3 「障害者に関する世論調査」(平 成24年7月)の …29 第 1 編 第 3 章 「 障...

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28 3 障害や障害者に関する国民の意識を調査 し、今後の施策の参考とするため平成 24 年7 月、「障害者に関する世論調査」が実施され た。 詳細は、内閣府ホームページ (http://www.cao. go. jp / survey / h 24/h 24 -shougai/index.html)で閲覧できる。 1.調査の概要 (1)調査対象 全国 20 歳以上の日本国籍を有する者 000 有効回収数 913 人(回収率 63 %) 調査期間 平成 24 年7月 26 日~8月5日 (調査員による個別面接聴取法) (2)調査目的 障害や障害者に関する国民の意識を調査 し、今後の施策の参考とする。 (3)調査項目 障害者に対する意識について 障害者とのふれあいについて 障害者に対する施策等について (4)調査実績 「障害者に関する世論調査」 平成 19 年2月(標本数 全国 20 歳以上 000 有効回収数 815 人) (それ以前に5回実施) 2.主な調査結果の概要 (1)「共生社会」の周知度 「共生社会」の周知度については、平成 24 年7月に内閣府が実施した「障害者に関する 世論調査」(以下「 24 年7月調査」という。) の結果によれば、「共生社会」については、 「知っている」が 40 %と前回(平成 19 年2 月: 40 %)に比べ微増したものの同程度に とどまった。 20 歳代では、 34 %となってい るが、前回(平成 19 年2月: 26 %)を大き く上回った。 20 歳代で前回を大きく上回ったものの、 「障害者基本計画(平成 15 年度~平成 24 度)」の「重点施策実施5か年計画」に定め た「『共生社会』の周知度を成人世代全体、 若者( 20 歳代)とも 50 %以上」には至らなかっ た。 しかし、「言葉だけは聞いたことがある」 24 %を含めてではあるが、 65 %と7割近 くの人が「知っている」と回答しており、 19 年2月に実施した同名の「障害者に関する世 論調査」による同旨の質問に対する回答が 61 %であったことと比較すれば、用語の周 知度も上昇している。 年代別でみると、 30 代及び 70 代の周知度が 低く、これらの世代への啓発広報が重要と思 われる。 20 代が前回に比べ増加しているの は、学校教育において「共生社会」という言 葉に触れることが増えたことが考えられる。 「障害者に関する世論調査」(平 24 年7月)の結果について

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28

第 章3第第 章章

障害や障害者に関する国民の意識を調査し、今後の施策の参考とするため平成24年7月、「障害者に関する世論調査」が実施された。詳細は、内閣府ホームページ(http ://www8.cao.go. jp/survey/h24/h24-shougai/index.html)で閲覧できる。

1.調査の概要

(1)調査対象

全国20歳以上の日本国籍を有する者3,000人有効回収数 1,913人(回収率63.8%)調査期間 平成24年7月26日~8月5日(調査員による個別面接聴取法)

(2)調査目的

障害や障害者に関する国民の意識を調査し、今後の施策の参考とする。

(3)調査項目

① 障害者に対する意識について② 障害者とのふれあいについて③ 障害者に対する施策等について

(4)調査実績

「障害者に関する世論調査」平成19年2月(標本数 全国20歳以上3,000人 有効回収数1,815人)(それ以前に5回実施)

2.主な調査結果の概要

(1)「共生社会」の周知度

「共生社会」の周知度については、平成24年7月に内閣府が実施した「障害者に関する世論調査」(以下「24年7月調査」という。)の結果によれば、「共生社会」については、「知っている」が40.9%と前回(平成19年2月:40.2%)に比べ微増したものの同程度にとどまった。20歳代では、34.8%となっているが、前回(平成19年2月:26.7%)を大きく上回った。20歳代で前回を大きく上回ったものの、「障害者基本計画(平成15年度~平成24年度)」の「重点施策実施5か年計画」に定めた「『共生社会』の周知度を成人世代全体、若者(20歳代)とも50%以上」には至らなかった。しかし、「言葉だけは聞いたことがある」

24.2%を含めてではあるが、65.1%と7割近くの人が「知っている」と回答しており、19年2月に実施した同名の「障害者に関する世論調査」による同旨の質問に対する回答が61.4%であったことと比較すれば、用語の周知度も上昇している。年代別でみると、30代及び70代の周知度が低く、これらの世代への啓発広報が重要と思われる。20代が前回に比べ増加しているのは、学校教育において「共生社会」という言葉に触れることが増えたことが考えられる。

「障害者に関する世論調査」(平成24年7月)の結果について

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29

第1編

第3章「障害者に関する世論調査」(平成24年7月)の結果について

知っている言葉だけは聞いたことがある 知らない

(該当者数)

今 回 調 査 (1,913 人)

( 平 成 19 年 2 月 調 査 ) (1,815 人)

〔 性 〕

男 性 ( 867 人)

女 性 (1,046 人)

〔 年 齢 〕

20 ~ 29 歳 ( 155 人)

30 ~ 39 歳 ( 269 人)

40 ~ 49 歳 ( 342 人)

50 ~ 59 歳 ( 335 人)

60 ~ 69 歳 ( 453 人)

70 歳 以 上 ( 359 人)

40.9

40.2

24.2

21.2

35.0

38.6

43.6

38.6

22.3

25.7

34.1

35.7

34.8

28.6

38.6

46.0

49.9

38.7

27.7

32.0

25.1

26.0

18.3

21.4

37.4

39.4

36.3

28.1

31.8

39.8

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

■図表1―40 「共生社会」の周知度

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30

一概にいえない

わからない

そう思うどちらかといえばそう思う

どちらかといえばそう思わない

そう思わない

(該当者数)

今 回 調 査(1,913 人)

( 平 成 19 年 2 月 調 査 )(1,815 人)

64.2

63.1

24.2

21.7

1.9 1.9

3.4

1.7 1.7

2.5

4.9

6.2

3.0

3.1

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

そう思う(小計)88.4

そう思わない(小計)7.9

■図表1―41 「共生社会」の考え方について

月日も含めて知っている

月日までは知らないが,「障害者週間」があることは知っている

知らない

(該当者数)

今 回 調 査(1,913 人)

( 平 成 19 年 2 月 調 査 )(1,815 人)

3.1 3.1

4.5

25.5

23.0

71.4

72.5

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

知っている(小計) 28.6

■図表1―42 障害者週間の周知度

(2)「共生社会」の考え方について

「障害のある人が身近で普通に生活しているのが当たり前」との考え方については、88.4%の人が程度の差はあれ、こうした考え方を支持しているとともに、その割合は、過

去の世論調査の結果(平成9年7月調査:78.3%、13年9月調査:81.7%、19年2月調査:84.8%)と比較しても、着実に伸びてきており、「共生社会」の考え方が普及してきていることがうかがえる。(ただし、平成9年及び13年は設問文が異なる。)

(3)障害者週間の周知度

平成24年7月調査では、「障害者週間」を「知っている」と回答した人は、「月日までは知らないが週間があることは知っている」人も含めて28.6%で、「障害者の日」の周知度を尋ねたこれまでの世論調査の結果(平成9年7月 調 査:15.1%、13年9月 調 査:15.5%、19年2月調査:27.5%)と比べると

高くなっているが、前回よりは微増となっており、さらに周知を図る必要がある。(ただし、平成9年及び13年は設問文が異なる。)また、「障害者週間」等における行事、催しへの参加については、「機会があれば参加したい」人も含め、69.3%の人が参加したいと回答しており、前回(平成19年2月:70%)とほほ同程度となっている。

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31

第1編

第3章「障害者に関する世論調査」(平成24年7月)の結果について

ある ない(該当者数)

今 回 調 査(1,913 人)

( 平成19年2月調査( 注1))(1,815 人)

( 平成13年9月調査( 注2))(3,490 人)

( 平成9年7月調査( 注2))(2,238 人)

( 平成4年8月調査( 注3))(2,271 人)

( 昭和62年7月調査( 注4))(3,884 人)

〔 性 〕

男 性( 867 人)

女 性(1,046 人)

〔 年 齢 〕

20 ~ 29 歳( 155 人)

30 39 歳( 269 人)

40 49 歳( 342 人)

50 59 歳( 335 人)

60 69 歳( 453 人)

70

歳 以 上( 359 人)

70.0

68.4

58.8

55.5

51.5

46.6

30.0

31.6

41.2

44.5

48.5

53.4

68.1

71.7

31.9

28.3

74.2

73.6

76.6

71.9

68.4

59.6

25.8

26.4

23.4

28.1

31.6

40.4

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

(注1)平成 19 年2月調査では、「あなたは、障害のある人と気軽に話したり、障害のある人の手助けをしたりしたことがありますか。」と聞いている。

(注2)平成9年7月調査、平成 13 年9月調査では、「あなたは、障害のある人と気軽に話をしたり、障害のある人の手助けをすることがありましたか。」と聞き、回答は「あった」、「なかった」となっている。

(注3)平成4年8月調査では、「あなたは、障害者をもつ方と気軽に話をしたり、障害をもつ方の手助けをすることがありましたか。」と聞き、回答は「あった」、「なかった」となっている。

(注4)昭和 62 年7月調査では、「あなたは、障害者やその家族の方に対して、話しかけたり手をかしたことがありますか。」と聞いている。

(4)会話や手助けの経験

障害のある人と気軽に話したり、障害のある人の手助けをしたりしたことの有無を尋ね

たところ、「ある」と回答した人は、70.0%で、前回(平成19年2月調査:68.4%)に比較して、ほぼ同程度となっている。

■図表1―43 会話や手助けの経験

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32

あると思う 少しはあると思う わからない ないと思う(該当者数)

今 回 調 査 (1,913人)

( 平 成 19 年 2 月 調 査 ) (1,815人)

〔 性 〕

男 性 ( 867人)

女 性 (1,046人)

〔 年 齢 〕

20 ~ 29 歳 ( 155人)

30 ~ 39 歳 ( 269人)

40 ~ 49 歳 ( 342人)

50 ~ 59 歳 ( 335人)

60 ~ 69 歳 ( 453人)

70 歳 以 上 ( 359人)

56.1

52.0

33.0

31.0

1.1

2.0

9.7

15.1

58.6

54.1

30.7

35.0

0.7

1.4

10.0

9.5

63.9

69.1

64.3

64.2

51.2

34.0

32.9

25.7

31.0

31.6

35.1

39.3

1.9

0.3

0.7

3.3

3.2

3.3

4.4

4.2

13.0

23.4

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

あると思う(小計) 89.2

(5)差別や偏見の有無

「障害のある人に対し、障害を理由とする差別や偏見があるか」については、「少しはあると思う」人を含めて、89.2%の人が「あると思う」と回答しており、前回(平成19年2月:82.9%)より増加している。差別や偏見が「あると思う」と回答した人

についても、過半数の51.5%が、改善されていると答えている。ただし、前回(平成19年2月:57.2%)の「改善されている」と答えた人に比べ減少し、「改善されていない」が前回(平成19年2月:35.3%)に比べ今回40.8%と増加しており、差別や偏見の改善状況がその時点の5年前に比べて改善されていないと考える人が増加している。

■図表1―44―1 差別や偏見

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33

第1編

第3章「障害者に関する世論調査」(平成24年7月)の結果について

(該当者数)

今 回 調 査 (1,706人)

( 平 成 19 年 2 月 調 査 ) (1,505人)

8.5

8.8

43.0

48.4

31.9

26.1

5.5

2.2

4.23.3

8.9

9.2

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

改善されている(小計)51.5

改善されていない(小計)40.8

かなり改善されている

ある程度改善されている(注1)

障害を理由とする差別や偏見があると思うとする者に

あまり改善されていない

ほとんど改善されていない(注2)

(注1)平成19年2月調査では、「少しずつ改善されている」となっている。(注2)平成19年2月調査では、「改善されていない」となっている。

どちらともいえない

わからない

どちらともいえない

知らない・わからない

理解があると思う

どちらかといえば理解があると思う

どちらかといえば理解がないと思う

理解がないと思う

(該当者数)

総 数 (1,913人)

5.7

27.9

2.2 4.3

45.1 14.8

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

理解があると思う(小計)33.6

理解がないと思う(小計)59.9

■図表1―45 発達障害への理解

(6)発達障害への理解

「発達障害に関する理解があると思うか」については、「どちらかといえば理解がある

と思う」を含め、33.6%となっており、「どちらかといえば理解ないと思う」人を含め、「理解がないと思う」人が59.9%となっている。

■図表1―44―2 差別や偏見の改善状況(「5年前と比べて障害のある人への差別や偏見は改善されたと思うか」)

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34

条約の内容も含めて知っている

内容は知らないが,条約ができたことは聞いたことがある(注)

わからない 知らない

(該当者数)

今 回 調 査(1,913 人)

( 平 成 19 年 2 月 調 査 )(1,815 人)

(注)平成19年2月調査では,「詳しい内容は知らないが,条約ができたことは聞いたことがある」となっている。

2.2

2.5

15.8

15.80.4

3.0

81.5

78.7

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

知っている(小計)18.0

■図表1―46 障害者権利条約の周知度

検討の内容も含めて知っている

内容は知らないが,検討を行っていることは知っている

わからない 知らない

(該当者数)

総 数 (1,913人)

4.3

20.9

1.0

73.8

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

知っている(小計)25.2

■図表1―47 障害者差別禁止法(案)(仮称)の検討の周知度

(7)障害者権利条約の周知度

障害者権利条約の周知度については、「知っている」が18.0%となっており、前回

(平成19年2月:18.3%)に比べほぼ同程度となっており、「知らない」は、81.5%と前回(平成19年2月:78.5%)に比べ若干増加している。

(8)障害者差別禁止法(案)(仮称)の検討の周知度

「障害者差別禁止法(案)(仮称)の検討

状況」については、「内容は知らないが、検討を行っていることは知っている」を含め「知っている」が25.2%、「知らない」が73.8%となっている。

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35

第1編

第3章「障害者に関する世論調査」(平成24年7月)の結果について

一概にいえない

わからない

差別に当たる場合があると思う

どちらかといえば差別に当たる場合があると思う

どちらかといえば差別に当たる場合があるとは思わない

差別に当たる場合があるとは思わない

(該当者数)

総 数 (1,913人)

〔 性 〕

男 性 ( 867人)

女 性 (1,046人)

〔 年 齢 〕

20 ~ 29 歳 ( 155人)

30 ~ 39 歳 ( 269人)

40 ~ 49 歳 ( 342人)

50 ~ 59 歳 ( 335人)

60 ~ 69 歳 ( 453人)

70 歳 以 上 ( 359人)

18.6 27.5

5.9 2.3

21.6 24.1

21.3

16.3

25.3

29.3

5.5

6.2

1.5

3.0

22.6

20.8

23.8

24.4

14.2

11.2

19.6

19.4

20.1

22.3

23.9

30.9

33.9

24.5

25.4

25.9

5.2

3.7

4.1 4.1

6.3

7.7

7.0

1.9

2.2 2.2

1.5

1.5

1.8 1.8

4.7

29.7

30.1

20.2

24.2

17.4

16.2

25.2

21.9

20.8

24.2

27.6

24.0

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

差別に当たる場合があると思う(小計)

46.1

差別に当たる場合があるとは思わない(小計)

45.7

(9)合理的な配慮と差別について

「障害のある人とない人が同じように生活するためには、生活するために不便さを取り除く、例えば、商店の入り口などのスロープの整備や点字ブロックや音声案内など、いろいろな配慮や工夫が必要になることがあるが、こうした配慮や工夫を行わないことが「障害を理由とする差別」に当たる場合があ

ると思うか」と聞いたところ、「差別に当たる場合があると思う」は46.1%(「どちらかといえば差別に当たる場合があると思う」の27.5%を含む。)、「差別に当たる場合があるとは思わない」とする者の割合が45.7%(「どちらかといえば差別に当たる場合があるとは思わない」21.6%を含む。)となっている。

■図表1―48 合理的な配慮と差別について

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36

負担の程度にかかわらず,配慮や工夫を行う

可能な範囲の負担であれば,配慮や工夫を行う

負担がなければ,配慮や工夫を行う

一概にいえない

わからない 配慮や工夫を行うことは難しい

(該当者数)

総 数 (1,913人)

〔 性 〕

男 性 ( 867人)

女 性 (1,046人)

〔 年 齢 〕

20 ~ 29 歳 ( 155人)

30 ~ 39 歳 ( 269人)

40 ~ 49 歳 ( 342人)

50 ~ 59 歳 ( 335人)

60 ~ 69 歳 ( 453人)

70 歳 以 上 ( 359人)

9.5 54.3 25.1

3.2 2.0

6.0

10.1

9.0

55.9

52.9

22.8

27.0

2.8

3.5

1.6 1.6

2.3

6.7

5.4

7.7

5.9

11.1

10.4

9.1

11.1

58.7

63.6

57.6

57.6

52.3

41.5

27.1

24.9

23.1

25.4

26.7

24.0

1.9

2.6 2.6

1.5

2.7 2.7

3.1 3.1

6.4

0.6 0.6

0.7 0.7

1.5 1.5

1.5 1.5

1.8 1.8

4.7

3.9

2.2

5.3

2.4

7.1

12.3

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

配慮や工夫を行う(小計)88.9

(10)負担と配慮について

(9)の問に「経済的負担」を追加する形で、障害のある人とない人が同じように生活していくために必要とされる生活するために不便さを取り除く、例えば、商店の入り口などのスロープの整備や点字ブロックや音声案内などの配慮や工夫を行うことを求められた場合、経済的な負担を伴うこともあるが、ど

うするか聞いたところ、「配慮や工夫を行う」とする者の割合が88.9%(「可能な範囲の負担であれば、配慮や工夫を行う」54.3%及び「負担がなければ、配慮や工夫を行う」25.1%を含む。)、「配慮や工夫を行うことは難しい」と答えた者の割合が6.0%となっている。

■図表1―49 負担と配慮について

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37

第1編

第3章「障害者に関する世論調査」(平成24年7月)の結果について

(複数回答)

障害 のあ る人 の雇 用の 促進

障害者になっても継続して働くことができる体制の整備

障害のある人に配慮した事業所等の改善・整備

障害のある人を支援するための介護休暇制度やボランティア休暇制度の充実

障害者団体に対する経済的支援

職場での事故防止体制の充実

職場での精神的な不安を解消する相談体制の整備

障害のある人に配慮した商品の開発

障害や障害のある人への理解を深めるための研修の実施

障害のある人のスポーツ,文化,レクリエーション活動に対する支援

障害に関連する分野での国際協力の推進

そ の 他

わ か ら な い

67.3

61.4

49.5

42.7

41.5

41.3

40.7

38.7

37.7

37.4

23.7

0.4

4.3

64.2

58.0

46.0

41.5

38.8

37.9

37.9

37.6

36.4

42.8

21.5

-

6.1

0 10 20 30 40 50 60 70 (%)

今 回 調 査 (N=1,913人,M.T.=486.6%)

平成19年2月調査 (N=1,815人,M.T.=468.9%)

(11)企業や民間団体への要望

「企業や民間団体への要望」(複数回答)としては、今回の上位第一位が「障害のある人の雇用の促進」67.3%(平成19年2月:64.2%)、第二位が「障害者になっても継続して働くことができる体制の整備」61.4%(平成19年2月:58.0%)、第三位が「障害のある人に配慮した事業所等の改善・整備」

49.5%(平成19年2月:46.0%)となっているが、いずれも前回(平成19年2月)に比べ増加している。なお、上位3項目とその順位は前回(平成19年2月)と同じである。

■図表1―50 企業や民間団体への要望

Page 11: 3 「障害者に関する世論調査」(平 成24年7月)の …29 第 1 編 第 3 章 「 障 害 者 に 関 す る 世 論 調 査 」 ( 平 成 24 年 7 月 ) の 結

38

(複数回答)

障害のある子どもの相談・支援体制や教育の充実

生活の安定のための年金や手当の充実

障害に応じた職業訓練の充実や雇用の確保

障害のある人に配慮した住宅や建物,交通機関の整備

ホームヘルプサービスなどの在宅サービスの充実

保健医療サービスやリハビリテーションの充実

障害のある人への理解を深めるための啓発・広報活動(注)

点字・手話,字幕放送などによる情報提供の充実

そ の 他

わ か ら な い

(注)平成19年2月調査では,「障害のある人々への理解を深めるための啓発・広報活動」となっている。

54.3

50.5

50.4

49.7

46.0

40.4

39.7

36.2

0.6

3.6

49.0

57.8

49.6

52.9

51.3

46.3

36.6

34.7

0.1

3.5

0 10 20 30 40 50 60 70 (%)

今 回 調 査 (N=1,913人,M.T.=371.4%)

平成19年2月調査 (N=1,815人,M.T.=381.8%)

(12)国や地方公共団体への要望

「国や地方公共団体への要望」(複数回答)としては、今回の上位3項目の第一位が「障害のある子どもの相談・支援体制や教育の充実」54.3%(平成19年2月:49.0%で第5位)、

第二位が「生活の安定のための年金や手当の充実」50.5%(平成19年2月:57.8%で第1位)、第三位が「障害に応じた職業訓練の充実や雇用の確保」50.4%(平成19年2月:49.6%で第4位)となっている。

■図表1―51 国や地方公共団体への要望

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39

第1編

第3章「障害者に関する世論調査」(平成24年7月)の結果について

どちらともいえない わからない

かなり進んだと思う

ある程度進んだと思う(注)

あまり進んだと思わない

ほとんど進んだと思わない

(該当者数)

今 回 調 査(1,913 人)

( 平 成 19 年 2 月 調 査 )(1,815 人)

(注)平成19年2月調査では,「少し進んだと思う」となっている。

7.1

12.9

41.9

48.3

1.9

1.9

6.3

4.2

34.7

26.6

8.2

6.0

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

進んだと思う(小計)49.0

進んだと思わない(小計)42.8

(13)「5年前と比べ障害者施策は進んだか」について

「5年前と比べて福祉・教育・雇用・まちづくりなどの障害者施策は進んだと思うか」については、「進んだと思う」とする者の割合が49.0%(「ある程度進んだと思う」41.9%を含む。)、「進んだと思わない」とする者の

割合が42.8%(「あまり進んだと思わない」34.7%を含む。)となっている。前回(平成19年2月)の調査結果と比較して見ると、「進んだと思う」(61.2%→49.0%%)とする者の割合が低下し、「進んだと思わない」(32.6%→42.8%)とする者の割合が上昇しているが、「(その時点の)5年前に比べ」なので、単純に比較できない面はある。

■図表1―52 「5年前と比べ障害者施策は進んだか」について

Page 13: 3 「障害者に関する世論調査」(平 成24年7月)の …29 第 1 編 第 3 章 「 障 害 者 に 関 す る 世 論 調 査 」 ( 平 成 24 年 7 月 ) の 結

40

障害 障碍 障がい どれでもよい その他 わからない(該当者数)

総 数(1,913 人)

〔 性 〕

男 性( 867 人)

女 性(1,046 人)

〔 年 齢 〕

20 ~ 29 歳( 155 人)

30 ~ 39 歳( 269 人)

40 ~ 49 歳( 342 人)

50 ~ 59 歳( 335 人)

60 ~ 69 歳( 453 人)

70 歳 以 上( 359 人)

33.8

2.4

35.5 21.9

1.7

4.6

37.8

30.5

3.7 3.7

1.3

29.5

40.5

23.3

20.7

2.3 2.3

1.2

3.3

5.6

27.7

22.3

33.6

31.6

37.3

42.9

1.3 1.3

2.6

3.5 3.5

3.0

1.3

2.5

38.7

48.3

40.4

37.3

30.7

24.5

27.7

22.7

17.3

22.7

23.2

20.9

0.6 0.6

1.9 1.9

1.5 1.5

2.1 2.1

2.4 2.4

1.1

3.9

2.2

3.8

3.3

5.1

8.1

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

しょうがい しょうがい しょう

(14)「しょうがい」の表記について

今回初めて質問項目に設けた「しょうがい」の表記についてふさわしいものについては、

「障がい」が35.5%、「障害」が33.8%、「どれでもよい」が21.9%、「障碍」が2.4%となっているが、性別、年齢別で差異がある。

■図表1―53 「しょうがい」の表記について