ゲームデザイン公開討論会 資料...

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ゲームデザイン討論会 公開ディスカッション

日本デジタルゲーム学会(DiGRA JAPAN) ・遊戯史学会共催

http://digrajapan.org http://www.gameshistory.net

2015.3.14(土) @奥野かるた店 http://www.okunokaruta.com

公式サイト: http://digrajapan.org/?p=2050

動画記録サイト:https://www.youtube.com/playlist?list=PLsKFioSxwiJP7mxh5yQM0HbAwAWpwIWz_

Togetterまとめ http://togetter.com/li/794955

ゲームデザイン討論会 公開ディスカッション

(左から) 渡辺範明 (ゲームプロデューサー/ドロッセルマイヤーズ代表) 草場純 (遊戯史学会理事、「ゲームマーケット大賞」審査委員長) 奥野伸夫 (奥野かるた店会長) 蔵原大 (遊戯史学会広報担当理事、DiGRA JAPAN会員) 小野卓也 (Table Games in the World主宰) 遠藤雅伸 (DiGRA JAPAN 理事、東京工芸大学教授) 三宅陽一郎 (DiGRA JAPAN 理事 / IGDA日本ゲームAI専門部会代表)

ゲームデザイン討論会 公開ディスカッション

奥野かるた店 由緒ある日本のアナログゲームの中心

http://www.okunokaruta.com

奥野かるた店会長 奥野伸夫さん インタビュー(ちよだの人々) http://www.kanko-chiyoda.jp/tabid/2716/Default.aspx (千代田観光協会)

動画記録

第一部 「奥野会長ご挨拶」

第二部 「アナログゲームの歴史」

https://www.youtube.com/watch?v=fG-l8z3bIkQ

第三部 「デジタルゲームからアナログゲームを語る」

https://www.youtube.com/watch?v=Z5hZp1vCzq0

第四部 「フリーディスカッション」

https://www.youtube.com/watch?v=3JyuXqRI71I

ゲームデザイン討論会の歴史

ゲームデザイン討論会 蔵原さん 『遊戯史学会とDiGRA JAPAN の方で何かできませんか?』 → とりあえず個人で始めましょう。 → 草場さん@kusabazyun (遊戯史学会)と 三宅@miyayou (DiGRA JAPAN) がtwitter 上でアナログとデジタルゲームの デザインについて討論する。 → 一人一人ゲストを増やして行く。蔵原さんが管理。 → 現在は小野さん @hourei (Table Game in the World) 、 渡辺さん @Drosselmeyers_ (ドロッセルマイヤーズ)を加えて 4人体制。ゲストは一人ずつ増やして行く。 → いずれは公開形式に移行する。1~2ヶ月に一回。 → 時々、リアルイベントもしよう!

ゲームデザイン討論会

• 第十回 「ゲームデザインの歴史」 2015年3月13日 http://togetter.com/li/794675 • 第九回 「ゲームデザインの起源と発展」 2015年2月10日 http://togetter.com/li/78177 人間の存在は遊びと共にあった

• 第八回 「ライフスタイルとゲームデザイン」 2014年12月28日 http://togetter.com/li/763123 デジタルゲームは日常に溶け込もうとし、アナログゲームは非日常を求める • 第七回 「商業と同人・インディーズ」 2014年11月17日 http://togetter.com/li/746548 ゲームの作りやすさがインディーズを加速する • 第六回 「デジタルゲームから見たアナログゲーム」 2014年9月8日 http://togetter.com/li/716950 デジタルゲームとアナログゲームは合わせ鏡 • 第五回 「難しいゲームと易しいゲームの二極化」 2014年6月27日 http://togetter.com/li/682287 ユーザーのニーズがゲームを二極化する • 第4回 「ゲームにおける語り」 2014年4月23日 http://togetter.com/li/658716 手は意図の表現となり、それがユーザー同士の語り、となる。

• 第三回「デジタルゲームとアナログゲームのインタラクション」2014年2月10日 http://togetter.com/li/628077 人と人とのインタラクションが、アブストラクトゲームはセロ時間

• 第二回「デジタルゲームとアナログゲームのルールの違い」2014年1月5日 http://togetter.com/li/612527 明示的なルール、暗示的なルール • 第一回「デジタルゲームとアナログゲームのルールの違い」2013年12月9日 http://togetter.com/li/601010 伝統的なゲームにデザイナーがいない。 ・ 第0回 「ゲームデザインの定義」 2013年11月5日 http://togetter.com/li/586446 プレイヤーとデザイナーの区別がない。

登壇者紹介

遠藤雅伸(DiGRA JAPAN)

• 東京工芸大学芸術学部ゲーム学科教授

• 宮城大学客員教授.

• ゲーム作家、ゲーム研究者.

• 日本デジタルゲーム学会(DiGRA JAPAN)研究委員長/理事

• CEDEC運営委員.

• 近著「遠藤雅伸のゲームデザイン講義実況中継」

(ソフトバンククリエイティブ,2012).

• 講演「七並べで学ぶゲームAIの働き」(CEDEC2014)

• 「ゲームとは何か?」(SAPPORO CEDEC 基調講演).

[CEDEC 2014]七並べを遊ぶとAIが分かる! 「ゼビウス」の生みの親,遠藤雅伸氏のワークショップをレポート http://www.4gamer.net/games/042/G004287/20140904037

遠藤雅伸「人はなぜゲームを途中でやめるのか?」 (DiGRA JAPAN 夏季研究発表大会 2014 予稿集 p.15-18)

草場純(遊戯史学会)

デジタルゲームの最先端に立つ人々が集合した,「第4回ボードゲーム交流会」レポート (4gamers, 2009.2.10) @kusabazyun

「なかよし村とゲームの木 」主催 (1981年- ) http://www2.ocn.ne.jp/~kusaba/gamenoki/

渡辺範明(ドロッセルマイヤーズ)

• http://drosselmeyers.com/

@Drosselmeyers_

小野卓也(Table Game in the World)

http://www.tgiw.info

@hourei

三宅陽一郎

AI for Game Titles

AI for Books

三宅陽一郎 (DiGRA JAPAN)

@miyayou

第二部 アナログゲームの歴史

草場さん資料

1. 遊戯史研究26(2014) p.52-53 大英博物館の収蔵品 ⑰が有名なウルの遊戯盤

⑱はエジプトの壁画に描かれたボードゲーム

2. 遊戯史研究26(2014) p.54-55 大英博物館の収蔵品 ⑳も有名なエジプトのセネト

(23)ルイスのチェス駒 27テーペの2面ダイス

3. 正倉院宝物典カタログ(1981) №24―26 正倉院伝世の盤双六の駒、ダイス、盤。№26が有名な「木画紫檀雙六局」

4. 正倉院宝物典カタログ(1981) №90―91 正倉院伝世の盤双六の筒、碁盤

5. 双六遊美(1988) p.25 上は文政期の雙六を打つ絵

下は江戸後期「橘紋蒔絵双六盤」

6. 江戸の遊技(2007) p.4-5 右は貝覆いの貝桶と絵合貝 左は源氏歌かるた

7. 江戸の遊技(2007) p.16-17 物語絵合貝 貝覆いは合致する蛤の貝殻を探し当てる遊び

8. 麻雀博物館大図録(1999) p.36-37 水滸葉子 中国には古くから葉子というカードゲームがあった

これは明代の新しい物。

9. 麻雀博物館大図録(1999) p.35 大明通行寶鈔 これも明代だが宋代の紙幣からカードゲームができた

という説が有力

10. 麻雀博物館大図録(1999) p.51 中国のドミノ牌 下の骨牌は12世紀の宣和牌まで辿れる

11. 日本の美術12(1968) 表紙裏 遊楽風俗図より、かるたと盤双六で遊ぶ絵

12. 江戸の遊技(2007) p.46―47 南蛮かるたの舶載 16世紀ポルトガルのトランプが伝わる

13. カルタ大全(最後の読みカルタ別冊資料)(2006) p.2 南蛮図屏風 天正カルタ 天正カルタ版木

14. 江戸の遊技(2007) p.50―51 復刻天正カルタ 版木が残っていたので、四百年前のカードが復元できた。

15. 季刊銀花№13(1973)p.6 うんすんかるた 日本で独特の発達をとげたトリックテーキングゲーム用カード

16. 花札(2014) 口絵 江戸時代中期手描き花札 最初期の花札 上品で美しい

17. 遊戯史研究26(2014) p.19 林子平の漢土加留多六葉 広まらなかったが記録されていた紙牌

草場先生、ご推薦の本

各自コメント

ゲームデザイン討論会 第十回 - Togetterまとめ http://togetter.com/li/794675 から

草場さん コメント①

• ゲームは遊びごととして長い間軽く見られてきた。記録者も歴史家も、どうしても政治史や軍事史、せいぜい経済史に注目するくらいで、文化史や庶民史には目が行き届かない。ために一次資料が極端に少なく、特に中世以前については、なかなか実証的なことが言えず、遊戯史も通史が語れないうらみがある。

草場さん コメント②

物事の起源は、どんなものにせよ解明が難しいが、資料の少ない遊戯史は特にそうで、石器時代のゲームなどの諸説は憶測に過ぎない。それでもメソポタミアやエジプトや中国などからは、ゲーム盤の発掘も報告されている。とは言えやはり通史にはならず、点の歴史であるのが遊戯史の現状である。

草場さん コメント③

日本の古代に関しても6世紀以前は殆ど何も分からない。いわゆる魏志倭人伝の記述程度にとどまる。一方7世紀以降については、伝製品などによって意外に見通せるところがある。一方デザインを「意図的な設計」と見るのなら、ゲームのデザインは近代のものであって、それ以前は「ない」とも言える。

渡辺さん コメント① • デジタルゲームとアナログゲームの相違について。一番大きい違いは人間が処理するかコンピュータが処理するか。この二つはそれぞれ得意分野が違うので、結果としてゲーム表現の力点が変わる。

• デジタルゲームは数学的論理に従ってさえいればかなり複雑な処理ができるので、複雑な遊びを実現できます。しかし一方で個性や揺らぎを生みにくいので、デジタルゲーム登場以降は人間特有の多様性を利用したゲームがアナログ特有の面白さと考えられていることが多い

渡辺さん コメント② • デジタルゲームがシステム側ではいくら複雑な処理を可能にしても、遊ぶのは人間だという側面も重要です。プレイヤーはある程度以上複雑なシステムは認識できないので、結果としてゲームシステムがプレイヤーから「不可視の」ものになっていく

• この「不可視のゲームシステム」が、「物語メディアとしてのゲーム」というデジタル特有のもうひとつの側面を生んだ。あらかじめルールが公開されていないということはアナログゲームにはあり得ませんから、これは実はかなり特異なこと。

小野さんコメント①

• 90年代ドイツゲームが国際的に認知されたの

は様々な要因があると思いますが、デザインの視点では簡潔なルール、ほどよい運の要素、インタラクション、短時間で戦略より戦術を楽しめること、ひねられたテーマとコンポーネントなどがありました。つまり大人も楽しめるファミリーゲームだったということです。

小野さんコメント② • ところが近年は、プレイヤーに高い処理能力が求められています。90年代は単純なジレンマが主流でしたが、選択肢がどんどん増え、どの手が一番得なのかを判断するのが難しくなっています。

• S.フェルトの作品にこの傾向が顕著です。コンピュータで処理したほうがいいんじゃないかと思うくらい。そこを人間が処理するために、ゲーム終了までの見通しが悪くなることが、意図的なデザインなのではないかと思います。

• ゲーマーにとっては、研究しがいがあるのでやりこみ要素になります。

小野さんコメント③

• 一方で、そのようなゲーマーズゲームを受け入れられない層も生まれ、そのためにライトな作品もつくられています。コミュニケーション重視や、ミニマルなルールがこちらに入ります。

• これがよく言われる二極化で、その中間にあったドイツゲームは現在も作られていますが、なかなか人気が出ません。ゲーマーからは物足りないと思われ、ライト層からは複雑だと思われてしまうのです。

第三部 デジタルゲームの歴史

「Tennis for two」(1958年)

(ブルックヘブン研究所) https://www.youtube.com/watch?v=XNRx5hc4gYc

デジタルを通したインタラクティブ・メディア =デジタルゲーム

ゲームデザイン

ゲームテクノロジー

プラットフォーム

ゲームデザイン

ゲームテクノロジー プラットフォーム

スプライト

スプライト 回転・拡大

3Dポリゴン

シェーダー

ネットワーク

AI

GPS/携帯

DIGRA JAPAN (日本デジタルゲーム学会)とは

日本デジタルゲーム学会概要

まずはどんなものなの?

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DiGRA JAPANとは?

DiGRA(Digital Game Research Association)は、スウェーデンに本部を置く、非営利のゲーム研究に関する国際学会です。

日本デジタルゲーム学会(DiGRA JAPAN)は、日本国内におけるデジタルゲーム研究の発展、普及啓蒙を目指して2006年に設立されました。

2007年に国際学術会議DiGRA2007を主催し、以降日本におけるゲーム研究の拠点となるべく活動しています。

2011年に日本学術会議より「日本学術会議協力学術研究団体」の指定を受け、ゲームに関する学術研究発表の場として発展していきます。

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DiGRA JAPANの活動・研究発表大会

2010年次大会・芝浦工業大学 「デジタルゲームの過去・現在・未来」

2011年次大会・立命館大学 「デジタルゲーム研究の地平:ゲームある日常のこれまでとこれから」

2012夏季大会・於東京工業大学 2012年次大会・九州大学 「デジタルゲーム研究の発展-アジアを背景としたコンテンツ創成・地域の魅力の発信-」

2013夏季大会・於東京工芸大学 2013年次大会・はこだて未来大学 (3/9-10) 2014夏季大会 @東京

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DiGRA JAPANの活動・学会誌発行

「デジタルゲーム学研究」

年2回発行

投稿論文

依頼論文

特集

ゲーム史探訪

産業界からの声

参加記

書評

ゲームを語る

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DiGRA JAPANの活動

公開講座

研究会

地域研究会

研究部会(SIG)

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DiGRA JAPAN 公式サイト

日本デジタルゲーム学会公式サイト

http://digrajapan.org/

研究委員会サイト

http://digra-j.net/

研究委員会 USTREAM

「DIGRA JAPAN CHANNEL」

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なるほど DiGRA JAPAN って 学会なのに面白そうだ!と思った方は

2015年夏季研究発表大会が開催されます

ここから参加してみませんか?

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