流体解析入門者向け超初級講習会

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オープンCAE勉強会@関西 流体解析入門者向け超初級講習会 1

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This document is an updated version of the distribution material on "Ultra beginner seminar of fluid analysis for beginners" in May 31 .

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Page 1: 流体解析入門者向け超初級講習会

オープンCAE勉強会@関西

流体解析入門者向け超初級講習会

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Page 2: 流体解析入門者向け超初級講習会

•OpenFOAMについて

•例題バックステップ流れの解析

•FreeCADによるモデルの作成

•HelyxOSでメッシュの作成・条件設定

•計算実行とポスト処理

•質疑・応答

•講習会の流れ

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Page 3: 流体解析入門者向け超初級講習会

[長所]

•無償・オープンソースのCFDツールボックス

• 80を超えるソルバと170を超えるユーティリティ

•企業や学術・研究機関で使用されています

•ユーザーによるコミュニティが発展しているため

使用者同士での情報提供や助言等の恩恵が受けられます。

• OpenFOAMについて

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Page 4: 流体解析入門者向け超初級講習会

[短所]

• マニュアルはありますが、

公式のサポートはありません。

•設定する数値などの目安は自分たちで考える必要があります。(デフォルト値はありません)

•操作はCUI(コマンドベース)です。プロペラ周りの流れ解析

• OpenFOAMについて

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Page 5: 流体解析入門者向け超初級講習会

【目的】

取り付きにくいOpenFOAMの操作

GUIツール「HelyxOS」を利用して

入力を楽にする

OpenFOAMの計算をしてみる!HelyxOS

•本講習会について

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Page 6: 流体解析入門者向け超初級講習会

流速 10.0 [m/s]

圧力 0.0 [Pa]

ここに渦ができる!

•バックステップ流れ

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それ以外の壁はすべりなし条件にします

Page 7: 流体解析入門者向け超初級講習会

• 寸法

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2

28

3

2

1

単位[m]

•モデル寸法

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Page 8: 流体解析入門者向け超初級講習会

•DEXCSの起動画面

・各種解析ツールが上部に並んでいます。・使いたいツールをクリックすることで起動できます。

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Page 9: 流体解析入門者向け超初級講習会

•DEXCSとは

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• オープンCAEシステム”DEXCS”は、オープンソースのソフトウエアを統

合して、CAEのオールインワンシステムを構成しています。

• オープンソースの解析ツールがひとつになったOSです。

要するに

DEXCS

CAD

ユーティリティOpenFOAM

Page 10: 流体解析入門者向け超初級講習会

①アイコンをクリックしてTreeFoamを起動します。

TreeFoamはOpenFOAMのファイルを管理、モデル作成、条件定義、計算実行およびポスト処理を統合的に扱えるGUIです。

• GUI 「TreeFoam」の起動

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Page 11: 流体解析入門者向け超初級講習会

①作業フォルダを作成したいディレクトリを選択し右クリック

②「新しいフォルダを追加」を選択フォルダ名を聞かれるので適当な名前を入力してOKをクリックします。

•新規作業フォルダの作成

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Page 12: 流体解析入門者向け超初級講習会

•作業フォルダの選択(必ず実施する)

①先ほど作成した作業フォルダを選択します(ここでは「CAE」という名前のフォルダ)

「選択ケースを解析ケースとして設定」ボタンをクリックします。

作業フォルダにはフォルダ名の左側にマークが表示されます。

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Page 13: 流体解析入門者向け超初級講習会

•モデルを作成するためにFreeCADを起動

アイコンをクリックしてFreeCADを起動します。

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Page 14: 流体解析入門者向け超初級講習会

• FreeCADの起動

Completeモジュール を選択します。

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Page 15: 流体解析入門者向け超初級講習会

•モデルの新規作成

新規作成ボタンをクリック。

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ホイールボタンの回転:ズームイン、ズームアウト

ホイールボタンを長押し:モデルの移動

ホイールボタン+右クリック長押し:モデルの回転

FreeCADのモデルの操作

Page 16: 流体解析入門者向け超初級講習会

• Boxの作成

Box作成ボタンをクリック。

Boxが作成されます

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Page 17: 流体解析入門者向け超初級講習会

•寸法の変更

データタブの寸法を変更します。寸法は下記のものを入力します。

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Page 18: 流体解析入門者向け超初級講習会

•二つ目のBoxの作成

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ステップ部分を作成するためにもうひとつBoxを作成します。

二つ目のBoxの寸法

Page 19: 流体解析入門者向け超初級講習会

•ブーリアン演算によるモデルの引き算

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①キーボードのCtrlボタンを押しながら作成した二つのモデルを選択します。

②ブーリアン演算ボタンをクリックします。

Page 20: 流体解析入門者向け超初級講習会

•ブーリアン演算によるモデルの引き算

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①Differenceを選択します。

③Applyをクリックします

②最初の図形が一つ目の大きいBox、2番目の図形が二つ目の小さいBoxを選択します。

Page 21: 流体解析入門者向け超初級講習会

•ブーリアン演算によるモデルの引き算

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引き算が成功してステップが作成されていればCloseを押して終了します。

Page 22: 流体解析入門者向け超初級講習会

•形状ファイルのための面の分解

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条件を設定するためにモデルの各面に名前をつける必要があります。

①ブーリアン演算で作成されたCutを選択します。

②面の分解ボタンを2回クリックします

Page 23: 流体解析入門者向け超初級講習会

upperWall

outletinlet

step1

lowerWall

step2

手前の面と奥の面はfrontWall、backWallとします。

•面に名前をつける

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Page 24: 流体解析入門者向け超初級講習会

•面に名前をつける

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①名前をつける面を選択して右クリック「名前の変更」で名前を変更します

前のスライドを参考に名前を変更します

②名前の変更が完了したらデータを保存します。

Page 25: 流体解析入門者向け超初級講習会

•ファイルの保存

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①作業フォルダに保存するファイルの名前を入力します。ここでは「backstep」と入力します。

②名前を入力したらSaveをクリックします。

Page 26: 流体解析入門者向け超初級講習会

•形状ファイルの出力

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②作成ボタンをクリックします。

③マクロの名前をexport.pyとして入力します。

①出力はマクロを使用しますツールメニューからマクロを選択します

Page 27: 流体解析入門者向け超初級講習会

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•マクロの内容import Meshimport MeshPartimport osimport tempfiledoc = App.ActiveDocumentname = os.path.splitext(doc.FileName)[0]outputFile=open(name+'.stl','w')for obj in doc.Objects:

if obj.ViewObject.Visibility:tmpFile = tempfile.mkstemp()file = tmpFile[1]obj.Shape.exportStl(file)importFile=open(file,'r')temp=importFile.readlines()for line in temp:

if 'endsolid' in line:outputFile.write('endsolid '+obj.Label+'¥n')

elif 'solid' in line:outputFile.write('solid '+obj.Label+'¥n')

else:outputFile.write(line)

importFile.closeos.remove(file)

Page 28: 流体解析入門者向け超初級講習会

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•形状ファイルの出力:マクロの作成

先ほどのページの内容をここに入力します

入力し終わったら再生ボタンをクリックする

Page 29: 流体解析入門者向け超初級講習会

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•形状ファイルの出力

マクロ実行が成功すると作業フォルダにbackstep.stlという名前のファイルが作成されています。

Page 30: 流体解析入門者向け超初級講習会

• HelyxOSでメッシュ分割

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メッシュ分割のためにHelyxOSを起動します

Page 31: 流体解析入門者向け超初級講習会

• HelyxOSでメッシュ分割

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①新規作成ボタンをクリックします

②作業フォルダを指定してOKをクリックします

Page 32: 流体解析入門者向け超初級講習会

•作業フォルダの変更

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①TreeFoamの更新ボタンをクリックします

②作業フォルダの下にnewCaseフォルダができているので選択して作業フォルダにします

Page 33: 流体解析入門者向け超初級講習会

•特徴線の抽出

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①TreeFoamのHelyxOSボタンをクリックします

②開いたウィンドウ上でstlファイルのある場所を指定します

【特徴線】ここではstlファイルの辺のことを指す

Page 34: 流体解析入門者向け超初級講習会

•特徴線の抽出

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Stlチェックをクリックします

正常にファイルが保存されている場合はメッセージが表示されます(stlファイルがない場合はファイルがないと表示されます)

Page 35: 流体解析入門者向け超初級講習会

•特徴線の抽出

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①Dict編集をクリックします

②stlファイルを指定してOKをクリックします

Page 36: 流体解析入門者向け超初級講習会

•特徴線の抽出

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特徴線抽出の設定ファイルを作成したというメッセージが表示されます

Page 37: 流体解析入門者向け超初級講習会

•特徴線の抽出

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特徴線抽出の設定ファイルが表示されますが、変更はないのでこのまま閉じます。

Page 38: 流体解析入門者向け超初級講習会

•特徴線の抽出

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②特徴線抽出が完了したメッセージが出ます

①Dict実行(抽出)ボタンをクリックします

Page 39: 流体解析入門者向け超初級講習会

• Stlファイルの読み込み

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① HelyxOSに戻りSurface Regionsを選択します

②ImportSTLを選択します

③読み込むstlファイルを指定してOpenをクリックします

Page 40: 流体解析入門者向け超初級講習会

•特徴線ファイルの読み込み

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①Linesメニューの「+」ボタンをクリックします

③読み込む特徴線ファイルを指定してOpenをクリックします

Page 41: 流体解析入門者向け超初級講習会

•メッシュ分割の設定

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①Base Meshを選択します

②User Definedを選択します

③下のようにパラメータを入力します

Min、Maxはメッシュ分割の領域にあわせて調整しますNumber of Elementはメッシュ分割の数を示しています

Page 42: 流体解析入門者向け超初級講習会

•メッシュ作成位置の設定

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モデルの外側を指定した場合 モデルの内側を指定した場合

②「5.0 2.0 0.3」と入力して、CreateMeshをクリックします

①電球マークをクリックします

赤いマークが指定した点の位置を示しています

Page 43: 流体解析入門者向け超初級講習会

•メッシュの作成

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③モデル作成が完了したら端末が入力待ちになります

②計算が開始されると端末が立ち上がります。

①CreateMeshをクリックするとSave画面が開かれるので、Saveを押して続行します。

Page 44: 流体解析入門者向け超初級講習会

• HelyxOSでの条件設定

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①モデル作成が完了したらフォルダを開くボタンをクリックする

②同じフォルダを指定してOpenをクリックします

Page 45: 流体解析入門者向け超初級講習会

•解析タイプの選択

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今度は違うメニューが表示されます

①解析のタイプを選択します。Time : Steady(定常)Flow : Incompressible(非圧縮)Turbulence : Standard high-Re k-ε

これ以降別のメニューに移動する際に変更を認めるか聞かれます。問題がなければOKをクリックしてください。

【定常、非圧縮】定常は流れが時間の変化によって様相が変わらない状態のこと非圧縮は流体の密度変化がない状態

Page 46: 流体解析入門者向け超初級講習会

•流体物性の入力

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①Materialsを選択します。

②Databeseをクリックします。

③HelyxOSにはデフォルトで物性がいくつか入っていますので今回はwaterを選択します。選択後OKをクリックしてください。

Page 47: 流体解析入門者向け超初級講習会

•境界条件の設定(流入条件)

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①Boundary Conditionを選択します。

②左下のPatchesから~inletを選択します。

③Typeはpatchesを選択し、Momentumは以下のように設定してください

Page 48: 流体解析入門者向け超初級講習会

•境界条件の設定(流出条件)

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①左下のPatchesから~outletを選択します。

②Typeはpatchesを選択し、Momentumは以下のように設定してください

Page 49: 流体解析入門者向け超初級講習会

•計算条件の設定

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ここでは条件は変更しませんが、デフォルトで次のようになっています計算時間 : 0.0~1000.0結果出力間隔 : 1000秒ごと

RunTime Controlsをクリックする

Page 50: 流体解析入門者向け超初級講習会

•計算の開始

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設定が終わったらRunに移動し、Startをクリックします

OKをクリックすると端末が立ち上がり、計算が開始されます。

Page 51: 流体解析入門者向け超初級講習会

•計算結果の確認(ParaViewの起動)

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計算が終了したらParaViewを起動します

Page 52: 流体解析入門者向け超初級講習会

•モデルの表示

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Applyをクリックしてモデルを表示させます

Page 53: 流体解析入門者向け超初級講習会

•平面の作成

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①計算結果を表示する平面(Slice)を作成しますSliceボタンをクリックします

②Z NomalをクリックしApplyをクリックします。これで平面が作成されました

Page 54: 流体解析入門者向け超初級講習会

•流速ベクトルの作成

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①流速ベクトルを表示するにはGlyphをクリックします

②計算結果を表示するために時間を1000秒に変更します

③2D Glyphを選択し、Applyをクリックします

④表示を速度(U)に変更します

【ベクトル】大きさと方向性を持った量のこと。流速などの大きさと方向を各場所で確認できます。

Page 55: 流体解析入門者向け超初級講習会

•流速ベクトルの調整

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①Scale Modeをoffに、Editをチェックし、Set Scale Factorを0.3にします

②Applyをクリックします。ステップの後流を拡大すると渦が発生していることがわかります

Page 56: 流体解析入門者向け超初級講習会

•流線の作成

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①~OpenFOAMを選択します

②Stream Lineを選択してApplyをクリックします

【流線】定常流れでは流れの軌跡を表しています

Page 57: 流体解析入門者向け超初級講習会

•流線の調整

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Integrator typeをRunge kutta 4に変更します

Page 58: 流体解析入門者向け超初級講習会

•流線の調整

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①Seed TypeをLine Sourceに変更します

②Y axisを選択します。

③Point1を<3 -1 1>、Point2を<3 3 1>と入力します

Page 59: 流体解析入門者向け超初級講習会

•コンタレンジの調整

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①Edit color mapボタンをクリックします

②Choose Presetをクリックします

③Blue To Red~を選択し、OKをクリックします

【コンタ】等高線という意味で、主に結果の分布を描くときに使われます

Page 60: 流体解析入門者向け超初級講習会

•コンタレジェンドの表示

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①コンタレジェンドを表示するボタンをクリックします

コンタレジェンドが表示され、速度の分布がわかりやすくなりました

【コンタレジェンド】コンタのレンジをいくつかの数値とカラーバーの対応で表現したものです

Page 61: 流体解析入門者向け超初級講習会

•バックステップ後ろの渦

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Step後流を確認すると渦が確認できます

Page 62: 流体解析入門者向け超初級講習会

•流速コンタの表示

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Sliceを選んだ状態で表示を速度(U)に変更するとSlice上に分布が描かれます。

Page 63: 流体解析入門者向け超初級講習会

•まとめ• バックステップ流れを例に、モデル作成、メッシュ分割、条件定義、計算

実行および解析結果の確認という解析フローの一連の流れをDEXCSを

使用して実践しました。

• 本実習で使用したDEXCS、FreeCAD、OpenFOAM、ParaViewとHelyxOS

はオープンソースソフトなのでソフト、ライセンス料を支払う必要がありま

せん。

• 今回使用したソフトはWeb上で情報が集めやすく、自学自習がしやすい

のも特徴です。

• こういうフリーのソフトを活用して、自分が足りないと思う知識について調

査して、学習していただければと思います。

今回参考にしたページ: http://www.geocities.jp/penguinitis2002/

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Page 64: 流体解析入門者向け超初級講習会

• DEXCSのダウンロード

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• DEXCSは下記のサイトからダウンロードできます。

http://dexcs.gifu-nct.ac.jp/download/

Page 65: 流体解析入門者向け超初級講習会

お疲れ様でした。

本資料へのお問い合わせは、

オープンCAE勉強会@関西までお願いします。

http://ofbkansai.sakura.ne.jp/メールアドレス:[email protected]

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