子の有無と図書館利用・情報行動の関係
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結論:親の図書館利用=子どもの付き添いとして来館
• 子を持つ親は持たない者よりも有意に図書館を利用する
• 子を持つ親は持たない者よりも有意に本を読まない
• さらにその背景:親には自分の自由にできる時間がない
子の有無と図書館利用・情報行動の関係 How children affect parents’ library use and information behavior
佐藤翔 (同志社大学免許資格課程センター)
引用文献
[1]河村芳行, 歳森敦, 植松貞夫. 広域利用可能地域における世帯レベルの図書館利用行動:札幌市住民調査をもとに. 日本図書館情報学会誌. 2010, vol.56, No.2, p.65-82.
[2]国立国会図書館. “図書館利用者の情報行動の傾向及び図書館に関する意識調査”. カレントアウェアネス・ポータル. 2015, http://current.ndl.go.jp/FY2014_research, (2015-05-30 参照).
結果と考察
• 国立国会図書館「図書館利用者の情報行動
の傾向及び図書館に関する意識調査」の
データを利用[2]
• 全国5,000人を対象とするWeb調査
• 個票データを自由に再利用可能
• 30~40代の回答者のデータを抽出・分析
• 子の有無と図書館利用
• 子の有無とメディア利用
背景:ライフステージと図書館
• 先行研究[1]から:
• 図書館を最も使うのは小学生
• 成長に伴い利用は減少
• 子ができると再び利用が増加
• 子が成長すると再び利用減
• 親の図書館利用は定着しない
• WHY?
← 図書館以外の情報行動も見てみる
調査方法
1. 同居する子の有無と2014年の図書館利用
2. 同居する子の有無とメディア利用
• 子を持つ親は有意に図書館を利用
• 子を持つ親は有意に本を読む頻度が少ない
• 図書館利用者に限定しても同様
• さらにその背景:一人で自由にできる時間?
• 他に子の有無と関係するのは音楽・映画
• テレビ、新聞、インターネットは影響なし
• 一人で没入する娯楽メディアに子の有無が関係
33%
47%
38%
30%
29%
23%
子なし
子あり
利用した 過去に利用したことはある 過去にも利用したことはない
10%
7%
19%
13%
22%
25%
14%
15%
15%
19%
20%
21%
子なし
子あり
1日複数回 毎日 週1程度 月1程度 ほぼない ない
謝辞
本研究で用いたデータは国立国会図書館「図書館利用者の情報行動の傾向及び図書館に関する意識調査」に基づくものです。