食品中に残留する 農薬、動物用医薬品等の ポジティブリスト制...

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・農薬とは? ・

・農薬取締法の改正(平成15年) ・

・ポジティブリスト制の導入(平成18年)

・農薬適正使用 Q&A ・

山口県萩農林事務所 農業部 野崎 匠

農薬適正使用 柑きつ長期講習会

資料

農薬とは

農作物(樹木及び農林産物を含む)を害する

菌、線虫、だに、昆虫、ねずみ、その他の動植物又は

ウィルスの防除に用いられる殺菌剤、殺虫剤、その他の薬剤及び農作物等の生理機能の増進又は抑制に用いられる成長促進剤、発芽抑制剤、その他の薬剤

をいう。

*農作物に使用しな

ければ農薬ではない

家庭内で使用する

家庭用殺虫剤等

農薬の表示の見方 名称、種類名 毒物劇物 登録番号

危険物

成分 内容量

最終有

効期限

ラベルに必ず農林水産省の登録番号が付いています

農林水産省の登録番号がない薬剤は、農作物への使用は

出来ません

農薬の名前

農薬は通常5種類(種類名・商品名・化学名・一般名・試験名)の名前を持っています

種類名 MEP 乳剤 メタラキシル・マンゼブ水和剤

↓ ↓ ↓ ↓ ↓

一般名 剤型 一般名 一般名 剤型

商品名 スミチオン乳剤 リドミルMZ水和剤

試験名 S570102? RM890803?

展着剤の種類

1 界面活性剤

イネ・ムギ・ダイズ イチゴ・ブドウ カンキツ・ナシ

ネギ・キャベツ ナス・トマト モモ・キュウリ

展着剤使用

展着剤の種類

2 固着剤 :パラフィン系剤で保護膜をつくる

3 機能性展着剤 : 植物体内に浸透移行す

る効果がある

・平成15年から農薬取締法が改正され、農薬使用基準の遵守が義務化されて罰則が強化

・平成18年から食品衛生法が改正され、ポジティブリスト制が導入 ・

農薬適正使用の動き

農薬を取り巻く情勢

相次いだ食品に関する不祥事

◎BSE、食品偽装表示、輸入野菜の残留農薬の検出

◎無登録農薬の販売・使用

食の安全への不安・不信感

「食の安全の確保」が緊急の課題となった

農薬の正しい使用

平成14年12月の農薬取締法改正で規制措置

平成14年12月の

農薬取締法改正以前

改正後(現在) (15年3月施行)

使用者が守ることが

望ましい基準

使用者が守るべき基準

(農薬使用基準)

食用作物に

農薬を使用

する場合の

遵守義務

適用作物 使用時期 使用回数

使用量又は

希釈倍率

使用に係る義務違反

3年以下の懲役

100万円以下の罰金

(農薬使用指導基準)

ポジティブリスト制移行後の

食品中に残留する農薬の規制状況

残留基準または一定量を超えて農薬等が残留する食品の流通を禁止

厚生労働大臣が指定する物質

人の健康を損なうおそれのないことが明らかであるものを告示(特定農薬等)

規制の対象外

残留農薬基準あり

残留農薬基準無し

ポジティブリスト制の施行までに、現行法第7条第1項に基づき、農薬取締法に基づく基準、国際基準、欧米の基準等を踏まえた暫定的な基準を設定

暫定基準

人の健康を損なうおそれのない量として厚生労働大臣が一定量を告示

一律基準

一律基準とは?

一律基準のppmは、濃度や割合を示す単位で100万分の1をあらわします、0.01 ppm は非常に低い濃度であり、100tの作物に1gの農薬が含まれていることを示します

今まで以上に農薬の飛散(ドリフト)に注意して散布することが重要となります

散布別の農薬飛散(ドリフト)

近接作物の残留リスク

1 農薬の適正使用 登録農薬を農薬使用基準を守って使用

2 農薬飛散(ドリフト)の防止

農薬飛散距離のめやす 動噴 10m BS 20m SS 50m

風速 風が強いと遠くへ飛ぶ

散布高さ・方向 高い所から散布すると遠くへ飛ぶ

散布圧力・粒径 散布粒径が小さいと遠くへ飛ぶ

散布量・濃度 散布量が多いと残留量が多くなる

散布時期 収穫時期に近いほど残留量が多くなる

農作物の形 表面積が大きく、重量が軽いほど残留量が多くなる

ポジティブリスト制度対応の要点

収穫期の近い軽量葉物野菜に注意

3 農薬容器等器具の洗浄 適用外農薬の残留防止

4 使用農薬の記帳 万一の販売停止を最小限に抑える

Q 野菜や果樹の薬散は一日の何時に行えばい

いでしょうか ・

A 晴れた日、風のない時の午前中が基本 です。薬液が乾けばよいので夕方でも小面積 ならよいでしょう ・

農薬 Q&A

Q 数日前に混合調整した農薬が残っています が、使用出来るでしょうか ・

A 使用できません。混合調整したその日に 使い切ってください。日数の経ったものは 効果が保証できません ・

農薬 Q&A

Q 農薬を散布してから雨が降ったのですが大丈夫でしょうか ・

農薬 Q&A

A 乾いた後なら雨が降っても大丈夫です

Q 散布後の潅水(みずやり)について、1日晴天が続いたので潅水しても良いでしょうか

農薬 Q&A

A 付着して効果のあるものと、植物体へ浸透 して効果のあるものがあるので一概には言えませんが、1日おけば植物体に定着したとみなしても良いでしょう ・

Q 農薬の希釈方法および展着剤の混ぜ方の順

序を教えてください ・

農薬 Q&A

A 水和剤と乳剤を混ぜるときの順序は、まず少なめの水に対して、展着剤を加え、次に乳剤を加えます。さらに水和剤を徐々に溶かしながら加えてください。最後に所定の水量になるよう水を加えて全体によくかき混ぜます ・

Q 農薬の使用時期の3日とはどういう意味ですか。 ・

農薬 Q&A

A 使用時期の3日というのは、収穫の3日

前までその農薬を使用できるという意味 ・

です。なお、使用時期の1日というのは ・

24時間前とされています。 ・

Q 農薬登録上の施設栽培と露地栽培の違い

はどこですか。 ・

農薬 Q&A

A 雨除けがあるかないかが施設かどうかの

分かれ目です。雨の影響があるかないかで・

残留の程度が異なるため、施設と露地を分・

けています。 ・

Q 有効成分の使用回数は種子に処理されて・

いる農薬もカウントするのですか。 ・

農薬 Q&A

A 総使用回数には種子処理もカウントしま・

す。なお、種子に使用した農薬の表示は・

種子法により定められています。 ・

Q 登録上の倍率より薄くして使用した場合・

は違反となりますか ・

農薬 Q&A

A 罰則等には抵触しませんが、効果等の保・

証はありません ・

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