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令和元年度指定障害福祉サービス事業者等集団指導 平成 30 年度実地指導の結果等について 鹿児島県くらし保健福祉部 社会福祉課 指導監査班 資料1

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Page 1: 平成30年度実地指導の結果等について...- 1 - <指定障害福祉サービス事業者等> Ⅰ 実地指導結果の概要 (平成30年度) 指定障害福祉サービス事業者等

令和元年度指定障害福祉サービス事業者等集団指導

平成 30年度実地指導の結果等について

鹿児島県くらし保健福祉部

社会福祉課 指導監査班

資料1

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- 1 -

<指定障害福祉サービス事業者等>

Ⅰ 実地指導結果の概要 (平成 30 年度)

指定障害福祉サービス事業者等

の区分

対 象

事業所数

(H30.4.1 現在)

実 地 指 導

実 施 数文書指摘

事業所数

文書指摘

延べ件数

居宅介護事業所 167 60 8 9 重度訪問介護事業所 161 59 3 4 同行援護事業所 55 22 0 0 行動援護事業所 16 5 0 0 療養介護事業所 3 0 - - 生活介護事業所 130 39 2 3 短期入所事業所 90 25 2 4 重度障害者等包括支援事業所 - - - - 障害者支援施設 58 27 4 5 自立訓練(機能訓練)事業所 8 0 - - 自立訓練(生活訓練)事業所 30 10 2 2 就労移行支援事業所 53 16 4 8 就労継続支援(A型)事業所 54 27 7 15 就労継続支援(B型)事業所 208 75 25 59 共同生活援助事業所

(介護サービス包括型)41 17 8 38

共同生活援助事業所

(外部サービス利用型)109 23 8 9

地域移行支援事業所 47 5 3 7 地域定着支援事業所 46 6 3 7 指定障害福祉サービス事業者

1,276 (1,166)

416 (407)

79 (109)

170 (189)

児童発達支援事業所 162 49 33 100 福祉型医療発達支援センター 30 8 0 0 医療型児童発達支援センター 10 2 0 0 放課後等デイサービス事業所 298 71 41 139 保育所等訪問支援事業所 68 19 7 14 指定障害児通所支援事業者

568 (370)

149 (138)

81 (67)

253 (133)

福祉型障害児入所施設 8 5 2 4 医療型障害児入所施設 2 0 - -

指定障害児入所施設

10 (10)

5 (4)

2 (1)

4 (3)

合 計 1,854 (1,546)

570 (549)

162 (177)

427 (325)

( )は,前年度の数値

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Ⅱ 実地指導における文書指摘事項(延べ件数) (平成 30 年度)

区 分 計

障害福祉

サービス

事業者等

障害児通

所支援事

業者

障害児入

所施設等

主な指摘項目

第1

基本方針 26 2 24 - ・虐待防止の責任者の設置及び従

業者に対する研修の実施

第2

人員に関する基準 21 8 12 1

・従業者の員数

・サービス提供(管理)責任者及び

児童発達支援管理者

・職務の専従

第3

設備に関する基準 5 3 1 1 ・居室にブザー又はこれに代わる

設備が不備

・相談室談話漏えい防止未実施

第4

運営に関する基準 313 119 192 2

・内容及び手続の説明及び同意

・勤務体制の確保等

・サービスの提供の記録

・個別支援計画の作成(書類の交

付)

・非常災害対策

・運営規程

・介護(訓練等)給付費等の額に

係る通知等

・苦情解決

・工賃の支払・賃金

・利用者負担額等の受領

・受給資格の確認

・会計の区分

第5

多機能型(一体型)

に関する特例

2 - 2 - ・従業員の員数

第6

変更の届出等 24 2 22 - ・建物の変更

・専用区画の変更

・運営規程の変更 等

第7

介護(訓練等)給付

費の算定及び取扱

35 35 - - ・各種加算

・サービス費・給付費

第8

その他 1 1 - -

計 427 170 253 4

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Ⅲ 実地指導における指摘内容(★:毎年度指摘が多い事項)

<指定障害福祉サービス事業者>

1 基本方針

★ 従業者に対して人権の擁護,虐待の防止等のための研修を実施するなどの措

置が講じられていない。

・ 利用者の人権の擁護,虐待の防止等のための責任者を設置していない。

2 人員に関する基準

★ 居宅介護事業所において,従業者が常勤換算方法で2.5以上配置されていな

い。

★ 就労継続支援B型事業所において,サービス管理責任者が常勤となっていな

い。

・ サービス管理責任者については,少なくとも事業開始日から1年以内(特例

期間)に一定の実務経験と「サービス管理責任者研修等の修了」の2つの要件

を具備した者を配置することになっているが,事業開始日以後,特例期間を経

過した実地指導日時点においても,「サービス管理責任者研修等の修了」の要

件を満たした者を配置していない。

・ 就労継続支援B型事業所において,生活支援員が1以上配置されていない。

3 設備に関する基準

・ 相談室に室内における談話の漏えいを防ぐための間仕切り等を設けていない。

・ 居室を宿直室として使用しているので,法令に従い変更の手続きを取ること。

・ 居室に,ブザー又はこれに代わる設備が設けていない。

4 運営に関する基準

(1) 内容及び手続の説明及び同意

★ 利用申込者に交付して説明する重要事項を記した文書(重要事項説明書)の

記載内容に不備がある。

★ 重要事項説明書について,交付して説明を行った年月日及び利用申込者が同

意した年月日が記載されていないものがある。

★ 重要事項説明書・利用契約書の内容に不備・実態と相違する箇所がある。

★ 利用契約書について,条項の記載漏れ,誤りがある。

★ 利用契約書について,利用者の記名,押印のないものがある。

・ 重要事項説明書について,利用申込者に交付,説明及び同意を得ていないも

のがある。

・ 利用契約書による締結がなされていないものがある。

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(2) 契約支給量の報告等

★ 受給者証について,サービスを提供するときには,支援の内容,契約支給量,

その他の必要な事項(受給者証記載事項)を支給決定障害者の受給者証に記載

しなければならないが,記載のないものがある。

★ サービスの利用に係る契約をしたときは,受給者証記載事項その他の必要な

事項を市町村に対し遅滞なく報告する必要があるが,報告されていないものが

ある。

(3) 受給資格の確認

★ サービスの提供の開始に際し,利用者の提示する受給者証によって,支給決

定の有無,支給決定の有効期間,支給量等を確かめる必要があるが,受給者証

(写し)が保管されていない。

(4) 心身の状況等の把握

・ サービスの提供に当たっては,利用者の心身の状況,その置かれている環境

他の保健医療サービス又は福祉サービスの利用状況等の把握に努めること。

(5) 身分を証する書類の携行

・ 記載事項に事業者の名称の記載がないものがある。

(6) サービス提供の記録

★ サービスを提供した際には,その都度,提供したサービスの具体的内容やそ

の他必要な事項を記録する必要があるが,その記載内容が不十分である。

★ サービスを提供したことについて,サービスの提供日や内容等を記録し,利

用者から(提供の都度)確認を受けることとなっているが,確認を受けていな

い。

(7) 利用者負担額の受領

★ サービスを提供した際に,利用者から利用者負担額等の支払いを受けた場合

は,当該費用に係る領収証を利用者に交付しなければならないが,領収証を交

付していないものがある。(領収証の控えが保管されていないものがある。)

(8) 介護(訓練等)給付費等の額に係る通知等

★ 法定代理受領により市町村から介護給付費又は訓練等給付費の支給を受け

た場合は,当該利用者等に対し,介護給付費又は訓練等給付費の額を通知しな

ければならないが,書面による通知がなされていない。

(9) 取扱方針

・ 提供するサービスの評価を行い,常にその改善を図らなければならないが,

当該評価を行った記録がない。

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(10) 個別支援計画の作成等

★ サービス管理責任者により個別支援計画が作成されていない。

★ 個別支援計画について,作成した際に利用者及びその家族に対する内容の説

明がなされておらず,当該計画を交付していない。

★ 個別支援計画の作成に当たっては,利用者の状況を把握・分析し,解決すべ

き課題を明らかにしたアセスメントを実施しなければならないが,その記録

(アセスメントシート等)が作成されていない。

★ アセスメントに当たっては,利用者に面接の趣旨を十分に説明し,理解を得

たうえで面接を行わなければならないが,面接した記録がない。

★ 個別支援計画の作成に係る会議を開催し,サービスの提供に当たる担当者等

に当該計画の原案の内容について意見を求めなければならないが,会議が実施

されていない。

★ 個別支援計画の作成に係る会議の記録がない。

★ 個別支援計画を作成した際には,当該計画を利用者又はその家族に交付しな

ければならないが,交付しているものの交付した記録がない。

★ 個別支援計画の作成後,当該計画の実施状況の把握(モニタリング)を行う

とともに,少なくとも6月に1回以上(自立訓練(機能訓練),自立訓練(生

活訓練),就労移行支援は3月に1回以上)当該計画の見直しを行い,必要に

応じて当該計画の変更を行わなければならないが,6月(3月)に1回以上当

該計画の見直しが行われていない。

★ モニタリングに当たっては,定期的に利用者に面接して行わなければならな

いが,面接したことが分かる記録がない。

(11) サービス管理責任者の責務

・ サービス管理責任者について,出勤状況が確認できない。

(12) 管理者の責務

・ 従業者の管理及び事業所の業務の実施状況の把握その他の管理を一元的に

行うとともに,従業者に基準(運営に関する基準)の規定を遵守させるための必

要な指揮命令を行わなければならないが,個別支援計画やサービス提供の経過

記録等の把握が十分行われていない。

・ 管理者について,出勤状況が確認できない。

(13) 工賃の支払・賃金

★ 年度ごとに,工賃の目標水準を設定し,当該工賃の目標水準及び前年度に利

用者に対し支払われた工賃の平均額を利用者に通知していない。(就労継続支

援B型)

★ 工賃の決定等について,その記録等がなく根拠が不明確となっている。(就

労継続支援B型ほか)

・ 工賃は,生産活動に係る事業の収入から生産活動に係る事業に必要な経費を

控除した額に相当する金額を支払うこと。

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(14) 実習の実施

★ ユニットごとの指導員の氏名,利用者の氏名,作業場所,作業内容が分かる

ように様式を検討すること。

・ 利用者が個別支援計画に基づいて実習できるよう,実習の受入先の確保に

努めなければならず,また,実習の受入先の確保に当たっては,公共職業安定

所,障害者就業・生活支援センター及び盲学校,聾学校,養護学校等の関係機

関と連携して,利用者の就労に対する意向及び適性を踏まえて行うよう努めな

ければならないが,いずれも努めている状況でない。(就労継続支援B型)

(15) 就職状況の報告

・ 毎年度,前年度における就職した利用者の数,就職後6か月以上職場へ定

着している者の数を県(地域振興局・支庁)へ報告すること。

(16) 求職活動の支援等

・ ハローワークや商工会議所等と連携して,利用者の就職支援,求人開拓等

の活動や就職後の支援を行っているが,記録が残されていない。(就労継続

支援B型)

(17) 食事

・ 給食の嗜好調査について,その集計表のみ保管してあり,個人の回答票が保

管されていない。

・ 献立の内容,栄養価の算定及び調理の方法について,記録が整備されていな

い。

(18) 健康管理

・ 健康診断の結果が記録されていない。

(19) 運営規程

★ 運営規程の記載内容(従業者の職種及び員数等の実態との乖離)について,

不備がある。(※県(地域振興局・支庁)へ変更届が必要)

(20) 勤務体制の確保等

★ 従業者の日々の勤務時間,職務の内容,常勤・非常勤の別等を明確にした月

ごとの勤務表が作成されていない。

★ 従業者の資質の向上のために,研修の機会を確保しなければならないが,研

修が実施されていない。

★ 従業者に対して,辞令の交付又は雇用契約書による締結がなされていないも

のがあり,従業者の勤務の位置付けが不明確

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(21) 非常災害対策

★ 消防法施行規則に基づく,消火及び避難訓練が年2回以上実施されていない。

(夜間又は夜間想定訓練の未実施)

★ 所轄消防署が立ち会った消火及び避難訓練後の講評についての記録がない。

★ 地震,台風,風水害(集中豪雨)等大規模災害に対する防災対策が盛り込まれ

た防火安全対策計画(消防計画)が作成されていない。(※所轄消防署に届出が

必要な事業所等)

★ 地域の自主防災組織及び近隣住民との連携協力体制を整備すること。

★ カーテンが,防炎性能のあるものとなっていない。

★ 防火安全対策計画(役割分担を含む。)が,入所者及び職員の見えやすい場所

に掲示されていない。

★ 避難誘導マニュアルが作成されていない。

・ 消防計画が作成されていない。

・ 防火管理者が選任されていない。

・ 防火管理者は,有資格者が選任されているが,所轄消防署へ届出がなされて

いない。

・ 消防設備の法定点検が実施されていない。

・ 消防設備等の前及び避難路に物品などが置かれていないか等の自主点検を行

っていない。また,行っているが点検結果の記録が漏れているものがある。

(22) 衛生管理等

★ 感染症及び食中毒が発生し,又はまん延しないように,予防に関するマニュ

アルを作成するなどして必要な措置を講ずるよう努めなければならないが,マ

ニュアルが作成されていない。

・ 感染予防に関する職員研修の未実施

・ トイレ,洗面所等の手拭きタオルを共用している。

(23) 協力医療機関

・ 書面(契約書,確約書,承諾書等)により定められていない。

(24) 掲示

★ 事業所の見やすい場所に,運営規程の概要,従業者の勤務体制,協力医療機

関,その他の利用申込者のサービスの選択に資すると認められる重要事項が掲

示されていない。

(25) 秘密保持等

★ 利用者又はその家族に関する個人情報を,他の福祉サービス事業者等に対し

て提供する場合,あらかじめ,利用者又はその家族から文書により同意を得る

必要があるが,一部,同意が得られていないものがある。

・ 従業者及び管理者であった者が従業者等でなくなった後においても,業務上

知り得た利用者又はその家族の秘密を漏らすことがないよう,必要な措置を講

ずる必要があるが,従業者等でなくなった後について誓約書等に記載がない。

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(26) 苦情解決

★ 相談・苦情について,事業所の解決責任者,受付担当者,行政機関等の相談

窓口等を記載したものが,事業所のわかりやすい場所に掲示されていない。

★ 利用者又はその家族等からの相談・苦情を受け付けた場合には,当該内容等

を記録しなければならないが,記録のないものや記録の内容が不十分

・ 相談・苦情を受け付けた場合には,事業所が定めた処理要領に基づき,第三

者委員へ報告することになっているが,報告されていない。

(27) 事故発生時の対応

★ 利用者に対するサービスの提供により事故が発生した場合は,県,市町村,

当該利用者の家族等に連絡(報告)を行う必要があるが,県,市町村に対して

行われていない。

★ 利用者に対するサービスの提供により事故が発生した場合の対応方法につ

いてのマニュアルが整備されていない。

★ 利用者に対するサービスの提供により事故が発生した場合は,事故の状況及

び事故に際して採った処置,原因究明,再発防止策等を記録しなければならな

いが,その記録が整備されてない。

(28) 会計の区分

★ 当該事業の会計とその他の事業の会計を区分しなければならないが,同一の

会計区分で処理を行っている。

(29) 身体拘束等の禁止

★ 利用者又は他の利用者の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場

合を除き,身体拘束等を行ってはならず,やむを得ず身体拘束等を行う場合に,

その態様及び時間,その際の利用者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由

その他必要な事項を記録しなければならないが,その記録の内容が不十分であ

る。

・ 身体拘束マニュアルが作成されていない。

(30) 記録の整備

・ 利用者に対するサービスの提供に関する記録を整備し,サービスを提供した

日から5年間保存しなければならないが,適切な記録が整備・保存されていな

いものがある。

5 変更の届出等(※変更の日から10日以内に県へ届出が必要)

★ 障害者総合支援法施行規則第34条の23第1項に掲げる事項の変更につい

て,県へ変更届を提出していない。

(事業所の移転,事業所の平面図,サービス管理(提供)責任者,運営規程

等)

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6 介護(訓練等)給付費の算定及び取扱い

〔所定単位数(サービス費)〕

★ 個別支援計画が作成されていない月に未作成減算をしないまま所定の単位数

が算定されているものがある。(就労継続支援B型ほか)

★ 所定単位数について,サービスの提供が確認できない日を誤って算定してい

る。(就労継続支援A型ほか)

★ サービス管理責任者が配置されていない期間があるにもかかわらず,人員基

準欠如減算をしないまま所定単位数を算定している。(就労継続支援B型)

★ 所定単位数(福祉型短期入所サービス費(Ⅱ))について,同一日に他の日

中活動サービスを利用する場合に,日中の時間帯を除くサービスを提供する場

合に算定できるが,このケースにおいて,1日当たりの支援に必要な費用を包

括的に評価する福祉型短期入所サービス費(Ⅰ)の所定単位数で誤って算定し

ている。(短期入所)

・ 提供したサービスの日数算定に誤りがある。(就労継続支援B型ほか)

・ 医師(嘱託医)が配置されていない期間,医師未配置減算をしないまま所定

単位数を算定している。(生活介護)

・ 計画作成に当たって,サービス管理責任者以外の者が作成し,アセスメント

に係る書類等がなく,計画の原案の内容に係る利用者からの書面による同意を

得ていないなど作成に係る一連の業務が適切に行われていないことから,個別

支援計画書とはみなされないため,個別支援計画書未作成減算を行う必要があ

る。(就労継続支援B型)

〔加算〕

★ 送迎加算について,利用者の居宅と事業所との間を送迎したときに算定可能

であるが,送迎を実施した日がない(記録で確認できない)日を算定している。

(生活介護ほか)

★ 送迎加算(Ⅰ)について,1回の送迎につき10人以上が利用しかつ週3回

以上送迎を実施している場合に算定できるが,週3回以上送迎の実施ではある

が4人しか利用していないため,送迎加算(Ⅱ)の算定となる。(障害者支援

施設ほか)

★ 欠席時対応加算について,利用を予定していた日に,急病等によりその利用

を中止した場合において,利用者又は家族等との連絡調整その他の相談援助を

行うとともに,当該利用者の状況,相談援助の内容等を記録した場合に算定で

きるが,その記録がないまま算定している。(生活介護ほか)

★ 食事提供体制加算について,算定の根拠となる食事の提供状況に関する記録

がない。(就労移行支援ほか)

・ 初回加算について,居宅介護従業者が初回の居宅介護を行った日の属する月

に居宅介護を行った際に,サービス提供責任者が同行しないまま算定している。

(居宅介護)

・ 福祉専門職員配置加算(Ⅰ)について,県に届出をしているが,現在の職員

配置では福祉専門職員配置加算(Ⅰ)に該当しない。(就労継続支援A型)

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・ 移行準備支援体制加算(Ⅰ)について,当該要件に該当するものとして県に

届出をしているが,前年度の実績から該当要件を満たしていない。(就労移行

支援)

・ 移行準備支援体制加算(Ⅱ)について,施設外就労を行った日の作業日誌に,

事業単位及び一就労支援単位ごとに常勤換算方法で施設外就労利用者数を6で

除して得た数以上であることの確認ができるように,指導員等の氏名を記載す

ること。(就労移行支援)

・ 夜間加算について,サービス提供記録と照合した結果,加算できない時間帯

が一部含まれている。(居宅介護ほか)

・ 延長支援加算を算定する場合については,支援計画に標準的な延長時間を記

載しなければならないが,記載がない。(指定生活介護)

・ 施設外就労加算について,施設外就労利用者1ユニット(3名以上)に対し,

職員の人員配置が常勤換算で,施設外就労利用者数を7.5で除した数,また

は10で除した数以上必要であるが,満たさないまま算定している。(就労継

続支援A型ほか)

・ 施設外就労加算について,一月の限度日数(一月の利用日数から事業所内に

おける必要な支援等を行うための2日を除く日数)を超えて施設外就労を行い,

請求額において2日分を差し引いて算定しており,実態と請求額が異なる事例

がある。(就労継続支援B型)

・ 施設外就労加算について,加算要件に該当しない施設外での支援や事業所内

で行う支援(農機具のメンテナンス)についても施設外就労として加算してい

る。(就労継続支援B型)

・ 訪問支援特別加算について,概ね3か月以上断続的に当該指定就労継続支援

B型等を利用していた者が,最後に利用した日から中5日間以上連続して利用

がなかった場合に算定できるものであるが,この基準に該当しない者に対して

算定しているものが見受けられる。(就労継続支援B型)

・ 訪問支援特別加算について,あらかじめ利用者の同意を得て行われるもので

あることから,就労継続支援B型計画書,重要事項説明書(就労継続支援B型事

業の概要)に,その旨を記載すること。(就労継続支援B型)

・ 帰宅時支援加算について,共同生活援助計画に基づき,家族等の居宅におい

て外泊した場合であって,当該利用者の帰省に伴う家族等との連絡調整や交通

手段の確保等の支援を行った場合に算定できるものであるが,旅行中に当該加

算の対象とした算定があった。(共同生活援助)

・ 入院時支援特別加算を算定する場合は,共同生活援助計画に位置づけた上で

利用者が入院している病院又は診療所を訪問して支援を行い,その内容を記録

すること。(共同生活援助)

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<指定障害児通所支援事業者等>

1 基本方針

★ 障害児の人権の擁護,虐待の防止等のため責任者を設置していない。

★ 従業者に対して人権の擁護,虐待の防止等のための研修を実施していない。

2 人員に関する基準

・ 放課後等デイサービスにおいて,実利用者数に応じた指導員数が確保されて

いない日があるので,サービスの提供を行う時間帯を通じて,常に必要な職種

の従業者を確保し,配置すること。

3 設備に関する基準

・ 指導訓練室について,指定申請時の平面図と入口に掲げてある表示が異なっ

ている。

4 運営に関する基準

(1) 内容及び手続の説明及び同意

★ 利用申込者に交付して説明する重要事項を記した文書(重要事項説明書),

契約書の記載内容に不備がある。

・ 重要事項説明書について,利用申込者に交付,説明及び同意を得ていないも

のがある。(説明・同意の記録がないものがある。)

(2) 契約支給量の報告等

★ 通所受給者証について,サービスを提供するときには,支援の内容,契約支

給量,その他の必要な事項(通所受給者証記載事項)を通所給付決定保護者の

通所受給者証に記載しなければならないが,記載のないものがある。

★ サービスの利用に係る契約をしたときは,通所受給者証記載事項その他の必

要な事項を市町村に対し遅滞なく報告する必要があるが,報告されていないも

のがある。

(3) サービス提供の記録

★ サービスを提供した際には,その都度,提供したサービスの具体的内容やそ

の他必要な事項を記録する必要があるが,その記載内容が不十分である。

★ サービスを提供したことについて,サービスの提供日や内容等を記録し,利

用者から確認を受けることとなっているが,確認を受けていない。

(4) 通所利用者負担額等の受領

★ 運営規程にない費用を徴収しているものがある。

・ 食事代の支払を受けた場合に,当該費用に係る領収証を当該費用の支払を

行った通所給付決定保護者に対し交付していない。

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(5) 障害児通所給付費の額にかかる通知等

★ 法定代理受領により市町村から障害児通所給付費の支給を受けた場合は,当

該通所給付決定保護者に対し,障害児通所給付費の額を通知しなければならな

いが,書面による通知がなされていない。

(6) 個別支援計画の作成等(※児童発達支援管理責任者が作成する必要がある。)

★ 個別支援計画の作成に当たっては,利用者の状況を把握・分析し,解決すべ

き課題を明らかにしたアセスメントを実施しなければならないが,その記録

(アセスメントシート等)が作成されていない。

★ アセスメントに当たっては,利用者に面接の趣旨を十分に説明し,理解を得

たうえで面接を行わなければならないが,面接した記録がない。

★ 個別支援計画の作成に係る会議を開催し,サービスの提供に当たる担当者等

に当該計画の原案の内容について意見を求めなければならないが,会議が実施

されていない。

★ 個別支援計画の作成に係る会議の記録がない。

★ 個別支援計画について,作成した際に利用者及びその家族に対する内容の説

明及びその利用者等の同意が得られておらず,当該計画を交付していない。

・ モニタリングにかかる面接記録が整備されていない。

(7) 管理者の責務

・ 従業者の管理及び事業所の業務の実施状況の把握その他の管理を一元的に

行うとともに,従業者に基準(運営に関する基準)の規定を遵守させるための必

要な指揮命令を行わなければならないが,個別支援計画やサービス提供の経過

記録等の把握が十分行われていない。

(8) 健康管理

★ 通所開始時,少なくとも1年に2回の定期健康診断及び臨時の健康診断を行

われていない。また,児童相談所等における通所開始時の健康診断,学校にお

ける定期健康診断,臨時の健康診断の結果を把握していない。(児童発達支援

センター)

(9) 運営規程

★ 運営規程の記載内容(従業者の職種及び員数等が実態と異なる)について,

不備がある。(※県へ変更届が必要)

(10) 勤務体制の確保等

★ 従業者の資質の向上のために,研修の機会を確保しなければならないが,研

修が実施されていない。

・ 従業者の日々の勤務時間,職務の内容,常勤・非常勤の別等を明確にした月

ごとの勤務表が作成されていない。

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(11) 定員の遵守

★ 利用定員を超えて,サービスの提供を行っている日がある。

(12) 非常災害対策

★ 児童発達支援センターにおいて,消火及び避難訓練が月1回以上実施されて

いない。

★ 消防署立会で実施した消火及び避難訓練の記録には,消防署の講評も記録す

ること。

★ 地震,台風,風水害(集中豪雨)等大規模災害に対する防災対策が盛り込ま

れた防火安全対策計画(消防計画)が作成されていない。(※所轄消防署に届出

が必要な事業所)

★ カーテンが,防炎性能のあるものとなっていない。

・ 地域の自主防災組織及び近隣住民との連携協力体制を整備すること。

・ 消防設備の法定点検が実施されていない。

・ 消防計画の規定に基づき,消防設備等の自主点検については,毎月実施する

こと。

・ 非常災害に関する具体的計画の概要を利用者及び従業者に見やすい場所に掲

示すること。

(13) 衛生管理等

★ 感染症及び食中毒が発生し,又はまん延しないように,予防に関するマニュ

アルを作成するなどして必要な措置を講ずるよう努めなければならないが,マ

ニュアルが作成されていない。

★ タオルを共用している。

(14) 掲示

★ 事業所の見やすい場所に,運営規程の概要,従業者の勤務体制,協力医療機

関,その他の利用申込者のサービスの選択に資すると認められる重要事項が掲

示されていない。

(15) 秘密保持等

★ 障害児又はその家族に関する個人情報を,他の福祉サービス事業者等に対し

て提供する場合,あらかじめ,文書により当該障害児又はその家族の同意を得

る必要があるが,同意が得られていないものがある。

(16) 苦情解決

★ 相談・苦情について,事業所の解決責任者,受付担当者,行政機関等の相談

窓口等を記載したものが,事業所のわかりやすい場所に掲示されていない。

・ 受け付けた相談・苦情等については,内容や状況がわかるよう記録すること。

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(17) 事故発生時の対応

★ 利用者に対するサービスの提供により事故が発生した場合は,県,市町村,

当該利用者の家族等に連絡(報告)を行う必要があるが,県,市町村に対して

行われていない。

★ 利用者に対するサービスの提供により事故が発生した場合の対応方法につ

いてのマニュアルが整備されていない。

(18) 会計の区分

★ 当該事業の会計とその他の事業の会計を区分しなければならないが,同一の

会計区分で処理を行っている。

(19) 身体拘束等の禁止

★ 身体拘束マニュアルが整備されていない。

5 変更の届出等(※変更の日から10日以内に県へ届出が必要)

★ 児童福祉法施行規則第18条の35に定める事項に変更について,県へ変更

届を提出していない。(管理者,運営規程 等)

6 障害児通所給付費の算定及び取扱い

〔所定単位数(サービス費)〕

★ 所定単位数について,サービスの提供が確認できない日(記録の不一致)を

誤って算定している。(児童発達支援ほか)

★ 個別支援計画が作成されていない月に未作成減算をしないまま所定の単位

数が算定されているものがある。(児童発達支援ほか)

〔加算〕

★ 欠席時対応加算について,利用を予定していた日に,急病等によりその利用

を中止した場合において,障害児又は家族等との連絡調整その他の相談援助を

行うとともに,当該障害児の状況,相談援助の内容等を記録した場合に算定で

きるが,その記録がないまま算定している。(児童発達支援ほか)

★ 家庭連携加算について,従業者が個別支援計画に基づき,あらかじめ保護者

の同意を得て,障害児の居宅を訪問して障害児及びその家族等に対する相談援

助等を行った場合に算定できるが,個別支援計画に位置付けのないまま算定し

ているものがある。(児童発達支援)

★ 指導員加配加算について,現行の人員体制では加算の条件を満たしていない

(基準に定める員数に加え指導員等を1名以上配置が必要)のに,算定してい

る。(放課後等デイサービス)

・ 事業所内相談支援加算について,児童発達支援計画に基づき,あらかじめ保

護者の同意を得て,障害児及びその家族等に対する相談援助等を行った場合に

算定すること。また,障害児及びその家族等に対する相談援助の内容及び時間

について記録すること。(児童発達支援)

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・ 延長支援加算について,障害児に対して,個別支援計画に基づきサービスを

行った場合に,障害児の障害種別に応じ,サービスを行うのに要する標準的な

延長時間で算定できるが,個別支援計画に位置付けのないまま算定しているも

のがある。(児童発達支援)

・ 送迎加算について,重症心身障害児の送迎については,運転手に加えて指定

通所基準の規定により置くべき職員(直接支援業務に従事する者に限る。)を

1人以上配置している場合に算定できるが,直接支援業務に従事する者が1人

以上配置されていない状況で算定している。(放課後等デイサービス)

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(参考)【指導監査の実施に係る厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長通知】

指定障害福祉サービス事業者等の指導監査について(平成 26年 1 月 23 日障発 0123 第 2号)

☆指定障害福祉サービス事業者等指導指針 ☆指定障害福祉サービス事業者等監査指針

指定障害児通所支援事業者等の指導監査について(平成26年3月28日障発0328第4号)

☆指定障害児通所支援等事業者等指導指針 ☆指定障害児通所支援等事業者等監査指針

(参考)【実地指導における指導調書の掲載先】(令和元年度)

県ホームページ > 健康・福祉 > 社会福祉 > 指導監査 > 実地指導様式

(Word)