はじめに - ygu

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はじめに

高校生は成長期であるため、多くの栄養が必要な時期です。しかし、

誤った食品選択や栄養摂取、朝食欠食などの食生活の乱れにより栄養バ

ランスが崩れ、肥満・痩身傾向、貧血など健康への影響が問題となって

います。文部科学省は、幼いころからの食育が必要として、平成17年

に「栄養教諭」制度を施行し、小・中学生を中心に食育を推進していま

す。しかし、高校生への食育活動は充分とは言えず、学校給食がなくな

ることも伴って、過剰摂取している栄養素がある一方で、不足している

栄養素も見られます。特に運動部に所属している生徒は一般の生徒に比

べ、エネルギーに限らず多くの栄養素量を必要とするため、食に関する

知識や適切な食事を選択する力がいっそう求められます。

そこで、運動部の生徒を栄養や食生活の面からサポートするため、山

梨学院大学健康栄養学部2年生有志で『運動部に所属する高校生のため

食事管理のポイント』の作成を進めてまいりました。

この資料が多くの高校生にとって、健康で最大限のパフォーマンスを

発揮するために役立つことを願っています。

平成25年12月

山梨学院大学健康栄養学部管理栄養学科2年生有志

目 次

1. 一般高校生と運動部の違い ・・・・・・ P1~2

2. エネルギーのとり方(炭水化物) ・・・・・・ P3

3. タンパク質 ・・・・・・ P4

4. ビタミン B1 ・・・・・・ P5

5. 鉄 ・・・・・・ P5

6. カルシウム ・・・・・・ P6

7. 水分補給 ・・・・・・ P7

8. スポーツドリンク ・・・・・・ P8~9

9. 麦茶の効能 ・・・・・・ P10

10. 食事のとり方 ・・・・・・ P11~12

11. 間食のとり方 ・・・・・・ P13

1

まずは自分の生活を把握してみよう!

運動は体育以外あまりしない ⇒ 身体活動レベルⅠへ

部活動(運動)2時間程度 ⇒ 身体活動レベルⅡへ

部活動(運動)3時間以上 ⇒ 身体活動レベルⅢへ

身体活動レベルごとの必要エネルギー量(表 1-1)

身体活動レベルごとの栄養素量の比較(表 1-2)

性別 男子 女子

身体活動

レベル Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅰ Ⅱ Ⅲ

エネルギー

(15~17歳) 2450kcal 2750kcal 3100kcal 2000kcal 2250kcal 2500kcal

男性 エネルギー

(kcal)

炭水化物

(g)

タンパク質

(g)

脂質

(g)

ビタミン B1

(mg)

カルシウム

(mg)

(mg)

Ⅰ 2450 337 92 82 1.34 700 8.5

Ⅱ 2750 378 103 92 1.50 800 9.5

Ⅲ 3100 426 116 103 1.67 900 11

1.一般高校生と運動部の違い

君の1日は?

18

2

4

6

8

10

12

14

16

20

22

24

8時間

2時間

1時間

7時間

2時間

4時間

1日の生活

睡眠

学校

通学

部活動

(運動)

お風呂

テレビ

食事

2

運動部の人の食事は一般高校生よりも多く摂る必要があります。では、どれくらい増やせばよい

のでしょう。一般高校生の食事(2750kcal)にどれくらいの量の食事をプラスすれば運動部の食

事(3100kcal)になるのか見てみましょう。

具だくさん

卵焼き

納豆

(1パック)

ご飯、鮭の塩焼き

なめこの味噌汁

小松菜のソテー

フルーツヨーグルト

カレーライス

ブロッコリーのサラダ

ババロア

ご飯

しょうが焼き

きゅうりの胡麻和え

りんご、牛乳

カレーライス

(ご飯茶椀1杯分)

一般高校生:1日 2750kcal の食事

運動部:1日 3100kcal の食事

朝食 夕食 昼食

3

(図 2-1)

摂取量が少ないと… 摂取量が十分だと…

炭水化物(糖質)はエネルギー源として体内で利用される栄養素です。ご飯やパンなど

から摂取された炭水化物は体内でグリコーゲンに合成されます。グリコーゲンは筋肉や肝

臓に貯蔵されて必要に応じて分解され、運動時にエネルギー源として利用されます。

しかし、グリコーゲンは多量には貯蔵できないため、使い切ると運動中にスタミナ切れ

や集中力の低下に繋がります。また、貯蔵していたグリコーゲン以外からエネルギーを確

保しようとするため、食事から摂取したタンパク質を分解してエネルギーとして利用して

しまいます。

そのため食事でしっかりと炭水化物をとり体内にグリコーゲンを貯蔵しておくことが

大切です。

炭水化物と同じくエネルギー源となる脂質(9kcal/g)は、炭水化物(4kcal/g)より

も多くのエネルギーを生成するため、エネルギーの摂取過剰になりやすく余分な脂肪とし

て体に蓄積されてしまいます。摂りすぎには注意しましょう。

2.エネルギーのとり方(炭水化物)

炭水化物

筋肉・肝臓に

グリコーゲンとして貯蔵

グリコーゲン貯蔵量が

少ない

筋肉タンパク質を分解して

エネルギー源として利用

運動時のエネルギー源として

利用

スタミナ切れや集中力低下

4

(図 3-1)

タンパク質は体内でアミノ酸に分解され、筋肉、骨、血液、じん帯、腱、内臓などを作

るための栄養素です。

筋肉は運動中に分解され、運動終了後に再生されることで太く、強くなります。これが

繰り返されることで、筋肉を鍛えることができます。筋肉を再生するために必要なタンパ

ク質が不足していると、筋肉が弱くなってしまうため十分なタンパク質の摂取が大切で

す。また、筋肉を作るためには、睡眠や休養も必要です。筋肉の合成を促進する成長ホル

モンは、運動終了後約 30分と、睡眠 1時間後の深い眠りの時に多く分泌されます。その

ため筋肉づくりには、運動終了後の食事で適切なタンパク質を補給することと、夜間に充

分な睡眠をとることが必要です。

3.タンパク質

サプリメントと食事ではなにが違うの?

サプリメントは特定の栄養素にのみ特化したものであり、多くの栄養素をバランスよく摂

取することは困難です。サプリメント(プロテイン)でも、必要なタンパク質を確保すること

ができますが、タンパク質の過剰摂取を起こしやすくなります。その結果、腎臓への負担が

大きくなり、エネルギーの利用効率を悪くなります。これらのことから、必要なタンパク質

は、バランスのとれた食事から摂取することが重要だといえます。

コラム

太く、強く

タンパク質の補給

充分な睡眠

タンパク質の分解 タンパク質の合成

5

・ビタミン B1を多く含む食品

1日に必要なビタミン B₁の量は男性 1.5mg、女性 1.2mg です。 (表 4-1)

食品名 使用量/目安 ビタミン B₁量(mg)

穀類 玄米ごはん 150g/茶碗 1杯 0.24

肉類

豚ヒレ肉 40g/1切れ 0.39

豚もも肉 30g/1切れ 0.27

ボンレスハム 40g/2枚 0.36

豆類 絹ごし豆腐 150g/2分の 1丁 0.15

・鉄を多く含む食品

1日に必要な鉄の量は、男性 9.5mg、女性 7.0mg です。

※激しいスポーツをする人は上記の値の 2~3倍の量が必要です。 (表 5-1)

食品名 使用量/目安 鉄量(mg)

肉類 豚レバー 20g/1切れ 2.6

野菜類 ほうれん草 30g/1株 0.6

海藻類 ひじき 5g/大さじ 1 2.7

(図 4-1)

エネルギー

4.ビタミン B1

ビタミン B₁は炭水化物をエネルギーに変える際に必要になるビタミンです。

1日の摂取エネルギーの約半分をご飯などの炭水化物からとっている日本人にとっては、重

要なビタミンです。ビタミン B₁が不足すると、エネルギーをうまく作ることができず、疲労

感、息切れ、動悸、食欲不振などを引き起こします。

炭水化物

5.鉄

鉄は主に血液中の赤血球(ヘモグロビン)をつくる材料となります。赤血球は全身に酸素を

運搬する働きがあるため、食事からの鉄の摂取量が少ないと、運動などで筋肉がたくさんの酸

素を使ってエネルギーを作るときに酸素を全身に運べなくなってしまいます。スポーツ選手で

は、走って着地した時などの衝撃で赤血球が壊れたり、発汗によって鉄が失われるため、普通

の人より貧血が起こりやすくなります。貧血の症状としては、筋肉が疲労し動悸や息切れ、疲

労感や記憶力の低下などがあります。

エネルギーへと変換

6

・カルシウムを多く含む食品

1日に必要なカルシウムの量は、男性 800mg、女性 650mg です。

※激しいスポーツをする人は上記の値の 2~3倍の量が必要です。

(表 6-1)

食品名 使用量/目安 カルシウム量(mg)

乳製品

牛乳 200ml/コップ約1杯分 220

ヨーグルト 100g/(450g) 120

スライスチーズ 18g/1枚 100

野菜類 小松菜 100g/約 1/2袋 170

水菜 50g/2株 105

魚介類 ししゃも 50g/約 4匹 165

あさり 20g(身のみ)/約 10個分 13

豆類 木綿豆腐 100g/冷奴 1人分 120

(図 6-1)

6.カルシウム

カルシウムは体内に最も多く存在するミネラルです。

カルシウムの約 99%は骨や歯に存在し、残り 1%が筋肉や血液に含まれます。

骨や歯の形成、筋肉の収縮としかん、血液凝固作用の促進、心臓機能などに関与します。カ

ルシウムが不足すると骨がもろくなり、骨折しやすくなります。また、筋肉の収縮が不規則

になり、けいれんが起きるなどの問題が生じます。

運動部の人が「炭酸飲料を飲まないように」と言われるのはなぜ?

一般に炭酸飲料を飲むと骨が溶けるためだと思われがちですが、実際は、炭酸飲料を飲んで

も骨は溶けません。ただし、カルシウムの吸収を妨げるリンが多く含まれているため、骨がも

ろくなり骨折しやすくなります。

飲みすぎには注意して丈夫な骨を作りましょう。

コラム

7

・なぜ水分を摂取するのか?

人間の体は 60%が水分です。この水分(体液)はただの水ではなくナトリウムイオン(Na+)、カ

リウムイオン(K+)、カルシウムイオン(Ca2+)、マグネシウムイオン(Mg2+)など様々なイオンが含まれ

ています。汗をかくとこれらのイオンも一緒に体の外に出ていってしまうので、水分補給でイオン

も一緒に補給し、体のコンディションを良い状態に保つ必要があります。運動の種類や季節、個人

による差はありますが、汗をかくことにより 1 時間あたり 600~1200ml の水分が体内から失わ

れます。

(図 7-1)

7.水分補給

運動して汗をかき、水とイオンが失われる

体液中のイオンが薄まる

水だけを

補給した場合

元のイオン濃度に戻すために

補給した水分を体外に排出し、

体内のイオン濃度を

保とうとする

イオンが補給されるため

体液中のイオンは

薄まらない

水分・イオンを

補給した場合

脱水を

起こしにくい! 脱水が進み

危険!

運動前

失ったイオンを補うには、スポーツドリンクが適しています!

8

スポーツドリンクにはスポーツをするときのパフォーマンスを助けてくれる成分が入っています。

スポーツドリンクを作ろう!

水に材料を混ぜるだけで簡単にスポーツドリンクを作ることができます。

砂糖や塩が溶けにくいときはかき混ぜたり、ふた付きのボトルに入れよく振ったりして

完全に溶かしてから飲んでください。

分量は好みで加減したり、生のレモンをスライスして入れても良いです。

*保存方法

保存料や添加物を一切使っていないので、保存は冷蔵庫に入れて1~2日で飲みきることを

お勧めします。特に暑い時期は常温で長時間放置したり、飲み残したものを再び保存するのは

やめましょう。

8.スポーツドリンク

砂糖・・・3~4%

塩・・・0.1%

レモン汁・・・5%

☆材料

水・・・1L

砂糖・・・30~40g

塩・・・1g

レモン汁・・・50g

実践

① 0.1~0.2%の塩分、

3~8%の糖分を含んでいる

上記の割合で塩分、糖分が

含まれていると、腸からスム

ーズに水分が吸収されやすい

です。特に主要な糖質である

ブドウ糖は腸管内にナトリウ

ムが同時にあると速やかに吸

収されるため、それらに引っ

張られ水分も吸収されます。

③BCAA

BCAAとは、筋肉のたんぱ

く質を構成するアミノ酸で、

バリン、ロイシン、イソロイ

シンの3種類があります。

BCAAは、体内のたんぱく

質を合成する作用を促進し、

筋肉たんぱく質の分解を防ぐ

ため、筋肉維持や、疲労回復

などに効果的です。

②クエン酸

クエン酸は筋肉の疲労の元

となる乳酸を分解する働きが

あるため、疲労回復に効果が

あります。

また糖のエネルギー代謝に

非常に重要です。さらにイオ

ンの吸収率を高めたり、新陳

代謝を活発にするなどさまざ

まな効果があります。みかん、

レモンなどの柑橘類、梅干し

などに含まれています。

9

・水分の摂り方

・スポーツドリンクを飲み、イオンや塩分などをあらかじめ体内に蓄えておくのが良いです。

・1回に飲む量は 200~300ml(コップ一杯分)が目安です。

・運動中は約 20分ごとに補給するのが良いです。運動時間が 1時間以内のときや、軽めの練

習のとき、寒く感じるときなどは、少し時間をあけて飲むようにするなどの調整をします。

・1回 200ml~250mlが目安ですが、一気に飲むと胃に負担がかかるので一気飲みはせずに、

一口ずつ口に含みながらゆっくり飲みます。

・5℃~15℃に冷やしたものが良いですが、寒いときは常温にするなど飲みやすいように

調整してください。(目安:5℃は冷蔵庫から出した温度、15℃は水道水の温度)

・市販のスポーツドリンクはそのままだと甘みが強く、運動中には飲みにくいため、

水で 2倍程度に薄めます。

しかし、イオンも少なくなるので塩をひとつまみ足すと良いでしょう。

・運動後に水分を多量に摂取するのは食欲をなくす原因となるので注意しましょう。

また、吸収にとても時間がかかってしまうので、運動後には時間をかけてゆっくり飲む

ように意識しましょう。

市販されているスポーツドリンクにはどのような違いがあるのでしょうか?

2つのスポーツドリンクを見てみましょう。

~スポーツドリンクA~

最新のスポーツ科学に基づいて、汗と同じミネラル(イオン)比率に調整した水分補

給飲料です。BCAA やクエン酸など機能性のある成分を多く含むので、運動中の水

分補給に非常に適しています。

~スポーツドリンク B~

発汗により失われた水分、イオンをスムーズに補給することを目的とした健康飲料

なので、体液に近いことをコンセプトにしています。運動中はもちろん、病気の時や

夏の水分補給にも向いています。

どんな成分が含まれているかを知り、運動内容に応じてスポーツドリンクを選ぶのも

良いと思います。

自分に合ったスポーツドリンクを見つけてください。

コラム

運動前

運動中

運動後

10

麦茶はお茶の中で運動中に飲むものとしてはおすすめですが、塩分や糖分、イオンは含まれませ

ん。そこで塩分を補給するために、塩をなめて麦茶を飲むとスポーツドリンクと似た効果がみられ

ます。しかし塩をなめて水を飲まないとのどが渇き、脱水に陥る可能性もあるため、同時に水分も

しっかりとりましょう。

9.麦茶の効能

熱中症について

熱中症とは、気温が高い中での運動や作業により、体内の水分や塩分、イオンなどのバラン

スが崩れ、体温の調節機能が働かなくなり、体温上昇、めまい、だるさ、ひどいときにはけい

れんや意識の異常など、様々な症状をおこす病気です。

運動によって体内の水分の 2%を失うことで、熱中症を引き起こす可能性が高くなります。

暑い環境で運動するときは定期的に休憩をとり、こまめに水分補給することが重要です。

コラム

① 脱水防止

緑茶やウーロン茶にはカフェインが含まれています。

カフェインには利尿作用があり運動中に飲むと脱水が促進してしまいます。

しかし麦茶にはカフェインが含まれていないため運動中にお茶を飲むなら麦茶が良い

でしょう。

② 体を冷やす効果

水分補給の役割の一つに、体内にこもった熱を発散させることがあります。

もちろん水やスポーツドリンクも体を冷やしますが、麦茶の材料である大麦には体を

冷やす効果があるため、暑さでほてった体を冷ましてくれます。

③ 熱中症予防

熱中症の原因には血液の流れが悪くなることが関係します。

麦茶独特の香りには血液の流れを良くする作用があるため、麦茶を飲むことは熱中症予

防に効果的だとされています。

11

食事は運動選手にとって体づくりの基本となります。主食、主菜、副菜を意識して組み合わせる

と、栄養のバランスが良い食事になります。また、乳製品と果物も積極的に取り入れると栄養価は

さらによくなります。献立例を参考に主食、主菜、副菜、牛乳、果物がそろった食事を心がけまし

ょう。

(献立例)

同じ食材であっても焼く、揚げる、蒸すなど調理方法を変えることで料理の幅は一気に広がりま

す。日々の食事を大切にして、良い体づくりにつなげましょう。

10.食事のとり方

ご飯・パン・めんなどの穀類を主な材料にした料理です。

炭水化物を多く含み、エネルギーのもとになります。 主食

野菜・いも・海藻などを主な材料にした料理です。いろいろな

ビタミン、鉄、カルシウム、食物繊維などを多く含みます。

魚・肉・卵・大豆を主な材料にした料理です。

たんぱく質や脂質を多く含み、血や肉になります。 主菜

副菜

副菜でとりきれない分の栄養素を補います。カルシウム

やビタミンを多く含み、体の調子を整えます。

牛乳・果物

・ご飯

・豚肉のしょうが焼き

・きゅうりの胡麻和え

・牛乳

・りんご

12

~一緒に食べると良い食品の組み合わせ~

多くの栄養素は、他の栄養素と組み合わせて摂取することで消化や吸収の効率が良くなります。

以下に、その組み合わせの例をあげました。

・炭水化物(糖質)はビタミン B1と一緒に摂取することで効率よくエネルギーに変えることができ

ます。

・たんぱく質はビタミン B6と一緒に摂取することで効率よく筋肉に変えることができます。

・カルシウムはビタミン D と一緒に摂取することで効率よく吸収することができます。ビタミン D

は日光浴によって体内で作ることもできます。

・鉄はビタミン C と一緒に摂取することで効率よく吸収することができます。

カルシウム

(牛乳、小魚)

たんぱく質

(肉、魚、卵)

炭水化物

(米、パン)

ビタミン B1

(豚肉、大豆)

ビタミン B6

(肝臓、緑黄色野菜、卵)

ビタミン D

(干ししいたけ、魚)

(ひじき、しじみ)

ビタミン C

(柑橘類、緑黄色野菜)

日光浴

13

夕食

・間食の選び方

間食はよくないと言われていますが、空腹でも満腹でも思い通りの練習はできません。練習前後

の食事の間に長く時間があくような時には、間食をとることが大切になります。間食はおやつとい

うよりも、不足しがちなエネルギーやミネラル(カルシウム・鉄)、ビタミン(ビタミンC)を補う

ための「補食」として考える必要があります。スナック菓子やカップ麺などは、エネルギーが多く

脂質も高いので間食にはあまり適しません。

朝食 昼食

・練習、試合前後の間食の摂り方

11.間食のとり方

間食に適するもの

炭水化物…バナナ・エネルギーゼリー・おにぎり・カステラ

ミネラル…ヨーグルト・牛乳・チーズ

ビタミン…果物・100%果汁ジュース

おにぎりの具

○…梅・昆布・おかか

×…ツナマヨ・天むす

エネルギー源となる炭水化物などの栄養素が含まれる食事をとりましょう。しっかりと摂って

も良いですが、満腹状態は良くないので、おにぎりや食べやすい大きさにカットされた果物など

を摂ると良いでしょう。

3時間以上あく場合

消化にあまり時間がかからないため、エネルギーゼリーやカステラ、バナナなどで十分にエネ

ルギーを確保できます。

1~2時間あく場合

練習中の休憩や試合中のハーフタイムやインターバルの間にすぐに役立つエネルギー源とし

て、ブドウ糖タブレットやエネルギードリンク、エネルギーゼリーがおすすめです。

10~15分あく場合

14

今回、大学で培った専門的な知識・技術を生かして社会に貢献するこ

とを目的に、『運動部に所属する高校生のための食事管理のポイント』の

作成を行ってきました。

活動にあたっては、『山梨学院学生チャレンジ制度』から奨学金をいた

だき、支援を受けることができました。この活動を通して、これまでに

栄養学、栄養教育、解剖生理学などで学習した知識・技術を総合的に実

践していくために必要なさまざまな経験を積むことができました。これ

も4年生教職課程履修生を中心に多くの方々のご指導・ご支援があった

からだと思っております。

このような機会を与えてくださいました各高等学校、山梨学院大学に

心より感謝を申し上げます。また、この資料を多くの高校生に活用いた

だけたら幸いです。

山梨学院大学健康栄養学部管理栄養学科2年

加々美憲・吉原沙奈恵

15

作成:平成 25 年度 山梨学院大学 健康栄養学部

管理栄養学科 2 年 有志

池上愛美 市川菜美 太田久美子

小田切香 加々美憲 唐澤樹生

小池恭子 佐野瑶日 望月葵

望月ほのか 森本菜月 吉原沙奈恵

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