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平成30年度 関東農政局農業農村整備事業優良工事等 関東農政局長表彰 平成31年1月

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平成30年度

関東農政局農業農村整備事業優良工事等

関東農政局長表彰

概 要

平成31年1月

関 東 農 政 局

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目 次

【優良工事】

○東興ジオテック(株) 東京支店・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

赤城西麓国営施設応急対策事業

根利川頭首工左岸法面その他改修工事

○(株)入野土木・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

大利根用水国営施設機能保全事業

西幹線用水路改修工事

○ (株)鶴見製作所 東京本社・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

笛吹川沿岸国営施設機能保全事業

揚水機場ポンプ設備改修工事

○小林建設(株)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

釜無川国営施設機能保全事業

畑かん幹線改修その9工事

○真下建設(株)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5

荒川中部農業水利事業

左幹線水路補修その1工事

○櫻井建設(株)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6

北総中央農業水利事業

1号幹線用水路整備その1工事

○萩原土建(株)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7

北総中央農業水利事業

1号幹線用水路整備その2工事

○鎌形建設(株)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8

印旛沼二期農業水利事業

吉高機場上屋建設工事

○中村建設(株)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9

三方原用水二期農業水利事業

導水幹線水路耐震補強その3工事

【優良業務】

○内外エンジニアリング(株)東京支社・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10

ストックマネジメント技術高度化事業

機能診断調査検討業務

○日本工営(株)千葉営業所・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11

国営造成水利施設保全対策指導事業

石岡台地地区施設機能診断業務

○サンスイコンサルタント(株)東日本支社・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12

地域整備方向検討調査

新利根川沿岸地域整備構想検討業務

○(株)フジヤマ東京支店・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13

荒川中部農業水利事業

西田用水路用地測量業務

○(株)塩崎テクノブレイン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14

大井川用水(二期)農業水利事業

菊川左岸幹線水路補償説明業務

○藤和航測(株)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15

三方原用水二期農業水利事業

南部幹線水路用地測量その3業務

○(株)ジステック・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16

茨城中部農地整備事業

奥谷団地実施設計業務

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【工事名】

【受賞者】

施工場所

工期

工事概要

工事等の特徴

評価のポイント

頭首工左岸法面の補修及び管理用トンネル断面修復 1)法面補修 繊維補強モルタル吹付工 1,374m2 2)トンネル断面修復 空洞充填工 44m3、断面修復工 44m2 3)付帯施設工 1式

 根利川頭首工の左岸部については、農業用水の起点部である取水施設や管理棟が位置し、河川左岸法面部に崩落等に発展する恐れがある亀裂、決壊部が生じているため、早急に本事業において補修を施さなければならない状態であるが、施工箇所は、大型機械で対応することが不可能な地形状況であり、ほとんどの作業が人力による施工を余儀なくされるとともに、河川区域での施工から自然環境への配慮も必要であった。

・限られた施工ヤードでの高所作業での安全確保と、施工時の建設汚水等の河川流入等防止対策において、優れた施工技術、施工管理、配慮等を行い、滞り無く工事を完成させた。・物理的な空洞調査を行う中で、事前に赤外線カメラを用いた吹付背面の空洞位置の推定を行い、作業の効率性等を測った。このことにより余分な開削作業が無くなり、ピンポイントでの確認作業が行えた。・施工時の建設汚水等の河川内流入等防止対策として洗浄水中和処理装と施工範囲からの流出防止措置を行い、環境対策に配慮し工事を完成させた。

群馬県沼田市利根町小松地内

赤城西麓国営施設応急対策事業根利川頭首工左岸法面その他改修工事東興ジオテック(株) 東京支店

平成29年7月13日~平成30年1月31日

【施工後】【施工前】

【吹付工標準断面図】 【法面補修施工中】

【法面洗浄水流出防止対策】 【洗浄水中和処理装置】

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【工事名】

【受賞者】

施工場所

工期

工事概要

工事等の特徴

評価のポイント

 非かんがい期(9月1日から3月9日まで)の限られた期間で水路内工事を完成させるといった工程制限がある中、橋梁改修工の現場条件としては、既設開水路に囲まれた狭小範囲かつ軟弱地盤の現場であり、この条件のもと厳格な工程管理と既設構造物へ配慮した施工管理、安全管理を行う必要があった。・橋梁改修工の施工に際しては、想定以上の湧水、埋設物の出現など当初想定し得ない予期せぬ事態があったにも関わらず、迅速かつ的確な対応により余裕をもって水路内工事を完成させた。・土日完全休工を促進するモデル工事としても取り組み、作業期間全ての土日完全休工を実施し、労働環境の改善を図った。・施設復旧時の創意工夫や地元への丁寧な対応、確実な施工管理により出来形・出来映えともに良好な施工を行った。

大利根用水国営施設機能保全事業西幹線用水路改修工事(株)入野土木

千葉県香取郡東庄町大久保及び旭市萬歳地内

平成29年9月1日~平成30年3月16日

西幹線用水路の補修及び橋梁の改修 施工延長 L=277m  1)開水路補修 L=273.4m  2)橋梁改修  L=3.6m

【橋梁部湧水及び地下埋設物の出現】

【橋梁部施工前】

【橋梁部基礎杭打設状況】

【橋梁改修後】

【開水路改修後】

【開水路改修前】

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【工事名】

【受賞者】

施工場所

工期

工事概要

工事等の特徴

評価のポイント

 山間部の中腹に設置された揚水機場ポンプ設備の改修工事を行うものであり、現況施設は通年送水を行っている施設である。このため、施設管理者と工事の実施時期(断水期間)、施工方法、安全対策等について事前調整を行い、実施(断水)期間内での確実かつ安全な施工などに配慮して工事を行う必要があった。

・施設管理者と事前調整及び工事実施時期の連絡調整を密に行い施設管理者からの苦情や管理への支障発生もなく、契約工期内で余裕をもって工事を完成させた。・ 1揚水機場のポンプ室及び電気室が非常に狭い施設であり、また、通年通水のため1台を運転しながら、設備更新を実施し契約工期内に工事を完成させた。・施設が2箇所に点在し、また、搬入道路も狭い施設もあり、搬入に注意を行いながら実施し、トラブルもなく工事を完成させた。

笛吹川沿岸国営施設機能保全事業揚水機場ポンプ設備改修工事(株)鶴見製作所 東京本社

山梨県山梨市牧丘町倉科及び甲州市勝沼町菱山地内

平成29年3月29日~平成30年3月20日

2揚水機場におけるポンプ設備の改修 1)主ポンプ更新4台 2)電気設備、付帯設備更新 1式

【右岸1-2号揚水機場ポンプ設備 更新【右岸1-2号揚水機場ポンプ設備 更新

【既設ポンプを運転してポンプ1台更 【更新ポンプを運転して旧ポンプ更新】

【左岸3-3号揚水機場ポンプ設備 更新前】 【左岸3-3揚水機場ポンプ設備 更新

天井梁

吐出配管

天井梁

吐出配管

既設1号機運転中

既設2号機撤去後

既設1号機撤去中

新設2号機運転中

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【工事名】

【受賞者】

施工場所

工期

工事概要

工事等の特徴

評価のポイント

 

釜無川国営施設機能保全事業畑かん幹線改修その9工事小林建設(株)

平成29年6月20日~平成30年3月28日

山梨県南アルプス市上今井地内ほか

畑かん第2号幹線及び第3号幹線の改修 1)管水路(管更正工) L=193m 2)管水路(内面止水工) 247カ所 3)仮設工(立坑) 7カ所

本工事は、樹園地内に埋設された既設PC管の管更生を行う工事である。・通年通水工事のため工程制限内の確実な工程管理を要する。・更正材を既設管に挿入した後に加熱硬化させるため、目視が困難な工法で確実な品質確保を要する。・作業ヤードには、樹園地・住宅等が隣接している。・冬期最盛期となるハウス農園に対し、断水による給水活動を実施しながらの施工が必要。・地域コミュニテイー広場を立坑用地とするため年始行事に向けた工程短縮、安全管理、復旧方法、近隣とのコミュニケーションが要求される。

・掘削時長年耕作者が培ってきた耕土を丁重に扱い(小石の少ない表土・小石があるが耕作機械で耕す事が出来る表土・転石を含む地山に分別(土嚢に分けて)し、分別した通り耕地の復旧を行った。・農園への給水活動について、受益者の不安(用水の供給)を払拭するべき施設(仮設タンク)を設置した。・立坑利用公園内の地域コミュニケーション活動(ベンチ補修・草刈り)に貢献した。・周辺の果樹に配慮(粉塵対策)した施工を行った。

【管水路補修概要】

既設管撤去 止水バンド設置

内圧管更生前 管更生実施状況

内圧管更正完了 管水路復旧 管体接続完了

ステンレス管更生

仮設備設置

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【工事名】

【受賞者】

施工場所

工期

工事概要

工事等の特徴

評価のポイント

 本施工区間は通年通水であることから、全工事期間において昼間断水、夜間通水による計画的な下流(支線水路等)への用水補給を行いつつ、既設開水路の内面補修のほか大型フリュームによる布設替え、サイホン部の内面補修や管更生工法による補強等を実施する必要があった。

・昼夜通断水による施工は、関連工事との工程調整、下流受益地の営農状況や利水状況に応じた施工順序の調整や地元からの要望に対して細やかな対応を行った。・夜間通水にあたっては、関連工事を含めた綿密な工程管理のもと安全管理を徹底した。・制約条件がある中、丁寧な施工管理を実施し、無事故で工事を完成させた。

荒川中部農業水利事業左幹線水路補修その1工事

真下建設(株)

埼玉県深谷市武蔵野地内ほか

平成29年3月28日~平成30年3月23日

左幹線水路の開水路補修及びサイホン補修ほか 施工延長 L=1,358m 1) 開水路補修(表面被覆・大型フリューム設置) L=1,175m 2)暗渠補修(表面被覆) L=10m 3)サイホン(表面被覆・補修補強) L=173m

【施工前】

【開水路フリューム設置区間】

【開水路表面補修区間】【パネル設置状況】 【施工後】

【施工前】 【施工後】

【施工前】

【サイホン管更生区間】

【施工状況】 【施工後】

【通断水作業】

【夜間通水再開作業】

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【工事名】

【受賞者】

施工場所

工期

工事概要

工事等の特徴

評価のポイント

 公道下に埋設されている1号幹線用水路の既設管を管更生工法により改修する工事であり、管路延長は短いが既設管のたわみや管芯高の状況を把握したうえで材料注文や、防火対策及び脱臭対策に係る仮設備の設置、閉塞された現場内での配管作業が重要となる。

・確実な工事に向け既設管のたわみや管芯高の状況確認を早期に行う事で、製作に期間を要する鋼管等は余裕をもって手配を行うなど確実な工程管理と製品の品質確保に努めた。・配管作業では技術資料を基に施工計画を立案し、経験豊富な技術者を配置し配管作業を行った。・鋼管溶接時の既設管焼き付け対策、管内の防火対策及び脱臭対策などの安全対策と周辺環境への配慮を行い、丁寧な施工を行うことで出来形・出来映えともに良好な施工を行った。

北総中央農業水利事業1号幹線用水路整備その1工事櫻井建設(株)

千葉県富里市御料地内

平成28年10月17日~平成29年5月31日

公道下に埋設されている既設管の改修 施工延長 L=78m  1)鋼管φ1200 L=78m

【品質管理】

【施工後】

【施工前】

【鋼管溶接】

【施工状況】

【防火養生】 【脱臭対策】

【超音波探傷検査(全箇所実施)】 【塗装検査(ピンホール試験)】 【塗装膜厚検査】

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【工事名】

【受賞者】

施工場所

工期

工事概要

工事等の特徴

評価のポイント

 公道下に埋設されている1号幹線用水路の既設管を管更生工法により改修する工事であり、管路延長は短いが既設管のたわみや管芯高の状況を把握したうえで材料注文や、防火対策及び脱臭対策に係る仮設備の設置、閉塞された現場内での配管作業が重要となる。

・確実な工事に向け既設管のたわみや管芯高の状況確認を早期に行う事で、製作に期間を要する鋼管等は余裕をもって手配を行うなど確実な工程管理と製品の品質確保に努めた。・配管作業では技術資料を基に施工計画を立案し、経験豊富な技術者を配置し配管作業を行った。・鋼管溶接時の既設管焼き付け対策、管内の防火対策及び脱臭対策などの安全対策と周辺環境への配慮を行い、丁寧な施工を行うことで出来形・出来映えともに良好な施工を行った。

北総中央農業水利事業1号幹線用水路整備その2工事萩原土建(株)

千葉県富里市御料地内

平成28年10月17日~平成29年5月31日

公道下に埋設されている既設管の改修 施工延長 L=249m  1)鋼管φ1200 L=249m

【品質管理】

【施工後】

【施工前】

【鋼管溶接】

【施工状況】

【防火養生】 【集塵対策】

【超音波探傷検査】 【既設管管芯高等の測量作

業】【既設管たわみ量測

定】

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【工事名】

【受賞者】

施工場所

工期

工事概要

工事等の特徴

評価のポイント

吉高機場上屋の建設 1)建築工事   鉄筋コンクリート構造 地上3階建て 建築面積 783m2 2)電気設備 1式 3)機械設備 1式

 本工事は、既設機場の隣りに新設する用排水機場の上屋建設工事で、関連工事である吉高機場建設工事(下部工工事)、吉高機場ポンプ設備製作据付工事、吐出ゲート設備工事及び吐水槽建設工事と同時施工を行った工事である。 この工事の施工ヤードは、排水路に囲まれた限られたスペースのため、資材搬入や作業ヤードに制約があるなど、関連工事との調整の必要性から工事実施に制約が多い工事で、工程調整や安全管理に細心の注意をしながらの施工が必要であった。 更に、揚水ポンプ室は地下から屋根まで吹き抜け構造になっていることから階高が約20mあり、内部仮設足場等にも細心の注意が必要な工事であった。

・本工事の実施に当たっては、関連工事の施工に極力支障を来さないよう、資材搬入は吉高機場建設工事(下部工工事)において排水路上に設置した仮設桟橋で搬入搬出を行った。また、内部足場は、機場下部工部分から躯体の施工と共に組上げる等、狭い作業ヤードを他の工事に配慮しながら施工を行った。・クレーンガーターの設置では、躯体完了後ではなく、屋上階のコンクリートの打設前に実施し、工期の短縮を図った。・本工事は、関連工事の吉高機場ポンプ設備製作据付工事において天井クレーン設置のため指定された期限までに天井を完成し、ポンプ設備の設置期間までに内部足場の撤去及び関連工事の実施に影響がないよう外部足場を撤去する等、より綿密な調整が必要な工事であったことから、関連工事との工程調整会議を開催し、契約工期内に工事を完成させた。

印旛沼二期農業水利事業吉高機場上屋建設工事

鎌形建設(株)

千葉県印西市長門屋地内

平成28年7月11日~平成29年7月6日

【施工前】 【階高を考慮し内部足場先行実施】 【外部足場設置】

【屋根部コンクリート打設】 【施工後の機場内部】 【施工後】

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【工事名】

【受賞者】

施工場所

工期

工事概要

工事等の特徴

評価のポイント

 導水幹線水路12号開渠(L=295m)の耐震補強を行うものであり、既設の鉄筋コンクリート三面張水路に布設されているコンクリート蓋を撤去し、新たなコンクリート蓋を設置し、アンカーボルトにより水路側壁天端に結合し、耐震性を確保するものである。 本工事では、年間を通して農業用水を利用していることに加えて、上水道及び工業用水との共有施設となっていることから通年取水を行っており、断水して水路内での施工ができないとの制約条件がある。

・上水道及び工業用水との共有施設で通年取水の中、コンクリート蓋設置の際に発生する粉じんの混入防止や重機の油分流出防止などの環境対策に努めた。・作業の安全対策として作業者は安全帯に加えライフジャケットの着用と救命浮き輪の設置、資材の落下防止など安全対策の徹底に努めた。・蓋板の設置にあたって、既設水路の断面等を詳細且つ正確に把握した上で、蓋板割付図を作成し、精度の高い施工管理による出来形を確保した。

三方原用水二期農業水利事業導水幹線水路耐震補強その3工事

中村建設(株)

静岡県浜松市浜北区宮口地内ほか

平成29年3月23日~平成29年12月28日

導水幹線水路の耐震補強工事 開水路耐震補強工施工延長 L=295m 1)12号開渠 L=295m

【開水路耐震補強標準断面図】

【施工前】

【コンクリート蓋設置】

【拡大図】

ボルトにより固定

【施工後】

【既設暗渠の撤去】

【アンカー打設】

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【業務名】

【受賞者】

業務期間

業務概要

優良と評価された点

 

ストックマネジメント技術高度化事業機能診断調査検討業務内外エンジニアリング(株) 東京支社

平成29年9月13日~平成30年3月16日

 農業水利施設の機能診断技術として小型無人航空機(UAV)を用いた調査手法の評価を行い、UAVを活用した機能診断調査マニュアルの素案を作成することで農業水利施設の機能診断に関する技術向上を図るものである。

・発注者が指定した調査条件以上に、受注者が独自に「撮影する際の地上解像度」及び「撮影距離を変化させての検証」を実施したことで、撮影距離と地上解像度の関係について詳細に把握することができた。・撮影画像より3次元データを作成することで全ての点において高さと座標を持つことが可能となり、3次元データから施設の傾斜・変形・歪みの変状把握が容易となる。・3次元化を行う際に使用するソフトウェアについても、汎用性のある複数のソフトウェアで独自検証を行い各々の特徴や優位性について把握することができた。・このことから、高所等、人による確認が難しい場所での機能診断調査におけるUAVを活用した機能診断技術の検討に大きく貢献し、今後の農業水利施設における点検・管理方法等においても寄与した。・これら課題の整理及び成果の取りまとめ結果は、今後の効率的な農業水利施設の点検・管理方法として参考資料となると共に情報を蓄積することによって技術向上に資するものである。

【写真画像をCADに取り込み計測(頭首工堰柱)】

2.赤外線カメラによる検証・揚水機場屋根部の防水モルタルの浮き及びゲート設備のさび等について遠赤外線カメラによる判定可

10

【写真画像から三次元データを作成し変状把握】

1.ひび割れ、変状等調査・UAV調査が有効な施設として、揚水機場(建屋壁面、屋根)、頭首工(堰柱、護岸)、吐水槽等を選定し、

【赤外線カメラによる画像(揚水機場屋根部)】

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【業務名】

【受賞者】業務期間

業務概要

優良と評価された点

国営造成水利施設保全対策指導事業石岡台地地区施設機能診断業務日本工営(株) 千葉営業所平成29年5月29日~平成30年3月23日 国営石岡台地農業水利事業で造成された美野里幹線水路の機能診断調査を行うとともに、施設の機能を保全するために必要な対策方法等を定めた機能保全計画(案)の作成を行うものである。

・機能保全計画に必要な現地調査手法について、施設の現況を事前に調査した上で施設管理者と十分に協議し、より効率的な調査手法の提案により、広範囲の調査を行うことが可能となった。・調査方法の変更により施設管理者の調査対応の大幅な軽減につながった。

11

1.機能診断調査計画・過年度調査で実施した調圧水槽水位を利用した水張り試験による施設全体の漏水量の把握を行う調査を

計画。

・調査は制水弁を全閉し実施する必要があることから、営農への配慮とポンプ運転通電期間を考慮し、通電

期間内の夜間1日での調査計画により効率的な現地調査を計画。

【現地調査の詳細タイムスケジュールで管理】

2.水位観測

3.調査結果・調査計画、漏水量の観測結果による検証等により、5区間の健全度評価を行い、対策の要否と対策方法

等による機能保全計画書(案)の作成を行った。

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【業務名】

【受賞者】業務期間

業務概要

優良と評価された点

地域整備方向検討調査新利根川沿岸地域整備構想検討業務サンスイコンサルタント(株) 東日本支社平成29年5月31日~平成30年3月9日

 新利根川沿岸地域において、土壌、受益範囲、用排水計画、営農計画、施設計画、環境について調査を行い整備構想の検討を行うものである。

 施設整備構想案の検討においては、過年度に実施した健全度評価、各種調査結果及び現況把握による課題を基に、各課題に対する施設整備の比較検討を行い構想案を作成した。 特に冬期水源確保対策については、冬期取水を地域内の循環かんがいで対応することとし、取水必要量、貯留施設の検討及び送水方法の比較を行うことで、施設整備計画の参考材料となるよう検討した。 これらの課題の整理、構想の検討及び成果の取りまとめ結果は、今後の効率的な事業構想の参考資料となると共に情報を蓄積することによって有用な事例の一部となるものである。

12

1.土壌調査

・地域において、高収益作物であるレンコン栽培の拡大を検討するため、栽培に適している土壌分布を土壌

調査及び検土杖による試穿調査により把握し、適性土壌の判断等は、有識者の助言等を得ながら進めた。

2.受益範囲調査

・過年度に作成したGISデータを基に関係市町村及び土地改良区の各種データを収集、受益範囲筆の概定、

属性情報の修正・構築を実施。併せて、新規受益の可能性区域の検討を実施。

3.用水計画調査

・慣行調査及び減水深調査等の諸元調査を行い、用水量算定及び用水系統の再編等検討を実施。また、冬

期取水対策として循環かんがいを検討、ハス田の冬期取水必要量を算定し、排水路に貯水した場合の対応

可量を算定。

4.排水計画調査

・慣行調査及び諸元の整理を行い、排水量算定調査では排水解析による湛水区域の算定及び排水系統の再

編等検討を実施。

5.営農計画調査

・種資料把握及び聞き取り調査から地域農業の現況・課題把握を行い、それらを元に地域営農の方向性につ

いて検討を実施。

6.整備計画調査

・過年度の調査及び聞き取り等調査を元に施設の機能や管理等の施設課題を把握・整理し、施設の老朽化

や電気代高騰による維持管理費の増加、冬期取水の要望等の地域の各課題における対策を構想・比較検討

【施設整備構想案の作成】

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【業務名】

【受賞者】業務期間

業務概要

優良と評価された点

荒川中部農業水利事業西田用水路用地測量業務(株)フジヤマ 東京支店平成29年11月16日~平成30年3月16日

 荒川中部農業水利事業計画で改修を行う西田用水路が存する土地に係る用地測量を行うものである。

・3~4班編成とし、同時並行で作業を進める体制により効率的に業務を遂行した。・境界確認においては、現地に地権者の集合場所となる箇所がなく集落外でもあったことから、集落内の公共用地に集合場所を設け、現地までの送迎を効率良く行った。・地権者集合場所の駐車場整理員や現地誘導員の配置、また集合場所に来る事が困難な老齢の地権者には自宅からの送迎を行う等、それぞれの地権者に対し適切な配慮がされた。・立会進捗状況を本部班が常に把握し、立会終了後に地権者による土地境界立会確認書への記名等に際しても、寒中で地権者を待たせることがないように手際よく円滑に対応した。・成果品に関しては、十分な社内検査体制により的確な照査が行われており、作成された図面に誤りは無く、土地所有者に対する説明に用いるにあたり、非常に満足のいく品質のものとして仕上げられていた。

13

1.土地の登記記録の調査

・登記記録等を調査し、「土地の登記記録調査表」を作成。

2.権利者の確認調査

・関係地権者の住民票、戸籍簿謄本等を調査し「権利者調査表」を作成するとともに、登記名義人が

死亡している場合は「相続関係説明図」を作成。

3.公共用地管理者との打合せ

・関係する公共用地管理者と用地境界確定の打合せを行い「打合せ簿」を作成。

4.依頼書の作成、協議書の作成

・公共用地管理者に立会等にあたっての必要書類を作成。

5.境界の確認

・現地において、一筆ごとに関係地権者立会のうえ、境界点の確認を実施。

6.土地境界立会確認書の作成

・「土地境界立会確認書」を作成し、関係地権者から署名等を得る。

7.境界測量

・現地の基準点(4級以上)から放射法により測定を実施。

【土地境界確認状況】 【境界立会確認書取得状況】

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【業務名】

【受賞者】業務期間

業務概要

優良と評価された点

大井川用水(二期)農業水利事業菊川左岸幹線水路補償説明業務(株)塩崎テクノブレイン平成29年7月12日~平成30年2月16日

 国営大井川用水土地改良事業の前歴事業となる国営大井川土地改良事業(昭和22年度から昭和43年度)により造成した土地改良施設の財産管理及び保全管理を円滑に行うため、菊川左岸幹線水路(延長約10km)の敷地に係る地上権等の設定について、補償の対象となる地権者と面接し、権利設定の必要性、補償額の算定内容及び補償方法等について説明を行い、地権者の理解を得ることを目的とするものである。

 業務実施に当たっては、当該施設が昭和37年度から43年度に造成した施設で、造成から約50年が経過し、都市化が著しく、土地の所有者の代替わりなどによって施設の存在を認識していない地権者や権利意識の高い地権者が想定される中、様々な年齢構成、職業の地権者の理解を得るための具体かつ詳細な説明方法や地権者に混乱を生じさせない手法の検討など、課題が多々あった。 こうした数々の課題を解消するため、受注者において説明資料や説明方法等を検討し対応した結果、全170名という多数の地権者と面接し、地権者からの苦情等も一切なく短期間で円滑に行われ、十分な成果を達成することができた。

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1.業務実施にあたっての受注者の取組

① 地権者の中には、高齢者や施設の存在を知らない方が多数含まれることを想定し、説明資料

については、文字の大きさや見やすさの工夫を施すとともに施設の埋設位置と自己所有地の関

が端的に分かる資料(航空写真と地図を重ね合わせた図面など)の作成に努めた。

② 受注者は、説明に先立ち、あらかじめ大井川用水の造成された当時の時代背景や事業の経過

を事前に学習するとともに、あらかじめ予想される地権者からの問いに即対応できるよう想定問

を作成した上で、地権者への説明を行った。

③ 説明資料等の作成や事前準備等には膨大な労力と時間を要したものの、このことにより地権

が施設の位置関係等を一目で理解し、世代交代等により施設の存在を知らない地権者に対して

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【業務名】

【受賞者】業務期間

業務概要

優良と評価された点

三方原用水二期農業水利事業南部幹線水路用地測量その3業務藤和航測(株) 平成29年8月30日~平成30年2月16日

 南部幹線水路工事施工に関る測量、境界の確認、権利者の調査、公共用地管理者との協議及び図面作成を実施したものであり、また事業完了までに作成する用地管理図の基礎を成すものである。

・当該地域は、水路の上流側の住宅地に田畑が混在し、中流から下流域は住宅地、商業地であり交通量の多い市道沿いであるため、最重要作業である境界確認は慎重かつ丁寧に行った。・地権者の安全確保のため現地踏査においては、事前に危険箇所を把握し注意箇所を作業員に徹底した。・地権者に通知する立会通知書については、非農家の方も多く趣旨を理解してもらうため重要箇所は太字、赤字とするとともに、個々に境界確認ラインを明示し、また委任状は記入例を添付するなどわかりやすく丁寧な資料作成に心がけた。

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業務実施にあたっての受注者の取組

1.境界確認立会い・確認延長1.13km区間で地権者も98人におよぶため確認時間を午前・午後4ブロックに分け17名体制で実施

し地権者を待たせることがないよう実施した。また、確認後の署名等手続きも場所を移動しながら実施し地権

者に対する配慮を行った。

【土地境界確認・確認書署名等の状況】

2.成果品・全ての地権者との境界確認記録を番号順に整理し、写真と共に整理を行った。

・境界確認の整理簿で立会い等の状況が一見して理解できるよう整理の実施。

【全地権者の境界確認記録の作成】 【立会整理簿の作成】

3.成果品の点検・照査・点検・照査に作業項目別チェックリストを作成し、各項目が終了するごとに点検・照査を計9回実施し、成

果品の精度向上に努めた。

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【業務名】

【受賞者】

業務期間

業務概要

優良と評価された点

 

茨城中部農地整備事業奥谷団地実施設計業務(株)ジステック

平成29年3月15日~平成30年3月22日

 奥谷団地ほ場整備工事の実施に当たり実施設計業務を行うものであり、揚水機場、調整池、水門設備の実施設計も併せて行うものである。

・奥谷団地は、マコモによる泥炭層が分布する軟弱地盤で山側(県道側)からの湧水が多いうえに、県道脇のほ場は田面を約1.2m切土するため、県道法面の安定対策が必要である。本業務では、検討を行った結果2千万円のコスト縮減を図った。・施設計画では施設規模の検討において約1千万円のコスト縮減を図った。・農家負担が生じるほ場整備事業においては、事業費を抑制しコスト縮減を図ることは重要な課題であり、本業務ではその課題を十分に達成した。

2.農道工・旧道撤去材の利用を踏まえた検討。

3.排水路工・地区内外流入量を再確認し、整地高に合わせ勾配、断面を検討。

・本団地では、南北のほ場高低差が約1.0mみられることから、施工性、経済性を考慮した高低差の解消を検討。

4.パイプライン工・給水栓からの流量の均等配分を検討。支線毎の支配面積に合わせた流量配分を検討。

5.揚水機場工・用水源は河川水、ため池水、反復水としており、既設排水樋管敷高、排水路敷高を踏まえた取水施設の検討。

6.調整池工・既設排水路高水位と計画最低田面高から暗渠排水等ほ場排水に支障が及ばないよう調整池規模を検討。

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【試坑調査】 【計画平面図】

吐出水槽調整池

河川水取入工

P

取水工排水路

反復水の流入

吸水槽

反復水の流入

B2200×H2200

涸沼川の取水

高位部排水路ボックスカルバートB2200×H2200

ため池及び

排水(取水)樋管ボックスカルバート

φ250(Q=0.107m3/s)

堤脚水路(B1200×H900)

排水機場

三方水密スライドゲート

四方水密スライドゲート

両吸込渦巻ポンプ

バタ弁及び逆止弁

【用水取水系統図】

T.P+0.94

T.P+3.90

高位部排水路

T.P+0.53

T.P-1.17

T.P+0.13

河川低水位T.P+0.70m

排水樋管

T.P+6.68

T.P+3.90

地区内排水路流入部

既設吐出水槽

2200

2200

7850

3000

1800

取水口T.P+0.10

【河川取水敷高関連図】

設計概要

1.整地工・整地計画条件として、ほ区以上の単位で均平整地を計画。

・県道隣接部では切土が及ぼす影響への留意。

・試坑調査2ヶ所、試穿調査26ヶ所、コーンペネトロメータ試験28ヶ所、現場透水試験2ヶ所、室内土質試験6試料の

実施により、ほ場の土壌状況を確認。

・現地測量を行い各耕区の現況地盤高を測定し、切土量、盛土量の整地計算を行い農区均平が図られる計画とし

た。

・農区毎に切盛量、運土量の大小、作業効率、経済性等の検討により工法を選定。