5.1-RLS06:Table 10.1 より抜粋>

用量維持期終了時における PLMI 変化量の治療効果比を表 2.7.6.5.6-7 に示した。PLMI のロチ

ゴチン群のプラセボ群に対する治療効果比は 4.25 であり,ロチゴチン群のプラセボ群に対する

優越性が示された(p < 0.0001)。

表 2.7.6.5.6-7 用量維持期終了時における PLMI 変化量の治療効果比(FAS)

例数 変化量 治療効果比 両側 p 値 95%信頼区間

プラセボ群 20 32.69 - - - ロチゴチン群 41 7.70 4.25 < 0.0001 2.48~7.28

地域を因子,ベースラインの PLMI の対数変換後の値を共変量とした ANCOVA により推定 <資料番号 5.3.5.1-RLS06:Table 10.1, Table 12 より作成>

用量維持期終了時における PLMI スコアが 15 未満及び 5 未満(正常レベル)の被験者につい

てレトロスペクティブに解析を行った(本治験の選択基準は PLMI スコアが 15 以上)。ロチゴ

チン群で PLMI スコアが 15 未満に減少したのは 68.3%(28/41 例),5 未満に減少したのは 39.0%

(16/41 例)であった。プラセボ群では PLMI スコアが 15 未満に減少したのは 20.0%(4/20 例)

で,5 未満に減少した被験者は認められなかった(資料番号 5.3.5.1-RLS06 Table 10.3 参照)。

(2) 副次的評価項目

(a) PLMSAI

PLMSAI のベースラインから用量維持期終了時への変化量(FAS)を表 2.7.6.5.6-8 に示した。

PLMSAI の変化量はプラセボ群で−1.55 ± 3.82,ロチゴチン群で−6.10 ± 6.69 であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1347

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SP794 試験

表 2.7.6.5.6-8 PLMSAI のベースラインから用量維持期終了時への変化量(FAS)

ベースライン 用量維持期終了時 変化量

例数 平均値 ± 標準偏差 例数 平均値 ± 標準偏差 平均値 ± 標準偏差 プラセボ群 20 6.50 ± 5.86 20 4.95 ± 5.74 −1.55 ± 3.82 ロチゴチン群 46 9.22 ± 6.79 41 2.47 ± 3.71 −6.10 ± 6.69 <資料番号 5.3.5.1-RLS06:Table 13.1 より抜粋>

PLMSAI のベースラインから用量維持期終了時への変化量の差(FAS)を表 2.7.6.5.6-9 に示

した。用量維持期終了時の PLMSAI の変化量は,プラセボ群で−2.51,ロチゴチン群で−5.63 で

あった。ロチゴチン群のプラセボ群に対する差は−3.12(p = 0.0072)であった。

表 2.7.6.5.6-9 PLMSAI のベースラインから用量維持期終了時への変化量の差

(FAS)

例数 変化量 ロチゴチン群-プラセボ群 両側 p 値 95%信頼区間

プラセボ群 20 −2.51 - - - ロチゴチン群 41 −5.63 −3.12 0.0072 −5.36~−0.88 ベースラインを共変量とした ANCOVA により推定 <資料番号 5.3.5.1-RLS06:Table 13.2>

PLMSAI スコアが臨床的に正常レベルの 2 以下に減少したものを有効例とした有効率は,プ

ラセボ群で 25.0%,ロチゴチン群で 73.2%であった(資料番号 5.3.5.1-RLS06 Table 13.3 参照)。

(b) 睡眠効率

睡眠効率のベースラインから用量維持期終了時への変化量(FAS)を表 2.7.6.5.6-10 に示した。

睡眠効率の変化量はプラセボ群で−0.07 ± 12.20%,ロチゴチン群で 3.64 ± 13.91%であった。

表 2.7.6.5.6-10 睡眠効率のベースラインから用量維持期終了時への変化量(FAS)

ベースライン 用量維持期終了時 変化量

例数 平均値 ± 標準偏差 例数 平均値 ± 標準偏差 平均値 ± 標準偏差 プラセボ群 20 77.31 ± 12.18 20 77.24 ± 13.84 −0.07 ± 12.20 ロチゴチン群 46 73.97 ± 17.83 41 79.00 ± 12.86 3.64 ± 13.91 単位:% <資料番号 5.3.5.1-RLS06:Table 14.1 より抜粋>

睡眠効率のベースラインから用量維持期終了時への変化量の差(FAS)を表 2.7.6.5.6-11 に示

した。用量維持期終了時の睡眠効率の変化量は,プラセボ群で 0.60,ロチゴチン群で 3.31 であ

った。ロチゴチン群のプラセボ群に対する差は 2.72(p = 0.3618)であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1348

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SP794 試験

表 2.7.6.5.6-11 睡眠効率のベースラインから用量維持期終了時への変化量の差

(FAS)

例数 変化量 ロチゴチン群-プラセボ群 両側 p 値 95%信頼区間 プラセボ群 20 0.60 - - - ロチゴチン群 41 3.31 2.72 0.3618 −3.20~8.63 単位:% ベースラインを共変量とした ANCOVA により推定 <資料番号 5.3.5.1-RLS06:Table 14.2>

(c) IRLS 合計スコア

IRLS 合計スコアのベースラインから用量維持期終了時への変化量(FAS,LOCF)を表

2.7.6.5.6-12 に示した。IRLS 合計スコアの変化量はプラセボ群で−9.9 ± 9.9,ロチゴチン群で−16.5

± 9.3 であった。

表 2.7.6.5.6-12 IRLS合計スコアのベースラインから用量維持期終了時への変化量

(FAS,LOCF)

ベースライン 用量維持期終了時 変化量

例数 平均値 ± 標準偏差 例数 平均値 ± 標準偏差 平均値 ± 標準偏差 プラセボ群 20 25.4 ± 6.3 20 15.5 ± 8.3 −9.9 ± 9.9 ロチゴチン群 46 26.3 ± 6.4 46 9.7 ± 9.1 −16.5 ± 9.3 <資料番号 5.3.5.1-RLS06:Table 16.1.1 より抜粋>

IRLS 合計スコアのベースラインから用量維持期終了時への変化量の差(FAS,LOCF)を表

2.7.6.5.6-13 に示した。用量維持期終了時の IRLS 合計スコアの変化量は,プラセボ群で−10.29,

ロチゴチン群で−16.38 であった。ロチゴチン群のプラセボ群に対する差は−6.09(p = 0.0107)

であった。

表 2.7.6.5.6-13 IRLS合計スコアのベースラインから用量維持期終了時への変化量

の差(FAS,LOCF)

例数 変化量 ロチゴチン群-プラセボ群 両側 p 値 95%信頼区間 プラセボ群 20 −10.29 - - - ロチゴチン群 46 −16.38 −6.09 0.0107 −10.71~−1.47ベースラインを共変量とした ANCOVA により推定 <資料番号 5.3.5.1-RLS06:Table 16.2>

IRLS 合計スコアの変化率(ベースラインに対する用量維持期終了時における変化量の割合)

の 50%有効率(変化率が 50%以上の減少であった症例の割合)は,プラセボ群で 35.0%,ロチ

ゴチン群で 73.9%であった。

用量維持期終了時の IRLS 合計スコアの寛解率(IRLS 合計スコアが 10 以下及び 0 の症例を寛

解例とした被験者の割合)は,プラセボ群で 35.0%及び 0%,ロチゴチン群で 65.2%及び 26.1%

であった(資料番号 5.3.5.1-RLS06 Table 16.3 参照)。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1349

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SP794 試験

(d) CGI 重症度

CGI 重症度スコアのベースラインから用量維持期終了時への変化量(FAS,LOCF)を表

2.7.6.5.6-14 に示した。CGI 重症度スコアの変化量はプラセボ群で−1.7 ± 1.5,ロチゴチン群で−2.7

± 1.4 であった。

表 2.7.6.5.6-14 CGI 重症度スコアのベースラインから用量維持期終了時への変化

量(FAS, LOCF)

ベースライン 用量維持期終了時 変化量

例数 平均値± 標準偏差 例数 平均値 ± 標準偏差 平均値 ± 標準偏差 プラセボ群 20 4.8 ± 0.8 20 3.1 ± 1.6 −1.7 ± 1.5 ロチゴチン群 46 5.0 ± 0.9 46 2.3 ± 1.2 −2.7 ± 1.4 <資料番号 5.3.5.1-RLS06:Table 17.1.1 より抜粋>

CGI 重症度スコアのベースラインから用量維持期終了時への変化量の差(FAS,LOCF)を表

2.7.6.5.6-15 に示した。用量維持期終了時の CGI 重症度の変化量は,プラセボ群で−1.79,ロチゴ

チン群で−2.68 であった。ロチゴチン群のプラセボ群に対する差は−0.89(p = 0.0168)であった。

表 2.7.6.5.6-15 CGI 重症度スコアのベースラインから用量維持期終了時への変化

量の差(FAS,LOCF)

例数 変化量 ロチゴチン群-プラセボ群 両側 p 値 95%信頼区間

プラセボ群 20 −1.79 - - - ロチゴチン群 46 −2.68 −0.89 0.0168 −1.62~−0.17ベースラインを共変量とした ANCOVA により推定 <資料番号 5.3.5.1-RLS06:Table 17.2>

用量維持期終了時,CGI 重症度スコアに 50%以上の減少が認められた症例を CGI 重症度にお

ける有効例と定義した。

用量維持期終了時,プラセボ群の 8 例(40.0%),ロチゴチン群の 30 例(65.2%)が CGI 有

効例であった(資料番号 5.3.5.1-RLS06 Table 17.3 参照)。

(e) MOS 睡眠尺度(Adequacy Subscale)

MOS 睡眠尺度のベースラインから用量維持期終了時への変化量(FAS)を表 2.7.6.5.6-16 に

示した。MOS 睡眠尺度の変化量はプラセボ群 16.0 ± 33.8,ロチゴチン群 15.1 ± 35.1 であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1350

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SP794 試験

表 2.7.6.5.6-16 MOS 睡眠尺度のベースラインから用量維持期終了時への変化量

(FAS)

ベースライン 用量維持期終了時 変化量

例数 平均値 ± 標準偏差 例数 平均値 ± 標準偏差 平均値 ± 標準偏差 プラセボ群 20 38.5 ± 28.7 20 54.5 ± 32.4 16.0 ± 33.8 ロチゴチン群 46 37.2 ± 31.0 43 54.4 ± 27.9 15.1 ± 35.1 <資料番号 5.3.5.1-RLS06:Table 20.1 より抜粋>

MOS 睡眠尺度のベースラインから用量維持期終了時への変化量の差(FAS)を表 2.7.6.5.6-17

に示した。用量維持期終了時の MOS 睡眠尺度の変化量は,プラセボ群で 15.62,ロチゴチン群

で 15.29 と両群で同様であった。ロチゴチン群のプラセボ群に対する差は−0.33(p = 0.9653)で

あった。

表 2.7.6.5.6-17 MOS睡眠尺度のベースラインから用量維持期終了時への変化量の

差(FAS)

例数 変化量 ロチゴチン群-プラセボ群 両側 p 値 95%信頼区間

プラセボ群 20 15.62 - - - ロチゴチン群 43 15.29 −0.33 0.9653 −15.51~14.85ベースラインを共変量とした ANCOVA により推定 <資料番号 5.3.5.1-RLS06:Table 20.2>

2.7.6.5.6.4 その他の有効性評価項目

(1) PLMSI 及び PLMWI

PLMSI 及び PLMWI のベースラインから用量維持期終了時への変化量を表 2.7.6.5.6-18 に示し

た。ロチゴチン群で PLMSI 及び PLMWI の顕著な改善が認められた。PLMSI の改善により,ロ

チゴチン群での睡眠時間中の周期性四肢運動の減少が示され,PLMWI の改善により,ロチゴチ

ン群での覚醒時の周期性四肢運動の減少が示された。PLMSI 及び PLMWI の結果は,主要評価項

目である PLMI の結果とも一致していた。なお,PLMI の算出及び解析には,PLMSI 及び PLMWI

を考慮した。

プラセボ群でも PLMSI 及び PLMWI で若干の改善がみられたが,プラセボ効果によるものと

考えられた。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1351

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SP794 試験

表 2.7.6.5.6-18 PLMSI 及び PLMWI のベースラインから用量維持期終了時への変

化量(FAS)

ベースライン 用量維持期終了時 変化量

例数 平均値 ± 標準偏差 例数 平均値 ± 標準偏差 平均値 ± 標準偏差 PLMSI プラセボ群 20 40.00 ± 31.65 20 35.94 ± 44.69 −4.06 ± 31.40 ロチゴチン群 41 50.69 ± 28.35 41 10.87 ± 16.04 −39.8 ± 27.49 PLMWI プラセボ群 20 61.63 ± 34.84 20 52.86 ± 32.02 −8.76 ± 33.78 ロチゴチン群 41 80.75 ± 48.54 41 29.63 ± 30.56 −51.1 ± 48.14 <資料番号 5.3.5.1-RLS06:Table 15.1 より抜粋>

(2) 睡眠段階における睡眠時間

睡眠段階における睡眠時間のベースラインから用量維持期終了時への変化量を表 2.7.6.5.6-19

に示した。総睡眠時間,各段階での睡眠時間及び睡眠潜時は,ベースラインで同程度であった。

睡眠段階 2 の総時間は,プラセボ群では 0.01 時間減少したが,ロチゴチン群では 0.42 時間増

加した。総睡眠時間は,プラセボ群では増加しなかったが,ロチゴチン群では 17 分(0.28 時間)

増加した。

表 2.7.6.5.6-19 睡眠段階における睡眠時間のベースラインから用量維持期終了時

への変化量(FAS)

変化量

例数 平均値 ± 標準偏差 例数 平均値 ± 標準偏差 平均値 ± 標準偏差

総睡眠時間(h)

プラセボ群 20 6.16 ± 0.95 20 6.17 ± 1.10 0.01 ± 0.97ロチゴチン群 41 6.01 ± 1.36 41 6.29 ± 1.06 0.28 ± 1.13睡眠段階1の総時間(h)プラセボ群 20 0.51 ± 0.26 20 0.43 ± 0.18 −0.08 ± 0.29ロチゴチン群 41 0.44 ± 0.21 41 0.52 ± 0.28 0.09 ± 0.35睡眠段階2の総時間(h)プラセボ群 20 3.80 ± 0.75 20 3.79 ± 0.75 −0.01 ± 0.67ロチゴチン群 41 3.78 ± 1.01 41 4.20 ± 0.97 0.42 ± 1.04睡眠段階3/4の総時間(h)プラセボ群 20 0.88 ± 0.41 20 0.80 ± 0.46 −0.08 ± 0.50ロチゴチン群 41 0.68 ± 0.38 41 0.55 ± 0.31 −0.13 ± 0.33総REM睡眠時間(h)プラセボ群 20 0.97 ± 0.38 20 1.14 ± 0.46 0.18 ± 0.53ロチゴチン群 41 1.10 ± 0.43 41 1.02 ± 0.41 −0.08 ± 0.50睡眠潜時(h)プラセボ群 20 0.46 ± 0.39 20 0.31 ± 0.25 −0.16 ± 0.39ロチゴチン群 41 0.55 ± 0.76 41 0.46 ± 0.62 −0.09 ± 0.63

ベースライン 用量維持期終了時

<資料番号 5.3.5.1-RLS06:Table 15.1 より抜粋>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1352

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SP794 試験

2.7.6.5.6.5 安全性

(1) 治験薬の投与状況

治験薬の平均投与期間は,プラセボ群で 54.9 日,ロチゴチン群で 49.2 日であった(資料番号

5.3.5.1-RLS06 Table 29.2 参照)。

(2) 有害事象

投与期間中及び後観察期間中に発現した有害事象及び副作用を表 2.7.6.5.6-21 に示した。有害

事象の発現率は,プラセボ群で 57.1%(12/21 例),ロチゴチン群で 73.9%(34/46 例)であった。

ロチゴチン群で発現率 5%以上の有害事象は,悪心(21.7%),頭痛(19.6%),適用および滴下

投与部位反応(高位語,17.4%),傾眠(13.0%),適用部位そう痒感(8.7%),無力症(高位

語,8.7%),疲労(8.7%),鼻咽頭炎(8.7%),便秘(6.5%),適用部位紅斑(6.5%),浮動

性めまい(6.5%),入眠および睡眠維持障害(高位語,6.5%),不眠症(6.5%)であった。 プラセボ群に比較してロチゴチン群で発現率が 5%以上高かった有害事象は,悪心(プラセボ

群で 4.8%,ロチゴチン群で 21.7%,以後同様の記載順),便秘(0%,6.5%),適用および滴下

投与部位反応(高位語,4.8%,17.4%),適用部位そう痒感(0%,8.7%),鼻咽頭炎(0%,8.7%),

浮動性めまい(0%,6.5%),入眠および睡眠維持障害(高位語,0%,6.5%),不眠症(0%,

6.5%)であった。

副作用の発現率は,プラセボ群で 42.9%(9/21 例),ロチゴチン群で 63.0%(29/46 例)であ

った。ロチゴチン群で発現率 5%以上の副作用は,悪心(21.7%),適用および滴下投与部位反

応(高位語,17.4%),頭痛(17.4%),傾眠(10.9%),適用部位そう痒感(8.7%),無力症(高

位語,8.7%),疲労(8.7%),便秘(6.5%),適用部位紅斑(6.5%),浮動性めまい(6.5%),

入眠および睡眠維持障害(高位語,6.5%),不眠症(6.5%)であった。

プラセボ群に比較してロチゴチン群で発現率が 5%以上高かった副作用は,悪心(プラセボ群

で 4.8%,ロチゴチン群で 21.7%,以後同様の記載順),便秘(0%,6.5%),適用および滴下投

与部位反応(高位語,4.8%,17.4%),適用部位そう痒感(0%,8.7%),浮動性めまい(0%,

6.5%),入眠および睡眠維持障害(高位語,0%,6.5%),不眠症(0%,6.5%)であった。

(3) 重症度別有害事象

有害事象の重症度別発現率は,軽度がプラセボ群及びロチゴチン群でそれぞれ 47.6%及び

54.3%,中等度がそれぞれ 33.3%及び 43.5%,高度がそれぞれ 4.8%及び 2.2%であった。ロチゴチ

ン群で認められた高度の有害事象は,右脚ブロック1例1件のみであった(資料番号5.3.5.1-RLS06

Table 32 参照)。

(4) 重篤な有害事象

本治験期間中,死亡例は認められなかった。重篤な有害事象を表 2.7.6.5.6-22 に示した。重篤

な有害事象は,ロチゴチン群で後観察期に骨関節炎が 1 例 1 件認められた。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1353

Page 386: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP794 試験

(5) 投与中止に至った有害事象

投与中止に至った有害事象を表 2.7.6.5.6-23 に示した。投与中止に至った有害事象は,プラセ

ボ群で 1 例 3 件,ロチゴチン群で 2 例 2 件認められ,重篤と判定された事象はなかった。

(6) 注目すべき有害事象

(a) 適用部位反応

適用部位反応は軽度又は中等度で,高度の事象は認められなかった。投与中止に至った適用部

位反応は認められなかった。

(b) 睡眠発作

睡眠発作,又は突発的睡眠に分類される有害事象は認められなかった。

(c) 不整脈

不整脈に関連する有害事象として,MedDRA 高位グループ用語である不整脈及び心障害徴候

および症状,並びに MedDRA 高位語である ECG 検査,心拍数および脈拍検査に含まれる有害事

象について検討した。また,心臓死,心突然死及び突然死として報告されている有害事象につい

ても検討した。

ロチゴチン群では不整脈に関連する有害事象が 4 例 5 件認められ,そのうち 2 例 2 件(血圧上

昇及び右脚ブロック)が投与中止に至った有害事象であった(資料番号 5.3.5.1-RLS06 102 頁の

Table, 表 2.7.6.5.6-23 参照)。

(d) 起立性低血圧

本治験期間中,起立性低血圧に関連する有害事象は認められなかった。

(e) 幻覚

本治験期間中,幻覚は認められなかった。

(7) 臨床検査値

血液学的検査,生化学的検査,内分泌学的検査及び尿検査のいずれにおいても,各検査値の平

均値では,ベースラインと比較して臨床的に意味のある変化は認められなかった。

ベースラインに正常値であった臨床検査値のほとんどは,用量維持期終了時も正常値のままで

あり,治験薬投与期間中に臨床的に意味のある低値又は高値は認められなかった。

治験薬投与期間中に,臨床的に意味のある変動として,重炭酸イオン,ALT (GPT)及び AST

(GOT)高値,グルコース低値を認めた。

有害事象と判定された臨床検査値異常を表 2.7.6.5.6-20 に示した。有害事象と判定されたすべ

ての臨床検査値異常は,軽度又は中等度であった。これら 5 例 6 件の臨床検査値異常のうち,3

例 3 件が治験薬との因果関係を“Possible”又は“Highly probable”と判定された。重篤な有害事象と

2.7.6 個々の試験のまとめ

1354

Page 387: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP794 試験

判定された臨床検査値異常はなかった。

表 2.7.6.5.6-20 有害事象と判定された臨床検査値異常(SS)

被験者番号

年齢性別

有害事象名(報告用語)

発現時用量

(mg/日)

重篤/非重篤

中止の有無

重症度 因果関係 転帰

18163 43女性

肝酵素上昇 0 非重篤 中止せず 軽度 Possible Resolved

10164 47女性

肝酵素上昇GGT増加

2.252.25

非重篤非重篤

中止せず中止せず

中等度軽度

PossibleUnlikely

ResolvedNot resolved

10267 62女性

鉄欠乏 2.25 非重篤 中止せず 軽度 Highly probably Not resolved

18666 64男性

鉄欠乏 2.25 非重篤 中止せず 中等度 Not related Not resolved

18865 66女性

血尿 2.25 非重篤 中止せず 軽度 Unlikely Resolved

ロチゴチン群

プラセボ群

<資料番号 5.3.5.1-RLS06:108 頁の Table, Table 40 より作成>

(8) バイタルサイン

体重,脈拍数,収縮期及び拡張期血圧について,各検査値の平均値ではベースラインと比較し

て臨床的に意味のある変動は認められなかった。

ロチゴチン群において,起立性低血圧基準bに合致した被験者は認められなかった。

(9) 12 誘導心電図

投与開始後,QTcB 及び QTcF が 500 ms 以上を示した被験者は認められなかった。また,投与

開始後,QTcB 及び QTcF の変化量がベースラインと比較して 60 ms 以上の増加を示した被験者

も認められなかった。

2.7.6.5.6.6 結果の要約

• 主要評価項目である,ベースラインから用量維持期終了時への PLMI の変化量は,プラセ

ボ群で−7.2 ± 22.6,ロチゴチン群で−43.7 ± 30.6 であった。ロチゴチン群のプラセボ群に対

する治療効果比は 4.25 倍であり,プラセボ群に対する優越性が示された(p < 0.0001)。

• 副次的評価項目であるベースラインから用量維持期終了時への IRLS 合計スコアの変化量

において,プラセボ群とロチゴチン群の治療効果差は−6.09(p = 0.0107)であった。

• 有害事象の発現率は,プラセボ群で 57.1%(12/21 例),ロチゴチン群で 73.9%(34/46 例)

であった。ロチゴチン群で発現率 5%以上の有害事象は,悪心,頭痛,適用および滴下投与

部位反応(高位語),傾眠,適用部位そう痒感,無力症(高位語),疲労,鼻咽頭炎,便

秘,適用部位紅斑,浮動性めまい,入眠および睡眠維持障害(高位語),不眠症であった。

副作用の発現率は,プラセボ群で 42.9%(9/21 例),ロチゴチン群で 63.0%(29/46 例)で

あった。

b 仰臥位から立位へ変換 1 分後又は 3 分後で,収縮期血圧に 20 mmHg 以上又は拡張期血圧に 10 mmHg 以上の低

下がみられる。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1355

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SP794 試験

• 本治験期間中,死亡例は認められなかった。重篤な有害事象は,ロチゴチン群で後観察期

に骨関節炎が 1 例 1 件認められた。

• 投与中止に至った有害事象は,プラセボ群で 1 例 3 件,ロチゴチン群で 2 例 2 件認められ,

重篤と判定された事象はなかった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1356

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SP794 試験

2.7.6.5.6.7 付録

表 2.7.6.5.6-21 投与期間中及び後観察期間中に発現した有害事象及び副作用(SS)

器官別大分類基本語

全事象 12 57.1 34 73.9 9 42.9 29 63.0心臓障害 1 4.8 4 8.7

左脚ブロック 1 2.2右脚ブロック 1 2.2第一度房室ブロック 1 4.8高血圧性心筋障害 1 2.2心室肥大 1 2.2発作性頻脈 1 2.2

内分泌障害 1 2.2甲状腺機能低下症 1 2.2

眼障害 2 4.3 2 4.3霧視 1 2.2 1 2.2視覚障害 1 2.2 1 2.2

胃腸障害 3 14.3 16 34.8 3 14.3 14 30.4悪心 1 4.8 10 21.7 1 4.8 10 21.7嘔吐 1 4.8 1 4.8便秘 3 6.5 3 6.5口内乾燥 1 4.8 2 4.3 1 4.8 1 2.2膵炎 1 2.2消化不良 1 2.2 1 2.2鼓腸 1 2.2 1 2.2腹痛 1 2.2腹部不快感 1 4.8 1 2.2 1 4.8 1 2.2胃腸障害 1 2.2下痢 1 4.8 1 4.8

全身障害および投与局所様態 3 14.3 11 23.9 3 14.3 11 23.9適用および滴下投与部位反応(高位語) 1 4.8 8 17.4 1 4.8 8 17.4適用部位そう痒感 4 8.7 4 8.7適用部位紅斑 1 4.8 3 6.5 1 4.8 3 6.5適用部位反応 2 4.3 2 4.3適用部位湿疹 1 2.2 1 2.2適用部位発疹 1 2.2 1 2.2無力症(高位語) 2 9.5 4 8.7 2 9.5 4 8.7疲労 2 9.5 4 8.7 2 9.5 4 8.7発熱 1 2.2

免疫系障害 1 4.8 1 2.2 1 2.2節足動物咬傷アレルギー 1 2.2 1 2.2季節性アレルギー 1 4.8

感染症および寄生虫症 1 4.8 5 10.9鼻咽頭炎 4 8.7鼻炎 1 4.8インフルエンザ 1 2.2

傷害,中毒および処置合併症 2 9.5関節損傷 1 4.8筋損傷 1 4.8

臨床検査 1 4.8 2 4.3 1 4.8 2 4.3血圧上昇 1 2.2 1 2.2肝酵素上昇 1 4.8 1 2.2 1 4.8 1 2.2γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加 1 2.2

代謝および栄養障害 3 6.5 2 4.3鉄欠乏 2 4.3 1 2.2食欲不振 1 2.2 1 2.2

発現例数

%発現例数

% 発現例数

%発現例数

%

関連性が否定できない有害事象プラセボ(n=21)

ロチゴチン(n=46)

有害事象ロチゴチン(n=46)

プラセボ(n=21)

2.7.6 個々の試験のまとめ

1357

Page 390: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP794 試験

表 2.7.6.5.6-21 投与期間中及び後観察期間中に発現した有害事象及び副作用(SS)(続き)

器官別大分類基本語

筋骨格系および結合組織障害 2 9.5 5 10.9 1 2.2頚部痛 1 2.2筋骨格硬直 1 2.2 1 2.2四肢痛 1 2.2 1 2.2背部痛 1 4.8 1 2.2殿部痛 1 4.8骨減少症 1 2.2骨関節炎 1 2.2

神経系障害 5 23.8 16 34.8 4 19.0 13 28.3頭痛 4 19.0 9 19.6 3 14.3 8 17.4傾眠 2 9.5 6 13.0 2 9.5 5 10.9浮動性めまい 3 6.5 3 6.5錯感覚 1 2.2 1 2.2神経痛 1 2.2

精神障害 5 10.9 5 10.9入眠および睡眠維持障害(高位語) 3 6.5 3 6.5不眠症 3 6.5 3 6.5リビドー亢進 2 4.3 2 4.3

腎および尿路障害 1 2.2血尿 1 2.2

生殖系および乳房障害 2 4.3 1 2.2勃起不全 1 2.2月経障害 1 2.2 1 2.2

呼吸器,胸郭および縦隔障害 1 4.8 1 2.2 1 4.8アレルギー性鼻炎 1 2.2咳嗽 1 4.8 1 4.8

皮膚および皮下組織障害 3 6.5 3 6.5皮膚反応 1 2.2 1 2.2そう痒症 1 2.2 1 2.2紅斑 1 2.2 1 2.2

外科および内科処置 1 2.2抜歯 1 2.2

血管障害 1 4.8 4 8.7 1 4.8 1 2.2高血圧 1 2.2静脈瘤 1 2.2ほてり 1 4.8 1 2.2 1 4.8 1 2.2大動脈障害 1 2.2

発現例数

%発現例数

% 発現例数

%発現例数

%

関連性が否定できない有害事象プラセボ(n=21)

ロチゴチン(n=46)

有害事象ロチゴチン(n=46)

プラセボ(n=21)

空欄は該当例数がゼロである。 事象名:MedDRA ver 9.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 9.1 を用いた) 後観察期に発現した副作用は含まれず。 因果関係の判定基準:治験薬との関連性を"not related", "unlikely", "possible", "probable", "highly probable", "not

assessable"の 6 分類で判定した。 "highly probable", "probable", "possible", "not assessable"と判定されたもの及び判定の無かったものを「関連性が否

定できない有害事象」とした。 <資料番号 5.3.5.1-RLS06:Table 31.1, Table 34 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1358

Page 391: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP794 試験

表 2.7.6.5.6-22 重篤な有害事象(SS)

被験者番号

投与群性別年齢(歳)

有害事象名(基本語)

発現時用量

(mg/日)

投与後発現日(日)

持続期間

(日)重症度 措置 転帰 因果関係

18063 ロチゴチン女性

70 骨関節炎 +6 9 中等度 NA Recovered/Resolved Not related 事象名:MedDRA ver 9.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 9.1 を用いた) 有害事象発現日は,投与開始日を 1 日目として起算。 +の付いた数字は投与終了後の日数を示す。 NA:not applicable <資料番号 5.3.5.1-RLS06:Listing 7.2 より抜粋>

表 2.7.6.5.6-23 投与中止に至った有害事象(SS)

被験者番号

投与群性別年齢(歳)

有害事象名(基本語)

発現時用量

(mg/日)

投与後発現日(日)

持続期間

(日)重症度 措置 転帰 因果関係

17061 プラセボ男性35 嘔吐 0.00 1 3 中等度 Drug withdrawn Recovered/Resolved Probable

腹部不快感 0.00 1 6 中等度 Drug withdrawn Recovered/Resolved Probable

悪心 0.00 1 6 高度 Drug withdrawn Recovered/Resolved Probable

16067 ロチゴチン女性74 血圧上昇 4.5 10 5 中等度 Drug withdrawn Recovered/Resolved Probable

18667 ロチゴチン女性71 右脚ブロック 2.25 1 高度 Drug withdrawn Not Recovered/Not Resolved Not related

事象名:MedDRA ver 9.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 9.1 を用いた) 有害事象発現日は,投与開始日を 1 日目として起算。 <資料番号 5.3.5.1-RLS06:Listing 7.3 より抜粋>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1359

Page 392: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 004 試験

2.7.6.5.7 RLS 患者を対象とした 243- -003 試験からの継続長期投与試験(日本人:

243- -004 試験,資料番号 5.3.5.2-RLS01,評価資料)

2.7.6.5.7.1 治験方法の概略

項目 内容

目的 RLS 患者を対象として,ロチゴチン 2.25~6.75 mg の用量における 1 日 1

回経皮長期投与時(治験薬投与期間最大 53 週間)の安全性を多施設共同

非盲検非対照試験により検討する。また,RLS の長期治療において問題

となる augmentation について探索的に検討する。

治験デザイン 多施設,非盲検,非対照試験

対象 対象:特発性 RLS 患者(Idiopathic Restless Legs Syndrome)

選択基準:

• 243- -003 試験の後観察を完了した患者

除外基準:

1) 243- 003 試験を中止した患者

2) 243- 003 試験において治験薬との関連性が否定できない重篤な

有害事象が発現した患者

3) 243- 003 試験において発現した治験薬との関連性のない重篤な

有害事象が,投与開始前検査において継続している患者

4) 243- 003 試験において継続的に幻覚,妄想が認められた患者

5) 投与開始前検査において錯乱,興奮,せん妄,異常行動などの精神

症状を有する患者

6) 投与開始時に起立性低血圧の症状が認められる患者又は投与開始

前検査において収縮期血圧が 100 mmHg 以下の場合で,起立性低血

圧の評価により収縮期血圧の臥位から立位の低下が 30 mmHg 以上

認められた患者

7) 243- -003 試験においててんかん発作及び痙攣などが認められた

患者

8) 投与開始前検査において重篤な心電図異常がある患者

9) 投与開始前検査において QTc 間隔が 500 ms 以上の数値が確認され

た場合又は 243- 003試験の治験薬投与前値との差が 60 ms以上認

められ且つ女性 470 ms,男性 450 ms を超える数値が観察された患

10) 243- -003 試験の用量漸減期終了時検査において K が 3.5 mEq/L 未

満の患者

11) 243- -003 試験の用量漸減期終了時検査において総ビリルビンが

3.0 mg/dL 以上,又は AST(GOT),ALT(GPT)が臨床検査測定

機関における基準値の 2.5 倍以上(又は 100 IU/L 以上)の患者

2.7.6 個々の試験のまとめ

1360

Page 393: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 004 試験

12) 243- 003 試験の用量漸減期終了時検査において BUN が 30 mg/dL

以上又はクレアチニンが 2.0 mg/dL 以上の患者

13) 治験期間中に妊娠を希望している患者

14) その他,治験責任医師が対象として不適切と判断した患者

使用薬剤,ロット

番号

被験薬:

ロチゴチン貼付剤 2.25 mg(5 cm2):

用量及び投与方法 治験スケジュールを表 2.7.6.5.7-1 に,投与スケジュールを表 2.7.6.5.7-2

に示した。

治験薬は 1 日 1 回(24 時間)貼付した。

用量調整期は,ロチゴチン 2.25 mg/日から投与を開始し,最大維持用量で

ある 6.75 mg/日までの範囲内で,2 週間ごとに 2.25 mg ずつ漸増した。

維持用量決定までの期間において減量が必要となった場合,2.25 mg ずつ

行うこととし,1 週間後に来院させて治験責任医師が被験者の状態を観察

した。減量は,最小維持用量である 2.25 mg/日までの用量範囲で許容した。

2.25 mg/日で減量を必要とする場合は中止とし,維持用量決定後は,増量

及び減量は許容しないこととした。

維持治療期間中は,用量調整期において決定された維持用量を 44 週間維

持することとし,増量及び減量は行わないこととした。用量変更又は休

薬が必要となった場合は,その時点で治験中止とした。

維持治療期終了後,維持用量が 4.5 mg/日又は 6.75 mg/日の場合は 2.25 mg

単位で減量し,最大 1 週間の用量漸減期を経て治験薬投与を終了した。

維持用量が 2.25 mg/日の場合は,維持治療期終了時で治験薬投与終了とし

た。中止時の場合(維持用量が 2.25 mg/日を除く)も原則として同様に減

量を行った。

用量の設定根拠 243- 003 試験の検討用量は,2.25,4.5 及び 6.75 mg/日の 3 群を設定した

ことから,本治験における最大維持用量は 243- -003 試験と同様に 6.75

mg/日と設定することが妥当と考えられた。しかしながら,ドパミン受容

体作動薬は投与早期において悪心及び嘔吐などの消化器症状が発現する

ため,低用量から漸増することが必要と考えた。そこで本治験では,

243- 003試験で設定した検討用量の下限である2.25 mg/日を初回用量と

設定し,用量調整期において一定の増量,用量維持及び減量基準に基づ

き,被験者個々に至適維持用量を決定することとした。

投与期間 用量調整期:8 週間

維持治療期:44 週間

用量漸減期:最大 1 週間

症例数 計画時:最大解析対象集団として 185 例

解析時:治験薬投与例 185 例

2.7.6 個々の試験のまとめ

1361

Page 394: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 004 試験

症例数の設定根拠 243- 003 試験完了例のうち,当該試験への参加を希望し,選択基準に合

致した被験者を対象にすることとした。

主な併用薬の規定 併用禁止薬:

以下に示した薬剤については,治験薬投与開始から用量漸減期終了時ま

での間,使用を禁止した。

1) RLS の症候に影響があると思われる薬剤

a) パーキンソン病治療薬(薬効分類 116):L-dopa 製剤,MAO-B

阻害剤(セレギリン),COMT 阻害剤(エンタカポン),ドパ

ミン受容体作動薬,アマンタジンなど

b) 精神神経用薬(薬効分類 117)

c) 催眠鎮静剤,抗不安剤(薬効分類 112)

d) 抗てんかん薬(薬効分類 113)

e) 抗ヒスタミン剤(薬効分類 441):ただし,その他のアレルギ

ー用薬(薬効分類 449)に分類される鎮静作用の比較的少ない

薬剤は使用可能

f) オピオイド系薬剤(薬効分類 811,812,821)

g) ドパミン受容体拮抗性消化器官用剤:スルピリド製剤,メトク

ロプラミド製剤,リンゴ酸クレボプリド製剤など(ドンペリド

ンは除く)

h) 鉄剤(薬効分類 322 の一部)

i) その他の中枢神経系用薬(薬効分類 119)

j) オピオイド様作用のある薬剤:ブプレノルフィン製剤,酒石酸

ブトルファノール製剤など

2) 単剤で顕著な QT 延長作用のある薬剤

a) クラスⅠa 抗不整脈薬:キニジン,プロカインアミドなど

b) クラスⅢ抗不整脈薬:アミオダロン,ソタロールなど

評価項目

評価基準

安全性:

1) 有害事象

2) 臨床検査

3) 適用部位反応

4) 血圧・脈拍数

5) 12 誘導心電図

6) JESS

7) CES-D

8) 身体的検査及び神経学的検査

9) 性機能検査

10) 体重

11) augmentation の評価

2.7.6 個々の試験のまとめ

1362

Page 395: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 004 試験

有効性:

1) ASRS

2) IRLS 合計スコア

3) PSQI

4) SF-36

薬物動態:

血漿中薬物濃度[ロチゴチン及びその代謝物(ロチゴチン抱合体)]

解析方法 安全性:

本治験の安全性解析対象において,時期別(1~12 週目,13~24 週目,1

~24 週目,25~52 週目,用量漸減期,後観察期)の有害事象重症度集計

と副作用重症度集計を行った。

到達用量(2.25 mg/日,4.5 mg/日,6.75 mg/日)ごとに,治験薬投与開始

後(含む後観察期)に発現した有害事象集計と副作用集計(発現例数,

発現率,発現件数)を行った。

発現時用量(2.25 mg/日,4.5 mg/日,6.75 mg/日)ごとに,用量調整期,

維持治療期,用量漸減期のいずれかの時期に発現した有害事象集計(発

現例数,発現率,発現件数)を行った。

治験依頼者 大塚製薬株式会社

治験実施医療機関 他,計 42 施設

治験実施期間 20 年 月 日~20 年 月 日

公表文献 なし

報告書の作成日 20 年 月 日

2.7.6 個々の試験のまとめ

1363

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243- 004 試験

表 2.7.6.5.7-1 治験スケジュール

維持治療期維持治療期

終了時/中止時 漸減終了時a 後観察b

維持治療期4, 8, 12, 16 維持治療期

20, 24, 28, 32, 36, 40 終了時~1週12, 16, 20, 24, 28, 32, 36

40, 44, 48 (4週間ごと)

基準日 1 15 29 43 57 (28日ごと) ~372治験薬投与

同意c ○

登録 ○

被験者背景 ○

安全性評価項目

有害事象

臨床検査 ■ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

血圧・脈拍数d ■ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

12誘導心電図e ■ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

適用部位の評価 ■ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

JESS ○ ○ ○ ○ ○ ◎ ○ ○

CES-D ○ ○ ◎ ○

身体的検査及び神経学的検査

○ ◎ ○

性機能検査 ◎ ○

体重 ○ ◎ ○

有効性評価項目

ASRS ○ ○ ★ ○

IRLS ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

PSQI ○ ○ ◎ ○

SF-36 ○ ○ ◎ ○

その他の評価項目

血漿中薬物濃度採血 ○ ◎ ○g

妊娠検査 ○ ○ ◎ ○

治験薬使用状況f

~53

維持治療期44週

基準週 投与前 2 4 6 8 52

用量調整期

2 4 6 8

■243- 003 試験(資料番号 5.3.5.1-RLS01)の後観察終了時検査結果に該当する。★維持治療期 8 週後(16 週後), 16 週後(24 週後),24 週後(32 週後),32 週後(40 週後)及び 40 週後(48 週後)に評価を行う。 ◎維持治療期 16 週後(24 週後)のみ評価又は検査を行う。 血漿中薬物濃度採血は実施可能な被験者のみを対象とし,前日貼付した治験薬を貼付したまま実施する。 a 維持用量が 2.25 mg/日の場合,用量漸減期に移行せず,後観察を行う。漸減期間中に中止に至った場合,漸減

終了時と同様の検査を行う。 b 後観察は漸減終了時の 1 週間後(維持用量が 2.25 mg/日の場合は維持治療期終了時の 1 週間後)に実施する。 c 本治験への参加同意は,243- -003 試験(資料番号 5.3.5.1-RLS01)の用量漸増・維持期終了時までに取得する。 d 起立性低血圧の症状が認められた場合又は収縮期血圧が 100 mmHg 以下の場合は,臥位 − 立位の収縮期血圧の

差により起立性低血圧の評価を行う。 e 資料番号 5.3.5.2-RLS01「9.3.3.1 個々の被験者に対する中止基準とその手順」に示した QTc 値が観察され治験

を中止する場合は,2 分以上の間隔をあけて追跡調査を実施する。 f 用量調整期に治験薬を減量した場合は,減量理由を記載する。また,維持用量が決定した場合は維持用量決定

理由を記載する。 g 有害事象により投与を中止する場合は可能な限り採血を実施する。 <資料番号 5.3.5.2-RLS01:図 9.5-1>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1364

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243- 004 試験

表 2.7.6.5.7-2 投与スケジュール

2週 4週 6週 8週ロチゴチン(mg/日) 2.25 4.5 6.75 6.75

9~52週2.25~6.75

用量調整期 維持治療期

<資料番号 5.3.5.2-RLS01 より作成>

2.7.6.5.7.2 試験結果

(1) 被験者の内訳

被験者の内訳を図 2.7.6.5.7-1 に,同意取得例及び中止例の内訳を表 2.7.6.5.7-3 に示した。

本治験では 193例の被験者から同意が得られたが,このうち 8例が治験薬投与に至らなかった。

これら 8 例の中止理由は,「被験者の希望」が 5 例,「治験実施計画書で特に定めた中止基準」

が 3 例であった。その結果,185 例の被験者に治験薬が投与された。

治験薬投与例 185 例中,治験完了例は 133 例でありいずれも後観察を終了した。投与後の中止

例は 52 例であり,中止理由は,「有害事象の発現」が 29 例,「効果不十分」が 3 例,「被験者

の希望」が 13 例,「治験実施計画書からの逸脱」が 1 例,「治験実施計画書で特に定めた中止

基準」が 2 例,「被験者の追跡が不可能」が 2 例,「上記以外の理由で医師が中止を決定」が 2

例であった。

治験薬投与例 185 例すべてが安全性解析対象集団(以下,SS:Safety Set)となった。そのう

ち,投与後の検査が 1 回も有効性解析対象とならなかった 1 例を除く 184 例が最大解析対象集団

(以下,FAS:Full Analysis Set)に採用された。治験薬を 1 回以上投与され,1 回以上血漿中薬

物濃度測定用採血が行われた被験者 39 例すべてが薬物動態解析対象集団(以下,PKS:

Pharmacokinetics Set)として採用された。

同意取得例数:193例

治験薬投与例:185例

治験完了例:133例

治験薬投与前中止例:8例

治験薬投与中止例:52例

<資料番号 5.3.5.2-RLS01:図 10.1-1>

図 2.7.6.5.7-1 被験者の内訳

2.7.6 個々の試験のまとめ

1365

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243- 004 試験

表 2.7.6.5.7-3 同意取得例及び中止例の内訳

1938

被験者の希望 5治験実施計画書で特に定めた中止基準 3上記以外

185133

後観察完了 133後観察未完了

52有害事象の発現 29効果不十分 3被験者の希望 13治験実施計画書からの逸脱 1治験実施計画書で特に定めた中止基準a 2治験依頼者あるいは治験実施医療機関側の理由

被験者の追跡が不可能 2上記以外の理由で医師が中止を決定 2

中止例

主たる中止理由

主たる中止理由

同意取得例数

同意取得例の内訳

治験薬投与前中止例

治験薬投与例

治験薬投与例の内訳

治験完了例

内訳

空欄は 0 例 a 0030002 治験薬の用法不適切,0030007 被験者が服薬指導を遵守せず,治験実施計画書の遵守が不可能となった

ため。 <資料番号 5.3.5.2-RLS01:表 10.1-1>

(2) 人口統計学的及び他の基準値の特性

SS の人口統計学的及び他の基準値の特性を表 2.7.6.5.7-4 に示した。

SS の平均年齢(範囲)は 49.8 歳(23~75 歳),65 歳以上は 28 例(15.1%)であった。男性

は 72 例(38.9%),女性は 113 例(61.1%)であり,平均体重(範囲)は 59.1 kg(37.0~104.4 kg)

であった。

SS の平均罹病期間(同意取得日 − 診断年又は被験者の自己申告年)(範囲)は 11.3 年(0~

55 年)であり,1 年未満が 11 例(5.9%),1 年以上 5 年未満が 55 例(29.7%),5 年以上が 119

例(64.3%)であった。

SS の投与前の IRLS 合計スコアの平均は 18.2 であり,25 未満の被験者は 144 例(77.8%),25

以上が 41 例(22.2%)であった。重症度別では,IRLS 合計スコアが 0 であった被験者が 4 例(2.2%),

1~10 が 27 例(14.6%),Moderate RLS(11~20)が 86 例(46.5%),Severe RLS(21~30)が 57

例(30.8%),Very Severe RLS(31~40)が 11 例(5.9%)であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1366

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243- 004 試験

表 2.7.6.5.7-4 人口統計学的及び他の基準値の特性(SS)

要因 水準 例数 %解析対象集団 185 -

男性 72 38.9女性 113 61.1~< 65 157 84.965 ≤ ~ 28 15.1平均値

標準偏差

最小値

中央値

最大値

平均値

標準偏差

最小値

中央値

最大値

平均値

標準偏差

最小値

中央値

最大値

~ < 1 11 5.91~ < 5 55 29.75 ≤ ~ 119 64.3平均値

標準偏差

最小値

中央値

最大値

~ < 25 144 77.825 ≤ ~ 41 22.20 4 2.21~10 27 14.6Moderate RLS(11~20) 86 46.5Severe RLS(21~30) 57 30.8Very Severe RLS(31~40) 11 5.9平均値

標準偏差

最小値

中央値

最大値

まったくなし(0) 4 2.2たまに(1) 21 11.4時々(2) 73 39.5頻繁(3) 44 23.8とても頻繁(4) 43 23.2

18.036

18.27.80

IRLS質問7

IRLS合計スコア

罹病期間(年)

IRLS合計スコア

55

IRLS合計スコア

104.4

11.311.2

0

罹病期間(年)

10.737.057.7

9.0

142160.0

59.1184

身長(cm)

体重(kg)

49.813.123

50.075

年齢(歳)

161.39.0

ロチゴチン群

性別

年齢(歳)

<資料番号 5.3.5.2-RLS01:表 11.2-1>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1367

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243- 004 試験

2.7.6.5.7.3 安全性

(1) 治験薬の投与状況

到達用量ごとの治験薬投与期間(SS)を表 2.7.6.5.7-5 に示した。治験薬の平均投与期間(範

囲)は,用量調整期開始から用量漸減期終了までの全体で 310.2(12~385)日であった。2.25 mg/

日が 50 例,4.5 mg/日が 66 例,6.75 mg/日が 69 例であり,6.75 mg/日が最も多かった。いずれの

到達用量でも,投与期間(中央値)は 364.0 日以上であった。到達用量 2.25 mg/日の被験者では,

維持治療期終了時が治験薬投与終了となるため,平均投与期間は短かった。

表 2.7.6.5.7-5 到達用量ごとの治験薬投与期間(SS)

2.25 50 295.8 124.6 12 364.0 378 50 295.8 124.6 12 364.0 3784.5 66 303.8 112.0 24 371.0 385 66 298.7 110.2 24 364.0 3786.75 69 326.8 95.1 44 371.0 385 69 321.0 93.2 42 364.0 378合計 185 310.2 109.9 12 370.0 385 185 306.2 108.5 12 364.0 378

到達用量

(mg/日)a中央値 最大値

標準偏差

標準偏差

治験薬が投与された期間(日)b 用量調整・治療期間(日)c

例数 平均値 最小値 最小値中央値 最大値 例数 平均値

a 維持治療期移行例は移行時の投与量,用量調整期中止例は用量調整期最終投与量 b 最終投与日(含む用量漸減期)− 投与開始日 + 1 c 用量調整期と維持治療期を合わせた期間(用量調整期又は維持治療期最終投与日 − 投与開始日 + 1) <資料番号 5.3.5.2-RLS01:表 11.4-1>

到達用量ごとの治験薬が投与された期間の分布を表 2.7.6.5.7-6 に示した。投与期間が 1~28

日の被験者が計 7 例認められ,その内訳は到達用量が 2.25 mg/日の被験者で 5 例,4.5 mg/日の被

験者で 2 例であった。また,投与期間が 29~56 日の被験者は計 6 例で,2.25 mg/日の被験者で 1

例,4.5 mg/日の被験者で 3 例,6.75 mg/日の被験者で 2 例であった。

表 2.7.6.5.7-6 到達用量ごとの治験薬が投与された期間の分布(SS)

1 29 57 85 113 141 169 197 225 253 281 309 337~28 ~56 ~84 ~112 ~140 ~168 ~196 ~224 ~252 ~280 ~308 ~336 ~364

2.25 5 1 1 1 1 3 2 20 164.5 2 3 1 1 3 1 6 3 1 6 396.75 2 3 2 1 1 2 4 1 2 51合計 7 6 2 5 2 5 2 11 5 4 1 1 28 106

治験薬が投与された期間(日)b

365~到達用量

(mg/日)a

空欄は 0 例 a 維持治療期移行例は移行時の投与量,用量調整期中止例は用量調整期最終投与量 b 最終投与日(含む用量漸減期)− 投与開始日 + 1 <資料番号 5.3.5.2-RLS01:表 11.4-2>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1368

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243- 004 試験

(2) 有害事象

有害事象及び副作用を表 2.7.6.5.7-14 に示した。有害事象は 94.6%(175/185 例)に 866 件,副

作用は 75.1%(139/185 例)に 373 件発現した。

発現率が 10%以上の有害事象は,鼻咽頭炎 52.4%(97/185 例),適用部位反応 45.9%(85/185

例),悪心 28.6%(53/185 例),傾眠 15.7%(29/185 例),頭痛 13.5%(25/185 例)であった。

適用部位反応は全例副作用であった。一方,最も発現率の高い鼻咽頭炎は,全例治験薬との関連

性は否定された。

(3) 死亡,その他の重篤な有害事象

本治験では,死亡した被験者は認められなかった。その他の重篤な有害事象を発現した症例の

一覧表を表 2.7.6.5.7-15 に示した。その他の重篤な有害事象は 5 例 8 件であった。適用部位変色

の 1 例 1 件を除く 4 例 7 件は治験薬との関連性が否定された。投与中止に至ったその他の重篤な

有害事象は,2 例 2 件(適用部位変色,血腫)であった。その他の重篤な有害事象について

「2.7.6.5.7.7(2) その他の重篤な有害事象の叙述」に詳細を示した。

(4) 投与中止に至った有害事象

重篤以外の投与中止に至った有害事象の一覧表を表 2.7.6.5.7-16 に示した。投与中止に至った

有害事象は 29 例 37 件であり,そのうち重篤以外の投与中止に至った有害事象は 28 例 35 件であ

った(資料番号 5.3.5.2-RLS01「11.6.3(2)中止に至った有害事象」参照)。

(5) 臨床検査値

ベースラインに比べ治験薬投与開始後に平均値の経時的変化が認められた項目は,血液学的検

査の血小板,生化学検査の CK(CPK),フェリチンであった。

血小板では,維持治療期 24 週目以降に減少が認められ,維持治療期 44 週目にベースラインと

比較して−1.87 × 104/μL の低下が認められたが,減少幅は小さく臨床的に問題となる変化ではな

かった。

CK(CPK)では,ベースラインの 234.3 IU/L から用量調整期 2 週目に−105.8 IU/L の低下が認

められ,用量調整期 4 週目以降もベースラインと比較して低値で推移した。平均値の変動はベー

スラインのグレード 3 高値から投与開始後正常に復した被験者の影響が大きく,治験期間中に最

小値及び中央値の変動は認められなかったことを考慮すると,CK(CPK)の低下は認められて

いないと考えられた。なお,治験期間中に認めた高度臨床検査値異常値については,資料番号

5.3.5.2-RLS01「11.7.2.3 個々の臨床的に重要な異常」に示した。

フェリチンでは,投与開始後徐々に低下し,維持治療期 24 週後で最も低下し,ベースライン

と比較して−19.26 ng/mL の低下が認められた。維持治療期 24 週後以降は平均値の更なる低下は

認められなかった。なお,維持治療期 24 週後においても平均値は 50 μg/mL を上回っていたこと

から,臨床的に問題となる低下ではなかった。

その他の臨床検査値は,投与期間中に増加又は減少傾向を認めなかった(資料番号

5.3.5.2-RLS01「11.7.2.1 治験期間を通しての臨床検査値」参照)。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1369

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243- 004 試験

グレード 3 以外から投与後グレード 3 低値にシフトした被験者はなかった。グレード 3 以外か

ら投与後グレード 3 高値にシフトした被験者は,γ-GTP が維持治療期 36 週後と 40 週後にそれぞ

れ 1 例,CK(CPK)値が用量調整期 2 週後と維持治療期 4 週後にそれぞれ 1 例,維持治療期 20

週後に 2 例,維持治療期 24 週後と 36 週後にそれぞれ 1 例,後観察時に 3 例,トリグリセライド

が用量調整期 4 週後と維持治療期 16 週後にそれぞれ 1 例,尿糖が用量調整期 8 週後で 2 例,維

持治療期 8 週後と 40 週後でそれぞれ 1 例であった(資料番号 5.3.5.2-RLS01「11.7.2.2 個々の被

験者の変化」参照)。

(6) その他の安全性評価項目

(a) 適用部位反応

皮膚刺激性判定結果(SS)を表 2.7.6.5.7-7 に示した。投与期間全体を通して,最悪値が++(紅

斑 + 浮腫)と判定されたのは 12.0%(22/184 例),+++(紅斑 + 浮腫 + 丘疹,漿液性丘疹,

小水疱)と判定されたのは 6.0%(11/184 例),++++(大水疱)と判定されたのが 0.5%(1/184

例)であった。

最悪値を時期別に評価すると,1~12 週目では++が 9.8%(18/184 例),+++が 0.5%(1/184

例),++++が 0.5%(1/184 例)で,13~24 週目ではそれぞれ 10.1%(17/168 例),2.4%(4/168

例),0.0%(0/168 例)で,25~52 週ではそれぞれ 10.2%(16/157 例),4.5%(7/157 例),0.0%

(0/157 例)であり,13 週目以降に++++と判定された被験者は認められなかった。

+++以上が認められた 12 例中 4 例(1~12 週目 1 例,13~24 週目 1 例,25~52 週目 2 例)が

適用部位反応により治験中止となった。なお,用量調整期及び維持治療期の集計対象外(治験

薬投与中止 2 日後)の評価において,1 例(被験者番号 0240001)で+++と判定された。12 週目

までに++++と判定された 1 例(被験者番号 0160020)は,適用部位小水疱により高度の有害事

象と判定されたが 21 日後に回復し,他の 6 例(13~24 週目 2 例,25~52 週目 4 例)と同様に,

規定の投与期間及び後観察を終了し治験を完了した。投与終了時の判定は+(紅斑)又は±(軽

い紅斑)であった。

表 2.7.6.5.7-7 皮膚刺激性判定結果(SS)

例数 % 例数 % 例数 % 例数 % 例数 % 例数 % 例数 %1~12週目 184例 82 44.6 58 31.5 24 13.0 18 9.8 1 0.5 1 0.5 2 1.113~24週目 168例 83 49.4 38 22.6 26 15.5 17 10.1 4 2.4 4 2.41~24週目 184例 73 39.7 50 27.2 33 17.9 22 12.0 5 2.7 1 0.5 6 3.325~52週目 157例 59 37.6 49 31.2 26 16.6 16 10.2 7 4.5 7 4.51~52週目 184例 59 32.1 57 31.0 34 18.5 22 12.0 11 6.0 1 0.5 12 6.5終了時 184例 97 52.7 47 25.5 26 14.1 10 5.4 4 2.2 4 2.2

+++ 以上用量調整期及び維持治療期

− ± +例数

最悪値

++ +++ ++++

空欄は 0 例 <資料番号 5.3.5.2-RLS01:表 11.8-2>

(b) 血圧・脈拍

ベースライン,用量調整期 8 週後,維持治療期 16 週後及び 44 週後における脈拍数(平均値 ±

2.7.6 個々の試験のまとめ

1370

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243- 004 試験

標準偏差,以下同様)は,それぞれ 72.7 ± 10.3 拍/分,74.2 ± 10.5 拍/分,74.6 ± 10.3 拍/分及び

74.1 ± 10.0 拍/分であり,収縮期血圧は,それぞれ 116.8 ± 14.7 mmHg,119.8 ± 14.6 mmHg,121.8

± 14.8 mmHg 及び 121.1 ± 13.9 mmHg であり,拡張期血圧は,それぞれ 71.3 ± 11.3 mmHg,73.3 ±

10.6 mmHg,73.4 ± 9.5 mmHg 及び 73.9 ± 9.1 mmHg であった。

用量調整期,維持治療期及び用量漸減終了時の各時期でベースラインからの変化量を評価す

ると,脈拍数,収縮期血圧及び拡張期血圧で認められた最も大きな変化はそれぞれ 3.8 拍/分(維

持治療期 4 週後),4.1 mmHg(維持治療期 16 週後)及び 2.8 mmHg(用量調整期 6 週後)であ

った。いずれの評価項目も,投与期間と変化量との間に明らかな関係は見出せなかった。

本治験では,起立性低血圧の症状が認められた場合又は座位収縮期血圧が 100 mmHg 以下の

場合に,起立性低血圧の評価を行うこととした。座位収縮期血圧が 100 mmHg であった被験者

は 34 例であった。そのうち,起立性低血圧の評価を行った 32 例では,臥位から立位の収縮期

血圧が 30 mmHg 以上低下した被験者は認められなかった(資料番号 5.3.5.2-RLS01「11.8.1 血

圧・脈拍数」参照)。

(c) 12 誘導心電図

心電図中央判読機関による判読結果では,ベースライン,用量調整期 8 週目,維持治療期 16

週目及び 44 週目における心拍数は,それぞれ 66.0 拍/分,68.3 拍/分,68.1 拍/分及び 68.1 拍/分,

RR 間隔は,それぞれ 0.9282 s,0.8974 s,0.9005 s 及び 0.9004 s であった。QT 間隔は,それぞ

れ 391.4 ms,389.9 ms,389.1 ms,389.9 ms,QTcB は,それぞれ 408.0 ms,413.0 ms,411.8 ms

及び 412.6 ms,QTcF は,それぞれ 402.1 ms,404.9 ms,403.9 ms 及び 404.6 ms であった。

用量調整期,維持治療期及び用量漸減終了時の各時期でベースラインからの変化量の差を評

価すると,心拍数,RR 間隔,QT 間隔,QTcB 及び QTcF で認められた最も大きな変化はそれ

ぞれ 3.5 拍/分(用量調整期 4 週後),−0.0484 s(用量調整期 4 週後),−6.3 ms(維持治療期 4

週後),6.0 ms(用量漸減終了時)及び 5.3 ms(用量漸減終了時)であった。いずれの評価項目

も,臨床的に問題となる変化はなかった。

心電図中央判読機関における判読結果において,投与開始後のいずれかの測定(後観察及び

規定外の測定含む)で,QTc 間隔が 500 ms 以上を超えた被験者は認められなかった。

投与開始後のいずれかの測定で,QTc 間隔が男性で 450 ms,女性で 470 ms を超え且つ QTc

間隔のベースラインからの変化量が 60 ms 以上の増加を示した被験者が,QTcB で 2 例(被験者

番号 0110005,0380003)認められたが,QTcF ではみられなかった。

投与開始後のいずれかの測定で,QTc 間隔が男性で 450 ms,女性で 470 ms を超え且つ QTc

間隔のベースラインからの変化量が 30 ms 以上の増加を示した被験者(被験者番号 0110005,

0380003 を除く)が,QTcB で 7 例(被験者番号 0160005,0160009,0190006,0230001,0330010,

0340001,0400007),QTcF で 1 例(被験者番号 0190006)認められた。

投与開始後のいずれかの測定で,QTc 間隔のベースラインからの変化量が 30 ms 以上の増加

を示した被験者は,QTcB で 71 例,QTcF で 28 例であった。そのうち,60 ms 以上の増加を示

した被験者は,QTcB で 3 例,QTcF で 2 例であった(資料番号 5.3.5.2-RLS01「11.8.2.2 心電図

中央判読機関で判読された 12 誘導心電図」参照)。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1371

Page 404: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 004 試験

(d) JESS

JESS 合計スコア,シフトテーブル(SS)を表 2.7.6.5.7-8 に示した。JESS 合計スコアが 10 点

を超えたものを「日中の過度の眠気」と定義した。

10 点超から 10 点以下に JESS 合計スコアが改善した被験者数は,用量調整期 2 週後,4 週後,

6 週後,8 週後,維持治療期 16 週後,44 週後及び用量調整・治療期終了時で,それぞれ 19 例,

12 例,21 例,20 例,26 例,18 例及び 24 例であった(以後同様の記載順)。一方,10 点以下

から 10 点超に JESS 合計スコアが悪化した被験者数は,それぞれ 12 例,8 例,12 例,13 例,

12 例,13 例及び 17 例であった。これら悪化した被験者のうち,ベースラインから用量調整・

治療期終了時までの間に 3 回以上 10 点超となった被験者は 9 例であり,1 又は 2 回の悪化であ

った被験者は 28 例であった。このうち 9 例に有害事象として傾眠が報告され,うち 2 例は傾眠

による治験薬の減量を行った。

JESS が 10 点を超え,傾眠による治験薬の減量が必要であった 2 例の詳細を以下に示した。

被験者番号 0090007 は,治験薬投与 36 日目 4.5 mg/日投与時(用量調整期 4~6 週の間)に軽

度の傾眠(医師報告用語:日中の眠気)を発現した。当該事象により減量し,12 日後に回復し

た。用量調整期 4 週後,6 週後,8 週後の JESS 合計スコアはそれぞれ 8 点,17 点,11 点であっ

た。被験者番号 0230010 は,治験薬投与 35 日目 6.75 mg/日投与時(用量調整期 4~6 週の間)

に軽度の傾眠(医師報告用語:眠気)を発現した。当該事象により減量し,11 日後に回復した。

用量調整期 4 週後,6 週後,8 週後の JESS 合計スコアはそれぞれ 2 点,13 点,5 点であった。

なお,当該被験者は用量調整期 2 週後にも 10 点超(13 点)であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1372

Page 405: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 004 試験

表 2.7.6.5.7-8 JESS 合計スコア,シフトテーブル(SS)

≤ 10 10 < 計

≤ 10 114 12 12610 < 19 39 58計 133 51 184≤ 10 115 8 12310 < 12 42 54計 127 50 177≤ 10 108 12 12010 < 21 33 54計 129 45 174≤ 10 98 13 11110 < 20 32 52計 118 45 163≤ 10 100 12 11210 < 26 22 48計 126 34 160≤ 10 80 13 9310 < 18 23 41計 98 36 134≤ 10 109 17 12610 < 24 34 58計 133 51 184≤ 10 59 9 6810 < 12 17 29計 71 26 97≤ 10 110 17 12710 < 23 35 58計 133 52 185

評価時期 投与前投与後

用量調整期

2週後

4週後

6週後

8週後

用量漸減終了時

投与終了時

維持治療期

16週後

44週後

用量調整・治療期終了時

<資料番号 5.3.5.2-RLS01:表 11.8-3>

(e) augmentation

本治験では,ASRS により augmentation が疑われた被験者を対象に,RLS 治療の臨床経験が

豊富な専門医による第三者評価(augmentation 評価委員会による評価)を追加し,augmentation

の客観的な評価を実施した。

augmentation と診断された被験者数(SS)を表 2.7.6.5.7-9 に示した。SS 185 例のうち,治験

期間中に ASRS 合計スコアが 5 点以上となった被験者は 57 例であった。

ASRS 合計スコアが 5 点未満ではあったが有害事象として augmentation が報告された 1 例を

加えた 58 例を対象に,MPI 基準(Max Planck Institute diagnostic criteria)に準じて,augmentation

評価委員会では被験者個々に augmentation の評価を行った。その結果,臨床的に意義のある持

続的な augmentation(Clinically significant persistent augmentation)が 5 例(2.7%),臨床的に意

義のない augmentation(Non clinically significant augmentation)が 1 例(0.5%)に認められた。

MPI 基準に合致する単回の事象(以下,シングルエピソード)があり,その後特に処置なく回

復した被験者が 4 例(2.2%)認められ,これらはシングルエピソードの augmentation と診断さ

れた。一方,MPI 基準には合致しないが臨床上 augmentation と考えられる被験者が 1 例(0.5%)

認められ,possible augmentation と診断された。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1373

Page 406: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 004 試験

以上,11 例(5.9%)が augmentation 又はシングルエピソードの augmentation と診断されたが,

そのうち臨床的に意義のある持続的な augmentation は 5 例(2.7%)であった。

表 2.7.6.5.7-9 augmentation と診断された被験者数

Category(分類) 例数 (%)a

a. Clinically significant persistent augmentation(臨床的意義のある持続的なaugmentation)b. Non clinically significant augmentation(臨床的意義のないaugmentation)

c. Single episode of augmentation ; met with MPI criteria but single episode(シングルエピソードのaugmentation:MPI基準に合致するシングルエピソード)

d. Non clinically significant single episode of augmentation(臨床的意義のないシングルエピソードのaugmentation: MPI基準に合致するシングルエピソード)e. Possible augmentation ; not meet with MPI criteria but should be considered as augmentation from a clinicalpoint of view.(Possible augmentation ; MPI基準には合致しないが,臨床上augmentationと考えられる)

1 (0.5)

5 (2.7)

1 (0.5)

4 (2.2)

0 (0.0)

a SS185 例に占める割合 <資料番号 5.3.5.2-RLS01:表 11.8-6>

2.7.6.5.7.4 有効性

(1) IRLS 合計スコア

(a) IRLS 合計スコア記述統計量

IRLS 合計スコアのベースラインから各時期及び用量漸減終了時への変化量(FAS,LOCF)

を表 2.7.6.5.7-10 に示した。IRLS 合計スコアの測定値は,ベースラインでは 18.2 ± 7.8,用量調

整期 8 週後では 6.8 ± 6.4,維持治療期 16 週後では 8.4 ± 7.9,32 週後では 8.7 ± 7.7,44 週後では

7.8 ± 7.6 であった。ベースラインからの変化量は,用量調整期 8 週後で−11.4 ± 8.8,維持治療期

16 週後で−9.7 ± 9.6,32 週後で−9.5 ± 9.1,44 週後で−10.4 ± 9.1 であった。

表 2.7.6.5.7-10 IRLS合計スコアのベースラインから各時期及び用量漸減終了時へ

の変化量(FAS,LOCF)

下限 上限

ベースライン 184 18.2 7.8 - - - -

8週後 184 6.8 6.4 -11.4 8.8 -12.6 -10.116週後 184 8.4 7.9 -9.7 9.6 -11.1 -8.332週後 184 8.7 7.7 -9.5 9.1 -10.8 -8.244週後 184 7.8 7.6 -10.4 9.1 -11.7 -9.1

97 9.4 8.9 -9.2 9.7 -11.1 -7.2

用量調整期

維持治療期

用量漸減終了時

評価時期

測定値 ベースラインからの変化量

例数 平均値 標準偏差 平均値 標準偏差95%信頼区間

<資料番号 5.3.5.2-RLS01:表 12.1-1>

(b) IRLS 合計スコア有効率

IRLS 合計スコアの 50%有効率(FAS,LOCF)を表 2.7.6.5.7-11 に示した。IRLS 合計スコア

2.7.6 個々の試験のまとめ

1374

Page 407: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 004 試験

の変化率(ベースラインに対する変化量の割合)の 50%有効率(変化率が 50%以上の減少であ

った症例の割合)は,用量調整期 8 週後では 64.1%,維持治療期 16 週後では 54.9%,32 週後で

は 57.6%,44 週後では 60.3%であった。

表 2.7.6.5.7-11 IRLS 合計スコアの 50%有効率(FAS,LOCF)

下限 上限

ベースライン 184 18.2 - - - - - -

8週後 184 6.8 180 -50.7 118 64.1 57.2 71.116週後 184 8.4 180 -30.7 101 54.9 47.7 62.132週後 184 8.7 180 -39.2 106 57.6 50.5 64.744週後 184 7.8 180 -53.8 111 60.3 53.3 67.4

97 9.4 96 -20.0 56 57.7 47.9 67.6

例数 平均値 有効例数 有効率95%信頼区間

用量調整期

維持治療期

用量漸減終了時

評価時期

測定値 変化率 50%有効率

例数 平均値

<資料番号 5.3.5.2-RLS01:表 12.1-2>

(c) 維持用量ごとの IRLS 合計スコア

維持用量ごとの IRLS 合計スコアのベースラインから各時期及び用量漸減終了時への変化量

(FAS,LOCF)を表 2.7.6.5.7-12 に示した。維持用量ごとの IRLS 合計スコアは,ベースライン

及び維持治療期 44 週後(投与開始 52 週後)で,それぞれ 2.25 mg/日で 16.5 ± 8.1 及び 8.8 ± 8.1,

4.5 mg/日で 18.5 ± 7.5 及び 6.5 ± 7.7,6.75 mg/日で 19.4 ± 7.7 及び 7.9 ± 6.9 であった。また,IRLS

合計スコアのベースラインからの維持治療期終了時への維持用量ごとの変化量は,それぞれ

2.25 mg/日で−7.7 ± 10.6,4.5 mg/日で−12.0 ± 8.1,6.75 mg/日で−11.6 ± 8.8 であり,いずれの維持

用量においても維持治療期 44 週後まで安定した効果を示した。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1375

Page 408: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 004 試験

表 2.7.6.5.7-12 維持用量ごとの IRLS 合計スコアのベースラインから各時期及び

用量漸減終了時への変化量(FAS,LOCF)

標準 標準

偏差 偏差 下限 上限

ベースライン 44 16.5 8.1 - - - -

8週後 44 6.4 5.9 -10.1 8.8 -12.8 -7.416週後 44 8.0 8.7 -8.5 10.7 -11.8 -5.332週後 44 9.3 7.6 -7.2 10.2 -10.3 -4.144週後 44 8.8 8.1 -7.7 10.6 -10.9 -4.5

- - - - - - -

ベースライン 61 18.5 7.5 - - - -

8週後 61 5.4 5.2 -13.1 9.0 -15.4 -10.816週後 61 7.5 7.8 -11.1 10.2 -13.7 -8.532週後 61 7.4 7.8 -11.1 9.3 -13.5 -8.744週後 61 6.5 7.7 -12.0 8.1 -14.1 -9.9

45 7.9 8.7 -9.6 10.4 -12.7 -6.4ベースライン 67 19.4 7.7 - - - -

8週後 67 7.9 6.9 -11.5 8.5 -13.6 -9.416週後 67 9.4 7.2 -10.0 8.8 -12.2 -7.932週後 67 9.2 7.5 -10.2 8.0 -12.2 -8.344週後 67 7.9 6.9 -11.6 8.8 -13.7 -9.4

52 10.7 9.0 -8.8 9.1 -11.4 -6.3

6.75

用量調整期

維持治療期

用量漸減終了時

4.5

用量調整期

維持治療期

用量漸減終了時

2.25

用量調整期

維持治療期

用量漸減終了時

95%信頼区間維持用量(mg/日)

評価時期

測定値 ベースラインからの変化量

例数 平均値 平均値

<資料番号 5.3.5.2-RLS01:表 12.1-3>

(2) SF-36

SF-36 下位尺度(FAS,LOCF)を表 2.7.6.5.7-13 に示した。SF-36 のベースラインから維持治

療期 44 週後への変化量は,身体機能で−0.2 ± 8.0,日常役割機能(身体)で 3.7 ± 17.4,体の痛み

で 5.1 ± 22.3,全体的健康感で 1.8 ± 12.8,活力で 4.9 ± 15.8,社会生活機能で 3.0 ±16.2,日常役割

機能(精神)で 5.6 ± 14.5 であった。

表 2.7.6.5.7-13 SF-36 下位尺度(FAS,LOCF)

例数 平均値 標準偏差 平均値 標準偏差

身体機能 182 92.9 11.8 -0.2 8.0日常役割機能(身体) 182 92.4 15.2 3.7 17.4体の痛み 182 81.4 22.2 5.1 22.3全体的健康感 182 67.1 18.6 1.8 12.8活力 182 68.6 19.7 4.9 15.8社会生活機能 182 92.0 14.8 3.0 16.2日常役割機能(精神) 182 93.6 13.3 5.6 14.5

維持治療期44週後測定値ベースライン

からの変化量SF-36

下位尺度

<資料番号 5.3.5.2-RLS01:表 12.1-6>

2.7.6.5.7.5 薬物動態

薬物動態は,PKS39 例を対象とした。用量補正した血漿中ロチゴチン濃度の推移図を図

2.7.6.5.7-2 に示した。血漿中ロチゴチン濃度の中央値は,維持用量が 2.25 mg/日の被験者,4.5 mg/

2.7.6 個々の試験のまとめ

1376

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243- 004 試験

日の被験者,6.75 mg/日の被験者の順に,用量調整期 8 週後でそれぞれ 157.0 pg/mL,237.5 pg/mL,

511.0 pg/mL,維持治療期 16 週後でそれぞれ 229.0 pg/mL,388.0 pg/mL,530.0 pg/mL,維持治療期

終了時でそれぞれ 138.0 pg/mL,229.0 pg/mL,403.0 pg/mL であり,6.75 mg/日の被験者が最も高く,

次いで 4.5 mg/日の被験者,2.25 mg/日の被験者の順であった(資料番号 5.3.5.2-RLS01 表 14.3-18

参照)。

用量補正した血漿中ロチゴチン濃度の中央値は,維持用量が 2.25 mg/日の被験者,4.5 mg/日の

被験者,6.75 mg/日の被験者の順に,用量調整期 8 週後でそれぞれ 69.8 pg/mL,52.8 pg/mL,75.7

pg/mL,維持治療期 16 週後でそれぞれ 101.8 pg/mL,86.2 pg/mL,78.5 pg/mL,維持治療期終了時

でそれぞれ 61.3 pg/mL,50.9 pg/mL,59.7 pg/mL であり,どの時期においても用量間に大きな相違

は認められなかった(資料番号 5.3.5.2-RLS01 表 14.3-19 参照)。いずれの維持用量においても,

用量調整期 8 週後と維持治療期終了時との間で血漿中ロチゴチン濃度に大きな変化はなく,長期

投与による蓄積性は認められなかった。

0

50

100

150

200

250

300

投与期間

ロチ

ゴチ

ン (p

g/m

L)

用量調整期8週後

n = 34 (3)維持治療期16週後

n = 34 (2)維持治療期終了時

n = 27 (5)34 (2) 例 27 (5) 例34 (3) 例

注 1)定量下限未満の値は 0 pg/mL として計算 注 2)括弧内は定量下限未満の例数 <資料番号 5.3.5.2-RLS01:図 12.1-1 より作成>

図 2.7.6.5.7-2 用量補正した血漿中ロチゴチン濃度

2.7.6.5.7.6 全般的結論

• 本治験で発現率が高かった有害事象(発現率 10%以上)は,鼻咽頭炎,適用部位反応,悪

心,傾眠,頭痛であった。最も発現率の高い鼻咽頭炎は,全例治験薬との関連性は否定さ

れた。

• 発現時期別の有害事象発現率(発現例数)は,用量調整・治療期 1~24 週目で 90.8%(168/185

例)であり,このうち 1~12 週目で 85.9%(159/185 例),13~24 週目で 56.2%(95/169 例)

2.7.6 個々の試験のまとめ

1377

Page 410: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- 004 試験

であった。用量調整・治療期 25~52 週目で 67.1%(106/158 例),用量漸減期で 5.3%(6/114

例)及び後観察期で 11.2%(15/134 例)であった。

用量調整・治療期 1~24 週目に発現率 5%以上に認められた有害事象は,鼻咽頭炎,適用部

位反応,悪心,傾眠,頭痛,嘔吐及び適用部位そう痒感であった。これらの有害事象の多

くは用量調整・治療期 12 週目までに発現し,鼻咽頭炎及び頭痛を除き,用量調整・治療期

25~52 週目の有害事象発現率は 1~24 週目の 2 分の 1 以下に低下した。このうち,悪心,

嘔吐及び傾眠は,ドパミン受容体作動薬で報告されている頻度の高い有害事象であった。

用量調整・治療期 25~52 週目の有害事象発現率が 1~24 週目の 2 倍以上のうち,2 例以上

に認められた有害事象は,関節痛,上腹部痛,血中クレアチンホスホキナーゼ増加,筋骨

格硬直,麦粒腫,筋痙縮,回転性めまい,末梢性浮腫,創傷,体位性めまい及び紅色汗疹

であった(資料番号 5.3.5.2-RLS01「11.5.3.2 発現時期別有害事象集計」参照)。

• 本治験では死亡例は認められなかった。重篤な有害事象は 5 例に 8 件認められ,そのうち

適用部位変色 1 件(中止後に軽快)を除き,治験薬との関連性は否定された。

• 11/185 例(5.9%)が augmentation 又はシングルエピソードの augmentation と診断された。

そのうち臨床的に意義のある持続的な augmentation は 5/185 例(2.7%)であった。

• 本治験では維持用量決定理由の分析により,漸増,用量維持及び減量の規定に準じて,被

験者個々に適切に維持用量が決定されたことが確認された。また,2.25 mg/日においても十

分な効果が得られた被験者が存在することが示唆された(資料番号 5.3.5.2-RLS01「11.4.1.2

維持用量ごとの維持用量決定理由」参照)。

• IRLS 合計スコアの平均値は用量調整期 8 週後から減少し,52 週間の長期にわたり改善が維

持した。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1378

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243- 004 試験

2.7.6.5.7.7 付録

(1) 有害事象及び副作用

表 2.7.6.5.7-14 有害事象及び副作用

器官別大分類

基本語

全事象 175 94.6 866 139 75.1 373血液およびリンパ系障害 1 0.5 1

白血球減少症 1 0.5 1心臓障害 5 2.7 5 4 2.2 4

動悸 3 1.6 3 3 1.6 3狭心症 1 0.5 1 1 0.5 1洞性徐脈 1 0.5 1

先天性,家族性および遺伝性障害 1 0.5 1ジルベール症候群 1 0.5 1

耳および迷路障害 7 3.8 8 3 1.6 4回転性めまい 2 1.1 2 1 0.5 1頭位性回転性めまい 2 1.1 3 1 0.5 2乗物酔い 1 0.5 1耳鳴 1 0.5 1突発難聴 1 0.5 1 1 0.5 1

眼障害 8 4.3 9 2 1.1 2結膜炎 3 1.6 4 1 0.5 1アレルギー性結膜炎 2 1.1 2眼瞼炎 1 0.5 1白内障 1 0.5 1光視症 1 0.5 1 1 0.5 1

胃腸障害 94 50.8 174 64 34.6 112悪心 53 28.6 79 49 26.5 72嘔吐 15 8.1 26 9 4.9 20下痢 12 6.5 12 3 1.6 3上腹部痛 10 5.4 11 4 2.2 4胃不快感 5 2.7 5 4 2.2 4齲歯 4 2.2 4消化不良 4 2.2 4 2 1.1 2胃炎 4 2.2 4 2 1.1 2歯痛 4 2.2 4便秘 3 1.6 3 2 1.1 2痔核 3 1.6 3口内炎 3 1.6 3 1 0.5 1腹痛 2 1.1 2 1 0.5 1胃ポリープ 2 1.1 2逆流性食道炎 2 1.1 2 1 0.5 1出血性腸憩室炎 1 0.5 1腸炎 1 0.5 1びらん性胃炎 1 0.5 1歯肉出血 1 0.5 1歯肉腫脹 1 0.5 1メレナ 1 0.5 1食道炎 1 0.5 1歯周炎 1 0.5 1歯根嚢胞 1 0.5 1埋伏歯 1 0.5 1

有害事象185例

例数 % 件数 例数 % 件数

副作用185例

2.7.6 個々の試験のまとめ

1379

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243- 004 試験

表 2.7.6.5.7-14 有害事象及び副作用(続き)

器官別大分類

基本語

全身障害および投与局所様態 106 57.3 151 103 55.7 142適用部位反応 85 45.9 94 85 45.9 94適用部位そう痒感 12 6.5 13 12 6.5 13適用部位紅斑 6 3.2 6 6 3.2 6異常感 5 2.7 6 4 2.2 5倦怠感 5 2.7 5 4 2.2 4適用部位変色 5 2.7 5 5 2.7 5疲労 4 2.2 4 2 1.1 2発熱 4 2.2 4 1 0.5 1胸部不快感 3 1.6 3 2 1.1 2末梢性浮腫 2 1.1 2 2 1.1 2口渇 2 1.1 3 2 1.1 3状態悪化 1 0.5 1 1 0.5 1熱感 1 0.5 1 1 0.5 1疼痛 1 0.5 1末梢冷感 1 0.5 1 1 0.5 1適用部位小水疱 1 0.5 1 1 0.5 1適用部位びらん 1 0.5 1 1 0.5 1

感染症および寄生虫症 105 56.8 232 2 1.1 3鼻咽頭炎 97 52.4 186インフルエンザ 6 3.2 6感染性腸炎 4 2.2 4帯状疱疹 3 1.6 3口腔ヘルペス 3 1.6 3膀胱炎 2 1.1 2胃腸炎 2 1.1 3 1 0.5 2麦粒腫 2 1.1 3急性副鼻腔炎 1 0.5 1急性扁桃炎 1 0.5 1気管支炎 1 0.5 1慢性副鼻腔炎 1 0.5 1感染性皮膚炎 1 0.5 1ウイルス性胃腸炎 1 0.5 1爪真菌症 1 0.5 1中耳炎 1 0.5 1咽頭炎 1 0.5 1歯髄炎 1 0.5 1鼻炎 1 0.5 1 1 0.5 1副鼻腔炎 1 0.5 1足部白癬 1 0.5 1四肢膿瘍 1 0.5 1β溶血性レンサ球菌感染 1 0.5 1ヘリコバクター感染 1 0.5 1白癬感染 1 0.5 1レンサ球菌感染 1 0.5 1細菌性結膜炎 1 0.5 1化膿 1 0.5 3

有害事象185例

例数 % 件数 例数 % 件数

副作用185例

2.7.6 個々の試験のまとめ

1380

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243- 004 試験

表 2.7.6.5.7-14 有害事象及び副作用(続き)

器官別大分類

基本語

傷害,中毒および処置合併症 27 14.6 44転倒・転落 11 5.9 11挫傷 9 4.9 9交通事故 4 2.2 4関節捻挫 3 1.6 3創傷 2 1.1 2皮膚裂傷 2 1.1 2頚部損傷 2 1.1 2節足動物刺傷 1 0.5 1大腿骨骨折 1 0.5 1損傷 1 0.5 2頚部の圧挫 1 0.5 1腰椎神経根損傷 1 0.5 1尾骨骨折 1 0.5 1筋挫傷 1 0.5 1骨亀裂 1 0.5 1外傷後疼痛 1 0.5 1熱中症 1 0.5 1

臨床検査 19 10.3 22 8 4.3 9血中クレアチンホスホキナーゼ増加 6 3.2 7血圧上昇 5 2.7 5 3 1.6 3肝機能検査異常 2 1.1 2 2 1.1 2血中クレアチニン増加 1 0.5 1血中ブドウ糖減少 1 0.5 1 1 0.5 1γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加 1 0.5 1尿中ブドウ糖陽性 1 0.5 1血清フェリチン減少 1 0.5 1 1 0.5 1体重減少 1 0.5 1 1 0.5 1体重増加 1 0.5 1尿中蛋白陽性 1 0.5 1 1 0.5 1

代謝および栄養障害 3 1.6 3耐糖能障害 2 1.1 2高脂血症 1 0.5 1

筋骨格系および結合組織障害 37 20.0 52 3 1.6 5関節痛 10 5.4 10背部痛 5 2.7 5筋肉痛 5 2.7 6四肢痛 5 2.7 5筋骨格硬直 5 2.7 7 2 1.1 3筋痙縮 3 1.6 3骨関節炎 3 1.6 4椎間板突出 3 1.6 3腱鞘炎 2 1.1 2腰部脊柱管狭窄症 1 0.5 1頚部痛 1 0.5 1 1 0.5 1関節周囲炎 1 0.5 1足底筋膜炎 1 0.5 1横紋筋融解 1 0.5 1 1 0.5 1脊柱管狭窄症 1 0.5 1筋肉疲労 1 0.5 1

有害事象185例

例数 % 件数 例数 % 件数

副作用185例

2.7.6 個々の試験のまとめ

1381

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243- 004 試験

表 2.7.6.5.7-14 有害事象及び副作用(続き)

器官別大分類

基本語

1 0.5 1

甲状腺新生物 1 0.5 1神経系障害 40 21.6 57 24 13.0 37

頭痛 25 13.5 34 19 10.3 25浮動性めまい 8 4.3 12 5 2.7 8体位性めまい 2 1.1 2 1 0.5 1感覚鈍麻 2 1.1 2 1 0.5 1健忘 1 0.5 1頚髄神経根痛 1 0.5 1片頭痛 1 0.5 1 1 0.5 1悪性症候群 1 0.5 1 1 0.5 1坐骨神経痛 1 0.5 1胸郭出口症候群 1 0.5 1顔面部神経痛 1 0.5 1

精神障害 32 17.3 40 30 16.2 35傾眠 29 15.7 33 28 15.1 31不眠症 3 1.6 3 2 1.1 2不安 2 1.1 2 1 0.5 1うつ病 1 0.5 1中期不眠症 1 0.5 1 1 0.5 1

腎および尿路障害 3 1.6 3 1 0.5 1尿管結石 1 0.5 1緊張性膀胱 1 0.5 1残尿 1 0.5 1 1 0.5 1

生殖系および乳房障害 5 2.7 5 3 1.6 3良性前立腺肥大症 1 0.5 1閉経期症状 1 0.5 1不規則月経 1 0.5 1 1 0.5 1不正子宮出血 1 0.5 1 1 0.5 1前立腺炎 1 0.5 1 1 0.5 1

呼吸器,胸郭および縦隔障害 21 11.4 26 4 2.2 4上気道の炎症 9 4.9 11口腔咽頭痛 4 2.2 4 1 0.5 1咳嗽 3 1.6 5 1 0.5 1喘息 1 0.5 1呼吸困難 1 0.5 1 1 0.5 1しゃっくり 1 0.5 1 1 0.5 1アレルギー性鼻炎 1 0.5 1鼻漏 1 0.5 1アレルギー性咽頭炎 1 0.5 1

皮膚および皮下組織障害 23 12.4 29 8 4.3 11湿疹 9 4.9 10 4 2.2 4蕁麻疹 4 2.2 5 1 0.5 1皮膚炎 2 1.1 2 1 0.5 1紅色汗疹 2 1.1 2爪破損 2 1.1 2接触性皮膚炎 1 0.5 1皮膚乾燥 1 0.5 1 1 0.5 1そう痒症 1 0.5 1 1 0.5 1膿疱性乾癬 1 0.5 1発疹 1 0.5 1 1 0.5 1皮膚萎縮 1 0.5 1ひび・あかぎれ 1 0.5 2 1 0.5 2

有害事象185例

例数 % 件数

良性,悪性および詳細不明の新生物(嚢胞およびポリープを含む)

例数 % 件数

副作用185例

2.7.6 個々の試験のまとめ

1382

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243- 004 試験

表 2.7.6.5.7-14 有害事象及び副作用(続き)

器官別大分類

基本語

血管障害 3 1.6 3 1 0.5 1血腫 1 0.5 1高血圧 1 0.5 1 1 0.5 1起立性低血圧 1 0.5 1

有害事象185例

例数 % 件数 例数 % 件数

副作用185例

空欄は 0 例 MedDRA/J Ver.11.1 因果関係の判定基準:治験薬との関連性を「関連なし」,「関連あるかもしれない」,「関連あり」の 3 分類

で判定した。「関連あるかもしれない」,「関連あり」と判定されたものを副作用とした。 <資料番号 5.3.5.2-RLS01:表 14.2-4 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1383

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243- 004 試験

(2) その他の重篤な有害事象の叙述

(a) 被験者番号 0010003,重篤な有害事象:適用部位変色

1) 被験者背景:53 歳,女性

2) 既往症:なし

3) 合併症:頸椎々間板ヘルニア,高血圧,高脂血症

4) 発現時用量:ロチゴチン 6.75 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:適用部位そう痒感,便秘,鼻咽頭炎,血中ブドウ糖減少,適用部位

紅斑,嘔吐,腱鞘炎,急性副鼻腔炎,筋肉痛,痔核,胸部不快感

6) 重篤な有害事象発現時までに使用されていた併用薬及び併用療法:ロブ錠,アムロジン錠,

スローケー錠,ブロプレス錠,クラシエ葛根湯エキス細粒,ノイロトロピン錠,ナウゼリ

ン錠,ラックビー微粒,セブンイー・P カプセル,リンデロン VG 軟膏,クラリスロマイシ

ン錠,エンピナース・P カプセル,ブルファニック,モーラステープ,レスタミンコーワ軟

膏,ボラギノール A 軟膏,アルサ錠,ヘモナーゼ配合錠,カンファタニン錠,ネリコルト

軟膏,ヘモレックス軟膏,パルデスクリーム,リピトール錠,バンド固定

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 10 月 20 日より治験薬の投与を開始した。翌日の 20 年 10 月 21 日に適用部位そう

痒感,20 年 11 月 17 日に適用部位紅斑を発現した。20 年 1 月 3 日に適用部位そう痒感,適

用部位紅斑のため被験者が自己判断でリンデロン VG 軟膏 0.12%の投与を開始し,20 年 2 月

9 日に適用部位そう痒感の持続のためレスタミンコーワ軟膏の投与を開始した。20 年 3 月 9

日に適用部位の黒色変色がみられ,被験者より 1 ヵ月以上消退していないとの訴えがあり,治

験継続困難のため治験中止を決定した。同日治験薬を 6.75 mg/日から 4.5 mg/日へ,20 年 3 月

13 日に 2.25 mg/日へ漸減し,20 年 3 月 16 日に治験薬投与を終了した。同日に適用部位そう

痒感,20 年 4 月 13 日に適用部位紅斑が消失した。適用部位変色は 20 年 10 月 30 日で軽快

と判断し,追跡を終了した。治験責任医師は治験薬との因果関係を「関連あり」と判断した。

(b) 被験者番号 0020008,重篤な有害事象:血腫

1) 被験者背景:51 歳,女性

2) 既往症:子宮筋腫

3) 合併症:高脂血症

4) 発現時用量:ロチゴチン 4.5 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:転倒・転落

6) 重篤な有害事象発現時までに使用されていた併用薬:インフルエンザ HA ワクチン,セルシ

ン錠

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 11月 17日より治験薬の投与を開始した。20 年 12月 11日に自宅で椅子から転倒し,

臀部を強打した。同日他院を受診し,臀部に血腫が確認されたため即日入院となった。同日に

治験中止と判断し,治験薬投与を中止した。翌日の 20 年 12月 12 日に血腫除去術を実施した。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1384

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243- 004 試験

術後の経過も良好で順調に回復し,20 年 12 月 15 日に退院した。20 年 1 月 9 日に症状の消

失を確認した。治験責任医師は不安定な椅子からの転倒によるものであり,めまいなどなく,

突発的事象であるため,治験薬との因果関係を「関連なし」と判断した。

(c) 被験者番号 0290006,重篤な有害事象:交通事故,挫傷,頚部の圧挫,腰椎神経根損

1) 被験者背景:45 歳,男性

2) 既往症:なし

3) 合併症:痛風,胆石,高脂血症

4) 発現時用量:いずれの事象もロチゴチン 6.75 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:歯髄炎,悪心,頭痛,嘔吐,関節痛,筋痙縮,鼻咽頭炎

6) 重篤な有害事象発現時までに使用されていた併用薬:クラビット錠,アレグラ錠,ソレル

モン錠,ユリノーム錠,リバロ錠

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 11 月 4 日より治験薬の投与を開始した。20 年 2 月 5 日に三輪バギーで走行中,乗

用車が接触し転倒打撲した。他院へ救急搬送され,外傷性頚部症候群及び腰椎神経根損傷,左

手右膝打撲症と診断された。翌日の 20 年 2 月 6 日に,打撲のみで頭痛や嘔気などはないため

被験者は治験の継続を希望した。20 年 2 月 9 日に頭痛・嘔気が出現し,20 年 2 月 11 日に

整形外科医院に転院,入院し,20 年 2 月 28 日に退院した。20 年 3 月 23 日に左手右膝打撲

痛の回復を確認したが,外傷性頚部症候群による頚部痛及び腰椎神経根損傷による腰部痛は継

続していたため 20 年 9 月 7 日にボルタレンが処方された。20 年 11 月 16 日に治験薬投与

を終了し,20 年 11 月 24 日に後観察を終了した。20 年 12 月 18 日に外傷性頚部症候群によ

る頚部痛及び腰椎神経根損傷による腰部痛は持続していたが,治験の追跡調査を終了した。治

験責任医師は,交通事故は偶発的なもので,挫傷,頚部の圧挫,腰椎神経根損傷は交通事故に

より生じており治験薬との因果関係を「関連なし」と判断した。

(d) 被験者番号 0310002,重篤な有害事象:出血性結腸憩室炎

1) 被験者背景:64 歳,男性

2) 既往症:頸椎症

3) 合併症:なし

4) 発現時用量:ロチゴチン 0 mg/日(投与終了後)

5) 重篤以外の有害事象:鼻咽頭炎,血中クレアチンホスホキナーゼ増加

6) 重篤な有害事象発現時までに使用されていた併用薬:メジコン錠,葛根湯エキス顆粒 T,ム

コダイン錠,ロキソニン錠,イソジンガーグル,SP トローチ,ホクナリンテープ,グレー

スピット錠,葛根湯加川きゅう辛夷エキス顆粒 T

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 9 月 25 日に治験薬の投与を終了した。20 年 9 月 27 日に下血が発現し,20 年 9

月 28 日に他院を受診したが出血部位の特定はできなかった。20 年 10 月 2 日に後観察のため

に来院し,臨床検査を実施した。赤血球数,ヘモグロビン,ヘマトクリットの値が基準値より

2.7.6 個々の試験のまとめ

1385

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243- 004 試験

低値を示していたが,本事象に伴うものと考えられた。20 年 10 月 3 日に他院にて精密検査

を受け,上行結腸に形成された憩室の炎症による出血が確認され,治療のため入院となった。

20 年 10 月 9 日に下血は消失し,翌日 20 年 10 月 10 日に大腸内視鏡検査にて憩室の炎症の

消失が確認され退院した。20 年 10 月 14 日の追跡調査にて赤血球数,ヘモグロビン,ヘマト

クリットの値が基準値より低値を示していたが,20 年 10 月 2 日の検査値より回復傾向にあ

ったため,20 年 10 月 19 日に軽快したと判断し追跡調査を終了した。治験責任医師は投与期

間中に下血の症状はなく発現日が投与終了の 2 日後であることから,偶発的事象と考え,治験

薬との因果関係を「関連なし」と判断した。

(e) 被験者番号 0370006,重篤な有害事象:白内障

1) 被験者背景:71 歳,男性

2) 既往症:なし

3) 合併症:高血圧症

4) 発現時用量:ロチゴチン 4.5 mg/日

5) 重篤以外の有害事象:鼻咽頭炎,適用部位反応,鼻炎,口腔咽頭痛

6) 重篤な有害事象発現時までに使用されていた併用薬:ノルバスク錠,ナウゼリン錠,イン

フルエンザ HA ワクチン,イソジンガーグル,アズノールうがい液,メイアクト MS 錠,エ

ンピナース P 錠,アレグラ錠,リンデロン VG 軟膏,スカイロン点鼻液噴霧用,ガチフロ

点眼液,ニューモバックス NP

7) 重篤な有害事象発現の経緯

20 年 10 月 30 日に治験薬の投与を開始した。20 年 3 月 30 日に老眼検診のため,眼科を

受診し,白内障と診断された。20 年 5 月 20 日に白内障の治療のため被験者の希望により入

院し手術を行った。20 年 5 月 21 日に術後経過良好のため退院した。手術担当医の見解を踏

まえ,白内障回復と判断し治験は継続された。治験責任医師は加齢に伴う偶発的事象として,

治験薬との因果関係を「関連なし」と判断した。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1386

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243- -004 試験

表 2.7.6.5.7-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表 治験実施医療機関 発現日時被験者番号 性別 発現までの日数投与開始日投与終了日 年齢

0010003 女性 用量調整期 適用部位そう痒感 20 回復 非重篤 中止 関連あり

20 適用部位掻痒感 1 20 / 軽度 あり20 53 2.25 146

6.75 1

便秘 20 回復 非重篤 変更なし 関連あるかもしれない

便秘 18 20 / 軽度 なし4.5 387

鼻咽頭炎 20 回復 非重篤 変更なし 関連なし

感冒 24 20 / 軽度 あり4.5 113

血中ブドウ糖減少 20 回復 非重篤 変更なし 関連あるかもしれない

血糖減少 28 20 / 軽度 なし4.5 1417

適用部位紅斑 20 回復 非重篤 中止 関連あり

適用部位紅斑 28 20 / 中等度 あり4.5 14717

嘔吐 20 回復 非重篤 変更なし 関連なし

嘔吐 42 20 / 軽度 あり6.75 314

腱鞘炎 20 未回復 非重篤 変更なし 関連なし

腱鞘炎 43 20 / 軽度 あり6.75 118+15

治験薬投与に対する措置 治験薬との因果関係a

重症度新たな

治療の有無因果関係の判断理由

回復日時/転帰確認日/死亡日

転帰

持続日数

重篤度

到達用量mg/日

発現時用量 mg/日

用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語

[器官別大分類]発現時期発現までの当該用量投与日数

全身障害および投与局所様態

胃腸障害

偶発事象

感染症および寄生虫症

臨床検査

全身障害および投与局所様態

感染性による嘔吐

胃腸障害

治験に参加する前からあった症状であるため

筋骨格系および結合組織障害

2.7.6 個々の試験のまとめ

1387

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243- -004 試験

表 2.7.6.5.7-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き) 治験実施医療機関 発現日時被験者番号 性別 発現までの日数投与開始日投与終了日 年齢

0010003 女性 維持治療期 急性副鼻腔炎 20 回復 非重篤 変更なし 関連なし

20 急性副鼻腔炎 78 20 / 軽度 あり20 53 6.75 52

6.75 22

筋肉痛 20 回復 非重篤 変更なし 関連なし

肩の筋肉痛 111 20 / 軽度 あり6.75 36

痔核 20 回復 非重篤 変更なし 関連なし

外痔核 120 20 / 軽度 あり6.75 136

適用部位変色 20 軽快(回復途上) 重篤 中止 関連あり

適用部位変色 140 20 / 中等度 あり6.75 235+4

発現時期未選択 胸部不快感 20 回復 非重篤 該当せず 関連あり

胸のはり 150 20 / 軽度 なし18

3

治験薬投与に対する措置 治験薬との因果関係

a

重症度新たな

治療の有無因果関係の判断理由

回復日時/転帰確認日/死亡日

転帰

持続日数

重篤度

到達用量mg/日

発現時用量 mg/日

用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語

[器官別大分類]発現時期発現までの当該用量投与日数

治験薬の増減はなく副鼻腔炎では一過性の症状出現のため感染症および寄生虫症

除雪作業のため

筋骨格系および結合組織障害

以前からの繰り返し症状

胃腸障害

全身障害および投与局所様態

全身障害および投与局所様態

2.7.6 個々の試験のまとめ

1388

Page 421: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -004 試験

表 2.7.6.5.7-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き) 治験実施医療機関 発現日時被験者番号 性別 発現までの日数投与開始日投与終了日 年齢

0020008 女性 用量調整期 転倒・転落 20 13:00 回復 非重篤 変更なし 関連なし

20 転倒 24 20 / 高度 なし20 51 4.5 0

4.5 13

血腫 20 回復 重篤 中止 関連なし

臀部血腫 24 20 / 高度 あり4.5 413

0290006 男性 用量調整期 歯髄炎 20 回復 非重篤 変更なし 関連なし

20 急性化膿性歯髄炎 14 20 / 軽度 あり20 45 4.5 30

6.75 1

悪心 20 20:00 回復 非重篤 変更なし 関連あるかもしれない

嘔気 48 20 / 23:00 軽度 なし6.75 021

維持治療期 頭痛 20 20:00 回復 非重篤 変更なし 関連あるかもしれない

頭痛 77 20 / 09:00 軽度 なし6.75 622

交通事故 20 18:00 回復 重篤 変更なし 関連なし

交通事故 93 20 / 中等度 なし6.75 038

当該薬治験薬の作用機序から考慮すると,明らかにその関連性は認めない感染症および寄生虫症

胃腸障害

神経系障害

偶発的なもので,当該治験薬との関連性はない。

傷害,中毒および処置合併症

不安定な椅子からの転倒であり,めまいなどなく,突発的事象であるため。傷害,中毒および処置合併症

不安定な椅子からの転倒によるものであり,めまいなどなく,突発的事象であるため。血管障害

治験薬投与に対する措置 治験薬との因果関係a

重症度新たな

治療の有無因果関係の判断理由

回復日時/転帰確認日/死亡日

転帰

持続日数

重篤度

到達用量mg/日

発現時用量 mg/日

用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語

[器官別大分類]発現時期発現までの当該用量投与日数

2.7.6 個々の試験のまとめ

1389

Page 422: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -004 試験

表 2.7.6.5.7-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き) 治験実施医療機関 発現日時被験者番号 性別 発現までの日数投与開始日投与終了日 年齢

0290006 男性 維持治療期 挫傷 20 18:00 回復 重篤 変更なし 関連なし

20 打撲 93 20 / 中等度 あり20 45 6.75 46

6.75 38

頚部の圧挫 20 18:00 未回復 重篤 変更なし 関連なし

外傷性頚部症候群 93 20 / 中等度 あり6.75 316+38

腰椎神経根損傷 20 18:00 未回復 重篤 変更なし 関連なし

腰椎神経根損傷 93 20 / 中等度 あり6.75 316+38

嘔吐 20 15:00 回復 非重篤 変更なし 関連なし

嘔吐 97 20 / 軽度 なし6.75 142

悪心 20 15:00 回復 非重篤 変更なし 関連なし

嘔気 97 20 / 軽度 なし6.75 4242

頭痛 20 15:00 回復 非重篤 変更なし 関連なし

頭痛 97 20 / 軽度 なし6.75 7042

関節痛 20 09:00 回復 非重篤 変更なし 関連なし

右膝関節痛 184 20 / 軽度 あり6.75 96129

治験薬投与に対する措置 治験薬との因果関係a

重症度新たな

治療の有無因果関係の判断理由

回復日時/転帰確認日/死亡日

転帰

持続日数

重篤度

到達用量mg/日

発現時用量 mg/日

用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語

[器官別大分類]発現時期発現までの当該用量投与日数

交通事故によるもので当該治験薬との関連性はない。

傷害,中毒および処置合併症

偶発的な交通事故により生じており当該薬との関連性なし。傷害,中毒および処置合併症

偶発的な交通事故により生じており,当該薬との関連性なし。傷害,中毒および処置合併症

交通事故によるものであり,当該治験薬との関連性はない。胃腸障害

交通事故によるもので当該治験薬との関連性はない。

胃腸障害

交通事故後に明らかに生じており,当該治験薬との関連性は認めない。神経系障害

交通事故による腰の痛みをかばったもので当該治療薬との関連性はない。筋骨格系および結合組織障害

2.7.6 個々の試験のまとめ

1390

Page 423: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -004 試験

表 2.7.6.5.7-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き) 治験実施医療機関 発現日時被験者番号 性別 発現までの日数投与開始日投与終了日 年齢

0290006 男性 維持治療期 筋痙縮 20 20:00 回復 非重篤 変更なし 関連なし20 筋痙攣 209 20 / 軽度 なし20 45 6.75 29

6.75 154

用量漸減期 鼻咽頭炎 20 回復 非重篤 変更なし 関連なし

感冒 376 20 / 軽度 あり4.5 46

0310002 男性 用量調整期 鼻咽頭炎 20 回復 非重篤 変更なし 関連なし

20 感冒 37 20 / 軽度 あり20 64 4.5 24

4.5 26

維持治療期 鼻咽頭炎 20 回復 非重篤 変更なし 関連なし

感冒 143 20 / 軽度 あり4.5 287

鼻咽頭炎 20 回復 非重篤 変更なし 関連なし

感冒 213 20 / 軽度 あり4.5 95157

血中クレアチンホスホキナーゼ増加 20 回復 非重篤 変更なし 関連なし

CK増加 273 20 / 中等度 なし4.5 12217

後観察期 出血性腸憩室炎 20 軽快(回復途上) 重篤 該当せず 関連なし

出血性上行結腸憩室炎 366 20 / 中等度 あり22+

2

偶発的事象と考える。

感染症および寄生虫症

治験薬投与に対する措置 治験薬との因果関係

a

重症度新たな

治療の有無因果関係の判断理由

回復日時/転帰確認日/死亡日

転帰

持続日数

重篤度

到達用量mg/日

発現時用量 mg/日

用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語

[器官別大分類]発現時期発現までの当該用量投与日数

当該治験薬は当事象の発現,回復の時期にも,継続して使用しており,関連性は認めない。筋骨格系および結合組織障害

当事象の発現,回復の時期と当該治験薬の継続した使用時期を考慮すると,その関連性は認めない。感染症および寄生虫症

投与期間中に下血の症状はなく発現日が投与終了の2日後であることから,偶発的事象と考える胃腸障害

偶発的事象と考える

感染症および寄生虫症

偶発的事象と考える

感染症および寄生虫症

低周波治療器の過度の使用のため

臨床検査

2.7.6 個々の試験のまとめ

1391

Page 424: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -004 試験

表 2.7.6.5.7-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き) 治験実施医療機関 発現日時被験者番号 性別 発現までの日数投与開始日投与終了日 年齢

0370006 男性 用量調整期 鼻咽頭炎 20 回復 非重篤 変更なし 関連なし

20 感冒 25 20 / 軽度 あり20 71 4.5 46

4.5 9

維持治療期 適用部位反応 20 回復 非重篤 変更なし 関連あり

適用部位反応 86 20 / 軽度 なし4.5 628

鼻咽頭炎 20 回復 非重篤 変更なし 関連なし

感冒 95 20 / 軽度 あり4.5 437

適用部位反応 20 回復 非重篤 変更なし 関連あり

適用部位反応 128 20 / 軽度 あり4.5 26370

鼻炎 20 回復 非重篤 変更なし 関連あるかもしれない

鼻炎 142 20 / 軽度 あり4.5 7184

口腔咽頭痛 20 回復 非重篤 変更なし 関連あるかもしれない

咽頭痛 142 20 / 軽度 あり4.5 7184

季節性の偶発的なもの

感染症および寄生虫症

全身障害および投与局所様態

全身障害および投与局所様態

季節性の偶発的なもの

感染症および寄生虫症

治験薬投与に対する措置 治験薬との因果関係a

重症度新たな

治療の有無因果関係の判断理由

回復日時/転帰確認日/死亡日

転帰

持続日数

重篤度

到達用量mg/日

発現時用量 mg/日

用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語

[器官別大分類]発現時期発現までの当該用量投与日数

感染症および寄生虫症

呼吸器,胸郭および縦隔障害

2.7.6 個々の試験のまとめ

1392

Page 425: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -004 試験

表 2.7.6.5.7-15 その他の重篤な有害事象を発現した症例の一覧表(続き) 治験実施医療機関 発現日時被験者番号 性別 発現までの日数投与開始日投与終了日 年齢

0370006 男性 維持治療期 白内障 20 回復 重篤 変更なし 関連なし

20 白内障 151 20 / 軽度 あり20 71 4.5 52

4.5 93

鼻咽頭炎 20 回復 非重篤 変更なし 関連なし

感冒 370 20 / 軽度 あり4.5 11312

治験薬投与に対する措置 治験薬との因果関係

a

重症度新たな

治療の有無因果関係の判断理由

回復日時/転帰確認日/死亡日

転帰

持続日数

重篤度

到達用量mg/日

発現時用量 mg/日

用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語

[器官別大分類]発現時期発現までの当該用量投与日数

加齢に伴う偶発的事象

眼障害

季節性の偶発的なもの

感染症および寄生虫症

a 治験責任医師による因果関係判定及び判断理由 + 回復日時/転帰確認日/死亡日において,転帰確認日又は死亡日を用いた場合 MedDRA/J Ver.11.1 <資料番号 5.3.5.2-RLS01:表 14.2-10, 16.2.5, 16.2.11 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1393

Page 426: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -004 試験

表 2.7.6.5.7-16 重篤以外の投与中止に至った有害事象の一覧表

治験実施医療機関 発現日時

被験者番号 性別 発現までの日数

投与開始日

投与終了日 年齢

ロチゴチン 0010002 女性 用量調整期 適用部位そう痒感 20 回復 非重篤 中止 関連あり

20 / 適用部位掻痒感 1 20 軽度 あり

20 / 61 2.25 2034.5 1

維持治療期 適用部位紅斑 20 回復 非重篤 中止 関連あり

適用部位紅斑 76 20 軽度 あり

4.5 15520

適用部位変色 20 回復 非重篤 中止 関連あり

適用部位色素沈着 168 20 中等度 なし

4.5 63112

0010003 女性 用量調整期 適用部位そう痒感 20 / 回復 非重篤 中止 関連あり

20 / 適用部位掻痒感 1 20 軽度 あり

20 / 53 2.25 1466.75 1

適用部位紅斑 20 / 回復 非重篤 中止 関連あり

適用部位紅斑 28 20 中等度 あり

4.5 14717

全身障害および投与局所様態

全身障害および投与局所様態

全身障害および投与局所様態

全身障害および投与局所様態

全身障害および投与局所様態

到達用量mg/日

発現時用量 mg/日

用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語

[器官別大分類]発現時期発現までの当該用量投与日数

投与群

治験薬投与に対する措置 治験薬との因果関係

a

重症度新たな

治療の有無因果関係の判断理由

回復日時/転帰確認日/死亡日

転帰

持続日数

重篤度

2.7.6 個々の試験のまとめ

1394

Page 427: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -004 試験

表 2.7.6.5.7-16 重篤以外の投与中止に至った有害事象の一覧表(続き)

治験実施医療機関 発現日時

被験者番号 性別 発現までの日数

投与開始日

投与終了日 年齢

ロチゴチン 0010004 女性 用量調整期 適用部位そう痒感 20 回復 非重篤 中止 関連あり

20 / 適用部位掻痒感 0 20 軽度 あり

20 / 59 2.25 2114.5 0

適用部位変色 20 回復 非重篤 中止 関連あり

適用部位色素沈着 56 20 軽度 なし

4.5 18242

ロチゴチン 0020005 女性 維持治療期 浮動性めまい 20 / 回復 非重篤 中止 関連あるかもしれない

20 / 浮動性めまい 170 20 中等度 なし

20 / 56 6.75 156.75 114

0020007 男性 用量調整期 適用部位反応 20 / 軽快(回復途上) 非重篤 中止 関連あり

20 / 適用部位反応 30 20 中等度 あり

20 / 72 4.5 235+4.5 16

ロチゴチン 0030006 女性 維持治療期 適用部位反応 20 / 回復 非重篤 中止 関連あり

20 / 適用部位反応 204 20 軽度 なし

20 / 56 2.25 352.25 149

全身障害および投与局所様態

全身障害および投与局所様態

全身障害および投与局所様態

神経系障害

全身障害および投与局所様態

到達用量mg/日

発現時用量 mg/日

用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語

[器官別大分類]発現時期発現までの当該用量投与日数

投与群

治験薬投与に対する措置 治験薬との因果関係

a

重症度新たな

治療の有無因果関係の判断理由

回復日時/転帰確認日/死亡日

転帰

持続日数

重篤度

2.7.6 個々の試験のまとめ

1395

Page 428: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -004 試験

表 2.7.6.5.7-16 重篤以外の投与中止に至った有害事象の一覧表(続き)

治験実施医療機関 発現日時

被験者番号 性別 発現までの日数

投与開始日

投与終了日 年齢

ロチゴチン 0040008 男性 維持治療期 椎間板突出 20 軽快(回復途上) 非重篤 中止 関連なし

20 / 腰椎椎間板ヘルニア 128 20 中等度 あり

20 / 47 2.25 145+2.25 69

ロチゴチン 0060007 女性 維持治療期 適用部位反応 20 回復 非重篤 中止 関連あり

20 / 適用部位反応 161 20 中等度 あり

20 / 55 6.75 986.75 105

ロチゴチン 0100006 女性 用量調整期 適用部位そう痒感 20 / 回復 非重篤 中止 関連あるかもしれない

20 / 適用部位掻痒感 0 20 軽度 なし

20 / 37 2.25 264.5 0

ロチゴチン 0120003 女性 用量調整期 適用部位反応 20 / 回復 非重篤 中止 関連あり

20 / 適用部位反応 10 20 軽度 あり

20 / 45 2.25 1232.25 10

0120006 女性 用量調整期 適用部位反応 20 / 回復 非重篤 中止 関連あり

20 / 適用部位反応 0 20 軽度 あり

20 / 55 2.25 846.75 0

全身障害および投与局所様態

全身障害および投与局所様態

全身障害および投与局所様態

交通事故によるもの

筋骨格系および結合組織障害

全身障害および投与局所様態

到達用量mg/日

発現時用量 mg/日

用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語

[器官別大分類]発現時期発現までの当該用量投与日数

投与群

治験薬投与に対する措置 治験薬との因果関係

a

重症度新たな

治療の有無因果関係の判断理由

回復日時/転帰確認日/死亡日

転帰

持続日数

重篤度

2.7.6 個々の試験のまとめ

1396

Page 429: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -004 試験

表 2.7.6.5.7-16 重篤以外の投与中止に至った有害事象の一覧表(続き)

治験実施医療機関 発現日時

被験者番号 性別 発現までの日数

投与開始日

投与終了日 年齢

ロチゴチン 0130006 女性 用量調整期 傾眠 20 回復 非重篤 中止 関連あり

20 / 眠気 1 20 中等度 なし

20 / 38 2.25 142.25 1

ロチゴチン 0200004 女性 維持治療期 悪心 20 回復 非重篤 中止 関連あり

20 / 嘔気 219 20 中等度 あり

20 / 48 2.25 62.25 163

ロチゴチン 0210001 女性 用量調整期 動悸 20 / 回復 非重篤 中止 関連あるかもしれない

20 / 動悸 21 20 軽度 なし

20 / 71 2.25 12.25 21

血圧上昇 20 回復 非重篤 中止 関連あるかもしれない

血圧上昇 21 20 軽度 なし

2.25 4421

ロチゴチン 0230006 女性 用量調整期 適用部位反応 20 / 回復 非重篤 中止 関連あり

20 / 適用部位反応 41 20 軽度 なし

20 / 35 6.75 1596.75 3

臨床検査

全身障害および投与局所様態

胃腸障害

心臓障害

精神障害

到達用量mg/日

発現時用量 mg/日

用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語

[器官別大分類]発現時期発現までの当該用量投与日数

投与群

治験薬投与に対する措置 治験薬との因果関係

a

重症度新たな

治療の有無因果関係の判断理由

回復日時/転帰確認日/死亡日

転帰

持続日数

重篤度

2.7.6 個々の試験のまとめ

1397

Page 430: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -004 試験

表 2.7.6.5.7-16 重篤以外の投与中止に至った有害事象の一覧表(続き)

治験実施医療機関 発現日時

被験者番号 性別 発現までの日数

投与開始日

投与終了日 年齢

ロチゴチン 0240001 男性 用量調整期 適用部位反応 20 回復 非重篤 中止 関連あり

20 / 適用部位反応 12 20 中等度 あり

20 / 47 2.25 1982.25 12

0240008 女性 維持治療期 適用部位反応 20 回復 非重篤 中止 関連あり

20 / 適用部位反応 84 20 軽度 あり

20 / 41 4.5 844.5 16

ロチゴチン 0290001 女性 用量調整期 適用部位反応 20 18:00 軽快(回復途上) 非重篤 中止 関連あり

20 / 適用部位反応 14 20 中等度 あり

20 / 51 2.25 505+4.5 14

0290002 男性 維持治療期 耳鳴 20 未回復 非重篤 中止 関連なし

20 / 耳鳴りの悪化 81 20 中等度 なし

20 / 51 4.5 101+4.5 28

0290007 女性 用量調整期 適用部位反応 20 / 21:00 回復 非重篤 中止 関連あり

20 / 適用部位反応 46 20 13:30 中等度 あり

20 / 54 6.75 596.75 19

ロチゴチン 0310008 男性 用量調整期 適用部位反応 20 / 軽快(回復途上) 非重篤 中止 関連あり

20 / 適用部位反応 1 20 中等度 あり

20 / 58 2.25 241+2.25 1

全身障害および投与局所様態

全身障害および投与局所様態

全身障害および投与局所様態

耳鳴は治験開始以前から出現していたこと,耳鳴の症状の程度も治験薬の貼付,剥離と関係なく変動しているため。

耳および迷路障害

全身障害および投与局所様態

全身障害および投与局所様態

到達用量mg/日

発現時用量 mg/日

用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語

[器官別大分類]発現時期発現までの当該用量投与日数

投与群

治験薬投与に対する措置 治験薬との因果関係a

重症度新たな

治療の有無因果関係の判断理由

回復日時/転帰確認日/死亡日

転帰

持続日数

重篤度

2.7.6 個々の試験のまとめ

1398

Page 431: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

243- -004 試験

表 2.7.6.5.7-16 重篤以外の投与中止に至った有害事象の一覧表(続き)

治験実施医療機関 発現日時

被験者番号 性別 発現までの日数

投与開始日

投与終了日 年齢

ロチゴチン 0330005 女性 用量調整期 不眠症 20 回復 非重篤 中止 関連あるかもしれない

20 / 不眠 0 20 軽度 あり

20 / 54 2.25 1316.75 0

適用部位反応 20 回復 非重篤 中止 関連あり

適用部位反応 39 20 軽度 なし

6.75 9212

維持治療期 傾眠 20 回復 非重篤 中止 関連あるかもしれない

眠気 83 20 軽度 なし

6.75 129

ロチゴチン 0340001 女性 用量調整期 適用部位そう痒感 20 / 回復 非重篤 中止 関連あり

20 / 適用部位そう痒感 21 20 軽度 あり

20 / 54 4.5 1264.5 7

0340002 女性 用量調整期 悪心 20 / 回復 非重篤 中止 関連あり

20 / 嘔気 16 20 中等度 あり

20 / 35 4.5 326.75 2

胃腸障害

精神障害

全身障害および投与局所様態

精神障害

全身障害および投与局所様態

到達用量mg/日

発現時用量 mg/日

用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語

[器官別大分類]発現時期発現までの当該用量投与日数

投与群

治験薬投与に対する措置 治験薬との因果関係

a

重症度新たな

治療の有無因果関係の判断理由

回復日時/転帰確認日/死亡日

転帰

持続日数

重篤度

2.7.6 個々の試験のまとめ

1399

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243- -004 試験

表 2.7.6.5.7-16 重篤以外の投与中止に至った有害事象の一覧表(続き)

治験実施医療機関 発現日時

被験者番号 性別 発現までの日数

投与開始日

投与終了日 年齢

ロチゴチン 0350007 男性 維持治療期 末梢性浮腫 20 回復 非重篤 中止 関連あり

20 / 下腿浮腫 253 20 中等度 なし

20 / 73 6.75 856.75 197

ロチゴチン 0360002 女性 維持治療期 胸部不快感 20 回復 非重篤 中止 関連あり

20 / 胸部圧迫 116 20 軽度 なし

20 / 37 6.75 206.75 62

0360003 女性 維持治療期 適用部位反応 20 / 回復 非重篤 中止 関連あり

20 / 適用部位反応 114 20 中等度 あり

20 / 64 6.75 316.75 60

ロチゴチン 0390009 女性 用量調整期 適用部位反応 20 軽快(回復途上) 非重篤 中止 関連あり

20 / 適用部位反応 15 20 中等度 あり

20 / 64 4.5 370+4.5 1

全身障害および投与局所様態

全身障害および投与局所様態

全身障害および投与局所様態

全身障害および投与局所様態

到達用量mg/日

発現時用量 mg/日

用語集に基づく基本語

症例報告書記載用語

[器官別大分類]発現時期発現までの当該用量投与日数

投与群

治験薬投与に対する措置 治験薬との因果関係

a

重症度新たな

治療の有無因果関係の判断理由

回復日時/転帰確認日/死亡日

転帰

持続日数

重篤度

a 治験責任医師による因果関係判定及び判断理由 + 回復日時/転帰確認日/死亡日において,転帰確認日又は死亡日を用いた場合 MedDRA/J Ver.11.1 <資料番号 5.3.5.2-RLS01:表 14.2-11, 16.2.5 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1400

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SP710 試験

2.7.6.5.8 RLS 患者を対象とした SP709 試験からの継続長期投与試験(外国人:SP710試験,資料番号 5.3.5.2-RLS02,参考資料)

2.7.6.5.8.1 治験方法の概略

項目 内容

目的 RLS 患者を対象としてロチゴチン長期投与時の安全性及び忍容性を検討

する。また,長期投与時の RLS の重症度及び QOL についても検討する。

治験デザイン 多施設,非盲検,継続長期投与試験

対象 対象:RLS 患者

選択基準:

1) 本治験の参加に際し,文書による同意が得られた患者

2) 治験要件を遵守できる患者

3) 治験薬を適切に使用できる患者

4) SP709 試験を完了した患者

5) SP709試験の投与開始時から投与終了時への IRLS合計スコアの改

善率aが 50%未満の患者,又は,改善率が 50%以上の患者の場合,

SP709 試験の投与終了後 7 日以内に RLS の重症度が悪化し,治療

が必要となったものの,SP709 試験の投与終了時から本試験のベ

ースラインまでの間に薬物治療を受けていない患者

6) SP709 試験での治験薬投与の遵守状況が良好で,不遵守が平均週 1

回以下の患者

7) SP709 試験で高度の適用部位反応が認められなかった患者

除外基準:

1) 重篤な副作用が SP709 試験終了時まで継続していた患者

2) 睡眠時無呼吸症候群,ナルコレプシー,ミオクローヌスてんかん

などの睡眠障害の患者

3) 多発性ニューロパチー,アカシジア,跛行,静脈瘤,筋攣縮,痛

む脚と動く足趾症候群,神経根障害などの合併症がある患者

4) パーキンソン病,認知症,進行性核上性麻痺,多系統萎縮症,ハ

ンチントン舞踏病,筋萎縮性側索硬化症,アルツハイマー病など

の中枢神経系疾患の合併症がある患者

5) SP709 試験開始後に 1 件以上の精神病のエピソードが認められた

患者

6) 身体症状又は精神症状のために治験責任医師が被験者として不適

切と判断した患者

a 100 ×(Visit 2 のスコア − Visit 8 のスコア)/ Visit 2 のスコア

2.7.6 個々の試験のまとめ

1401

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SP710 試験

項目 内容

7) 臨床的に意味のある心機能異常又は不整脈(伝導系異常が疑われ

る疾患,第 2 度又は第 3 度房室ブロック,不完全左脚又は右脚ブ

ロック,洞不全症候群,NYHA 心機能分類クラスⅢ又はクラスⅣ

のうっ血性心不全,同意取得前 12 ヵ月以内の心筋梗塞)が認めら

れる患者

8) 同意取得時に QTcB が 500 ms 以上,又は SP709 試験のベースライ

ンからの QTcB の変化量が 60 ms 以上の患者

9) 腎機能障害(血清クレアチニン > 2.0 mg/dL)の患者

10) 肝機能障害[総ビリルビン > 2.0 mg/dL,又は ALT (GPT) / AST

(GOT)が基準値上限の 2 倍超]の患者

11) SP709 試験開始後に新たな悪性新生物が認められた,又は再発し

た患者

12) 治験実施計画書に記載されている治験薬に含まれる成分のいずれ

かに対する過敏症がある患者

13) 治験期間中に併用禁止薬(神経遮断薬,ブジピン,睡眠薬,抗う

つ薬,抗不安薬,抗痙攣薬,精神刺激薬,L-dopa 又は治験薬以外

のドパミン受容体作動薬,オピオイド系薬剤,ベンゾジアゼピン

系薬剤,MAO 阻害剤,鎮静作用のある抗ヒスタミン剤,アンフェ

タミン系薬剤)による治療が必要となった患者

14) SP709 試験開始後にアルコール中毒症又は薬物乱用が認められた

患者

15) 妊娠中の患者,授乳中の患者,又は妊娠の可能性がある患者(不

妊手術を受けていない,閉経後 2 年経過していない,2 つ以上の避

妊法を組み合わせていない,性的に禁欲的でない)

16) 夜勤などのシフト制の仕事に従事する患者,病気以外の原因で夜

間の一定の睡眠時間の確保が困難な患者

17) 血管障害(静脈瘤又は動脈硬化症など)を有する患者

18) 粘着剤又はその他の貼付剤に対する明らかな皮膚過敏症の既往,

又は未回復の接触性皮膚炎がある患者

19) ベースラインで症候性起立性低血圧が認められる,収縮期血圧が

105 mmHg 未満,若しくは起立時の収縮期血圧に 20 mmHg 超又は

拡張期血圧に 10 mmHg 超の低下が認められる患者

使用薬剤 被験薬:

ロチゴチン貼付剤 1.125 mg(2.5 cm2),2.25 mg(5 cm2

),4.5 mg(10 cm2),

6.75 mg(15 cm2),9.0 mg(20 cm2

) 用量及び投与方法 治験スケジュールを表 2.7.6.5.8-1 に,投与スケジュールを表 2.7.6.5.8-2

に示した。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1402

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SP710 試験

項目 内容

本治験は,SP709 試験を完了した患者を対象に継続長期投与試験として

実施された。

ロチゴチンは 1 日 1 回(24 時間)投与した。ロチゴチンは 1.125 mg/日

から投与を開始し,1 週間ごとに初回は 1.125 mg,2 段階目以降は 2.25 mg

ずつ,9.0 mg/日を最大維持用量として被験者の至適用量まで漸増した。

用量漸増期の用量調整は,以下の基準に従った。 • CGI 治療効果のスコアが“condition unchanged or worse”又は治療効果

がわずかであった場合,増量した。

• CGI 治療効果のスコアが“moderate”又は“very good”であった場合,治

験責任医師の判断で増量することとしたが,更に,CGI 副作用のス

コアが“no side effects”又は“side effects do not significantly interfere with

the subject’s functioning”である場合のみ増量を許容した。

• 副作用の発現が認められた場合及び CGI 副作用のスコアが“side

effects do significantly interfere with the subject’s functioning”又は“side

effects outweigh therapeutic efficacy”であった場合,増量は許容しない

こととしたが,治験責任医師の判断で 1 段階前の用量に減量するこ

とは許容した。

• 1.125 mg/日の用量が忍容できない場合は,治験を中止することとし

た。

用量漸増期は最大 4 週間とした。用量漸増期に減量が必要な場合は,1

段階前の用量まで減量することとした。

維持用量決定後,5 年間の用量維持期に移行した。用量維持期では,必

要に応じて用量調整が許容された。用量維持期終了後,1 週間の用量漸

減期に移行し,投与を終了した。 投与期間 用量漸増期最大 4 週間,用量維持期最大 5 年間,用量漸減期 1 週間

症例数 計画時:登録例 250 例

解析時:登録例 295 例

症例数の設定根拠 すべての被験者は SP709 試験から登録したため,症例数の算出は行わな

かった。

主な併用薬の規定 併用禁止薬:

以下の薬剤については,併用を禁止した。

• ドパミン受容体拮抗性制吐剤(メトクロプラミドなど)

• L-dopa

• ドパミン受容体作動薬

• ブジピン

• オピオイド系薬剤

2.7.6 個々の試験のまとめ

1403

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SP710 試験

項目 内容

• 神経遮断薬

• 睡眠薬

• 抗うつ薬

• 抗不安薬

• 抗痙攣薬

• 精神刺激薬

併用制限薬:

治験責任医師が治験に影響を与えないと判断した併用薬の使用は許容し

たが,治験期間中の併用薬の使用は最小限とし,可能な限り一定の用法

用量とすることとした。原則として併用薬の頓用は行わないこととした。

悪心又は嘔吐に対する以下の制吐薬のいずれか 1 つの使用を許容した。

• ドンペリドン

• オンダンセトロン,トロピセトロン,グラニセトロン

• ジメンヒドリナート

• グリコピロレート

• トリメトベンザミド

評価項目

評価基準

安全性評価項目:

1) 有害事象

2) 臨床検査値

3) 12 誘導心電図

4) バイタルサイン(起立性低血圧の評価を含む)

5) 身体的及び神経学的検査

6) ESS

7) ASRS

8) CGI 副作用

9) PGI

10) 適用部位評価

11) 強迫性障害・衝動制御障害調査(mMIDI)

有効性評価項目:

1) IRLS 合計スコアの変化量

2) RLS-6 評価尺度の変化量

3) CGI 重症度,CGI 改善度及び CGI 治療効果の変化量

4) IRLS 合計スコアの変化率(SP709 試験のベースラインに対する各

評価時期における変化量の割合)の 50%有効率(変化率が 50%以

上の減少であった症例の割合)

2.7.6 個々の試験のまとめ

1404

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SP710 試験

項目 内容

5) 各評価時期の IRLS 合計スコアが 10 以下の症例を寛解例とした寛

解率

6) 被験者による有効性評価

薬物動態価項目:

血漿中薬物濃度

解析方法 安全性評価項目について,評価時期及び全治験期間ごとに最頻用量別に

記述統計量を求めた。本治験では用量調整を許容したため,各被験者は

評価時期ごとに異なる用量に集計される可能性があった。したがって,

各用量の記述統計量のベースライン値は評価時期ごとに異なる可能性が

あった。

特に明記しない限り,最頻用量別の集計では全用量の合計も集計した。

有効性の解析は安全性解析対象集団(SS)のみを対象として,OC 及び

LOCF を用いて実施した。

治験依頼者 SCHWARZ BIOSCIENCES, GmbH

治験実施国

(又は地域)

ドイツ,スペイン及びオーストリアにおける 33 施設

治験実施期間 20 年 月 日~20 年 月 日

公表文献 Oertel WH, Benes H, Garcia-Borreguero D, Geisler P, Högl B, Trenkwalder C,

et al. One year open-label safety and efficacy trial with rotigotine transdermal

patch in moderate to severe idiopathic restless legs syndrome. Sleep Med

2008;9:865-73.

Högl B, Oertel WH, Stiasny-Kolster K, Geisler P, Beneš H, García-Borreguero

D, et al. Treatment of moderate to severe restless legs syndrome: 2-year safety

and efficacy of rotigotine transdermal patch. BMC Neurol 2010;10:86-95."

Oertel WH, Trenkwalder C, Beneš H, Ferini-Strambi L, Högl B, Poewe W, et

al. Long-term safety and efficacy of rotigotine transdermal patch for

moderate-to-severe idiopathic restless legs syndrome: a 5-year open-label

extension study. Lancet Neurol 2011 DOI:10.1016/S1474-4422(11)70127-2

報告書の作成日 20 年 月 日

2.7.6 個々の試験のまとめ

1405

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SP710 試験

表 2.7.6.5.8-1 治験スケジュール

1年目 2~5年目

Visit 1 2e 3e 4e 5 6~16 1~4日/月 −28日 −21日 −14日 −7日 1日 1~11ヵ月 1~11ヵ月

同意取得 ○a

患者背景 ○a,b

選択/除外基準 ○a

併用薬 ○a,b,d ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

身体的検査 ○c ○ ○f ○l ○ ○ ○ ○

神経学的検査 ○c ○ ○f ○l ○ ○ ○ ○

バイタルサイン ○d ○ ○ ○ ○ ○ ○l ○ ○ ○ ○

体重 ○c ○ ○

f○

l ○ ○

12誘導心電図 ○a,b,d ○ ○ ○f ○l ○ ○ ○ ○血液学,生化学,内分泌学的検査 ○c ○ ○f ○l ○ ○ ○ ○

尿検査 ○c ○ ○f ○l ○ ○ ○ ○

妊娠検査 ○c ○ ○g ○g,l ○ ○ ○

血漿中薬物濃度 ○c ○ ○

f○

l ○ ○

IRLS ○c,d ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○o ○

RLS-6評価尺度 ○c,d ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○o ○

ASRS ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○h ○

QOL-RLS ○c ○ ○f ○l ○ ○ ○ ○

CGI ○a,b,d ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○o ○

PGI/被験者による有効性評価

○c ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

ESS ○c ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

mMIDIm ○ ○ ○ ○ ○

治験薬の用量調整 ○ ○ ○ ○ ○i ○i

薬剤(交付) ○a ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

薬剤(返却)/遵守状況/直近の投与時刻

○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

適用部位評価 ○d ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

有害事象 ○a,b,d ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

治験終了 (○)j (○)j ○

後観察

期n

規定外

来院k終了時

期間 用量漸増期用量維持期

漸減終了時

来院は用量維持期 1 年目では 1 ヵ月ごと,2~5 年目では 3 ヵ月ごとに行った。 a SP709 試験の Visit 8 から本治験へ直接移行した被験者では,これらの項目のみを実施。 b SP709 試験でのベースラインを本治験のベースラインとした(治験責任医師が症例報告書を転記した)。 c SP709 試験でのベースラインを本治験のベースラインとした(治験責任医師が症例報告書を転記せず)。 d SP709 試験の Visit 8 から最大 7 日後に本治験へ移行した被験者では,これらの項目も実施。 e 増量を行わない場合は省略。 f 心電図は Visit 6(1 ヵ月目)と Visit 11(6 ヵ月目)のみ,その他の項目は Visit 11 のみ実施。 g 各国の規制当局によるガイドラインで必要な場合のみ実施。 h 中止時の ASRS 合計スコアが 0 以外の場合のみ後観察期来院時に実施。 i 治験責任医師が必要と判断した場合のみ実施。 j 用量漸減期及び/又は後観察期を経ずに中止した被験者のみ該当。 k 治験責任医師が必要と判断した項目のみ実施。 l 用量維持期の各年の Visit 1 及び 3(6 ヵ月ごと)にのみ実施。 m 2~5 年目のみ実施。mMIDI が陽性の場合,強迫性障害・衝動制御障害診断のため医師又は臨床心理士による

SCID-Ⅱ又は他の構造化面接を実施。 n 後観察期を完了するまで RLS 治療薬の使用は禁止。 o 2~5 年目のみ実施。 <資料番号 5.3.5.2-RLS02:Table 1>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1406

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SP710 試験

表 2.7.6.5.8-2 投与スケジュール

用量漸増期 維持期 1週 2週 3週 4週 1~5 年

ロチゴチン(mg/日) 1.125 2.25 4.5 6.75 1.125~9.0 <資料番号 5.3.5.2-RLS02 より引用>

2.7.6.5.8.2 試験結果

(1) 被験者の内訳

中止例の内訳を表 2.7.6.5.8-3 に示した。本治験では 295 例の SP709 試験を完了した RLS 患者

が登録され,治験薬を投与された。治験薬投与例 295 例中,治験完了例は 122 例(41%)で,投

与後の中止例は 173 例(59%)であった。

安全性解析対象集団(SS:Safety Set)は治験薬を 1 回以上投与された被験者を対象とし,治

験薬投与例 295 例の全例が対象となった。

表 2.7.6.5.8-3 中止例の内訳

全被験者 例数(%)

治験薬投与例 295 用量維持期完了例 126 (43) 治験完了例 122 (41) 中止例 173 (59) 治験実施計画書からの逸脱 10 (3.4) 効果不十分 31 (11) 有害事象 89 (30) 治験薬投与不遵守 12 (4.1) 同意撤回 18 (6.1) 追跡不能 3 (1.0) その他 10 (3.4)

<資料番号 5.3.5.2-RLS02:Table 3.1>

投与期間ごとの中止例を表 2.7.6.5.8-4 に示した。治験薬投与例のうち,173 例(59%)が治験

を中止し,126 例(43%)が用量維持期を完了した。最も多かった中止理由は有害事象の 30%

(89/295 例)であった。

用量維持期 1 年目完了例は 220 例,2 年目完了例は 191 例,3 年目完了例は 159 例,4 年目完

了例は 147 例,5 年目完了例は 126 例であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1407

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SP710 試験

表 2.7.6.5.8-4 投与期間ごとの中止例

~1年 1~2年 2~3年 3~4年 4~5年 5年終了時

295 295 290 220 191 159 147 126 123 1220 5 70 29 32 12 21 3 1 -

治験実施計画書からの逸脱 0 4 0 2 2 2 0 0効果不十分 0 10 7 7 3 4 0 0有害事象 4 47 16 11 3 8 0 0治験薬投与不遵守 0 2 2 6 0 2 0 0同意撤回 1 6 2 3 2 4 0 0追跡不能 0 1 0 1 0 0 0 1その他 0 0 2 2 2 1 3 0

62 120

1

用量維持期後観察

用量時期終了時の中止例

治験薬投与例

用量漸増期

用量漸減期

用量漸増期,用量維持期の中止例

先行試験からの移行例*中止例

中止理由

* 各時期開始時の被験者数 投与を中止したが,用量漸減期又は後観察期に移行しなかった被験者あり。 1 例は用量維持期に移行しなかったが,用量漸減期に投与を受けた。 <資料番号 5.3.5.2-RLS02:Table 3.2>

(2) 人口統計学的及び他の基準値の特性

SS 295 例の人口統計学的及び他の基準値の特性を表 2.7.6.5.8-5 に示した。IRLS 合計スコアは

27.8,CGI 重症度は「軽度の RLS(mildly ill)」が 3.1%,「中等度の RLS(moderately ill)」が

29%「高度の RLS(markedly ill)」が 29%,「非常に高度の RLS(severely ill)」が 35%,「最

も高度の RLS(among the most extremely ill subjects)」が 3.4%であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1408

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SP710 試験

表 2.7.6.5.8-5 人口統計学的及び他の基準値の特性(SS)

全被験者

例数 295 平均値 ± 標準偏差 58.3 ± 10.1

年齢(歳) 範囲 22 - 75

性別 男性 女性

例数(%) 99 (34) 196 (66)

平均値 ± 標準偏差 167.5 ± 8.3 身長(cm)

範囲 150 - 190 平均値 ± 標準偏差 74.21 ± 13.19

体重(kg) 範囲 45.0 - 114.0

平均値 ± 標準偏差 26.37 ± 3.84 BMI(kg/m2

) 範囲 15.8 - 35.5

IRLS 合計スコア 平均値 ± 標準偏差 27.8 ± 5.9 CGI 重症度 例数(%)

軽度の RLS(mildly ill) 9 (3.1) 中等度の RLS(moderately ill) 87 (29) 高度の RLS(markedly ill) 87 (29) 非常に高度の RLS(severely ill) 102 (35) 最も高度の RLS (among the most extremely ill subjects) 10 (3.4)

SP709 試験のベースラインの基準値 <資料番号 5.3.5.2-RLS02:Table 5, Table 52.1, Table 57.1 より作成>

2.7.6.5.8.3 安全性

(1) 治験薬の投与状況

用量維持期の各用量の投与状況を表 2.7.6.5.8-6 に示した。

表 2.7.6.5.8-6 用量維持期の各用量の投与状況(SS)

ロチゴチン

1.125 mg/日 2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日 9.0 mg/日 例数

例数(%) 例数(%) 例数(%) 例数(%) 例数(%) 初回維持用量 290 24 (8.3) 52 (18) 79 (27) 56 (19) 79 (27) 最終維持用量 290 14 (4.8) 19 (6.6) 59 (20) 57 (20) 141 (49) 用量維持期の最頻用量 290 14 (4.8) 26 (9.0) 67 (23) 55 (19) 128 (44)

SS(295 例)のうち 5 例が用量漸増期に中止し,290 例が用量維持期に移行した。 <資料番号 5.3.5.2-RLS02:Table 8, Table 12.2, Table 12.3 より作成>

治験薬投与期間中の平均投与日数は 1126.4 日,用量維持期の平均投与日数は 1116 日であった

(資料番号 5.3.5.2-RLS02 Table 11 参照)。

平均投与量は用量維持期開始時で 5.4776 mg/日,用量維持期終了時(5 年目の Visit 4)で 6.9593

mg/日であった(資料番号 5.3.5.2-RLS02 Table 10 参照)。

用量維持期の初回の用量調整理由を表 2.7.6.5.8-7 に,初回維持用量の用量調整及び用量調整ま

での期間を表 2.7.6.5.8-8 に示した。用量維持期に用量調整を必要としなかった被験者は 39%

2.7.6 個々の試験のまとめ

1409

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SP710 試験

(112/290 例)であった。

カプラン・マイヤー法により推定した初回の用量調整までの日数(中央値)は,用量 1.125 mg/

日で 224 日,2.25 mg/日で 85 日,4.5 mg/日で 112 日,6.75 mg/日で 91 日であり,9.0 mg/日では値

を算出できなかった。

表 2.7.6.5.8-7 用量維持期の初回の用量調整理由(SS)

用量維持期移行例

290 例a

例数(%) 増量理由

有害事象 2 (0.7) 効果不十分 136 (47) Augmentation 6 (2.1) その他 3 (1.0)

減量理由 有害事象 19 (6.6) 効果不十分 1 (0.3) Augmentation 1 (0.3) その他 10 (3.4)

<資料番号 5.3.5.2-RLS02:Table 3.2, Table 14.1.1 より作成>

表 2.7.6.5.8-8 初回維持用量の用量調整及び用量調整までの期間(SS)

初回維持用量

1.125 mg/日24 例

2.25 mg/日52 例

4.5 mg/日79 例

6.75 mg/日56 例

9.0 mg/日

79 例

合計

290 例

用量調整せず 9 (38) 10 (19) 18 (23) 13 (23) 62 (78) 112 (39) 減量 0 3 (5.8) 1 (1.3) 10 (18) 17 (22) 31 (11)

初回維持用量の

用量調整

例数(%) 増量 15 (63) 39 (75) 60 (76) 33 (59) 0 147 (51) 中央値

a 224 85 112 91 NE 199

最小値 26 +1 2 14 1 1 初回用量調整

までの期間

(日) 最大値 +1769 +1851 +1772 +1858 +1787 +1858 a カプラン・マイヤー推定値による。 NE = 算出できず + 打ち切りデータ <資料番号 5.3.5.2-RLS02:Table13>

(2) 有害事象

発現率 2%以上の有害事象及び副作用を表 2.7.6.5.8-13 に示した。有害事象の発現率は 93%

(273/295 例)であった。発現率 5%以上の有害事象は,適用および滴下投与部位反応(高位語,

58%),適用部位紅斑(33%),適用部位反応(25%),鼻咽頭炎(19%),適用部位そう痒感

(18%),背部痛(14%),悪心(12%),無力症(高位語,12%),疲労(11%),骨関節炎

(8.8%),高血圧(8.8%),関節痛(7.5%),うつ病(7.5%),睡眠障害(7.1%),気管支炎(6.8%),

入眠および睡眠維持障害(高位語,5.8%),不眠症(5.8%),紅斑(5.8%),頭痛(5.4%),

浮動性めまい(5.4%),インフルエンザ(5.1%),そう痒症(5.1%)であった。有害事象の発

現率は,用量維持期 1 年目で 76%(220/290 例),2 年目で 61%(134/220 例),3 年目で 54%(103/191

2.7.6 個々の試験のまとめ

1410

Page 443: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP710 試験

例),4 年目で 58%(93/159 例),5 年目で 62%(91/147 例)であった(資料番号 5.3.5.2-RLS02

Table 20.2 参照)。

副作用の発現率は 81%(238/295 例)であった。発現率 5%以上の副作用は,適用および滴下

投与部位反応(高位語,58%),適用部位紅斑(33%),適用部位反応(25%),適用部位そう

痒感(18%),悪心(11%),無力症(高位語,9.5%),疲労(9.5%),紅斑(5.8%)及びそう

痒症(5.1%)であった。

(3) 重症度別有害事象

有害事象の重症度別発現率は,軽度は 7.5%(22/295 例),中等度は 52%(154/295 例),高度

は 33%(97/295 例)であった。

高度の有害事象は,適用および滴下投与部位反応(高位語)が 10%,適用部位反応が 5.4%,

適用部位紅斑が 2.4%,適用部位そう痒感,骨関節炎が各 1.7%,心筋梗塞,無力症(高位語),

疲労が各 1.4%,適用部位刺激感,悪心が各 1.0%,白内障,胃腸炎,肺炎,転倒,入眠および睡

眠維持障害(高位語),不眠症,頭痛が各 0.7%,冠動脈疾患,心嚢内出血,三尖弁閉鎖不全症,

両耳難聴,歯痛,消化不良,出血性胃潰瘍,腹痛,上腹部痛,鼡径ヘルニア,血便排泄,適用部

位出血,ヘルニア,壊死,末梢性浮腫,適用部位炎症,適用部位腫脹,急性胆嚢炎,肝腫大,肛

門周囲膿瘍,下気道感染,粉砕骨折,多発性骨折,半月板障害,足関節部骨折,腱断裂,顔面骨

骨折,前腕骨折,手骨折,橈骨骨折,肝酵素上昇,子宮頚部スミア,血圧上昇,椎間板突出,関

節痛,筋緊張,筋力低下,背部痛,四肢痛,脳血管発作,失神,緊張性頭痛,手根管症候群,灼

熱感,ニューロパシー,下肢静止不能症候群,流産,大うつ病,尿閉,膀胱脱,月経過多,胸膜

炎,薬疹,紅斑,そう痒症,乾癬,歯科手術,血栓症,動脈閉塞性疾患,動脈硬化症,血管閉塞,

深部静脈血栓症が各 0.3%であった(資料番号 5.3.5.2-RLS02 Table 25 参照)。

(4) 死亡,その他の重篤な有害事象

本治験では死亡例が 1 例 1 件(心筋梗塞)認められた。死亡例における重篤な有害事象の一覧

表を表 2.7.6.5.8-9 に,死亡を含めた重篤な有害事象を表 2.7.6.5.8-14 に示した。死亡を含めた重

篤な有害事象は 79 例 117 件発現した。2 例以上発現した重篤な有害事象は,骨関節炎 11 例 13

件,心筋梗塞 4 例 5 件,趾変形 4 例 4 件,橈骨骨折,子宮平滑筋腫,失神及び静脈瘤が各 3 例 3

件,冠動脈疾患,甲状腺腫,悪心,睡眠時無呼吸症候群及び股関節形成が各 2 例 2 件であった。

投与期間中に発現した重篤な有害事象は 115 件であり,ほとんどの重篤な有害事象(112/115

件)は,用量維持期に認められた。後観察期にみられた重篤な有害事象は 2 件(流産,血圧上昇)

だった(資料番号 5.3.5.2-RLS02 Table 22.2, Table 22.4 参照)。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1411

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SP710 試験

表 2.7.6.5.8-9 死亡例における重篤な有害事象の一覧表 被験者番号

性別年齢(歳)

有害事象名(基本語)

発現時用量

(mg/日)

投与後発現日*(日)

持続期間

(日)

重症度 措置 転帰 因果関係

10703 女59

下気道感染 4.5 1511 UNK 高度 dose not changed recovering unlikely

心筋梗塞 4.5 1514 1 高度 drug withdrawn fatal not related

[経過]ロチゴチン4.5 mg/日を1458日間投与後,被験者は高度の心筋梗塞を発現した。当初は抗生物質の投与により症状が改善したが,その後心臓発作を発現し,蘇生できず死亡した。

事象名:MedDRA ver 9.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 9.1 を用いた) *有害事象発現日は,投与開始日を 1 日目として起算 UNK:unknown <資料番号 5.3.5.2-RLS02:Section 14, Listing 7.3.1, Listing 7.3.2 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1412

Page 445: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP710 試験

(5) 投与中止に至った有害事象

投与中止に至った有害事象を表 2.7.6.5.8-15 に,投与中止に至った有害事象が 2 件以上発現し

ている被験者を表 2.7.6.5.8-16 に示した。投与中止に至った有害事象の発現率は 32%(93/295 例)

であった。最も高頻度に認められた投与中止に至った有害事象は,適用および滴下投与部位反応

(高位語)であった。

(6) 注目すべき有害事象

(a) 適用および滴下投与部位反応

本治験で発現した適用および滴下投与部位反応(高位語)は軽度が 18%(52/295 例),中等

度は 31%(90/295 例),高度は 10%(30/295 例)であった。

なお,適用および滴下投与部位反応(高位語)には含まれないが,軽度の適用部位膿疱(基

本語,高位語は皮膚組織および軟部組織感染)が 1 例認められた。(資料番号 5.3.5.2-RLS02 Table

25 参照)。

(b) 睡眠発作/突発的睡眠

睡眠発作又は突発的睡眠を発現した被験者を表 2.7.6.5.8-10 に示した。治験期間中,睡眠発作

が 4 例 4 件,突発的睡眠が 1 例 1 件認められ,5 例のいずれの被験者にも当該事象の既往歴は

なかった。重篤な事象又は投与中止に至った事象はなかった。

表 2.7.6.5.8-10 睡眠発作又は突発的睡眠を発現した被験者(SS)

被験者番号

年齢性別

有害事象名(報告用語)

発現時用量

(mg/日)

重篤/非重篤

投与中止

重症度 因果関係 転帰

57女性

47男性

63男性

66女性

55女性

中等度 Possible睡眠発作 6.75 非重篤 いいえ Resolved

11209 睡眠発作 6.75 非重篤 いいえ 中等度 Possible Resolved

11205

11404 睡眠発作 9 非重篤 いいえ 中等度 Probable Resolved

11425 睡眠発作 4.5 非重篤 いいえ 軽度 Highly probable Resolved

12314 突発的睡眠 4.5 非重篤 いいえ 軽度 Probable Resolved

<資料番号 5.3.5.2-RLS02:81 頁の Table, Listing 7.3.4 より作成>

(7) SP709 試験から継続中の有害事象

SP709 試験から継続中の有害事象は,全被験者の 59/295 例(20%)に 75 件認められた。最も

高頻度に認められた継続中の有害事象は,適用部位紅斑で 16/295 例(5.4%)に 16 件認められた。

(資料番号 5.3.5.2-RLS02 Table18 参照)。

(8) 臨床検査値

血液学的検査,生化学的検査,内分泌学的検査及び尿検査のいずれにおいても,各検査値の平

2.7.6 個々の試験のまとめ

1413

Page 446: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP710 試験

均値では,ベースラインと比較して臨床的に意味のある変化は認められなかった。

ベースラインと比較して,フェリチンは全体的にわずかな減少傾向を認めたが,平均値及び中

央値は正常範囲内であった。総ビリルビンは,治験期間中に平均値及び中央値でベースラインか

らの低下を認めたが,いずれも正常範囲内であった。用量維持期間中に,インスリン様増殖因子

1 の変動がみられたが,治験期間を通して平均値及び中央値は正常範囲内であった。

ほとんどの被験者でベースラインの血液学的検査,生化学的検査,内分泌学的検査及び尿検査

値は正常で,投与終了時まで正常値を持続していた。

有害事象と判定された臨床検査値異常を表 2.7.6.5.8-11 に示した。投与中止に至った肝酵素上

昇 1 件を除き,有害事象と判定された臨床検査値異常は,いずれも軽度又は中等度であった。重

篤な有害事象と判定された臨床検査値異常はなかった。

用量維持期 6 ヵ月目に,1 例の被験者でロチゴチン 6.75 mg/日投与中に GGT 増加(158 U/L,

基準値 8~49 U/L)が認められ,有害事象(肝酵素上昇)として報告された。治験責任医師は当

該事象と治験薬との因果関係を “possibly related”と判定し,治験を中止した(資料番号

5.3.5.2-RLS02 85 頁参照)。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1414

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SP710 試験

表 2.7.6.5.8-11 有害事象と判定された臨床検査値異常(SS)

基本語 例数 (%)

赤血球形態異常 1 (0.3)

高コレステロール血症 10 (3.4)鉄欠乏 5 (1.7)血清フェリチン減少 5 (1.7)高脂血症 3 (1.0)血中鉄減少 3 (1.0)γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加 1 (0.3)

肝酵素上昇a 1 (0.3)

血中クレアチンホスホキナーゼ増加 1 (0.3)低鉄血症 1 (0.3)ヘモクロマトーシス 1 (0.3)低カリウム血症 1 (0.3)血中ブドウ糖増加 1 (0.3)葉酸欠乏 1 (0.3)ビタミンB12欠乏 1 (0.3)耐糖能障害 1 (0.3)

甲状腺機能低下症 4 (1.4)甲状腺腫 3 (1.0)

ホルモン値異常b 1 (0.3)

甲状腺機能亢進症 1 (0.3)血中プロラクチン増加 1 (0.3)

尿中血陽性 4 (1.4)尿中白血球陽性 2 (0.7)血尿 2 (0.7)尿中赤血球 1 (0.3)尿中細菌検出 1 (0.3)

尿検査

内分泌学的検査

血液学的検査

生化学的検査

検査の分類

全被験者

295例

事象名:MedDRA ver 9.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 9.1 を用いた) a GGT 増加及び ALT のわずかな増加 b 閉経後の月経出血(ホルモン調節異常) <資料番号 5.3.5.2-RLS02:84~85 頁の Table, Table 20.1 より作成>

(9) ASRS

ロチゴチン長期投与時の augmentation の重症度を ASRS スコアにより評価した。

ASRS スコアの平均値は用量維持期開始時で 0.24,用量維持期 1 年目(12 ヵ月目)で 0.29,用

量維持期 2 年目(24 ヵ月目)で 0.32,用量維持期 3 年目(36 ヵ月目)で 0.33,用量維持期 4 年

目(48 ヵ月目)で 0.35,用量維持期 5 年目(60 ヵ月目)で 0.37 であった。最終来院日までのい

ずれの測定時点でも 0.40 以下であった(資料番号 5.3.5.2-RLS02 Table 48 参照)。

(10) バイタルサイン

体重,心拍数,拡張期血圧及び収縮期血圧において,各検査の平均値ではベースラインと比較

して臨床的に意味のある変化は認められなかった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1415

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SP710 試験

(11) 12 誘導心電図

投与開始後に QTc が 500 ms 以上を示した被験者はいなかった。投与開始後に QTcB の変化量

がベースラインと比較して 60 ms 以上の増加を示した被験者が,用量維持期 1 年目に 2 例認めら

れた(資料番号 5.3.5.2-RLS02 Table 37.1 参照)。投与開始後の QTcF 及び QTcFra の変化量がベ

ースラインと比較して 60 ms 以上の増加を示した被験者は認められなかった。

2.7.6.5.8.4 有効性

(1) IRLS 合計スコア

IRLS 合計スコアのベースライン(先行して実施された SP709 試験のベースライン)からの変

化量(SS,OC)を表 2.7.6.5.8-12 に,経時的変化を図 2.7.6.5.8-1 に示した。IRLS 合計スコアの

変化量(平均値 ± 標準偏差)は,用量維持期開始時で−18.9 ± 8.5,用量維持期 60 ヵ月目で−18.1

± 10.2 であった。IRLS 合計スコアの減少は,用量維持期を通して持続していた。ロチゴチン最

終投与から後観察期までに,IRLS 合計スコアの臨床的に意味のある悪化は認められなかった。

一方,LOCF のベースラインからの IRLS 合計スコアの変化量は,用量維持期開始時で−18.8 ±

8.6,用量維持期 60 ヵ月目で−14.6 ± 11.2 であった(資料番号 5.3.5.2-RLS02 Table 52.2 参照)。

表 2.7.6.5.8-12 IRLS 合計スコアのベースラインからの変化量(SS,OC)

例数 IRLS合計スコアベースラインからの

変化量ベースライン(SP709試験のVisit 2) 295 27.8 ± 5.9 -用量維持期開始時 287 8.9 ± 7.7 −18.9 ± 8.5用量維持期6ヵ月目 237 9.1 ± 7.9 −18.5 ± 8.8用量維持期12ヵ月目 220 8.7 ± 8.0 −18.8 ± 8.8用量維持期18ヵ月目 196 10.3 ± 9.4 −17.3 ± 9.3用量維持期24ヵ月目 190 10.3 ± 9.3 −17.2 ± 9.2用量維持期30ヵ月目 175 10.4 ± 9.9 −17.1 ± 10.2用量維持期36ヵ月目 159 10.0 ± 9.1 −17.6 ± 9.3用量維持期42ヵ月目 156 9.1 ± 9.2 −18.6 ± 9.7用量維持期48ヵ月目 146 9.8 ± 9.0 −17.7 ± 9.4用量維持期54ヵ月目 142 9.5 ± 10.1 −18.0 ± 9.9用量維持期60ヵ月目 129 9.7 ± 9.8 −18.1 ± 10.2用量維持期終了時 123 9.0 ± 9.2 −18.7 ± 9.5 平均値 ± 標準偏差 <資料番号 5.3.5.2-RLS02:Table 52.1 より抜粋>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1416

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SP710 試験

BL = SP709 試験のベースライン,TP = 用量漸増期,EOM = 用量維持期終了時,M = 月 <資料番号 5.3.5.2-RLS02:Figure 1.1>

図 2.7.6.5.8-1 IRLS 合計スコアの経時的変化(SS,OC)

IRLS 合計スコアの 50%有効率(OC)は用量維持期間中で 64~78%であり,用量維持期 60 ヵ

月目では 71%であった。IRLS 合計スコアが 10 以下の症例を寛解例とした寛解率は用量維持期間

中で 53~64%であり,用量維持期 60 ヵ月目では 60%であった。

用量維持期 60 ヵ月目(OC)の IRLS 合計スコアが 0(病状なし)であった被験者は,36%(46/129

例)であった(資料番号 5.3.5.2-RLS02 Table 54.1 参照)。

変化量及び有効率共に,LOCF でも同様の結果であった(資料番号 5.3.5.2-RLS02 Table 54.2 参

照)。

(2) CGI 重症度

用量維持期間中の CGI 重症度スコアは 2.0~2.3 であり,ベースラインからの変化量(OC)は

−3.0~−2.7 であった(資料番号 5.3.5.2-RLS02 Table 56.1 参照)。

用量維持期間中,CGI 重症度が「健康,全く障害なし(normal, not at all ill)」であった被験者

は 25~37%,「RLS の疑い(borderline ill)」は 32~42%,「軽度の RLS(mildly ill)」は 10~

25%であり,「最も高度の RLS(among the most extremely ill subjects)」は認められなかった。用

量維持期間中のCGI重症度の 50%有効率(OC)は 69~81%であった(資料番号 5.3.5.2-RLS02 Table

57.1, Table 61.1 参照)。

変化量及び有効率共に,LOCF でも同様の結果であった。

(3) CGI 改善度

CGI 改善度(OC)は用量維持期間中で 1.3~1.5 であり,用量維持期 60 ヵ月目では 1.4(n = 129)

であった。LOCF でも同様の結果が得られ,CGI 改善度は用量維持期を通して 1.5~1.8 であり,

用量維持期 60 ヵ月目では 1.8(n = 295)であった(資料番号 5.3.5.2-RLS02 Table 59.1, Table 59.2

2.7.6 個々の試験のまとめ

1417

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SP710 試験

参照)。

CGI 改善度が「著明な改善(very much improved)」又は「改善(much improved)」となった

被験者は用量維持期間中で 88%以上であり,用量維持期 60 ヵ月目では 92%であった(OC)。

LOCF でも同様の結果が得られ,「著名な改善(very much improved)」又は「改善(much improved)」

となった被験者は,用量維持期を通して 79%以上であり,用量維持期 60 ヵ月目では 79%であっ

た(資料番号 5.3.5.2-RLS02 Table 60.1, Table 60.2 参照)。

用量維持期間中の OC での CGI 改善度が,「著名な改善(very much improved)」又は「改善

(much improved)」の症例を有効例とした有効率は 89~98%であった(資料番号 5.3.5.2-RLS02

Table 61.1 参照)。LOCF でも同様の結果であった。

用量維持期を通して,OC では「著明な悪化(very much worse)」は認められず,「やや悪化

(minimally worse)」又は「悪化(much worse)」となった被験者は 0.3~2.4%であった(資料

番号 5.3.5.2-RLS02 Table 60.1 参照)。

(4) PGI

用量維持期間中の PGI は,very good が 35~59%,good が 34~59%,neither good nor bad が 10%

以下,bad が 3.5%以下,very bad が 0.6%以下であった(資料番号 5.3.5.2-RLS02 Table 63 参照)。

2.7.6.5.8.5 結果の要約

• 有害事象の発現率は 93%(273/295 例)であった。発現率 5%以上の有害事象は,適用およ

び滴下投与部位反応(高位語),適用部位紅斑,適用部位反応,鼻咽頭炎,適用部位そう

痒感,背部痛,悪心,無力症(高位語),疲労,骨関節炎,高血圧,関節痛,うつ病,睡

眠障害,気管支炎,入眠および睡眠維持障害(高位語),不眠症,頭痛,浮動性めまい,

インフルエンザ,紅斑,そう痒症であった。ほとんどの有害事象はドパミン受容体作動薬

や貼付剤投与時に認められる典型的なものであり,これまでの治験で認められたものであ

った。

• 有害事象の発現率は,用量維持期 1 年目で 76%(220/290 例),2 年目で 61%(134/220 例),

3 年目で 54%(103/191 例),4 年目で 58%(93/159 例),5 年目で 62%(91/147 例)であ

った。

• 本治験では死亡例が 1 例 1 件(心筋梗塞)認められた。死亡を含めた重篤な有害事象は 79

例 117 件認められた。

• 投与中止に至った有害事象の発現率は 32%(93/295 例)であり,最も高頻度に認められた

投与中止に至った有害事象は,適用および滴下投与部位反応(高位語)であった。

• 用量維持期を通して IRLS 合計スコア,CGI 重症度,CGI 改善度に持続的な改善が認められ

た。ロチゴチン最終投与から後観察期までに,IRLS 合計スコアの臨床的に意味のある悪化

は認められなかった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1418

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SP710 試験

2.7.6.5.8.6 付録

表 2.7.6.5.8-13 発現率 2%以上の有害事象及び副作用(SS)

器官別大分類基本語

全事象 273 93 238 81耳および迷路障害 14 4.7 3 1.0

回転性めまい 6 2.0 2 0.7胃腸障害 99 34 60 20

歯痛 9 3.1下痢 13 4.4 5 1.7胃炎 9 3.1 1 0.3上腹部痛 10 3.4 3 1.0悪心 36 12 31 11嘔吐 11 3.7 6 2.0口内乾燥 14 4.7 13 4.4

全身障害および投与局所様態 194 66 186 63適用および滴下投与部位反応(高位語) 172 58 172 58適用部位紅斑 96 33 96 33適用部位反応 74 25 74 25適用部位そう痒感 54 18 54 18適用部位刺激感 12 4.1 12 4.1適用部位発疹 6 2.0 6 2.0無力症(高位語) 34 12 28 9.5疲労 32 11 28 9.5末梢性浮腫 13 4.4 7 2.4

感染症および寄生虫症 124 42 6 2.0胃腸炎 6 2.0帯状疱疹 6 2.0インフルエンザ 15 5.1 3 1.0気管支炎 20 6.8鼻咽頭炎 55 19 2 0.7副鼻腔炎 8 2.7膀胱炎 12 4.1尿路感染 10 3.4

代謝および栄養障害 27 9.2 3 1.0高コレステロール血症 10 3.4 1 0.3

筋骨格系および結合組織障害 112 38 19 6.4趾変形 6 2.0椎間板突出 6 2.0関節痛 22 7.5 5 1.7背部痛 40 14 3 1.0四肢痛 12 4.1 3 1.0筋骨格痛 7 2.4 1 0.3骨関節炎 26 8.8

神経系障害 75 25 36 12傾眠 9 3.1 6 2.0失神 8 2.7 6 2.0頭痛 16 5.4 11 3.7手根管症候群 11 3.7浮動性めまい 16 5.4 13 4.4

精神障害 70 24 46 16うつ病 22 7.5 6 2.0入眠および睡眠維持障害(高位語) 17 5.8 12 4.1不眠症 17 5.8 12 4.1落ち着きのなさ 7 2.4 5 1.7睡眠障害 21 7.1 11 3.7

呼吸器,胸郭および縦隔障害 31 11 5 1.7咳嗽 8 2.7

有害事象関連性が否定できない有害事象

ロチゴチン(n=295)

発現例数

%

ロチゴチン(n=295)

発現例数

%

2.7.6 個々の試験のまとめ

1419

Page 452: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP710 試験

表 2.7.6.5.8-13 発現率 2%以上の有害事象及び副作用(SS)(続き)

器官別大分類基本語

皮膚および皮下組織障害 63 21 47 16多汗症 9 3.1 8 2.7紅斑 17 5.8 17 5.8そう痒症 15 5.1 15 5.1

血管障害 49 17 18 6.1高血圧 26 8.8 9 3.1

有害事象関連性が否定できない有害事象

ロチゴチン(n=295)

発現例数

%

ロチゴチン(n=295)

発現例数

%

空欄は該当例数がゼロである。 事象名:MedDRA ver 9.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 9.1 を用いた) 因果関係の判定基準:治験薬との関連性を"not related", "unlikely", "possible", "probable", "highly probable", "not

assessable"の 6 分類で判定した。 "highly probable", "probable", "possible"と判定されたものを「関連性が否定できない有害事象」とした。 <資料番号 5.3.5.2-RLS02:Table 19, Table 24 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1420

Page 453: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP710 試験

表 2.7.6.5.8-14 重篤な有害事象(SS)

基本語 例数 (%) 件数

79 (27) 1171 (0.3) 1

リンパ節症 1 (0.3) 19 (3.1) 13

冠動脈疾患 2 (0.7) 2心不全 1 (0.3) 1心筋梗塞 4 (1.4) 5狭心症 1 (0.3) 1心嚢内出血 1 (0.3) 1徐脈 1 (0.3) 1頻脈 1 (0.3) 1三尖弁閉鎖不全症 1 (0.3) 1

2 (0.7) 2甲状腺腫 2 (0.7) 2

1 (0.3) 1複視 1 (0.3) 1

6 (2.0) 6出血性胃潰瘍 1 (0.3) 1腹痛 1 (0.3) 1鼡径ヘルニア 1 (0.3) 1悪心 2 (0.7) 2血便排泄 1 (0.3) 1

6 (2.0) 6無力症(高位語) 1 (0.3) 1疲労 1 (0.3) 1ヘルニア 1 (0.3) 1炎症 1 (0.3) 1嚢胞 1 (0.3) 1壊死 1 (0.3) 1末梢性浮腫 1 (0.3) 1

1 (0.3) 1急性胆嚢炎 1 (0.3) 1

7 (2.4) 7虫垂炎 1 (0.3) 1胃腸炎 1 (0.3) 1肛門周囲膿瘍 1 (0.3) 1下気道感染 1 (0.3) 1肺炎 1 (0.3) 1腎盂腎炎 1 (0.3) 1慢性腎盂腎炎 1 (0.3) 1

12 (4.1) 12脳振盪 1 (0.3) 1粉砕骨折 1 (0.3) 1関節脱臼 1 (0.3) 1多発性骨折 1 (0.3) 1半月板障害 1 (0.3) 1足関節部骨折 1 (0.3) 1腱断裂 1 (0.3) 1瘢痕ヘルニア 1 (0.3) 1顔面骨骨折 1 (0.3) 1橈骨骨折 3 (1.0) 3

1 (0.3) 2血圧上昇 1 (0.3) 2

臨床検査

傷害,中毒および処置合併症

肝胆道系障害

感染症および寄生虫症

全身障害および投与局所様態

胃腸障害

内分泌障害

眼障害

すべての重篤な有害事象

血液およびリンパ系障害

心臓障害

器官別大分類

全被験者

N = 295

2.7.6 個々の試験のまとめ

1421

Page 454: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP710 試験

表 2.7.6.5.8-14 重篤な有害事象(SS)(続き)

基本語 例数 (%) 件数

23 (7.8) 27軟骨疾患 1 (0.3) 1趾変形 4 (1.4) 4椎間板障害 1 (0.3) 1椎間板突出 1 (0.3) 1インピンジメント症候群 1 (0.3) 1関節周囲炎 1 (0.3) 1肩回旋筋腱板症候群 1 (0.3) 1関節痛 1 (0.3) 1筋緊張 1 (0.3) 1背部痛 1 (0.3) 1骨関節炎 11 (3.7) 13腰部脊椎管狭窄 1 (0.3) 1

8 (2.7) 8

唾液腺腫 1 (0.3) 1結腸腺腫 1 (0.3) 1形質細胞腫 1 (0.3) 1前立腺癌 1 (0.3) 1膀胱新生物 1 (0.3) 1子宮平滑筋腫 3 (1.0) 3

12 (4.1) 12多発ニューロパシー 1 (0.3) 1小脳梗塞 1 (0.3) 1脳虚血 1 (0.3) 1脳血管発作 1 (0.3) 1失神 3 (1.0) 3意識レベルの低下 1 (0.3) 1緊張性頭痛 1 (0.3) 1片頭痛 1 (0.3) 1失神寸前の状態 1 (0.3) 1下肢静止不能症候群 1 (0.3) 1

1 (0.3) 1流産 1 (0.3) 1

1 (0.3) 1膀胱脱 1 (0.3) 1

3 (1.0) 3睡眠時無呼吸症候群 2 (0.7) 2胸膜炎 1 (0.3) 1

7 (2.4) 7腹壁形成 1 (0.3) 1膀胱手術 1 (0.3) 1股関節形成 2 (0.7) 2四肢手術 1 (0.3) 1子宮摘出 1 (0.3) 1血管形成 1 (0.3) 1

7 (2.4) 7動脈閉塞性疾患 1 (0.3) 1動脈硬化症 1 (0.3) 1血管閉塞 1 (0.3) 1深部静脈血栓症 1 (0.3) 1静脈瘤 3 (1.0) 3

血管障害

外科および内科処置

腎および尿路障害

呼吸器,胸郭および縦隔障害

妊娠,産褥および周産期の状態

神経系障害

良性,悪性および詳細不明の新生物(嚢胞およびポリープを含む)

筋骨格系および結合組織障害

器官別大分類

全被験者

N = 295

事象名:MedDRA ver 9.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 9.1 を用いた) <資料番号 5.3.5.2-RLS02:Table 22.1>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1422

Page 455: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP710 試験

表 2.7.6.5.8-15 投与中止に至った有害事象(SS)

基本語 例数 (%)93 (32)4 (1.4)

右脚ブロック 1 (0.3)心筋梗塞 2 (0.7)不整脈 1 (0.3)

1 (0.3)眼刺激 1 (0.3)

3 (1.0)上腹部痛 1 (0.3)悪心 2 (0.7)

58 (20)適用および滴下投与部位反応(高位語) 56 (19)適用部位反応 31 (11)適用部位紅斑 13 (4.4)適用部位そう痒感 9 (3.1)適用部位刺激感 3 (1.0)適用部位出血 1 (0.3)適用部位擦過傷 1 (0.3)適用部位炎症 1 (0.3)適用部位腫脹 1 (0.3)適用部位小水疱 1 (0.3)無力症(高位語) 2 (0.7)疲労 2 (0.7)

1 (0.3)急性副鼻腔炎 1 (0.3)

2 (0.7)肝酵素上昇 1 (0.3)体重増加 1 (0.3)

1 (0.3)低カリウム血症 1 (0.3)

6 (2.0)関節痛 1 (0.3)筋力低下 1 (0.3)四肢痛 2 (0.7)骨関節炎 2 (0.7)

2 (0.7)

形質細胞腫 1 (0.3)脂肪腫 1 (0.3)

6 (2.0)多発ニューロパシー 1 (0.3)脳血管発作 1 (0.3)失神 2 (0.7)注意力障害 1 (0.3)ニューロパシー 1 (0.3)

11 (3.7)うつ病 3 (1.0)大うつ病 1 (0.3)不眠症 4 (1.4)精神障害 1 (0.3)パニック障害 1 (0.3)パニック発作 1 (0.3)幻覚 1 (0.3)睡眠障害 1 (0.3)

投与中止に至ったすべての有害事象

心臓障害

器官別大分類

全被験者

295例

臨床検査

感染症および寄生虫症

全身障害および投与局所様態

眼障害

胃腸障害

神経系障害

良性,悪性および詳細不明の新生物(嚢胞およびポリープを含む)

代謝および栄養障害

筋骨格系および結合組織障害

精神障害

2.7.6 個々の試験のまとめ

1423

Page 456: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP710 試験

表 2.7.6.5.8-15 投与中止に至った有害事象(SS)(続き)

基本語 例数 (%)4 (1.4)

薬疹 1 (0.3)そう痒症 1 (0.3)全身性そう痒症 1 (0.3)そう痒性皮疹 1 (0.3)

1 (0.3)ギャンブル 1 (0.3)

2 (0.7)高血圧 1 (0.3)低血圧 1 (0.3)

器官別大分類

全被験者

295例

血管障害

社会環境

皮膚および皮下組織障害

事象名:MedDRA ver 9.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 9.1 を用いた) <資料番号 5.3.5.2-RLS02:Table 23.1 より抜粋>

表 2.7.6.5.8-16 投与中止に至った有害事象が 2 件以上発現している被験者

被験者番号 投与中止に至った有害事象(基本語)

10205 適用部位反応

そう痒症

10213 上腹部痛

低カリウム血症

失神

10308 適用部位紅斑

適用部位そう痒感

10409 適用部位紅斑

適用部位そう痒感

適用部位出血

適用部位腫脹

10916 うつ病

注意力障害

パニック障害

精神障害

11806 低血圧

失神

12306 眼刺激

高血圧

ニューロパシー

骨関節炎

睡眠障害

12308 適用部位紅斑

適用部位反応 事象名:MedDRA ver 9.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 9.1 を用いた) <資料番号 5.3.5.3-RLS02:表 7-1 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1424

Page 457: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP791 試験

2.7.6.5.9 RLS 患者を対象とした SP790 試験,SP794 試験からの継続長期投与試験(外

国人:SP791 試験,資料番号 5.3.5.2-RLS03,参考資料)

2.7.6.5.9.1 治験方法の概略

項目 内容

目的 RLS 患者を対象としてロチゴチン長期投与時の安全性及び忍容性を検討す

る。また長期投与時の RLS の重症度及び QOL についても検討する。

治験デザイン 多施設,非盲検,継続長期投与試験

対象 対象:RLS 患者

選択基準:

1) 本治験の参加に際し,文書による同意が得られた患者

2) SP790 又は SP794 試験の用量維持期及び用量漸減期を完了した患者

3) 治験要件を遵守できる患者

除外基準:

1) SP790 又は SP794 試験で発現した重篤な副作用が継続している患者

2) 妊娠中の患者,授乳中の患者,又は妊娠の可能性がある患者(不妊手

術を受けていない,閉経後 2 年経過していない,2 つ以上の避妊法を

組み合わせていないか遮断法を 1 つしかとっていない,性的に禁欲的

でない)

3) 身体症状又は精神症状のために治験責任医師が被験者として不適切

と判断した患者

使用薬剤 被験薬:

ロチゴチン貼付剤 2.25 mg(5 cm2),4.5 mg(10 cm2

),6.75 mg(15 cm2)

用量及び投与方法 治験スケジュールを表 2.7.6.5.9-1 に,投与スケジュールを表 2.7.6.5.9-2 に

示した。

本治験では SP790 又は SP794 試験を完了した患者を対象として継続長期投

与試験を行った。

ロチゴチンは 1 日 1 回(24 時間)投与した。ロチゴチンは 2.25 mg/日から投

与を開始し,1 週間ごとに 2.25 mg ずつ,6.75 mg/日を最大維持用量として

被験者の至適用量(忍容できない副作用がなく RLS 症状消失が認められた,

又は RLS 症状が最も軽減した用量)まで漸増した。用量漸増期に減量が必

要な場合は,用量漸増期に 2.25 mg 単位で 1 回のみ減量することを許容し,

当該用量を維持用量として 1 年間の用量維持期に移行した。

用量維持期では,必要に応じて 2.25 mg 単位で用量調整が許容された。用量

維持期終了後,2 日ごとに 2.25 mg/日ずつ漸減を行い,投与を終了した。

投与期間 約 13 ヵ月:用量漸増期最大 3 週間,用量維持期 1 年間,用量漸減期最大 4

日間

2.7.6 個々の試験のまとめ

1425

Page 458: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP791 試験

項目 内容

症例数 計画時:登録例 420 例

解析時:登録例 341 例

症例数の設定根拠 すべての被験者は SP790 又は SP794 試験から登録したため,症例数の算出

は行わなかった。

主な併用薬の規定 併用禁止薬:

以下の薬剤については,併用を禁止した。

• 神経遮断薬

• 睡眠薬

• 抗うつ薬

• 抗不安薬

• ベンゾジアゼピン系薬剤

• 抗痙攣薬

• L-dopa

• ブジピン

• 他のドパミン受容体作動薬

• オピオイド系薬剤

• MAO 阻害剤

• COMT 阻害剤

• 鎮静性抗ヒスタミン薬

• ドンペリドンを除く,ドパミン受容体拮抗性制吐剤(メトクロプラミド,

プロメタジンなど)

• 精神刺激薬(アンフェタミン系薬剤など)

併用制限薬:

以下の制吐剤については使用を許容したが,予防的投与は禁止した。

• ドンペリドン

• オンダンセトロン

• グラニセトロン

• トロピセトロン

評価項目

評価基準

安全性評価項目:

1) 有害事象

2) 臨床検査値

3) バイタルサイン(起立性低血圧の評価を含む)

4) 身体的及び神経学的検査

5) 12 誘導心電図

6) 月経及び性機能

7) ESS

2.7.6 個々の試験のまとめ

1426

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SP791 試験

項目 内容

8) PGI

9) CGI 副作用

有効性評価項目:

1) IRLS 合計スコアのベースラインから用量維持期終了時への変化量

2) IRLS 合計スコアの変化率(ベースラインに対する用量維持期終了時

における変化量の割合)の 50%有効率(変化率が 50%以上の減少であ

った症例の割合)

3) 用量維持期終了時の IRLS 合計スコアが 10 以下及び 0 の症例を寛解例

とした寛解率

4) CGI 重症度

5) 用量維持期間中の CGI 改善度及び CGI 治療効果

6) RLS-6 評価尺度の変化量

7) MOS 睡眠尺度の変化量

8) 被験者による有効性評価

その他の評価項目:

1) ASRS

2) SDS

3) 適用部位評価

4) 粘着性

5) RLS-QoL

6) WPAI

薬物動態評価項目:

血漿中薬物濃度

解析方法 本治験では記述的解析のみ行った。本治験のベースラインは,各被験者の

SP790 試験又は SP794 試験でのベースラインと定義した。

治験依頼者 SCHWARZ BIOSCIENCES GmbH

治験実施国

(又は地域)

欧州 7 ヵ国における 44 施設

治験実施期間 20 年 月 日~20 年 月 日

公表文献 なし

報告書の作成日 20 年 月 日

2.7.6 個々の試験のまとめ

1427

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SP791 試験

表 2.7.6.5.9-1 治験スケジュール

Visit 1d 2 3 4a 5 6 7 8週/月 1週 2週 3週 1ヵ月 4ヵ月 7ヵ月 10ヵ月 13ヵ月

同意取得 ○e

選択/除外基準 ○

患者背景 ○

併用薬 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

身体的検査 ○ ○ ○ ○ ○

神経学的検査 ○ ○ ○ ○ ○

月経及び性機能 ○ ○ ○ ○

バイタルサイン ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

体重 ○f ○ ○ ○ ○

12誘導心電図 ○ ○ ○ ○ ○

臨床検査 ○ ○ ○ ○ ○

内分泌学的検査 ○ ○ ○ ○

尿妊娠検査g ○ ○ ○ ○

血清妊娠検査h ○ ○ ○ ○ ○

血漿中薬物濃度i ○ ○ ○ ○ ○

IRLS ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

RLS-6評価尺度 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

CGI ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

ASRS ○ ○ ○ ○ ○ ○

SDS ○ ○ ○ ○

WPAI ○ ○ ○

RLS-QoL ○ ○ ○

MOS睡眠尺度 ○ ○ ○

PGI/被験者による有効性評価

ESS ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

粘着性評価 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

適用部位評価 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

有害事象 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

治験薬の用量調整 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

治験薬剥離記録(交付) ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

治験薬剥離記録(返却) ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

IVRS ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

薬剤(交付) ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○j ○

薬剤(返却) ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

用量維持期終了時/中止時 後観察

期b

規定外

来院c

期間 用量漸増期 用量維持期a

a 用量漸増期に減量した被験者はその時点で用量維持期に移行した。用量維持期では治験責任医師の判断で用量

調整を可能とした。 b 全被験者に対して治験薬最終除去後 30 日間実施。 c 治験責任医師の判断で実施。 d SP790 試験又は SP794 試験の用量漸減終了日に実施。 e 前回の来院時に得られなかった場合。 f 身長も測定。 g 各国のガイドラインで必要な場合実施。 h 妊娠の可能性がある女性に対して実施。 i 特定の実施医療機関のみ実施。 j 用量漸減期用の治験薬を交付。 <資料番号 5.3.5.2-RLS03:Table 1>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1428

Page 461: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP791 試験

表 2.7.6.5.9-2 投与スケジュール

用量漸増期 用量維持期 1週 2週 3週 1 年

ロチゴチン(mg/日) 2.25 4.5 6.75 2.25~6.75 用量漸増期において,被験者の至適用量まで漸増することとし,減量は 2.25 mg 単位で 1 回のみ許容された。 <資料番号 5.3.5.2-RLS03 より引用>

2.7.6.5.9.2 試験結果

(1) 被験者の内訳

中止例の内訳を表 2.7.6.5.9-3 に示した。本治験では 341 例の RLS 患者が登録され,治験薬が

投与された。このうち SP790 試験完了例は 284 例(SP790 試験完了例全体の 90.7%),SP794 試

験完了例は 57 例(SP794 試験完了例全体の 93.3%)であった。治験薬投与例 341 例中,治験完

了例は 250 例(73.3%)で,投与後の中止例は 91 例(26.7%)であった(表 2.7.6.5.9-3 参照)。

安全性解析対象集団(SS:Safety Set)は治験薬を 1 回以上投与した被験者を対象とし,同意

取得例の全例(341 例)が対象となった。最大解析対象集団(FAS:Full Analysis Set)は SS と同

一とした。

中止例は 91/341 例(26.7%)であった。主な中止理由は,有害事象 58/341 例(17.0%)及び効

果不十分 17/341 例(5.0%)であった(資料番号 5.3.5.2-RLS03 79 頁参照)。

表 2.7.6.5.9-3 中止例の内訳

全被験者 例数(%)

治験薬投与例 341 SP790 試験完了例 284 SP794 試験完了例 57

治験完了例 250 (73.3) 中止例* 91 (26.7) 有害事象 58 (63.7) 効果不十分 17 (18.7) 同意撤回 5 (5.5) その他 4 (4.4) 追跡不能 7 (7.7) * 中止例の詳細は中止例 91 例を分母とした割合を示す。 <資料番号 5.3.5.2-RLS03:Table 2.1.1, Table 2.1.2, Table 2.1.3 より作成>

(2) 人口統計学的及び他の基準値の特性

SS 341 例の人口統計学的及び他の基準値の特性を表 2.7.6.5.9-4 に示した。RLS の罹病期間は

全体で 2.8 年であった。過去 3 年間 RLS 治療を受けていない被験者は 10.3%であった。RLS 治療

を受けたことのある被験者では,治療開始後の平均経過年数は 3.5 年であった。その他の基準値

の特性では,SP790 試験完了例と SP794 試験完了例の間で臨床的に意味のある差はなかった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1429

Page 462: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP791 試験

表 2.7.6.5.9-4 人口統計学的及び他の基準値の特性(SS)

SP790 試験完了例 SP794 試験完了例 全被験者

例数 284 57 341 平均値 ± SD 58.6 ± 10.9 58.8 ± 9.6 58.6 ± 10.7

年齢(歳) 範囲 24 - 79 40 - 75 24 - 79

性別 男性 女性

例数(%)81 (28.5) 203 (71.5)

14 (24.6) 43 (75.4)

95 (27.9) 246 (72.1)

平均値 ± SD 167.1 ± 8.5 165.2 ± 8.9 166.8 ± 8.6 身長(cm)

範囲 139 - 196 150 - 193 139 - 196 平均値 ± SD 75.7 ± 13.1 70.1 ± 11.3 74.8 ± 12.9

体重(kg) 範囲 42 - 111 48 - 100 42 - 111

平均値 ± SD 27.070 ± 4.061 25.665 ± 3.312 26.835 ± 3.976 BMI(kg/m2

) 範囲 18.29 - 36.73 18.94 - 33.79 18.29 - 36.73

罹病期間(年) 平均値 ± SD 2.9 ± 4.4 2.4 ± 5.3 2.8 ± 4.5 過去 3 年間 RLS 治療なし 例数(%) 32 (11.3) 3 (5.3) 35 (10.3)

RLS 治療開始後経過年数 平均値 ± SD 3.4 ± 3.7 (n = 214)

3.9 ± 6.2 (n = 35)

3.5 ± 4.1 (n = 249)

IRLS 合計スコア 平均値 ± SD 27.9 ± 5.8 26.4 ± 6.1 27.6 ± 5.9 CGI 重症度 例数(%) 中等度の RLS(moderately ill) 80 (28.2) 20 (35.1) 100 (29.3) 高度の RLS(markedly ill) 117 (41.2) 19 (33.3) 136 (39.9) 非常に高度の RLS(severely ill) 77 (27.1) 17 (29.8) 94 (27.6) 最も高度の RLS (among the most extremely ill subjects)

10 (3.5) 1 (1.8) 11 (3.2)

SD = 標準偏差 SP790 又は SP794 試験のベースラインの基準値 <資料番号 5.3.5.2-RLS03:Table 4.1.1, Table 4.1.2, Table 4.1.3, Tables 8.1, Table 8.2, Table 8.3, Table 10.1.1, Table

10.1.2, Table 10.1.3, Table 13.1, Table 13.2, Table 13.3 より作成>

2.7.6.5.9.3 安全性

(1) 治験薬の投与状況

治験薬投与例 341 例の治験薬投与期間(用量漸減期を含む,平均値 ± 標準偏差,以下同様)

は 321.4 ± 113.32 日で,用量漸増期間は 15.7 ± 7.22 日であった。治験薬投与例 341 例のうち,333

例が用量維持期に移行し,用量維持期間は 310.7 ± 102.76 日であった(資料番号 5.3.5.2-RLS03

Table 27.1 参照)。

初回維持用量の用量調整及び用量調整までの期間(SS)を表 2.7.6.5.9-5 に,用量維持期間中

の初回用量及び最終用量のシフトテーブル(SS)を表 2.7.6.5.9-6 に示した。用量維持期移行例

333 例の維持期移行時の用量(以降,初回維持用量)は,2.25 mg/日が 74 例,4.5 mg/日が 159 例,

6.75 mg/日が 100 例であった。全体で 70.0%(233/333 例)の被験者が初回維持用量の用量調整を

行わなかった。初回維持用量が 2.25 mg/日の 74 例のうち 40 例で増量,4.5 mg/日の 159 例のうち

42 例で増量,9 例で減量,6.75 mg/日の 100 例のうち 9 例で減量を行った。

なお,用量維持期の最高用量が 6.75 mg/日の被験者は 148 例,最頻用量が 6.75 mg/日の被験者

は 123 例であった(資料番号 5.3.5.2-RLS03 Table 28.1 参照)。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1430

Page 463: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP791 試験

表 2.7.6.5.9-5 初回維持用量の用量調整及び用量調整までの期間(SS)

初回維持用量 2.25 mg/日

74 例 4.5 mg/日

159 例 6.75 mg/日

100 例

合計 333 例

用量調整せず 34 (45.9) 108 (67.9) 91 (91.0) 233 (70.0) 減量 0 9 (5.7) 9 (9.0) 18 (5.4)

初回維持用量の 用量調整 例数(%) 増量 40 (54.1) 42 (26.4) 0 82 (24.6)

中央値a 177 * * *

最小値 5 1 0 0 初回用量調整までの

期間(日) 最大値 371 385 392 392

用量維持期に移行した被験者のみ集計 a カプラン・マイヤー推定値による。 * 打切りデータ多数のため,中央値推定できず。 <資料番号 5.3.5.2-RLS03:Table 29.1>

表 2.7.6.5.9-6 用量維持期間中の初回用量及び最終用量のシフトテーブル(SS)

最終用量 初回用量

2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日 合計

2.25 mg/日 37 (11.1) 33 (9.9) 4 (1.2) 74 (22.2) 4.5 mg/日 7 (2.1) 112 (33.6) 40 (12.0) 159 (47.7) 6.75 mg/日 1 (0.3) 6 (1.8) 93 (27.9) 100 (30.0) 合計 45 (13.5) 151 (45.3) 137 (41.1) 333 (100) 数値は例数,( )は% <資料番号 5.3.5.2-RLS03:Table 30.1>

(2) 有害事象

SP791 試験の初回投与後から治験終了時(後観察期を含む)までに発現又は重症度が悪化した

有害事象を投与後に発現した有害事象と定義した。

発現率 2%以上の有害事象及び副作用を表 2.7.6.5.9-7 に示した。有害事象の発現率は 75.1%

(256/341 例)であった。発現率 5%以上の有害事象は,適用および滴下投与部位反応(高位語,

32.6%),適用部位紅斑(12.6%),適用部位反応(12.0%),適用部位そう痒感(11.7%),悪

心(7.3%),無力症(高位語,7.0%),疲労(7.0%),鼻咽頭炎(5.9%),頭痛(5.6%)であ

った。

副作用の発現率は 53.4%(182/341 例)であった。発現率 5%以上の副作用は,適用および滴下

投与部位反応(高位語,32.6%),悪心(6.5%),適用部位紅斑(12.3%),適用部位反応(12.0%),

適用部位そう痒感(11.7%),無力症(高位語,5.3%),疲労(5.3%)であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1431

Page 464: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP791 試験

表 2.7.6.5.9-7 発現率 2%以上の有害事象及び副作用(SS)

器官別大分類基本語

全事象 256 75.1 182 53.4耳および迷路障害 11 3.2 6 1.8

回転性めまい 10 2.9 6 1.8胃腸障害 53 15.5 32 9.4

悪心 25 7.3 22 6.5全身障害および投与局所様態 142 41.6 130 38.1

適用および滴下投与部位反応(高位語) 111 32.6 111 32.6適用部位紅斑 43 12.6 42 12.3適用部位反応 41 12.0 41 12.0適用部位そう痒感 40 11.7 40 11.7無力症(高位語) 24 7.0 18 5.3疲労 24 7.0 18 5.3

感染症および寄生虫症 58 17.0 2 0.6鼻咽頭炎 20 5.9尿路感染 7 2.1

筋骨格系および結合組織障害 58 17.0背部痛 15 4.4関節痛 9 2.6骨関節炎 12 3.5

神経系障害 62 18.2 35 10.3頭痛 19 5.6 13 3.8傾眠 11 3.2 10 2.9浮動性めまい 13 3.8 10 2.9下肢静止不能症候群 10 2.9

皮膚および皮下組織障害 27 7.9 18 5.3そう痒症 9 2.6 8 2.3多汗症 9 2.6 6 1.8

ロチゴチン(n=341)

発現例数

%

有害事象関連性が否定できない有害事象

ロチゴチン(n=341)

発現例数

%

空欄は該当例数がゼロである。 事象名:MedDRA ver 9.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 9.1 を用いた) 後観察期に発現した副作用は含まれず。 因果関係の判定基準:治験薬との関連性を"not related", "unlikely", "possible", "probable", "highly probable", "not

assessable"の 6 分類で判定した。 "highly probable", "probable", "possible"と判定されたものを「関連性が否定できない有害事象」とした。 <資料番号 5.3.5.2-RLS03:Table 34.1.1, Table 42.1 より作成>

(3) 重症度別有害事象

有害事象の重症度別発現率は,軽度は 46.9%(160/341 例),中等度は 53.4%(182/341 例),

高度は 17.0%(58/341 例)であった。

高度の有害事象は,適用および滴下投与部位反応(高位語)が 6.2%,適用部位反応が 3.5%,

適用部位紅斑,適用部位そう痒感,下肢静止不能症候群が各 1.5%,心筋梗塞,胃炎,適用部位

小水疱,嘔吐,状態悪化,憩室炎,手根管症候群が各 0.6%,心障害,狭心症,頻脈,心停止,

適用部位過敏反応,回転性めまい,悪心,逆流性食道炎,治癒不良,偽膜性大腸炎,歯髄炎,気

管支炎,肺炎,急性扁桃炎,鼻咽頭炎,上気道感染,上腕骨骨折,椎間板突出,骨関節炎,脊柱

管狭窄症,膀胱癌,後腹膜新生物,肉腫,子宮平滑筋腫,灼熱感,入眠および睡眠維持障害(高

2.7.6 個々の試験のまとめ

1432

Page 465: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP791 試験

位語),不眠症,病的賭博,睡眠発作,睡眠障害,腎臓痛,鼻嚢胞,多汗症,紅斑,皮膚剥脱,

そう痒症,乳房美容外科手術,大動脈弁置換,鎖骨下動脈スチール症候群が各 0.3%であった(資

料番号 5.3.5.2-RLS03 Table 40.1 参照)。

(4) 死亡,その他の重篤な有害事象

本治験では 2 例 2 件(心筋梗塞,大動脈弁置換)の死亡例が認められた。死亡例における重篤

な有害事象の一覧表を表 2.7.6.5.9-8 に,死亡を含めた重篤な有害事象を表 2.7.6.5.9-9 に示した。

死亡を含めた重篤な有害事象は,37 例 46 件認められた。投与中止に至った重篤な有害事象 2 例

はいずれも死亡例であった。休薬に至った重篤な有害事象は 2 例(鼻嚢胞及び唾液腺炎)であっ

た。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1433

Page 466: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP791 試験

表 2.7.6.5.9-8 死亡例における重篤な有害事象の一覧表

被験者番号

性別年齢(歳)

有害事象名(基本語)

発現時用量

(mg/日)

投与後発現日(日)

持続期間

(日)

重症度 措置 転帰 因果関係

46

10

dose not changeddrug withdrawn

recovered/resolvedfatal

[経過]ロチゴチン4.5 mg/日を131日間投与後,被験者は中等度の大動脈弁置換(本治験移行後138日目に高度と判定された)のため入院した。インフルエンザを発現したため手術を延期し,被験者は退院した。大動脈弁置換術のため被験者は再び入院し,手術が行われたが,手術の数時間後に出血があった。手術による心臓の酸素不足及び心筋梗塞のため被験者は死亡し,治験薬投与を中止した。被験者はSP794試験でロチゴチンを投与されていた。

男性73

女性67

[経過]ロチゴチン4.5 mg/日を359日間投与後に高度の心筋梗塞を発現し,被験者は入院した。血管造影により冠動脈硬化症が認められた。被験者は入院中に死亡し,治験薬投与を中止した。剖検は実施されなかった。

18865 大動脈弁置換大動脈弁置換

4.54.5

108138

高度 drug withdrawn

not relatednot related

18205 心筋梗塞 4.5 366 fatal not related

中等度高度

事象名:MedDRA ver 9.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 9.1 を用いた) 有害事象発現日は,投与開始日を 1 日目として起算 <資料番号 5.3.5.2-RLS03:Section 14, Listing 7.3, Listing 7.4 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1434

Page 467: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP791 試験

表 2.7.6.5.9-9 重篤な有害事象(SS)

基本語 例数 (%) 件数

37 (10.9) 466 (1.8) 7

心筋梗塞 2 (0.6) 2狭心症 1 (0.3) 1心障害 1 (0.3) 1頻脈 1 (0.3) 1心房細動 1 (0.3) 1心停止 1 (0.3) 1

2 (0.6) 2裂孔ヘルニア 1 (0.3) 1胃炎 1 (0.3) 1

4 (1.2) 4憩室炎 2 (0.6) 2唾液腺炎 1 (0.3) 1肺炎 1 (0.3) 1

4 (1.2) 4上腕骨骨折 2 (0.6) 2擦過傷 1 (0.3) 1胸骨骨折 1 (0.3) 1

8 (2.3) 9骨関節炎 3 (0.9) 3腰部脊椎管狭窄 1 (0.3) 1脊柱管狭窄症 1 (0.3) 1膠原病 1 (0.3) 1椎間板突出 1 (0.3) 1関節周囲炎 1 (0.3) 1筋痛 1 (0.3) 1

4 (1.2) 4

膀胱癌 1 (0.3) 1肉腫 1 (0.3) 1膀胱新生物 1 (0.3) 1子宮平滑筋腫 1 (0.3) 1

1 (0.3) 1手根管症候群 1 (0.3) 1

5 (1.5) 7不眠症 2 (0.6) 2睡眠発作 2 (0.6) 3うつ病 1 (0.3) 1病的賭博 1 (0.3) 1

1 (0.3) 1腹圧性尿失禁 1 (0.3) 1

2 (0.6) 2低換気 1 (0.3) 1鼻嚢胞 1 (0.3) 1

3 (0.9) 4乳房美容外科手術 1 (0.3) 1大動脈弁置換 1 (0.3) 2膝関節形成 1 (0.3) 1

1 (0.3) 1静脈瘤 1 (0.3) 1

器官別大分類

全被験者

(n = 341)

傷害,中毒および処置合併症

胃腸障害

感染症および寄生虫症

すべての重篤な有害事象

心臓障害

神経系障害

精神障害

良性,悪性および詳細不明の新生物(嚢胞およびポリープを含む)

筋骨格系および結合組織障害

血管障害

外科および内科処置

呼吸器,胸郭および縦隔障害

腎および尿路障害

事象名:MedDRA ver 9.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 9.1 を用いた) <資料番号 5.3.5.2-RLS03:Table 43.1>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1435

Page 468: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP791 試験

(5) 投与中止に至った有害事象

投与中止に至った有害事象を表 2.7.6.5.9-10 に,投与中止に至った有害事象が 2 件以上発現し

ている被験者を表 2.7.6.5.9-11 に示した。また,投与中止に至った有害事象発現までの時間(カ

プラン・マイヤー推定値)を図 2.7.6.5.9-1 に示した。投与中止に至った有害事象の発現率は 15.5%

(53/341 例)であった。最も高頻度に認められた投与中止に至った有害事象は,適用および滴下

投与部位反応(高位語)の 12.6%(43/341 例)であった。

表 2.7.6.5.9-10 投与中止に至った有害事象(SS)

基本語 例数 (%)53 (15.5)1 (0.3)

心筋梗塞 1 (0.3)4 (1.2)

悪心 2 (0.6)嘔吐 1 (0.3)下痢 1 (0.3)鼓腸 1 (0.3)

44 (12.9)適用および滴下投与部位反応(高位語) 43 (12.6)適用部位反応 22 (6.5)適用部位そう痒感 11 (3.2)適用部位紅斑 8 (2.3)適用部位発疹 3 (0.9)適用部位小水疱 3 (0.9)適用部位湿疹 2 (0.6)適用部位過敏反応 2 (0.6)適用部位刺激感 2 (0.6)適用部位腫脹 1 (0.3)熱感 1 (0.3)

1 (0.3)過敏症 1 (0.3)

1 (0.3)

肉腫 1 (0.3)2 (0.6)

頭痛 1 (0.3)灼熱感 1 (0.3)

1 (0.3)睡眠障害 1 (0.3)

3 (0.9)そう痒症 3 (0.9)紅斑 1 (0.3)皮膚剥脱 1 (0.3)

1 (0.3)大動脈弁置換 1 (0.3)

1 (0.3)起立性低血圧 1 (0.3)

器官別大分類

全被験者

(n = 341)

投与中止に至ったすべての有害事象

良性,悪性および詳細不明の新生物(嚢胞およびポリープを含む)

心臓障害

胃腸障害

全身障害および投与局所様態

免疫系障害

外科および内科処置

血管障害

神経系障害

精神障害

皮膚および皮下組織障害

事象名:MedDRA ver 9.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 9.1 を用いた) <資料番号 5.3.5.2-RLS03:Table 49.1 より抜粋>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1436

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SP791 試験

表 2.7.6.5.9-11 投与中止に至った有害事象が 2 件以上発現している被験者

被験者番号 投与中止に至った有害事象(基本語)

10203 適用部位紅斑

適用部位そう痒感

10204 適用部位そう痒感

適用部位発疹

10208 適用部位そう痒感

適用部位発疹

10309 適用部位紅斑

そう痒症

10412 下痢

鼓腸

10905 熱感

頭痛

11004 灼熱感

紅斑

そう痒症

皮膚剥脱

11007 適用部位紅斑

適用部位そう痒感

11009 適用部位紅斑

適用部位そう痒感

適用部位腫脹

11308 適用部位紅斑

適用部位そう痒感

11419 過敏症

適用部位過敏反応

11807 適用部位そう痒感

そう痒症

12010 適用部位反応

適用部位湿疹

12607 適用部位反応

適用部位小水疱

15111 適用部位反応

適用部位小水疱

18067 適用部位刺激感

悪心 事象名:MedDRA ver 9.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 9.1 を用いた) <資料番号 5.3.5.3-RLS02:表 7-1 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1437

Page 470: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP791 試験

<資料番号 5.3.5.2-RLS03:Figure 13.1>

図 2.7.6.5.9-1 投与中止に至った有害事象発現までの時間(カプラン・マイヤー

推定値)(SS)

(6) 注目すべき有害事象

(a) 適用および滴下投与部位反応

適用および滴下投与部位反応(高位語)は 111 例 169 件認められ,そのうち 21 例 25 件は高

度であった。重篤な事象は認められなかった。適用および滴下投与部位反応(高位語)のうち,

最も高頻度に認められた事象(基本語)は,適用部位紅斑 12.6%(43/341 例)であり,25 件は

軽度,18 件は中等度,5 件は高度であった。適用および滴下投与部位反応(高位語)による中

止例は 12.6%(43/341 例)で,そのうち高頻度に認められた中止に至った事象(基本語)は,

適用部位反応 6.5%(22/341 例)及び適用部位そう痒感 3.2%(11/341 例)であった(表 2.7.6.5.9-7,

資料番号 5.3.5.2-RLS03 Table 40.1 参照)。

(b) 睡眠発作/突発的睡眠

睡眠発作又は突発的睡眠は 4 例 5 件認められ,4 件は中等度,1 件は高度であった。治験責任

医師はいずれの事象も治験薬との関連性を否定せず,因果関係を“probable”又は“highly probable”

と判定した。そのうち中等度の 1 例 2 件及び高度の 1 例 1 件の睡眠発作は重篤な有害事象と判

定された(表 2.7.6.5.9-9 参照)。いずれの事象もロチゴチンの用量を変更することなく回復し

た(資料番号 5.3.5.2-RLS03 94 頁,Table 50.4, Table 51.1, Listing 7.6 参照)。

(7) SP790/SP794 試験から継続中の有害事象

SP790 試験から継続中の有害事象は,ロチゴチン投与例の 45.1%(101/224 例)及びプラセボ

投与例の 26.7%(16/60 例)に認められた。ロチゴチン投与例で比較的よくみられた継続中の有

害事象は,適用および滴下投与部位反応(高位語)19.6%(44/224 例),口内乾燥 2.7%(6/224

例),頭痛 2.7%(6/224 例),不眠症 2.7%(6/224 例),高血圧 2.2%(5/224 例),疲労 2.2%(5/224

2.7.6 個々の試験のまとめ

1438

Page 471: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP791 試験

例)であった(資料番号 5.3.5.2-RLS03 Table 34.3.1 参照)。

SP794 試験から継続中の有害事象は,ロチゴチン投与例の 35.9%(14/39 例)及びプラセボ投

与例の 11.1%(2/18 例)に認められた。ロチゴチン投与例で 2 例以上みられた継続中の有害事象

は,適用および滴下投与部位反応(高位語)7.7%(3/39 例),適用部位紅斑 5.1%(2/39 例),

適用部位そう痒感 5.1%(2/39 例),鉄欠乏 5.1%(2/39 例)であり,その他の事象はいずれも 1

例ずつであった(資料番号 5.3.5.2-RLS03 Table 34.3.2 参照)。

(8) 臨床検査値

血液学的検査及び内分泌学的検査のいずれにおいても,各検査値の平均値では,ベースライ

ン(先行して実施された SP790 試験又は SP794 試験のベースライン)と比較して臨床的に意味

のある変化は認められなかった。生化学的検査では,フェリチンの平均値がベースラインでは

118.6 μg/L,投与終了時には 111.0 μg/L で大きな変動が認められた(資料番号 5.3.5.2-RLS03 Table

54.1 参照)。個々のフェリチンの値は時間の経過と共に悪化する傾向は認められなかった。

ほとんどの被験者でベースラインの血液学的検査,生化学的検査,内分泌学的検査及び尿検

査値は正常で,投与終了時まで正常値を持続していた。

臨床的に意味のある異常は血液学的検査で 2.1%(7/341 例),生化学的検査で 5.9%(20/341

例),尿検査で 0.9%(3/341 例),内分泌学的検査で 0.3%(1/341 例)認められた。

主な生化学的検査値異常はフェリチン,GGT,AST (GOT),ALT (GPT),血清鉄であった。

ベースライン後の臨床的に意味のあるフェリチン異常は 7 例認められた(資料番号

5.3.5.2-RLS03 96 頁,Listing 8.5, Listing 8.6, Listing 8.7, Listing 8.8 参照)。臨床的に意味のある血

液学的検査値異常は 1 例の被験者にみられ,全体ではベースラインと用量維持期終了時では発

現率に変化はなかった。生化学的検査値異常は治験期間を通して少なかったが,総コレステロ

ール増加(> 6.475 mmol/L)は比較的高頻度に認められた(ベースライン 20.2%,用量維持期終

了時 21.4%)(資料番号 5.3.5.2-RLS03 97 頁,Table 58.1 参照)。

内分泌学的検査値異常の発現率は,治験期間中を通じて変化がなかった。プロラクチンはベ

ースラインでは臨床的に意味のない低値が 2.1%,臨床的に意味のある低値が 15.9%であったの

に対し,用量維持期終了時では臨床的に意味のない低値が 7.4%で,臨床的に意味のある低値は

なかった(資料番号 5.3.5.2-RLS03 Table 60.1 参照)。

(9) バイタルサイン

脈拍数,収縮期血圧及び拡張期血圧の平均値で,ベースラインと比較して臨床的に意味のある

異常は認められなかった。

ベースラインから 10%以上の体重増加が認められたのが 12 例(3.5%),10%以上の体重減少

が 6 例(1.8%)であった(資料番号 5.3.5.2-RLS03 Table 102.1 参照)。本治験期間中,有害事象

として報告された体重増加は 5 例(1.5%),体重減少は 1 例(0.3%)であった(資料番号

5.3.5.2-RLS03 Table 34.1.1 参照)。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1439

Page 472: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP791 試験

本治験期間中,仰臥位から立位へ変換 1 分後及び 3 分後いずれの測定値においても,収縮期血

圧に 20 mmHg 以上の低下が認められた被験者は 19 例(5.6%),拡張期血圧に 10 mmHg 以上の

低下が認められたのは 36 例(10.6%)であり,両基準をともに満たす被験者は 7 例(2.1%)で

あった。仰臥位から立位へ変換 1 分後及び 3 分後いずれの測定値においても,収縮期血圧に 40

mmHg 以上の低下又は拡張期血圧に 20 mmHg 以上の低下が認められたのはそれぞれ 1 例であっ

た。

仰臥位から立位へ変換 1 分後及び 3 分後いずれにおいても,収縮期血圧の測定値が 90 mmHg

以下で変化量 40 mmHg 以上の低下は認められず,同様の体位変換後の測定において,拡張期血

圧の測定値が 50 mmHg 以下で変化量 20 mmHg 以上の低下も認められなかった。

仰臥位から立位へ変換後 1 分後及び 3 分後のいずれかの測定値において,脈拍数の 15 bpm 以

上の増加は 27.3%(93/341 例),30 bpm 以上の増加は 1.8%(6/341 例),15 bpm 以上の減少は

0.9%(3/341 例)認められ,30 bpm 以上の減少は認められなかった(資料番号 5.3.5.2-RLS03 Table

66.1 参照)。

本治験では起立性低血圧による中止例(有害事象による中止)が 1例認められた(表 2.7.6.5.9-10

参照)。起立性低血圧は中等度で,治験薬との因果関係を“probable”と判定された。

(10) 12 誘導心電図

投与開始後の QTcB の最大値は,450 ms 未満が 88.8%(301/339 例),450 ms 以上 480 ms 未満

が 10.6%(36/339 例),480 ms 以上 500 ms 未満が 0.3%(1/339 例),500 ms 以上が 0.3%(1/339

例)認められた。また,投与開始後の QTcB の変化量がベースラインと比較して 60 ms 以上の増

加を示した被験者は 3 例であった(資料番号 5.3.5.2-RLS03 Table 80.1, Table 83.1 参照)。

投与開始後の QTcF の最大値は,450 ms 未満が 96.2%(326/339 例),450 ms 以上 480 ms 未満

が 3.5%(12/339 例),480 ms 以上 500 ms 未満が 0.3%(1/339 例)であった(資料番号 5.3.5.2-RLS03

Table 81.1 参照)。投与開始後の QTcF が 500 ms 以上又はベースラインからの QTcF の変化量が

60 ms 以上の増加を示した被験者はみられなかった。

(11) ASRS

ロチゴチン長期投与時の augmentation の重症度を ASRS スコアにより評価した。ASRS スコア

の平均値は用量維持期を通して変化が少なく,用量維持期開始時で 0.140,終了時で 0.209 であ

った(ASRS ver.2.0)(資料番号 5.3.5.2-RLS03 Table 94.1 参照)。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1440

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SP791 試験

2.7.6.5.9.4 有効性

(1) IRLS 合計スコア

IRLS 合計スコアのベースライン(先行して実施された SP790 試験又は SP794 試験のベースラ

イン)から用量維持期終了時への変化量(FAS,LOCF)を表 2.7.6.5.9-12 に,経時的変化(FAS,

LOCF)を図 2.7.6.5.9-2 に示した。

全被験者での IRLS 合計スコアの変化量は,用量維持期開始時で−20.6 ± 8.8,用量維持期終了

時で−17.0 ± 10.2 であった。各評価時期において IRLS 合計スコアの改善が認められ,用量維持期

終了時まで効果が継続的に認められた。

表 2.7.6.5.9-12 IRLS合計スコアのベースラインから用量維持期終了時への変化量

(FAS,LOCF)

例数 測定値 変化量 例数 測定値 変化量

ベースラインa 341 27.6 ± 5.9 - 57 26.4 ± 6.1 -SP791試験

用量漸増期1週目 272 19.7 ± 8.5 −8.9 ± 7.7 46 17.6 ± 7.9 −9.4 ± 8.0用量漸増期2週目 124 17.9 ± 8.4 −12.3 ± 7.9 14 18.1 ± 11.2 −12.1 ± 10.2用量維持期開始時 341 7.0 ± 7.7 −20.6 ± 8.8 57 6.8 ± 6.9 −19.6 ± 8.5用量維持期3ヵ月目 341 9.3 ± 8.8 −18.3 ± 9.0 57 8.6 ± 8.4 −17.8 ± 9.5用量維持期6ヵ月目 341 9.9 ± 8.9 −17.7 ± 9.2 57 9.5 ± 7.5 −16.9 ± 8.2用量維持期9ヵ月目 341 9.0 ± 8.5 −18.7 ± 9.2 57 8.5 ± 7.0 −17.9 ± 9.3用量維持期終了時 341 10.6 ± 9.8 −17.0 ± 10.2 57 10.4 ± 10.0 −16.0 ± 11.3

例数 測定値 変化量 例数 測定値 変化量

SP790試験ベースライン 60 27.3 ± 5.3 - 224 28.0 ± 6.0 -SP790試験用量維持期終了時 60 15.7 ± 9.7 −11.7 ± 9.9 224 11.6 ± 9.8 −16.5 ± 9.8SP791試験

用量漸増期1週目 40 17.6 ± 7.6 −11.2 ± 7.6 186 20.7 ± 8.7 −8.3 ± 7.6用量漸増期2週目 16 19.1 ± 6.4 −11.1 ± 7.1 94 17.6 ± 8.3 −12.5 ± 7.7用量維持期開始時 60 6.8 ± 7.5 −20.6 ± 9.1 224 7.2 ± 8.0 −20.8 ± 8.8用量維持期3ヵ月目 60 8.2 ± 7.6 −19.2 ± 8.8 224 9.8 ± 9.2 −18.2 ± 8.9用量維持期6ヵ月目 60 10.6 ± 8.3 −16.8 ± 9.7 224 9.8 ± 9.4 −18.2 ± 9.3用量維持期9ヵ月目 60 9.2 ± 7.8 −18.1 ± 9.0 224 9.0 ± 9.0 −19.0 ± 9.2用量維持期終了時 60 12.0 ± 9.4 −15.4 ± 10.1 224 10.4 ± 9.9 −17.7 ± 9.9

全被験者 SP794試験投与例

SP790試験のプラセボ投与例 SP790試験のロチゴチン投与例

平均値 ± 標準偏差 a 全被験者では SP790 又は SP794 試験のベースライン値,SP794 試験投与例では SP794 試験のベースライン値 <資料番号 5.3.5.2-RLS03:Table 10.1.1, Table 10.1.2, Table 10.1.3 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1441

Page 474: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP791 試験

用量維持期終了時には中止時の値を含む。 ベースライン = SP790 又は SP794 試験のベースライン値 <資料番号 5.3.5.2-RLS03:Figure 1.1>

図 2.7.6.5.9-2 IRLS 合計スコアの経時的変化(FAS,LOCF)

ベースラインから用量維持期終了時への IRLS 合計スコアに基づく重症度のシフトテーブル

(FAS,LOCF)を表 2.7.6.5.9-13 に示した。ベースラインにおける IRLS 合計スコアに基づく重

症度は,中等度が 13.8%,高度が 53.1%,非常に高度が 33.1%であった。このうち用量維持期に

病状なしとなった被験者は 30.2%,軽度となった被験者は 24.3%であった。用量維持期終了時に

高度又は非常に高度であった被験者は 16.7%であった。

表 2.7.6.5.9-13 ベースラインから用量維持期終了時への IRLS 合計スコアに基づ

く重症度のシフトテーブル(FAS,LOCF)

用量維持期終了時

病状なし 軽度 中等度 高度 非常に高度

合計 103 (30.2) 83 (24.3) 98 (28.7) 43 (12.6) 14 (4.1) 中等度 47 (13.8) 21 (6.2) 10 (2.9) 15 (4.4) 1 (0.3) 0 高度 181 (53.1) 52 (15.2) 52 (15.2) 53 (15.5) 21 (6.2) 3 (0.9)

ベース ライン

a 非常に高度 113 (33.1) 30 (8.8) 21 (6.2) 30 (8.8) 21 (6.2) 11 (3.2)

数値は例数,( )は% IRLS 合計スコア 0 = 病状なし,1~10 = 軽度,11~20 = 中等度,21~30 = 高度,31~40 = 非常に高度 n = 341 a SP790 又は SP794 試験のベースライン値 <資料番号 5.3.5.2-RLS03:Table 10.3.1, Table 10.5.1 より作成>

(2) IRLS 合計スコアを指標とした有効率及び寛解率

用量維持期終了時の IRLS 合計スコアの 50%有効率は 65.4%であった。

用量維持期終了時の IRLS 合計スコアが 10 以下及び 0(寛解例)の被験者は,それぞれ 54.5%

2.7.6 個々の試験のまとめ

1442

Page 475: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP791 試験

及び 30.2%であった(資料番号 5.3.5.2-RLS03 Table 11.1 参照)。

2.7.6.5.9.5 結果の要約

• 有害事象の発現率は 75.1%(256/341 例)であった。発現率 5%以上の有害事象は,適用お

よび滴下投与部位反応(高位語),適用部位紅斑,適用部位反応,適用部位そう痒感,悪

心,無力症(高位語),疲労,鼻咽頭炎,頭痛であった。ほとんどの有害事象はドパミン

受容体作動薬や貼付剤投与時に認められる典型的なものであった。

• 本治験では 2 例 2 件(心筋梗塞,大動脈弁置換)の死亡例が認められたが,いずれも治験

薬との因果関係を“not related”と判定された。死亡を含めた重篤な有害事象は,37 例 46 件

認められた。休薬に至った重篤な有害事象は 2 例(鼻嚢胞,唾液腺炎)であった。

• 投与中止に至った有害事象の発現率は 15.5%であり,適用および滴下投与部位反応(高位

語)が最も高頻度に認められた。

• IRLS 合計スコアのベースラインから用量維持期終了時までの変化量は,−17.0 ± 10.2 であ

った。各評価時期において IRLS 合計スコアの改善が認められ,用量維持期終了時まで効果

が継続的に認められた。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1443

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SP793 試験

2.7.6.5.10 RLS 患者を対象とした SP792 試験からの継続長期投与試験(外国人:SP793試験,資料番号 5.3.5.2-RLS04,参考資料)

2.7.6.5.10.1 治験方法の概略

項目 内容

目的 RLS 患者を対象としてロチゴチン長期投与時の安全性及び忍容性を検討す

る。また長期投与時の RLS の重症度及び QOL についても検討する。

治験デザイン 多施設,非盲検,継続長期投与試験

対象 対象:RLS 患者

選択基準:

1) 本治験の参加に際し,文書による同意が得られた患者

2) SP792 試験の用量維持期及び用量漸減期を完了した患者

3) 治験要件を遵守できる患者

除外基準:

1) SP792 試験で発現した重篤な副作用が継続している患者

2) 妊娠中の患者,授乳中の患者,又は妊娠の可能性がある患者(不妊

手術を受けていない,閉経後 2 年経過していない,2 つ以上の避妊法

を組み合わせていないか遮断法を 1 つしかとっていない,性的に禁

欲的でない)

3) 身体症状又は精神症状のために治験責任医師が被験者として不適切

と判断した患者

使用薬剤 被験薬:

ロチゴチン貼付剤 1.125 mg(2.5 cm2),2.25 mg(5 cm2

),4.5 mg(10 cm2),

6.75 mg(15 cm2)

用量及び投与方法 治験スケジュールを表 2.7.6.5.10-1 に,投与スケジュールを表 2.7.6.5.10-2

に示した。

本治験では SP792 試験を完了した患者を対象として継続長期投与試験を行

った。

ロチゴチンは 1 日 1 回(24 時間)投与した。ロチゴチンは 1.125 mg/日から

投与を開始し,1 週間ごとに初回は 1.125 mg,2 週目以降は 2.25 mg ずつ,

6.75 mg/日を最大維持用量として被験者の至適用量(忍容できない副作用が

なく RLS 症状消失が認められた,又は RLS 症状が最も軽減した用量)まで

漸増した。用量漸増期に減量が必要な場合は,用量漸増期の第2週では1.125

mg 単位(又は該当するプラセボ)で,第 3 週~4 週では 2.25 mg 単位(又

は該当するプラセボ)で 1 回のみ減量することを許容し,当該用量を維持

用量として 1 年間の用量維持期に移行した。

用量維持期では,必要に応じて 1.125 mg 又は 2.25 mg 単位で用量調整が許

2.7.6 個々の試験のまとめ

1444

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SP793 試験

項目 内容

容された。用量維持期終了後,2 日ごとに 2.25 mg/日ずつ漸減を行い,投与

を終了した。

投与期間 約 13 ヵ月:用量漸増期最大 4 週間,用量維持期 1 年間,用量漸減期最大 4

日間

症例数 計画時:登録例 450 例

解析時:登録例 279 例

症例数の設定根拠 すべての被験者は SP792 試験から登録したため,症例数の算出は行わなか

った。

主な併用薬の規定 併用禁止薬:

以下の薬剤については,併用を禁止した。

• 神経遮断薬

• 睡眠薬

• 抗うつ薬

• 抗不安薬

• ベンゾジアゼピン系薬剤

• 抗痙攣薬

• L-dopa

• 他のドパミン受容体作動薬

• オピオイド系薬剤

• MAO 阻害剤

• COMT 阻害剤

• 鎮静作用のある抗ヒスタミン剤

• ドパミン受容体拮抗性制吐剤(メトクロプラミド,プロメタジンなど)

• 精神刺激薬(アンフェタミン系薬剤など)

併用制限薬:

以下の制吐剤については使用を許容したが,予防的投与は禁止した。

• オンダンセトロン

• グラニセトロン

• トロピセトロン

評価項目

評価基準

安全性評価項目:

1) 有害事象

2) 臨床検査値

3) バイタルサイン(起立性低血圧評価を含む)

4) 身体的及び神経学的検査

5) 12 誘導心電図

6) 月経及び性機能

2.7.6 個々の試験のまとめ

1445

Page 478: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP793 試験

項目 内容

7) ESS

8) PGI

9) CGI 副作用

10) 強迫性障害・衝動制御障害調査(mMIDI)

有効性評価項目:

1) IRLS 合計スコアのベースラインから用量維持期終了時への変化量

2) IRLS 合計スコアの変化率(ベースラインに対する用量維持期終了時

における変化量の割合)の 50%有効率(変化率が 50%以上の減少で

あった症例の割合)

3) 用量維持期終了時の IRLS 合計スコアが 10 以下及び 0 の症例を寛解

例とした寛解率

4) CGI 重症度,CGI 改善度,CGI 治療効果の変化量

5) RLS-6 評価尺度の変化量

6) MOS 睡眠尺度の変化量

7) 被験者による有効性評価

その他の評価項目:

1) ASRS

2) SDS

3) 適用部位評価

4) 粘着性

5) RLS-QoL

6) WPAI

薬物動態評価項目:

血漿中薬物濃度

解析方法 本治験では記述的解析のみ行った。本治験のベースラインは SP792 試験で

のベースラインと定義した。

治験依頼者 SCHWARZ BIOSCIENCES, Inc.

治験実施国

(又は地域)

米国における 48 施設

治験実施期間 20 年 月 日~20 年 月 日

公表文献 なし

報告書の作成日 20 年 月 日

2.7.6 個々の試験のまとめ

1446

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SP793 試験

表 2.7.6.5.10-1 治験スケジュール

期間用量維持期終了時/中止時

Visit 1d 2 3 4 5a 6 7 8 9週/月 1週 2週 3週 4週 1ヵ月 4ヵ月 7ヵ月 10ヵ月 13ヵ月

同意取得 ○

選択/除外基準 ○

患者背景 ○

併用薬 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

身体的検査 ○ ○ ○ ○ ○

神経学的検査 ○ ○ ○ ○ ○

月経及び性機能 ○ ○ ○ ○

バイタルサイン ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

体重 ○e ○ ○ ○ ○

12誘導心電図 ○ ○ ○ ○ ○

臨床検査i ○ ○ ○ ○ ○

内分泌学的検査 ○ ○ ○ ○

血漿中薬物濃度f ○ ○ ○ ○ ○

IRLS ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

RLS-6評価尺度 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

CGI ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

ASRS ○ ○ ○ ○ ○ ○

mMIDIh ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

SDS ○ ○ ○ ○

WPAI ○ ○ ○

RLS-QoL ○ ○ ○

MOS睡眠尺度 ○ ○ ○

PGI/被験者による有効性評価

ESS ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

粘着性評価 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

適用部位評価 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

有害事象 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

治験薬の用量調整 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○治験薬剥離記録(交付)

○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

治験薬剥離記録(返却)

○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

IVRS ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

薬剤(交付) ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○g ○

薬剤(返却) ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

遵守状況の評価 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

後観察

期b

規定外

来院c

用量漸増期 用量維持期a

a 用量漸増期に減量した被験者はその時点で用量維持期に移行した。用量維持期では治験責任医師の判断で用量

調整を可能とした。 b 全被験者に対して治験薬最終除去後 30 日間実施。 c 治験責任医師の判断で実施。 d SP792 試験の用量漸減終了日に実施。 e 身長も測定。 f 特定の実施医療機関のみ実施。 g 用量漸減期用の治験薬を交付。 h mMIDI が陽性の場合,強迫性障害・衝動制御障害診断のため医師又は臨床心理士による SCID-Ⅱ又は他の構造

化面接を実施。 i 妊娠の可能性がある女性に対して実施。 <資料番号 5.3.5.2-RLS04:Table 1>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1447

Page 480: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP793 試験

表 2.7.6.5.10-2 投与スケジュール

用量漸増期 維持期 1週 2週 3週 4週 1 年

ロチゴチン(mg/日) 1.125 2.25 4.5 6.75 1.125~6.75 用量漸増期の第 2 週では 1.125 mg 単位(又は該当するプラセボ)で,第 3 週~4 週では 2.25 mg 単位(又は該

当するプラセボ)で 1 回のみ減量することを許容した。 <資料番号 5.3.5.2-RLS04 より引用>

2.7.6.5.10.2 試験結果

(1) 被験者の内訳

中止例の内訳を表 2.7.6.5.10-3 に示した。先行する SP792 試験における中止例が予想よりも多

かったため,本治験の登録例は計画していた 450 例よりも少なく,結果として 279 例から同意が

得られ,登録された(SP792 試験完了例全体の 87.2%)。治験薬投与例 279 例中,治験完了例は

174 例(62.4%)で,投与後の中止例は 105 例(37.6%)であった。

安全性解析対象集団(SS:Safety Set)は治験薬を 1 回以上投与した被験者を対象とし,同意

取得例の全例(279 例)が対象となった。

最大解析対象集団(FAS:Full Analysis Set)は有効なデータを 1 つ以上有する被験者を対象と

し,SS から 1 例を除外した 278 例が対象となった。

中止例は 105/279 例(37.6%)であった。主な中止理由は,有害事象 51/279 例(18.3%),同

意撤回 19/279 例(6.8%),効果不十分 13/279 例(4.7%),追跡不能 13/279 例(4.7%)であった

(資料番号 5.3.5.2-RLS04 74 頁参照)。

表 2.7.6.5.10-3 中止例の内訳

全被験者 例数(%)

治験薬投与例 279 治験完了例 174 (62.4) 中止例* 105 (37.6) 有害事象 51 (48.6) 同意撤回 19 (18.1) 効果不十分 13 (12.4) 追跡不能 13 (12.4) その他 6 (5.7) 治験薬投与不遵守 3 (2.9) * 中止例の詳細は中止例 105 例を分母とした割合を示す <資料番号 5.3.5.2-RLS04:Table 2.1>

(2) 人口統計学的及び他の基準値の特性

SS 279 例の人口統計学的及び他の基準値の特性を表 2.7.6.5.10-4 に示した。RLS 罹病期間の平

均年数は 2.1 年であった。過去 3 年間 RLS 治療を受けていない被験者は 7.9%であった。RLS 治

2.7.6 個々の試験のまとめ

1448

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SP793 試験

療を受けたことのある被験者では,治療開始後の平均経過年数は 4.2 年であった。

表 2.7.6.5.10-4 人口統計学的及び他の基準値の特性(SS)

全被験者

例数 279 平均値 ± SD 54.2 ± 11.8

年齢(歳) 範囲 19 - 77

性別 男性 女性

例数(%) 128 (45.9) 151 (54.1)

平均値 ± SD 171.2 ± 9.5 身長(cm)(n = 278)

範囲 137 - 193 平均値 ± SD 80.6 ± 15.2

体重(kg)(n = 278) 範囲 49 - 120

平均値 ± SD 27.439 ± 4.282 BMI(kg/m2)(n = 278) 範囲 18.33 - 41.57

罹病期間 平均値 ± SD 2.1 ± 4.4 過去 3 年間 RLS 治療なし 例数(%) 22 (7.9) RLS 治療開始後経過年数(n = 104) 平均値 ± SD 4.2 ± 6.0 IRLS 合計スコア

a(n = 278) 平均値 ± SD 23.1 ± 4.7

CGI 重症度a(n = 278) 例数(%)

中等度の RLS(moderately ill) 136 (48.9) 高度の RLS(markedly ill) 105 (37.8) 非常に高度の RLS(severely ill) 35 (12.6) 最も高度の RLS (among the most extremely ill subjects) 2 (0.7)

SD = 標準偏差 SP792 試験のベースラインの基準値 a FAS <資料番号 5.3.5.2-RLS04:Table 4.1, Table 8, Table 10.1, Table 13 より作成>

2.7.6.5.10.3 安全性

(1) 治験薬の投与状況

治験薬投与例 279 例の治験薬投与期間(用量漸減期を含む)は 300.7 ± 127.98 日(平均値 ± 標

準偏差,以下同様)で,用量漸増期間は 19.9 ± 9.18 日であった。治験薬投与例 279 例のうち,262

例が用量維持期に移行し,用量維持期間は 296.9 ± 108.60 日であった(資料番号 5.3.5.2-RLS04

Table 27 参照)。

初回維持用量の用量調整及び用量調整までの期間(SS)を表 2.7.6.5.10-5 に,用量維持期間中

の初回用量及び最終用量のシフトテーブル(SS)を表 2.7.6.5.10-6 に示した。

用量維持期移行例 262 例の維持期移行時の用量(以降,初回維持用量)は,1.125 mg/日が 43

例,2.25 mg/日が 73 例,4.5 mg/日が 75 例,6.75 mg/日が 71 例であった。全体で 64.9%(170/262

例)の被験者が初回維持用量の用量調整を行わなかった。初回維持用量が 1.125 mg/日の 43 例の

うち 16 例で増量,2.25 mg/日の 73 例のうち 26 例で増量,7 例で減量,4.5 mg/日の 75 例のうち

24 例で増量,10 例で減量,6.75 mg/日の 71 例のうち 9 例で減量を行った。

なお,用量維持期の最高用量が 6.75 mg/日の被験者は 99 例,最頻用量が 6.75 mg/日の被験者は

2.7.6 個々の試験のまとめ

1449

Page 482: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP793 試験

83 例であった(資料番号 5.3.5.2-RLS04 Table 25, Table 28 参照)。

表 2.7.6.5.10-5 初回維持用量の用量調整及び用量調整までの期間(SS)

初回維持用量 1.125 mg/日

43 例 2.25 mg/日

73 例 4.5 mg/日

75 例 6.75 mg/日

71 例

合計 262 例

用量調整せず 27 (62.8) 40 (54.8) 41 (54.7) 62 (87.3) 170 (64.9) 減量 0 7 (9.6) 10 (13.3) 9 (12.7) 26 (9.9)

初回維持用量の 用量調整 例数(%) 増量 16 (37.2) 26 (35.6) 24 (32.0) 0 66 (25.2)

中央値a * 274 342 * *

最小値 0 0 0 0 0 初回用量調整までの

期間(日) 最大値 379 383 383 387 387

用量維持期に移行した被験者のみ集計。 a カプラン・マイヤー推定値による。 * 打切りデータ多数のため,中央値推定できず。 <資料番号 5.3.5.2-RLS04:Table 29>

表 2.7.6.5.10-6 用量維持期間中の初回用量及び最終用量のシフトテーブル(SS)

最終用量 初回用量

1.125 mg/日 2.25 mg/日 4.5 mg/日 6.75 mg/日 合計

1.125 mg/日 28 (10.7) 11 (4.2) 4 (1.5) 0 43 (16.4) 2.25 mg/日 6 (2.3) 44 (16.8) 19 (7.3) 4 (1.5) 73 (27.9) 4.5 mg/日 0 10 (3.8) 43 (16.4) 22 (8.4) 75 (28.6) 6.75 mg/日 0 0 8 (3.1) 63 (24.0) 71 (27.1) 合計 34 (13.0) 65 (24.8) 74 (28.2) 89 (34.0) 262 (100) 数値は例数,( )は% <資料番号 5.3.5.2-RLS04:Table 30>

(2) 有害事象

SP793 試験の初回投与後から治験終了(後観察期を含む)までに発現又は重症度が悪化した有

害事象を,投与後に発現した有害事象と定義した。

発現率 2%以上の有害事象及び副作用を表 2.7.6.5.10-7 に示した。有害事象の発現率は 82.4%

(230/279 例)であった。発現率 5%以上の有害事象は,適用および滴下投与部位反応(高位語,

24.4%),悪心(15.4%),頭痛(11.5%),傾眠(11.8%),適用部位そう痒感(9.0%),適用

部位紅斑(8.6%),上気道感染(7.5%),適用部位刺激感(5.0%),無力症(高位語,6.5%),

疲労(6.5%),浮動性めまい(5.7%),適用部位反応(5.4%),入眠および睡眠維持障害(高

位語,5.4%),副鼻腔炎(5.0%)であった。

副作用の発現率は 57.3%(160/279 例)であった。発現率 5%以上の副作用は,適用および滴下

投与部位反応(高位語,24.4%),悪心(11.8%),適用部位そう痒感(9.0%),適用部位紅斑

(8.6%),傾眠(8.2%),頭痛(6.8%),無力症(高位語,5.7%),疲労(5.7%),適用部位

反応(5.4%),適用部位刺激感(5.0%)であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1450

Page 483: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP793 試験

表 2.7.6.5.10-7 発現率 2%以上の有害事象及び副作用(SS)

器官別大分類基本語

全事象 230 82.4 160 57.3胃腸障害 71 25.4 42 15.1

悪心 43 15.4 33 11.8嘔吐 11 3.9 3 1.1下痢 11 3.9 3 1.1便秘 6 2.2 3 1.1

全身障害および投与局所様態 102 36.6 93 33.3適用および滴下投与部位反応(高位語) 68 24.4 68 24.4適用部位そう痒感 25 9.0 25 9.0適用部位紅斑 24 8.6 24 8.6適用部位反応 15 5.4 15 5.4適用部位刺激感 14 5.0 14 5.0適用部位発疹 7 2.5 7 2.5適用部位皮膚炎 6 2.2 6 2.2無力症(高位語) 18 6.5 16 5.7疲労 18 6.5 16 5.7末梢性浮腫 6 2.2 5 1.8

感染症および寄生虫症 77 27.6上気道感染 21 7.5副鼻腔炎 14 5.0鼻咽頭炎 13 4.7気管支炎 7 2.5

傷害,中毒および処置合併症 40 14.3 1 0.4処置による疼痛 7 2.5

臨床検査 44 15.8 19 6.8体重増加 10 3.6 5 1.8血中テストステロン減少 7 2.5 5 1.8

筋骨格系および結合組織障害 55 19.7 9 3.2背部痛 10 3.6 1 0.4関節痛 12 4.3 1 0.4筋痙縮 6 2.2 2 0.7

神経系障害 81 29.0 53 19.0傾眠 33 11.8 23 8.2頭痛 32 11.5 19 6.8浮動性めまい 16 5.7 12 4.3

精神障害 49 17.6 30 10.8入眠および睡眠維持障害(高位語) 15 5.4 10 3.6不眠症 11 3.9 6 2.2リビドー減退 6 2.2 3 1.1不安 6 2.2 2 0.7

発現例数

%

ロチゴチン(n=279)

発現例数

%

有害事象関連性が否定できない有害事象

ロチゴチン(n=279)

空欄は該当例数がゼロである。 事象名:MedDRA ver 9.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 9.1 を用いた) 後観察期に発現した副作用は含まれず。 因果関係の判定基準:治験薬との関連性を"not related", "unlikely", "possible", "probable", "highly probable", "not

assessable"の 6 分類で判定した。 "highly probable", "probable", "possible と判定されたものを「関連性が否定できない有害事象」とした。 <資料番号 5.3.5.2-RLS04:Table 34.1, Table 42 より作成>

(3) 重症度別有害事象

有害事象の重症度別発現率は,軽度は 64.2%(179/279 例),中等度は 54.1%(151/279 例),

2.7.6 個々の試験のまとめ

1451

Page 484: 2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤か …...2.7.6.4.19 パーキンソン病患者を対象とした他剤からロチゴチンへの切り替え試験(外国

SP793 試験

高度は 14.0%(39/279 例)であった。

高度の有害事象は,適用および滴下投与部位反応(高位語)が 3.2%(9/279 例),適用部位紅

斑,適用部位発疹,無力症(高位語),疲労が各 1.1%(3/279 例),悪心,適用部位そう痒症,

適用部位反応,関節痛が各 0.7%(2/279 例),白内障,胃食道逆流性疾患,胸部不快感,胸痛,

虫垂炎,歯膿瘍,ブドウ球菌感染,粉砕骨折,術後イレウス,足関節部骨折,腓骨骨折,下肢骨

折,顔面骨骨折,上肢骨折,尿中血陽性,関節炎,椎間板突出,筋痙縮,背部痛,筋骨格硬直,

乳房の上皮内癌,結腸癌,下垂体腫瘍,自律神経失調,浮動性めまい,失神寸前の状態,痙攣,

神経根障害,不安,うつ病,入眠および睡眠維持障害(高位語),初期不眠症,睡眠発作,腎結

石症,呼吸困難,発疹,子宮摘出が各 0.4%(1/279 例)であった(資料番号 5.3.5.2-RLS04 Table 40

参照)。

(4) 重篤な有害事象

本治験では死亡例は認められなかった。重篤な有害事象を表 2.7.6.5.10-8 に示した。重篤な有

害事象は 12 例 19 件認められ,そのうち 4 例 4 件(乳癌,脳幹症候群,乳房の上皮内癌,下肢骨

折)が投与中止となり,1 例 6 件(浮動性めまい,構語障害,錯乱状態,平衡障害,2 件の傾眠)

が減量に至り,1 例 2 件(虫垂炎及び術後イレウス)が休薬に至った重篤な有害事象であった。

投与中止となった重篤な有害事象 4 件は,いずれも治験責任医師により治験薬との関連性を否

定された。減量に至った重篤な有害事象 6 件は,いずれも中等度で治験責任医師により治験薬と

の因果関係を“highly probable”と判定され,減量により回復した(資料番号 5.3.5.2-RLS04 Listing

7.4 参照)。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1452

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SP793 試験

表 2.7.6.5.10-8 重篤な有害事象(SS)

基本語 例数 (%) 件数

12 (4.3) 192 (0.7) 2

胸部不快感 1 (0.4) 1胸痛 1 (0.4) 1

1 (0.4) 1虫垂炎 1 (0.4) 1

3 (1.1) 4足関節部骨折 1 (0.4) 1腓骨骨折 1 (0.4) 1下肢骨折 1 (0.4) 1術後イレウス 1 (0.4) 1

4 (1.4) 4

乳癌 1 (0.4) 1乳房の上皮内癌 1 (0.4) 1結腸癌 1 (0.4) 1皮膚神経内分泌癌 1 (0.4) 1

2 (0.7) 6平衡障害 1 (0.4) 1傾眠 1 (0.4) 2脳幹症候群 1 (0.4) 1浮動性めまい 1 (0.4) 1構語障害 1 (0.4) 1

1 (0.4) 1錯乱状態 1 (0.4) 1

1 (0.4) 1腎仙痛 1 (0.4) 1

神経系障害

腎および尿路障害

精神障害

全身障害および投与局所様態

感染症および寄生虫症

傷害,中毒および処置合併症

良性,悪性および詳細不明の新生物(嚢胞およびポリープを含む)

器官別大分類

全被験者

(n = 279)

すべての重篤な有害事象

事象名:MedDRA ver 9.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 9.1 を用いた) <資料番号 5.3.5.2-RLS04:Table 43>

(5) 投与中止に至った有害事象

投与中止に至った有害事象を表 2.7.6.5.10-9 に,投与中止に至った有害事象が 2 件以上発現し

ている被験者を表 2.7.6.5.10-10 に示した。また,投与中止に至った有害事象発現までの時間(カ

プラン・マイヤー推定値)を図 2.7.6.5.10-1に示した。投与中止に至った有害事象の発現率は17.9%

(50/279 例)であった。最も高頻度に認められた投与中止に至った有害事象は,適用および滴下

投与部位反応(高位語)6.8%(19/279 例)であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1453

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SP793 試験

表 2.7.6.5.10-9 投与中止に至った有害事象(SS)

基本語 例数 (%)50 (17.9)1 (0.4)

心房細動 1 (0.4)6 (2.2)

悪心 6 (2.2)嘔吐 1 (0.4)

22 (7.9)適用および滴下投与部位反応(高位語) 19 (6.8)適用部位紅斑 6 (2.2)適用部位そう痒感 5 (1.8)適用部位反応 4 (1.4)適用部位皮膚炎 3 (1.1)適用部位発疹 3 (1.1)適用部位刺激感 2 (0.7)適用部位痂皮 2 (0.7)適用部位内出血 1 (0.4)適用部位変色 1 (0.4)適用部位乾燥 1 (0.4)無力症(高位語) 3 (1.1)疲労 3 (1.1)末梢性浮腫 1 (0.4)

1 (0.4)下肢骨折 1 (0.4)

5 (1.8)アラニン・アミノトランスフェラーゼ増加 1 (0.4)体重増加 1 (0.4)血中クレアチニン増加 1 (0.4)妊娠反応陽性 1 (0.4)C型肝炎陽性 1 (0.4)

1 (0.4)関節痛 1 (0.4)

3 (1.1)

乳癌 1 (0.4)乳房の上皮内癌 1 (0.4)下垂体腫瘍 1 (0.4)

7 (2.5)傾眠 2 (0.7)自律神経失調 1 (0.4)頭痛 1 (0.4)健忘 1 (0.4)注意力障害 1 (0.4)脳幹症候群 1 (0.4)浮動性めまい 1 (0.4)突発的睡眠 1 (0.4)

9 (3.2)うつ病 3 (1.1)入眠および睡眠維持障害(高位語) 2 (0.7)初期不眠症 1 (0.4)中期不眠症 1 (0.4)不安 1 (0.4)病的賭博 1 (0.4)睡眠発作 1 (0.4)リビドー減退 1 (0.4)

1 (0.4)勃起不全 1 (0.4)

1 (0.4)咳嗽 1 (0.4)

3 (1.1)顔面腫脹 1 (0.4)接触性皮膚炎 1 (0.4)発疹 1 (0.4)

精神障害

生殖系および乳房障害

呼吸器,胸郭および縦隔障害

皮膚および皮下組織障害

臨床検査

筋骨格系および結合組織障害

良性,悪性および詳細不明の新生物(嚢胞およびポリープを含む)

神経系障害

心臓障害

胃腸障害

全身障害および投与局所様態

傷害,中毒および処置合併症

器官別大分類全被験者(n = 279)

投与中止に至ったすべての有害事象

事象名:MedDRA ver 9.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 9.1 を用いた) <資料番号 5.3.5.2-RLS04:Table 49 より抜粋>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1454

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SP793 試験

表 2.7.6.5.10-10 投与中止に至った有害事象が 2 件以上発現している被験者

被験者番号 投与中止に至った有害事象(基本語)

10911 睡眠発作

突発的睡眠

11301 疲労

初期不眠症

12007 悪心

傾眠

12104 健忘

注意力障害

傾眠

12711 適用部位紅斑

適用部位そう痒感

末梢性浮腫

13413 病的賭博

体重増加

13428 適用部位紅斑

リビドー減退

13605 咳嗽

疲労

頭痛

悪心

14206 適用部位紅斑

適用部位そう痒感

14802 適用部位紅斑

適用部位そう痒感

適用部位乾燥

適用部位痂皮

15601 悪心

嘔吐

15903 適用部位紅斑

適用部位発疹

16403 浮動性めまい

悪心 事象名:MedDRA ver 9.1(日本語の事象名は MedDRA/J ver 9.1 を用いた) <資料番号 5.3.5.3-RLS02:表 7-1 より作成>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1455

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SP793 試験

<資料番号 5.3.5.2-RLS04:Figure 13>

図 2.7.6.5.10-1 投与中止に至った有害事象発現までの時間(カプラン・マイヤー

推定値)

(6) 注目すべき有害事象

(a) 適用および滴下投与部位反応

適用および滴下投与部位反応(高位語)は 68/279 例(24.4%)に 126 件認められ,そのうち 9

例 10 件は高度であった。重篤な事象は認められなかった。投与中止に至った適用および滴下投

与部位反応(高位語)の発現率は 6.8%(19/279 例)であり,そのうち高頻度に認められた事象

(基本語)は適用部位紅斑 2.2%(6/279 例)及び適用部位そう痒感 1.8%(5/279 例)であった

(表 2.7.6.5.10-7,表 2.7.6.5.10-9,資料番号 5.3.5.2-RLS04 Table 40 参照)。

(b) 睡眠発作/突発的睡眠

睡眠発作/突発的睡眠は 2 例 3 件認められ,そのうち 2 件は中等度,1 件は高度であった(資

料番号 5.3.5.2-RLS04 Table 50.2, Table 51, Listing 7.6 参照)。重篤な事象は認められなかった。

(7) SP792 試験から継続中の有害事象

先行する SP792 試験から継続中の有害事象は,106/279 例(38.0%)に 163 件認められた。継

続中の有害事象で重篤な事象は認められなかった。

SP792 試験のロチゴチン投与例では,継続中の有害事象の発現率は 86/220 例(39.1%)に 137

件認められた。ロチゴチン投与例で高頻度に認められた継続中の有害事象は,適用および滴下投

与部位反応(高位語)7.7%(17/220 例),適用部位紅斑 4.1%(9/220 例),適用部位そう痒感

2.7%(6/220 例),傾眠 2.7%(6/220 例),頭痛 2.3%(5/220 例),リビドー亢進 1.8%(4/220

例)であった(資料番号 5.3.5.2-RLS04 Table 34.3 参照)。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1456

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SP793 試験

(8) 臨床検査値

血液学的検査及び内分泌的検査の平均値では,ベースライン(先行して実施された SP792 試験

のベースライン)と比較して臨床的に意味のある変化は認められなかった。生化学的検査では,

フェリチンの平均値がベースラインでは 107.2 μg/Lであり,用量維持期終了時には 98.8 μg/Lで,

最も大きな変動が認められた(資料番号 5.3.5.2-RLS04 Table 54 参照)。個々のフェリチンの値

は時間の経過と共に悪化する傾向は認められなかった。

ほとんどの被験者でベースラインの血液学的検査,生化学的検査,内分泌学的検査及び尿検査

値は正常で,用量維持期終了時まで正常値を持続していた。

用量維持期終了時に認められた臨床的に意味のある血液学的検査値異常は,好中球(%)上昇 2

例,単球(%)上昇,単球数増加,好中球(%)低下,好中球数減少,好中球数増加,白血球数減少,

白血球数増加各 1 例であった(資料番号 5.3.5.2-RLS04 Table 59 参照)。

用量維持期終了時に認められた臨床的に意味のある生化学的検査値異常は,K 減少 3 例,フェ

リチン減少,GGT 増加,総コレステロール増加各 2 例,アルカリホスファターゼ減少,重炭酸

イオン減少,BUN 増加,クレアチニン増加,AST (GOT)増加,ALT (GPT)増加,血清鉄減少,尿

酸増加各 1 例であった(資料番号 5.3.5.2-RLS04 Table 58 参照)。

用量維持期終了時に認められた臨床的に意味のある内分泌学的検査値異常は,総テストステロ

ン減少 3 例及び IGF-1 増加 1 例であった(資料番号 5.3.5.2-RLS04 Table 60 参照)。

用量維持期終了時に認められた臨床的に意味のある尿検査値異常は,尿潜血陽性 2 例及び尿蛋

白陽性 1 例であった(資料番号 5.3.5.2-RLS04 Table 61 参照)。

(9) バイタルサイン

脈拍数,収縮期血圧及び拡張期血圧の平均値で,ベースラインと比較して臨床的に意味のある

異常は認められなかった。

ベースラインから 10%以上の体重増加が認められたのが 15 例(5.4%),10%以上の体重減少

が 8 例(2.9%)であった。有害事象として報告された体重増加は 10 例(3.6%),体重減少は 2

例(0.7%)であり,そのうち 5 例の体重増加は治験薬との因果関係は“related”と判定された。体

重増加による中止例は 1 例認められた。有害事象とされた体重減少の 2 例についてはいずれも治

験薬との関連性は否定された(資料番号 5.3.5.2-RLS04 Table 34.1, Table 51, Table 102, 表

2.7.6.5.10-9 参照)。

本治験期間中,仰臥位から立位へ変換 1 分後及び 3 分後いずれの測定値でも,収縮期血圧に

20 mmHg 以上の低下が認められた被験者は 21 例(7.5%),拡張期血圧に 10 mmHg 以上の低下

が認められたのは 23 例(8.2%),両基準共に合致する低下は 11 例(3.9%)であった。仰臥位か

ら立位へ変換 1 分後及び 3 分後いずれの測定値においても,収縮期血圧に 40 mmHg 以上の低下

又は拡張期血圧に 20 mmHg 以上の低下は認められなかった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1457

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SP793 試験

仰臥位から立位へ変換 1 分後及び 3 分後いずれの測定値においても,脈拍数の 15 bpm 以上の

増加が認められたのは 70 例(25.1%),30 bpm 以上の増加及び 15 bpm 以上の減少は各 3 例(1.1%)

であり,30 bpm 以上の減少は認められなかった(資料番号 5.3.5.2-RLS04 Table 66 参照)。

本治験では有害事象として報告された起立性低血圧は 2 例であり,いずれも重篤とは判定され

ず,投与を中止することなく回復した。治験薬との関連性は否定されなかった(資料番号

5.3.5.2-RLS04 Table 51 参照)。

(10) 12 誘導心電図

本治験期間中,QTcB の最大値は,450 ms 未満が 89.9%(249/277 例),450 ms 以上 480 ms 未

満が 9.7%(27/277 例),480 ms 以上 500 ms 未満が 0.4%(1/277 例)認められた。QTcB が 500 ms

以上を示した被験者はいなかった。QTcB のベースラインからの変化量は,30 ms 以上 60 ms 未

満の増加が 21.3%(59 例),60 ms 以上の増加が 0.4%(1 例)認められた(資料番号 5.3.5.2-RLS04

Table 80 参照)。

QTcF の最大値は,450 ms 未満が 94.2%(261/277 例),450 ms 以上 480 ms 未満が 5.4%(15/277

例),480 ms 以上 500 ms 未満が 0.4%(1/277 例)認められた。QTcF が 500 ms 以上を示した被

験者はいなかった。QTcF のベースラインからの変化量は,30 ms 以上 60 ms 未満の増加が 9.4%

(26/277 例),60 ms 以上の増加が 0.4%(1/277 例)認められた(資料番号 5.3.5.2-RLS04 Table 81

参照)。

ベースライン後に心電図が正常から臨床的に意味のある異常へ変化した被験者は 1 例認めら

れた。当該被験者では心房細動が認められ,当該事象のため治験を中止した(資料番号

5.3.5.2-RLS04 Table 87, 表 2.7.6.5.10-9 参照)。

(11) ASRS

ロチゴチン長期投与時の augmentation の重症度を ASRS スコアにより評価した。ASRS スコア

の平均値は用量維持期を通して変化が少なく,用量維持期開始時で 0.102,終了時で 0.189 であ

った。用量維持期開始時(248 例),用量維持期 3 ヵ月目(227 例),6 ヵ月目(205 例),9 ヵ

月目(185 例),12 ヵ月目(176 例)及び終了時(244 例)における ASRS スコアの中央値は 0.000

であった。なお,ベースライン後にみられた ASRS スコアの最高値(273 例)の中央値は 0.250,

治験中止時(68 例)の中央値は 0.125 であった(ASRS ver.2.0)(資料番号 5.3.5.2-RLS04 Table 94

参照)。

(12) 強迫性障害・衝動制御障害調査

mMIDI のいずれかのモジュールの質問 1 が陽性であった被験者は 13 例であり,このうち 2 例

(病的賭博 1 例,気晴らし食い 1 例)は有害事象として報告された(資料番号 5.3.5.2-RLS04 98

頁,Table 34.1 参照)。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1458

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SP793 試験

2.7.6.5.10.4 有効性

(1) IRLS 合計スコア

IRLS 合計スコアのベースライン(先行して実施された SP792 試験のベースライン)からの変

化量(FAS,LOCF)を表 2.7.6.5.10-11 に,経時的変化を図 2.7.6.5.10-2 に示した。IRLS 合計ス

コアの変化量は,用量維持期開始時で−17.3 ± 7.6,用量維持期終了時で−14.2 ± 9.2 であった。

各評価時期に IRLS 合計スコアの改善が認められ,用量維持期終了時まで効果が継続的に認め

られた。

表 2.7.6.5.10-11 IRLS 合計スコアのベースラインから用量維持期終了時への変化量

(FAS,LOCF)

例数 測定値 変化量 例数 測定値 変化量 例数 測定値 変化量

ベースラインa 278 23.1 ± 4.7 - 59 23.4 ± 4.3 - 219 23.1 ± 4.8 -

SP792試験

用量維持期終了時 278 10.6 ± 8.2 −12.6 ± 8.8 59 12.6 ± 7.3 −10.8 ± 7.8 219 10.0 ± 8.4 −13.0 ± 9.0SP793試験

用量漸増期1週目 240 16.7 ± 7.6 −6.6 ± 7.2 43 13.9 ± 6.6 −10.0 ± 5.9 197 17.4 ± 7.7 −5.8 ± 7.2用量漸増期2週目 161 14.2 ± 7.1 −9.2 ± 6.5 31 13.2 ± 7.0 −11.0 ± 6.4 130 14.5 ± 7.2 −8.7 ± 6.5用量漸増期3週目 88 13.9 ± 6.8 −10.2 ± 6.5 18 13.2 ± 6.1 −12.4 ± 6.9 70 14.1 ± 6.9 −9.6 ± 6.3用量維持期開始時 278 5.9 ± 7.3 −17.3 ± 7.6 59 6.4 ± 8.3 −17.0 ± 7.7 219 5.7 ± 7.1 −17.3 ± 7.6用量維持期3ヵ月目 278 8.0 ± 7.7 −15.1 ± 8.2 59 9.6 ± 9.3 −13.7 ± 8.5 219 7.5 ± 7.1 −15.5 ± 8.2用量維持期6ヵ月目 278 7.7 ± 7.8 −15.4 ± 8.1 59 8.3 ± 9.0 −15.1 ± 8.4 219 7.6 ± 7.4 −15.5 ± 8.0用量維持期9ヵ月目 278 8.0 ± 7.9 −15.2 ± 8.2 59 7.5 ± 8.3 −15.9 ± 8.1 219 8.1 ± 7.8 −15.0 ± 8.2用量維持期終了時 278 8.9 ± 9.0 −14.2 ± 9.2 59 8.1 ± 8.5 −15.3 ± 8.0 219 9.1 ± 9.2 −13.9 ± 9.5

SP792試験の

ロチゴチン投与例全被験者

SP792試験の

プラセボ投与例

平均値 ± 標準偏差 a SP792 試験のベースライン値 <資料番号 5.3.5.2-RLS04:Table 10.1 より抜粋>

2.7.6 個々の試験のまとめ

1459

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SP793 試験

用量維持期終了時には中止時の値を含む ベースライン = SP792 試験のベースライン値 <資料番号 5.3.5.2-RLS04:Figure 1.1>

図 2.7.6.5.10-2 IRLS 合計スコアの経時的変化(FAS,LOCF)

ベースラインから用量維持期終了時への IRLS 合計スコアに基づく重症度のシフトテーブルを

表 2.7.6.5.10-12 に示した。

ベースラインの IRLS 合計スコアに基づく重症度は,中等度が 32.4%,高度が 60.8%,非常に

高度が 6.8%であった。このうち用量維持期終了時に病状なしとなった被験者は 34.9%,軽度とな

った被験者は 28.4%であった。用量維持期終了時に高度又は非常に高度であった被験者は 12.6%

であり,これらの被験者のほとんどはベースラインでも高度又は非常に高度であった。

表 2.7.6.5.10-12 ベースラインから用量維持期終了時への IRLS 合計スコアに基づ

く重症度のシフトテーブル(FAS,LOCF)

用量維持期終了時

病状なし 軽度 中等度 高度 非常に高度

合計 97 (34.9) 79 (28.4) 67 (24.1) 29 (10.4) 6 (2.2) 中等度 90 (32.4) 34 (12.2) 32 (11.5) 20 (7.2) 4 (1.4) 0 高度 169 (60.8) 58 (20.9) 42 (15.1) 43 (15.5) 22 (7.9) 4 (1.4)

ベース ライン

a 非常に高度 19 (6.8) 5 (1.8) 5 (1.8) 4 (1.4) 3 (1.1) 2 (0.7)

数値は例数,( )は% IRLS 合計スコア 0 = 病状なし,1~10 = 軽度,11~20 = 中等度,21~30 = 高度,31~40 = 非常に高度 n = 278 a SP792 試験のベースライン値 <資料番号 5.3.5.2-RLS04:Table 10.3, Table 10.5 より作成>

(2) IRLS 合計スコアを指標とした有効率及び寛解率

用量維持期終了時の IRLS 合計スコアの 50%有効率は 64.4%であった。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1460

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SP793 試験

用量維持期終了時の IRLS 合計スコアが 10 以下及び 0(寛解例)の被験者は,それぞれ 63.3%

(176/278 例)及び 34.9%(97/278 例)であった(資料番号 5.3.5.2-RLS04 Table 11 参照)。

2.7.6.5.10.5 結果の要約

• 有害事象の発現率は 82.4%(230/279 例)であった。発現率 5%以上の有害事象は,適用お

よび滴下投与部位反応(高位語),悪心,頭痛,傾眠,適用部位そう痒感,適用部位紅斑,

上気道感染,適用部位刺激感,無力症(高位語),疲労,浮動性めまい,適用部位反応,

入眠および睡眠維持障害(高位語),副鼻腔炎であった。ほとんどの有害事象はドパミン

受容体作動薬や貼付剤投与時に認められる典型的なものであった。

• 本治験では死亡例は認められなかった。重篤な有害事象は 12 例 19 件認められた。

• 投与中止に至った有害事象の発現率は 17.9%(50/279 例)であり,適用および滴下投与部

位反応(高位語)が最も高頻度に認められた。

• ベースラインから用量維持期終了時までの IRLS 合計スコアの変化量は,−14.2 ± 9.2 であっ

た。各評価時期に IRLS 合計スコアの改善が認められ,用量維持期終了時まで効果が継続的

に認められた。

2.7.6 個々の試験のまとめ

1461