絶望しない! コミケ
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絶望しない! コミケ
@kassy_kz
2014 / 9 / 27 名古屋つ部
つ部本(コミケC86で頒布)
著者総勢 12名
ページ数 92p
コミケのAndroid界隈ではテクブ様に次ぐ規模・ボリューム(僕調べ)
自己紹介‣ 名前
• かっしー(@kassy_kz)
‣ 特徴
• オトナ
‣ 二つ名
• Android界最速のフォトグラファー(自称)
• Andriders の エース スプリンター(自称)
‣ 同人活動 • コミケC86(Tech-orz、つ部、テクブ様(寄稿)) • コミティア109(Andriders)
JDBeats作ってました
C86の振り返り‣ 2/15 発足
‣ 2/17 サークルカット登録
‣ 5/5 このへんでアイデア出し開始
‣ 5/23 目次草案確定・チームわけしてリーダー決定
‣ 6/6 当選確定
‣ 7/4 ReVIEW CI開始
‣ 7/13 各記事執筆締め切り
‣ 7/20 表紙絵完成
‣ 8/4 入稿完了
‣ 8/17 コミケ当日(3日目)
5月
C86の(超個人的)振り返り
6月
7月
8月
‣ 名古屋でFirefoxOSハンズオン、大失態を晒して絶望
‣ JDBeats製作がデスマ突入して絶望‣ みぐせ環境でADKが動作せず絶望
‣ 銭湯帰りに自転車でこけて擦過傷、絶望
‣ 銭湯帰りに自転車でこけて擦過傷、絶望
‣ ハンズオンの失態がトラウマ化、一週間ほど精神的にダウン
‣ githubでコーディング規約の違いでガタガタ絶望
‣ 悪魔級のリポジトリ破壊発生で発狂‣ リポジトリの立て直しだけで数時間消費、みぐせええええ
‣ JDBeats用のひずみゲージ購入するもうまく動作せず絶望
‣ FirefoxNightlyに新しいシミュレータはいらず絶望
‣ ArduinoMEGAが故障で絶望‣ 表紙の絵師さまが体調不良でダウンで絶望
‣ 入稿したのに印刷所から再提出くらい絶望
‣ ReVIEWの組版で悩みつづけて絶望 フォントサイズ変えらんねー
‣ 鬱イベント発生、4日ほど精神的にダウン
‣ コミケ当日
‣ 電子回路の基板を間違えて切断して絶望
‣ FirefoxのwebIDEの使い方分からず絶望
‣ FIrefoxOS2.0にしたKEONが文鎮化して絶望
‣ 相互レビューのはずが伝わってなくて絶望、代わりにレビュー
‣ 作業中にMacがブルースクリーン、絶望
‣ Macがブルースクリーンの頻度がどんどんあがり絶望ついにあたらしいMacBookAir購入、10万出費
‣ USBケーブル買ってきたら既にあって発狂
‣ テクブ文章完成するも読み返すと怨嗟ばかり、絶望
‣ 入稿後に冷静に見返すとどんどん誤字みつかり発狂
‣ サイゼリヤから出たら警察に包囲される絶望
‣ Konashi BLEユニットが全く動いてくれない絶望‣ 浅草ギ研BLESerialが動いてくれない絶望‣ BL600が動いてくれない絶望‣ JDBeats試作、圧をかけたら木材がベキベキ凹んで絶望
‣ Tech-orz渾身のオチ案が冷静になると全く笑えない絶望
‣ 音声ユニット、使いかた全く分からず絶望絶望絶望 ‣ askfm始めたのに質問がロリコンと進捗ばかりで絶望絶望‣ 本のテーマが決められなくて絶望
‣ Pagesのアップデートで見開き組版できなくて絶望
‣ Tech-orzのメンバ1人多忙で執筆絶望的に
‣ マインドマップ見れない人続出で絶望
俺のゴールだ
絶望が
絶望しない! コミケ‣絶望しないアプリ開発 ‣絶望しない組版 ‣絶望しない入稿 ‣絶望しない表紙 ‣絶望しないポスター ‣絶望しない奥義
絶望しない! コミケ‣絶望しないアプリ開発 ‣絶望しない組版 ‣絶望しない入稿 ‣絶望しない表紙 ‣絶望しないポスター ‣絶望しない奥義
絶望のコミット
9割9分同じ内容
一体どこを変更したのか
絶望しないコミット
‣ 開発メンバでコーディング規約を合わせておくこと
• インデントをタブ文字にするかスペースにするか
• IDEの設定で決めておくこと
‣ ビルド生成物をリポジトリに含めないこと
絶望しない! コミケ‣絶望しないアプリ開発 ‣絶望しない組版 ‣絶望しない入稿 ‣絶望しない表紙 ‣絶望しないポスター ‣絶望しない奥義
組版について
‣ 組版とは
• ページの構成を作る(文章・絵の配置)
‣ Word, Pages, InDesign等
‣ つ部C86ではReVIEWを使用
絶望の組版‣ Wordでやろうとすると死ぬ ‣ 確実に死ぬ
互換性全然ない フォーマット変換でレイアウト崩れる
ReVIEWてどんなツール
‣ ReVIEW記法で書いた
テキストファイルをコンパイル
‣ ePUB、PDF、HTML形式で出力可能
• ワンソース・マルチアウトプット
テキスト(ReVIEW記法)
ePUB
コンパイル
PDF HTML
なぜReVIEWか
‣ TechBooster様の同人誌・商業誌で実績あり
‣ メリット
• OS依存、バージョン依存の悩みから解放
• 複数人で執筆が可能、マージも訂正も簡単
• テキストファイルだけなので各執筆者は
(記法さえ覚えれば)書くことに集中できる
‣ デメリット
• 環境構築がしんどい
• 組版調整するのしんどい(後で絶望)
ReVIEWことはじめ‣ インストール
• Mac OS Xの場合 • TeXのインストール http://www.tug.org/mactex/
• ReVIEWのインストール
• $ gem install review
• Windowsの場合
• 検索して下さい…(Cygwinなど必要)
‣ 参考書籍
• TechBooster様の”FirstStepReVIEW” が神
• テキストが公開されている(ライセンス注意)
• 自分でビルドできれば手元にPDFができる • https://github.com/TechBooster/FirstStepReVIEW
ReVIEW+GithubでCI
‣ ReVIEWテキストはGithubで管理
• メンバ全員の原稿の管理が一箇所で
• 校正管理可能
• Diffをとったり、複数人分の
テキストをマージしたり
• Privateにするにはホストが有料会員必要
‣ Amedama-CIで更に強力にCI
• リポジトリに変更をpushする度にサーバー
で自動的にReVIEWビルドしてPDF生成す
る神サービス
ReVIEW+GithubでCI
‣ review-root • layouts • sty • config.yml • CHAP • iamges • kassy_kz.re • sugoi_wada.re • IoriAYANE.re • nagakenjs.re • konozama.re • …
設定ファイル
執筆者ファイル
絶望のReVIEW設定‣ 難儀な点
• 細かい段組調整がムズイ
• 改行は@<br>{} でできることが判明 • ReVIEW記法サイトの記述が間違っている
• フォントサイズの調整とか
ReVIEWでの用紙設定
‣ config.yml ファイル
texdocumentclass: ["jsbook", "b5j,twoside,openany"]
‣ b5j: B5 JIS(C86で採用) ‣ b5paper:B5 ISO
‣ oneside:ページ余白固定 ‣ twoside:ページ余白が千鳥交代
‣ openright:チャプター右ページ開始固定 ‣ openany:開始位置固定しない
ReVIEWでの余白設定
‣ sty/**.sty ファイル
\geometry{top=5mm,bottom=7mm,left=18mm,right=18mm}
‣ 左余白:twosideの場合は外側
‣ 右余白:twosideの場合は内側
ReVIEWでのデフォルトフォントサイズ設定
‣ config.yml ファイル
texdocumentclass: ["jsbook", “b5j,twoside,openany,20pt"]
‣ ここに文字サイズ記述→変更反映されない
texdocumentclass: ["jsbook", “20pt"]
‣ 他の設定全部消す→変更反映される でも用紙サイズA4になっちまう
結局フォントサイズ問題解決せず
圧倒的絶望
暫定回避方法
‣ sty/**.sty ファイル に一行追加
\renewcommand{\normalsize}{\small}
‣ 無理やりデフォルトサイズを小さめにして文字数を稼いでいる
絶望しない! コミケ‣絶望しないアプリ開発 ‣絶望しない組版 ‣絶望しない入稿 ‣絶望しない表紙 ‣絶望しないポスター ‣絶望しない奥義
入稿について
‣ オフセット印刷 • クオリティ高い • 値段も高い • 版を作るので少数印刷は不可(200部以上)※印刷所による
‣ オンデマンド印刷 • 少数印刷可能 • C86本はこちら
‣ 勘違い • ページ数は4の倍数ページである必要はない(2の倍) • ただし中綴じ印刷は4の倍(背中をホッチキスで綴じる奴)
絶望の入稿
‣ ReVIEWで出力したPDFをそのまま提出すると印刷所から怒られます
!• PDFにフォントが入ってない
• 用紙サイズがあってない
• 通しノンブルが入ってないイメージ
フォントが埋め込まれていないPDFとは‣ PDFファイル内にフォント情報が入ってない • OSが代替フォントを入れてくれるお陰で表示できているに過ぎない • ただしく印刷できない (すくなくとも意図したフォントでは)
‣ 確認方法 • Adobe ReaderでPDFを開く • [ファイル]-> [プロパティ] -> [フォント]タブを開く
フォント1
フォント2
フォント3
フォント4
‣ 「埋め込みサブセット」表記がある
-> フォントが埋め込まれている
‣ 「埋め込みサブセット」表記がない
-> フォントが埋め込まれていない
‣ 全てのフォントに
「埋め込みサブセット」表記がないとダメ
PDFへのフォント埋め込み 1
‣ IPAexフォント
• 商用で LaTex のフォント設定に耐えられて、 それなりに見栄え良い
• 太字(ボールド)が無いのでC86では不採用
• 埋め込み手順 • $ kanji-config-updmap ipaex
• $ cd (ReVIEWの作業フォルダ)
• $ review-pdfmaker config.yml
※全てMacでの作業です
‣ フォントはReVIEWコンパイル時に埋め込む
(予め設定を施してからReVIEWコンパイルする)
フォント埋め込み成功
フォント1
フォント2
フォント3
‣ 全てのフォントに
「埋め込みサブセット」表記
PDFへのフォント埋め込み 2‣ ヒラギノフォントの埋め込み • 太字(ボールド)を使いたかったのでC86で採用 • Mac限定 • 埋め込み手順
※全てMacでの作業です
// LaTexでヒラギノを利用可能にする $ sudo mkdir -p /usr/local/texlive/texmf-local/fonts/opentype/hiragino/ $ cd /usr/local/texlive/texmf-local/fonts/opentype/hiragino/ $ sudo ln -fs "/Library/Fonts/ヒラギノ明朝 Pro W3.otf" ./HiraMinPro-W3.otf $ sudo ln -fs "/Library/Fonts/ヒラギノ明朝 Pro W6.otf" ./HiraMinPro-W6.otf $ sudo ln -fs "/Library/Fonts/ヒラギノ丸ゴ Pro W4.otf" ./HiraMaruPro-W4.otf $ sudo ln -fs "/Library/Fonts/ヒラギノ角ゴ Pro W3.otf" ./HiraKakuPro-W3.otf $ sudo ln -fs "/Library/Fonts/ヒラギノ角ゴ Pro W6.otf" ./HiraKakuPro-W6.otf $ sudo ln -fs "/Library/Fonts/ヒラギノ角ゴ Std W8.otf" ./HiraKakuStd-W8.otf $ sudo mktexls !// コンパイル設定をヒラギノに $ kanji-config-updmap hiragino !// コンパイル $ cd (ReVIEWの作業フォルダ) $ review-pdfmaker config.yml
用紙サイズ問題‣ 製本印刷では裁ち落としがあるので、目標の用紙サイズに上下左右に余白を設けた用紙サイズで作る必要 • オフセットの場合は不要らしい(印刷所による?)
‣ だがReVIEWで細かい用紙サイズの調整は不可能
B5サイズ(182 x 257mm)(B5+余白)サイズ(188 x 263mm)
提出PDF 仕上がり
裁ち落とし
用紙サイズ変更方法 1‣ MacのPreviewアプリ(デフォルトでPDF開くアプリ)で変更可能
[ファイル] -> [プリント][用紙サイズ]->[カスタムサイズ管理]
カスタムサイズを登録する B5なら幅188mm 高さ263mmで
用紙サイズ変更方法 2
[PDFとして保存]で新規にPDF生成
あれ…
変更前
変更後
なぜかコンテンツの幅が狭まっている…
申し訳ありませんでした
用紙サイズ変更方法 2 真
サイズ調整にチェックを入れ、100%に
これで決まりだ
ノンブルについて‣ ノンブルとは : ページに表記するそのページの番号
- 10 -
ノンブル
絶望のノンブル 1
- i - - ii - - iii - - 1 - - 2 -- iv - - v -
‣ 序章と本章で通し番号にならない -> 印刷所からクレーム(印刷所による)
<% if values["toc"] %> \setcounter{tocdepth}{<%= values["toclevel"] %>} \tableofcontents <% end %> !\begingroup \cleardoublepage \edef\continuenumber{\endgroup \noexpand\mainmatter \setcounter{page}{\the\value{page}}% } !======= !<% if values["colophon"] %> %% okuduke \reviewcolophon \thispagestyle{plainhead} !\vspace*{\fill} !{\noindent\reviewtitlefont\Large <%= values["booktitle"] %>} \\ \rule[8pt]{14cm}{1pt} \\ {\noindent <%= values["pubhistory"].to_s.gsub(/\n/){"\n\n\\noindent"} %> } !\begin{tabular}{ll} <%= okuduke %> \end{tabular} ã\\ \rule[0pt]{14cm}{1pt} \\ <%= values["rights"] %> \\ <% end %>
ノンブル通し番号化‣ layouts/layout.tex.erb に以下の記述追加
https://gist.github.com/kassy-k
z/
a00ce3afb94b9ea4ff8a
絶望のノンブル 2
!??
絶望のノンブル 2
ノンブルすらない真っ白ページが…
なんで…
なんで…
openany設定はどこいった…
絶望のノンブル 3‣ 試行錯誤の結果、texdocumentclass で oneside 指定すれば空白ページを消せることが判明
絶望のノンブル 3‣ 試行錯誤の結果、texdocumentclass で oneside 指定すれば空白ページを消せることが判明
-1- -1- - 2 - -3 - - 4 -
あれ? 1pが2回
…
結局ノンブル問題解決せず
圧倒的絶望
ズルい回避方法
MacのPreviewアプリ起動
ズルい回避方法
ズルい回避方法
ズルい回避方法
ズルい回避方法
修正完了!
大丈夫、問題ない!
絶望しない! コミケ‣絶望しないアプリ開発 ‣絶望しない組版 ‣絶望しない入稿 ‣絶望しない表紙 ‣絶望しないポスター ‣絶望しない奥義
絶望の表紙‣ 表紙は印刷所指定の ”トンボ” に落としこむ必要あり • PSD形式、要フォトショ(※印刷所による)
トンボに表紙落としこむ
トンボに表紙落としこむ
オモテ表紙ウラ表紙 背表紙
背表紙の幅は応ページ数
C86の背表紙幅92ページ x 0.063(上質90kg紙) = 5.796mm
トンボに表紙落としこむ
裁ち落とし用に余白3mmつける
絶望の表紙 2
NG OK
‣ レイヤーは全て結合してから提出 • 結合せずに提出したら印刷所につっかえされました • レイヤー統一でフォントもデザイン化される
絶望しない! コミケ‣絶望しないスケジュール ‣絶望しないアプリ開発 ‣絶望しない組版 ‣絶望しない入稿 ‣絶望しない表紙 ‣絶望しないポスター ‣絶望しない奥義
絶望しないポスター
‣ C86ではA3で印刷 • 前日にキンコーズで印刷 • http://www.kinkos.co.jp/ • ポスター印刷・A3で1700円 • 印刷なので解像度注意 要350dpi
絶望のポスター印刷‣ ポスター印刷 • A3以上のサイズも印刷可能 • 時間がかかる • コスト高い(A3で1700円)
‣ 普通の印刷 • A3まで • すぐできる(PCレンタルで) • コスト安い • PCレンタル20分250円 • A3印刷一枚105円
ポスター印刷 普通の印刷
クオリティにそれほど違いはない
絶望しない! コミケ‣絶望しないスケジュール ‣絶望しないアプリ開発 ‣絶望しない組版 ‣絶望しない入稿 ‣絶望しない表紙 ‣絶望しないポスター ‣絶望しない奥義
絶望しない奥義
人に頼る
コミケ関連でお世話になった人たち
甘 え甘
え甘 え
@andr○ids◯la‣ 都内に勤務するソフト屋さん
‣ JCROMの開発者
‣ コミケにも出展
@andr◯ids◯la‣ [検閲により削除]
‣ 人(主に僕)を [検閲により削除]
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‣ 人(主に僕)を [検閲により削除]
‣ [検閲により削除]した写真(主に僕)を「フリー素材」と称し[検閲により削除]
‣ [検閲により削除]した写真(主に僕)を無断で [検閲により削除]
‣ [検閲により削除]
‣ 絶妙にイヤなタイミングで [検閲により削除]
[検閲により削除]
@andr◯ids◯la
‣ でも技術力はピカイチ…
‣ そして面倒見が良くて頼もしい…
皆様本当にありがとうございました
皆様お忙しい中 ご迷惑をお掛けしました
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※個人の感想です
[検閲により削除]
番外編
絶望の打ち上げ
絶望の打ち上げ
私が予約しました
申し訳ありませんでした
申し訳ありませんでした
発表は以上です ご清聴ありがとうございました
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