簡易裁判所の少額訴訟事件における弁護士等の関与状況...120 弁護士白書...

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120 弁護士白書 2019年版

❺ 簡易裁判所の少額訴訟事件における弁護士等の関与状況 1998 年に導入された少額訴訟手続(民事訴訟法第 368 条以下)は、訴額 60 万円以下の金銭の支払請求を対象とする手続である。市民が簡易・迅速に利用できるよう、原則として、1回の口頭弁論期日だけで審理を完了し、判決の言い渡しを審理の終了後直ちに行うなど、特別の手続が定められている。当初は対象事件の訴額は 30 万円以下とされていたが、2005 年 4 月には 60 万円以下に拡大された。簡易・迅速に利用できることなどから、代理人としての弁護士が関与する割合は低くなっていると考えられる。

❻ 控訴審(地方裁判所)通常訴訟事件における弁護士選任率の推移 次のグラフは、第一審が簡易裁判所で、控訴して地方裁判所に係属したものである。事件総数は、2010年以降1万件を超えていたが(その9割は金銭を目的とする訴えである)、2018 年では 4,627 件と減少傾向にある。

1,7322,389

3,064

4,203

8,829

4,627

77.972.5

64.771.4 68.2

85.5

0.0

10.0

20.0

30.0

40.0

50.0

60.0

70.0

80.0

90.0

100.0

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

14,000

1993 1998 2003 2008 2013 2018

(%)(件)

(年)

事件総数(件) 弁護士を付けた割合(%)

【注】1.�数値は、『司法統計年報(民事・行政編)』「少額訴訟既済事件数-事件の種類、弁護士等選任状況及び司法委員関与のあった事件数別-全簡易裁判所」によるもの。

   2.�少額訴訟から通常移行したものを含まない。   3.�「弁護士等を付けた割合」 とは、双方又は一方に弁護士が、「司法書士等を付けた割合」とは、双方又は一方に司法書

士が付いた割合である。

16,952 17,14815,824

14,09712,754

10,554

6.8 7.2 7.3 8.1 8.2 9.0 9.0 9.6

3.4 3.5 3.5 3.1 3.0 3.0 3.0

10.5

3.4 2.8

89.9 89.3 89.2 88.8 88.8 88.3

9,227

88.1

8,906 8,359

10.0

3.0

7,595

10.6

2.8

7,070

87.4 86.1 87.0 86.6

0.010.020.030.040.050.060.070.080.090.0100.0

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 20162015 2017 2018

(%)(件)事件総数(件) 弁護士等を付けた割合(%)司法書士等を付けた割合(%) 当事者本人による割合(%)

(年)

【注】1.�数値は、『司法統計年報(民事・行政編)』「控訴審通常訴訟既済事件数-事件の種類及び弁護士選任状況別-全地方裁判所」によるもの。

   2.�「弁護士を付けた割合」 とは、双方又は一方に弁護士が付いた割合である。

資料2-2-1-14 少額訴訟事件における弁護士等の関与の推移(簡易裁判所)

資料2-2-1-15 控訴審通常訴訟事件における弁護士選任率の推移(地方裁判所)

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