4.観光客の情報 - 鹿児島県...- 60 - 4.観光客の情報...

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- 60 - 4.観光客の情報 (1)奄美大島の旅行者の動向 奄美大島を訪れた旅行者の動向について、平成 27 年度奄美大島総合戦略推進本部が実 施した交流人口動態調査結果から整理してみた。 1)交流人口動態調査の概要 交流人口動態調査の概要は以下のとおりとなっている。 [交流人口動態調査の概要] ○調査項目 ・回答者の属性(居住地、性別、年代、職業、年収等) ・旅行内容(旅行目的、同行者、宿泊数、宿泊施設、移動手段、項目別消費額等) ・旅行の満足度(旅行全体、宿泊施設、食事、土産品、観光施設、交通事情等) ・今後の旅行意向(再訪意向、推薦意向等) ○調査時期・時刻 ・平成 27 6 月、8 月、11 月、平成 28 2 月の各月の金曜日と日曜日の 2 日間 8 日間。 ○調査方法 ・調査員が搭乗待ちの旅行者に調査票を返信用封筒と一緒に手渡し、郵送にて回収。 ○調査場所と対象者 ・調査場所は奄美空港と名瀬港とし、対象者は以下の通りとする。 奄美空港:航空機を利用して島外へ出域する日本人客を対象に調査票を配布。 名 瀬 港:奄美沖縄航路のフェリーを利用して島外へ出域する日本人客を対象に 調査票を配布。 ○調査の有効回答数 ・平成 27 6 月、8 月、11 月、平成 28 2 月の計 4 回実施の有効回答数:1,594

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4.観光客の情報

(1)奄美大島の旅行者の動向

奄美大島を訪れた旅行者の動向について、平成 27年度奄美大島総合戦略推進本部が実施した交流人口動態調査結果から整理してみた。

1)交流人口動態調査の概要

交流人口動態調査の概要は以下のとおりとなっている。

[交流人口動態調査の概要]

○調査項目

・回答者の属性(居住地、性別、年代、職業、年収等)

・旅行内容(旅行目的、同行者、宿泊数、宿泊施設、移動手段、項目別消費額等)

・旅行の満足度(旅行全体、宿泊施設、食事、土産品、観光施設、交通事情等)

・今後の旅行意向(再訪意向、推薦意向等)

○調査時期・時刻

・平成 27年 6月、8月、11月、平成 28年 2月の各月の金曜日と日曜日の 2日間計 8日間。

○調査方法

・調査員が搭乗待ちの旅行者に調査票を返信用封筒と一緒に手渡し、郵送にて回収。

○調査場所と対象者

・調査場所は奄美空港と名瀬港とし、対象者は以下の通りとする。

奄美空港:航空機を利用して島外へ出域する日本人客を対象に調査票を配布。

名 瀬 港:奄美沖縄航路のフェリーを利用して島外へ出域する日本人客を対象に

調査票を配布。

○調査の有効回答数

・平成 27年 6月、8月、11月、平成 28年 2月の計 4回実施の有効回答数:1,594件

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2)調査結果

調査結果について、①回答者の属性、②旅行内容、③旅行の満足度、④今後の旅行意

向に分けて整理した。

①回答者の属性

回答者の属性は以下のとおりとなっている。

[性別(N=1,594)] [年代(N=1,594)]

[職業(N=1,594)] [世帯全体での年間収入(N=1,594)]

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[居住地(N=1,594)]

[回答者の居住地の内訳]

№ 地域 カテゴリ 件数 割合[%]

1 北海道 5 0.3

2 青森県 0 0.03 岩手県 2 0.14 宮城県 4 0.35 秋田県 0 0.06 山形県 1 0.17 福島県 4 0.38 茨城県 18 1.19 栃木県 2 0.110 群馬県 2 0.111 埼玉県 55 3.512 千葉県 83 5.213 東京都 235 14.714 神奈川県 127 8.015 新潟県 3 0.2

16 富山県 1 0.1

17 石川県 2 0.1

18 福井県 0 0.0

19 山梨県 3 0.2

20 長野県 5 0.3

21 岐阜県 4 0.3

22 静岡県 7 0.4

23 愛知県 18 1.1

北海道・東北

(16件)

関東(522件)

北陸

(6件)

中部

(37件)

№ 地域 カテゴリ 件数 割合[%]

24 三重県 8 0.5

25 滋賀県 9 0.626 京都府 26 1.627 大阪府 82 5.128 兵庫県 71 4.529 奈良県 12 0.830 和歌山県 3 0.231 鳥取県 2 0.132 島根県 4 0.333 岡山県 10 0.634 広島県 17 1.135 山口県 6 0.436 徳島県 0 0.037 香川県 4 0.338 愛媛県 7 0.439 高知県 2 0.140 福岡県 109 6.841 佐賀県 9 0.642 長崎県 2 0.143 熊本県 37 2.344 大分県 6 0.445 宮崎県 11 0.746 鹿児島県 513 32.247 沖縄 沖縄県 54 3.448 海外 海外 3 0.2

無回答 6 0.4

合計 1,594 100

四国

(13件)

九州

(687件)

近畿

(211件)

中国

(39件)

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②旅行内容

ア.奄美大島への旅行回数と旅行目的

奄美大島への旅行回数については、「初めて」が 33.5%で最も多く、次いで「20 回目以上」(26.5%)、「5~9回目」(12.7%)、「10~19回目」(9.5%)となっている。今回の旅行目的については、「観光」が 39.5%で最も多く、次いで「仕事」(38.6%)と

なっている。

[奄美大島への旅行回数(N=1,594)]

[旅行目的(N=1,594)]

0.1

9.5

2.8

4.5

10.2

12.9

38.6

39.5

0.0 10.0 20.0 30.0 40.0

無回答

その他

介護・見舞い

冠婚葬祭

親族・友人訪問

帰省

仕事

観光

[%]

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イ.奄美大島を選んだ理由(初めての方、2回目以上の方)観光目的で来島した人が奄美大島を選んだ理由(きっかけ)について、「初めて」来島し

た人では、「以前から奄美大島に興味があり、行ってみたいと思っていたから」が 44.2%で最も多く、次いで「家族・友人に勧められたから」(26.1%)、「LCC(バニラエア)が就航していたから」(19.4%)などとなっている。また、2回目以上の人では、「奄美大島の海(北部の海岸、大島海峡等)が好きだから」が 53.7%で最も多く、次いで「島の雰囲気が好きだから」(44.2%)、「奄美大島の人と交流があるから」(39.3%)、「魅力的な食や土産品があるから」(22.3%)、「島唄等奄美大島の文化が好きだから」(20.2%)などとなっている。

[奄美大島を選んだ理由]

<初めての方(N=387,複数回答)>

<2回目以上の方(N=242,複数回答)>

1.8

20.4

2.3

3.6

11.1

12.9

14.2

16.3

19.4

26.1

44.2

0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0

無回答

その他

SNS(twitter、ブログ等)で知って行ってみたいと思ったから

TVやラジオで視聴して行ってみたいと思ったから

旅行パンフレットを見て行ってみたいと思ったから

旅行雑誌やガイドブックを見て

行ってみたいと思ったから

世界自然遺産候補地であり、

奄美大島の自然を見てみたかったから

インターネット(携帯・スマホ含む)で知って

行ってみたいと思ったから

LCC(バニラエア)が就航していたから

家族・友人から勧められたから

以前から奄美大島に興味があり、

行ってみたいと思っていたから

[%]

2.5

21.5

10.7

12.4

13.6

19.4

20.2

22.3

39.3

44.2

53.7

0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0

無回答

その他

参加したいイベントや体験プログラムがあるから

奄美大島の山(金作原、湯湾岳等)が好きだから

お気に入りの宿泊施設があるから

お気に入りの観光スポットがあるから

島唄等奄美大島の文化が好きだから

魅力的な食や土産品があるから

奄美大島の人と交流があるから

島の雰囲気が好きだから

奄美大島の海(北部の海岸、大島海峡等)

が好きだから

[%]

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ウ.同行者と奄美大島への交通手段

同行者については、「1人で」が 30.9%で最も多く、次いで「仕事仲間と」(19.5%)、「夫婦で」(10.7%)、「友人・知人と」(10.7%)となっている。奄美大島への交通手段としては、往路は JAC、JAL 、バニラエア、復路は JAL 、JAC、

バニラエアの順となっている。

[同行者(N=1,594)]

[奄美大島への交通手段(N=1,594)] ①往 路 ②復 路

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エ.奄美大島内での交通手段と奄美大島内での訪問場所

奄美大島内での交通手段としては、「レンタカー」が 57.5%で最も多く、次いで「自家用車・公用車(送迎)」(25.8%)、「路線バス」(17.9%)となっている。奄美大島内での訪問場所は、「奄美市名瀬地区」が 65.6%で最も多く、次いで「奄美大島北部地区」(59.2%)、「奄美大島南部地区」(30.2%)などとなっている。

[奄美大島内での交通手段(N=1,594,複数回答)]

[奄美大島内での訪問場所(N=1,594,複数回答)]

1.3

3.9

0.2

1.1

4.4

5.0

10.8

17.9

25.8

57.5

0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0

無回答

その他

バイク

自転車

船(加計呂麻フェリー、海上タクシー等)

観光バス

タクシー

路線バス

自家用車・公用車(送迎)

レンタカー

[%]

6.0

16.9

27.5

30.2

59.2

65.6

0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0

無回答

奄美大島西部地区

奄美市住用地区

奄美大島南部地区

奄美大島北部地区

奄美市名瀬地区

[%]

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オ.宿泊数と宿泊施設

奄美大島での宿泊数は、「2泊」が 31.6%で最も多く、次いで「1泊」(28.6%)、「3泊」(16.1%)となっている。宿泊した客の平均宿泊日数は、2.6泊であった。また、利用した宿泊施設の種類については、「ビジネスホテル」が 36.8%で最も多く、

次いで「リゾートホテル」(22.2%)、「実家・親戚知人宅」(19.5%)、「シティホテル」(15.4%)、となっている。

[宿泊数(N=1,594)]

[宿泊施設(N=1,515,複数回答)]

1.8

3.6

0.6

0.8

1.2

4.0

6.1

15.4

19.5

22.2

36.8

0.0 10.0 20.0 30.0 40.0

無回答

その他

保養所・研修所

別荘

ウィークリーマンション

ペンション

民宿

シティホテル

実家・親戚知人宅

リゾートホテル

ビジネスホテル

[%]

宿泊した人の

平均宿泊数:2.6泊 (※1か月以上の宿泊は除く)

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カ.奄美大島以外の訪問先の有無と奄美大島以外の訪問先

今回の旅行で、奄美大島以外への訪問の有無(交通機関の乗継のみは除外)について

は、「ない(奄美大島のみ)」が 79.5%と 8 割近くを占めている。「ある」と答えた 16.6%の回答者のうち最も多い訪問先は、「徳之島」(32.6%)で、次いで「鹿児島市」(26.1%)、「沖永良部島」(23.9%)となっている。

[奄美大島以外の訪問先の有無(N=1,594)]

[奄美大島以外の訪問先(ある)(N=264,複数回答)]

0.4

3.0

4.2

4.9

5.3

9.5

10.6

13.6

20.1

23.9

26.1

32.6

0.0 10.0 20.0 30.0 40.0

無回答

指宿市

霧島市

種子島・屋久島

その他鹿児島県内

その他鹿児島県外

沖縄県

与論島

喜界島

沖永良部島

鹿児島市

徳之島

[%]

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キ.旅行形態

旅行形態は、「個人旅行」が 68.9%で最も多く、次いで「フリープラン型のパッケージ旅行」(17.9%)、「団体旅行」(6.0%)となっている。また、一人当たりのツアー(団体及びパッケージ旅行)参加費や個人旅行の交通費は、「2万円~4万円未満」(24.0%)、「4万円~6万円未満」(23.4%)で、平均額は 47,988円/人となっている。個人旅行の中で、交通費にマイレージポイントを利用した人は 14.3%となっている。

[旅行形態(N=1,594)]

[一人当たりツアー参加費・交通費(N=1,594)]

交通費・ツアー参加費

平均額:47,988 円/人

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[円/人]

消費項目 宿泊費 島内交通費土産品・買い物

飲食費娯楽・入場料

その他 合計

平均消費額 [円/人] 9,221 6,152 8,319 9,397 2,685 2,721 38,495

構成比 [%] 24.0 16.0 21.6 24.4 7.0 7.1 100.0

ク.一人当たりの平均消費額とその内訳

平均宿泊数 2.6 泊(島内消費額回答者を対象)における奄美大島内での一人当たりの平均消費額は、38,495 円(ツアー費・交通費に不含の費用)。内訳は、宿泊費 9,221 円(24.0%)、島内交通費 6,152円(16.0%)、土産品・買い物 8,319円(21.6%)、飲食費 9,397円(24.4%)、娯楽・入場料 2,685円(7.0%)、その他 2,721円(7.1%)となっており、飲食費が最も多くなっている。

[一人当たりの平均消費額(ツアー費・交通費以外)]

各項目の消費額は、下図に示すとおりである。

いずれの項目についても、「1万円未満」が最も多くなっており、「島内交通費」、「娯楽・入場料」は 7 割以上が「1 万円未満」となっており、「宿泊費」、「土産品・買い物」「飲食費」は 3割以上が 1万円以上を消費している。

[消費項目ごとの消費額(N=1,594)]

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ケ.一人当たりの合計消費額と一人当たりの予算

また、一人当たり合計金額は「2万円~4万円未満」が 30.4%で最も多く、次いで 「2万円未満」(27.4%)、「4万円~6万円未満」(16.1%)となっており、6万円未満が全体の 7割以上を占めている。

一方、事前に計画していた一人当たりの予算は、「1 万円~3万円未満」が 32.2%で最も多く、次いで「特に予算は決めていなかった」(17.9%)となっている。

[一人当たり合計金額(ツアー費・交通費以外)(N=1,594)]

[一人当たりの予算(ツアー費・交通費以外)(N=1,594)]

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コ.旅行中の活動内容

奄美大島の旅行中に行った活動内容については、「観光地めぐり」が 36.0%で最も多く、次いで「奄美料理を堪能」(34.5%)、「仕事」(33.2%)、「会議・研修」(19.3%)、「海水浴・マリンレジャー」(19.3%)、「友人・知人の訪問」(15.9%)などとなっている。その一方で、「シマ唄」(5.6%)、「大島紬体験」(3.4%)、「八月踊り」(2.3%)等の奄美独自文化の体験割合は少なくなっている。

[旅行中の活動内容(N=1,594,複数回答)]

1.1

11.0

1.3

1.7

2.0

2.1

2.3

3.4

4.3

4.4

5.2

5.3

5.6

9.6

14.1

15.9

19.3

19.3

33.2

34.5

36.0

0.0 10.0 20.0 30.0 40.0

無回答

その他

ゴルフ

その他伝統行事参加

スパ・エステ

スポーツ大会等

八月踊り

大島紬体験

釣り

イベント

集落めぐり

ダイビング

シマ唄

帰省・親戚等の訪問

保養・休養

友人・知人の訪問

海水浴・マリンレジャー

会議・研修

仕事

奄美料理を堪能

観光地めぐり

[%]

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サ.次回観光で行いたい活動内容

次回奄美大島を観光で訪れた際に行いたい活動内容は、「海水浴・マリンレジャー」が

23.6%で最も多く、次いで「観光地めぐり」(17.0%)、「ダイビング」(11.8%)、「奄美料理を堪能」(7.2%)、「釣り」(7.2%)、「保養・休養」(6.1%)などとなっており、奄美大島の海に魅力を感じている人が多いことがうかがえる。

[次回観光で行いたい活動内容(N=1,594,複数回答)]

13.4 3.5

0.8 0.9 0.9

1.6 1.8 2.1 2.5 2.6 2.7 2.9 2.9

3.5 6.1

7.2 7.2

11.8 17.0

23.6

0.0 10.0 20.0 30.0

無回答

その他

スポーツ大会等

仕事

会議・研修

友人・知人の訪問

イベント

スパ・エステ

シマ唄

大島紬体験

八月踊り

集落めぐり

その他伝統行事参加

ゴルフ

保養・休養

釣り

奄美料理を堪能

ダイビング

観光地めぐり

海水浴・マリンレジャー

[%]

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③旅行の満足度

ア.今回の旅行に対する満足度

今回の奄美旅行に対する満足度について、旅行全体では『満足』 (「大変満足」と「やや満足」の合計、以下も同様)が 84.6%を占め、『不満』(「大変不満」と「やや不満」の合計、以下も同様)は 4.7%にとどまっている。「宿泊施設」、「食事」、「土産品」、「交通事情」、「観光施設」、「海の美しさ・景観」、「接

客・ホスピタリティ」の 7つの個別項目の満足度をみると、「宿泊施設」、「食事」、「土産品」、「海の美しさ・景観」、「接客・ホスピタリティ」では『満足』が 7 割以上を占めており、特に「食事」、「海の美しさ・景観」、「接客・ホスピタリティ」は 8 割以上と他項目に比べ満足度が高くなっている。

その一方で、「交通事情」、「観光施設」は『満足』が半数以上を占めているものの、『不

満』が 1割以上みられており、特に「交通事情」は 30.3%と 3割以上が不満を感じていることがうかがえる。

[今回の旅行に対する満足度(N=1,594)]

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イ.飲食施設・観光施設選定の決め手となったもの

今回訪れた飲食施設や観光施設を選ぶ際に決め手となったものについては、「同行者や

知人の勧めで」が 30.1%で最も多く、次いで「以前来たことがあった」(21.6%)、「ガイドブック・雑誌で」(12.5%)、「インターネット比較サイトで」(11.0%)などとなっている。

[飲食施設・観光施設の選定の決め手となったもの(N=1,594,複数回答)]

4.8

5.3

0.9

1.0

1.1

3.0

4.6

4.9

5.6

6.2

11.0

12.5

21.6

30.1

0.0 10.0 20.0 30.0 40.0

無回答

その他

レンタカー会社の受付で

観光案内所で

タクシー運転手の勧めで

ブログ・SNSで

看板を見て

ツアー等で決まっていた

宿泊施設のフロントで

無料情報誌で

インターネット比較サイトで

ガイドブック・雑誌で

以前来たことがあった

同行者や知人の勧めで

[%]

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④今後の旅行意向

ア.今後 5年間の奄美訪問回数今後 5年間に観光目的で奄美大島を訪れる予想回数は、「3回~5回」が 24.2%で最も

多く、次いで「1回」(21.9%)、「6回以上」(20.8%)、「2回」(18.6%)となっており、85.5%が今後 5年間に少なくとも 1回以上は奄美大島を訪れる意向があることがうかがえる。

[今後 5年間の奄美訪問回数(N=1,594)]

イ.奄美大島の推薦意向

奄美大島旅行の推薦意向については、「ぜひ勧めたい」が 44.7%、「勧めたい」が 42.3%となっており、全体の 87.0%が奄美大島旅行を他の人にも勧めたいと思っていることがうかがえる。

[奄美大島の推薦意向(N=1,594)]

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(2)徳之島の旅行者の動向

徳之島を訪れた旅行者の動向について、平成 28年夏期(一社)徳之島観光連盟が実施した「来島者向けアンケート調査」結果と平成 28年度奄美群島広域事務組合が実施した「奄美群島観光客向け無料公衆無線 LAN拡大調査」結果から整理してみた。

1)来島者向けアンケート調査結果

①調査の概要

(一社)徳之島観光連盟が実施した「来島者向けアンケート調査」の概要は以下のと

おりとなっている。

[調査の概要]

○調査対象

・徳之島を訪れた旅行者

○調査時期

・平成 28年夏期

○調査方法

・調査場所は島内各所で配布し、徳之島空港、亀徳新港、直売所百菜に設置の

アンケート回収ボックス又は宿泊施設のフロントにて回収

○調査の有効回答数

・142件

○調査項目

・回答者の属性について(居住地、性別、年代)

・同伴者について

・徳之島までの交通機関と経由地域について

・来島目的について

→ 来島の際に最も参考にした情報について(観光目的の人のみ)

→ 観光の一番の目的について(観光目的の人のみ)

→ 来島回数について(観光目的の人のみ)

・滞在期間について

・島内での移動手段について

・宿泊先について

・徳之島で一番良かった観光地・施設について

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②調査結果

ア.回答者の属性

回答者の属性は以下のとおりとなっている。

[居住地] [性別] [年代]

イ.同伴者

同伴者については、「友人・知人」が 23.8%で最も多く、次いで「ひとり」(23.2%)、「仕事関係」(17.2%)、「家族」(11.3%)などとなっている。

[同伴者]

ひとり23.2%

夫婦4.6%

家族11.3%

親戚1.3%友人・知人

23.8%

仕事関係17.2%

団体8.6%

その他9.9%

沖縄0.7%

九州38.7%

近畿26.1%

中部6.3%

中国1.4%

関東25.4%

北海道1.4%

男性50.8%

女性49.2%

10代4.9%

20代27.5%

30代17.6%

40代21.1%

50代16.2%

60代9.2%

70代以上3.5%

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ウ.徳之島までの交通機関と経由地域

徳之島までの交通機関については、「飛行機」が 74.1%、「フェリー」が 25.9%となっている。

飛行機で来島した人の経由した空港については、「鹿児島」が 62.6%、「奄美」が 22.8%となっている。

また、フェリーで来島した人の経由した港については、「鹿児島」が 39.5%で最も多く、次いで「奄美」(30.2%)、「沖永良部」と「沖縄」(ともに 9.3%)などとなっている。

[徳之島までの交通機関] [飛行機で来島した人の経由した空港]

[フェリーで来島した人の経由した港]

飛行機74.1%

フェリー25.9%

奄美22.8%

鹿児島62.6%

その他14.6%

鹿児島39.5%

奄美30.2%

沖永良部9.3%

与論4.7%

沖縄9.3%

喜界2.3% その他

4.7%

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エ.来島目的

来島目的については、「観光」が 46.6%で最も多く、次いで「ビジネス」(34.2%)、「帰省」(15.1%)などとなっている。観光目的で来島した人の観光の一番の目的については、「マリンレジャー」が 26.5%で

最も多く、次いで「エコツアー」(23.5%)などとなっている。また、来島の際に最も参考にした情報については、「観光連盟のHP」が 26.5%で最も

多く、次いで「知人の blog や口コミ」(17.6%)、「旅行会社のチラシ」と「Facebook、Twitter等の SNS」(ともに 11.8%)などとなっている。さらに、来島回数については、「はじめて」が 77.9%で最も多く、次いで「2回」(10.3%)

となっている一方で、「5回以上」が 8.8%みられている。

[来島目的] [観光の一番の目的]

[来島の際に最も参考にした情報] [来島回数]

マリンレ

ジャー26.5%

闘牛大会等7.4%

エコツアー(山歩

き・海散歩・集落

散策・歴史文化)23.5%

その他42.6%観光

46.6%

ビジネス34.2%

帰省15.1%

島キャン2.1%

課外活動2.1%

はじめて77.9%

2回10.3%

4回2.9%

5回以上8.8%

テレビでの紹介・

広告1.5% 旅行会社のチラ

シ11.8%

自治体のHP8.8%

観光連盟のHP26.5%

知人のblogや口コミ

17.6%

Facebook、Twitter等のSNS

11.8%

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オ.滞在期間と宿泊先

滞在期間については、「1泊」が 27.5%、「2泊」が 21.6%、「3泊」が 23.5%となっており、『3泊以下』が 72.6%と 7割を超えている。その一方で、「4泊以上」も 27.5%みられている。

宿泊先については、「ホテル」が 56.6%と半数を超え最も多く、次いで「民宿」(37.7%)となっており、この2つの施設で 94.3%と 9割を超えている。

[滞在期間] [宿泊先]

カ.島内での移動手段

島内での移動手段としては、「レンタカー」が 70.9%と約 7割を占め最も多く、次いで「知人の車」(25.5%)などとなっており、「バス」での移動はみられていない。

[島内での移動手段]

ホテル56.6%

民宿37.7%

知人宅1.9%

親戚宅1.9%

その他1.9%

タクシー1.8%

レンタカー70.9%

レンタ自転車1.8%

知人の車25.5%

1泊27.5%

2泊21.6%

3泊23.5%

4泊以上27.5%

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キ.徳之島で一番良かった観光地・施設

徳之島で一番良かった観光地・施設について3町別にみてみると、徳之島町では「ソ

テツトンネル」が 52.9%で最も多く、次いで「畦プリンスビーチ」(35.3%)、「井之川岳」(11.8%)となっている。天城町では、「犬の門蓋」が 46.2%で最も多く、次いで「ヨナマビーチ」(23.1%)、「ム

シロ瀬」(15.4%)などとなっている。伊仙町では、「犬田布岬」が 45.5%で最も多く、次いで「喜念浜」(27.3%)、「樹齢 300年ガジュマルと石垣」(18.2%)、「徳之島なくさみ館」(9.1%)となっている。

[3町別にみた徳之島で一番良かった観光地・施設]

○徳之島町 ○天城町

○伊仙町

ソテツトンネル52.9%畦プリンスビーチ

35.3%

井之川岳11.8%

喜念浜27.3%

徳之島なくさみ

館9.1%

樹齢300年ガジュマルと石垣

18.2%

犬田布岬45.5%

犬の門蓋46.2%

ウンブキ7.7%

アマミノクロウサ

ギ観察小屋7.7%

ヨナマビーチ23.1%

ムシロ瀬15.4%

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2)奄美群島観光客向け無料公衆無線 LAN拡大調査結果 ①調査の概要

奄美群島観光客向け無料公衆無線 LAN拡大調査の概要は以下のとおりとなっている。

[調査の概要]

○調査対象

・奄美群島に訪れた国内外の観光客(外国人・帰省客含む)

○調査時期

・平成 28年 9月 24日から平成 29年 2月 2日

○調査方法

・奄美群島の観光団体や調査員で構成し、下記の調査場所にて実施

○調査場所

・調査場所は空港・港・観光施設・景勝地・独自の調査地・レンタカー業やホテル業、

バス業者からなる観光客へのリサーチ及び回収

○調査の有効回答数

・1,074件

○調査項目

・回答者の属性について(居住地、訪問する島、性別、年齢層、旅の形態等)

・旅行訪問先について(今回の旅行先で印象に残った上位3つ)

・SNS・ブログ等の利用状況について ・インターネット接続状況等について

・旅行先に求めるインターネット接続について

・自由意見

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②調査結果

ここでは、調査結果のうち、徳之島に訪れた旅行者の「今回の旅行先で印象に残った

上位3つ」について整理した。

今回の旅行先で印象に残った先について上位に挙げられている先をみると、徳之島町

では、「ソテツトンネル」と「畦プリンスビーチ」、天城町では「ムシロ瀬」と「犬の門

蓋」、伊仙町では「犬田布岬」と「なくさみ館」などとなっており、景勝地が多くなって

いる。

なお、下記以外の回答については、触れ合いを求め、ひとり旅などで中・長期の滞在

で観光を楽しむ人たちが多く、集落名や滞在期間中の関係性を重視した触れ合い、出来

事などを挙げているケースもみられている。

[徳之島に訪れた旅行者の今回の旅行先で印象に残った先(3町別)]

徳之島町 天城町 伊仙町

1 ソテツトンネル(29) 1 ムシロ瀬(63) 1 犬田布岬(37)

2 畦プリンスビーチ(13) 2 犬の門蓋(60) 2 なくさみ館(13)

3 徳之島空港(6) 3 ヨナマビーチ(27) 3 喜念浜海岸(8)

4 里久浜海岸(4) 4 秋利神架橋(3) 4 ほーらい館・百菜(5)

5 朝潮関記念像(2) 5 特攻平和記念碑(2) 5 瀬田海海浜公園(5)

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5.観光客から見た奄美大島・徳之島の位置付けや認識等

(1)SNSからみた奄美大島・徳之島の位置付け・認識等 ㈱ユーザーローカルが提供する「SNSマーケティング分析・管理ツール」Social Insightを活用して、平成 28 年に「奄美大島」、「徳之島」のキーワードと一緒に Instagram に投稿されたワード上位 5 位を分析し、旅行者等の奄美大島・徳之島の位置付け・認識等について検討してみた。

キーワードを「奄美大島」とした場合、季節に関係なく、動詞では「繋がる」と「越

す」、形容詞では「美味しい」といったワードが一緒に投稿されるケースが多くなってい

る。また、その他形容詞では「可愛い」、「暖かい」も多く投稿されている。

なお、「繋がる」の具体的な投稿内容については、「繋がる空」、「ステキなご縁で親戚

となって繋がる」、「音楽で繋がる」、「○○の人と繋がりたい(例:旅行好きな人)」など

がみられている。

キーワードを「徳之島」とした場合、季節に関係なく、形容詞で「美味しい」が一緒

に投稿されている。動詞では「飲む」が他に比べて多く投稿されている。

なお、色を示すワードについては、奄美大島、徳之島ともに「青い」が使われている。

[平成 28年に「奄美大島」、「徳之島」と一緒に Instagramに投稿されたワード上位 5位]平成 28年 1.1 ~ 3.31 4.1 ~ 6.30 7.1 ~ 9.30 10.1 ~ 12.31

キーワード 動詞 形容詞 動詞 形容詞 動詞 形容詞 動詞 形容詞

奄美

大島

1 繋がる 寒い 繋がる 可愛い 繋がる 楽しい 繋がる 寒い

2 越す 暖かい 癒す 美味しい 気に入る 美味しい 越す 青い

3 撮る 美味しい 撮る 恋しい 越す 有難い 咲く 美味しい

4 晴れる 寂しい 知り合う 楽しい 晴れる 可愛い 織る あったかい

5 曇る 可愛い 越す 暖かい 頂く 暑い 撮る 暖かい

徳之島

1 晴れる 美味しい 飲む 暑い 炒める 暑い だれる 暖かい

2 飲む 寒い だれる 美味しい 飲む 美味しい 繋がる 美味しい

3 届く 楽しい 走る 近い だれる 可愛い しまる 楽しい

4 帰る 寂しい いただく 素晴らしい 届く 楽しい 頂く 可愛い

5 繋がる 小さい 泳ぐ 可愛い 頂く 青い 炒める 暑い

資料:「SNSマーケティング分析・管理ツール」Social Insight(㈱ユーザーローカル)より作成

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因みに、キーワードを「奄美」とした場合、季節に関係なく、動詞では「繋がる」、形

容詞では「美味しい」といったワードが一緒に投稿されるケースが多くなっており、「奄

美=奄美大島」のイメージを持っている人が多いことがうかがえる。また、その他の動

詞では「癒す」が夏から秋にかけて投稿されており、奄美大島よりは奄美の方が「癒す」

のイメージが強いのではないかと推測される。

一方、キーワードを「沖縄」とした場合、「奄美」と同様に、季節に関係なく、動詞で

「繋がる」が一緒に投稿されている。動詞、形容詞ともに「奄美」と類似するワードが

多く使われていることがうかがえる。なお、7 月から 9 月にかけて「稼げる」といったワードが使われていることは「奄美」との違いの一つとなっている。

[参考:平成 28年に「奄美」、「沖縄」と一緒に Instagramに投稿されたワード上位 5位]平成 28年 1.1 ~ 3.31 4.1 ~ 6.30 7.1 ~ 9.30 10.1 ~ 12.31

キーワード 動詞 形容詞 動詞 形容詞 動詞 形容詞 動詞 形容詞

奄 美

1 繋がる 寒い 繋がる 美味しい 繋がる 美味しい 繋がる 寒い

2 越す 美味しい 推す 暖かい 癒す 楽しい 癒す 黄色い

3 撮る 寂しい 癒す 肌寒い 越す 暑い 織る 美味しい

4 降る 珍しい おる 青い 気に入る 可愛い 越す 懐かしい

5 晴れる 暖かい 噛む 可愛い 伺う 有難い 咲く 旨い

沖 縄

1 繋がる 可愛い 繋がる 青い 繋がる 楽しい 繋がる 美味しい

2 晴れる 美味しい 越す 可愛い 致す 可愛い 越す 楽しい

3 癒す 楽しい 晴れる 暑い 稼げる 怪しい 撮る 可愛い

4 撮る 寒い 撮る 美味しい 越す 暑い ぐする 青い

5 ちる 暖かい 癒す 楽しい 頂く 恋しい 下さる 寒い

資料:「SNSマーケティング分析・管理ツール」Social Insight(㈱ユーザーローカル)より作成

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[「奄美大島」、「徳之島」と一緒に Instagramに投稿されているワード(上位 5位)]

【期間:平成 28年 1月 1日~3月 31日】○キーワード:「奄美大島」

○キーワード:「徳之島」

【期間:平成 28年 4月 1日~6月 30日】○キーワード:「奄美大島」

○キーワード:「徳之島」

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[「奄美大島」「徳之島」と一緒に Instagramに投稿されているワード(上位 5位)続き]

【期間:平成 28年 7月 1日~9月 30日】○キーワード:「奄美大島」

○キーワード:「徳之島」

【期間:平成 28年 10月 1日~12月 31日】○キーワード:「奄美大島」

○キーワード:「徳之島」

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[「奄美」、「沖縄」と一緒に Instagramに投稿されているワード(上位 5位)]

【期間:平成 28年 1月 1日~3月 31日】○キーワード:「奄美」

○キーワード:「沖縄」

【期間:平成 28年 4月 1日~6月 30日】○キーワード:「奄美」

○キーワード:「沖縄」

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[「奄美」、「沖縄」と一緒に Instagramに投稿されているワード(上位 5位)続き]

【期間:平成 28年 7月 1日~9月 30日】○キーワード:「奄美」

○キーワード:「沖縄」

【期間:平成 28年 10月 1日~12月 31日】○キーワード:「奄美」

○キーワード:「沖縄」

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(2)観光市場の動向

ここでは、「旅行年報 2016」、「レジャー白書 2015」等既存の調査結果から旅行者の観光に対する意識についてみてみた。

①行ってみたい旅行タイプ

「旅行年報 2016」(公益財団法人 日本交通公社)から「今後1~2年の間に行ってみたい国内及び海外の旅行タイプ」についてみると、「温泉旅行」が最も多く、次いで「自

然観光」、「グルメ」、「テーマパーク」などとなっており、上位3位までについては平成

18(2006)年調査と変わらず圧倒的な人気を誇っている。

[行ってみたい旅行タイプ(複数回答)]

資料:旅行年報 2016(公益財団法人 日本交通公社)

3.1%

12.4%

12.1%

10.1%

9.8%

10.6%

11.7%

13.7%

12.3%

25.2%

11.3%

12.3%

17.1%

23.0%

19.8%

21.9%

22.0%

19.3%

19.6%

18.5%

31.3%

36.3%

28.6%

43.2%

43.3%

51.3%

9.1%

11.4%

12.6%

12.7%

13.4%

14.5%

15.1%

15.2%

15.4%

16.1%

17.5%

17.5%

19.2%

22.0%

22.2%

22.4%

22.8%

23.4%

24.5%

28.1%

36.1%

37.0%

37.2%

41.6%

45.1%

57.7%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70%

エコツアー

スキー・スノーボード

秘境ツアー

スポーツ観戦

登山・山歩き

マリンスポーツ

花の名所巡り

自然現象鑑賞

海水浴

おしゃべり旅行

芸術鑑賞

祭・イベント

リゾートホテル

和風旅館

高原リゾート

ショッピング

世界遺産巡り

動物園・水族館

町並み散策

都市観光

海浜リゾート

歴史・文化観光

テーマパーク

グルメ

自然観光

温泉旅行

2016年

2006年

平成 18(2006)年

調査と変わらず

圧倒的人気を誇る

平成 18(2006)年に

比べて大幅に増加

平成 18(2006)年に

比べて大幅に減少

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②旅行の動機

「旅行年報 2016」(公益財団法人 日本交通公社)から「国内宿泊旅行、海外宿泊旅行をしてみたいと思う動機」についてみると、「旅先のおいしいものを求めて」が最も多く、

次いで「日常生活から解放されるため」、「思い出をつくるため」、「家族の親睦のため」

などとなっており、平成 18(2006)年調査と比較すると、「日常生活から解放されるため」や「保養、休養のため」など癒しを求める動機が減少している一方で、「思い出をつ

くるため」や「家族の親睦のため」などが増加している。

[旅行の動機]

資料:旅行年報 2016(公益財団法人 日本交通公社)

1.2%

2.5%

3.4%

2.5%

3.3%

6.1%

6.0%

8.6%

10.1%

6.0%

10.7%

22.4%

22.0%

26.1%

31.6%

30.4%

45.1%

28.6%

42.5%

64.8%

57.5%

1.5%

1.6%

2.5%

2.7%

3.6%

3.7%

3.8%

5.7%

9.4%

9.5%

10.3%

19.3%

23.7%

25.6%

29.6%

32.8%

43.4%

47.2%

53.8%

60.1%

61.5%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70%

新しい友達を求めて

ハプニングを求めて

一人になりたい

みんなが行くから

なんとなく

健康増進のため

自分を見つめるため

何の予定もない時間を求めて

思い出の場所を訪れるため

ぜいたくしたい

現地の人や生活にふれたくて

知識や教養を深めるため

友達とのつきあいを楽しむため

感動したい

未知のものにふれたくて

美しいものにふれるため

保養、休養のため

家族の親睦のため

思い出をつくるため

日常生活から解放されるため

旅先のおいしいものを求めて

2016年

2006年

平成 18(2006)年に

比べて大幅に増加

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③旅行テーマ

「レジャー白書 2015」(公益財団法人 日本生産性本部)から「過去に 1回でも行ったことがある旅行はどのようなテーマだったか(経験率)」について平成 26(2014)年と平成 18(2006)年を比較してみてみた。平成 26 年の旅行テーマとしては、「癒しの旅」が最も多く、次いで「歴史のある街並

みなどを訪れる旅」、「大自然の魅力を味わう旅」となっており、上位 3 つのテーマは平成 18年と変わっていない。順位が上がっているのは、「世界遺産を訪問する旅」で、平成 18 年の 10 位から平成

26年は 6位となり、回答割合も 15.6%から 20.2%へ 4.6ポイント上昇している。また、「自分の関心のあるテーマを実現する旅」、「歴史的遺産を訪問する旅」、「ボランティア

活動に参加する旅」も順位を上げ、回答割合も増えている。

[旅行テーマの推移]

資料:レジャー白書 2015(公益財団法人 日本生産性本部)

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④LCCの就航がもたらした「旅行」への変化 株式会社 JTB総合研究所のレポート「LCC利用者の意識と行動調査 2015」から「LCC就航が人々の旅行行動にどのような変化をもたらしているのか」についてみてみると、

「同じ行き先でも LCC を選択するようになった」が最も多く、次いで「LCC 就航がきっかけで国内旅行をした」、「旅行回数が全体的に増えた」などとなっている。

これを居住地域別でみると、関東では「同じ行き先でも LCCを選択するようになった」、関西と中部では「LCC就航がきっかけで国内旅行をした」がそれぞれ最も多くなっており、居住地域によって違いがみられている。

[国内線 LCCの就航がもたらした「旅行」への変化]

資料:「LCC利用者の意識と行動調査 2015」(株式会社 JTB総合研究所レポート)

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6.分析結果

ここでは、これまでの調査分析結果についてのとりまとめを行った。

①入込客の動向

<奄美大島の入込客の動向>

・奄美大島の入込客数は、平成 23年以降増加傾向にあり、特に平成 26年 7月のバニラエア就航後、空路による入込客数が急増し、平成 27 年には 422,527 人となり、過去10 年間で最多であった平成 18 年の水準を上回ってきている。また、平成 29 年 3 月26日から関西空港-奄美空港間にバニラエアが就航し、さらに輸送力が拡充されることなどから今後も空路による入込客数は増加することが予想される。

<徳之島の入込客の動向>

・徳之島の入込客数は、平成 27年にそれまでの横ばい傾向から増加に転じ、129,806人となっているが、過去 10年間で最多であった平成 19年(139,494人)の水準は未だ下回っている。海路は緩やかな減少傾向、空路は緩やかな増加傾向にあり、海路と空

路による入込客数の差は拡大傾向にあり、平成 27 年の空路による入込客数は平成 19年の水準を上回ってきている。

②観光資源等の状況

<奄美大島の観光資源等の状況>

・奄美大島の観光資源については、海、山、森、岬、公園など自然のすばらしさや豊か

さを体感できる景勝地、奄美パーク、マングローブパーク、加計呂麻島展示・体験交

流館、奄美自然観察の森などの観光施設が中心である。また、近年は陸上競技をメイ

ンとするスポーツ合宿の受入が盛んであるとともに、集落単位でのイベントや行事が

多くなっている。

・奄美大島の宿泊施設については、平成 27年 8月 1日現在、施設数が 106 軒、収容人員(一般)が 2,810 人となっている。なお、奄美市内の収容人員が全体の約 6 割を占めている。

<徳之島の観光資源等の状況>

・徳之島の観光資源については、ムシロ瀬、ヨナマビーチ、ウンブキ、犬の門蓋、犬田

布岬、喜念浜、ソテツトンネル、畦プリンスビーチ、井之川岳といった景勝地が中心

である。また、平成 22年度に徳之島観光連盟でとりまとめた「地福徳之島三十三聖地・旧跡めぐり」(パワースポット)や闘牛が盛んな島であることから徳之島なくさみ館な

ど闘牛関連の施設も代表的な観光資源となっている。さらに、天城町では陸上競技を

中心としたスポーツ合宿の受入にも積極的に取り組んでいる。

・徳之島の宿泊施設については、平成 27年 8月 1日現在、施設数が 33軒、収容人員が1,059人となっている。因みに、平成 27年の 3町別の宿泊施設の利用割合は徳之島町が 73.7%、天城町が 25.9%、伊仙町が 0.4%となっている。

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③交流人口増に向けた取組状況

<奄美大島の交流人口増に向けた取組状況>

・奄美大島では、(一社)あまみ大島観光物産連盟が中心となり、観光客に提供するサー

ビスについて、維持・向上・評価する仕組みや体制の構築に取り組んでいる。具体的

には、連盟内の 6 専門部会(交通、宿泊、観光、特産品、飲食、観光地域づくり)において課題解決に向けた話し合いを行うとともに、その結果を効果的にサービスに反

映できるよう、ターゲット別プロジェクトにて事業を立案・実行し、PDCA サイクルを回す体制を構築することとしている。

・また、一元的な情報発信・プロモーションを強化するため、連盟の HP である「のんびり奄美」の中で、宿泊、食事、各種体験等の予約ができるシステムを構築し、ワン

ストップサービスの拡充に取り組んでいる。

・島内 5市町村においても、平成 27年度に策定した総合戦略に基づき「新しい人の流れをつくる」施策として交流人口増に向けた各種取組を推進している(P49~P53参照)。

<徳之島の交流人口増に向けた取組状況>

・徳之島では、(一社)徳之島観光連盟が中心となり、誘客に向けた旅行会社への働きか

け(営業)、来訪者への観光案内、物産の発信に取り組んでいる。平成 29 年度には、現在の景勝地の紹介だけではなく、改めて地域資源の見直しを行い、HPやパンフレットを刷新していく予定である。新たな HP では、食の情報を充実させるとともに、漁業体験(ブルーツーリズム)やモデルコースの紹介なども盛り込んでいきたいと考え

ている。

・現在、連盟内のウェブ部会で何を発信していくかを検討しており、他島との差別化を

念頭に、“長寿、子宝、闘牛”が徳之島らしさではないかとみている。これらキーワー

ドは、徳之島の食や文化にもつながり、誘客に向けたシナリオも必要であると考えて

いる。

・島内 3町においても、平成 27年度に策定した総合戦略に基づき「新しい人の流れをつくる」施策として交流人口増に向けた各種取組を推進している(P54~P56参照)。

④来島した旅行者の動向

<奄美大島の旅行者の動向>

・奄美大島に来島した旅行者の動向について、旅行目的は「観光」、「仕事」、「帰省」、「親

戚・友人訪問」の順となっている。観光目的で来島した人の奄美大島を選んだ理由と

して、初めて来島した人では「以前から奄美大島に興味があり、行ってみたいと思っ

ていたから」、「家族・友人に勧められたから」、「LCC(バニラエア)が就航していたから」、2回目以上の人では「奄美大島の海が好きだから」、「島の雰囲気が好きだから」、「奄美大島の人と交流があるから」がそれぞれ上位に挙げられている。

・島内での交通手段としては、「レンタカー」が半数を超え最も多く、次いで「自家用車・

公用車(送迎)」、「路線バス」となっており、訪問場所としては「奄美市名瀬地区」と

「奄美大島北部地区」が 6割前後を占めており、「奄美大島南部地区」は約 3割、「奄

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美大島西部地区」は 2割に満たない状況となっている。・宿泊については平均宿泊数が 2.6泊、利用した宿泊施設については「ビジネスホテル」が最も多く、次いで「リゾートホテル」、「実家・親戚知人宅」の順となっている。

・平均宿泊数 2.6 泊における島内での一人当たり平均消費額は 38,495 円となっており、内訳は、宿泊費 9,221 円(24.0%)、島内交通費 6,152 円(16.0%)、土産品・買い物8,319 円(21.6%)、飲食費 9,397 円(24.4%)、娯楽・入場料 2,685円(7.0%)、その他 2,721円(7.1%)となっており、飲食費が最も多くなっている。

・旅行中に行った活動内容については、「観光地めぐり」が最も多く、次いで「奄美料理

を堪能」、「仕事」、「会議・研修」、「海水浴・マリンレジャー」、「友人・知人の訪問」

などの順となっている。また次回観光で訪れた際に行いたい活動内容については、「海

水浴・マリンレジャー」が最も多く、次いで「観光地めぐり」、「ダイビング」、「奄美

料理を堪能」、「釣り」、「保養・休養」などとなっている。

・奄美旅行に対する満足度について、旅行全体では『満足』(「大変満足」と「やや満足」

の合計)が 84.6%を占め、『不満』(「大変不満」と「やや不満」の合計 4.7%)を大きく上回っている。特に「食事」、「海の美しさ・景観」、「接客・ホスピタリティ」に対

する満足度が高い一方で、「交通事情」については 3割以上が不満を感じている。・今後 5 年間における観光目的での再訪意向については、8 割を超える人が 1 回以上は奄美大島を訪れたいと回答している。

<徳之島の旅行者の動向>

・徳之島に来島した旅行者の動向について、来島目的は「観光」が最も多く、次いで「ビ

ジネス」、「帰省」の順となっている。観光目的で来島した人の観光の一番の目的は「マ

リンレジャー」が最も多く、次いで「エコツアー」などとなっており、また来島回数

は「はじめて」が 8割近くを占めている。・徳之島までの交通機関については、「飛行機」が 74.1%、「フェリー」が 25.9%となっている。飛行機で来島した人の経由した空港については「鹿児島」が 62.6%、「奄美」が 22.8%、一方フェリーで来島した人の経由した港については「鹿児島」が 39.5%で最も多く、次いで「奄美」(30.2%)、「沖永良部」と「沖縄」(ともに 9.3%)となっている。

・滞在期間については、『3 泊以下』が 7 割を超えており、宿泊先については「ホテル」が半数を超え最も多く、次いで「民宿」となっており、この2つの施設で全体の 9 割を超えている。

・島内での移動手段については、「レンタカー」が約 7割を占め最も多く、次いで「知人の車」(25.5%)などとなっており、「バス」での移動はみられていない。

・徳之島で一番良かった観光地・施設について 3 町別にみると、徳之島町では「ソテツトンネル」が最も多く、次いで「畦プリンスビーチ」、「井之川岳」、天城町では「犬の

門蓋」が最も多く、次いで「ヨナマビーチ」、「ムシロ瀬」、伊仙町では「犬田布岬」が

最も多く、次いで「喜念浜」、「樹齢 300 年ガジュマルと石垣」、「徳之島なくさみ館」などとなっている。

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⑤旅行者の認識と観光市場の動向

・㈱ユーザーローカルが提供する Social Insightにより平成 28年に「奄美大島」、「徳之島」のキーワードと一緒に Instagramに投稿されたワード上位 5位を分析し、旅行者等の奄美大島と徳之島の認識等についてみてみた結果は以下のとおりとなっている。

<旅行者の奄美大島に対する認識等>

・季節に関係なく、動詞では「繋がる」と「越す」、形容詞では「美味しい」といったワ

ードが一緒に投稿されるケースが多くなっている。また、その他形容詞では「可愛い」、

「暖かい」も多く投稿されている。

・キーワードを「奄美」とした場合、季節に関係なく、動詞では「繋がる」、形容詞では

「美味しい」といったワードが一緒に投稿されるケースが多くなっており、「奄美=奄

美大島」のイメージを持っている人が多いことがうかがえる。また、その他の動詞で

は「癒す」が夏から秋にかけて投稿されており、奄美大島よりは奄美の方が「癒す」

のイメージが強いのではないかと推測される。

・キーワードを「沖縄」とした場合、「奄美」と類似するワードが多く使われている。

<旅行者の徳之島に対する認識等>

・季節に関係なく、形容詞で「美味しい」が一緒に投稿されている。動詞では「飲む」

が他に比べて多く投稿されている。

<観光市場の動向>

○行ってみたい旅行タイプ

・「旅行年報 2016」から「今後1~2年の間に行ってみたい国内及び海外の旅行タイプ」についてみると、「温泉旅行」が最も多く、次いで「自然観光」、「グルメ」、「テーマパ

ーク」などとなっており、上位3位までについては平成 18(2006)年調査と変わらず圧倒的な人気を誇っている。

○旅行の動機

・「旅行年報 2016」から「国内宿泊旅行、海外宿泊旅行をしてみたいと思う動機」についてみると、「旅先のおいしいものを求めて」が最も多く、次いで「日常生活から解放

されるため」、「思い出をつくるため」、「家族の親睦のため」などとなっており、平成

18(2006)年調査と比較すると、「日常生活から解放されるため」や「保養、休養のため」など癒しを求める動機が減少している一方で、「思い出をつくるため」や「家族

の親睦のため」などが増加している。

○旅行テーマ

・「レジャー白書 2015」から「過去に 1 回でも行ったことがある旅行はどのようなテーマだったか(経験率)」について平成 26(2014)年と平成 18(2006)年を比較してみると、平成 26 年の旅行テーマとしては、「癒しの旅」が最も多く、次いで「歴史のある街並みなどを訪れる旅」、「大自然の魅力を味わう旅」となっており、上位 3 つのテーマは平成 18年と変わっていない。なお、「世界遺産を訪問する旅」は、平成 18年の10位から平成 26年は 6位となり、回答割合も 15.6%から 20.2%へ 4.6ポイント上昇している。