奄美群島をめぐる観光の動向奄美大島における外国人来島者に …€¦ ·...

【観光の動向】

奄美大島における

外国人来島者についてのアンケート調査報告

奄美群島をめぐる

観光の動向

2018年（平成30年）３月

奄美産業活性化協議会

1


訪日外国人数の推移年約

1970 昭和45 85 万人1980 55 1321990 平成2 3242000 12 476

2011 23 6222012 24 8362013 25 10362014 26 13412015 27 19742016 28 24042017 29 2869

2020 （目標） 4000

1970～2010は法務省の資料から2011～2016は観光庁の資料から。2017年は推計2020年は政府の目標値

日本政府は2020年の東京オリンピックへ向けて、訪日外国人数4000万人を目標にしている

奄美群島をめぐる観光の動き

1953 昭和28 奄美群島が日本に復帰

昭和37～38年「島育ち」ブーム

1964 39 奄美空港開港昭和40年代、高度経済成長と離島ブーム

1972 47 沖縄が日本に返還される1974 49 「奄美群島国定公園」指定

同奄美群島への入込客が70万人に達する

その後、景気の落ち込み、海外旅行の増加などで奄美への観光客は減少

1987 62 奄美群島への入込客は約66万人1988 63 新奄美空港開港（ジェット化）

1992 平成４東京－奄美直行便就航2014 26 バニラエアが成田―奄美線に就航2017 29 「奄美群島国立公園」指定

インバウンド（訪日外国人）の急増

奄美群島をめぐる観光の動向

0

500

1000

1500

2000

2500

3000

3500

4000

4500

1970198019902000 2011201220132014201520162017 2020

訪日外国人の推移

2


奄美群島の入込客、入域客の推移

1975 昭和50 704,580 人 432,298 人【入込客】いりこみきゃく奄美各島への客数で、

1985 60 680,576 432,528 島ごとに数える

1995 平成7 790,950 551,790 【入域客】にゅういききゃく1996 平成８ 809,617 576,221 入込客から群島間の移動を

　差し引いたもの2003 15 801,692 571,379 ２島以上に渡っても１と数える2004 16 760,086 540,243

2005 17 766,321 544,529

2006 18 755,016 537,050

2007 19 741,295 531,103

2008 20 707,288 510,162

2009 21 690,560 499,221

2010 22 666,451 485,319

2011 23 672,600 488,240

2012 24 672,540 492,616

2013 25 686,270 504,739

2014 26 708,763 522,286 （「奄美群島の概況」から）2015 27 757,887 560,432

2016 28 775,730 578,514

2016年（平成28年）の入域客数は記録が残る中で、過去最高となった

年次入り込み客入域客

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

1975 1985 1995 1996 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

万

奄美群島の入込客、入域客の推移

入り込み客入域客

3


2016年（平成28年）奄美群島への入域客の出発地別割合

（人）割合105,757 18.2847,554 8.220,204 3.5334,097 57.7568,520 11.842,382 0.4

578,514 （％）

2016年（平成28年）奄美群島各島別入込客数

（人）431,74057,696127,84686,29972,149775,730

（資料はいずれも「奄美群島の概況」から）

2016年（平成28年）の場合、奄美群島以外から奄美群島に入ってきた人は約58万人出発地別にみると、鹿児島からの人が全体の6割近くを占める

奄美群島内で移動した人は約20万人

各島ごとに数えた「入込客」は全島合わせて約78万人島別では奄美大島が年間約43万人次いで徳之島約13万人沖永良部島約９万人与論島約７万人喜界島約６万人となっている

合計

島別奄美大島喜界島徳之島

沖永良部島与論島

阪神から福岡から鹿児島から沖縄からその他合計

発地別関東から

関東から

18.3％

阪神から

8.2％

福岡から

3.5％鹿児島から

57.8％

沖縄から

11.8％その他

奄美群島への発地別入域客

0 10 20 30 40 50

奄美大島

喜界島

徳之島

沖永良部島

与論島

万

奄美各島別入込客数

4


鹿児島県内の延べ宿泊者数

平成西暦総数23 2011 680 924 2012 687 1725 2013 732 2126 2014 753 2727 2015 797 4228 2016 720 48

（万人）（万人）

奄美地区の延べ宿泊者数

平成西暦総数（うち外国人）23 2011 562,755 1,28724 2012 566,865 78525 2013 627,839 1,11626 2014 659,366 1,09327 2015 778,992 1,88628 2016 686,881 5,400

（万人）（人）

西暦外国人2011 1,2872012 7852013 1,1162014 1,0932015 1,8862016 5,357

（人）

（資料は「鹿児島県観光統計」「鹿児島県の観光の動向」から）

奄美地区での宿泊者の数はここ数年、増加傾向にあるなかでも外国人は2016年に急激に増加した

（うち外国人）

0

200

400

600

800

1000

2011 2012 2013 2014 2015 2016

鹿児島県内の延べ宿泊者数

総数（うち外国人）

0

20

40

60

80

100

2011 2012 2013 2014 2015 2016

万

奄美地区延べ宿泊者数

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

2011 2012 2013 2014 2015 2016

奄美地区延べ宿泊者数（外国人のみ）

5


1243910115013427（人）

（うち奄美市96人）

20884353119102184331427（人）

　（資料：奄美群島の概況）

オセアニアアフリカ計

島別外国人登録数（奄美群島）

イギリスその他のアジア

その他のヨーロッパその他の北米

南米

フィリピン中国ベトナム韓国・朝鮮アメリカ

与論島合計

国籍別外国人登録数（奄美群島）

奄美大島喜界島

徳之島３町沖永良部島２町

020406080100120140160

外国人登録数

0

50

100

150

200

250

国籍別外国人登録数（奄美群島）

◆2015年（平成27年）12月末現在、奄美群島に居住している外国人登録数は427人。

国籍別ではフィリピンが最も多く全体の49％を占める。次いで中国20％、ベトナム8％、韓国・

朝鮮7％など。

市町村別では奄美市が最も多く96人。奄美市では中国国籍が29％で最も多い。

奄美市以外では沖永良部島２町、徳之島３町、喜界町が多い。

6

【外国人アンケート調査】

≪調査目的≫ 「奄美版　接遇・英会話プログラム」を構築するにあたり、奄美大島における外国人観光客の実態を調べるとともに、外国人を受け入れる地元の観光関係者の意識と実態を調べる。

≪調査時期≫ いずれも昨年（2017年／平成29年）８月末－12月

≪調査方法≫ ・奄美大島在住の外国出身の方は、知り合いの紹介などで面会し、アンケート調査用紙を渡して書き込んでもらうか、後日郵送してもらった。

・奄美市内のホテル、観光施設、空港などで外国人らしき人を見かけた時に声をかけ、アンケートに協力してもらった。

・大型客船での１日上陸客は調査対象にしなかった。

・地元の主な観光施設などについては、直接面談して聞き取り調査をしたほか、アンケート用紙を渡し、後日郵送してもらった。

・直接行けなかった観光施設、宿泊施設などについては、アンケート用紙を郵送し、後日郵送してもらった。

≪調査用紙≫ ・地元関係者には日本語の調査用紙のみ準備。・外国人については、英語版、中国語版、韓国語版、ベトナム語版を作成、　相手の方が分かる言語の用紙を渡した。

≪調査結果≫ ・外国人アンケート調査については78人が回答してくれた。

・地元観光、官公庁アンケート調査については51カ所が回答してくれた。

奄美大島における

外国人来島者についてのアンケート調査報告

7


男女比では男性が約63％、女性が約37％であった。

アンケートに協力してくれた留学生たちも多かったため、20歳代の層が多くなった。

奄美大島における外国人アンケート調査結果

8


出身国別ではベトナムとアメリカが多かった。カケハシインターナショナルスクールの学生たちも協力してくれたので、ベトナム出身者の割合が多くなった。

中国、台湾、韓国などの出身者はもっといたと思うが、日本人と同じような顔つきのため、なかなか見つけられなかった。ヨーロッパやオセアニア地域の方たちも来ていた。

9


今回の調査では初めて奄美大島に来たという方が約78％を占めた。

一方、何度も奄美に来ている方や、奄美に家族がいて、外国と奄美を何度も行き来している方、さらには完全に奄美に移住した方もいた。

10


奄美大島に来た目的（複数回答）では「勉強」が約29％、次いで「観光」約20％、「仕事」約17％であった。

今回の調査では観光目的の来島者より、留学や視察研修などの勉強や、英語講師、外国語指導助手、布教活動など仕事で奄美大島を訪れる人が多いことが分かった。

11


旅行としては４泊から１週間程度の方が多かった。

奄美に住んでいる方では２年間住んでいる、あるいは奄美と外国を行き来している人が多かった。奄美に住んでいる人の中には10年以上、20年以上という方もいた。

12


奄美大島のことを何で知ったのか。インターネットや知人・友人からの情報が多かった。そのほかでは仕事で知ったという方が多かった。

13


奄美大島で何をしたか、何をしたいか。勉強や仕事など、“本業”の部分を答えた方も多かったが、娯楽についても多くの答えがあった。複数回答で１番多かったのは、「自然散策・山」の延べ39人。２番目は「海水浴・サーフィン」の延べ36人。

圧倒的に海、山の自然を楽しむ方が多い。そのほか大島紬の工房や黒糖焼酎工場の見学、民謡の鑑賞など、奄美の文化を楽しんでいる方もいた。

（Ｑ９）奄美大島では何をしましたか？

何をする予定ですか？（複数可）

≪その他の詳細≫

・勉強１０人

・仕事４人

・母を訪ねて・家族と同居・定住

・暮らしている・研究や視察・音楽祭

・ＪＥＴプログラム・老人ホーム訪問・マングローブ

・釣り・八月踊り・観光

・何もしていない（各１人）

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奄美大島の食べ物で

気に入ったものでは

「寿司」や「魚介類」な

ど。

フルーツのほか、鶏飯

も知られている。

郷土料理やお菓子も

人気があった。

お土産品としては手作

り工芸品や黒糖焼酎、

お菓子に人気がある。

（Ｑ１１）奄美のお土産に何を買いましたか？

何を買いたいですか？（複数可）


・黒糖・黒糖豆・ヘビ皮

・塩・砂糖・黒酢

・三味線・コクトくん土産・ポストカーﾄﾞ

・手工芸品・Ｔシャツ

・サーターアンダギー・240Ｖで使える電化製品

（各１人）

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奄美大島旅行のことをＳＮＳ（ソーシャル・ネットワーキング・サービス）などで情報発信したいか、聞いたところ、約７割の方が「情報発信したい」と答えた。

どういう事を発信したいかについては「自然・海」「自然・森林」「自然・動物」と、自然関係が多数をしめた。また、奄美の人々、奄美の音楽や踊りに興味を示してくれた方もいた。

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奄美で困ったこと（複数回答）を聞いたところ、やはり「言葉で困った」という人が非常に多かった。全体の半数近くの方が「言葉」で困っていた。

ほには「Ｗｉ－Ｆｉ」「両替」「ガイド・観光案内」「乗り物」「クレジットカード」などが指摘された。

（Ｑ１４）奄美で困ったことは何ですか？（複数可）


・交通・バスサービス

・写真・ベジタリアンの食材

・天気・虫

・若い人・たくさんある

・ＳＭＢＣの窓口のサービス

（各１人）

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自然、安全、人柄など多くの方が好意的にとらえてくれた。

半面、「時間を守らない」「駐車が雑」など、島のルーズな部分も指摘している。

・トマトのような野菜の少なさに驚いた・時間を守らない・駐車が雑

祭り、花火

あまり驚かない

マイナス面

・奄美の文化は活力があり、尊敬できる価値があるものだ・文化が違います・文化・礼儀とか交通とか、全然違います・奄美の人はとても良く、礼儀正しい・礼儀正しいところが違いを感じる・とても親切で、助けてくれる・奄美の人々は外交的で親切・奄美は正直・見知らぬ人からたくさんの野菜をもらった。アメリカではありえない・地域のボランティア精神・家を留守にするとき、カギをかけないこと・安全で快適なところ・よく管理されている・この島は東京とは全然違う

・お祭りが多いところ・花火（ネパールでは花火をしてはいけない）

（Ｑ１５）奄美で文化や習慣の違いに驚いたことはありますか？（自由記述）

・言葉が通じなくて不便だったが、おおむね良かった・人々はみんな同じ方言でおもしろい・私はもっと言語と歴史を知りたい・言葉の壁

言葉

・自然がすごい。自然が好き・奄美は私の国と同じぐらい自然が多い・海多い。とてもきれいです・食べ物と自然・人々、自然、海、食べ物・みな魅力的で親切、美しいサンゴ礁

自然・食べ物

・食べ物、飲み物、生活・奄美の人々の食べ物や生活方法について・ダンス、食べ物、みんな親切

食べ物・生活

文化、礼儀、親切、安全

・台湾と似ているので、特に驚きません・あまり違いはありません・驚いたことは何もありません・何もない

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「奄美で感じた点」では自然、人情、素朴さにあたたかい評価をしている。逆に「改善してほしい点」では、言葉、情報、交通、Ｗｉ－Ｆｉ、買物、アルバイトなど、日本のほかの地域では改善が進んでいるのに、奄美ではまだ立ち遅れている部分がしっかり見られている。

（Ｑ１６）奄美で感じた点や改善してほしい点がありましたら、書いてください（★感じた点★）

自然、人々、その他

・奄美は自然が豊富な環境で、　　勉強するのはいい環境・奄美は涼しいです。　　静かで住みやすいです・大自然と美しい海岸や　　公園が好き・私は海岸が好きだから、　　ここはすばらしい

・きれい、静か・この景色はすばらしい・野生・自然・温暖・美しい自然・そのままで・美しい島・自然に驚かされる

・奄美の人は優しいし、　　自然もきれいです・人々は歴儀正しく、　　恥ずかしがり屋

・奄美は美しい・静かだと思います・奄美は田舎ですが、人は優しい・奄美の人と自然は大好きです・みんなが親切で環境がきれい・清潔さと自然を維持する

・私は奄美が大好き・ここは地上の天国・奄美大好き・奄美が大好き

・奄美の人々の生活はゆったりしていて、このまま継続させるべきだ・住みやすい所です。　　ずっと奄美にいられる・とても歓迎してくれ、　　とても親切な人たち

・奄美はすばらしい・良い場所、良い人々・良い場所・歓迎してくれる気持ちはよい・とても質素な生活・奄美はすばらしいところ・奄美に住みたい

・着いたばかり

（Ｑ１６）奄美で感じた点や改善してほしい点がありましたら、書いてください（☆改善してほしい点☆）

・もっと英語の案内がほしい・もっと英語の情報がほしい・英語表記はもっと必要になるでしょう・もっと英語の環境が必要・特にホテルでは英語を話せるようにして

・公共の場に英語と韓国語をしゃべれる人が必要・言葉の壁がないようにしてほしい

言葉

・情報提供・奄美のガイドブックとパンフレットがもっとほしい・電話対応をしっかりしてほしい

・インターネット環境の改善・Wi-Fiの環境を良くしてほしい・Wi-Fiが本当に通じにくい

情報・通信

アルバイト

・アルバイトが少ない・ここで留学生に仕事がもっとほしい

・バスの交通システムを改善してほしい。安くしてほしい。バス旅行を楽しみたい。・バス代を安くした方がお互い良いのでは？

・交通はちょっと不便・二次交通・散歩道を整備してほしい

バス・交通

・３０年前の建物が多い・建物物件が古い・子供が遊べるところを増やしてほしい・観光地が少ない

・道でタバコを吸う人が多いから嫌いです・喫煙区域を改善してほしい

・奄美に野菜を提供するシステムがほしい・もっと野菜を提供してほしい・もっと買物できる店を増やしてほしい・宇検には日本食とコンビニがない

建物・観光地・タバコ・買物

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「また奄美大島に来たいですか？」との問いに約44％の方が「ぜひまた来たい」と答えた。「機会があればまた来たい」という人も含めると、８割以上の人が再訪を望んでくれていた。

その理由では「自然関係」が圧倒的に多い。そして島の人々の優しさ、おだやかさに魅力を感じた人が多い。

左のように厳しい意見もあった。

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【外国人アンケ―ト調査から見えたこと】

▽ ヨーロッパやアメリカからの個人客が多い。　　奄美大島に移住、もしくは外国と奄美を行き来している人もいた。

▽ 単なる観光より、勉強、視察、研究、仕事などで訪れる人が多かった。

▽ 奄美の魅力としては、やはり「自然」を挙げる人が多く、奄美大島でのレジャーでも、自然散策や海水浴、サーフィン、ダイビングなど、自然を生かした体験を楽しんでいる人たちが多かった。

▽ 奄美の食べ物についても、多くの方が好意的に味わってくれた。しかし、一部にはベジタリアンであるため、「食べ物に困った」という人もいた。

▽ 遠い国からどうして奄美大島のことを知ったのか、興味があったが、インターネットでの情報や、知人・友人から情報を得た人が多かった。

▽ 「困ったこと」「改善してほしい点」では、「言葉」を挙げる人が多かった。公共の施設や案内所、ホテルなどで英語が話せる人の必要性を訴える声が多かった。また、英語の案内、英語での注意説明、英語ガイドブックなどを求める声も強かった。英語の地図、アルファベットでの地名表記を求める声もあった。

▽ Wi-Fi環境についても、不満の声が多い。バスなど公共交通機関についても「利用しにくい」「分かりにくい」などの不満があった。

奄美の自然や素朴な人情については多くの外国人が評価している。しかし、外国人を受け入れる環境整備はまだまだ、という指摘が多い。

21


22

【地元アンケート調査】

「外国人に対応できるスタッフがいる」と答えた施設は約37％。そのうちの約８割が「ある程度、英語での対応が可能」と答えた。英語以外では中国語と韓国語のできる方がいた。

外国人が来たとき、おもにどういう対応をしているか、との質問には英語での対応が多い。ほかに日本語＋片言の外国語＋身振り手振り、筆談というところが多かった。英会話アプリ等を使っているところが９カ所、指さし会話集などを使っているところが３カ所あった。

地元観光業者、団体等を対象にした外国人についてのアンケート調査結果

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どこの国の方が多いですか、との問いには「アメリカ」「ヨーロッパ」「中国」という答えが多かった。ヨーロッパではフランス、ドイツ、イギリスなど。ほかに韓国、台湾など。ほかにもいろいろな国から奄美大島にやってきている。

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外国人客の延べ人数は施設によってずいぶん開きがあった。「外国人客はほとんどいない」という施設から、「延べ200人以上」と答えた施設もあった。延べ数10人～50人程度の施設が多かった。

宿泊施設に外国人客の宿泊数を聞いたところ、３泊～４泊が多かった。

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外国人のお客様は全体の何％ぐらいかを聞いたところ、ほとんどの施設が「５％以下」と答えた。「５％～10％」が１カ所。10％以上の施設はなかった。

外国人客が多くなる時期はやはり夏休みが多かった。

「特に季節的な　かたよりはない」との答えや、「大型船が来たとき」などの答えがあった。

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外国人からよく質問されることを聞いたところ、「観光地」「地図」「食べ物」「Wi－Fi」などが多かった。

英語版の地図もあるが、日本語で書かれている部分もあり、見にくい、分かりにくいとの意見もあった。

両替やATM、送金、小包などお金に関する質問も多い。

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外国からの方がどういう場所に行っているか、どういう観光をしているように感じるか、を聞いたところ、森の自然散策やバードウオッチング、海水浴、サーフィンなどほかの日本人観光客と同じように、自然を楽しんでいる方が多いように見うけられる。

なかには大島紬や黒糖焼酎、島唄、郷土料理などに関心を持っている方もいるようだ。

また、特に何もせず、海岸でのんびりすごしたり、街を歩く方もいる。外国人に自転車を貸してくれなかったという意見もあった。

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外国語のパンフレットなどを作っているか、との問いに、全体の７割以上の施設が「作っていない」と答えた。外国語パンフレットなどを作っているのは９カ所、全体の２割以下であった。作っているところでは英語版が多かった。

また、注意書きや説明版に日本語のほかに英語、中国語、韓国語を入れている施設もあった。ほかに行政などが作成した英語版のパンフレットを置いているところもあった。

29


インターネット上で外国語のホームページやブログなどを作っているか聞いたところ、作っていないところが約８割。外国語のページを作っているところが６カ所、約12％あった。そのなかでは英語版が多かった。

Wi－Fi、無線LANについては全体の６割以上が「使える」と答えた。Wi－Fiについては、外国人だけでなく日本人客からの要望も強い。しかし、「Wi－Fi設備はあるが、使い方が分かりにくい」との指摘もあった。

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外国人のお客様で困ったこと、の１番はやはり「言葉」。複数回答ではあるが、全体の７割の施設で「言葉で困った」と答えている。多少、英語の分かるスタッフがいる施設でも、英語圏以外のヨーロッパの方が来て困ったことがあったという。

言葉のほかには「食事」「両替」「クレジットカード」などが挙げられた。両替できない外貨があった、との意見もあった。外国人が医療施設で治療を受けたものの、医療費を払わないまま帰ったこともあったという。また、大島紬などに非常に興味を持ち、細かい技術的なことまで質問されて困ったとの声もあった。

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外国の方にもっと奄美大島を楽しんでもらうために必要なものは何だと思うか聞いたところ、実に多くの意見が寄せられた。

このアンケートで用意した回答の中では、（複数回答）「外国語の看板設置」29人、「外国語のパンフレット作成」22人、「外国語の道路標示」16人など、外国語の文字表記を増やすべきだとの意見が多かった。

また、「外国語ができる観光ガイドの育成」19人、「外国語対応スタッフの充実」17人、「外国語の研修」11人など、外国語ができる人員の増大を望む声も多かった。

さらに、「Wi－Fiの利用範囲拡大」「クレジット利用店舗の拡大」を望む声もあった。

問14の「その他」と、問15の自由記述は重なる部分もあるため、統合して次に紹介する。

自由記述欄では実に多くの意見が寄せられた。奄美でも増えつつある外国人にどう対応すべきか、多くの方が関心を寄せていることの表れであろう。

多様な意見をいくつかのグループに分けて考えてみたい。

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【問15】外国人観光客の受け入れについて、ご意見がありましたら、お願いします。

・AiAiひろばなどに、外国語ができる人がいると紹介しやすい・外国人でも、そこに行けば奄美の情報がすべてわかるような外国人向けの　ガイドセンター（コールセンター）があればいいと思う・外国人向けの何でも情報が入る案内所がほしい・今後、語学研修なども必要かもしれない

・指さし英会話集の作成・確実に英語を話せる職員がいないため、よくある質問に対する答え方を示した　マニュアル等を作成してほしい・館内案内表示やパンフレットの英訳をしてもらえるとありがたい　　ボランティアではなく、助成制度等があればよりよい・接客等のマニュアル（外国語）

・パンフレットなどの資料（英語）は不可欠だと思います・観光地や店舗等での外国語表示が必要・英語の地図が必要・完全英語版の地図が出回っていない

・レンタカー、レンタルバイクをスムーズに案内できるようなシステムを作ってほしいです

・外国人はサイクリングをする人も多い

・まだまだクレジット導入が少ない・多くの店舗がカード決済導入すづと外資取得につながる

・Wi－Fiが使える所が少ない

・奄美に住んでいる人が奄美をアピールすることをしないと、

　どんどん外資や東京の資本に吸い取られるだけの経済になる・棚ボタ式のもうかり法はありません・他地域で「世界自然遺産」登録された地域や、外国人観光客が多い観光地などの　情報収集をして、参考にして当地に合うようアレンジをする

・チェックインの際にパスポートのコピーを取り、安心して楽しんでもらっている・外国人の方にはスタッフから進んで声をかけるおうに心掛けている

・エコガイド、特にバードウオッチングには通訳は必要ない。　そのものを見せることで満足してもらっている・外国人のマナーはとてもいいです・奄美来訪の外国人はマナーがいいです・日本を研究しに来ているから、日本語を話せる人も多い・文化に興味ある人が多い・外国人は奄美の人とのふれいあいをうれしく思う・言葉が通じないことも旅の本質である

・コミュニケーションボードは用意していない・地元で頑張る人の応援を行政がすべきである・外国語ができることより、商売している方はもっと開店時間（営業時間）を延ばすとか　頑張らなくては！・日曜も開けるべきである。・受け入れのために積極的に動く必要があるのでしょうか？

その他・BBCの取材を受けました

人の育成

外国語表記

努力してます

改善すべき

もっと危機意識を

奄美来訪の外国人

まず日頃の営業努力

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【参考意見】

・今のところ、外国人が大きなトラブルに巻き込まれた例はない・警察庁から配布されたコミュニケーションボードは各派出所、駐在所に置いている・外国語が話せる職員はいるが、詳しい取り調べで外国語が必要な時は、　　県警本部に人員派遣の依頼をする・今後「世界自然遺産」になった場合は、盗掘などへの対応も必要

・外国語が話せる職員はいる・「世界自然遺産」になって、来島する外国人が増えたら、行政、関係機関含めて、　　情報交換や連絡会議などを検討しなければならない

・翻訳アプリの導入を検討している・指さしコミュニケーションボードなども検討すべき・今後、職員の語学研修なども必要になってくるかもしれない

≪両替について≫・米ドル、ユーロ、フランなど９か国の通貨の両替はできる・外貨両替は窓口でのみ取り扱っているので、土日祝日、時間外は対応できない・無人両替機はない・奄美市から大型客船が寄港する時、港で両替ができないか、と言われたが、　外国通貨用の機械が１台しかないため、対応できなかった・外貨両替は手数料がかかる

【地元観光業者、団体を対象にした外国人についてのアンケート調査から見えたもの】

▽外国人の受け入れについて、施設によって、人によって、非常に温度差があることを感じた。

▽今、奄美に来ている外国人の多くは奄美の自然や素朴な文化に興味を持っている方が　　多いせいか、“良心的”な外国人が多いように受け止めている。▽しかし今後、もっと多くの外国人、いろいろな外国人が来た場合、どう対処したらいいのか、　危機意識を持っている方と、そうでない方がいるように感じられた。

▽実際に外国人のお客様と接して困った方は、英語のパンフレットや地図、案内板などの　　必要性を非常に強く感じている。▽同時に案内所などで外国語での対応ができる人員の配置、もしくはコールセンターなどを　　求める声がある。

▽一方、外国人の受け入れより、ふだんの営業努力として、営業時間の延長や定休日の解消、　　クレジットカードの導入、Wi－Fi環境の整備などを指摘する声もあった。

▽それぞれの施設で努力や工夫をすべき部分と、行政や団体などが乗り出さなければならない　部分がある事を感じた。

▽当協議会としては、このうちの英会話研修、英語表記などについて、少しでも　　側面から支援していきたいと考えている。

消防での聞き取り

銀行での聞き取り

警察での聞き取り

海保での聞き取り

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奄美群島をめぐる 観光の動向 奄美大島における 外国人来島者に …€¦ ·...

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