大学図書館の現実的な未来像:趣旨の説明と課題の提示
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状況の認識1. 1990年代には、かならずしも研究者、学生の需要に応えているようには思われない資料の保存庫にとどまり無用の長物化していたようも思われた大学図書館は、電子ジャーナル (ほとんどの大学でそれまでは、契約代行しかしていなかったようなものだった)と機関リポジトリ (学位論文保存、紀要の刊行主体となったくらいしか学内生産成果を扱ってこなかった)をキーワードとして、「図書館資料」の「オンライン資源」化によって大学における研究支援の当事者であり続け得た。
2. さらに、静寂と安全を保証された閲覧環境は、とくに図書館資料にとらわれない「勉強部屋」を提供していたが、大学における学習への能動的な取組を求める圧力は、議論、情報技術を活用したプレゼンテーションなどを組み込んだ能動的な学習経験が図書館においても実現できる環境として「ラーニングコモンズ」の構築を促し、図書館の大学キャンパス内の学習上の位置づけを以前に比べてより積極的なものすることになった。
3. すなわち、情報のオンライン化の進捗と学生の能動的経験の重視とは、大学図書館を変貌させつつも生き長らえさせてきたと言える
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議論の狙い1. しかし、この変貌と存続は大学と大学図書館にとって成功であったのか
2. また、大学図書館はその役割の変質を主体的な変革としてどのように位置づけられるのか
3. さて、現実に建築の途上にある東京大学新図書館という格好の素材が存在している
4. おまけに、この新図書館には、理念とか構想があるように思われる (思われた)
5. このフォーラム企画では、それらの理念、構想を伺い、それが実現したことを検証するためにはどのような指標を設定するべきかを検討したい
6. そして、東京大学新図書館が示すべき指標を出していただき、その指標の実現のために 2020年までに必要な手立てを議論したい
7. 新図書館の成功を祈って散会したい11/11/15 2/4
蔵書
1. 蔵書の電子化率は大変なので、受入図書における電子化図書の比率 (電子化資料の充足率)
2. でも、蔵書の電子化率 (遡及的電子化率)
3. 「スペシャル・コレクション」の充実度4. 自動書庫の利用率5. 体系化収集指針6. フロアプラン.....
7. 人員.....
8. .....
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サービス
1. 「ライブラリープラザ」と称せられるラーニングコモンズの成功指標は?1
1.1 席数?1.2 占有率? 利用率?1.3 セミナー開催数?1.4 TA相談効率?1.5 学習成果? measured by GPA?
2. レファレンス・サービスについては?
3. LibQual+的な指標は?
4. .....
5. .....
6. .....
7. .....
1「ライブラリープラザ」はラーニングコモンズではないということであった。(フォーラム終了後追記)11/11/15 4/4