3 取り組むべき施策 - takamatsu · ⑰自転車ネットワークの整備...
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3 取り組むべき施策
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3 取り組むべき施策
施策の体系 3.1
以下に今後取り組むべき施策の体系を示す。
表 3-1 施策体系
基本方針 施策方針 取組方針
1.拠点間を効率的
に結ぶ公共交通
軸の強化・形成
拠点及び公共交通軸の
強化・形成
①交通結節拠点の整備(新駅の整備を含む)
②基幹交通軸の強化
③バスサービスの効率化・強化
④新交通システム*(LRT*等)の検討
⑤自動車の需要変化を踏まえた道路ネットワークの
見直し
誰もが使いやすい
公共交通利用環境の向
上
⑥バリアフリーの推進
⑦IruCa*カードの利用の拡大、活用*
⑧利便性の高い情報提供
2.各拠点へのアク
セス性の向上
地域交流拠点周辺へ
つながる交通手段の強
化
⑨バスネットワークの再編
⑩パーク&ライドの促進
⑪パーク&バスライド*の促進
⑫サイクル&ライド*の促進
⑬サイクル&バスライド*の促進
生活交流拠点と
周辺エリアを結ぶ
交通手段の確保
⑭地域と連携したコミュニティバスの運営
3.中心市街地における回遊性の向上
④新交通システム(LRT等)の検討(再掲)
⑮まちバスの強化
⑯レンタサイクルや駐輪場の利便性向上
⑰自転車ネットワークの整備
4.中心部への自動車利用の抑制 ⑱駐車場の需要調整(料金設定)
⑲中心部の通行規制エリアの設定
5.地域にとって望ましい交通行動の周知・啓
発 ⑳モビリティ・マネジメント*の展開
6.多様な主体の連携による交通まちづくりの
推進
㉑利用者による継続的な利便性評価やサポートの
仕組みづくり
3 取り組むべき施策
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施策展開イメージ 3.2
前項に示した各施策の展開イメージを以下に示すものです。
図 3-1 施策展開イメージ
【基本方針1】拠点間を効率的に結ぶ公共交通軸の強化・形成
○拠点及び公共交通軸の強化・形成
①交通結節拠点の整備
②基幹交通軸の強化
③バスサービスの効率化・強化
④新交通システム(LRT等)の検討
⑤自動車の需要変化を踏まえた道路ネットワークの見直し
○誰もが使いやすい公共交通利用環境の向上
⑥バリアフリーの推進
⑦IruCaカードの利用の拡大、活用
⑧利便性の高い情報提供
【基本方針2】各拠点へのアクセス性の向上
○地域交流拠点周辺へつながる交通手段の強化
⑨バスネットワークの再編
⑩パーク&ライドの促進
⑪パーク&バスライドの促進
⑫サイクル&ライドの促進
⑬サイクル&バスライドの促進
○生活交流拠点と周辺エリアを結ぶ交通手段の確保
⑭地域と連携したコミュニティバスの運営
【基本方針5】地域にとって望ましい交通行動の周知・啓発
⑳モビリティ・マネジメントの展開
【基本方針6】多様な主体の連携による交通まちづくりの推進
㉑利用者による継続的な利便性評価やサポートの仕組み
づくり
【基本方針4】中心部への自動車利用の抑制
⑱駐車場の需要調整(料金設定)
⑲中心部の通行規制エリアの設定
【基本方針3】中心市街地における回遊性の向上
④新交通システム(LRT等)の検討
⑮まちバスの強化
⑯レンタサイクルや駐輪場の利便性向上
⑰自転車ネットワークの整備
3 取り組むべき施策
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施策の内容 3.3
①交通結節拠点の整備(1/2)
施 策 方 針 : 1.拠点間を効率的に結ぶ公共交通軸
の強化・形成
副次的効果: 2.各拠点へのアクセス性の向上
4.中心部への自動車利用の抑制
a)目的
公共交通ネットワーク形成の要となる交通結節拠点を整備します。
b)内容
・利便性向上と新たな需要掘り起しのため、鉄道沿線上で既存駅間隔が比較的長く、人口が集積して
いる箇所などへの新駅整備を行うとともに、乗降客数の多い駅や琴電新駅等において、シームレス*
な交通モード*の選択が可能となるよう、拠点性・結節性の強化を図ります。
c)方法・取組方針
・公共交通軸を強化するため、駅間隔が長い人口集積地区への新駅整備を検討します。
図 鉄道新駅整備イメージ
三条駅
仏生山駅
新駅
太田駅
新駅
琴電琴平線
新駅の整備 幹線道路との結節に伴う
多様な移動手段による
アクセス性の向上
3 取り組むべき施策
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①交通結節拠点の整備(2/2)
施 策 方 針 : 1.拠点間を効率的に結ぶ公共交通軸
の強化・形成
副次的効果: 2.各拠点へのアクセス性の向上
4.中心部への自動車利用の抑制
c)方法・取組方針
・都市計画マスタープランにおける広域交流拠点内の「JR 高松駅周辺」、「ことでん瓦町駅周辺」や前
述の琴電新駅、地域交流拠点の中でも特に重要となる「ことでん仏生山駅周辺」等の主要な生活交
流拠点において、交通結節機能を高めます。
<ことでん瓦町駅周辺整備の方向性>
①瓦町駅のターミナル機能強化
*機能の拡充と路線再編
②駅前広場へのアクセス機能の確保
11 号、観光通り方面からのアクセス機
能の確保
③駅周辺の回遊性向上
備 *、駐輪場施設の確保
資料)高松市交通戦略計画(H22.7)
図 ことでん瓦町駅周辺の整備の方向性
<ことでん仏生山駅周辺整備の方向性>
①仏生山駅の結節機能の強化
P&R駐車場の整備
C&R機能(駐輪場)の確保
②駅前アクセス道路の整備
確保
③駅周辺における地域交流機能の向上
用
(歩行環境の整備、
自転車道の確保)
資料)高松市交通戦略計画(H22.7)
図 ことでん仏生山駅周辺の整備の方向性
d)実施時期
短期~中長期的施策として実施(その他整備)
回遊性を向上する歩行環境の整備
既存交通広場のバスターミナル機能の充実
交通広場整備によるバスターミナル機能の拡充
交通広場整備に合わせた拠点機能の整備
シンボル軸とし
ての機能向上
駐輪施設、レンタサイクルポートの確保
商店街の活性化
瓦町駅
交通広場へのアクセス機能の確保、向上
交通広場の整備
P&R駐車場等の整備
市民病院の移転を中心とした
有効活用
駐輪(C&R)施設の確保
地域交流拠点におけるシンボル軸の形成
(駅前アクセス道路整備等)
仏生山駅
3 取り組むべき施策
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②基幹交通軸の強化
施 策 方 針 : 1.拠点間を効率的に結ぶ公共交通軸
の強化・形成
副次的効果: 4.中心部への自動車利用の抑制
a)目的
広域交流拠点及び地域交流拠点間を結ぶ公共交通の基幹軸強化を図ります。
b)内容
・公共交通ネットワーク上の軸となる鉄道・バスの運行サービスについて、交通結節拠点整備と併せて
強化策を検討します。
c)方法・取組方針
・鉄道新駅整備に伴う運行間隔等のサービス水準確保のため、現状単線区間の複線化を行い、将来
的には更なる運行頻度の向上、高頻度運行時間帯の延長を図ります。
図 鉄道サービスの強化イメージ
・複数の路線バスが集中して運行する区間は「⑤自動車の需要変化を踏まえた道路ネットワークの見
直し」に掲げるパブリックレーン*による速達性・定時制の向上と併せて基幹バス軸として強化を図りま
す。
d)実施時期
短期~中長期的施策として実施
三条駅
仏生山駅
新駅
太田駅
新駅
STOP
待ち時間による
移動時間の増加
スイスイ
鉄道の複線化・
運行サービス
水準の確保
<単線>
<複線> 待ち時間短縮
運行頻度向上
3 取り組むべき施策
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③バスサービスの効率化・強化
施 策 方 針 : 1.拠点間を効率的に結ぶ公共交通軸
の強化・形成
副次的効果: 4.中心部への自動車利用の抑制
a)目的
バス利用への転換意向において求められる、サービス水準の向上により、バス利用者の増加を図り
ます。
b)内容
・通勤需要の多い路線において、バス運行時間を延長することで利便性を高めます。
・区間均一料金など、利用者に分かりやすい料金体系を構築します。
c)方法・取組方針
<運行時間の延長>
・利便性の高い幹線バス軸を形成するため、
通勤需要が見込まれ、現状の運行時間が
需要に対応できていない路線を延長候補路
線として、運行時間の延長に取り組みます。
【バス運行時間の延長候補路線】
○ショッピングレインボー循環バス
○市民病院ループバス
○御厨・県立プール線
○塩江線
○浦生線 ※高松市バスタウン整備検討委員会(H19.10)で指
摘・要望のあった路線をバス運行時間の延長の候
補路線とします。
図 路線バス運行時間
<分かりやすい料金体系の構築>
・バス路線が200便以上と集中し、かつ、利用
者も多い JR 高松駅~ことでん瓦町駅間は、
ワンコイン(100 円)等の均一料金を導入す
る等、利用者にわかりやすい料金体系の構
築に努めます。(現状:150~160円)
図 バス路線の集中する区間
d)実施時期
短期~中長期的施策として実施
6:00 9:00 12:00 15:00 18:00 21:00 0:00
ショッピング・レインボー循環バス(西廻り)
ショッピング・レインボー循環バス(東廻り)
市民病院ループバス(西廻り)
市民病院ループバス(東廻り)
高松空港リムジンバス(上り)
高松空港リムジンバス(下り)
香川中央高校線,日生ニュータウン(鹿角)線(上り)
香川中央高校線,日生ニュータウン(鹿角)線(下り)
高松医療センター・大学病院線(上り)
高松医療センター・大学病院線(下り)
由佐・池西線(上り)
由佐・池西線(下り)
塩江線(上り)
塩江線(下り)
庵治線(上り)
庵治線(下り)
浦生線(上り)
浦生線(下り)
サンメッセ・川島・西植田線(上り)
サンメッセ・川島・西植田線(下り)
御厩・県立総合プール線(上り)
御厩・県立総合プール線(下り)
下笠居・香西線,高松西高線(上り)
下笠居・香西線,高松西高線(下り)
屋島大橋線(上り)
屋島大橋線(下り)
運転免許センター線(上り)
運転免許センター線(下り)
大川バス 引田線(上り)
大川バス 引田線(下り)
7:00 20:00
3 取り組むべき施策
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④新交通システム(LRT等)の検討
施 策 方 針 : 1.拠点間を効率的に結ぶ公共交通軸
の強化・形成
3.中心市街地における回遊性の向上
副次的効果: 4.中心部への自動車利用の抑制
a)目的
中心市街地の回遊性向上や、中心市街地へのアクセス性向上を目的に、新交通システムの導入を
目指します。
b)内容
・都市の骨格を形成する交通軸の強化に向けて、新交通システムの導入を検討します。
c)方法・取組方針
・都心地域と郊外部を結ぶ南北方向の流動、都心地域の回遊流動、特に人口が多い周辺部エリアか
ら公共交通軸への流動を効率的に支える LRTや BRT等の新交通システムを検討します。
資料)高松市交通戦略計画(H22.7)
図 都心地域及び周辺部における交通体系の目指すべき方向性
図 新交通システムの整備例(左:広島市 右:岐阜市)
d)実施時期
短期~中長期的施策として実施
都 心 地 域
都心地域~都心地域周辺部および郊外部
3 取り組むべき施策
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⑤自動車の需要変化を踏まえた道路ネッ
トワークの見直し
施 策 方 針 : 1.拠点間を効率的に結ぶ公共交通軸
の強化・形成
副次的効果: 4.中心部への自動車利用の抑制
a)目的
道路の機能が十分発揮できるよう、計画的な道路を配置を進めるとともに、利用状況の変化に応じ
て歩行者、バス停等の公共交通、自転車が適切に共存できるよう、空間配分を行います。
b)内容
・「多核連携型コンパクト・エコシティ」の実現へ向け、集約拠点間を円滑に移動できる公共交通体系の
構築が不可欠であることから、公共交通機関が優先して通行する道路空間への再編を検討します。
c)方法・取組方針
ネットワークの形成を図るとともに、道路管理者、公安委員会、交通事業者等の協力を得ながら「多核
連携型コンパクト・エコシティ」の実現に資する道路空間の再配分を進めます。
・例えば現状 6 車線の道路で、両側1車線を公共交通や自転車が通行するパブリックレーンとすること
等が考えられます。
図 道路空間の配分イメージ
d)実施時期
中長期的施策として実施
3 取り組むべき施策
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⑥バリアフリーの推進(1/2)
施 策 方 針 : 1.拠点間を効率的に結ぶ公共交
通軸の強化・形成
副次的効果:
a)目的
全ての人が同じように活動できる社会を目指すノーマライゼーション*の理念に基づき、公共交通利
用環境のバリアフリー化を図ります。
b)内容
・高齢者や身体障がい者等の全ての人にとって、移動しやすい公共交通の利用環境を確保するため、
駅やバス停におけるバリアフリー施設の設置、改修を行います。
・公共交通運行車両のバリアフリー化を促進します。
・主要駅、バス停を中心とした徒歩圏内の歩道のバリアフリー化を進めます。
c)方法・取組方針
<鉄道駅におけるバリアフリー化>
・バリアフリー化が未実施の駅において、バリアフリー化を進めます。
図 鉄道駅のバリアフリー化進捗状況(平成 25 年 11 月現在)
JR予讃線
JR高徳線
高松自動車道
琴電琴平線
端岡駅
琴電長尾線
琴電志度線
栗林駅
屋島駅
凡 例高 規 格 幹 線 道 路J R琴 電
木太町駅
栗林公園北口駅
高田駅
仏生山駅
西前田駅
春日川駅
沖松島駅
房前駅
原駅
松島二丁目
: H25までにバリアフリー化済み
: 未整備
: H25までに一部バリアフリー化済み
3 取り組むべき施策
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うちノンステップ うちワンステップ (%) (%)
94 53 2 59% 56%
車両数(台)
総数
低床化率 ノンステップ率
⑥バリアフリーの推進(2/2)
施 策 方 針 : 1.拠点間を効率的に結ぶ公共交通軸
の強化・形成
副次的効果:
c)方法・取組方針
<低床バス車両の導入>
・バスの乗り降りを容易にするために、車内床面
を極力低くし、乗降口床面と車内床面の段差
を少なくした車両の導入を促進します。
図 ノンステップバス車両
表 低床バス車両の導入状況 (H26.10 現在)
<駅周辺等の歩道のバリアフリー化>
・視覚障がい者のための誘導ブロックを設置します。
・車椅子同士でもすれ違うことができるように歩道の幅員を拡幅します。
・歩行に支障となる歩道内の電柱の撤去のため、電線の地中化を図ります。
・歩道と車道の段差解消、横断勾配の緩傾斜化、マウントアップ部の歩道面の平坦化を行います。
また、バス停では低床バス車両の乗降口に合わせた高さに歩道面をすりつけます。
資料)高松市におけるバスタウン整備報告書(H20.3)
図 バス停における歩道の改良
d)実施時期
短期的施策として実施
スロープに対応して 歩 道 高 さ を15cmに
3 取り組むべき施策
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⑦IruCa カードの利用の拡大、活用
施 策 方 針 : 1.拠点間を効率的に結ぶ公共交通軸
の強化・形成
副次的効果: 3.中心市街地における回遊性の向上
a)目的
IruCa カードの利用環境拡大による利便性向上を図り、中心市街地の活性化や公共交通利用促進
を目指します。
b)内容
・IruCaカードの利用範囲を、ことでん以外の公共交通機関に拡大し、共通の交通系 ICカードとして利
用できるようにし、乗継時の円滑化、公共交通の利便性向上を図ります。
c)方法・取組方針
<IruCa カードの利用範囲の拡大>
・ことでん利用に限定される IruCaカードの利用範囲を、JRやコミュニティバス、タクシー、航路などモ
ードを超えて広げることで、共通の交通系 ICカードとして利用できる環境形成を目指します。
・IruCa カードを商業施設、官公庁、病院など市内のどこでも使用できるよう地域 IC カードの利用範
囲の拡大を目指します。
資料)ことでん提供データ
図 IruCa カードの今後と展開イメージ
<インセンティブの付与>
・IruCa カードのポイント機能を利用し、バス料金の割引、他の交通機関への乗換割引、公共交通利
用者へのエコポイント付与等、インセンティブの導入に向けた検討を行います。
<その他>
・運転免許証返納者の支援方法の一つとして、IruCa カードを活用した公共交通利用における一定
期間の料金割引やポイント付与の強化などが考えられます。
d)実施時期
短期~中長期的施策として実施
3 取り組むべき施策
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⑧利便性の高い情報提供
施 策 方 針 : 1.拠点間を効率的に結ぶ公共交通軸
の強化・形成
副次的効果: 4.中心部への自動車利用の抑制
a)目的
利用者が公共交通を利用する際必要な情報を、手軽にわかりやすく提供し、利便性向上を図りま
す。
b)内容
・バスロケーションシステムによる車両現在位置の情報提供や、電車やバスの乗換情報など、利用者に
とって有益な情報を分かりやすく提供します。
c)方法・取組方針
<デジタル媒体での統合的な情報提供>
・すでに運用されている「どこに IruCa なび」や「ことでん電車&バス乗り換え検索」のシステムも活用
し、スマートフォン等で使いやすい情報を統合的に提供する仕組みを検討します。
図 どこに IruCa の画面
図 ことでん電車バス乗り換え検索
<各結節点での分かりやすい情報提供>
・各結節点において、サインや動線誘導、時刻表等を上記で検討するデジタル媒体も活用しながら
利用者の視点で提供し、初めての利用者でも目的地へ行くためにどこで何に乗れば良いか分かり
やすく、利用したくなる環境づくりに努めます。
図 結節点での情報提供の例(金沢駅東口)
d)実施時期
短期的施策として実施
←バスの現在地
←現在地
所要時間(目安)
3 取り組むべき施策
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⑨バスネットワークの再編(1/2)
施 策 方 針 : 2.各拠点へのアクセス性の向上
副次的効果: 1.拠点間を効率的に結ぶ公共交通軸
の強化・形成
4.中心部への自動車利用の抑制
a)目的
各ゾーンにおけるバス路線の役割を明確にし、利用者需要に応じたバス路線網の再編を行うこと
で、効率性・利便性の向上を図ります。
b)内容
・本市の将来の都市構造を支える交通体系とするため、都心地域交通、都心地域周辺部交通、郊外
部交通の役割を明確にした上で、バス路線の再編に努めます。
・既有の路線バス網を見直し、幹線軸への結節を基本としたフィーダー系統へとネットワークの再編を
図ります。
・また、バス路線の重複箇所を見直します。
c)方法・取組方針
<フィーダー路線*への再編>
・都心地域から放射状に伸びる既存のバス路線では、都心地域周辺部における人口集積が進む地域
をカバーできていないことから、そのような公共交通空白地域を効率的にカバーするフィーダー、フィ
ーダーループ状のバス路線へと路線を見直し、バスネットワークの再編を行います。
・「①交通結節拠点の整備」と併せた見直しの際に、JR等への接続性にも配慮します。
【既存のバスネットワークのイメージ】
【再編後のネットワークのイメージ】
図 フィーダー路線への再編イメージ
3 取り組むべき施策
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⑨バスネットワークの再編(2/2)
施 策 方 針 : 2.各拠点へのアクセス性の向上
副次的効果: 1.拠点間を効率的に結ぶ公共交通軸
の強化・形成
4.中心部への自動車利用の抑制
c)方法・取組方針
<重複の見直し>
・中心部におけるバスと鉄道、バス路線同士の重複を見直し、効率的な運行に努めます。
図 高松市中心部のバス路線
d)実施時期
短期~中長期的施策として実施
3 取り組むべき施策
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⑩パーク&ライドの促進(1/2)
施 策 方 針 : 2.各拠点へのアクセス性の向上
副次的効果: 1.拠点間を効率的に結ぶ公共交通軸
の強化・形成
4.中心部への自動車利用の抑制
a)目的
都心地域周辺部及び郊外部において、主要鉄道駅周辺に駐車場を整備することで、過度な自動
車利用を抑制し、鉄道への利用転換を促進します。
b)内容
・公共交通優先で、歩いて暮らせるにぎわいのあるまちづくりを目指して、中心部から 5km圏外の主要
鉄道駅周辺に、遊休地などを活用したパーク&ライド駐車場を整備します。
・瀬戸・高松広域定住自立圏を形成する、三木町、綾川町とも連携し、利用転換を推進します。
c)方法・取組方針
<パーク&ライド駐車場の整備>
・パーク&ライド駐車場の整備は、以下の方針に基づくものとします。
方針1
方針2
パーク&ライド駐車場による乗り換え効果が期待できる距離として、中
心部(JR高松駅)から5km圏外の鉄道駅周辺
高松市都市計画マスタープランの「公共交通軸」、「地域交流拠点」、「生
活交流拠点」の周辺に位置する鉄道駅
方針3 多様な利用者ニーズの発生可能性がある乗降客数の多い鉄道駅で、か
つ、パーク&ライド駐車場が不足している鉄道駅
3 取り組むべき施策
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⑩パーク&ライドの促進(2/2)
施 策 方 針 : 2.各拠点へのアクセス性の向上
副次的効果: 1.拠点間を効率的に結ぶ公共交通軸
の強化・形成
4.中心部への自動車利用の抑制
c)方法・取組方針
・以下に示すように、高松駅から 5km 圏外の鉄道駅を中心としたエリアが、パーク&ライド駐車場整
備検討エリアとして挙げられます。
・これらの箇所において、交通事業者や地域、行政が連携して、遊休地などの活用も含めて用地確
保等に努め、整備を推進します。
・通勤などに対応した定期利用のパーク&ライド駐車場拡充・増設とともに、買い物や用事など不定
期に都心地域等へ移動する方も利用しやすい駐車場の整備に努めます。
図 パーク&ライド駐車場の整備検討エリアの位置図
<ことでん仏生山駅周辺の交通結節機能強化>
・仏生山地区は、都市計画マスタープランの地域交流拠点に留まらず、重要な交通結節拠点です。
・この結節機能を強化するため、大規模なパーク&ライド駐車場の整備に努めます。
資料)高松市交通戦略計画(H22.7)
図 ことでん仏生山駅の整備の方向性(再掲)
d)実施時期
短期~中長期的施策として実施
中心部から5km 圏外の鉄道駅周辺に
おいてパーク&ライド駐車場の整備
を推進
交通広場の整備
P&R駐車場等の整備
市民病院の移転を中心とした
有効活用
駐輪(C&R)施設の確保
地域交流拠点におけるシンボル軸の形成
(駅前アクセス道路整備等)
仏生山駅
3 取り組むべき施策
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⑪パーク&バスライドの促進
施 策 方 針 : 2.各拠点へのアクセス性の向上
副次的効果: 1.拠点間を効率的に結ぶ公共交通軸
の強化・形成
4.中心部への自動車利用の抑制
a)目的
都心地域周辺部及び郊外部において、主要バス停留所周辺に駐車場を整備することで、過度な自
動車利用を抑制し、バスへの利用転換を促進します。
b)内容
・公共交通優先で歩いて暮らせるにぎわいのあるまちづくりを目指して、中心部から 5km圏外の主要バ
ス停留所周辺に、商業施設などを活用したパーク&バスライド*駐車場を整備します。
c)方法・取組方針
<パーク&バスライド駐車場の整備>
・パーク&バスライド駐車場の整備は以下の方針に基づくものとします。
・方針に該当する店舗附属駐車場や公共施設等附属駐車場において、県と連携して民間事業者や
関係機関への働き掛けを行うとともに、整備の必要性を周知していきます。
・整備拡大にあわせて、最寄りのバス停から都心地域へのアクセスが円滑に行えるように、通勤時間
帯の運行ダイヤについても交通事業者と連携して見直しに努めます。
・パーク&バスライド駐車場が大規模に確保できる場合は、「通勤快速バス・特急バスの運行」なども
視野に入れて、交通事業者と検討を行います。
図 パーク&バスライド駐車場の整備検討箇所図
d)実施時期
短期~中長期的施策として実施
方針1
方針2
パーク&バスライド駐車場による乗り換え効果が期待できる距離として、
中心部(JR高松駅)から5km圏外に位置する施設
施設に附属する駐車場の収容台数が100台以上など一定の規模を有する
施設
方針3 施設の附属駐車場から最寄りのバス停までの距離が300m(徒歩5分程
度)以内である施設
フジグラン十川
3 取り組むべき施策
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⑫サイクル&ライドの促進(1/2)
施 策 方 針 : 2.各拠点へのアクセス性の向上
副次的効果: 1.拠点間を効率的に結ぶ公共交通軸
の強化・形成
4.中心部への自動車利用の抑制
a)目的
都心地域周辺及び郊外部において、主要鉄道駅周辺に駐輪場を整備することで、鉄道への利用転
換を促進します。
b)内容
・公共交通優先で、歩いて暮らせるにぎわいのあるまちづくりを目指して、中心部から 5km 圏外の主要
鉄道駅周辺に遊休地などを活用したサイクル&ライド駐輪場を整備します。
・駐輪場が整備されている鉄道駅についても利用状況等を勘案し、利用者ニーズに対応できる施設の
充実を図ります。
c)方法・取組方針
<サイクル&ライド駐輪場の整備検討>
・サイクル&ライド駐輪場の整備は、以下の方針に基づくものとします。駅端末自転車分担率に対して
不足分の駐輪台数の算出は、下記の式によって検討することとします。
※)H20アンケート結果より駅端末自転車分担率を算出(JR:22.2%、ことでん:32.1%)
図 鉄道へのアクセス交通手段の分担率
方針1
方針2
サイクル&ライド駐輪場による乗り換え効果が期待できる距離として、中
心部(JR高松駅)から5km圏外の鉄道駅周辺
高松市都市計画マスタープランの「公共交通軸」、「地域交流拠点」、「生活
交流拠点」の周辺に位置する鉄道駅
方針3 多様な利用者ニーズの発生可能性がある乗降客数の多い鉄道駅で、かつ、
サイクル&ライド駐輪場が整備されていない鉄道駅
【算定式】 (不足台数)=
(必要台数=駅端末自転車分担率※×乗降客数/2)-(既存駐輪台数)
3.1
1.9
4.6
7.4
32.1
22.2
59.7
64.8
0.5
3.7
0 20 40 60 80 100
琴電 N=196
JR N=54
構成比(%)
バス 自動車 二輪車・原付 自転車 徒歩
3 取り組むべき施策
62
⑫サイクル&ライドの促進(2/2)
施 策 方 針 : 2.各拠点へのアクセス性の向上
副次的効果: 1.拠点間を効率的に結ぶ公共交通軸
の強化・形成
4.中心部への自動車利用の抑制
c)方法・取組方針
・高松駅から 5km圏外の鉄道駅を中心としたエリアが、サイクル&ライド駐輪場整備検討エリアとして
挙げられます。
・仏生山駅では、交通結節機能強化を図るため駐輪場を整備します。
資料)高松市環境配慮型都市交通計画(H22.1)
図 サイクル&ライド駐輪場の整備検討エリアの位置図
d)実施時期
短期~中長期的施策として実施
中心部から5km 圏外の鉄道駅周辺において
サイクル&ライド駐輪場の整備を推進
3 取り組むべき施策
63
⑬サイクル&バスライドの促進(1/2)
施 策 方 針 : 2.各拠点へのアクセス性の向上
副次的効果: 1.拠点間を効率的に結ぶ公共交通軸
の強化・形成
4.中心部への自動車利用の抑制
a)目的
都心地域周辺部及び郊外部において、鉄道軸のない地域を対象に、主要バス停留所周辺に駐輪
場を整備することで、バスへの利用転換を促進します。
b)内容
・公共交通優先で、歩いて暮らせるにぎわいのあるまちづくりを目指して、中心部から 5km 圏外で、鉄
道駅などから遠く、バス路線が唯一の公共交通である地域について、主要バス停留所周辺の商業施
設などを活用したサイクル&バスライド駐輪場を整備します。
c)方法・取組方針
<サイクル&バスライド駐輪場の整備>
・サイクル&バスライド駐輪場の整備は、以下の方針に基づくものとします。
【整備方針】
【整備優先の考え方】
方針1
方針2
サイクル&バスライド駐車場による乗り換え効果が期待できる距離として、中
心部(JR高松駅)から 5km 圏外に位置するバス停留所
鉄道軸のない地域で、かつ、バス運行便数が多い路線の区間内に位置するバス
停留所
優先度1 整備方針に適合するバス停留所の中で、乗降客数の多いバス停留所
優先度2 高松市都市計画マスタープランの「公共交通軸」、「地域交流拠点」、「生活交
流拠点」に位置するバス停留所
3 取り組むべき施策
64
⑬サイクル&バスライドの促進(2/2)
施 策 方 針 : 2.各拠点へのアクセス性の向上
副次的効果: 1.拠点間を効率的に結ぶ公共交通軸
の強化・形成
4.中心部への自動車利用の抑制
c)方法・取組方針
・下図のエリアがサイクル&バスライド駐輪場整備検討エリアとして挙げられます。
・整備方針に該当する、店舗附属駐輪場や公共施設等附属駐輪場などの既存ストックを活用した整
備を検討します。
資料)高松市環境配慮型都市交通計画(H22.1)
図 サイクル&バスライド駐輪場の整備検討エリアの位置図
d)実施時期
短期~中長期的施策として実施
中心部から5km 圏外の3つのエ
リアにおいてサイクル&バスラ
イド駐輪場の整備を推進
3 取り組むべき施策
65
⑭地域と連携したコミュニティバスの運
営
施 策 方 針 : 2.各拠点へのアクセス性の向上
副次的効果: 1.拠点間を効率的に結ぶ公共交通軸
の強化・形成
4.中心部への自動車利用の抑制
a)目的
今後、急激に増加する高齢者等交通弱者の生活の足を確保し、持続可能な交通体系の構築を目
指します。
b)内容
・中山間地の公共交通空白や不便地帯における交通弱者の移動支援となる路線について、地域の特
性や利用者ニーズに見合った持続可能な交通体系の構築に、地域組織と協働して取り組みます。
c)方法・取組方針
<既に運行しているコミュニティバス等の改善>
・地区により料金体系や運行便数の格差があり、公平性を確保する観点から、見直しが必要となりま
す。また、自治体主導のコミュニティバス事業では、「あれば便利」といった地域住民の意識にとどま
りやすく、利用の低迷により、運行便数の減少や路線廃止につながるという悪循環に陥りやすい状
態となっています。
・そのため、次の取組を進めます。
○料金体系格差の是正:
運賃が他地区に比べて安価な地区について、公平性確保のため、早期に見直します。
○公的支援基準の確定:
市において、交通弱者の移動確保に対する公的支援の基準、範囲を定め、地域との負担区分
を明確にします。
○地域主体の運行体系への転換:
より住民のニーズに添った運行計画とするため、運行主体を地域組織で行うように協議を進め
ます。
<新たなコミュニティバスの検討>
・新たにコミュニティバス等の運行を希望する地区については、地域組織の立ち上げに際して、助
言・指導などの支援を行い、地域とともに運行を目指します。
・特に利用者の少ない地区にあっては、使用車輌を小型化しデマンド運行する方が経済的となる可
能性があることから、デマンド式乗合タクシーの導入もあわせて検討します。
d)実施時期
短期~中長期的施策として実施
3 取り組むべき施策
66
⑮まちバスの強化
施 策 方 針 : 3.中心市街地における回遊性の向上
副次的効果: 1.拠点間を効率的に結ぶ公共交通軸
の強化・形成
4.中心部への自動車利用の抑制
a)目的
中心市街地エリアの回遊性を向上し、中心市街地の利便性・魅力を高めます。
b)内容
・駅と商店街周辺等の南北方向だけでなく、東西方向の移動を確保し、中心市街地全体の回避性を
向上させるため、既存のまちバスの運行エリア拡大や再編を検討します。
c)方法・取組方針
・高松駅から商店街等の南北方向に加えて、東西方向で商店街や利用の多い周辺施設(公共施設、
店舗、病院、企業等)と連携し、買い物・通院等のニーズが高い施設や居住者が多いエリアを周回す
る路線へ再編します。
・継続的に利用状況をモニタリングしながら、利便性向上、サービスの効率化を図ります。
図 既存のまちバス運行状況
図 ルートの拡大イメージ
d)実施時期
短期的施策として実施
現行ルート
将来ルート
3 取り組むべき施策
67
⑯レンタサイクルや駐輪場の利便性向上 施 策 方 針 : 3.中心市街地における回遊性の向上
副次的効果: 4.中心部への自動車利用の抑制
a)目的
レンタサイクルポートや駐輪場施設を整備し、自転車利用を促進することで、中心市街地での回遊性
の向上を図ります。
b)内容
・観光・余暇などに活用できるレンタサイクル事業を実施するとともに、駐輪場施設の整備を支援するこ
とにより、回遊性を向上しつつ、快適な歩行空間・走行空間を確保します。
c)方法・取組方針
・乗降客が多い主要駅等にレンタサイクルポートを配置し、自転車利用を促進することで、中心市街地
での回遊性の向上を図ります。
H22.3現在
図 レンタサイクルポートの設置状況
・民間が行う空き店舗を活用した駐輪場施設の整備に対し補助を行い、路上駐輪を防止・解消し、快適
な歩行空間を確保するなど回遊性の向上を図ります。
H22.8.1現在
図 空き店舗を活用した駐輪場の整備状況
d)実施時期
中長期的施策として実施
名 称 台 数 料 金高松駅前広場地下ポート市役所ポート片原町駅前ポート瓦町地下ポート南部駐車場ポート栗林駅前ポート栗林公園駅前ポート
高松市内 1050 100円/日
施 設 名 収容能力(台)
常磐町商店街 68田町商店街 30兵庫町商店街第2 50ライオン通り商店街 66ライオン通り商店街第2 30南新町商店街 39合計 283
施 設 名 収容能力(台)
常磐町商店街 68田町商店街 30兵庫町商店街第2 50ライオン通り商店街 66ライオン通り商店街第2 30南新町商店街 39合計 283
3 取り組むべき施策
68
⑰自転車ネットワークの整備 施 策 方 針 : 3.中心市街地における回遊性の向上
副次的効果: 4.中心部への自動車利用の抑制
a)目的
「高松地区における自転車を利用した都市づくり計画」に基づき、自転車走行空間を整備し、走行
環境を向上させることで、中心市街地での回遊性の向上を図ります。
b)内容
・自転車利用の多い都心地域を対象に、自転車走行空間の整備や走行方法の明示など、自転車を利
用しやすい環境整備を進めます。
c)方法・取組方針
・「高松市における自転車ネットワーク整備方針」に基づき、都心地域及びその周辺部において自転車
走行空間の整備や通行方法の明示など、自転車を利用しやすい環境整備を進めます。
・また、サイクルトレインなど連携施策の導入についても検討を行います。
資料)高松市における自転車ネットワーク整備方針(H20.11)
図 高松市における自転車ネットワーク整備方針のおける対象路線及び整備手法
d)実施時期
中長期的施策として実施
1 国道 30号 玉藻町~番町1丁目
2 国道 11号 番町1丁目~中新町交差点、番町1丁目~詰田川西
3 県道 高松善通寺線中新町交差点~宮脇町1丁目宮脇町1丁目~西宝町1丁目
4 県道 中徳三谷高松線 中新町交差点~花園
5 市道 五番町西宝線 西宝町1丁目~番町1丁目
6 市道 片原町沖松島線 井口町~福岡町4丁目
7 国道 11号中新町交差点~栗林町1丁目栗林町1丁目~室町
8 県道 牟礼中新線 花園町~詰田川
9 県道 高松停車場栗林公園線天神前~番町1丁目番町1丁目~錦町1丁目、天神前~栗林町1丁目
10 県道 高松東港線 上福岡町~福岡町2丁目、福岡町2丁目~同町3丁目
11 市道 浜ノ町宮脇線 錦町2丁目~宮脇町2丁目
12 市道 兵庫町西通町線 兵庫町~錦町2丁目
13 市道 高松海岸線 福岡町2丁目~西町
14 県道 高松港栗林公園線 通町~桜町2丁目、栗林町1丁目~桜町2丁目
15 市道 天神前瓦町線 県庁北~瓦町2丁目
16 市道 桜町2丁目~花ノ宮町2丁目
17 市道 高松漁港線 瀬戸内町~扇町3丁目
18 市道 西浜港宮脇線 昭和町1丁目~紫雲町
19 市道 錦町宮脇線 扇町2丁目~番町5丁目
20 市道 馬場田町線 番町5丁目~亀岡町
21 市道 兵庫町丸ノ内線 丸の内
22 市道 丸亀町栗林線 丸亀町、南新町~田町、藤塚町1丁目~栗林町1丁目
23 県道 高松港線 丸の内
24 市道 片原町古馬場線 片原町~瓦町1丁目
25 市道 魚屋町栗林線 玉藻町~常磐町2丁目
26 市道 朝日町仏生山線 福岡町1丁目~今里町1丁目
27 市道 福岡伏石線 松島町2丁目~松縄町
28 市道 花ノ宮木太線 室町~松縄町
29 市道 福岡林線 福岡町3丁目~木太町2区
30 県道 高松長尾大内線 松縄町~木太町2区、上福岡町~松島町2丁目
構造分離
視覚的分離
凡 例
自転車歩行車道における走行位置の明示
整 備 手 法
検討対象路線(整備手法未定)
自転車の歩道通行可の整備
自転車の通行部分の指定
自転車道の整備
自転車レーンの整備
外側部のカラー化
3 取り組むべき施策
69
⑱駐車場の需要調整(料金設定) 施 策 方 針 : 4.中心部への自動車利用の抑制
副次的効果:
a)目的
環境負荷の小さい持続可能な交通体系の構築を目指し、自動車利用を抑制するため、駐車場の料
金体系の見直しを行います。
b)内容
じます。
場の利用料金の見直しを進めます。
c)方法・取組方針
・下記の取組手順に従い、中心市街地の公共駐車場のマネジメントを行い、都心地域及びその周辺
への自動車流入抑制を検討します。
・段階的な駐車場料金の見直しにより、無料駐車場を減少させるなど、公共交通利用の場合と負担を
近づけることで、自動車利用からの転換を促します。
図 取組フロー図
図 中心市街地の公共駐車場位置図
d)実施時期
中長期的施策として実施
○ 高松市が管理する公共駐車場における
料金体系の見直し
第1段階
○ 国、県の公共施設等の駐車場について
も有料化に向けた連携を呼びかけ、料
金体系を見直し
第2段階
○ 商店街の買い物客に対する駐車場利
用割引の制度の見直しによる駐車場
利用者への負担増加の検討
第3段階
サンポート高松地下駐車場 (県 営 多 目 的 広 場 地 下 ) (県・市営シンボルタワー地下) (高松駅前広場地下)
杣場川駐車場
南部駐車場
中央駐車場
瓦町駅地下駐車場
市役所立体駐車場
美術館地下駐車場
3 取り組むべき施策
70
⑲中心部の通行規制エリアの設定 施 策 方 針 : 4.中心部への自動車利用の抑制
副次的効果:
a)目的
環境負荷の小さい持続可能な交通体系の構築に当たり、都心地域及び都心地域周辺部に向かう
過度な自動車利用を抑制するため、自動車流入規制を行い、自転車、公共交通利用への転換を誘導
します。
b)内容
・公共交通や徒歩、自転車利用が主体となる区域の形成するため、自動車利用を抑制する交通規制
や迂回路への誘導を行います。
c)方法・取組方針
・自動車流入を抑制し、公共交通や歩行者、自転車による移動を中心とした移動の転換を促すロード
プライシング*の実施や、トランジットモール*による交通セル*の形成等を検討します。
表 自動車流入規制の検討案
取組事例 内容
ロードプライシング ・自動車の一般道路利用の有料化(主に、高速道路との並行区間で導入)
トランジットモール ・商店街や駅等に連続する買い物客が多く集まる、にぎわい・回遊空間の
形成が可能な路線
交通セル ・中心市街地の都心環状道路の内側をトランジットモール等の自動車の通
行できない道路で分割する施策
・自動車流入規制の実現のためには、次のような条件を整える必要があります。
⇒郊外部から都心地域及び都心地域周辺部に集中する自動車流入を抑制するため、「パーク&ラ
イドの促進」、「パーク&バスライドの促進」、「サイクル&ライドの促進」、「サイクル&バスライドの
促進」、「自転車ネットワーク」、「駐車場の需要調整(料金設定)」など他事業と連携して、自動車
から自転車、公共交通への利用転換を促します。
⇒高松市のシンボル道路である中央通りは自動車交通が集中するため、公共交通の利用やにぎわ
いのあるまちづくりの障害となっています。他の幹線道路へ通過交通等を分散させる交通等を分
散させることで、中央通りの自動車流入をできる限り抑制します。
⇒中央通りの全体交通量の約 5%を占める大型貨物車について、香川県トラック協会の協力も得なが
ら、国際物流基幹ネットワークに選定されている福岡三谷線等への迂回を促進します。
d)実施時期
中長期的施策として実施
3 取り組むべき施策
71
⑳モビリティ・マネジメントの展開(1/3)
施 策 方 針 : 5.地域にとって望ましい交通行動の周
知・啓発
副次的効果: 4.中心部への自動車利用の抑制
6.多様な主体の連携による交通まち
づくりの推進
a)目的
市民・企業の環境行動に対する理解を高め、一人ひとりのライフスタイルに公共交通の利用が定着
するよう、モビリティ・マネジメント(MM)等の広報・啓発活動を行います。
b)内容
CO2 削減を目的に、過度に自動車に依存する「クルマ中心」のライフスタイルから公共
交通(鉄道・バス)や自転車などへの転換を促すための市民啓発や MMを継続実施します。
制するた
めの働き掛けを進めます。
c)方法・取組方針
<企業MMの継続した実施>
・平成 21 年度の企業 MM の試行的実施は、都心地域の中央通りを中心に、13 社の協力の下実施
しており、今後も引き続き、エコ金デー*参加企業を始めとして都心地域に立地する企業を対象と
し、継続的な働き掛けを進めます。
・企業 MM の拡大実施に当たっては、高松商工会議所など関係団体と連携するほか、県の「エコ金
デー」の取組との調整や、国の「エコ通勤優良事業所認定制度」による情報提供など、関係機関の
取組と連携を図ります。
・企業 MM は、長期にわたる活動が必要な取組であることから、実施主体となる協議会を設置し、青
年会議所などのエコ活動を行う各種活動団体との協働の仕組みづくりを検討します。
図 情報提供資料
企業担当者への資料
マイカー通勤者への資料
3 取り組むべき施策
72
⑳モビリティ・マネジメントの展開(2/3)
施 策 方 針 : 5.地域にとって望ましい交通行動の周
知・啓発
副次的効果: 4.中心部への自動車利用の抑制
6.多様な主体の連携による交通まち
づくりの推進
c)方法・取組方針
<広報・啓発活動>
・公共交通利用促進の啓発活動は、本市の将来ビジョンや本計画の取組を「認知」し、意義・効果
を「理解」し、必要性等を評価して「共感」し、「行動」へとつなげる、段階的な広報・PR 活動が必要
です。
・本市の既存広報媒体に加え、より多くの広報媒体を通じた広報活動や、より広く市民に啓発でき
る方法を検討し、実施します。
<公共交通事業者等からの情報提供>
・公共交通事業者や関係機関と連携し、デジタル媒体も活用しながら、公共交通や多様な交通手段
の情報を取りまとめたマップ等を作成し、マイカー通勤者に提供します。
図 連携による情報提供資料の確保
乗ってみませんか あなたのバス・鉄道
3 取り組むべき施策
73
⑳モビリティ・マネジメントの展開(3/3)
施 策 方 針 : 5.地域にとって望ましい交通行動の周
知・啓発
副次的効果: 4.中心部への自動車利用の抑制
6.多様な主体の連携による交通まちづ
くりの推進
c)方法・取組方針
<今後の広報・PR 活動メニュー例>
取組事例 内容
①双方向コミュニケーション、
自治会など地域組織との連
携
・対面式による双方向の情報交換を実施(市政出前トーク、出前講
座の実施)
・運転免許返納の推進を、老人会等の地域組織と連携して広報・
PR
・公共交通への認知度向上(公共交通利用者数の公表など継続的
情報提供)
②イベントでの PR、シンポジウ
ム等の活用
・エコ交通などに関する大規模イベントの開催
・夏休みの子どもに対するイベントの開催
・イベント・まつり等へのチラシ等の配布、ポスター展、PR ブースの
出店
③運転免許センターを活用 ・エコカー体験などを実施し、理解を広げる機会を創出
・「かしこいクルマの使い方」、「エコ通勤」のチラシの配布
・運転免許自主返納者への特典等の情報提供
④子どもも広報対象とし、親子
参加型イベント等の実施
・子どもを中心に乗車体験などのイベントを実施(子ども時期からの
教育)
・子どもがまちづくりを考える機会(子どもサミットの実施など)を増や
す
・カーフリーデー*の拡大実施により、親子で参加できる機会を増や
す
⑤学校活動との連携 ・教育委員会と連携し、教科学習等に交通の題材を活用し、交通
やまちづくりに主体的に関わることができる人づくりを進める交通
教育の推進
・子ども環境新聞の発行などを実施
⑥商業施設などとの連携 ・パーク&ライドの協力店を郊外部で広げていくことで連携を拡大
・商業施設の駐車場を活用したパーク&ライドをチラシ等で広報
・公共交通を中心とした分かりやすい施設交通案内の統一的な実
施
⑦エコ金デーとの連携 ・エコ金デーの鉄道の終電延長(0時)を商店街など関係機関と連
携して広報
・エコ金デーの参加を拡大するため、参加によるインセンティブ方
策を検討
d)実施時期
短期~中長期的施策として実施
3 取り組むべき施策
74
㉑利用者による継続的な利便性評価やサ
ポートの仕組みづくり
施 策 方 針 : 6.多様な主体の連携による交通まち
づくりの推進
副次的効果: 5.地域にとって望ましい交通行動の周
知・啓発
a)目的
利用者や地域と行政・事業者が連携し、利用者目線で使いやすく、使いたくなる公共交通ネットワー
クを形成していける仕組みづくりをします。
b)内容
・利用者が継続的に公共交通ネットワークの利便性を評価する仕組みを構築します。
・その仕組みとも連携させながら、利用者や地域が公共交通の在り方を考え、サポートできるような仕
組みを検討します。
c)方法・取組方針
・デジタル媒体やアナログ媒体双方を用いて、普段の移動における交通ネットワークや情報提供の利
用しやすさや課題について、サポーターとして利用者に継続的に評価してもらう仕組みを検討しま
す。
・評価の方法としては、従来の紙面アンケートによる手法に加え、SNS を活用したコミュニケーション、ス
マートフォンの機能を活用した仕組み(プローブパーソン調査*など)等が考えられます。
・利便性の評価と併せて、利用者が課題に対して望まれる対策等について考えられる仕組みや、抽出
される課題に対して地域が行政や事業者と連携して支援していく方策を議論・実践できる仕組みづく
りを検討します。
d)実施時期
短期~中長期的施策として実施
4 アクションプラン(実現)に向けて
75
4 アクションプラン(実現)に向けて
重点的な取組と施策展開 4.1
取組の進め方 (1)
各施策の実施・運用は社会的影響が大きく、慎重に推進する必要があります。初期段階で
市民(利用者)の意向に沿った計画内容であるかを確認する必要がある取組については、試
行的に実施することで、施策の妥当性、実現性、課題等を把握し、評価・調整を行うことが
重要です。大規模な施策については、特に、慎重に検証する必要があるため、社会実験*等
の実施により計画の妥当性を確認しながら実施していきます。
また、ビジョンの実現に向けては、各施策は時間軸を考慮し効果的・効率的に展開される
必要があります。施策の関連性や連携を考慮しながら、公共交通軸の形成に関わる施策等の
重要性が高いものやこれまでのストックを生かして実施できるものを短期的に、検証や調整
に時間を要するものを中長期的に展開していきます。
図 4-1 取組の進め方のイメージ
高松市が目指す交通体系に向けたプロセス、体系、計画内容等の検討
交通施策の実施・運用=高松市のまちづくり、市民生活等に大きく影響 慎重に推進することが必要
コンパクト・エコシティ実現に向けた公共交通網形成
まちと人の活力を取り戻す公共交通文化の再構築
施策の各実施段階においても、需要や効果、市民意向
等を踏まえつつ、適切な展開を行うことが求められる
段階的な施策の実施の必要性
新交通システム導入等の大規模な施
策については、その是非、期待される
効果の検証等は、特に重要な要素
社会実験の必要性
実験を踏まえた妥当性の確認、計画の見直しを経て施策を実施
4 アクションプラン(実現)に向けて
76
重点的な取り組み (2)
前項の考え方を踏まえて、短期目標年次(H32)までに重点的に展開する施策を以下に示
します。
図 4-2 重点的な取り組み
①交通結節拠点の整備
⑧利便性の高い情報提供
②基幹交通軸の強化
⑫サイクル&ライドの促進
⑨バスネットワークの再編
④新交通システム(LRT等)
の検討
⑩パーク&ライドの促進
㉑利用者による継続的な利便性評価や
サポートの仕組みづくり
4 アクションプラン(実現)に向けて
77
施策展開イメージ (3)
本計画で立案した各種具体的な施策については、短期(2020 年(平成 32 年))、中長
期(2028 年(平成 40 年))の目標年次を設定し、社会実験等を行いながら段階的に進め
ていきます。
表 4-1 施策展開イメージ
基本方針 取組方針
スケジュール
主な実施主体 短期 中長期
前期 後期
1.拠点間を効率的に結ぶ公共交通軸の強化 ・形成
①交通結節拠点の整備 事業者、市
②基幹交通軸の強化 事業者、市
③バスサービスの効率化・強化 事業者、県、市
④新交通システム(LRT等)の検討 事業者、市
⑤自動車の需要変化を踏まえた道路ネットワークの見直し 国、県、市
⑥バリアフリーの推進 事業者、県、市
⑦IruCaカードの利用の拡大、活用 事業者、市
⑧利便性の高い情報提供 事業者、市
2.各拠点へのアクセス性の向上
⑨バスネットワークの再編 事業者、県、市
⑩パーク&ライドの促進 事業者、県、市
⑪パーク&バスライドの促進 事業者、県、市
⑫サイクル&ライドの促進 事業者、県、市
⑬サイクル&バスライドの促進 事業者、県、市
⑭地域と連携したコミュニティバスの運営 事業者、市、 地域
3.中心市街地における回遊性の向上
④新交通システム(LRT 等)の検討(再掲) 事業者、市
⑮まちバスの強化 商店街、事業者、市
⑯レンタサイクルや駐輪場の利便性向上 市、民間
⑰自転車ネットワークの整備 国、県、市
4.中心部への自動車利用の抑制
⑱駐車場の需要調整(料金設定) 事業者、県、市
⑲中心部の通行規制エリアの設定 国、県、市、 商店街、地域
5.地域にとって望ましい交通行動の周知・啓発
⑳モビリティ・マネジメントの展開 事業者、県、市、 企業
6.多様な主体の連携による交通まちづく り の 推進
㉑利用者による継続的な利便性評価やサポートの仕組みづくり 事業者、市、市民
4 アクションプラン(実現)に向けて
78
取組のモニタリング 4.2
施策目標 (1)
施策の段階的な実施においては、定期的なモニタリングを通じて施策の妥当性・効果等の確
認を行う必要があります。
基本方針や取り組み内容を踏まえて、実施効果を検証するための目標値を以下のとおり設定
します。
表 4-2 計画の目標値
目 標 目標指数 現況値
(H24※)
短期
目標値
(~H32 年)
中長期
目標値
(~H40 年)
公共交通機関の
利用活性化
人口に占める
公共交通利用者の
割合
13.4% 16.0% 17.3%
市民満足度
向上
総合計画における施策「公
共交通の利便性の向上」
に対する満足度
(「満足」「やや満足」の合計
値)
19% 25% 50%
公共交通
ネットワークの
拠点形成
バスや多様な交通手段との
結節を可能とする
交通結節拠点整備数
(都心部を除く)
― 3箇所 8箇所
拠点への
アクセス向上
交通結節拠点における
バス路線の結節数
(都心部を除く)
3路線 10路線 18路線
公共交通連携
利用促進
電車・バス
乗継件数 243千人/年 362千人/年 482千人/年
公共交通空白
地域の解消
地域と連携した
コミュニティバスの
路線数
2路線 5路線 8路線
※電車・バス乗継割引拡大開始前年度及び高松広域都市圏PT調査の実態調査年度を基準年
度とする
4 アクションプラン(実現)に向けて
79
モニタリングにおけるユーザー視点の考慮 (2)
公共交通利用促進条例の理念に基づき、ビジョンとして掲げた「利用者の視点で使いやすい
ネットワークの形成」、「公共交通への理解と関心の深化」につなげるためには、従来型の供
給者目線の事業毎の短期的な評価(利用者数・サービス効率性等)だけでなく、利用者の視点
で、公共交通の社会的有用性(ユーザビリティ)を評価することで、的確に課題を把握し、改
善を図っていくことが不可欠となります。
そのため、前項の満足度等を把握する際には、各種施策のアンケート調査や情報媒体、SNS
等も活用しながら、利用者に継続的に移動の状況や利用する公共交通等の使いやすさ・分かり
やすさ・魅力、改善点等について評価して頂く仕組みを組み込んでいくことを検討します。
また、行政や事業者と利用者が連携し、自らの地域の交通がどのような状態であることが望
ましいかを考え、実際に取り組んでいける環境を創出していくことが、ビジョンを実現してい
くために重要な要素であると考えます。
図 4-3 ユーザー視点での取り組み評価と改善のイメージ
公共交通利用促進条例
地域公共交通網形成計画P
D
従来の評価(事業毎・短期)
C
○(条例の理念に照らして)的確な評価ができない
○事業が縮小傾向、事業者(+行政)偏重型となる
○誰もが安心して利用○利便性向上を通じ、街の魅力、にぎわい○環境負荷の少ない社会
○利便性向上 ○積極利用
○新駅整理○フィーダー路線整備○結節点整備○ICカード 等
A
社会的有用性評価(横断的・長期的)
A
○ユーザー視点で使いやすいサービス創出(可能なもの)
○ユーザーが評価を行うことで、公共交通に対する意識が向上
○公共的な視点での議論・検討を繰り返すことで、主体性の醸成、協働の実現
「公共」の視点に支えられた議論・実践
目指す都市の姿と交通のビジョン
○目指す都市構造と整合した都市交通システムの構築○利用者の視点で使いやすい公共交通ネットワークの形成○公共交通への理解と関心を深める意識の醸成
コンパクトエコシティ
○ネットワークとしての快適さ、安全性○ハード、ソフト連携した分かりやすさ○魅力、楽しさ(移動時間の魅力・通りのにぎわい等)○多様な立場からの使いやすさ(高齢者、子ども等) 等 C
○利用者数、路線満足度○サービス効率性(B/C)○事業経営継続性 等
市民と行政・事業者の協働
4 アクションプラン(実現)に向けて
80
推進体制 4.3
関係者の役割 (1)
今後、施策を推進するためには、行政、交通事業者、市民(公共交通利用者その他の関係者)
の協働が不可欠となります。それぞれに期待される役割を以下に示します。
1) 行政の役割
行政は、地域の実情に即した、望ましい公共交通の在り方について、関係する公共交通事
業者、道路管理者、港湾管理者、公安委員会、市民その他の関係者と検討、合意形成を図り、
また、合意が整った施策・事業の実施に向けて主体的に取り組みます。
また、利用者による評価を踏まえ、交通事業者と調整の上、継続的な改善に努めます。
2) 公共交通事業者の役割
公共交通事業者は、利用者の視点に立ち、合意がなされた取組を着実に実施するとともに、
他の公共交通事業者と連携してサービスの質の向上に努めること、また、利用者の利便性の
更なる向上のため、高齢者等、交通弱者に対する移動の確保の観点から、乗り換えの円滑化
や、分かりやすい情報提供などに努めます。
3) 市民その他の関係者の役割
市民や公共交通の利用者は、積極的に公共交通を利用するともに、地域の一員として公共
交通網の評価や、活性化に向けた検討に参加することが求められます。
また、行政や交通事業者との協働の下、公共的な視点を持って、路線の維持や運営など、
公共交通を支える取組を主体的に行っていくことが期待されます。
4)事業者の役割
事業者は、従業員等への意識啓発を行い、公共交通の利用を推進することが求められます。
また、市民と同様に、公共的な視点を持ち、地域の公共交通を支える取組を主体的に行って
いくことが期待されます。
4 アクションプラン(実現)に向けて
81
計画のモニタリング・推進 (2)
計画策定後も学識経験者や市民を含む関係者が、計画の進行管理に加え、継続検討が必要
な施策の協議・検討等を行うため、「高松市総合都市交通計画推進協議会」を継続的に運営し、
短期目標年次(H32年)、中長期目標年次(H40年)はもとより、実施途中段階においても、計画
のモニタリングを実施します。
図 4-4 計画のモニタリング・推進体制
用語解説
82
用語解説
アルファベット
■IruCa
高松琴平電気鉄道(ことでん)が運用する
非接触方式 IC カード。IC カードに予めチャー
ジ(入金)された金額を運賃に使用できる。
■LRT
ライト・レール・トランジット(Light・Rail・
Transit)の略。従来の路面電車が高度化さ
れ洗練化された路面公共交通機関。ライトレ
ールとも呼ばれ、近年欧米で普及しつつあ
る。
あ
■エコ金デー
香川県におけるマイカー利用による諸問
題の解決と公共交通機関の利用促進を図る
観点から、毎週金曜日をマイカー通勤自粛
デーとし、趣旨に賛同する県内事業所が従
業員のマイカー通勤等の自粛を進める取
組。
か
■カーフリーデー
カーフリーデーの「フリー」は、バリアフリー
と同じく、「ない」という意味。1 日マイカーを使
わない地区を作り出し、市民一人ひとりが車
のない都市環境を体験・実感し、考えるよう
な社会啓発活動。この取組はフランスで始ま
り、現在、ヨーロッパを中心に 2,000 を超える
世界の都市が参画している。新しい交通政
策を展開していく日として、年に 1 回実施され
る。
■空洞化
郊外部への流出によって、都心地域の人
口が減少すること。逆都市化やドーナツ化現
象とも言われる。
■交通結節点
都市の拠点など、各交通手段などが集結
する地点。
■交通手段分担率
移動の手段として、自動車や鉄道、バスな
どがどのような割合で使われているかを示す
数字。全体に対する割合で表される。
■交通セル
環状道路で囲まれた中心部を、歩行者用
道路やトランジットモール等によりいくつかの
セルに分割し、セル間の自動車の交通を制
限することにより。中心部の混雑の改善を図
ろうとする施策。
■交通モード
鉄道やバス、自動車といった移動のため
の交通手段のこと。
さ
■サイクル&バスライド(C&B)
バス停周辺に設置した駐輪場に自転車を
駐輪し(サイクル)、そこからバスに乗り換え
(バスライド)、通勤等を行う交通施策上の手
法。
■サイクル&ライド(C&R)
駅周辺に設置した駐輪場に自転車を駐輪
し(サイクル)、そこから電車に乗り換え(ライ
ド)、通勤等を行う交通施策上の手法。
■社会実験
新たな制度や技術などの施策を導入する
際、場所と期間を限定して試行することで、
有効性を検証したり問題を把握し、時にはそ
の施策の本格導入を見送るかを判断する材
料とするもの。地域住民との意見交換並びに
周知と合意形成も兼ねている。
用語解説
83
■集約型都市構造
コンパクト化を誘導する土地利用規制や、
効率的な都市施設等の整備によって人口な
どを交流拠点に集約させる都市構造。
高松市では幾つかの交流拠点を連携した
多核連携・集約型都市構造への転換を目指
している。
■新交通システム
従来の交通よりは高度化された交通シス
テムの総称。LRT なども新交通システムに含
まれる。
■人口集中地区
人口集中地区は、統計データに基づいて
一定の基準により都市的地域を定めたもの
であり、国勢調査基本単位区を基礎単位とし
て、1)原則として人口密度が 1平方キロメート
ル当たり 4,000 人以上の基本単位区等が市
区町村の境域内で互いに隣接して、2)それら
の隣 接した地域の 人 口 が国 勢調 査 時に
5,000 人以上を有する地域。
■シームレス
継ぎ目のないという意味。様々な移動手
段が切れ目なく繋がっていることを指す。
■スプロール化
都市郊外部のスプロール化(urban sprawl)
を指し、都市が無秩序に拡大してゆく現象の
こと。スプロールとは、むやみに広がるといっ
た意味。
■瀬戸・高松広域定住自立圏
定住自立圏は、中心市と周辺市町村が、
自らの意思で 1 対 1 の協定を締結することで
形成される圏域である。
圏域ごとに「集約とネットワーク」の考え方
に基づき、互いに連携・協力することにより、
圏域全体の活性化を図ることを目的としてい
る。
高松市と三木町、綾川町の他、小豆島や
直島などの島嶼部によって構成される。
た
■大規模小売店舗
店舗面積 1,000 ㎡超の大型店。
■中心市街地
中心市街地活性化基本計画に規定されて
いる区域で、都市における地域の中心となる
中心業務地区のことである。
■チェーンモビリティ
元来は鎖(チェーン)を意味する。公共交
通などの移動手段が鎖状に連なっていく交
通体系構造のこと。
■超高齢社会
総人口に対する高齢者(65 歳以上)の人
口の割合が高い社会を「高齢化社会」と呼ぶ
が、非常に高齢化が進んだ社会を「超高齢
社会」と呼ぶ。一般には高齢化率 21%を超
える社会のことを言う。
■トランジットモール
中心市街地等の通りで一般車両を制限し、
道路を歩行者・自転車とバスや路面電車な
どの公共交通機関に開放することで、まちの
にぎわいを創出するもの。
■道州制
現行の都道府県制度を廃止して、複数の
都道府県を統合した面積規模を持つ広域行
政体をつくり、自立のための権限を与える制
度。日本を 9、10 又は 13 に区分けした案が
提唱されている。
な
■ノーマライゼーション
障がい者や高齢者など社会的に不利を受
けやすい人々 (弱者 )が、社会の中で他の
人々と同じように生活し、活動することが社
会の本来あるべき姿であるという考え方。
は
■パーク&バスライド(P&B)
駅周辺に設置した駐車場にマイカーを駐
用語解説
84
車し(パーク)、そこからバスに乗り換え(ライ
ド)、通勤等を行う交通施策上の手法。
■パーク&ライド(P&R)
駅周辺に設置した駐車場にマイカーを駐
車し(パーク)、そこから電車に乗り換え(ライ
ド)、通勤等を行う交通施策上の手法。パー
ク&レールライドとも言う。
■バスターミナル
停留所を系統ごとなどに複数設置し、多く
の系統の起終点や経由地となっているバス
停。鉄道の駅や商業地などと合わせて設置
されることが多い。
■パブリックレーン
公共交通機関(路線バスやタクシーなど)
が専用走行する道路車線(空間)。専用車線
のため、定時制や速達性が向上する。一般
的には、通勤ラッシュ時における時間指定の
箇所が多い。
■バリアフリー
障がいのある人等が社会生活をしていく
上で障壁(バリア)となるものを除去するとい
う意味。もともとは建築用語で、建物内の段
差の解消といった物理的障壁の除去という
意味合いが強いが、より広く障がい者等の社
会参加を困難にしている情報・制度・心理的
要因などあらゆる障壁の除去という意味でも
用いられる。
■フィーダー路線
フィーダー(feeder)とは、河川の支流とい
う語源から、交通機関の支線のことを指す。
幹線交通に交通を集中したり、幹線交通から
交通を分散したりする役割を持つ。鉄道の場
合には、バスやタクシー等の端末交通が、道
路では幹線道路に接続する補助幹線道路や
区画道路がこの役割を担う。
■プローブパーソン調査
スマートフォン等の GPS 機能を搭載した端
末及び Web を用いて、人の行動パターンや
その変化を記録する調査。
■本庁地区
高松市中心部の 120 の町丁目を合わせた
地域。塩屋町から峰山町までが含まれる。
ま
■モータリゼーション
自動車時代、自動車化、車社会などを指
す。
■モビリティ・マネジメント
公共交通や徒歩などを含めた多様な交通
手段を適度に(=かしこく)利用する状態へと
変えていく一連の取組を意味するものであり、
利用者の自発的な行動の変化を促していく
コミュニケーションを中心とした交通政策。
や
■ユーザビリティ
多様な利用者によって、システムやインフ
ラが所与の目的を達成するために用いられ
る際の、有効さ、効率、利用者の満足度合い
のこと。問題なく「使える」ということだけでなく、
利用者が「使いやすい」、「使ってみたい」と
感じるサービスの提供を目指す考え方。
ら
■レンタサイクルポート
レンタサイクルの貸出・返却を行うことがで
きる場所。現在は主要鉄道駅等に7箇所あ
る。
■ロードプライシング
特定の道路や地域、時間帯における自動
車利用者に対して課金することにより、自動
車利用の合理化や交通行動の転換を促し、
自動車交通量の抑制を図る施策。