30年度経済産業省デジタルプラットフォーム構築事...
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平成30年度経済産業省デジタルプラットフォーム構築事業(経済産業省のデジタルトランスフォーメーションに関する効果的な研修手法の調査研究) 報告書
2019年2月28日
経済産業省
2
目次
Ⅰ 調査概要
• 調査の背景・目的
• 調査スケジュール
Ⅱ 調査結果
• 職員向けe-learning研修
• 職員(希望者)向け研修の企画・実施
• 総合職若手職員向け研修のサポート
• Govetechカンファレンスの企画・開催
Ⅲ まとめ
• 今後の方向性(案)
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Ⅰ 調査概要
• 調査の背景・目的
• 調査スケジュール
Ⅱ 調査結果
• 職員向けe-learning研修
• 職員(希望者)向け研修の企画・実施
• 総合職若手職員向け研修のサポート
• Govetechカンファレンスの企画・開催
Ⅲ まとめ
• 今後の方向性(案)
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本調査では、多くの三つの目的に沿って、調査を実施した。
調査の背景・目的
調査の背景 調査の目的
• 国と民間事業者の間での行政手続は年間数億件に上る中、現状、大量の書類や複雑な手続きや長い待ち時間が国民・事業者にとって大きな負担となっている
• このような状況を踏まえ、経済産業省では、法人向け行政手続のデジタル化を進めることで、官民双方の行うコストを下げ、データを活用した質の高い政策立案・サービスを可能とする「行政からの生産性革命」の実現を目指した新たな電子政府構築、デジタルトランスフォーメーションに向けて取り組んでいる
• こうした取組みの一環として、経済産業省では、行政サービスやバックオフィス業務のデジタル化・データ活用を推進するため、本年度より「経済産業省デジタルトランスフォーメーション(DX)オフィス」を始動させることを予定している
• 経産省の政策・業務のデジタル化・データ活用を実現していくために職員が身に着けるべきITスキルやリテラシーについて整理する
• スキルやリテラシーの定着に向け必要な省内研修手法の開発、研修コンテンツの作成を行い、実証的な研修プログラムの企画・運営を行う
• 経済産業省DXオフィスを中心としながら経済産業省の取組みを省内に向けて広く理解と浸透を図る
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調査スケジュール
(1)職員向け研修手法・体系の調査研究
(2)一般の職員向け研修の企画・実施
① 職員向けe-learning研修
② 職員(希望者)向け研修の企画・実施
③ 総合職若手職員向け研修の
サポート
(3)Govetechカンファレンス(仮称)の企画・開催
(4)効果的な研修手法と実証結果、及び官民交流事業に関する
報告書の作成
実施事項
マイルストーン
7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月2018年 2019年
納品 2/28 ▼契約 ▼ ▼ キックオフ
報告書作成/精緻化
研修方針策定
シラバス策定/コンテンツ検討
教材作成
開催周知/参加者募集
改善方針策定
プレイベント企画・募集 参加企業抽
出・募集出展等調整
省内・関係省庁周知
プログラム案策定
軽食等の発注
アンケート実施(研修開催に併せて実施)
コンテンツ企画策定
ドラフト版コンテンツ作成
レビュー・ディスカッション
最終版コンテンツ作成
レビュー・ディスカッション
研修実施
教材作成
研修方針策定
カンファレンス開催プレイベント開催
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Ⅰ 調査概要
• 調査の背景・目的
• 調査スケジュール
Ⅱ 調査結果
• 職員向けe-learning研修
• 職員(希望者)向け研修の企画・実施
• 総合職若手職員向け研修のサポート
• Govetechカンファレンスの企画・開催
Ⅲ まとめ
• 今後の方向性(案)
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ITデータを活用したデジタルトランスフォーメーションの基礎となる考え方を説明するeラーニングコンテンツを、動画にて作成。
職員向けe-ラーニング研修 ー実施事項 概要
概要 作成コンテンツ
目的
方法
対象
• ITデータを活用した仕事のやり方の変革、及び行政サービスの変革について、効果的、効率的な学習が可能な手段を提供
• 省内の一般職員全員(省内eラーニングシステムでの公開)
• 一般人(Youtubeでの公開)
• 5~10分程度で視聴可能なコンテンツを12回分、作成
• 最終的には動画にて公開、作成は以下の手順で実施
• 教材スライド(パワーポイント)を作成し、学習すべき内容を明確化
• 教材スライドに沿った、説明文(動画における解説)を作成、シナリオとして定義
• シナリオの解説を音読、録音しつつ、音読に併せて、教材スライドの切り替え(スライド進行、アニメーション等)タイミングを記録
• 録音した解説音声と、進行が記録されたパワーポイントファイル、バックグラウンド音楽を結合して、動画ファイルを作成
• 各回とも、以下のセットを作成、今後、教材の更改の際には、以下を更新、修正する必要がある
教材スライド
シナリオ
音声ファイル
• 教材コンテンツの説明用スライド
• 教材コンテンツの解説文付ファイル
• 各スライドの時間配分や、クリックのタイミング等も記載(MS-ワードファイル)
• シナリオの解説文を録音したファイル(MP4ファイル)
パワーポイントファイル
MS-ワードファイル
MP4ファイル
資料等 概要ファイル形式
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全12回の講義では、前半、ユーザー中心サービスや、行政におけるデータ利活用の重要性など、考え方を中心に講義。
職員向けe-ラーニング研修 ー実施事項 コンテンツ一覧(1/2)
回 タイトル 概要
1 ユーザー中心のサービス • 近年の主流である「ユーザー中心」の重要性や、メリットを、従来の開発手法等と比較しつつ説明
2 デザイン思考によるサービス構築
• ユーザー中心に設計を行なうための考え方として、近年注目を集めているデザイン思考について、事例を元にその重要性や、活用方法を説明
3 行政におけるデータ利活用の大切さ①
• 行政におけるデータ利活用の重要性を説明した上で、最も基本的なデータ分析手法である、「可視化」について具体的に説明
• 地理的なデータ可視化を可能にする経産省提供のRESASについて、自治体の活用事例に基づき、説明
4 行政におけるデータ利活用の大切さ②
• より高度なデータ分析手法として多変量解析(重回帰、クラスター分析 等)について解説した後、海外政府・自治体における政策へのデータ分析活用事例を説明
5 行政のデジタルトランスフォーメーション
• 行政のデジタルトランスフォーメーションとは「デジタル化によるユーザ中心の行政サービス構築」という説明をした後、英国、シンガポール等における行政のデジタルトランスフォーメーション事例を説明
6 デジタルサービス実現の基礎①システム構築の基本的な流れ
• 従来の開発手法(ウォーターフォール)と、近年注目されている開発手法アジャイルの違いを比較対照して説明した後、アジャイル開発の進め方の概要を説明
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後半は、クラウドや、データ標準化、AI等、より技術的な内容を解説した。
職員向けe-ラーニング研修 ー実施事項 コンテンツ一覧(2/2)
回 タイトル 概要
7 デジタルサービス実現の基礎②クラウドって何?
• 近年のクラウド・ファーストの流れを受けて、活用の拡大が見込まれるクラウドのメリット、デメリットや、実際に導入した事例を説明
8 デジタルサービス実現の基礎③データ活用とAPI連携
• 多様なデータの活用に欠かせない技術として、浸透しているAPIについて、APIの種類や、活用動向、活用のメリット、留意点等を説明
9 デジタルサービス実現の基礎④データ標準化
• データ標準化の重要性や、標準化によって可能となることを説明した上で、現在、標準化の一環として推進されている共通語彙基盤の概要などについて説明
10 デジタルサービス実現 応用編①AI
• AIの一種である機械学習や、ディープラーニングについて、基本的な概念や、活用事例を説明した上で、行政事務への活用の可能性についても説明
11 デジタルサービス実現 応用編②ブロックチェーンの活用
• ブロックチェーンの仕組みの概要や、主なブロックチェーンプラットフォームについて説明した上で、主として行政サービスにおける実際の活用事例を説明
12 デジタルサービス実現 応用編③アジャイル開発
• アジャイル開発について、より実際的な進め方を説明した上で、海外政府のアジャイル開発採用事例を紹介
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今後、今回の内容を継続的に公開してゆく必要があるが、そのための「仕組み」の構築が重要と考える。
職員向けe-learning研修 ー 今後の方向性(案)
コンテンツの継続的改善
コンテンツ作成工程の改善
テーマ 方向性 内容
技術的内容の継続的改善実施
事例の継続的改善、及び蓄積、検索可能な仕組みの提供
公開におけるフィードバックを受けての改善、及びコミュニティ化(仕組み化)
動画作成予算の確保
• 内容の変化が著しい技術的内容(特に第7回~第11回)ンについては、毎年、コンテンツを更新し、最新の情報を提供することが望ましい
• 他の回は、「考え方」の提示が主であるため、更新の頻度は、低くてもよいと想定
• 事例については、今後、より多様な技術や、活用の事例が出てくるものと思われるため、必要に応じて新しいものに入れ替えてゆくことが望ましい
• 但し、過去に紹介した事例も役に立つものであるため、別途、蓄積、検索の可能な仕組みを提供することが望ましい
• 具体的には行政デジタルトランスフォーメーション事例データベースの提供 等
• 今後、Youtube等のチャネルでコンテンツを一般公開した上で、視聴者からフィードバックを収集した上で、コンテンツの更新、拡大を継続的に実施
• 更に、公開したチャネルを利用して、デジタルトランスフォーメーションに関するノウハウの共有や、事例紹介をネット上で行なう、
• 動画作成については、研修コンテンツの作成等とは別途のノウハウや、使用機材、工数が必要となるため、別途予算を確保することが望ましい
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より深い学習に向けた仕組み化のためには、より効果的な研修コンテンツ配信の仕組み等の検討が望ましいと考える。
職員向けe-learning研修 ー 今後の方向性(案)
コンテンツ作成工程の改善
テーマ 方向性 内容
自治体等への配信チャネルの高度化
深堀学習のためのコンテンツ準備、紹介
• 自治体等へのコンテンツ配信チャネルとして、ウェビナー(Webinar)等を活用することで、コンテンツ提供者と参加者間の双方向対話が可能となり、より効果的な研修コンテンツを提供することが可能となる
• 聴衆からのフィードバックも、より細かく、より深いものになるため、本事業自体のPDCAサイクルの高度化にも寄与する
• 今回の基礎講座から更に学習を進める場合の、深堀学習用の研修、学習コンテンツの提供
• 経産省では、後述の「職員(希望者)向け研修(データ活用研修)」が準備されているが、自治体の職員等が利用可能なコンテンツ、研修の提供が望ましい
• 上記のウェビナー(Webinar)のような仕組みがあれば、より深堀するためのコンテンツ提供も実効性が高まる
最終的には、eラーニングの配信を入り口のコンテンツとして、ネット上に全国の府省・自治体職員、会社員が行政のデジタルトランスフォーメーションに関する学びの場(Webセミナー受講、ノウハウ共有コミュニティ、事例データベース(登録、参照双方が可能)を構築してはいかがか
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Ⅰ 調査概要
• 調査の背景・目的
• 調査スケジュール
Ⅱ 調査結果
• 職員向けe-learning研修
• 職員(希望者)向け研修の企画・実施
• 総合職若手職員向け研修のサポート
• Govetechカンファレンスの企画・開催
Ⅲ まとめ
• 今後の方向性(案)
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実際に日常業務の中で、データ活用について考える際に必要となる基礎知識を、講義と演習を通じて習得。
職員(希望者)向け研修の企画・実施 ー 実施事項
概要
目的
方法
対象
• 実際に日常業務の中で、データ活用について考える際に必要となる基礎知識を習得
• 業務の中でデータ利活用を進めている職員、または、今後進める意欲のある職員
• 希望者を広く募り、受講者を募集
• 2日間に分けて研修を実施(両日とも、講義と演習)
• 1日目は、行政におけるデータ活用の重要性の意識付けと、政策立案におけるデータ活用検討に必要なフレームワークの演習
• 2日目は、デザインシンキングを活用した、ユーザー視点でのサービスの検討を演習形式で実施
• 1日目、終了後、各自の部署が保有するデータの整理(フォーマットに従って記載頂く)、2日目の演習の際に共有
実施概要
• 以下の要領で、2日間にわたり、研修を実施
開催日時
参加人数
開催場所
2019/2/715:00~18:00
1日目 2日目
2019/2/1515:00~18:00
経済産業省 本館2階西3共用会議室
経済産業省別館11階1111各省庁共用会議室
準備
11名 5名
配布資料
大判用紙(演習用)
配布資料
大判用紙(演習用)
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2日に分けて、「データを活用した政策立案の進め方」、「実践 データを活用したサービスデザイン」の研修を実施
職員(希望者)向け研修の企画・実施 ー 実施事項
1日目(本日 15:00~18:00)データを活用した政策立案の進め方
2日目(2/16 15:00~18:00)実践 データを活用したサービスデザイン
• データ活用の基礎(1時間)
データを活用して実現可能なことや、得られる効果を具体的な事例に基づき学習
• ダイアローグ(60分)
デザインシンキングは実際の政策立案業務ににどのように活用できるのかについてダイアローグ(対話)を行う。
• データを活用した政策立案の進め方 座学(40分)
データを活用して政策立案を勧める際の基本的な考え方や、フレームワークについて学習
• データを活用した政策立案の進め方 演習(80分)
グループに分かれて、日ごろ課題に感じていらっしゃることを挙げて頂き、ディスカッション
誰のどのような課題を対象にしたサービスを検討するか、決定
座 グ座学 グループワーク
• クラッシュワークショップ(120分)
サービスデザインの流れの説明、デザインシンキングの共感から試作までを実際に体験する。
サービスデザインの手法で、1日目に検討した「誰のどのような課題」に対する解決としての、新たなサービスを検討研
修の流れ
座
グ
座
座
グ
グ
研修内容(全体)
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1日目は、「データ活用の基礎」にて、データ活用の重要性や、データ分析の基礎を学んだ後、「データを活用した政策立案の進め方」にて、具体的な政策立案への応用を学習。
職員(希望者)向け研修の企画・実施 ー 実施事項(1日目)
データ活用の基礎 講座内容
座学 • データ活用とは(目的、流れ)
• 活用可能なデータの広がり
• 活用可能なデータ分析の広がり
• 基本的な分析手法とその活用
• 分析の体系
• 可視化(散布図、GISなど)
• クラスタリング
• 線形回帰
• 多変量解析
• 更に高度な手法(共分散構造解析 等)
• AIへと進化するデータ分析
• AIの体系
• ディープラーニング
• AIの活用にあたって(API等の紹介)
• データ活用の事例
データを活用した政策立案の進め方 講座内容
座学 • データ活用の前に…ロジカルシンキングのおさらい
• 政策立案の流れ(現状把握、課題設定、対応策立案・KPI設計)
• 検討の進め方 ー現状把握
• 検討の進め方 ー課題設定
• 検討の進め方 ー対応策立案・KPI設計
演習 • 5名~6名のグループに分かれて討議
• 各グループに提示するテーマは要検討
• グループワークの最終成果のイメージは次項
• 進め方は、以下を想定
• 説明(5分)
• 現状把握(15分)
• 課題設定(15分)
• 対応策立案・KPI設計(15分)
• まとめ(10分)
• 共有、相互評価(20分)
(40分)
(80分)
研修1日目の流れ
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(参考) データを活用した政策立案の進め方 演習ワークシート
現状把握課題設定
(誰のどのような課題か)解決策立案・KPI設計
仮説
現状(現在、課題と考えているこ
とに関する現状)
20分 20分 20分 20分
ディスカッション
結果共有
結果共有
データの活用(裏づ
け、検証等)
裏づけ
課題仮説
仮説検証(因果関係等)
(今回は対象外)
KPI
次回、デザイン思考を活用し
て検討
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1日目終了後、参加者は自身が把握している「活用可能なデータ」を、一覧し、2日目に持ち寄った。
職員(希望者)向け研修の企画・実施 ー 実施事項
保有組織 保有データ データ概要 粒度 保有期間 件数(可能であれば)
特関室(貿易管理課)
Global Trade Atlas(GTA)
世界の貿易通関データ、輸入金額・輸入数量
HSコード毎 10年以上
公開情報 生産動態統計 産品毎の日本国内の生産量・生産金額・販売量・販売金額等
調査票番号・品目番号毎
「活用可能なデータ」収集シート/記入回答
保有組織
保有データ
データ概要
粒度
保有期間
件数
:データを保有している組織(部課所等)
:保有しているデータの名称
:保有しているデータの概要、データから把握可能な内容
:データ収集の単位
:データの保有・蓄積期間、何年前まで遡って参照可能か
:データの件数(但し、件数の調査は研修にしては負荷が大きいため「可能であれば記入」という形にしている
【シート項目】
今回は、2件のデータが活用可能な情報として共有された
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2日目は、デザインシンキングの手法を活用した検討の流れを、一通り体験した上で、デザインシンキングの活用について対話して、考えを深めた。
職員(希望者)向け研修の企画・実施 ー 実施事項(2日目)
事象の洗い出し(5分)
詳細な掘り下げ(10分)
本当に求めていることを
定義(10分)
アイデア出し(5分)
プロトタイプを作ろう/サービス(15
分)
プロトタイプを作ろう/システム(15
分)
ダイアローグ(60分)
ユーザー視点でのニーズの整理 サービス設計 振り返り
• 対象となるユーザーの事象を洗い出し
• その人は、どんな人で、何処にいて、何をしているか 等
• なぜ、その事象が生じるのかを、掘り下げて検討
• その事象はなぜ生じるのか、その背景は何か 等
• 対象者が、実は心の奥底で「出来たらいいな」と思っていることを定義
• 「本当に求めていること」をかなえるアイデアを案出、絵で表現する
• 数をたくさん出すことに注力
• サービスイメージ、利用場面やユーザーへの価値等を、考えてまとめ
• システムイメージ、利用される技術やデータ等を考えて、まとめ
• デザイン思考の日々の業務への活用可能性について「対話」を実施
• 「対話」は、議論等とは異なり、個人の意見の多様性を受け入れ、認識することが目的であることに留意
• 対話のテーマは、以下の三つ
• デザインシンキングはどのようなものと感じたか
• デザインシンキングの活用可能性、及び目的、場面
• デザインシンキング活用上の課題、及び解決にむけてなすべきこと
研修(2日目)の流れ
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受講者アンケートでは、いずれの評価項目についても「満足」という評価であった。
職員(希望者)向け研修の企画・実施 ー 実施結果
設問 N 非常に満足でない 非常に満足
1 2 3 4 5
Q1 全体満足度 4 0 0 0 4 0
Q2 講義満足度 4 0 0 0 4 0
Q3 演習満足度 4 0 0 0 4 0
Q4 テキスト満足度 4 0 0 0 4 0
評価
受講者アンケート結果
自由回答
• 説明が丁寧でよかった、事例が興味深かった
• 3時間は長いので、2時間×2~3回程度だと参加しやすい
現場の担当者が参加することを考えると、まとめて3時間を確保することは困難という指摘有
出席者は5名(アンケート回答者は4名)出席者の確保が大きな課題
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来年度以降は、出席者数を拡大しつつ、内容の高度化、データ活用の「知識プラットフォーム化」を目指すことが考えられる。
職員(希望者)向け研修の企画・実施 ー 今後の方向性
出席者の確保
テーマ 方向性 内容
参加しやすい時間割での設計
研修事前周知の強化
• 1回当たりを2時間以下に抑えて、回数を増やすといった、現場の担当者が参加しやすい時間割での研修を設計
• 研修の事前周知を強化して、より、多くの参加者に開催を認知してもらう
• eラーニング提供などのDXプラットフォーム化が進展すれば、そこで周知
内容の高度化
eラーニング研修からの接続による座学研修の高度化
• eラーニング研修の受講を前提とすることで、希望者向けの本研修は、より高度な内容の研修とすることが可能
• 実際のデータ分析の試行を演習に組み込むことも可能
「活用可能なデータ」の種類を共有する「データカタログ」メタデータベースの整備
• 本研修に参加した受講者から、各部署で利用可能な「データ」の情報(メタデータ)を収集し、整備することで、省内でのデータ活用を検討する際に欠かせないデータカタログを構築(活用可能なデータの種類を、エクセルなどで共有することから開始)
データ活用の「知識プラットフォーム」としての位置付け
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Ⅰ 調査概要
• 調査の背景・目的
• 調査スケジュール
Ⅱ 調査結果
• 職員向けe-learning研修
• 職員(希望者)向け研修の企画・実施
• 総合職若手職員向け研修のサポート
• Govetechカンファレンスの企画・開催
Ⅲ まとめ
• 今後の方向性(案)
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総合職若手職員を対象に、データ分析から仮説の構築、政策の立案、政策実現サービスのデザインプロセスの取得を目的とした実践形式の研修プログラムを実施。
総合職若手職員向け研修のサポート ー 実施事項
概要
目的
方法
対象
• 経産省の政策・業務のデジタル化・データ活用を実現していくために職員が身に着けるべきITスキルリテラシーを定着させる
• 総合職若手職員
• データ分析から仮説の構築、政策の立案、政策実現サービスのデザインプロセスの取得を目的としたグループワークを含む実践形式の研修プログラムを実施
• 2日間に分けて研修を実施(両日とも、講義と演習)
• 1日目は、データに基づく政策立案の進め方に関する講義、予め設定した中小企業行政に関わる4つのテーマに沿って、課題設定から施策立案までプロセスを実践形式で行うグループワークを含む演習を実施。
• 2日目は、デザインシンキングを活用した、ユーザー視点でのサービスの検討を演習形式で実施
• 1日目の後に中小企業行政に関して政策担当者にヒアリングを実施。
実施概要
• 以下の要領で、2日間にわたり、研修を実施
開催日時
参加人数
開催場所
2018/8/1713:00~15:00
1日目 2日目
2018/8/299:00~16:30
経済産業研修所INFORIUM(インフォリウム) 豊洲イノベーションセンター
内容
50名 50名
データ分析手法の理解
講義
演習
サービスとしての政策のあり方の検討
デモ展示見学
デザインシンキングを活用した演習
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1日目は、データに基づく政策立案の進め方に関する講義と、課題設定から施策立案までプロセスを実践形式で行うグループワークを含む演習を実施。
総合職若手職員向け研修のサポート ー 実施事項(データに基づく政策立案)
4つのケースごとに、各Grで政策立案の起点となるフレームワークを討議
20min
1.KPIの設定とデータに基づく政策立案の進め方の全体像 2.演習 3.発表・Q&A
1-2. データに基づく政策立案の進め方
現状
GAP
問題1
問題2
問題3
あるべき姿
1-1.ロジカルシンキングの重要性と概要
課題分析手法の重要性や本質を理解する
情報の取捨選択
構造化/MECE
ロジシンとは?
仮説思考
ロジシン実践のステップ
ゼロベース思考
(イメージ)MECEとは?
現状把握 課題設定分析・対応策立案
KPI設計・具体化
データ分析など通じて現状の中小企業政策の実態を把握
あるべき姿と現状のGAPから課題を抽出
課題に対する施策を検討する考え方や施策の優先順位付けの考え方を学習
費用便益分析などを通じて、KPIを設計
1 2 3 4
20min
2-1. 論点とフレームワーク立案
2-3. 施策の優先順位付け・KPI立案
施策の優先順位付けを実施し、実行後のKPIを立案
グループ代表者2分でプレゼンを実施、2分でQ&Aを実施
3. 発表・Q&A
40min 40min
個人ワーク5分/グループワーク5分
グループワーク10分 発表準備5分
2-2. 課題の特定と仮説立案
論点を確かめるための調査内容を洗い出し、問題と原因を特定(仮説ベースで実施)
原因に対して、施策案を立案
グループワーク15分
政策の型の一連の流れを理解する
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総合職若手職員向け研修のサポート ー 実施事項(サービスとしての政策のあり方の検討)
流れ
中小企業政策課題への「共感」
(20分/20分)
多様な意見を知り、対話を通じて受容する
(40分/60分)
やるべきことを考え、政策/サービスを具体化する
(60分/120分)
政策/サービスに対する共感を得る
(20分/140分)
習得技法
• エンパサイズ
• ワールドカフェ
• オープンスペーステクノロジー(OST)
• プロトタイピング
• プレゼンテーション
実施概要
• ロジカルシンキング研修の際の課題分析結果の振り返り(講師よりまとめて提示)
• 4テーマのテーマ毎に、中小企業庁担当官と質疑応答(対話)を実施、課題に対する「共感」を高め、課題を「自分ごと」として捉える
• 4テーマでワールドカフェ
• 4テーマの中で、どれでもよいので、各自やりたいことを書く(5分)
• 手を挙げて、仲間を募る、検討チームを組成…4チームで再編(15分)
• 各自、具体的な中身を深堀、サービスフロー、必要な情報、データ、更に必要に応じて画面や、帳票のペーパープロト(40分)
• 検討したアイデアをチームごとにプレゼンテーション
• わかりやすく、リアルに伝わるような工夫を、前ステップから考えて、その準備もすること(プロトタイプの利用 等)
(コマ時間/累計時間)
2日目は、デザインシンキングを活用した、ユーザー視点でのサービスの検討を演習形式で実施
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2日目の研修は、先端技術のデモ展示見学と、創造的で自由な思考を促す環境作りを目的として、INFORIUM(インフォリウム) 豊洲イノベーションセンターを会場として利用
(参考) 2日目の研修会場
9:00
9:40
12:40
13:00
13:30
16:30
A~Dチーム E~Fチーム
デモ展示見学(30分)
研修(180分)
時間割
デモ展示見学(30分)
研修(180分)
(退出)(来場)
INFORIUM(インフォリウム) 豊洲イノベーションセンター
東京都江東区豊洲3-3-3 豊洲センタービル10F(東京メトロ有楽町線 豊洲駅1bまたは3出口すぐ
研修会場
Lab A:12:30-17:30 (定員24名)
Lab B:9:00-13:30(定員30名)
午前と午後で、研修受講者入れ替わり
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研修内容については研修参加者から一定の評価が得られたとともに、ボリュームやカリキュラムについて今後の改善に向けた課題が確認できた。
総合職若手職員向け研修のサポート ー 実施結果
1日目データ分析手法の理解
研修内容については一定の評価を得られた
「データ分析手法の理解」では、テキストの満足度は高く、講義については「もう少し詳しく」「具体例を入れて」等のコメントがあったが内容量の見直しによって改善が図られると考えられる。
「サービスとしての政策のあり方の検討」は、全体として9割の回答者から満足との評価を得た
研修のボリューム及び時間配分について改善が求められる
「データ分析手法の理解」では、講義、演習ともに、内容量に対して時間が短かったとのコメントを多かった。
「サービスとしての政策のあり方の検討」でも演習の時間が足りなかったとのコメントがあった。
「政策開発演習」の一連のカリキュラムについて、順序の見直しにより、より研修効果を高められる可能性がある
「データ分析手法の理解」において、午前の内容と入れ替えたほうがよいとの意見があった
「サービスとしての政策のあり方の検討」においても、当アンケートでは言及されなかったが、当日のダイアローグのなかで「研修の初日にやってほしい」「議論の序盤にデザインシンキングをすべき」等の記述がみられた
受講者アンケートの結果概要
2日目サービスとしての政策のあり方の検討
満足度 要望・感想
全体として4割以上が満足との評価。項目別では、「テキスト」が7割近くの回答者から満足との評価を得た一方で、「演習」は満足との評価が4割に満たない結果であった。
講義、演習ともに、内容量に対して時間が短かったとのコメントを多かった。また、研修カリキュラム全体の中での講義の順序に関する要望があった。
全体として9割が満足との評価。項目別では、「講義」及び「演習」が9割以上の回答者から満足との評価を得た一方で、「テキスト」に満足との評価は7割に留まった。
演習内容について「今後使用していきたい」等のポジティブなコメントが複数みられた一方で、時間が足りなかったとのコメントもあった。
アンケート結果の総括
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全体として4割以上が満足との評価。項目別では、「テキスト」が7割近くの回答者から満足との評価を得た一方で、「演習」は満足との評価が4割に満たない結果であった。
(参考)「データ分析手法の理解」の受講者アンケート結果 (満足度)
Q2:全体的な満足度(n=16) Q4: 「演習」(グループワークの内容や、進め方など)(n=16)
Q3: 「講義」(学習内容の説明)(n=16) Q5: 「テキスト」(研修で使用した資料)(n=16)
非常に満足, 1 名, 6.3%
満足, 6 名, 37.5%
どちらともいえない, 6 名, 37.5%
満足でない,2 名, 12.5%
非常に満足でない, 1 名, 6.3%
非常に満足, 2 名, 12.5%
満足, 6 名, 37.5%
どちらともいえない, 5 名, 31.3%
満足でない, 3 名, 18.8%
非常に満足でない, 0 名, 0.0%
非常に満足, 2 名, 12.5%
満足, 4 名, 25.0%
どちらともいえない, 7 名, 43.8%
満足でない, 2 名, 12.5%
非常に満足でない, 1 名, 6.3%
非常に満足,3 名, 18.8%
満足, 8 名, 50.0%
どちらともいえない, 5 名, 31.3%
満足でない, 0 名, 0.0%
非常に満足でない, 0 名, 0.0%
非常に満足+満足43.8%
非常に満足+満足50.0%
非常に満足+満足37.5%
非常に満足+満足68.8%
28
講義、演習ともに、内容量に対して時間が短かったとのコメントを多かった。また、研修カリキュラム全体の中での講義の順序に関する要望があった。
(参考)「データ分析手法の理解」の受講者アンケート結果 (要望・感想)
Q6:要望や感想など(n=8)
講義・演習の内容に関するコメント ボリューム・時間配分等に関するコメント その他
(講義)
• 前半の講義の内容は大変勉強になりました。
• 時間が短かったため厳しい部分はあるかと思いますが、フレームワークの説明をもう少し詳しくいただければなおよかったです。
• 講義の際に、具体例を入れていただけたらありがたかったです。
• 講義の部分は少し単調過ぎた。
(演習)
• グループワークによって理解が深まったのでとてもよかったです。
• 発表時に自身の席から聞くのではなく、近くに寄って聞く形式は、話し手にとっても聞き手にとっても良い方法と感じた。
• せっかく思考の枠組みを講義及び教材で紹介いただいたので、演習も演習用のお題であくまで思考プロセスの練習のようなものにしていただいてもよかったと思う。
(講義)
• 講義内容がギチギチすぎるので、もう少しゆったり要点をまとめてほしい。
• 内容の濃さに対して、講義時間が短く消化不良気味だった。事前に資料共有し、読んだ上で臨むスピード感であった。今回については資料共有は直前であったため、状況に対するボリュームが多かった印象。
(演習)
• 後半の演習時間が短すぎて、前半の講義の内容をほぼ活かせませんでした。前半の講義をもう少し短くする等して、プログラムの時間配分を工夫していただけると良いなと思いました。
• 演習部分が時間が短く、講義の内容を反映することは難しかった。
• 午前中の施策テーマを与えられて班のメンバーで考える時間と、午後の講義の順番は逆にしていただきたいと思った。すでに午前中の時間である程度施策を考えてしまっていたので、講義の内容を活かしてグループワークをすることが難しかったように感じた。
29
全体として9割が満足との評価。項目別では、「講義」及び「演習」が9割以上の回答者から満足との評価を得た一方で、「テキスト」に満足との評価は7割に留まった。
(参考)「サービスとしての政策のあり方の検討」の受講者アンケート結果(満足度)
Q2:全体的な満足度(n=20) Q4: 「演習」(グループワークの内容や、進め方など)(n=20)
Q3: 「講義」(学習内容の説明)(n=20) Q5: 「テキスト」(研修で使用した資料)(n=20)
非常に満足, 13 名, 65.0%
満足, 5 名, 25.0%
どちらともいえない, 1 名, 5.0%
満足でない, 1 名, 5.0%
非常に満足でない, 0 名, 0.0%
非常に満足, 11 名, 55.0%
満足, 8 名, 40.0%
どちらともいえない, 1 名, 5.0%
満足でない, 0 名, 0.0%
非常に満足でない, 0 名, 0.0%
非常に満足, 12 名, 60.0%
満足, 6 名, 30.0%
どちらともいえない, 1 名, 5.0%
満足でない, 1 名, 5.0%非常に満足でない, 0 名, 0.0%
非常に満足, 7 名, 35.0%
満足, 7 名, 35.0%
どちらともいえない, 5 名, 25.0%
満足でない, 1 名, 5.0%非常に満足でない, 0 名, 0.0%
非常に満足+満足90.0%
非常に満足+満足95.0%
非常に満足+満足90.0%
非常に満足+満足70.0%
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演習内容について「今後使用していきたい」等のポジティブなコメントが複数みられた一方で、時間が足りなかったとのコメントもあった。
(参考)「サービスとしての政策のあり方の検討」の受講者アンケート結果(満足度)
Q6:要望や感想など(n=8)
講義・演習の内容に関するコメント ボリューム・時間配分等に関するコメント その他
(講義)
• 資料もう少しほしいです(自分で読みたいので)。
(演習)
• 本日のグループワークは、普段考えない視点で物事を掘り下げる事ができ、非常に勉強になった。今後の思考過程で使用して行きたいと思う。
• 事業者との接点が今まであまりなかったため、デザインシンキングで重要なユーザーの具体化ができず、ふわふわとした議論になってしまった。可能であれば、与えられた何パターンかのペルソナから選ぶような形が望ましいと感じた。
• 普段できない経験ができた。
• 今までにない視点で政策を考えることができ、面白かった。
(演習)
• プロトタイプを分かりやすく書く時間が無く、十分コメントをもらえなかったので、一チーム一枚で良かったと思う。
• 弊省の職場環境の改善にぜひ協力いただきたいです。
• 局内の係長同士でやりたいと思いました。
31
来年度以降は、カリキュラムの量・時間配分等の改善を行うとともに、今年度実施しなかった現場ニーズのヒアリング機会、Webプロトタイピング講座を新たに実施することが考えられる。
総合職若手職員向け研修のサポート ー 今後の方向性
カリキュラムの改善
テーマ 方向性 内容
研修のボリューム及び時間配分の改善
「政策開発演習」のカリキュラムの順序の見直し
• 「データ分析手法の理解」について、講義時間、演習時間を長くする(講義60分、演習60分、発表30分など)
• あるいは、座学研修自体を資料配布のみに変更してもよい。(デザインシンキングの研修に注力する)
• 総合職2年目研修全体のカリキュラムのうち、早い時期にデザインシンキング研修を組み込む
• その後、研修期間中に班別に検討を深めるにあたって、有用
現場のニーズの把握
「政策開発演習」の際に、政策対象である業界や市場のニーズをヒアリングする機会を提供
• 政策担当者へのヒアリングではなく、現場の生の声を直接ヒアリングすることで、具体的な問題に向き合い、ゼロベースで政策を考える機会を提供する(中小企業の事業者へのヒアリングなど)
Webサービスプロトタイプを作成する講座の追加
• DX推進の目的を兼ねて、ペーパープロトタイプではなく、簡易的なプロトタイピングツールを利用して、ワイヤーフレームや実際にページが動くレベルのWebプロトタイプを作成する講座をカリキュラムを追加
• 本研修とは別にハッカソン形式で政策課題を解決するプロトタイプを作るイベントを開催することも一案
プロトタイピング講座の追加
デザインシンキングによる政策開発演習については、総合職2年目のみならず、係長クラスの職員にも実施することで、政策課題を題材としてより具体的で実践的な研修を行うことができるのではないか。
32
Ⅰ 調査概要
• 調査の背景・目的
• 調査スケジュール
Ⅱ 調査結果
• 職員向けe-learning研修
• 職員(希望者)向け研修の企画・実施
• 総合職若手職員向け研修のサポート
• Govetechカンファレンスの企画・開催
Ⅲ まとめ
• 今後の方向性(案)
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Govtechに関する官民交流・コミュニティ形成、行政職員のGovtechに関する知識・理解の浸透・情報発信を目的に、Govtechカンファレンスジャパン2019を企画開催した。
Govetechカンファレンスの企画・開催 ー 実施事項
目的
方法
その他
• 9月20日にプレイベントを開催コミュニティ醸成、有力Govtech企業の発掘を実施
• 行政職員と、行政デジタル化に関心を有するベンチャー等の交流(官民交流)、Govtech企業間のコミュニティ形成、行政職員のGovtechに関する知識・理解の浸透、情報発信
• 以下の内容を含むカンファレンスの企画・開催
• Govtechベンチャーによるサービス紹介(ブース設置・ピッチ)
• 行政側の取組状況の紹介プレゼン
• 軽食等の提供を伴う懇親会(レセプション)
• 150名程度が参加する半日のプログラム
イベント
名
Govtechカンファレンスジャパン 2019
(英語名称) Govtech Conference Japan
2019
主催 経済産業省
(企画運営:NTTデータ経営研究所)
日時 2019年1月16日(水) 13時~20時 (12
時開場)
場所 Nagatacho GRiD
東京都千代田区平河町2-5-3
https://grid.tokyo.jp/#access
メイン会場 : 6F Attic
交流スペース: B1 Space0
概要 カンファレンス開催概要
34
経産省のDX開発取組の紹介と、テーマ別のパネルディスカッションを行うとともに、ブース出展企業・団体によるLightning Talkを実施した。
(参考) プログラム詳細
13:00 – 13:15 オープニング経済産業省 商務情報政策局情報プロジェクト室室長補佐 吉田 泰己氏
13:20 – 13:50 経産省のDX開発取組の紹介13:20 - 13:30 支援制度ナビギルドワークス株式会社 代表取締役 市谷 聡啓氏一般社団法人Code for Japan 代表理事 関 治之氏中小企業庁 事業環境部 金融課 松原 匠氏
13:30 - 13:40 事例ナビTC3株式会社 Topcoder事業部 事業部長 吉川 達郎氏中小企業庁 経営支援部 創業・新事業促進課 江夏 一翔氏
13:40 – 13:50 Lightning Talk Part1
14:00 – 17:50 パネルディスカッション14:00 – 14:50 ユーザー中心のサービスデザインとは株式会社アスコエパートナーズ 代表取締役社長 安井 秀行氏Designit Tokyo株式会社 シニア・サービス・デザイナー 齊藤 麻衣氏株式会社コンセント サービスデザイナー 小山田 那由他氏ANNAI Inc. Co-founder 兼 CCO(モデレーター) 太田垣 恭子氏
14:50 – 15:00 Lightning Talk Part2
15:00 – 15:50 ユーザーニーズを満たすための最新の開発手法freee株式会社 執行役員社会インフラ企画部長 木村 康宏氏有限会社アリウープ 代表取締役社長 柏岡 秀男氏みずほ銀行 個人マーケティング推進部参事役 黒須 義一氏一般社団法人Code for Japan 代表理事(モデレーター) 関 治之氏
15:50 – 16:00 Lightning Talk Part3
16:00 – 16:50 DXのための人材・チーム・コミュニティ株式会社ビズリーチ 地域活性推進事業部プロデューサー走坂 峻氏一般社団法人WorkDesignLab 代表理事 石川 貴志氏兵庫県神戸市 新産業グループ 新産業創造担当課長 多名部 重則氏株式会社Publink 代表取締役社長(モデレーター) 栫井 誠一郎氏
16:50 – 17:00 Lightning Talk Part4
17:00 – 17:50 新しいテクノロジーによる市民の利便性向上兵庫県加古川市 情報政策課 副課長 多田 功氏茨城県つくば市 政策イノベーション部 部長 神部 匡毅氏アクセンチュア株式会社福島イノベーションセンター センター長 中村 彰二朗氏
株式会社 NEW STORIES 代表(モデレーター) 太田 直樹氏
17:50 – 18:00 Lightning Talk Part5
18:00 – 18:10 クロージング経済産業省 商務情報政策局情報プロジェクト室室長 中野 美夏氏
18:20 – 20:00 ネットワーキング
プログラム(6階 Attic)
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15のブースを設置し、企業・団体がGovtechに関する取組紹介を行える場を設けた。
(参考) 企業ブース出展者
No. 企業・団体名 プロダクト・ソリューション名
概要
① TC3株式会社
グローバル・テクノロジスト・コミュニティ『Topcoder』を活用したDXソリューション
世界各国から参加者を集めるUI/UXコンテストやWeb開発コンテストを活用したアジャイルなプロジェクトによって、経産省・中小企業庁様のDX実践に協力
② インフォ・ラウンジ株式会社①LinkData.org / ②Datashelf
①表形式データをすぐにオープンデータとして配信できるWebサービス②現場のデータ運用に合わせたカスタマイズが可能なデータ統合プラットフォーム
③ 株式会社アスコエパートナーズ
①ユニバーサルメニューDB、②ジモトク、③子育てタウン・プラットフォーム
官民で活用できる「UM(ユニバーサルメニュー)」DBを基盤として行政サービスのIT化を推進し、「新しい公共」の実現に向けて取り組んでいる。
④一般社団法人オープンコーポレイツジャパン
マイ広報紙
自治体広報紙の共通データベース化を通じて、マイ広報紙での活用と、ドコモやヤフーへの二次配信等により広報オープンデータの流通促進を支援。
⑤ 株式会社VOTE FORオンライン住民調査・投票ソリューション
つくば市でマイナンバーカードとブロックチェーンを用いたネット投票システムを実証。自治体の広聴機能や合意形成を支援するソリューションを提供している。
⑥ 株式会社SmartHRクラウド人事労務ソフト「SmartHR」
SmartHRは、社会保険・労働保険手続きの自動化を可能にする。電子政府の総合窓口e-GovのAPIと連携し、Web上から役所への申請が可能。
⑦ Slack Japan株式会社 Slack米国では、NASAのジェット推進研究所や国防総省などでSlackを活用したコミュニケーションを導入。
⑧ 株式会社プレイド KARTE(カルテ)
デジタルマーケティング領域におけるCX(顧客体験)向上を通じて、企業のDXをサポートするSaaSプロダクト「KARTE」を提供。自治体・公的機関向けにも同プロダクトを展開予定。
出展企業・団体一覧(地下1階 Space 0)
No. 企業・団体名 プロダクト・ソリューション名
概要
⑨ LINE Fukuoka株式会社LINEのチャットボット、LINE Pay
福岡市の粗大ごみ受付、全国に広がっているいじめ相談や税公金支払いなどLINEの最新技術により、自治体の業務効率化や市民の利便性向上に貢献。
⑩ 株式会社スカイコム国産PDFエンジン「SkyPDF」シリーズ
国産のPDFエンジンの開発・販売を通じて、中央省庁、自治体の電子化、ペーパーレス化を提案。銀行等金融機関を中心に、申込書、申請書のペーパーレス化で実績。
⑪ 株式会社ウェルモケアプラン作成支援AI「ケアプランアシスタント(CPA)」
オンラインデータベース化した地域の介護サービス情報、並びに、自然言語処理を用いたケアプラン作成支援AIによる、ケアマネジャーの働き方改革をご提案。
⑫アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社
政府・行政のデジタルガバメントの推進と住民サービスを向上するクラウド基盤
AWSはAIやビッグデータを含む最新のクラウドサービスにより、政府、行政機関のデジタルガバメントの取り組みをスタートアップやパートナーとともに推進している。
⑬株式会社NTTデータ/Tableau Japan株式会社
ビジネスインテリジェンスとデータのビジュアル分析Tableau Desktop / Tableau Prep / Tableau Server / Tableau Online
Tableau導入によって実現されるデータのビジュアル分析・セルフサービス活用は、Smart Nation / Smart Cityのビジョンに沿って政府・官公庁でも着実に広がっている。
⑭一般社団法人コード・フォー・ジャパン
シビックテックとGovTech
行政向けにはデータアカデミーやアジャイル調達支援などの取り組みを行いながら、シビックテックを推進。
⑮ 経済産業省 with mokuba法人インフォメーション、共通語彙基盤(経済産業省)、CLIP (mokuba)
経産省から400万以上の法人情報サイト「法人インフォメーション」、データ標準化を支える「共通語彙基盤」を紹介、若手公務員等による団体mokubaからは省庁横断の報告書検索サービス「CLIP」を紹介。
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Govtechに興味がある人や企業・団体を予め発掘し、Govtechカンファレンスの開催を告知することで、カンファレンスの円滑な開催・運営につなげるためプレイベントを実施した。
(参考) プレイベントの開催
イベント
名
GovTechが拓く生産性革命-デジタルガバメントmeetup-
日時 2018年9月20日(木)
19時~21時
場所 Nagatacho GRiD 1F
東京都千代田区平河町2-5-3
https://grid.tokyo.jp/#access
プレイベント開催概要
デジタルガバメントの潮流• 経済産業省 商務情報政策局総務課 情報プロジェクト室
室長補佐 吉田泰己様
Govetechベンチャーピッチ• ガイアックス 執行役 日本ブロックチェーン協会 代表理事
肥後彰秀様• LobiLobi 代表取締役社長 廣田達宣様• PoliPoli 代表取締役CEO 伊藤和真様
パネルディスカッション ーGovtechによる生産性革命とは?-<モデレーター>• 株式会社NTTデータ経営研究所 情報戦略事業本部 河本敏夫
<パネリスト>• 経済産業省 商務情報政策局総務課 情報プロジェクト室
室長補佐 吉田泰己様• ガイアックス代表執行役社長 上田祐司様• マネーフォワード 執行役員 瀧俊雄様
19:05-19:30(25分)
19:30-20:00(30分)
20:00-20:55(55分)
21:00-21:30(30分)
懇親会・名刺交換
実施プログラム
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来場者は154名に達し、登壇者や出展企業関係者も含めると200名近くが参加した。また、開催について複数メディアで記事化され、行政DXに関する経産省の取り組みが広く伝えられた。
Govetechカンファレンスの企画・開催 ー 実施結果
媒体 記事タイトル 掲載日 参照URL
ビジネス+IT GovTechで「役所」はどう変わる? 行政が取り組むデジタル変革の未来と現在
2019年2月8日 https://www.sbbit.jp/article/cont1/36024
日経XTECH(クロステック)
行政のデジタル化を旗振り、経産省の危機感と意欲
2019年2月1日 https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00001/01609/
日刊工業新聞 行政のデジタル化加速- 経産省、先陣に意欲-
2019年1月22日 https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00503304
来場者: 154名
(内訳)・一般参加者 107名・中央官庁職員 12名・自治体職員 23名・プレス関係者:10媒体12名
・登壇者: 22名・出展企業・団体: 15社
参加者数実績 メディア掲載記事
Govtechに関する理解浸透・コミュニティ形成を目的としたカンファレンス開催について、一定の成果が出たと考えられる。
38
来年度以降も継続してカンファレンスを開催することはもちろん、戦略的告知・広報活動、他省庁や海外行政機関の巻き込みなど、イベント開催効果を一層高めるための工夫が必要。
Govetechカンファレンスの企画・開催 ー 今後の方向性
戦略的な告知・広報活動
テーマ 方向性 内容
ターゲットとする参加者層に届くような周知方法と、メディアを通じた戦略的広報の実施
メイン会場から企業ブース会場へとスムーズに移動可能な動線設計・プログラム設計
• 自治体職員や政府職員など、ターゲットを明確にして事前アナウンスを強化
• また、メディア関係者にも事前にPR・説明を実施し、カンファレンス開催後も含めて記事掲載やメディア展開を戦略的に実施
• メイン会場の休憩時間中に、企業ブース会場でもミニセッションを行うなどして、人の流動を促進する工夫を行う
• セッション間の休憩時間を確保する
コミュニティ形成
カンファレンス参加者との関係構築、継続的な情報交換・交流
• 継続的に小規模なmeetupイベントを開催し、参加者同士の関係構築や交流を促すとともに、行政DXの機運の醸成を図る
他省庁や海外行政機関の巻き込み
• 行政DXに取り組む他省庁と連携して、規模を拡大したカンファレンスを開催する。
• また、海外で行政DXが先行している行政機関とも連携し、相互に登壇者やブース出展社を交換しあう取組みに発展させたい。
他省庁や海外行政機関の巻き込み
会場の時間配分・動線の改善
海外先行事例の後追いではなく、我が国起点で革新的な取組みを行い海外へ発信していく場としても活用していくべきではないか。
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Ⅰ 調査概要
• 調査の背景・目的
• 調査スケジュール
Ⅱ 調査結果
• 職員向けe-learning研修
• 職員(希望者)向け研修の企画・実施
• 総合職若手職員向け研修のサポート
• Govetechカンファレンスの企画・開催
Ⅲ まとめ
• 今後の方向性(案)
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行政デジタルトランスフォーメーションの「ノウハウプラットフォーム」として、活動や、事例を蓄積し、その結果を分析して、体系の拡充を図るための仕組みを構築することが望ましい。
今後の方向性(案)
求められる知識・スキル 対象
経済産業省職員
他省庁職員
自治体職員
一般
eラーニング
研修ノウハウ共有/
発信
座学・演習 カンファレンス
ロジカルシンキング
データ分析
サービスデザイン
データに基づく政策
立案
• 事象や、課題を構造化して整理
• 論理構造を検証し、筋の通ったメッセージを抽出
• データの扱い方や、仮説検証のため、データを分析する際の技法(可視化、多変量解析 等)を活用
• 多様なデータを活用し、政策を立案
• 政策の効果を検証するデータや、その分析方法を策定
• 政策やサービスの対象となる典型的利用者を定義
• 利用者視点で、政策や、サービスをデザイン
デジタルトランスフォーメーションの基礎
活動/事例の蓄積・コミュニティ=行政デジタルトランスフォーメーションのノウハウプラットフォーム
総合職若手向け研修
職員(希望者)向け研修
Gov
tech
カンファレンス
活動/事例の蓄積
結果の反映(体系の拡充)
PDCAサイクル