日本医療情報学会学術総会 ランチョンセミナー 20141108
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【在宅医療での最新事例】
24時間体制の在宅医療を支える患者情報のデジタル共有
医療法人社団プラタナス
桜新町アーバンクリニック
院長 遠矢 純一郎
2014.11.08
第15回日本医療情報学会学術大会 ランチョンセミナー12
共催:㈱PFU
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1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015 2020 2025 2030 2035 2040
“2025年までに 地域包括ケアシステムを確立する”
高齢者、障がい者が地域で共に暮らし続けられる社会へ
高齢者人口(千人)
3500万人!
2025年問題
死亡原因 全国(平成21年)
34万人
がんの統計’13 公益財団法人がん研究振興財団
がん在宅死 8.1%
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がん死亡数
34万人
医療の目標の変化
治癒 QOL
健康とは、「病気や障がいを持っていても 健やかに生活すること」
WHO憲章より
死亡場所の構成比
病院 自宅 施設
日本 81% 12% 4%
アメリカ 41% 31% 22%
オランダ 35% 31% 33%
15 73 12
病院 自宅 無回答
最期を迎えるのに理想の場所は? (一般アンケート)
理想の場所
在 宅 医 療
救急
0~100歳
緩和ケア
がん・脳血管 認知症・難病
多職種 連携 看取り
アウェイ
グループ診療
情報共有
内科 (呼吸、循環、消化器、 神経、感染、膠原病、、、)
家庭医療
在宅医学は総合的・応用的学問
老年医学
リハビリ
整形外科
外科
婦人科 耳鼻 眼科 皮膚
泌尿器
緩和医療
小児 精神
腫瘍内科
がん
38%
認知症
18%
心疾患
11%
脳血管疾患
8%
呼吸器疾患
7%
神経系の疾患
3%
整形外科疾患
4% その他
11%
新規患者の疾患別患者割合
2013.8~2014.7 (n=278)
在宅における急性期治療
肺炎
在宅 入院
治癒 死亡 自宅退院 転院
施設入居 死亡
364件 56件 308件
251件/82% 37件/12% 23件/30% 27件/36% 26件/34%
76件 20件 20件/6%
肺炎は在宅治療の方が、ADLも落とさず治癒率が高い 入院での治療は、治癒しても半数は自宅に戻れず、転院や施設入居となる その理由として、 ・在宅の方が初動治療が早いこと ・自宅でも点滴、吸たん、ネブライザーなど病院と変わらぬ処置が可能なこと ・家族による密度の高いケアが出来ること ・これまでの生活動作が継続されること などが挙げられる
在宅療養中に肺炎に罹患
在宅医療が担う領域が広がっている
独居老人 認知症ケア
緩和ケア 在宅看取り
在宅医療におけるスマートフォン活用
在宅医の一日
オピオイドローテーション、 レスキュー投与量の簡易計算器
ローテーション時の切り替えタイミングが表示される
オピカル
オピオイドの投与量ミスを少なくする
点滴筒内で滴下する速さを 調節するためのアプリ
点滴ぽたぽた
自然滴下時のトラブルを少なくする
患者の病名や基本情報、顔写真、自宅周辺の画像などを入れておくと、訪問やコール対応に便利
連携先の担当者も登録しておくと、連絡が取りやすい
vCardで他者と共有出来る
連絡先
連絡先は最も身近なデータベースになる
紙との連携に役立つ アプリ、デバイス、ネットサービス
写真に撮った文書を漂白、整形して、文字を読み取りやすくする
スキャンしてPDFに変換、OCR機能で文字検索出来る
interFAXで画像を送るのに最適
CamScanner
スマホで紙情報をきれいに取り込むのに便利
バッテリー駆動の完全コードレスなポータブルスキャナー
ワイヤレスでスマホにデータ転送
処方箋や保険証をデジタル化、OCR機能により文字に変換
Scansnap iX100
紙情報を現場で手軽にデジタル化出来る
臨時で処方箋を作成しfaxする
メールの本文や添付ファイルを FAXとして送信するネットサービス
interFAX
いつでもどこでもスマホからFAX送信
http://www.interfax.jp/
0312345678@fax.tc Fax番号 03-1234-5678
FAX回線 E_mail
スマートフォン
相手先Fax
訪問滞在
時間
移動時間
カルテ記録
ミーティング
申し送り
連携先に報告
書類作成
臨時往診
5.7時間
2.4時間
2.9時間
医師の業務内訳 (1日)
普段の往診記録の電子化を徹底する
院外や移動中でも記録できる仕組みが必要
スマートフォンで 記録書き
ディクテーション (口述筆記)
定型文を登録し、キーワードで呼び出せる
文書作成がスピーディに行える
日付や時刻なども自動入力
多くのアプリと連携
Text Expander
スマホでの文書作成を迅速化
ディクテーションで 診療記録を作成
専任スタッフが
テキスト入力
潜在看護師による在宅ワーク
診療記録の完成
移動中に録音、
スタッフに送信
診療サマリーをクラウド経由でスマートフォンに共有
おかえりくん
診療サマリー =基本情報 +連携先情報 +病歴・薬歴サマリー +過去3ヶ月分の診療録
Dr、Ns の持つスマートフォンで閲覧可能
専用クラウドサーバー
院内連携
自動作成された 診療サマリー
訪問滞在時間
移動時間
カルテ記録
ミーティング
申し送り
連携先に報告
書類作成
臨時往診
5.7時間
2.4時間
2.9時間
医師の業務時間の変化 (1日)
3.1時間
3.5時間
4.4時間
Before After
診療時間が
50%アップ
・ディクテーション
・書類作成+情報共有のIT化
アプリ代合計=1,750円
いつでもどこでも記録が書ける
24時間手元にある端末で 患者情報にアクセス出来る
特別なシステムは不要、既成アプリやウェブサービスの活用で実現出来る
スマートフォンによる訪問診療の革命
地域連携へのICT活用
高齢化が急速に進んでおり、
人々が健康で経済的また
社会的に活動できるよう維持
するには、ひとつ以上の慢性
疾患を持つ人々に積極的で、
連携をし、個別のケアを提供
する医療制度が必要になる。
OECD Reviews of Health Care Quality
JAPAN 5.Nov.2014
介護施設
ホームヘルパー
ケアマネージャー
在宅医
訪問看護師
訪問リハビリ
訪問薬剤師
地域包括ケアを支える人たち
病院
地域連携で共有すべき情報とは
病院-診療所間における連携
基本情報
生活情報 介護状況
身体状況 治療情報 サービス提供者情報
バイタル 診療・ケア記録
入院退院時や在宅移行時に必要な情報
診療サマリーが あれば良い
在宅での医療・介護中に発生する情報
地域の医療看護介護の担当者間における連携
日々の診療・ケア記録の共有が必要
日々の診療・ケア記録の共有が必要
日々の診療・ケア記録の共有が必要
在宅医療・介護間の情報共有の現状
患者宅にある連絡ノート FAXや郵便によるやりとり
• 患者宅でしか見ることが出来ない • 記録の二度手間、情報の統一性が無い • 情報の二次活用が出来ない • 医師側からの情報提供が乏しい
紙情報
紙情報はすべてスキャンして、クラウドへ。
デジタル化することで、共有、検索、引用が可能となる。
Scansnap iX500
忙しい在宅医、訪看、薬剤師、ケアマネ、、、
毎日あふれる情報を、どう整理して、伝えるか
当院の体制と診療状況
医師5名、看護師7名、薬剤師1名、MSW1名
患者数 278名(うち施設67名)*
連携する訪看ST 23件*
居宅介護事業所 62件*
薬局 9件*
*)2014年4月現在
• 一日の往診数 30-40件/日
• 電話再診数 5.5件/日
• 臨時往診数 3.4件/日
• 退院前カンファ数 4件/月
• 新患数 27名/月
• 看取り数 13名/月
連携における情報共有に必要なこと
*診療録の電子化が必須条件
手間をかけず、毎日続けられる
必要な情報を、必要なタイミングで
ナラティブな内容をしっかり伝えられる
毎日の記録をそのまま共有すればいい!
ケアマネ 訪問看護師 薬剤師
ヘルパー リハビリ
FAX
地域連携 システム EIR
地域連携
地域連携先への情報共有を自動化
電子カルテ
FAX 自動送信
地域連携 システムに 自動投稿
Dr、Ns の持つスマート フォンで閲覧可能
専用クラウドサーバー
院内連携
自動作成された 診療サマリー
本人・ご家族
訪問看護師
訪問薬剤師 救急・病院
ケアマネージャー
介護ヘルパー 在宅医
介護施設
クラウド型地域連携システム
EIR
(株)EIR
Doctor:ではモルヒネを経口から持続注射に切り替えましょう。投与量の設定と必要な機材の調達をお願いします
Pharmacist: 承知しました。 さっそくPCAポンプを手配します。塩酸モルヒネ投与量は20mg/hrでよいでしょう。
Nurse:ここ数日、ガンによる痛みが悪化しています。現在のモルヒネ量ではまだ緩和されていないようです
Home helper:いつから変更になりますか?注意すべきことはなんでしょうか?
クラウド型地域連携システム EIR
「EIR」 携帯電話やiPhone(アプリ版)でも利用可
クラウド型地域連携システム EIR www.eir-note.com
携帯電話やスマートフォンでも利用可能
iPhone版、Android版あり
EIR(エイル) クラウド型地域連携システム
地域連携における情報共有をスムーズに。
医療・介護の多職種が等しく記入
画像やファイルを添付可能
訪看指示書・報告書など書類作成
電子カルテや薬情システムなど、
他のシステムとの接続可能
患者ごとにカンファが出来るSNS機能
安価な利用料
・ 初期費用 15万円
・ 月額500円/1患者毎
・ 連携先は無料で利用出来る
EIRのSNS機能
様々な情報システムとの連携
GooCo
電子薬歴システム グッドサイクルシステムズ社
地域連携システム EIR
Medical Care Station
医療介護専用SNS 日本エンブレース社
モバカルネット;電子カルテ NTTエレクトロニクステクノ社
利用して
いる 16%
今すぐ
利用した
い 1%
条件が
揃えば
利用した
い 54%
利用した
くない 3%
分からな
い 26%
情報システムを利用する意向は
ありますか?
46
*) 厚生労働省 平成24年度老人保健健康増進等事業 在宅医療と介護の連携のための情報システムの共通基盤のあり方に関する調査研究事業 情報システムの利用状況、情報システムに対する利用の意向、参照
70%が利用したい
と思っている
医療介護連携システムに関するアンケート**
“EIR”による情報共有を実践し、
在宅医、訪問看護師、薬剤師が感じた変化**
**)EIR使用感インタビューより
在宅医
訪問看護師
在宅医と同じ言葉で説明
いつでもどこでもアクセス
文書化された指示
看護記録から転載
薬剤師
患者情報をいつでも閲覧
診療録から病状把握が可能
写真付きの報告
チームで支えている意識
在宅患者の紹介が増えた
地域作り活動の重要性 ICTの前にまずヒューマンネットワークありき
地域連携のICT導入へのステップ
日常的な医療介護 の連携
地域内の ヒューマン ネットワーク
記録の電子化
院内・院外 の情報 一元化
ICTシステムを 利用した連携
院内のシステム構築 地域連携体制の構築
拡大
17%
現状
維持
61%
縮小
14%
未定
5%
在宅医療、今後の方針
「診療所の在宅医療機能に関する調査」日医総研、2011年
在宅医が 1人だけの診療所
68.9% 75%が 停滞・縮小
単独開業の在宅医をネットワーク化
地域医療連携システム
「EIR」
地域
連携
24時間
コールセンター
競合から協業へ
• スマホやクラウドで実現される新たな時間活用
• 圧倒的低コスト性により実現力のある情報インフラ
• 情報共有の充実により高められるホスピタリティ
• 患者中心の地域医療介護体制を支えるICT連携
ICT化がもたらす在宅医療イノベーション
Contact
jtoya Junichiro Toya
医療法人社団プラタナス 桜新町アーバンクリニック
院長 遠矢 純一郎
You can download this presentation…
junichirotoya@sakura-urban.jp
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