痒疹について
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痒疹についてまとめたスライドTRANSCRIPT
実録!プライマリ皮膚科 Vol.6
本日のお題は・・・
痒疹について
よく出会うシリーズ
痒疹って・・・ナニ?
友台叁叭友
献立
一,痒疹とは
何ぞかを知る!
二,痒疹の治療を知る
痒疹とは [定義]
掻痒性の孤立性丘疹性発疹 (痒疹丘疹)を主徴とする 反応性疾患である。
よ~するに
こんな感じ~
孤立性
丘疹性 掻痒性
臨床経過
漿液性丘疹あるいは蕁麻疹 様丘疹から始まる. 掻爬によって小びらんや 血痂を形成 するドーム状の丘疹 を形成する.
分類
①急性 ② 亜急性 ③慢性
に分けられるのだ。
急性痒疹
ストロフルス 生後数か月から1~2才までの小児に特有. 主として夏期に多く発症する 急性の丘疹性蕁麻疹 原因は虫刺されによる 過敏症と考えられている。
散発性
融合しない
臨床経過
虫に刺された後に突然,四肢伸側あるいは
体幹に,淡紅色の蕁麻疹様紅斑あるいは
膨疹が出現.数時間から数日の間に半米粒
大~指頭大までの丘疹を形成.
2週間程継続した後,軽度の色素沈着ある
いは痕跡を残さずに消退する.
亜急性痒疹 (亜急性単純性痒疹)
でも,亜急性って?? 急性痒疹のほとんどは虫刺症であり乳幼児に多い。
老人では滲出性の傾向が少なく慢性に経過する。
成人ではその中間型で亜急性を呈する。
疫学
多くは50歳以降に見られる.
40~60歳の女性に多い
とされている.
慢性痒疹
①多形慢性痒疹 ②結節性痒疹
のタイプがある.
多形慢性痒疹
痒疹結節と同時に湿疹化,苔癬化が 混在した病態に対して呼称したもの 集族性丘疹ないし結節と,浸潤,肥厚した苔癬化 局面が共存しており,激しい掻痒を伴う。 (亜急性に比べると多形慢性は痒疹が限局性,集族性
の傾向がある.比較的滲出傾向に乏しい)
臨床症状 中年以降の男性に多い. 下腹部の側面から始まり,腹部,腰部から 体幹に拡大する事が多い.
結節性痒疹
慢性痒疹といったらコレ! 四肢,特に下腿伸側に生じる褐色のえんどう 豆大までの硬い結節を生じる 顔や掌蹠に出ることはマレ! また,孤立性に出現し,瘉合することはなく, 湿疹病変が混在する事もない.
個疹は径1cm内外の大きな固い充実性の丘疹.
炎症症状は少ないが,痒みが著しい!!
症候性痒疹
全身性の疾患と直接的あるいは間接的に関連 して出現しているもの.
原因として
①妊娠 ⑤白血病 ②肝疾患 ⑥リンパ腫 ③痛風 ⑦多血症 ④腎不全 ⑧糖尿病
がある。
腎性痒疹 CMLに伴う痒疹
その他の痒疹
色素性痒疹 妊娠性痒疹
その他の痒疹
色素性痒疹 妊娠性痒疹
色素性痒疹
20歳台の若い女性に好発
上背部、胸部、項部などに紅色丘疹が
突然出現する.
丘疹消退後に粗大網目状色素
沈着を残すのが特徴.
糖尿病の発症や 急激なダイエットなどに 伴って発症する例が多い
その他の痒疹
色素性痒疹 妊娠性痒疹
妊娠性痒疹
妊娠3~4ヶ月ころから発症することが多い. 四肢伸側や体幹に好発する掻痒の強い 紅色丘疹. 予後は良く,出産後,皮疹は消退する. また,母体,母児には一般的には影響ない とされている.
妊娠性痒疹
早期型:妊娠3~4か月頃から始まる小さいブツブツとかき傷。妊娠2回目以降に出来やすい。出産後に消退するが、次回の妊娠で再発することが多傾向がある。
後期型:妊娠後期の初産婦の腹部に出来やすい。皮膚の割線に一致した少し盛り上がった赤い斑が出来て激しいカユミを伴う。下方の臀部・大腿には拡大傾向があるが、上部の前胸部・顔には拡大傾向はない。出産後、数日で軽快。
重症型:非常に稀な例だが、全身に米粒大の内部出血を伴うブツブツができ、胎児死亡を起こすことがある。
~実は3つに分かれる!!~
治療 抗ヒスタミン薬 ステロイド外用 慢性痒疹だとステロイド外用の効果が少な
い事がある. 特に成人は経過が慢性であるため,皮膚科 と相談しながら治療していくほうが良い. ※症候性痒疹に注意!
完