卓話土田博幸

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大手会館活用事業の ご紹介

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Page 1: 卓話土田博幸

大手会館活用事業のご紹介

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大手会館• 丹波市柏原町中心部にあり、国史跡柏原藩陣屋跡の北側に位置する。

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大手会館の歴史

・明治18年 氷上郡町村組合立高等小学校校舎として建設

・明治26年 氷上郡第一高等小学校に改称

・明治28年 柏原町立柏原高等小学校に改称

・明治30年 氷上郡立柏原病院として利用開始

・明治42年 氷上郡立柏原高等女学校の校舎になり、

約40年間に渡り利用される

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大手会館の歴史

・昭和23年 県立柏原高校同窓会館(柏陵会館)

・昭和38年~39年 補強工事実施

・昭和41年 柏原町指定文化財

・昭和44年 氷上郡教育委員会事務所

・昭和56年 修復・改修工事実施

大手会館の名で利用開始

・昭和62年 シルバー人材センターの事務所設置

・平成18年 耐震性安全の問題から使用中止

・平成21年 県指定有形文化財

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昔の大手会館

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大手会館の現況

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大手会館建設時の棟札

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丹波市中心市街地活性化基本計画

• 丹波市が、地域住民、関連事業者等の様々な主体の参加・協力を得て、自主的・自立的な取組を内容とする中心市街地の活性化に関する施策を総合的かつ一体的に推進するための基本的な計画。

• 内閣総理大臣がその認定を行い、政府は認定を受けた基本計画に基づく事業及び措置に対して集中的かつ効果的に支援を実施するもの。

• 人口減社会において「持続的な自治体財政」と「コミュニティの維持」を実現させるために拡散型都市構造から集約型都市構造への転換を図り、「コンパクトで賑わいのあるまちづくり」を目指す。

• 丹波市は平成21年3月27日に認定済み。

• 対象地域は柏原町中心市街地 66.5ha。

• 認定期間は5年間。

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中心市街地の課題と活性化方針

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基本計画における大手会館活用事業の位置づけ

• 丹波市中心市街地活性化基本計画全51事業の中でも、認定段階の内閣府との協議において、「丹波市中心市街地活性化基本計画の重点事業」と、捉えられている。

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大手会館 行政事業と民間事業

• 大手会館の保存と復元、耐震補強

• 平成22年度 整備計画作成

• 平成23年度 実施設計

• 平成24年度 保存・復元・耐震補強工事実施

実施設計が遅れており、6月現在実施設計中

行政事業

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大手会館 行政事業と民間事業

• 大手会館の利活用、内部の利用計画

• 大手会館活用に関する委員会の設置

• 利活用方法の策定

• 内部の設計

• 事業主体、運営方法の決定

大手会館活用プロジェクトで審議した活用案について、丹波市文化財審議会で審議中

民間事業

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大手会館活用検討体制

中心市街地活性化協議会

プロジェクト会議

プロデュース会議

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大手会館活用プロジェクト会議

• 発足 平成22年8月発足

• 丹波市3課(文化財課、新産業創造課、都市住宅課)と民間併せて15名の委員からなる組織。委員長として土田博幸、副委員長として黒田好信氏を選出。

• これまでの検討内容

・建物に関する基本方針 ・活用の基本方針

・利用計画の可能性 ・ガーデン計画

・事業の基本スキーム ・資金計画

・施設管理、運営計画

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プロジェクト会議によるアンケート

• 中心市街地活性化協議会委員へのアンケート実施 有効回答数14件

0

1

2

3

4

5

6

10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0

大手会館の印象について、柏原の特徴的な建物だと思いますか

回答人数

思う 思わない

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プロジェクト会議によるアンケート• 中心市街地活性化協議会委員へのアンケート実施 有効回答数14件

0

5

10

15

建物の歴史的文

化的価値の保

存・再生

集客施設として

の魅力づくり

市民が気軽に使

える施設づくり

全国的な情報発

信となる仕組み

大手会館の活用について大切なことは(2つ選択)

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プロジェクト会議によるアンケート

• 慎重かつ大胆に!誰もが考えつく様な結果はだめ。

• 特に食の部分は集客に期する要素として大きいと思います。

• 身近な文化的発表の場が、中心市街地にあったらいいと思う。

• 観光客に食事の場所が尐ないと言われている。

• 建物に相応しい、ガーデン造りが必要だが管理面に充分配慮が必要。

• 維持費、運営費、人件費など多額の支出が予測されます。これを無視しての検討は許されないと思う。

• 市内の俳人・詩人が残された作品を展示と点字でも見られる様にしたい。

• 大手会館が単体で存在(機能)するのではなく、大手会館と中心市街地、丹波市域がリンクするような活用方法を考えるべきではないか。

• 柏原の中核的な施設が一つあって欲しいですし、その為に活用出来る第一候補ではないでしょうか。

• 中心市街地活性化協議会委員へのアンケート実施 有効回答数14件

ご意見

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活用案の公募公募の目的

• 大手会館は、これまで多くの人々が利用してきた建物であり、市民の誇りと愛郷心を育んできた歴史ある施設である。

• 丹波市中心市街地活性化のシンボルとして、大手会館活用事業は中心市街地や丹波市の未来に大きく寄与しうるものである。

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公募結果

• 6件の応募

• 市内に無く、かつ需要のあるウェディングが出来る施設。

• より高邁な理念を掲げる事で、公私を問わず協力を得られやすい体勢を作り上げる事に留意。

• 丹波の偉人を掘り下げ、ターゲット別に企画を立て、集客を図る

(例:金融関連偉人・上田要、大正デモクラシー期の偉人・松本剛吉、現代

企業家・毛皮のエンバなど)

• 文化、芸術全般を愛好する文化系女子をターゲットにする。

• 大手会館の運営、集客のための法人、個人、団体を対象とした

サポーター制度を構築。

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大手会館活用に関する市民フォーラム126年の愛ともっと大きな愛のために!

• 平成23年3月6日 開催

• 1年間、大手会館活用プロジェクトで検討してきた内容、検討結果を公表し、市民のご意見や要望を直接頂くために開催。

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大手会館プロデュース会議

• 発足 平成23年12月発足

• 柏原町内に限らず、広く市内の民間有識者を募り、9名の委員からなる組織。委員長として黒田好信氏、副委員長として山名純吾氏を選出。

• これまでの検討内容

-大手会館整備に関わる、公共事業と民間事業の調整

-事業スキームと事業主体の検討

-テナントの検討

-大手会館の各部屋の利活用方針と設計

-復元方針の意見の諮問

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大手会館キャッチコピー

人と時の交差点

人と人・時と時・人と時が交差する場所

丹波の文化をここから発信し、丹波全域に人が流れ交流する集客拠点。

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各機能の方針管理オフィス ・施設全体の管理及び文化教養発信多目的ホールの管理運営

・サポーターズクラブ事務局運営

フリースペース ・大手会館の歴史が分かる場所(歴史・建築としての価値)・待ち合いができる、誰でも入ってゆっくりできるスペース・レストラン個室及びワークショップスペース、ウェディング控え室

丹波産農産物の加工品販売

・丹波の農産物や加工品販売・レストランで製造した商品の販売(レストランのアイドルタイムで製造)

レストラン ・丹波の食を発信する機能・披露宴に対応できる新しいジャンルの料理等を提供・レストラン厨房を活用して商品開発・製造等・新しく総合庁舎側にできるガーデンを眺めながら食事ができる空間

ライブラリーカフェ

・丹波の偉人に関する書籍等(田捨女:女流俳人、おさん茂兵衛:近松門左衛門、上田要:上田ハーロー)

・丹波の歴史・自然・産業・旅に関する書籍等(酒造、有機農業、食育、織田家、下駄づくり、陣屋桧皮葺、水分れ、日帰り旅行)

・近代学校建築に関する書籍等

文化教養発信多目的ホール

・ミニコンサート、朝ヨガ、クラフトワークショップ、偉人展等

・ウェディング等・イベント活用していない時は近代洋風建築を自由に見学できる場所

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復元の方針の意見

主屋内装 女学校時代の内装を再現(床・壁・天井・照明・建具)(現在残っているガラス等は再利用する)

主屋外観 復元方法及び色の決定については時代考証含め慎重に調査

増築内装 復元した内装と一体感のある意匠・素材とする

増築外観 復元した外観と一体感のある意匠・素材・色とする

外構部分 石柱は再利用し鉄門を復元

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大手会館利活用案

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事業化に向けて

大手会館復元キャンペーンの実施

• 予めサポーターズクラブを立ち上げる。

• 復元のための写真や情報を収集する。

• 大手会館活用について盛り上がり・期待感を創っていく。

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事業化に向けて

文化系女子を集める事前キャンペーン

• 知的好奇心をくすぐるワークショップを事前開催。

• 手づくり・こだわりマーケットの開催。

• ライブラリーカフェで扱うコンテンツを

冊子やネットで情報発信。

• フェイスブック等を使ったファン登録。

• コラボレーション。

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事業化に向けて

ソフト事業の事前組み立て

• プロジェクト会議でのサポーターズクラブ発足準備及び、先導してソフト事業を組み立てられる館長となるような人材の発掘。

• 大手会館の外観や内装を使った写真の撮れる場所づくり(フェイスブックやブログへの活用)。

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当時の情勢年号 世界の出来事 日本の出来事 大手会館周辺の出来事

明治12年エジソンが白熱電灯を発明

田艇吉 氷上郡長となる

明治15年 日本銀行開業

明治18年氷上郡町村組合立高等小学校校舎として建設

明治20年日本人移民がハワイ王国到着

明治22年 パリ万国博覧会開催 大日本帝国憲法発布される

明治23年 第一回衆議院議員総選挙 柏原区裁判所建築開始

明治26年 大阪・神戸間の電話開通 氷上郡第一高等小学校に改称

明治27年 日清戦争勃発

明治28年台湾が日本の領土となる

田艇吉 阪鶴鉄道会社を設立柏原町立柏原高等小学校に改称

明治29年第1回近代オリンピック競技

明治30年 氷上郡立柏原病院として利用開始

明治32年 阪鶴鉄道柏原福知山間開通明治34年 百三十七銀行支店設置

明治36年ライト兄弟が動力飛行に成功

町立柏原女学校設立

明治37年 日露戦争勃発 日本軍が旅順203高地を占領

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大手会館建設時の棟札

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大手会館の価値①(2009年6月27日の丹波新聞の記事より)

• 凶作などで丹波地域全体が困窮する中、教育こそが、地域を発展させる要素となりうると信じた設立者らの、熱い思いが浮かび上がった。(中略)

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大手会館の価値②(2009年6月27日の丹波新聞の記事より)

• 棟札は高さ約1.5メートル、幅約50センチ、片面には創立の経緯、裏面には「丹波開発の父」と呼ばれる田艇吉ら創立メンバーの一覧が書かれている。

• 経緯の文面では、資産も人員も乏しい中、近代初等教育をいち早く取り入れるために郡町村組合が奔走。義援金を得て校舎が竣工し、「嗚呼(ああ)、学校は教育の土壌なり(中略)国家の根底ここに萌ゆ」などと、教育が丹波地域の繁栄に結び付くと記されている。

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大手会館の価値

• 建設費は約6千円(教師の月俸が8円程度の時代)、その多くは郡民よりの寄付によるもの。

• 前後、氷上郡役場や警察、裁判所などが建設され、急激な変革と近代化の流れの中にあった時代。

• 外観は西洋風の建物であるが、日本建築の在来技法により建築されている。

• 創建当時の床が現存、これは全国的にも非常に稀である。

• 棟札を見ると建設に関わった諸職工としてほとんどが、旧氷上郡の人の手によることがわかる。

• 江戸末期から明治初期にかけて腕を磨いた地元の職人の手による建物。

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大手会館を次の世代に

• 先人が様々な思いと情熱を傾け建築、利用、維持してきた大手会館を次世代、次の100年に向けて、価値を最大限に高める。

• 地域の誇りを再構築し、その思いを大手会館の活用に生かす。

• 貴重な建物を保存・復元するだけでなく価値を高める形で有効活用し、日本や世界に発信していく。

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大手会館の利活用にご支援、ご協力よろしくお願いします。

ご清聴、ありがとうございました。