平成28年度版...近年、核家族化や自然体験の不足等によ...

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平成28年度版 神奈川県 教育委員会 家庭で大切にしたいこと・・・・・・・ 思春期って、何?・・・・・・・・・・・・ P1 子どもと保護者の関係・・・・・・・・・・ P2 いのちを大切にする心を育む・・・・・・・ P3 こころの変化とからだの変化・・・・・・・ P4 体力の向上と食習慣及び生活習慣・・・・・ P5 学習指導要領がめざすもの・・・・・・・・ P6 いま必要とされているもの「キャリア教育」P7 人との関わりを通して社会性を育む・・・・ P8 ~中学校の生徒指導~ 子どもたちの笑顔があふれる学校に・・・・ P9 ~いじめ・暴力行為について~ 子ども一人ひとりに寄り添った支援を・・・ 10 ~不登校について~ タバコ・酒・薬物・・・・・・・・・・・・ 11 子どもを守る、大人としての責任・・・・・ 12 ~インターネットや携帯電話への対応~ 読書のすすめ・・・・・・・・・・・・・・ 13 学校との連携、地域との連携・・・・・・・ 14 ・・ 裏表紙

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Page 1: 平成28年度版...近年、核家族化や自然体験の不足等によ いのちを大切にする心 り、子どもたちは、仲間とけんかをした経 験や、生き物の死に遭遇した経験も少なく

平成28年度版

神奈川県教 育 委 員 会

家庭で大切にしたいこと・・・・・・・

目次

第1章 子どもの理解

思春期って、何?・・・・・・・・・・・・ P1

子どもと保護者の関係・・・・・・・・・・ P2

いのちを大切にする心を育む・・・・・・・ P3

こころの変化とからだの変化・・・・・・・ P4

体力の向上と食習慣及び生活習慣・・・・・ P5

第2章 中学校生活の理解

学習指導要領がめざすもの・・・・・・・・ P6

いま必要とされているもの「キャリア教育」・ P7

人との関わりを通して社会性を育む・・・・ P8

~中学校の生徒指導~

子どもたちの笑顔があふれる学校に・・・・ P9

~いじめ・暴力行為について~

子ども一人ひとりに寄り添った支援を・・・ P10

~不登校について~

第3章 子どもを取り巻く環境

タバコ・酒・薬物・・・・・・・・・・・・ P11

子どもを守る、大人としての責任・・・・・ P12

~インターネットや携帯電話への対応~

第4章 保護者は子どものサポーター

読書のすすめ・・・・・・・・・・・・・・ P13

学校との連携、地域との連携・・・・・・・ P14

・・ 裏表紙

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はじめに

この冊子は、かながわ教

育ビジョンで提唱している

「心ふれあう しなやかな 人

づくり」の一環として、中学1

年生の保護者の皆さんを対

象に、家庭教育のヒントにな

ることを願って作成した手引

き書です。

各家庭で子育てや子ども

の教育を考えるための参考

として、また、子どものために

学校の先生や地域の方々と

よりよい関係を築くための参

考として、子どもの成長を育

む家庭づくりの一助となれば

幸いです。

思春期は未来への準備

思春期は、子どもから大人への移行期です。身体的には第二次性徴を迎え、急激な変化を遂げますが、精神的な変化がそれについていけず、「私はもう大人?まだ子ども?」と不安定になります。また、自我意識が芽生え、

「自分はどういう人間なのか」と自分探しを始めますが、自分の理想と現実の違いに戸惑いはじめ、時には悩むこともあります。保護者に対しては、「一

度は崩れ落ちる偶像」と表現されるように、それまで仰ぎ見ていた保護者が、平凡な人間に過ぎないことが分かり、失望と不満を感じることもあります。しかし、人間関係でのつ

まずきを経験しつつ、これからの人生を考え始める時期でもあります。保護者に対しても、「人生の先輩」という信頼感へと成長していきます。

安全地帯があるからチャレンジできる

社会や学校、友人、家族からの影響を受けながら、一人の大人として自分というものを確立していきます。思春期に見られる様々な

行動に対応するには、子どもにとっての目標と背景要因を理解し、時には見守ることも大切です。思春期の子どもが自己を

確立する過程においては、保護者の愛情はとても重要な役割を果たします。心の「安全地帯」としての家庭生活があるからこそ、子どもは安心して社会へ飛び込んでいくことができるのです。

第1章 子どもの理解

思春期って、何?

●最近、子どもが学校での出来事を話してくれない。●「もう、自分でできるから指図しないで」と言われて、ちょっとさびしい気がする。

●一体何を考えているのか分からない。

そのような保護者の皆さん、まずは自分の思春期のころを思い出すことから始めてみませんか。このページでは、思春期における子どもの心の発達段階に

ついて考えてみたいと思います。

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子どもは、家庭が楽しく、くつろげる場所であることを願っています。そのためには、家族が互いに認め合い、尊重し合える雰囲気が大切です。まずは、次のことに気をつけてみてはいかがでしょうか。

一人の人間として尊重し、向き合う

保護者は、思春期の子どもを、一人の人間として尊重し、向き合うことが大切です。人生の先輩として温かく見守り、自分自身の子ども時代の体験談や失敗談を話すこと、また誠実に努力している姿勢を示すことなどは、子どもの心に響くことにつながります。

役割をまかせる、守るべき約束ごとをつくる

子どもに具体的な役割を受け持たせることは、子どもに自信を持たせ、自立を促します。その際、保護者として子どもに望んでい

ることや、家族の一員としての役割や責任について話し合いましょう。また、「○時に朝ごはんを食べる」とい

うような行動に移しやすい約束ごとをつくり、その家庭ならではの生活習慣を築くとよいでしょう。

日ごろからコミュニケーションを心がける

保護者との関係が変化するこの時期こそ、日ごろから互いの主張を認め合うためのコミュニケーションを図ることが、子どもの精神的な成長には欠かせないものとなります。例えば「みんなが食卓を囲む日」を設定

するなど、家族がそろう家庭内の行事を設けてみたり、部活動など子どもが一生懸命に取り組んでいることを話題にして話しかけてみたりするのもよいでしょう。また、子どもの希望や夢について聞くと

きには、保護者自身の小さいころの夢について体験談的に話してみることで、子どもと共通の話題ができ、コミュニケーションを図る一助となるでしょう。

子どもと保護者の関係

第1章

詳しくはWEBでファミリー・コミュニケーション

スマイルウェーブ

相手を思いやり大切にできる子どもを育てるため、家族のコミュニケー

ションを深める環境づくりを推進しています。

この一環として、毎月第一日曜日を「ファミリー・コミュニケーション

の日」とし、家族のコミュニケーションを図る機会の充実に向けた様々な

取組みを行っています。

子どもたちのいじめ、暴力行為、不登校を未然に防ぐため、

地域の大人が子どもたちの“育ち”を応援する「かながわ子

どもスマイル(SMILE)ウェーブ」を推進しています。

あいさつを交わす、頑張りを褒めてあげるなど、たくさん

の大人とのコミュニケーションが子どもの“育ち”を支えま

す。お子様だけでなく、地域の子どもたちともコミュニケー

ションを!

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いのちを大切にする心近年、核家族化や自然体験の不足等によ

り、子どもたちは、仲間とけんかをした経験や、生き物の死に遭遇した経験も少なくなり、「いのちの大切さ」を実感することが難しくなっています。

身近な動植物にも生命があり、いつか死が訪れること、自分の誕生や成長には多くの人が関わっていることなどを通して、「いのちの大切さ」を日々の生活の中で、できるだけ多く感じ取らせることが大切です。

学校では、いのちの大切さが子どもたちの心に浸透するように、道徳教育を核として取り組んでいます。家庭では、どのように子どもたちに伝え

ているでしょうか。

に毎日を過ごせることを、

県教育委員会が実施した「『いのち』についてのアンケート調査(平成 18 年度)」の結果から、「他の人のいのちを大切に思う」子どもは、「普段の生活の中で感謝することがある」割合が高いということが分かっています。いのちあるものは、互い

に支え合って生き、生かされていることに感謝の念をもつように伝えていくことが大切です。

また、小学校低学年では、約8割の子どもが自分のことが「とても好き」、「好き」と回答していますが、学年が進むにつれて減少し、中学生では、約2割にまで減っています。これは、思春期に見られる特徴とも言えます。

子どもの「ありのままの姿を受けとめる」ことは、とても難しいように感じられるかもしれませんが、それほど難しいことではありません。「おはよう」「おやすみ」

とか「がんばったんだね」などの言葉かけや、子どもが話しかけてきた時には、作業の手を止めて、子どもと向き合い、話を聞くことや笑顔で接することなどが、子どもの存在を認め、ありのままの姿を受けとめることに深くつながっているのです。

いのちを大切にする心を育む

「わたしはわたしでよいという思い

(自分が好きという気持ち)」

ありのままの自分を

大切に思う心(自己肯定感)を

育てましょう

第1章

あらゆる生命を尊重し、感じる心や

感謝する心、思いやりの心をもち、

生きることのすばらしさを自覚すること

中学生の時期には、健康

当たり前のように感じている生徒が多く、自分のいのちや成長に多くの人が関わっていることを実感しているとは言えません。

アンケートの結果から、特に「自分のことが好き」であることと、自分のいのちを大切に思うことには、相関関係があることが分かりました。

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小学校で習ったこと

中学生のころは身体の変化が著しく現れます。このことについて子どもたちは、小学校の4年生の体育(保健)の授業で、次の内容を学習してきています。

「からだは年齢に伴って変化する」

「からだの発育・発達には個人差がある」

「思春期になると、大人のからだに近づく」

中学校で習うこと

子どもたちは、中学校の1年生の保健体育の授業で、次の内容を学習します。

身体には、多くの器官があり、その発育に伴い、様々な機能が発達する時期があること。また、発育・発達の時期やその程度には、個人差があること。

思春期には、内分泌の働きによって生殖にかかわる機能が成熟すること。また、成熟に伴う変化に対応した適切な行動が必要になること。

知的機能、情意機能、社会性などの精神機能は、生活経験などの影響を受けて発達すること。また、思春期においては、自己の認識が深まり、自己形成がなされること。

精神と身体は、相互に影響を与え、かかわっていること。欲求やストレスは、心身に影響を与える

ことがあること。また、心の健康を保つには、欲求やストレスに適切に対処する必要があること。

大切なことは

中学生は、こうした知識とその活用のしかたを学習するとともに、自らに実際に現れる心身の変化に直面しながら成長していきます。そうした成長を喜びながら、正しい情報を基に子どもたちを温かく見守り、大人として支援していきたいものですね。

こころの変化とからだの変化

第1章

~学校における人権教育~

学校における人権教育は、授業だけでなく、教育活動全般を通し

て、様々な場面で行われています。

人権教育の目標は、児童生徒が発達段階に応じて、人権の意義・

内容について理解し、「自分の大切さとともに他の人の大切さを認める

こと」ができるようになり、それが、様々な場面で具体的な態度や行動

に現れるようにすることです。

県教育委員会では、「かながわ人権施策推進指針(改定版)」に基

づき人権教育を総合的に推進しています。

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「平成 27 年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査」より神奈川県のデータのみを引用

朝食 毎日

食べる

食べない日

もある

食べない日

が多い食べない

体力合計点 40.7 38.9 38.2 38.0

36.0

37.0

38.0

39.0

40.0

41.0

朝食の摂取と体力の関係中学2年男子

テレビゲーム

1時間未満

1時間以上

3時間未満

3時間以上

5時間未満5時間以上

体力合計点 41.7 40.7 38.9 37.4

35.0

36.0

37.0

38.0

39.0

40.0

41.0

42.0

平日のテレビゲームをする時間と体力の関係中学2年男子

体力は、食習慣をはじめとした生活習慣と関連があり、食事・運動・休養(睡眠)の健康三原則をしっかりと確立することが必要です。

朝食をしっかりとらせましょう

朝食を毎日食べている子どもは、体力があることが県の調査で分かっています。朝食を食べないで登校すると、体温が上がらないことから、体調がすぐれず、やる気がでないため、運動はもとより授業にも集中できません。年齢が上がるほど生活リズムが夜型になり、朝起きても「食欲がない」「時間がない」などが、朝食をとらない原因の一つになっています。

運動をすすめましょう

中学生の時期に様々な運動・スポーツを体験することは、生涯にわたって健康や体力を保持増進していくための能力や態度を育てます。また、子どものころの運動部活動の経験が、その後の運動・スポーツ習慣につながり、生涯にわたって高い水準で体力を維持する要因の一つになっていると考えられています。

十分な睡眠をすすめましょう

インターネットや携帯電話などの普及による影響から、夜型の生活を送る子どもが増えています。睡眠時間が不足がちになると、学習能力や体の抵抗力の低下を招くだけでなく心の抵抗力も弱まり、「やる気がでない」「イライラする」など、情緒形成への悪影響も懸念されます。また、「平成 27 年度全国体力・運動能力、

運動習慣等調査」によると、毎日朝食を食べる子どもやテレビゲームをしている時間が1時間未満の子どもに、体力がある子どもが多いという結果が出ています。体力は、人間の活動の源であり、健康の維持のほか、意欲や気力といった精神面の充実に大きく関わっており、「生きる力」の重要な要素です。学校や地域と協力して、子どもたちの運

動を習慣化するとともに、食習慣及び生活習慣を見直してみましょう。

体力の向上と食習慣及び生活習慣

第1章

健康三原則

食事

運動 休養(睡眠)

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「生きる力」を

よりいっそう育みます

●学習指導要領の理念は「生きる力」です。

●「生きる力」とは、「確かな学力」「豊かな人間性」「 健康 ・体 力」 の知・徳・体のバランスのとれた力のことです。

●基礎的・基本的な知識・技能を身に付け、それらを活用して、自ら考え、判断し、表現する力を育成します。

●道徳教育や体育などの充実により、豊かな心や健やかな体を育成します。

学習指導要領がめざすもの

※学習指導要領とは

全国どこの学校で教育を受け

ても、一定の教育水準を確保す

るために、各教科等の目標や

内容などを文部科学省が定め

ているもので、教科書や学校で

の指導内容の基となるもので

す。

現行の学習指導要領は、平

成 23年度から小学校、平成 24

年度から中学校で全面実施さ

れています。

神奈川県公立中学校学習状況調査

(平成27年度)から

文章や資料の読み取りから、自分の考えをまとめ、筋道を立てて書く力、または式で表現する力や分析する力に課題がある。

ほとんどの学校で、授業に、児童生徒が考えを発表したり話しあったりする活動を取り入れ、効果的に行われるようになった。

「Let's challenge!課題解決教材」を県教育委員会のホームページで提供

神奈川県公立中学校学習状況調査で見えた課題を解決するための教材を、

家庭でも利用していただけます。 http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f417579/

(右の二次元コードからも入れます)

第2章 中学校生活の理解

全国学力・学習状況調査からは、学習定着率の高い生徒の傾向として、「一日あたりの学習時間が長い」「家で自分で計画を立てて勉強する」「家で学校の宿題をしている」「家で学校の授業の復習をしている」といったことがあげられています。学習に取り組む意欲を養うためにも、学校と協力しながら、子どもの家庭学習の習慣化を進めましょう。

神奈川の子どもたちに求められること

家庭学習の習慣化を進めましょう

●基礎的・基本的な知識・技能や活用力の定着状況において、「知識や技能の習得」だけでなくそれらを活用して、「自分で考えたり判断したりする力」の育成が求められる。

●思考力・判断力・表現力等の育成に向けて、言語活動等を充実させ、「知識を活用する力」「確かな学力」を身につけること。

家庭で育む「生きる力」~家庭教育はすべての教育の出発点です~

◆「おはよう」「ただいま」「おやすみ」などのあいさつ

◆早寝早起き朝ごはん

◆家庭での子どもの役割分担

◆学校での出来事について話し合う など

皆さんのご家庭ではいかがでしょうか?

豊かな人間性自らを律しつつ、他の人とともに協調し、他の人を思いやる心や感動する心など

確かな学力基礎・基本を確実に身に付け、自ら課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力

健康・体力たくましく生きるための健康や体力

生きる力

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キャリア教育とは=「自分らしい生き方」の発見

中学校で実践されるキャリア発達課題【一例】

○自己の良さや個性が分かる。

○自分と他者の違いに気付き、

尊重しようとする。

○集団の一員としての役割を理

解し、それを果たそうとする。

○将来に対する漠然とした夢や

あこがれを抱く。

○自分の言動が他者に及ぼす

影響について理解する。

○社会の一員としての自覚が

芽生えるとともに、社会や大

人を客観的にとらえる。

○将来への夢を達成する上で

の現実の問題に直面し模索

する。

○自分と他者の個性を尊重し、

豊かな人間関係を築く。

○社会の一員としての参加には

義務と責任が伴うことを理解

する。

○将来設計を達成するための

困難を理解し、それを克服す

るための努力に向かう。

キャリア教育における家庭の大切さ

(温かい見守りと体験活動の機会を)

自分自身の存在感を意識するためには、様々な経験や人とのふれあいが大切になってきます。学校だけでなく、家庭もキャリア発達に

大きな影響を与えます。保護者が働く姿を見せたり、働くことの大切さについて話し合ったりすることで、子どもたちの人格形成や心身の発達に大きな影響を及ぼします。様々な考え方・意見を聞くことができる

場面を多く設定したり、家庭の中で役割を持たせたり、ボランティア活動・地域行事などに参加する機会を作るなど、子どもの自立を促すための活動の機会を与えたいものです。

人は周囲の人々や社会との関わりの中で、自分の役割を考えながら生きていきます。

生涯の中で自らの役割の価値や、自分と役割との関係を見いだしていく積み重ねが「キャリア」の意味するところです。

とどまることなく変化する社会の中で、自分らしさ、自分のやりがい、自分の存在を意識することができる子どもを育成しましょう。

― 学校のすべての教育活動を通してキャリア教育を推進 ―

≪3年間を通した各教科等における取組み≫

道徳(自分について考える) 家庭(保育を通して人と関わる)音楽(思いを伝える合唱づくり) 社会(日常生活と経済の関係) など

職場見学・職業調べ

職業講話 など

学校調べ

マナー講座 など

職業調べ

職場体験 など

1年生 2年生 3年生

いま必要とされているもの「キャリア教育」

家庭・保護者・地域が学校と連携して

協力できることの例

第2章

◆しつけ、子どもへの接し方

◆家庭における役割分担・家事分担

◆キャリア教育講座(ゲストティーチャー)、講演会

(職業人講話)

◆学校で実施して

いる職業調べや

職場体験等の

機会に、積極的

にアドバイス

◆幼児・高齢者・

障害のある人と

のふれあい体験

(保育体験やボラ

ンティア活動など)スーパーマーケットでの職場体験

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生徒指導がめざすもの

●中学校において生徒指導は、学習指導とならんで重要なものです。生徒指導・・・人との関わりを通して社会性などを育む学習指導・・・学習に対する意欲や知識、思考力などを育む

●生徒指導は、生徒一人ひとりの人格の発達と、学校生活が有意義で興味深く、充実したものになること をめざします。

生徒指導のポイント

❶ 生徒理解が基盤

中学校では、生徒一人ひとりを多面的に理解するために、学級担任をはじめ、学年や教科の担当、部活動の顧問など、多くの教職員が、日ごろ生徒たちとふれあうことで、生徒の何気ない様子からも心の状況や変化を理解しようと努めています。

❷ 集団での「出番」と

「役割」

中学校では、学級や部活動など、集団での活動や生活を基本としています。

・集団生活の中に生徒一人ひとりの出番や役割を設ける。

・自分の言葉で、仲間と意見を述べ合いながら集団を良くしていくための話し合いを行う。

日々の清掃活動や係活動、運動会や文化祭、生徒会活動などで積み重ねることで、自他の個性を尊重し、相手の身になって考え、相手の

度を育んでいます。

❸ ルールやマナーを

身に付けること

「人を傷付けない」「人に迷惑をかけない」「時間を守る」「ふさわしい言葉遣い」など、社会での一般的なルールやマナーはもちろん、身なりや持ち物に関するルールなど、中学校には、望ましい集団生活を営む上で必要なルールがあります。生徒たちがルールやマナ

ーの大切さを実感できるよう日々指導に努めています。

❹ 厳しさの中にも

温かい指導

生徒たちは、指導を受けるにあたって公平で公正であってほしいと願っています。中学校では、「だめなものはだめ」と教えることができる厳しさと、生徒の気持ちを受け止めることができる温かさの両立をめざしています。例えば、一人の教員が厳

しく指導した時には別の教員が温かく声をかけるなど、チームでバランスをとりながら指導の工夫に努めています。

❺ チームでの指導・支援

中学校の教職員は、日ごろから互いの学級の状況について情報や意見を共有し、学級担任が一人で問題を抱え込むことのない、チームによる指導・支援の推進を図っています。また、スクールカウンセ

ラーなど、教員とは異なる視点から専門的な助言を求めることや、関係機関と連携しながら指導・支援を行うことなど、多様な関わりによるチーム支援を行っています。

人との関わりを通して社会性を育む ~中学校の生徒指導~

学校と保護者の連携

○中学校での様々な活動につい

て、子どもの話に耳を傾けるこ

とが大切です。

○中学校のルールを知り、家庭

でも、学校と同じ認識で子ども

に関わることが大切です。

○学級担任や部活動の顧問な

ど、多くの先生方とたくさん会

話し、指導に対する共通理解

を図るとともに、子どもの多様

な面を知ることも大切です。

第2章

このよ うな 取 組 み を 、

良さを見つけようとする態

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中学 1 年生になると

●学習面では、教科ごとに担当教員が変わり、内容も専門性が高まります。

●通学区域も広がり、新たな人間関係が生まれます。部活動でも活動の中の自己の役割や、異学年の生徒との人間関係などが多様になります。

●学校生活の約束も変わり、自立に向けて自主性や個人の責任がさらに重視されます。

●思春期を迎え、心身の発達が目ざましく、自立した生活を送ろうとする意欲も高まります。一方で、心や体のバランスを崩しやすく、思考や行動に不安定な面が見られることもあります。

いじめや暴力は、どの学校にも、どの子どもにも、起こり得る問題です。

子どものサインを見逃さないで●子どもの何気ない変化にも声をかけていくことが大切です。

●例えば、食欲不振、頭痛・腹痛・吐き気、持ち物の破損・落書き、知らない持ち物が増える、お金の使い方が荒くなる、無口・無表情になる、感情の起伏が激しくなるなどです。

学校と家庭はパートナー●トラブルが起こったら、中学校に連絡してください。学級担任だけでなくチームで対応します。

●トラブルは子どもを人間的に成長させる一つの契機ととらえ、学校をそのためのパートナーとして考えることが大切です。

SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の危険 ●

子どもと共に考える●子どもが感じる不快な感情やストレスを十分に受け止めた後、どうすればいじめや暴力といった行為に向かわないか、また、まわりでトラブルが起こった際に、無関心ではなく、どのような行動をとるべきか、共に考えることが大切です。

いじめの内容として多いもの

○冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる。

○軽く体をぶつけられたり、遊ぶふりをして叩かれたり、蹴られたりする。

○仲間はずれ、集団で無視をされる。

他に、暴力や恐喝を伴った悪質なものやインターネットによる誹謗中傷など

いじめ防止対策推進法

平成 25 年 9 月 28 日から「いじめ防止対策推進法」が施行されました。その中で保護者の責務等について「児童がいじめを行うことのないように指導を行うよう努める」等が示されています。

子どもたちの笑顔があふれる学校に ~いじめ・暴力行為について~

第2章

「いじめは人間として許されない行為である」

「暴力はいかなる理由があろうとふるってはならない」

子どもに語り

続けましょう

(件) (人)

平成26年度 神奈川県調査結果より

どの子どもにも、「加害」「被害」「傍観(見て見ぬふり)」「観衆(いじめを面白がる)」

「仲裁(いじめを否定する、止める)」いずれの立場に立つ可能性があります。

メッセージツールをはじめ友だちとおしゃべり等、多様なコミュニケーションが可能です。「内緒でグループから外される」「勝手に自分の写真を載せられる」など、いじめと思われる行為について、気付きにくいものです。インターネット利用における子

下のグラフが示すように、いじめや暴力行為の数は中学生になると急増します。

どもの異変に気付いたら、中学校に相談してください。

いじめ認知件数 暴力行為加害児童生徒数

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不登校とは

不登校とは、年間 30 日以上欠席のあった児童・生徒のうち「何らかの心理的・情緒的・身体的、あるいは社会的要因・背景により、

いわゆる「中1ギャップ」について

右のグラフが示すように、不登校の数は中学1年生になると急増します。要因としては9ページの「中学1年生になると」と同様のことが考えられます。グラフでは、特に欠席日数が年間 30~89 日の生徒の増加が著し

く、これは月に3日程度の欠席から、長期欠席につながっていくケースが多いことを示しています。中でも、5月のゴールデンウィーク明けや、9月の夏季休業明けの子どもの様子に注意を払う必要があります。

◆不登校は、どの学校にも、どの子どもにも、起こり得る問題と捉えています。◆不登校は「甘え」や「怠け」ではありません。「弱い」からでもありません。◆「本当は楽しく学校に行きたい。でも、行けないから困っている。」という子どもの気持ちに寄り添うことが大切です。

休み始めの時期

こんな様子がみられたら・ 朝起きられない ・ 登校前の腹痛・頭痛・ 断続的に学校を休む●十分に時間をかけて子どもから話を聴くことが大切です。

●子どもの話から得られたことや家での様子を学校に伝え、家庭と学校が同じ方針で子どもと関わるようにすることが大切です。

休みが続く時期1

こんな様子がみられたら・ 登校は難しいが家庭で学校の先生と会える・ 休日には出かけられる●子どもは自ら動き出せる力を持っていると信じて見守り、当たり前と思うことでも、できたことや良い変化を見逃さず、ほめることが大切です。

●先生と会うことが辛そうな時は、保護者だけでも先生と会って話しましょう。

休みが続く時期2

こんな様子がみられたら・ 人目を避け外出できない・ 学校関係者に会えない・ 部屋に閉じこもる●子どもの力を信じて見守り、本人のできることまで手を出さないようにすることが大切です。

●家族だけで抱え込まないよう、学校や県・市町村の相談機関、地域で不登校の子どもたちの支援に取り組むNPOなどの力を大いに活用しましょう。

登校への再始動

こんな様子がみられたら・ 学校や勉強のことを気にする・ 友だちと連絡をとり始める●安心して心のうちを話せる雰囲気づくりを心がけ、本人のペースでがんばっていることを認めましょう。

●放課後の登校や、保健室など教室以外への登校、出やすい授業への参加、学校行事や定期テストなどを学校生活の再開に向けたきっかけとして利用することが大切です。

子ども一人ひとりに寄り添った支援を ~不登校について~

10

第2章

神奈川県 不登校児童生徒数

(H26・学年別・欠席日数別)

(人)

児童・生徒が登校しないあるいはしたくともできない状況にあること(病気や経済的な理由等によるものを除く)」を言います。

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習慣性・依存性

体力低下生活習慣病

喫煙、飲酒の危険性 ~ タバコ、酒はゲートウェイドラッグ(入門薬物)~

喫煙や飲酒は、心身の健康に悪影響を及ぼします。また、未成年者の喫煙や飲酒は法律で禁止され、保護者もその責任を問われます。

薬物乱用の危険性 ~ 薬物に一度手を出したら人生が… ~

身の周りにはこんな薬物が・・・。

身近に潜む怖いワナに注意しましょう!

乱用者の低年齢化、広域化その原因は?

危険!いつでも、誰でも、どこでも!

子どものこんな様子に要注意!

子どもの出すサインに気を配りましょう!

喫煙、飲酒、薬物乱用は絶対に許さない!

喫煙、飲酒、薬物乱用を許さないことは、子どもの命を守ることだという強い気持ちと、「だめなものはだめ」という毅然とした態度を持ちましょう。また、困ったときは、一人で抱え込まず、学校や地域の相談機関に相談しましょう。

タバコ・酒・薬物

タバコ

ニコチン、タールなど○ 毛細血管の収縮

○ 心臓への負担

○ 運動能力の低下 など

酒アルコール○ 思考力の低下

○ 集中力の低下

○ 記憶力の低下 など

学力不振特に、成長期の中学生は影響を

受けやすく、リスクが高まります。

11

第3章 子どもを取り巻く環境

力が出ない!

勉強ができない!

シンナーなどの有機溶剤〔アンパン〕

覚醒剤〔スピード、エス、アイス〕

大麻〔マリファナ、チョコ、ハッパ〕

麻薬〔コカイン、ヘロイン〕

MDMA〔エクスタシー〕

危険ドラッグ(合法ハーブ、お香やアロ

マオイルとして売られています) など

〔 〕は俗語

①携帯電話やインターネットの普及

(簡単な入手経路)

②薬物に関する誤った知識

(ダイエットによい、眠くならないなど)

③薬物への抵抗感の薄れ

(薬物の別の名前、色や形

⇒ファッション感覚)

④簡易な摂取方法

(飲む、吸飲するなど)

身体面 食欲がない、やせてきた、

目つきが悪い、目がうつろ、顔色

が悪い、睡眠が不規則など

生活面 帰宅が遅い、金使いが荒

い、イライラして落ち着きがない、

知らない人から電話がかかってく

る、暴力的になる、つじつまの合わ

ないことを言う、部屋に閉じこもる

など

Page 13: 平成28年度版...近年、核家族化や自然体験の不足等によ いのちを大切にする心 り、子どもたちは、仲間とけんかをした経 験や、生き物の死に遭遇した経験も少なく

インターネットは便利な一方で、子どもたちが保護者の知らないところで「出会い系サイト」や「アダルトサイト」などの有害情報サイトにも簡単にアクセスできるため、事件の被害者や加害者となってしまうなど、危険な落とし穴に直結しています。また、ネットの長時間利用や SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)でのコミュ

ニケーショントラブルも増えています。携帯電話やスマートフォンの使用目的と子どもの実態に合ったルールを家庭で決め、それに

合わせて機能やサービスを利用することがポイントです。

“わが家のルールづくり”5つのポイント

❶ 子どもの成長に合ったルールをつくる子どもの望むルールではなく、安全の

ために必要な内容にします。

❷ 子どもと話し合いながら決めるルールや設定は自分を守るために必要

であることを理解させます。

❸ ルールに沿って携帯電話やスマートフォンの機能を設定する最小限の機能からスタートし、使う機

能を段階的に増やします。

❹ 一度決めたルールも“定期的に”見直す友人関係や興味の変化など、日ごろの

使い方などをふりかえり、子どもの実態に合わせて対応します。

❺ 日常のネット利用を通して指導する「子どもとネット社会」について考え、

自身の経験を基に教えます。

保護者のルール神奈川県青少年保護育成条例(平成 23 年4月)

保護者は、青少年が利用する携帯電話(スマートフォンを含む)のフィルタリングを解除できません。

保護者は、青少年の発達段階に応じて、インターネットを閲覧する時間帯を制限する機能や、子ども用の機種など、保護者がインターネット利用を制限・監督できる機能の活用に努めなければなりません。

安心・安全な利用を学ぶために

◆かながわモード(神奈川県教育委員会)携帯電話を安全・安心に使用できるよう携帯電話サイト「かながわモード」で情報を提供しています。 http://www.pref.kanagawa.jp/mbl/f100021/

(右の二次元コードからも入れます)

◆神奈川県警察ホームページより

http://www.police.pref.kanagawa.jp/index2.htm#cyber_hanzai

(右の二次元コードからも入れます)

子どもを守る、大人としての責任 ~インターネットや携帯電話への対応~

青少年に障害があるなど、やむを得ず解除する場合は、販売店に解除理由を書面で提出しなければなりません。

12

第3章

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成長するにつれて読書離れが進む傾向

読書活動は、感性を磨き、表現力を高め、創造力を豊かにし、人生をより深く生きていくための力となります。しかし中学生になると本を読まない割合

は高くなります。その要因としては、インターネットや携帯電話などのメディアの普及や、課外活動の多忙さなど、子どもの生活環境の変化が考えられます。

まずは保護者から…

子どもは中学生になると、大人に近い視点を持つようになります。だからこそ、子どもと同じ本を読んだ

り、感想や作者について語り合ったりすることは、子どもとのコミュニケーションを図ることにつながります。また、子ども自身が自分の考えを形成する機会にもなります。そのためにも、保護者自身が楽しみな

がら読書をする時間を持つことが大切です。

毎月第1日曜日は「ファミリー読書の日」

県教育委員会では家庭内でコミュニケーションを大切にし、子どもたちが自分の気持ちを素直に表現する力や相手を思いやる力を育むことをめざして「ファミリー・コミュニケーション運動」を行っています。(2ページ参照)

この運動の一環として、家族で図書館に行ったり、一緒に本を読んで感想を述べ合ったりしながら、本を介して親子のコミュニケーションが図られることを推進するため、毎月第1日曜日を「ファミリー読書の日」として位置づけています。

コミュニケーションを深める方法の一つとして、家族で本を読み合い、ファミリー読書に取り組んでみませんか。

読書のすすめ

13

第4章 保護者は子どものサポーター

知っていますか?

51.9

13.4

4.8

0 20 40 60

高校生

中学生

小学生

1か月間で1冊も本を読まなかった子どもの割合

1か月での不読率(本を読んだ冊数=0の割合)[単位=%]

「第 61回学校読書調査」より

(全国学校図書館協議会・毎日新聞社 平成 27年調査)

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学校との連携

❶ 心配ごとは相談しましょう

中学校では、小学校のときと比べて環境が大きく変化します。保護者にとっては、子どもが新しい環境に適応できるか心配なものです。心配ごとや気がかりなことはそのままに

せず、相談してみましょう。

❷ 学校行事に参加しましょう

学校行事に参加して、子どもと感動を共有することは、子どもや学校を理解することにつながります。また、PTAや保護者会の活動は、同年

齢の子どもを持つ保護者として共通の悩みや喜びを分かち合う場にもなります。

地域との連携

❶ 地域で学ばせましょう

地域行事を通じて、子どもたちは年齢や世代の異なる人たちと交流することができます。このような体験は豊かな人間性や他人を思いやる心などを培い、子どもたちを大きく成長させます。

❷ 大人も連携しましょう

子どもたちが、地域における関わりの中で自己を成長させ、社会の一員として地域や社会に貢献する力が育つように、地域のみんなで見守っていきたいものです。そのためにも、学校・家庭・地域が連携

して子どもたちの活動を支えていくことが大切です。

学校との連携、地域との連携

14

第4章

【主な環境の変化】・制服や校則 ・教科担任制・部活動 ・他の小学校出身の友人

【相談相手】・学級担任 ・生徒指導担当の先生・スクールカウンセラー

*相談するときは電話で確認し、直接会って話をすることをお勧めします。

【主な学校行事】・学校公開日 ・学級懇談会・合唱コンクール ・体育祭、文化祭

【主な地域行事】・子ども会活動 ・地域のお祭りや運動会・防災訓練 ・清掃活動

*子どもたちの参加で地域が活性化し、子どもたちの過ごす環境がよりよいものになります。

*保護者が地域と積極的に関わる姿を子どもに見せることは、子どもの地域への関心を高めることにもつながります。

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子どもの話を聴く

保護者の一方的な言葉の投げか

けではなく、話し合う機会をもち、

子どもの話を聴くことが大切です。

また、会話の中から子どもの思い

や悩みをつかみ、状況に応じたア

ドバイスや親の考えを伝えることも

大切です。

感動を共有する

学校行事やPTA活動等に参加し

て、子どもと一緒に感動を共有する

ことで、子どもや学校への理解が深

まり、お互いの信頼関係を築くことが

できます。

また、子どもが夢に向かって歩んで

いくことを応援することも大切です。

「ホッ」とできる場所にする

家庭は、学校から帰った子どもが「ホ

ッ」とできる場所にしたいものです。

子どもの反抗的な言動に、動揺した

り押さえつけたりせずに、子どもの心

の奥に秘められた気持ちをくみ取り、

温かく見守る心のゆとりをもつことも

大切です。

生活のリズムをつくる

中学生になると、部活動や勉強など

で時間的に忙しくなって夜更かしを

してしまい、生活のリズムを崩してし

まうことがあります。

子どもが基本的な生活習慣を確立

し、生活のリズムをつくるためには、

保護者のサポートが重要です。

教育局生涯学習部生涯学習課横浜市中区日本大通33 〒231-8509電話(045)210-8344(直通) FAX(045)210-8939平成28年4月配付 イラスト:伊津美 泉 印刷製本:(有)柿野屋印刷所

「すこやか」について、ご意見・ご感想をお寄せくださいよりよい冊子をつくるため、保護者の皆さまのご意見が必要です。

ぜひ神奈川県ホームページから、アンケートにご協力ください。

子どもをトラブルから守る

スマートフォンが普及し、いつでも家

族と連絡が取れるという安心感によ

り、かえって子どもの夜間外出に対す

る危険性を感じにくくなっています。

家庭で大切にしたいこと

教育委員会

すこやか 神奈川県 検索

普段から子どもとコミュニケーションを

密にとるなど、子どもを危険やトラブ

ルから守る取組みが求められます。