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Post on 05-Jul-2020

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海外でビジネスを行うのは日本やアメリカで、ビジネスを行うのとまるっきり違うということを覚えておかなければなりません。

法律も規則も労働倫理も人々の習慣もビジネスのやり方も、我々の常識とは異なっています。

キューバでのルールと慣習に従って行動することを強くお勧めします。

スペイン語を話せれば、ビジネス交渉をしたり、協力者とコミュニケーションをとるのに役立つでしょう。

法規制や税制について知っておく必要もあります。

繰り返すようですが、すでに経験を積んでいる種類のビジネスを選ぶべきです。

外国で新しい種類のビジネスに慣れるのは、非常に難しいです。

海外から、キューバ国内のビジネスを行おうとしても、絶対に失敗することを肝に銘じておかなければなりません。

信頼できるパートナーやマネージャーを見つけることが、成功するか失敗するかを左右します。現地での豊富な経験を持つパートナーを見つけるべきです。

職場での働き方を見るまで、そして本人達のことを知るまで、誰も信じてはいけません。

業務提携をする前に、将来的な問題を防ぐために、お互いに経営に関する部分を決めておいたほうがいいと思います。

従業員を雇う事業を始めるとしたら、あなたの雇い主としての義務と責任を心得ていくべきです。

問題を防ぐ為にも、給料以外に支払うべき福利を知っておいてください。

キューバは福祉の国です。

キューバでのビジネスに対する考え方

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一見すると国外での投資は非常に魅力的に思えますが、何事にもデメリットがあるのを忘れないでください。

国によって、ビジネスのルールが異なることを、必ず覚えておいてください。

従業員が多ければ多いほど、難題も多くなりがちです。

どんな海外投資に一文でも出す前に、従うべきルールがいくつかあります。

これらの注意事項に従うことで、より賢明な判断を下し、投資における失敗を避けやすくなるはずです。

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最も重要なのはしっかりと前調べをするべきです。

つまり、あなたが予定している投資が利益を生み出す可能性が、現実的にどれくらいあるのかを調べることが必要です。

あまりにも話がうますぎるようにみえる話には特にご注意ください。

嫌な予感がした時には、冷静に判断するべきです。

ベストなやり方としては、実際の大きな投資の前に、まずは軽く試しにテストしてみることです。

キューバでのビジネスについて、あり得ないような幻想を持っている人も多いです。

外国投資経済協力省(MINVEC)は、海外資本の流入を産業、観光、不動産、その他企業共同体のビジネスへ向けて促進する高い技能を持った専門家からなる投資促進のためのセンター(CPI)を運営しています。

その上、各省庁は外国からの投資を受け入れるための、合弁の可能性のあるビジネスのリストを用意しています。

本質的に、キューバの企業実態が金融、技術的、もしくは実際的知識の援助を必要とする時、共同企業体は承認されます。

キューバでのビジネス設立の第一歩は、上述の共同企業体に入る予定の会社の概要および登記書類、法定代理人を務める人物の認定、会計会社によって監査された銀行報告書と財務諸表を政府に提供することです。

申請者は、ハバナの外務省と会社が設立される場所のキューバ領事官で公認された、申請者の身元と会社の文書類も提出しなければなりません。

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こちらが、キューバにおいての投資の申請にために必要な基本的な申請工程です。

1.公式な依頼を提出する前に、商機を調査する。

2.MINVEC 官庁職員のために詳細なプレゼンテーションを作成する。

3.プロジェクトの財政目的を説明する。

4.投資を取り戻す方法を説明する。

5.償還の条件を定め、実際的であること。

6.産業の可能性の研究の詳細を作成する。

7.市場研究の詳細を作成する。

8.キューバでの認定のための会社の書類を用意する。

9.推薦のため、当局へ提案の下書きを提供する。

10.認められたら、承認のため、文書類全体を提出する。

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外国人としてキューバで働くことは、想像よりもはるかに難しいと思います。

賃金は非常に低く、国家によって認められる労働許可を得ることは、簡単ではありません。

労働許可を得る前から、スポンサーが必要になります。

労働許可は、非キューバ人がそのポジションを埋めることが有効であると論証できる時のみ、外国人に認められます。

どのような仕事を得る場合にも、ハバナのMinisterio del Comericio Exterior (外交通商部)から一時的な居住権を必要とします。

また、Ministerio del Trabajo y Seguridad Social(労働・社会保障省)からの労働許可が必要となります。

労働許可は、一年間のみ有効となりますが、延長は可能です。

キューバで働くということ

不動産と個人の土地において投資することを可能にする個人的な土地所有を制定する条例は、1996年に公布されました。

現在、財産権については認められ、投資家の利益が保護されています。

ハバナの再開発、もしくは住宅が荒廃している地域において、意外な利益の可能性がありますが、朽ちた建物は多く、新しい配管、水、構造の再設計が必要になる場合が多々あります。

住宅修復事業は、不動産マーケットが開かれれば、ハバナエリアにおいて最高のベンチャーとなるでしょう。

不動産

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建築資材は建設とリフォーム産業において欠くことができません。

潜在的な金鉱になることが確実視されている地域(ハバナの臨海地区マレコン)に接している荒れ放題で崩れ落ちそうな建物群をみると分かると思います。

この地域には、マイアミのサウスビーチのような新たな旅行者のメッカになる可能性があります。この種の変化が起こるのは、時間の問題だと思います。

キューバ人のおよそ80%は、自身の家を所有しています。

革命以前に家を持ち、住んでいた人々には持ち家とし、持ち続けることが許されてきましたが、革命後に取得した人には、それが許されていません。

法律によって、キューバ人は家を交換することはできますが、売ることはできません。

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1960年のアーバンリフォーム法(Urban Reform Law)で、家賃支払いが5~20年ベースの抵当支払いに変えられました。

これで、貸借人が所有者になったのです。大部分のキューバ人は自身の家を所有しながら、資産税を払っていません。

現在ハバナは甚だしい住宅不足で、住宅やアパートには、数家族が住んでいる場所もあります。

このため、ハバナの人々は不動産に非常に興味を持つようになっています。

国が不動産市場を完全に開放すれば、多くの人々が資産の潜在的価格を認識します。

現在は、キューバでは面白い現象が生じています。

ハバナの土地はすべてが政府の所有となっています。

その為、住宅とアパートの闇市場ができ、不法不動産仲介人と不法投機家を生んでいます。

特に後者は、キューバに私有財産が復活するかもしれない時を見越して、歴史的な家を手に入れようとしています。

今、多くのキューバ人が、キューバの俗語〈ペルムタ〉として知られる、数十年来の物々交換スキームによって家を交換しようとしています。

政府は、事実ある程度までこれを許していますが、複数交換は違法で、多数の取引を伴う可能性があります。

ある当事者は埋め合わせに、現金を出している者もあれば、別の当事者はより良い資産を諦めている人もいるかもしれません。

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政府は、この交換取引において、各物件がおおよそ(価格に)等しい価値を有しているということを保証する審査に加えて、様々な手続きや手数料によって売買を規制しようとすることで、さらにハードルを加えようとしています。

物件の売買には全て政府の保証が必要ですが、キューバ人によれば、官僚たちに袖の下を渡せば、不平等な物件を扱うことを良しとする許可が下りる機会は増えるということです。

このような現実を規制することは、キューバ当局には依然、困難な状態になっています。

取引は誰の目にも明白なところで行われています。

警官が注意深く見守る中、何百もの人々が毎週日曜日、ハバナの大会場の一つ、エル・プラドのフィクスの木々の下に集まります。

段ボールの切れ端に、近所の様子、寝室の数、中庭やガレージ、給湯設備、部屋毎のバス・トイレやガス設備の有無など、自分たちのユニットを細かく説明したものを持ってきている人々もあります。

調理にプロパンガスを使わせるところや住人に廊下の端にあるトイレを共用させるような物件は、あまり人気がありません。

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年に何千件の取引が成立するのかははっきりとわかりませんが、中には同じ人々が繰り返し、関与しているこがあります。

ある60歳前後の女性の場合など、過去20年間に42回も引っ越しをしたという人もいます。

キューバ人の一部は投資には良い時期だと考えている人もいます。

「もしも家族が国外にいれば、20,000ドルなど何の役にも立たない。しかし、ここでは良い場所が手に入る。もしも状況が変われば、そして、それは誰もが予期しているが、それで終わりというわけだ。」

注:キューバ人の中には、外国人に違法に物件を販売する人々がいます。

私たちは、現時点では、このような形で物件を購入することをお勧めはしません。

なぜなら、その物件はキューバ人所有者の名義のままで、やがて状況が悪化しても、あなたには何の法的請求権も存在しないからです。

キューバにおける不動産販売は、同国の経済にとっては比較的新しいものですが、国外からの観光客の間にある熱烈な需要によって、現実的なものとなってきたものです。

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外国人観光客は、2億5,000万ドル規模に上るカナダ-キューバ間の合弁事業の一環として コンドミニアムや時限的なユニットを購入することができるようになりました。

キューバ政府の支援を受けたあるプロジェクトでは、今後10年にわたり、2,000もの豪華なユニットを建設することを求めています。

住宅建築については今後、ワンルームから豪奢な高級高層マンション、大邸宅からコンドミニアムまで、多くの新事業が行われることでしょう。

これらはいずれも、プールあり、ガレージあり、中央制御のエアコンがあり、発電機やあらゆる設備を備えたものとなります。

現在、建設進行中のプロジェクトの大半は、ハバナ地区にあり、東側の海岸から高台のミラマー地区まで広がっています。

外国人が不動産を持つ方法

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現在のところは、この島では銀行による担保を使った借り入れを利用することはできませんが、新しい住宅需要が増えるに従って、さほど遠くない将来には利用可能になることでしょう。

短期的には、これら新しいリゾート物件を購入する人々の中にアメリカ人は参加することはできません。

しかし、現在において他の国の人々にはそのような制約はありません。

近い将来、キューバとアメリカの関係が改善されれば変わることは確かです。

現在のところ、キューバにおける主導的な不動産開発業者は、レジャー・カナダ社です。

同社は、そのキューバ国内のプロジェクトにおいて、アメリカ人以外の人々のための投資を行っています。

そして、目下、複数の五ツ星ホテル、4,200以上のホテルの部屋、選手権が開催可能な複数のゴルフコース、共同所有権つきの複数のコンドミニアムを含む多くの物件を所有しています。

キューバにおける最大の外資系地権所有者も同社となっています。

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